JP3824539B2 - Wdmネットワークの光クロック信号分配システム - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の属する技術分野
本発明は、WDMネットワークにおける光クロック信号の分配システムに関する。特に光通信ネットワークを構成する光伝送装置間のクロック同期を制御するシステムに関する。
従来の技術
現在、光通信ネットワークはSDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)システムをバックボーンとして、STM/ATM/IPと様々な形式により音声・データが伝送されている。
一方、近年はインターネットの爆発的な回線需要の増加により、伝送装置はTDM(Time Division Multiplexing)のビットレートの高速化(2.5Gbpsから10Gbpsもしくは40Gbps)と同時に、WDM(Wavelength Division Multiplexing)方式を採用した光ファイバーケーブルの伝送容量の効率化が積極的に広がっている。
SDH/SONETシステムは、ネットワークを構成する装置全てのマスタークロックを同期させる方式であり、高速デジタルネットワークを実現するための通信方式として世界中で採用されている。
本方式により装置間のデータの接続性が容易になり、またデータの多重分離処理が効率化されるなどの利点がある。しかしながら、SDH/SONETシステムのネットワークの基準クロックとすべきクロック精度はPRC(Primary Reference clock)と呼ばれ、かかる基準クロックを出力する非常に高精度のクロック源(セシウムCs原子発振器による標準クロック等)がネットワークの最上位クロック源として設置されることが必要である。
かかる高精度のクロック源を用いるネットワーク内の同期アーキテクチャアの概念図を図1に示す。
この図1ではネットワーク内の同期構成を示している。最上位のクロック源100から出力されるPRCレベルの精度を有するクロック信号が、各伝送装置101〜102に対して基準クロックとして分配される。以下の説明において、かかるPRCレベルの精度を有するクロック信号を単に基準クロックという。
各伝送装置101,102はクロック源100から出力される基準クロックを受信し、下位の装置103、104及び105、106に伝達し、最終的にはネットワーク全体の複数Nの全伝送装置101〜10Nが一つの基準クロックに同期してネットワーク内が同期システムとなる。
このようにSDH/SONETシステムでは全伝送装置が基準クロックに同期するために、通常、各伝送装置は光ファイバーケーブルで伝送される受信データからタイミング信号を抽出する。
そして、伝送装置内のPLL回路でクロックを再生して次の伝送装置へのデータを送信する。このように伝送装置は受信したデータからクロックを再生して次の装置にクロック信号を含むデータを送信する。
ここで、SDH/SONETシステムでは各伝送装置間での基準クロックの品質を、ネットワーク全体に如何にして正確に伝達するかということが伝送装置の性能として要求されている。
かかる要求に対し、従来のSDH/SONETシステムにおいては、クロック源100からの基準クロックを伝送装置に伝達する方法として、図2に示す次の方法が知られている。
第1にゲートウェイとなるマスター局のSDH伝送装置101に、クロック源100から出力されるPRCレベルの精度を有するクロックが外部基準クロック(EXT CLK)として入力される。SDH伝送装置101内のPLL回路により装置マスタークロックMCLK−1を生成する。SDH伝送装置101は装置マスタークロックMCLK−1により送信データを次の伝送装置102に対して出力する。
SDH伝送装置102では受信したデータからタイミング成分を抽出して、同様にSDH伝送装置102内のPLL回路により装置マスタークロックMCLK−2を生成する。SDH伝送装置102は装置マスタークロックMCLK−2により送信データを次のSDH伝送装置103に対し出力する。
このようにして複数のSDH伝送装置101〜10Nがクロック源100からの基準クロックを数珠つなぎに伝達することにより、ネットワーク全体の同期が確立される。
