JPS629663B2 - - Google Patents
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- JPS629663B2 JPS629663B2 JP56105346A JP10534681A JPS629663B2 JP S629663 B2 JPS629663 B2 JP S629663B2 JP 56105346 A JP56105346 A JP 56105346A JP 10534681 A JP10534681 A JP 10534681A JP S629663 B2 JPS629663 B2 JP S629663B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flux
- dephosphorization
- carbon ferromanganese
- high carbon
- cac
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D3/00—Diffusion processes for extraction of non-metals; Furnaces therefor
- C21D3/02—Extraction of non-metals
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
この発明は、高炭素フエロマンガンの脱燐方法
に関するものである。 一般に、Mnは鋼の機械的性質向上に不可欠の
合金元素として知られており、普通、高級鋼には
Mn成分が1%(以下「%」は重量%を示す)以
上添加されている。 また、最近、これらの鋼よりもはるかに高い
Mn含有量の高マンガン非磁性鋼(Mn含有量が約
18%)が開発され、ステンレス鋼に比べて安価な
非磁性材料として注目されている。 そして、このような鋼へのMn成分の添加方法
としては、溶鉄中へ合金鉄を添加する方法が一般
に採用されており、このMn調整用合金鉄とし
て、価格が最も安価であるということから高炭素
フエロマンガンが広く採用されている。 この高炭素フエロマンガンは、通常、Mn鉱石
を電気炉等でカーボン還元して製造するが、この
とき原料中のPの酸化物も還元されて金属中に入
つてしまうので、通常の原料を使用して製造した
高炭素フエロマンガンはP含有量が0.15〜0.20%
という高い値を示すものであつた。したがつて、
このP含有量の高い高炭素フエロマンガンをMn
源として使用する場合、この合金鉄より鋼中へP
が入り込み、鋼製品自身のP含有量も高くなると
いう結果をともなうものであつた。 一方、鋼中のPは鋼の機械的性質を低下させる
有害不純物として知られており、このため、鋼質
向上という見地からはP含有量をできるだけ低く
することが重要であつて、少なくともP含有量を
0.04%に抑えることが必要である。そこで、Mn
調整用の合金鉄に原因する鋼中のPの上昇が問題
になるような場合は、そのMn調整用として電解
マンガンを使用しているのが現状であつた。しか
し、この電解マンガンはPをほとんど含んでいな
いけれども非常に高価であり、これを使用して製
造する鋼自身のコストをも上昇させるという問題
点があつたので、これに代るものとして、高炭素
フエロマンガンを脱燐してP分の少ないフエロマ
ンガンを得ようとの試みもいくつかなされてい
た。 従来、高炭素フエロマンガンの脱燐法の比較的
有効なものとしては、粉状の高炭素フエロマンガ
ンにCaまたはMgを約900℃の温度下で作用させ
るという方法が知られている程度であつたが、こ
の方法にはつぎのような欠点があつた。すなわ
ち、 (a) 脱燐しようとする高炭素フエロマンガンを粒
径0.06mm程度まで細かくする必要があり、粉砕
費が高くつくとともに、後処理に多大の費用と
時間とを有する。 (b) 処理対象のフエロマンガン全量を均一に脱燐
するためには、高価なMgやCaを多量に必要と
する。 (c) 脱燐効率があまり良好ではなく、処理後のP
含有量が0.1%程度までのものしか得られな
い。 したがつて、上記の脱燐法は、単に実験室的規
模で試験されているにすぎず、工業的規模で実施
