JP3295603B2 - 耐汚染性および非粘着性に優れたプレコ−ト鋼板 - Google Patents

耐汚染性および非粘着性に優れたプレコ−ト鋼板

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JP3295603B2
JP3295603B2 JP21416596A JP21416596A JP3295603B2 JP 3295603 B2 JP3295603 B2 JP 3295603B2 JP 21416596 A JP21416596 A JP 21416596A JP 21416596 A JP21416596 A JP 21416596A JP 3295603 B2 JP3295603 B2 JP 3295603B2
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佳子 坂本
哲男 坂井
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上塗り塗膜がポリエス
テル系樹脂を主成分とするプレコ−ト鋼板の耐汚染性お
よび非粘着性を改善したものに関する。
【0002】
【従来技術】家電機器の外装部材、例えば、洗濯機外板
やレンジフ−ド内装材などは、合理化のため、従来より
プレコ−ト鋼板を加工して製造されているが、これらの
部材の製造には加工性を必要とするので、プレコ−ト鋼
板としては、上塗り塗膜が加工性に優れたポリエステル
系樹脂を主成分とするものを使用している。しかし、こ
のプレコ−ト鋼板は近年外装部材の加工高度化や形状複
雑化に伴い益々加工性の優れたものを要求されている。
【0003】一般に、塗膜の加工性を高めるには、塗膜
の硬度を低くすればよいのであるが、塗膜硬度を低くす
ると、耐汚染性や非粘着性が低下し、常に清潔感を必要
とする家電機器の外装部材への使用は困難になる。そこ
で、従来よりポリエステル系樹脂塗膜の耐汚染性や非粘
着性を改善したものが種々提案されている。
【0004】例えば、数平均分子量15,000〜30,
000のポリエステル樹脂とヘキサメトキシメチロ−ル
メラミン樹脂とを重量比で75/25〜55/45に配
合したポリエステルメラミン樹脂100重量部に対し
て、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミノブロック体を
1〜2重量部配合してなる塗膜(特公平6−8400号
公報)やアミノ樹脂100重量部を水酸基含有シリコ−
ン樹脂0.1〜100重量部で変性したシリコ−ン変性
アミノ樹脂5〜100重量部および数平均分子量が1
0,000〜100,000のポリエステル樹脂またはア
クリル樹脂100重量部からなる塗膜(特公平4−76
075号公報)などである。
【0005】しかし、これらの塗膜は、付着物を溶剤な
どで洗浄除去できる耐汚染性は向上しているが、付着物
を空拭きで除去できる非粘着性はまだ不十分であった。
例えば、塗膜にQ印フェルトペンで描いた後、エタノ−
ルで拭き取れば、インクをほとんど除去できるが、ガ−
ゼで空拭きしただけではインクが残ってしまう。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明は、耐汚染性とともに非粘着性をも
改善したプレコ−ト鋼板を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
系樹脂を主成分とする上塗り塗膜を形成したプレコ−ト
鋼板において、上塗り塗膜を、塗料固形分の0.2〜1.
