JP3346499B2 - 踏切制御装置 - Google Patents

踏切制御装置

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JP3346499B2
JP3346499B2 JP33649793A JP33649793A JP3346499B2 JP 3346499 B2 JP3346499 B2 JP 3346499B2 JP 33649793 A JP33649793 A JP 33649793A JP 33649793 A JP33649793 A JP 33649793A JP 3346499 B2 JP3346499 B2 JP 3346499B2
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宏 大箕
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、踏切制御装置に関し、
更に詳しくは、踏切道から見て軌道の進路後方に距離の
異なる複数の踏切警報区間を設け、「踏切警報区間に隣
接する進路前方の区間に先行列車有」のときには、短い
踏切警報区間内の列車検知信号に基づいて踏切制御信号
を出力し、「踏切警報区間に隣接する進路前方の区間に
先行列車無」のときには、長い踏切警報区間内の列車検
知信号に基づいて踏切制御信号を出力するようにして、
踏切制御時間(以下「踏切警報時間」という)を短くす
る技術に係る。
【0002】
【従来の技術】従来の踏切制御装置は、踏切道の手前に
警報開始点、踏切道の先方に警報終了点を設け、列車が
警報開始点に進入してから警報終了点を進出するまで警
報等の踏切制御信号を出力する。かかる踏切制御装置
は、「信号」(吉村 寛、吉越三郎共著、交友社発行)
及び鉄道技術者のための電気概論・信号シリーズNo.
6「踏切保安装置」(日本鉄道電気技術協会発行)に詳
述されている。また、踏切警報時間を最適にする踏切定
時間制御装置が特開平3ー57769号公報等に開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
踏切制御装置は、以下のような問題点を有している。 (A)列車が警報開始点に進入してから警報終了点を進
出するまで踏切制御信号を出力するから、踏切警報区間
内の列車の走行速度によって踏切警報時間が異なったも
のとなる。特に、駅に近傍にある踏切では、先行列車と
の関係で後続列車の走行速度が制限され、いきおい後続
列車に対する踏切警報時間が長くなり、開かずの踏切と
なって交通渋滞を招来している。 (B)列車が警報開始点に進入したときの走行速度から
列車の踏切道への到達時間を予測し、踏切制御信号の出
力を遅延させる踏切定時間制御では、踏切を高速度で通
過する場合には踏切警報時間が短縮されて効果的であ
る。しかし、駅近傍の踏切制御装置は、先行列車が駅に
停車していると、後続列車が踏切の手前で停車または減
速等をするため、遅延時間だけでは列車位置を割りだす
ことができず、遅延時間だけ踏切警報時間が短くなるだ
けで、依然として踏切警報時間は長いままである。
【0004】そこで、本発明の課題は、先行列車との関
係において踏切警報時間を制御し得る踏切制御装置を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る踏切制御装置は、踏切警報区間と、列
車検知回路と、制御回路とを含んでおり、前記踏切警報
区間は、少なくとも2つ備えられ、第1の踏切警報区間
及び第2の踏切警報区間が終点を共通にし踏切道を含ん
で前記踏切道から見て軌道の進路後方に設けられ、第1
の踏切警報区間が第2の踏切警報区間よりも長くなって
おり、前記列車検知回路は、少なくとも2つ備えられ、
第1の列車検知回路及び第2の列車検知回路が前記第1
の踏切警報区間及び第2の踏切警報区間内の列車の有無
を各別に検出し、第1の列車検知信号及び第2の列車検
知信号を出力するものであり、前記制御回路は、前記列
車検知信号と、先行列車の位置を知らせる先行列車情報
とが入力され、前記先行列車情報が「前記踏切警報区間
