JP2000338048A - 表面検査方法及び検査装置 - Google Patents

表面検査方法及び検査装置

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JP2000338048A
JP2000338048A JP11152214A JP15221499A JP2000338048A JP 2000338048 A JP2000338048 A JP 2000338048A JP 11152214 A JP11152214 A JP 11152214A JP 15221499 A JP15221499 A JP 15221499A JP 2000338048 A JP2000338048 A JP 2000338048A
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Hiroshi Mizushima
廣 水島
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Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小な異常箇所を検出することができる表面
検査方法及び検査装置を提供する。 【解決手段】 パルスレーザ2からのパルス光を照射光
として検査対象である半導体ウエハ1の表面上の検査位
置Pに照射し、検査位置Pがゴミまたはキズによる異常
箇所であった場合に散乱によって生じる散乱光を検出ゲ
ート機能を有する光検出器3によって検出する。このパ
ルスレーザ2による照射光の出射タイミングと、検出ゲ
ートを用いた光検出器3での検出タイミングとをタイミ
ング同期部4によって制御して、散乱光の光検出器3へ
の到達タイミングに合わせて検出ゲートをONとするこ
とによって、ノイズ光の検出による背景光の影響を低減
して、シグナル光である散乱光検出のS/N比を大幅に
向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハやマ
スクなどの検査対象の表面上のゴミやキズなどの異常箇
所の有無等を検出・検査するための表面検査方法及び検
査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハにおいては、半導体ウエハ
に形成される半導体デバイスの加工寸法の微細化のた
め、ウエハ上に存在するゴミやキズ等による異常箇所に
対する制約が厳しく、通常は微細加工の加工寸法に対し
て1/5ないし1/10程度以下の大きさの異常しか許
されない。したがって、半導体ウエハ上のそれらの微小
な異常箇所を検出して半導体ウエハの検査を行う方法
は、半導体製品及びその製造の歩留まりや信頼性などを
向上させる上で重要である。
【0003】このような異常を検出する方法として、所
定の光源からの照射光によるゴミやキズ等からの散乱光
をシグナル光として光検出器で検出することによって、
照射光を照射した検査位置における半導体ウエハ上の異
常の有無を検査する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体技術において、
微細加工技術の向上による加工寸法の微細化がさらに進
みつつあるが、微細化が進んで微細加工の加工寸法が小
さくなると、許容される半導体ウエハ上のゴミなどの異
常箇所の大きさもそれに伴って小さくなる。例えば、将
来1Gbitのメモリが製造可能となった場合には、そ
の加工寸法は100nm程度であり、このとき許容され
る異常箇所の大きさはおよそ20nm以下となる。この
ような異常箇所は可視光の波長と比較して充分小さい
が、検出すべき異常箇所が照射光の波長よりも小さい領
域になると、ゴミなどの異物等による散乱光の強度は直
径のおよそ6乗ないし4乗に比例し、したがって、異常
箇所の大きさが小さくなるにつれて散乱光の強度は急激
に弱くなってしまう。
【0005】この場合、このような半導体ウエハに対し
て有効な検査を行うためには、極めて強度の弱い極微弱
光である散乱光の検出技術を確立することが必要とな
る。しかしながら、このような極微弱光の検出において
は、異常箇所からの散乱光以外の様々な要因からなる不
要なノイズ光を検出することによる背景光が問題とな
る。
【0006】例えば、照射光の一部が半導体ウエハの検
査位置までの光路上に存在する空気分子によって散乱さ
れてノイズ光を生じ、散乱光を検出するための光検出器
に入射・検出されて背景光となる。検出すべき半導体ウ
エハ上の異常が小さいものとなると、S/N比が低下し
て極微弱光である散乱光はこのような背景光に埋もれて
しまい、異常箇所を検出することができなくなるか、ま
たは検出に非常に長時間を要することとなる。
【0007】検査装置内の所定部分を真空とすることに
よって、光路上の散乱を生じさせる空気分子を除外して
背景光レベルを低減することも可能である。しかしなが
ら、この場合には検査前の排気、及び検査終了後に再び
大気圧に戻すプロセスが必要となり、このとき検査工程
が複雑化するとともに、空気が動くことによって静電気
が発生してしまうなど、逆に半導体ウエハ上にゴミを呼
び寄せてしまう原因となる。また、照射光の光路上に設
置されたミラーからのノイズ光に起因する背景光などに
ついては、真空とすることによっては除外することがで
きない。
【0008】上記のような問題は、半導体装置製造用の
マスク表面の異常箇所検出など半導体ウエハ以外の表面
検査においても同様に生じるものである。
【0009】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
ものであり、極微弱光である散乱光を検出することが可
能であって、それによって検査対象の表面上に存在する
微小な異常箇所を検出することができる表面検査方法及
び検査装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による表面検査方法は、検査対象の表
面上の異常箇所を検出するための表面検査方法であっ
て、パルス光を表面上の所定の検査位置に照射光として
照射する光照射ステップと、照射光が表面上の異常箇所
によって散乱されて生じる散乱光を所定の検出手段によ
って検出する光検出ステップと、を有し、光検出ステッ
プは、検出手段に対して照射光の照射タイミングに同期
された検出ゲートを用いて、通常状態においては検出ゲ
ートをOFFとして散乱光検出の背景光となるノイズ光
の検出を抑制するとともに、散乱光の検出手段への到達
タイミングに合わせた所定のタイミング及び時間幅によ
