JP2000204101A - スルホアルキルを含む、疎水性付与変性された水溶性セルロ―スエ―テル、それらの製造方法、および重合における保護コロイドとしてのそれらの使用 - Google Patents

スルホアルキルを含む、疎水性付与変性された水溶性セルロ―スエ―テル、それらの製造方法、および重合における保護コロイドとしてのそれらの使用

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JP2000204101A
JP2000204101A JP11305986A JP30598699A JP2000204101A JP 2000204101 A JP2000204101 A JP 2000204101A JP 11305986 A JP11305986 A JP 11305986A JP 30598699 A JP30598699 A JP 30598699A JP 2000204101 A JP2000204101 A JP 2000204101A
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cellulose
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ラインハルト、デンゲス
Kirchner Joergen
イェルゲン、キルヒナー
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Clariant GmbH
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    • C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08B—POLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00—Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/20—Post-etherification treatments of chemical or physical type, e.g. mixed etherification in two steps, including purification

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、少ない使用量で、製造され
る重合体分散液または重合体懸濁液の同等以上の品質を
確保し、かつ良好な処理特性を有する、水系における重
合に使用する新規の保護コロイドを提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明は、無水グルコース単位あたり平
均0.001〜1.0個のアルキル基により置換され、
かつ無水グルコース単位あたり0.01〜0.1個のス
ルホアルキル基を有してなるヒドロキシアルキルセルロ
ースからなる群から選択された水溶性イオン系セルロー
スエーテル、それらの製造方法、および無水グルコース
単位あたり平均0.001〜1.0個のアルキル基によ
り置換され、かつ無水グルコース単位あたり0.01〜
0.4個のスルホアルキル基を有してなるヒドロキシア
ルキルセルロースからなる群から選択された水溶性イオ
ン系セルロースエーテルの、重合体状における保護コロ
イドとしての使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、本明細書に開示され、かつ本
明細書にその開示の一部として引用する独国優先特許出
願第19849441.6号(1998年10月27日
出願)に記載されている。
【0002】本発明は、スルホアルキルを含む、疎水性
付与変性された水溶性セルロースエーテル、それらの製
造方法、および重合における保護コロイドとしてのそれ
らの使用に関する。
【0003】水性の無溶剤媒体中でのフリーラジカル重
合によるビニル重合体の製造では、疎水性モノマーを乳
化し、重合が完了した後、重合体を安定化させる必要が
ある。このため、非水溶性ビニルモノマーを水系に含ん
でなるモノマー系の重合では、界面活性剤のみならず、
一方で親水性を有し、かつ他方で分散作用も有する保護
コロイドも必要とされる。
【0004】重合体分散液の品質は、保護コロイドの選
択により決定的な影響を受ける。保護コロイドによる影
響を受ける重要な品質基準は、例えば分散液の安定性、
粘度、レオロジー、重合体粒子の粒子径、および篩を通
して分散液を濾過した時に残る凝集体の量である。その
分子量もまた保護コロイドによる影響を受ける。もう一
つの品質基準は、分散液を広げ、乾燥させることにより
形成された被膜の水吸収性である。この特性も保護コロ
イドによる影響を受ける。懸濁重合では、保護コロイド
は、形成される重合体の粒子径を制御する。
