JPS63226B2 - - Google Patents
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- JPS63226B2 JPS63226B2 JP54160542A JP16054279A JPS63226B2 JP S63226 B2 JPS63226 B2 JP S63226B2 JP 54160542 A JP54160542 A JP 54160542A JP 16054279 A JP16054279 A JP 16054279A JP S63226 B2 JPS63226 B2 JP S63226B2
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- potassium titanate
- laminate
- prepreg
- printed circuit
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Description
本発明は熱硬化性樹脂を接着剤として用い熱圧
成形されてなる積層板による電気回路用プリント
基板の改良に関する。 従来から、ガラス繊維を基材とし、これに熱硬
化性樹脂を接着剤として熱圧成形した積層板が知
られている。この積層板は打ち抜き加工性がよい
ので、プリント回路基板として広く用いられてい
る。しかし、この積層板は熱膨脹による寸法変化
が大きい欠点がある。これは、積層板表面、特に
スルーホールの内面に金属メツキを施してハンダ
付等の熱衝撃を加えると、メツキ部と基板との間
に熱膨脹の差があり、メツキ部が破断する等の不
都合となる。このため、ハンダ付に際しての熱衝
撃を極力小さくすること等により制御されている
が、良品率になお影響を与えている。 これを改良するために、従来からいくつかの試
みがなされている。熱膨脹に支配的な要素である
樹脂の割合を小さくするものはその一例であり、
無機質充填剤を熱硬化性樹脂に混入して均一に介
在させたものが知られている。従来知られたこの
ための無機質充填剤は、タルク、マイカ、アスベ
スト、水酸化アルミニウム、焼成クレー、焼成ア
ルミナ、シリカ粉末、ガラス粉末、酸化チタン、
珪藻土、三酸化アンチモン、ガラスビーズ等であ
る。これらの混合比にもさまざまなものが検討さ
れてきたが、熱膨脹を小さくするためには、総じ
て、積層板の有機質成分に対して1倍量から3倍
量の無機質充填剤を加えることが必要であつて、
積層板の機械的特性、特に打ち抜き加工性、ある
いは充填物の種類によつては耐湿性が劣化するこ
とになり、必ずしも十分でない。 本発明はこのような背景のもとに、行われたも
ので、熱硬化性樹脂を接着剤とし熱圧成形された
積層板の優れた機械的特性、打ち抜き加工性ある
には耐湿性を損なうことなく、熱膨脹の小さいプ
リント基板を得ることを目的とするものである。 本発明者らは、熱硬化性樹脂および基材に混合
する材料を各方面にわたり研究する過程で、繊維
状のチタン酸カリウムを均一に介在させることに
より、優れた特性が現われることに気付いた。 ここで、チタン酸カリウム繊維とは、 K2O・nTiO2 あるいは K2O・nTiO2・mH2O なる化学式で表わされる物質であつて、繊維状
(径に対して長さが10倍以上)であるものをいう。
ただし上記n、mは必ずしも整数でなくてもよ
い。 この種のチタン酸カリウム繊維は近年安価に量
産される製法が開発されている。繊維径に対する
繊維長の比が1000以上もあるものも容易に得られ
るようになつている。特に、酸化カリウムおよび
二酸化チタンその他の原料を含むペレツトを焼成
する過程で、そのペレツトの表面にチタン酸カリ
ウム繊維がホイスカとして成長することが知られ
ていて、この方法により優れた繊維状物質が得ら
れる。 チタン酸カリウム繊維は、耐熱性に優れ、その
融点は約1300℃である。また耐薬品性に優れ使用
状態で化学変化が起きない。さらに繊維の引張強
度が強く、これはガラス繊維の約3倍にも及ぶ性
質がある。 本発明は、熱硬化性樹脂を接着剤として熱圧成
形された積層板と、この積層板の少なくとも一方
の表面に密着形成された金属膜とを含む電気回路
用プリント基板において、その積層板はガラス繊
維不織布を基材とし、その基材中にチタン酸カリ
ウム繊維を総重量に対して5〜50重量%、好まし
くは7〜35重量%含むことを特徴とする。 熱硬化性樹脂はあらゆる熱硬化性樹脂により可