に隣接する進路前方の区間に先行列車無」であるときに
は、前記第1の列車検知信号に基づいて前記踏切制御信
号を出力し、前記先行列車情報が「前記踏切警報区間に
隣接する進路前方の区間に先行列車有」であるときに
は、前記第2の列車検知信号に基づいて前記踏切制御信
号を出力するものである。
【0006】
【作用】踏切警報区間は、少なくとも2つ備えられ、第
1の踏切警報区間及び第2の踏切警報区間が終点を共通
にし踏切道を含んで踏切道から見て軌道の進路後方に設
けられ、第1の踏切警報区間が第2の踏切警報区間より
も長くなっており、列車検知回路は、少なくとも2つ備
えられ、第1の列車検知回路及び第2の列車検知回路が
前記第1の踏切警報区間及び第2の踏切警報区間内の列
車の有無を各別に検出し、第1の列車検知信号及び第2
の列車検知信号を出力するものであるから、制御回路
は、列車の走行速度が速い場合は距離の長い第1の踏切
警報区間内の第1の列車検知信号を、列車の走行速度が
遅い場合は距離の短い第2の踏切警報区間内の第2の列
車検知信号を用いることにより、列車の走行速度に応じ
た適切な踏切制御信号を出力できる。
【0007】制御回路は、第1の列車検知回路及び第2
の列車検知回路の列車検知信号を判断することにより列
車の走行位置を判断できる。例えば、第1の列車検知信
号、第2の列車検知信号が共に「列車無」の場合は、列
車が第1の踏切警報区間の外にあり、第1の列車検知信
号が「列車有」、第2の列車検知信号が「列車無」の場
合は、列車が第1の踏切警報区間と第2の踏切警報区間
との中間にあり、第1の列車検知信号、第2の列車検知
信号が共に「列車有」の場合は、列車が第2の踏切警報
区間内にあることが分る。このため、制御回路は、列車
が第2の踏切警報区間に進入したときに踏切制御信号S
2を出力するようにでき、第1の踏切警報区間から第2
の踏切警報区間までの列車の走行速度に影響を受けるこ
となく、踏切制御信号を出力できる。
【0008】制御回路は、先行列車情報が「踏切警報区
間に隣接する進路前方の区間に先行列車無」であるとき
には、第1の列車検知信号に基づいて踏切制御信号を出
力するから、先行列車との関係で当該列車(後続列車)
の走行速度が制限されない場合は、後続列車が距離の長
い第1の踏切警報区間に進入したときから踏切制御信号
を出力する。これにより、高速走行に適応した踏切警報
時間が得られる。先行列車情報が「踏切警報区間に隣接
する進路前方の区間に先行列車有」であるときには、第
2の列車検知信号に基づいて踏切制御信号を出力するか
ら、先行列車との関係で後続列車の走行速度が制限され
た場合は、後続列車が距離の短い第2の踏切警報区間内
に進入するまでは踏切制御信号が出力されず、踏切警報
時間を短くすることができる。これにより、先行列車と
の関係において踏切警報時間を制御し得る踏切制御装置
が得られる。
【0009】
【実施例】図1は本発明に係る踏切制御装置の構成を示
すブロック図である。踏切制御装置は、踏切警報区間L
と、列車検知回路1と、制御回路2とを含み、踏切警報
機3または踏切遮断機4に踏切制御信号S2を出力す
る。参照符合5は踏切道、6は軌道、7は列車、8は駅
のホームである。71は先行列車、72は後続列車であ
る。
【0010】踏切警報区間Lは、少なくとも2つ備えら
れている。第1の踏切警報区間L1及び第2の踏切警報
区間L2は、終点P2を共通にし踏切道5を含んで踏切
道5から見て軌道6の進路後方に設けられている。第1
の踏切警報区間L1は第2の踏切警報区間L2よりも長
くなっている。第1の踏切警報区間L1は、始点P1
が、先行列車71との関係で後続列車72の速度制限が
なされない場合の最高速度を考慮し、後続列車72に対
して一定の踏切警報時間を確保し得るような距離を踏切
道5から置いて設けられている。第2の踏切警報区間L
2も同様に、始点P3が、先行列車71との関係で後続
列車72の速度制限がされた場合の走行速度を考慮し、
後続列車72に対して一定の踏切警報時間を確保し得る
ような距離を踏切道5から置いて設けられている。
【0011】列車検知回路1は、少なくとも2つ備えら