できるようなものではなかつた。 そこで、同一出願人は、先に、高炭素フエロマ
ンガンの価格の安さに着目して、より効率的にこ
の高炭素フエロマンガンの脱燐を行ない、安価で
高品質のMn源とするために、高炭素フエロマン
ガンを粒状または粉状として、これにPを補足す
るためのMgおよびCaの1種以上を含み、残りが
MgCl2およびCaCl2の1種以上からなるフラツク
スを、その融点以上で、かつ高炭素フエロマンガ
ンの融点以下の温度下で不活性ガス雰囲気中にて
作用させることからなる高炭素フエロマンガンの
脱燐法を提案し、さらには、CrやMn等の酸化さ
れやすい合金成分を含む合金を粒状または粉状と
して、これにPを補足する金属Caを含み、残り
がNaClからなるフラツクスを、その融点以上
で、かつ該合金の融点以下の温度下で、不活性ガ
ス雰囲気中にて作用させて脱燐する方法をも提案
した。これらの先行発明はつぎに示すような知見
にもとづいてなされたものであつた。すなわち、
CaはCと反応してCaC2を生成しやすいので、た
とえば炭素含有量が高く、しかも1600℃といつた
高温の溶鉄に、CaとCaF2等からなるフラツクス
を添加してもCaC2の生成が優先して進行するだ
けで、脱燐は進行せず、したがつて、たとえば
Ca−CaF2系等のようなCaを含むフラツクスを使
用して高温の溶鉄を脱燐する場合は低炭素の溶鉄
の脱燐の場合に限られていたが、その雰囲気温度
が約1000℃という低温であれば、固体粒状の炭素
飽和状態の高炭素フエロマンガンであつても、
Caと、CaCl2あるいはMgCl2もしくはNaClとから
なるフラツクスで脱燐が進行し、この場合、脱燐
とともに脱炭も同時に進行するという状況である
こと、すなわち、低温で固体状態の高炭素フエロ
マンガンの場合には、炭素飽和であつてもCaを
含む脱燐フラツクスで脱燐が進行するという事実
を見出したことにもとづいたものであつた。 しかしながら、このような脱燐方法では、効率
の良い良好な脱燐を行なうことができるが、フラ
ツクスのCaやMg等が高価であり、また、安全上
取扱いに注意を要するという問題が依然として内
在していた。 本発明者等は、上述のような観点から、Pを補
足する役割を担つたCaやMgに代わる安価で取扱
いの容易な添加成分からなるフラツクスを見出す
べく、まず、Caの脱燐機構について基本的な考
察を加えて検討を行なつた結果、低温で固体状態
の高炭素フエロマンガンの場合、炭素飽和であつ
ても、Caを含む脱燐フラツクスで脱燐が進行す
るということは、Caが高温ほどCと反応して
CaC2を作りやすく、一方Pとは低温ほどCa3P2を
生成しやすいという熱力学的原理にもとづくもの
であるとともに、固体の高炭素フエロマンガン
は、その中のPが均一に分布しておらず、Pの低
いマトリツクスにPの高い偏析部が均一に分布し
た状態となつており、かつ割れが多く、この偏析
部を横切つている場合が多いという特有の組織を
有しており、この割れを通して脱燐フラツクスが
粒の中へ入り、活量が高い状態で存在するPを優
先的に除去しやすくしているものであることとの
結論を得るに至つたのである。 そこで、本発明者等は、このように低温では
CaがCよりもPと結びつきやすいのであれば、
Caの代りに安価で取扱いの容易なCaC2を用いて
も、このCaC2が分解して生成するCaがPと結び
ついて脱燐が進行するのではないかとの認識に立
つて、さらに研究を重ねた結果、CaC2を含み、
CaCl2あるいはMgCl2もしくはNaClの1種からな
るフラツクスを、該フラツクスの融点以上で、か
つ高炭素フエロマンガンの融点以下の比較的低温
で使用すれば、高炭素フエロマンガンの脱燐が有
効に進行することを知見したのである。 したがつて、この発明は上記知見にもとづいて
なされたもので、高炭素フエロマンガンを粒状ま
たは粉状とし、不活性ガス雰囲気中にて、これに
CaCl2、MgCl2、およびNaClの1種とCaC2とから
なるフラツクスを、該フラツクスの融点以上で、
かつ高炭素フエロマンガンの融点以下の温度下で
作用させることによつて、効率良く脱燐を行なう
ことに特徴を有するものである。 さらに、この発明の脱燐方法をより詳細に説明
