JP2903406B2 - 湾曲が小さくかつ迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

湾曲が小さくかつ迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に、支
持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層
を有し、他方の側にバッキング層を有するハロゲン化銀
写真感光材料に関する。
本明細書中、「バッキング層」とは、ハロゲン化銀乳
剤層を有する側と逆の側に形成される非感光性親水性コ
ロイド層のことを言う。
〔従来の技術〕
支持体の一方の側にハロゲン化銀乳剤層を有し、他方
の側にバッキング層を有する感光材料(以下適宜「片面
感光材料」と称することもある)は、各面の組成が同一
でないため、感光材料に湾曲が生じ易い。湾曲に伴う不
都合はいくつかあるが、例えば重要なこととして、自動
搬送装置で搬送する場合に、搬送トラブルを起こし易い
ということがある。
また、湾曲の度合い(以下適宜「カール度」と称する
こともある)が、条件により変動することがある。例え
ば温度や湿度が変化すると、片面感光材料は両面の各層
構成が異なるため、様々な湾曲を示し、よってカール度
が変動する。カール度の変動は、湾曲に対する対策を更
に困難にする。
一方、ハロゲン化銀写真感光材料は迅速処理が可能で
あることが望まれる。ところが片面感光材料は、一方の
面にのみ感光性の乳剤層が形成されるので、両面にハロ
ゲン化銀乳剤層を形成する場合に比して片面の銀量を多
くしなければならない場合も多い。かかる場合乳剤層中
の親水性コロイドの量も多くしなければならないことに
なって、処理時の感光材料の乾燥性が悪くなり、迅速処
理する上で不利になる。
乾燥性向上のためには、ハロゲン化銀乳剤層について
その親水性コロイドの量を少なくし、かつ硬膜度を高め
て乳剤層の吸水性を小さくすることが好ましい。しかし
かかる手段だけでは、写真特性の劣化を招き、例えばカ
ブリが高くなったり、粒状性が低下したり、スリキズ耐
性が悪くなったりする。
また前述の如く温度や湿度の変化に対する感光材料の
カール度の変動が小さいことが望まれるが、このために
はバッキング層と乳剤層との膜厚のバランスが重要であ
り、一般にバッキング層の膜厚を大きくしてバランスを
とることが考えられるが、バッキング層も厚くなると吸
水量が増加し、乾燥不良の原因となる。よって迅速処理
の要請には反することになる。
上記のように片面感光材料について湾曲(及びカール
度の変動)防止及び迅速処理の要請がされているわけで
あるが、双方を両立することは困難なのである。
〔発明の目的〕
本発明は、上記従来技術の問題点を解決して、湾曲が
小さく、かつ湾曲が生じた場合でも温度や湿度の変化に
対してそのカール度の変動が小さく、しかも迅速処理適
性が良好で、迅速処理した場合にも感度等の写真特性に
すぐれる片面感光材料及びその処理方法を提供せんとす
るものである。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、支持体の一方の側に少なくとも
1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他方の側にバッキン
グ層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、上記
ハロゲン化銀乳剤層を有する側の全乾燥膜厚TEと、上記
バッキング層を有する側の全乾燥膜厚TBとの比TE/TBが
0.8以上1.5以下であり、かつ上記ハロゲン化銀乳剤層を
有する側の面の吸水量が8.5〔g/m2〕以下であり、該ハ
ロゲン化銀乳剤層を有する側の面の吸水量よりバッキン
グ層を有する側の面の吸水量の方が小さいことを特徴と
するハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。
上記構成とすることにより、湾曲やその変動が小さ
く、かつ迅速処理に適した片面感光材料が得られたので
ある。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法は、上
記感光材料を、下記式に相当する条件で、処理するもの
である。
l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはハロゲン化銀写真感光材料が処理される際の
処理長さ(単位:m)であり、Tは該感光材料が上記lを
通過するのに要する時間(単位:秒)である。
また、本発明の別のハロゲン化銀写真感光材料の処理