0wt%のアミノ変性シリコンオイルとポリエステル系
樹脂との反応当量より0.5〜3.0wt%過剰のメラミ
ン硬化剤とを添加したポリエステル系樹脂塗料を塗布、
乾燥することにより形成し、塗膜の表面自由エネルギ−
を25〜38erg/cm2にした。
【0008】
【作用】一般に、塗膜の活性度は、表面自由エネルギ−
で表すことができ、この値が小さいほど表面は不活性に
なり、汚れが付着しにくく、仮に付着しても拭き取りが
容易であると言われている。このため、表面自由エネル
ギ−を小さくすれば、耐汚染性、非粘着性の両者を向上
させることができるとされている。しかし、ポリエステ
ル系樹脂塗膜の場合、表面自由エネルギ−を単に小さく
しても、耐汚染性と非粘着性を同時に改善できず、ま
た、この両特性を同時に改善できても、ほかの塗膜物性
が低下してしまい、家電機器の外装部材に使用すること
が困難になることを本発明者らは見いだした。
【0009】例えば、ポリエステル系樹脂塗膜の場合、
塗料中にメラミン硬化剤を樹脂との反応当量より過剰に
添加すれば、表面自由エネルギ−を小さくできるが、塗
膜の硬化時にメラミン硬化剤の過剰なもの同士が自己縮
合して、塗膜硬度が高くなり、加工性が低下してしま
う。また、シリコンオイルを添加すると、表面自由エネ
ルギ−を小さくできることも知られているが、シリコン
オイルはポリエステル系樹脂との相溶性が悪いため、塗
膜の硬化時に塗膜表面にブリ−ドしたり、はじきが発生
して、塗膜外観がユズ肌状になってしまう。
【0010】そこで、本発明者らは、塗膜の加工性や外
観を損なうことなく耐汚染性、非粘着性を同時に改善可
能な添加剤を検討したところ、アミノ変性シリコンオイ
ルとメラミン硬化剤を併用し、後者をポリエステル系樹
脂との反応当量より過剰すると、目的の塗膜を形成でき
ることを見いだしたのである。
【0011】本発明で塗膜の加工性や外観が損なわれず
に耐汚染性、非粘着性が向上するのは、アミノ変性シリ
コンオイルとメラミン硬化剤とは反応性に富んでいるた
め、過剰に添加したメラミン硬化剤はアミノ変性シリコ
ンオイルと反応して、塗膜加工性の低下、アミノ変性シ
リコンオイルのブリ−ドおよび塗膜外観低下などが防止
されるものと推定される。このため、アミノ変性シリコ
ンオイルとメラミン硬化剤の添加量は調和させる必要が
ある。
【0012】アミノ変性シリコンオイルの添加量は、塗
料固形分すなわち塗膜の0.2wt%未満であると、無
添加のポリエステル系樹脂とほぼ同等の耐汚染性、非粘
着性しか示さず、1.0wt%を超えると、非粘着性は
若干向上するものの、耐汚染性は向上せず、塗膜表面へ
のブリ−ド、塗膜の加工性低下や外観低下が生じる。こ
のため、添加量は塗料固形分の0.2〜1.0wt%にす
る。
【0013】このアミノ変性シリコンオイルは、ポリシ
ロキサンにアミノ基を1個以上導入したもので、アミノ
基の導入位置は側鎖、末端あるいはこれらの両方でもよ
い。アミノ基による変性量は適当に選択すればよいが、
変性量が高いと、ポリエステル系樹脂との相溶性が低下
するので、変性量は低い方が望ましい。
【0014】一方、メラミン硬化剤の添加量は、ポリエ
ステル系樹脂との反応当量より0.5〜3.0wt%過剰
添加する。これは0.5wt%未満であると、無添加の
場合とほぼ同等の耐汚染性、非粘着性しか示さず、3.