って検出ゲートをONとして散乱光の検出を行うことを
特徴とする。
【0011】また、本発明による表面検査装置は、検査
対象の表面上の異常箇所を検出するための表面検査装置
であって、パルス光を出射して表面上の所定の検査位置
に照射光として照射するパルス光源と、照射光が表面上
の異常箇所によって散乱されて生じる散乱光を検出する
とともに、検出ゲートによってその光検出のタイミング
及び時間幅が制御されるように構成された光検出器と、
パルス光源によるパルス光の出射タイミングと、光検出
器による散乱光の検出タイミングとを制御するタイミン
グ同期手段と、を備え、タイミング同期手段は、検出ゲ
ートを照射光の照射タイミングに対して同期させて、通
常状態においては検出ゲートをOFFとして散乱光検出
の背景光となるノイズ光の検出を抑制するとともに、散
乱光の光検出器への到達タイミングに合わせた所定のタ
イミング及び時間幅によって検出ゲートをONとして散
乱光の検出が行われるようにパルス光源及び光検出器を
制御することを特徴とする。
【0012】上記した表面検査方法及び検査装置におい
ては、半導体ウエハやマスクなどの検査対象の表面に照
射される照射光をパルス光とすること、及び散乱光の検
出手段(例えば光検出器)を検出ゲート機能を有するも
のとすることによって光検出における時間分解測定を可
能とする。
【0013】さらに、この構成において、照射光の照射
タイミングと散乱光の検出タイミングとを同期させ、散
乱光の到達タイミングに合わせて高速ゲートなどの検出
ゲートを所定の時間幅の間ONとして光検出を行うよう
にする。これによって、検出すべき散乱光以外の不要な
ノイズ光を検査の背景光として検出してしまうことによ
る検出・検査のS/N比の劣化を抑制し、極微弱光の効
率的な検出を可能として、検査対象の表面上の微小な異
常箇所をより短時間で効率的に検査可能な構成とするこ
とができる。
【0014】さらに、表面検査方法は、照射光の導光路
である照射光路と、散乱光の導光路である検出光路とを
合わせた全光路のうち検出手段が望みうる範囲上に存在
する照射光または散乱光であるパルス光の個数が、任意
のタイミングにおいて常に1個以下であることを特徴と
する。
【0015】あるいは、照射光の導光路である照射光路
と、照射光が表面によって反射された反射光の導光路で
ある反射光路とを合わせた全光路のうち検出手段が望み
うる範囲上に存在する照射光または反射光であるパルス
光の個数が、任意のタイミングにおいて常に1個以下で
あることを特徴とする。
【0016】また、表面検査装置は、パルス光源は所定
の繰り返し周波数によってパルス光を出射し、パルス光
源から表面の検査位置までの照射光の照射光路と、表面
の検査位置から光検出器までの散乱光の検出光路とを合
わせた全光路のうち光検出器が望みうる範囲の光路長
は、繰り返し周波数の一周期の時間に光が進む距離より
も短く設定されていることを特徴とする。
【0017】あるいは、パルス光源は所定の繰り返し周
波数によってパルス光を出射するとともに、照射光が表
面によって反射された反射光の光路終端となる光終端部
をさらに備え、パルス光源から表面の検査位置までの照
射光の照射光路と、表面の検査位置から光終端部までの
反射光の反射光路とを合わせた全光路のうち光検出器が
望みうる範囲の光路長は、繰り返し周波数の一周期の時
間に光が進む距離よりも短く設定されていることを特徴
とする。
【0018】照射光路と検出光路とを合わせた光路、ま
たは照射光路と反射光路とを合わせた光路のうち、光検
出器(検出手段)が望む範囲の光路部分は背景光の増大
に寄与しやすい範囲である。このような光路範囲に対し
て、その光路長を照射光の繰り返し周波数の一周期当た
りの時間に対応する距離よりも短く設定して、上記した
光路上に同時に存在するパルス光の個数をたかだか1個
となるようにする。このとき、例えば次の周期に相当す
るパルス光など、現に異常箇所検出に関与している周期
でのパルス光以外のパルス光の空気分子等での散乱によ
るノイズ光が発生しない条件となるので、これによって
さらに背景光を低減することができる。
【0019】さらに、表面検査方法は、全光路上に存在
するパルス光の個数が、任意のタイミングにおいて常に
1個以下であることを特徴としても良い。
【0020】また、表面検査装置は、全光路の光路長
は、繰り返し周波数の一周期の時間に光が進む距離より
も短く設定されていることを特徴としても良い。
【0021】光検出器が望む範囲に限定せずに、全光路
の全体に対して上記の光路長またはパルス光の個数につ
いての条件を適用することによって、さらに背景光が低
減される。
【0022】また、表面検査装置の具体的な構成につい
ては、光検出器は、所定のゲート動作またはゲート構造
によって検出ゲートによる検出制御を行って、散乱光か
ら検出像を生成するストリーク管を有して構成されてい
ることを特徴としても良い。
【0023】あるいは、光検出器は、所定のゲート動作
によって検出ゲートによる検出制御を行って、散乱光か
ら検出像を生成するイメージインテンシファイアを有し
て構成されていることを特徴としても良い。
【0024】ストリーク管の掃引電圧制御などによるゲ
ート動作または掃引の一部を切り出すゲート構造、ある
いはパルス電圧印加などによるゲート動作が可能なイメ
ージインテンシファイアを光検出器に用いることによっ
て、上記した検出ゲートによる光検出の制御が可能な構
成とすることができる。
【0025】上記したストリーク管またはイメージイン
テンシファイアを用いた光検出器については、検出像の
測定のため、検出像を撮像するCCDをさらに備える構
成とすることができる。または、検出像を検出する光電
子増倍管をさらに備える構成とすることができる。
【0026】また、光検出器は、所定のゲート動作によ
って検出ゲートによる検出制御を行って、散乱光を検出
する光電子増倍管を有して構成されていることを特徴と
しても良い。
【0027】ゲート動作が可能な光電子増倍管によって
も同様に、検出ゲートによる光検出の制御が可能な構成
とすることが可能である。
【0028】また、検査対象を載置させるとともに、水
平方向に駆動して検査対象を移動させることによって、
検査対象の表面の全体について検査を行うための載置台
をさらに備えることを特徴とする。
【0029】さらに、載置台は、照射光のスポット径よ
りも短い距離ずつ検査対象を移動させるように駆動され
ることを特徴とする。
【0030】このように構成することによって、効率的
に半導体ウエハなどの検査対象の表面上の全体について
順次検査を行うことができる。なお、水平方向への駆動
