JP3210329B2 - 10,11―メチレンジオキシ―20(rs)―カンプトテシン及び10,11―メチレンジオキシ―20(s) ―カンプトテシン類似体 - Google Patents

10,11―メチレンジオキシ―20(rs)―カンプトテシン及び10,11―メチレンジオキシ―20(s) ―カンプトテシン類似体

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は1989年9月15日に提出した米国特許出願07/4
07,779号の一部継続出願及び、放棄された米国特許出願
07/038,157号の継続出願である米国特許出願07/511,953
号の一部継続出願であり、それらがともにそっくりその
まゝ参照される。
技術分野 本発明は抗腫瘍剤として有用であるカンプトテシン類
似体に関する。より特定的には、本発明は10,11−メチ
レンジオキシ−20(RS)−カンプトテシン及び10,11−
メチレンジオキシ−20(S)−カンプトテシンの水不溶
性及び水溶性誘導体を指向する。これらの化合物は、全
体として、以下に10,11−MDOPCTとして示される。
背景技術 カンプトテシンは、初めにウォール(Wall)ほか〔M.
E.Wall、M.C.Wani、C.E.Cook、K.H.Palmer、A.T.McPhal
l and G.A.Sim)、J.Am.Chem.Soc.,94:388(1966)〕に
よりカンレンボク(Camptotheca acuminata)の木材及
び樹皮から分離された五環式アルカロイドである。
カンプトテシンは非常に生物学的に活性であり、核酸
の生合成に対して強い阻害活性を示す。さらに、カンプ
トテシンは実験的に移植した癌腫例えばマウス中の白血
病L−1210またはラット中のウォーカー(Walker)256
腫瘍に対し強力な抗腫瘍活性を示す。
カンプトテシン及びカンプトテシン類似体の合成に対
する若干の方法が知られている。これらの合成法には
(1)天然に存在するカンプトテシンを合成的に変性し
て多くの類似体を製造する方法及び(2)全合成法が含
まれる。
米国特許第4,604,463号;第4,545,880号及び第4,473,
692号;並びに欧州特許出願第0074256号は合成方策の前
者の型の例である。この方策の他の例は日本特許84/46,
284号;84/51,287号;及び82/116,015号中に見いだすこ
とができる。これらの方法は分離が困難である天然存在
カンプトテシンを必要とし、従って、これらの方法は多
量のカンプトテシン又は類似体の製造に適しない。
カンプトテシン及びカンプトテシン類似体に対する種
々の全合成経路の例は下記文献中に見いだすことができ
る:Sci.Sin.(Engl.Ed.)、21(1)、87〜98(1978);
Fitoterpapia、45(3)、87〜101(1974);薬学雑
誌、92(6)、743〜6(1972);J.Org Chem.,40(1
4)、2140〜1(1975);Hua Hsueh Hsueh PaO、39
(2)、171〜8(1981);J.Chem.Soc.,Perkin Trans
1、(5)1563〜8(1981);Heterocycles、14(7)、
951〜3(1980);J.Amer.Chem.Soc.,94(10)、3631〜
2(1972);J.Chem.Soc.D,(7)、404(1970)及び米
国特許第4,031,098号。
カンプトテシン類似体を指向した合成研究はまた本発
明者により行なわれ、例えばJ.Med.Chem.,23(5)、55
4〜560(1980);J.Med.Chem.,29(8)、1553〜1555(1
986)及びJ.Med,Chem.,29(11)、2358〜2363(1986)
中に開示されている。
水溶解度は薬学適に使用される潜在的抗腫瘍性化合物
の開発における重要な特徴である。該技術において知ら
れた多くのカンプトテシン類似体は比較的貧弱な水溶解
度をもつ。高い抗腫瘍活性を示す他のカンプトテシン化
合物並びに水溶性カンプトテシン類似体及びそれらを製
造する方法に対する要求が存在する。
発明の開示 従って、本発明の目的の1つは10,11−メチレンジオ
キシ部分をもつカンプトテシン類似体を提供することで
ある。
他の目的は高細胞毒活性を示し、容易に製造できるカ
ンプトテシン類似体を提供することである。
下記の詳細な記載から明らかになるこれら及び他の目
的は本発明の方法及びそれにより製造された化合物によ
り達成された。
より特定的には、本発明は非常に活性なカンプトテシ
ン類似体である10,11−メチレンジオキシ−20(RS)−
カンプトテシン(また10,11−MDO−20(RS)−CPTと称
される)及び10,11−メチレンジオキシ−20(S)−カ
ンプトテシン(また10,11−MDO−20(S)−CPTと称さ
れる)の誘導体である化合物を指向する。
図面の簡単な説明 図面とともに考察すると、以下、の詳細な記載の参照
により一層よく理解されるので、本発明及びその多くの
付随利点のより完全な評価が得られるであろう: 図1はCPT及びその誘導体の構造を示す。
発明を実施する最良の形態 10,11−MDO−20(S)−CPTは強力なカンプトテシン
類似体であり、既知酵素トポイソメラーゼIの最も強力
な阻害剤の1つである。10,11−MDO−20(S)−CPTは9
KB及び9PS試験のような試験管内細胞毒性試験で非常に
活性であり、カンプトテシン自体に等しいか又はそれよ
り強力なED50値を示す。10,11−MDO−20(S)−CPTは
またL−1210白血病生体内生命持続検定(life prolong
ation assay)において非常に強力である。10,11−MDO
−20(RS)−CPTの合成は知られ、ワニ(Wani)ほか、
J.Med.Chem.,29(11)、2358〜2363(1986)及び米国特
許第4,894,456号中に記載されている。
カンプトデシンの新規類似体が製造され、そのすべて
が10,11−メチレンジオキシ部分を含む。これらの化合
物の構造は以下に示される。
上に示した構造中、RはNO2、NH2、N3、水素、ハロゲ
ン(F、Cl、Br、I)、COOH、OH、O−(C1〜C3)アル
キル、SH−、S−(C1〜C3)アルキル、CN、CH2NH2、NH
−(C1〜C3)アルキル,CH2−NH−(C1〜C3)アルキル、
N〔(C1〜C3)アルキル〕、CH2N〔(C1〜C3)アルキ
ル〕、O−、NH−及びS−CH2CH2N(CH2CH2OH)
O−、NH−及びS−CH2CH2CH2N(CH2CH2OH)、O−、
NH−及びS−CH2CH2N(CH2CH2CH2OH)、O−、NH−及
びS−CH2CH2CH2N(CH2CH2CH2OH)、O−、NH−及び
S−CH2CH2N〔(C1〜C3)アルキル〕、O−、NH−及
びS−CH2CH2CH2N〔(C1〜C3)アルキル〕、CHO又は
(C1〜C3)アルキルである。好ましい化合物はRがハロ
ゲン、ニトロ又はアミノであるものである。Rが塩素原
子である化合物が殊に好ましい。
上に示した構造中のZはH又は(C1〜C8)アルキルで
あるが、しかしRとZとはともに水素であることはな
い。好ましくはZはHである。
上に示した構造は示した化学構造をもつすべての異性
体を表わすと理解される。上に示した構造は従って10,1
1−MDO−20(S)−CPT及び10,11−MDO−20(RS)−CPT
化合物の両方を表わす。
上に示した構造をもつ化合物は一般に、初めにZが水
素又は(C1〜C8)アルキルである10,11−MDO−20(S)
