JP2000297059A - 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法

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JP2000297059A
JP2000297059A JP11107078A JP10707899A JP2000297059A JP 2000297059 A JP2000297059 A JP 2000297059A JP 11107078 A JP11107078 A JP 11107078A JP 10707899 A JP10707899 A JP 10707899A JP 2000297059 A JP2000297059 A JP 2000297059A
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acid
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Eiichiro Yoshikawa
英一郎 吉川
Maki Hamaguchi
眞基 濱口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方
法において、高価な溶媒を使用することなく、また高温
・高圧条件に対応する設備も必要とせず、しかも不純物
である環臭素化ナフタレンジカルボン酸を含まない高純
度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を得ることができ
る製造方法を提供すること。 【解決手段】 粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジア
ルカリ塩水溶液を亜鉛の存在下で還元処理し、次いでそ
の水溶液を酸析させて高純度の結晶を得る。また、前記
還元処理後に2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアルカ
リ塩水溶液を吸着剤で処理すれば、さらに高純度の結晶
を得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粗2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸から高純度の2,6−ナフタレンジカル
ボン酸を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2,6−ナフタレンジカルボン酸をモノ
マー原料として得られるポリマーは、これをフィルムや
繊維製品の原料として使用すると、耐熱性、機械的強
度、寸法安定性などに優れた特性を示すことから、ポリ
エチレンナフタレート、ポリアミドなどの高機能性樹脂
の原料として需要が増加している。このような2,6−
ナフタレンジカルボン酸の製造方法としては、2,6−
ジアルキルナフタレンを、例えば氷酢酸溶媒中でコバル
ト、マンガン触媒及び臭素触媒の存在下、空気酸化する
ことによって製造する方法が知られている。しかしなが
ら、この酸化反応により得られる2,6−ナフタレンジ
カルボン酸には、酸化反応の中間体(メチルナフトエ
酸、ホルミルナフトエ酸、トリメリット酸等)や臭素が
ナフタレン環に付加したナフタレンジカルボン酸の環臭
素化物、微量のコバルトやマンガンなどが混入してい
る。またこの他にも、原料であるジアルキルナフタレン
中の不純物であるナフトエ酸やある種の構造不明の着色
成分も混入している。これら不純物を含んだ粗2,6−
ナフタレンジカルボン酸をそのままポリエチレンナフタ
レートなどのポリエステル樹脂の原料として使用した場
合、得られるポリマーの物性(例えば耐熱性、機械的強
度など)の低下を招き、また着色によって製品品質の低
下をもたらす。したがって、品質の高いポリマーを得る
ためには、前記不純物および着色物質の含有量が極めて
少ない高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造
することが重要となり、これまでから種々の精製方法が
提案されているが、いずれの精製方法にもそれぞれ問題
がある。例えば、 (1)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸をメタノール
でエステル化した後、蒸留または再結晶して高純度の
2,6−ナフタレンジカルボン酸のジメチルエステルを
得る方法が提案されている(特開昭50−25953号
公報、特公昭50−29291号公報、特開昭50−1
11056号公報)。しかし、この方法では精製に先立
ってカルボン酸とメタノールのエステル化反応を行わな
ければならず、工程が複雑となり当然に製造コストが高
くなる。 (2)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸をジメチルス
ルホキサイド、ピリジン、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホルムアミド等の極性溶媒に溶解させて、活性炭処
理を行った後、再結晶させ精製する方法が提案されてい
る(特開昭62−230747号公報、特開平5−32
586号公報)。しかしこの方法では、再結晶に高価な
溶媒を多量に用いるため、溶媒の回収ロスによって製造
コストが上昇し、また高純度のものが得られにくいとい
