JPS6352405B2 - - Google Patents
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- JPS6352405B2 JPS6352405B2 JP10065483A JP10065483A JPS6352405B2 JP S6352405 B2 JPS6352405 B2 JP S6352405B2 JP 10065483 A JP10065483 A JP 10065483A JP 10065483 A JP10065483 A JP 10065483A JP S6352405 B2 JPS6352405 B2 JP S6352405B2
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Description
本発明は電気絶縁用のクラフト紙やリンタ紙を
シート状基材とする耐熱性を有する電気絶縁シー
トに関するものであり、難燃性、耐熱性、電気絶
縁性能等が全芳香族ポリアミド繊維より得られる
不織布における性能と略同等で、しかも極めて廉
価に得られる電気絶縁シートを提供するものであ
る。 例えば各種重電機関係の絶縁シートとしては、
全芳香族ポリアミド繊維より得られる不織布が難
燃性、耐熱性、電気絶縁性能等に優れた性質を有
する点で好適であることが知られているが、この
全芳香族ポリアミド繊維よりなる不織布は全芳香
族ポリアミド繊維自体の価格が高価であるため、
不織布の価格が勢い高価となり、汎用性の点で満
足されるものではないのが実情である。 本発明は、少なくとも繊維状チタン酸カリウム
と無機質充填剤とを含有するシリコーン樹脂ワニ
スが電気絶縁用のクラフト紙やリンタ紙からなる
シート状基材に含浸、乾燥、硬化されている電気
絶縁シートとすることにより、高度の電気絶縁性
能に加えて優れた難燃性、耐熱性をも具備し、し
かも廉価に得られるシートを提供し得たものであ
る。 以下、本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
について該シートの構成成分を説明する。 (1) シート状基材 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートにおい
てその基体を構成するシート状基材は電気絶縁用
のクラフト紙やリンタ紙であり、一般には厚さ4
〜15ミル程度のものが利用される。得られる電気
絶縁シートにおける電気的性質が重要視される場
合には、厚みの小さいかつ密度の小さいクラフト
紙やリンタ紙が利用され、また、機械的性質が重
要視される場合には機械的強度に優れた厚紙が利
用されるが、一般的にはクラフト紙は機械的強度
が必要とされる場合に、またリンタ紙は特に電気
特性が要求される場合や電気特性と同時に機械加
工性や打抜加工性が要求される場合に利用され
る。 (2) 繊維状チタン酸カリウム 繊維状チタン酸カリウムは前述のクラフト紙や
リンタ紙からなるシート状基材に含浸せしめられ
るシリコーン樹脂ワニス中に配合されるもので、
本発明のシートに十分な耐熱性と優れた表面強度
とを導入するものである。 繊維状チタン酸カリウムは、その成分が一般式
K2O・mTiO2・nH2O(式中mは8以下の正の整
数、nは0または4以下の正の整数を表わす)で
表示され、一般に繊維径0.1〜0.7μm、繊維長10
〜50μmのウイスカーで、酸化チタンと炭酸カリ
ウムとを原料として焼成法、水熱法、フラツクス
法等で製造されるものである。 本発明においては、シリコーン樹脂ワニス中に
前記の繊維状チタン酸カリウムをそのまま使用す
ることも出来るが、これによるより優れた補強効
果を発現させるために、繊維状チタン酸カリウム
の0.05〜1.0重量%程度のシランカツプリング剤、
例えばγ・アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ・グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等
のシランカツプリング剤で繊維表面が処理されて
いるものを利用するのが好ましい。 (3) 無機質充填剤 無機質充填剤は前述の繊維状チタン酸カリウム
と同様にシリコーン樹脂ワニス中に配合され、ク
ラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に含浸
