JPS6230198B2 - - Google Patents
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- JPS6230198B2 JPS6230198B2 JP54021441A JP2144179A JPS6230198B2 JP S6230198 B2 JPS6230198 B2 JP S6230198B2 JP 54021441 A JP54021441 A JP 54021441A JP 2144179 A JP2144179 A JP 2144179A JP S6230198 B2 JPS6230198 B2 JP S6230198B2
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- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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Description
本発明は、プロピオニバクテリウム属に属する
微生物の菌体から得られる抗腫瘍活性物質および
その活性物質を有効成分とする製剤に関する。 プロピオニバクテリウム属に属する細菌が抗腫
瘍作用、アジユバント作用等の生理活性をもつこ
とは、古くより知られ、一部では臨床的にも応用
されている。 しかし、この微生物の菌体は種々の副作用を有
しているのでこれらの副作用を軽減するため、主
として細胞壁から活性物質を分離しようとする試
みがなされてきた。これらの例としては細胞壁骨
格や細胞壁から調製した高分子ムコペプチド等が
挙げられるが、これらのものも抗腫瘍活性の高い
ものは毒性も強く、毒性の弱いものは抗腫瘍活性
が必ずしも高くないという欠点を有する。 次に本発明者等は結核菌から得られる抗腫活性
物質について種々検討した結果、細胞壁は高い抗
腫瘍活性を示すが、その毒性は原料である生菌と
変わらないことを知つたので、細胞壁を出来るだ
け除いた画分より菌体と同等もしくは菌体より高
い抗腫瘍活性を示し、かつ毒性の弱い物質を得る
方法について検討し、簡単な方法により目的とす
る物質が得られることを見出したので、特許〔特
願昭53−26519(特開昭54−140710号公報参照)〕
を出願した。 さらに本発明者等はプロピオニバクテリウム属
の細菌および菌体抽出物からなる抗腫瘍剤におい
てみられる上述の欠点を改善すべく、結核菌の経
験に基いて、活性物質の調製法を種々検討した結
果、プロピオニバクテリウム属に属する細菌から
も、結核菌の場合に用いたのと同様の方法によつ
て、抗腫瘍活性が高くかつ毒性の弱い活性物質が
得られることを確認し、本発明を完成した。 本発明で用いられるプロピオニバクテリウム属
に属する菌株としては、バージーズ、マニユア
ル・オブ・デイタミネイテイブ・バクテリオロジ
ー、第8版、第634頁〜641頁に記載されている公
知のプロピオニバクテリウム・アクネス
(Propionibacteruim acnes)、プロピオニバクテ
リウム・グラニユローサム(Propionibacterium
granulosum)、プロピオニバクテリウム、アビド
ウム(Propionibacterium avidum)等が挙げら
れるが、やはり全菌体として抗腫瘍活性が高く、
かつ病原性の弱い菌株が好ましい。 本発明における上記菌株の媒養は通常の嫌気性
培養法を用いることが出来る。例えば窒素源とし
て肉エキス、ペプトン、フイトン、酵母エキス
等、炭素源としてはグルコース等、還元剤として
は塩酸システイン、チオグリコール酸ナトリウム
等、さらにリン酸カリウム、硫酸マグネシウム、
塩化ナトリウム等を添加した培地を用いるのが好
ましい。培養は30〜40℃で2〜15日間位静置する
のが好ましい。得られた菌体は遠心分離等により
集菌し、生理食塩水等により洗滌した後、そのま
ま次の操作に付すか、もしくは要すれば、フエノ
ールあるいは弱い加熱殺菌をした後、次の操作に
付しても良い。得られた菌体を水、好ましくは適
当な緩衝液と混合した後、菌体破砕機、たとえば
ダイノミル(Dyno−mill)、フレンチ(French)
プレスなどにより菌体を破砕することにより配砕
菌体懸濁液を得る。適当な緩衝液としては、たと