能であるが、エポキシ、フエノール、ポリイミ
ド、不飽和ポリエステル、BTまたはこれらの変
性樹脂を含むものが好ましい。 樹脂を硬化させるための加熱乾燥の温度はそれ
ぞれの熱硬化性樹脂の特性に応じて選ばれ、通常
は80〜250℃である。雰囲気は乾燥空気である。 熱圧成形の条件は熱硬化性樹脂の性質および基
材の性質に応じて選ばれ、通常は80〜250℃で、
5〜200Kg/cm2である。積層の枚数は任意である。
異なる種類のものを積層することもできる。 チタン酸カリウム繊維の混入の方法について
は、基材への混入または接着剤への混入のいずれ
でもよいが、接着剤に混入する方法は分布が均一
になる点で好ましい結果を得た。基材であるガラ
ス不織布にチタン酸カリウム繊維を混抄した形で
樹脂を含浸させこれを積層しても、同様に本発明
を実施することができる。 本発明の構成による電気回路用プリント基板は
熱膨脹係数が小さい。特に、電気回路用プリント
基板の厚さ方向の熱膨脹は、従来品の約半分であ
つて、電気回路用プリント基板に設けられたスル
ーホールの内壁に施される金属メツキが、ハンダ
付により破損する現象が著しく少なくなる。ま
た、本発明の構成によれば電気回路用プリント基
板の打ち抜き加工性が極めてよいことが認められ
る。 本発明による電気回路用プリント基板は、ハン
ダ付工程において優れた良品率を示す。 チタン酸カリウム繊維の混入量については各種
のパラメタを変更しながら実験的検討を行つたと
ころ、総重量に対して3重量%から熱膨脹が小さ
くなる効果が見られる。混入量が25%以上の場合
に熱膨脹に対する効果は顕著であるが、さらに混
入量を増大してゆくと、打ち抜き加工性が劣るこ
とになり、50重量%を越えるものは好ましい状態
ではない。本発明による電気回路用プリント基板
は、打ち抜きスルーホールの数および大きさによ
り、上記混入量の適当なものを選ぶことがよい
が、標準的な状態では7〜35重量%を含むものが
よい結果を得る。 本発明の構成は、従来品が無機質充填剤を熱硬
化性樹脂の1倍量から3倍量程度必要としたこと
に比べると、少量の混入により熱膨脹を小さくす
る効果がある。これは、チタン酸カリウム繊維の
結晶構造が8面体であつて、熱硬化性樹脂との食
いつきがよく、しかも繊維の引張強度がガラス繊
維の約3倍程大きいためと考えられる。無機質充
填剤の混入量が小さいことにより、熱硬化性樹脂
の本来の特性を失うことがなく、優れた性質を兼
ね備えることになる。 本発明の電気回路用プリント基板は、熱膨脹が
小さく、打ち抜き加工性を損なうことなく、耐湿
性が優れたものとなる。本発明の電気回路用プリ
ント基板はハンダ付による金属メツキの破損が著
しく減少する効果がある。 チタン酸カリウム繊維は上記したように K2O・nTiO2 あるいは K2O・nTiO2・mH2O(水和物) として表わされるが、このうち水(H2O)を含
まないものが、積層板を絶縁材料として用いる場
合の電気的な特性がよい。すなわち、チタン酸カ
リウム繊維の生成過程において、その焼成温度お
よび時間等の条件により上記nおよびmの値が異
なることが知られている。また焼成後に空気中に
放置すると、空気中の水分を取込み一部が水和物
となることが知られている。また、一旦水和物と
なつたチタン酸カリウム繊維を再度焼成すること
によつて、水を除くことができる。 各種の試行の結果は、焼成直後のチタン酸カリ
ウム繊維を使用することにより、誘電特性、特に
tanδ特性が向上することがわかつた。 なお、チタン酸カリウム繊維を酸処理し焼成を
行うと、二酸化チタン繊維に変化することが知ら
れている。従つて、上述のように遊離のカリウム
イオンを除く処理と水和物の水を除く処理を行う
ことによつて、一部のチタン酸カリウム繊維が二
酸化チタン繊維に変化していることが考えられ
る。実験によれば焼成を強く行つた繊維を混入す
ることによつてよい結果を得ているので、本発明
のチタン酸カリウム繊維を、チタン酸カリウム繊
維および二酸化チタン繊維の混合物とすること、
あるには大部分を二酸化チタンとすることによつ
ても、同様の作用効果があるものと考えられる。 次に本発明の態様を明確にするため、実施例
と、比較例を示し説明する。ここに示す実施例は
あくまでも一例であつて、これにより本発明の範
囲を限定するものではない。 〔実施例 1〕 下記のエポキシ樹脂ワニス(配合例1)に繊維