せしめられ、乾燥、硬化されることによつて形成
されるシリコーン樹脂による合成樹脂層の補強作
用を果すもので、例えば水酸化アルミニウム、三
酸化アンチモン、酸化チタン、マイカ、アルミ
ナ、タルク、ガラス繊維粉末、岩綿微細繊維、シ
リカ粉末、クレイ等の各種無機物が利用される。 (4) 難燃剤 本発明の実施態様項である特許請求の範囲第2
項目の発明及び第4項目の発明では、耐熱性に加
えてより優れた防炎特性を有する電気絶縁シート
を得るもので、ここで使用される難燃剤について
は特に限定されるものではないが、例えば、リン
酸エステル型、有機ハロゲン化合物型、ホスフア
ゼン化合物型などの有機難燃剤、焼石膏、明ば
ん、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ハイ
ドロタルサイト系ケイ酸アルミニウムなどの結晶
水放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型および相
転換型などの無機化合物からなる吸熱分解型無機
化合物やアンチモン化合物等の無機難燃剤等があ
る。 (5) シリコーン樹脂ワニス 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートにおい
て使用されるシリコーン樹脂ワニスは、前記(2)項
で説明した繊維状チタン酸カリウムと、同じく前
記(3)項で説明した無機質充填剤とを必須の成分と
して含有するもので、必要に応じて前記(4)項で説
明した難燃剤等をはじめ、例えば金属カルボン酸
塩、有機スズ化合物、チタンキレート化合物、第
三級アミン化合物、過酸化物、白金系触媒等の硬
化剤や硬化促進剤、及び着色剤等が添加、含有せ
しめられているものが使用される。 本発明において使用されるシリコーン樹脂ワニ
スは、該ワニス中におけるシリコーン樹脂が本発
明のシートに十分な耐熱性及び電気絶縁性能を具
備せしめるもので、一般的には、水素原子、ビニ
ル基、アリル基、アリール基、ヒドロキシル基、
炭素数1〜4のアルコキシル基、アミノ基、メル
カプト基などの置換基を1個以上含んでいる例え
ばポリジメチルシロキサン系シリコーン樹脂、ポ
リジフエニルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリ
メチルフエニルシロキサン系シリコーン樹脂およ
びこれらを他の樹脂で変性したエポキシ変性シリ
コーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、
脂肪酸変性シリコーン樹脂、アルキツド変性シリ
コーン樹脂、アミノ樹脂変性シリコーン樹脂など
のオルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂をは
じめ、ポリアクリルオキシアルキルアルコキシシ
ラン系シリコーン樹脂、ポリビニルシラン系シリ
コーン樹脂などの各種のシリコーン樹脂の1種ま
たは2種以上の混合物で得られるシリコーン樹脂
ワニスが使用される。 本発明においては前述の通り、オルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂、ポリアクリルオキシ
アルキルアルコキシシラン系シリコーン樹脂、ポ
リビニルシラン系シリコーン樹脂などの各種のシ
リコーン樹脂の1種または2種以上の混合物を任
意に併用して得られるシリコーン樹脂ワニスが使
用されるが、シリコーン樹脂としてオルガノポリ
シロキサン系シリコーン樹脂においてはシリコー
ン樹脂中のポリシロキサン成分が70重量%以上の
ものが、またポリアクリルオキシアルキルアルコ
キシシラン系シリコーン樹脂およびポリビニルシ
ラン系シリコーン樹脂においては共重合されてい
るエチレン系不飽和モノマーが50重量%以下好ま
しくは20重量%以下のものが使用されることが、
得られる本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
に自己消炎性もが具備せしめられる点で好まし
い。また、特に変性されていないオルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂によるシリコーン樹脂
ワニスが使用される場合には、本発明の電気絶縁
シートが自己消炎性に加えて可撓性にも優れた性
質を有するという特質を発現する。 なお、これらのシリコーン樹脂は、室温下にお
