JP2000290483A - 熱可塑性エラストマー組成物及びそれを用いたホース - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びそれを用いたホース

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JP2000290483A
JP2000290483A JP11099324A JP9932499A JP2000290483A JP 2000290483 A JP2000290483 A JP 2000290483A JP 11099324 A JP11099324 A JP 11099324A JP 9932499 A JP9932499 A JP 9932499A JP 2000290483 A JP2000290483 A JP 2000290483A
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thermoplastic
rubber
hose
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acrylate
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JP11099324A
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English (en)
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Shigeru Yamauchi
茂 山内
Susumu Hatanaka
畑中  進
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホースの内管及び/又は外管に使用した場合
にホースの柔軟性(常温及び低温)、耐油性及び耐寒性
を改良することができ、かつ加硫工程を必要とすること
なく製造できるため生産コストを低減することができる
熱可塑性エラストマー組成物及びそれを内管及び/又は
外管に使用した前記特性を有するホースを提供する。 【解決手段】 (i)高融点結晶性重合体ハードセグメ
ントと低融点重合体ソフトセグメントから構成した熱可
塑性コポリエステルエラストマーを含む熱可塑性樹脂組
成物30〜90重量%及び(ii)アクリル基及びエポキ
シ基を含有するアクリルゴムを含むゴム組成物10〜7
0重量%(但し成分(i)及び(ii)の合計量100重
量%)を含む熱可塑性エラストマー組成物及びそれを用
いたホース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性エラストマ
ー組成物及びそれを用いたホースに関し、更に詳しくは
熱可塑性コポリエステルエラストマーを含む熱可塑性樹
脂組成物と特定のアクリルゴムを含むゴム組成物から成
り、ホースの内管及び/又は外管として使用した場合
に、耐油性、耐寒性及び耐熱性に優れかつ加硫工程を必
要としないで製造することができ、耐久性を落とすこと
なく柔軟性を改良した熱可塑性エラストマー組成物及び
それを用いたホースに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムホースは、通常内管、補強層及び外
管からなり、内管及び外管は加硫ゴムから構成される
が、このようなゴムホースは加硫工程が必要であるため
に、製造工程が煩雑になってしまうという問題がある。
一方、内管及び外管を熱可塑性樹脂で構成した、加硫工
程を必要としない点で製造工程が簡便な、いわゆる樹脂
ホースも知られている。しかしながら、この樹脂ホース
を構成する熱可塑性樹脂は、一般に加硫ゴムに比較して
硬く、柔軟なホースを得るのは困難であると共に、熱可
塑性樹脂は軟化点を有し、通常120℃以上での使用も
また困難であった。
【0003】また、熱可塑性樹脂の柔軟性を改良するた
めに、内管をポリブチレンテレフタレートをハードセグ
メント、ポリテトラメチレングリコール又はポリカプロ
ラクトンをソフトセグメントとするポリエステル系の熱
可塑性エラストマーで構成した樹脂ホースも知られてい
るが、このポリエステル系の熱可塑性エラストマーは、
必要な耐熱軟化性及び強度特性を得るために低硬度化す
るには限界があり、加硫ゴムのように十分な柔軟性及び
耐熱性を有するホースを得るには至っていない。
【0004】そのため、加硫工程を要しない簡易な工程
での製造が可能で、十分な柔軟性を有するホース及び高
温での圧力伝達や流体輸送等にも利用可能な耐熱性も兼
ね備えたホースの開発が望まれていた。このような要求
に対して、熱可塑性樹脂中に加硫ゴムを分散した熱可塑
性エラストマーで構成された内管と外管を有するホース
が提案されている(特願平6−64102号公報参
照)。
【0005】このホースは、ポリエステル系熱可塑性樹
脂中にアクリル基含有ゴムの加硫組成物が分散した熱可
塑性エラストマーで内管を構成し、また熱可塑性樹脂中
に加硫ゴムが分散した熱可塑性エラストマーで外管を構
成している。更に、補強層は、レーヨン繊維、ポリエス
テル繊維あるいは硬綱線等の有機繊維あるいは無機綱線
を常温硬化型ウレタン系接着剤等を介して内管、外管と
接着させて構成している。しかし、かかるホースには低
温特性、特に低温における柔軟性及び耐寒性が必ずしも
実用上満足できるものではなく、更に耐油性の改善も必
要であった。
【0006】そのため、ホースの低温における柔軟性、
耐油性及び耐寒性をさらに改良することを目的として、
特開平9−272788号公報では、熱可塑性コポリエ
ステルエラストマー及びアクリル基及びエポキシ基を含
有するアクリルゴムを含有する熱可塑性エラストマー組
成物が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成によ
り低温における柔軟性、耐油性及び耐寒性が良好なホー
スを得ることはできるが、かかるホースにおいても柔軟
性や耐久性が十分であるとはいえず、それらの改善が更
に必要であった。
【0008】従って、本発明の目的は、ホースの内管及
び/又は外管に使用した場合にホースの柔軟性及び耐久
性を改良することができる熱可塑性エラストマー組成物
及びそれを内管及び/又は外管に使用した前記特性を有
するホースを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、(i)
少なくとも一種の熱可塑性コポリエステルエラストマー
を含む熱可塑性樹脂組成物30〜90重量%及び(ii)
アクリル基及びエポキシ基を含有するアクリルゴムを含
むゴム組成物10〜70重量%(但し成分(i)及び
(ii)の合計量100重量%)を含み、前記熱可塑性コ
ポリエステルエラストマー(i)が、結晶性芳香族ポリ
エステルを含有する高融点結晶性重合体ハードセグメン
トと、脂肪族ポリエーテルを含む芳香族及び/又は脂肪
族ポリエステル単位を含有する低融点重合体ソフトセグ
メントとを主たる構成成分とするとともに、前記ハード
セグメントのポリオール残基と前記ソフトセグメントの
ポリオール残基のモル比が、1:1.5以上4.0未満
であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物及
びそれを内管及び/又は外管に用いたホースが提供され
る。このように、特定の熱可塑性コポリエステルエラス