れている。第1の列車検知回路11は、第1の踏切警報
区間L1内の列車7の有無を検出し、第1の列車検知信
号S11を出力する。第2の列車検知回路12は、第2
の踏切警報区間L2内の列車7の有無を検出し、第2の
列車検知信号S12を出力する。第1の列車検知回路1
1は、第1の踏切警報区間L1に列車7が進入したこ
と、及び第1の踏切警報区間L1から列車7が進出した
ことを検知できればよく、点検知型、連続検知型の何れ
のタイプでもよい。第2の列車検知回路12も同様であ
る点検知型の第1の列車検知回路11は、図示の如く、
第1の踏切警報区間L1の始点P1に列車7の進入を検
知する踏切制御子111が設けられ、第1の踏切警報区
間L1の終点P2に列車7の進出を検知する踏切制御子
110が設けられて構成される。踏切制御子111が列
車7を検知してから踏切制御子110が列車7を検知す
るまでの間が列車「有」の第1の列車検知信号S11と
なる。踏切制御子は前述の「信号」に詳述されている。
【0012】同様に、第2の列車検知回路12は、第2
の踏切警報区間L2の始点P3に列車7の進入を検知す
る踏切制御子121が設けられ、踏切警報区間L2の終
点P2に列車7の進出を検知する踏切制御子110が設
けられて構成される。踏切制御子121が列車7を検知
してから踏切制御子110が列車7を検知するまでの間
が列車「有」の第2の列車検知信号S12となる。
【0013】踏切制御子の代りに列車の車軸を検知する
車軸検知子を用いることもできる。車軸検知子は、特開
平3ー57769号公報に詳述されている。
【0014】連続検知型の第1の列車検知回路は、例え
ば、第1の踏切警報区間L1の全域に亙って図示しない
ループコイルをはり、列車7から送信される送信信号の
有無で列車検知を行なうように構成される。また、図示
の如く、軌道6は複数の軌道回路(1T、2T、下り1
T、下り2T)で構成され、各軌道回路が個別に列車検
知を行い、列車7の有無により軌道リレー(1TR、2
TR、下り1TR、下り2TR)を「落下」(無励磁状
態で接点開放)、「扛上」(励磁状態で接点導通)させ
ている。従って、始点P1及び終点P2が軌道回路(1
T〜下り1T)の閉塞境界と一致する場合は、軌道リレ
ー(1TR、2TR、下り1TR)の接点の論理(アン
ド論理)で第1の列車検知回路11を構成してもよい。
軌道リレー(1TR、2TR、下り1TR、下り2T
R)は、当業者に周知であり、図面から省略されてい
る。
【0015】制御回路2は、第1の列車検知信号S1
1、第2の列車検知信号S12と、先行列車71の位置
を知らせる先行列車情報S13とが入力される。先行列
車情報S13が「第1の踏切警報区間L1に隣接する進
路前方の区間(下り2T)に先行列車71無」であると
きには、第1の列車検知信号S11に基づいて踏切制御
信号S2を出力する。先行列車情報S13が「第1の踏
切警報区間L1に隣接する進路前方の区間(下り2T)
に先行列車71有」であるときには、第2の列車検知信
号S12に基づいて踏切制御信号S2を出力する。
【0016】上述したように、第1の踏切警報区間L1
及び第2の踏切警報区間L2が終点P2を共通にし踏切
道5を含んで踏切道5から見て軌道6の進路後方に設け
られ、第1の踏切警報区間L1が第2の踏切警報区間L
2よりも長くなっており、第1の列車検知回路11及び
第2の列車検知回路12が第1の踏切警報区間L1及び
第2の踏切警報区間L2内の列車7の有無を各別に検出
し、第1の列車検知信号S11及び第2の列車検知信号
S12を出力するものであるから、制御回路2は、列車
7の走行速度が速い場合は距離の長い第1の踏切警報区
間L1内の第1の列車検知信号S11を、列車7の走行
速度が遅い場合は距離の短い第2の踏切警報区間内L2
の第2の列車検知信号S12を用いることにより、列車
7の走行速度に応じた適切な踏切制御信号を出力でき
る。
【0017】制御回路2は、第1の列車検知信号S11
及び第2の列車検知信号S12を判断することにより、
列車7の走行位置を判断できる。例えば、第1の列車検
知信号S11、第2の列車検知信号S12が共に「列車