【0005】重合体状炭水化物(例えばデンプン、デキ
ストランおよび水溶性セルロース誘導体)が水系重合系
に好適な保護コロイドであることは以前から知られてい
る。ポリ酢酸ビニル分散液の商業的製造に最も多く使用
される保護コロイドは、セルロースおよびエチレンオキ
シドから工業的規模で製造されるヒドロキシエチルセル
ロースである(Cellulose and its Delivatives, 26
章、Ellis Horwood Limited 1985)。
【0006】乳化重合で保護コロイドを使用する際の最
も重要な工程は、保護コロイド上でのフリーラジカル形
成およびその後に続くコロイド上へのモノマーのグラフ
ト化であると考えられている。グラフト化度は、フリー
ラジカル開始剤の選択により異なる。通常使用されるフ
リーラジカル開始剤は、ジアゾ化合物、レドックス開始
剤、有機および無機ペルオキソ化合物である。一方、グ
ラフト化度は、保護コロイドの性質によっても異なる。
グラフト化度が低い場合に、十分な効果を達成するに
は、適度に高い保護コロイド濃度を選択する必要があ
る。しかし、高濃度の保護コロイドは、一方ではコスト
の理由から、他方では被膜形成した重合体の親水性が増
加し、従って吸水性が増加するために、好ましくない。
【0007】US−A−4,845,175では、アリ
ールアルキル基で疎水性付与変性されたヒドロキシエチ
ルセルロースを使用することにより、一定量の保護コロ
イドを製造できることが示されている。しかし、疎水性
付与変性されたセルロースエーテルは水溶性が低い。U
S−A−4,868,238では、懸濁重合における保
護コロイドとして、カルボキシメチルを含む疎水性付与
変性されたセルロースエーテルが開示されている。しか
し、カルボキシメチル基は、電解質として使用される様
な多価陽イオンに対して敏感である。
【0008】P. Talaba 、I. Srokova、P. Hodulおよび
G. Cikは、Chem. Papers 50(2), 101 (1996)において、
疎水性付与変性されたスルホエチルセルロースを開示し
ている。しかし、これらの化合物は、他の置換基が存在
しないために、高度に置換する必要がある。これらの化
合物は、低い重合度でのみ水溶性であり、エマルション
塗料用には好ましくない発泡の傾向が強い。
【0009】EP−A−0781780は、C10〜C40
アルキル鎖を使用して疎水性付与変性されたスルホアル
キル化セルロースエーテルを記載しており、これらのエ
ーテルも同様に界面活性剤作用が高く、化粧品処方に増
粘剤として使用されている。これらの化合物に関して、
スルホアルキル化度0.1〜1が特許請求の範囲に記載
されている。
【0010】
【発明の概要】そこで本発明の目的は、少ない使用量
で、製造される重合体分散液または重合体懸濁液の同等
以上の品質を確保し、かつ良好な処理特性を有する、水
系における重合に使用する新しい種類の保護コロイドを
開発することである。ここで驚くべきことに、疎水性を
付与する様に置換したスルホアルキルHECは、疎水性
アルキル基に関する置換度がモノマー単位あたり0.0
01以上であるが、1.0を超えない、好ましくは0.
2を超えない場合に、乳化重合における保護コロイドと
して非常に好適であることが見出された。この種の保護
コロイドを使用する場合、必要な量は、従来のHEC保
護コロイドの場合よりも著しく低い。
【0011】そして本発明によれば、無水グルコース単
位あたり平均0.001〜1.0個、好ましくは0.0
01〜0.2個、のアルキル基により置換され、かつ無
水グルコース単位あたり0.01〜0.1個のスルホア
ルキル基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースか
らなる群から選択された水溶性イオン系セルロースエー
テルが提供される。
【0012】好ましいセルロースエーテルは、下式を有
するセルロースエーテルである。 [C6H7O2(OR1)(OR2)(OR3)]m (式中、C6H7O2は無水グルコース単位であり、mは
50〜3000、特に100〜1000であり、R1、
R2およびR3は、互いに独立して、次式のポリアルキレ
ンオキシド鎖であり、
【0013】
【化2】
【0014】式中、X=H、CnH2n+1、CnH2n+1O、
CH2−CH2−SO3YまたはCH2−CHOH−CH2
SO3Yであり、n=4〜20であり、Y=H、Naま
たはKであり、p、qおよびrは、R1、R2およびR3
中で互いに独立して、それぞれ0〜4の値を取ることが
でき、無水グルコース単位あたりのR1、R2およびR3
全てについて加えた(p+q+r)の総計が平均で1.
3より大きく、かつ4.5未満、好ましくは1.5〜
3.0であり、ポリアルキレンオキシド鎖中のオキシア
ルキレン単位の配列は任意であり、無水グルコース単位
あたりの疎水性付与変性された基の平均数(DS H
M)が0.001〜0.2、好ましくは0.01〜0.