トマーを使用することにより、ホースの耐久性を維持し
ながら柔軟性をより向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のホースの内管及び外管を
構成する熱可塑性エラストマー組成物とは、熱可塑性を
与えるに十分な量の熱可塑性コポリエステルエラストマ
ーを含む熱可塑性樹脂組成物と、ゴム状弾性を与えるに
十分な量の少なくとも一部は加硫されたアクリルゴム含
むゴム組成物とのブレンドよりなり、熱可塑性コポリエ
ステルエラストマー成分が連続相(マトリックス相)を
なし、その中に不連続相(分散相)として少なくとも一
部が加硫されたアクリルゴムが存在するものを言う。
尚、この不連続相(ゴム相)中に更に熱可塑性樹脂が分
散した、いわゆるサラミ構造等であってもよい。
【0011】本発明の熱可塑性エラストマー組成物の第
一の成分である熱可塑性コポリエステルエラストマーは
ポリエステルとポリエーテルとを主たる反復単位とする
多元ブロック共重合体であって、結晶性芳香族ポリエス
テルを含有する高融点結晶性重合体ハードセグメント
と、脂肪族ポリエーテルを含む芳香族及び/又は脂肪族
ポリエステル単位を含有する低融点重合体ソフトセグメ
ントとを主たる構成成分とするとともに、前記ハードセ
グメントのポリオール残基と前記ソフトセグメントのポ
リオール残基のモル比が、1:1.5以上4.0未満で
ある。
【0012】本発明に用いられる熱可塑性コポリエステ
ルエラストマー(i)の結晶性芳香族ポリエステルを含
有する高融点結晶性重合体ハードセグメントは、主とし
て芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体
と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体から形成さ
れるポリエステルである。
【0013】芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、アン
トラセンジカルボン酸、ジフェニル−4,4' −ジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4' −
ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタ
ル酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム等が挙げられ
る。主として芳香族ジカルボン酸を用いるが、必要によ
っては、芳香族ジカルボン酸の一部を1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、
4,4' −ジシクロヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジ
カルボン酸、アジピン酸、コハク酸、シュウ酸、セバシ
ン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカル
ボン酸に置換してもよい。もちろんジカルボン酸のエス
テル形成性誘導体、例えば低級アルキルエステル、アリ
ールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化物等も同等
に用いることができる。
【0014】ジオールとしては、分子量400以下のジ
オール、例えば1,4−ブタンジオール、エチレングリ
コール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオー
ル、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジ
シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタ
ノールなどの脂環族ジオール、キシリレングリコール、
ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−
(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘ
キサン、4,4'−ジヒドロキシ−p−ターフェニル、
4,4'−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニルなど
の芳香族ジオールが好ましく、かかるジオールもエステ
ル形成性誘導体、例えばアセチル体、アルカリ金属塩等
の形でも使用することができる。
【0015】これらのジカルボン酸及びその誘導体又は
ジオール成分は、2種以上併用してもよい。そして、最
も好ましい高融点結晶性重合体セグメント(a)の例は
テレフタル酸及び/又はジメチルテレフタレートと1,
4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフ
タレートである。
【0016】本発明の熱可塑性コポリエステルエラスト
マー(i)を構成する低融点重合体ソフトセグメント
は、脂肪族ポリエーテルを含む芳香族及び/又は脂肪族
ポリエステル単位を含有する。
【0017】脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチ
レンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポ
リ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシ
ド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフラン
の共重合体などが挙げられる。このような脂肪族ポリエ
ーテルを含有させることで、熱可塑性コポリエステルエ
ラストマーにゴム弾性を付与させることができ、熱可塑
性エラストマー組成物の機械的物性を損なうことなく柔
軟性を向上させることができる。
【0018】また、芳香族ポリエステルとしては、前述
した高融点結晶性重合体ハードセグメントの結晶性芳香
族ポリエステルと同様のもの等が挙げられる。
【0019】また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ
(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリ
カプリロラクトン、ポリブチレンアジペート等が挙げら
れる。
【0020】これらの脂肪族ポリエーテルを含む芳香族
及び/又は脂肪族ポリエステル単位を含有するなかで得
られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性からポ
リ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロ
ピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加
物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペ
ートなどが好ましい。
【0021】本発明に用いられる熱可塑性コポリエステ
ルエラストマー(i)における低融点重合体ソフトセグ
メントの共重合量は、ハードセグメントのポリオール残
基と前記ソフトセグメントのポリオール残基のモル比と
して、1:1.5以上4.0未満、好ましくは、1:
1.6〜1.8である。ソフトセグメント比が1:1.
