JPH0130286B2 - - Google Patents
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- JPH0130286B2 JPH0130286B2 JP57140951A JP14095182A JPH0130286B2 JP H0130286 B2 JPH0130286 B2 JP H0130286B2 JP 57140951 A JP57140951 A JP 57140951A JP 14095182 A JP14095182 A JP 14095182A JP H0130286 B2 JPH0130286 B2 JP H0130286B2
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- Japan
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- film
- density
- capacitor
- temperature
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Description
本発明は金属化ポリエチレンテレフタレートフ
イルムコンデンサの製造方法に関するもので、プ
ラスチツクフイルムコンデンサのチツプ化及びプ
ラスチツクフイルムコンデンサの耐熱性の向上を
目的とするものである。 現在電子機器の小形化、薄形化および高密度化
に伴い、これに使用される電子部品のチツプ化が
進展しつつあり、コンデンサの分野においては、
すでにチツプ形のセラミツクコンデンサや固体電
解コンデンサなどが市場に出され著しく普及して
いる。しかしプラスチツクフイルムコンデンサは
現時点においてまだ実用化されていない。 この主な理由は現在プラスチツクフイルムコン
デンサに使用されている誘電体材料がポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネートおよびポリ
プロピレンなどの有機高分子化合物であり、セラ
ミツクコンデンサやタンタルコンデンサの誘電体
を構成している無機または金属化合物に比べて耐
熱性が低いためチツプ形コンデンサに要求される
はんだ付時の耐熱性を充分に満足することができ
ないからである。又耐熱性の高いフイルムはあつ
ても、現状では甚だしく高価であり又3μm以下
の厚さの薄膜化が困難なために、この種のフイル
ムを使用して実用に適した小形でしかも安価なチ
ツプ形コンデンサは一般化されていない。すなわ
ちこれまでにコンデンサ用として各種のフイルム
が市場に提供されてから長期間を経過しているに
も拘らず未だにチツプ形プラスチツクフイルムコ
ンデンサが商品化されていないのが現状である。 本発明は従来のプラスチツクフイルムコンデン
サに最も多く使用されているポリエチレンテレフ
タレートフイルムを用い、製造工程中において、
このフイルムに対し従来と異なる高温度長時間を
特徴とする熱処理を施して耐熱性を大巾に改善す
ることによりチツプ形プラスチツクフイルムコン
デンサの製品化を可能ならしめるものであり、又
従来のリード線形金属化ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムコンデンサのはんだ耐熱性を一段と
向上させるものである。 従来のプラスチツクフイルムコンデンサがチツ
プ形状で、はんだ耐熱性を満足できなかつた主な
理由は、フイルムの融点がはんだ耐熱性の試験温
度に近いため、はんだ耐熱性試験時にフイルムが
軟化すると同時に著しい収縮が起り、これにより
フイルムに蒸着されている蒸着金属と金属溶射に
よつて加工されたリード線引出端面金属部(メタ
リコン部)との接触が損なわれて電気的な接触不
良、すなわち誘電損失不良や断線不良が発生する
外同じこの収縮により、静電容量の著しい減少や
絶縁不良が発生するためである。 本発明者は上記不良の原因がフイルムの250℃
前後の高温における著しい熱収縮現象にあること
に着目し、このフイルムの高温時の熱収縮現象を
除去または緩和させる方法を種々研究した結果、