えばリン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、
酒石酸塩、コハク酸塩、トリスヒドロキシメチル
アミノメタン等があり、その使用濃度は、0.001
〜1M、望ましくは0.01〜0.1Mが適当である。得
られた破砕菌体懸濁液をろ過または遠心分離して
原料に適した無細胞抽出液を得ることが出来る。 本発明における無細胞抽出液とは、破砕菌体懸
濁液からろ過または遠心分離により未破砕菌体、
細胞壁画分等を出来るだけ除いた画分のことであ
るが、最終的に得られる本発明物質中に細胞壁画
分が20%を超えて含まれることがないようにこの
分離操作の際除去するのが好ましい。 無細胞抽出液より本発明物質を沈殿させる目的
で使用する凝集剤はかなり広い範囲において選定
することができる。たとえば、硫酸アルミニウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第
二鉄、塩化マンガンなどの如き、多価金属塩、ス
トレプトマイシン、カナマイシンなどの水溶性塩
基性抗生物質またはその塩などが好適である。凝
集剤の使用量はその種類により適宜選択するが、
たとえば多価金属塩では0.1〜10%(W/V)好
ましくは0.1〜3%(W/V) 水溶性塩基性抗生物質では0.1〜10%(W/
V)好ましくは0.1〜1%(W/V)を無細胞抽
出液に対して使用するのが適当である。 これらの凝集剤を無細胞抽出液に加え本発明物
質を沈殿せしめる。操作方法としては、たとえば
前記凝集剤の所定量を要すれば水溶液として抽出
液に加え混合する。時間の経過とともに沈殿が生
成する。この沈殿をろ過または遠心分離などの方
法で母液から分離して採取する。又凝集剤を加え
たあとは静置しておくのが、沈殿の成長及び沈殿
の沈降速度の向上の点から好ましい。静置時間は
数時間もあれば充分である。ろ過または遠心分離
などの方法で母液から分離した本発明物質は、そ
のまゝでも使用できる場合があるが、できれば沈
殿中に含まれている凝集剤を除去した方がよい。
そのためにはたとえば次の如く操作する。分離し
た本発明物質を水または適当な緩衝液に懸濁させ
る。 次いで透析、ゲルろ過、限外ろ過などの手段に
よつて凝集剤を除去した後、凍結乾燥すれば精製
された本発明物質を得る。 この精製操作の際用いうる適当な緩衝液として
は、たとえばりん酸塩、ほう酸塩、酢酸塩、くえ
ん酸塩、酒石酸塩、こはく酸塩、トリスヒドロキ
シメチルアミノメタン等があり、その使用濃度は
0.001〜2M、望ましくは0.01〜0.2Mが適当であ
る。 緩衝液のPHは4〜10の範囲が好ましい。PHが4
未満の場合は本発明物質の分散性が低下して凝集
剤の除去が充分でなくなる。一方、PHが10を越え
るようになると本発明物質が分解を受けるおそれ
があり好ましくない。又、凝集剤として水溶性塩
基性抗生物質たとえばストレプトマイシンを用い
た場合はイオン強度を高めるために更にたとえば
食塩を0.1〜0.5M加えた加塩緩衝液を用いるとス
トレプトマイシンが除去し易くなる。0.5M以上
の食塩を加えてもよいが、0.5M以上加えてもス
トレプトマイシンの除去効果はそれ以上よくはな
らない。 乾燥法としては凍結乾燥法を用いるのが、本発
明物質の変質を避けるために好ましい。 また、本発明物質を生菌から調製する場合は、
熱や酵素による変性を防止し、分離操作を容易に
するため全操作を0〜10℃で行なうのが好まし
い。 本発明物質は主として糖質、タンパク質、脂質
および核酸よりなる複雑な組成の物質である。 本発明において使用する凝集剤により得られる
本発明物質の組成には大きな差はなく、いずれも
高い抗腫瘍活性を有し、毒性や副作用も少なく、
抗腫瘍剤の有効成分として用いることができる。
しかもその製造方法も極めて簡単で収率も良く極
めて有用な物質である。 本発明物質は、主に注射剤として単独にもしく
は抗原物質とともに動物に投与されるが本発明物
質は水あるいは油のいずれにも乳濁化出来る性質
をもつている。 例えば本発明物質は生理食塩水に乳濁した懸濁
液、あるいはこの懸濁液をさらに植物油もしくは
鉱物油に懸濁した懸濁液(油中水型)、あるいは
本発明物質を直接植物油もしくは鉱物油に懸濁し
た後さらにこの懸濁液を生理食塩水に懸濁した懸
濁液(水中油型)として用いられる。 本発明物質の用量は動物種および投与経路およ