ここでITU−T/BELLCORE等の規格には、伝達される基準クロックの品質についての厳格な規格がある。SDH伝送装置でクロック源100からのPRCレベルの基準クロックを最大20中継まで行い、各SDH伝送装置は内部のPLL回路によりクロックを再生し出力する。
さらに、通常基準クロックを生成出力するクロック源100は一台であるが、その障害を考慮して予備のクロック源を反対側(伝送装置10N側)に配置して冗長構成をとる場合が多い。
また、図2では、リニア(直線)構成のネットワークを示しているが、リング(環状)構成でも同じ方法でクロック源100からのマスタークロックであるPRCレベルの基準クロックを伝達する。
ここで、かかるネットワークの特性として、クロック源100からの基準クロックを中継するSDH伝送装置が増えるたびに通過するPLL回路の数も増加する。このために基準クロックの品質は劣化していく。したがって、上記の通り、ITU−Tでは中継台数を20までとし、それ以降の伝達にはクロック再生装置によりジッター・ワンダー等のノイズの抑圧が必要とされている。またこのクロック再生装置の数も10台までと規定されている。
発明の概要
したがって、SDH/SONETシステムにおけるSDH伝送装置の数即ち、クロック中継装置の台数が増加する結果、伝送装置毎のPLL回路によるノイズが増加し、このこノイズの管理と除去が必要となっていた。
また、各SDH伝送装置のPLL回路はメーカーによって実現方法が異なり、発生ノイズや、ノイズの通過帯域もまちまちであった。このため、実際のネットワークではノイズ発生源の切分けや、そのための対策等が難しく大きな問題となってきた。
さらに、上記に関連して生じる諸問題をまとめると、次の様である。
▲1▼PLL回路によるクロック中継数の増加に伴う累積ノイズ(ジッター/ワンダー)が発生する。
▲2▼各メーカー装置ごとのクロック再生回路(PLL回路他)の性能に違いがある。
▲3▼ネットワーク内の伝送装置配置の複雑化(メッシュ化)に伴う同期構成の煩雑化になる。
▲4▼ノイズを測定する測定器と、運用中のノイズ監視を行う装置(SSU)の普及が必要である。
▲5▼PLLの多段接続構成と、ノイズ抑圧のためにPLL自体の応答時間の遅さにより、ネットワーク全体での応答時間の遅くなっている。外乱に対してネットワークの応答・安定までの時間が長い。
▲6▼伝送距離が長くなり、低周波ノイズ(ワンダー)の性能要求や問題が目立つようになってきた。
▲7▼PRC設備(Cs発振器)が高価であり、且つGPS設備も設置場所が選ばれる。
▲8▼現在、伝送装置間で使用しているクロック品質情報(SSMB)が品質そのものを表しているものではない。例えば、SSMBはPRCソースを意味しても、実際に伝達されるクロックの品質は不明である。
▲9▼要求規格に対するPLL回路自体の設計・評価の難しさ、ワンダー自体の制御の難しさが存在する。
Figure 0003824539
将来、フォトニックシステム(OADM/OXC)においてもネットワークの同期管理がさらに重要になる。
したがって、本発明は、これらの問題に対して、基準クロックを劣化させることなくネットワーク全体に伝達するシステムを提供することを目的とする。
具体的には、本発明の目的は、WDMネットワークにおける光クロック信号の分配システムであって、特に光通信ネットワークを構成する光伝送装置間のクロック同期を制御するシステムを提供することにある。
そして、本発明に従う好ましい構成として、PRC(Primary Reference Clock)レベルのクロック信号を、波長λ0の光クロック信号に変換する光クロック発生手段と、前記波長λ0の光クロック信号を他の光波長データと共に波長多重化する波長多重化手段と、ネットワーク内の装置に前記波長λ0の光クロック信号を波長分離する手段を有し、前記ネットワーク内の装置において、前記波長分離された波長λ0の光クロック信号を基準クロックとして、前記他の光波長データを処理することを特徴とする。
また、冗長構成を採る好ましい態様として、それぞれPRC(Primary Reference Clock)レベルの第1及び第2のクロック信号を発生する第1及び第2のクロック源と、前記第1及び第2のクロック源のそれぞれから出力されるクロック信号を第1及び第2の波長の光クロック信号に変換する第1及び第2の光クロック発生手段と、前記第1及び第2の光クロック発生手段から出力される第1及び第2の波長の光クロック信号をそれぞれ伝送する第1及び第2の光伝送路と、ネットワーク内の装置に前記第1及び第2の波長の光クロック信号を波長分離する手段を有し、前記ネットワーク内の装置において、更に前記波長分離された第1及び第2の波長のいずれかの波長の光クロック信号を選択するクロック信号選択部を有して冗長構成を実現することを特徴とする。