−CPT又は10,11−MDO−20(RS)−CPTを合成することに
より製造される。Zが水素又は(C1〜C8)アルキルであ
る10,11−MDO−20(RS)−CPT化合物の合成は、カンプ
トテシン構造の環C、D及びEを表わす適当に置換され
た三環化合物とo−アミノベンズアルデヒド又はケトン
との間のフリードレンダー(Friedlander)縮合反応に
より可能である。o−アミノベンズアルデヒドとのフリ
ードレンダー縮合はZが水素である化合物を生ずる。相
当するo−アミノケトンを用いる縮合はZが(C1〜C8
アルキルである化合物を生ずる。10,11−MDO−20(RS)
−CPTの合成は米国特許第4,894,456号中に十分記載さ
れ、この出発化合物の合成の完全な記載のために参照さ
れる。10,11−MDO−20(S)−CPTの合成は米国特許出
願07/511,953号中に記載されている。この出願はZが水
素又は(C1〜C8)アルキルである10,11−MDO−20(S)
−CPT出発化合物の合成の完全な記載を与えるために参
照される。
本発明の9−置換−10,11−MDO−20(RS)−CPT及び
9−置換−10,11−MDO−20(S)−CPT化合物は9位に
おいてジアゾニウム塩を製造することにより上記10,11
−MDOCPT出発物質から合成できる。ジアゾニウム塩を製
造するため、10,11−MDO−20(S)−CPT又は10,11−MD
O−20(RS)−CPTをニトロ化して相当する9−ニトロ化
合物を形成する。次いでこのニトロ化合物を還元して相
当する9−アミノ化合物を形成し、それをジアゾニウム
塩の製造に使用する。
H2SO4とHNO3の既知混合物及びカンプトテシン(CPT)
そのもののニトロ化に対し標準ニトロ化反応条件を用い
ると12−ニトロ−及び9−ニトロ−カンプトテシン類似
体の混合物が得られ、12−ニトロ類似体がかなり過剰に
存在する。10,11−MDO−20(S)−CPT及び10,11−MDO
−20(RS)−CPTの構造分析は9−及び12位がニトロ化
に利用でき、10,11−メチレンジオキシ基が9及び12−
位の両方に類似の電子的影響を示すと思われることを示
す。10,11の潜在的ニトロ化位置に対する電子的及び立
体的環境の分析は10,11−MDO−20(S)−CPT及び10,11
−MDO−20(RS)−CPTの両方がカンプトテシン自体に類
似する方法でニトロ化され、過剰の12−ニトロ類似体を
与えることを予期させる。全く意外にも、10,11−MDO−
20(S)−CPT及び10,11−MDO−20(RS)−CPTのニトロ
化が実質的に9−ニトロ−10,11−MDO類似体と単に痕跡
量の12−ニトロ−10,11−MDO類似体を与えることが認め
られた。この方法は従って、9−ニトロ−10,11−MDOCP
T類似体をレギオ特異的に高い収率で製造するための驚
くほど有効な操作を与える。
ニトロ化反応は芳香族化合物のニトロ化に対する標準
条件を用いて行なうことができ、一般に10,11−MDOCPT
を濃硫酸中に冷却し、かくはんしながら溶解/懸濁さ
せ、次いでわずかに過剰の濃硝酸を添加することにより
行なわれる。反応が実質的に終るに足る時間の間かくは
んした後、溶液を水、氷又は氷/水混合物に注加すると
所望の9−ニトロ−10,11−MDOCPT化合物が得られる。
精製は標準抽出及び再結晶操作により行なうことができ
る。
9−ニトロ−10,11−MDOCPTは次いで水素及び水素化
触媒例えば白金、パラジウムなど、又は他の普通の水素
化反応を用いて接触的に還元することができる。好まし
くは、水素化触媒は不活性担体例えば炭素粉上に存在す
る。9−ニトロ類似体の9−アミノ類似体への還元は標
準水素化溶媒及び水素圧条件を用いて行なわれる。一般
に、ニトロ化合物はエタノール中に溶解/懸濁され、水
素雰囲気に接触される。溶媒中の触媒及びニトロ化合物
の濃度は臨界的ではない。約1〜3mg/mlのニトロ化合物
の濃度が約20〜100重量%の範囲内の触媒濃度で使用で
きる。好ましい溶媒は無水エタノールであるが、しか
し、他の普通の不活性溶媒を使用することができる。
水素化反応は一般に室温で行なわれるが、しかし室温
より高いか又は低い温度を、カンプトテシン類似体が分
解されない限り使用できる。水素化反応時間は水素化さ
れるニトロ化合物の量で変化し、当業者により容易に決
定することができる。一般に、2〜30時間の範囲内の反
応時間が9−ニトロ−10,11−MDOCPTの水素化に十分で
ある。
接触水素化が好ましい還元法であるけれども、他の既
知化学還元例えばFeSO4/NH4OH、Sn/HClなどもまたニト
ロ基のアミノ基への還元に使用できる。
ジアゾニウム塩の形成は酸溶液中の亜硝酸ナトリウム
による処理で第一級芳香族アミンにより行なわれる一般
的反応である。従って、9−アミノ−10,11−MDOCPTを
酸溶液中の亜硝酸ナトリウムで処理して相当するジアゾ
ニウム塩を形成することができる。これらのジアゾニウ
ム塩を次に求核剤又は遊離基と反応させると窒素ガス
(N2)及び所望の9−置換−10,11−MDOCPT化合物が発
生する。総括反応列は図式I中に示される。図式中、ジ
アゾニウム塩は対陰イオンXが酸HXから誘導される構造
IIとして示される。
種々の9−置換−10,11−MDOCPT化合物の製造に適す
る酸及び反応条件の非制限例が表A中に示される。
他の10,11−MDOCPT化合物は表A中に示される化合物
上の他の反応により、又は類似の反応により製造するこ
とができる。例えば、Rがエチル(C2H5)又はプロピル
(C3H7)である化合物は試薬(C2H54Sn又は(C3H74
Snを(CH34Snの代りに用いて実施例14に類似する反応
により製造することができる。RがCNである化合物は容
易に接触水素化により還元され、上記9−ニトロ−10,1
1−MDOCPTの9−アミノ−10,11−MDOCPTへの水素化に類
似する水素化操作又は他の既知還元反応によりRがCH2N
H2である化合物を得ることができる。
RがOH、SH、NH2又はCH2NH2である化合物のアルキル
化反応はRがO−(C1〜C3)アルキル、S−(C1〜C3
アルキル、NH−(C1〜C3)アルキル又はCH2NH−(C1〜C
3)アルキルである化合物を生ずる。窒素含有置換基の
ジアルキル化はまたRとしてN〔(C1〜C3)アルキル〕
及びCH2N〔(C1〜C3)アルキル〕置換基を生ずるこ
とができる。アルキル化は、例えば(C1〜C3)アルキル
ハライド又はトシラート(OTs)を用いて行なうことが
できる。好ましいハロゲン化アルキルは塩化又は臭化
(C1〜C3)アルキルである。望むならば、塩基例えば第
三級アミンをアルキル化反応の促進のために添加でき
る。
他の窒素及び酸素原子を置換基R中へアルキル化反応
により組込むことができる。例えば、式、〔(C1〜C3
アルキル〕2N−CH2CH2−X又は〔(C1〜C3)アルキル〕
2N−CH2CH2CH2−X(式中、Xはハロゲン又はOTsであ
る)をもつ試薬によるアルキル化はジ−(C1〜C3)アル
キルアミノエチル又はジ−(C1〜C3)アルキルアミノプ
ロピル基を含む相当するアルキル化生成物を生ずる。類
似の方法で、酸素原子の導入は式、(HOCH2CH22N−
(CH22-3−X及び(HOCH2CH2CH22N−(CH22-3
Xをもつアルキル化剤を用いて相当するジエタノールア
ミノエチル、ジエタノールアミノプロピル、ジプロパノ
ールアミノエチル及びジプロパノールアミノプロピル基
を与えることができる。標準ヒドロキシル保護基例えば