04であり、無水グルコース単位あたりのスルホアルキ
ル基の平均数が0.01〜0.1、好ましくは0.01
〜0.09である。スルホアルキル基は好ましくはスル
ホエチル基である)。
【0015】本発明は、セルロースを、塩基触媒存在
下、アルキレンオキシドからなる群から選択されたエー
テル化剤によりエーテル化し、更にハロゲン化アルキル
またはアルキルグリシジルエーテルおよびスルホネート
により、エーテル化するか、またはヒドロキシアルキル
セルロースからなる群から選択されたエーテルを、ハロ
ゲン化アルキルまたはアルキルグリシジルエーテルおよ
びスルホネートにより、塩基触媒存在下、エーテル化す
ることにより、好ましくは A)セルロースを、塩基触媒存在下、好ましくは懸濁液
媒体中で、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよ
び/またはグリシジルアルコールおよびハロゲン化アル
キルまたはアルキレンオキシドまたはアルキルグリシジ
ルエーテルおよびアルケニルスルホネートまたはクロロ
アルキルスルホネートにより、エーテル化することによ
り、または B)ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ジヒドロキシプロピルセルロースまたは2
個以上の該ヒドロキシアルキル置換基を有してなるセル
ロースエーテルを、ハロゲン化アルキルまたはアルキレ
ンオキシドまたはアルキルグリシジルエーテルおよびア
ルケニルスルホネートまたはクロロアルキルスルホネー
トで、塩基触媒存在下、好ましくは懸濁液媒体中で、エ
ーテル化することにより、 本発明によるセルロースエーテルを製造する方法が提供
される。
【0016】
【発明の具体的説明】懸濁液媒体は、低級アルコールま
たはケトン(例えばイソプロパノール、tert−ブタ
ノールまたはアセトン)を、セルロースに対する重量比
3:1〜30:1、好ましくは8:1〜15:1で使用
するのが好ましい。塩基としては、アルカリ金属水酸化
物(特に水酸化ナトリウム)の水溶液を使用するのが一
般的である。塩基対無水グルコース単位のモル比は、使
用する炭水化物(誘導体)により決定される。セルロー
スを使用する場合(方法A)、このモル比は好ましくは
1.0〜1.5であり、すでにエーテル化されている物
質では(方法B)、無水グルコース単位あたり塩基0.
1〜1.0モルであることが好ましい。
【0017】反応混合物の含水量は、無水グルコース単
位あたり水5〜30モルであることが好ましく、特に好
ましいのは10〜20モルである。
【0018】最初の装填物として懸濁液媒体を導入した
後、セルロースを加え、そのバッチを水性塩基でアルカ
リ性にし、十分に均質化し、加熱せずに、所望により冷
却しながら、好ましくは0.5〜2時間攪拌する。続い
て、エーテル化試薬(エポキシアルカン、アルキルグリ
シジルエーテルおよび/またはハロゲン化アルキルおよ
びスルホン酸誘導体)を、一度にまたは順次加える。次
いで、バッチを好ましくは温度60〜120℃、特に好
ましくは80〜100℃に、好ましくは2〜6時間加熱
する。冷却後、このバッチを酸(好ましくは塩酸、硝酸
および/または酢酸)により好ましくはpH6〜8に中
和する。懸濁液媒体をデカンテーションまたは濾過によ
り除去する。好ましくは10〜50重量%の水を含む水
性アルコールまたはケトン(特にイソプロパノール、エ
タノールおよびアセトン)で抽出することにより、粗製
セルロース混合エーテルを、付着している副生成物(例
えばポリグリコール、グリコールエーテルおよび塩)か
ら分離することができる。減圧または大気圧下、50〜
120℃で乾燥させた後、所望のセルロース混合エーテ
ルが無色または僅かに黄色の粉末として得られる。
【0019】必要であれば、本発明によるセルロースエ
ーテルの望ましい重合度は、その製造の前または最中
に、ペルオキソ化合物、例えば過酸化水素、またはペル
オキソ二硫酸塩または他の酸化剤(例えば塩化ナトリウ
ム)を加えることにより、達成することができる。これ
らの分子量低減方法およびそれぞれの工業的手順は公知
技術である(T.M. Greenway の「Cellulosic Polymers, B
lends and Composites」、R.D. Gilbert編集、Carl Hans
er Verlag, Munich, 1994, p.178 以降)。
【0020】本発明によるセルロースエーテル誘導体の
製造に好適な反応装置としては、例えば攪拌容器、ミキ
サーおよび混練装置がある。原則的に、非疎水性置換基
を有してなるセルロース誘導体の製造に一般的に使用さ
れている、セルロースまたは水溶性セルロースエーテル
を非疎水性試薬と十分に混合できる、すべての装置を使
用することができる。
【0021】本発明によれば、さらに、無水グルコース
単位あたり平均0.001〜1.0個、好ましくは0.