った問題がある。 (3)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸をアミン水溶
液に溶解させ、水とアセトンで晶析させた後、加熱によ
りアミンを留出させ高純度の2,6−ナフタレンジカル
ボン酸を得る方法が提案されている(特開平10−53
557号公報)。しかしこの方法では、高純度を得るた
めに晶析を重ねる必要がありコストの上昇を招く。また
高価なアミン類を回収するための付帯設備が必要となり
初期設備投資が多額なものとなって経済的に不利であ
る。 (4)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸を高温の水性
反応媒体中で第VIII族貴金属の存在下、分子状酸素に
より酸化し、次いで水素により還元処理した後、冷晶に
より高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸を得る方
法が提案されている(特開平9−104654号公報、
特開平9−151162号公報)。しかしこの方法で
は、高温による核水添反応によってテトラリンジカルボ
ン酸の生成などの副反応が起きやすい。また高価な触媒
や高温・高圧条件に対応した設備が必要となりコストの
上昇を来す。 (5)前記方法の他にも、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸のアルカリ塩水溶液を出発溶液とした種々の精製方
法が提案されている。例えば(5−a)粗2,6−ナフ
タレンジカルボン酸の水溶液に同じ陽イオンの水溶性塩
等を加えて塩析させることによりジアルカリ塩を単離し
た後、酸析により2,6−ナフタレンジカルボン酸を精
製する方法が提案されている(特開昭62−21234
1号公報)。しかしこの方法について本願発明者が検討
したところ、活性炭処理を行っても不純物の一つである
環臭素化2,6−ナフタレンジカルボン酸を十分に除去
できなかった。(5−b)粗2,6−ナフタレンジカル
ボン酸の水溶液をアセトンの存在下において硫酸等で酸
析することにより高純度の2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸を得る方法が提案されている(特開平7−1182
01号公報)。しかしこの方法においても、前記(5−
a)と同様に、不純物である環臭素化2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸を充分に除去することはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題に鑑みなされたものであって、その目的は、粗2,6
−ナフタレンジカルボン酸の製造方法において、高価な
溶媒を使用することなく、また高温・高圧条件に対応す
る設備も必要とせず、しかも不純物である環臭素化ナフ
タレンジカルボン酸を除去した高純度の2,6−ナフタ
レンジカルボン酸を得ることができる製造方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、粗2,
6−ナフタレンジカルボン酸ジアルカリ塩水溶液を亜鉛
の存在下で還元処理し、次いでその水溶液を酸析させて
高純度の結晶を得ることを特徴とする2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸の製造方法が提供される。
【0005】ここで、前記還元処理後に2,6−ナフタ
レンジカルボン酸ジアルカリ塩水溶液を吸着剤で処理
し、その後酸析させて高純度の結晶を得ることが望まし
い。
【0006】また前記粗2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジアルカリ塩は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸カリウムおよびアンモニアよ
りなる群から選択される1つ以上を中和当量以上溶解し
た水溶液に粗2,6−ナフタレンジカルボン酸を加えた
ものであるのがよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは前記課題を解決する
ため鋭意研究を重ねた結果、粗2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジアルカリ塩水溶液を亜鉛の存在下で還元処理
して、特に不純物である環臭素化2,6−ナフタレンジ
カルボン酸の脱臭素化を完全に行った後、酸析すること
により、高価な溶媒を使用することなく、また高温・高
圧の還元処理条件とすることなく、しかも高回収率で
2,6−ナフタレンジカルボン酸を製造し得ることを見
出し本発明をなすに至った。
【0008】本発明の大きな特徴は、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジアルカリ塩水溶液を亜鉛の存在下で還
元処理する点にある。還元処理に使用する水素化触媒と
して、パラジウムやロジウム、ルテニウム、白金などの
周期表VIII族の貴金属が従来は使用されていた。しか
しこのような触媒を使用した場合、高温・高圧の反応条
件としなければならず、このような過酷な反応条件に対
応させた製造設備とするために製造コストの上昇を招い
ていた。ところが、触媒として亜鉛を使用すると、常圧
でしかも室温乃至還流温度という従来の反応条件に比べ