5より小さいと柔軟性の改良効果が出ず、1:4.0以
上であると機械的強度等の物性が低下してホース等の耐
久性が悪化してしまう。
【0022】また、(i)少なくとも一種の熱可塑性コ
ポリエステルエラストマーを含む熱可塑性樹脂組成物に
は、熱可塑性コポリエステルエラストマー以外の熱可塑
性樹脂を適宜配合することができるが、好ましくは熱可
塑性コポリエステルエラストマーを50重量%以上含む
のがよい。
【0023】本発明の熱可塑性エラストマー組成物のゴ
ム成分として使用されるアクリルゴムは、分子中に主鎖
として又は側鎖として、アクリル基及びエポキシ基を有
する架橋性のゴムであり、例えばエポキシ基含有アクリ
レート及び/又はメタクリレートを共重合成分として含
む共重合体ゴムをあげることができる。かかるエポキシ
基含有(メタ)アクリレート共重合体又は本発明で用い
られるエポキシ基含有(メタ)アクリレート共重合体ゴ
ムは、(1)(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び
/又は(メタ)アクリル酸アルコキシ置換アルキルエス
テル、(2)エポキシ基含有単量体、及び必要に応じて
(3)これら(1),(2)と共重合可能な他のエチレ
ン性不飽和単量体を重合してなる多元共重合体ゴムであ
る。
【0024】エポキシ基含有(メタ)アクリレート共重
合体ゴムの製造に用いる(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル(1)は下記式:
【0025】
【化1】 (式中、R1は炭素数1〜18のアルキル基であり、R2
は水素又はメチル基を示す)で表される。かかる(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル
(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−メチルペンチル(メタ)アクリレート、n−
オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレー
ト、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデ
シル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、中でも、エ
チル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペン
チル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
n−オクチル(メタ)アクリレートが好ましい。さらに
好ましくは、R1がC3〜C18のアルキルエステル部分を
前記アクリルゴムの25重量%以上含有しているアクリ
ルゴムを用いることで、低温特性をさらに向上させるこ
とができる。
【0026】また、(メタ)アクリル酸アルコキシ置換
アルキルエステル(1)は下記式:
【0027】
【化2】 (式中、R3は水素又はメチル基、R4は炭素数1〜18
のアルキレン基、R5は炭素数1〜18のアルキル基を
示す)で表される。かかる(メタ)アクリル酸アルキル
エステルの具体例としては、2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−(n−プロポキシ)エチル(メタ)アクリ
レート、2−(n−ブトキシ)エチル(メタ)アクリレ
ート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(n−
プロポキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−(n
−ブトキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどが挙げ
られる。
【0028】エポキシ基含有(メタ)アクリレート共重
合体ゴムの製造に用いるエポキシ基含有単量体として
は、アリルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレ
ート、グリシジルアクリレート、及び下記に示す化合物
などが挙げられる(下記各式において、式中のR6は水
素又はメチル基を表す)。
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】必要に応じて、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル又は(メタ)アクリル酸アルコキシ置換アル
キルエステル(1)及びエポキシ基含有単量体と共重合
せしめる単量体としては、2−シアノエチル(メタ)ア
クリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−シアノブチル(メタ)アクリレートなどのシア
ノ置換アルキル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレートのようなアミノ置換アルキ
ル(メタ)アクリレート、1,1,1−トリフルオロエ
チル(メタ)アクリレートのような含フッ素系(メタ)
アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
のような水酸基置換アルキル(メタ)アクリレート、メ
チルビニルケトンのようなアルキルビニルケトン、ビニ
ルエチルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニル
又はアリルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、
クロロスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化
合物、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどの
ビニルニトリル、アクリルアミド、メタアクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミドなどのビニルアミド
及びエチレン、プロピレン、酢酸ビニルなどが挙げられ
る。本発明で使用されるアクリルゴムは、好ましくはア
クリル酸とアルキル成分がC3〜C18のアルキルエステ
ルよりなるアクリルゴムであり、例えばブチルアクリレ
ート、プロピルアクリレート、ドデシルアクリレート、
ヘキサデシルアクリレートを25重量%以上、更に好ま
しくは30〜60重量%含む。
【0040】アクリル基及びエポキシ基を含有するゴム
(アクリルゴム)の具体的な成分構成として、耐熱性の
点からは、アルキル(メタ)アクリレート又はアルコキ
シ・アルキル(メタ)アクリレート(1)として、エチ
ルアクリレート単独で構成し、エポキシ基含有単量体と
して、グリシジルメタクリレートで構成した共重合ゴム
が、耐寒性の点からは、アルキル(メタ)アクリレート
又はアルコキシ・アルキル(メタ)アクリレート(1)
として、エチルアクリレート、ブチルアクリレート及び
メトキシエチルアクリレートで構成し、エポキシ基含有
単量体として、グリシジルメタクリレートで構成した共
重合ゴムが、好適に例示される。さらに、耐熱性と耐寒
性のバランスにおいて、アルキル(メタ)アクリレート
又はアルコキシ・アルキル(メタ)アクリレート(1)
の種類・量を選定するのがよい。また、エポキシ基含有
単量体成分は、共重合ゴムの架橋において、エポキシ基
が架橋反応に使われるもので、通常1〜20重量%、好
ましくは、1.5〜15重量%、更に好ましくは、2〜
10重量%含有するものが、後述する混練中に動的に行
われる加硫反応性において、好適に用いられる。
【0041】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、
熱可塑性コポリエステルエラストマーを含む熱可塑性エ
ラストマー組成物(i)とアクリルゴムを含むゴム組成
物(ii)を、成分(i):成分(ii)=30〜90重量
%:70〜10重量%(合計100重量%)、好ましく
は成分(i):成分(ii)=30〜80重量%:70〜
20重量%で配合する。成分(i)の配合量が多過ぎる
と柔軟性がそこなわれるので好ましくなく、逆に少な過
ぎると機械的強度が低下するとともに、ゴム相がマトリ
ックス相となり押出し加工時などの流動性が損なわれる
ので好ましくない。
【0042】本発明の熱可塑性エラストマー組成物に
は、分子内にカルボキシル基及びカルボン酸無水物基の
少なくとも一方をカルボキシル基として2個以上有する
架橋剤化合物又は有機過酸化物を挙げることができる。
かかる架橋剤化合物の典型例としては、例えば、以下の
化合物をあげることができる。
【0043】本発明の架橋剤は、分子中に2個以上のカ
ルボキシル基及び/又は1個以上のカルボン酸無水物基
を有する化合物である限り格別制限されない。好ましく
は、脂肪族、脂環式及び芳香族のポリカルボン酸、その
(部分)カルボン酸無水物、ならびに、これらの化合物
と(ポリ)アルキレングリコールとの(部分)エステル
化物が用いられる。架橋剤としては分子量5,000以
下のものが好ましい。
【0044】脂肪族ポリカルボン酸の具体例としては、
コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカル
ボン酸、ドデセニルコハク酸、ブタンテトラカルボン酸
が挙げられる。脂環式ポリカルボン酸の具体例として
は、シクロペンタンジカルボン酸、シクロペンタントリ
カルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン
酸、メチルシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ
フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチ
ルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸が挙げられる。
芳香族ポリカルボン酸の具体例としては、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシ
ン酸、ピロメリット酸が挙げられる。(部分)カルボン
酸無水物の具体例としては、これらのポリカルボン酸の
(部分)カルボン酸無水物が挙げられる。
【0045】前記架橋剤化合物の好ましい配合量はアク
リルゴムを含むゴム組成物100重量部当り0.5〜2
0重量部、更に好ましくは1〜15重量部である。かか
る架橋剤化合物を配合することにより、アクリルゴム分
散相が架橋され、機械的強度が向上するとともに、耐セ
ット性が向上するので好ましい。
【0046】また、前記のエラストマー組成物、又は熱
可塑性樹脂組成物には、熱可塑性エラストマー組成物の
流動性や耐熱性、物理的強度、コスト等の改善のため、
本発明の目的を損なわない範囲で、補強剤、充填剤、軟
化剤、老化防止剤、加工助剤等の通常の組成物に添加さ
れる配合剤を必要量加えることもできる。
【0047】前記した特定の熱可塑性樹脂とゴム組成物
との化学的相溶性が異なる場合は、第3成分として適当
な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好ましい。
系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とゴ
ム組成物との界面張力が低下し、その結果、分散層を形
成しているゴム組成物粒子径が微細になることから両成
分の特性はより有効に発現されることになる。そのよう
な相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂成分、ゴム成
分の両方又は片方の構造を有する共重合体、あるいは熱
可塑性樹脂成分又はゴム成分と反応可能なエポキシ基、
カルボキシル基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ
基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造
をとるものとすることができる。これらは混合される熱
可塑性樹脂成分とゴム成分の種類によって選定すればよ
