JP2957738B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2957738B2
JP2957738B2 JP9532891A JP9532891A JP2957738B2 JP 2957738 B2 JP2957738 B2 JP 2957738B2 JP 9532891 A JP9532891 A JP 9532891A JP 9532891 A JP9532891 A JP 9532891A JP 2957738 B2 JP2957738 B2 JP 2957738B2
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秀一 松浦
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温硬化で優れた特性
を示し、接着剤、積層材料、成形材料等に有用である熱
硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド酸又はポリイミドにポリマレ
イミドを添加してなる樹脂組成物は、その硬化物が強靱
で耐熱性を有することから種々の用途に使用されてい
る。例えば、接着剤、ワニスとして印刷配線板、プリプ
レグの製造に使用される。プリプレグは、さらに印刷配
線板等の作製に使用される。
【0003】例えば、USP4,362,826には、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット
酸二無水物から得られるポリアミド酸とビスマレイミド
化合物を含む熱硬化性樹脂組成物が開示されている。こ
の組成物は銅箔等の基材に流延塗布した後、加熱乾燥し
て硬化フィルム(基材に担持されたフィルム)とされる
ことが例示される。
【0004】しかし、上記のようなポリアミド酸にビス
マレイミドを添加してなる樹脂組成物は、ポリアミド酸
を使用するため、硬化時にポリマレイミドを反応させる
だけでなく、ポリアミド酸をイミド化させる必要があ
る。このため、硬化時に300℃以上の温度に加熱する
必要があり、熱に弱い基材に対しては適用できない。ま
た、ポリアミド酸のイミド化に伴い縮合水が発生するた
め、ポリマレイミドの存在によって低減されるとして
も、ボイドの発生を無視することはできない。特に、カ
プトンフィルム(ポリイミドフィルム)と銅箔等の金属
箔を接着するために、これらの間に上記組成物を介在さ
せて硬化させるときは、このようなボイドの発生は、接
着力の著しい低下の原因となる。また、USP4,36
2,826に開示の上記アミド酸をイミド化させて得ら
れるポリイミドが、有機溶剤に不溶であること及び不融
であることは、当業者間によく知られている。さらに、
USP4,362,826には、有機溶剤に可溶なポリ
イミドは具体的に例示されない。
【0005】ポリイミドとポリマレイミドを含む組成物
としては、例えば、USP3,842,143にテトラ
カルボン酸二無水物と過剰のジアミンを反応させて得ら
れる両末端にアミノ基を有する低分子量ポリイミドにポ
リマレイミドを添加してなる組成物が開示されている。
しかし、このような低分子量ポリイミドを用いた場合、
上記組成物から得られるフィルムには可とう性がなく、
自己支持性のフィルムとすることができない。USP
3,842,143には、自己支持性のフィルムが得ら
れるほど可とう性に富む組成物及びそのためのポリイミ
ドを例示するところがない。
【0006】さらに、特開昭62−30112号公報に
は、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル)スルホン及び必要に応じて2,4−ジアミノト
ルエンを使用して得られるポリイミドとポリマレイミド
を含む組成物が、良好なフィルム形成性を有し、このフ
ィルムが優れた接着性を示すことが開示される。また、
このポリイミドがトルエンとm−クレゾールの混合溶剤
に溶解することが開示される。しかし、特開昭62−3
0112号公報に開示のポリイミドは、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、塩化メチレン等の極性が小さい有機
溶剤には、溶解しない。また、上記組成物は、溶融可能
であり、250℃〜275℃の比較的低温で硬化して優
れた接着性を示すが、230℃以下の硬化温度では、特
性が低下する。
【0007】以上から明らかであるように、ポリイミド
及びポリマレイミドを含有する組成物において、十分に
低い硬化温度で優れた特性を示し、かつ、フィルム形成
性が優れたもの及びこのような組成物のためのポリイミ
ドは、従来知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリイミド
及びポリマレイミドを含有してなる樹脂組成物におい
て、ポリイミドとして新規なポリイミドを特に選定して
使用することにより、硬化温度が低くても優れた特性を
示すものを提供するものである。
【0009】本発明における熱硬化性樹脂組成物は、繰
り返し単位が化6〔一般式(I)〕
【化6】 〔ただし、一般式(I)中、Arは、化7の一般式
(a)又は化8の一般式(b)で示される二価の基、
【化7】 (ただし、一般式(a)中、ベンゼン環の水素はアルキ
ル基、ハロゲン、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基
で置換されていてもよく、このような置換基が2以上あ
るときこれらは同一でも異なつていてもよい)。
【化8】 (ただし、一般式(b)中、Aは−(CH2)m´−、−
C(=O)−、−O−、−S−、−SO2−、−C(C
32−又は−C(CF32−、n′及びm′は1以上
の整数であり、ベンゼン環の水素はアルキル基、ハロゲ
ン、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基で置換されて
いてもよく、これらの置換基が複数個ある場合これらは
同一でも異なつていてもよい。)Xは−O−又は−C
(=O)−O−を示し、R1、R2、R3及びR4は、それ
ぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基
を示す。〕で表されるポリイミド、及び 化9〔一般式(VI)〕
【化9】 〔ただし、一般式(VI)中、Rは炭素数2以上の整数価
の基であり、mは2以上の整数である。〕で表されるポ
リマレイミドを含有してなるものである。
【0010】前記ポリイミドは、化6〔一般式(II)〕
【化6】 (ただし、式中、Zは−C(=O)−、−SO2−、−
O−、−S−、−CH2−、−CO−NH−、−C(C
32−、−C(CF32−、−C(=O)−O−又は
結合を示し、nは1〜4の整数を示し、複数個のZはそ
れぞれ同一でも異なっていてもよく、各ベンゼン環の水
素は置換基で置換されていてもよい)で表わされる構成
単位(B)を含んでいてもよい。上記置換基としては、
アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンがある。
【0011】前記ポリイミドは、構成単位(B)をポリ
イミド中に90モル%以下含むのが好ましい。本発明の
ポリイミドは、より好ましくは、構成単位(A)/構成
単位(B)が90/10〜10/90に、特に好ましく
は90/20〜40/60になるように含むのが好まし
い。構成単位(B)を使用するとポリイミドの軟化点を
さらに低くすることができ、可とう性を改善することが
できる。
【0012】前記ポリイミドは、化7〔一般式(II
I)〕
【化7】 (ただし、式中、Arは二価の芳香族基、Xは−C(=
O)−又は−C−O−を示す)で表わされる酸二無水物
及び化8〔一般式(IV)〕
【化8】 (ただし、式中、Yはアミノ基又はイソシアネート基を
示し、R1,R2,R3及びR4は、それぞれ独立に炭素数
1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示す)で表され
る化合物を反応させて製造することができる。
【0013】まず、一般式(III)で表わされる酸二無
水物について詳述する。
【0014】一般式(III)中、Arは下記化9で表わ
される基(a)、下記化10で表わされる基(b)の二
価の基である。
【化9】 (ただし、式中、ベンゼン環の水素はメチル基,エチル
基,プロピル基の低級アルキル基,塩素,臭素,フツ
ハロゲン,メトキシ基,エトキシ基のアルコキシ基,
トリフルオロメチル基,ペンタフルオロエチル基,パー
フルオロブチル基,パーフルオロヘキシル基,パーフル
オロオクチル基のフツ素置換アルキル基で置換されてい
てもよく、このような置換基が2以上あるときこれらは
同一でも異なつていてもよい)。
【化10】 (ただし、式中、Zは ( CH3 ) m′,−C(=O)
−、−O−、−S−、−SO2−、−C(CH32−又
は−C(CF32−、n′及びm′は1以上の整数であ
り、ベンゼン環の水素はメチル基,エチル基,イソプロ
ピル基の低級アルキル基,塩素,臭素,フツ素のハロゲ
ン,メトキシ基,エトキシ基等のアルコキシ基,トリフ
ルオロメチル基,ペンタフルオロエチル基,パーフルオ
ロブチル基,パーフルオロヘキシル基,パーフルオロオ
クチル基のフツ素置換アルキル基で置換されていてもよ
く、これらの置換基が複数個ある場合これらは同一でも
異なつていてもよい)。
【0015】一般式(III)で表わされる酸二無水物の
具体例としてはカテコールビストリメリテート二無水
物,レゾルシノールビストリメリテート二無水物,ジヒ
ドロキシベンゼンビストリメリテート二無水物,ビスフ
エノールAビストリメリテート二無水物,テトラクロロ
ビスフエノールAビストリメリテート二無水物,テトラ
ブロモビスフエノールAビストリメリテート二無水物,
ビフエニルビストリメリテート二無水物、下記化11
〔一般式(A)〕で表わされる酸二無水物等が挙げられ
る。
【化11】 (ただし、式中、Xは−O−又は−C(=O)−O−を
示し、2個のXは同一でも異なっていてもよく、Rはア
ルキル基又はフルオロアルキル基を示し、複数のRは同
一でも異なっていてもよい)。
【0016】一般式(A)で表わされる酸二無水物の例
としては、下記化12〜化23のものがある。
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【0017】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、前記酸
二無水物以外の酸二無水物のポリイミドを、本発明の目
的を損なわない範囲で併用してもよい。このような酸二
無水物としては、3,3′,4,4′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−
〔2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチ
ル)エチリデン〕ビス(1,2−ベンゼンジカルボン酸
無水物)等がある。これらのポリイミドは、多くとも
リイミド全量に対して50モル%以下で、より好ましく
は30モル%以下で使用される。
【0018】前記した一般式(IV)で表される化合物の
うち、Yがアミノ基であるものとしては、4,4’−ジ
アミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テ
トラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’,5,5’−テトラn−プロピルジフェニルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テト
ライソプロピルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
−3,3’,5,5’−テトラブチルジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,
5’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
−3,3’−ジメチル−5,5’−ジイソプロピルジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチ
ル−5,5’−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,
4’−ジアミノ−3,5−ジメチル−3’,5’−ジエ
チルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,5−
ジメチル−3’,5’−ジイソプロピルジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノ−3,5−ジエチル−3’,
5’−ジイソプロピルジフェニルメタン、4,4’−ジ
アミノ−3,5−ジエチル−3’,5’−ジブチルジフ
ェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,5−ジイソプ
ロピル−3’,5’−ジブチルジフェニルメタン、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’
−ジブチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジメチル−5,5’−ジブチルジフェニルメ
タン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,
5’−ジブチルジフェニルメタン等がある。
【0019】前記した一般式(IV)で表される化合物の
うち、Yがイソシアネート基であるものとしては、上記
に例示したジアミンにおいて、「アミノ」を「イソシアネ
ート」と読み換えたものを例示することができる。
【0020】本発明において、酸二無水物の反応の相手
としては、一般式(IV)で表わされる化合物以外に化2
4〔一般式(V)〕
【化24】 (ただし、式中、Zは−C(=O)−、−SO2− 、−
O−、−S−、−CH2−、−CO−NH−、−C(C
32−、−C(CF32−、−C(=O)−O−又は
結合を示し、Yはアミノ基又はイソシアナート基を示
し、nは1〜4の整数を示し、複数個のZはそれぞれ同
一でも異なっていてもよく、各ベンゼン環の水素はアル
キル基、アルコキシ基又はハロゲンで置換されていても
よい)で表わされる化合物を併用してもよい。
【0021】一般式(V)で表わされる化合物として
は、一般式(V)中、一つのZと一つのYの組み合わせ
及び二つのZの組み合わせにおいて、それぞれは、同一
のベンゼン環に互いにパラ位又はメタ位に結合している
ものが好ましい。
【0022】一般式(V)で表わされる化合物のうち、
基Yがアミノ基であるジアミンとしては、ビス(アニリ
ノイソプロピリデン)ベンゼン、ビス(アミノフェノキ
シ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロ
パン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビ
ス(アミノフェノキシフェニル)ケトン、ビス(アミノ
フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,
4′−ビス〔3−(4−アミノ−α,α´−ジメチルベ
ンジル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン、4,4′−
ビス〔3−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジ
ル)フエノキシ〕ベンゾフエノン、4,4′−ビス〔4
−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノ
キシ〕ジフエニルスルホン、4,4′−ビス〔4−(4
−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕
ベンゾフエノン、4−〔3−(4−アミノ−α,α′−
ジメチルベンジル)フエノキシ〕−4′−〔4−(4−
アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジ
フエニルスルホン、4−〔3−(4−アミノ−α,α′
−ジメチルベンジル)フエノキシ〕−4′−〔4−アミ
ノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ベンゾ
フエノン、4,4′−ビス〔3−(3−アミノ−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスル
ホン、4,4′−ビス〔3−(3−アミノ−α,α′−
ジメチルベンジル)フエノキシ〕ベンゾフエノン、4,
4′−ビス〔2−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベ
ンジル)フエノキシ〕ジフエニルスルホン、4,4′−
ビス〔2−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジ
ル)フエノキシ〕ベンゾフエノン、3,3′−ビス〔3
−(4−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノ
キシ〕ジフエニルスルホン、3,3′−ビス〔3−(4
−アミノ−α,α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕
ベンゾフエノン等が挙げられ、これらを混合して用いて
もよい。
【0023】一般式(V)で表わされる化合物のうち、
基Yがイソシアナート基であるジイソシアナートとして
は、4,4′−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルケト
ン、4,4′−ビス〔3−(4−イソシアナート−α,
α′−ジメチルベンジル)フエノキシ〕ジフエニルスル
ホン等があり、その他、一般式(V)で表わされる化合
物のうち、基Yがアミノ基であるジアミンにおいては、
アミノ基をイソシアナート基に代えたものがある。
【0024】一般式(IV)で表わされる化合物と一般式
(V)で表わされる化合物は、前者/後者がモル比で1
0/90〜90/10になるように使用するのが好まし
