JPS6125735B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6125735B2 JPS6125735B2 JP50149878A JP14987875A JPS6125735B2 JP S6125735 B2 JPS6125735 B2 JP S6125735B2 JP 50149878 A JP50149878 A JP 50149878A JP 14987875 A JP14987875 A JP 14987875A JP S6125735 B2 JPS6125735 B2 JP S6125735B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acrylate
- plate
- molecular weight
- acrylic acid
- acrylic resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
本発明は、耐溶剤性に優れしかも成形加工性、
透明性及び耐熱変形性においても優れたアクリル
樹脂板の製造方法に関する。 さらに詳しくいえば、本発明はアクリル酸の高
級アルキルエステルとアクリル酸メチルとメタク
リル酸メチルとを特定の割合で共重合させ、これ
を板状に押出成形する方法に関するもので、この
ようにして得られたアクリル樹脂板は、、加熱曲
げ加工などで内部ヒズミが発生している部分に二
塩化メチレンなどの溶剤を接触させても全く亀裂
が発生せず耐溶剤性に優れ、しかも従来の押出成
形板と同様、成形加工法、透明性及び耐熱変形性
に優れたものである。 通常、アクリル樹脂板は、キヤスト法及び押出
法の2通りの方法により製造されている。 キヤスト法とは、ガスケツトを介して組合せた
2枚の強化ガラスの間隙に、触媒を加えたメタク
リル酸メチルモノマーまたはその部分重合体を注
入し加熱してそのまま重合を行い、しかるのちガ
ラスを外してアクリル樹脂板を得る方法であり、
この方法では通常100万〜400万の平均分子量を有
するポリマーになつている。この方法で得られる
アクリル板は物理的性質において特に不満な点は
ないが、分子量が高いため加熱しても流動状態に
なりにくく真空成形その他の熱加工において充分
な型の再現性を得ることができず、また、製法上
バツチシステムを取らざるを得ないし、重合に長
時間を要するため生産性が低い点が欠点となつて
いる。一方、押出法は押出機とTタイを用い、あ
らかじめ製造しておいた成形材料としてのアクリ
ル樹脂を押出機に供給して押出機内部で充分溶融
させ、スクリユーでTダイの間隙から連続的に押
出して金属ロールでつや付けしつつ一定速度で引
取つて冷却し、樹脂板を連続的に製造する方法で
ある。この方法に用いられるアクリル樹脂は主と
して懸濁重合法によつて製造され、粒状で供給さ
れるが、この場合のアクリル樹脂としては、押出
成形性を容易ならしめるため10万から20万の範囲
の分子量をもち、さらにメチルアクリレートやエ
チルアクリレートを数%共重合したものが普通採
用される。この方法はキヤスト法より生産性にお
いて格段に優れたものであり、また得られた樹脂
板そのものの特性も非常に優れている。すなわ
ち、この押出法により得られたアクリル樹脂板は
各種合成樹脂の中で最高位に位置づけされる耐候
性、光線透過性、表面硬度などの諸特性を有し、
これらの性質はキヤスト法による樹脂板に劣るも
のではない。しかも押出法による樹脂板は加熱し
た際の流動性に富むため、真空成形その他熱加工
においてすぐれた型再現性を示し、キヤスト法に
よる樹脂板ではとうてい不可能な深絞り加工や鋭
角をもつ成形を行うことが可能であつて、成形加
工を伴なう用途分野、すなわち看板、デイスプレ
イなどに好適な性質を有している。 しかしながら、この押出法によるアクリル樹脂
板は、キヤスト法による板に比し耐溶剤性が劣る
という欠点がある。なお、この場合の耐溶剤性は
板を加熱して曲げ加工などの成形加工を行つた部
分に、接着剤として普通に用いられる二塩化メチ
レンなどの溶剤が接触することによつて部分に亀
裂を生じる現象の有無により判断される。アクリ
ル樹脂板の真空成形品や熱加工品は、これらをさ
らに組み立てたり接着したりして加工度を一段と
高めた看板やデイスプレイなどとして用いられて
いる。しかるに押出法によるアクリル板は接着剤
による溶剤亀裂が発生するため、これらの用途に
対して制限を受け、押出法による板としての特徴
を充分発揮することができなかつた。 本発明者らは成形加工品における溶剤亀裂の発
生がない、耐溶剤性の良好なアクリル樹脂板を開
発すべく種々研究を行つた結果、先に押出成形材
料として特定のアクリル樹脂を用いることにより
目的を達成し得ることを見出したが(特開昭48−
12381)、その後の研究でこのようにして得られる
板はわずかな濁りを生じ優れた透明性が特徴であ