本発明の更なる特徴は、以下の図面を参照して説明される発明の実施の形態から明らかになる。
発明の実施の形態
以下、図面に従い本発明の実施の形態を説明する。なお、図において同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図3は、本発明を適用する伝送システムの概念構成図である。このシステムでは、クロック源100から出力されるPRCレベルのクロックを、クロック再生中継を行なわずにADM(Add Drop Multiplexer)装置2,4により光信号の状態で伝送することにより、ネットワークを一つの基準クロックに同期させる。
ネットワークの基準クロックであるPRCレベルの精度を有するクロックを発生させるクロック源(PRC−GEN)100は、例えばセシウム原子発振器である。
その基準クロックを光クロック信号発生器(OPT−GEN)1で光クロック信号に変換する。光クロック信号に変換する際の波長をλ0とする。ADM装置2は、波長λ0の光クロック信号を受け、装置内の基準クロックとする。また、ADM装置2からは、主信号データを含む光信号が波長λ1で送出される。
ここで出力される波長λ1の光信号は、同期部20で波長λ0に同期化された信号である。この二つの波長λ0とλ1を波長多重化(WDM)装置3で一本の光ファイバー内に光多重し、次のノードへ伝送する。
次のノードにあるADM装置4では、光フィルタ(OPT−Filter)5で波長λ0を分離し、ADM装置4内の基準クロックとする。そして、この基準クロックにより波長λ1の主信号データの処理を行なう。
処理を行なった主信号データを更にADM装置4から波長λ2もしくはλ1で次のノードに送出する。この場合、波長λ2もしくはλ1の主信号データは、波長多重化装置6で波長λ0の基準クロックと波長多重化される。
このように、本発明では基準クロックを再生中継すること無くネットワーク内に分配することが出来る。同時に、いずれのノードのADM装置からもクロック源100に対して中間装置を介在させることなく、1対1に見ることが出来る。これによって、ネットワーク構成、装置のクロック再生能力等の影響を受けること無く、クロック中継を行なうことが可能となる。
図4は、本発明の実施例であり、光ファイバ線路200に光信号を波長多重して伝送する。この実施例では、10Gbpsの信号を32波長に光多重して伝送するシステムであるが、図では32波のうち4波のみを示している。
図中、クロック源100は、光クロック信号発生器1とともに光クロック信号発生装置100−1を構成している。太線の部分が光クロック信号発生装置100−1を構成するクロック源100から発生される例えば、10MHzの電気クロック信号である基準クロックを光信号に変換された光クロック信号の伝達ルートである。
すなわち、基準クロックは光クロック信号発生器1において、対応する光クロック信号に変換され、そのまま分波して各装置に同様に分配される。これにより基準クロックの品質は全ての装置で同じレベルになる。
図4において、光クロック信号発生器1から出力される波長λ0の光クロック信号は、送信側波長多重化装置3に入力される。
伝送端末装置(A1〜A4)10〜13では、クロック源100からの電気クロック信号を基準にして10Gbpsのデータ信号を、それぞれ波長λ1〜λ3の光信号に変換して出力する。
したがって、送信側波長多重化装置3は、光クロック信号発生装置100−1からの波長λ0の光クロック信号と、波長λ1〜λ3の光信号を波長多重して光ファイバーケーブル200に送出する。
受信側波長多重化装置4は、光フィルタ機能を有し、波長多重された光信号を波長毎に分離し、対応する装置に送る。すなわち、受信側波長多重化装置4は、波長λ0の光クロック信号を分岐し、光/電気信号変換器7で電気信号に変換し、ADM装置14,15に入力する。