適当な条件で熱処理を行なうことが最も有効であ
るとの結論を得た。すなわち、コンデンサの素子
を160〜200℃の温度で、加熱時間を種々変えて熱
処理を行なつた後、耐熱試験を行ない素子の寸法
変化、静電容量、誘電損失および絶縁抵抗等の電
気特性を調査した結果、それぞれの温度でその温
度に対応する所定の時間の熱処理を行なえば、耐
熱性が著しく改善され、従来不可能とされていた
回路基板の上にのせて250℃前後の炉の中を通す
ことによるリフローはんだ付の条件にも充分に耐
えることを確認することができた。 更に前述の各種条件で熱処理を行なつた素子の
フイルムの密度を測定した結果、熱処理条件、密
度および耐熱性との間に一定の関係があることが
判明した。すなわち、時間を一定にして温度を変
えて熱処理を行なえば、温度を高くする程密度は
大きくなり、又温度を一定にして時間を変えると
時間を長くする程密度は大きくなる。この状況を
第12図に示す。そして密度は大きくなる程コン
デンサとしての耐熱性は良好な結果を示す。すな
わち、熱処理前のポリエチレンテレフタレートフ
イルムの密度は通常約1.40g/cm3であるが、これ
を熱処理により密度を増加させていくと1.405
g/cm3附近から耐熱性の効果が現われ始め、
1.409g/cm3附近から更にその効果が顕著となる。
この状況を第13図に示す。この図は密度の変化
により、コンデンサの耐熱性が如何に改良される
かを示すものである。まず試料として第4図に示
す形状のコンデンサ素子に対し、温度と時間を変
えた熱処理条件でそれぞれ密度の異なる試料を造
り耐熱試験として240℃のはんだ溶融槽に5秒間
浸漬する。浸漬した後、誘電正接(tanδ%)を測
定してその値をグラフにしたものが第13図であ
る。この図からわかるように、密度が1.409以上
になると誘電正接の値が著しく安定するようにな
る。一方密度が1.405g/cm3未満に少なくなる程
誘電正接の値が大きくなり、かつバラツキも大き
くなる。誘電正接が大きくなることはメタリコン
と素子との接触が損なわれたためであり、これは
フイルムが急激な高温加熱によつて収縮したこと
によるものである。密度の大きい方の誘電正接の
値が安定しているのはすでに熱処理で一定の収縮
が起こつており、二次的加熱によつてこの熱収縮
が発生しても極く僅かで誘電正接に影響を与えな
い程度のものとなつたことによるものである。 この種のフイルムは一般的に二軸展延法で製造
されており、メーカーによつて、その製造条件に
は微妙な差があり、その製造条件の差をもつた
夫々のフイルムは同じ厚さのものであつても同一
温度条件によつて生ずる変化も異なるものであ
る。 そこで、温度処理条件が異なつたとしても最終
的にポリエチレンテレフタレートの安定した物理
的、化学的性質が得られる条件を密度として規定
したわけである。 然しながら、この密度を上げるために温度を上
げていくとフイルムの酸化による熱劣化が起り、
物理的な強度が低下するので温度に対してはある
限界が存在する。空気中の場合時間にも関係する
が200℃附近がその限界となる。但し真空中の場
合には酸化による熱劣化が抑制されるため、更に
温度を上げることができるが、酸化以外の熱劣化
が起る外、熱変形も起り始めるので230℃附近が
限界となる。そして、それらの条件を組合せ実用
可能な範囲での最高の熱処理を行なつた場合フイ
ルムの密度は1.420g/cm3であつた。従つてポリ
エチレンテレフタレートフイルムコンデンサの耐
熱性を改善するためには、そのフイルムの密度が
1.405〜1.420g/cm3の範囲で、その目的に応じた
熱処理を行なえばよい。すなわち、従来のリード
線形のもののはんだ耐熱性に対しては密度1.405
g/cm3程度でも効果があり、チツプ形のもののは
んだ耐熱性に対しては密度1.409g/cm3以上が効
果がある。 尚上記密度の値は、コンデンサ素子より微小片
を切り取りこれを試料として測定して得た密度の
値より、そのフイルムの蒸着金属の重量を除去し
たフイルムのみの密度である。蒸着金属の重量は
先づそのフイルムの蒸着膜抵抗値より蒸着膜厚を
算出し、この蒸着膜厚にその蒸着金属の比重を乗
じて求めた値とする。 従来コンデンサを製造するに当り、熱処理と称