方法としては、X−Y走査方法や回転走査方法などがあ
る。また、表面全体の検査については、例えば、照射光
で検査対象の表面上を走査することによって、検査対象
の表面の全体について検査を行うように構成することも
可能である。
【0031】また、パルス光源、光検出器、及びタイミ
ング同期手段を含む装置全体を制御するとともに、光検
出器による検出データの取得または解析を行う制御手段
を備えることを特徴としても良い。
【0032】さらに、制御手段に接続されて、装置各部
についての動作情報、または検出結果に基づく検査情報
を表示する表示手段をさらに備えることを特徴としても
良い。
【0033】コンピュータなどの制御手段、あるいはさ
らにディスプレイなどの表示手段を設けることによっ
て、装置全体としての制御や、装置各部の動作条件につ
いての指示・指定等を行うことができ、また、検出結果
を表示手段に表示して、それに基づいて検査者が異常箇
所の有無・位置を目視によって判断することができる構
成とすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による表
面検査方法及び検査装置の好適な実施形態について詳細
に説明する。図面の説明においては同一要素には同一符
号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法
比率は、説明のものと必ずしも一致していない。なお、
以下において「散乱光」とは、半導体ウエハやマスクな
どの検査対象の表面上のゴミまたはキズ等の異常箇所か
ら反射光路以外の方向を含む各方向に照射光が散乱され
た光成分であって、異常箇所検出のシグナル光として用
いることが可能な光成分をいうものとし、光路上の空気
分子等から照射光または反射光などが散乱されて生じる
光などについては、ノイズ光または背景光として上記の
散乱光と区別している。
【0035】図1は、本発明に係る表面検査装置の第1
の実施形態である半導体ウエハ検査装置を模式的に示す
構成図である。検査対象である半導体ウエハ1は、水平
方向(X、Y方向)に可動なX−Yステージであるウエ
ハ載置台10上の所定の位置に載置されて固定されてい
る。
【0036】本実施形態においては、半導体ウエハ1の
表面に照射される照射光として、パルス光源であるパル
スレーザ2から所定の繰り返し周波数によって出射され
るパルス光が用いられる。パルスレーザ2によって生成
・出射されたパルス光は、半導体ウエハ1の表面上の所
定の検査位置へと光路を変換するための反射ミラー21
を介して照射光路l0によって導光されて、照射角度θ
で斜め方向から半導体ウエハ1上に照射される。
【0037】このとき、半導体ウエハ1の表面上の検査
位置(図中、符号Pで示されている)がゴミやキズ等が
存在する異常箇所ではなく正常・平坦な箇所である場合
には、照射光は半導体ウエハ1によって通常に反射され
た反射光として、上記した照射角度と等しい反射角度θ
で反射光路l2によって出射される。
【0038】この反射光は、反射光路l2上の所定の位
置に反射光路l2の光終端部として設置された光トラッ
プ5によってトラップされる。なお、この光トラップ5
はコーン形状で内面がミラーとして形成されており、反
射光路l2を介して入射された半導体ウエハ1からの反
射光が再び光トラップ5の外部へと戻らないように形成
・設置されている。反射光については、このように光終
端部として光トラップ5を設ける構成とすることによっ
て、確実に反射光を除外してノイズ光の発生が抑制され
る。
【0039】一方、半導体ウエハ1の表面上の検査位置
Pがゴミやキズ等の存在する異常箇所である場合には、
照射光はその一部が反射光路l2以外の方向へと散乱さ
れて散乱光を生じる。異常箇所によって発生したこのよ
うな散乱光を検出することによって、半導体ウエハ1の
表面上における異常箇所の有無及びその位置を検出・検
査することが可能である。
【0040】このような散乱光は、光検出器3によって
検出される。光検出器3は、各部に印加される電圧制御
などによるゲート動作、または制御板などによるゲート
構造を用いることによって、光検出を行うタイミング及
び時間幅を制御可能な検出ゲートの機能を有して構成さ
れている。
【0041】本実施形態においては、光検出器3はスト
リーク管31及びCCD32から構成されており、照射
光路l0及び反射光路l2から空間的に分離された、上記
した半導体ウエハ1の表面上の検査位置Pに対して所定
の位置(例えば鉛直上方、Z方向)に設置されている。
これによって、半導体ウエハ1の表面上の照射光が照射
される検査位置Pにある異常箇所からの散乱光のうち、
鉛直上方の検出光路l 1方向に散乱された光成分が光検
出器3によって検出される。また、半導体ウエハ1の上
側周辺には、異常箇所Pからの散乱光を光検出器3へと
導光・集光して検出効率を高めるために、例えば回転楕
円体形状などの集光ミラー30が設けられている。な
お、この構成による光検出器3の具体的な検出ゲート機
能については後述する。
【0042】パルスレーザ2からの照射光となるパルス
光の出射タイミングと、光検出器3での検出ゲートによ
る光検出タイミングとは、タイミング同期部4によって
制御されている。本実施形態においては、タイミング同
期部4はタイミング調整部41及び掃引制御部42を有
して構成されており、例えば、パルスレーザ2からのパ
ルス光の出射トリガ信号に基づき、タイミング調整部4
1においてタイミング(繰り返し動作の場合にはその位
相)が調整され、この調整されたタイミングによって掃
引制御部42を介してストリーク管31の掃引電圧印加
による掃引動作などが制御される。これによって、光検
出器3における散乱光検出を行う検出ゲートのタイミン
グが、パルスレーザ2における照射光出射のタイミング
と同期されて制御される。
【0043】また、パルスレーザ2、光検出器3、タイ
ミング同期部4、及びウエハ載置台10の動作・駆動
は、例えばパーソナルコンピュータなどを用いた制御部
6によってさらに制御されている。また、この制御部6
は光検出器3からの測定データの取得・処理等を行って
も良く、必要があればさらに、その測定結果や測定条件
等をディスプレイなどの表示部7に表示する構成とす
る。なお、この制御部6には、例えば検出条件の指定や
検査実行の指示等を行うためのキーボードや指示パネル
などの入力部を接続しても良い。また、データ格納のた
めの記憶装置をさらに接続しても良い。
【0044】上記した実施形態による半導体ウエハ検査
装置の動作と、それによる半導体ウエハ検査方法、及び
その効果について説明する。