いて、固体、可塑性ペースト、液体またはエマル
ジヨンなどの状態で提供されるので、シリコーン
樹脂ワニスは必要に応じてトルエン、キシレン、
トリクレン等の溶媒を適宜添加して得られるもの
であることは勿論である。 (6) メラミン樹脂、フエノール樹脂 メラミン樹脂やフエノール樹脂は、本発明の実
施態様項である特許請求の範囲第3番目の発明や
第4番目の発明において利用され、本発明の電気
絶縁シートに優れた耐水性を具備せしめるもの
で、特に吸湿後の電気抵抗の低下度が僅少で、ま
た、機械的強度、特に湿潤時の機械的強度に優れ
た性質を有するシートを得るものである。 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートは前記
(1),(2),(3)及び(5)項に記載した各成分を必須の構
成成分とするシートであり、クラフト紙やリンタ
紙からなるシート状基材に含浸されるシリコーン
樹脂ワニス中に含有せしめられる繊維状チタン酸
カリウムと無機質充填剤の量は、シリコーン樹脂
による結合剤としての作用と、繊維状チタン酸カ
リウムによる耐熱性、及び電気絶縁性能向上の作
用と、無機質充填剤による耐熱性及び難燃性向上
の作用とがバランスして発現せしめられるよう
に、シリコーン樹脂100重量部に対して繊維状チ
タン酸カリウム1〜200重量部程度、無機質充填
剤4〜200重量部程度が含有されているものが好
ましい。 前記クラフト紙やリンタ紙からなるシート状基
材には、浸漬法、噴霧法、ロールコート法、リバ
ースロールコート法、ナイフコート法等の含浸手
段で、固形成分付着量50〜500g/m2程度に前記
シリコーン樹脂ワニスが含浸され、次いでシリコ
ーン樹脂ワニス中のシリコーン樹脂が乾燥、硬化
せしめられて本発明の耐熱性を有する電気絶縁シ
ートが得られるものである。 クラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に
含浸されているシリコーン樹脂ワニスを硬化させ
る硬化手段としては、室温硬化、加熱硬化、紫外
線硬化、電子線硬化等の方法があるが、加熱硬化
の場合には150〜200℃程度で1〜30分間程度の処
理を行うのが良い。 以下、本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
の具体的な構成を製造実施例を以つて説明し、併
せ、得られたシートの物性を説明する。 実施例 1 シリコーン樹脂ワニスの製造 (1) シリコーン樹脂 60重量部 〔信越化学(株)製:KR−2706〕 (2) 酸化チタン 2.0重量部 (3) 亜鉛華 17.6重量部 (4) マイカ〔G・325〕 23.5重量部 (5) 繊維状チタン酸カリウム 9.1重量部 〔大塚化学薬品(株)製:テイスモD〕 (6) キシレン 26.5重量部 (7) シリコーン樹脂硬化剤 4.0重量部 〔KR−2706用〕 以上(1)〜(7)からなる混合組成物を撹拌、混合し
て略均一な分散液からなるシリコーン樹脂ワニス
〔A〕を得た。 前記得られたシリコーン樹脂ワニス〔A〕を、
電気絶縁用のクラフト紙〔巴川製紙(株)製:NT−
190、厚さ0.30mm、質量190g/m2〕からなるシー
ト状基材に、浸漬法にて含浸量315g(固形
分)/m2に含浸させ、しかる後に110℃にて4分
間の乾燥処理を施し、引き続いて180℃、6分間
の硬化処理を行い、本発明の実施例品たる電気絶
縁シート(a)を得た。 比較例 1 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1),(2),(3),(4),(6),(7)からなる
混合組成物(即ち繊維状チタン酸カリウムを含有
していない混合組成物)を撹拌、混合して略均一
な分散液からシリコーン樹脂ワニス〔い〕を得
た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔い〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(イ)を得た。 比較例 2 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1)および(5)〜(7)からなる混合組成
物(即ち無機質充填剤を含有していない混合組成
物)を撹拌、混合して略均一な分散液からなるシ