してコンデンサ素子または半製品をある温度で数
時間加熱することは一般的に広く行なわれている
方法である。但しこの場合の目的は素子の乾燥と
素子内部に残存する局部的応力の緩和およびフイ
ルム内の分子結合の安定化のためで一般には100
〜150℃の温度範囲で行なわれているものである。 一方、本発明における熱処理はその目的が熱処
理によつてフイルムの密度を高め耐熱性を向上す
るというものであり上記の如き従来の目的と全く
異なるものであり、また熱処理の条件も160℃以
上で長時間を必要とするもので、従来用いられな
かつた全く新らしい製造方法である。 因みに、具体例を挙げると160℃で密度を1.405
g/cm3以上にするには50時間以上また密度1.409
g/cm3以上にするには100時間以上の長時間を要
し、200℃の温度では密度1.405g/cm3以上に対し
ては2時間以上、密度1.409g/cm3以上に対して
は5時間以上を要する。 また上記熱処理の場合ある単一の温度だけで行
なう必要はなく、低温度、長時間と高温度、短時
間を組合せて行なつても同一の目的を達すること
ができる。従つて、実際に熱処理条件を設定する
場合、要求される耐熱性に応じた密度が得られる
ように、製造設備能力の範囲内で最適な温度、時
間、圧力または真空度を組合せればよいことにな
る。更に好ましいことは、密度が1.409g/cm3以
上になると電気的特性において従来の特性以上に
好ましい結果が得られる。すなわち、コンデンサ
の特性上最も重要視される←→静電容量−温度特性
並びに誘電損失−温度特性が従来の値に比較して
格段に改善されていることが確認された。第1図
と第2図はこれを示している。 以下本発明の具体的実施例を図により説明す
る。 第3図は厚さ3μm、幅4.5mmの1対の片面アル
ミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフイルムを巻
回した素子を展開した斜視図で、この場合金属溶
射で良好な接触を得るため金属化ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを0.5mmずらす、いわゆる
ずらし巻をしている。1は巻回した素子本体、2
はずらし巻幅を図示したものである。これらの素
子を巻回後約130〜150℃で数分間の加熱圧縮を行
つて扁平形状に整形し両端面にはんだ等の金属を
溶射して素子端面メタリコン部を設けたのが第4
図である。3が扁平に整形された素子、4が金属
溶射したメタリコン部を示す。この試料を恒温槽
中で200℃、10時間の熱処理を行なう。第5図の
5は金属板の外部電極で折り曲げた部分をメタリ
コン部4にスポツト溶接して(図示せず)取付け
たのが第6図である。第7図はこの試料の外周に
エポキシ樹脂による成型加工で被覆外装をしたも
ので6で示している。ここで外部電極5を適当の
長さに切断し、外装に沿つて折り曲げたのが第8
図でチツプ形コンデンサ7として完成する。8は
完成後の外部電極である。 尚熱処理工程は上例では金属溶射をしてから行
つたが金属溶射の前でもまた被覆外装加工後に行
つてもよい。また耐湿性を向上させるために被覆
外装する前の素子または被覆外装後の製品に樹脂
やワツクス等を含浸させてもよい。 このようにして完成したチツプ形コンデンサを
第9図に示すように、耐熱試験用プリント基板の
導電部11,12に、はんだペーストを塗布(図
示せず)してから、点線の位置15に並べ熱風式
加熱炉で150℃5分間予備加熱をした後250℃90秒
間の加熱を行つてプリント基板にリフローはんだ
付を行ない、前後の特性の比較を行つた。その結
果は第1表に示す通り絶縁抵抗、静電容量、誘電
損失について特性値の異常は全く認められなかつ
た。図13,14は、はんだ付けされた測定用リ
ード端子である。
イルムコンデンサの製造方法に関するもので、プ
ラスチツクフイルムコンデンサのチツプ化及びプ
ラスチツクフイルムコンデンサの耐熱性の向上を
目的とするものである。 現在電子機器の小形化、薄形化および高密度化
に伴い、これに使用される電子部品のチツプ化が
進展しつつあり、コンデンサの分野においては、
