JP3553665B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耐衝撃性、耐熱性、加工性のバランスに優れた新規な熱可塑性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、小粒径ポリブタジエンゴムを肥大化して得られたゴム状重合体を用いたスチレン系樹脂とポリカーボネート樹脂の混合物よりなる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂は、優れた耐熱性、耐衝撃性を有しているが成形性に劣るため、例えばABS樹脂(アクリロニトリルとスチレンの共重合体及びブタジエンゴムとの組成物)とのアロイ化が行われている。このポリカーボネート樹脂とABS樹脂との混合物は、耐衝撃性、成形加工性のバランスに優れ、自動車内装部品やOA機器部品等に広く用いられている。しかし、一般のABS樹脂との混合物においては耐熱性が不充分であり、α−メチルスチレンを共重合させたABS樹脂との混合物が提案されている。この混合物においては、耐熱性の向上が見られるものの、特に室温付近での耐衝撃強度の低下及び成形時の熱安定性に劣ることが指摘されている。また、熱安定性と耐熱性を改善するために、N−置換マレイミドを用いたABS樹脂が開発されている。例えば特開昭61−148267ではこのABS樹脂とポリカーボネートとの混合物が提案されているが、耐熱性、熱安定性は従来のものより改善されるものの、耐衝撃性の低下が著しいという問題を抱えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ゴム強化スチレン系樹脂とポリカーボネート樹脂との混合物からなる耐衝撃性、耐熱性、成形加工性に優れた新規な熱可塑性樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決のため鋭意検討した結果、ポリブタジエンゴムを酸基含有共重合体ラテックスを用いて肥大化させたゴム状重合体を用いることにより、耐衝撃性に優れ且つ耐熱性、成形加工性、滞留熱安定性に優れた熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出した。
【0005】
即ち、本発明は(A)ポリカーボネート樹脂10〜90重量部と、(B)下記方法にて得られるゴム強化スチレン系樹脂90〜10重量部からなる熱可塑性樹脂組成物を内容とするものである。
(B)ゴム強化スチレン系樹脂:下記の共重合体(Ba)20〜95重量%とグラフト共重合体(Bb)80〜5重量%とからなる。
(Ba)下記の成分からなる共重合体
(Ba1)芳香族ビニル単量体50〜90重量%
(Ba2)シアン化ビニル単量体10〜40重量%
(Ba3)アルキル(メタ)アクリレート単量体0〜40重量%
(Ba4)N−置換マレイミド単量体0〜40重量%
(Bb)下記のグラフト共重合体
(S1)不飽和酸単量体1〜30重量%
(S2)メタクリル酸エステル単量体99〜70重量%
(S3)上記(S1)、(S2)と共重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体0〜30重量%を共重合して調整した酸基含有共重合体ラテックスを、ポリブタジエンゴムラテックス100重量部(固形分)に対して0.1〜10重量部(固形分)添加して肥大して得られた平均粒子径0.1〜2μmの肥大化ゴムを10〜90重量部に対して、
(Bb1)芳香族ビニル単量体
(Bb2)シアン化ビニル単量体
(Bb3)アルキル(メタ)アクリレート
単量体からなる群から選ばれた少なくとも1種の単量体と
(Bb4)他の共重合可能なビニル単量体
(但し、Bb1〜Bb4は下記式群を満たす。
10≦Bb2+(Bb3)/4≦40
Bb4=100−Bb1−Bb2−Bb3
Bb2≧0、Bb3≧0
0≦Bb1≦90、
0≦Bb4≦20、以上、数字は重量%を示す。)
との混合物90〜10重量部をグラフト重合して得られるグラフト共重合体。
【0006】
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂(A)は、熱可塑性芳香族ポリカーボネートが好ましく、更に2価フェノール化合物とホスゲン、又は炭酸ジエステルの反応により製造される芳香族ポリカーボネートが好ましい。上記2価フェノール化合物としては、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン、いわゆるビスフェノールA等のビスフェノール類、ハイドロキノン、4,4−ジヒドロジフェニル、ビス(4−ヒドロキシルフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン等の化合物が挙げられる。これらの2価フェノール化合物からなるホモポリマー、又は2種以上からなるコポリマー、あるいは、これらのブレンド物のいずれであってもよい。
【0007】
ゴム強化スチレン系樹脂(B)における共重合体(Ba)の芳香族ビニル単量体(Ba1)としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロルスチレン等が例示され、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。使用量は50〜90重量%であり、50重量%より少ない場合は流動性が低下し、90重量%より多い場合は耐衝撃性等の機械的特性が劣る。
【0008】