方法は、上記感光材料を、下記式に相当する条件で、ロ
ーラー搬送式自動現像機により、処理するものである。
l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはローラー搬送式自動現像機の挿入口の第1ロ
ーラーの芯から、乾燥出口の最終ローラーの芯までの長
さ(単位:m)であり、Tは該感光材料が上記lを通過す
るのに要する時間(単位:秒)である。
以下本発明について更に詳述する。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の一方
の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、他
方の側にバッキング層を有する、いわゆる片面感光材料
である。
本発明の感光材料は、上記ハロゲン化銀乳剤層を有す
る側の全乾燥膜厚TEと、上記バッキング層を有する側の
全乾燥膜厚TBとの比TE/TBが、0.8以上1.5以下である。
本発明でいう膜厚とは、各側についての写真構成層の
乾燥膜厚のことであり、マット剤等の局部的な凸部の厚
みでなく、平均的な厚みである。
即ち理論的には、写真構成層1cm2当りに含有される個
々の添加物の重量X1〔g/cm2〕…Xn〔g/cm2〕をその物質
の密度(D1〔g/cm3〕…Dn〔g/cm3〕)で割った商で、そ
の添加物が占める膜厚が算出できる。従って、全膜厚
は、下記式により求められる。
実測する場合には、顕微鏡による断層観察や、マイク
ロメーターでの測定などにより知ることができる。
本発明の感光材料はかかる双方の膜厚TE,TBが、上記
の条件を満たすものである。
好ましくは、上記TE/TBが1.1以上1.3以下である場合
がよい。
また本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、ハロゲン
化銀乳剤層を有する側の面の吸水量が8.5〔g/m2〕以下
である。更に該ハロゲン化銀乳剤層を有する側の面の吸
水量より、バッキング層を有する側の面の吸水量の方が
小さい。
好ましくは、乳剤層を有する側の面の吸水量は、5.8
〜8.2〔g/m2〕であることがよい。またバッキング層を
有する側の面の吸水量は、4.0〜7.5g/m2であることが好
ましい。
本発明において、感光材料全体としての吸水量は15
〔g/m2〕以下であることが好ましい。更に好ましくは、
13.5〔g/m2〕以下であることがよい。
本発明において、吸水量とは、吸水した条件での重量
と乾燥重量との差を意味する。これは下記の条件で求め
られる値である。
即ち、温度20℃〜26℃、相対湿度50〜70%の範囲内
で、 を用いて感光材料を現像処理する。但し乾燥部への水分
持込量(吸水量)を測定するため、乾燥部を取りはず
し、ドライヤーは作動させず、スクイズ部から出てきた
直後(10秒以内)にウエット重量を測定する。更にこの
乾燥材料を温度23℃、相対湿度55%の下で5時間乾燥
し、乾燥重量を測定する。このウェット重量の乾燥重量
の差が、吸水量である。具体的には次の方法で求めたも
のである。
MG−SRフィルム(コニカ(株)製)四切フィルムを明
室で7秒間に1枚の割合で(フィルムの短辺を処理進行
方向とする)100枚連続して処理し、同様に、測定する
試料も同一サイズ、同一濃度とし、同一間隔で処理し、
スクイズラックから出てきた直後にウェット重量を測定
した。同試料を上記のように乾燥し乾燥重量とウェット
重量の差を求め単位を1m2当たりの吸水量として表した
ものが、本発明に係る吸水量である。
また、乳剤層を有する側の面(以下適宜「乳剤面」と
称する)及びバッキング層を有する側の面(以下適宜
「バック面」と称する)の各々の吸水量は、次のような
式で求められる。
即ち、各々の試料について、乳剤面のみ、バック面の
み、及び両面共にタンパク室分解酵素液で溶解除去した
3種の試料を作成し、各々の吸水量を測定する。
ここで 乳剤面及びバック面の有る試料の吸水量を HW 乳剤面のみ残した試料の吸水量を HE バック面のみ残した試料の吸水量を HB 支持体のみ残した試料の吸水量を BW 支持体の重量を BO とすると、 乳剤面の吸水量は HW−HB−1/2(BW−BO) バツク面の吸水量は HW−HE−1/2(BW−BO) で求められる。
各面の吸水量を本発明の範囲とするのには、各種の技
術的手段を用いることができるが、例えば各面側の層の
硬膜度を調整することで所望の吸水量にすることができ
る。また、例えば、バック面の硬膜度を乳剤面の硬膜度
より大きくすることで、バック面の吸水量を乳剤面より
小さくすることができる。