いが、通常使用されるものにはスチレン・エチレン・ブ
チレン・スチレン系ブロック共重合体(SEBS)及び
そのマレイン酸変性物、EPDM、EPM及びそれらの
マレイン酸変性物、EPDM/スチレン又はEPDM/
アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸
変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、マレイン酸又
はエポキシ変性エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン・エチルアクリレート、反応性フェノキシン等を挙げ
ることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定
はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑性樹脂とゴ
ムの総和)100重量部に対して0.5〜20重量部が
よい。
【0048】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物に使用されるゴム組成物の加硫に用いられる加硫
剤、加硫助剤や加硫条件(温度、時間)等は、添加する
ゴム組成物の組成に応じて適宜決定すればよく、特に限
定はない。加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋
剤)を用いることができる。具体的には、イオウ系加硫
剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオ
ウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジ
サルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等が
例示され、例えば、0.5〜4phr(エラストマー成
分(ポリマー)100重量部あたりの重量部)程度を用
いればよい。
【0049】また、有機過酸化物系の加硫剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、
1〜15phr程度を用いればよい。さらに、フェノー
ル樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の
臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナ
ーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等
が例示され、例えば、1〜20phr程度を用いればよ
い。
【0050】その他として、亜鉛華(5phr程度)、
酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ(10〜
20phr程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベン
ゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキ
ノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr
程度)、メチリンジアニリン(0.2〜10phr程
度)が例示される。
【0051】また、必要に応じて、加硫促進剤を添加し
てもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニ
ア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド
系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般
的な加硫促進剤を、例えば0.5〜2phr程度用いれ
ばよい。
【0052】具体的には、アルデヒド・アンモニア系加
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等が;グ
アニジン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアニジン
等が;チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチア
ジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチ
アゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等
が;スルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘ
キシルベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、
N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェン
アマイド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスル
フェンアマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾ
チアゾール等が;チウラム系加硫促進剤としては、テト
ラメチルチウラムジサルファイド(TMTD)、テトラ
エチルチウラムジサルファイド、テトラメチルチウラム
モノサルファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウ
ラムテトラサルファイド等が;ジチオ酸塩系加硫促進剤
としては、Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−
ジエチルジチオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジ
チオカーバメート、Zn−エチルフェニルジチオカーバ
メート、Tc−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジ
メチルジチオカーバメート、Fe−ジメチルジチオカー
バメート、ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等
が;チオウレア系加硫促進剤としては、エチレンチオウ
レア、ジエチルチオウレア等が;それぞれ開示される。
【0053】また、加硫促進剤としては、一般的なゴム
用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(5
phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらの
Zn塩(2〜4phr程度)等を用いればよい。
【0054】また、(ii)アクリル基及びエポキシ基を
含有するアクリルゴムを含むゴム組成物には、アクリル
基及びエポキシ基を含有するアクリルゴム以外のゴムを
適宜配合することができるが、好ましくはアクリル基及
びエポキシ基を含有するアクリルゴムを50重量%以上
含むのがよい。
【0055】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法は、予め熱可塑性コポリエステルエラ
ストマーを含む熱可塑性樹脂成分とアクリル基及びエポ
キシ基を含有するアクリルゴムを含むゴム組成物とを2
軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス
相)を形成する熱可塑性樹脂中にゴム組成物を分散相
(ドメイン)として分散させることによる。次に、ゴム
組成物を加硫するには、混練下で加硫剤を添加し、ゴム
組成物を動的に加硫させる。また、熱可塑性樹脂又はゴ
ム組成物への各種配合剤は、上記混練中に添加してもよ
いが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。こ
の際、加硫剤も予めゴム組成物中に混合しておき、熱可
塑性樹脂とゴム組成物を混練中に、加硫を同時に行うこ
ともできる。熱可塑性樹脂とゴム組成物の混練に使用す
る混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出
機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使
用できる。なかでも熱可塑性樹脂とゴム組成物の混練及
びゴム組成物の動的加硫には、2軸混練押出機を使用す
るのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用
し、順次混練してもよい。
【0056】このような製法を利用することにより、得
られた熱可塑性エラストマー組成物は、少なくとも一部
が連続相となる熱可塑性樹脂相に少なくとも一部が不連
続相となる加硫ゴム相が微細に分散した状態となるた
め、この熱可塑性エラストマー組成物は加硫ゴムと同様
の挙動を示し、かつ、少なくとも連続相が熱可塑性樹脂
相であるため、その成形加工に際しては、熱可塑性樹脂
に準じた加工が可能である。
【0057】このような熱可塑性エラストマー組成物
は、熱可塑性樹脂の少なくとも一部を連続相、ゴム組成
物の少なくとも一部を不連続相として構成し、不連続相
である加硫ゴム組成物の粒子径が50μm以下であるの
が好ましく、さらに、0.1〜10μmであるのがより
好ましい。
【0058】なお、混練条件や使用する加硫剤の種類、
量や加硫条件(温度等)等は、添加するゴム組成物の配
合、ゴム組成物の配合量に応じて適宜決定すればよく、
特に限定はされない。
【0059】このような本発明の熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法を以下に示す。本発明の熱可塑性エラ
ストマー組成物の製造は、まず、樹脂、ゴム組成物を添
加し、溶融混練し、次いで、混練下で加硫剤を添加し、
ゴムを動的に加硫させることにより行うことが出来る。
【0060】また、本発明の組成物には必要に応じて補
強剤、軟化剤、老化防止剤等の配合剤を添加してもよ
い。ゴム組成物への配合剤は上記混練中に添加してもよ
いが、加硫剤以外の配合剤は上記混練の前に予め混合し
ておくのがよい。樹脂組成物への配合剤は、上記混練の
前に予め混合しておいてもよく、また、上記混練中に添
加してもよい。
【0061】本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製
造に使用する混練機には、特に限定はないが、スクリュ
押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等
が挙げられる。中でも樹脂成分とゴム成分の混練及びゴ
ム成分の動的加硫を考慮すると、2軸混練押出機を使用
するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用
し、順次混練してもよい。
【0062】溶融混練の条件としては、混練温度は、例
えば90〜350℃、特に、180〜300℃であるの
が好ましいが、熱可塑性コポリエステルエラストマー成
分が溶融する温度以上であれば特に限定はされない。混
練温度が、90℃未満では、加硫時間が遅くなってしま
い、逆に350℃を超えるとポリマーの分解により熱可
塑性エラストマー組成物の物性が低下してしまう。混練
時の剪断速度は、500〜8000sec-1、特に、5
00〜5000sec-1であるのが好ましい。溶融混練
全体の滞留時間は、30秒〜10分、加硫剤を添加した
後の滞留時間(加硫時間)は、15秒〜5分であるのが
好ましい。剪断速度は、スクリュの先端が描く円の円周
に、スクリュの1秒間の回転数を掛けて得られる積を先
端の間隙で除して計算される。すなわち、剪断速度は、
先端の間隙で先端の速度を割った値である。ここで、動
的加硫を行う部分での滞留時間とは、動的加硫を行う部
分の全容積に充満係数を乗じ、それを容積流量で除して
計算する。
【0063】なお、かかる製法にて熱可塑性エラストマ
ー組成物を製造する場合、使用する熱可塑性樹脂組成物
とアクリルゴム組成物の溶融混練時の粘度と体積分率の
関係は相互に関係があり、通常の混練時温度90℃〜3
50℃、剪断速度500〜8000sec-1の範囲では