シアン化ビニル単量体(Ba2)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。使用量は10〜40重量%であり、10重量%より少ない場合は耐薬品性に劣り、40重量%より多い場合は流動性が低下する。
【0009】
アルキル(メタ)アクリレート単量体(Ba3)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。使用量は0〜40重量%であり、40重量%より多い場合は耐衝撃性が低下する。
【0010】
N−置換マレイミド単量体(Ba4)としては、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−ターシャリーブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。使用量は0〜40重量%であり、40重量%より多い場合は耐衝撃性が低下する。
【0011】
ゴム強化スチレン系樹脂(B)におけるグラフト共重合体(Bb)において、酸基含有共重合体ラテックスに用いられる不飽和酸単量体(S1)としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸モノエステル、クロトン酸が例示でき、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。好ましくはアクリル酸、メタクリル酸又はこれらの組み合わせである。
【0012】
メタクリル酸エステル単量体(S2)としては、メタクリル酸と炭素数1〜12の直鎖或いは側鎖を有するアルコールのエステルが使用され、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が例示でき、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0013】
上記(S1)、(S2)と共重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体(S3)としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンのような芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルのようなシアン化ビニル単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルのようなアクリル酸エステル或いはメタクリル酸アリル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメリット酸トリアリルのような分子中に2つ以上の重合性の官能基を有するような単量体が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0014】
酸基含有共重合体ラテックス中に占める不飽和酸単量体(S1)の割合は、1〜30重量%である。1%未満では実質的に肥大能がなく、30重量%を越えると酸基含有共重合体ラテックスの重合は不可能ではないが、凝塊物の生成や重合途中でのラテックスの増粘が起こり、工業的な生産に適さない。
【0015】
上記(S1)と共重合させる残りの単量体は、基本的にはメタクリル酸エステル単量体(S2)であり、99〜70重量%が使用される。但し、メタクリル酸エステル単量体の一部をこれらと共重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体(S3)に置き換えることが可能である。その量は0〜30重量%であり、30重量%を越えると芳香族ビニル単量体の場合は肥大能が低下して未凝集粒子が増加する。また、アクリル酸エステル単量体の場合は肥大速度が速くなり、粒子径の制御がむずかしくなるので好ましくない。また分子中に2つ以上の重合性の官能基を有するような単量体の場合は、0〜3重量%の範囲で使用されるべきであり、それを越えた場合は、肥大能が大幅に低下し未凝集粒子が増加するので好ましくない。
【0016】
酸基含有共重合体ラテックスは、乳化重合で製造される。重合に使用する乳化剤は、主としてスルホン酸系あるいは硫酸エステル系の乳化剤が用いられ、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、パラフィンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウムなどが例示でき、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。補助的にカルボン酸系の乳化剤が使用可能である。この種の乳化剤には高級脂肪酸アルカリ金属塩、例えばオレイン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ロジン酸のアルカリ金属塩、アルケニルコハク酸のアルカリ金属塩があり、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。乳化剤の使用量は、0.2〜4重量部(対単量体100重量部)である。乳化剤は重合初期に全量を一括仕込みしてもよいし、一部を初期に使用し、残りを重合中に間欠的にあるいは連続的に追加してもよい。乳化剤の追加方法を変更することにより、酸基含有ラテックスの粒子系を調節することができる。
【0017】
重合開始剤は、熱分解型の開始剤やレドックス型の開始剤のいずれも使用可能であり、両者の併用も可能である。前者の具体例は、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。後者は、クメンハイドロパーオキサイド−ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート−鉄塩等の系が挙げられる。重合開始剤も、重合初期に全量を一括仕込みしてもよいし、一部を初期に使用し、残りを重合中にあるいは連続的に追加してもよい。