THPO−を用いてこれらの後者のアルキル化剤のヒドロキ
シル基を保護することが必要であろう。これらのヒドロ
キシル保護基はアルキル化後温和な水性酸による処理に
より便宜に除去又は脱保護することができる。
10,11−MDOCPTの水溶性類似体を、10,11−MDOCPT化合
物のラクトン環を開くことにより水溶性塩を形成するこ
とにより製造できることもまた見いだされた。これらの
新誘導体は実質的に改善された水溶解度を示し、高レベ
ルの細胞毒性を保持する。
薬学的化合物と生物系との相互作用は非常に特異的で
あり、化合物の三次元構造及び薬学的化合物上に存在す
る化学的官能性に密接に関連する。反対鏡像異性体の使
用のような簡単な構造変化が生物学的活性の完全な喪失
及び若干の場合に、反対の生物学的活性さえ生ずること
ができることはよく知られている。意外にも、10,11−M
DOCPTのラクトン環を加水分解し、しかもなお実質的な
生物学的活性を保持し、また水溶解度を高めることがで
きることが見いだされた。
本発明の開ラクトン化合物は下記に示される構造をも
ち、R及びZは閉ラクトン化合物に対して上に与えたと
同様の定義を有し、さらにZ及びRはともに水素である
ことができる。
本発明の水溶性類似体は10,11−MDOCPT又は9−置換
−10,11−MDOCPTのラクトン環を1当量の水性アルカリ
金属水酸化物の使用により加水分解することにより製造
される。加水分解は好ましくは水溶液中で行なわれる。
生ずる生成物は、下記に示すように、ラクトン環が開い
て相当するヒドロキシル及びカルボキシラート官能基を
形成した、M+が一価金属陽イオンである10,11−MDOCPT
又は9−置換−10,11−MDOCPTのアルカリ金属塩であ
る。
好ましいアルカリ金属水酸化物は水酸化カリウム及び
水酸化ナトリウムであり、水酸化ナトリウムが殊に好ま
しい。
明らかに、1当量より高いか又は低いアルカリ金属水
酸化物濃度をこの操作において使用できる。1当量より
低い濃度は金属塩の不完全な形成を生ずる。
カンプトテシン塩の不完全な形成は便利な精製法を与
える。未反応カンプトテシン(閉ラクトン形態)は水に
単にわずかに溶性であり、溶液中にカンプトテシンナト
リウム塩を含む水溶液から濾去することができる。これ
はカンプトテシン塩を分離し精製する便利な方法与え
る。
加水分解反応は、温度が出発物質の分解を防ぐに足る
だけ低い限り10,11−MDOCPTとアルカリ金属水酸化物と
の適当な反応を可能にする任意の温度で行なうことがで
きる。適当な温度は約5〜50℃であり、好ましい温度は
約室温である。
加水分解反応において、10,11−MDOCPTは一般に、し
かし必然的でなく、適当な溶媒例えばメタノール又は水
性メタノール中に懸濁され、水性アルカリ金属水酸化物
で処理される。反応の速度を高めるため、反応混合物を
穏やかに加熱することができる。冷却後、10,11−MDOCP
T金属塩を、メタノール及び水溶媒の除去後に標準再結
晶又はクロマトグラフ操作により分離することができ
る。カンプトテシン類似体で従来使用される任意の水混
和性溶媒をメタノールの代りに使用することができる。
他の10,11−MDOCPT類似体例えば9−置換−10,11−MD
OCPT化合物のアルカリ金属塩(開ラクトン化合物)もま
た類似の反応により製造できる。例えば9−ニトロ−1
0,11−MDOCPT、9−アミノ−10,11−MDOCPT、9−クロ
ロ−10,11−MDOCPT、9−アミド−10,11−MDOCPT又は任
意の9−置換−10,11−MDOCPT誘導体もまた10,11−MDOC
PTに対する前記方法に類似する方法により加水分解して
これらの誘導体の相当する一価金属塩を得ることができ
る。
10,11−MDOCPTの水溶性誘導体はまた9−アミノ−10,
11−MDOCPTのアミノ基と適当に保護されたアミノ酸及び
ペプチド、(C4〜C10)飽和又は不飽和カルボン酸無水
物、あるいは相当するエステル−酸ハロゲン化物誘導体
との反応により製造することができる。例えば、9−ア
ミノ−10,11−MDOCPTをα−アミノ酸のカルボン酸と反
応させて下記構造をもつ化合物を与えることができる; 式中、Zは前記のとおりであり、Rは−NHCOCHR1NR2R3
(式中、R1はα−アミノ酸の側鎖、好ましくは天然に存
在するアミノ酸の1つ、好ましくは20の普通に生ずるア
ミノ酸の1つ、のD又はL−異性体の側鎖であり、R2
びR3は独立に、水素又は1〜6個の炭素原子をもつ低級
アルキル基である)である。さらに、R3はペプチド結合
により窒素原子に結合した1〜3個のアミノ酸をもつペ
プチド単位であることができる。従ってこれらの水溶性
類似体はペプチド結合により9−アミノ窒素原子に結合
した1〜4個のペプチド単位を含む。明らかに、天然に
存在しないアミノ酸もまた、アミノ酸がカルボン酸、酸
ハロゲン化物又は9−アミノ−10,11−MDOCPTの9−ア
ミノ基と所要ペプチド結合を形成する他の反応性アシル
官能性をもつ限り、水溶性9−アミド−10,11−MDOCPT
誘導体の製造に使用できる。他の好ましい側鎖R1は2〜
20個、好ましくは2〜10個の炭素原子をもつアルキル及
びアラルキル基である。
一般に、これらのアミノ酸及びペプチドを含む誘導体
は反応性官能基例えばアミノ基及びカルボン酸基が標準
アミノ酸及びカルボキシル保護基を用いて保護されるア
ミノ酸及びペプチドを用いて製造される。例えば、アミ
ノ酸例えばグリシンから誘導体を製造するとき、グリシ
ンのアミノ基をtBOCクロリドとの反応により保護して反
応性tBOC保護アミノ酸を製造することができる。適当に
保護されたアミノ酸はまた市販されている。保護された
アミノ酸を9−アミノ−10,11−MDOCPTと反応させ、次
いでtBOC基を除去すると、例えば9−グリシンアミド誘
導体の水溶性塩が得られる。
望むならば、アミノ酸又はペプチド上の遊離アミノ基
を既知窒素アルキル化反応、すなわちハロゲン化アルキ
ルとの反応、により誘導体化して前記モノ又はジアルキ
ルアミノ酸アミド誘導体〔R2及び(又は)R3=アルキ
ル〕を与えることができる。好ましくは遊離アミノ基は
誘導体化して(C1〜C3)モノ又はジアルキルアミノ基を
形成させる。
二塩基アミノ酸例えばアルギニン、ヒスチジン、リシ
ンなど及びジカルボキシルアミノ酸例えばアスパラギン
酸、グルタミン酸などは上記アミノ酸又はペプチド誘導
体中に、1つ又はそれ以上のアミノ酸の代りに使用でき
る。望むならば、標準付加塩をアミノ酸の遊離アミノ基
と鉱酸例えばHCl、HBr、H3PO4又は有機酸例えばリンゴ
酸、マレイン酸又は酒石酸との反応により製造できる。
同様に、アミノ酸上の遊離カルボン酸基は一価金属水酸
化物、アンモニア又はアミンの付加による一価金属陽イ
オン塩、アンモニウム塩又は第四級アンモニウム塩の形
成により誘導体化することができる。第四級アンモニウ
ム塩は、アミンの窒素原子が1、2又は3個の低級アル
キル又は置換された低級アルキル基をもつ第一級、第二
級又は第三級アミンで形成できる。1個又はそれ以上の
ヒドロキシル基をもつ置換低級アルキル基が好ましい。
ナトリウム塩、トリエチルアンモニウム及びトリエタノ
ールアンモニウム塩が殊に好ましい。
他の水溶性誘導体もまた9−アミノ−10,11−MDOCPT
を(C4〜C10)飽和又は不飽和酸無水物、相当するエス
テル−酸ハロゲン化物、又は他の反応性アシル誘導体と
反応させて、RがNHCO−(C2−C8)アルキレン−X及び
NHCO−(C2〜C8)アルケニレン−X(式中、X=COOHで
ある)である構造Iをもつ類似体を与えることにより製