るアクリル板としては商品性を損ねる場合のある
ことが判明した。また生産性の良好な分子量の低
いアクリル樹脂を使用できないという欠点もあ
る。そこでさらに研究を重ねた結果、アクリル酸
の高級アルキルエステル、アクリル酸メチル及び
メタクリル酸メチルからなる特定の組成物のアク
リル樹脂を押出成形材料として使用することによ
り濁りを解消しうることを見出した。その上驚く
べきことにはメタクリル酸メチルが一定の場合、
アクリル酸の高級アルキルエステルとアクリル酸
メチルが併存する組成物の方が、アクリル酸の高
級アルキルエステル又はアクリル酸メチル単独で
存在する組成物より熱変形温度が高いという事実
が分つた。このため従来の技術では採用ができな
かつた分子量の低いアクリル樹脂が使用可能とな
り生産性を著しく向上させることができる。 本発明は、炭素数が3〜8のアルコールとアク
リル酸から誘導されたアクリル酸の高級アルキル
エステルの少くとも1種とアクリル酸メチルとメ
タクリル酸メチルからなる少くとも3種の単量体
を主成分とする混合物を重合し、この共重合体を
押出成形することによつて板を製造する方法であ
る。これらの組成は添付図面の三元系組成図に斜
線部分として示されている。本発明においては、
これら主成分の単量体以外の混合物の成分とし
て、共重合可能な他の単量体、可塑剤、各種機能
を付与するための熱安定剤、光安定剤、難燃剤、
帯電防止剤などの添加剤及び重合開始剤、分子量
調節剤を含むことができる。共重合可能な他の単
量体としては、アクリル酸エチル、メタクリル酸
ステアリル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸
ビニルなどを示すことができる。また、可塑剤の
例としてはフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチ
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコールな
どを示すことができる。さらに押出成形に際し
て、共重合体組成物に従来公知の顔料、染料など
の着色剤をブレンドして着色板を製造することも
できる。同様に共重合体に熱安定剤、光安定剤、
難燃剤、帯電防止剤などの添加剤をブレンドして
押出成形し、各種機能を有するアクリル板を製造
することもできる。 炭素数が3〜8のアルコールとアクリル酸から
誘導されたアクリル酸の高級アルキルエステルの
具体例としては、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−プロヒル、アク
リル酸イソプロヒル、アクリル酸n−アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシルなどがある。 このアクリル酸高級エステルとアクリル酸メチ
ルの合計量がメタクリル酸メチルを含んだ単量体
の10重量%未満であると得られる板の耐溶剤性は
満足されない。また、この合計量が20重量%を越
す場合は耐熱変形性の点で満足されない。耐熱変
形性としては、ASTM648−56(荷重応力
264psi)で測定した熱変形温度が85℃以上ないと
実用上不都合である。またアクリル酸高級エステ
ルの量は、アクリル酸メチルの量を越えてはなら
ず、越えた場合は得られた板に濁りが生じてアク
リル板の特徴の一つである透明性を損ずることに
なる。濁りは10cm以上の長さに裁断した板の両端
を平滑に磨き上げて光を通したり、適当な大きさ
に裁断した板を10cm以上積み重ねて観察すれば容
易に判定ができるものである。さらにアクリル酸
の高級アルキルエステルとアクリル酸メチルは併
存する必要がある。どちらかが単独でメタクリル
酸メチルと共重合した組成物では、得られた板に
濁りが発生するとともに、生産性の良好な10万〜
15万の分子量の場合に耐熱変形性の点で満足され
ない。 本発明において使用する組成物の分子量は、10
万から60万の範囲にあることが好ましい。分子量
が10万に達しない場合は、得られる板の機械的強
さが低下し、熱変形温度も低くなるので好ましく
ない。また、分子量が60万を越える場合は押出量
が極度に低下して板を形成させることができなく
なる。分子量を調節した共重合組成物は、前記単
量体混合物に適当量の公知の連鎖移動剤を添加
し、公知の重合開始剤の存在下で重合することに
よつて得られる。連鎖移動剤を用いずに、重合開
始剤の濃度と重合温度を制御することによつて分
子量の調節を行うことも可能であるが、連鎖移動
剤を用いると所望の分子量の組成物を再現性よく
容易に得ることができるので有利である。すなわ
ち、重合開始剤濃度や重合温度を所定の範囲に定
め、通常行われているように、連鎖移動剤の添加
量を調整することによつて分子量を調節する。 重合開始剤の濃度は、慣用されている有機過酸
化物では、0.1%〜0.5%の範囲内で選ばれ、重合