001〜0.2個のアルキル基により置換され、かつ無
水グルコース単位あたり0.01〜0.4個、好ましく
は0.01〜0.15個、より好ましくは0.01〜
0.10個、特に0.01〜0.09個のスルホアルキ
ル基、好ましくはスルホエチル基、を有するヒドロキシ
アルキルセルロースからなる群から選択された水溶性イ
オン系セルロースエーテルを、水性エマルション中でエ
チレン性不飽和モノマーをフリーラジカル開始重合させ
ることによる水性重合体分散液の製造において保護コロ
イドとして使用する方法が提供される。本発明によれば
さらに、使用するモノマーの総量に対して0.2〜5.
0重量%の、無水グルコース単位あたり平均0.001
〜1.0個のアルキル基により置換され、かつ無水グル
コース単位あたり0.01〜0.4個のスルホアルキル
基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースからなる
群から選択された水溶性イオン系セルロースエーテルの
存在下で、エチレン性不飽和モノマーを水性エマルショ
ン中でフリーラジカル開始重合させることにより製造さ
れる水性重合体分散液が提供される。
【0022】その様な重合体分散液の製造に関して、本
発明のセルロースエーテルの比率は、使用するモノマー
の総量に対して好ましくは0.2〜5.0重量%、特に
好ましくは0.3〜1.0重量%である。
【0023】好適なモノマーは、エチレン性不飽和のフ
リーラジカル重合可能な、それ自体は水に不溶な化合物
であり、その例としては、2〜12個の炭素原子の鎖長
を有する単純なエチレン性不飽和炭化水素、好ましくは
エチレンおよびプロピレン、2〜12個の炭素原子の鎖
長を有する、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸またはイタコン酸のエステル、好ましくはエチ
ル、プロピル、およびブチルエステル、1〜12個の炭
素原子の鎖長を有する分岐した、または分岐していない
カルボン酸のビニルエステル、特に酢酸ビニルおよびバ
ーサチック酸ビニルエステル、エチレン性不飽和芳香族
化合物、好ましくはスチレン、3〜12個の炭素原子を
有するエチレン性不飽和アルデヒドおよびケトン、好ま
しくはアクロレイン、メタクロレインおよびメチルビニ
ルケトン、およびハロゲン化エチレン性不飽和化合物、
例えば塩化ビニル、がある。
【0024】少なくとも1成分がビニルエステル、好ま
しくは酢酸ビニルである上記モノマーの混合物が特に好
ましい。1種以上の上記のモノマーと、親水性モノマ
ー、例えばアクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸またはそれらの混合物、との混合物を使
用することもできる。
【0025】無水グルコース単位あたり平均0.001
〜1.0個のアルキル基により置換され、かつ無水グル
コース単位あたり0.01〜0.4個のスルホアルキル
基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースからなる
群から選択された水溶性イオン系セルロースエーテルが
保護コロイドとして使用される水性重合処方は、10〜
70重量%、好ましくは30〜60重量%、の上記のモ
ノマーに加えて、0〜10重量%の1種以上の乳化剤を
含むのが好ましい。フリーラジカル開始剤としては、ジ
アゾ化合物、レドックス開始剤、有機または無機ペルオ
キソ化合物を、モノマーの総量に対して0.1〜3重量
%、好ましくは0.5〜1重量%の量で使用するのが一
般的である。他の助剤、例えば緩衝物質または保存剤、
を加えることができる。
【0026】全成分を反応開始時に最初の装填物質とし
て一緒に加えることができるが、その場合、モノマーま
たはモノマー混合物を攪拌により、または他の混合装置
を使用して乳化する。重合工程は、温度を上げることに
より開始される。必要な温度は使用する開始剤系によっ
て異なり、40〜120℃である。反応開始に続いて、
反応が発熱性であるために、冷却が必要になることもあ
る。反応終了は、発熱の低下により見分けられる。反応