さらに、波長λ3、λ4の光信号は分岐され、ADM装置14,15に入力される。そこで、分岐された波長λ3、λ4の光信号は、波長λ0の光クロック信号を基準クロックにして処理される。
一方、波長λ0の光クロック信号は、受信側波長多重化装置4を通過し、送信側波長多重化装置6において、ADM装置14、15で挿入されたデータに対応する波長λ3及びλ4と波長多重されて次のノードに送られる。次のノードにおいても同様に処理される。
かかる図4のシステムにおいて、ネットワーク全体が、高精度の光クロック信号で同期し、ネットワークとしてのクロック精度が向上することが実現される。したがって、従来のように個々のADM装置のPLL回路による累積ノイズは発生しない。
なお、図4の実施例において、点線の流れは、報知情報であり、波長λ0の光クロック信号に付加情報を挿入することにより例えば、後で説明する警報情報等を各装置に送達することが可能である。
上記図4のシステムにおいても、本発明の特徴としてネットワーク内のクロック分配を主信号とは別の光信号で伝送し、分配するものである。本発明では、クロック源100としてのセシウム原子発振器から出力された基準クロックをそのまま光クロック信号に変換し、ネットワーク内に分配するものである。
また、分配する際に、波長多重化装置(WDM)を使うことにより、主信号ラインと同じファイバー内に基準クロックを多重し、効率よく伝送を行なうことが可能である。
図5は、図4における光クロック信号発生装置100−1の構成例を示す図である。クロック源100は、ITU−Tで規定されているPRC以上の精度を持った発振器例えば、セシウム原子発振器等である。
光クロック信号発生器1は、A/D変換部1−1と電気/光変換器1−2を有する。A/D変換部1−1は、セシウム原子発振器等の高精度のクロック源100から出力されるアナログクロック信号を、デジタル信号に変換し、電気/光変換器1−2に送出する。
電気/光変換器1−2は、入力されるデジタルクロック信号を、任意の波長の光に変換する機能を有する。ここではλ0の波長の光クロック信号に変換する。
一方、クロック源100からの電気信号の基準クロックは、直接端末装置10〜13にクロック信号として分配される。
この例のように、光クロック信号発生機能を光クロック信号発生装置100−1に持たせることにより、直接に波長多重化装置3にクロックを入力することが可能となり、波長多重化装置3によるクロック分配を容易に行うことが可能となる。
図6は、図4における光クロック信号発生装置100−1において、独立したクロック源100と、電気/光クロック信号変換装置1を別個の構成したものである。汎用の基準クロック源100から出力されるアナログのクロック信号を電気/光クロック信号変換装置1で受信する。
アナログ/デジタル変換装置1−1において、クロック源100からのアナログクロック信号が対応するデジタル信号に変換される。さらに、デジタル信号を変調信号として、電気/光変調器1−2により、光信号に変換する。
この実施例の場合、図4における端末装置10〜13のそれぞれは、基準クロックとして光信号が入力される。したがって、それぞれO/E変換器が必要である。
図7は、更に別の光クロック信号発生装置100−1の構成例である。汎用の基準クロック発生装置100から出力されるアナログのクロック信号を受信し、ADM装置等で一般的に使用されるクロック周波数に変換する周波数変換器1−3を有している。
周波数変換器1−3で変換された、周波数の電気信号を、電気/光変調器1−2で光クロック信号に変換し、出力する。
この実施例では、上記の様に、汎用のクロック源100から発生するアナログのクロック信号を、ADM装置等で使われているクロック周波数に変換して、光クロック信号で送出する。ことにより、光クロック信号を受信した装置は、受信したクロックを周波数変換をすることなく装置クロックとして使用することが可能となる。したがって、各ADM装置では、周波数変換回路が不要となる。
図8は、本発明によりクロック信号がデータ信号の波長と波長多重されるために、データ信号とクロック信号との区別を行うための改良を有する実施例である。
この実施例では、クロック源100から出力されるPRCレベルの基準クロックがSTMフレーム(125μsec)でマルチキャスト(同報)される場合、他のデータとの波長識別及び波長管理を行うためにSTMフレームのオーバヘッド(OHB)部分に波長識別用のデータ等の報知情報を挿入する機能を備える。