び投与計画により適宜選択されるがマウスに対し
て腹腔内投与の場合は1〜100mg/Kg、皮下では
2〜250mg/Kg、モルモツトに対しては腹腔内投
与の場合は1〜100mg/Kg、皮下では0.05〜100
mg/Kgである。 本発明物質の投与部位は、腫瘍内もしくは腫瘍
から離れた部位のいずれでも良い。 各種腫瘍系に対する本発明物質の投与量は、原
料である生菌と同量ないしは数分の一量で生菌と
同じ抗腫瘍効果を示す。 さらに、本発明物質は、固型ガンおよび腹水ガ
ンの両方に対して強い抗腫瘍作用を示す。例えば
本発明物質の有効なガン種を挙げると、エールリ
ツヒ腹水腫瘍あるいは固型腫瘍、ザルコーマ180
腹水腫瘍あるいは固型腫瘍、メラノーマ等であ
る。 本発明物質は、無細胞抽出液から調製するため
に、もともと本発明物質からの感染性は低いが、
凝集剤として抗性物質を用いることにより、感染
の危険を全くなくすことも出来る。 以下に本発明物質の製造法と本発明物質を抗腫
瘍剤として用いる場合の製剤法を実施例により、
さらに本発明質の有用性を試験例により説明す
る。 実施例 1 プロピオニバクテリウム、アビドウム
(Propionibacteruim avidum)ATCC25577を下
記組成の培地 ハートインフユジヨン培地(栄研化学製)25g グルコース 5g チオグリコール酸ナトリウム 0.5g 水を加えて全量を1000mlとする 700mlを含むゴム栓付のルービンに植菌し、ルー
ビン内の空気を窒素で置換した後37℃で5日間静
置培養した。培養終了後フエノールを最終濃度で
5%になるように培養物に添加し2日間室温に放
置した。得られた培養物から菌体を遠心分離によ
り集め、生理食塩水で3回洗滌し、湿菌体を得
た。 この湿菌体190gに10mMリン酸緩衝液)(PH
7.0)1を加えて懸濁した後、ダイノミル瑠
(Dyno−Mill)により氷冷しながら菌体を破砕
し、得れた菌体破砕物を冷却下で遠心分離
(10000×g、20分)して、未破砕菌体や細胞壁画
分を除去して無細胞抽出液870mlを得た。 この抽出液200mlにストレプトマイシン硫酸塩
0.6gを加え撹拌した後0〜4℃で1夜静置し
た。生成した沈殿を冷却下で遠心分離(10000×
g、20分)して採取し、これを10mMリン酸緩衝
液(PH7.0)に食塩を0.5M加えた加塩緩衝液50ml
に懸濁し、この懸濁液をセロフアン製透析チユー
ブに詰め、透析外液に前記加塩緩衝液1を用
い、0〜4℃で1晩透析、さらに透析外液を蒸留
水にかえて1晩透析して得た透析内液を凍結乾燥
して本発明の活性物質870mを得た。 以下この活性物質をN−P−1とする。 実施例 2 実施例1で得た抽出液200mlに塩化マンガン2
gを加え良く撹拌した後に0〜4℃で1晩静置し
た。生成した沈殿を冷却下で遠心分離(10000×
g、20分)して採取し、これを10mMリン酸緩衝
液(PH7.0)50mlに懸濁し、この懸濁液をセロフ
アン製透析チユープに詰め、透析外液に前記緩衝
液1を用い、0〜4℃で1晩透析、さらに透析
外液を蒸留水にかえて1晩透析して得た透析内液
を凍結乾燥して本発明の活性物質790mを得た。 以下この活性物質をN−P−2とする。 実施例 3 プロピオニバクテリウム、グラニユロサム
(Propionibacterium granulosum)ATCC25564
を実施例1で用いた同じ培地に植菌し、培養し
た。培養終了後得られた培養物を、実施例1と同
様に殺菌した。 得られた湿菌体160gを実施例1と同様に処理
して、本発明の活性物質3.36gを得た。 以下この活性物質をN−P−3とする。 実施例 4 本発明物質の製剤 N−P−1 10mgに生理食塩水0.5mlを加え乳
鉢中で十分磨砕、懸濁した後、20mlの生理食塩水
を加えて良く混合してN−P−1物質の生理食塩
水懸濁液を得た。 本発明物質は、生理食塩水にも乳濁状に懸濁し
た。 実施例 5 本発明物質の製剤 25mgのN−P−1に生理食塩水2.5mlを加え、
乳鉢中で十分磨砕、懸濁した後15%アーラセルA
(Arlacel A、三光純薬製)を含む流動パラフイ
ン2.5mlを加えホモジナイズして油中水型の本発
明物質製剤を得た。 試験例 1 本発明物質の組成 本発明物質の組成を第1表に示す。組成分析は
呈色反応試験も兼ねて次の方法による。 (1) 糖 質 フエノール硫酸法(M.Dubois、K.