分子量を調節するためにt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ターピノーレンのような連鎖移動剤を使用することもできる。
【0018】
酸基含有共重合体ラテックスの重合に際し、単量体混合物は、重合初期に全量を一括仕込みしてもよいし、一部を初期に仕込み、残りを重合中に間欠的にあるいは連続的に追加してもよいし、全量を重合中に間欠的にあるいは連続的に追加してもよい。単量体を追加して重合を行う場合、追加する単量体の組成は、常に同一組成である必要はない。重合初期には、重合に供される単量体のうち不飽和酸を除く単量体の一部を追加して重合したのち、次いで不飽和酸を含む残りの単量体を追加して重合を終了させることもできる。
【0019】
凝集肥大処理に供されるポリブタジエンゴムラテックスは、乳化重合により製造される。ゴムラテックスの必要な特性は、平均粒子径が120nm(0.12μm)以下であることが望ましく、これ以上大きくなると肥大能力が大幅に低下し、実用的ではない。
肥大化処理は、酸基含有共重合ラテックスをゴムラテックス100重量部(固形分)に0.1〜10重量部(固形分)添加し、混合することで達成される。酸基含有ラテックスの添加量が0.1重量部未満では実質的に凝集肥大が起こらない。また、その添加量が10部を越えても肥大粒子径は逆に小さくなり、物性的にも耐衝撃性の低下等の好ましくない現象が生じる。
肥大に使用される酸基含有共重合体ラテックスの種類は1種に限定されない。肥大能の異なる酸基含有共重合体ラテックスを2種類以上使用して、2山分布や幅広い粒子径分布を有する肥大ゴムを得ることも可能である。
【0020】
肥大処理は、20〜80℃の温度範囲が好ましく、40〜70℃の範囲がより好ましい。酸基含有共重合体ラテックスはゴムラテックスの温度が肥大処理温度に到達した後添加することもできるし、40℃以下、好ましくは35℃以下の温度でゴムラテックスに添加し、攪拌しながら40〜70℃まで昇温して肥大処理することもできる。また逆に酸基含有共重合体ラテックスを予め仕込んだ容器にゴムラテックスを後から供給することができる。
肥大化処理に際して、酸基含有共重合体ラテックス以外に無機塩を0.01〜5重量部併用することも可能である。無機塩を添加することで肥大効果を向上させ、さらに大粒径の肥大ゴムを得ることができる。無機塩としては、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属塩やカリミョウバンのような酸素酸塩が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0021】
肥大処理時のpHは、アルカリサイド(即ち、pH7以上)にあればよいが、pH9以上に調整した方が、肥大速度を向上させるので好ましい。pH調整には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の1種又は2種以上の化合物を適量加えてやればよい。
肥大化により得られたゴムの粒径は0.1〜2μmの範囲であり、好ましくは、0.2〜1μmの範囲である。0.1μm未満では、衝撃性が低下し、また2μmより大きいと、分散性が悪くなりやはり衝撃性の低下を招く。
【0022】
以上の処理で得られた肥大化ゴムを用いたグラフト共重合体の製造は、通常の乳化重合法で実施できる。即ち、肥大化ゴムラテックス10〜90重量部の存在下にグラフト重合すべき単量体あるいは単量体混合物90〜10重量部を一括または連続的に添加し、ラジカル発生重合開始剤によりグラフト重合してやればよい。
用いられる単量体は、芳香族ビニル単量体(Bb1)、シアン化ビニル単量体(Bb2)、アルキル(メタ)アクリレート単量体(Bb3)から選ばれた少なくとも1種の単量体とこれらの単量体と共重合可能なビニル単量体(Bb4)との混合物である。これらの芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、アルキル(メタ)アクリレート単量体、他の共重合可能なビニル単量体は、いずれも単独又は2種以上組み合わせて用いられる。(Bb1)〜(Bb3)については、先に示した(Ba1)〜(Ba3)と同様の化合物が用いられる。
(Ba4)については、アクリル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量体、マレイミド単量体、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基を含有するビニル単量体等が挙げられる。
尚、(Bb1)〜(Bb4)については上記式群を満たす必要がある。この範囲外では耐衝撃性等の機械的性質の低下、流動性の低下等を生じる。
【0023】
ゴム強化スチレン系樹脂(B)は、上記共重合体(Ba)とグラフト共重合体(Bb)とから構成され、それぞれ20〜95重量%、80〜5重量%からなる。これ以外の範囲においては、耐熱性、流動性、耐衝撃性のバランスが悪くなり、本発明の目的とする熱可塑性樹脂組成物は得られない。
【0024】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)10〜90重量部とゴム強化スチレン系樹脂(B)90〜10重量部とからなる。