径1μm以下、平均繊維長約10μmのチタン酸カリ
ウム繊維を7重量%加えてよく撹拌し、メチルエ
チルケトン(MEK)を混入することにより粘度
を適当に調整して、ガラス不織布(本州製紙製
GMC―50B)に含浸させ、これを約160℃にて加
熱乾燥させて、プリプレグを作る。 一方下記(配合例1)のエポキシ樹脂ワニスを
ガラス織布(日東紡製WE―18KBZ―2)に含浸
させ、これを約160℃にて加熱乾燥させて、表面
材プリプレグを作る。 上記プリプレグを8枚中間層として重ね、この
上下両表面に上記表面材プリプレグを配置し、さ
らにその上下両表面に厚さ35μmの銅箔(古河サ
ーキツト製TAI処理)を載置して、約160℃、約
40Kg/cm2で熱圧成形する。でき上りの積層板は
1.6mm厚である。 樹脂ワニス配合(配合例1) 1 AER―711(旭化成製) 100部 2 ジシアンジアミド 4部 3 ジメチルホルムアミド 20部 4 ベンジルジメチルアミン 0.3部 5 メチルエチルケトン 100部 〔実施例 2〕 繊維径10μm以下、平均繊維長1mmのチタン酸
カリウム繊維と、ガラス繊維とを1対1の比率に
混抄し、1m平方当り約100gの不織布を得る。こ
の不織布に上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスを
含浸し、約160℃で加熱乾燥しプリプレグを作る。
このプリプレグを6枚重ね合せ熱圧成形(約160
℃、約40Kg/cm2)し、厚さ1.6mmの積層板を得た。 〔実施例 3〕 繊維径10μm以下、平均繊維長1mmのチタン酸
カリウム繊維を用い、1m平方当り約125gのチタ
ン酸カリウム繊維不織布を得る。 この不織布に上記配合例1のエポキシ樹脂ワニ
スを含浸し、約160℃で加熱乾燥し、プリプレグ
を作る。このプリプレグを6枚重ね合わせ熱圧成
形し(約160℃、約40Kg/cm2)、厚さ1.6mmの積層
板を得る。 〔実施例 4〕 下記の不飽和ポリエステル樹脂ワニス(配合例
2)に、繊維径1μm以下、平均繊維長50μmのチ
タン酸カリウム繊維を20重量%混入し、よく撹拌
して粘長性のあるワニスを作る。これをSMC方
式により、ガラス不織布(日東紡製MS―300A―
186)に含浸させ、約160℃で加熱乾燥してプリプ
レグを得る。このプレプレグを2枚重ね、片面に
厚さ35μmの銅箔(古河サーキツト製TAI処理)
を載置し、熱圧成形する。得られた積層板の厚さ
は1.6mmである。 樹脂ワニス配合(配合例2) 1 ポリマール×392(武田薬品製) 100部 2 ターシヤルブチルパーベンゾエイト 1部 〔比較例 1〕 上記実施例1と対応させるものであつて、チタ
ン酸カリウム繊維を含まない積層板を作る。すな
わち、上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスをガラ
ス不織布(本州製紙製GMC―50B)に含浸させ、
実施例1と同等の条件で乾燥させて、プリプレグ
を作る。一方、同エポキシ樹脂ワニスをガラス織
布(日東紡製WE―18KBZ―2)に含浸させ、こ
れを実施例1と同等の条件で乾燥させて、表面材
プリプレグを作る。 上記基材プリプレグを8枚中間層として重ね、
この上下両表面に上記表面材プリプレグを配置
し、さらにその上下両表面に厚さ35μmの銅箔
(古河サーキツト製TAI処理)を載置して、実施
例1と同等の条件で熱圧成形する。 〔比較例 2〕 上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスに無機質充
填剤として、粒子径2μm以下の焼成クレーを50重
量%混入し、よく撹拌してガラス不織布(本州製
紙製GMC―50B)に含浸させ、実施例1と同等
の条件で乾燥させてプリプレグを作る。このプレ
プレグと比較例1の表面材プリプレグとを用い比
較例1と同等の構成で、積層板を得る。 〔比較例 3〕 チタン酸カリウム繊維を含まないガラス不織布
を用いて、実施例2および実施例3と対応する積
層板を作る。すなわち、上記配合例1のエポキシ
樹脂ワニスをガラス不織布(本州製紙製GMC―
100B)に含浸させ、実施例2と同等の条件で乾
燥しプリプレグを作る。このプリプレグを6枚重
ね合せ、実施例2と同等の条件で熱圧成形する。 〔比較例 4〕 実施例4に対応するものであつて、チタン酸カ
リウム繊維を含まない積層板を作る。すなわち、
