JP3142443B2 - 熱可塑性樹脂発泡シートの成形方法および成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂発泡シートの成形方法および成形品

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JP3142443B2 JP18855394A JP18855394A JP3142443B2 JP 3142443 B2 JP3142443 B2 JP 3142443B2 JP 18855394 A JP18855394 A JP 18855394A JP 18855394 A JP18855394 A JP 18855394A JP 3142443 B2 JP3142443 B2 JP 3142443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂発泡シー
ト、例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリ塩化ビニル、
発泡ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂発泡シートの
成形方法および成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡ポリスチレンのような熱可塑
性樹脂発泡シートの成形は、成形機の加熱炉内において
熱可塑化し、最大2次発泡厚み、すなわち、空気中にお
ける加熱炉による単純輻射加熱により得られる発泡厚み
まで発泡させた後に成形金型部に移し、真空成形、マッ
チモールド成形などにより所定肉厚を持つ所定形状の成
形品を得る方法が一般に行われている。
【0003】従来の成形品では、発泡肉厚はその気泡構
造を破壊しない範囲において厚いほうが強度面において
有利とされてきており、加熱炉内の加熱において充分な
発泡厚みを得ることを前提として、加熱条件を含む成形
条件あるいは成形品の物性面での検討がなされてきてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂発泡シー
トによる成形品のなかでも特にトレーのような成形品の
成形は、強度に対する要求が大きく、そのために種々の
改善が行われてきた。最初は、成形品の厚みおよび重量
により強度をコントロールしていたが、成形品を重ねた
とき嵩が大きくなり輸送コストの問題が発生したことか
ら、形状についての検討がなされ、側壁部の厚みを薄く
して角度を開き、底部分の厚みを厚くして強度を上げる
方法がなされている。すなわち、熱可塑性樹脂発泡シー
トを成形機の加熱炉で加熱し、成形金型間で成形品を成
形する場合、成形金型間のクリアランスを、側壁部は熱
可塑性樹脂発泡シートの2次発泡厚みより狭くし、底は
厚くしておき、型合わせした後に、両面真空吸引により
底部分の厚みを厚くする方法が提案されている(特公昭
63−65491号公報など)。しかし、この方法は熱
可塑性樹脂発泡シートを最大2次発泡厚み近くまで発泡
させて成形するものであり、両面真空吸引の際に気泡破
壊が生じて気泡の連通化が生じ強度低下を起こす場合が
あり、さらに、熱可塑性樹脂発泡シートの2次発泡厚み
を加熱炉から成形されるまでにおいて必要範囲内にコン
トロールすることは難しく、成形品の形状に変形が発生
したり底部の厚みにバラツキが発生することがあった。
【0005】また、熱可塑性フィルムを少なくとも一方
の面にラミネートした熱可塑性樹脂複合発泡シートある
いは熱可塑性樹脂低密度発泡シートにより成形品を成形
する場合には、成形金型内で高い真空度が必要とされる
ことから、ラミネートした熱可塑性フィルムが剥離した
り、また、熱可塑性樹脂低密度発泡シートの場合には、
成形品の気泡が連通化して強度が低下する問題が発生し
ていた。このような理由から、熱可塑性フィルムをラミ
ネートした熱可塑性樹脂複合発泡シートあるいは熱可塑
性樹脂低密度発泡シートについては成形装置内で発泡シ
ートを再発泡させる両面真空吸引による真空成形はほと
んど行われていない。
【0006】一方、熱可塑性樹脂発泡シートの加熱炉内
での発泡条件とその後の成形装置での成形条件に伴う熱
可塑性樹脂発泡シートの熱特性の変化について多くの実
験、研究も行われてする。すなわち、 1.熱可塑性樹脂発泡シートの加熱特性として、最大2
次発泡厚みは発泡シート厚みの2.2〜2.5倍であ
り、発泡シート内に残存する発泡ガス濃度により変動は
するもののこの値を越えることは難しい。
【0007】2.成形金型内において真空吸引により再
発泡させる場合、気泡破壊を起こすことなく再発泡を行
わせうる限度は最大2次発泡厚みの約15%増までが限
度であって、それ以上に強制発泡させると、シート断面
中央部より気泡破壊を起こすと共に空洞化を生じシート
