JPH0121103B2 - - Google Patents

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JPH0121103B2
JPH0121103B2 JP14832783A JP14832783A JPH0121103B2 JP H0121103 B2 JPH0121103 B2 JP H0121103B2 JP 14832783 A JP14832783 A JP 14832783A JP 14832783 A JP14832783 A JP 14832783A JP H0121103 B2 JPH0121103 B2 JP H0121103B2
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enamel
frit
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weight
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JP14832783A
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JPS6042251A (ja
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Shuzo Tokumitsu
Hajime Ooyabu
Yoshasu Nobuto
Yukinobu Hoshida
Atsushi Nishino
Masaki Ikeda
Yoshihiro Watanabe
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0121103B2 publication Critical patent/JPH0121103B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form
    • C03C8/06Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form containing halogen

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、低温焼成可能なホーローフリツトに
関するものであり、ホーロー加工の省資源、省エ
ネルギーをもたらすものである。 従来例の構成とその問題点 一般に、鋼板ホーローの焼付温度は800〜870℃
と鉄鋼のA1変態点(723℃)より高いので、焼付
けに際して鉄の結晶型がα鉄からγ鉄に変態し、
鋼板が熱歪みにより変形し易く、焼成加工後の寸
法精度が悪く不良率が大きくなる。従つて板厚を
厚くしなければならない。また鋼板を高温で加熱
すると、鋼板に吸着あるいは吸蔵されている水素
ガス等の発生が著しくなる。またスリツプ中の水
分や鉄板上の水分は、焼成温度域では鋼板中の炭
素と反応して炭酸ガスを発生し、ホーロー表面に
泡、ピンホール等の欠陥が生じやすくなる。 例えば、オーブン庫内壁を板厚0.6mmの鋼板に
800〜870℃でホーローを焼付けた場合、成形物の
変形が大きく、泡、ピンホール等の発生も多いの
で、不良率が大きい。一方、A1変態点以下の低
温でホーローを焼成できれば、熱歪みによる変形
が少なく、ガス発生による泡、ピンホールの欠陥
も少なくなるので、板厚が0.4mm程度の薄板の使
用が可能になり、さらに複雑な形状のものにもホ
ーロー加工がしやすい。 近年、省資源、省エネルギーが重要な問題点と
なつている。ホーローの焼成温度を下げることに
より、燃料費の節減が図れ、薄板の使用が可能に
なることにより、基材の材料費の節減が図れる。 このように低温で焼成する低融ホーロー加工技
術はすぐれた利点を持つているにもかかわらず、
現状の高温で焼成する一般ホーローに取つて替る
ほどの特性を有していず、未だ不十分なものであ
る。 その理由の一つとして、ホーローは耐熱性、耐
食性等の基材の表面保護機能と同時に、装飾的機