造できる。反応は場合により適当な溶媒中で行なわれ、
相当する半酸を生ずる。例えば9−アミノ−10,11−MDO
CPTとグルタル酸無水物との反応は9−グルタルアミド
半酸を与える。同様に9−アミノ−10,11−MDOCPTとグ
ルタル酸無水物に相当する(C1〜C6)エステル−酸ハロ
ゲン化物との反応は9−グルタルアミド半酸エステルを
生ずる。該エステルの普通の加水分解は半酸を生ずる。
水溶解度はそれぞれの場合に前記塩基1当量との反応に
より与えることができる。
9−アミノ−10,11−MDOCPTと酸無水物又は他の反応
性アシル化合物との反応は、好ましくは生成物アミドの
形成を促進するため弱塩基例えば第三級アミンの存在下
に行なわれる。適当なアミンには環式アミン例えばピリ
ジン並びに低級アルキル第三級アミンが含まれる。
アミド半酸の遊離酸基はさらに適当なアルキレンジア
ミン〔NHR2−(CH2)n−NR2R3]と結合させて、構造I
中のR基が−NH−A′−NR2−(CH2−NR2R3〔式
中、n=1〜10、好ましくは2〜6であり、A′は(C4
〜C10)アシル−アルキレン−アシル又は(C4〜C10)ア
シル−アルケニレン−アシル基である〕である。すなわ
ちRがNHCO−(C2〜C8)アルキレン−X又はNHCO−(C2
〜C8)−アルケニレン−X(式中、XはCOOHである)又
はCONR2−(CH2−NR2R3であるアミノアミドを与え
ることができる。例えば、9−グルタルアミド−10,11
−MDOCPTと適当なジアミン例えば3−(ジメチルアミ
ノ)−1−プロピルアミンとの反応は下記のように相当
するアミノ酸アミドを与える。
これらの誘導体の酸及び塩基付加塩はまた上記に類似
する方法で製造できる。
他の態様において、水溶性尿素及びウレタン類似体
は、9−アミノ−10,11−MDOCPTをホスゲンと反応さ
せ、次いで適当なジアミン又は第三級アミノアルコール
と反応させてRがNHCO−B−(CH2−NR2R3(式中、
Bは酸素又はNHである)式Iをもつ化合物、及びRが (式中、m+y=3〜6であり、n、R2及びR3は前記の
とおりである)である化合物を与えることにより製造で
きる。
適当なジアミンは3〜15個の炭素原子をもつ第一級及
び第二級直鎖、枝分又は環式ジアミンである。直鎖及び
枝分れジアミンの例にはジアミノエタン、1,2−及び1,3
−ジアミノプロパン、1,4ジアミノブタンなどが含まれ
る。環式ジアミンの例にはピラゾリジン、イミダゾリジ
ン、ピペラジンなどが含まれる。好ましいジアミンはア
ミノ基の1つが誘導体化されてジ低級アルキルアミノ基
を形成したジアミン例えばNH2CH2CH2CH2N(CH2CH3
である。9−アミノ−10,11−MDOCPTとホスゲン次いで
ジアミンとの反応は次に示される。
ウレタン類似体の製造のための第三級アミノアルコー
ルには2〜10個の炭素原子をもつ直鎖又は枝分れアミノ
アルコールから製造されるN,N−ジ−(C1〜C6)アルキ
ルアミノアルカノール例えばN,N−ジエチル−アミノエ
タノールが含まれる。
水溶性の標準的酸及び塩基付加塩は尿素及びウレタン
誘導体から、他のアミノ及びカルボン酸基含有類似体に
対して前記した方法に類似する方法で製造できる。
本発明の範囲内の好ましい誘導体はグリシンアミド、
スクシンアミド、グルタルアミド、(4−メチルピペラ
ジノ)カルボニルアミノ、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアミド−グルタルアミド、及び(N,N−ジエチルアミ
ノエトキシ)カルボニルアミノ置換基を9位にもつ10,1
1−MDOCPT類似体及びそれらの水溶性塩である。
本発明の塩は従来のカンプトテシン類似体に比較して
実質的に改善された水溶解度を示し、常法により固体及
び水性薬学的組成物に配合することができる。本発明の
化合物は標準細胞毒性試験で活性であり、トポイソメラ
ーゼIの阻害物質である。
10,11−メチレンジオキシ(MDO)基は、殊に抗腫瘍活
性に関してカンプトテシン分子において認められた試験
管内及び生体内活性に対し著しい、予想外の改良を与え
る。例えば、ジャクセル(Jaxel)ほか、Cancer Res.,4
9、1465〜1469(1989)、及びシャン(Hsiang)ほか、C
ancer Res.,49、4385〜4389(1989)は10,11−MDO−20
(RS)−CPTがトポイソメラーゼIの阻害においてカン
プトテシンの3〜5倍の効力をもつことを示した。この
酵素の阻害はジャクセル(Jaxel)ほか(上記)により
生体内抗腫瘍及び抗白血病活性と非常によく相関するこ
とが示された。
対照的に、全く類似する構造をもつ化合物、10,11−
ジメトキシ−20(RS)−CPTは全く不活性である、ワニ
(Wani)ほか、J.Med.Chem.,29:2360(1986)。10,11−
ジメトキシ−20(RS)−CPTと異なり、10,11−MDO部分
はCPTの環Aの面中に強く保持され(図1中の構造参
照)、これがこれらの化合物のすべてで予想外に認めら
れた追加の生物学的活性に寄与すると思われる。
表Bは本発明の化合物の強力なトポイソメラーゼI阻
害活性を示す。開裂可能複合体検定(Cleavable comple
x assay)はシャン(Hsiang、Y−H.)ほか、J.Biol.Ch
em.,260:14873〜14878(1985)中に記載された方法に従
って行なった。開裂可能複合体検定はカンプトテシン類
似体に対する動物モデル中の生体内抗腫瘍活性とよく相
関する、シャン(Hsiang)ほか、Cancer Research、49:
4385〜4389(1989)及びジャクセル(Jaxel)ほか、Can
cer Research、49:1465〜1469(1989)参照。
本化合物はマウス腫瘍例えばリンパ球白血病L−121
0、RAW117−H10リンパ肉腫及びK1735−M2黒色腫に対し
て活性である。これらの腫瘍試験の1つ又はそれ以上に
おける活性がヒトにおける抗腫瘍活性を示すことが報告
された〔ゴルディン(A.Goldin)ほか、癌研究の方法
(Methods in Cancer Research)、デビタほか(V.T.de
vita Jr.and H.Busch)編、16:165、アカデミック・プ
レス(Academic Press、New York)、1979〕。
外科又は生検により得られたヒト癌を用いる腫瘍組織
培養研究(表C参照)において、本発明の化合物は、本
発明の化合物による処理の間の腫瘍細胞増殖の阻害とし
て測定して有意な活性を示す。こゝに用いた「癌」とい
う語は「悪性腫瘍」、より一般的には「腫瘍」という語
と同議である。表C中に示されるデータは、化学療法に
対し非常に耐性の癌であることがよく知られているヒト
結腸癌に対するこれらの化合物の活性を示す。ディビス
(H.Davis)、大腸癌の化学療法(Chemotherapy of Lar
ge Bowel Cancer)、Cancer(Phila.)、50:2638〜2646
(1982);ニーフェほか(J.R.Neefe and P.S.Shei
n)、43章:播種性大腸癌の管理、「癌治療の原理(Pri
ncipals of Cancer(Treatment)」、402頁、カータほ
か(S.K.Carter、E.Glastein and R.B.Livingston)
編、マグロー・ヒル(McGraw−Hill co.)、1982;メカ
イル−イサク(K.Mekhail−Ishak)、Cancer Researc
h、49:4866〜4869(1989)、及びファーグソンほか(P.