を完了させるために、所望により、外部から加熱して後
反応させる。冷却後、pH調節用の助剤、例えば緩衝
剤、酸または塩基、あるいは安定化には例えば保存剤、
を加えることができる。所望により、重合を部分的に、
例えばモノマーおよびフリーラジカル開始剤の10〜2
0重量%から、開始し、反応開始に続いてモノマーおよ
びフリーラジカル開始剤をさらに加え、それによって望
ましい重合温度を制御することができる。
【0027】本発明により得られる分散液は、下記の特
性を有する。
【0028】低せん断率(1.0s-1)における分散液
の粘度 良好な加工性および分散液安定性を得るには、10,0
00〜30,000 mPa・s、特に15,000〜25,
000 mPa・s、の粘度が望ましい。
【0029】高せん断率(≧250s-1)における分散
液の粘度 容易に搬送できる分散液を得るには、高せん断率におけ
る粘度を、好ましくは<450 mPa・s(250s-1)、
特に200〜420 mPa・sにすべきである。
【0030】分散液の平均粒子径 分散液の好ましくない沈降(こう質(serum) の形成)を
防止するには、分散液の平均粒子径は、好ましくは20
0〜300nm(波長435nmで測定)にすべきである。
【0031】100μm〜40μmの篩を通して分散液
を濾過した後の凝集体の量(分散液1000gあたりの
mgで表示) 分散液は、凝集体の含有量が100μm濾過で<200
mg/kg分散液、および40μm濾過で<300mg/kg分
散液である。
【0032】乾燥した重合体被膜の吸水性 分散液を板の上に流し、乾燥させた被膜を形成する。水
で処理した後、第一の水吸収を重量増加により(重合体
被膜自体の重量の重量%で)測定する。再度乾燥させた
後、第二の水吸収を測定する。被膜の最初の水処理の際
に親水性成分(乳化剤、保護コロイド)が洗い流される
ので、一般的に第一の水吸収の方が第二の水吸収よりも
大きい。吸湿性は好ましくは25%未満、特に好ましく
は5〜20重量%である。
【0033】上記の性能パラメータに加えて、使用する
保護コロイドのグラフト化収率が重要な役割を果たす。
グラフト化収率が高い程、保護コロイドの効率が高いこ
とを示す。しかし、グラフト化収率が高過ぎると、重合
体粒子の架橋を引き起こし、そのために凝集体の含有量
が多くなり、分散液の流動性が低下することがある。グ
ラフト化率は、好ましくは15〜30%、特に好ましく
は20〜25%である。
【0034】本発明の疎水性付与変性された、スルホア
ルキル含有ヒドロキシアルキルセルロースをビニル分散
液の製造に使用することにより、必要な量が従来の市販
ヒドロキシエチルセルロースの必要量の半分で済み、か
つ本発明の保護コロイドを使用して製造した分散液は品
質がより優れている、という利点が得られる。特許請求
する置換度の範囲外にあるアルキル含有ヒドロキシエチ
ルセルロースを使用して製造した分散液は品質がはるか
に劣る(比較例)。
【0035】以下に、例を参照しながら本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものでは
ない。
【0036】
【実施例】置換度に関する数値は、ヒドロキシアルキル
基の場合にはモル置換度(MS)に基づき、アルキル基
の場合には置換度(DS)に基づく。いずれの場合も、
これらの数値は無水グルコース単位あたりのそれぞれの
基の置換度がどの程高いかを示している。純粋活性化合
物の含有量は、生成物の含水量および残留塩含有量を差
し引いて決定する。
【0037】製造例:例1 使用する疎水性試薬は、EMS-Chemie, Zurichから市販の
(C15〜C17)アルキルグリシジルエーテル(商品名Gr
ilonit RV 1814)である。馬蹄形攪拌機(anchor stirre
r)を備えた2リットルのガラス製反応器中で、事実上無
水のイソプロパノール中に、細かく粉砕した松材パルプ
を分散させる。不活性化(排気および窒素掃気)の後、
攪拌しながら、25℃で、49.5%濃度の水酸化ナト
リウム溶液および水を加える。この混合物を25℃で6