リコーン樹脂ワニス〔ろ〕を得た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔ろ〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(ロ)を得た。 比較例 3 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1),(6),(7)からなる混合組成物
(即ち繊維状チタン酸カリウムと無機質充填剤と
を含有していない混合組成物)を撹拌、混合して
略均一な分散液からシリコーン樹脂ワニス〔は〕
を得た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔は〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(ハ)を得た。 実施例 2 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のクラフト紙〔山陽
国策パルプ(株)製:FL−135、厚さ0.25mm、質量
135g/m2〕からなるシート状基材に、浸漬法に
て含浸量355g(固形分)/m2に含浸させ、次い
で前記実施例1における乾燥条件と同一条件の乾
燥を施し、本発明の実施例品たる電気絶縁シート
(b)を得た。 実施例 3 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のリンタ紙〔厚さ
0.30mm、質量135g/m2〕からなるシート状基材
に、浸漬法にて含浸量320g/m2に含浸させ、次
いで前記実施例1における乾燥条件と同一条件の
乾燥を施し、本発明の実施例品たる電気絶縁シー
ト(c)を得た。 実施例 4 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のクラフト紙〔山陽
国策パルプ(株)製:FL−135、厚さ0.25mm、質量
135g/m2〕をメラミン樹脂〔日本カーバイド(株)
製:S−260〕の5重量%水溶液で処理して得ら
れた樹脂付着量5重量%のクラフト紙からなるシ
ート状基材に、浸漬法にて含浸量385g/m2に含
浸させ、次いで前記実施例1における乾燥条件と
同一条件の乾燥を施し、本発明の実施例品たる電
気絶縁シート(d)を得た。 以上の各実施例と比較例とで得られた電気絶縁
シート及び実施例1においてシート状基材として
使用した電気絶縁用のクラフト紙の各種物性値を
第1表及び第2表に示す。 なお第1表、第2表中に示される物性値の厚さ
及び質量はJIS C−2111に準拠して測定した数
値、酸素指数はJIS K−7201に準拠して測定した
数値、絶縁抵抗はJIS K−6911に準拠して測定し
た数値、加熱収縮率は各試料を180℃の熱風循環
式乾燥機に入れ、24時間経過時点での寸法変化率
(収縮率)を測定した値、耐電圧はJIS C 2111
の電気絶縁紙試験方法に準拠して測定した数値で
ある。
シート状基材とする耐熱性を有する電気絶縁シー
トに関するものであり、難燃性、耐熱性、電気絶
縁性能等が全芳香族ポリアミド繊維より得られる
不織布における性能と略同等で、しかも極めて廉
価に得られる電気絶縁シートを提供するものであ
る。 例えば各種重電機関係の絶縁シートとしては、
全芳香族ポリアミド繊維より得られる不織布が難
燃性、耐熱性、電気絶縁性能等に優れた性質を有
する点で好適であることが知られているが、この
全芳香族ポリアミド繊維よりなる不織布は全芳香
族ポリアミド繊維自体の価格が高価であるため、
不織布の価格が勢い高価となり、汎用性の点で満
足されるものではないのが実情である。 本発明は、少なくとも繊維状チタン酸カリウム
と無機質充填剤とを含有するシリコーン樹脂ワニ
スが電気絶縁用のクラフト紙やリンタ紙からなる
シート状基材に含浸、乾燥、硬化されている電気
絶縁シートとすることにより、高度の電気絶縁性
能に加えて優れた難燃性、耐熱性をも具備し、し
かも廉価に得られるシートを提供し得たものであ
る。 以下、本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
について該シートの構成成分を説明する。 (1) シート状基材 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートにおい
てその基体を構成するシート状基材は電気絶縁用
のクラフト紙やリンタ紙であり、一般には厚さ4