また、クロック源100の障害情報もこの報知情報に挿入して分配される。同様にデータ信号のオーバヘッド(OHB)にもSDH/SONETシステム側で該当波長のデータを挿入する。
ここで、報知情報とは、同期状態を通知するSSMB(Synchronization Status Message Byte)情報,クロックを分配する波長であることを示す識別情報、障害情報などを指す。ここで、例としてSSMB情報とクロックを分配する波長の識別情報を挿入した場合について説明を行う。
図8において、光クロック信号発生器(SSU/OPT)1の構成における機能部として示す部分は、マイクロコンピュータにより実行制御される制御用プログラムにより実現できる。
今、クロック源100より入力された基準クロックが停止するなどの障害を障害検出機能部1−10により検知すると、その検知された障害は、マイクロコンピュータ用インタフェース(μ−COM INF)1−17を通して図示しないマイクロコンピュータに通知される。
クロック生成/分割機能部1−11ではクロック源100より入力された基準クロックをSTMフレーム用に変換生成し、所定周波数に分割する。ついで、フレーム生成機能部1−12でSTMフレームを生成する。
生成されたSTMフレームのオーバヘッドに、マイクロコンピュータ用インタフェース1−17を介してのマイクロコンピュータの制御によりSSBM情報付加機能部1−13でSSBM情報を付加し、障害情報付加機能部1−14で障害情報を付加し、更に任意情報入力部1−18から入力される任意情報を任意情報付加機能部1−15で付加する。
これらの情報が付加されたSTMフレームは、E/O変換機能部1−16で光クロック信号に変換され、波長多重化(DWDM)装置3に出力する。
また、上記障害検出機能部1−10で障害が検出された場合は、マイクロプロセッサ用インタフェース1−17により、各SDH装置30へのクロック生成/分割機能部1−11よりの基準クロックの分配を停止する。
このように、光クロック信号発生器(SSU/OPT)1により報知情報(SSMB情報及びクロック信号識別情報を印加した光信号を隣接するDWDM装置3に送信する。
この光信号を受信したDWDM装置3はオーバヘッドより報知情報を抽出する。その光信号から、クロック信号識別情報(その信号がクロック分配信号であることを示す)及び、クロック信号のSSMB情報も抽出することが可能である。そのため、クロック源100から生成出力される基準クロックの品質情報(PRC)も認識することが可能となる。それらの情報を元に各装置はクロック抽出を行い、ネットワーク同期を実現する。
次に本発明による光クロック信号を生成する機能を内蔵したSDH/SONET光伝送装置を実現する実施例を説明する。
図9にその構成例を示す。この実施例では、SDH/SONET光伝送装置10に光クロック信号変換機能部1を内蔵させている。SDH送信機能部10−1からの主信号データの光信号に、光クロック信号を波長多重光送信部3により重畳する。
一方、受信側のSDH/SONET光伝送装置10では、波長多重光受信部4により光クロック信号の波長λ0と、主信号の波長λ1を分離し、それぞれ光クロック信号受信機能部10−2と、SDH受信機能部10−3に入力する。これにより、光クロック信号分配システムを構築する装置を実現する。
ここで、ネットワークシステムとして障害時にデータ伝送を途切れること無く継続出来ることが信頼性を高める上で不可欠である。したがって、以降にかかる必要性に対応する冗長構成の本発明の適用例を説明する。
図10は、その一例を示すシステム構成図である。クロック源100からのPRCレベルのクロック信号を光クロック信号発生器1で波長λ0の光クロック信号に変換する。この光クロック信号を光カプラ8により2分岐し、それぞれを別個のファイバールートを通すことにより冗長構成とする。
このために、波長多重化装置3は、現用3−1と予備用3−2を有する。この波長多重化装置3の現用3−1と予備用3−2のそれぞれにおいて、図3に示されると同様にADM装置からの主信号の波長との光クロック信号の波長が波長多重化される。以下の同様実施例においても同じである。