【0045】図2は、本半導体ウエハ検査装置(検査方
法)の動作等について説明するための模式図である。ま
ず、図2(a)によって、異常箇所からの散乱光の検出
を利用した半導体ウエハ検査装置における従来装置の問
題点について説明する。CWレーザなどの光源2aから
出射された照射光は、照射光路l0によって半導体ウエ
ハ1の表面上の所定の検査位置Pに照射される。このと
き、検査位置Pが異常箇所であった場合には照射光の一
部が異常箇所のゴミまたはキズなどによって散乱され、
それによるシグナル光である散乱光が光検出器3aによ
って検出される。
【0046】このとき、異常箇所からの散乱光とは別
に、各部からの不必要な散乱によるノイズ光が生じ、こ
のノイズ光が光検出器3aに入射することによって検出
・検査の背景光となって、異常箇所検出の精度・効率が
劣化する。図2(a)においては例として、反射ミラー
21上の反射点P1での汚れや反射面の乱れなどによっ
て照射光から生じるノイズ光、照射光路l0上の点P2
空気分子によって照射光から生じるノイズ光、及び反射
光路l2上の点P3の空気分子によって反射光から生じる
ノイズ光が図示されている。これらのノイズ光は、その
一部が光検出器3aに入射して検出の背景光となる。
【0047】上記したノイズ光・背景光の発生は、特に
半導体デバイスの加工寸法が微細化し、許容されるゴミ
・キズなどの異常箇所の大きさが小さくなるにつれて特
に問題となる。すなわち、検出対象が照射光の波長より
も小さい領域では、散乱光強度はその大きさ・直径のお
よそ6乗ないし4乗に比例するため、異常箇所が小さく
なるにしたがって微小な異常箇所からの検出すべき散乱
光の強度が急激に弱くなってしまう。
【0048】これに対して、上記したノイズ光の強度
は、照射光強度及び装置構成などが同じであれば変化し
ないので、したがって、検出すべき異常箇所が微小とな
ることで検出のS/N比が急激に劣化する。この場合、
散乱光を検出ができないか、または背景光に対して散乱
光を分離・弁別して検出するために非常に多数回の測定
を行って平均化処理しなくてはならないので、長時間に
わたる検査時間によって測定・検出を行う必要を生じ、
検査工程の効率が大幅に低下してしまう。
【0049】また、上記した背景光においては光路上で
の空気分子による散乱ノイズ光が特に問題となる。これ
に対して各光路を含む装置部分を真空とすることも考え
られるが、この場合には検査前の排気、及び検査後に大
気圧に戻す工程によって検査工程または検査装置が複雑
化し、また、排気時等に空気の動きによって、逆に静電
気の発生などによりゴミが吸着されてしまうなどの問題
を生じる。また、ミラーなどに起因するノイズ光は、真
空とすることによっては除外することができない。
【0050】このような問題を解決するための上記した
実施形態における半導体ウエハ検査方法を図2(b)及
び(c)に示す。ここでは、照射光を生成する光源とし
てパルスレーザ2を用いて、照射光をパルス光としてい
る。また、異常箇所からの散乱光を検出する光検出器
を、検出ゲート機能を有する光検出器3としている。こ
こで、図中においては光検出器3の検出ゲートとそのO
N/OFFについては、ゲートGとその開閉によって概
念的に示している。
【0051】パルスレーザ2から出射された照射光とな
るパルス光は、照射光路l0によって半導体ウエハ1へ
と導光される。このとき照射光路l0の各位置におい
て、図2(b)中に点P4について例示するように空気
分子等からの散乱によるノイズ光が発生し、その一部が
光検出器3に到達する。光検出器3に到達したノイズ光
は、このタイミングでは光検出器3がゲートGを閉じて
いる(検出ゲートOFF)ために検出されず、検出の背
景光には寄与しない。
【0052】半導体ウエハ1の検査位置が異常箇所Pで
あった場合、照射光が半導体ウエハ1によって正常に反
射された反射光路l2による反射光とは別に、その一部
が異常箇所Pによって散乱されて散乱光となる。このう
ち検出光路l1方向に散乱された散乱光成分が、図2
(c)に示すように光検出器3に到達する(検出光路l
1上の点P5)。このとき、光検出器3は散乱光の上記し
た到達タイミングに合わせてゲートGを開いて(検出ゲ
ートON)、散乱光を検出する。なお、散乱光の光検出
器3への到達時には、反射光は図中に示す反射光路l2
上の点P6に到達している。
【0053】本実施形態においては、図2(b)に示す
ように光検出器3の検出ゲートは照射光の導光時など光
検出が必要でないときにはOFFとされており、その間
に光検出器3に到達する余分なノイズ光を検出の背景光
として検出しないようにし、図2(c)に示すように半
導体ウエハ1の表面上の検査位置Pが異常箇所であった
場合に光検出器3に散乱光が到達するタイミングにおい
て検出ゲートをONとして散乱光検出を行う。このよう
に光検出器3とその動作を構成・制御することによっ
て、散乱光に対する背景光レベルを大幅に低減して検出
の効率(S/N比)を向上させるとともに、検出に必要
な測定時間を短縮して検査の高速化を実現することがで
きる。
【0054】このような検出タイミングが同期された検
出ゲートを用いた散乱光検出によるS/N比の向上は、
その光源としてCWレーザなどの連続光源ではなく、パ
ルス光を発生するパルスレーザなどのパルス光源を用い
ることによって、初めて可能となる。すなわち、照射光
をパルス光とし、光検出を検出ゲートによってON/O
FFして、それらを同期制御することによって、高時間
分解能での時間分解測定が可能となるなど効率的な散乱
光検出が実現される。
【0055】このようなパルスレーザ2と光検出器3の
検出ゲートとのタイミングの同期・制御は、図1に示し
たタイミング同期部4(図2においては図示していな
い)によって行われ、散乱光が効率的に良好なS/N条
件によって検出されるように検出ゲートのON/OFF
が制御される。この検出ゲートの動作制御タイミングに
ついては、照射光路l0及び検出光路l1の光路長が装置
構成によってあらかじめ決められているので、この既知
の光路長とパルスレーザ2からのパルス光(照射光)の
出射タイミングとから散乱光の光検出器3への到達タイ
ミングを求め、このタイミングによって検出ゲートをO
Nとして散乱光の検出を行う。このようなタイミング制
御によって、確実なタイミング同期と効率的な散乱光検
出が可能となる。
【0056】また、散乱光の光検出器3への到達時に照
射光路l0・反射光路l2上などに他のパルス光(検出し
ようとする散乱光を生成するための照射光の、前後に隣
り合う周期の照射光・反射光など)がさらに存在した場