温度はメタクリル酸メチルの沸点100℃やアクリ
ル酸メチルの沸点80℃を越えないように配慮し、
60〜80℃の範囲内で選ばれるのが普通である。 連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタ
ン、n−ブチルメルカプタンなどのメルカプタン
類、四塩化炭素、アルキルチオグリコレート、塩
化ペンジルなどを用いることができるが、得られ
る組成物の物性などの点でメルカプタン類を用い
るのが好ましい。分子量が10万〜60万の共重合組
成物を得るには、n−ドデシルメルカプタンを例
にとれば、単量体混合物の1.00〜0.08重量%の量
を加えることになる。 その他の連鎖移動剤の場合も、例えばインター
サイエンスパブリシヤー発行、ジエイ・ブランド
ラツプ(J.Brandrup)ほか編、「ポリマーハンド
ブツク(Polymer Handboock)」、100〜105ペ
ージおよび126〜128ページ、朝倉書店発行、井
本、竹本編「近代工業化学16」、高分子工業化学
上、325ページに記載されている連鎖移動定数
を参考にして容易にその使用量を決定することが
できる。すなわち、一般に連鎖移動定数の高いも
のを用いた場合は、その量を少なくすればよい
し、また連鎖移動定数の低いものを用いた場合
は、その量を多くすればよい。 なお本発明細書中に示される分子量は、前記重
合体のクロロホルム溶液の25℃における固有粘度
〔η〕から次の関係式により求めたものであり固
有粘度は一般に行われているオストワルド粘度管
を使用して測定した。 固有粘度〔η〕=K.M〓〓 ただしK=4.85×10-6,α=0.80 M〓=粘度平均分子量 以上述べたように、本発明によればキヤスト法
と同等の優れた耐溶剤性を有し、しかも生産性、
熱加工性、透明性、熱変形性などは従来の押出板
と同様に優れたアクリル樹脂押出板が製造される
のである。 以下実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 まず懸濁重合によつて重合体を製造する。純水
150にポリアクリル酸ナトリウム1.5Kgリン酸水
素二ナトリウム850gリン酸二水素ナトリウム50
gを加え、30〜35℃に加熱しながら液が透明にな
るまでかきまぜ水相とする。一方、メタクリル酸
メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチ
ル及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる単
量体混合物を第2表に示した組み合せに従つて全
体が50Kgになるように秤量し、これにn−ドデシ
ルメルカプタン適当量と過酸化ベンゾイル500g
を加えてよくかきまわし単量体相を調整した後、
この単量体相を水相に加えてよくかきまぜ懸濁さ
せる。この状態を保ちつつ窒素で容器内の空気を
置換し、温度を76〜78℃に3時間保つて重合を行
う。さらに反応を完結させるため、反応温度を95
℃に昇温して2時間保ち、次に反応混合物を室温
まで冷却した後、共重合体をろ過によつて回収
し、数回蒸留水で洗浄して乾燥した。なおn−ド
デシルメルカプタン量と共重合体の分子量は第1
表に示す通りである。
透明性及び耐熱変形性においても優れたアクリル
樹脂板の製造方法に関する。 さらに詳しくいえば、本発明はアクリル酸の高
級アルキルエステルとアクリル酸メチルとメタク
リル酸メチルとを特定の割合で共重合させ、これ
を板状に押出成形する方法に関するもので、この
ようにして得られたアクリル樹脂板は、、加熱曲
げ加工などで内部ヒズミが発生している部分に二
塩化メチレンなどの溶剤を接触させても全く亀裂
が発生せず耐溶剤性に優れ、しかも従来の押出成
形板と同様、成形加工法、透明性及び耐熱変形性
に優れたものである。 通常、アクリル樹脂板は、キヤスト法及び押出
法の2通りの方法により製造されている。 キヤスト法とは、ガスケツトを介して組合せた
2枚の強化ガラスの間隙に、触媒を加えたメタク
リル酸メチルモノマーまたはその部分重合体を注
入し加熱してそのまま重合を行い、しかるのちガ
ラスを外してアクリル樹脂板を得る方法であり、
この方法では通常100万〜400万の平均分子量を有
するポリマーになつている。この方法で得られる
アクリル板は物理的性質において特に不満な点は
ないが、分子量が高いため加熱しても流動状態に
なりにくく真空成形その他の熱加工において充分
な型の再現性を得ることができず、また、製法上
バツチシステムを取らざるを得ないし、重合に長
時間を要するため生産性が低い点が欠点となつて
いる。一方、押出法は押出機とTタイを用い、あ
らかじめ製造しておいた成形材料としてのアクリ
ル樹脂を押出機に供給して押出機内部で充分溶融
させ、スクリユーでTダイの間隙から連続的に押
出して金属ロールでつや付けしつつ一定速度で引
