JPS6142013B2 - - Google Patents

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JPS6142013B2
JPS6142013B2 JP1472780A JP1472780A JPS6142013B2 JP S6142013 B2 JPS6142013 B2 JP S6142013B2 JP 1472780 A JP1472780 A JP 1472780A JP 1472780 A JP1472780 A JP 1472780A JP S6142013 B2 JPS6142013 B2 JP S6142013B2
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JP
Japan
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yarn
thread
sewing
heat treatment
false
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Application number
JP1472780A
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English (en)
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JPS56112524A (en
Inventor
Takao Negishi
Teisuke Kojima
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPS56112524A publication Critical patent/JPS56112524A/ja
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱可塑性フイラメント繊維からなる加
工糸に関し本縫製に最適なる特殊加工糸に関する
ものである。
(従来技術) 従来、縫製に供される合成繊維糸については各
種のものが知られており、紡績糸から成る糸や仮
撚捲縮加工されてなる糸がその顕著な例であろ
う。
しかしながら、このような従来から縫製に供せ
られていた糸には、実際の縫製に際して不適当な
点もあり具体的には不都合も多かつたものであ
る。例えば、紡績糸は太さ斑を本質的に保有して
いるため、糸強力の変動が大きく縫製時の糸切
れ、縫製品の美しさ等において劣りがちである。
一方、通常の仮撚捲縮加工糸の場合は、なぜか紡
績糸よりも縫いにくく、一般には、縫製に供され
る糸には毛羽がある方が良いとされている。
上記のような点に鑑み、本発明者らは種々検討
を重ねた結果、縫製に最も適した糸とは、実際上
縫いやすくかつ縫い上がりが美しい糸であり、ひ
いては縫製品の仕上がりを美しくするものであつ
て、特に、縫いやすさに関しては、トルクが極め
て小さくかつ同時に集束していてさらに毛羽また
は毛羽様の突出繊維構造が存在する糸である、と
の知見を得たものである。このような糸は根本的
に前述の如く、紡績糸使いでは実現し難く、また
通常の仮撚捲縮加工糸使いでもトルクの点や突出
繊維の構造の点で不十分であり概して実現は至難
である。特に本発明者らの知見によれば、通常の
仮撚捲縮加工糸の保有するトルクは、縫製にとつ
ては不都合を招くばかりで全く不要であり、かつ
また場合によつては仮撚捲縮特性・構造自体も縫
製にとつては無意味・不要なものである。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、熱可塑性繊維マルチフイラメント糸
を用い、基本的なる機械的繊維加工方式としては
仮撚加工を利用してなものであるが、従来技術で
は得ることのできなかつた縫製に極めて適した糸
を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の、縫製に最適なる糸は次の如き構成か
らなる。
すなわち、仮撚加工された熱可塑性繊維マルチ
フイラメント糸において、該糸は実質的に無撚の
糸であり、かつ実質的に全ての構成フイラメント
が同一方向の施回能を有しているのにもかかわら
ず下記定義による該糸の施回能が4回/50cm以下
であることを特徴とする特殊糸である。