配合例2の不飽和ポリエステル樹脂ワニスをガラ
ス不織布(日東紡製MS―300A―186)に含浸さ
せ、実施例4と同等の条件で加熱乾燥してプリプ
レグを作る。このプリプレグを2枚重ね、片面に
厚さ35μmの銅箔(古河サーキツト製TAI処理)
を載置し、実施例4と同等の条件で熱圧成形す
る。 〔試験結果〕 上記実施例および比較例について、各特性を試
験した結果を表に示す。なお、厚さ方向の熱膨脹
係数の測定は熱分析装置を使用し、測定温度範囲
は130〜200℃である。打ち抜き加工性について
は、0.8mmφ、1.0mmφ、1.2mmφのスルーホールを
1cm2当り9個の割合で、試験用金型で打ち抜き、
目視により観察した。 誘電率特性はJISC―6481に基づき変成器ブリ
ツジにより測定した。C―90/20/65、およびC
―90/20/0.5+D―48/50は同JIS規格の処理を
示す。
成形されてなる積層板による電気回路用プリント
基板の改良に関する。 従来から、ガラス繊維を基材とし、これに熱硬
化性樹脂を接着剤として熱圧成形した積層板が知
られている。この積層板は打ち抜き加工性がよい
ので、プリント回路基板として広く用いられてい
る。しかし、この積層板は熱膨脹による寸法変化
が大きい欠点がある。これは、積層板表面、特に
スルーホールの内面に金属メツキを施してハンダ
付等の熱衝撃を加えると、メツキ部と基板との間
に熱膨脹の差があり、メツキ部が破断する等の不
都合となる。このため、ハンダ付に際しての熱衝
撃を極力小さくすること等により制御されている
が、良品率になお影響を与えている。 これを改良するために、従来からいくつかの試
みがなされている。熱膨脹に支配的な要素である
樹脂の割合を小さくするものはその一例であり、
無機質充填剤を熱硬化性樹脂に混入して均一に介
在させたものが知られている。従来知られたこの
ための無機質充填剤は、タルク、マイカ、アスベ
スト、水酸化アルミニウム、焼成クレー、焼成ア
ルミナ、シリカ粉末、ガラス粉末、酸化チタン、
珪藻土、三酸化アンチモン、ガラスビーズ等であ
る。これらの混合比にもさまざまなものが検討さ
れてきたが、熱膨脹を小さくするためには、総じ
て、積層板の有機質成分に対して1倍量から3倍
量の無機質充填剤を加えることが必要であつて、
積層板の機械的特性、特に打ち抜き加工性、ある
いは充填物の種類によつては耐湿性が劣化するこ
とになり、必ずしも十分でない。 本発明はこのような背景のもとに、行われたも
ので、熱硬化性樹脂を接着剤とし熱圧成形された
積層板の優れた機械的特性、打ち抜き加工性ある
には耐湿性を損なうことなく、熱膨脹の小さいプ
リント基板を得ることを目的とするものである。 本発明者らは、熱硬化性樹脂および基材に混合
する材料を各方面にわたり研究する過程で、繊維
状のチタン酸カリウムを均一に介在させることに
より、優れた特性が現われることに気付いた。 ここで、チタン酸カリウム繊維とは、 K2O・nTiO2 あるいは K2O・nTiO2・mH2O なる化学式で表わされる物質であつて、繊維状
(径に対して長さが10倍以上)であるものをいう。
ただし上記n、mは必ずしも整数でなくてもよ
い。 この種のチタン酸カリウム繊維は近年安価に量
産される製法が開発されている。繊維径に対する
繊維長の比が1000以上もあるものも容易に得られ
るようになつている。特に、酸化カリウムおよび
二酸化チタンその他の原料を含むペレツトを焼成
する過程で、そのペレツトの表面にチタン酸カリ
ウム繊維がホイスカとして成長することが知られ
ていて、この方法により優れた繊維状物質が得ら
れる。 チタン酸カリウム繊維は、耐熱性に優れ、その
融点は約1300℃である。また耐薬品性に優れ使用
状態で化学変化が起きない。さらに繊維の引張強
度が強く、これはガラス繊維の約3倍にも及ぶ性
質がある。 本発明は、熱硬化性樹脂を接着剤として熱圧成
形された積層板と、この積層板の少なくとも一方
の表面に密着形成された金属膜とを含む電気回路
用プリント基板において、その積層板はガラス繊
維不織布を基材とし、その基材中にチタン酸カリ
ウム繊維を総重量に対して5〜50重量%、好まし
くは7〜35重量%含むことを特徴とする。 熱硬化性樹脂はあらゆる熱硬化性樹脂により可
能であるが、エポキシ、フエノール、ポリイミ
ド、不飽和ポリエステル、BTまたはこれらの変
性樹脂を含むものが好ましい。 樹脂を硬化させるための加熱乾燥の温度はそれ
