JP2000339675A - 磁気テープの製造方法及び磁気テープの製造装置 - Google Patents

磁気テープの製造方法及び磁気テープの製造装置

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JP2000339675A
JP2000339675A JP11146238A JP14623899A JP2000339675A JP 2000339675 A JP2000339675 A JP 2000339675A JP 11146238 A JP11146238 A JP 11146238A JP 14623899 A JP14623899 A JP 14623899A JP 2000339675 A JP2000339675 A JP 2000339675A
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film
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Masaru Segawa
勝 瀬川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベースフィルム上に金属磁性薄膜を成膜した
時に生じるカッピングと2本シワを低減する。 【解決手段】 真空槽内で帯状のベースフィルムを冷却
キャンロールの周面に沿って走行させながら、冷却キャ
ンロールの下方に設置したルツボ内の金属磁性材料を蒸
発させて、ベースフィルム8の一方の面8aに金属磁性
薄膜Magを成膜した後に、真空中(真空槽2内)でベ
ースフィルム8の一方の面8aと反対側の他方の面8b
に低パワー電子ビームを照射することを特徴とする磁気
テープの製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープの製造
方法及び磁気テープの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル・ビデオ・テープレコ
ーダなどに適用される磁気テープは、高密度及び薄膜化
を達成するために、とくに、薄膜磁気テープ,垂直磁気
テープが注目されている。
【0003】図4は斜方蒸着法を適用した一般的な薄膜
磁気テープ製造用蒸着装置の構成を示した構成図、図5
は一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置内の冷却キャ
ンロール近傍を示した斜視図、図6は一般的な薄膜磁気
テープ製造用蒸着装置によりベースフィルム上に金属磁
性薄膜を蒸着により成膜した時のフィルム位置に対する
温度を示した熱解析結果図、図7は一般的な薄膜磁気テ
ープ製造用蒸着装置によりベースフィルム上に金属磁性
薄膜を蒸着により成膜した時に生じるカッピングと2本
シワとを説明するための図である。
【0004】図4に示した如く、斜方蒸着法を適用した
一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置(以下、装置と
記す)1の真空槽2内は真空状態に保たれている。この
真空槽2内には、供給ロール3と、巻取ロール4と、ガ
イドロール5,6と、冷却キャンロール7とが回転自在
に配置されている。
【0005】そして、真空槽2内で、供給ロール3に巻
回した帯状のベースフィルム8は、供給側のガイドロー
ル5、冷却キャンロール7の周面、巻取側のガイドロー
ル5に沿いながら巻取ロール4に向かって矢印方向に走
行している。
【0006】ここで、ベースフィルム8はポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムを使用しており、こ
のベースフィルム8は供給ロール3にロール状に数千〜
数万m巻いたものを真空槽2内にセットし、ベースフィ
ルム8の一方の面に冷却キャンロール7の下方に設置し
た後述のルツボ9から蒸発した金属磁性材料10を連続
して1ロール蒸着を行う方法が一般的に取られている。
【0007】即ち、冷却キャンロール7の斜め下方に
は、ルツボ材料としてMgO(マグネシア)を用いて箱
状に形成したルツボ9が設置されている。このルツボ9
内には、Co又はCoNiなどの強磁性材料(以下、金
属磁性材料と記す)10が収容されている。
【0008】また、真空槽2の側壁2aには、ルツボ9
内に収容した金属磁性材料10を溶融して蒸発させるピ
アス型電子銃11が取り付けられている。このピアス型
電子銃11は、ルツボ9内の金属磁性材料10に向かっ
て電子ビーム12が出射されており、金属磁性材料10
を溶融してベースフィルム8の一方の面側に蒸発させて
いる。
【0009】また、冷却キャンロール7に沿って入射角