取つて冷却し、樹脂板を連続的に製造する方法で
ある。この方法に用いられるアクリル樹脂は主と
して懸濁重合法によつて製造され、粒状で供給さ
れるが、この場合のアクリル樹脂としては、押出
成形性を容易ならしめるため10万から20万の範囲
の分子量をもち、さらにメチルアクリレートやエ
チルアクリレートを数%共重合したものが普通採
用される。この方法はキヤスト法より生産性にお
いて格段に優れたものであり、また得られた樹脂
板そのものの特性も非常に優れている。すなわ
ち、この押出法により得られたアクリル樹脂板は
各種合成樹脂の中で最高位に位置づけされる耐候
性、光線透過性、表面硬度などの諸特性を有し、
これらの性質はキヤスト法による樹脂板に劣るも
のではない。しかも押出法による樹脂板は加熱し
た際の流動性に富むため、真空成形その他熱加工
においてすぐれた型再現性を示し、キヤスト法に
よる樹脂板ではとうてい不可能な深絞り加工や鋭
角をもつ成形を行うことが可能であつて、成形加
工を伴なう用途分野、すなわち看板、デイスプレ
イなどに好適な性質を有している。 しかしながら、この押出法によるアクリル樹脂
板は、キヤスト法による板に比し耐溶剤性が劣る
という欠点がある。なお、この場合の耐溶剤性は
板を加熱して曲げ加工などの成形加工を行つた部
分に、接着剤として普通に用いられる二塩化メチ
レンなどの溶剤が接触することによつて部分に亀
裂を生じる現象の有無により判断される。アクリ
ル樹脂板の真空成形品や熱加工品は、これらをさ
らに組み立てたり接着したりして加工度を一段と
高めた看板やデイスプレイなどとして用いられて
いる。しかるに押出法によるアクリル板は接着剤
による溶剤亀裂が発生するため、これらの用途に
対して制限を受け、押出法による板としての特徴
を充分発揮することができなかつた。 本発明者らは成形加工品における溶剤亀裂の発
生がない、耐溶剤性の良好なアクリル樹脂板を開
発すべく種々研究を行つた結果、先に押出成形材
料として特定のアクリル樹脂を用いることにより
目的を達成し得ることを見出したが(特開昭48−
12381)、その後の研究でこのようにして得られる
板はわずかな濁りを生じ優れた透明性が特徴であ
るアクリル板としては商品性を損ねる場合のある
ことが判明した。また生産性の良好な分子量の低
いアクリル樹脂を使用できないという欠点もあ
る。そこでさらに研究を重ねた結果、アクリル酸
の高級アルキルエステル、アクリル酸メチル及び
メタクリル酸メチルからなる特定の組成物のアク
リル樹脂を押出成形材料として使用することによ
り濁りを解消しうることを見出した。その上驚く
べきことにはメタクリル酸メチルが一定の場合、
アクリル酸の高級アルキルエステルとアクリル酸
メチルが併存する組成物の方が、アクリル酸の高
級アルキルエステル又はアクリル酸メチル単独で
存在する組成物より熱変形温度が高いという事実
が分つた。このため従来の技術では採用ができな
かつた分子量の低いアクリル樹脂が使用可能とな
り生産性を著しく向上させることができる。 本発明は、炭素数が3〜8のアルコールとアク
リル酸から誘導されたアクリル酸の高級アルキル
エステルの少くとも1種とアクリル酸メチルとメ
タクリル酸メチルからなる少くとも3種の単量体
を主成分とする混合物を重合し、この共重合体を
押出成形することによつて板を製造する方法であ
る。これらの組成は添付図面の三元系組成図に斜
線部分として示されている。本発明においては、
これら主成分の単量体以外の混合物の成分とし
て、共重合可能な他の単量体、可塑剤、各種機能
を付与するための熱安定剤、光安定剤、難燃剤、
帯電防止剤などの添加剤及び重合開始剤、分子量
調節剤を含むことができる。共重合可能な他の単
量体としては、アクリル酸エチル、メタクリル酸
ステアリル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸
ビニルなどを示すことができる。また、可塑剤の
例としてはフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチ
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコールな
どを示すことができる。さらに押出成形に際し
て、共重合体組成物に従来公知の顔料、染料など
の着色剤をブレンドして着色板を製造することも
できる。同様に共重合体に熱安定剤、光安定剤、
難燃剤、帯電防止剤などの添加剤をブレンドして
押出成形し、各種機能を有するアクリル板を製造
することもできる。 炭素数が3〜8のアルコールとアクリル酸から
誘導されたアクリル酸の高級アルキルエステルの
具体例としては、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−プロヒル、アク