極めて緩やかな反応条件で還元反応が進むという新たな
知見を本発明者等は見出したのである。加えて、触媒と
して亜鉛を使用すると、従来は困難であった不純物であ
る環臭素化2,6−ナフタレンジカルボン酸の脱臭素化
を、完全に行うことができるのである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明すると、まず本
発明で使用する粗2,6−ナフタレンジカルボン酸とし
ては、その製法に特に限定はなく、例えばジアルキルナ
フタレン又はその置換アルキル基の一部を完全にまたは
不完全に酸化したものを出発原料として、これを気相ま
たは液相で酸化して得たものが使用できる。このアルキ
ル基の代表的なものとしては、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピルなどの炭素数1〜3の低級アルキル基
が挙げられる。一部酸化されたアルキル基としては、ア
ルデヒド基やヒドロキシアルキル基など、カルボキシル
基以外の酸素含有炭化水素基が挙げられる。このような
粗2,6−ナフタレンジカルボン酸の出発原料として
は、例えば2,6−ジメチルナフタレン、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレン、6−アセチル−2−メチルナフ
タレン、6−ホルミル−2−メチルナフタレン、6−メ
チル−2−ナフトエ酸又はこれらの一部酸化されたもの
が挙げられる。
【0010】これら出発原料を酢酸溶媒中でコバルト及
びマンガン触媒と臭素化合物触媒の存在下、分子状酸素
で酸化することにより本発明で使用する粗2,6−ナフ
タレンジカルボン酸が得られる。
【0011】次に、前記酸化反応により得られた粗2,
6−ナフタレンジカルボン酸を中和当量以上のアルカリ
金属塩、アンモニウム塩などのアルカリを溶解した水溶
液中に加え、加熱又は室温で撹拌し溶解して2,6−ナ
フタレンジカルボン酸のジアルカリ塩水溶液とする。こ
こで使用するアルカリとしては、特に限定はなく、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属元素の水酸化物や
炭酸塩及びアンモニアが挙げられる。上記アルカリの使
用量は、2,6−ナフタレンジカルボン酸に対して、若
干過剰となる1.01〜1.50当量の範囲が望まし
い。ジアルカリ塩とする際の温度は、室温あるいは加熱
下が好ましく、より好ましくは50〜100℃の範囲で
ある。このような温度範囲でジアルカリ塩とすることよ
り、水溶液中に存在している微量のコバルトやマンガン
の回収率を向上でき、加えてジアルカリ塩の溶解度を一
層向上させることができる。この加熱溶解処理は一般的
には0.5〜5.0時間の範囲で行ない、不溶物が残存
している場合は濾別して取り除く。このようにして得ら
れる水溶液中の粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジア
ルカリ塩の濃度は、0.2〜20重量%の範囲が好まし
い。
【0012】次に還元処理について説明すると、前記得
られた粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアルカリ塩
水溶液に亜鉛を添加して還留下で還元処理を行なう。添
加する亜鉛の量は、反応温度、反応時間、粗2,6−ナ
フタレンジカルボン酸中に含まれる不純物の量などによ
って適宜決定すればよいが、粗2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸に対して0.1〜20重量%の範囲が好まし
く、より好ましくは1〜10重量%の範囲である。亜鉛
の添加量が0.1重量%より少ないと、不純物の還元、
特に環臭素化ナフタレンジカルボン酸の脱臭素化が不十
分となり、精製が十分に行われないことがある。他方亜
鉛の添加量が20重量%より多いと、還元による脱臭素
化反応は完全に進行するが、逆に2,6−ナフタレンジ
カルボン酸自体のカルボキシル基の還元反応が進行し、
2,6−ナフタレンジカルボン酸の収率が低下すると同
時に、カルボキシル基の還元によって生成するホルミル
基やヒドロキシ基を有するナフタレンなどの不純物の量
が増加することがあるので好ましくない。
【0013】本発明で使用する亜鉛の形状は、粉末状、
粒状、棒状などいずれの形状であってもよいが、水溶液
との接触表面積が最も大きい微粉末状が最適である。
【0014】還元処理は常圧下で行うことができ、また
温度は、常圧下では室温から還留温度まで適宜選ぶこと
ができるが、還元反応の活性化を促す観点から還留温度
が好ましい。また還元処理時間は、粗2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸と亜鉛の量比、粗2,6−ナフタレンジ
カルボン酸のジアルカリ塩濃度および反応温度によって
適宜定めればよいが、0.5〜10時間の範囲が好まし
く、より好ましくは1〜5時間の範囲である。反応は連
続操作で行ってもよいし、バッチ操作で行ってもよい。
還元処理により使用した亜鉛は回収して再使用すること
ができる。
【0015】前記得られた還元処理後の粗2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジアルカリ塩水溶液をそのまま後述
する酸析操作してもよいが、より高純度の2,6−ナフ
タレンジカルボン酸を得るためには、還元処理後に吸着