強度が低下する。従って、気泡破壊を起こさない限度で
の高い発泡厚みで成形する必要がある。
【0008】3.一度発泡したものを成形金型などの外
圧力により肉厚規制を行えば、発泡体の気泡の座屈、崩
壊を伴いやすくなる。 などの事実が知られている。そのような事実を背景に、
最大2次発泡厚みにいたる前の状態の熱可塑性樹脂発泡
シートを雄雌両成形金型間でさらに真空吸引により発泡
させ厚みを増加させる成形方法が提案されており(特開
平4−332623号公報参照)、そこでは、当該熱可
塑性樹脂発泡シートの最大2次発泡厚みの75〜85%
程度まで発泡させたものを用いて成形金型内で真空吸引
により成形する場合に、最終製品としての必要な強度を
最も端的に表すいわゆるリブ圧縮強度は大幅に向上する
ことが示されている。
【0009】しかし、通常の熱可塑性樹脂発泡シートは
加熱炉内通過後も当該熱可塑性樹脂発泡シートの2次発
泡が持続することから、この方法を有効に行うには、成
形範囲の広い(2次発泡厚み増加率の少ない)特殊な発
泡シートを準備するか、または、成形金型およびそのク
リアランスに応じて発泡シートの仕様を変えることが必
要とされる。
【0010】本発明は上記のような事実を鑑み、熱可塑
性樹脂発泡シートの持つ前記した熱特性を最大限に活用
し、高い強度と低スタック性を持つ成形品を得るための
熱可塑性樹脂発泡シートの成形方法および成形品を得る
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱可塑性
樹脂発泡シートの持つ熱特性についてさらに追求すべく
成形実験を継続して行った。その結果、加熱炉で最大2
次発泡厚み近くまで発泡させた熱可塑性樹脂発泡シート
を成形金型内での両面真空吸引で再発泡させる場合に、
強度低下を引き起こすことなく厚くすることができるの
は、最大2次発泡厚みの5〜6%程度までであり、それ
以上厚みを厚くしようとすると、気泡の連通化を起こし
強度は低下すること、成形金型のクリアランスを2次発
泡シートの厚みより狭くすればするほど気泡がつぶされ
て強度は低下するので、成形金型のクリアランスは2次
発泡シートの厚みとの関係で一定の制限が課せられるこ
と、最大2次発泡厚みに近くまで発泡させた発泡シート
ほど気泡をつぶすと強度は低下すること、を知った。
【0012】その知見を基に、より効率的な熱可塑性樹
脂発泡シートの成形方法がないかさらに検討した結果、
最大2次発泡厚みの75〜90%まで加熱炉で加熱して
2次発泡させた熱可塑性樹脂発泡シートを用い、それを
成形金型間で成形すること、成形に際しては、2次発泡
の継続を停止させるためにシートの表面を迅速に冷却す
ること、シートの一方の面にまず金型面の一部を接触さ
せその後金型の型閉じを行うことにより変形の少ない良
い形状の成形品が得られること、成形後の成形品を切断
して気泡の形状を観察したところ、実質的に球形状の気
泡の集合の場合に強度が強くなることなどを知った。そ
して、それらの条件を満たすことにより、発泡シートま
たは積層発泡シートで、より強度のある成形品を成形す
ることができることを知覚した。
【0013】本発明は上記の知覚に基づくものであり、
基本的に、熱可塑性樹脂発泡シートまたは熱可塑性樹脂
発泡シートの少なくとも片面に熱可塑性フィルムを1層
以上積層した熱可塑性樹脂複合発泡シートを、最大2次
発泡厚みの75〜90%まで加熱炉で加熱して2次発泡
させたのち、雄型または雌型の一方から真空吸引しなが
ら該2次発泡シートの表面を冷却しつつ、雄型または雌
型の一方の表面を先行して前記2次発泡シートの表面に
密着させ、その後に双方の金型の型合わせをし両面真空
吸引させることを特徴とする。
【0014】本発明はさらに、熱可塑性樹脂発泡シート
または熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片面に熱可
塑性フィルムを1層以上積層した熱可塑性発泡複合発泡
シートを、熱で可塑化したのち、成形金型間で両面真空
吸引させることにより得られる成形品であって、該成形
品は少なくとも側壁部と底部分とを有し、かつ、気泡の
形状が、側壁部ではその大半が厚み方向に偏平した球形
状であり、底部分ではその大半が実質的に球形状である
ことを特徴とする成形品をも開示する。
【0015】本発明においては、熱可塑性樹脂発泡シー
トとしては、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、ポリカーネート系樹脂、アクリ
ル系樹脂のようなものを用い得る。ポリスチレン系樹脂
としてはスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、
イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチル
スチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルト
ルエン、ビニルキシレンの単独重合体または共重合体、
例えば樹脂としてはスチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン・アクリル共重合体、耐衝撃性ポリスチレ
ン、スチレン・アクリルニトリル樹脂、アクリロニトリ
ル・ブタジエン−スチレン樹脂などの耐熱性、耐衝撃性
に優れた樹脂も使用できる。一般的には、ポリスチレン
樹脂が広く使用される。
【0016】熱可塑性発泡複合発泡シートに用いる熱可
塑性フィルムとしては、線状低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、プロピレンホモ
ポリマー、エチレン・プロピレンランダムコポリマー、
エチレン・プロピレンブロックコポリマー、エチレン・
プロピレン−ブテン−ターポリマー、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共
重合体(例えば、エチレン−メチルメタクリレート共重
合体)、エチレン−不飽和カルボン酸金属塩共重合体
(例えば、エチレン−アクリル酸マグネシウム(または
亜鉛)共重合体)、プロピレン−塩化ビニルコポリマ
ー、プロピレン−ブテンコポリマー、プロピレン−無水
マレイン酸コポリマー、プロピレン−オレフィン共重合
体(プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテ
ン−1共重合体)ポリエチレンまたはポリプロピレンの
不飽和カルボン酸(例えば、無水マレイン酸)変性物、
エチレン−プロピレンゴム、アタクチックポリプロピレ
ンなどが挙げられ、ポリエチレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体およびこ
れら2種以上の混合物などのフィルムがあげられる。
【0017】結晶性ポリプロピレン系樹脂としては結晶
性プロピレンホモポリマーが好適であるが、それ以外に
結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性エチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体などのポリプロピレ
ンを主とする重合体が挙げられる。また、ポリスチレン
系樹脂、ポリエステル系樹脂など、前記熱可塑性樹脂発
泡体で例示した樹脂も適宜使用できる。
【0018】さらに、内容物の鮮度保持を長くするため
に予め抗菌剤例えば銀イオン、わさびからの抽出液など
を混合したフィルムやガスバリヤ性フィルムを熱可塑性
樹脂発泡シートに積層することが好ましい。これらのガ
スバリヤ性フィルムとしては、エチレン酢酸ビニル系共
重合体、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、塩
化ビニリデン系・アクリロニトリル共重合体、アクリロ
ニトリル系メチルメタアクリレート・ブタジエン共重合
体、ナイロン6、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、高密度
ポリエチレン、アイオノマー樹脂(例えば、登録商標サ
ーリン)、あるいは、金属蒸着フィルムの単独、もしく
は、これら複数のフィルムを積層したものが用いられ
る。
【0019】アルミ箔、またはアルミ箔を積層した熱可
塑性樹脂フィルムを積層することもできる。本発明にお
いて、熱可塑性樹脂発泡シートと熱可塑性樹脂フィルム
との積層には、接着剤による積層、あるいは熱ロールに
よる積層、共押出、あるいは発泡シートとフィルムの中
間にTダイから押し出された溶融状態の接着性樹脂フィ
ルムを介して圧着積層する方法などがある。使用しうる
接着剤としては熱可塑性樹脂系接着剤、熱可塑性エラス
トマー系接着剤、感圧型接着剤、ホットメルト型接着
剤、ゴム系接着剤などの何れでも良い。例えば、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル
共重合体およびこれらの混合物、スチレンブロックブタ
ジエンブロック共重合体エラストマー、スチレンブタジ
エン共重合体エラストマーなどを用いることができる。
【0020】熱圧着の場合には熱ロールで接合面の反対
側よりフィルムを加熱、圧着する。この場合、加熱、圧
着するロールの表面は、クロムメッキまたはテフロンコ
ーティングを行い、加熱されたフィルムとの接着あるい
はべたつきを防止している。本発明においては、熱ロー
ルによる加熱圧着と共に、接合面を加熱装置によって加
熱することが好ましい。
【0021】本発明に用いる成形金型は、雄型と雌型を
型合わせして両面真空吸引する成形方法に用いられる従
来知られた成形金型を基本に用いることができる。ただ