リル酸イソプロヒル、アクリル酸n−アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシルなどがある。 このアクリル酸高級エステルとアクリル酸メチ
ルの合計量がメタクリル酸メチルを含んだ単量体
の10重量%未満であると得られる板の耐溶剤性は
満足されない。また、この合計量が20重量%を越
す場合は耐熱変形性の点で満足されない。耐熱変
形性としては、ASTM648−56(荷重応力
264psi)で測定した熱変形温度が85℃以上ないと
実用上不都合である。またアクリル酸高級エステ
ルの量は、アクリル酸メチルの量を越えてはなら
ず、越えた場合は得られた板に濁りが生じてアク
リル板の特徴の一つである透明性を損ずることに
なる。濁りは10cm以上の長さに裁断した板の両端
を平滑に磨き上げて光を通したり、適当な大きさ
に裁断した板を10cm以上積み重ねて観察すれば容
易に判定ができるものである。さらにアクリル酸
の高級アルキルエステルとアクリル酸メチルは併
存する必要がある。どちらかが単独でメタクリル
酸メチルと共重合した組成物では、得られた板に
濁りが発生するとともに、生産性の良好な10万〜
15万の分子量の場合に耐熱変形性の点で満足され
ない。 本発明において使用する組成物の分子量は、10
万から60万の範囲にあることが好ましい。分子量
が10万に達しない場合は、得られる板の機械的強
さが低下し、熱変形温度も低くなるので好ましく
ない。また、分子量が60万を越える場合は押出量
が極度に低下して板を形成させることができなく
なる。分子量を調節した共重合組成物は、前記単
量体混合物に適当量の公知の連鎖移動剤を添加
し、公知の重合開始剤の存在下で重合することに
よつて得られる。連鎖移動剤を用いずに、重合開
始剤の濃度と重合温度を制御することによつて分
子量の調節を行うことも可能であるが、連鎖移動
剤を用いると所望の分子量の組成物を再現性よく
容易に得ることができるので有利である。すなわ
ち、重合開始剤濃度や重合温度を所定の範囲に定
め、通常行われているように、連鎖移動剤の添加
量を調整することによつて分子量を調節する。 重合開始剤の濃度は、慣用されている有機過酸
化物では、0.1%〜0.5%の範囲内で選ばれ、重合
温度はメタクリル酸メチルの沸点100℃やアクリ
ル酸メチルの沸点80℃を越えないように配慮し、
60〜80℃の範囲内で選ばれるのが普通である。 連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタ
ン、n−ブチルメルカプタンなどのメルカプタン
類、四塩化炭素、アルキルチオグリコレート、塩
化ペンジルなどを用いることができるが、得られ
る組成物の物性などの点でメルカプタン類を用い
るのが好ましい。分子量が10万〜60万の共重合組
成物を得るには、n−ドデシルメルカプタンを例
にとれば、単量体混合物の1.00〜0.08重量%の量
を加えることになる。 その他の連鎖移動剤の場合も、例えばインター
サイエンスパブリシヤー発行、ジエイ・ブランド
ラツプ(J.Brandrup)ほか編、「ポリマーハンド
ブツク(Polymer Handboock)」、100〜105ペ
ージおよび126〜128ページ、朝倉書店発行、井
本、竹本編「近代工業化学16」、高分子工業化学
上、325ページに記載されている連鎖移動定数
を参考にして容易にその使用量を決定することが
できる。すなわち、一般に連鎖移動定数の高いも
のを用いた場合は、その量を少なくすればよい
し、また連鎖移動定数の低いものを用いた場合
は、その量を多くすればよい。 なお本発明細書中に示される分子量は、前記重
合体のクロロホルム溶液の25℃における固有粘度
〔η〕から次の関係式により求めたものであり固
有粘度は一般に行われているオストワルド粘度管
を使用して測定した。 固有粘度〔η〕=K.M〓〓 ただしK=4.85×10-6,α=0.80 M〓=粘度平均分子量 以上述べたように、本発明によればキヤスト法
と同等の優れた耐溶剤性を有し、しかも生産性、
熱加工性、透明性、熱変形性などは従来の押出板
と同様に優れたアクリル樹脂押出板が製造される
のである。 以下実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 まず懸濁重合によつて重合体を製造する。純水
150にポリアクリル酸ナトリウム1.5Kgリン酸水
素二ナトリウム850gリン酸二水素ナトリウム50
gを加え、30〜35℃に加熱しながら液が透明にな
るまでかきまぜ水相とする。一方、メタクリル酸
メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチ
ル及びアクリル酸2−エチルヘキシルからなる単
量体混合物を第2表に示した組み合せに従つて全
体が50Kgになるように秤量し、これにn−ドデシ
ルメルカプタン適当量と過酸化ベンゾイル500g
を加えてよくかきまわし単量体相を調整した後、