剤を用いて不純物の吸着処理を行うのがよい。ここで吸
着剤に吸着する不純物は、専らカルボキシル基が還元さ
れて生成したホルミル基やヒドロキシ基などのカルボキ
シル基以外の基を有するナフタレンである。吸着剤によ
る不純物の吸着処理は流通式および回分式のいずれでも
行うことができる。流通式の場合には、粒状、顆粒状、
球状、破砕状の吸着剤をカラムに充填し、アップフロー
またはダウンフローでナフタレンジカルボン酸ジアルカ
リ塩水溶液を流通させる。その際の温度は、室温から8
0℃程度であり、流通速度は0.1〜10ml/min
の範囲が好ましい。他方、回分式の場合には、粗2,6
−ナフタレンジカルボン酸ジアルカリ塩に対して1〜2
0重量%の範囲、好ましくは5〜10重量%の範囲の粒
状または粉末状の吸着剤を加え、室温〜80℃の温度範
囲で、約1〜5時間撹拌処理を行うのがよい。本発明で
使用できる吸着剤としては特に制限はないが、例えば活
性炭が好ましく使用できる。なお活性炭の種類に限定は
なく、どのような種類のものでも用いることができる。
【0016】次に酸析について説明すると、前記の還元
処理および必要によりさらに活性炭による吸着処理され
た2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアルカリ塩水溶液
に撹拌しながら酸を添加する。ここで使用できる酸とし
ては、塩酸、硫酸などの鉱酸や酢酸が挙げられる。酸の
添加量としては、塩酸または硫酸を使用する場合にはp
Hが2以下になるまで、他方酢酸を使用する場合にはp
Hが3.5以下になるまで添加する。いずれの酸を使用
しても本発明の効果にはほとんど影響はない。酸の添加
後約1〜3時間水溶液を撹拌して、酸析を十分に促すの
が好ましい。このようにして生成させた2,6−ナフタ
レンジカルボン酸の結晶は、濾別後、十分に水洗して乾
燥させる。
【0017】上記製造方法によって得られた高純度の
2,6−ナフタレンジカルボン酸は、ポリエチレンナフ
タレートやポリアミドなどの高機能性樹脂の原料として
使用される。
【0018】以下、さらに詳細に実施例に基づいて説明
するが、もちろん本発明の製造方法はこれらに限定され
るものではない。
【0019】
【実施例】以下の実施例において、純度、元素の定量、
色相の各特性は下記の方法で測定した。
【0020】(純度の測定)試料をピリジンに溶解させ
た後、N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロ
アセトアミドでシリル化させて測定用試料とした。分析
カラムとしてJ&WScientific社製「DB−
1」を用い、ガスクロマトグラフィー(GC)によって
この測定用試料の純度を測定した。
【0021】(元素の定量)試料中に含まれるコバル
ト、マンガンおよび臭素元素の定量は、ICP発光分光
分析法を用いて行なった。
【0022】(色相の測定)40%メチルアミン水溶液
1mlに0.1gの試料を溶解し、10mmの石英セル
を用いて500nmの波長の吸光度(OD)を測定する
ことにより色相の分析を行なった。
【0023】(粗2,6−ナフタレンジカルボン酸の製
造)氷酢酸4,800g、酢酸コバルト・四水和物4
0.03g、酢酸マンガン・四水和物39.22g、臭
化アンモニウム19.63gおよび2,6−ジメチルナ
フタレン124.82gを20Lオートクレーブに仕込
み、反応系内の初期圧力を高純度エアーで50kg/c
2に調製した後、撹拌しながら昇温速度5℃/min
で反応系内温度を200℃にした。反応系内の温度が2
00℃に到達した時点から30分間撹拌しながら反応を
行なった。反応終了後、室温まで冷却し、反応生成物を
取り出し、氷酢酸で洗浄後、水洗して乾燥させた。得ら
れた反応生成物である粗2,6−ナフタレンジカルボン
酸は、純度が97.81%、ODが0.340(500
nm)、コバルト含有量が644ppm、マンガン含有
量が499ppm,臭素元素含有量が2,886ppm
であった。
【0024】(実施例1)前記製造された粗2,6−ナ
フタレンジカルボン酸50.0gを1.4Nの水酸化ナ
トリウム水溶液450mLに約60℃で撹拌しながら溶
解させた。溶解後さらに1時間撹拌を続けて、黒色不溶
物を濾別して濃褐色の均一な粗2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸のジナトリウム塩水溶液を得た。次にこの粗
2,6−ナフタレンジカルボン酸のジナトリウム塩水溶
液に亜鉛粉末3.75gを添加して、加熱還留下で3時
間還元反応を行なった。反応終了後、内容物を濾過し、
亜鉛残さを回収した(乾燥後重量:2.48g)。濾液
に酢酸を徐々に添加して、反応濾液のpHが3.5以下
になった後、1時間撹拌を行ないながら酸析を行った。
酸析により生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸を
濾別回収し、水洗、乾燥して、白色の2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸47.2gを得た(粗2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸からの回収率:94.4%、粗2,6−
ナフタレンジカルボン酸に含有されている2,6−ナフ
タレンジカルボン酸に対する回収率:96.5%)。こ
の得られた2,6−ナフタレンジカルボン酸の純度は9
