JPS6254479B2 - - Google Patents
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- JPS6254479B2 JPS6254479B2 JP57095207A JP9520782A JPS6254479B2 JP S6254479 B2 JPS6254479 B2 JP S6254479B2 JP 57095207 A JP57095207 A JP 57095207A JP 9520782 A JP9520782 A JP 9520782A JP S6254479 B2 JPS6254479 B2 JP S6254479B2
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- JP
- Japan
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- cyano
- ester
- alcohol
- phenoxybenzyl alcohol
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Description
本発明は(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの生化学的製造法に関
するものである。さらに詳しくはクロモバクテリ
ウム属に属し、(R・S)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの有機カルボン酸(炭
素数1〜18個を有する飽和または不飽和有機カル
ボン酸)エステルに対し、不斉加水分解能を有す
る微生物の生産するエステラーゼを、PH7以下で
該エステルに作用させて、(S)−(−)体アルコ
ールのエステルを優先的に不斉加水分解し、光学
純度の高い(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールとその対掌体のエステ
ルを得ることによる(S)−(−)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの生化学的製
造法に関する。 α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコー
ルは優れた殺虫活性を有するいわゆる合成ピレス
ロイドと呼ばれる一群のエステル化合物の新規な
アルコール成分として知られている。該アルコー
ルをアルコール成分として有するフエンバレレー
ト、サイパーメスリン、デルタメスリンなどに代
表される合成ピレスロイドは、その飛躍的な効力
の増強に加え耐陽光性を有することから、家庭用
および防疫用のみならず農薬用殺虫剤としても注
目されており、それ故、該α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの重要性が一層増して
きている。 該α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ
ールは、そのα−位に不斉炭素を有していること
から、2種の光学異性体が存在し、エステルとし
ての殺虫効力はS体アルコールの方が、対応する
R体に比し遥かに優れていることが知られている
(吉岡宏輔、有機合成化学、38巻、12号、1152−
1162頁(1980))。従つて、通常の合成化学的製造
法によつて得られる(R・S)−α−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールを工業的にも有
利な方法で光学分割し、S−体を取得する技術の
開発が望まれてきている。 ところで該α−シアノ−3−フエノキシベンジ
ルアルコールは、不安定な化合物であり、通常の
光学活性な有機酸とのエステルまたは半エステル
を経由する従来のアルコールの光学分割法は採用
し難く、これまでに(S)−(−)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの取得方法と
しては、 (i) 酸性試剤の存在下に(R・S)−α−シアノ
−3−フエノキシベンジルアルコールをシス−
2・2ジメチル−3S−(ジヒドロキシメチル)
シクロプロパン−1R−カルボン酸ラクトンと
反応させ、エーテル化合物を導き、生じた2つ
の異性体混合物を物理的手段によつて分離し、
(S)−(−)体アルコール成分を含むエーテル
化合物を酸性媒質中で加水分解し、所望の
(S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールを得る方法(特開昭54−109944
号)や (ii) キラルやシクロプロパンカルボン酸の(S)
−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
アルコールエステルにハロゲン化ほう素を作用
させ、更に水を作用させて(S)−(−)−α−
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールを
得る方法(特開昭56−12355号)。 が知られているに過ぎない。しかしながら、これ
らの方法においても工程を必要とすること、高価
な光学活性試薬を必要とすることおよび通算収率
が低いこと、更に(ii)の方法では、予め光学活性な
α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコール
のエステルが必要であることなどの点で、必ずし
も十分な方法とは言い難い。 本発明者らはこれらの諸問題点を克服し、工業
的にも有利な(S)−(−)−α−シアノ−3−フ
エノキシベンジルアルコールの製造法を見い出す
べく研究を重ねた結果、ラセミ体即ち(R・S)
−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコー
ルのエステルを原料とし、これを生化学的に不斉
加水分解することにより、(S)−(−)−α−シア
ノ−3−フエノキシベンジルアルコールと対応す
るR体アルコールのエステルに効率よく分割でき
ることを見出し、さらに種々の検討を加え本発明
を完成するに至つた。 即ち、本発明はクロモバクテリウム
(Chromobacterium)属に属し、(R・S)−α−
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールの有
機カルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または不飽
和のカルボン酸)エステルに作用して(S)−
(−)−体アルコールのエステルを優先的に不斉加
水分解する能力を有するエステラーゼ(本発明に
おいて言うエステラーゼとは、水に不溶なエステ
ル基質に対して活性を有するリパーゼを含む広義
のエステラーゼを意味する。)を用い、PH7以下
において該ラセミ体アルコールのエステルを不斉
加水分解して、(S)−(−)−α−シアノ−3−フ
エノキシベンジルアルコールとその対掌体のエス
テルに分割することによる(S)−(−)−α−シ
アノ−3−フエノキシベンジルアルコールの製造
法を提供する。 本発明において原料として使用される(R・
S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアル
コールのエステルの有機カルボン酸成分として
は、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、桔
草酸、イソ桔草酸、カプロン酸、カプリル酸、カ
プロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等
が挙げられ、取り扱いの容易さ、反応生成物の光
学純度等から炭素数2〜18個の有機カルボン酸の
エステルが好ましく、更には取り扱いの容易さ、
経済的な観点等から酢酸のエステルがより好まし
い。 これらのエステルの製造はエステル製造の常
法、例えば(R・S)−α−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールに有機カルボン酸の無水
物あるいは有機カルボン酸ハライドを反応させる
ことにより容易に製造することができる。また、
(R・S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
アルコールのかわりに、3−フエノキシベンズア
ルデヒドと青酸ソーダおよび前記有機カルボン酸
のハライドを反応させることによつても製造でき
る。 本発明において用いることができるエステラー
ゼは、クロモバクテリウム属に属する微生物の産
出するリパーゼを含む広義のエステラーゼであ
る。 この微生物の具体例としては、例えば次の菌株
があげられる。 クロモバクテリウム・ビスコサム ATCC6918 Chromobacterium viscosum この菌株はAmerican Type Culture
Collection(ATCC)に保存され、この保存機関
より入手することができる。 上記微生物の培養は常法に従つて液体培養、例
えば滅菌したブイヨン液体培地に微生物を接種
し、通常20〜40℃で2〜3日間往復振盪培養を行
うこともできるし、また必要に応じて固体培養を
行つてもよい。 また、これらの微生物起源のエステラーゼのな
かには市販されているものがある。この市販酵素
もまた本発明の目的に用いることができる。本発
明に用いることができる市販酵素としては下記に
示すものが挙げられる。
ノキシベンジルアルコールの生化学的製造法に関
するものである。さらに詳しくはクロモバクテリ
ウム属に属し、(R・S)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの有機カルボン酸(炭
素数1〜18個を有する飽和または不飽和有機カル
ボン酸)エステルに対し、不斉加水分解能を有す
る微生物の生産するエステラーゼを、PH7以下で
該エステルに作用させて、(S)−(−)体アルコ
ールのエステルを優先的に不斉加水分解し、光学
純度の高い(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールとその対掌体のエステ
ルを得ることによる(S)−(−)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの生化学的製
造法に関する。 α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコー
ルは優れた殺虫活性を有するいわゆる合成ピレス
ロイドと呼ばれる一群のエステル化合物の新規な
アルコール成分として知られている。該アルコー
ルをアルコール成分として有するフエンバレレー
ト、サイパーメスリン、デルタメスリンなどに代
表される合成ピレスロイドは、その飛躍的な効力
の増強に加え耐陽光性を有することから、家庭用
および防疫用のみならず農薬用殺虫剤としても注
目されており、それ故、該α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの重要性が一層増して
きている。 該α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ
ールは、そのα−位に不斉炭素を有していること
から、2種の光学異性体が存在し、エステルとし
ての殺虫効力はS体アルコールの方が、対応する
R体に比し遥かに優れていることが知られている
(吉岡宏輔、有機合成化学、38巻、12号、1152−
1162頁(1980))。従つて、通常の合成化学的製造
法によつて得られる(R・S)−α−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールを工業的にも有