ここで、「糸の施回能が4回/50cm以下であ
る」とは、被試験糸を周長1mの一重の輪とし
て、該糸と同じ糸でつるし(状態1)、さらに該
輪に対して糸のデニール数×2グラム=W(グラ
ム)で算出される荷重Wをかけ、引続いて、該W
の荷重を除去し(状態2)、かかる無張力状態
(前記の状態1)と荷重除去後の無張力状態(前
記の状態2)の二つの状態においていずれも該輪
の自由静止撚数(施回回転する数)が4回以下で
あることを言うものである。
上記の通りの構成を有する本発明の糸は、実質
的に全ての構成フイラメントが同一方向の施回能
を有しているとの構成要件からも明らかな如く、
互いに正反対の施回能を有している加工糸を引揃
えかつ一体化加工する工程を経るなどして得られ
るものではなく、基本的には本発明の上記糸は一
つの仮撚錘により加工されてなる単糸がそのまま
の単糸のかたちで縫製に適した特性を有する糸に
されてなるものである。なお、むろん、実際の縫
製に供せられる際には本発明にかかる糸をそのま
ま用いる単糸使いのほか、合撚などの複数本の糸
使いとして利用しても差支えない。
(作 用) 以下、更に詳しく本発明の縫製に最適なる糸に
ついて説明する。
縫製に供せられる糸においてトルクが存在する
と、該糸が布を通過する際通過前の糸部分に該糸
自身が撚玉を作り縫いにくい、糸をたるませると
ビリが発生して縫いにくい、ミシン縫いでは特に
目飛びする、剣先による糸切れが増える。その他
ミシンパーツ(部品)との糸のからみによる糸切
れが増える等、数多くの欠陥があるものである。
しかして、従来の技術においては、以下の(1)〜
(5)項に列記する如きトルクを減じさせる種々の方
策が仮撚加工糸の一般的な処理法としてとられて
いたものであるが、それぞれ工業的に一般的にみ
てもおよび縫製に供せられる糸としてみた場合に
もマイナスの面も多かつた。
すなわち、 (1) 互いのトルクを相殺さすべくS仮撚糸とZ仮
撚糸とを引揃えて交絡させ見かけ上単糸として
なる糸。この糸は、トルクを全く持たないもの
となし得、優れているが、製造に際し工程が著
しく煩雑でかつ製造費用が高くつくというマイ
ナス面を避け得ない。
(2) 仮撚加工された糸を、乾熱や湿熱により再度
熱処理に供してトルクを減じてなる糸。
一般的にこの方式による加工糸はよく知られ
ているが、従来の上記再度熱処理においてはお
のずからトルクを減少せしめるにも限界があ
り、通常とられている条件範囲内では、いかよ
うに条件設定しても縫製用糸としては不十分な
ものであつた。つまり、同時に、糸の強さ、糸
の低張力時の伸びにくさおよび繊維の捲縮等を
維持することも目的であつたから、仮撚加工後
の高温熱処理又は/及び緊張熱処理は考えられ
なかつた。
(3) 追撚方式による糸(特開昭52−5348号公報
等)。この方法では、トルクを見かけ上ある一
つの状態下においてたとえば無張力状態でゼロ
にすることは可能であるが、熱処理をしたり、
張力を付加したりさらにその張力を解舒したり
すると、トルクが発現し好ましくはないもので
ある。これは、仮撚のトルクと実撚のトルクの
特性が異なるためである。
(4) 双糸構造に特にする場合には、単糸にトルク
がない場合、下撚と上撚をバランスさせて満足
のいくものを得る方法がとれるものである。
したがつて、上記(1)項の見かけ上の単糸を用
いた双糸であれば良いものが得られるわけであ
るが、上記(1)項記載のマイナス面以上の、工程
が複雑なかつ製造費用の高くつくものとなる。
また、3子構造又はそれ以上あるいは下撚、中
撚、上撚を持つ構造等とした場合も同様であ
る。
(5) 仮撚トルクを有する糸を複数本の糸使いで該
仮撚トルクと下撚と上撚の3者をバランスさせ
る方法も可能であるが、上記(3)項記載と同様の
不都合がある。
等である。
本発明者らは、仮撚加工における加工条件と各
種の熱処理工程における熱処理条件をうまく組合
わせることによつて、仮撚加工された熱可塑性繊
維マルチフイラメント糸であつて、該糸は実質的
に無撚の糸であり、かつ実質的に全ての構成フイ
ラメントが同一方向の施回能を有しているのにも
かかわらず前述定義による該糸の施回能が4回/
50cm以下であるという従来例には見られ得ない本
発明の糸を得ることに成功したものであつて、本
発明者らの知見によれば、かかる本発明にかかる
糸は、従来のいかなる糸に比較しても縫製に際し