さらに、これに対応して光フィルタ5も現用5−1と予備用5−2を有する。ADM装置4において、クロック信号選択部4−1で現用5−1又は予備用5−2の光クロック信号を選択受信する。
図11は、更に別の冗長構成を実現する実施例である。図10の実施例と対比すると、光カプラ8で2分岐される波長λ0の光クロック信号の一方を波長変換器9に入力する。波長変換器9に入力された波長λ0の光クロック信号は異なる波長λ2に変換される。
ついで、光カプラ8で分岐された波長λ0の光クロック信号と、波長変換器9で波長変換された波長λ2の光クロック信号は冗長構成を採らない波長多重分離装置3で波長多重されて出力される。
一方、ADM装置4では、光フィルタ5により波長λ0の光クロック信号と波長λ2の光クロック信号を分離して入力する。そして、いずれか一方の光クロック信号をクロック信号選択部4−1で選択受信する。
図12は、本発明をリング構成とするネットワークに適用した場合の冗長構成を示す図である。
図12において各ノードN0〜N3が双方向光線路300でリング状に接続されている。クロック源100からのPRCレベルの基準クロックが光クロック信号発生器1において、光クロック信号に変換される。ついで、光クロック信号は光カプラ8により双方向光線路300の時計回り方向Eと反時計回り方向Wに送り出される。
各ノードN0〜N3では、光フィルタ5−1,5−2により波長λ0の光クロック信号を分岐する。そして、例えばADM装置4のクロック選択部4−1でいずれか一方の光クロック信号を分岐する。これにより、光クロック信号の冗長構成を可能とするリング・ネットワークシステムが実現される。
したがって、リング・ネットワークにおいて同期クロック網に障害が発生した場合には、その時点で選択していた光クロック信号とは反対回りで伝送されている光クロック信号を選択することにより、ネットワークの同期を保持することが可能である。
図13は、更に別の冗長構成の実施例である。この実施例では、図10に示す構成例と対比すると、光カプラ8に代え、現用(Primary)と予備(Secondary)のPRCレベルのクロック信号を出力する2つのクロック源100、100−1を用意する。これらに対応する光クロック信号発生器1,1−3により、それぞれ波長λX、λYの光クロック信号を生成出力する。
波長λX、λYの光クロック信号は、それぞれ別々にファイバールート300−1、300−2を通して伝送される。ADM装置3では直接光クロック信号発生器1,1−3から、ADM装置4では光フィルタ5−1、5−2により分岐される波長λX、λYの光クロック信号をクロック信号選択部3−1、4−1に入力する。ここで、いずれかの光クロック信号を選択受信する。かかる構成により、冗長構成を可能とするリニアネットワークシステムを実現出来る。
図14は、図13の実施例の構成をリング構成ネットワークに適用した例である。図12との比較において、1つの光クロック信号発生器1からの光クロック信号を光カブラ8で時計方向及び反時計方向伝送路に分岐する構成に代え、別個の光クロック信号発生器1,1−3からの光クロック信号をそれぞれ時計方向及び反時計方向の光ファイバ伝送路に送出する。
図15は、更に図13の実施例の構成を拡張した構成例である。図13、図14の実施例と同様に、現用と予備のPRCレベルの基準クロックを発生するクロック源100,100−1及び、これらに対応する光クロック信号発生器1,1−1を用意する。
クロック源100と光クロック信号発生器1及び、クロック源100−1と光クロック信号発生器1−1をそれぞれネットワーク上の両端に用意する。そして、光クロック信号をそれぞれの側から入力し、対向側へ伝送する様に構成する。
それぞれのADM装置4では、光フィルタ5,5−1により分離される上り方向及び下り方向の光クロック信号を入力し、障害時に一方からの光クロック信号が障害等により伝送できなくなった場合、反対方向からの光クロック信号に切り替え、クロック選択部4−1で選択受信する。これにによりネットワーク同期を保持することが可能となり、上記各実施例と同様に冗長構成を可能とするリニアネットワークシステムが実現される。
産業上の利用可能性
以上実施の形態を図面に従い説明したように、本発明により、すべての装置が同じ光クロック信号に対して一斉に同期を引込むので、ネットワークのクロックに対する応答性(応答時間の短縮)が向上するネットワークが提供される。