利な方法で光学分割し、S−体を取得する技術の
開発が望まれてきている。 ところで該α−シアノ−3−フエノキシベンジ
ルアルコールは、不安定な化合物であり、通常の
光学活性な有機酸とのエステルまたは半エステル
を経由する従来のアルコールの光学分割法は採用
し難く、これまでに(S)−(−)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの取得方法と
しては、 (i) 酸性試剤の存在下に(R・S)−α−シアノ
−3−フエノキシベンジルアルコールをシス−
2・2ジメチル−3S−(ジヒドロキシメチル)
シクロプロパン−1R−カルボン酸ラクトンと
反応させ、エーテル化合物を導き、生じた2つ
の異性体混合物を物理的手段によつて分離し、
(S)−(−)体アルコール成分を含むエーテル
化合物を酸性媒質中で加水分解し、所望の
(S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールを得る方法(特開昭54−109944
号)や (ii) キラルやシクロプロパンカルボン酸の(S)
−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
アルコールエステルにハロゲン化ほう素を作用
させ、更に水を作用させて(S)−(−)−α−
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールを
得る方法(特開昭56−12355号)。 が知られているに過ぎない。しかしながら、これ
らの方法においても工程を必要とすること、高価
な光学活性試薬を必要とすることおよび通算収率
が低いこと、更に(ii)の方法では、予め光学活性な
α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコール
のエステルが必要であることなどの点で、必ずし
も十分な方法とは言い難い。 本発明者らはこれらの諸問題点を克服し、工業
的にも有利な(S)−(−)−α−シアノ−3−フ
エノキシベンジルアルコールの製造法を見い出す
べく研究を重ねた結果、ラセミ体即ち(R・S)
−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコー
ルのエステルを原料とし、これを生化学的に不斉
加水分解することにより、(S)−(−)−α−シア
ノ−3−フエノキシベンジルアルコールと対応す
るR体アルコールのエステルに効率よく分割でき
ることを見出し、さらに種々の検討を加え本発明
を完成するに至つた。 即ち、本発明はクロモバクテリウム
(Chromobacterium)属に属し、(R・S)−α−
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールの有
機カルボン酸(炭素数1〜18個の飽和または不飽
和のカルボン酸)エステルに作用して(S)−
(−)−体アルコールのエステルを優先的に不斉加
水分解する能力を有するエステラーゼ(本発明に
おいて言うエステラーゼとは、水に不溶なエステ
ル基質に対して活性を有するリパーゼを含む広義
のエステラーゼを意味する。)を用い、PH7以下
において該ラセミ体アルコールのエステルを不斉
加水分解して、(S)−(−)−α−シアノ−3−フ
エノキシベンジルアルコールとその対掌体のエス
テルに分割することによる(S)−(−)−α−シ
アノ−3−フエノキシベンジルアルコールの製造
法を提供する。 本発明において原料として使用される(R・
S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアル
コールのエステルの有機カルボン酸成分として
は、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、桔
草酸、イソ桔草酸、カプロン酸、カプリル酸、カ
プロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等
が挙げられ、取り扱いの容易さ、反応生成物の光
学純度等から炭素数2〜18個の有機カルボン酸の
エステルが好ましく、更には取り扱いの容易さ、
経済的な観点等から酢酸のエステルがより好まし
い。 これらのエステルの製造はエステル製造の常
法、例えば(R・S)−α−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールに有機カルボン酸の無水
物あるいは有機カルボン酸ハライドを反応させる
ことにより容易に製造することができる。また、
(R・S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
アルコールのかわりに、3−フエノキシベンズア
ルデヒドと青酸ソーダおよび前記有機カルボン酸
のハライドを反応させることによつても製造でき
る。 本発明において用いることができるエステラー
ゼは、クロモバクテリウム属に属する微生物の産
出するリパーゼを含む広義のエステラーゼであ
る。 この微生物の具体例としては、例えば次の菌株
があげられる。 クロモバクテリウム・ビスコサム ATCC6918 Chromobacterium viscosum この菌株はAmerican Type Culture
Collection(ATCC)に保存され、この保存機関
より入手することができる。 上記微生物の培養は常法に従つて液体培養、例
えば滅菌したブイヨン液体培地に微生物を接種
し、通常20〜40℃で2〜3日間往復振盪培養を行
うこともできるし、また必要に応じて固体培養を
行つてもよい。 また、これらの微生物起源のエステラーゼのな
かには市販されているものがある。この市販酵素
もまた本発明の目的に用いることができる。本発
明に用いることができる市販酵素としては下記に
示すものが挙げられる。