ポリカーボネート樹脂(A)の量が10重量部より少ないとポリカーボネート樹脂の特徴である耐衝撃性が付与されず、また90重量部より多いと流動性が低下し成形性に劣る。
【0025】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)、ゴム強化スチレン系樹脂(B)を押出し機、ニーダー等で溶融混練して製造させることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、通常よく知られた酸化防止剤、熱安定剤、滑剤はもとより、必要に応じてUV吸収剤、顔料、帯電防止剤、及び難燃剤、難燃助剤等を単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。特にポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂に用いられるフェノール系抗酸化剤、ホスファイト系安定剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤及び脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス類等の内外滑剤等は、本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形用樹脂として、より高性能なものとするために用いることができる。更に、弾性率等の機械的特性、耐熱性を向上させるために、ガラスファイバー、カーボンファイバー、炭酸カルシウム等の充填剤を1種又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例を示して更に詳細に説明するが、これら実施例は本発明を限定するものではない。
尚、実施例中「部」は重量部を、「%」は重量%を示す。
以下の記載における略号は下記の物質を表す。
MAA メタクリル酸
MMA メチルメタクリレート
BMA メタクリル酸ブチル
BA アクリル酸ブチル
St スチレン
αSt α−メチルスチレン
AN アクリロニトリル
PMI フェニルマレイミド
tDM ターシャリードデシルメルカプタン
CHP クメンハイドロパーオキサイド
PBd ポリブタジエン
【0027】
実施例1〜9、比較例1〜3
<ゴム強化スチレン系樹脂(B)の合成>
(1)共重合体(Ba)の合成
攪拌機及び冷却機付きの反応容器に窒素気流中で下記の物質を仕込んだ。
水 250 部
ソジウムホルデアルデヒドスルホキシレート 0.4 部
硫酸第一鉄 0.0025 部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.01 部
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 3 部
窒素気流中で65℃に加熱攪拌後、表1に示す割合(単位:%)の単量体混合物を開始剤のキュメンハイドロパーオキサイド0.2部重合開始剤のターシャリードデシルメルカプタン0.5部とともに5時間かけて連続的に滴下添加した滴下終了後、更に65℃で1時間攪拌を続け、重合を終了した。
【0028】
【表1】
Figure 0003553665
【0029】
(2)グラフト共重合体(Bb)の合成
(2−1)酸基含有共重合体ラテックスの合成
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に以下の物質を仕込んだ。
純水 200 部
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.2 部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.4 部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.01 部
硫酸第一鉄 0.0025 部
反応器を攪拌しながら窒素気流下に65℃まで昇温させた。65℃到達後、表2に示す単量体(単位:%)を連続的に6時間で滴下した。滴下速度は単量体16.7部/時間の等速追加とした。また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを重合時間1時間目に0.4部、3時間目に0.4部追加した。滴下終了後、65℃で1時間攪拌を続け、重合を終了した。
【0030】
【表2】
Figure 0003553665
【0031】
(2−2)ポリブタジエンゴムの合成
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、温度計の設置された反応器に表3に示す物質(単位:部)を仕込んだ。
【0032】
【表3】
Figure 0003553665
系の温度を60℃まで昇温し、重合を開始した。重合は、12時間で終了し、得られたゴムラテックスの平均粒径はPBd4=70nm(0.07μm)、PBd5=280nm(0.28μm)であった。
【0033】
(2−3)肥大処理
ポリブタジエンゴムの肥大化を以下の様に行った。ポリブタジエンゴムラテックス(PBd4)に酸基含有共重合体ラテックス(S−1)、(S−2)を表4に示す割合で25℃にて所定量(単位:部)添加後、攪拌しながら加温して60℃まで昇温し、その温度で攪拌を1時間行い肥大を完了させた。
【0034】
【表4】
Figure 0003553665
【0035】
(2−4)グラフト共重合体(Bb)の合成
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に以下の物質を仕込んだ。
純水 280 部