い。この比が小さすぎると極性の小さな溶剤に対する溶
解性が低下する傾向にあり、大きすぎると一般式(V)
で表わされる化合物を使用することによってポリイミド
の軟化点を低下させる効果が小さくなる。上記の比は、
40/60〜90/10であるのが特に好ましい。この
場合には特にジオキサン、ジグライム、モノグライム、
トルエン等に対する溶解性の点で好ましい。
【0025】酸二無水物の反応の相手としてジアミンを
使用する場合、前記したジアミンと併用してもよい他の
ジアミンとしては、ジアミノジフエニルメタン、ジアミ
ノジフエニルエーテル,ジアミノジフエニルスルホン,
ジアミノジフエニルケトン,ジアミノジフエニルプロパ
ン,フエニレンジアミン,トルエンジアミン,ジアミノ
ジフエニルスルフイド,ジアミノジフエニルヘキサフル
オロプロパン,ジアミノジアルキルジフエニルメタン等
があり、これらは二種以上併用してもよく、本発明の目
的を損なわない範囲で使用される。
【0026】また、酸二無水物の反応の相手として、ジ
イソシアナートを使用する場合、前記したようなジイソ
シアナートと併用してもよいジイソシアナートとして
は、ジフエニルメタンジイソシアナート,トルイレンジ
イソシアナート等の前記した他のジアミンのアミノ基を
イソシアナート基にかえたものがある。前記したいずれ
のジイソシアナートも、上記したジアミンを常法に従い
ホスゲンと反応させることによつて製造することができ
る。
【0027】本発明において、ポリイミドは、次のよう
にして製造することができる。酸二無水物の反応の相手
としてジアミンを使用する場合、酸二無水物とジアミン
を有機溶媒中、必要に応じてトリブチルアミン,トリエ
チルアミン,亜リン酸トリフエニル等の触媒の存在下、
100℃以上、好ましくは180℃以上に加熱して、イ
ミド化までを行なわせて、直接ポリイミドを得る方法
(触媒は、反応成分の総量に対して0〜15重量%使用
するのが好ましく、特に0.01 〜15重量%使用する
のが好ましい)、酸二無水物及びジアミンを有機溶媒中
100℃未満で反応させてポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸のワニスをいつたん製造し、この後、このワ
ニスを加熱してイミド化するか、無水酢酸,無水プロピ
オン酸,無水安息香酸等の酸無水物,ジシクロヘキシル
カルボジイミド等のカルボジイミド化合物等の閉環剤、
必要に応じてピリジン,イソキノリン,トリメチルアミ
ン,アミノピリジン,イミダゾール等の閉環触媒を添加
して化学閉環(イミド化)させる方法(閉環剤及び閉環
触媒は、それぞれ、酸無水物1モルに対して1〜8モル
の範囲内で使用するのが好ましい)等がある。
【0028】前記有機溶剤としては、N−メチル−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリドン等の非プロトン性極性溶媒、フエ
ノール、クレゾール、キシレノール、p−クロルフエノ
ール等のフエノール系溶媒等が挙げられる。
【0029】また、溶媒としてはベンゼン,トルエン,
キシレン,メチルエチルケトン,アセトン,テトラヒド
ロフラン,ジオキサン,モノグライム,ジグライム,メ
チルセロソルブ,セロソルブアセテート,メタノール,
エタノール,イソプロパノール,塩化メチレン,クロロ
ホルム,トリクレン,テトラクロロエタン等のうち、原
料モノマー及びポリイミド又はポリアミド酸を溶解する
ものを使用してもよく、これらを溶解しないものは、溶
解性をそこなわない範囲で他の溶剤と混合して用いるこ
とができる。
【0030】前記したポリイミド及びその前駆体である
ポリアミド酸の製造に際し、場合により、固相反応、3
00℃以下での溶融反応等を利用することができる。
【0031】また、酸二無水物の反応の相手としてジイ
ソシアナートを使用する場合は、前記した直接ポリイミ
ドを得る方法に準じて行なうことができる。ただし、反
応温度は室温以上、特に60℃以上であれば充分であ
る。
【0032】本発明において、酸二無水物とその反応の
相手は、ほぼ等モルで用いるのが好ましいが、いずれか
一方の過剰量が10モル%、特に好ましくは5モル%ま
では許容される。
【0033】本発明において、一般式(III)で表わさ
れる酸二無水物及びこの反応の相手として一般式(IV)
で表わされる化合物を使用することにより、低軟化点
で、かつ、低沸点溶剤にも可溶なポリイミドが得られ
る。従来の知見からは一般式(III)で表わされる酸二無
水物を使用すれば、得られるポリイミドが低軟化点であ
るとも低沸点溶剤に可溶であるとも言えず、また、同様
に一般式(IV)で表わされる化合物を使用すれば、得ら
れるポリイミドが低軟化点であるとも低沸点溶剤に可溶
であるとも言えないのであるから、本発明におけるポリ
イミドが上記の特性を示すのは、これらの化合物の組合
せによる顕著な特性であると考えられる。さらに、一般
式(III)で表わされる酸二無水物及び一般式(IV)で表
わされる化合物に、酸二無水物の反応の相手として一般
式(V)で表わされる化合物を組み合わせると、得られ
るポリイミドの軟化点をさらに低くできるだけでなく、
極性の小さな低沸点溶剤に対する溶解性をさらに改善す
る上で好ましい。また、一般式(V)で表わされる化合
物を併用するとポリイミドに可とう性を付与する点で好
ましい。ポリイミドが低沸点溶剤に溶解するということ
は、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等に
比し、ポリイミド又はポリイミドとポリマレイミドを溶
解して得られるワニスを使用するときに作業性がよくな
るだけでなく、該ワニスから塗布、流延等により塗膜、
フィルム等を作製するときにより低温で乾燥することが
できるので好ましい。
【0034】上記ポリマレイミドはN,N′−(4,
4′−ジフエニルメタン)ビスマレイミド、N,N′−
(4,4′−ジフエニルオキシ)ビスマレイミド、N,
N′−p−フエニレンビスマレイミド、N,N′−m−
フエニレンビスマレイミド、N,N′−2,4−トリレ
ンビスマレイミド、N,N′−2,6−トリレンビスマ