〜15ミル程度のものが利用される。得られる電気
絶縁シートにおける電気的性質が重要視される場
合には、厚みの小さいかつ密度の小さいクラフト
紙やリンタ紙が利用され、また、機械的性質が重
要視される場合には機械的強度に優れた厚紙が利
用されるが、一般的にはクラフト紙は機械的強度
が必要とされる場合に、またリンタ紙は特に電気
特性が要求される場合や電気特性と同時に機械加
工性や打抜加工性が要求される場合に利用され
る。 (2) 繊維状チタン酸カリウム 繊維状チタン酸カリウムは前述のクラフト紙や
リンタ紙からなるシート状基材に含浸せしめられ
るシリコーン樹脂ワニス中に配合されるもので、
本発明のシートに十分な耐熱性と優れた表面強度
とを導入するものである。 繊維状チタン酸カリウムは、その成分が一般式
K2O・mTiO2・nH2O(式中mは8以下の正の整
数、nは0または4以下の正の整数を表わす)で
表示され、一般に繊維径0.1〜0.7μm、繊維長10
〜50μmのウイスカーで、酸化チタンと炭酸カリ
ウムとを原料として焼成法、水熱法、フラツクス
法等で製造されるものである。 本発明においては、シリコーン樹脂ワニス中に
前記の繊維状チタン酸カリウムをそのまま使用す
ることも出来るが、これによるより優れた補強効
果を発現させるために、繊維状チタン酸カリウム
の0.05〜1.0重量%程度のシランカツプリング剤、
例えばγ・アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ・グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等
のシランカツプリング剤で繊維表面が処理されて
いるものを利用するのが好ましい。 (3) 無機質充填剤 無機質充填剤は前述の繊維状チタン酸カリウム
と同様にシリコーン樹脂ワニス中に配合され、ク
ラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に含浸
せしめられ、乾燥、硬化されることによつて形成
されるシリコーン樹脂による合成樹脂層の補強作
用を果すもので、例えば水酸化アルミニウム、三
酸化アンチモン、酸化チタン、マイカ、アルミ
ナ、タルク、ガラス繊維粉末、岩綿微細繊維、シ
リカ粉末、クレイ等の各種無機物が利用される。 (4) 難燃剤 本発明の実施態様項である特許請求の範囲第2
項目の発明及び第4項目の発明では、耐熱性に加
えてより優れた防炎特性を有する電気絶縁シート
を得るもので、ここで使用される難燃剤について
は特に限定されるものではないが、例えば、リン
酸エステル型、有機ハロゲン化合物型、ホスフア
ゼン化合物型などの有機難燃剤、焼石膏、明ば
ん、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ハイ
ドロタルサイト系ケイ酸アルミニウムなどの結晶
水放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型および相
転換型などの無機化合物からなる吸熱分解型無機
化合物やアンチモン化合物等の無機難燃剤等があ
る。 (5) シリコーン樹脂ワニス 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートにおい
て使用されるシリコーン樹脂ワニスは、前記(2)項
で説明した繊維状チタン酸カリウムと、同じく前
記(3)項で説明した無機質充填剤とを必須の成分と
して含有するもので、必要に応じて前記(4)項で説
明した難燃剤等をはじめ、例えば金属カルボン酸
塩、有機スズ化合物、チタンキレート化合物、第
三級アミン化合物、過酸化物、白金系触媒等の硬
化剤や硬化促進剤、及び着色剤等が添加、含有せ
しめられているものが使用される。 本発明において使用されるシリコーン樹脂ワニ
スは、該ワニス中におけるシリコーン樹脂が本発
明のシートに十分な耐熱性及び電気絶縁性能を具
備せしめるもので、一般的には、水素原子、ビニ
ル基、アリル基、アリール基、ヒドロキシル基、
炭素数1〜4のアルコキシル基、アミノ基、メル
カプト基などの置換基を1個以上含んでいる例え
ばポリジメチルシロキサン系シリコーン樹脂、ポ
リジフエニルシロキサン系シリコーン樹脂、ポリ
メチルフエニルシロキサン系シリコーン樹脂およ
びこれらを他の樹脂で変性したエポキシ変性シリ
コーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、