すでにチツプ形のセラミツクコンデンサや固体電
解コンデンサなどが市場に出され著しく普及して
いる。しかしプラスチツクフイルムコンデンサは
現時点においてまだ実用化されていない。 この主な理由は現在プラスチツクフイルムコン
デンサに使用されている誘電体材料がポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネートおよびポリ
プロピレンなどの有機高分子化合物であり、セラ
ミツクコンデンサやタンタルコンデンサの誘電体
を構成している無機または金属化合物に比べて耐
熱性が低いためチツプ形コンデンサに要求される
はんだ付時の耐熱性を充分に満足することができ
ないからである。又耐熱性の高いフイルムはあつ
ても、現状では甚だしく高価であり又3μm以下
の厚さの薄膜化が困難なために、この種のフイル
ムを使用して実用に適した小形でしかも安価なチ
ツプ形コンデンサは一般化されていない。すなわ
ちこれまでにコンデンサ用として各種のフイルム
が市場に提供されてから長期間を経過しているに
も拘らず未だにチツプ形プラスチツクフイルムコ
ンデンサが商品化されていないのが現状である。 本発明は従来のプラスチツクフイルムコンデン
サに最も多く使用されているポリエチレンテレフ
タレートフイルムを用い、製造工程中において、
このフイルムに対し従来と異なる高温度長時間を
特徴とする熱処理を施して耐熱性を大巾に改善す
ることによりチツプ形プラスチツクフイルムコン
デンサの製品化を可能ならしめるものであり、又
従来のリード線形金属化ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムコンデンサのはんだ耐熱性を一段と
向上させるものである。 従来のプラスチツクフイルムコンデンサがチツ
プ形状で、はんだ耐熱性を満足できなかつた主な
理由は、フイルムの融点がはんだ耐熱性の試験温
度に近いため、はんだ耐熱性試験時にフイルムが
軟化すると同時に著しい収縮が起り、これにより
フイルムに蒸着されている蒸着金属と金属溶射に
よつて加工されたリード線引出端面金属部(メタ
リコン部)との接触が損なわれて電気的な接触不
良、すなわち誘電損失不良や断線不良が発生する
外同じこの収縮により、静電容量の著しい減少や
絶縁不良が発生するためである。 本発明者は上記不良の原因がフイルムの250℃
前後の高温における著しい熱収縮現象にあること
に着目し、このフイルムの高温時の熱収縮現象を
除去または緩和させる方法を種々研究した結果、
適当な条件で熱処理を行なうことが最も有効であ
るとの結論を得た。すなわち、コンデンサの素子
を160〜200℃の温度で、加熱時間を種々変えて熱
処理を行なつた後、耐熱試験を行ない素子の寸法
変化、静電容量、誘電損失および絶縁抵抗等の電
気特性を調査した結果、それぞれの温度でその温
度に対応する所定の時間の熱処理を行なえば、耐
熱性が著しく改善され、従来不可能とされていた
回路基板の上にのせて250℃前後の炉の中を通す
ことによるリフローはんだ付の条件にも充分に耐
えることを確認することができた。 更に前述の各種条件で熱処理を行なつた素子の
フイルムの密度を測定した結果、熱処理条件、密
度および耐熱性との間に一定の関係があることが
判明した。すなわち、時間を一定にして温度を変
えて熱処理を行なえば、温度を高くする程密度は
大きくなり、又温度を一定にして時間を変えると
時間を長くする程密度は大きくなる。この状況を
第12図に示す。そして密度は大きくなる程コン
デンサとしての耐熱性は良好な結果を示す。すな
わち、熱処理前のポリエチレンテレフタレートフ
イルムの密度は通常約1.40g/cm3であるが、これ
を熱処理により密度を増加させていくと1.405
g/cm3附近から耐熱性の効果が現われ始め、
1.409g/cm3附近から更にその効果が顕著となる。
この状況を第13図に示す。この図は密度の変化
により、コンデンサの耐熱性が如何に改良される
かを示すものである。まず試料として第4図に示
す形状のコンデンサ素子に対し、温度と時間を変
えた熱処理条件でそれぞれ密度の異なる試料を造
り耐熱試験として240℃のはんだ溶融槽に5秒間