9.7%であり、ODは0.118(500nm)、コ
バルト含有量およびマンガン含有量は共に0.1ppm
以下、臭素元素含有量は14ppmであった。
【0025】実施例2 前記製造された粗2,6−ナフタレンジカルボン酸5
0.0gを1.4Nの水酸化ナトリウム水溶液450m
Lに約60℃で撹拌しながら溶解した。溶解後さらに1
時間撹拌を続けて、黒色不溶物を濾別して濃褐色の均一
な粗2,6−ナフタレンジカルボン酸のジナトリウム塩
水溶液を得た。次にこの粗2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸のジナトリウム塩水溶液に亜鉛粉末3.75gを添
加して、加熱還留下で3時間還元反応を行なった。還元
反応終了後、亜鉛を濾別し、均一な濾液を得た。次にこ
の濾液に粉末状の活性炭(武田薬品工業製「白鷺A」)
を5.0g添加し、約60℃で3時間緩やかに撹拌しな
がら吸着させた。吸着後、内容物を濾別し、濾液に酢酸
を徐々に添加して、反応濾液のpHが3.5以下になっ
た後、1時間撹拌を行ないながら酸析した。酸析により
生成した2,6−ナフタレンジカルボン酸を濾別回収
し、水洗、乾燥して、白色の2,6−ナフタレンジカル
ボン酸46.0gを得た(粗2,6−ナフタレンジカル
ボン酸からの回収率:92.0%、粗2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸に含有されている2,6−ナフタレンジ
カルボン酸に対する回収率:94.1%)。この得られ
た2,6−ナフタレンジカルボン酸の純度は100.0
%であり、ODは0.011(500nm)、コバルト
含有量およびマンガン含有量は共に0.1ppm以下、
臭素元素含有量は1ppm以下であった。
【0026】比較例1 前記製造された粗2,6−ナフタレンジカルボン酸1
0.0gを1.4Nの水酸化ナトリウム水溶液90mL
に約60℃で撹拌しながら溶解させた。溶解後さらに1
時間撹拌を続けて、黒色不溶物を濾別して濃褐色の均一
な粗2,6−ナフタレンジカルボン酸のジナトリウム塩
水溶液を得た。得られた水溶液に亜鉛処理を実施せず
に、粉末状の活性炭(武田薬品工業製「白鷺A」)を
1.0g添加し、約60℃で3時間緩やかに撹拌しなが
ら吸着させた。吸着後、内容物を濾別し、濾液に酢酸を
徐々に添加して、反応濾液のpHが3.5以下になった
後、1時間撹拌を行いながら酸析した。酸析により生成
した2,6−ナフタレンジカルボン酸を濾別回収し、水
洗、乾燥して、2,6−ナフタレンジカルボン酸9.3
gを得た(粗2,6−ナフタレンジカルボン酸からの回
収率:93.0%、粗2,6−ナフタレンジカルボン酸
に含有されている2,6−ナフタレンジカルボン酸に対
する回収率:95.1%)。この得られた2,6−ナフ
タレンジカルボン酸の純度は99.1%であり、ODは
0.136(500nm)、コバルト含有量およびマン
ガン含有量は共に0.1ppm以下、臭素元素含有量は
800ppmであった。
【0027】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、亜鉛の存在
下、粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアルカリ塩水
溶液を還元処理することにより、高温高圧下で実施され
る通常還元処理に比べ、常圧下での比較的緩やかな処理
条件で還元処理を行うことができ、しかも高い回収率
で、高純度かつ色相の優れた2,6−ナフタレンジカル
ボン酸を得ることができる。また本発明の製造方法で
は、不純物である環臭素化2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸の脱臭素化に特に顕著な効果が認められる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジア
    ルカリ塩水溶液を亜鉛の存在下で還元処理し、次いでそ
    の水溶液を酸析させて高純度の結晶を得ることを特徴と
    する2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記還元処理後に2,6−ナフタレンジ
    カルボン酸ジアルカリ塩水溶液を吸着剤で処理し、その
    後酸析させて高純度の結晶を得る請求項1記載の2,6
    −ナフタレンジカルボン酸の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粗2,6−ナフタレンジカルボン酸
    ジアルカリ塩が、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、
    水酸化カリウム、炭酸カリウムおよびアンモニアよりな
    る群から選択される1つ以上を中和当量以上溶解した水
    溶液に粗2,6−ナフタレンジカルボン酸を加えたもの
    である請求項1又は2記載の2,6−ナフタレンジカル
    ボン酸の製造方法。
JP11107078A 1999-04-14 1999-04-14 2,6−ナフタレンジカルボン酸の製造方法 Withdrawn JP2000297059A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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