【表】
本発明方法を実施するに際し、(R・S)−α−
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールの有
機カルボン酸エステルの不斉加水分解は、前記微
生物を培養した培養液、培養濾液、エステラーゼ
抽出液または濃縮液などのエステラーゼ含有物、
あるいは粗製エステラーゼ、精製エステラーゼを
含有する水溶液と該(R・S)−体アルコールの
有機カルボン酸エステルを混合し、撹拌または振
盪することにより行われる。必要に応じ、非エス
テル系の界面活性剤を添加してもよい。また、酵
素を固定化して使用することも可能である。 また、この時の反応温度としては、10〜65℃が
適当であり、生成した該アルコールが比較的熱に
不安定であることおよびあまり低温では反応速度
が遅いことから20〜50℃が好ましい。 反応時間は通常3〜48時間であるが、反応温度
を高めたり、活性の高い酵素を用いることによつ
て反応時間の短縮も可能である。また、α−シア
ノ−3−フエノキシベンジルアルコールはとりわ
け塩基によつて分解されやすいから酵素反応中の
水溶液のPHのコントロールは重要である。即ち塩
基性媒質中ではエステラーゼによる不斉加水分解
が進行しても、生成した該アルコールが変性を受
けることからPH7以下で酵素反応を行うことが肝
要である。また、あまりに低いPHでは酵素の失活
が起ることから、PH4.5〜PH6.5の範囲で行うこと
が好ましい。さらに加水分解によつて生成する酢
酸などの有機酸によるPHの低下を防ぐ為に緩衡液
を使用するなどしてPHを一定に制御することが望
ましい。緩衡液としては無機酸塩、有機酸塩いず
れの緩衡液も使用することができる。 基質であるエステルの使用濃度は反応液に対し
1〜80w/w%の範囲、好ましくは5〜35%の範
囲であり、高い基質濃度でも行うことができる。 次に、このようにして不斉加水分解反応を行つ
た後、遊離した(S)−(−)−α−シアノ−3−
フエノキシベンジルアルコールと未反応の対掌体
のエステルを分離回収する。この分離回収に際し
ては溶媒抽出、分別蒸留、カラムクロマトグラフ
イーなどの操作を適宜採用することができる。例
えば反応液をエーテル、ベンゼンあるいはトルエ
ンなどの有機溶媒で抽出し、この抽出物を減圧で
分別蒸留し、(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールとその対掌体のエステ
ルとを分離するか、または抽出物をシリカゲル等
を用いるカラムクロマトグラフイーで分離するこ
となどして遊離の(S)−(−)−α−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールを得ることがで
きる。 尚、このようにして分離除去された未反応のエ
ステルはアンモニア、ピリジン、トリエチルアミ
ン等の塩基化合物と接触させることによりエピ化
し、再び本発明方法の原料として使用することが
できる。 次に本発明を実施例によつてさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例 1 (R・S)−α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールの酢酸エステル8.0gとクロモバ
クテリウム属エステラーゼ(リパーゼ東洋、東洋
醸造(株)製)20mgを0.2M濃度の酢酸塩緩衡液
(PH4.5)2mlに加え、30℃で攪拌しつつ反応させ
た。なお、反応中は反応の進行に伴い1M濃度の
NaOH水溶液をドロツプコントローラーで微小水
滴とし、注意深く添加しながらPHコントローラー
でPHを一定に制御した。24時間反応を行つた後反
応物をトルエンで抽出した。抽出液を高速液体ク
ロマトグラフイー(HPLC)〔Lichrosorb RP−
18、メタノール−水(6:4)、254nm、UV検
出)で分析し、α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールの酢酸エステルとα−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールとのピーク面積
比より加水分解率を算出した。 抽出液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにかけ、シクロヘキサン−エチルエーテ
ル(94:6)溶液で溶出し、未反応のα−シアノ
−3−フエノキシベンジルアルコールの酢酸エス
テルを分解除去した後更に微量(10-5%)のパラ
トルエンスルホン酸を含むメタノールで溶出し、
遊離のα−シアノ−3−フエノキシベンジルアル
コールを取得した。溶出溶媒を留去した後、該ア
ルコールの一部をとり、その比旋光度をクロロホ
ルム中で測定した。 また、得られた遊離のα−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールのうち10mgをトルエン1
mlに溶解し、等モルの(S)−(+)−2−(4−ク
ロロフエニル)−イソ吉草酸のクロライドとピリ
ジンを加えて反応させ、α−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールの(S)−(+)−2−(4
−クロロフエニル)−イソ吉草酸のジアステレオ
マーとしガスクロマトグラフイー(10%DOQF−
1、2.5m、250℃)で光学異性体分析を行つた。
結果を表1に示す。
シアノ−3−フエノキシベンジルアルコールの有
機カルボン酸エステルの不斉加水分解は、前記微
生物を培養した培養液、培養濾液、エステラーゼ
抽出液または濃縮液などのエステラーゼ含有物、
あるいは粗製エステラーゼ、精製エステラーゼを
含有する水溶液と該(R・S)−体アルコールの
有機カルボン酸エステルを混合し、撹拌または振
盪することにより行われる。必要に応じ、非エス