ぞれの熱硬化性樹脂の特性に応じて選ばれ、通常
は80〜250℃である。雰囲気は乾燥空気である。 熱圧成形の条件は熱硬化性樹脂の性質および基
材の性質に応じて選ばれ、通常は80〜250℃で、
5〜200Kg/cm2である。積層の枚数は任意である。
異なる種類のものを積層することもできる。 チタン酸カリウム繊維の混入の方法について
は、基材への混入または接着剤への混入のいずれ
でもよいが、接着剤に混入する方法は分布が均一
になる点で好ましい結果を得た。基材であるガラ
ス不織布にチタン酸カリウム繊維を混抄した形で
樹脂を含浸させこれを積層しても、同様に本発明
を実施することができる。 本発明の構成による電気回路用プリント基板は
熱膨脹係数が小さい。特に、電気回路用プリント
基板の厚さ方向の熱膨脹は、従来品の約半分であ
つて、電気回路用プリント基板に設けられたスル
ーホールの内壁に施される金属メツキが、ハンダ
付により破損する現象が著しく少なくなる。ま
た、本発明の構成によれば電気回路用プリント基
板の打ち抜き加工性が極めてよいことが認められ
る。 本発明による電気回路用プリント基板は、ハン
ダ付工程において優れた良品率を示す。 チタン酸カリウム繊維の混入量については各種
のパラメタを変更しながら実験的検討を行つたと
ころ、総重量に対して3重量%から熱膨脹が小さ
くなる効果が見られる。混入量が25%以上の場合
に熱膨脹に対する効果は顕著であるが、さらに混
入量を増大してゆくと、打ち抜き加工性が劣るこ
とになり、50重量%を越えるものは好ましい状態
ではない。本発明による電気回路用プリント基板
は、打ち抜きスルーホールの数および大きさによ
り、上記混入量の適当なものを選ぶことがよい
が、標準的な状態では7〜35重量%を含むものが
よい結果を得る。 本発明の構成は、従来品が無機質充填剤を熱硬
化性樹脂の1倍量から3倍量程度必要としたこと
に比べると、少量の混入により熱膨脹を小さくす
る効果がある。これは、チタン酸カリウム繊維の
結晶構造が8面体であつて、熱硬化性樹脂との食
いつきがよく、しかも繊維の引張強度がガラス繊
維の約3倍程大きいためと考えられる。無機質充
填剤の混入量が小さいことにより、熱硬化性樹脂
の本来の特性を失うことがなく、優れた性質を兼
ね備えることになる。 本発明の電気回路用プリント基板は、熱膨脹が
小さく、打ち抜き加工性を損なうことなく、耐湿
性が優れたものとなる。本発明の電気回路用プリ
ント基板はハンダ付による金属メツキの破損が著
しく減少する効果がある。 チタン酸カリウム繊維は上記したように K2O・nTiO2 あるいは K2O・nTiO2・mH2O(水和物) として表わされるが、このうち水(H2O)を含
まないものが、積層板を絶縁材料として用いる場
合の電気的な特性がよい。すなわち、チタン酸カ
リウム繊維の生成過程において、その焼成温度お
よび時間等の条件により上記nおよびmの値が異
なることが知られている。また焼成後に空気中に
放置すると、空気中の水分を取込み一部が水和物
となることが知られている。また、一旦水和物と
なつたチタン酸カリウム繊維を再度焼成すること
によつて、水を除くことができる。 各種の試行の結果は、焼成直後のチタン酸カリ
ウム繊維を使用することにより、誘電特性、特に
tanδ特性が向上することがわかつた。 なお、チタン酸カリウム繊維を酸処理し焼成を
行うと、二酸化チタン繊維に変化することが知ら
れている。従つて、上述のように遊離のカリウム
イオンを除く処理と水和物の水を除く処理を行う
ことによつて、一部のチタン酸カリウム繊維が二
酸化チタン繊維に変化していることが考えられ
る。実験によれば焼成を強く行つた繊維を混入す
ることによつてよい結果を得ているので、本発明
のチタン酸カリウム繊維を、チタン酸カリウム繊
維および二酸化チタン繊維の混合物とすること、
あるには大部分を二酸化チタンとすることによつ
ても、同様の作用効果があるものと考えられる。 次に本発明の態様を明確にするため、実施例
と、比較例を示し説明する。ここに示す実施例は
あくまでも一例であつて、これにより本発明の範
囲を限定するものではない。 〔実施例 1〕 下記のエポキシ樹脂ワニス(配合例1)に繊維
径1μm以下、平均繊維長約10μmのチタン酸カリ
ウム繊維を7重量%加えてよく撹拌し、メチルエ
チルケトン(MEK)を混入することにより粘度
を適当に調整して、ガラス不織布(本州製紙製