する。 この発明において対象とする高炭素フエロマン
ガンは、たとえばCが6〜7%で、Mnが60〜80
%の通常の市販品であるが、成分はこれに限るこ
となく、この成分組成範囲外のものや、Si等を含
有するものでも良く、要するに高炭素フエロマン
ガンであればいずれも対象となるものである。 この高炭素フエロマンガンを、脱燐処理前に粒
状あるいは粉状にする必要があるが、塊状の高炭
素フエロマンガンを破砕もしくは粉砕する通常の
方法、鋳塊を市販成品にサイジングする過程で生
ずるフルイ下を用いる方法、あるいはアトマイズ
法等にて粒や粉を作る方法等、にずれも採用する
ことができる。そして、その粒径は、目的とする
脱燐レベルによつて調整される。すなわち、粒径
が小さいほど脱燐は良好であるが、効果的な脱燐
を行なうためには、粒径は5mm以下、好ましくは
2mm以下が良い。しかしながら、これより粗くて
も、程度は低いが脱燐は進行する。 使用するフラツクスは、CaCl2、MgCl2、ある
いはNaClの1種と、CaC2とからなるものである
が、このうちCaC2は脱燐有効成分であるCaを提
供する物質であり、CaCl2、MgCl2、NaClは、
CaC2とともに融体を作ると同時に、脱燐生成物
のCa3P2の溶媒の役目を果すものである。そし
て、フラツクス中に存在するCaC2の割合は、全
フラツクスの3〜50%であることが好ましい。こ
れは、フラツクス中に存在するCaC2が全フラツ
クスの3%以下であると効果的な脱燐が進行し難
く、一方、フラツクス中のCaC2が全フラツクス
の50%以上では、フラツクスの融点が高くなりす
ぎ、脱燐の向上が望めなくなるからである。しか
し、CaC2とともに用いるもののうち、NaClを使
用する場合のみ、CaC2量をたとえば20%以上と
いうように高い割合にすることが、高い脱燐を所
望する場合には重要である。 フラツクス原料のうち、CaCl2、MgCl2、ある
いはNaClは無水のものを使用することは当然で
あるが、これらの物質は潮解性大のため、吸湿し
ないように注意することが必要である。これは水
分が存在するとCaC2と反応し、アセチレンを生
成して有効成分が減少することとなり、脱燐力が
低下するためである。フラツクス原料のCaC2
は、通常、脱硫剤として一般に使用するもので良
いが、さらに純度の高い薬品級のものでも良いこ
とはもちろんのことである。そして、フラツクス
の使用量は、対象とする高炭素フエロマンガンが
該フラツクスに接触作用できるのに必要な量とい
うことで決定される。具体的には、高炭素フエロ
マンガンのトン当り、少なくとも100Kg以上が好
ましいが、これよりも少ない量であつても、処理
中に撹拌し、該フラツクスと高炭素フエロマンガ
ンの接触のチヤンスを増してやれば良好な脱燐が
期待できる。そして、種々の検討結果から、200
〜300Kg/tonが最も良好であるとの結論が得られ
た。 高炭素フエロマンガンとフラツクスとの接触処
理温度は、これらのフラツクスの融点以上で、か
つ高炭素フエロマンガンの融点以下であることが
必要である。具体的には、フラツクスの組成によ
つても異なるが、おおむね800〜1200℃の範囲で
ある。そして好ましくは1000℃程度が脱燐良好で
ある。 処理に使用する反応容器としては、通常の酸化
物系耐火物(たとえばMgO質)でも使用できる
が、この発明で使用するフラツクスは耐火物を浸
食しやすいため、この点が問題になる場合は、
Fe、Mo、W等の金属および合金で融点が処理温
度以上の金属容器が良い。また、CaC2を使用す
るこの発明の方法では、黒鉛質の反応容器を使用
することも可能である。 処理雰囲気は、CaC2を使用する還元脱燐であ
るから、非酸化性にすることが必要であり、Ar
等の反応性ガス中で行なうことが重要である。ま
た、処理時間は長いほど高い脱燐率が得られて好
ましいが、おおむね4時間以下で十分である。 脱燐処理後の高炭素フエロマンガンとフラツク
スの分離は、水によつてフラツクスのみを溶かし
出すという方法で良いが、希塩酸で洗浄するとよ
り速いフラツクスの溶出が可能である。しかしな
がら、これは、分離方法の一例であつて、高炭素
フエロマンガンとフラツクスとが分離できるもの
であれば、どのような方法を採用しても良いこと
