JPS6246513B2 - - Google Patents
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- JPS6246513B2 JPS6246513B2 JP57183553A JP18355382A JPS6246513B2 JP S6246513 B2 JPS6246513 B2 JP S6246513B2 JP 57183553 A JP57183553 A JP 57183553A JP 18355382 A JP18355382 A JP 18355382A JP S6246513 B2 JPS6246513 B2 JP S6246513B2
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- Japan
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- sialon
- cutting
- powder
- ceramic material
- oxide
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Description
この発明は、すぐれた耐摩耗性、耐熱衝撃性、
および高温強度を有し、特にこれらの特性が要求
される鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具として
使用した場合にすぐれた切削性能を発揮するサイ
アロン系セラミツク材料に関するものである。 近年、鋼および鋳鉄の高速切削を可能とすべく
種々の研究開発が試みられ、なかでも工作機械の
高剛性化と切削工具材料の改善の両面から、これ
ら被削材の高速切削への移行は着々と達成されつ
つあり、現時点では300〜600m/minの高い切削
速度での安定した切削が1つの目標とされてい
る。 なお、上記の300〜600m/minの高い切削速度
は、高速切削時に発生する熱に対してすぐれた耐
酸化性を示すと共に、Feとの化学的反応性が低
く、かつ摩擦係数の小さな酸化アルミニウム(以
下Al2O3で示す)を主成分として含有するAl2O3
系セラミツク材料を切削工具として使用するとい
う前提で、高速切削を可能とすべく工作機械に改
良を加えることによつて達成できるとして定めら
れたものである。 しかしながら、上記のAl2O3系セラミツク材料
は、十分な耐熱衝撃性および高温における機械的
強度を備えていないために、これを切削工具とし
て、特に鋼の切削に300〜600m/minの高い切削
速度で使用した場合、工作機械の改良も未だ不十
分であることと相まつて、安定した切削性能を発
揮し得ないのが現状である。 また、一方、熱膨張係数が小さく、したがつて
耐熱衝撃性にすぐれ、かつ高温における機械的強
度にもすぐれ、Si3N4格子のSiをAlで、NをOで
置換した化合物、すなわち組成式:
Si6-ZAlZOZN8-Z(ただしO<z≦4.3)で表わさ
れるサイアロン(βまたはβ′サイアロンとも云
われる)からなるセラミツク材料、さらに前記サ
イアロンに、それぞれ酸化イツトリウム(以下
Y2O3で示す)、酸化マグネシウム(以下MgOで示
す)、酸化けい素(以下SiO2で示す)、窒化アル
ミニウム(以下AlNで示す)、酸化チタン(以下
TiO2で示す)、酸化ジルコニウム(以下ZrO2で示
す)、および酸化ハフニウム(以下HfO2で示す)
のうちの1種または2種以上を1〜30重量%程度
含有させたものからなるサイアロン系セラミツク
材料を、鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具とし
て使用する試みもなされているが、これらサイア
ロン系セラミツク材料はFeとの反応性が高いた
めに、特に鋼の高速切削に際して摩耗が激しく、
切削工具としては汎用性のきわめて低いものであ
る。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、すぐれた耐熱衝撃性および高温強度を有する
が、特に鋼の高速切削に切削工具として使用した
場合、摩耗が激しく、実用に供し得ない上記従来
サイアロン系セラミツク材料に着目し、これにす
ぐれた耐摩耗性を付与すべく研究を行なつた結
果、上記のサイアロン系セラミツク材料に、Ti
とWの複合炭窒化物固溶体(以下、(Ti,W)CN
で示す)を含有させると、サイアロンによつても
たらされるすぐれた耐熱衝撃性と高温強度を保持
した状態で、すぐれた耐摩耗性および靭性を具備
するようになり、したがつてこの結果のサイアロ
ン系セラミツク材料を切削工具として用いた場合
には、鋳鉄は勿論のこと、鋼の高速切削において
もすぐれた切削性能を長期に亘つて発揮するとい