レイミド、N,N′−エチレンビスマレイミド、N,
N′−〔4,4′−〔2,2′−ビス(4,4′−フエ
ノキシフエニル)イソプロピリデン〕〕ビスマレイミ
ド、N,N′−ヘキサメチレンビスマレイミド、下記化
25〜化30で表わされる化合物あり、単一で又は二
種以上混合して使用される。
【化25】 (以下、これをBMIMと略称する)、
【化26】
【化27】 (以下、これをATUBMIと略称する)、
【化28】
【化29】
【化30】 (式中、rは整数を示す)
【0035】ポリイミドとポリマレイミドの混合割合
は、目的に応じて適宜決定されるがポリマレイミドをポ
リイミド100重量部に対して5〜180重量部で用い
るのが好ましい。ポリマレイミドが少なすぎると硬化が
十分でなく、多すぎると樹脂組成物がもろくなる。特に
自己支持性のフイルムを製造する場合、可撓性を十分保
有させる点で、ポリマレイミドはポリイミド100重量
部に対して100重量部以下の割合で用いるのが特に好
ましい。
【0036】本発明における樹脂組成物は、275℃よ
り低い温度(さらには、230℃より低い温度)で硬化
させて優れた耐熱性等を示す硬化物を得ることができ、
より低温で硬化させるためには、t−ブチルパーベンゾ
エート、t−ブチルハイドロパーオキシド、ベンゾイル
パーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3等の有機過酸化物などの
ラジカル重合開始剤を配合することが好ましく、特にそ
の硬化反応を例えば、200℃前後で起こさせることが
できる。ラジカル重合開始剤は、ポリイミド及びポリマ
レイミドの総量に対して0.1〜10重量%用いるのが
好ましい。
【0037】本発明における樹脂組成物は、ポリイミド
(A)とポリマレイミド(B)さらに、必要に応じてラジ
カル重合開始剤を粉状で混合したものでもよく、これら
を有機溶剤に溶解したもの(ワニス)であつてもよい。
このとき使用できる有機溶剤としては、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非水極性溶
剤以外に、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライ
ム、モノグライム等のエーテル系溶剤、塩化メチレン等
の塩素系溶剤、トルエン等の芳香族系溶剤などの低沸点
溶剤又は極性の小さな有機溶剤がある。
【0038】本発明における樹脂組成物は、ガラス板,
ステンレス板等に流延,乾燥後、加熱硬化させて硬化フ
イルムとすることができる。このフイルムは絶縁フイル
ム、積層板用のベースフイルム等に有用である。
【0039】本発明における樹脂組成物は、これ自体を
接着剤として用いることができる。この接着剤はワニス
状で用いてもよく、該ワニスをガラス板,ステンレス板
等に流延,乾燥した後引き剥がして基材を含まず、可と
う性に富み、未硬化であるフイルム状接着剤(自己支持
性フイルム状接着剤)にしてから用いることができる。
このような接着剤は各種用途に使用することができる
が、アルミニウム板等の金属板,ポリイミドフイルム等
のプラスチツクフイルムなどの芯材と銅箔,アルミ箔等
の金属箔を張り合わせて金属張り積層板を製造するため
の接着剤として特に有用である。この接着剤は、比較的
低い加熱で(硬化温度で)優れた接着力を示す。
【0040】ワニス状の本発明における樹脂組成物は、
また、ガラス布,カーボンクロス等の基材に含浸,乾燥
してプリプレグとして用いることもできる。
【0041】上記のフイルム状接着剤及びプリプレグの
製造に際し、乾燥温度と時間は用いる溶剤,ポリマレイ
ミドの種類によつて異なる。温度はポリマレイミドの重
合が顕著になる温度よりも低く保つ必要があるが、本発
明の樹脂組成物は低沸点溶剤又は極性が小さく揮発しや
すい有機溶剤に溶解することができるため、より低い温
度で乾燥できる。このときラジカル開始剤が存在してい
ても重合反応を抑えて容易に乾燥することができる。時
間は残存溶剤量が5重量%以下になるようにするのが好
ましい。
【0042】さらに、本発明における樹脂組成物は、粉
状のまま成形材料として用いることもできる。ポリマレ
イミドの種類によつて硬化温度が異なるが、これらを加
熱硬化することによつて強じんな耐熱性成形物が得られ
る。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの範囲に限定されるものではない。
【0044】まず、本発明において使用されるポリイミ
ドの合成例を示す。
【0045】合成例1 撹拌機,温度計,窒素ガス導入管、塩化カルシウム管を
備えた4つ口フラスコに4,4′−ジアミノ−3,
3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン
(IPDDM)2.745g(7.5ミリモル)と2,2−ビ
ス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニルプロパン〕
(BAPP)1.025g (2.5ミリモル)及びN,N−
ジメチルホルムアミド(DMF)28.6g を入れ、溶
解した。次に、5℃を越えないように冷却しながらビス
フエノールAビストリメリテート二無水物(BABT)
5.76g (10.0ミリモル)を少しづつ加えた後、5℃を
越えないように冷却しながら1時間、次いで、室温で6
時間反応させてポリアミド酸を合成した。得られたポリ
アミド酸のワニスに無水酢酸2.55g 及びピリジン
1.98g を加え、室温で3時間反応させてポリイミド
を合成した。得られたポリイミドのワニスを水に注いで
得られる沈殿を分離、粉砕,乾燥してポリイミド粉末を
得た。
【0046】このポリイミド粉末をDMFに0.1g/dl
の濃度で溶解し、30℃で測定したときの還元粘度は
1.35dl/gであった。図1にこのポリイミドの赤外線
吸収スペクトルを示す。
【0047】また、このポリイミド粉末を種々の有機溶
剤に5重量%の濃度になるように添加して室温で溶解状
態を観察することによって溶解性試験を行った。その結
果、該ポリイミド粉末は、DMF、N−メチルピロリド