この単量体相を水相に加えてよくかきまぜ懸濁さ
せる。この状態を保ちつつ窒素で容器内の空気を
置換し、温度を76〜78℃に3時間保つて重合を行
う。さらに反応を完結させるため、反応温度を95
℃に昇温して2時間保ち、次に反応混合物を室温
まで冷却した後、共重合体をろ過によつて回収
し、数回蒸留水で洗浄して乾燥した。なおn−ド
デシルメルカプタン量と共重合体の分子量は第1
表に示す通りである。
【表】
得られた共重合体を日本製鋼所製の押出機
(p40−30AB−V型)とTダイで押出し、金属ロ
ールで冷却して巾20cm、厚さ3mmの板を製造し
た。押出機のシリンダー温度及Tダイの温度は
210℃〜250℃の範囲で、また、金属ロールの温度
は80℃〜100℃の範囲でコントロールした。な
お、単位時間当りの製造される板の重量から1時
間当りの押出量を計算し第2表に示した。 得られた板の熱変形温度はASTM648−56(荷
重応力264psi)に従つて測定し、その結果は第2
表に示した。また、板を10cm×10cmに裁断し、50
板積み重ねて肉眼で観察し濁りの有無をテストし
た。さらにパイプ状の電気式ヒーターを用いて片
面から加熱し裏面が120℃に達したら、加熱面を
外側にして直角に折り曲げ室温まで冷却した後、
二塩化メチレンを塗布して、亀裂発生の有無を観
察した。これらの結果を第2表に示す。
(p40−30AB−V型)とTダイで押出し、金属ロ
ールで冷却して巾20cm、厚さ3mmの板を製造し
た。押出機のシリンダー温度及Tダイの温度は
210℃〜250℃の範囲で、また、金属ロールの温度
は80℃〜100℃の範囲でコントロールした。な
お、単位時間当りの製造される板の重量から1時
間当りの押出量を計算し第2表に示した。 得られた板の熱変形温度はASTM648−56(荷
重応力264psi)に従つて測定し、その結果は第2
表に示した。また、板を10cm×10cmに裁断し、50
板積み重ねて肉眼で観察し濁りの有無をテストし
た。さらにパイプ状の電気式ヒーターを用いて片
面から加熱し裏面が120℃に達したら、加熱面を
外側にして直角に折り曲げ室温まで冷却した後、
二塩化メチレンを塗布して、亀裂発生の有無を観
察した。これらの結果を第2表に示す。
【表】
比較例
実施例と同様にメタクリル酸メチル、アクリル
酸メチル、アクリル酸n−ブチルからなる共重合
体を製造し、押出機で板を製造して、押出量、熱
変形温度、板の濁りの有無、パイプヒーター折り
曲げ品に2塩化メチレンを塗布した場合の亀裂発
生の有無を観測した。この結果を第3表に示す。
酸メチル、アクリル酸n−ブチルからなる共重合
体を製造し、押出機で板を製造して、押出量、熱
変形温度、板の濁りの有無、パイプヒーター折り
曲げ品に2塩化メチレンを塗布した場合の亀裂発
生の有無を観測した。この結果を第3表に示す。
図面はアクリル酸の高級アルキルエステル(A)と
アクリル酸メチル(B)とメタクリル酸メチル(C)から
なる単量体混合物の成分を表わす三元系組成図
で、図面中に斜線で示した部分は本発明の範囲で
ある。
アクリル酸メチル(B)とメタクリル酸メチル(C)から
なる単量体混合物の成分を表わす三元系組成図
で、図面中に斜線で示した部分は本発明の範囲で
ある。
Claims (1)
- 1 (A)アクリル酸の高級アルキルエステルの少な
くとも1種、(B)アクリル酸メチル及び(C)メタクリ
ル酸メチルを、(A)成分が1重量%以上、(B)成分が
(A)成分と同じか又はそれ以上、(C)成分が80重量%
以上で90重量%以下になるような割合で混合した
単量体混合物を共重合させ、次いで得られた共重
合体を板状に押出成形することを特徴とする耐溶
剤性アクリル樹脂板の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50149878A JPS5272794A (en) | 1975-12-16 | 1975-12-16 | Production of acrylic resin boards having solvent resistance |
| IT3049276A IT1065448B (it) | 1975-12-16 | 1976-12-16 | Composizione di resina acrilica resistente ai solventi |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50149878A JPS5272794A (en) | 1975-12-16 | 1975-12-16 | Production of acrylic resin boards having solvent resistance |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5272794A JPS5272794A (en) | 1977-06-17 |