A.Gilles、J.K.Hamilton、P.A.Rebers、
and F.Smith、analytical Chemistry
28、350、1956) (2) 蛋白質 ローリー法(C.D.Stauffer、
Analytical Biochemstry 69、646、
1975) (3) 脂 質 ブライーダイヤー法(E.G.Bligh
and W.J.Dyer、Can.J.Biochem.Physiol.
、37、911、1959) (4) 核 酸 シユミツト・タンハウザー、シユナ
イダー法(W.C.Schneider、J.Biol.Chem.
、164、747、1946)により分画し、ジフエ
ニルアミン法(K.Burton、Biochem.J.、
62 315、1956)とオルシノール法(W.
Mejbaum、Z.Physiol、Chem 258、
117、1939)により定量した。
微生物の菌体から得られる抗腫瘍活性物質および
その活性物質を有効成分とする製剤に関する。 プロピオニバクテリウム属に属する細菌が抗腫
瘍作用、アジユバント作用等の生理活性をもつこ
とは、古くより知られ、一部では臨床的にも応用
されている。 しかし、この微生物の菌体は種々の副作用を有
しているのでこれらの副作用を軽減するため、主
として細胞壁から活性物質を分離しようとする試
みがなされてきた。これらの例としては細胞壁骨
格や細胞壁から調製した高分子ムコペプチド等が
挙げられるが、これらのものも抗腫瘍活性の高い
ものは毒性も強く、毒性の弱いものは抗腫瘍活性
が必ずしも高くないという欠点を有する。 次に本発明者等は結核菌から得られる抗腫活性
物質について種々検討した結果、細胞壁は高い抗
腫瘍活性を示すが、その毒性は原料である生菌と
変わらないことを知つたので、細胞壁を出来るだ
け除いた画分より菌体と同等もしくは菌体より高
い抗腫瘍活性を示し、かつ毒性の弱い物質を得る
方法について検討し、簡単な方法により目的とす
る物質が得られることを見出したので、特許〔特
願昭53−26519(特開昭54−140710号公報参照)〕
を出願した。 さらに本発明者等はプロピオニバクテリウム属
の細菌および菌体抽出物からなる抗腫瘍剤におい
てみられる上述の欠点を改善すべく、結核菌の経
験に基いて、活性物質の調製法を種々検討した結
果、プロピオニバクテリウム属に属する細菌から
も、結核菌の場合に用いたのと同様の方法によつ
て、抗腫瘍活性が高くかつ毒性の弱い活性物質が
得られることを確認し、本発明を完成した。 本発明で用いられるプロピオニバクテリウム属
に属する菌株としては、バージーズ、マニユア
ル・オブ・デイタミネイテイブ・バクテリオロジ
ー、第8版、第634頁〜641頁に記載されている公
知のプロピオニバクテリウム・アクネス
(Propionibacteruim acnes)、プロピオニバクテ
リウム・グラニユローサム(Propionibacterium
granulosum)、プロピオニバクテリウム、アビド
ウム(Propionibacterium avidum)等が挙げら
れるが、やはり全菌体として抗腫瘍活性が高く、
かつ病原性の弱い菌株が好ましい。 本発明における上記菌株の媒養は通常の嫌気性
培養法を用いることが出来る。例えば窒素源とし
て肉エキス、ペプトン、フイトン、酵母エキス
等、炭素源としてはグルコース等、還元剤として
は塩酸システイン、チオグリコール酸ナトリウム
等、さらにリン酸カリウム、硫酸マグネシウム、
塩化ナトリウム等を添加した培地を用いるのが好
ましい。培養は30〜40℃で2〜15日間位静置する
のが好ましい。得られた菌体は遠心分離等により
集菌し、生理食塩水等により洗滌した後、そのま
ま次の操作に付すか、もしくは要すれば、フエノ
ールあるいは弱い加熱殺菌をした後、次の操作に
付しても良い。得られた菌体を水、好ましくは適
当な緩衝液と混合した後、菌体破砕機、たとえば