浸漬する。浸漬した後、誘電正接(tanδ%)を測
定してその値をグラフにしたものが第13図であ
る。この図からわかるように、密度が1.409以上
になると誘電正接の値が著しく安定するようにな
る。一方密度が1.405g/cm3未満に少なくなる程
誘電正接の値が大きくなり、かつバラツキも大き
くなる。誘電正接が大きくなることはメタリコン
と素子との接触が損なわれたためであり、これは
フイルムが急激な高温加熱によつて収縮したこと
によるものである。密度の大きい方の誘電正接の
値が安定しているのはすでに熱処理で一定の収縮
が起こつており、二次的加熱によつてこの熱収縮
が発生しても極く僅かで誘電正接に影響を与えな
い程度のものとなつたことによるものである。 この種のフイルムは一般的に二軸展延法で製造
されており、メーカーによつて、その製造条件に
は微妙な差があり、その製造条件の差をもつた
夫々のフイルムは同じ厚さのものであつても同一
温度条件によつて生ずる変化も異なるものであ
る。 そこで、温度処理条件が異なつたとしても最終
的にポリエチレンテレフタレートの安定した物理
的、化学的性質が得られる条件を密度として規定
したわけである。 然しながら、この密度を上げるために温度を上
げていくとフイルムの酸化による熱劣化が起り、
物理的な強度が低下するので温度に対してはある
限界が存在する。空気中の場合時間にも関係する
が200℃附近がその限界となる。但し真空中の場
合には酸化による熱劣化が抑制されるため、更に
温度を上げることができるが、酸化以外の熱劣化
が起る外、熱変形も起り始めるので230℃附近が
限界となる。そして、それらの条件を組合せ実用
可能な範囲での最高の熱処理を行なつた場合フイ
ルムの密度は1.420g/cm3であつた。従つてポリ
エチレンテレフタレートフイルムコンデンサの耐
熱性を改善するためには、そのフイルムの密度が
1.405〜1.420g/cm3の範囲で、その目的に応じた
熱処理を行なえばよい。すなわち、従来のリード
線形のもののはんだ耐熱性に対しては密度1.405
g/cm3程度でも効果があり、チツプ形のもののは
んだ耐熱性に対しては密度1.409g/cm3以上が効
果がある。 尚上記密度の値は、コンデンサ素子より微小片
を切り取りこれを試料として測定して得た密度の
値より、そのフイルムの蒸着金属の重量を除去し
たフイルムのみの密度である。蒸着金属の重量は
先づそのフイルムの蒸着膜抵抗値より蒸着膜厚を
算出し、この蒸着膜厚にその蒸着金属の比重を乗
じて求めた値とする。 従来コンデンサを製造するに当り、熱処理と称
してコンデンサ素子または半製品をある温度で数
時間加熱することは一般的に広く行なわれている
方法である。但しこの場合の目的は素子の乾燥と
素子内部に残存する局部的応力の緩和およびフイ
ルム内の分子結合の安定化のためで一般には100
〜150℃の温度範囲で行なわれているものである。 一方、本発明における熱処理はその目的が熱処
理によつてフイルムの密度を高め耐熱性を向上す
るというものであり上記の如き従来の目的と全く
異なるものであり、また熱処理の条件も160℃以
上で長時間を必要とするもので、従来用いられな
かつた全く新らしい製造方法である。 因みに、具体例を挙げると160℃で密度を1.405
g/cm3以上にするには50時間以上また密度1.409
g/cm3以上にするには100時間以上の長時間を要
し、200℃の温度では密度1.405g/cm3以上に対し
ては2時間以上、密度1.409g/cm3以上に対して
は5時間以上を要する。 また上記熱処理の場合ある単一の温度だけで行
なう必要はなく、低温度、長時間と高温度、短時
間を組合せて行なつても同一の目的を達すること
ができる。従つて、実際に熱処理条件を設定する
場合、要求される耐熱性に応じた密度が得られる
ように、製造設備能力の範囲内で最適な温度、時
間、圧力または真空度を組合せればよいことにな
る。更に好ましいことは、密度が1.409g/cm3以
上になると電気的特性において従来の特性以上に
好ましい結果が得られる。すなわち、コンデンサ
の特性上最も重要視される←→静電容量−温度特性