本発明の感光材料は、銀量から3.5〔g/m2〕以下であ
ることが好ましい。迅速処理適性を更に高めることがで
きるからである。
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤は、感度
の点で分光増感されていることが好ましい。例えば、オ
ルソ増感、パンクロ増感、更には赤外分光増感を行うこ
とができる。
また、特開昭59−192242号公報に記載の一般式〔I〕
及び/または〔II〕で示される赤外分光増感色素、特開
昭63−56652号公報の325頁,326頁に記載の分光増感色素
を用い、レーザープリンター用の感光材料として本発明
を適用することも好ましい例である。
用いるハロゲン化銀の組成は任意であり、ハロゲン化
銀として臭化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、及び塩化銀等の
通常のハロゲン化銀乳剤に使用される任意のものを適宜
用いることができる。好ましくは、沃臭化銀を用いる。
ハロゲン化銀粒子の晶癖や粒径も限定はなく、任意で
ある。
好ましい一つの態様にあっては、平均粒径0.1〜1.0μ
mの沃臭化銀を用いる。
ここで言う平均粒径の()とは、球状のハロゲン化
銀粒子の場合はその直径、それ以外の形状の粒子の場合
はその投影像を同面積の円像に換算した時の直径の平均
値であって、個々の粒子の粒径がriであり、その数がni
である時、下記の式によってが定義されたものであ
る。
本発明の感光材料におけるバッキング層には、水溶性
のバッキング染料を含有させることが好ましい。場合に
よって色調を整えるために、特開昭62−276539号公報に
記載されているような水不溶性の染料を添加してもよ
い。また性能上必要なければ、染料は用いなくてもよ
い。
本発明の感光材料において、ハロゲン化銀乳剤層とバ
ッキング層とは、各々支持体の別々の側に形成される
が、本発明において使用する支持体としては、写真感光
材料に通常用いられる可撓性支持体を用いることが好ま
しい。可撓性支持体として有用なものは、硝酸セルロー
ス、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート等の半合成または合成高分子から成るフ
ィルム、バライタ紙はまたはα−オレフィンポリマー
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブ
テン共重合体)等を塗布またはラミネートした紙等であ
る。支持体は染料や含量を用いて着色されてもよい。遮
光の目的で黒色にしてもよい。
これらの支持体の表面には一般に行われるように、写
真乳剤層等との接着をよくするために下塗処理されても
よい。支持体表面は下塗処理の前または後に、コロナ放
電、紫外線照射、火焔処理等を施してもよい。
本発明の実施に際しては、感光性ハロゲン化銀など
は、適当なバインダー中に分散して写真構成層中に存在
せしめることができる。バインダーとしては各種の親水
性コロイドが用いられるが、代表的にはゼラチンが好ま
しく使用される。ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの
ほか、酸処理ゼラチンや酵素処理ゼラチン、また、ゼラ
チンの加水分解物や酸素分解物その他のゼラチンから誘
導されるものも用いることができる。ポリビニルアルコ
ール等の合成高分子から成るものも用いることができ
る。
バッキング層に用いる親水性コロイドについても同様
である。
親水性コロイドをバインダーとする塗布膜の物体性を
改良する目的で、必要に応じて各種の膜物性、改良剤、
例えば硬膜剤を用いることは好ましいことである。硬膜
剤を用いる場合、この添加量の制御により、吸水量を所
望の値にできることは、前記したとおりである。
本発明の感光材料には、その他任意の添加剤が含有さ
れていてよく、これらはリサーチ・ディスクロージャー
176巻、No.17643(1978年12月)及び同187巻、No.18716
(1976年11月)に記載されており、その該当箇所を次の
表にまとめた。
本発明に係る感光材料の乳剤の調製に当たり使用でき
る公知の写真用添加剤も上記2つのリサーチ・ディスク
ロージャーに記載されており、次の表に記載箇所を示し
た。
次に、本発明の感光材料が処理される好ましい態様に
ついて述べる。
本発明の感光多材料を処理する際の処理長であるl
は、0.7を越え、3.1未満(単位:m)の範囲であることが
好ましい。lが0.7以下の場合、各処理工程が小さくな
り、感度が低下したりすることがあり、またローラー式
感光材料を搬送する装置に適用すると、使用するローラ