J.Ferguson and Y.C.Cheng)、Cancer Research、49:11
48〜1153(1989)参照。
腫瘍細胞増殖の阻害はベシオ(Vescio)ほか(Proc.N
at'1.Acad.sci.USA、84:5029〜5033、1987)により記載
されたように、外科又は生検により得られたヒト結腸直
腸腫瘍に対し試験管内で下記変形で行なった:腫瘍を薬
物添加の1日前に培養し;腫瘍を化合物に24時間暴露
し、洗浄し、次いで〔H〕チミジンに3日間暴露し
た。
本発明の化合物は、初めから薬物耐性を示し、従って
化学療法的に治療することが困難であることが知られて
いるヒト結腸癌に対する抗腫瘍活性を示す。従って、本
化合物が哺乳動物(ヒトを含む)癌、例えば口腔及び咽
頭(唇、舌、口腔、咽頭)、食道、胃、小腸、大腸、直
腸、肝臓及び胆汁流路、膵臓、喉頭、肺臓、骨、結合組
織、皮膚、胸、頸、子宮、子宮内膜体、卵巣、前立腺、
精巣、膀胱、腎臓及び他の泌尿組織、眼、悩及び中枢神
経系、甲状腺及び他の内分泌腺、白血病(リンパ性、顆
粒球性、単球性)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、
多発性骨髄腫などの癌の広域スペクトルに対して活性で
ある思われる。明らかに、これらの化合物は、抗腫瘍活
性がこれらの化合物により特定の癌において示される限
り、特定的に挙げなかった他の癌の治療に使用すること
ができる。
本発明はまた、本発明のカンプトテシン誘導体を含む
薬学的組成物を包含する。それには組成物の1部として
薬学的に許容できる結合剤、担体および(又は)アジュ
バンド物質が含まれることができる。活性物質はまた所
望の作用を損なわない、及び(又は)所望の作用を補足
する他の活性物質と混合することができる。本発明によ
る活性物質は任意の経路例えば経口、非経口、静脈内、
皮内、皮下又は局所により液体又は固体形態で投与する
ことができる。
非経口治療適用のために、活性成分は溶液又は懸濁液
に混合することができる。溶液又は懸濁液はまた次の成
分を含むことができる:無菌希釈剤例えば注射用水、塩
溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリ
ン、プロピレングリコール又は他の合成溶剤;抗菌剤例
えばベンジルアルコール又はメチルパラベン;酸化防止
剤例えばアスコルビン酸又は重亜硫酸ナトリウム;キレ
ート剤例えばエチレンジアミン四酢酸;緩衝剤例えば酢
酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩及び張度の調整用試剤例
えば塩化ナトリウム又はデキストロース。非経口調製物
はガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨て注射
器又はバイアルびん中に封入することができる。
本発明の化合物の投与の他の方法は経口である。経口
組成物は一般に不活性希釈剤又は食用担体を含むであろ
う。それらはゼラチンカプセル中に封入するか又は錠剤
に圧縮することができる。経口治療投与のために、前記
化合物は賦形剤と混合され、錠剤、トローチ、カプセル
剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、カシエ剤、チ
ューインガムなどの形態で使用できる。
錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチなどは次の成分を
含むことができる;結合剤例えばミクロクリスタリンセ
ルロース、トラガカントゴム又はゼラチン;賦形剤例え
ばデンプン又はラクトース、崩壊剤例えばアルギン酸、
プリモゲル(Primogel)、コーンスターチなど;滑沢剤
例えばステアリン酸マグネシウム又はステロート(Ster
otes);グライダント(glidant)例えばコロイド二酸
化ケイ素;また甘味剤例えばスクロース又はサッカリン
あるいは着香剤例えばペパーミント、サリチル酸メチル
又はオレンジ風味を添加できる。投与単位形態がカプセ
ル剤であるとき、それは上記の型の物質に加えて、液体
担体例えば脂肪油を含むことができる。他の投与単位形
態は投薬単位の物理的形態を変形する他の種々の物質
を、例えばコーティングとして含むことができる。例え
ば錠剤又は丸剤は糖、セラック又は他の腸溶コーティン
グ剤でコートすることができる。シロップ剤は活性化合
物に加えて、甘味剤としてのスクロース、並びに一定の
保存剤、染料及び着色剤並びに着香剤を含むことができ
る。これらの種々の組成物の製造に使用される物質は薬
学的に純粋で、使用される量で非毒性であるべきであ
る。
この部門において知られるように、投薬値は処理され
る特定の癌、腫瘍発達の段階、腫瘍の位置、治療される
患者の体重及び物理的条件で変化するであろう。良好な
結果は、こゝに記載した化合物がそのような治療を必要
とする被検者に約0.1〜約100mg毎日毎患者に有効経口、
非経口又は静脈内用量として投与されるときに達成され
るであろう。しかし、個々の被検者に対して特定用法
を、薬物による治療に対する患者の応答、及び前記化合
物を投与するか又はその投与を管理する人の専門的判断
にかんがみて個々の要求に対して調整されることを理解
すべきである。さらに、示した投薬量は単に適例であ
り、それらが発明の範囲又はは実施を制限しないことを
理解すべきである。上記範囲以上又は以下の投薬量は本
発明の範囲内にあり、個々の患者に対して望まれ、必要
であれば投与することができる。該投薬量は一度に投与
することができ、又は種々の時間間隔で投与するため多
数の小用量に分割することができる。
本発明の他の特徴は、本発明の例示のために示され、
それを制限する意図でない下記の好ましい態様の記載か
ら明らかになろう。
実 施 例 実施例1 9−アミノ−10,11−MDOCPTの合成 10,11−MDO−20(RS)−CPT及び10,11−MDO−20
(S)−CPTを、ワニ(Wani)ほか、J.Med.Chem.,29、2
358(1986)及び米国特許出願07/511,953号に開示され
た方法に従って製造した。
10,11−MDOCPTの9−ニトロ−10,11−MDOCPTへの転化 10,11−MDOCPT(332mg、0.847m mol)を濃H2SO4(5m
l)中に溶解/懸濁させ、かくはんし、0℃に冷却し、
濃HNO3(25滴)を5分間にわたり加えた。1時間後、褐
色溶液を氷/H2O(50ml)に注加すると黄−橙色沈殿が生
じ、それを濾過により捕集した(292mg)。溶液をCHCl3
(2×50ml)で抽出するとさらに物質(83mg)が得ら
れ、全収量は375mg(100%)であった。MeOH/CHCl3から
再結晶すると黄色粉末として表題化合物が75%回収され
た。mp(255℃以上で黒ずみ、350℃未満で融解しな
い):IRνmax(KBr)3430(br),2929,1741(ラクト
ン)、1654(ピリドン)、1596(芳香族)、1525(N
O2)1450,1343,1242,1191,1154,1043,928,785及び565cm
-1;1H NMR(DMSO−d6)δ 0.87(t,3,J=7Hz,H−18),
1.85(m,2,H−19),5.21(s,2,H−5),5.41(s,2,H−1
7),6.52(s,2,−OCH2O−),7.24(s,1,H−14),7.78
(s,1,H−12),8.96(s,1,H−7). 9−ニトロ−10,11−MDOCPTの9−アミノ−10,11,MDOCP