テル系の界面活性剤を添加してもよい。また、酵
素を固定化して使用することも可能である。 また、この時の反応温度としては、10〜65℃が
適当であり、生成した該アルコールが比較的熱に
不安定であることおよびあまり低温では反応速度
が遅いことから20〜50℃が好ましい。 反応時間は通常3〜48時間であるが、反応温度
を高めたり、活性の高い酵素を用いることによつ
て反応時間の短縮も可能である。また、α−シア
ノ−3−フエノキシベンジルアルコールはとりわ
け塩基によつて分解されやすいから酵素反応中の
水溶液のPHのコントロールは重要である。即ち塩
基性媒質中ではエステラーゼによる不斉加水分解
が進行しても、生成した該アルコールが変性を受
けることからPH7以下で酵素反応を行うことが肝
要である。また、あまりに低いPHでは酵素の失活
が起ることから、PH4.5〜PH6.5の範囲で行うこと
が好ましい。さらに加水分解によつて生成する酢
酸などの有機酸によるPHの低下を防ぐ為に緩衡液
を使用するなどしてPHを一定に制御することが望
ましい。緩衡液としては無機酸塩、有機酸塩いず
れの緩衡液も使用することができる。 基質であるエステルの使用濃度は反応液に対し
1〜80w/w%の範囲、好ましくは5〜35%の範
囲であり、高い基質濃度でも行うことができる。 次に、このようにして不斉加水分解反応を行つ
た後、遊離した(S)−(−)−α−シアノ−3−
フエノキシベンジルアルコールと未反応の対掌体
のエステルを分離回収する。この分離回収に際し
ては溶媒抽出、分別蒸留、カラムクロマトグラフ
イーなどの操作を適宜採用することができる。例
えば反応液をエーテル、ベンゼンあるいはトルエ
ンなどの有機溶媒で抽出し、この抽出物を減圧で
分別蒸留し、(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールとその対掌体のエステ
ルとを分離するか、または抽出物をシリカゲル等
を用いるカラムクロマトグラフイーで分離するこ
となどして遊離の(S)−(−)−α−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールを得ることがで
きる。 尚、このようにして分離除去された未反応のエ
ステルはアンモニア、ピリジン、トリエチルアミ
ン等の塩基化合物と接触させることによりエピ化
し、再び本発明方法の原料として使用することが
できる。 次に本発明を実施例によつてさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例 1 (R・S)−α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールの酢酸エステル8.0gとクロモバ
クテリウム属エステラーゼ(リパーゼ東洋、東洋
醸造(株)製)20mgを0.2M濃度の酢酸塩緩衡液
(PH4.5)2mlに加え、30℃で攪拌しつつ反応させ
た。なお、反応中は反応の進行に伴い1M濃度の
NaOH水溶液をドロツプコントローラーで微小水
滴とし、注意深く添加しながらPHコントローラー
でPHを一定に制御した。24時間反応を行つた後反
応物をトルエンで抽出した。抽出液を高速液体ク
ロマトグラフイー(HPLC)〔Lichrosorb RP−
18、メタノール−水(6:4)、254nm、UV検
出)で分析し、α−シアノ−3−フエノキシベン
ジルアルコールの酢酸エステルとα−シアノ−3
−フエノキシベンジルアルコールとのピーク面積
比より加水分解率を算出した。 抽出液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにかけ、シクロヘキサン−エチルエーテ
ル(94:6)溶液で溶出し、未反応のα−シアノ
−3−フエノキシベンジルアルコールの酢酸エス
テルを分解除去した後更に微量(10-5%)のパラ
トルエンスルホン酸を含むメタノールで溶出し、
遊離のα−シアノ−3−フエノキシベンジルアル
コールを取得した。溶出溶媒を留去した後、該ア
ルコールの一部をとり、その比旋光度をクロロホ
ルム中で測定した。 また、得られた遊離のα−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールのうち10mgをトルエン1
mlに溶解し、等モルの(S)−(+)−2−(4−ク
ロロフエニル)−イソ吉草酸のクロライドとピリ
ジンを加えて反応させ、α−シアノ−3−フエノ
キシベンジルアルコールの(S)−(+)−2−(4
−クロロフエニル)−イソ吉草酸のジアステレオ
マーとしガスクロマトグラフイー(10%DOQF−
1、2.5m、250℃)で光学異性体分析を行つた。
結果を表1に示す。
【表】
実施例 2
500ml肩付フラスコに加糖ブイヨン液体培地
(水1にグルコース10.0g、ペプトン5.0g、肉
エキス5.0g、NaCl3.0gを溶解し、PH7.2とす
る。)100mlを入れて殺菌した後、クロモバクテリ
ウム・ビオラセウム(IFO−12614)を斜面培養
から2白金耳接種し、30℃で72時間往復振盪培養
した。次いで、2M濃度のHCl水溶液を用いて培
養液のPHをPH5.0とし、(R・S)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの酢酸エステ
ル2.0gを添加し、30℃で攪拌しつつ30時間反応
させた。なお反応中は実施例1と同様にしてPHを
一定に制御した。 以後、実施例1と同様にして反応物の分離を行
ない取得したα−シアノ−3−フエノキシベンジ
ルアルコールの光学異性体比率および加水分解率
を測定した。結果を表2に示す。
(水1にグルコース10.0g、ペプトン5.0g、肉
エキス5.0g、NaCl3.0gを溶解し、PH7.2とす
る。)100mlを入れて殺菌した後、クロモバクテリ
ウム・ビオラセウム(IFO−12614)を斜面培養
から2白金耳接種し、30℃で72時間往復振盪培養