はもちろんである。 つぎに、この発明を実施例により説明する。 まず、第1表に示したような成分組成の高炭素
フエロマンガンを破砕し、フルイ別けして得られ
た粒径0.3〜1mm、および粒径1〜2mmのもの:
500gを、高周波炉(発熱体は黒鉛を使用)を用
い、1気圧のAr雰囲気中で、第2表に示したフ
ラツクス組成のものを所定量使用するという条件
の下で、フラツクスとの接触処理を行なつた。
に関するものである。 一般に、Mnは鋼の機械的性質向上に不可欠の
合金元素として知られており、普通、高級鋼には
Mn成分が1%(以下「%」は重量%を示す)以
上添加されている。 また、最近、これらの鋼よりもはるかに高い
Mn含有量の高マンガン非磁性鋼(Mn含有量が約
18%)が開発され、ステンレス鋼に比べて安価な
非磁性材料として注目されている。 そして、このような鋼へのMn成分の添加方法
としては、溶鉄中へ合金鉄を添加する方法が一般
に採用されており、このMn調整用合金鉄とし
て、価格が最も安価であるということから高炭素
フエロマンガンが広く採用されている。 この高炭素フエロマンガンは、通常、Mn鉱石
を電気炉等でカーボン還元して製造するが、この
とき原料中のPの酸化物も還元されて金属中に入
つてしまうので、通常の原料を使用して製造した
高炭素フエロマンガンはP含有量が0.15〜0.20%
という高い値を示すものであつた。したがつて、
このP含有量の高い高炭素フエロマンガンをMn
源として使用する場合、この合金鉄より鋼中へP
が入り込み、鋼製品自身のP含有量も高くなると
いう結果をともなうものであつた。 一方、鋼中のPは鋼の機械的性質を低下させる
有害不純物として知られており、このため、鋼質
向上という見地からはP含有量をできるだけ低く
することが重要であつて、少なくともP含有量を
0.04%に抑えることが必要である。そこで、Mn
調整用の合金鉄に原因する鋼中のPの上昇が問題
になるような場合は、そのMn調整用として電解
マンガンを使用しているのが現状であつた。しか
し、この電解マンガンはPをほとんど含んでいな
いけれども非常に高価であり、これを使用して製
造する鋼自身のコストをも上昇させるという問題
点があつたので、これに代るものとして、高炭素
フエロマンガンを脱燐してP分の少ないフエロマ
ンガンを得ようとの試みもいくつかなされてい
た。 従来、高炭素フエロマンガンの脱燐法の比較的
有効なものとしては、粉状の高炭素フエロマンガ
ンにCaまたはMgを約900℃の温度下で作用させ
るという方法が知られている程度であつたが、こ
の方法にはつぎのような欠点があつた。すなわ
ち、 (a) 脱燐しようとする高炭素フエロマンガンを粒
径0.06mm程度まで細かくする必要があり、粉砕
費が高くつくとともに、後処理に多大の費用と
時間とを有する。 (b) 処理対象のフエロマンガン全量を均一に脱燐
するためには、高価なMgやCaを多量に必要と
する。 (c) 脱燐効率があまり良好ではなく、処理後のP
含有量が0.1%程度までのものしか得られな
い。 したがつて、上記の脱燐法は、単に実験室的規
模で試験されているにすぎず、工業的規模で実施
できるようなものではなかつた。 そこで、同一出願人は、先に、高炭素フエロマ
ンガンの価格の安さに着目して、より効率的にこ
の高炭素フエロマンガンの脱燐を行ない、安価で
高品質のMn源とするために、高炭素フエロマン
ガンを粒状または粉状として、これにPを補足す
るためのMgおよびCaの1種以上を含み、残りが
MgCl2およびCaCl2の1種以上からなるフラツク
スを、その融点以上で、かつ高炭素フエロマンガ
ンの融点以下の温度下で不活性ガス雰囲気中にて
作用させることからなる高炭素フエロマンガンの
脱燐法を提案し、さらには、CrやMn等の酸化さ
れやすい合金成分を含む合金を粒状または粉状と
して、これにPを補足する金属Caを含み、残り
がNaClからなるフラツクスを、その融点以上
で、かつ該合金の融点以下の温度下で、不活性ガ
ス雰囲気中にて作用させて脱燐する方法をも提案
した。これらの先行発明はつぎに示すような知見
にもとづいてなされたものであつた。すなわち、
CaはCと反応してCaC2を生成しやすいので、た