ン(NMP)、ジオキサン、テトラヒドロフラン(TH
F)、塩化メチレン、ジグライム、モノグライム、トル
エンに可溶であった。
【0048】さらに、このポリイミド粉末をDMFに溶
解した。得られたワニスをガラス板上に流延した後、8
0℃で10分間乾燥した後、剥離し、鉄枠にとめて15
0℃で1時間乾燥してフィルムを得た。
【0049】また、ポリイミド粉末をトルエンに溶解し
た。得られたワニスをガラス板上に流延した後、70℃
で10分間乾燥した後、剥離し、鉄枠にとめて150℃
で30分間乾燥してフィルムを得た。
【0050】このようにして得られたフィルムを用いて
ペネトレーション法により荷重25kg/cm2 、昇温速
度10℃/分の条件でポリイミドの軟化点を測定した。
これらの結果、いずれの場合もポリイミドの軟化点は2
60℃であつた。また、得られたいずれのフィルムも1
80度の角度に折り曲げて可とう性試験を行ったとこ
ろ、フィルムは割れず良好な可とう性を示した。
【0051】この合成例で得られたポリイミドは、下記
化31で表わされる構成単位α75モル%及び下記化3
2で表わされる構成単位β25モル%を含む。構成単位
α:
【化31】 構成単位β:
【化32】
【0052】合成例2 IPDDM2.745g及びBAPP1.025g の
代わりに、IPDDM1.83g(5.0ミリモル)及びビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン
(m−APPS)2.16g(5.0ミリモル)を用いること
以外は合成例1に準じてポリイミド粉末を得、このポリ
イミド粉末を用いて合成例1に準じて還元粘度の測定及
び溶解性試験を行った。図2にこのポリイミドの赤外線
吸収スペクトルを示す。その結果、得られたポリイミド
粉末は、還元粘度1.02dl/gを有し、DMF、NM
P、ジオキサン、塩化メチレン、ジグライムに可溶であ
った。さらに、合成例1のDMFを使用した場合に準じ
てフィルムを作製した。また、DMFをジオキサンに換
えて同様に行いフィルムを作製した。これらのフィルム
を使用して合成例1に準じてポリイミドの軟化点の測定
及び可とう性試験を行った。ポリイミドの軟化点はいず
れも245℃であり、得られたいずれのフィルムも可と
う性に優れていた。
【0053】この合成例で得られたポリイミドは、前記
構成単位α50モル%及び下記化33で表わされる構成
単位γ50モル%を含む。構成単位γ:
【化33】
【0054】合成例3 IPDDMの使用量を3.66g(10.0ミリモル)とし、
BAPPを使用しないこと以外は合成例1に準じてポリ
イミド粉末を得、このポリイミド粉末を用いて合成例1
に準じて還元粘度の測定及び溶解性試験を行った。その
結果、得られたポリイミド粉末は、還元粘度0.35dl/
gを有し、軟化点275℃であり、DMF、NMP、T
HF、ジオキサン、塩化メチレン、ジグライム及びトル
エンに可溶であった。図3にこのポリイミドの赤外線吸
収スペクトルを示す。さらに、合成例1のDMFを使用
した場合に準じてフィルムを作製し、ポリイミドの軟化
点の測定及び可とう性試験を行った。ポリイミドの軟化
点は275℃であり、フィルムは可とう性試験の結果割
れてしまい、もろいものであった。この合成例で得られ
たポリイミドは、前記構成単位αを100モル%含む。
【0055】実施例1 合成例1で得られたポリイミド粉末100gと2,2−
ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フエニル〕プ
ロパン(BBMI)50g をN,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)400gに溶解し、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート3gを添加して樹脂組成物(ワニス)
を得た。この樹脂組成物をガラス板上に流延し、80℃
で30分乾燥した後、引き剥がしてフイルムを得た。こ
のフイルムを鉄枠に止めてさらに150℃で1時間加熱
することによって良く乾燥した未硬化のフィルム状接着
剤を得た。このフィルム状接着剤は厚さ25μm、軟化
点167℃であり、180度の角度に折り曲げても割れ
ず優れた可とう性を示した。
【0056】このフィルム状接着剤を200℃で2時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転移点202℃、伸びは7.6%であった。
【0057】上記フイルム状接着剤を50μm厚のポリ
イミドフィルムと35μm厚の片面粗化銅箔の間にはさ
んで30Kg/cm2,200℃,2時間の条件でプレスし
てフレキシブル印刷配線板用基板を得た。この基板の9
0度銅箔引きはがし強さは、室温雰囲気で1.3Kgf/c
m、200℃雰囲気で1.2Kgf/cm(いずれの場合も、
引張り速度50mm/分で測定したとき)であった。ま
た、この基板を300℃の半田浴に60秒間浸漬しても
ふくれ、剥離は生じなかつた。
【0058】実施例2 BBMIの代りに前記に例示したビスマレイミドATU
BMI30gを添加する以外は実施例1に準じてフイル
ム状接着剤を得た。得られたフイルム状接着剤は厚さ2
5μm、軟化点172℃であり、180度に折曲げても
割れず可とう性に優れたものであつた。
【0059】このフィルム状接着剤を200℃で1時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転位点207℃、伸びは11.0%であっ
た。
【0060】上記フイルム状接着剤を用いて実施例9に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で1.1Kgf/cm、200℃雰囲
気で1.1Kgf/cm(いずれの場合も、引張り速度50
mm/分で測定したとき)であった。また、この基板を
300℃の半田浴に60秒間浸漬してもふくれ、剥離は
生じなかつた。
【0061】実施例3 ATUBMIの使用量を50gとする以外は実施例2に
準じてフイルム状接着剤を得た。得られたフイルム状接