合、検出ゲートをONとしたときにそれらからのノイズ
光を背景光として同時に検出してしまう可能性がある。
【0057】これに対して本実施形態では、パルスレー
ザ2のパルス光出射の繰り返し周波数、及び各光路の光
路長について、パルスレーザ2から半導体ウエハ1の検
査位置Pまでの照射光路l0と、検査位置Pから光検出
器3までの検出光路l1とを合わせた全光路の光路長
を、パルスレーザ2の繰り返し周波数に対応する時間間
隔(一周期分の時間)の間に光が進む距離よりも短く設
定している。
【0058】このように構成することによって、パルス
レーザ2からの照射光出射と光検出器3による散乱光検
出との時間差が、繰り返し周波数の一周期の時間間隔よ
りも短くなるので、図2(c)に示すように、散乱光検
出時には照射光路l0及び検出光路l1を合わせた全光路
上には散乱光以外のパルス光は存在せず、また、図2
(c)に示したタイミング以外の任意のタイミングにお
いてもこの全光路上には常に1個以下のパルス光しか存
在しない。
【0059】また、照射光路l0及び反射光路l2を合わ
せた光路上についても、図2(c)においては散乱光以
外には点P6に到達している反射光以外のパルス光は存
在しない。したがって、検出される散乱光の前後の周期
などによるパルス光の存在によってその空気分子等によ
る散乱から生じるノイズ光が大幅に抑制されるので、そ
れらのノイズ光に起因する背景光を低減することがで
き、さらに検出効率の向上を実現することができる。
【0060】この光路長については、さらに、パルスレ
ーザ2から半導体ウエハ1の検査位置Pまでの照射光路
0と、検査位置Pから光トラップ5までの反射光路l2
とを合わせた全光路の光路長を、パルスレーザ2の繰り
返し周波数に対応する時間間隔(一周期分の時間)の間
に光が進む距離よりも短く設定することが好ましい。こ
れによって、照射光路l0及び反射光路l2の全体に対し
ても、同時に存在するパルス光を常に1つ以下とするこ
とができ、ノイズ光の発生をさらに抑制することができ
る。
【0061】上記した繰り返し周波数及び光路長・パル
ス光の個数に関する条件については、具体的には例えば
パルスレーザ2の繰り返し周波数を100MHzとする
と、そのパルス光出射の時間間隔は10nsecで、こ
の時間間隔に対応する距離3mよりも照射光路及び検出
光路、または照射光路及び反射光路を合わせた光路長を
短く設定することによって、それぞれその2つの光路を
合わせた全光路部分に任意の時刻においてパルス光が1
個以下しか存在しないように構成することができる。
【0062】また、上記した光路・光路長についての照
射光路及び検出光路、または照射光路及び反射光路に関
する2つの条件をともに満たす構成とすることがノイズ
光の抑制上特に好ましい。さらに、照射光路及び検出光
路、または照射光路及び反射光路を合わせた全光路では
なく、全光路のうち光検出器3が望む範囲の光路部分に
ついて、上記した光路長またはパルス光の個数に関する
条件を適用しても良い。このような範囲は発生したノイ
ズ光が背景光として寄与しやすい範囲であり、このよう
な条件によってもノイズ光・背景光の低減を実現するこ
とができる。
【0063】なお、散乱光の光検出器3への到達時以外
での検出ゲートをOFFとしている状態については、必
ずしも光検出器3がまったく光検出を行わない場合に限
るものではなく、光検出は行っているものの、例えば生
成される検出像の所定の領域内にくることなど、データ
として用いる一定の条件を満たさない状態とされること
によって、データを時間分解して散乱光検出の検出ゲー
トのON/OFFを実現する(すなわち、光検出は行う
が散乱光検出はOFFとする)構成としても良い。
【0064】また、検出ゲートをONとする時間幅につ
いては、装置構成やノイズ光強度などから適宜設定すれ
ば良いが、例えば、シグナル光である散乱光を理想的に
切り出すために、微小な異常箇所の全体に光が行き渡る
時間内(異常箇所の直径を30nmとすれば0.1fs
ec程度以上)において短いほど良い。
【0065】なお、散乱光の検出を時分割で行う異物検
出方法及び装置が特開平3−102249号公報に開示
されている。しかしながら、この方法及び装置はパター
ン付きウエハに関するものであって、2つの照明からの
散乱光を検出器の位置ずれを防ぐために同一の検出器に
よって時分割で測定するものであって、本発明による検
査方法及び装置とはその目的が異なるものである。ま
た、その構成についても出力のサンプル・ホールドによ
って回路上で時分割するものであって、検出器自体には
ゲート機能がなく、このような時分割によっては上記し
た背景光の低減を達成することはできない。
【0066】図1に示した光検出器3における上記した
検出ゲート機能について説明する。本実施形態において
は、光検出器3はストリーク管31及びCCD32によ
って構成されており、このうちストリーク管31のゲー
ト動作またはゲート構造によって検出ゲート機能を実現
する。
【0067】図3(a)にストリーク管31の構成の一
例を示す。ここでは、ストリーク管31に入射した光
(散乱光)は光電面311において光電変換されて光電
子を発生する。この光電子は所定の掃引電圧が印加され
ている偏向電極312によってその進行方向が偏向さ
れ、MCP(マイクロチャンネルプレート)313によ
って増幅・増倍された後、蛍光面314上の掃引方向に
ついての所定の位置に検出像を形成する。形成された検
出像は、蛍光面314に接続されたCCD32によって
検出・撮像される。
【0068】ストリーク管31においては、この偏向電
極312に印加された掃引電圧による光電子の掃引によ
って光検出が時間分解されるが、その掃引のタイミング
と掃引電圧波形を、タイミング同期部4の掃引制御部4
2によって散乱光の光検出器3への到達タイミングと同
期させることによって、検出ゲート機能を実現すること
ができる。
【0069】例えば、パルスレーザ2からの照射光の出
射タイミング、及び各光路長、から求められた散乱光の
到達タイミングに基づいて、その散乱光による検出像が
蛍光面314において掃引方向の中心位置に結像するよ
うに掃引電圧による掃引タイミングを制御することによ
って、時間分解測定を利用した検出ゲートのON/OF
Fを実現して、散乱光を背景光から分離して検出するこ
とが可能である。このとき、掃引に要する時間である掃
引時間幅や、掃引波形等についても、ストリーク管の各
部の構成、及び必要とされる時間分解能等から適宜設定
することによって、好適な条件を選択することができ
る。
【0070】また、散乱光が極微弱光である場合には、