0分間、アルカリ性にする。エチレンオキシドを導入
し、温度を40℃に1時間、次いで80℃に1時間保持
する。次いで、約80℃で、所望量のアルキルグリシジ
ルエーテルをイソプロパノール20gに溶解させた溶液
を加え、エーテル化を80℃で2時間行なう。28.3
%濃度のビニルスルホン酸ナトリウム(NaVSO3)
水溶液を加え、混合物を80℃で2〜3時間反応させ
る。室温に冷却した後、この混合物を約20%濃度の塩
酸で中和する。生成物を吸引濾過し、80%濃度の水性
アセトンで、塩含有量<0.5%に洗浄し、75℃で乾
燥させる。使用量および得られた疎水性付与変性された
ヒドロキシエチルスルホエチルセルロースの置換度は表
1に示される通りである。
【0038】
【表1】
【0039】例2 より多くのモル量のエチレンオキシドを使用する以外
は、手順は例1と同様である。使用量および得られた疎
水性付与変性されたヒドロキシエチルスルホエチルセル
ロースの置換度は表2に示される通りである。
【0040】
【表2】
【0041】例3 高分子量リンターパルプを使用する以外は、手順は例2
と同様である。使用量および得られた疎水性付与変性さ
れたヒドロキシエチルスルホエチルセルロースの置換度
は表3に示される通りである。
【0042】
【表3】
【0043】例4 手順は例2と同様である。分子量の酸化調節には、アル
キルグリシジルエーテルによるエーテル化に続いて少量
の3%濃度の過酸化水素溶液を加えた後、温度を80℃
に15分間保持する。その後、ビニルスルホン酸ナトリ
ウムを加える。使用量および得られた疎水性付与変性さ
れたヒドロキシエチルスルホエチルセルロースの置換度
は表4に示される通りである。
【0044】
【表4】
【0045】例5 手順は例1と同様である。使用する疎水性付与試薬は、
Nagase Chemicals Ltd.大阪から市販のフェニルエトキ
シレート(5エチレンオキシド単位)のグリシジルエー
テル(商品名Denacol EX-145)である。使用量および得
られた疎水性付与変性されたヒドロキシエチルスルホエ
チルセルロースの置換度は表5に示される通りである。
【0046】
【表5】
【0047】例6 手順は例1と同様である。使用する疎水性付与試薬は、
Nagase Chemicals Ltd. 、大阪から市販のラウリルエト
キシレートのグリシジルエーテル(15エチレンオキシ
ド単位を有するC12アルキル)(商品名Denacol EX-17
1)である。 使用量および得られた疎水性付与変性さ
れたヒドロキシエチルスルホエチルセルロースの置換度
は表6に示される通りである。
【0048】
【表6】
【0049】例7 手順は例1と同様である。使用する懸濁液媒体および溶
剤は、tert−ブタノールとイソプロパノールの混合
物である。使用量および得られた疎水性付与変性された
ヒドロキシエチルスルホエチルセルロースの置換度は表
7に示される通りである。
【0050】
【表7】
【0051】例8(比較例) ヒドロキシエチルセルロースを使用するビニルエステル
重合体分散液の製造使用するモノマー混合物は、RVeova
10 (α−分岐したC10カルボン酸のビニルエステル、
Shell)25%および酢酸ビニル75%からなる。擦り合
わせのフランジおよび蓋を有する2リットル反応器に脱
イオン水423.09gを入れ、室温で攪拌しながら、
ヒドロキシエチルセルロース14g(RTylose H 20 、完
成した重合体分散液に対して1.06%に相当)を加
え、溶解させる。次いで、下記の成分をこの順序で加え
る。
【0052】3.50gのホウ砂 11.50gのREmulsogen EPA 073 20.00gのREmulsogen EPA 287 0.70gのペルオキソ二硫酸カリウム 1.40gの酢酸(99〜100%) 59.40gの開始剤溶液(1.17%濃度のペルオキソ
二硫酸カリウム溶液) 70.00gのモノマー混合物
【0053】このエマルションを30分間かけて74〜
77℃に加熱し、この温度を15分間保持する。次い
で、2個の別のDosimatsから、モノマー混合物630.