能が要求されるものであるが、従来の低融点フリ
ツトである鉛系フリツトでは両機能とも満足する
ものがなかつたからである。 その中で特に、装飾機能上要求される事項とし
て、ホーロー表面の表面状態、光沢等のほかに、
各種色調の発色性、安定性などがあげられるが、
従来の低融ホーローフリツトは発色性、色調の安
定性等に問題があつた。 そこで本発明者らは、特願昭57−19243に記し
たように、鉄もしくは鉄基合金のA1変態点(723
℃)以下で焼成でき、しかもすべての色調にわた
つて発色させることができ、化学的にも安定な低
軟化点のホーローフリツトを提案した。しかし、
それらには次のような問題点が残されていた。 (1) ホーロースリツプの長期保存性 (2) デイツピング特性 (3) 低グレード前処理(酸洗減量値およびニツケ
ル処理付着量が著しく少ない場合)における密
着性 (1)の低軟化点ホーローフリツトを用いたホーロ
ースリツプの長期保存性に関する問題は次のとお
りである。ホーローフリツトの軟化温度を下げる
ためには、アルカリ成分(Na2O,K2O,Li2O
等)をガラス中に添加する必要があり、従来の一
般ホーロー用フリツトに比べ、アルカリ成分の量
を増大させることは避けられない。前記スリツプ
の低軟化点ホーローフリツトを用いて、ホーロー
スリツプを作製し、長期間保存しておくと、ガラ
スフリツトからアルカリ成分が徐々に溶出し、ス
リツプに悪影響を及ぼす。この長期間保存したス
リツプの施釉、焼成を行うと、ホーロー層にゆず
肌、亀裂、コツパーヘツド等の重大欠陥の発生が
見られた。 (2)のデイツピング特性は施釉法、すなわちスリ
ツプ中に器物を浸して施釉するデイツプ法におけ
る問題であるが、スリツプのチクソトロピー性、
ガラスフリツトの流動性が重要なポイントとな
る。前記先願の低軟化点ホーローフリツトは主と
して、スプレー法用のガラスフリツトであり、デ
イツプ法で行うと、ホーロー層にピンホール、ヒ
ケ等が発生し、好ましくなかつた。 (3)の密着性に関する問題は以下のとおりであ
る。ホーロー層と素地金属が強固に密着するため
には、焼成過程中に起こる素地金属の熱酸化が大
きく影響する。例えば、鋼板ホーローを例にとる
と、焼成過程中に形成された鉄酸化物がホーロー
層中に溶解、拡散し、いわゆる化学結合でホーロ
ー層が金属に強く密着している。 一般ホーローの場合、焼成温度が800℃以上と
非常に高いため、上述の鉄酸化物の生成が多く、
この酸化物がホーロー層中に溶解、拡散し、ホー
ロー層の密着が強固となる。それに対し、低軟化
点ホーローフリツトの場合、一般ホーローより約
100〜150℃低い温度で焼成するため、前述の鉄酸
化物の生成量が少なく、従来ホーローに比べて密
着性に劣る。 そこで改善策について検討した結果、前処理条
件、たとえば酸洗減量値あるいはニツケル付着量
を増加させることにより、前記先願の低軟化点ホ
ーローフリツトを用いても、一般ホーローに劣ら
ない密着性を得ることが確認された。しかし、酸
洗減量値あるいはニツケル付着量を増加させるた
めには、酸洗処理時間あるいはニツケル処理時間
を増加させる必要があり、生産性、コストの観点
から問題があつた。 そこで、このような問題点を解決するために、
本発明者らは次の組成の低軟化点ホーローフリツ
トを案出した。すなわち下記のものがそれであ
る。 SiO2 32〜45重量% B2O3 7〜20重量% Na2O 14〜22重量% K2O 0.4〜5重量% Li2O 0.3〜2重量% CaO 1.5〜15重量% BaO 1.5〜15重量% Al2O3 0.5〜5重量% ZrO2 0.5〜4.5重量% F2 2〜9重量% MoO3 0.4〜5重量% さらにこのフリツトに耐水性を付与するため
に、本発明者らは次の組成の低軟化点ホーローフ
リツトを案出した。すなわち下記のものがそれで
ある。 SiO2 32〜45重量% B2O3 7〜20重量% Na2O 14〜22重量% K2O 0.4〜5重量% Li2O 0.3〜2重量% CaO 1.5〜15重量% BaO 1.5〜15重量% ZnO 0.1〜5重量% Al2O3 0.5〜5重量% ZrO2 0.5〜4.5重量% F2 2〜9重量% MoO3 0.4〜5重量% しかし、これらのものは、MoO3が入つている