した。次いで、2M濃度のHCl水溶液を用いて培
養液のPHをPH5.0とし、(R・S)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジルアルコールの酢酸エステ
ル2.0gを添加し、30℃で攪拌しつつ30時間反応
させた。なお反応中は実施例1と同様にしてPHを
一定に制御した。 以後、実施例1と同様にして反応物の分離を行
ない取得したα−シアノ−3−フエノキシベンジ
ルアルコールの光学異性体比率および加水分解率
を測定した。結果を表2に示す。
Claims (1)
- 1 クロモバクテリウム(Chromobacterium)
属に属し、(R・S)−α−シアノ−3−フエノキ
シベンジルアルコールの有機カルボン酸(炭素数
1〜18個の飽和または不飽和のカルボン酸)エス
テルに対し不斉加水分解能を有する微生物の生産
するエステラーゼをPH7以下において該エステル
に作用させ、これを不斉加水分解して(S)−
(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアル
コールとその対掌体のエステルに分割することを
特徴とする(S)−(−)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジルアルコールの生化学的製造法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9520782A JPS58212790A (ja) | 1982-06-02 | 1982-06-02 | (S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ−ルの生化学的製造法 |
| EP19820306125 EP0080827B1 (en) | 1981-11-28 | 1982-11-17 | Method for biotechnologically preparing (s)-(-)-alpha-cyano-3-phenoxybenzyl alcohol |
| DE8282306125T DE3278204D1 (en) | 1981-11-28 | 1982-11-17 | Method for biotechnologically preparing (s)-(-)-alpha-cyano-3-phenoxybenzyl alcohol |
| US07/201,927 US4985365A (en) | 1981-11-28 | 1988-06-03 | Process for producing optically active benzyl alcohol compound |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9520782A JPS58212790A (ja) | 1982-06-02 | 1982-06-02 | (S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ−ルの生化学的製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58212790A JPS58212790A (ja) | 1983-12-10 |
| JPS6254479B2 true JPS6254479B2 (ja) | 1987-11-16 |
Family
ID=14131299
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9520782A Granted JPS58212790A (ja) | 1981-11-28 | 1982-06-02 | (S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ−ルの生化学的製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58212790A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6440186U (ja) * | 1987-09-04 | 1989-03-09 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5959196A (ja) * | 1982-09-28 | 1984-04-04 | Sumitomo Chem Co Ltd | 光学活性α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ−ルの生化学的製造法 |
| JPH0679B2 (ja) * | 1984-06-15 | 1994-01-05 | 住友化学工業株式会社 | 光学活性ベンジルアルコ−ル化合物の製造法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5894389A (ja) * | 1981-11-28 | 1983-06-04 | Sumitomo Chem Co Ltd | (S)−(−)−α−シアノ−3−フエノキシベンジルアルコ−ルの生化学的製造法 |
-
1982
- 1982-06-02 JP JP9520782A patent/JPS58212790A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6440186U (ja) * | 1987-09-04 | 1989-03-09 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58212790A (ja) | 1983-12-10 |
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