GMC―50B)に含浸させ、これを約160℃にて加
熱乾燥させて、プリプレグを作る。 一方下記(配合例1)のエポキシ樹脂ワニスを
ガラス織布(日東紡製WE―18KBZ―2)に含浸
させ、これを約160℃にて加熱乾燥させて、表面
材プリプレグを作る。 上記プリプレグを8枚中間層として重ね、この
上下両表面に上記表面材プリプレグを配置し、さ
らにその上下両表面に厚さ35μmの銅箔(古河サ
ーキツト製TAI処理)を載置して、約160℃、約
40Kg/cm2で熱圧成形する。でき上りの積層板は
1.6mm厚である。 樹脂ワニス配合(配合例1) 1 AER―711(旭化成製) 100部 2 ジシアンジアミド 4部 3 ジメチルホルムアミド 20部 4 ベンジルジメチルアミン 0.3部 5 メチルエチルケトン 100部 〔実施例 2〕 繊維径10μm以下、平均繊維長1mmのチタン酸
カリウム繊維と、ガラス繊維とを1対1の比率に
混抄し、1m平方当り約100gの不織布を得る。こ
の不織布に上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスを
含浸し、約160℃で加熱乾燥しプリプレグを作る。
このプリプレグを6枚重ね合せ熱圧成形(約160
℃、約40Kg/cm2)し、厚さ1.6mmの積層板を得た。 〔実施例 3〕 繊維径10μm以下、平均繊維長1mmのチタン酸
カリウム繊維を用い、1m平方当り約125gのチタ
ン酸カリウム繊維不織布を得る。 この不織布に上記配合例1のエポキシ樹脂ワニ
スを含浸し、約160℃で加熱乾燥し、プリプレグ
を作る。このプリプレグを6枚重ね合わせ熱圧成
形し(約160℃、約40Kg/cm2)、厚さ1.6mmの積層
板を得る。 〔実施例 4〕 下記の不飽和ポリエステル樹脂ワニス(配合例
2)に、繊維径1μm以下、平均繊維長50μmのチ
タン酸カリウム繊維を20重量%混入し、よく撹拌
して粘長性のあるワニスを作る。これをSMC方
式により、ガラス不織布(日東紡製MS―300A―
186)に含浸させ、約160℃で加熱乾燥してプリプ
レグを得る。このプレプレグを2枚重ね、片面に
厚さ35μmの銅箔(古河サーキツト製TAI処理)
を載置し、熱圧成形する。得られた積層板の厚さ
は1.6mmである。 樹脂ワニス配合(配合例2) 1 ポリマール×392(武田薬品製) 100部 2 ターシヤルブチルパーベンゾエイト 1部 〔比較例 1〕 上記実施例1と対応させるものであつて、チタ
ン酸カリウム繊維を含まない積層板を作る。すな
わち、上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスをガラ
ス不織布(本州製紙製GMC―50B)に含浸させ、
実施例1と同等の条件で乾燥させて、プリプレグ
を作る。一方、同エポキシ樹脂ワニスをガラス織
布(日東紡製WE―18KBZ―2)に含浸させ、こ
れを実施例1と同等の条件で乾燥させて、表面材
プリプレグを作る。 上記基材プリプレグを8枚中間層として重ね、
この上下両表面に上記表面材プリプレグを配置
し、さらにその上下両表面に厚さ35μmの銅箔
(古河サーキツト製TAI処理)を載置して、実施
例1と同等の条件で熱圧成形する。 〔比較例 2〕 上記配合例1のエポキシ樹脂ワニスに無機質充
填剤として、粒子径2μm以下の焼成クレーを50重
量%混入し、よく撹拌してガラス不織布(本州製
紙製GMC―50B)に含浸させ、実施例1と同等
の条件で乾燥させてプリプレグを作る。このプレ
プレグと比較例1の表面材プリプレグとを用い比
較例1と同等の構成で、積層板を得る。 〔比較例 3〕 チタン酸カリウム繊維を含まないガラス不織布
を用いて、実施例2および実施例3と対応する積
層板を作る。すなわち、上記配合例1のエポキシ
樹脂ワニスをガラス不織布(本州製紙製GMC―
100B)に含浸させ、実施例2と同等の条件で乾
燥しプリプレグを作る。このプリプレグを6枚重
ね合せ、実施例2と同等の条件で熱圧成形する。 〔比較例 4〕 実施例4に対応するものであつて、チタン酸カ
リウム繊維を含まない積層板を作る。すなわち、
配合例2の不飽和ポリエステル樹脂ワニスをガラ
ス不織布(日東紡製MS―300A―186)に含浸さ
せ、実施例4と同等の条件で加熱乾燥してプリプ
レグを作る。このプリプレグを2枚重ね、片面に
厚さ35μmの銅箔(古河サーキツト製TAI処理)
を載置し、実施例4と同等の条件で熱圧成形す