無」の場合は、列車7が第1の踏切警報区間L1の外に
あり、第1の列車検知信号S11が「列車有」、かつ、
第2の列車検知信号S12が「列車無」の場合は、列車
7が第1の踏切警報区間L1と第2の踏切警報区間L2
との中間にあり、第1の列車検知信号S11、第2の列
車検知信号S12が共に「列車有」の場合は、列車7が
第2の踏切警報区間L2内にあることが分る。このた
め、制御回路2は、列車7がのろのろ走行しても、列車
7が第2の踏切警報区間L2に進入したときに踏切制御
信号S2を出力することができ、第1の踏切警報区間L
1から第2の踏切警報区間L2までの列車7の走行速度
の影響を受けることなく、踏切制御信号S2を出力でき
る。
【0018】制御回路2は、先行列車情報S13が「第
1の踏切警報区間L1に隣接する進路前方の区間(下り
2T)に先行列車71無」であるときには、第1の列車
検知信号S11に基づいて踏切制御信号S2を出力する
から、先行列車71との関係で後続列車72の走行速度
が制限されない場合は、後続列車72が距離の長い第1
の踏切警報区間L1に進入したときから踏切制御信号S
2を出力する。これにより、高速走行に適応した踏切警
報時間を得られる。先行列車情報S13が「第1の踏切
警報区間L1に隣接する進路前方の区間(下り2T)に
先行列車71有」であるときには、第2の列車検知信号
S12に基づいて踏切制御信号S2を出力するから、先
行列車71との関係で後続列車72の走行速度が制限さ
れた場合は、後続列車72が距離の短い第2の踏切警報
区間内L2に入るまでは踏切制御信号S2が出力され
ず、踏切警報時間を短くすることができる。これによ
り、先行列車71との関係において踏切警報時間を制御
し得る踏切制御装置が得られる。
【0019】図2は踏切制御装置の動作イメージを示す
タイミングチャートである。図において、図1と同一参
照符合は同一性ある構成部分を示している。上述の作用
に基づいて図2を簡単に説明する。
【0020】状態(a)は、先行列車71が区間(下り
2T)に在線するときに、後続列車72が第1の踏切警
報区間L1に進入した場合を示している。制御回路2
は、先行列車情報S13が「第2の踏切警報区間L2に
隣接する進路前方の区間(下り2T)に先行列車71
有」であり、第2の列車検知信号S12は「後続列車7
2無」であるから、踏切制御信号S2を出力しない。こ
の場合、通常の列車制御では、後続列車72は、閉塞区
間(下り1T)には進入できず、閉塞区間2Tで停止し
なければならないので、減速される。
【0021】状態(b)は、先行列車71が区間(下り
2T)に在線するときに、後続列車72が第2の踏切警
報区間L2に進入した場合を示している。制御回路2
は、先行列車情報S13が「第2の踏切警報区間L2に
隣接する進路前方の区間(下り2T)に先行列車71
有」であり、第2の列車検知信号S12は「後続列車7
2有」であるから、踏切制御信号S2を出力する。
【0022】状態(c)は、先行列車71が区間(下り
2T)に在線しないときに、後続列車72が第1の踏切
警報区間L1に進入した場合を示している。制御回路2
は、先行列車情報S13が「第1の踏切警報区間L1に
隣接する進路前方の区間(下り2T)に先行列車71
無」であり、第1の列車検知信号S11は「後続列車7
2有」であるから、踏切制御信号S2を出力する。この
場合、後続列車72は減速されず、所定の走行速度で走
行する。
【0023】状態(d)は、先行列車71が区間(下り
2T)に在線しないときに、後続列車72が第2の踏切
警報区間L2に進入した場合を示している。制御回路2
は、先行列車情報S13が「第1の踏切警報区間L1に
隣接する進路前方の区間(下り2T)に先行列車71
無」であり、第1の列車検知信号S11は「後続列車7
2有」であるから、踏切制御信号S2を出力する。
【0024】また、実施例の制御回路2は、先行列車情
報S13が踏切道5から見て軌道6の進路後方に設けら
れた信号機81の現示によって与えられる。信号機81
は、軌道回路(下り1T)の閉塞信号機であり、通常、
先行列車71が軌道回路(下り2T)に在線するときに