パルスレーザ2からの照射光の繰り返し周波数にしたが
って半導体ウエハ1上のそれぞれの検査位置について上
記の同期した検出ゲート動作を複数回にわたって行って
(例えばシンクロスキャンストリークなどの方法によ
る)、それを積算または平均化することによって検出の
S/N比をさらに向上させることができる。例えば、繰
り返し周波数が100MHzである場合、特定の検査位
置に要する検査時間を500μsecとすれば、可能な
積算回数は50000回となる。
【0071】さらに、このような検出測定を各検査位置
に対して順次行うことによって、半導体ウエハ1の全体
について検査を行う。図1に示した実施形態においては
ウエハ載置台10は水平方向(X方向及びY方向)に可
動なX−Yステージであって、これによって半導体ウエ
ハ1を水平方向に移動させて各位置を順次検査位置とす
る。なお、このときのウエハ載置台10の駆動方法につ
いては、確実に半導体ウエハ1上の全体を検査するた
め、パルス光である照射光のスポット径よりも短い距離
(例えば数μm程度)ずつ半導体ウエハ1を移動させる
ように駆動することが好ましい。また、このようなウエ
ハ載置台としては、回転走査を行うものを用いることも
可能である。
【0072】また、半導体ウエハ1の表面に照射される
照射光のスポット形状を、ストリーク管31の掃引方向
に対して垂直な方向に伸びたライン状として、そのライ
ン状のスポット内の各位置について同時に検査を行って
も良い。このとき、ストリーク管31によって生成され
る検出像は、一方の軸が掃引による時間情報、他方の軸
がライン状スポットによる位置情報にそれぞれ対応する
2次元像となる。
【0073】CCD32によって撮像・検出された散乱
光の検出像の輝度分布などからのゴミやキズなどの異常
箇所の有無の判断・位置の決定は、例えば制御部6を介
して表示部7に表示された検出・検査結果によって検査
者が目視によって行っても良いし、または、制御部6や
それにさらに接続されたコンピュータなどにおいて画像
処理・データ処理を行って、それによって異常箇所を検
出する構成とすることも可能である。
【0074】なお、ストリーク管31に接続されて検出
像を検出するCCD32については、例えば冷却CCD
を用いることによって検出のノイズをより低減すること
ができる。あるいは、EB−CCD(電子入射型CC
D)を用いても良い。また、図3(a)に示すストリー
ク管31では電子増幅のためのMCP313が設けられ
ているが、ストリーク管31内では増幅を行わずに、ス
トリーク管31とCCD32との間にMCPによる増幅
機能を有するイメージインテンシファイアなどをさらに
設置する構成としても良い。
【0075】また、ストリーク管31の出力に対して、
CCD32の代わりに光電子増倍管(PMT)を接続し
て検出像の検出を行う構成とすることも可能である。こ
の場合においても装置構成は図1の場合と同様である
が、スポット形状をライン状とした検出については行わ
ない。
【0076】また、ストリーク管31においては、その
時間分解が電子の掃引による空間的分離として行われる
ため、電圧印加(本実施形態では偏向電極312への掃
引電圧の印加)などによるゲート動作による検出ゲート
のみではなく、ストリーク管31のゲート構造による検
出ゲートが可能である。そのようなゲート構造の例を図
3(b)に示す。
【0077】このストリーク管31においては、偏向電
極312とMCP313との間にアパーチャ板315が
設置されている。このアパーチャ板315には、その中
心部分に円形などの所定形状及び面積による開口部31
5aが形成されており、これによって、この開口部31
5aを通過した電子のみを検出・結像するゲート構造が
構成されて、上記した掃引電圧による制御と合わせてさ
らにS/N比を向上させることができる。
【0078】また、これ以外にも、通常は電子の加速・
増幅等が行われないように各部の電圧を設定しておき、
例えば光電面311、MCP入射面313a、MCP出
射面313bなどのそれぞれの部分に電子の加速・増幅
を可能として検出ゲートをONとするためのパルス状の
ゲート電圧を印加することによるゲート動作によって
も、検出ゲートを実現することができる。
【0079】図4は、本発明に係る表面検査装置である
半導体ウエハ検査装置の第2の実施形態を模式的に示す
構成図である。本実施形態においては、光検出器3は近
接型などのイメージインテンシファイア33及びCCD
34から構成されている。また、ストリーク管31の代
わりにイメージインテンシファイア33が用いられてい
ることに対応して、タイミング同期部4は、タイミング
調整部41、及びイメージインテンシファイア33に後
述するゲート電圧等を印加する電圧制御部43を有して
構成されている。
【0080】イメージインテンシファイア33としては
検出ゲートを実現するため、ゲート動作機能を有するも
のが用いられる。そのようなイメージインテンシファイ
ア33としては、例えば光電面上にマイクロストリップ
ラインを設けたものがある(特公平4−77505号公
報、特開平5−308550号公報を参照)。これは、
マイクロストリップラインに対して所定のパルス電圧発
生器(図4に示す実施形態においては、例えば電圧制御
部43に含まれて構成される)によってパルス電圧を印
加して検出のON/OFF切り換えのゲート動作を行
う。特に、マイクロストリップラインを用いたイメージ
インテンシファイアはそのゲート動作の時間分解能が高
く、検出ゲートとして好ましい。
【0081】これ以外にも、光電面やMCP等の増幅器
の入射面など各部へのパルス電圧の印加によって電子の
加速・増幅等を制御するなど、他の方法・構造によって
ゲート動作を行うものを用いても良い。また、図1に示
した実施形態の場合と同様に、CCD34の代わりに光
電子増倍管を接続して検出像の検出を行う構成とするこ
とも可能である。
【0082】図5は、本発明に係る表面検査装置である
半導体ウエハ検査装置の第3の実施形態を模式的に示す
構成図である。本実施形態においては、光検出器3は光
電子増倍管35から構成され、光電子増倍管の動作電圧
はタイミング同期部4の電圧制御部44によって制御さ
れている。
【0083】光電子増倍管35としては検出ゲートを実
現するため、ゲート動作機能を有するものが用いられ
る。そのような光電子増倍管35としては、例えば高速
ゲート付MCP−PMTなどが挙げられる。また、ゲー
ト動作を実現する構造等については、光電面上へのマイ
クロストリップラインの設置など、上記したイメージイ
ンテンシファイアに対するものと同様の方法・構造を用
いることができる。