極めて優れた糸と言えるものであり、かつコスト
的にみても製造工程的にみても大幅な増大等招く
ことのない合理的なものである。該施回能が4
回/50cmを超えるものは縫製に適しているとは到
底言い難い。
また本発明は、上記のように施回能が極めて小
さい糸を実現するという思想と同時に、前述の如
く縫製に最も適した糸とは、集束していてさらに
突出繊維が存在する糸であるとの観点から、該突
出繊維構造の形成機構には仮撚加工を施された繊
維の保有する捲縮発現能・施回能を利用するとい
う特異な技術思想を採用するものである。
すなわち、本発明の前記縫製に適した糸は、そ
の好ましい実施態様として、糸軸から突出した繊
維部分を有していることを特徴とするものであ
り、また更には、該糸は構成フイラメント相互が
交絡している糸部分と交絡していない糸部分とを
糸軸方向に沿つて交互に有していることを特徴と
するものであり、また更には、該糸は全て実質的
に等長のフイラメント繊維から構成されているこ
とを特徴とするものであり、また更には、該糸は
ポリエステル系のフイラメント繊維から構成され
ていることを特徴とするものである。
なお、ここで前記「糸の施回能が4回/50cm以
下である」との定義に関して、この定義は、縫糸
が断続的な張力を受けることになる縫製の過程に
おいても、縫製に際して不都合を招くようなトル
クの発現が実質上無いことを表わし、すなわち、
縫製加工前の一状態において、たとえば無張力状
態で施回能が実質上ゼロであつても、実際に縫製
に供せられて張力が加わつたりその張力が解舒さ
れたりすることにより、大きな施回能を発現する
ようでは何んにもならないものであり、かかる定
義はその定義内容からも明確な通り、相当の張力
を糸に加える前後の2状態における施回能を規定
するものであつて、縫糸としての使用態様に照ら
し合わされて有用で厳密な規定になるものであ
り、具体的に図面によりこの定義について説明す
ると下記の通りである。
すなわち、糸を周長1mの一重の輪として、該
糸と同じ糸でつるす(モデル図を第1図Aに示し
た。1が周長1mの一重の輪をなす試料糸であ
り、2が該輪をつるす試料糸と同じ糸である。)。
さらに該輪に対して、糸のデニール数×2グラ
ム=W(グラム)で算出される荷重Wをかける
(モデル図を第1図Bに示した。3がWの荷重で
あり、該荷重も試料糸と同じ糸2′を用いてかけ
られる。)。
引続いて、該Wの荷重を除去する(モデル図を
第1図Cに示した。)。
以上の如き試験プロセスにおいて、本発明で規
定する「糸の施回能が4回/50cm以下」とは、無
張力状態(第1図A)と荷重除去後の無張力状態
(第1図C)の2つの状態においていずれも該輪
の自由静止撚数(施回回転する数)が4回以下で
あることを言うものである。
以下、このような特殊な糸を製造する方法につ
いて詳細に説明をすると、本発明の糸はその製造
工程例として、特殊な仮撚加工工程とそれに続く
弛緩処理によつて該仮撚に付与される繊維の捲縮
発現能・施回能に基づき突出繊維部分が形成せし
められ、さらに続いて流体交絡処理により構成フ
イラメント相互が交絡している糸部分と交絡して
いない糸部分とが糸軸方向に沿つて交互に形成せ
しめられて適度な集束性が付与されるものである
が、かかる工程に組合せて特別なる熱処理を、仮
撚加工に際しての仮撚熱固定効果と特殊な相対関
係になる如き熱処理効果のもとで施すことにより
得られるものである。
かかる製造プロセスの特徴点は、縫製は最適な
糸として、突出繊維の形成機構を仮撚加工によつ
て付与される繊維の捲縮発現能・施回能に因るも
のとし、さらに上記の間歇的交絡を達する交絡処
理にて該糸に集束性を与えると同時に該交絡によ
り突出繊維部分に束縛固定するようにし、引続き
このようにして突出繊維部分が糸中に強固に多数
形成されてなる糸に、仮撚熱固定効果よりも高い
熱処理効果を有する強度の「後熱処理」を施し
て、前述仮撚の効果を実質上大幅に減失させ、こ
のようにして前記した通りの縫製に最適な特殊加
工糸とすることにある。かかる製造プロセスにお
いて仮撚加工工程に供する前においても、仮撚熱
固定効果よりも高い熱処理効果を有する「前熱処
理」を施すこともまた最終的に仮撚効果の実質的
に減失された本発明の糸を得る上で効果的であ
る。
すなわち、既に述べた如く、場合によつては仮
撚捲縮特性・構造自体も縫製に供せられる糸にと
つては特別には無意味・不要なのである。