| JPS6125735B2 true JPS6125735B2 (ja) | 1986-06-17 |
Family
ID=15484602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP50149878A Granted JPS5272794A (en) | 1975-12-16 | 1975-12-16 | Production of acrylic resin boards having solvent resistance |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5272794A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55116711A (en) * | 1979-03-05 | 1980-09-08 | Asahi Chem Ind Co Ltd | Acrylic resin molding material and its preparation |
| JP5155507B2 (ja) * | 2001-07-12 | 2013-03-06 | 三菱レイヨン株式会社 | メタクリレート系樹脂板及びその製法 |
-
1975
- 1975-12-16 JP JP50149878A patent/JPS5272794A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5272794A (en) | 1977-06-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0216922B2 (ja) | ||
| US2654729A (en) | Polymerizable compositions comprising an unsaturated quaternary ammonium compound and polymerization products thereof | |
| CA1322071C (en) | Process for producing a heat resistant resin composition | |
| US4965321A (en) | Thermoplastic copolymer | |
| EP0097948B1 (en) | Information recording substrate | |
| CA2134305C (en) | Craze resistant transparent sheet | |
| Mosley | Acrylic plastics | |
| JPS5815490B2 (ja) | 耐溶剤性に優れたアクリル樹脂成形材料 | |
| JPS5922725B2 (ja) | シラツプの製造方法 | |
| JPS6256170B2 (ja) | ||
| KR100423873B1 (ko) | 압출쉬트용 투명수지 조성물의 제조방법 | |
| JPS5815489B2 (ja) | 耐溶剤性アクリル系樹脂成形材及びその製造方法 | |
| US4175176A (en) | Solvent resistant acrylic resin composition | |
| JPS6152845B2 (ja) | ||
| JPS6234046B2 (ja) | ||
| JPS60229909A (ja) | 耐溶剤性の優れたメタクリル系樹脂 | |
| US2726229A (en) | Polymerizable and polymerized compositions comprising an unsaturated guanamine and acrylonitrile | |
| JPS6317915A (ja) | 低吸湿性メタクリル系樹脂の製造方法 | |
| JPS61141715A (ja) | 耐熱性共重合体樹脂、その製造法およびそれからなる光学用素子 | |
| JPH0221402B2 (ja) | ||
| JPH01294714A (ja) | メタクリル樹脂の製造方法 | |
| JPS6214565B2 (ja) | ||
| KR101182066B1 (ko) | 투명 압출 필름용 열가소성 투명 수지, 투명 압출 필름용 열가소성 투명 수지 조성물, 및 이들로부터 제조된 투명 압출 필름 | |
| JPS59122509A (ja) | 低吸湿性メタクリル系樹脂 | |
| US4006211A (en) | Method for improving impact strength in high nitrile polymers by stretching and heat setting |