ダイノミル(Dyno−mill)、フレンチ(French)
プレスなどにより菌体を破砕することにより配砕
菌体懸濁液を得る。適当な緩衝液としては、たと
えばリン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、
酒石酸塩、コハク酸塩、トリスヒドロキシメチル
アミノメタン等があり、その使用濃度は、0.001
〜1M、望ましくは0.01〜0.1Mが適当である。得
られた破砕菌体懸濁液をろ過または遠心分離して
原料に適した無細胞抽出液を得ることが出来る。 本発明における無細胞抽出液とは、破砕菌体懸
濁液からろ過または遠心分離により未破砕菌体、
細胞壁画分等を出来るだけ除いた画分のことであ
るが、最終的に得られる本発明物質中に細胞壁画
分が20%を超えて含まれることがないようにこの
分離操作の際除去するのが好ましい。 無細胞抽出液より本発明物質を沈殿させる目的
で使用する凝集剤はかなり広い範囲において選定
することができる。たとえば、硫酸アルミニウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第
二鉄、塩化マンガンなどの如き、多価金属塩、ス
トレプトマイシン、カナマイシンなどの水溶性塩
基性抗生物質またはその塩などが好適である。凝
集剤の使用量はその種類により適宜選択するが、
たとえば多価金属塩では0.1〜10%(W/V)好
ましくは0.1〜3%(W/V) 水溶性塩基性抗生物質では0.1〜10%(W/
V)好ましくは0.1〜1%(W/V)を無細胞抽
出液に対して使用するのが適当である。 これらの凝集剤を無細胞抽出液に加え本発明物
質を沈殿せしめる。操作方法としては、たとえば
前記凝集剤の所定量を要すれば水溶液として抽出
液に加え混合する。時間の経過とともに沈殿が生
成する。この沈殿をろ過または遠心分離などの方
法で母液から分離して採取する。又凝集剤を加え
たあとは静置しておくのが、沈殿の成長及び沈殿
の沈降速度の向上の点から好ましい。静置時間は
数時間もあれば充分である。ろ過または遠心分離
などの方法で母液から分離した本発明物質は、そ
のまゝでも使用できる場合があるが、できれば沈
殿中に含まれている凝集剤を除去した方がよい。
そのためにはたとえば次の如く操作する。分離し
た本発明物質を水または適当な緩衝液に懸濁させ
る。 次いで透析、ゲルろ過、限外ろ過などの手段に
よつて凝集剤を除去した後、凍結乾燥すれば精製
された本発明物質を得る。 この精製操作の際用いうる適当な緩衝液として
は、たとえばりん酸塩、ほう酸塩、酢酸塩、くえ
ん酸塩、酒石酸塩、こはく酸塩、トリスヒドロキ
シメチルアミノメタン等があり、その使用濃度は
0.001〜2M、望ましくは0.01〜0.2Mが適当であ
る。 緩衝液のPHは4〜10の範囲が好ましい。PHが4
未満の場合は本発明物質の分散性が低下して凝集
剤の除去が充分でなくなる。一方、PHが10を越え
るようになると本発明物質が分解を受けるおそれ
があり好ましくない。又、凝集剤として水溶性塩
基性抗生物質たとえばストレプトマイシンを用い
た場合はイオン強度を高めるために更にたとえば
食塩を0.1〜0.5M加えた加塩緩衝液を用いるとス
トレプトマイシンが除去し易くなる。0.5M以上
の食塩を加えてもよいが、0.5M以上加えてもス
トレプトマイシンの除去効果はそれ以上よくはな
らない。 乾燥法としては凍結乾燥法を用いるのが、本発
明物質の変質を避けるために好ましい。 また、本発明物質を生菌から調製する場合は、
熱や酵素による変性を防止し、分離操作を容易に
するため全操作を0〜10℃で行なうのが好まし
い。 本発明物質は主として糖質、タンパク質、脂質
および核酸よりなる複雑な組成の物質である。 本発明において使用する凝集剤により得られる
本発明物質の組成には大きな差はなく、いずれも
高い抗腫瘍活性を有し、毒性や副作用も少なく、