0gを4.49ml/分の配量速度で、開始剤溶液(1.
17%濃度)85.61gを0.51ml/分の配量速度
で加える。重合温度を80℃とする。モノマー混合物6
30gを2時間40分かけて、開始剤溶液を2時間50
分かけて加える。薬品添加が完了してから、反応温度8
0℃を2時間維持する。その後、分散液を冷却し、保存
剤として、RMergal K 9 N (Riedel de Haen)2gを40
℃で加える。重合体分散液の物理的特性は表8および9
に示される通りである。
【0054】評価 分散液の、低せん断率における粘度は11,700 mPa
・sであり、従って低許容限界にある。凝集体含有量(4
0μm篩)は非常に高い(表9)。
【0055】例9(比較例) 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20を、14gの代わ
りに7.0gだけ使用する。分散液の粘度ははるかに低
過ぎる。
【0056】例10(比較例) 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20(粘度段階2%で
20 mPa・s)14gの代わりに、RTylose H 200 (粘度
段階2%で200 mPa・s)14gを使用する。一般的
に、分散液は使用に対して安定していると評価される
が、高せん断率では、粘度は望ましい範囲の上限にある
(表8)。
【0057】例11(比較例) 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20(粘度段階2%で
20 mPa・s)14gの代わりに、RTylose H 200 (粘度
段階2%で200 mPa・s)7.0gを使用する。分散液
の、低せん断率における粘度が低すぎ、粒子径が大き過
ぎる(表8および9)。
【0058】例12(比較例) 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(SE)が0.007であるヒドロキシエチル
−スルホエチルセルロース(HESEC)7gを使用す
る。この重合体分散液は、セルロースエーテルの量を例
8と比較して半分に減らし、レオロジー特性を除くすべ
ての性能試験で満足できる結果(表8および9)を示
す。
【0059】例13 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.006であり、DS(SE)が
0.07であるヒドロキシエチル−スルホエチルセルロ
ース(HM−HESEC)7.0gを使用する。この重
合体分散液は、セルロースエーテルの量を例8と比較し
て半分に減らし、レオロジー特性を除くすべての性能試
験で満足できる結果(表8および9)を示す。
【0060】例14 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.007であり、DS(SE)が
0.07であるHM−HESEC7.0gを使用する。
この分散液のレオロジーは良好と評価される(表8)。
重合体被膜の吸水性は好ましいと考えられる。セルロー
スエーテルの使用量を例8と比較して半分に減らす。
【0061】例15 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.011であり、DS(SE)が
0.08であるHM−HESEC7.0gを使用する。
この重合体分散液は、セルロースエーテルの量を例8と
比較して半分に減らし、すべての性能およびレオロジー
試験で満足できる結果(表8および9)を示す。
【0062】例16(比較例) 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(SE)が0.1であるHESEC7.0gを
使用する。この重合体分散液は、セルロースエーテルの
量を例8と比較して半分に減らし、過剰な水の値(表
9)を示す。
【0063】例17 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.006であり、DS(SE)が
0.1であるHM−HESEC7.0gを使用する。こ
の重合体分散液は、すべてのパラメータで満足できる結
果を示す。
【0064】例18 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.007であり、DS(SE)が
0.08であるHM−HESEC7.0gを使用する。
この重合体分散液は、セルロースエーテルの量を例8と
比較して半分に減らし、すべての性能およびレオロジー
試験で非常に良い結果(表8および9)を示す。
【0065】例19 例8の手順を繰り返す。RTylose H 20 14gの代わり
に、DS(HM)が0.01であり、DS(SE)が
0.09であるHM−HESEC7.0gを使用する。
この重合体分散液は、セルロースエーテルの量を例8と
比較して半分に減らし、すべての性能およびレオロジー