着剤は厚さ25μm、軟化点147℃であり、180度
に折曲げても割れず可とう性に優れたものであつた。
【0062】上記フイルム状接着剤を用いて応用例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た。この基板
の90度銅箔引きはがし強さは、室温雰囲気で0.9Kg
f/cm、200℃雰囲気で0.9Kgf/cm(いずれの場合
も、引張り速度50mm/分で測定したとき)であっ
た。また、この基板を300℃の半田浴に60秒間浸漬
してもふくれ、剥離は生じなかつた。
【0063】実施例4 ATUBMIの使用量を10gを添加する以外は実施例
2に準じてフイルム状接着剤を得た。得られたフイルム
状接着剤は厚さ25μm、軟化点195℃であり、18
0度に折曲げても割れず可とう性に優れたものであつ
た。
【0064】このフィルム状接着剤を200℃で1時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転位点220℃、伸びは16%であった。
【0065】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で1.1Kgf/cm、200℃雰囲気
で1.0Kgf/cm(いずれの場合も、引張り速度50mm
/分で測定したとき)であった。また、この基板を30
0℃の半田浴に60秒間浸漬してもふくれ、剥離は生じ
なかつた。
【0066】実施例5 合成例1で得られたポリイミド粉末100gとATUB
MI50g をトルエン300gとDMF100gの混
合溶媒に溶解し、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を3g添加して樹脂組
成物(ワニス)を得た。この樹脂組成物をガラス板上に
流延し、80℃で10分乾燥した後、引き剥がしてフイ
ルムを得た。このフイルムを鉄枠に止めてさらに150
℃で30分間加熱することによって良く乾燥した未硬化
のフィルム状接着剤を得た。このフィルム状接着剤は厚
さ25μm、軟化点175℃であり、180度の角度に
折り曲げても割れず優れた可とう性を示した。
【0067】このフィルム状接着剤を200℃で1時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転移点215℃、伸びは10.4%であっ
た。
【0068】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で1.2Kgf/cm、200℃雰囲気
で1.1Kgf/cm(いずれの場合も、引張り速度50mm
/分で測定したとき)であった。また、この基板を30
0℃の半田浴に300秒間浸漬してもふくれ、剥離は生
じなかつた。
【0069】実施例6 実施例5において、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を3g使用しないこ
と以外、実施例5に準じて未硬化のフィルム状接着剤を
得た。このフィルム状接着剤は厚さ25μm、軟化点1
75℃であり、180度の角度に折り曲げても割れず優
れた可とう性を示した。
【0070】このフィルム状接着剤を230℃で5時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転移点210℃であった。
【0071】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス温度230℃、プレス時間は5時間)。この基板
の90度銅箔引きはがし強さは、室温雰囲気で1.0Kg
f/cm(引張り速度50mm/分で測定したとき)であっ
た。また、この基板を300℃の半田浴に60秒間浸漬
してもふくれ、剥離は生じなかつた。
【0072】実施例7 BBMIの代りに前記に例示したビスマレイミドBMI
M30gを添加する以外は実施例1に準じてフイルム状
接着剤を得た。得られたフイルム状接着剤は厚さ25μ
m、軟化点195℃であり、180度に折曲げても割れ
ず可とう性に優れたものであつた。
【0073】このフィルム状接着剤を200℃で1時間
加熱して完全に硬化させたところ、得られた硬化フィル
ムはガラス転位点205℃、伸びは9.4%であった。
【0073】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で0.9Kgf/cm、200℃雰囲
気で0.9Kgf/cm(いずれの場合も、引張り速度50
mm/分で測定したとき)であった。また、この基板を
300℃の半田浴に60秒間浸漬してもふくれ、剥離は
生じなかつた。
【0074】実施例8 合成例2で得られたポリイミド粉末100gとBBMI
30gを用いて実施例1に準じてフイルム状接着剤を得
た。得られたフイルム状接着剤は厚さ25μm、軟化点
195℃であり、180度に折曲げても割れず可とう性
に優れたものであつた。
【0075】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で0.9Kgf/cm(引張り速度50
mm/分で測定したとき)であった。
【0076】実施例9 BBMIの使用量を50gとする以外は実施例8に準じ
てフイルム状接着剤を得た。得られたフイルム状接着剤
は厚さ25μm、軟化点182℃であり、180度に折
曲げても割れず可とう性に優れたものであつた。
【0077】上記フイルム状接着剤を用いて実施例1に
準じてフレキシブル印刷配線板用基板を得た(ただし、
プレス時間は1時間)。この基板の90度銅箔引きはが
し強さは、室温雰囲気で1.0Kgf/cm(引張り速度5
0mm/分で測定したとき)であった。
【0078】実施例10 合成例3で得られたポリイミド粉末100gとN,N’
−(ジフェニルメタン)ビスマレイミド50g をトル
エン200gとDMF200gの混合溶媒に溶解し、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3を3g添加して樹脂組成物(ワニス)
を得た。この樹脂組成物を厚さ100μmのガラスクロ
スに含浸させて80℃で30分間、次いで150℃で3