う知見を得たのである。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたものであつて、重量%で、 (Ti,W)CN:10〜70%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Y2O3,MgO,SiO2,AlN,TiO2,ZrO2,およ
びHfO2(AlN成分を含むが、他成分が金属の酸
化物からなるので、以下、これらを総称して金属
酸化物という)のうちの1種または2種以上:1
〜30%、 を含有し、 残りがサイアロンと不可避不純物、 からなる組成を有する耐摩耗性、耐熱衝撃性、高
温強度、および靭性にすぐれ、特にこれらの特性
が要求される鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具
として用いた場合に長期に亘つてすぐれた切削性
能を発揮するサイアロン系セラミツク材料に特徴
を有するものである。 つぎに、この発明のサイアロン系セラミツク材
料において、成分組成範囲を上記の通りに限定し
た理由を説明する。 (a) (Ti,W)CN この成分は、セラミツク材料中で、不連続相あ
るいは連続相を形成した状態で存在し、セラミツ
ク材料にすぐれた耐摩耗性と靭性を付与する作用
をもつが、その含有量が10%未満では所望の耐摩
耗性および靭性を確保することができず、一方70
%を越えて含有させるとセラミツク材料の耐熱衝
撃性が劣化するようになることから、その含有量
を10〜70%と定めた。 なお、この(Ti,W)CN成分は、Wに比して
Tiの割合が多い炭窒化物相と、Wを主成分とす
る金属相との2相域組織をもつものであり、組成
式:(Tix,W1-x)CyNzで表わした場合、それ
ぞれ0.2≦x≦0.7,0.05≦y≦0.70,0.15≦z≦
0.70,0.3≦x+y≦0.85を満足するものが望まし
い。すなわち、xの値が0.2未満ではTiを主成分
とする炭窒化物相の量が少なくなりすぎて所望の
すぐれた耐摩耗性を確保することができず、一方
0.7を越えたx値になると、逆に前記Wを主成分
とする金属相の量が少なくなりすぎて、靭性が低
下するようになることから、x値を0.3〜0.7とす
る。また、yの値が0.05未満では炭窒化物相の形
成が少なく、窒化物相が表われて耐摩耗性を劣化
させるようになり、一方y値が0.7を越えると炭
化物相が形成されるようになつて靭性劣化の原因
となることから、y値を0.05〜0.70とした。zの
値については、窒素には炭窒化物相の粒径を細か
くすると共に、被削材との反応を抑制して耐摩耗
性を向上させる作用があるので、その値が0.15未
満では炭窒化物相の粒度が粗くなり、かつ炭化物
相も形成されるようになつて靭性が低下し、一方
z値が0.70を越えることは、x値の上限が0.70で
あることから、あり得ず、かかる点から0.15〜
0.70とする。さらにx+yの値が0.3未満では炭
窒化物相の量が少なすぎて所望の耐摩耗性を確保
することができず、一方x+y値が0.85を越える
と、逆に金属相が少なくなりすぎて所望の靭性を
確保することができないことから、x+y値を
0.30〜0.85とするのである。 (b) 金属酸化物 これらの成分には、焼結性を改善し、普通焼結
法によつても緻密なセラミツク材料の製造を可能
とし、もつて靭性および強度を一段と向上させる
作用があるので、これらの特性が要求される場合
に必要に応じて含有されるが、その含有量が1%
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
30%を越えて含有させると、耐摩耗性が劣化する
ようになることから、その含有量を1〜30%と定
めた。 (c) 不可避不純物 不可避不純物として、Fe,Ca,Na,Co,Ni,
Mn,およびCrなどのうちの1種または2種以上
を含有するが、これらの不可避不純物は総量で5
%を越えない限り、セラミツク材料の特性に何ら
悪影響を及ぼすものではない。 また、この発明のセラミツク材料は、原料粉末
として、Si3N4粉末、Al2O3粉末、およびAlN粉末
を固溶化調製して形成した組成式:
Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3)で表わさ
れるサイアロン粉末、焼結時にサイアロンを形成
する目的で、サイアロンの構成粉末であるSi3N4
粉末、Al2O3粉末、およびAlN粉末、さらに種々
の組成(組成式:Tix,W1-x)CyNzのx,y、
およびzの値が異つたもの)を有する(Ti,
W)CN粉末、各種の金属酸化物粉末をそれぞれ
用意し、これら原料粉末を所定の配合組成に配合
し、ボールミルや振動ミルなどを用いて十分に混
合した後、静水圧プレスや機械的プレスを用いて
圧粉体に成形し、ついで、この圧粉体を、真空中
または雰囲気ガス中で普通焼結するか、あるいは