上記プロセスについて具体的に説明をすると、
熱可塑性繊維マルチフイラメント糸を、加撚−熱
固定−解撚工程からなる仮撚加工あるいは延伸仮
撚加工し、次いで間歇交絡作用を達する流体噴射
交絡装置にて処理する。突出繊維部分は、主に該
仮撚又は延伸仮撚後、糸を弛緩すること、簡便に
は仮撚加工の引取後、流体噴射交絡装置へ高いオ
ーバーフイードで供給し、該流体噴射交絡装置の
上流側で弛緩状態を形成せしめることによつて、
フイラメントの捲縮発現能・施回能によりフイラ
メント自ずから多数の突出繊維部分を形成し、そ
の後の前述間歇交絡処理によつて該突出繊維部分
が束縛固定されることによつて強固なものとして
形成される。したがつて、この突出繊維部分は、
フイラメント切断端として形成されてなるもので
なく、スナール、ループ等のあくまでも連続フイ
ラメントにおける一部分として形成されてなるも
のであり、前記の間歇交絡によつて、糸中におい
てズルズルと移動等することのないように固定さ
れることになる。該突出した繊維部分の形状は、
弓状、環状または撚られた形状等の1種の形態で
あるかあるいはこれら複数種混在の形態である。
かかる突出繊維部分の形成機構から明らかな如
く、本発明の糸は突出繊維部分を有しているにも
かかわらず全ての構成フイラメント繊維は本質的
に、実質的には等長であり、このようにしたこと
により、間歇交絡の効果に加えて、更に一層、前
述突出繊維部分がシゴキ作用等の外的力によつて
ズルズルと移動することをほとんどなくすること
ができ、ネツプ等を発生することも少なく、かつ
糸としても構成フイラメント強力利用率を著しく
高いものとしているのである。これに反して、例
えば構成単糸を2本のマルチフイラメント糸で形
成し、そのうち1本をオーバーフイードとし、該
オーバーフイード側の繊維により突出繊維部分を
形成せしめたような糸は、該突出繊維部分がどこ
までも移動しネツプとなりがちであり、また構成
フイラメントの強力利用率もむろん低く全く好ま
しくないものである。
好ましく形成された本発明の、ポリエステル系
フイラメント繊維からなる縫製に適した糸は、
(1g/Dの張力付与−該張力除去)の試験を10回
繰り返しても、該試験前における原糸長に対する
伸び率が2%以下と極めて小さい値を示すもので
あり、これは、突出繊維部分が強固に糸中に束縛
固定されていることを裏づけるとともに繊維その
ものが塑性変形を起こしにくく加工されているこ
とを裏づける。このような、張力に対しての糸の
伸び率が小さく寸法的に極めて安定しているとい
うことは、可縫性の向上、縫製品の美しさ等を実
現するものである。
上記の如き突出繊維部分を形成するフイラメン
トの捲縮発現能・施回能は仮撚加工の条件に左右
されるが、主として仮撚数の影響が大きいもので
ある。仮撚数が少ないと捲縮形態が大きくなり大
きな突出繊維部分を形成し得るが、捲縮発現能・
施回能としては弱まり、仮撚数がさらに少ないと
突出繊維部分をほとんど形成し得なくなる。逆に
仮撚数が多いと捲縮発現能が強まるが捲縮形態が
細かくなり、突出繊維部分が細かく形成され、ひ
いては突出繊維と言える部分を全く形成し得なく
なるのであり、通常のウーリー加工糸の製造にお
いて適用されるような仮撚数がこの突出繊維と言
える部分を形成し得ない範囲の仮撚数に一般に該
当する。したがつて、仮撚数は通常のウーリー加
工糸の製造における仮撚数よりも若干低めに設定
するとよい。
本発明者らの知見によれば、突出繊維部分を好
ましく形成する仮撚数T(回/m)の範囲は、 の範囲であり、ここでDは仮撚加工される熱可塑
性繊維マルチフイラメント糸のデニール数、ρは
繊維の比重である。
また、突出繊維部分を現出させるための弛緩状
態は、弛緩率にして、前記の如く仮撚加工の引取
後、流体噴射交絡装置へ高いオーバーフイードで
供給し簡便に行なわんとする態様では、 4<{(V1/V2)−1}×100<20 で表わされる範囲とするのがよいようであり、こ
こで、V1は仮撚加工の引取速度、V2は交絡処理
の引取速度である。仮撚加工後、弛緩状態を形成
するゾーンを、流体交絡処理ゾーンと引取りロー
ラで区分するときには、該弛緩状態ゾーンでは上
記の式に準じて4%乃至20%のオーバーフイード
とするようにすればよい。これら以外の工程系に
て弛緩状態ゾーンを形成せしめる場合にも基本的
には上記の弛緩率ないしはオーバーフイード率の
