JPH0137399B2 - - Google Patents

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JPH0137399B2
JPH0137399B2 JP60111320A JP11132085A JPH0137399B2 JP H0137399 B2 JPH0137399 B2 JP H0137399B2 JP 60111320 A JP60111320 A JP 60111320A JP 11132085 A JP11132085 A JP 11132085A JP H0137399 B2 JPH0137399 B2 JP H0137399B2
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Goorudosutain Gideon
Eichi Shurejinjaa Debitsuto
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Original Assignee
SUROON KETARINGU INST FUOO KYANSAA RISAACHI
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Publication date
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Publication of JPH0137399B2 publication Critical patent/JPH0137399B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なポリペプチド類、新規なポリペ
プチド類の製造方法、及びポリペプチド類の用途
に関する。 多くのポリペプチド類が動物の各種器管から単
離されていることはよく知られている。しかしな
がら、約10年前までは、生れた時人間の体重の約
0.8%をしめる器官である胸線については殆ど知
るところがなく、僅かに神経筋阻止物質が胸線に
存在していること及び胸線ホルモンが免疫系の発
現に影響をおよぼすという仮説が提出されていた
にすぎない。胸線の機能に関する強い関心と初期
の推論及び実験にも拘らず、最近まで胸線の機能
に関してはほとんど分らなかつた。しかしなが
ら、現在は胸線は上皮(内分泌)及びリンパ(免
疫学的)成分を有する副器官であり従つて胸線は
身体の免疫機能に関与していることが分つた。即
ち、胸線は第3鰓弓(third branchial arch)に
由来する上皮ストロマ及び造血組織で発生する幹
細胞に由来するリンパ球からなる副器官であるこ
とは公知である(goldstein等の「The Human
Thymus」,Heinsemann,London,1969年参
照)、リンパ球は胸線内部で分化されてT細胞と
言われる成熟した胸線由来細胞として胸線から離
れ、血液、リンパ、脾臓リンパ節へと循環する。
胸線内部での幹細胞分化の誘導は胸線の上皮細胞
の分泌物を媒介として起るように思えるが、生物
試験に伴なう種々の困難により存在すると考えら
れるホルモン類の完全な単離及び構造の特定がで
きなかつたというのがこれまでの実情であつた。 本発明のポリペプチド類の生化学的分化特性の
重要性を理解するには、広義に言えば、免疫に関
する胸線の機能はT細胞と言われる胸線に由来す
る細胞、即ちリンパ球を生成することであるとい
うことは銘記すべきことである。T細胞は再循環
小リンパ球液の貯蔵の大部分を形成している。T
細胞は免疫学的特異性を有しかつ実行器細胞とし
て(同種移植反応等の)細胞介在による免疫応答
に直接関与している。しかしながら、T細胞は液
体抗体を分泌することはない。これらの抗体は胸
線とは無関係に骨髄に直接由来する細胞により分
泌される。これらの骨髄に由来する細胞はB細胞
と言われる。しかしながら、多くの抗原とは対称
的に、B細胞が抗体を生成するには適当に反応性
のあるT細胞の存在が必須である。T細胞とB細
胞の協動によるこの生成過程の機構は未だ完全に
は理解されていない。 上述のことから、作用効果という観点において
胸線は細胞免疫の発現及び液性抗体反応に対して
必要なものでありかつ造血性幹細胞を分化といT
細胞を胸線で誘導することにより上記発現及び反
応系に胸線は影響を与えているということができ
る。この誘導的影響は胸線の上皮細胞の分泌物、
即ち、胸線ホルモン類を媒介として行われる。 更に、胸線及びリンバ球細胞系の作用及び体内
でのリンパ球の循環を理解するには、幹細胞は骨
髄に生じて血液に運ばれて胸線に達するというこ
とが肝要な点である。胸線は免疫学的に応答性の
あるT細胞に分科する。このT細胞は血流は移行
し、B細胞と共に種々の組織リンパ管系及び血流
間を循環する。 抗体を分泌する身体の細胞も又造血幹細胞から
発生するものであるが身体細胞の分化は胸線によ
り決るものでない。従つて、身体細胞は骨髄由来
細胞又はB細胞と名付けられている。鳥類に於い
ては身体細胞は胸線に類似するフアブリキウス嚢
という器官で分化される。哺乳類では、フアブリ
キウス嚢に相当する器官は見出されておらず、B
細胞は、骨髄内で分化すると考えられている。こ
の分科を行わせる生理的物質は全く分つていな
い。 胸線は身体の免疫特性に関連があることが分つ
てきたので胸線から単離された物質に多大の関心
が向けられて来た、近年、牛の胸線に散在する物
質に関する化学的研究に基づく比較的大部分の論
文集が発表されている。現に本出願人等も上記分
野の研究に関して多数の論文を発表して来た。関
連する刊行物としては、例えば、「The
Lancet」,1968年7月20日号、p.119−122,
「Triangle」,Vol,11,No.1,p.7−14,
「Annals of the New York Academy of
Sciences」Vol.183,p.230−240,1971,
[Clinical and Experimental Imnunolgy」,
Vol.4,No2.p.181−189,1967,[Nature」,