ホツトプレスし、さらに必要に応じて焼結後、よ
り確実に緻密化する目的で熱間静水圧プレス
(HIP)処理を施すことによつて製造することが
できる。 つぎに、この発明のセラミツク材料を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 まず、いずれも市販の平均粒径:1.5μmを有
するTiC粉末、同1.5μmのTiN粉末、および同
1.0μmのW粉末を用意し、これら粉末を所定の
配合組成に配合し、乾式で混合した後、圧力:
5.0mmHgの窒素雰囲気中、温度:1500℃に加熱
保持して固溶化し、冷却後粗砕し、引続いてボー
ルミルにて粉砕することによつて、それぞれ第1
表に示される組成、並びにいずれも平均粒径:
1.0μmをもつた7種類の(Ti,W)CN粉末を調
製した。 また、同様に、いずれも市販の平均粒径:1.3
μmを有するSi3N4粉末、同0.7μmのAl2O3粉
末、および同1.5μmのAlN粉末を用意し、これ
ら粉末を所定の配合組成に配合し、乾式で混合し
た後、圧力:760mmHgの窒素雰囲気中、温度:
1550℃に加熱保持して固溶化し、冷却後粗砕し、
引続いて粉砕することによつて、組成式:
Si3Al3O3N5を有する平均粒径:1.0μmのサイア
ロン粉末を調製した。 ついで、上記の各種の(Ti,W)CN粉末およ
びサイアロン粉末を、別途用意したいずれも平均
粒径:0.8μmを有するY2O3粉末、MgO粉末、
SiO2粉末、AlN粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末、お
よびHfO2粉末とともに原料粉末として用い、こ
れら原料粉末を、それぞれ第1表に示される配合
組成に配合し、Al2O3製ボールミルにて48時間湿
式混合し、乾燥した後、黒鉛モールドを用い、温
度:1550℃に20分間保持の条件でホツトプレスす
ることによつて、実質的に配合組成と同一の成分
組成をもつた本発明セラミツク材料1〜10および
(Ti,W)CNを含有しない比較セラミツク材料1
をそれぞれ製造した。 また、上記のホツトプレス法に代つて、混合粉
末を、機械的プレスを用いて、1ton/cm2の圧力で
圧粉体に成形し、この圧粉体を窒素雰囲気中、温
度:1600〜1750℃に2時間保持の条件で焼結する
ことからなる普通焼結法を適用する以外は、同一
の製造条件で本発明セラミツク材料
および高温強度を有し、特にこれらの特性が要求
される鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具として
使用した場合にすぐれた切削性能を発揮するサイ
アロン系セラミツク材料に関するものである。 近年、鋼および鋳鉄の高速切削を可能とすべく
種々の研究開発が試みられ、なかでも工作機械の
高剛性化と切削工具材料の改善の両面から、これ
ら被削材の高速切削への移行は着々と達成されつ
つあり、現時点では300〜600m/minの高い切削
速度での安定した切削が1つの目標とされてい
る。 なお、上記の300〜600m/minの高い切削速度
は、高速切削時に発生する熱に対してすぐれた耐
酸化性を示すと共に、Feとの化学的反応性が低
く、かつ摩擦係数の小さな酸化アルミニウム(以
下Al2O3で示す)を主成分として含有するAl2O3
系セラミツク材料を切削工具として使用するとい
う前提で、高速切削を可能とすべく工作機械に改
良を加えることによつて達成できるとして定めら
れたものである。 しかしながら、上記のAl2O3系セラミツク材料
は、十分な耐熱衝撃性および高温における機械的
強度を備えていないために、これを切削工具とし
て、特に鋼の切削に300〜600m/minの高い切削
速度で使用した場合、工作機械の改良も未だ不十
分であることと相まつて、安定した切削性能を発
揮し得ないのが現状である。 また、一方、熱膨張係数が小さく、したがつて
耐熱衝撃性にすぐれ、かつ高温における機械的強
度にもすぐれ、Si3N4格子のSiをAlで、NをOで
置換した化合物、すなわち組成式:
Si6-ZAlZOZN8-Z(ただしO<z≦4.3)で表わさ
れるサイアロン(βまたはβ′サイアロンとも云
われる)からなるセラミツク材料、さらに前記サ
イアロンに、それぞれ酸化イツトリウム(以下
Y2O3で示す)、酸化マグネシウム(以下MgOで示
す)、酸化けい素(以下SiO2で示す)、窒化アル
ミニウム(以下AlNで示す)、酸化チタン(以下
TiO2で示す)、酸化ジルコニウム(以下ZrO2で示
す)、および酸化ハフニウム(以下HfO2で示す)
のうちの1種または2種以上を1〜30重量%程度
含有させたものからなるサイアロン系セラミツク
材料を、鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具とし