脂肪酸変性シリコーン樹脂、アルキツド変性シリ
コーン樹脂、アミノ樹脂変性シリコーン樹脂など
のオルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂をは
じめ、ポリアクリルオキシアルキルアルコキシシ
ラン系シリコーン樹脂、ポリビニルシラン系シリ
コーン樹脂などの各種のシリコーン樹脂の1種ま
たは2種以上の混合物で得られるシリコーン樹脂
ワニスが使用される。 本発明においては前述の通り、オルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂、ポリアクリルオキシ
アルキルアルコキシシラン系シリコーン樹脂、ポ
リビニルシラン系シリコーン樹脂などの各種のシ
リコーン樹脂の1種または2種以上の混合物を任
意に併用して得られるシリコーン樹脂ワニスが使
用されるが、シリコーン樹脂としてオルガノポリ
シロキサン系シリコーン樹脂においてはシリコー
ン樹脂中のポリシロキサン成分が70重量%以上の
ものが、またポリアクリルオキシアルキルアルコ
キシシラン系シリコーン樹脂およびポリビニルシ
ラン系シリコーン樹脂においては共重合されてい
るエチレン系不飽和モノマーが50重量%以下好ま
しくは20重量%以下のものが使用されることが、
得られる本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
に自己消炎性もが具備せしめられる点で好まし
い。また、特に変性されていないオルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂によるシリコーン樹脂
ワニスが使用される場合には、本発明の電気絶縁
シートが自己消炎性に加えて可撓性にも優れた性
質を有するという特質を発現する。 なお、これらのシリコーン樹脂は、室温下にお
いて、固体、可塑性ペースト、液体またはエマル
ジヨンなどの状態で提供されるので、シリコーン
樹脂ワニスは必要に応じてトルエン、キシレン、
トリクレン等の溶媒を適宜添加して得られるもの
であることは勿論である。 (6) メラミン樹脂、フエノール樹脂 メラミン樹脂やフエノール樹脂は、本発明の実
施態様項である特許請求の範囲第3番目の発明や
第4番目の発明において利用され、本発明の電気
絶縁シートに優れた耐水性を具備せしめるもの
で、特に吸湿後の電気抵抗の低下度が僅少で、ま
た、機械的強度、特に湿潤時の機械的強度に優れ
た性質を有するシートを得るものである。 本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートは前記
(1),(2),(3)及び(5)項に記載した各成分を必須の構
成成分とするシートであり、クラフト紙やリンタ
紙からなるシート状基材に含浸されるシリコーン
樹脂ワニス中に含有せしめられる繊維状チタン酸
カリウムと無機質充填剤の量は、シリコーン樹脂
による結合剤としての作用と、繊維状チタン酸カ
リウムによる耐熱性、及び電気絶縁性能向上の作
用と、無機質充填剤による耐熱性及び難燃性向上
の作用とがバランスして発現せしめられるよう
に、シリコーン樹脂100重量部に対して繊維状チ
タン酸カリウム1〜200重量部程度、無機質充填
剤4〜200重量部程度が含有されているものが好
ましい。 前記クラフト紙やリンタ紙からなるシート状基
材には、浸漬法、噴霧法、ロールコート法、リバ
ースロールコート法、ナイフコート法等の含浸手
段で、固形成分付着量50〜500g/m2程度に前記
シリコーン樹脂ワニスが含浸され、次いでシリコ
ーン樹脂ワニス中のシリコーン樹脂が乾燥、硬化
せしめられて本発明の耐熱性を有する電気絶縁シ
ートが得られるものである。 クラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に
含浸されているシリコーン樹脂ワニスを硬化させ
る硬化手段としては、室温硬化、加熱硬化、紫外
線硬化、電子線硬化等の方法があるが、加熱硬化
の場合には150〜200℃程度で1〜30分間程度の処
理を行うのが良い。 以下、本発明の耐熱性を有する電気絶縁シート
の具体的な構成を製造実施例を以つて説明し、併