範囲に準じて構成をするとよい。
またなお、上記工程において仮撚付与後、流体
処理前・中・後等の適宜の時点においてドラフト
をして糸に緊張を与えることもでき、このような
緊張作用を与えることによつても突出繊維部分の
発生個数、大きさ等を調整することができる。例
えば仮撚付与後かつ弛緩前にいつたん緊張を施す
場合には、形成される突出繊維部分の数は、該緊
張をしない場合に比べて多数かつ細かくすること
ができる。また、流体交絡処理中や該処理下流直
後に糸がドラフト作用を受けるようにした場合に
は、突出繊維部分のうちでも弱いものは消え、強
いものが選択されて残ることになり、特に抗張力
性の高い一層縫製に適した糸とすることができ
る。
本発明者らの知見によれば、突出した繊維部分
が糸1m当り200個以上数えることのできる糸が
効果的である。該多数の突出繊維部分は、対縫
針、対ガイド等の対金属その他物質との摩擦係数
を少なくし可縫性を良くし、結局、フイラメント
からなる本発明の糸に紡績糸様の性能と外観を付
与することになる。
上述の工程を経て、縫製に際し著効を発揮する
突出繊維部分を強固に糸中に形成せしめられた糸
は、引続いて、強度の「後熱処理」により、前工
程たる仮撚加工工程により付与された施回能や捲
縮特性を大幅に減失される。
かかる強度の後熱処理が、本発明の糸を得る上
で最も肝要なる点であり、少なくとも前工程たる
仮撚工程の熱固定効果よりも高い熱処理効果を有
する強度の後熱処理とすることが必要であり、こ
うして初めて本発明による糸の最も大きな特徴た
る実質的に全ての構成フイラメントが同一方向の
施回能を有しているのにもかかわらず糸の施回能
が4回/50cm以下である如き糸を得ることができ
るものである。
したがつて、該後熱処理の程度は、基本的には
仮撚工程の熱固定効果よりも高い熱処理効果を有
するように仮撚熱固定温度よりも実質的に高い温
度とすることであるが、該後熱処理の態様により
その熱処理効果に大きな差がある。一般に、糸を
走行させつつ熱処理する連続熱処理は、巻糸体等
のまま長時間熱処理する一括熱処理より熱処理効
果が低く、連続熱処理で一括熱処理と同様の効果
を得るには一括熱処理温度値に約30℃の差をプラ
スして考慮する必要があり、また乾熱処理は湿熱
処理より熱処理効果が低く、約45℃の差をプラス
して考慮する必要がある。
そして、このような本発明者らの知見により、
本発明の前述した通りの特性を有する糸を得るに
は、仮撚加工後に、該仮撚加工の温度よりも35℃
以上、より望ましくは40℃以上高い温度条件に
て、緊張熱処理を施すことが肝要である。
このように上記の後熱処理は、乾熱あるいは湿
熱で、かつ連続処理あるいは一括処理としてなす
ことができ、これらの条件を適宜考慮・設定する
ことにより糸の施回能が4回/50cm以下のものと
することができる。湿熱により該後熱処理を行な
わんとする場合には、染色工程と同時になすよう
にしてももちろん差支えない。
本発明は熱可塑性繊維使いであればよく、特に
繊維の種類を選ばないものであるが、一般に熱処
理の効果が大きく出るポリエステル系繊維使いと
するのが、上記の如き特別な熱処理を施す本発明
には向いていると言えるものであり、また、縫製
用の糸としても他素材のものと比べて伸びなどの
比較的少ない特性のよいものを得ることが概して
可能である。
ポリエステル系マルチフイラメント糸使いで本
発明の糸を得んとする場合には、本発明者らの知
見によれば、後熱処理を連続乾熱処理とする場
合、該後熱処理を緊張熱処理としかつ該後熱処理
の温度を仮撚加工温度よりも前述の通り35℃以
上、より望ましくは40℃以上高いものとし同時に
210℃以上とすればよいようである。仮撚加工温
度は、少なくとも150℃程度以上として該後熱処
理温度との組合せで適宜値を設定むれば十分であ
る。該後熱処理温度と仮撚加工温度とは一般にそ
の差が大きいほど効果的である。
なお、また上記のような後熱処理による方法の
他に、本発明の前述した通りの特性を有する糸を
得るには、仮撚加工の前に、「前熱処理」をする
ようにすることも有効であり、この前熱処理の温
度は乾熱連続処理の場合、仮撚加工温度よりも20
℃以上高く設定し、かつ210℃以上とするのがよ
い。この場合も仮撚加工温度は少なくとも150℃
以上とするのがよい。
このような仮撚加工前の前熱処理によつて、本
発明の前述した通りの特性を有する糸を得るに