この場合、従来の装置間におけるクロック多段接続による影響を回避することができ、装置のジッター/ワンダー伝達特性を考慮する必要がなくなり、クロックネットワークの信頼度を向上することが出来る。
また、本発明により、波長分割多重技術との併用により、主信号ネットワークと同じ光伝送路内に光クロック信号を通すことができ、新たに光伝送路の敷設を行なわず実施することが出来る。
さらに、ネットワークで接続された各々の装置が、PRCレベルのクロック信号と1対1に同期するためにネットワークのクロック精度が向上する。装置のクロック源として、光クロック信号ネットワークだけを使用することにより、余分な光信号ライン(主信号ライン)の同期回路を削除することができ、クロック回路規模を極力小さく出来る。
さらにまた、光クロック信号の冗長系を具備することにより、障害が発生した場合でもネットワーク同期を保持することができる。
なお、上記図面に従う本発明の実施の形態の説明は、本発明の理解のためであって、本発明の保護の範囲はこれに限定されるものではない。請求の範囲の記載と均等の範囲も本発明の保護の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
図1は、高精度のクロック源によるネットワーク内の同期アーキテクチャアの概念図を図1に示す。
図2は、図1において、クロック源からのPRCレベルの基準クロックを伝送装置に伝達する方法の一例を示す図である。
図3は、本発明を適用する伝送システムの概念構成図である。
図4は、本発明の実施例であり、光ファイバ線路に光信号を波長多重して伝送する例である。
図5は、図4における光クロック信号発生装置の構成例を示す図である。
図6は、図4における光クロック信号発生装置において、独立したクロック源と、電気/光クロック信号変換装置を別個の構成した例を示す図である。
図7は、更に別の光クロック信号発生装置の構成を示す図である。
図8は、本発明により光クロック信号がデータ信号の波長と波長多重されるために、データ信号と光クロック信号との区別を行うための改良を有する実施例を示す図である。
図9は、光クロック信号を生成する変換機能を内蔵したSDH/SONET光伝送装置を実現する実施例を示す図である。
図10は、冗長構成の本発明の適用例を説明する図である。
図11は、更に別の冗長構成を実現する実施例を説明する図である。
図12は、本発明をリング構成とするネットワークに適用した場合の冗長構成を示す図である。
図13は、更に別の冗長構成の実施例を説明する図である。
図14は、図14は、図13の実施例の構成をリング構成ネットワークに適用した例を示す図である。
図15は、図13の実施例の構成を拡張した実施例構成を示す図である。

Claims (10)

  1. 複数のADM装置間を光伝送路で接続して構成される波長多重ネットワークの光クロック信号分配システムであって,
    一の端局装置に,PRC(Primary Reference Clock)レベルのクロック信号を,波長λ0の光クロック信号に変換する光クロック発生手段と,
    前記波長λ0の光クロック信号を他の光波長データと共に波長多重化する波長多重化手段を有し
    前記複数のADM装置のそれぞれにおいて,波長多重化された光信号を受信し,前記波長λ0の光クロック信号を波長分離する手段を有し,
    前記波長分離された波長λ0の光クロック信号を基準クロックとして,前記他の光波長データを処理し,更に,
    前記波長分離された波長λ 0 の光クロック信号と,他の光波長データを波長多重して送出する
    ことを特徴とするWDMネットワークの光クロック信号分配システム。
  2. 請求項1において,
    前記光クロック発生手段は,前記クロック信号に報知情報を付加し,これを前記波長λ0の光クロック信号に波長変換することを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  3. 請求項1において,
    前記一の端局装置は,前記PRC(Primary Reference Clock)レベルのクロック信号を電気アナログ信号として出力するクロック源を有し,