試験で非常に良い結果(表8および9)を示す。
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無水グルコース単位あたり平均0.001
    〜1.0個のアルキル基により置換され、かつ無水グル
    コース単位あたり0.01〜0.1個のスルホアルキル
    基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースからなる
    群から選択される、水溶性イオン系セルロースエーテ
    ル。
  2. 【請求項2】無水グルコース単位あたりのアルキル基の
    平均数が0.001〜0.2個である、請求項1に記載
    のセルロースエーテル。
  3. 【請求項3】下式を有する、請求項1または2に記載の
    セルロースエーテル: [C6H7O2(OR1)(OR2)(OR3)]m (式中、C6H7O2は無水グルコース単位であり、mは
    50〜3000であり、R1、R2およびR3は、互いに
    独立して、次式のポリアルキレンオキシド鎖であり、 【化1】 式中、X=H、CnH2n+1、CnH2n+1O、CH2−CH2
    −SO3YまたはCH2−CHOH−CH2SO3Yであ
    り、n=4〜20であり、Y=H、NaまたはKであ
    り、p、qおよびrは、R1、R2およびR3中で互いに
    独立して、それぞれ0〜4の値を取ることができ、無水
    グルコース単位あたりのR1、R2およびR3全てについ
    て加えた(p+q+r)の総計が平均で1.3より大き
    く、かつ4.5未満であり、ポリアルキレンオキシド鎖
    中のオキシアルキレン単位の配列は任意であり、無水グ
    ルコース単位あたりの疎水性付与変性された基の平均数
    (DS HM)が0.001〜0.2であり、無水グル
    コース単位あたりのスルホアルキル基の平均数が0.0
    1〜0.1である)。
  4. 【請求項4】無水グルコース単位あたりの疎水性付与変
    性された基の平均数(DS HM)が0.01〜0.0
    4である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセルロ
    ースエーテル。
  5. 【請求項5】無水グルコース単位あたりのスルホアルキ
    ル基の平均数が0.01〜0.09である、請求項1〜
    4のいずれか一項に記載のセルロースエーテル。
  6. 【請求項6】スルホアルキル基がスルホエチル基であ
    る、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセルロースエ
    ーテル。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか一項に記載のセル
    ロースエーテルの製造方法であって、セルロースを、塩
    基触媒存在下、アルキレンオキシドからなる群から選択
    されたエーテル化剤によりエーテル化し、更にハロゲン
    化アルキルまたはアルキルグリシジルエーテルおよびス
    ルホネートにより、エーテル化することを含んでなる、
    方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれか一項に記載のセル
    ロースエーテルの製造方法であって、ヒドロキシアルキ
    ルセルロースからなる群から選択されたセルロースエー
    テルを、ハロゲン化アルキルまたはアルキルグリシジル
    エーテルおよびスルホネートにより、塩基触媒存在下、
    エーテル化することを含んでなる、方法。
  9. 【請求項9】無水グルコース単位あたり平均0.001
    〜1.0個のアルキル基により置換され、かつ無水グル
    コース単位あたり0.01〜0.4個のスルホアルキル
    基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースからなる
    群から選択された水溶性イオン系セルロースエーテル
    の、水性重合体分散液の製造における保護コロイドとし
    ての使用。
  10. 【請求項10】使用するモノマーの総量に対して0.2
    〜5.0重量%の、無水グルコース単位あたり平均0.
    001〜1.0個のアルキル基により置換され、かつ無
    水グルコース単位あたり0.01〜0.4個のスルホア
    ルキル基を有してなるヒドロキシアルキルセルロースか
    らなる群から選択された水溶性イオン系セルロースエー
    テルの存在下で、水性エマルション中で、エチレン性不
    飽和モノマーをラジカル開始重合することにより製造さ
    れる、水性重合体分散液。
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