並びに誘電損失−温度特性が従来の値に比較して
格段に改善されていることが確認された。第1図
と第2図はこれを示している。 以下本発明の具体的実施例を図により説明す
る。 第3図は厚さ3μm、幅4.5mmの1対の片面アル
ミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフイルムを巻
回した素子を展開した斜視図で、この場合金属溶
射で良好な接触を得るため金属化ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを0.5mmずらす、いわゆる
ずらし巻をしている。1は巻回した素子本体、2
はずらし巻幅を図示したものである。これらの素
子を巻回後約130〜150℃で数分間の加熱圧縮を行
つて扁平形状に整形し両端面にはんだ等の金属を
溶射して素子端面メタリコン部を設けたのが第4
図である。3が扁平に整形された素子、4が金属
溶射したメタリコン部を示す。この試料を恒温槽
中で200℃、10時間の熱処理を行なう。第5図の
5は金属板の外部電極で折り曲げた部分をメタリ
コン部4にスポツト溶接して(図示せず)取付け
たのが第6図である。第7図はこの試料の外周に
エポキシ樹脂による成型加工で被覆外装をしたも
ので6で示している。ここで外部電極5を適当の
長さに切断し、外装に沿つて折り曲げたのが第8
図でチツプ形コンデンサ7として完成する。8は
完成後の外部電極である。 尚熱処理工程は上例では金属溶射をしてから行
つたが金属溶射の前でもまた被覆外装加工後に行
つてもよい。また耐湿性を向上させるために被覆
外装する前の素子または被覆外装後の製品に樹脂
やワツクス等を含浸させてもよい。 このようにして完成したチツプ形コンデンサを
第9図に示すように、耐熱試験用プリント基板の
導電部11,12に、はんだペーストを塗布(図
示せず)してから、点線の位置15に並べ熱風式
加熱炉で150℃5分間予備加熱をした後250℃90秒
間の加熱を行つてプリント基板にリフローはんだ
付を行ない、前後の特性の比較を行つた。その結
果は第1表に示す通り絶縁抵抗、静電容量、誘電
損失について特性値の異常は全く認められなかつ
た。図13,14は、はんだ付けされた測定用リ
ード端子である。
【表】
次に同様の試料を作り85℃の恒温槽中で125V
の直流電圧を印加して高温寿命試験を行つた。そ
の結果は第10図に示すように絶縁抵抗、静電容
量、誘電損失とも正常な傾向を示し、実用上問題
がないことが確認できた。尚実施例では片面金属
化フイルムを用いたコンデンサの例を示したが、
両面金属化フイルムと非金属化フイルムを用い且
つ共にフイルムはポリエチレンテレフタレートで
あるチツプ形コンデンサについても同様な特性を
もつことが確かめられている。なお、積層形の場
合は、所定の圧力を治具等を利用して層の上下方
向から加えながら熱処理を行うことが適切であ
る。その他の工程は巻回形の場合と同様である。
第11図はリード線形のポリエチレンテレフタレ
ートフイルムを用いた金属化プラスチツクフイル
ムコンデンサの外観図で9は樹脂外装した本体、
10はリード線である。この従来のコンデンサに
も前記のように本発明を適用し、はんだ耐熱性を
向上させることができる。 以上のように本発明は従来最も多く使用されて
いるポリエチレンテレフタレートフイルムを用い
て製造工程中においてフイルムが所定の密度とな
るよう熱処理を行なうことにより、これまで困難
とされていたチツプ形コンデンサを得ることがで
きると同時に従来のリード線形の金属化ポリエチ
レンテレフタレートコンデンサのはんだ耐熱性を
も向上することができるもので、工業上本発明の
効果は著しく大きいものである。
の直流電圧を印加して高温寿命試験を行つた。そ
の結果は第10図に示すように絶縁抵抗、静電容
量、誘電損失とも正常な傾向を示し、実用上問題
がないことが確認できた。尚実施例では片面金属
化フイルムを用いたコンデンサの例を示したが、
両面金属化フイルムと非金属化フイルムを用い且
つ共にフイルムはポリエチレンテレフタレートで
あるチツプ形コンデンサについても同様な特性を
もつことが確かめられている。なお、積層形の場