せ、得られたシートの物性を説明する。 実施例 1 シリコーン樹脂ワニスの製造 (1) シリコーン樹脂 60重量部 〔信越化学(株)製:KR−2706〕 (2) 酸化チタン 2.0重量部 (3) 亜鉛華 17.6重量部 (4) マイカ〔G・325〕 23.5重量部 (5) 繊維状チタン酸カリウム 9.1重量部 〔大塚化学薬品(株)製:テイスモD〕 (6) キシレン 26.5重量部 (7) シリコーン樹脂硬化剤 4.0重量部 〔KR−2706用〕 以上(1)〜(7)からなる混合組成物を撹拌、混合し
て略均一な分散液からなるシリコーン樹脂ワニス
〔A〕を得た。 前記得られたシリコーン樹脂ワニス〔A〕を、
電気絶縁用のクラフト紙〔巴川製紙(株)製:NT−
190、厚さ0.30mm、質量190g/m2〕からなるシー
ト状基材に、浸漬法にて含浸量315g(固形
分)/m2に含浸させ、しかる後に110℃にて4分
間の乾燥処理を施し、引き続いて180℃、6分間
の硬化処理を行い、本発明の実施例品たる電気絶
縁シート(a)を得た。 比較例 1 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1),(2),(3),(4),(6),(7)からなる
混合組成物(即ち繊維状チタン酸カリウムを含有
していない混合組成物)を撹拌、混合して略均一
な分散液からシリコーン樹脂ワニス〔い〕を得
た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔い〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(イ)を得た。 比較例 2 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1)および(5)〜(7)からなる混合組成
物(即ち無機質充填剤を含有していない混合組成
物)を撹拌、混合して略均一な分散液からなるシ
リコーン樹脂ワニス〔ろ〕を得た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔ろ〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(ロ)を得た。 比較例 3 前記実施例1における「シリコーン樹脂ワニス
の製造」の項の(1),(6),(7)からなる混合組成物
(即ち繊維状チタン酸カリウムと無機質充填剤と
を含有していない混合組成物)を撹拌、混合して
略均一な分散液からシリコーン樹脂ワニス〔は〕
を得た。 続いて前記シリコーン樹脂ワニス〔は〕を、前
記実施例1で使用したものと同一の電気絶縁用ク
ラフト紙からなるシート状基材に浸漬法にて含浸
量315g(固形分)/m2に含浸させ、次いで前記
実施例1における乾燥条件と同一条件の乾燥を施
し、比較のための電気絶縁シート(ハ)を得た。 実施例 2 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のクラフト紙〔山陽
国策パルプ(株)製:FL−135、厚さ0.25mm、質量
135g/m2〕からなるシート状基材に、浸漬法に
て含浸量355g(固形分)/m2に含浸させ、次い
で前記実施例1における乾燥条件と同一条件の乾
燥を施し、本発明の実施例品たる電気絶縁シート
(b)を得た。 実施例 3 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のリンタ紙〔厚さ
0.30mm、質量135g/m2〕からなるシート状基材
に、浸漬法にて含浸量320g/m2に含浸させ、次
いで前記実施例1における乾燥条件と同一条件の
乾燥を施し、本発明の実施例品たる電気絶縁シー
ト(c)を得た。 実施例 4 前記実施例1において説明したシリコーン樹脂
ワニス〔A〕を、電気絶縁用のクラフト紙〔山陽
国策パルプ(株)製:FL−135、厚さ0.25mm、質量
135g/m2〕をメラミン樹脂〔日本カーバイド(株)
製:S−260〕の5重量%水溶液で処理して得ら
れた樹脂付着量5重量%のクラフト紙からなるシ
ート状基材に、浸漬法にて含浸量385g/m2に含
浸させ、次いで前記実施例1における乾燥条件と
同一条件の乾燥を施し、本発明の実施例品たる電
気絶縁シート(d)を得た。 以上の各実施例と比較例とで得られた電気絶縁
シート及び実施例1においてシート状基材として
使用した電気絶縁用のクラフト紙の各種物性値を
第1表及び第2表に示す。 なお第1表、第2表中に示される物性値の厚さ
及び質量はJIS C−2111に準拠して測定した数