「赤」を現示し、先行列車71が軌道回路(下り2T)
から進出したときに「黄」を現示する。先行列車71が
軌道回路(下り2T)の前方の区間を進出したときに
「青」を現示する。このため、信号機81の「赤」現示
が「第2の踏切警報区間L2に隣接する進路前方の区間
(下り2T)に先行列車71有」という先行列車情報S
13となり、信号機81の「赤」現示から「黄」現示へ
の変化が「第1の踏切警報区間L1に隣接する進路前方
の区間(下り2T)に先行列車71無」という先行列車
情報S13となる。
【0025】信号機82は、軌道回路2Tの閉塞信号機
であり、3現示区間では、信号機81が「赤」現示であ
るときは「黄」現示となる。信号機83は、軌道回路1
Tの閉塞信号機であり、信号機81が「赤」現示である
ときは「青」現示となる。信号機84は、出発信号機で
ある。信号機81は、信号機84と連動している。
【0026】第1の踏切警報区間L1の始点P1は、信
号機81から進路後方に信号機81の現示に応じた走行
速度における列車7の制動距離L11をおいて設けられ
ている。制動距離L11は、列車7が「青」現示の走行
速度で走行しているときにブレーキをかけ、信号機81
の手前で停止できるように設定されている。同様に、第
2の踏切警報区間L2の始点P3は、信号機81から進
路後方に信号機81の現示に応じた走行速度における列
車7の制動距離L21をおいて設けられている。制動距
離L21は、列車7が「黄」現示の走行速度で走行して
いるときにブレーキをかけ、信号機81の手前で停止で
きるように設定されている。始点P3は閉塞区間2Tの
内側となっている。このため、先行列車71が区間(下
り2T)に在線せず、後続列車72が「青」現示の走行
速度で走行している場合は、後続列車72が始点P1に
進入したときから踏切制御信号S2が出力される。ま
た、後続列車72が始点P1に進入する直前に信号機8
2の「青」現示が解除され、信号機82の現示が「黄」
現示または「赤」現示に変更された場合でも、信号機8
1の手前で停止できる。
【0027】先行列車71が区間(下り2T)に在線
し、後続列車72が「黄」現示の走行速度で始点P1に
進入した場合は、始点P1では踏切制御信号S2が出力
されず、後続列車72が始点P3に進入したときから踏
切制御信号S2が出力される。また、後続列車72が始
点P3に進入する直前に信号機82の「黄」現示が解除
され、信号機82の現示が「赤」現示に変更された場合
でも、信号機81の手前で停止できる。従って、列車運
行上の安全性も確保される。
【0028】更に、実施例の制御回路2は、「第2の踏
切警報区間L2に隣接する進路前方の区間(下り2T)
に先行列車71有」という先行列車情報S13が、先行
列車71の第1の踏切警報区間L1からの進出により与
えられる。このため、駅近傍の踏切制御装置は、先行列
車71が第1の踏切警報区間L1を進出し区間(下り2
T)に入ったときから第2の踏切警報区間L2に基づい
て踏切制御信号S2を出力する。従って、後続列車72
が始点P1に進入しても始点P3に進入するまでは踏切
制御信号S2が出力されず、列車運行上の安全性を確保
しつつ踏切警報時間を最も短くすることができる。
【0029】図3は本発明に係る踏切制御装置の別の実
施例の構成を示すブロック図、図4はその構成要素であ
る制御回路2の具体的な回路図である。図において、図
1と同一の参照符号は同一性ある構成部分を示してい
る。本実施例は、第1の列車検知回路11が軌道回路
(1T、2T、下り1T)の軌道リレー(1TR、2T
R、下り1TR)を含んで構成されている。軌道リレー
1TRは、列車7が軌道回路1Tに在線すると、無励磁
状態となり、接点1TR1が落下(不導通)する。同様
に、軌道リレー2TRは、列車7が軌道回路2Tに在線
すると、接点2TR1が落下し、軌道リレー下り1TR
は、列車7が軌道回路(下り1TR)に在線すると、接
点(下り1TR1)が落下する。このため、図4に示す
ように、接点1TR1、2TR1、下り1TR1を直列
接続し、アンド接続回路を構成すると、列車7が軌道回
路(1T、2T、下り1T)のいずれかに在線した場合