Tへの転化 上に製造されたニトロ化合物(139mg)及び10%Pd/C
(75mg)の無水EtOH(40ml)中の懸濁液を室温で1気圧
H2下に20時間かくはんした。混合物を濾過(セライト)
し、パッドをMeOH/CHCl3及びHClで十分に洗浄した。溶
媒を蒸発させると粗アミンが橙−褐色固体として得られ
た(125mg、97%)。MeOH/CHCl3から再結晶すると表題
化合物が黄褐−橙色粉末として得られた(87mg、67
%)、mp(250℃以上で黒ずみ、350℃未満で目立った融
解がない)1H NMR(DMSO−d6)δ 0.88(t,3,J=7Hz,H
−18),1.87(m,2,H−19),5.22(s,2,H−5),5.41
(s,2,H−−17),5.74(s,2,−NH2−),6.18(s,2,−OC
H2O−),6.47(s,1,OH),6.91(s,1,H−14),7.23(s,
1,H−12),8.74(s,1,H−7). 実施例2 9−ブロモ−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=Br)の合成 9−アミノ−10,11−MDO−20(S)−CPT(10.0mg、2
5.5μmol)の48%水性HBr(0.5ml)中の0℃におけるか
くはん混合物にNaNO2(2.1mg、30.6μmol)のH2O(25μ
)中の溶液を加えた。冷却源を除き、CuBr(4.0mg、3
5μmol)を加えた後、褐色混合物を80℃で20分間加熱し
た。混合物を冷却し、氷(3g)に注加した。生じた懸濁
液をCHCl3 10ml数部で抽出し、抽出物を乾燥(Na2SO4
し、減圧下に蒸発させると主に表題化合物III(R=B
r)及び小程度の化合物III(R=H)を含む橙−黄色固
体(10mg)が得られた。精製をフラッシュカラム(230
〜400メッシュSiO2 1g、CHCl3中0.25〜1%MeOH)によ
り行ない、9−ブロモ化合物III(R=Br)を淡黄色固
体(3.8mg)として、及び後の画分中に化合物III(R=
H)をクリーム色固体(2.0mg)として得た。300MHz 1N
MR(DMSO−d6)δ 0.84(t,3,J=7Hz,H−18),1.82(m,
2,H−19),5.24(s,2,H−5),5.39(s,2,H−17),6.36
(s,2,−OCH2O−),6.49(s,1,OH),7.24(s,1,H−1
4),7.54(s,1,H−12)及び8.63(s,1,H−7);HRMS:計
算値(C21H15N2O6Br)470.0114;測定値、470.0115. 実施例3 9−クロロ−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=Cl)の合成 中間体ジアゾニウムクロリドII(X=Cl)が実施例2
におけるように製造され、しかし39%水性HClが使用さ
れる。同様にCuClに置換されクロマトグラフィー後に予
期9−クロロ化合物III(R=Cl)を生じる。
実施例4 9−カルボキシ−10,11−MDO−20(S)−CP
T(III、R=CO2H)の合成 ジアゾニウム塩II(X=Cl)を実施例2におけるよう
に製造する。HCl水溶液の濾過後、水性HBF4を加えると
ジアゾニウム塩II(X=BF4)の沈殿が得られる。この
塩を圧力反応器中でMeCN中のPd(OAc)及びNaOAcと混
合する。一酸化炭素(1〜2気圧)を導入し、混合物を
室温で1時間放置する。混合物を蒸発により濃縮し、H2
O中に再構成する。粗9−カルボキシ化合物III(R=CO
2H)をCHCl3中への抽出により分離し、さらに希水性NaH
CO3中に抽出し次いで酸により沈殿させることにより精
製する。
実施例5 9−ホルミル−10,11−MDO−20(S)−CPT
(III、R=CHO)の合成 ジアゾニウム塩II(X=Cl)を実施例2におけるよう
に製造する。塩溶液に室温で、CuSO4及びNa2SO3を含む
ホルムアルドキシムの水溶液を加える。1時間後に濃HC
lを加え、中間体オキシムを捕集し、濃HCl中の還流によ
り生成物アルデヒドIII(R=CHO)に加水分解する。
実施例6 9−ヒドロキシ−10,11−MDO−20(S)−CP
T(III、R=OH)の合成 中間体ジアゾニウム塩II(X=HSO4)を、実施例2に
類似する方法で、水性HBrの代わりに水性H2SO4の使用に
より製造する。次いで混合物を80℃で1時間加熱する
と、それにより加水分解が生ずる。冷却後CHCl3中への
抽出により生成物III(R=OH)が分離される。
実施例7 9−シアノ−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=CN) ジアゾニウムクロリドII(X=Cl)を実施例2におけ
るように製造し、Na2CO3でpHを7に調整した後20℃でCu
CNを加える。2時間後、反応混合物をCHCl3で抽出す
る。CHCl3抽出物を用いてクロマトグラフィーにより表
題化合物III(R=CN)を分離する。
実施例8 9−アジド−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=N3) ジアゾニウムクロリドII(X=Cl)を実施例2中に記
載したように製造する。生じた混合物にNaN3の水溶液を
加え、室温で15分後にアジドIII(R=N3)が沈殿とし
て生ずる。遠心分離すると生成物が青白色固体として得
られ、それをカラムクロマトグラフィーにより精製す
る。
実施例9 9−フルオロ−10,11−MDO−20(S)−CPT
(III、R=F) ジアゾニウムクロドII(X=Cl)を前記(実施例2)
のように製造し、濾過後かくはん溶液に0℃でわずかに
過剰のHBF4を加えると塩II(X=BF4)が沈殿する。捕
集し、乾燥した後、この塩を1時間にわたり熱分解(≧
120℃)するとフロオロ生成物III(R=F)が得られ
る。暗着色不純物はフラッシュカラムグラフィーにより
除去できる。
実施例10 9−ヨード−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=I) クロリドII(X=Cl、前記実施例2のように製造)の
水性HCl中の溶液に水性KIを加え、1時間加熱する。冷
却すると混合物をCHCl3で抽出し、抽出物を濃縮し、カ
ラムクロマトグラフィーにかけると9−ヨード化合物II
I(R=I)が得られる。
実施例11 9−ニトロ−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=NO2) 塩II(X=BF4)を実施例4におけるように分離し、2
5℃で水性NaNO2溶液を加え、次いで銅粉末を加える。1
時間後、混合物をCHCl3で抽出し、それを蒸発させると
粗9−ニトロ化合物III(R=NO2)が得られる。カラム
クロマトグラフィーにより純9−ニトロ化合物III(R
=NO2)が得られる。
実施例12 10,11−MDO−20(S)−CPT(III、R=H) 実施例6におけるように製造したジアゾニウムスルフ
ァートII(X=HSO4)の溶液を−10〜0℃に維持し、過
剰の次亜リン酸(H3PO2)を加える。1時間後、不置換
生成物III(R=H)をCHCl3数部による抽出によりほぼ
純粋な形態で分離できる。
実施13 9−メルカプト−10,11−MDO−20(S)−CPT
(III、R=SH) 実施例2におけるように製造したジアゾニウムクロリ