ー本数も小さくなって、搬送性が悪くなることがある。
逆にlが3.1以上の場合は、搬送スピードが大きくなり
すぎ、フィルムにスリ傷が出やすくなることがある。
またl0.75とTとの積は50以上124以下であることが
好ましい。この値が50未満である場合は、感光材料の感
度が低下することがあり、あるいは色残りが問題となる
ことがある。より好ましくはl0.75とTとの積が76以上
であることである。
一方l0.75とTとの積が124を超えると、感度はほと
んど上昇しないのに写真画像の粒状性が劣化したり、カ
ブリも高くなりだすことがある。
上記処理条件によると、高感度でありながら粒状性が
良く、しかも定着不良、水洗不良、乾燥不良を起こしに
くい好結果を得ることができる。
自動現像機を用いて処理する場合、ローラー搬送式自
動現像機を用いることが好ましく、その場合全搬送ロー
ラーの本数は、処理長であるlをローラー本数で割った
値が0.01〜0.04の範囲になるものであることが好まし
い。また各処理部位の時間は次のような範囲が好まし
い。
挿入+現像+渡り 25〜40% 定着+渡り 12〜25% 水洗+渡り 10〜25% スクイズ+乾燥 25〜45% 合 計 100% 使用されるローラーは、搬送部の直径が12mm〜60mm、
長さが30cm〜110cmの間が好ましく、材質は様々なもの
が使用でき、例えば現像、定着、水洗、乾燥の部位では
ベークライト系(ガラス粉、金属粉、プラスチック粉を
含んでもよい)のものや、ゴム系(ネオプレン、イソプ
レン、シリコンゴム等)のものを使用することができ
る。渡り部やスクイズ部には、撥水性で弾力性のあるシ
リコンゴム等や、吸水性の大きい合成皮革の商品明「ク
ラリーノ」(クラレ(株)製)を用いることが好まし
い。
尚処理の際に用いる現像液、定着液等の処理液は、感
光材料に応じて、適宜のものを用いることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により説明する。当然のことな
がら、本発明は、実施例により限定されるものではな
い。
実施例1 特開昭58−113927号公報の乳剤3(実施例)に示され
ている方法で、平均粒子直径1.71μmでアスペクト比が
約16:1の平板状沃臭化銀粒子を含有する乳剤を調製し
た。この粒子は沃臭化銀粒子全投影面積の80%以上を占
めている。但し、この粒子には、脱塩前に、後記分光増
感色素AとBを200:1の重量比で合計量としてハロゲン
化銀1モル当たり1000mg添加した。
分光増感色素を加える時はpH7.60とし、15分後にフェ
ニルカルバミル化ゼラチンを加え、酢酸でpHを低下さ
せ、凝集させて上澄液を除去した。
このようにして得られた粒子をハロゲン化銀粒子1モ
ル当たりの体積が500mlとなるよう純水を加え、52℃に
加熱し、そして分光増感色素AとBとを200:1の重量比
で合計の量がハロゲン化銀1モル当たり100mgになるよ
うに添加し、10分後にスチレンと無水マレイン酸の共重
合体0.6gを添加し、さらに2分後チオシアン酸アンモニ
ウム塩を銀1モル当たり2.6×10-3モル、及び適当な量
の塩化金酸とハイポを添加し、化学熟成を開始した。
この時、pH6.02、銀電位は49mVの条件で行った。
化学熟成終了15分前(化学熟成を開始してから80分
後)に沃化カリウムを銀1モル当たり300mg添加し、5
分後に10%(wt/Vol)の酢酸を添加し、pH値を5.6まで
低下させ、5分間そのpH値を保ち、その後水酸化カリウ
ム0.5%(wt/Vol)液を添加し、pHを6.15とし、その後
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デンを4×10-2モル及び石灰処理オセインゼラチンを後
記付量になるように添加し、化学熟成を終了し、そして
写真乳剤塗布を用意した。
尚、写真乳剤塗布液調製後のpHは6.30、銀電位は85mV
(35℃)であった。
このようにして調製した写真乳剤塗布液を、支持体の
一方の面上に塗布して、写真乳剤層とした。ここでは支
持体として、175μm厚のポリエチレンテレフタレート
フィルムを用いた。
尚、写真乳剤層は銀換算値で支持体の片側当たり3.2g
/m2ゼラチン量として2.2g/m2となるように塗布した。ま
た後記する保護層液を用い、該乳剤層上に保護層を形成
したが、この保護層は、ゼラチン付量として1.1g/m2と
なるように塗布した。また乳剤層を有する側と逆の面に
はバッキング層を設けるが、これはバッキング下層とバ
ッキング上層とから形成する。即ち下記に記載するバッ
キング層は、バッキング下層は、ゼラチン付量として3.