規制マスク部材13がルツボ9側に向かって取り付けら
れており、この入射角規制マスク部材13は、ベースフ
ィルム8の走行時にルツボ9から蒸着した金属磁性材料
10のベースフィルム8に対する最大入射角θmax及
び最小入射角θminを規制している。
【0010】また、入射角規制マスク部材13のうちで
最小入射角θmin側の内側にはノズル14が取り付け
られており、このノズル14から酸素が蒸発した金属磁
性材料10に向かって射出されている。
【0011】また、ピアス型電子銃11から出射される
電子ビーム12は、軌道に偏向磁界を印加するための偏
向マグネット15と、ルツボ9に近設した偏向マグネッ
ト16とにより制御されている。従って、ルツボ9の長
手方向に電子ビーム12を走査することによりベースフ
ィルム8の幅方向にスキャンされて、蒸発したCo又は
CoNiなどの金属磁性材料10がベースフィルム8の
幅方向にCoO又はCoNiOなどの金属磁性薄膜とし
て成膜され、これをベースフィルム8の長さ方向に繰り
返すことにより長尺な薄膜磁気テープ8が巻取ロール4
側に巻き取れている。
【0012】ここで、ルツボ9から蒸発した金属磁性材
料10をベースフィルム8上に成膜する際、ベースフィ
ルム8への耐熱性を考慮して、図5に示したように、矢
印方向に回転する冷却キャンロール7の内部には、冷却
器(図示せず)が設置され、蒸着時にベースフィルム8
の温度上昇による変形などを抑制している。そして、こ
の様な斜方蒸着方法では、冷却した回転自在な冷却キャ
ンロール7の周面にルツボ9からの金属磁性材料10が
付着しない様に、ベースフィルム8のエッジ部分を入射
角規制マスク部材13によって覆っており、ベースフィ
ルム8の幅寸法に対して入射角規制マスク部材13の幅
方向の開口寸法が狭く設定されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、斜方蒸着法
を適用した一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置1を
用いて、ルツボ9から蒸発したCo又はCoNiなどの
金属磁性材料10をベースフィルム8上に金属磁性薄膜
を薄く成膜する際に、ベースフィルム8を冷却キャンロ
ール7の周面に沿わせながら冷却キャンロール7でベー
スフィルム8を冷却しているものの、図6に示したよう
に、金属磁性材料10の蒸着時にベースフィルム8が急
激に熱負荷を受けて金属磁性薄膜が成膜され、且つ、金
属磁性薄膜の内部応力も負荷されて、ベースフィルム8
の金属磁性薄膜形成面側の最表面のみが急激な熱収縮を
起こす。
【0014】とくに、ベースフィルム8の走行時に張力
の加わっていないフィルム幅方向の熱収縮は大きく、図
7(a),(b)に示したように金属磁性薄膜側が内側
に反ってベースフィルム8にカッピングが生じる。そし
て、ベースフィルム8上に金属磁性薄膜を成膜した後
に、保護膜層や潤滑層及びバックコート層等を形成し、
完成したベースフィルム8をスリッタにより所定の幅に
裁断して、磁気テープ化した時にカッピング(テープ幅
方向の反り)量が大きいことが問題であった。この際、
薄膜磁気テープに対して安定したヘッドタッチで良好な
電磁変換特性を得るために、蒸着時に生じたカッピング
量を一定値以内に抑える必要があった。
【0015】また、近年の蒸着磁気記録テープ(MEテ
ープ)では金属磁性薄膜形成後、保護膜層や潤滑層及び
バックコート層等を形成する工程が後工程としてあり、
裁断して磁気テープ化するまでの後工程でも上記フィル
ム幅方向の最表面の熱収縮は経時的に解放されて動くた
めに、図7(c)に示したようにフィルム幅方向の両側
に2本シワが発生し、後工程の走行性や膜厚分布に多大
な悪影響を及ぼしていた。このため歩留まりはかなり悪
くなっていた。
【0016】これらの問題を解決するために、ベースフ
ィルム8上に金属磁性薄膜を成膜した後、ベースフィル
ム8を加熱ロールに密着走行させることにより、ベース
フィルム8のガラス転移点Tg以上の温度で熱処理(ア
ニーリング)する方法が特開平6−295435号公報
に開示されている。しかしながら、この方法はベースフ
ィルム8の表面と加熱ロールの表面が密着走行すること
によるバンプ(密閉された気体が急激に膨張することに
よる気泡痕及び間に挟まれたゴミ等の異物やロール表面
突起の拡大痕)の発生原因にもなっていた。これらのバ
ンプは金属磁性薄膜の微小クラックを引き起こすことが
あり、これはドロップアウトの原因になっていた。また
安定したヘッドタッチで良好な電磁変換特性を得るため
には均一で微小なテープ表面粗さが求められ、これらの
不均一なバンプの発生を抑制する必要があった。