0wt%を超えると、耐汚染性、非粘着性は向上する
が、塗膜の加工性が無添加の場合より低下するからであ
る。このメラミン硬化剤としては、メチル化メラミン、
ブチル化メラミンなどを使用すればよい。
【0015】両添加剤の合計量は、塗膜の表面自由エネ
ルギ−が25〜38erg/cm2になるように調整す
る。無添加の場合のポリエステル系樹脂の表面自由エネ
ルギ−は約44erg/cm2であるが、38erg/
cm2以下にすると、耐汚染性と非粘着性との向上が明
確に認められる。しかし、25erg/cm2未満にな
ると、塗装時にはじき等が発生して、塗膜が均一になら
なかったり、外観が低下したりする。
【0016】
【実施例】亜鉛めっき鋼板を(板厚0.5mm、亜鉛付
着量45g/m2)に塗布型クロメ−ト処理を施して、
ポリエステル系樹脂のプライマ−塗料を乾燥塗膜厚で5
μmになるように塗装し、215℃で50秒間焼き付け
乾燥した後、その上にアミノ変性シリコンオイルとメラ
ミン樹脂の硬化剤を種々の割合で添加したポリエステル
系樹脂の上塗り塗料を乾燥塗膜厚で16μmになるよう
に塗装し、230℃で60秒間焼き付け乾燥した。この
ようにして得られた塗装鋼板に対して、塗膜加工性、耐
汚染性および非粘着性を次の要領で調査した。表1に塗
料への添加剤と塗膜表面自由エネルギ−を、また、表2
に塗膜性能を示す。
【0017】(1)加工性 同板厚の鋼板を内側に挟んで20℃の室温で180度折
り曲げ加工を施して、塗膜にクラックが発生しない最小
挟み枚数(T)で評価した。 (2)耐汚染性 Q印フェルトペン(赤色、黒色、青色)でインクを塗布
して、20℃、相対湿度65%の恒温恒湿室に24時間
放置した後、インクをエタノ−ルで拭き取り、インクの
残存状態を目視観察して、色残りのないものを記号◎
で、わずかに色残りのあるものを記号○で、色残りのあ
るものを記号△で、色落ちのないものを記号×でそれぞ
れ評価した。
【0018】(3)非粘着性 耐汚染性でのエタノ−ルによる拭き取りの代わりに乾燥
ガ−ゼによる空拭き取りを行い、同基準で評価した。 (4)塗装外観 塗装面を目視観察して、良好なものを記号○で、ユズ肌
状になったやや不良のものを記号△で、著しいユズ肌状
になつたものを記号×でそれぞれ評価した。
【0019】
【表1】 (1)シリコンオイルの記号Aは変性量の小さいアミノ
変性シリコンオイル、Bはアルキル変性シリコンオイ
ル、Cは変性量の大きいアミノ変性シリコンオイルで、
添加量は塗料固形分に対する割合である。 (2)メラミン硬化剤はブチル化メラミン樹脂で、添加
量はポリエステル系樹脂との反応当量に対する過剰分で
ある。
【0020】
【表2】
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明は、プレコ−ト鋼
板のポリエステル系樹脂上塗り塗膜への単独添加では耐
汚染性と非粘着性とを同時に改善することが困難であっ
たアミノ変性シリコンオイルとメラミン硬化剤を併用し
て、その相乗効果により両欠点を改善したのであるが、
塗膜の外観や加工性は低下せず、シリコンオイルのブリ
−ドもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/26 B32B 27/26 (72)発明者 福本 博光 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新 製鋼株式会社 技術研究所 塗装複合材 料研究部内 (56)参考文献 特開 平8−196991(JP,A) 特開 平8−39724(JP,A) 特開 平7−195030(JP,A) 特開 平7−89009(JP,A) 特開 平4−256469(JP,A) 特開 平4−176367(JP,A) 特開 昭59−179339(JP,A) 特開 平10−204375(JP,A) 特開 平5−138122(JP,A) 特開 平4−76075(JP,A) 特開 平2−269168(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08 B05D 7/14 - 7/24 C09D 167/00 - 167/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系樹脂を主成分とする上
    塗り塗膜を形成したプレコ−ト鋼板において、上塗り塗
    膜を、塗料固形分の0.2〜1.0wt%のアミノ変性シ
    リコンオイルとポリエステル系樹脂との反応当量より
    0.5〜3.0wt%過剰のメラミン硬化剤とを添加した
    ポリエステル系樹脂塗料を塗布、乾燥することにより形
    成し、塗膜の表面自由エネルギ−を25〜38erg/
    cm2にしたことを特徴とする耐汚染性および非粘着性
    に優れたプレコ−ト鋼板。
JP21416596A 1996-07-25 1996-07-25 耐汚染性および非粘着性に優れたプレコ−ト鋼板 Expired - Lifetime JP3295603B2 (ja)

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