抗腫瘍剤の有効成分として用いることができる。
しかもその製造方法も極めて簡単で収率も良く極
めて有用な物質である。 本発明物質は、主に注射剤として単独にもしく
は抗原物質とともに動物に投与されるが本発明物
質は水あるいは油のいずれにも乳濁化出来る性質
をもつている。 例えば本発明物質は生理食塩水に乳濁した懸濁
液、あるいはこの懸濁液をさらに植物油もしくは
鉱物油に懸濁した懸濁液(油中水型)、あるいは
本発明物質を直接植物油もしくは鉱物油に懸濁し
た後さらにこの懸濁液を生理食塩水に懸濁した懸
濁液(水中油型)として用いられる。 本発明物質の用量は動物種および投与経路およ
び投与計画により適宜選択されるがマウスに対し
て腹腔内投与の場合は1〜100mg/Kg、皮下では
2〜250mg/Kg、モルモツトに対しては腹腔内投
与の場合は1〜100mg/Kg、皮下では0.05〜100
mg/Kgである。 本発明物質の投与部位は、腫瘍内もしくは腫瘍
から離れた部位のいずれでも良い。 各種腫瘍系に対する本発明物質の投与量は、原
料である生菌と同量ないしは数分の一量で生菌と
同じ抗腫瘍効果を示す。 さらに、本発明物質は、固型ガンおよび腹水ガ
ンの両方に対して強い抗腫瘍作用を示す。例えば
本発明物質の有効なガン種を挙げると、エールリ
ツヒ腹水腫瘍あるいは固型腫瘍、ザルコーマ180
腹水腫瘍あるいは固型腫瘍、メラノーマ等であ
る。 本発明物質は、無細胞抽出液から調製するため
に、もともと本発明物質からの感染性は低いが、
凝集剤として抗性物質を用いることにより、感染
の危険を全くなくすことも出来る。 以下に本発明物質の製造法と本発明物質を抗腫
瘍剤として用いる場合の製剤法を実施例により、
さらに本発明質の有用性を試験例により説明す
る。 実施例 1 プロピオニバクテリウム、アビドウム
(Propionibacteruim avidum)ATCC25577を下
記組成の培地 ハートインフユジヨン培地(栄研化学製)25g グルコース 5g チオグリコール酸ナトリウム 0.5g 水を加えて全量を1000mlとする 700mlを含むゴム栓付のルービンに植菌し、ルー
ビン内の空気を窒素で置換した後37℃で5日間静
置培養した。培養終了後フエノールを最終濃度で
5%になるように培養物に添加し2日間室温に放
置した。得られた培養物から菌体を遠心分離によ
り集め、生理食塩水で3回洗滌し、湿菌体を得
た。 この湿菌体190gに10mMリン酸緩衝液)(PH
7.0)1を加えて懸濁した後、ダイノミル瑠
(Dyno−Mill)により氷冷しながら菌体を破砕
し、得れた菌体破砕物を冷却下で遠心分離
(10000×g、20分)して、未破砕菌体や細胞壁画
分を除去して無細胞抽出液870mlを得た。 この抽出液200mlにストレプトマイシン硫酸塩
0.6gを加え撹拌した後0〜4℃で1夜静置し
た。生成した沈殿を冷却下で遠心分離(10000×
g、20分)して採取し、これを10mMリン酸緩衝
液(PH7.0)に食塩を0.5M加えた加塩緩衝液50ml
に懸濁し、この懸濁液をセロフアン製透析チユー
ブに詰め、透析外液に前記加塩緩衝液1を用
い、0〜4℃で1晩透析、さらに透析外液を蒸留
水にかえて1晩透析して得た透析内液を凍結乾燥
して本発明の活性物質870mを得た。 以下この活性物質をN−P−1とする。 実施例 2 実施例1で得た抽出液200mlに塩化マンガン2
gを加え良く撹拌した後に0〜4℃で1晩静置し
た。生成した沈殿を冷却下で遠心分離(10000×
g、20分)して採取し、これを10mMリン酸緩衝
液(PH7.0)50mlに懸濁し、この懸濁液をセロフ
アン製透析チユープに詰め、透析外液に前記緩衝
液1を用い、0〜4℃で1晩透析、さらに透析
外液を蒸留水にかえて1晩透析して得た透析内液
を凍結乾燥して本発明の活性物質790mを得た。 以下この活性物質をN−P−2とする。 実施例 3 プロピオニバクテリウム、グラニユロサム