ので密着性にすぐれているという利点があるもの
の、一部の色を除いて、加工条件によつてはホー
ロー層に大きな泡が発生し、表面が凹凸になると
いう問題点があることがわかつた。そこで、その
改善が求められた。 発明の目的 本発明は、鉄鋼のA1変態点(723℃)以下で焼
成でき、しかもスリツプの長期保存化が図れると
ともに、デイツピング特性、耐水性、低グレード
処理における密着性に優れ、さらに表面の平滑な
ホーローを得るための低軟化点ホーローフリツト
を提供することを目的とする。 発明の構成 本発明の低軟化点ホーローフリツトは、重量比
でSiO232〜45%、B2O37〜20%、Na2O14〜22%、
K2O0.4〜5%、Li2O0.3〜2%、CaO1.5〜15%、
BaO1.5〜15%、Al2O30.5〜5%、ZrO20.5〜4.5
%、F22〜9%、MoO30.4〜5%を含有し、
MnO2とCr2O3より群から選んだ1種又は2種を
総量で0.1〜2%含有し、またZnOを0〜5%を
含み、さらにMgO,SrO,TiO2,SnO2および
V2O5よりなる群から選択した少なくとも1成分
を0〜3重量%の範囲で含有することを特徴とし
たものである。 実施例の説明 次に、本発明のフリツトの組成範囲について説
明する。 1 SiO2、B2O3成分 SiO2とB2O3はガラス形成酸化物として重要酸
化物で、SiO2およびB2O3の占める割合はガラス
の熱膨張係数、軟化点、スリツプの寿命、デイピ
ング特性、ホーローの耐水性に大きく影響を与え
る。 ガラスの低融化を図る場合、SiO2を減少させ
ることが必要であるが、他の成分との関係からそ
の量が決定される。 本発明のフリツトでは、SiO232〜45重量%
(以下単に%で表わす)、B2O37〜20%である。
SiO2が32%未満になると水への溶解度が大きく
なり、スリツプの寿命特性、ホーローの耐水性が
悪くなる。逆に45%を超えると、低温で焼成する
ことが不可能となる。 また、B2O3が7%未満になると軟化温度が高
くなり、ホーロー表面の光沢、デイツピング特性
に問題があり、好ましくない。逆に20%を超える
とスリツプの寿命特性が特に悪くなり、ホーロー
の耐水性にとつても好ましくない。 上記範囲においてSiO2とB2O3の比SiO2/B2O3
が2〜5とするのが望ましい。すなわち、2未満
であれば、特にスリツプの寿命、ホーローの耐水
性にとつて好ましくなく、5を超えると軟化点が
上昇し、デイツピング特性が悪くなるとともに、
723℃以下では焼成ができなく、光沢が失われる。 2 R2O成分 R2O成分とは、ここではアルカリ性成分の
Na2O,K2O,Li2Oを表す。本発明における組成
範囲はNa2Oが14〜22%、K2Oが0.4〜5%、Li2O
が0.3〜2%である。 R2O成分は強力な溶融剤であり、溶融したガラ
スの流動性を増し、フリツト中にあつては軟化点
を下げる重要な成分である。しかし、R2O成分の
使用量によつては水溶液に対する抵抗性を減少
し、風化に対する抵抗性を減少させる。また、デ
イツピング特性に重要な影響を与える成分でもあ
り、フリツトの膨張率を大きく変化させる成分で
もある。 これらR2O成分の中で軟化点を下げる効果とし
ては、Li2O>Na2O>K2Oの順であり、スリツプ
寿命、デイツピング特性にすぐれた低軟化点フリ
ツトを得るためには、R2O量もさることながら、
どの成分を選択するかが重要な問題である。 次に各成分の含有割合であるが、Na2O成分は
フリツトの易溶性を上げる効果があるが、フリツ
トの化学耐久性、スリツプ寿命、デイツピング特
性に対して悪影響を与える成分である。表面状
態、光沢、耐水性、スリツプ寿命の観点から14〜
22%の範囲が好ましい。 K2O成分は易溶性を上げるとともに、ホーロー
層の光沢を上げる有効な成分である。K2Oは0.4
〜5%が好ましい。0.4%未満ではホーロー層に
光沢が得られず、また5%以上では、化学耐久
性、スリツプ寿命に与える影響が大であるため好