【0017】そこで、バンプの発生を抑えたうえで2本
シワの発生を防ぎ、カッピング量を低減させることを目
的とした磁気テープの製造方法及び磁気テープの製造装
置が望まれている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、真空槽内で帯状
のベースフィルムを冷却キャンロールの周面に沿って走
行させながら、前記冷却キャンロールの下方に設置した
ルツボ内の金属磁性材料を蒸発させて、前記ベースフィ
ルムの一方の面に金属磁性薄膜を成膜した後に、真空中
で前記ベースフィルムの一方の面と反対側の他方の面に
低パワー電子ビームを照射することを特徴とする磁気テ
ープの製造方法である。
【0019】また、第2の発明は、真空槽内で帯状のベ
ースフィルムを冷却キャンロールの周面に沿って走行さ
せながら、前記冷却キャンロールの下方に設置したルツ
ボ内の金属磁性材料を蒸発させて、前記ベースフィルム
の一方の面に金属磁性薄膜を成膜する手段と、前記金属
磁性薄膜を成膜した後に、真空中で前記ベースフィルム
の一方の面と反対側の他方の面に低パワー電子ビームを
照射する手段とを備えたことを特徴とする磁気テープの
製造装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る磁気テープの
製造方法及び磁気テープの製造装置の一実施例を図1乃
至図3を参照して詳細に説明する。
【0021】図1はベースフィルム上に金属磁性薄膜を
成膜した状態を示した図、図2は本発明に係る磁気テー
プの製造方法及び磁気テープの製造装置を説明するため
の図、図3は本発明に係る磁気テープの製造方法におい
て、実験1〜8の実験条件及び、実験1〜8の実験結果
を示した図である。
【0022】尚、説明の都合上、先に従来例で説明した
構成部材と同じ機能の構成部材について同一の符号を付
して適宜説明し、且つ、従来例と異なる構成部材に新た
な符号を付す共に、この実施例では従来例と異なる点を
中心に説明する。
【0023】本発明に係る磁気テープの製造方法及び磁
気テープの製造装置では、真空槽内でベースフィルムの
一方の面に金属磁性薄膜を成膜した直後に、真空槽内で
ベースフィルムの一方の面と反対側の他方の面に低パワ
ー電子銃からの低パワー電子ビームを照射することを特
徴とするものである。
【0024】そこで、本発明に係る磁気テープの製造装
置20は、先に図4で説明した一般的な薄膜磁気テープ
製造用蒸着装置1の真空槽2内を改造して、ベースフィ
ルム8の巻取側に側壁2b,2cを設けて蒸着側と低パ
ワー電子ビーム照射側とに2分させ、低パワー電子ビー
ム照射側に新たに付加するものとして、巻取側のガイド
ロール6により下流で図示左方にガイドロール21、小
径で回転自在な冷却キャンロール22、ガイドロール2
3,24、巻取ロール25を順に配設すると共に、小径
の冷却キャンロール22と対向して真空槽2の側壁2d
に低パワー電子銃26を取り付け、更に、低パワー電子
銃26の周囲に低パワー電子ビーム27をベースフィル
ム8の幅方向にスキャンさせるための偏向マグネット2
8を取り付けている。
【0025】まず、上記した本発明に係る磁気テープの
製造装置20を用いて、図2に示したようにベースフィ
ルム8の一方の面8aに金属磁性薄膜Magを成膜する
際に、冷却キャンロール7の直径は1000mm、冷却
キャンロール7の幅は600mm、ベースフィルム8の
幅は560mm、ベースフィルム8上に成膜した金属磁
性薄膜Magの成膜幅は540mm、ルツボ9の幅は7
00mm、ルツボ9内の金属磁性材料(純コバルトC
o)10の溶融、蒸着は出力300kWの90゜偏向の
ピアス型電子銃11を用いた。また、入射角規制マスク
部材13は15mm厚のステンレス製で水冷しながら成
膜エリア外周を囲んでいる。また、ルツボ9の付近に
は、ピアス型電子銃11から出射された電子ビーム12
の適正な入射に必要な偏向マグネット16を設置した。
また、ルツボ9の片端部分からは連続的に金属磁性材料
(純コバルトCo)10が一定量供給されるように供給
機(図示せず)を設置した。
【0026】ここで、真空槽2内で帯状のベースフィル
ム8を冷却キャンロール7の周面に沿って走行させなが
ら、冷却キャンロール8の下方に設置したルツボ9内の
金属磁性材料10を蒸発させて、帯状のベースフィルム
8の一方の面8aに金属磁性薄膜Magを成膜するにあ
たって、入射角規制マスク部材13の最小入射角θmi
n側から酸素ガス1800ccmを導入し、金属磁性薄
膜(CoO膜)の膜厚が0.18μmになるよう透過及
び反射型膜厚モニターで制御しながら、6.4μmPE
T(ポリエチレンテレフタレート)製のベースフィルム