【0084】図6は、本発明に係る表面検査装置である
半導体ウエハ検査装置の第4の実施形態を模式的に示す
構成図である。本実施形態の装置構成は図1に示すもの
と同様であるが、照射光が照射光路l0上の所定の位置
に設置されたハーフミラー22によって一部分岐され
る。一方、タイミング同期部4は分岐光検出器40を有
して構成されており、ハーフミラー22によって分岐さ
れた照射光成分をこの分岐光検出器40で検出すること
によって照射光出射のタイミングを決定し、これに基づ
いて光検出器3の検出ゲートを制御する。ただし、この
ような構成においては、トリガ信号に対して高速に応答
するため、光検出器にアバランシェフォトダイオードや
PINフォトダイオードなどの高速なものが用いられ
る。
【0085】本発明による表面検査方法及び検査装置
は、上記した実施形態による半導体ウエハ検査方法及び
検査装置に限られるものではなく、必要に応じて様々な
変形が可能である。
【0086】光検出器の構成としては上記したものに限
られず、必要とされる精度・感度や時間分解能等によっ
て様々な構成のものを用いることができる。また、タイ
ミング同期部についても光検出器の構成にしたがって適
宜その構成を変更することができる。
【0087】半導体ウエハの異常箇所からの散乱光の集
光については、集光ミラーに限らず例えば集光レンズな
どを用いても良い。また、半導体ウエハ上の全体の検査
については、上記したようにウエハ載置台をX−Yステ
ージとして行う方法に限られず、例えばパルス光で半導
体ウエハ上を走査することによって全体の検査を行って
も良い。
【0088】さらに、上記の検査方法・検査装置におい
ては照射光路及び検出光路、または照射光路及び反射光
路を合わせた光路上、またはそのうちの光検出器が望む
範囲上、において単一のパルス光が存在するようにタイ
ミングや光路長等を設定・制御しているが、それぞれの
装置におけるノイズ光の強度等と要求されるS/N比に
よって複数のパルス光が同時に存在する構成としても良
い。あるいは、照射光路上の適当な位置にアパーチャを
設け、そのアパーチャ以後の光路部分を照射光路として
ノイズ光の低減・制御に用いるなど、様々な構成とする
ことが可能である。
【0089】また、検査対象についても半導体ウエハに
限らず、半導体装置製造用のマスクの表面検査等にも同
様に本発明による表面検査方法及び検査装置を適用する
ことが可能である。
【0090】
【発明の効果】本発明による表面検査方法及び検査装置
は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得
る。すなわち、照射光の散乱を検出することによって半
導体ウエハなどの検査対象の表面上の異常箇所を検出す
る構成において、照射光をパルス光とし、散乱光を検出
する光検出器としてその検出動作のタイミング及び時間
幅を制御する検出ゲート機能を有するものを用いる。こ
れらによる照射タイミングと検出タイミングとを、タイ
ミング同期手段によって同期させつつ動作させて散乱光
検出を行うことによって、照射光等の光路上での散乱な
どに起因する不要なノイズ光を光検出器で背景光として
検出することを抑制して、検出のS/N比を大幅に向上
させることが可能となる。
【0091】これによって、検査対象の表面上に生じる
より微小なゴミやキズなどの異常箇所を高効率で検出す
ることが可能となるとともに、その検出に必要とされる
検査時間が短時間となって検査装置・検査工程も容易化
される。したがって、例えば半導体ウエハ等の検査にお
いては、将来さらに半導体の加工寸法が微細化した場合
においても、充分な範囲での異常箇所の検査・検出が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体ウエハ検査装置の第1の実
施形態を模式的に示す構成図である。
【図2】図1に示した半導体ウエハ検査装置の動作等に
ついて説明するための模式図である。
【図3】ストリーク管による検出ゲートを説明するため
の構成図である。
【図4】本発明に係る半導体ウエハ検査装置の第2の実
施形態を模式的に示す構成図である。
【図5】本発明に係る半導体ウエハ検査装置の第3の実
施形態を模式的に示す構成図である。
【図6】本発明に係る半導体ウエハ検査装置の第4の実
施形態を模式的に示す構成図である。
【符号の説明】
1…半導体ウエハ、10…ウエハ載置台、2…パルスレ
ーザ、21…反射ミラー、22…ハーフミラー、3…光
検出器、30…集光ミラー、31…ストリーク管、32
…CCD、33…イメージインテンシファイア、34…
CCD、35…光電子増倍管、4…タイミング同期部、
40…分岐光検出器、41…タイミング調整部、42…
掃引制御部、43、44…電圧制御部、5…光トラッ
プ、6…制御部、7…表示部。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 BB01 CC19 DD04 DD06 DD12 FF44 FF67 GG04 GG08 HH12 HH16 JJ01 JJ09 JJ15 JJ26 LL00 LL12 LL19 MM02 MM28 NN02 PP12 QQ28 QQ47 2G051 AA51 AB01 AB07 BA10 BB01 BC01 CA02 CA06 CA20 CB05 CD06 DA08 EA25

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象の表面上の異常箇所を検出する
    ための表面検査方法であって、 パルス光を前記表面上の所定の検査位置に照射光として
    照射する光照射ステップと、 前記照射光が前記表面上の前記異常箇所によって散乱さ
    れて生じる散乱光を所定の検出手段によって検出する光
    検出ステップと、を有し、 前記光検出ステップは、前記検出手段に対して前記照射
    光の照射タイミングに同期された検出ゲートを用いて、
    通常状態においては前記検出ゲートをOFFとして前記
    散乱光検出の背景光となるノイズ光の検出を抑制すると
    ともに、前記散乱光の前記検出手段への到達タイミング
    に合わせた所定のタイミング及び時間幅によって前記検
    出ゲートをONとして前記散乱光の検出を行うことを特
    徴とする表面検査方法。
  2. 【請求項2】 前記照射光の導光路である照射光路と、
    前記散乱光の導光路である検出光路とを合わせた全光路
    のうち前記検出手段が望みうる範囲上に存在する前記照
    射光または前記散乱光であるパルス光の個数が、任意の