とえば炭素含有量が高く、しかも1600℃といつた
高温の溶鉄に、CaとCaF2等からなるフラツクス
を添加してもCaC2の生成が優先して進行するだ
けで、脱燐は進行せず、したがつて、たとえば
Ca−CaF2系等のようなCaを含むフラツクスを使
用して高温の溶鉄を脱燐する場合は低炭素の溶鉄
の脱燐の場合に限られていたが、その雰囲気温度
が約1000℃という低温であれば、固体粒状の炭素
飽和状態の高炭素フエロマンガンであつても、
Caと、CaCl2あるいはMgCl2もしくはNaClとから
なるフラツクスで脱燐が進行し、この場合、脱燐
とともに脱炭も同時に進行するという状況である
こと、すなわち、低温で固体状態の高炭素フエロ
マンガンの場合には、炭素飽和であつてもCaを
含む脱燐フラツクスで脱燐が進行するという事実
を見出したことにもとづいたものであつた。 しかしながら、このような脱燐方法では、効率
の良い良好な脱燐を行なうことができるが、フラ
ツクスのCaやMg等が高価であり、また、安全上
取扱いに注意を要するという問題が依然として内
在していた。 本発明者等は、上述のような観点から、Pを補
足する役割を担つたCaやMgに代わる安価で取扱
いの容易な添加成分からなるフラツクスを見出す
べく、まず、Caの脱燐機構について基本的な考
察を加えて検討を行なつた結果、低温で固体状態
の高炭素フエロマンガンの場合、炭素飽和であつ
ても、Caを含む脱燐フラツクスで脱燐が進行す
るということは、Caが高温ほどCと反応して
CaC2を作りやすく、一方Pとは低温ほどCa3P2を
生成しやすいという熱力学的原理にもとづくもの
であるとともに、固体の高炭素フエロマンガン
は、その中のPが均一に分布しておらず、Pの低
いマトリツクスにPの高い偏析部が均一に分布し
た状態となつており、かつ割れが多く、この偏析
部を横切つている場合が多いという特有の組織を
有しており、この割れを通して脱燐フラツクスが
粒の中へ入り、活量が高い状態で存在するPを優
先的に除去しやすくしているものであることとの
結論を得るに至つたのである。 そこで、本発明者等は、このように低温では
CaがCよりもPと結びつきやすいのであれば、
Caの代りに安価で取扱いの容易なCaC2を用いて
も、このCaC2が分解して生成するCaがPと結び
ついて脱燐が進行するのではないかとの認識に立
つて、さらに研究を重ねた結果、CaC2を含み、
CaCl2あるいはMgCl2もしくはNaClの1種からな
るフラツクスを、該フラツクスの融点以上で、か
つ高炭素フエロマンガンの融点以下の比較的低温
で使用すれば、高炭素フエロマンガンの脱燐が有
効に進行することを知見したのである。 したがつて、この発明は上記知見にもとづいて
なされたもので、高炭素フエロマンガンを粒状ま
たは粉状とし、不活性ガス雰囲気中にて、これに
CaCl2、MgCl2、およびNaClの1種とCaC2とから
なるフラツクスを、該フラツクスの融点以上で、
かつ高炭素フエロマンガンの融点以下の温度下で
作用させることによつて、効率良く脱燐を行なう
ことに特徴を有するものである。 さらに、この発明の脱燐方法をより詳細に説明
する。 この発明において対象とする高炭素フエロマン
ガンは、たとえばCが6〜7%で、Mnが60〜80
%の通常の市販品であるが、成分はこれに限るこ
となく、この成分組成範囲外のものや、Si等を含
有するものでも良く、要するに高炭素フエロマン
ガンであればいずれも対象となるものである。 この高炭素フエロマンガンを、脱燐処理前に粒
状あるいは粉状にする必要があるが、塊状の高炭
素フエロマンガンを破砕もしくは粉砕する通常の
方法、鋳塊を市販成品にサイジングする過程で生
ずるフルイ下を用いる方法、あるいはアトマイズ
法等にて粒や粉を作る方法等、にずれも採用する
ことができる。そして、その粒径は、目的とする
脱燐レベルによつて調整される。すなわち、粒径
が小さいほど脱燐は良好であるが、効果的な脱燐
を行なうためには、粒径は5mm以下、好ましくは
2mm以下が良い。しかしながら、これより粗くて
も、程度は低いが脱燐は進行する。 使用するフラツクスは、CaCl2、MgCl2、ある
いはNaClの1種と、CaC2とからなるものである