8の一方の面8aにCoO膜を長手方向に5000mほ
ど成膜している。
【0027】この後、金属磁性薄膜Magを成膜したベ
ースフィルム8が巻取側のガイドロール6、ガイドロー
ル21を順に経て小径の冷却キャンロール22に至る
と、ベースフィルム8の一方の面8aを矢印方向に回転
自在な冷却キャンロール22の周面に沿って密着走行さ
せ、ここでベースフィルム8上で金属磁性薄膜Magが
形成されていない他方の面8b(図1)に冷却キャンロ
ール22と対向した低パワー電子銃26からの低パワー
電子ビーム27を偏向マグネット28でベースフィルム
8の幅方向にスキャンさせながら照射して、他方の面8
bを低パワー電子ビーム27により適当な温度に加熱
し、ガイドロール23,24を経由してベースフィルム
8を巻取ロール25に巻き取っている。
【0028】次に、上記した磁気テープの製造装置20
を用いて以下の実験を行った後、バンプの発生の有無及
び図7(c)に示す2本シワの発生の状況とベースフィ
ルムの熱負け状況を観察した。また、ベースフィルム8
をスリッターにより6.35mm幅に裁断して図7
(a),(b)に示すカッピング量の測定を行った。ベ
ースフィルム8上の金属磁性薄膜面側が凹状にカッピン
グしている場合を正(+)、凸状にカッピングしている
場合を負(−)として評価した。
【0029】図3に示した実験条件では、先に図6で説
明した一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置1を用い
てベースフィルム8の一方の面8aに金属磁性薄膜Ma
gを成膜した場合を比較例(実験1)とし、本発明に係
る磁気テープの製造装置20を用いてベースフィルム8
の一方の面8aに金属磁性薄膜Magを成膜した後にベ
ースフィルム8上で金属磁性薄膜Magが成膜されてい
ない他方の面(一方の面と反対側の面)8bに低パワー
電子銃26からの低パワー電子ビーム27のビームパワ
ーを可変して照射した場合を本発明(実験2〜実験8)
とした。
【0030】<実験1(比較例)>先に図6で説明した
一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置1を用いて、酸
素ガス導入量1800ccmで、CoO膜を膜厚0.1
8μmになるよう透過及び反射型膜厚モニターで制御し
ながら、6.4μmPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)のベースフィルム8の一方の面8aに処理長500
0mを成膜し、ロール状に巻き取った。
【0031】<実験2(本発明)>本発明に係る磁気テ
ープの製造装置20を用いて、上記実験1と同条件でベ
ースフィイルム8の一方の面8aにCoO膜を5000
m成膜した後、図2に示すようにロール状に巻き取る手
前に予め設置した低パワー電子銃26からの低パワー電
子ビーム27で、ベースフィイルム8の他方の面8bに
低パワー電子ビーム27のビーム径を最大限に広げた状
態でフィルム全幅方向にスキャンしながら低パワー電子
ビーム27を照射し、その後ロール状に巻き取った。低
パワー電子ビーム27のパワーは1kWとした。
【0032】<実験3(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ2kWとした。
【0033】<実験4(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ4kWとした。
【0034】<実験5(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ6kWとした。
【0035】<実験6(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ8kWとした。
【0036】<実験7(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ10kWとし
た。
【0037】<実験8(本発明)>上記実験2と同条件
で低パワー電子ビーム27のパワーのみ15kWとし
た。
【0038】次に、上記した実験1〜8の実験結果につ
いて、図3を用いて説明する。
【0039】図3に示した如く、実験1の比較例、実験
2〜8の本発明について、バンプの発生、2本シワの発
生、熱負け、カッピング量について観察評価した。この
際、カッピング量は2本シワの内側の任意の箇所(同1
0チャンネル分)をそれぞれ測定した時の最大値を示し
ている。
【0040】図3に示した実験結果から明らかなよう
に、ベースフィルム8の一方の面8aに金属磁性薄膜M
agを成膜した後に、金属磁性薄膜Magを形成してい
ない他方の面8bに適当な低パワー電子ビーム27をベ