は、上述のような本発明者らの知見により、仮撚
加工前に、該仮撚加工の温度よりも極めて高い温
度での熱処理を、該糸の熱収縮率よりも小さい範
囲内のオーバーフイードを与えての緊張熱処理と
して施すことが肝要である。
このような前熱処理は、糸の強力・伸びにくさ
や熱収縮率の熱的性質を安定化する効果があり、
該前熱処理よりも低温で行なう仮撚加工の効果
(捲縮やトルク)を一時的なものにする(該前熱
処理を経ることによつて、仮撚加工の効果が、よ
り一層後熱処理で減失されやすくなる効果があ
り、かつ前熱処理に加えて後熱処理をする場合に
は、該後熱処理を有効に弛緩熱処理とすることも
可能になさしめる効果もあるのである。したがつ
て、後熱処理として巻糸体等による一括熱処理を
行なつても、糸の強力や伸びにくさを概して維持
できるものである。
ポリエステル系繊維以外、たとえばポリアミド
系マルチフイラメント糸使いで本発明の糸を得ん
とする場合には、上記の「後熱処理」条件や「前
熱処理」条件は、その繊維の熱的性質(結晶化開
始温度、融着を起こす温度等)により適宜、温度
を移行して実施すればよいが、各熱処理間の温度
差については繊維の種類には概して関係が薄く上
記ポリエステル系繊維使いの場合とほぼ同様の程
度とするのがよい。
本発明の上記糸は、実際的には実質的に無撚の
状態で、縫製に適した糸であり有効に効果を発揮
するものであり、特に間歇的に交絡部分を形成さ
せることにより、本発明の糸は、適度な集束性を
容易にもたせることができる。該無撚の状態と
は、延伸撚糸機で通常付与される程度以下の撚挿
入程度を言い、具体的には25回/m以下程度の状
態を言う。本発明者らの知見によれば上記交絡部
分の数は40個/m程度以上とするのがよく、交絡
していない糸部分の長さは約15mm以下程度とする
のがよいようである。
(実施例) 以下、実施例により本発明の縫製に適した糸の
具体的構成・効果について説明をする。
実施例 1 ポリエチレンテレフタレート繊維のマルチフイ
ラメント延伸糸(200デニール、72フイラメン
ト)に180℃、1400T/mの仮撚加工を施し、次い
で13.6%弛緩しつつ流体噴射間歇交絡装置にて交
絡を付与し、次いで220℃の熱セツトを6%のア
ンダーフイード下で行なつた。こうして得られた
糸のデニールは、222デニールであつた。
このようにして得られた糸は、施回能(前記2
態様による自由静止撚数)が、状態1では1.1
回/50cm、状態2では2.4回/50cmであり、多数
の突出繊維部分を有しているものであつた。ま
た、この糸を縫製に供したところ、優れたもので
あつた。
実施例 2 上記実施例1にて用いた供給糸を製造した延伸
工程に続いて、0.6%のオーバーフイードを与え
つつ230℃の熱処理(乾熱)を施し、このように
して得られた200デニール、72フイラメントのポ
リエチレンテレフタレート繊維マルチフイラメン
ト糸に、引続き、170℃、1500T/mの仮撚加工を
施し、続いて13.6%弛緩しつつ流体噴射間歇交絡
装置にて交絡を付与し巻取つた。
さらに該糸を巻糸体の状態にて130℃の水中
(チーズ染色機)にて40分間熱処理した。こうし
て得られた糸のデニールは、224デニールであつ
た。
このようにして得られた糸の施回能は、状態1
では0.8回/50cm、状態2では1.0回/50cmであ
り、縫製に供したところ極めて良好なものであつ
た。
比較例 1 実施例1において仮撚加工温度のみを210℃に
変更して糸を製造した。該糸の施回能について調
べたところ、無荷重状態(状態1)で24回/50cm
の自由静止撚数を示した(仮撚加撚方向S。施回
方向はSであつた)。状態2における施回能は31
回/50cmであつた。この糸はトルクが多いことか
ら縫製用としては不向きであつた。
比較例 2 上記比較例1で得られた糸に、S方向70回/m
の施撚を施した(施撚方法は、1本の糸を無荷重
にて吊るし、停止するまで自由施回せしめた)。
このようにして得られた撚糸の施回能について
調べたところ、 無荷重状態(状態1)で 0回/50cm 荷重除去後(状態2)で18回/50cm(S方向)
の自由静止撚数を示した。この結果から、この糸
は実際の縫製工程等において張力がいつたん加え
られるとトルクを発現してしまい好ましくないこ
とが確認された。
比較例 3 本発明者らが先に提案した特願昭54−41571号