    前記光クロック発生手段は,該クロック源からの電気アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部と,該A/D変換部により変換されたデジタル信号を変調信号として波長λ0の光信号を変調して光クロック信号とする様に構成されることを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  4. 請求項3において,
    さらに,前記A/D変換部の後段に周波数変換回路を備え,前記A/D変換部の出力を前記光クロック信号を送る先のADM装置に対応する周波数に変換することを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  5. 請求項1において,
    更に,前記一の端局装置は,前記光クロック発生手段から出力される前記光クロック信号を2分岐する光カプラを有し
    前記光伝送路は,前記光カプラにより2分岐された光クロック信号をそれぞれ別個に伝送する現用及び,予備用の光伝送路を有し
    前記複数のADM装置のそれぞれにおいて,前記現用及び,予備用の光伝送路で伝送される前記2分岐された光クロック信号のいずれかを選択するクロック信号選択部を有して冗長構成を実現することを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  6. 請求項5において,
    更に,前記一の端局装置は,
    前記2分岐された光クロック信号の一方を波長変換する波長変換器と,
    前記2分岐された光クロック信号の他方と該波長変換器により波長変換された光クロック信号とを波長多重する波長多重化装置を有し,
    共通の光伝送路で前記現用と予備用の光クロック信号を伝送して,冗長構成を実現することを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  7. 請求項5において,
    前記WDMネットワークにおける,前記光伝送路は,リング構成の双方向光伝送路であって
    前記2分岐された光クロック信号を前記双方向光伝送路にそれぞれ反対方向伝送することにより,冗長構成を実現することを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  8. 複数のADM装置間を光伝送路で接続して構成される波長多重ネットワークの光クロック信号分配システムであって,
    すくなくとも一の端局装置に,それぞれPRC(Primary Reference Clock)レベルの第1及び第2のクロック信号を発生する第1及び第2のクロック源と,
    該第1及び第2のクロック源のそれぞれから出力されるクロック信号を第1及び第2の波長の光クロック信号に変換する第1及び第2の光クロック発生手段を有し
    前記光伝送路は,前記第1及び第2の光クロック発生手段から出力される第1及び第2の波長の光クロック信号をそれぞれ伝送する第1及び第2の光伝送路を有し
    前記複数のADM装置のそれぞれにおいて,前記第1及び第2の波長の光クロック信号を波長分離する手段と,
    前記波長分離された第1及び第2の波長のいずれかの波長の光クロック信号を選択するクロック信号選択部を有して冗長構成を実現し,更に
    前記波長分離され,更に選択された波長の光クロック信号を基準クロックとして,前記他の光波長データを処理し,更に,
    前記選択された波長の光クロック信号と,他の光波長データを波長多重して送出する
    ことを特徴とするWDMネットワークの光クロック分配システム。
  9. 請求項8において,
    前記光伝送路は,リング構成の双方向光伝送路であって
    前記第1及び第2の光クロック発生手段から出力される前記第1及び第2の波長の光クロック信号を前記双方向光伝送路に互いに反対方向に伝送することにより,冗長構成を実現することを特徴とする光クロック分配システム。
  10. 請求項8において,
    前記第1及び第2のクロック源及び,これらに対応する前記第1及び第2の光クロック発生手段を有する端局装置が,前記光伝送路の両端側に配置して構成され,それぞれ上り,下り方向の光信号を送出すること特徴とするWDMネットワークの光クロック信号分配システム。
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