値、酸素指数はJIS K−7201に準拠して測定した
数値、絶縁抵抗はJIS K−6911に準拠して測定し
た数値、加熱収縮率は各試料を180℃の熱風循環
式乾燥機に入れ、24時間経過時点での寸法変化率
(収縮率)を測定した値、耐電圧はJIS C 2111
の電気絶縁紙試験方法に準拠して測定した数値で
ある。
【表】
【表】
【表】
本発明の耐熱性を有する電気絶縁シートは以上
詳述した通りの構成、すなわち、電気絶縁用のク
ラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に、少
なくとも繊維状チタン酸カリウムと無機質充填剤
とを含有するシリコーン樹脂ワニスが含浸、乾
燥、硬化せしめられた構成から成るもので、優れ
た耐熱性に加えて電気絶縁性能にも優れた性質を
示すシートとして極めて有効に利用され得るもの
である。
詳述した通りの構成、すなわち、電気絶縁用のク
ラフト紙やリンタ紙からなるシート状基材に、少
なくとも繊維状チタン酸カリウムと無機質充填剤
とを含有するシリコーン樹脂ワニスが含浸、乾
燥、硬化せしめられた構成から成るもので、優れ
た耐熱性に加えて電気絶縁性能にも優れた性質を
示すシートとして極めて有効に利用され得るもの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電気絶縁用のクラフト紙やリンタ紙からなる
シート状基材に、少なくとも繊維状チタン酸カリ
ウムと無機質充填剤とを含有するシリコーン樹脂
ワニスが含浸、乾燥、硬化せしめられていること
を特徴とする耐熱性を有する電気絶縁シート。 2 少なくとも繊維状チタン酸カリウムと無機質
充填剤とを含有するシリコーン樹脂ワニスが、無
機質または有機質難燃剤を含有するシリコーン樹
脂ワニスである特許請求の範囲第1項記載の耐熱
性を有する電気絶縁シート。 3 電気絶縁用のクラフト紙やリンタ紙からなる
シート状基材が、メラミン樹脂またはフエノール
樹脂で処理されているシート状基材である特許請
求の範囲第1項または第2項記載の耐熱性を有す
る電気絶縁シート。 4 メラミン樹脂またはフエノール樹脂で処理さ
れているシート状基材が、無機質または有機質難
燃剤を含有するメラミン樹脂またはフエノール樹
脂で処理されているシート状基材である特許請求
の範囲第3項記載の耐熱性を有する電気絶縁シー
ト。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10065483A JPS59226425A (ja) | 1983-06-06 | 1983-06-06 | 耐熱性を有する電気絶縁シ−ト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10065483A JPS59226425A (ja) | 1983-06-06 | 1983-06-06 | 耐熱性を有する電気絶縁シ−ト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59226425A JPS59226425A (ja) | 1984-12-19 |
| JPS6352405B2 true JPS6352405B2 (ja) | 1988-10-19 |
Family
ID=14279798
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10065483A Granted JPS59226425A (ja) | 1983-06-06 | 1983-06-06 | 耐熱性を有する電気絶縁シ−ト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59226425A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63132045A (ja) * | 1986-11-25 | 1988-06-04 | 新神戸電機株式会社 | 積層板 |
-
1983
- 1983-06-06 JP JP10065483A patent/JPS59226425A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59226425A (ja) | 1984-12-19 |
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