ましくない。 Li2O成分は前述のNa2O,K2O成分に比べて、
フリツトの易溶性を上げる一番効果的な成分であ
り、少量の添加で著しく軟化点を下がることがで
き、本発明の必須成分である。しかし、光沢、表
面状態に悪影響を及ぼしやすい成分でもあるた
め、その添加量については注意しなければならな
い。 Li2O量を増加するにつれ、フリツトの流動性
は大きく増大するが、2%を超えると、ホーロー
層の表面状態、特にゆず肌の発生が顕著で、それ
に伴い光沢が低下する。これらの点より、Li2O
は0.3〜2%が好ましい。 なお、Na2O,K2O,Li2Oの含量の和〔Na2O
+K2O+Li2O〕は17〜25%が望ましい。すなわ
ち、17%未満ではフリツトの軟化温度が高くな
り、ホーローの光沢、デイツピング特性が悪くな
り、25%を超えるとスリツプの寿命、ホーローの
耐水性が悪くなる。 3 R′O成分 R′O成分とは、ここではアルカリ土類金属酸化
物で、本発明においてはBaOが必須成分である。
R′O成分はアルカリ金属酸化物ほどではないが、
溶融剤として働き、フリツトの軟化点も下げる性
質を持つている。また弾性率、引つぱり強度など
の機械的性質を向上させる。さらにアルカリ金属
酸化物と大きく異なる性質としては、アルカリ土
類金属酸化物の添加により、フリツトの耐水性、
化学的耐久性を向上させるという性質を有してい
る。 以下に各成分の挙動をより具体的に説明する。
CaO成分はスリツプのチクソトロピー性を維持す
る傾向があり、スリツプの寿命特性あるいはデイ
ツピングの作業性を向上させる傾向があり、本発
明のホーローフリツトに必須の成分となつてい
る。 CaO成分が1.5%未満では、スリツプの寿命特
性に影響を与え、本発明の目的に反し好ましくな
い。逆に、15%を超えるとガラスフリツトの易溶
性を減少させ、デイツピング施釉に好ましくな
い。またホーローの光沢が減少する。以上の理由
によりCaOは1.5〜15%である。CaO成分は他の
成分に比べ、比較的安価であるため、量的には多
量添加したほうがコスト的に有利である。 BaO成分はR2O成分程ではないが、ガラスフリ
ツトの流動性を向上させる成分であり、またその
添加量を多くしても、アルカリ成分ほど耐水性が
劣化することがなく、本発明のガラスフリツトに
有効な成分である。しかし、BaO成分は溶融る
つぼを浸食させやすいため、その添加量には留意
する必要がある。 BaO成分が1.5%未満では、本発明の目的に合
致したホーローフリツトが得られず、デイツプ施
釉では表面状態の好ましいものが得られなかつ
た。逆に、15%を超えると特性的には本発明の目
的に合致したが、るつぼの浸食が激しく、工業的
な見地から好ましくなかつた。 以上の理由により、BaO成分は1.5〜15%の範
囲が良い。BaO成分は比較的高価であるのと前
述のるつぼ浸食性の観点から極力少なくすべきで
ある。 またBaOは単独で用いるよりもCaOと共に用
いると、特にガラスフリツトの流動性は優れ、デ
イツピング施釉方式に好ましいフリツトが得られ
る。CaOとBaOの含量の和の好ましい範囲は9
〜21%である。9%未満ではデイツピング特性が
好ましくなく、21%を超えるとスリツプの寿命特
性が悪くなる。 4 中間酸化物成分 中間酸化物成分として本発明においては
Al2O3、ZrO2が必須成分である。これらの成分は
フリツトの熱水溶解や、酸性溶液などへの溶解量
を減少するのに効果がある。 しかし、あまり多量に入れると、フリツトの軟
化点を上げ、ホーロー表面の光沢あるいは表面状
態を低下させるので、その量、種類の選択は重要
である。 Al2O3成分は、特にフリツトの化学耐久性を向
上させる成分であり、本発明に必須の成分であ
る。 Al2O3成分が0.5%未満では、フリツトの耐水性
が劣化するとともに、スリツプの寿命特性あるい
はホーローの耐水性に悪影響を及ぼし好ましくな
い。逆に、5%を超えるとフリツトの流動性が低
下し、デイツピング施釉に不適当なものとなり、
本発明の目的に反し、好ましくない。 以上の理由により、Al2O3成分は0.5〜5%の範