る。 〔試験結果〕 上記実施例および比較例について、各特性を試
験した結果を表に示す。なお、厚さ方向の熱膨脹
係数の測定は熱分析装置を使用し、測定温度範囲
は130〜200℃である。打ち抜き加工性について
は、0.8mmφ、1.0mmφ、1.2mmφのスルーホールを
1cm2当り9個の割合で、試験用金型で打ち抜き、
目視により観察した。 誘電率特性はJISC―6481に基づき変成器ブリ
ツジにより測定した。C―90/20/65、およびC
―90/20/0.5+D―48/50は同JIS規格の処理を
示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱硬化性樹脂を接着剤として用い熱圧成形さ
れた積層板と、この積層板の少なくとも一方の表
面に密着形成された金属膜とを含む電気回路用プ
リント基板において、 上記積層板はガラス繊維不織布を基材とし、そ
のガラス繊維不織布の中にその結晶構造が8面体
であるチタン酸カリウム繊維を7〜35重量%含む ことを特徴とする電気回路用プリント基板。 2 チタン酸カリウム繊維は接着剤中に含まれる
特許請求の範囲第1項に記載の電気回路用プリン
ト基板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16054279A JPS5682242A (en) | 1979-12-11 | 1979-12-11 | Laminated board |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16054279A JPS5682242A (en) | 1979-12-11 | 1979-12-11 | Laminated board |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5682242A JPS5682242A (en) | 1981-07-04 |
| JPS63226B2 true JPS63226B2 (ja) | 1988-01-06 |
Family
ID=15717226
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16054279A Granted JPS5682242A (en) | 1979-12-11 | 1979-12-11 | Laminated board |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5682242A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5987142A (ja) * | 1982-11-10 | 1984-05-19 | ニツカン工業株式会社 | 積層板 |
| JPS59100128A (ja) * | 1982-12-01 | 1984-06-09 | Toshiba Chem Corp | エポキシ樹脂組成物 |
| JPS59226082A (ja) * | 1983-06-06 | 1984-12-19 | Otsuka Chem Co Ltd | 熱可塑型耐熱性接着剤 |
| JPS61252157A (ja) * | 1985-04-30 | 1986-11-10 | ニツカン工業株式会社 | 積層板 |
| JPS61251187A (ja) * | 1985-04-30 | 1986-11-08 | ニツカン工業株式会社 | フレキシブル基板、フレキシブルプリント回路基板およびその製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5226271B2 (ja) * | 1973-06-21 | 1977-07-13 | ||
| JPS543858A (en) * | 1977-06-13 | 1979-01-12 | Toray Ind Inc | Vibration damper |
-
1979
- 1979-12-11 JP JP16054279A patent/JPS5682242A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5682242A (en) | 1981-07-04 |
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