下記式の関係とすることが好ましい。 0.25≦φ1 ≦0.90、好ましくは0.30≦φ1
≦0.80 0.10≦φ2 ≦0.75、好ましくは0.20≦φ2
≦0.70 φ1 +φ2=1.0 η2 /η1 <4.0、好ましくは<3.7 (η1 /η2 )(φ2 /φ1 )<1.0 ここで、η1 :熱可塑性樹脂組成物の溶融混練時の粘度 η2 :ゴム組成物の溶融混練時の粘度 φ1 :熱可塑性樹脂組成物の体積分率 φ2 :ゴム組成物の体積分率 上記式の範囲内で混練することにより混練性が安定化
し、ゴム比率を広く制御し、好ましくは高ゴム比率化の
実現が可能で、かつ、柔軟で高破断伸びである熱可塑性
エラストマー組成物を得ることができる。
【0064】なお、ここで、溶融粘度とは、混練加工時
の任意の温度、成分の溶融粘度をいい、各ポリマー材料
の溶融粘度は、温度、剪断速度(sec-1)及び剪断応
力の依存性があるため、一般に細管中を流れる溶融状態
にある任意の温度、特に混練時の温度領域でのポリマー
材料の応力と剪断速度を測定し、下式(1)より溶融粘
度を測定する。
【0065】
【数1】 なお、溶融粘度の測定には、東洋精機社製キャピラリー
レオメーターキャピログラフ1Cを使用した。
【0066】本発明に従ったホースを製造するには、公
知の押出成形により前記熱可塑性エラストマーを使用
し、本発明のホースの内管を製造し、その外面に必要に
応じ接着剤を塗布又は、接着性熱可塑性樹脂を押出した
後、その上に補強繊維又は補強鋼線をブレード又はスパ
イラル状に巻きつけさらに必要に応じ接着剤を塗布又
は、接着性熱可塑性樹脂を押出し、再度熱可塑性エラス
トマー押出成形により外管を被覆する一般的な方法によ
ることができ、その際に内管及び/又は外管の少なくと
もいずれか一方に前記構成する熱可塑性コポリエステル
エラストマーを含む熱可塑性樹脂組成物にアクリルゴム
組成物の加硫物を分散させた熱可塑性エラストマー組成
物を用いる。
【0067】本発明に係るホースを製造するにあたっ
て、内管と繊維又は鋼線よりなる補強層との間及び補強
層と外管との間に接着層として適当な接着剤を用いる場
合には、接着剤としては従来からホース用として一般に
使用されているウレタン系接着剤を用いることもでき
る。また接着性熱可塑性樹脂を用いる場合には、ポリエ
ステル系共重合樹脂等を用いることができる。なおいず
れの場合も接着層の厚さには特に限定はないが、好まし
くは、それぞれ、10〜500μmである。
【0068】次に本発明に係るホースの補強層として
は、従来からホース用として使用されている、ナイロン
繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊
維、アラミド繊維等の芳香族ポリアミド繊維等の有機繊
維、及び、硬鋼線、真鍮メッキ鋼線、ブロンズメッキ鋼
線、亜鉛メッキ鋼線等の金属補強層を用いることが可能
であるが、経済性、柔軟性、強度、モジュラスの点でポ
リエステル繊維がより好適に用いられる。
【0069】本発明に係るホースは前述の如く、本発明
の熱可塑性エラストマー組成物を内管及び外管の少なく
とも一方に用いた、内管、補強層及び外管から構成され
るが、必要に応じ更に補強層間に接着層を含ませてもよ
い。
【0070】
【実施例】以下、実施例及び比較例に従って本発明を更
に具体的に説明するが、本発明を以下の実施例に限定す
るものでないことは言うまでもない。以下の例において
使用した評価方法は、次のとおりである。二軸混練性 二軸混練押出機による混練によって、十分に混練されて
熱可塑性コポリエステルエラストマーがマトリックス、
アクリルゴムがドメインである構造をとり、ストランド
状に引き取られたものを○、アクリルゴムがマトリック
ス、熱可塑性コポリエステルエラストマーがドメインで
ある構造をとり、二軸混練物がストランド状に引き取ら
れないものを×とした。ホース曲げ力 ホースの一端を固定し、ホースを湾曲させて他端をホー
スの一端方向に向けて押圧し、ホースの曲げ半径が60
mmになった時の、ホース他端に加わる負荷荷重(kg
f)を測定した。衝撃圧力試験 JIS K6379に準拠して行い、試験油はJIS
K2213(タービン油)に規定する2種に相当する鉱
物油を用い、油温120℃で、最大圧力27.5MPa の
矩形波を5万回繰り返し加えた後、油温30℃で、最大
圧力27.5MPa の矩形波を500回繰り返し、以上の
120℃及び30℃の工程を交互に繰り返し、ホースが
破壊するまでの回数(万回)を測定した。
【0071】実施例1〜5及び比較例1〜5 熱可塑性コポリエステルエラストマーの調整 熱可塑性コポリエステルエラストマーの調整は、一般に
知られており、例えば特公昭49−31558号公報に
記載の方法等で合成することができる。原料として、ジ
メチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、ポリ
テトラメチラレングリコール(PTMG)、触媒として
テトラ−n−ブチルチタネートを使用し、それらを攪拌
しながら100分間で250℃に温度を上昇させた。そ
の後徐々に減圧し、10分間で0.1mmHgにして、
重縮合を行った。120分間減圧下で反応させた後、水
中に押し出した。さらに、ゴム用ペレタイザーで押し出
し、ペレット化した。得られた熱可塑性コポリエステル
エラストマー1〜6及び8は、ハードセグメントがテレ
フタル酸/1,4−ブタンジオール共重合体、ソフトセ
グメントがテレフタル酸/テトラメチレングリコール共
重合体であり、熱可塑性コポリエステルエラストマー7
は、ハードセグメントがテレフタル酸/1,4−ブタン
ジオール共重合体、ソフトセグメントがテレフタル酸/
エチレングリコール共重合体であり、また、ハードセグ
メントのポリオール残基とソフトセグメントのポリオー
ル残基のモル比の調整は、1,4−ブタンジオールの
量、PTMG等の分子量と量を変えることで行い、得ら
れた熱可塑性コポリエステルエラストマーの分子量及び
ポリオール残基のモル比を下記表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】次に、下記表2に示す配合量(重量部)