囲が良い。 ZrO2成分は、Al2O3成分ほどフリツトの化学耐
久性を向上させる成分ではないが、ジルコン溶融
炉の浸食の観点から、本発明のフリツトにとつて
必須成分である。 ガラス溶融炉は通常長期間使用に耐えられるよ
うジルコン製が使用されている。このジルコン溶
融炉の浸食防止のためにガラスフリツトにZrO2
成分を含有することが好ましい。 ZrO2成分が0.5%未満では、ジルコン溶融炉の
浸食を防止する効果は少ない。逆に、4.5%を超
えると、フリツトの流動性が低下し、デイツピン
グ施釉に不適である。 以上の理由により、ZrO2成分の量は0.5〜4.5%
の範囲にする必要がある。 5 F2成分 F2成分は一般的に、間接乳濁剤および溶融剤
として重要な成分である。 本発明においてはF2成分は2〜9%が好まし
い。F2成分はフリツト製造時に理論調合量の30
〜50%飛散する性質を持つているが、本発明の
F2成分の最適範囲は生成したフリツト内に含有
されているF2量である。 F2成分量が2%未満の場合、デイツピング性
に必要なガラスの流動性が得られず好ましくな
い。9%を超えるとホーロー面に無数のガス泡が
発生し、外観不良となると同時に、フリツト製造
時にるつぼが浸食されやすく、工業的にも不利で
ある。 6 密着性酸化物 通常、一般ホーローの下ぐすり用フリツトには
酸化コバルトが密着性酸化物として効果を発揮す
ると言われているが、CoOは高価なため、NiOあ
るいはMnO2と併用して用いられている例が多
い。 本発明のフリツト組成範囲において、MoO3
NiO,CoOを単独で使用した場合のホーローの密
着性をPEI規格密着率で第1図に示した。基材は
板厚0.6mmのSPCC鋼板、酸洗減量100mg/dm2
ニツケル付着量5mg/dm2、ホーローの焼成条件
は710℃で5分間ホーロー膜厚は約120μmであり、
1がMoO3を、2がNiOを、3がCoOをそれぞれ
使用した場合である。一般ホーローで言われてい
る程CoOは有効ではなかつた。たしかにCoO成分
は密着性がすぐれているが、添加によつてホーロ
ー表面にゆず肌が発生し、好ましくない。本発明
のフリツトにおいて、密着性に最も有効な成分は
MoO3であつた。 ホーローの密着性は基材の酸洗減量とニツケル
付着量と相関関係にある。特にニツケル付着量と
の相関が強い。これは焼成中にNiとFeが局部電
池を形成し、鋼板表面が荒され、ホーロー層と鋼
板の機械的結合、および化学的結合が強くなるか
らである。 第2図にPEI密着率90%を確保するためのニツ
ケル付着量と本発明のフリツト組成へのMoO3
加量の関係を示した。基材は板厚0.6mmのSPCC鋼
板、焼成条件は710℃で5分間、ホーロー膜厚は
約120μmである。 SPCC鋼板を一般ホーローの低グレード処理で
ある二回掛け用前処理を行なうと、酸洗減量は50
〜250mg/dm2、ニツケル付着量は2〜5mg/d
m2である。したがつて、第2図よりMoO3の下限
は0.4%である。1%であれば最低のニツケル付
着量でも、良好な密着が得られる。MoO3量が多
いほど密着性は良いが、光沢が減少し、スリツプ
の寿命、耐水性を悪くする。上述の理由でMoO3
の組成範囲は0.4〜5%、好ましくは1〜3%で
ある。 7 発泡抑制成分 MoO3を入れたことによつて、密着性の優れた
フリツトを得たものの、ホーローの表面に大きな
泡が発生するという問題が生じた。この現象は
MoO3が1%以上でガラス溶融時間が短い時に、
特に発生しやすい。また、690〜720℃で焼成する
と発泡しやすく、740℃以上で焼成すると発泡し
ない。しかし、これは本発明の目的とする焼成温
度ではない。 この発泡は、MoO3の昇華、あるいはMoO3
O2を放出することによつて起こるのではないか
と考えられるが、そのメカニズムについては明確
にされていない。 この発泡抑制について種々検討した結果、
MnO2とCr2O3を添加すると効果が認められた。 MnO2あるいはCr2O3を個々で添加する場合は
MnO2、Cr2O3とも0.1%以上の微量で効果があ
る。しかし、これらは共に2%を超えると、フリ