し、雄型または雌型の一方真空吸引して2次発泡シート
の表面を冷却しつつ、雄型または雌型の一方の表面を先
行して2次発泡シートの表面に密着させるようにする。
それにより、加熱炉通過後の2次発泡を止めるための十
分な冷却を広範囲でかつ均一に行うことができ、変形の
少ない形の良い成形品を得ることができる2次発泡シー
トの2次発泡厚みを維持することができる。
【0022】好ましくは、雌金型と雄金型のクリアラン
スを、底部分では2次発泡後のシートの厚みの90〜1
10%とし、側部分では底部分のクリアランスの45〜
95%としたものを用いる。それにより、本発明におい
ては、加熱炉内での2次発泡厚みを最大2次発泡厚みの
90%以下に抑えてあることおよび迅速な冷却により2
次発泡厚みが維持されることとが相まって、底部分では
気泡は破壊することなく、気泡の形状を2次発泡時の球
形状をほぼそのまま維持することができ、側壁部でも気
泡の座屈、崩壊はほとんで発生せず、その気泡形状を厚
み底向に偏平した球形状として維持することが可能とな
る。それにより、強度も強くかつ低スタック性の成形品
を容易に得ることができる。
【0023】なお、本発明による成形品において、成形
品の気泡形状C、すなわち、気泡の厚み方向の気泡径に
対する切断方向の気泡径の比の平均値Cが、側壁部の厚
み方向のほぼ中心部において1≦C≦2の範囲であり、
底部分の厚み方向のほぼ中心部において0.9≦C≦
1.1の範囲であることは特に好ましい態様である。さ
らに、本発明の好ましい態様においては、この成形時に
は雄金型または雌金型の少なくとも一方には0.5〜2
mm、好ましくは0.7〜1.5mm径の真空吸引用開
孔を開口面積0.15〜2.5%の範囲に明け、かつ、
その型面側は250〜550mmHgで真空吸引するこ
とにより好適に使用することができ、さらに、低密度発
泡シートも支障なく使用できる。
【0024】なお、真空吸引時での成形金型内の真空度
は、本発明者らの実験によれば、真空度が250mmH
g程度未満の場合には、成形品の変形、形の出、圧縮強
度の効果の点では格別の増加は見られず、むしろ、熱可
塑性フィルムを少なくとも1層以上積層した熱可塑性発
泡複合シートを成形する場合に、積層されたフィルムが
剥がれたり、また、真空吸引用開孔が比較的大きい場合
(1.1mm以上)真空吸引用開孔の穴またはスリート
跡が成形品に残るという問題が生じ、さらに、真空度が
550mmHgを越える場合は、真空に引く力が不足
し、発泡シートの型との接触不良により冷却が不足して
成形品の形状が安定しない、例えば成形成形品(成形
品)の底部がふくらみ安定性が無くなる、ことが分かっ
た。
【0025】従って、本発明による熱可塑性樹脂発泡シ
ートの成形方法においては、真空吸引時での成形金型内
の真空度は、250mmHg〜550mmHgであるこ
とが好ましい値である。
【0026】
【作 用】本発明においては、加熱炉内にて熱可塑性樹
脂発泡シートをその最大2次発泡厚みの75%ないし9
0%まで発泡させる。それにより、2次発泡シートの中
心部分の気泡形状をほぼ球状となる。それを成形型内に
導き、雌金型または雄金型の真空吸引をしながら2次発
泡シートに近づけ、2次発泡シートの表面を冷却しなが
ら雌金型または雄金型の一方の面に接触させる。その後
に2次発泡シートを当該金型に沿わせつつ真空吸引を継
続することによりシートの片面を冷却しつつ発泡を抑え
ながら広範囲にシートの一方面を金型を接触させること
ができる。
【0027】続いて金型の型合わせを行い、両面真空吸
引により好ましくは2次発泡シートの他方の面も金型面
に密着させることにより平滑性を上げると同時に変形の
少ない形の出の良い成形品が得られる。成形時に、金型
のクリアランスが前記のように所定の範囲とされている
ことにより、底部分の気泡形状は実質的に球状とするこ
とができ気泡破壊を起こさない限度での高い発泡厚みで
成形することが可能となる。また、側壁部は気泡の座
屈、崩壊を伴わない範囲で肉薄とされるので、所要のリ
ブ圧縮強度は維持した状態で低スタック性の要求も満た
すことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 〔実施例1〕次の特性を持つ発泡ポリスチレンシートを
用いて実験を行った。 厚 み 坪 量 最大2次発泡厚み(X) シートA 2.3mm 195g/m2 5.3mm シートB 1.6mm 225g/m2 3.5mm A、Bのシートを加熱炉内で2次発泡させ、成形金型に
導入した。2次発泡シートが雄金型に接触する前より1
50mmHgで真空引吸を行い2次発泡シートの一方の
面が雄金型に接触してから約0.5秒後に雌型を型合わ
せした。雌型の真空吸引は270mmHgで型合わせす
るわずか前より行った。型合わせしてから雄型の真空を
切った。型併せ後0.4秒の真空吸引を行った。