合は、所定の圧力を治具等を利用して層の上下方
向から加えながら熱処理を行うことが適切であ
る。その他の工程は巻回形の場合と同様である。
第11図はリード線形のポリエチレンテレフタレ
ートフイルムを用いた金属化プラスチツクフイル
ムコンデンサの外観図で9は樹脂外装した本体、
10はリード線である。この従来のコンデンサに
も前記のように本発明を適用し、はんだ耐熱性を
向上させることができる。 以上のように本発明は従来最も多く使用されて
いるポリエチレンテレフタレートフイルムを用い
て製造工程中においてフイルムが所定の密度とな
るよう熱処理を行なうことにより、これまで困難
とされていたチツプ形コンデンサを得ることがで
きると同時に従来のリード線形の金属化ポリエチ
レンテレフタレートコンデンサのはんだ耐熱性を
も向上することができるもので、工業上本発明の
効果は著しく大きいものである。
第1図は静電容量変化率−温度特性について、
第2図は誘電損失−温度特性について従来のプラ
スチツクフイルムコンデンサと本発明によるチツ
プ形プラスチツクフイルムコンデンサとの特性比
較図である。第3図は本発明による実施例の片面
金属化プラスチツクフイルムコンデンサを巻回し
た素子の展開図である。第4図は第3図の素子を
扁平に整形し、金属溶射を行つてメタリコン部を
設けたものの斜視図である。第5図は外部電極と
なる金属板の斜視図、第6図は第4図の素子に外
部電極をスポツト溶接した正面図(スポツト溶接
は図示していない)である。第7図は第6図に樹
脂を被覆成型したものの正面図である。第8図は
本発明のチツプ形プラスチツクフイルムコンデン
サの完成品である。第9図は試験用プリント基板
にチツプ形プラスチツクフイルムコンデンサを組
込む状態を示す平面図である。第10図は高温寿
命試験のデータをグラフ化したもの、第11図は
リード線型金属化ポリエチレンテレフタレートフ
イルムコンデンサの斜視図、第12図は熱処理時
間と密度との関係を示すグラフ、第13図は密度
と耐熱性の関係を示すグラフである。 1……フイルムコンデンサ素子本体、2……ず
らし巻巾、3……扁平に整形した素子本体、4…
…メタリコン部、5……外部電極板、6……樹脂
被覆したチツプコンデンサ本体、7……チツプコ
ンデンサ(完成品)、8……外部電極、9……リ
ード線形樹脂外装金属化ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムコンデンサ本体、10……リード
線、11,12……プリント基板の導電部、1
3,14……測定用リード線端子、15……チツ
プ形コンデンサ取付位置。
第2図は誘電損失−温度特性について従来のプラ
スチツクフイルムコンデンサと本発明によるチツ
プ形プラスチツクフイルムコンデンサとの特性比
較図である。第3図は本発明による実施例の片面
金属化プラスチツクフイルムコンデンサを巻回し
た素子の展開図である。第4図は第3図の素子を
扁平に整形し、金属溶射を行つてメタリコン部を
設けたものの斜視図である。第5図は外部電極と
なる金属板の斜視図、第6図は第4図の素子に外
部電極をスポツト溶接した正面図(スポツト溶接
は図示していない)である。第7図は第6図に樹
脂を被覆成型したものの正面図である。第8図は
本発明のチツプ形プラスチツクフイルムコンデン
サの完成品である。第9図は試験用プリント基板
にチツプ形プラスチツクフイルムコンデンサを組
込む状態を示す平面図である。第10図は高温寿
命試験のデータをグラフ化したもの、第11図は
リード線型金属化ポリエチレンテレフタレートフ
イルムコンデンサの斜視図、第12図は熱処理時
間と密度との関係を示すグラフ、第13図は密度
と耐熱性の関係を示すグラフである。 1……フイルムコンデンサ素子本体、2……ず
らし巻巾、3……扁平に整形した素子本体、4…
…メタリコン部、5……外部電極板、6……樹脂
被覆したチツプコンデンサ本体、7……チツプコ
ンデンサ(完成品)、8……外部電極、9……リ
ード線形樹脂外装金属化ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムコンデンサ本体、10……リード