て使用する試みもなされているが、これらサイア
ロン系セラミツク材料はFeとの反応性が高いた
めに、特に鋼の高速切削に際して摩耗が激しく、
切削工具としては汎用性のきわめて低いものであ
る。 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、すぐれた耐熱衝撃性および高温強度を有する
が、特に鋼の高速切削に切削工具として使用した
場合、摩耗が激しく、実用に供し得ない上記従来
サイアロン系セラミツク材料に着目し、これにす
ぐれた耐摩耗性を付与すべく研究を行なつた結
果、上記のサイアロン系セラミツク材料に、Ti
とWの複合炭窒化物固溶体(以下、(Ti,W)CN
で示す)を含有させると、サイアロンによつても
たらされるすぐれた耐熱衝撃性と高温強度を保持
した状態で、すぐれた耐摩耗性および靭性を具備
するようになり、したがつてこの結果のサイアロ
ン系セラミツク材料を切削工具として用いた場合
には、鋳鉄は勿論のこと、鋼の高速切削において
もすぐれた切削性能を長期に亘つて発揮するとい
う知見を得たのである。 したがつて、この発明は、上記知見にもとづい
てなされたものであつて、重量%で、 (Ti,W)CN:10〜70%、 を含有し、さらに必要に応じて、 Y2O3,MgO,SiO2,AlN,TiO2,ZrO2,およ
びHfO2(AlN成分を含むが、他成分が金属の酸
化物からなるので、以下、これらを総称して金属
酸化物という)のうちの1種または2種以上:1
〜30%、 を含有し、 残りがサイアロンと不可避不純物、 からなる組成を有する耐摩耗性、耐熱衝撃性、高
温強度、および靭性にすぐれ、特にこれらの特性
が要求される鋼および鋳鉄の高速切削に切削工具
として用いた場合に長期に亘つてすぐれた切削性
能を発揮するサイアロン系セラミツク材料に特徴
を有するものである。 つぎに、この発明のサイアロン系セラミツク材
料において、成分組成範囲を上記の通りに限定し
た理由を説明する。 (a) (Ti,W)CN この成分は、セラミツク材料中で、不連続相あ
るいは連続相を形成した状態で存在し、セラミツ
ク材料にすぐれた耐摩耗性と靭性を付与する作用
をもつが、その含有量が10%未満では所望の耐摩
耗性および靭性を確保することができず、一方70
%を越えて含有させるとセラミツク材料の耐熱衝
撃性が劣化するようになることから、その含有量
を10〜70%と定めた。 なお、この(Ti,W)CN成分は、Wに比して
Tiの割合が多い炭窒化物相と、Wを主成分とす
る金属相との2相域組織をもつものであり、組成
式:(Tix,W1-x)CyNzで表わした場合、それ
ぞれ0.2≦x≦0.7,0.05≦y≦0.70,0.15≦z≦
0.70,0.3≦x+y≦0.85を満足するものが望まし
い。すなわち、xの値が0.2未満ではTiを主成分
とする炭窒化物相の量が少なくなりすぎて所望の
すぐれた耐摩耗性を確保することができず、一方
0.7を越えたx値になると、逆に前記Wを主成分
とする金属相の量が少なくなりすぎて、靭性が低
下するようになることから、x値を0.3〜0.7とす
る。また、yの値が0.05未満では炭窒化物相の形
成が少なく、窒化物相が表われて耐摩耗性を劣化
させるようになり、一方y値が0.7を越えると炭
化物相が形成されるようになつて靭性劣化の原因
となることから、y値を0.05〜0.70とした。zの
値については、窒素には炭窒化物相の粒径を細か
くすると共に、被削材との反応を抑制して耐摩耗
性を向上させる作用があるので、その値が0.15未
満では炭窒化物相の粒度が粗くなり、かつ炭化物
相も形成されるようになつて靭性が低下し、一方
z値が0.70を越えることは、x値の上限が0.70で
あることから、あり得ず、かかる点から0.15〜
0.70とする。さらにx+yの値が0.3未満では炭
窒化物相の量が少なすぎて所望の耐摩耗性を確保
することができず、一方x+y値が0.85を越える
と、逆に金属相が少なくなりすぎて所望の靭性を
確保することができないことから、x+y値を
0.30〜0.85とするのである。 (b) 金属酸化物 これらの成分には、焼結性を改善し、普通焼結
法によつても緻密なセラミツク材料の製造を可能
とし、もつて靭性および強度を一段と向上させる
作用があるので、これらの特性が要求される場合
に必要に応じて含有されるが、その含有量が1%
未満では前記作用に所望の効果が得られず、一方
30%を越えて含有させると、耐摩耗性が劣化する
ようになることから、その含有量を1〜30%と定
めた。 (c) 不可避不純物 不可避不純物として、Fe,Ca,Na,Co,Ni,
Mn,およびCrなどのうちの1種または2種以上
を含有するが、これらの不可避不純物は総量で5
%を越えない限り、セラミツク材料の特性に何ら
悪影響を及ぼすものではない。 また、この発明のセラミツク材料は、原料粉末