【0029】雌雄金型のサイズは195(長さ)×12
0(巾)×25(高さ)であり、その真空吸引用開孔は
0.8mm径で120個、開口面積0.18%のものを
用いた。それぞれのシートについて、加熱炉での条件を
変えて異なった2次発泡厚みSのものを得、また、成形
金型についても底部分と側部分のクリアランスを違えた
複数の種類のものを用いて真空成形を行った。各成形品
について底厚み、側厚みを測定すると共に、底部と側壁
部の気泡形状C、すなわち、気泡の厚み方向の気泡径に
対する切断方向の気泡径の比の平均値Cを後記する手法
により求めた。さらに、成形品を5日間放置しておき、
荷重測定機(AIKOH ENGINEERING 社製)により成形品を
10mm圧縮(400mm/min)したときの反発力
によりリブ強度を測定した。
【0030】なお、気泡形状Cは次のようにして求め
た。成形品を切断して底部分aおよび側壁部bの拡大写
真を撮った(図1)。図2にその一部を拡大して示すよ
うに、それぞれのついて、厚み方向yに約6等分し、最
上位と最下位のものを除いた4層分(距離L)の気泡数
をイ、ロ、ハの3ケ所で数え、その合計数Mを求めた。
次に、切断方向xに長さlを取り、p、q、rの3ケ所
で気泡数を数え、その合計Nを求めた。そして、l/L
×M/Nの値を気泡形状Cの値とした。従って、Cがほ
ぼ1であれば気泡はほぼ球形状であることが示され、1
の値から外れるに従い気泡形状は偏平な形状であること
が示される。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、最大2次発泡厚
みXに対する2次発泡厚みSの割合が70%程度以下の
もの(5)および90%程度以上のもの(6、9、11)
は、底気泡の形状が大きく偏平しており、リブ強度が6
00以下であって、十分な強度が得られない。また、最
大2次発泡厚みXに対する2次発泡厚みSの割合が75
〜90%のものであっても、成形金型の底部クリアラン
スに対する側部クリアランスの割合が40%程度以下の
もの(1、7)には側部気泡の形状が大きく偏平してや
はりリブ強度が600以下となり、十分な強度が得られ
ない。
【0033】〔実施例2〕シートAおよびBに、83g
/m2 の耐衝撃性ポリスチレンフィルムを押出法により
ラミネートした熱可塑性樹脂発泡複合シートを用いて、
実施例1と同様な成形を行った。その結果、いずれの場
合もラミネートフィルムの剥離は見られなかった。
【0034】〔実施例3〕クリアランスが底4.0m
m、側部2.7mmの成形金型を用い、かつ、成形金型
の真空吸引用開孔を変えて、シートAについて実施例1
と同条件の成形を行った。得られた成形品について同様
にしてリブ強度を測定した。その結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】その結果、リブ強度は600以上のものを
得られたが、径が0.5mm未満の場合には、成形時に
発泡シートから発生する粉により穴詰まりが多く発生し
た。また、2mmを越える場合には真空度を上げても真
空吸引用開孔の跡が成形品に残った。さらに、真空吸引
用開孔開口面積が0.1%未満の場合には、成形時真空
度を下げても発泡シートと成形金型内面との接触が悪
く、冷却不足となって変形が生じた。また、加熱された
2次発泡シートが成形金型型内に移動し、金型内面に接
する前の真空吸引空気によるシートの冷却が不足し、変
形が生じた。2.5%越える場合には、真空度を下げる
のに必要以上の開口面積となり意味をなさない。
【0037】〔比較例1〕シートAを加熱炉内で2次発
泡させ、成形金型に導入すると同時に型合わせして27
0mmHgで真空吸引を行った。その他の条件は実施例
1と同様にして処理を行い、成形品について同じ項目の
測定を行った。その結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】その結果、実施例1の製造方法による場合
にはリブ強度が600以上であった、のものが、側
部分の中央部分の気泡がつぶされて偏平状なったことか
ら、リブ強度が500以下に低下している。また、実施
例1でリブ強度が600以下であったにおいてもさら
にリブ強度が低下している。
【0040】〔比較例2〕雌型の真空吸引を200mm
Hg、300mmHg、500mmHg、600mmH
gとし、他の条件は実施例1と同じ条件で成形を行っ
た。その結果、真空度が500mmHg〜600mmH
gでは型内発泡が不十分となり、冷却不足となって多く
の成形品が変形した。また、200mmHgでは多くの
成形品において気泡破壊が生じ、リブ強度が低下した。
【0041】〔比較例3〕シートAに85μmHIPS
(耐衝撃性ポリスチレン)フィルムを押出しラミネート
した素材を用い、真空度を変化させて、実施例1と同様
な方法により成形を行った。成形型クリアランスは底