ツトの流動性を悪くし、ホーロー表面にピンホー
ルやはじき、ひけ等の発生する原因となる。 上述の理由により好ましい組成範囲は、
MnO22%以下、Cr2O32%以下で、かつそれらの
和は〔MnO2+Cr2O3〕=0.1〜2%である。 上記の本発明の基本組成にZnOを添加すると、
ホーローの耐水性を一層向上できる。アルカリ土
類金属酸化物の耐水性および耐酸性の大きな順に
示すと次のようになる。 耐水性 ZnO>MgO>CaO>BaO 耐酸性 ZnO>CaO>MgO>BaO ZnO成分は耐水性、耐酸性を向上させるととも
に、光沢を上げる性質を有している。特にホーロ
ー層の耐水性は微量の添加によつても著しく向上
する。ZnO成分が0.1%未満では、その効果が顕
著でなく好ましくない。逆に5%を超えると、フ
リツトの流動性が低下し、デイツピング施釉で
は、表面状態の好ましいものが得られなかつた。
以上の理由によりZnOは0.1〜5%の範囲内にあ
ることが必要である。 V2O5はMoO3と併用すると、フリツトを着色
することなく、一層密着性に優れたホーローフリ
ツトが得られ、いわゆる密着改善材としての働き
を有する。これらは3%を超えるとフリツトの流
動性が低下し、表面状態の好ましいものが得られ
なかつた。 さらに、本発明においては、MgO,SrO,
TiO2およびSnO2を含有させることも可能であ
る。 MgO,SrOはアルカリ土類酸化物で、溶融剤
として働き、フリツトの軟化点も下げる性質を持
つている。MgO,SrOを添加するとZnOほどで
はないが、ホーローの耐水性が向上する。しか
し、3%を超えるとホーロー表面が光沢を失い、
ゆず肌を発生する。 TiO2、SnO2は中間酸化物で、Al2O3ほどでは
ないが、フリツトの化学耐久性を向上させる。3
%を超えるとフリツトの流動性が低下し、デイツ
ピング施釉に不適当なものとなる。 次に本発明のフリツトを構成する原材料につい
て述べる。 SiO2は硅石粉あるいは長石を用いる。B2O3
原料としては主に硼砂(Na2B4O7・10H2O,
Na2B4O7×4H2O)、無水硼砂(Na2B4O7)、硼酸
(H3BO3)が用いられる。Na2Oとしては
Na2CO3、NaNO3のような単独の成分から持つ
てくることもできるが、硼砂、Na2SiF6、氷晶
石、長石からも入つてくる。K2OはKNO3
K2CO3の他にK2SiF6、長石がある。Li2Oは
Li2CO3や天然鉱石のスポジユーメンなどを使用
する。CaOはCaCO3、Ca(OH)2の他に螢石、ド
ロマイトからも入つてくる。BaOはBaCO3、Ba
(NO32、BaF2を使う。Al2O3はアルミナ、水酸
化アルミニウムの他に氷晶石、長石からも入つて
くる。ZrO2はZrO2よりもジルコン(ZrO2
nSiO2)を用いるのがよい。このジルコンは単に
価格が安いばかりでなく、ZrO2単独よりも溶解
しやすい。F2はLiF、NaF、KF、CaF2
Na2SiF6、Na3AlF6、K2SiF6、BaF2などがあり、
陽イオンの量を考慮した上で原材料を決定する。
密着性酸化物MoO3の原料はMoO3の他に
Na2MoO4・2H2O,(NH46Mo7O24・4H2O,
MoS2、MoSi2がある。 ZnOの原料としては亜鉛華、ZnCO3を用いる。
V2O5はV2O5単独を用いる。MgOとしては
MgCO3、MgOの他にドロマイトも用いることが
できる。SrOはSrCO3を用いる。 TiO2としてはアナターゼ型とルチル型がある
が、本発明においてはどちらでもよい。SnO2
SnO2単独を用いる。 MnO2としては電解二酸化マンガン、天然の
MnO2、KMnO4を用いる。Cr2O3としてはCr2O3
K2Cr2O7を用いる。 上述した原材料は、それぞれの組成比に応じて
調合する。充分乾式混合された原材料は、1100〜
1300℃で加熱溶融する。加熱温度、時間は最終的
なフリツト成分の組成比を変化させるので、良く
管理することが必要である。時間は原料の溶解
後、20〜40分間ガラス化を進行させ、必要に応じ
て撹拌することが重要である。長い間維持した場
合は、アルカリ成分が昇華してしまうので、余り