    タイミングにおいて常に1個以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の表面検査方法。
  3. 【請求項3】 前記照射光の導光路である照射光路と、
    前記照射光が前記表面によって反射された反射光の導光
    路である反射光路とを合わせた全光路のうち前記検出手
    段が望みうる範囲上に存在する前記照射光または前記反
    射光であるパルス光の個数が、任意のタイミングにおい
    て常に1個以下であることを特徴とする請求項1または
    2記載の表面検査方法。
  4. 【請求項4】 前記全光路上に存在する前記パルス光の
    個数が、任意のタイミングにおいて常に1個以下である
    ことを特徴とする請求項2または3記載の表面検査方
    法。
  5. 【請求項5】 検査対象の表面上の異常箇所を検出する
    ための表面検査装置であって、 パルス光を出射して前記表面上の所定の検査位置に照射
    光として照射するパルス光源と、 前記照射光が前記表面上の前記異常箇所によって散乱さ
    れて生じる散乱光を検出するとともに、検出ゲートによ
    ってその光検出のタイミング及び時間幅が制御されるよ
    うに構成された光検出器と、 前記パルス光源による前記パルス光の出射タイミング
    と、前記光検出器による前記散乱光の検出タイミングと
    を制御するタイミング同期手段と、を備え、 前記タイミング同期手段は、前記検出ゲートを前記照射
    光の照射タイミングに対して同期させて、通常状態にお
    いては前記検出ゲートをOFFとして前記散乱光検出の
    背景光となるノイズ光の検出を抑制するとともに、前記
    散乱光の前記光検出器への到達タイミングに合わせた所
    定のタイミング及び時間幅によって前記検出ゲートをO
    Nとして前記散乱光の検出が行われるように前記パルス
    光源及び前記光検出器を制御することを特徴とする表面
    検査装置。
  6. 【請求項6】 前記パルス光源は所定の繰り返し周波数
    によって前記パルス光を出射し、 前記パルス光源から前記表面の前記検査位置までの前記
    照射光の照射光路と、前記表面の前記検査位置から前記
    光検出器までの前記散乱光の検出光路とを合わせた全光
    路のうち前記光検出器が望みうる範囲の光路長は、前記
    繰り返し周波数の一周期の時間に光が進む距離よりも短
    く設定されていることを特徴とする請求項5記載の表面
    検査装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス光源は所定の繰り返し周波数
    によって前記パルス光を出射するとともに、前記照射光
    が前記表面によって反射された反射光の光路終端となる
    光終端部をさらに備え、 前記パルス光源から前記表面の前記検査位置までの前記
    照射光の照射光路と、前記表面の前記検査位置から前記
    光終端部までの前記反射光の反射光路とを合わせた全光
    路のうち前記光検出器が望みうる範囲の光路長は、前記
    繰り返し周波数の一周期の時間に光が進む距離よりも短
    く設定されていることを特徴とする請求項5または6記
    載の表面検査装置。
  8. 【請求項8】 前記全光路の光路長は、前記繰り返し周
    波数の一周期の時間に光が進む距離よりも短く設定され
    ていることを特徴とする請求項6または7記載の表面検
    査装置。
  9. 【請求項9】 前記光検出器は、所定のゲート動作また
    はゲート構造によって前記検出ゲートによる検出制御を
    行って、前記散乱光から検出像を生成するストリーク管
    を有して構成されていることを特徴とする請求項5〜8
    のいずれか一項記載の表面検査装置。
  10. 【請求項10】 前記光検出器は、所定のゲート動作に
    よって前記検出ゲートによる検出制御を行って、前記散
    乱光から検出像を生成するイメージインテンシファイア
    を有して構成されていることを特徴とする請求項5〜8
    のいずれか一項記載の表面検査装置。
  11. 【請求項11】 前記光検出器は、前記検出像を撮像す
    るCCDをさらに備えることを特徴とする請求項9また
    は10記載の表面検査装置。
  12. 【請求項12】 前記光検出器は、前記検出像を検出す
    る光電子増倍管をさらに備えることを特徴とする請求項
    9または10記載の表面検査装置。
  13. 【請求項13】 前記光検出器は、所定のゲート動作に
    よって前記検出ゲートによる検出制御を行って、前記散
    乱光を検出する光電子増倍管を有して構成されているこ
    とを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項記載の表面
    検査装置。
  14. 【請求項14】 前記検査対象を載置させるとともに、
    水平方向に駆動して前記検査対象を移動させることによ
    って、前記検査対象の表面の全体について検査を行うた
    めの載置台をさらに備えることを特徴とする請求項5〜
    13のいずれか一項記載の表面検査装置。
  15. 【請求項15】 前記載置台は、前記照射光のスポット
    径よりも短い距離ずつ前記検査対象を移動させるように
    駆動されることを特徴とする請求項14記載の表面検査
    装置。
  16. 【請求項16】 前記照射光で前記検査対象の表面上を
    走査することによって、前記検査対象の表面の全体につ
    いて検査を行うことを特徴とする請求項5〜13のいず
    れか一項記載の表面検査装置。
  17. 【請求項17】 前記パルス光源、前記光検出器、及び
    前記タイミング同期手段を含む装置全体を制御するとと
    もに、前記光検出器による検出データの取得または解析
    を行う制御手段を備えることを特徴とする請求項5〜1
    6のいずれか一項記載の表面検査装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段に接続されて、装置各部
    についての動作情報、または検出結果に基づく検査情報
    を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請
    求項17記載の表面検査装置。
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