4.0mm、側部2.7mm、真空孔0.8mm径で1
20個(開口面積0.18%)の型を用い、シートのフ
ィルム面が容器の外側になるようにして成形した。その
結果、真空度が210mmHg以下ではフィルムの剥離
が発生した。また、600mmHgでは型の出が悪く、
成形品の変形を見た。
【0042】〔考 察〕以上のことから、加熱炉で加熱
して最大2次発泡厚みの75〜90%まで2次発泡させ
たのち、少なくとも雄型または雌型の一方から真空吸引
しながら該2次発泡シートの表面を冷却しつつ、雄型ま
たは雌型の一方の表面を先行して前記2次発泡シートの
表面に密着させ、その後に双方の金型の型合わせをし両
面真空吸引させることにより、同時に型合わせをして真
空吸引する従来の方形方法によるものと比較してリブ強
度の高い成形品をうることができることがわかる(比較
例1との対比)。
【0043】また、雄型と雌型のクリアランスは底部分
において2次発泡シートの厚みの約90〜110%と
し、側部分においては底部分のクリアランスの45〜9
5%とすることにより、気泡の形状が、側壁部ではその
大半が厚み方向に偏平した球形状となり、底部分ではそ
の大半が実質的に球形状となることから、さらにリブ強
度の高い成形品が得られることもわかる。
【0044】さらに、この方法によれば、真空度が20
0mmHg程度まではフィルムの剥離が生じていないこ
とから、熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片面に熱
可塑性フィルムを少なくとも1層以上積層した熱可塑性
複合発泡シートに対しても良好な成形を行うことが可能
であることがわかる。また、真空度が600mmHg程
度では型の出が悪く、成形品の変形が見られることか
ら、本発明においては、真空度は約250mmHg〜5
50mmHgの範囲が有効であることがわかる。
【0045】
【発明の効果】上記のように、本発明によればリブ強度
が高くかつ低スタック性の成形品を容易に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法による得られる成形品の一例の断
面図であって、気泡形状を説明する図。
【図2】図1の部分的拡大図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 51/08 B29C 51/10 B29C 51/14 B29C 51/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂発泡シートまたは熱可塑性
    樹脂発泡シートの少なくとも片面に熱可塑性フィルムを
    1層以上積層した熱可塑性複合発泡シートを、加熱炉で
    加熱して最大2次発泡厚みの75〜90%まで2次発泡
    させたのち、雄型または雌型の一方から真空吸引しなが
    ら該2次発泡シートの表面を冷却しつつ、雄型または雌
    型の一方の表面を先行して前記2次発泡シートの表面に
    密着させ、その後に双方の金型の型合わせをし両面真空
    吸引させることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡シートの
    成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱可塑性樹脂発泡シート
    の成形方法であって、雄型と雌型のクリアランスは底部
    分において2次発泡シートの厚みの90〜110%であ
    り、側部分においては底部分のクリアランスの45〜9
    5%であることを特徴とする熱可塑性樹脂発泡シートの
    成形方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも片
    面に熱可塑性フィルムを1層以上積層した熱可塑性複合
    発泡シートを、熱で可塑化したのち、成形金型間で両面
    真空吸引させることにより得られる成形品であって、該
    成形品は少なくとも側壁部と底部分とを有し、かつ、気
    泡の形状が、側壁部ではその大半が厚み方向に偏平した
    球形状であり、底部分ではその大半が実質的に球形状で
    あり、成形品の気泡形状C、すなわち、気泡の厚み方向
    の気泡径に対する切断方向の気泡径の比の平均値Cが、
    側壁部の厚み方向のほぼ中心部において、1≦C≦2の
    範囲であり、底部分の厚み方向のほぼ中心部において、
    0.9≦C≦1.1の範囲であることを特徴とする成形
    品。
  4. 【請求項4】 真空度250mmHg〜550mmHg
    で両面真空吸引させることによる得られる請求項3記載
    の成形品。
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