にアンド接続回路が「不導通」となり、列車「有」とな
る第1の列車検知信号S11が構成される。また、列車
7が軌道回路(1T、2T、下り1T)のいずれにも在
線しない場合にアンド接続回路が「導通」となり、列車
「無」となる第1の列車検知信号S11が構成される。
【0030】信号機81は、先行列車71が軌道回路
(下り2T)に在線するときに「赤」を現示し、先行列
車71が軌道回路(下り2T)から進出したときに
「黄」を現示する。即ち、信号機81の「赤」現示が
「第2の踏切警報区間L2に隣接する進路前方の区間
(下り2T)に先行列車71有」という先行列車情報S
13となり、信号機81の「赤」現示から「黄」現示へ
の変化が「第1の踏切警報区間L1に隣接する進路前方
の区間(下り2T)に先行列車71無」という先行列車
情報S13となる。
【0031】第2の列車検知回路12は、制御リレーS
TPRを含んでいる。制御リレーSTPRは、先行列車
情報S13が「区間(下り2T)に先行列車71有」、
かつ、第2の踏切警報区間L2に後続列車72が進入し
たときに「落下」し、接点STPR1が不導通となる。
それ以外のときは、「扛上」し、接点STPR1が導通
する。後続列車72が第2の踏切警報区間L2に在線す
るか否かの情報は、軌道リレー(2TR、下り1TR)
の接点のアンド接続回路によって得られる。
【0032】制御回路2は、リレーXRを含んでいる。
リレーXRは、接点(1TR1、2TR1、下り1TR
1)によるアンド接続回路と、接点STPR1との並列
回路に直列に接続されている。リレーXRは、「落下」
すると、図示しない接点が「不導通」となり、踏切警報
機3を鳴動させ踏切遮断機4を降下させる踏切制御信号
S2を出力する。
【0033】リレーXRは、先行列車情報S13が「区
間(下り2T)に先行列車71無」のときに、後続列車
72が閉塞区間1Tに進入すると落下し、第1の踏切警
報区間L1内の後続列車72の有無に従って踏切制御信
号S2を出力する。
【0034】リレーXRは、先行列車情報S13が「区
間(下り2T)に先行列車71有」のときには、制御リ
レーSTPRにより、後続列車72が第2の踏切警報区
間L2に入るまで「扛上」し、後続列車72が第2の踏
切警報区間L2に入ったときに「落下」する。このた
め、図1に示す実施例と同様の作用効果が得られ、先行
列車71との関係において踏切警報時間を制御し得る踏
切制御装置が得られる。
【0035】制御回路2は、「第1の踏切警報区間L1
に隣接する進路前方の区間(下り2T)に先行列車71
無」という先行列車情報S13が、先行列車71の第1
の踏切警報区間L1を進出後、一定時間T1を経過した
時に与えられる。一定時間T1は、先行列車71が第1
の踏切警報区間L1を進出し、先行列車71が駅8に停
車し、先行列車71が駅8を出発し、駅前方の区間に進
出するまでの予め定められた一連の動作時間を考慮して
設定される。具体的には、制御リレーSTPRが一定時
間T1経過後に「落下」するように構成される。
【0036】また、「先行列車71が第1の踏切警報区
間L1から進出した」という情報は、例えば、軌道リレ
ー(下り1TR)の「落下」から「扛上」への変化によ
り与えられる。これにより、制御回路2は先行列車71
が区間(下り2T)を進出したものとして、第2の踏切
制御区間L2から第1の踏切制御区間L1への切替がで
きる。
【0037】制御回路2は、接点STPR1が接点1T
R1、2TR1、下り1TRのアンド接続回路に並列接
続されているから、リレーXRに対して2重系が構成さ
れ、信頼性が高くなっている。
【0038】また、制御回路2は、先行列車71が第1
の踏切警報区間L1を進出した時に、第2の列車検知信
号S12に基づいて踏切制御信号S2を出力する。先行
列車71が第1の踏切警報区間L1を進出したときから
別の一定時間T2を経過した時に、第1の列車検知信号
S11に基づいて踏切制御信号S2を出力するように構
成できる。図5はその制御回路の動作を示すタイミング
チャートである。図において、S21は先行列車71が
第1の踏切警報区間L1を抜け出たことを示す踏切抜け