ゴム 表5に示す所定量
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2 部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.2 部
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.01 部
硫酸第一鉄 0.0025 部
反応器を攪拌しながら窒素気流下に60℃まで昇温させた。60℃到達後、表5に示す単量体を連続的に4時間で滴下した。滴下終了後、60℃で1時間攪拌を続け、重合を終了した。
【0036】
【表5】
Figure 0003553665
【0037】
(3)ゴム強化スチレン系樹脂(B)の製造
上記(1)で得られた共重合体(Ba)と上記(2)で得られたグラフト共重合体(Bb)のラテックスを表6に示す割合(固形分)で均一に混合し、フェノール系の抗酸化剤を0.5部加え、塩化カルシウム2部加えて凝固した。凝固スラリーを水洗、脱水、乾燥し、ゴム強化スチレン系樹脂(B)を得た。
【0038】
【表6】
Figure 0003553665
【0039】
(4)熱可塑性樹脂組成物の製造
ポリカーボネート樹脂(A)と上記ゴム強化スチレン系樹脂(B)とを表7に示す割合で混合して熱可塑性樹脂組成物を製造した。
ポリカーボネート系樹脂(A)としては、出光石油化学株式会社製のタフロンFN2200A(登録商標)を用いた。
上記成分(A)、(B)にヒンダードフェノール系抗酸化剤(チバガイギー株式会社製IRGANOX−3114)、ホスファイト系安定剤(旭電化株式会社アデカスタブPEP−36)を各々0.5部加えた後、表7に示した配合比でスーパーミキサーにて充分混合攪拌した。次いで、これを日本製鋼所社製TEX44二軸型押し出し機にてペレット化することにより、それぞれの樹脂組成物を得た。
【0040】
得られた樹脂組成物を熱風乾燥機を用いて110℃で5時間乾燥後、日本製鋼所社製J150E−P射出成形機を用い、シリンダー温度260℃にて成形を行い、各種物性を下記の方法で評価した。
耐熱性:
ASTM D−648に基づき、18.6kg/cm荷重にて評価した。
衝撃強度:
ASTM D−256に基づいて、23℃、−30℃にて、IZOD試験で評価した。
滞留熱安定性試験:
シリンダー温度285℃にて10分間滞留し、滞留前及び滞留後の試験片(1/8インチバー)のIZOD値(23℃)にて評価した。
【0041】
評価結果を表7に示す。酸基含有共重合体ラテックスにより肥大したポリブタジエンゴムを使用した実施例は、いずれの場合も比較例よりも滞留による衝撃強度の低下が少ないことが判る。
また、実施例3、5、6と比較例1(いずれもグラフト単量体はスチレン、アクリロニトリル)、実施例7と比較例2(いずれもグラフト単量体はスチレン、メチルメタクリレート)を比較すると、酸基含有共重合体ラテックスにより肥大化したゴムを用いた実施例の方が衝撃強度が改善されていることが判る。
同様に、ほぼ同粒径のポリブタジエンゴムを使用した実施例6(肥大ゴム:300nm)と比較例3(未肥大ゴム:280nm)を比較すると、肥大化ゴムを用いた実施例6の方が衝撃強度が改善されていることが判る。
【0042】
【表7】
Figure 0003553665
【0043】
【発明の効果】
上記したように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性、耐熱性、成形加工性、滞留熱安定性等に優れており、工業的に極めて有用である。

Claims (1)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂10〜90重量部と、(B)下記方法にて得られるゴム強化スチレン系樹脂90〜10重量部からなる熱可塑性樹脂組成物。
    (B)ゴム強化スチレン系樹脂:下記の共重合体(Ba)20〜95重量%とグラフト共重合体(Bb)80〜5重量%とからなる。
    (Ba)下記の成分からなる共重合体
    (Ba1)芳香族ビニル単量体50〜90重量%
    (Ba2)シアン化ビニル単量体10〜40重量%
    (Ba3)アルキル(メタ)アクリレート単量体0〜40重量%
    (Ba4)N−置換マレイミド単量体0〜40重量%
    (Bb)下記のグラフト共重合体
    (S1)不飽和酸単量体1〜30重量%
    (S2)メタクリル酸エステル単量体99〜70重量%
    (S3)上記(S1)、(S2)と共重合可能なエチレン性不飽和結合を有する単量体0〜30重量%を共重合して調整した酸基含有共重合体ラテックスを、ポリブタジエンゴムラテックス100重量部(固形分)に対して0.1〜10重量部(固形分)添加して肥大して得られた平均粒子径0.1〜2μmの肥大化ゴムを10〜90重量部に対して、
    (Bb1)芳香族ビニル単量体
    (Bb2)シアン化ビニル単量体
    (Bb3)アルキル(メタ)アクリレート単量体
    からなる群から選ばれた少なくとも1種の単量体と
    (Bb4)他の共重合可能なビニル単量体
    (但し、Bb1〜Bb4は下記式群を満たす。
    10≦Bb2+(Bb3)/4≦40
    Bb4=100−Bb1−Bb2−Bb3
    Bb2≧0、Bb3≧0
    0≦Bb1≦90、
    0≦Bb4≦20、以上、数字は重量%を示す。)
    との混合物90〜10重量部をグラフト重合して得られるグラフト共重合体。
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