ドII(X=Cl)溶液を40℃でエチルキサントゲン酸カリ
ウム(KCS2OEt)を加える。中間体エチルキサンテート
をCHCl3中へ抽出し、CHCl3の蒸発後、キサンテートを水
性MEOH中のKOHで加水分解する。溶液を濃HClで中和し、
チオールIII(R=SH)をCHCl3による抽出により分離す
る。
実施例14 9−メチル−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=Me) 実施例4におけるように製造したジアゾニウムテトラ
フルオロホウ酸塩II(X=BF4)をMeCNに加え、生じた
かくはん混合物にMe4Sn及びPd(OAc)を室温で加え
る。2時間後、MeCNを蒸発させ、残留物をH2OとCHCl3
の間に分配させる。該CHCl3を留保し、水性部分をさら
に2回CHCl3で抽出する。この抽出物から9−メチル化
合物III(R=Me)が分離される。
実施例15 9−エチル−10,11−MDO−20(S)−CPT(I
II、R=Et) 実施例4におけるように製造したジアゾニウムテトラ
フルオロホウ酸塩II(X=BF4)をMeCNに加え、生じた
かくはん混合物に室温でEt4Sn及びPd(OAc)を加え
る。2時間後、MeCNを蒸発させ、残留物をH2OとCHCl3
の間に分配させる。該CHCl3を留保し、水性部分をさら
に2回CHCl3で抽出する。この抽出物から9−エチル化
合物III(R=Et)が分離される。
実施例16 9−アミノ−10,11−MDOCPTの9−グリシン
アミド−10,11−MDOCPT塩酸塩への転化 9−アミノ化合物(186mg、0.457m mol)及びBOC−グ
リシン(150mg、0.85m mol)のピリジン(1ml)及びDMF
(15ml中)のかくはん混合物を0℃に冷却し、DCC(200
mg、0.971m mol)を加えた。混合物を室温に温め、65時
間かくはんした。溶媒を蒸発させ、残留物をMeOH/CHCl3
中に融解した。セライト(3g)を加え、混合物を蒸発さ
せ、セライト分散試料をシリカゲルカラム(20g)上に
置いた。溶離(CHCl3 200ml、5%MeOH/CHCl3 500ml、1
2%MeOH/CHCl3 500ml)し、適当な画分を蒸発させると
中間体BOC保護誘導体(98mg、38%)が得られた。誘導
体に冷濃HCl/ジオキサン(1:9、5ml)を加え、生じた混
合物を室温で5時間かくはんした。溶媒を蒸発させ、残
留物を脱イオンH2O(50ml)中で超音波処理し、濾過し
た(0.45ミクロンメンブラン)。透明黄色溶液を凍結乾
燥するとこはく色ガム状固体が得られ、それをEtOHで摩
砕するとグリシンアミド塩酸塩が黄色微結晶固体として
得られた(57mg、73%)、mp(230℃以上で黒ずみ、340
℃未満で明らかな融解がない)。IRνmax(KBr)3680−
2300;極大値:3220,2990及び2920(OH,アミドH,アミンHC
l)、1740(ラクトン)、1700(アミド)、1655(ピリ
ドン)、1585,1492,1447,1390,1249,1160,1108,1075,10
41,933及び845cm-1;1H NMR(DMSO−d6)δ 0.89(t,3,J
=7Hz,H−18)、1.87(m,2,H−19),4.02(d,2,J=5.4H
z,−COCH2N−),5.17(s,2,H−5),5.42(s,2,H−1
7),6.32(s,2,−OCH2O−),7.26(s,1,H−14),7.47
(s,1,H−12),8.38(br s,3,−NH3)、8.59(s,1,H−
7),1075(s,1,アミドH). 実施例17 9−グルタミルアミド−10,11−MDOCPTトリ
エタノールアミン塩の合成 9−グルタミルアミド誘導体を下記の方法により9−
アミノ−10,11−MDOCPTから合成した: 9−グルタミルアミド−10,11−MDOCPT 9−アミノ−10,11−MDOCPT及びグルタル酸無水物の
ピリジン中の窒素下にかくはんした懸濁液を95℃で2時
間加熱した。溶媒を褐色溶液から高真空蒸留により除去
すると粗アミドが褐色ガムとして得られた。精製は5%
メタノール/クロロホルム〜50%メタノール/クロロホ
ルムの溶媒勾配を用いるシリカゲルを通すクロマトグラ
フィーにより行なった。適当な画分を蒸発させ9−グル
タルアミド半酸を得た。
あるいは、9−グルタルアミド誘導体を次の一般法に
より製造したそのエチルエステルの加水分解により製造
することができる:ピリジンを含む乾燥N,N−ジメチル
ホルムアミド中の9−アミノ−10,11−MDOCPTを0〜10
℃でN,N−ジメチルホルムアミド溶液中のわずかに過剰
のエチルグルタリルクロリドと反応させる。処理し、シ
リカゲル上でクロマトグラフィーにかけた後、9−(エ
チル)グルタルアミド誘導体が得られる。
実施例18 9−(4−メチルピペラジノ)カルボニルア
ミノ−10,11−MDOCPT塩酸塩の合成 表題化合物は9−アミノ−10,11−MDOCPTから下記の
方法で製造した: 9−(4−メチルピペラジノ)カルボニルアミノ−10,1
1−MDOCPT 9−アミノ−10,11−MDOCPTを、トリエチルアミンを
含むクロロホルム(アルミナで処理してヒドロキシル成
分を除去した)に加えた。生じた溶液をホスゲンガスで
処理し、濾過して固体を除去した。中間体カルバモイル
クロリドを含む濾液に窒素下にN−メチルピペラジンを
加え、一夜放置した。濁った混合物を重炭酸ナトリウム
水溶液で数回洗浄し、乾燥し、蒸発させると粗表題化合
物が得られた。シリカゲルカラム上でクロマトグラフィ
ーにかけ9−(4−メチルピペラジノ)カルボニルアミ
ノ−10,11−MDOCPTを得た。
9−(4−メチルピペラジノ)カルボニルアミノ−10,1
1−MDOCPT塩酸塩 上に得た遊離塩基尿素をメタノール中に懸濁し、希水
性塩酸1当量を加えた。メタノールを蒸発させ、水性残
留物をメンブランフィルターを通して濾過した。試料を
凍結乾燥して表題化合物を得た。
実施例19 9−(N,N−ジエチルアミノエトキシ)カル
ボニルアミノ−10,11−MDOCPTの合成 中間体9−カルバモイルクロリドを前記実施例におけ
るように製造した。生じたクロロホルム溶液に、窒素下
にN,N−ジエチルアミノエタノールを加えた。一夜放置
した後混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥
し、蒸発させると粗カルバメートが得られた。シリカゲ
ルクロマトグラフィーにより精製すると純粋な表題カル
バメートが遊離塩基として得られた。
実施例20 9−(N,N−ジエチルアミノエトキシ)カル
ボニルアミノ−10,11−MDOCPT塩酸塩 実施例19の遊離塩基をメタノール中に懸濁させ、希水
性塩酸1当量を加えた。メタノールを蒸発させ、水溶液
を濾過(メンブラン)した。凍結乾燥すると水溶性の表
題カルバメートが得られた。
実施例21 10,11−MDO−20(RS)−カンプトテシンナト
リウム塩 表題化合物は10,11−MDO−20(RS)−カンプトテシン
〔ワニ(Wani)ほか、J.Med,Chem.,29、2358(1986)〕
から水酸化ナトリウムの加水分解作用により製造した。
従って10,11−MDO−20(RS)−CPT(77mg、0.194mmol)
を90%水性メタノール(30ml)中に懸濁させ、0.1N水性
水酸化ナトリウム(1.94ml、0.194mmol)を加えた。窒
素下50〜60℃で1時間加熱すると透明溶液が生じ、それ