長くしないようにする。溶融後、ガラスは水中に
投入し急冷する。これを乾燥し、目的とする低軟
化点透明ホーローフリツトが得られる。 次に具体例について説明する。 第1表に本発明による低軟化点ホーローフリツ
ト(No.1〜10)の組成を比較例(No.11〜13)と併
せて示した。 フリツトの原材料はそれぞれの組成比に応じて
調合する。No.1の調合例を下に記す。
【表】 硅 石 324.6重量部 無水硼砂 211.8 〃 Na2CO3(ソーダ灰) 129.2 〃 アルミナ 27.5 〃 ジルコン 35.2 〃 亜鉛華 20.9 〃 KNO3 39.4 〃 Li2CO3 19.2 〃 CaCO3 165.8 〃 硅弗化ソーダ 90.6 〃 BaCO3 59.8 〃 MoO3 20.1 〃 電解二酸化マンガン 5.1 〃 充分乾式混合した原材料は、1200℃で原材料溶
融後、同温度に30分間保持した。溶融後、ガラス
は水中に投入急冷し、乾燥しフリツトを得た。 フリツトはボールミルでミル添加物と共に粉砕
混合した。フリツト1000重量部に対し、蛙目粘土
60重量部、硅石粉(350メツシユアンダー)50重
量部、ベントナイト10重量部、亜硝酸ソーダ1重
量部、グリーン顔料50重量部を配合し、水はフリ
ツト組成により異なり、デイツピングに適した量
だけ入れるが、600〜700重量部である。ミル引き
は約3時間行ない、デイツピングに適した粒度
(50c.c.のスリツプの200メツシユ残渣が8〜15g)、
ピツクアツプ値(4.0〜5.2g/dm2)のスリツプ
を調整した。 そのスリツプ中に、前処理を施した大きさ100
×100mm、厚さ0.6mmのSPCC鋼板(酸洗減量50
mg/dm2、ニツケル付着量2mg/dm2)を浸漬
し、デイツプ法により施釉を行なつた。その後、
乾燥し710℃で5分間焼成して試験板を作成した。
No.2〜13についても上に準じた。 このようにして作成したフリツトおよび試験板
の特性は第2表のようになつた。
【表】 なお第2表における評価方法は以下に従つた。 1 フリツトの熱水溶解量 熱水溶解量は200〜350メツシユのフリツト5g
を100c.c.の蒸留水に浸漬し、1時間煮沸した後そ
の上澄み液を取り、メチルオレンジ指示薬を用い
て、溶出したアルカリ成分を0.1N―H2SO4で滴
定し、その消費量を溶出アルカリ量の尺度とし
た。0.1N―H2SO4の消費量が0.5ml以下を◎、0.5
〜1mlを〇、1〜3mlを△、それ以上を×で表し
た。 2 フリツトの流動性 ガラスフリツトの流動性は200メツシユアンダ
ーのフリツト2gを採取し、その試料を金型に入
れ、1トン/cm2でプレス成型し、直径12.7mmのタ
ブレツトとし、その試料を鋼板の上にのせ、690
℃で5分間熱処理を行ない、試料の流動径をノギ
スで測定し、その径が20mm以上のものを◎、20〜
18mmのものを〇、18〜14mmのものを△、14mm以下
のものを×で示した。 3 ホーローの表面状態 ホーロー層の表面状態(泡、ゆず肌、ピンホー
ル、亀裂など)は、試験板のホーロー表面を目視
観察した結果であり、〇印は泡、ゆず肌、ピンホ
ール、亀裂等が認められないことを示し、×印は
認められることを示す。 4 ホーローの耐水性 ホーロー層の耐水性は、試験板を98℃熱水中に
1時間浸漬し、前後の重量差が6mg/dm2以下の
ものを◎、6〜10mg/dm2のものを〇、10〜30
mg/dm2のものを△、30mg/dm2以上のものを×
で示した。 5 ホーローの密着性 ホーロー層の密着性はPEI密着試験機を用い
て、評価を行ない、その値が100%のものは◎、
90〜100%のものは〇、70〜90%のものは△、70
%以下のものを×で示した。 6 スリツプのポツトライフ スリツプをポリ容器に入れ、35℃の恒温水槽中
に10日間浸漬し、その後デイツプ法により施釉し
焼成したサンプルを作成し、その表面状態を評価
した。 次に、本発明のフリツトを用いれば、従来の高
温型ホーローでは焼成時の熱歪み、変形の観点か
ら用いることができなかつた薄板鋼板の使用も可