0分間加熱して乾燥し、プリプレグを得た。
【0079】このプリプレグを5枚重ね、これをさらに
35μm厚の片面粗化銅箔の間にはさんで50Kg/c
m2,230℃,1時間の条件でプレスして銅張り積層板
を得た。この積層板の90度銅箔引きはがし強さは、室
温雰囲気で0.9Kgf/cm(引張り速度50mm/分で測
定したとき)であった。また、この基板を300℃の半
田浴に60秒間浸漬してもふくれ、剥離は生じなかつ
た。上記積層板の銅箔を剥がした後測定したガラス転移
点は245℃であった。
【0080】比較例1 撹拌機,温度計,窒素ガス導入管、塩化カルシウム管を
備えた4つ口フラスコにm−APPS2.16g(5.0ミ
リモル)とメタトルイレンジアミン0.61g(5.0ミリ
モル)及びDMF24.0g を入れ、溶解した。次に、
氷冷下BTDA3.22g (10.0ミリモル)を少しづつ
加えた後、5℃を越えないように冷却しながら5時間反
応させてポリアミド酸を合成した。得られたポリアミド
酸のワニスに無水酢酸2.55g 及びピリジン1.98
g を加え、室温で3時間反応させてポリイミドを合成
した。得られたポリイミドのワニスを水に注いで得られ
る沈殿を分離、粉砕,乾燥してポリイミド粉末を得た。
【0081】このポリイミド粉末を用いて合成例1に準
じて還元粘度の測定及び溶解性試験を行った。その結
果、得られたポリイミド粉末は、還元粘度0.72dl/
gを有し、DMFには可溶であったが、ジオキサン、T
HF、ジグライム、モノグライム、トルエンに不溶であ
った。
【0082】このポリイミド粉末100gとBMI10
g をDMF400gに溶解して樹脂組成物(ワニス)
を得た。この樹脂組成物をガラス板上に流延し、100
℃で10分乾燥した後、引き剥がしてフイルムを得た。
このフイルムを鉄枠に止めてさらに150℃で30分
間、180℃30分間加熱することによって良く乾燥し
た未硬化のフィルム状接着剤を得た。このフィルム状接
着剤は、軟化点が230℃であり、180度の角度に折
り曲げても割れず優れた可とう性を示した。
【0083】上記フイルム状接着剤を35μm厚の片面
粗化銅箔の間にはさんで30Kg/cm2、200℃、1時
間の条件でプレスしたが接着できなかった。上記樹脂組
成物に2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン−3を3g溶解して上記と同様にして
フイルム状接着剤を作成し、これを35μm厚の片面粗
化銅箔の間にはさんで30Kg/cm2,200℃,1時間
の条件でプレスしたが接着できなかった。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜3における熱硬化性樹脂組成
物は、低温硬化で接着性、耐熱性等の特性が優れたもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得られたポリイミドの赤外線吸収ス
ペクトルである。
【図2】合成例2で得られたポリイミドの赤外線吸収ス
ペクトルである。
【図3】合成例3で得られたポリイミドの赤外線吸収ス
ペクトルである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位が化1〔一般式(I)〕 【化1】 〔ただし、一般式(I)中、 Arは、化2の一般式(a)又は化3の一般式(b)で
    示される二価の基、 【化2】 (ただし、一般式(a)中、ベンゼン環の水素はアルキ
    ル基、ハロゲン、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基
    で置換されていてもよく、このような置換基が2以上あ
    るときこれらは同一でも異なつていてもよい)。 【化3】 (ただし、一般式(b)中、Aは−(CH2)m´−、−
    C(=O)−、−O−、−S−、−SO2−、−C(C
    32−又は−C(CF32−、n′及びm′は1以上
    の整数であり、ベンゼン環の水素はアルキル基、ハロゲ
    ン、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基で置換されて
    いてもよく、これらの置換基が複数個ある場合これらは
    同一でも異なつていてもよい。)Xは−O−又は−C
    (=O)−O−を示し、 R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に炭素数1〜4
    のアルキル基又はアルコキシ基を示す。〕で表されるポ
    リイミド、 及び 化4〔一般式(VI)〕 【化4】 〔ただし、一般式(VI)中、Rは炭素数2以上の整数価
    の基であり、mは2以上の整数である。〕で表されるポ
    リマレイミドを含有してなる熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】繰り返し単位化1〔一般式(I)〕、化5
    〔一般式(II)〕からなり、化1/化5が100/0〜
    10/90モル%のポリイミドと請求項1記載のポリマ
    レイミドを含有してなる熱硬化性樹脂組成物。 【化5】 〔ただし、一般式(II)中、 Ar、Xは一般式(I)に同じ、 Zは−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−
    CH2−、 −CO−NH−、−C(CH32−、−C(CF3
    2−、−C(=O)−O−又は結合を示し、 nは1〜4の整数を示し、複数個のZはそれぞれ同一で
    も異なっていてもよく、各ベンゼン環の水素はアルキル
    基、アルコキシ基又はハロゲンで置換されていてもよ
    い。〕
  3. 【請求項3】請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物にお
    いて、さらにラジカル重合開始剤を含有させてなる熱硬
    化性樹脂組成物。
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