0g/m2、バッキング上層は1.2g/m2となるように2台のス
ライドホッパーコーターで80m/分のスピードでポリエチ
レンテレフタレートベースに両面同時塗布し、2分20秒
で乾燥多し、試料を得た。
得られた試料を蛍光増感紙KO−250(コニカ(株)販
売)の間に挟み、管電圧130KVP、20mAで、0.05秒間X線
を照射して、ペネトロメーターB型(アルミ階段、コニ
カメディカル(株)販売)を介して露光した後、後記の
ようにコニカ自動現像機SRX−501により後記する処理剤
(現像液及び定着液)を用い、45秒で処理するものとし
た。
試料1〜9はすべて乳剤層を有する側の膜厚TEが3.45
μm、バッキング層を有する側の膜厚TBは3.2μmであ
り、両者の比TE/TBは1.078であった。
試料調製に用いた分光増感色素は次のとおりである。
また乳剤液(ハロゲン化銀写真乳剤塗布液)に用いた
添加剤は次の通りである。添加量はハロゲン化銀1モル
当たりの量で示す。
また、保護層液に用いた添加物は次の通りである。添
加量は塗布液1当たりの量で示す。
乳剤塗布液には前記添加剤のほか、下記化合物(1)
(2)を、ハロゲン化銀1モル当たり下記の量になるよ
うに添加した。
即ち、化合物(1)を特開昭61−28545号公報におけ
る実施例1の(3)に記載の方法に準じて、化合物
(2)から成るオイル中に溶解して親水性コロイド溶液
中に分散したものを、上記添加量となる量添加した。
バッキング層を設けるための塗布液は、以下のように
準備した。
〈バッキング層〉 更に乳剤面側に塗布する保護層液と、バッキング層面
側に塗布するバッキング上層液に、下記硬膜剤液を、そ
れぞれの側の層の吸水量を第1表に示す量に調整するよ
うな量で添加し、第1表のように吸水量の異なる試料1
〜9を作成した。
第1表に示す各面の側の吸水量は、前記「発明の詳細
な説明」の項で定義した方法で測定したものである。
(硬膜剤液) 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ1,3,5−トリアジンナ
トリウム塩の水溶液2%(硬膜剤) 10ml ホルマリン35%(硬膜剤) 0.6ml グリオキサール水溶液40%(硬膜剤) 1.5ml 水を加えて 50ml 各試料について、感度を測定するとともに、乾燥性を
調べた。
感度は、表1の試料No.1のカブリ+1.0の黒化濃度を
与えるX線量の逆数を100とした相対感度に換算して示
した。乾燥性は後記する基準に従った。
本実施例における処理の条件は、次のとおりである。
即ち、試料である感光材料は、その処理長さl=1.95
(m)で、処理時間T=45(秒)とした。(l0.75×T
=74.26)。
本実施例においては、試料をコニカ(株)自動現像機
SRX−501を用いて処理を行った。自動現像機の設置場所
の温度は25℃、相対湿度は62%であった。
但し、乾燥性の評価に当たっては、実技的な乾燥性を
確認するため、処理機、処理剤は上記した感度測定と同
様の条件で行ったが、自動現像機設置場所の雰囲気は、
温度25℃、相対湿度80として、各試料の乾燥性を確認し
た。
試料の処理の仕方、サイズ、露光濃度は前述の吸水量
測定の場合と同一とした。
乾燥性の評価は次の基準に従い、5段階評価した。
乾燥性評価基準 1. 完全に乾いており、試料は、暖かい A 2. 完全に乾いており、試料は、冷たい B 3. 若干湿っている(1/3以下) C 4. 湿っている(2/3以下) D 5. 湿っている(2/2を越える) E 以上の評価結果を第1表に示した。乾燥性の評価は、
各試料側の乾燥の度合いを見る必要上、前記吸水量測定
と同じ条件としたが、この評価結果は通常の条件で自動
現像機処理する場合と相関するものである。
現像液及び定着液は次のものを使用した。
〈現像液〉XD−SR 35℃ (SRX−501、現像タンク内にはXD−SR−Sを
20ml/相当添加) 〈定着液〉XF−SR 33℃ 63cc/四切1枚で補充 〈水洗水〉水道水 18℃ (3.0/分供給) 第1表から理解されるように、本発明に係る試料は、
高感度が得られ、しかも乾燥性が良好であった。例え
ば、試料3(本発明)と試料9(比較)とを比べること
により、乳剤面の吸水量が本発明の範囲にあると、すぐ