として、Si3N4粉末、Al2O3粉末、およびAlN粉末
を固溶化調製して形成した組成式:
Si6-zAlzOzN8-z(ただしO<z≦4.3)で表わさ
れるサイアロン粉末、焼結時にサイアロンを形成
する目的で、サイアロンの構成粉末であるSi3N4
粉末、Al2O3粉末、およびAlN粉末、さらに種々
の組成(組成式:Tix,W1-x)CyNzのx,y、
およびzの値が異つたもの)を有する(Ti,
W)CN粉末、各種の金属酸化物粉末をそれぞれ
用意し、これら原料粉末を所定の配合組成に配合
し、ボールミルや振動ミルなどを用いて十分に混
合した後、静水圧プレスや機械的プレスを用いて
圧粉体に成形し、ついで、この圧粉体を、真空中
または雰囲気ガス中で普通焼結するか、あるいは
ホツトプレスし、さらに必要に応じて焼結後、よ
り確実に緻密化する目的で熱間静水圧プレス
(HIP)処理を施すことによつて製造することが
できる。 つぎに、この発明のセラミツク材料を実施例に
より具体的に説明する。 実施例 まず、いずれも市販の平均粒径:1.5μmを有
するTiC粉末、同1.5μmのTiN粉末、および同
1.0μmのW粉末を用意し、これら粉末を所定の
配合組成に配合し、乾式で混合した後、圧力:
5.0mmHgの窒素雰囲気中、温度:1500℃に加熱
保持して固溶化し、冷却後粗砕し、引続いてボー
ルミルにて粉砕することによつて、それぞれ第1
表に示される組成、並びにいずれも平均粒径:
1.0μmをもつた7種類の(Ti,W)CN粉末を調
製した。 また、同様に、いずれも市販の平均粒径:1.3
μmを有するSi3N4粉末、同0.7μmのAl2O3粉
末、および同1.5μmのAlN粉末を用意し、これ
ら粉末を所定の配合組成に配合し、乾式で混合し
た後、圧力:760mmHgの窒素雰囲気中、温度:
1550℃に加熱保持して固溶化し、冷却後粗砕し、
引続いて粉砕することによつて、組成式:
Si3Al3O3N5を有する平均粒径:1.0μmのサイア
ロン粉末を調製した。 ついで、上記の各種の(Ti,W)CN粉末およ
びサイアロン粉末を、別途用意したいずれも平均
粒径:0.8μmを有するY2O3粉末、MgO粉末、
SiO2粉末、AlN粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末、お
よびHfO2粉末とともに原料粉末として用い、こ
れら原料粉末を、それぞれ第1表に示される配合
組成に配合し、Al2O3製ボールミルにて48時間湿
式混合し、乾燥した後、黒鉛モールドを用い、温
度:1550℃に20分間保持の条件でホツトプレスす
ることによつて、実質的に配合組成と同一の成分
組成をもつた本発明セラミツク材料1〜10および
(Ti,W)CNを含有しない比較セラミツク材料1
をそれぞれ製造した。 また、上記のホツトプレス法に代つて、混合粉
末を、機械的プレスを用いて、1ton/cm2の圧力で
圧粉体に成形し、この圧粉体を窒素雰囲気中、温
度:1600〜1750℃に2時間保持の条件で焼結する
ことからなる普通焼結法を適用する以外は、同一
の製造条件で本発明セラミツク材料
【表】
11〜21および同じく(Ti,W)CNを含有しない
比較セラミツク材料2をそれぞれ製造した。 つぎに、この結果得られた本発明セラミツク材
料1〜21および比較セラミツク材料1,2につい
て、ビツカース硬さおよび抗折力を測定すると共
に、これよりCIS規格のSNGN432型の切削チツプ
を成形し、被削材:SNCM―8(硬さ:HB
220)、切削速度:300m/min、切込み:2mm、
送り:0.45mm/rev.の条件での鋼高速連続切削試
験、および被削材:FC―25(硬さ:HB180)、切
削速度:400m/min、切込み:2mm、送り:
0.45mm/rev.の条件での鋳鉄高速連続切削試験を
行ない、それぞれ切刃の逃げ面摩耗幅:0.4mm基
準での寿命時間を測定した。これらの測定結果を
第1表に合せて示した。 第1表に示される結果から、本発明セラミツク
材料1〜21は、いずれもすぐれた耐摩耗性、耐熱
衝撃性、および高温強度をもつことから、鋼およ
び鋳鉄の高速切削において長い切削寿命を示すこ
とが明らかである。これに対して、(Ti,W)CN
成分を含有しない、すなわち従来サイアロン系セ
ラミツク材料に相当する比較セラミツク材料1,
2は、いずれも耐熱衝撃性および高温強度を有す
るものの耐摩耗性に劣るものであるため、その切
削寿命はきわめて短かいものとなつている。 上述のように、この発明のサイアロン系セラミ
ツク材料は、すぐれた耐摩耗性、耐熱衝撃性、お
よび高温強度を兼ね備えているので、特にこれら
の特性が要求される鋼の高速切削は勿論のこと、
鋳鉄の高速切削に切削工具として用いた場合に、
著しく長期に亘つてすぐれた切削性能を発揮する
のである。