信号、S22は先行列車71が区間(下り2T)を進出
したときの信号機81の現示状態を示す現示状態信号、
S23は制御リレーSTPRにより与えられるタイマ信
号である。踏切抜け信号S21は、軌道回路(1TR、
2TR、下り1TR)の軌道リレーの接点のアンド接続
回路により得られる。踏切抜け信号S21及び現示状態
信号S22は、先行列車情報S13を構成する。
【0039】制御リレーSTPRは、踏切抜け信号S2
1により「扛上」し、一定時間T2経過後に「落下」す
る。タイマ信号S23のハイレベルは、「タイマ時間
内」を示している。踏切抜け信号S21が与えられたと
きは、「区間(下り2T)に先行列車71有」の場合で
ある。従って、第2の踏切警報区間L2を使用して踏切
制御信号S2を出力するための上述のアンド条件(「区
間(下り2T)に先行列車71有」、かつ、後続列車7
2が第2の踏切警報区間L2に進入)は、第2の踏切警
報区間L2に後続列車72が進入したことを確認するだ
けでよい。
【0040】制御リレーSTPRは、後続列車72が第
2の踏切警報区間L2に進入し、第2の列車検知信号S
12が入力されたときに「落下」する。リレーXRは、
一定時間T2中に第2の列車検知信号S12が得られた
場合には「落下」し、第2の踏切警報区間L2に基づく
踏切制御信号S2を出力する。リレーXRは、一定時間
T2内に第2の列車検知信号S12が得られない場合に
は、一定時間T2経過後に「落下」する。この時に、第
1の列車検知信号S11が列車「有」であれば落下し、
第1の踏切警報区間L1に基づく踏切制御信号S2を出
力する。
【0041】一定時間T2は、一定時間T1から法定踏
切警報最小時間T3を引いた時間となっている。このた
め、後続列車72が第1の踏切警報区間L1の始点P1
から第2の踏切警報区間L2の始点P3までのろのろ走
行し、その後先行列車71が区間(下り2T)を進出
し、後続列車72が速度を上げて走行した場合でも法定
踏切警報最小時間T3を確保した踏切制御が可能とな
る。
【0042】また、現示状態信号S22が予定された時
間よりも早く「赤」現示から「黄」現示に変化した場合
は、第1の踏切警報区間L1に基づいて踏切制御信号S
2を出力する場合となる。従って、制御リレーSTPR
は、第1の列車検知信号S11が入力されたときに「落
下」し、接点STPR1が「不導通」となる。このた
め、後続列車72が第1の踏切警報区間L1内に在線す
るときは、現示状態信号S22に同期して直ちに踏切制
御信号S2が出力され、法定踏切警報最小時間T3を確
保できる。後続列車72が第2の踏切警報区間L2に在
線しているときは、既に踏切制御信号S2が出力されて
いるので問題ない。従って、踏切警報区間を短くした場
合でも列車運行上の安全性が確保できる。この作用効果
は、先の実施例でも同様に得られる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、先
行列車との関係において踏切警報時間を適切に制御し得
る踏切制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る踏切制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る踏切制御装置の動作イメージを示
すタイミングチャートである。
【図3】本発明に係る踏切制御装置の別の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図4】別の実施例における制御回路の具体的な回路図
である。
【図5】別の実施例における制御回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