が、このうちCaC2は脱燐有効成分であるCaを提
供する物質であり、CaCl2、MgCl2、NaClは、
CaC2とともに融体を作ると同時に、脱燐生成物
のCa3P2の溶媒の役目を果すものである。そし
て、フラツクス中に存在するCaC2の割合は、全
フラツクスの3〜50%であることが好ましい。こ
れは、フラツクス中に存在するCaC2が全フラツ
クスの3%以下であると効果的な脱燐が進行し難
く、一方、フラツクス中のCaC2が全フラツクス
の50%以上では、フラツクスの融点が高くなりす
ぎ、脱燐の向上が望めなくなるからである。しか
し、CaC2とともに用いるもののうち、NaClを使
用する場合のみ、CaC2量をたとえば20%以上と
いうように高い割合にすることが、高い脱燐を所
望する場合には重要である。 フラツクス原料のうち、CaCl2、MgCl2、ある
いはNaClは無水のものを使用することは当然で
あるが、これらの物質は潮解性大のため、吸湿し
ないように注意することが必要である。これは水
分が存在するとCaC2と反応し、アセチレンを生
成して有効成分が減少することとなり、脱燐力が
低下するためである。フラツクス原料のCaC2
は、通常、脱硫剤として一般に使用するもので良
いが、さらに純度の高い薬品級のものでも良いこ
とはもちろんのことである。そして、フラツクス
の使用量は、対象とする高炭素フエロマンガンが
該フラツクスに接触作用できるのに必要な量とい
うことで決定される。具体的には、高炭素フエロ
マンガンのトン当り、少なくとも100Kg以上が好
ましいが、これよりも少ない量であつても、処理
中に撹拌し、該フラツクスと高炭素フエロマンガ
ンの接触のチヤンスを増してやれば良好な脱燐が
期待できる。そして、種々の検討結果から、200
〜300Kg/tonが最も良好であるとの結論が得られ
た。 高炭素フエロマンガンとフラツクスとの接触処
理温度は、これらのフラツクスの融点以上で、か
つ高炭素フエロマンガンの融点以下であることが
必要である。具体的には、フラツクスの組成によ
つても異なるが、おおむね800〜1200℃の範囲で
ある。そして好ましくは1000℃程度が脱燐良好で
ある。 処理に使用する反応容器としては、通常の酸化
物系耐火物(たとえばMgO質)でも使用できる
が、この発明で使用するフラツクスは耐火物を浸
食しやすいため、この点が問題になる場合は、
Fe、Mo、W等の金属および合金で融点が処理温
度以上の金属容器が良い。また、CaC2を使用す
るこの発明の方法では、黒鉛質の反応容器を使用
することも可能である。 処理雰囲気は、CaC2を使用する還元脱燐であ
るから、非酸化性にすることが必要であり、Ar
等の反応性ガス中で行なうことが重要である。ま
た、処理時間は長いほど高い脱燐率が得られて好
ましいが、おおむね4時間以下で十分である。 脱燐処理後の高炭素フエロマンガンとフラツク
スの分離は、水によつてフラツクスのみを溶かし
出すという方法で良いが、希塩酸で洗浄するとよ
り速いフラツクスの溶出が可能である。しかしな
がら、これは、分離方法の一例であつて、高炭素
フエロマンガンとフラツクスとが分離できるもの
であれば、どのような方法を採用しても良いこと
はもちろんである。 つぎに、この発明を実施例により説明する。 まず、第1表に示したような成分組成の高炭素
フエロマンガンを破砕し、フルイ別けして得られ
た粒径0.3〜1mm、および粒径1〜2mmのもの:
500gを、高周波炉(発熱体は黒鉛を使用)を用
い、1気圧のAr雰囲気中で、第2表に示したフ
ラツクス組成のものを所定量使用するという条件
の下で、フラツクスとの接触処理を行なつた。
【表】
接触処理後の試料は水中に浸漬し、フラツクス
を溶出させた後希塩酸で洗浄してから成分を分析
して、高炭素フエロマンガン中のP含有量を測定
した。その結果も併せて第2表に示した。
を溶出させた後希塩酸で洗浄してから成分を分析
して、高炭素フエロマンガン中のP含有量を測定
した。その結果も併せて第2表に示した。
【表】
第2表に示した結果からも、本発明方法によつ
て、高炭素フエロマンガンが効率良く脱燐される
ことが明らかである。 上述のように、この発明によれば、比較的簡単
な処理操作によつて、高い効率で高炭素フエロマ