能である。以下それについて説明を行う。 第1表に示す本発明のフリツトを用いて、素材
の板厚を種々変化させ、焼成歪みを測定し、従来
の高温型ホーローのそれと比較を行つた。 焼成歪みの測定法を第3図及び第4図に示す。
試験板として、所定の板厚を有し、歪のない大き
さ60×300mmの素材1の両面にホーロー膜厚が
100μになるように、ホーロー釉薬2を塗布した
ものを用い、第3図に示すように、支持体3上に
250mmの間隔で水平に支持し、所定の温度で焼成
し、放冷した。第4図に示す様な歪が生じたなら
ば、歪の量として中央部の元の水平線からの変位
量を測定した。の値が1mm以下の場合は〇、
1〜3mmの時は△、3mm以上の場合は×で示し
た。 なお本発明のフリツトを用いた場合の最適焼成
条件は710℃、5分間であるのに対し、従来の高
温型ホーローの場合の最適焼成条件は820℃、5
分間である。この条件におけるそれぞれの素材板
厚と焼成歪みの関係を求めた。その給果を第3表
に示した。
【表】 第3表から明らかなように、従来の800℃以上
の高温焼成型ホーローでは焼成時の歪の関係か
ら、0.6mm以上の厚板を用いる必要があり、ホー
ロー加工品もおのずと重たいものとなる。 それに対し、本発明のホーローフリツトを用い
れば、鉄のA1変態点723℃以下で焼成することが
できるので焼成による熱歪みがないため、0.4mm、
0.5mm等従来のホーローフリツトでは用いること
ができなかつた薄板材が使用でき、得られたホー
ロー加工品が軽量化される。 さらに、焼成温度を従来のホーローよりも約
100〜150℃下げることによつて、ホーロー加工時
の省エネルギーが図れ、その焼成に要する燃費を
25〜35%低減することができる。 また、従来の低融ホーローの問題点とされてい
たスリツプの寿命特性、デイツピング特性、耐水
性および低グレード処理での密着性が改善でき、
さらに発泡のない表面の平滑なホーローが実用可
能な低軟化点ホーローフリツトを提供できる。 また、比較的軟化点が低いフリツトを用いれば
通常のホーロー用鋼板のみならず、アルミナイズ
ド鋼板にも使用でき、膨張率等を考慮すれば、ス
テンレス鋼、鋳鉄などにも使用可能である。 さらに本発明のフリツトは、単に装飾用として
ばかりでなく、種々の基板の絶縁性を向上させる
目的で、使用することも可能である。 発明の効果 以上のように本発明のホーローフリツトは、鉄
のA1変態点以下の温度で焼成可能であるととも
に、ホーロー層の表面平滑性、密着性、耐水性、
スリツプの保存性、デイツピング特性にも優れ、
軽量ホーロー加工品の実用化を可能とするもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は密着性酸化物の添加量とホーローの密
着性の関係を示す図、第2図は良好な密着性を得
るためのニツケル付着量とMoO3の添加量の関係
を示すグラフ、第3図および第4図はホーロー加
工時における焼成歪の測定法を示す断面図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくともSiO2,B2O3,Na2O,K2O,
    Li2O,CaO,BaO,Al2O3,ZrO2,F2,MoO3
    よびMnO2とCr2O3のうちの1種または2種とか
    ら構成され、これらの含量が重量比で、SiO232
    〜45%、B2O37〜20%、Na2O14〜22%、K2O0.4
    〜5%、Li2O0.3〜2%、CaO1.5〜15%、BaO1.5
    〜15%、Al2O30.5〜5%、ZrO20.5〜4.5%、F22
    〜9%、MoO30.4〜5%で、かつMnO2とCr2O3
    のうちの1種または2種が総量で0.1〜2%であ
    つて、かつZnOを0〜5%含み、さらにMgO,
    SrO,TiO2、SnO2およびV2O5よりなる群から選
    択した少なくとも1成分を0〜3重量%の範囲で
    含有する低軟化点ホーローフリツト。
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