を室温に冷却させ、蒸発乾固させた。残留物を蒸留水
(2ml)中に溶解させ、濾過(0.45ミクロンメンブラ
ン)し、生じた溶液を蒸発させた。残留物をエタノール
/エーテルから再結晶させると表題化合物が淡黄色固体
(53mg、65%)として得られた、mp>300℃; IRνmax(KBr)3400(br),2970,2920,1640,1610,1560
−1580,1497,1466,1370,1246,1225,1183,1030,1000,94
7,855,810,761,708及び560−580;1H NMR(DMSO−d6)δ
0.85(t,3,J=7Hz,H−18),2.09(m,2,H−19),4.74
(ABq,2,Δν=68Hz,J=12,4Hz,H−17),5.12(s,2,H−
5),5.64(dd,1,J=4,7Hz,17−OH),6.17(s,1,20−O
H),7.47(s,1,H−14),7.54(s,1,H−9),7.62(s,1,
H−12),8.41(s,1,H−7). 実施例22 9−アミノ−10,11−MDO−20(RS)−カンプ
トテシンナトリウム塩 表題化合物は前記のように製造された9−アミノ−1
0,11−MDO−20(RS)−CPTの類似のアルカリ加水分解に
より製造した。従って、9−アミノ−10,11−MDO−20
(RS)−CPTの水性メタノール中の懸濁液を水性水酸化
ナトリウム1当量とともに温めると透明溶液が得られ
た。上記のように分離すると水溶性の表題化合物が橙黄
色固体として得られた。
実施例1のための出発物質、10,11−MDO−20(S)−
CPTの合成はJ.Med.Chem.,1987、30:2317中に開示されて
いる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ワニ マンスク シー アメリカ合衆国 ノース カロライナ州 27707 ダーラム リージョン アベ ニュー 2801 (72)発明者 ニコラス アレン ダブリュー アメリカ合衆国 ノース カロライナ州 27609 ラリー ミルブルック ロー ド 1001 (72)発明者 マニクマー ゴヴィンダラーヤン アメリカ合衆国 ノース カロライナ州 27604 ラリー ニュー ホープ チ ャーチ ロード 2563 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 491/22 A61K 31/4745 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造: [式中、Zは、水素であり、Rは、NO2、NH2或いはグリ
    シンアミドである] をもつ20(S)又は20(RS)−カンプトテシン又はその
    塩。
  2. 【請求項2】塩が鉱酸又は有機酸の付加塩である、請求
    項1に記載のカンプトテシン。
  3. 【請求項3】塩が、一価金属陽イオン塩、アンモニウム
    塩又は第四級アンモニウム塩である、請求項1に記載の
    カンプトテシン。
  4. 【請求項4】Rが、NH2又はNO2である、請求項1に記載
    のカンプトテシン。
  5. 【請求項5】カンプトテシンが、20(S)−カンプトテ
    シンである、請求項1に記載のカンプトテシン。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のカンプトテシン及び薬学
    的に許容できる担体を含む、癌治療用薬学的組成物。
  7. 【請求項7】塩が下記構造: 〔式中、Zは、水素であり、Rは、NO2、NH2或いはグリ
    シンアミドである〕 を持つ20(S)又は20(RS)−カンプトテシン塩。
  8. 【請求項8】M+が、ナトリウム陽イオンである、請求項
    7に記載のカンプトテシン塩。
  9. 【請求項9】Rが、NO2である、請求項7に記載のカン
    プトテシン塩。
  10. 【請求項10】Rが、NH2である、請求項7に記載のカ
    ンプトテシン塩。
  11. 【請求項11】塩が20(S)−カンプトテシン塩であ
    る、請求項7に記載のカンプトテシン塩。
  12. 【請求項12】請求項7に記載のカンプトテシン塩及び
    薬学的に許容できる担体を含む、癌治療用薬学的組成
    物。
  13. 【請求項13】10,11−メチレンジオキシ−20(S)−
    又は20(RS)−カンプトテシンを、濃硫酸と濃硝酸の混
    合物と反応させて、実質的に9−ニトロ−10,11−メチ
    レンジオキシ−20(S)−又は20(RS)−カンプトテシ
    ンを含む生成物を得る事を含む、9−ニトロ−10,11−
    メチレンジオキシ−20(S)又は20(RS)−カンプトテ
    シンを製造する方法。
  14. 【請求項14】10,11−メチレンジオキシ−20(S)又
    は20(RS)−カンプトテシンをニトロ化して9−ニトロ
    −10,11−メチレンジオキシ−20(S)−又は20(RS)
    −カンプトテシンを得る段階、次いで前記9−ニトロ−
    10,11−メチレンジオキシ−20(S)−又は20(RS)−
    カンプトテシンの9−ニトロ基を還元して9−アミノ−
    10,11−メチレンジオキシ−20(S)−又は20(RS)−
    カンプトテシンを得る段階を含む、9−アミノ−10,11
    −メチレンジオキシ−20(S)−又は20(RS)−カンプ
    トテシンを製造する方法。
  15. 【請求項15】還元段階が、接触水素化により行われ
    る、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】下記構造: 〔式中、Zは、水素であり、Rは、グリシンアミドであ
    る〕を持つ20(S)又は20(RS)−カンプトテシンを製
    造する方法であって、9−アミノ−10,11−メチレンジ
    オキシ−20(S)又は20(RS)−カンプトテシンを、ア
    ミノ基保護グリシンと反応させる事を含む方法。
  17. 【請求項17】請求項1に記載のカンプトテシン中のラ
    クトン環を、一価金属水酸化物の水溶液で加水分解する
    事を含む、下記構造: 〔式中、M+は、一価金属陽イオンである〕を持つ、請求
    項7に記載の20(S)又は20(RS)−カンプトテシン塩
    を製造する方法。
  18. 【請求項18】酵素を、阻害量の請求項1に記載のカン
    プトテシンに接触させる事を含む、非ヒト哺乳動物にお
    ける酵素トポイソメラーゼIを阻害する方法。
  19. 【請求項19】酵素を、阻害量の請求項7に記載のカン
    プトテシンに接触させる事を含む、非ヒト哺乳動物にお
    ける酵素トポイソメラーゼIを阻害する方法。
  20. 【請求項20】治療の必要な非ヒト哺乳動物に、有効量
    の請求項1に記載のカンプトテシンを投与する事を含
    む、癌を治療する方法。
  21. 【請求項21】癌が、非ヒト結腸癌である、請求項20に
    記載の方法。
  22. 【請求項22】治療の必要な非ヒト哺乳動物に、有効量
    の請求項7に記載のカンプトテシンを投与する事を含
    む、癌を治療する方法。
  23. 【請求項23】癌が、非ヒト結腸癌である、請求項22に
    記載の方法。
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