れた結果が得られることがわかる。
また各試料について、相対湿度を23℃で20%〜80%に
連続変化し、カール度を確認したが、本発明に係る試料
はカールが小さい上に変化も少なく、良好であった。
試料1〜9まですべて、水に対する融点は94℃以上で
あった。
尚粒状性の傾向として、乳剤面の吸水量が8.5より大
きい試料No.4,7,8,9では、吸水量が小さくなるに従っ
て、粒状性が良くなる傾向があり、一方8.5以下の試料N
o.3,2,6,1,5では、粒状性が良好な状態でほぼ一定する
傾向があった。
実施例2 実施例1と同様の乳剤液、保護層液及びバッキング層
状を用い、塗布時に乳剤液とバッキング層下層の液付量
と硬膜剤量を変化させ、乳剤面側とバッキング面側の乾
燥塗布膜厚を調整するとともに、実施例1の硬膜剤液量
を調整して、硬膜度を変えて吸水量の異なる試料10〜22
を実施例1と同様に作成し、同様の評価を行った。その
結果を第2表に記す。カール度の変動の評価は、次のよ
うにして行った。
カール度の測定 温度23℃の下で、相対湿度を20%から80%に変化さ
せ、この間のカール度の変化の度合を観察した。
A ほとんど変化ない B 変化の度合は少ない C 変化の度合が大きい 第2表が示すように、本発明に係る試料は高感度で乾
燥性が良好で、カール度の変動も少なく、良好であっ
た。
〔発明の効果〕 上述の如く本発明によれば、乾燥性が良好で迅速処理
に適し、かつ湾曲が小さいとともにそのカール度の変動
も小さく、かつ迅速処理した場合でも高感度であるとい
う効果を有する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−151944(JP,A) 特開 昭63−25649(JP,A) 特開 昭63−23154(JP,A) 特開 昭60−61742(JP,A) 特開 昭61−138950(JP,A) 特開 昭58−93051(JP,A) 特開 昭61−129644(JP,A) 特公 昭40−1698(JP,B1) 特公 昭45−32037(JP,B1) 実公 昭36−6547(JP,Y1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の一方の側に少なくとも1層のハロ
    ゲン化銀乳剤層を有し、他方の側にパッキング層を有す
    るハロゲン化銀写真感光材料において、 上記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の全乾燥膜厚TEと、
    上記バッキング層を有する側の全乾燥膜厚TBとの比TE/T
    Bが0.8以上1.5以下であり、 かつ上記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の面の吸水量が
    5.8〜8.2[g/m2]であり、 該ハロゲン化銀乳剤層を有する側の面の吸水量よりバッ
    キング層を有する側の面の吸水量の方が小さいことを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料を、下記式に相当する条件で処理することを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはハロゲン化銀写真感光材料が処理される際の処
    理長さ(単位:m)であり、Tは該感光材料が上記lを通
    過するのに要する時間(単位:秒)である。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料を、下記式に相当する条件でローラー搬送式自動現像
    機により処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感
    光材料の処理方法。 l0.75×T=50〜124 0.7<l<3.1 但しlはローラー搬送式自動現像機の挿入口の第1ロー
    ラーの芯から、乾燥出口の最終ローラーの芯までの長さ
    (単位:m)であり、Tは該感光材料が上記lを通過する
    のに要する時間(単位:秒)である。
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