比較セラミツク材料2をそれぞれ製造した。 つぎに、この結果得られた本発明セラミツク材
料1〜21および比較セラミツク材料1,2につい
て、ビツカース硬さおよび抗折力を測定すると共
に、これよりCIS規格のSNGN432型の切削チツプ
を成形し、被削材:SNCM―8(硬さ:HB
220)、切削速度:300m/min、切込み:2mm、
送り:0.45mm/rev.の条件での鋼高速連続切削試
験、および被削材:FC―25(硬さ:HB180)、切
削速度:400m/min、切込み:2mm、送り:
0.45mm/rev.の条件での鋳鉄高速連続切削試験を
行ない、それぞれ切刃の逃げ面摩耗幅:0.4mm基
準での寿命時間を測定した。これらの測定結果を
第1表に合せて示した。 第1表に示される結果から、本発明セラミツク
材料1〜21は、いずれもすぐれた耐摩耗性、耐熱
衝撃性、および高温強度をもつことから、鋼およ
び鋳鉄の高速切削において長い切削寿命を示すこ
とが明らかである。これに対して、(Ti,W)CN
成分を含有しない、すなわち従来サイアロン系セ
ラミツク材料に相当する比較セラミツク材料1,
2は、いずれも耐熱衝撃性および高温強度を有す
るものの耐摩耗性に劣るものであるため、その切
削寿命はきわめて短かいものとなつている。 上述のように、この発明のサイアロン系セラミ
ツク材料は、すぐれた耐摩耗性、耐熱衝撃性、お
よび高温強度を兼ね備えているので、特にこれら
の特性が要求される鋼の高速切削は勿論のこと、
鋳鉄の高速切削に切削工具として用いた場合に、
著しく長期に亘つてすぐれた切削性能を発揮する
のである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 TiとWの複合炭窒化物固溶体:10〜70重量
%を含有し、残りがサイアロンと不可避不純物か
らなる組成を有することを特徴とする切削工具用
サイアロン系セラミツク材料。 2 TiとWの複合炭窒化物固溶体:10〜70重量
%を含有し、さらに酸化イツトリウム、酸化マグ
ネシウム、酸化けい素、窒化アルミニウム、酸化
チタン、酸化ジルコニウム、および酸化ハフニウ
ムのうちの1種または2種以上:1〜30重量%を
含有し、残りがサイアロンと不可避不純物からな
る組成を有することを特徴とする切削工具用サイ
アロン系セラミツク材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57183553A JPS5973472A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 切削工具用サイアロン系セラミック材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57183553A JPS5973472A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 切削工具用サイアロン系セラミック材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5973472A JPS5973472A (ja) | 1984-04-25 |
| JPS6246513B2 true JPS6246513B2 (ja) | 1987-10-02 |
Family
ID=16137814
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57183553A Granted JPS5973472A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 切削工具用サイアロン系セラミック材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5973472A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4881950A (en) * | 1986-05-30 | 1989-11-21 | Gte Valenite Corporation | Silicon nitride cutting tool |
| US5034022A (en) * | 1987-10-05 | 1991-07-23 | Gte Valenite Corporation | Silicon nitride cutting tool |
-
1982
- 1982-10-19 JP JP57183553A patent/JPS5973472A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5973472A (ja) | 1984-04-25 |
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