ースフィルム8の幅方向にスキャンしながら照射した場
合には、2本シワの発生を防ぐと共にカッピング量を大
幅に低減できることが判った。即ち、ベースフィルム8
の一方の面8aに金属磁性材料10を蒸着させた時に一
方の面8aに熱負荷が加わり、これによりカッピング
と、2本シワの発生が起きるが、ベースフィルム8の他
方の面8bに低パワー電子ビーム27を照射して他方の
面8bを低パワー電子ビーム27により適当な温度に加
熱することにより、蒸着時に対して逆補正することにな
りカッピング量及び2本シワを相殺できる。
【0041】尚、上記した実施例では、ベースフィルム
8の一方の面8aに金属磁性薄膜Magを成膜する工
程、ベースフィルム8の他方の面8bに低パワー電子ビ
ーム27を照射する工程とを同一の真空槽2内で行った
が、これに限ることなく、図4に示した一般的な薄膜磁
気テープ製造用蒸着装置1によりベースフィルム8上に
金属磁性薄膜Magを成膜した後、巻取ロール4を真空
槽2内から取り出して、別の真空槽内でベースフィルム
8の他方の面8bに低パワー電子ビーム27を照射する
ように構成しても良い。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係る磁気テープの
製造方法及び磁気テープの製造装置によれば、とくに、
ベースフィルムの一方の面に金属磁性薄膜を成膜した後
に、真空中でベースフィルムの一方の面と反対側の他方
の面に低パワー電子ビームを照射しているので、バンプ
発生が無く、また、2本シワの発生を防ぐと共にカッピ
ング量を大幅に低減でき、安定した電磁変換特性を有す
る良好な磁気テープが得られる。これは最終的には磁気
テープの製品歩留まりを向上せしめ、製品の低コスト化
に大きくつながるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベースフィルム上に金属磁性薄膜を成膜した状
態を示した図である。
【図2】本発明に係る磁気テープの製造方法及び磁気テ
ープの製造装置を説明するための図である。
【図3】本発明に係る磁気テープの製造方法において、
実験1〜8の実験条件及び、実験1〜8の実験結果を示
した図である。
【図4】斜方蒸着法を適用した一般的な薄膜磁気テープ
製造用蒸着装置の構成を示した構成図である。
【図5】一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置内の冷
却キャンロール近傍を示した斜視図である。
【図6】一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置により
ベースフィルム上に金属磁性薄膜を蒸着により成膜した
時のフィルム位置に対する温度を示した熱解析結果図で
ある。
【図7】一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置により
ベースフィルム上に金属磁性薄膜を蒸着により成膜した
時に生じるカッピングと2本シワとを説明するための図
である。
【符号の説明】
1…一般的な薄膜磁気テープ製造用蒸着装置、2…真空
槽、7…冷却キャンロール、8…ベースフィルム、8a
…一方の面、8b…他方の面、9…ルツボ、10…金属
磁性材料、11…ピアス型電子銃、12…電子ビーム、
13…入射角規制マスク部材、20…本発明に係る磁気
テープの製造装置、26…低パワー電子銃、27…低パ
ワー電子ビーム、Mag…金属磁性薄膜。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽内で帯状のベースフィルムを冷却キ
    ャンロールの周面に沿って走行させながら、前記冷却キ
    ャンロールの下方に設置したルツボ内の金属磁性材料を
    蒸発させて、前記ベースフィルムの一方の面に金属磁性
    薄膜を成膜した後に、真空中で前記ベースフィルムの一
    方の面と反対側の他方の面に低パワー電子ビームを照射
    することを特徴とする磁気テープの製造方法。
  2. 【請求項2】真空槽内で帯状のベースフィルムを冷却キ
    ャンロールの周面に沿って走行させながら、前記冷却キ
    ャンロールの下方に設置したルツボ内の金属磁性材料を
    蒸発させて、前記ベースフィルムの一方の面に金属磁性
    薄膜を成膜する手段と、 前記金属磁性薄膜を成膜した後に、真空中で前記ベース
    フィルムの一方の面と反対側の他方の面に低パワー電子
    ビームを照射する手段とを備えたことを特徴とする磁気
    テープの製造装置。
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