(Propionibacterium granulosum)ATCC25564
を実施例1で用いた同じ培地に植菌し、培養し
た。培養終了後得られた培養物を、実施例1と同
様に殺菌した。 得られた湿菌体160gを実施例1と同様に処理
して、本発明の活性物質3.36gを得た。 以下この活性物質をN−P−3とする。 実施例 4 本発明物質の製剤 N−P−1 10mgに生理食塩水0.5mlを加え乳
鉢中で十分磨砕、懸濁した後、20mlの生理食塩水
を加えて良く混合してN−P−1物質の生理食塩
水懸濁液を得た。 本発明物質は、生理食塩水にも乳濁状に懸濁し
た。 実施例 5 本発明物質の製剤 25mgのN−P−1に生理食塩水2.5mlを加え、
乳鉢中で十分磨砕、懸濁した後15%アーラセルA
(Arlacel A、三光純薬製)を含む流動パラフイ
ン2.5mlを加えホモジナイズして油中水型の本発
明物質製剤を得た。 試験例 1 本発明物質の組成 本発明物質の組成を第1表に示す。組成分析は
呈色反応試験も兼ねて次の方法による。 (1) 糖 質 フエノール硫酸法(M.Dubois、K.
A.Gilles、J.K.Hamilton、P.A.Rebers、
and F.Smith、analytical Chemistry
28、350、1956) (2) 蛋白質 ローリー法(C.D.Stauffer、
Analytical Biochemstry 69、646、
1975) (3) 脂 質 ブライーダイヤー法(E.G.Bligh
and W.J.Dyer、Can.J.Biochem.Physiol.
、37、911、1959) (4) 核 酸 シユミツト・タンハウザー、シユナ
イダー法(W.C.Schneider、J.Biol.Chem.
、164、747、1946)により分画し、ジフエ
ニルアミン法(K.Burton、Biochem.J.、
62 315、1956)とオルシノール法(W.
Mejbaum、Z.Physiol、Chem 258、
117、1939)により定量した。
【表】
試験例 2
マウスザルコーマ固型腫瘍に対する抗腫瘍作用
1群6匹のICR系雌性マウスの皮内にザルコー
マ(Sarcoma)腫瘍細胞2×106ケ/匹を接種
し、腫瘍径が約5mmに達した後実施例4の方法に
より製剤した抗腫瘍剤0.1mlを週2回ずつ合計6
回腫瘍内で投与しした。腫瘍接種後6週目におけ
る治瘉動物の数を第2表に示す。 比較として本発明物質に代えプロピオニバクテ
リウム・アビドウム(Propionibacterium
avidum)ATCC25577フエノール処理菌体(P.a.
WC)を同量用いた製剤と、対照例として活性物
質を含まない同様の組成の製剤を用いた。
マ(Sarcoma)腫瘍細胞2×106ケ/匹を接種
し、腫瘍径が約5mmに達した後実施例4の方法に
より製剤した抗腫瘍剤0.1mlを週2回ずつ合計6
回腫瘍内で投与しした。腫瘍接種後6週目におけ
る治瘉動物の数を第2表に示す。 比較として本発明物質に代えプロピオニバクテ
リウム・アビドウム(Propionibacterium
avidum)ATCC25577フエノール処理菌体(P.a.
WC)を同量用いた製剤と、対照例として活性物
質を含まない同様の組成の製剤を用いた。
【表】
本発明の活性物質はいずれも同型腫瘍の増殖を
阻止し、治瘉に至らしめた。 試験例 3 マウスメラノーマ固型腫瘍に対する抗腫瘍作
用。1群6匹のC57BL/6J系雌性マウスの皮下
にナラノーマ(Melanoma)B−16腫瘍細胞1×
106ケ/匹を接種し、腫瘍径が約5mmに達した後
実施例5の方法により製剤した抗腫瘍剤0.1mlを
週2回ずつ合計6回腫瘍内へ投与した。腫瘍接種
後6週目における治瘉動物の数を第3表に示す。 比較として本発明物質に代え、プロピオニバク
テリウム・アビドウム(Propionibacterium
avidum)ATCC25577フエノール処理菌体(P.a.