ンガンの脱燐を行なうことができ、P分を増加さ
せることなく鋼の性質向上を行なえるMn調整用
合金鉄を安価に得ることができるなど、工業上有
用な効果がもたらされるのである。
て、高炭素フエロマンガンが効率良く脱燐される
ことが明らかである。 上述のように、この発明によれば、比較的簡単
な処理操作によつて、高い効率で高炭素フエロマ
ンガンの脱燐を行なうことができ、P分を増加さ
せることなく鋼の性質向上を行なえるMn調整用
合金鉄を安価に得ることができるなど、工業上有
用な効果がもたらされるのである。
Claims (1)
- 1 高炭素フエロマンガンを粒状または粉状と
し、不活性ガス雰囲気中にて、これに、CaCl2、
MgCl2、およびNaClの1種とCaC2とからなるフ
ラツクスを、該フラツクスの融点以上で、かつ高
炭素フエロマンガンの融点以下の温度下で作用さ
せることを特徴とする高炭素フエロマンガンの脱
燐方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56105346A JPS586921A (ja) | 1981-07-06 | 1981-07-06 | 高炭素フエロマンガンの脱燐方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56105346A JPS586921A (ja) | 1981-07-06 | 1981-07-06 | 高炭素フエロマンガンの脱燐方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS586921A JPS586921A (ja) | 1983-01-14 |
| JPS629663B2 true JPS629663B2 (ja) | 1987-03-02 |
Family
ID=14405168
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56105346A Granted JPS586921A (ja) | 1981-07-06 | 1981-07-06 | 高炭素フエロマンガンの脱燐方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS586921A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113718087A (zh) * | 2021-08-16 | 2021-11-30 | 日照钢铁控股集团有限公司 | 一种在高废钢比条件下转炉脱磷的生产工艺 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5128248A (en) * | 1974-09-02 | 1976-03-10 | Mutsuya Iinuma | Odeikanso mataha shokyakusochi |
| JPS5362714A (en) * | 1976-11-17 | 1978-06-05 | Nippon Steel Corp | Ultra low nitriding method for metal or alloy containing chromium |
| JPS5820225B2 (ja) * | 1977-08-10 | 1983-04-22 | 富士電機株式会社 | サイリスタ整流装置の保護装置 |
| JPS559049A (en) * | 1978-07-06 | 1980-01-22 | Sumitomo Chem Co Ltd | Carboxylic acid ester, its preparation, and insecticide and miticide containing the same |
-
1981
- 1981-07-06 JP JP56105346A patent/JPS586921A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS586921A (ja) | 1983-01-14 |
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