L 踏切警報区間 L1 第1の踏切警報区間 L2 第2の踏切警報区間 1 列車検知回路 11 第1の列車検知器 12 第2の列車検知器 2 制御回路 3 踏切警報機 4 踏切遮断機 5 踏切道 6 軌道 7 列車 71 先行列車 72 後続列車 8 駅 81〜83 信号機 S11 第1の列車検知信号 S12 第2の列車検知信号 S13 先行列車情報 S2 踏切制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−159869(JP,A) 特開 平2−18159(JP,A) 特開 平7−137635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61L 29/28 B61L 29/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 踏切警報区間と、列車検知回路と、制御
    回路とを含み、踏切警報機または遮断機に踏切制御信号
    を出力する踏切制御装置であって、 前記踏切警報区間は、少なくとも2つ備えられ、第1の
    踏切警報区間及び第2の踏切警報区間が終点を共通にし
    踏切道を含んで前記踏切道から見て軌道の進路後方に設
    けられ、第1の踏切警報区間が第2の踏切警報区間より
    も長くなっており、 前記列車検知回路は、少なくとも2つ備えられ、第1の
    列車検知回路及び第2の列車検知回路が前記第1の踏切
    警報区間及び第2の踏切警報区間内の列車の有無を各別
    に検出し、第1の列車検知信号及び第2の列車検知信号
    を出力するものであり、 前記制御回路は、前記列車検知信号と、先行列車の位置
    を知らせる先行列車情報とが入力され、前記先行列車情
    報が「前記踏切警報区間に隣接する進路前方の区間に先
    行列車無」であるときには、前記第1の列車検知信号に
    基づいて前記踏切制御信号を出力し、前記先行列車情報
    が「前記踏切警報区間に隣接する進路前方の区間に先行
    列車有」であるときには、前記第2の列車検知信号に基
    づいて前記踏切制御信号を出力するものである踏切制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記先行列車情報が前
    記踏切道から見て軌道の進路後方に設けられた信号機の
    現示によって与えられる請求項1に記載の踏切制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の踏切警報区間及び第2の踏切
    警報区間のそれぞれは、始点が前記踏切道から見て軌道
    の進路後方に設けられた信号機から前記信号機の現示に
    応じた走行速度における列車の制動距離をおいて進路後
    方に設けられている請求項1または2に記載の踏切制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、「前記踏切警報区間に
    隣接する進路前方の区間に先行列車有」という前記先行
    列車情報が、前記先行列車の前記踏切警報区間からの進
    出により与えられるものである請求項1に記載の踏切制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、「前記踏切警報区間に
    隣接する進路前方の区間に先行列車無」という前記先行
    列車情報が、前記先行列車の前記踏切警報区間からの進
    出後一定時間を経過することにより与えられるものであ
    る請求項4に記載の踏切制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、前記先行列車が前記踏
    切警報区間から進出した時に前記第2の列車検知信号に
    基づいて前記踏切制御信号を出力し、前記先行列車が前
    記踏切警報区間から進出してから別の一定時間を経過し
    た時に前記第1の列車検知信号に基づいて前記踏切制御
    信号を出力するものである請求項1に記載の踏切制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、前記別の一定時間が法
    定踏切警報最小時間を保持するように設定されている請
    求項6に記載の踏切制御装置。
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