WC)を同量用いた製剤と対照例として活性物質
を含まない同様の組成の製剤を用いた。
阻止し、治瘉に至らしめた。 試験例 3 マウスメラノーマ固型腫瘍に対する抗腫瘍作
用。1群6匹のC57BL/6J系雌性マウスの皮下
にナラノーマ(Melanoma)B−16腫瘍細胞1×
106ケ/匹を接種し、腫瘍径が約5mmに達した後
実施例5の方法により製剤した抗腫瘍剤0.1mlを
週2回ずつ合計6回腫瘍内へ投与した。腫瘍接種
後6週目における治瘉動物の数を第3表に示す。 比較として本発明物質に代え、プロピオニバク
テリウム・アビドウム(Propionibacterium
avidum)ATCC25577フエノール処理菌体(P.a.
WC)を同量用いた製剤と対照例として活性物質
を含まない同様の組成の製剤を用いた。
【表】
本発明の活性物質はいずれも同系腫瘍の増殖を
阻止し、治瘉に至らしめた。 試験例 4 急性毒性 1群6匹の5週令ddy系雄性マウスに生理食塩
液に懸濁した本発明物質を腹腔内に投与しLD50
値(50%致死量、mg/体重Kg)を求め第4表に示
した。
阻止し、治瘉に至らしめた。 試験例 4 急性毒性 1群6匹の5週令ddy系雄性マウスに生理食塩
液に懸濁した本発明物質を腹腔内に投与しLD50
値(50%致死量、mg/体重Kg)を求め第4表に示
した。
【表】
本発明の活性物質の毒性は、いずれも極めて低
い。
い。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 プロピオニバクテリウム属に属する菌体を、
PHが10を越えない緩衝液中で破砕して得られる無
細胞抽出液の液相部に凝集剤を加えて沈澱物とし
て得られ且つ次に示す性質を有することを特徴と
する抗腫瘍活性物質。 (1) 組 成 糖質(フエノール硫酸法) 12〜16% 蛋白質(ローリー法) 38〜46% 脂質(ブライーダイヤー法) 20〜26% 核酸(ジフエニールアミン法及びオルシノール
法) 8〜16% (2) 呈色反応 糖質(フエノール硫酸法) 陽性 蛋白質(ローリー法) 陽性 核酸(ジフエニールアミン法及びオルシノール
法) いづれも陽性 2 凝集剤が水溶性塩基性抗生物質またはその塩
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
記載の抗腫瘍活性物質。 3 凝集剤がストレプトマイシン硫酸塩であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の抗
腫瘍活性物質。 4 凝集剤が多価金属塩であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項に記載の抗腫瘍活性物質。 5 プロピオニバクテリウム属に属する菌体を、
PHが10を越えない緩衝液中で破砕して得られる無
細胞抽出液の液相部に凝集剤を加えて得られる沈
澱物であり且つ次に示す性質を有する沈澱物を有
効成分とすることを特徴とする抗腫瘍剤。 (1) 組 成 糖質(フエノール硫酸法) 12〜16% 蛋白質(ローリー法) 38〜46% 脂質(ブライーダイヤー法) 20〜26% 核酸(ジフエニールアミン法及びオルシノール
法) 8〜16% (2) 呈色反応 糖質(フエノール硫酸法) 陽性 蛋白質(ローリー法) 陽性 核酸(ジフエニールアミン法及びオルシノール
法) いづれも陽性
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2144179A JPS55114290A (en) | 1979-02-27 | 1979-02-27 | Substance with antitumorigenic activity, its production and medical preparation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2144179A JPS55114290A (en) | 1979-02-27 | 1979-02-27 | Substance with antitumorigenic activity, its production and medical preparation |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55114290A JPS55114290A (en) | 1980-09-03 |
| JPS6230198B2 true JPS6230198B2 (ja) | 1987-07-01 |
Family
ID=12055044
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2144179A Granted JPS55114290A (en) | 1979-02-27 | 1979-02-27 | Substance with antitumorigenic activity, its production and medical preparation |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55114290A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3011461C2 (de) * | 1980-03-25 | 1986-10-30 | Dr. Madaus & Co, 5000 Köln | Verwendung von Propionibakterien |
| JPS57163835U (ja) * | 1981-04-07 | 1982-10-15 |
-
1979
- 1979-02-27 JP JP2144179A patent/JPS55114290A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55114290A (en) | 1980-09-03 |
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