線、11,12……プリント基板の導電部、1
3,14……測定用リード線端子、15……チツ
プ形コンデンサ取付位置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 片面金属化フイルム同士または両面金属化フ
イルムと非金属化フイルムとを巻回あるいは積層
してなるプラスチツクフイルムコンデンサにおい
て、前記金属化フイルムおよび非金属化フイルム
にポリエチレンテレフタレートを用い、その製造
工程において、巻取りまたは積層後にポリエチレ
ンテレフタレートフイルムの密度が1405〜1420
g/cm3の範囲になるまで熱処理を行なう工程を有
することを特徴とする金属化プラスチツクフイル
ムコンデンサの製造方法。 2 熱処理を行なう方法として、空気中、減圧気
中または真空中において、行なうことを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の金属化プラスチツ
クフイルムコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14095182A JPS5931018A (ja) | 1982-08-16 | 1982-08-16 | 金属化プラスチツクフイルムコンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14095182A JPS5931018A (ja) | 1982-08-16 | 1982-08-16 | 金属化プラスチツクフイルムコンデンサの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5931018A JPS5931018A (ja) | 1984-02-18 |
| JPH0130286B2 true JPH0130286B2 (ja) | 1989-06-19 |
Family
ID=15280602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14095182A Granted JPS5931018A (ja) | 1982-08-16 | 1982-08-16 | 金属化プラスチツクフイルムコンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5931018A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5948913A (ja) * | 1982-09-14 | 1984-03-21 | 松下電器産業株式会社 | 金属化フイルムコンデンサの製造方法 |
| JPS61176109A (ja) * | 1985-01-31 | 1986-08-07 | 日立エーアイシー株式会社 | 金属化フイルムコンデンサの製造方法 |
| JPS6245820U (ja) * | 1985-09-09 | 1987-03-19 | ||
| JPS62213228A (ja) * | 1986-03-14 | 1987-09-19 | 松下電器産業株式会社 | フイルムコンデンサの製造方法 |
| JP4104948B2 (ja) * | 2002-09-30 | 2008-06-18 | ニチコン株式会社 | フィルムコンデンサおよびその製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS547150A (en) * | 1977-06-16 | 1979-01-19 | Mitsubishi Electric Corp | Method of making capacitor type electrodes |
-
1982
- 1982-08-16 JP JP14095182A patent/JPS5931018A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5931018A (ja) | 1984-02-18 |
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