で、上記で得られた熱可塑性コポリエステルエラストマ
ー1〜8、予め架橋剤とタルクを除くゴム組成物を混練
しペレットとしたもの及び相溶化剤を剪断速度を100
0sec-1、温度を230℃の条件に設定した二軸混練
押出機の第一の投入口より投入し、溶融混練した後に、
第二の投入口より架橋剤とタルクとを予め混合させたも
のを投入混練し、ゴム組成物を動的に架橋させゴム相の
分散を固定化させた。しかる後、得られた熱可塑性エラ
ストマー組成物を二軸混練押出機の先端よりストランド
状に押出し、水冷、冷却した後に樹脂用ペレタイザーで
ペレット化した。
【0074】次に、上記で得られた熱可塑性エラストマ
ー組成物を内管及び外管に用いて、内管(厚さ1m
m)、ポリエステル繊維補強層及び外管(厚さ0.5m
m)からなる内径6mm及び外径9.5mmのホースを作製
した。なお、接着剤としてはロード・ファーイースト社
製タイライト7411湿気硬化型ウレタン系接着剤を用
いた(各接着剤層厚さ25μm)。得られたホースの柔
軟性と耐久性の評価のために、ホース曲げ力の測定及び
衝撃圧力試験を行い、その結果を表2に示した。
【0075】
【表2】
【0076】以下に実施例及び比較例で用いた各成分を
示す。 相溶化剤:ボンドファースト7L、住友化学社製 架橋剤:ブタンテトラカルボン酸 アクリルゴム:モノマー組成が、アクリル酸エチル40
重量%、アクリル酸ブチル32重量%、メトキシエチル
アクリレート19重量%、グリシジルエチルアクリレー
ト9重量%のアクリルゴム FEFカーボンブラック:シーストSO、東海カーボン
社製 ヒンダードフェノール系老化防止剤:イルガノックス1
010、日本チバガイギー社製
【0077】比較例1及び比較例5は、ポリオール残基
のモル比に示すようにソフトセグメント量の小さい熱可
塑性コポリエステルエラストマーを用いているためホー
ス曲げ力が大きくなり柔軟性に劣っていることがわか
る。比較例2は、逆にソフトセグメント量が多すぎるた
め、衝撃圧力試験における耐久性が低下してしまう。比
較例3は、樹脂の量が多すぎて、柔軟性、耐久性ともに
悪化してしまう。比較例4は、逆にゴムの量が多すぎて
熱可塑性コポリエステルエラストマーがマトリックス構
造をとることができず混練できなかった。それに対して
実施例1〜5に用いた組成物及びホースは、いずれも混
練性、柔軟性、耐久性の良好な結果が得られた。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に従えば、
特定の熱可塑性コポリエステルエラストマーとエポキシ
基を有するアクリルゴムとを含む熱可塑性エラストマー
組成物をホースの内管及び/又は外管として使用するこ
とにより、特定のアクリルゴムを使用するので耐油性、
耐寒性に優れ、かつ、動的架橋によりゴム組成物を架橋
させるのでゴムホースのような加工(加硫)工程を必要
としせず製造コストの削減が可能であり、さらに熱可塑
性コポリエステルエラストマーの重合構造を工夫するこ
とにより柔軟性と耐久性を改良したホースを得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK25A AK41A AK42A AK53A AL01A AL05A AL09A AN02A BA01 BA02 BA03 BA06 BA13 DG01 DH00B EJ05A GB90 JA04A JA11A JB05A JB07 JB16A JJ04 JK13 JK17 JL00 YY00A 4J002 BG07X CD19X CF04W CF05W CF06W CF07W CF08W CF10W CF14W CF19W CF22W 4J029 AA03 AB01 AC03 AE01 BA03 BA05 BD07A BF25 BF28 BH02 CB05A CB06A CC06A HA01 HB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)少なくとも一種の熱可塑性コポリエ
    ステルエラストマーを含む熱可塑性樹脂組成物30〜9
    0重量%及び(ii)アクリル基及びエポキシ基を含有す
    るアクリルゴムを含むゴム組成物10〜70重量%(但
    し成分(i)及び(ii)の合計量100重量%)を含
    み、前記熱可塑性コポリエステルエラストマー(i)
    が、結晶性芳香族ポリエステルを含有する高融点結晶性
    重合体ハードセグメントと、脂肪族ポリエーテルを含む
    芳香族及び/又は脂肪族ポリエステル単位を含有する低
    融点重合体ソフトセグメントとを主たる構成成分とする
    とともに、前記ハードセグメントのポリオール残基と前
    記ソフトセグメントのポリオール残基のモル比が、1:
    1.5以上4.0未満であることを特徴とする熱可塑性
    エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】前記ゴム組成物のゴム成分が架橋されてお
    り、前記熱可塑性コポリエステルエラストマーを含む熱
    可塑性樹脂組成物のマトリックス相に分散相として分散
    されている請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成
    物。
  3. 【請求項3】少なくとも内管と補強層と外管とから構成
    されるホースの内管及び/又は外管を請求項1又は2に
    記載の熱可塑性エラストマー組成物で構成してなるホー
    ス。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016176025A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 アロン化成株式会社 熱可塑性エラストマー組成物
CN112662106A (zh) * 2020-12-11 2021-04-16 安徽中翰高分子科技有限公司 一种耐高温耐油热塑性硫化弹性体材料及其制备方法

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