明細書において記載した加工条件に準じて加工を
行なつた。
すなわち、ポリエチレンテレフタレート繊維の
マルチフイラメント延伸糸(70デニール、24フイ
ラメント)に190℃、1500T/mの仮撚加工を施
し、次いで14%弛緩しつつ流体噴射間歇交絡装置
にて交絡を付与し、次いで2%のアンダーフイー
ド下で220℃の熱セツトを行なつた。
このようにして得られた糸は、79デニールであ
り、また該糸の有する施回能は、状態1では3.5
回/50cmであり、この状態で見る限りではかなり
良好な縫糸であろうと判断されたものであつた。
ところが、この糸を縫製に供したところ、従来
の縫製よりは良好な特性を有していることは明ら
かであつたが、頻繁ではないものの、縫製工程中
に撚玉を形成してしまうことや縫い目飛びや縫糸
切れが発生することがあり、本発明の糸に比較し
て、縫糸としてみた場合実際工業上明らかに劣る
ものであつた。
この原因について検討したところ、縫製に際し
て、縫糸が巻糸体から解舒されてから縫目を実際
に形成するまでに該糸が何度も張力を受け、これ
により施回能が当初の状態よりも増加しているこ
とがわかつた。
この知見により、本発明で規定する状態2にお
ける施回能を測定したところ、6.1回/50cmであ
つた。
なお、この糸が、このような潜在しているトル
クを有していて縫糸として不十分なのは、仮撚加
工の温度条件と該仮撚加工後の熱セツト温度条件
の差異が小さいことによるものであつた。
(発明の効果) 以上述べた通りの本発明による糸は、機械的繊
維加工方式としては、仮撚加工という、生産性も
高く最も合理的で一般的である加工工程によるも
のでありながら、従来知られてなるいかなる糸に
比較しても、縫製用の糸として優れた特徴を有効
に発揮する優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図A,B,Cは、それぞれ本発明で規定す
る糸の施回能について測定する方法を説明するモ
デル図である。 1:周長1mの一重の輪をなす試料糸、2:試
料糸からなる輪をつるすために用いる試料糸と同
じ糸、2′:Wの荷重をつるすために用いる試料
糸と同じ糸、3:Wの荷重。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 仮撚加工された熱可塑性繊維マルチフイラメ
    ント糸において、該糸は実質的に無撚の糸であ
    り、かつ実質的に全ての構成フイラメントが同一
    方向の施回能を有しているのにもかかわらず下記
    定義による該糸の施回能が4回/50cm以下である
    ことを特徴とする縫製に適した糸。 ここで、「糸の施回能が4回/50cm以下であ
    る」とは、被試験糸を周長1mの一重の輪とし
    て、該糸と同じ糸でつるし(状態1)、さらに該
    輪に対して糸のデニール数×2グラム=W(グラ
    ム)で算出される荷重Wをかけ、引続いて、該W
    の荷重を除去し(状態2)、かかる無張力状態
    (前記の状態1)と荷重除去後の無張力状態(前
    記の状態2)の二つの状態においていずれも該輪
    の自由静止撚数(施回回転する数)が4回以下で
    あることを言うものである。 2 糸が、糸軸から突出している繊維部分を有し
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の縫製に適した糸。 3 糸が、糸軸方向に沿つて、構成フイラメント
    繊維相互が交絡している糸部分と交絡していない
    糸部分とを交互に有していることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の縫製に適
    した糸。 4 糸が、全て実質的に等長のフイラメント繊維
    から構成されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項、2項または第3項記載の縫製に適し
    た糸。 5 糸が、ポリエステル系のフイラメント繊維か
    ら構成されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項、第2項、第3項または第4項記載の縫
    製に適した糸。
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