Vol.247.p.11−14,1974,「Proceedings of the
National Academy of Sciences,USA,
Vol.71,p.1474−1478,1974,「Cell」,Vol.5,
p.361−365及びp.367−370,1975,及び
「Lancet」Vol.2,p.256−259,1975を挙げること
ができる。Goldstein及びManganaroによる
「Annals of the New York Academy of
Sciences」,Vol.183,p.230−240,1971の論文に
は、動物の筋無力症神経筋障害を引起こす胸線ポ
リペプチドの存在が開示されている。この神経筋
障害は人間の病気である重傷性筋無力症に似たも
のである。更に上記論文には、牛の胸線に含まれ
る別種のポリペプチド類により引起こされる2つ
の効果があることが見出されている。これらのポ
リペプチド類の1つはチモトキシン
(thymotoxin)と名付けられているもので、これ
は禁煙を引起こすと思われている。しかしなが
ら、このポリペプチドは単離されていないが、分
子量約7000のポリペプチドであると思われ、強い
純陽電荷を有しかつPH8.0でCM−セフアデツクス
(CM−Sephadex)に保持されることが示されて
いる。 「Nature」,247,11.1975年1月4日号に、チ
ミン(Thymin)及びチミン)と同定され
た生成物が記載されている。これらの生成物は牛
の胸線から単離された新ポリペプチド類であり、
各種治療分野に特定の用途を有するものであるこ
とが見出された。過去牛の胸線から単離された他
の物質に対しても同様の各称が用いられているの
で、これらのチミン及び物質は現在チモポイ
エチン(Thymopoietin)及びチモポイエチ
ン(Thymopoietin)とそれぞれ呼称されて
いる。これらの物質及びその製法は1975年8月22
日付で米国に出願された米国特許出願第606843号
明細書に記載されている。 米国特許第4002602号明細書には、遍在性造免
疫性ポリペプチド類(Ubiquitous
Immunopoietic Polypeptides)として述べられ
ている長鎖ポリペプチド類が開示されている。こ
のポリペプチドは74−アミノ酸ポリペプチドであ
り、試験管中ナノグラム単位の濃度に於いて骨髄
又は脾臓に存在する先駆物質からT細胞及びB細
胞の免疫細胞の分化を誘導する能力を特徴とする
ものである。このように、上記ポリペプチドは胸
線又は免疫欠陥又は欠失等を伴う治療分野に有効
である。 1977年1月11日付で発行された米国特許第
4002740号明細書には、合成トリデカペプチド組
成物が開示されている。これらのトリデカペプチ
ド組成物は補体受容体であるB−リンパ球に対し
てではなくT−リンパ球の分化を誘導することが
できる。この様に、このポリペプチドは上述米国
特許出願第606843号明細書に於いてチモポイエチ
ンとして単離され名付けられている長鎖ポリペプ
チドの特性の内多くのものをその特性として示し
ている。 本発明は一定の活性部構造単位を有する5個の
アミノ酸を含有する合成ポリペプチド(即ち5−
アミノ酸ポリペプチド)を製造する方法であり、
このポリペプチドは上述刊行物及び1975年8月22
日付で出願された米国特許出願第606843号明細書
に於いて単離されかつチモポイエチンと称された
長鎖ポリペプチド及び米国特許第4002740号明細
書に記載されているトリデカペプチドの多くの特
性を有することが分つた。 従つて、本発明の目的は生物学的に重要である
新規なポリペプチド類の製法を提供することであ
る。 本発明の他の目的はナノグラム単位の濃度で骨
髄細胞を分化してT細胞に誘導し胸線由来のリン
パ球を生じさせる能力を有し、従つて人間及び動
物の免疫系に非常に有効である新規なポリペプチ
ド類の製法を提供することである。 以下に本発明を更に詳しく説明する。 前記目的及び利点を満足させるために、本発明
は活性部位として下記構造単位を有する新規なポ
リペプチド類の製法を提供するものである。 −ARG−LYS−ASP−VAL−TYR−更に本
発明のポリペプチド類の製造過程で形成される新
規なペプチド−樹脂中間体類も得られ、これらの
中間体は下記式の構造単位を有するものである。 上記式に於いてR1,R2,R3,R4及びR5は、必
要によりそれぞれ示されている各アミノ酸に結合
している保護基であり、樹脂は反応支持体として
作用する固形高分子物質である。本発明は固相ペ
プチド合成法によるポリペプチド類の製造方法で
ある。 上述の如く、本発明は種々の分野に治療効果を
有する新規なポリペプチド類、ポリペプチド類の
製造過程で生じる種々の中間体、治療用組成物、
前記ポリペプチド類を利用する用途、及びポリペ
プチド類の製造方法に関するものである。 本発明の参考例によれば、活性部位として下記
アミノ酸構造単位を有するポリペプチド類を得る
ことができる。 ARG−LYS−ASP−VAL−TYR更に他の
参考例では、活性部位として上記アミノ酸構造
を含むペンタペプチド類であつて下記一般式で
表わすことができるものが得られる。 上式に於いて、R及びR′はそれぞれペンタペ
プチドに結合している置換体であり、これらの置
換体はアミノ酸の基本形活性構造体の生化学的活
性に実質上影響を与えないものである。言い換え
れば、これらの2つの末満アミノ酸にペンタペプ
チド分子の生化学的活性に実質的な影響を及ぼさ
ない官能基又は誘導体(即ち、R及びR′)を結
合させる時このペンタペプチド鎖の末端アミノ酸
を改質することができることを式は意味してい
る。従つて、末端アミノ酸基及びアルボン酸基は
或る種のポリペプチド類に於ける場合と同様生化
学的活性を与えるために必須のものではないとい
うことである。 これらの官能基の置換としては遊離アミノ基の
アシル化及び遊離カルボン酸基のアミド化のよう
な通常の置換、及び他のアミノ酸類とポリペプチ
ド類との置換を含むものである。これらの観点か
ら見ると、本発明のペンタペプチド類は特異なも
のであると思われる。何故なら、これらのペンタ
ペプチド類は前記ペプチド構造単位をその一部と
する長鎖天然ペプチド類と同じ生化学活性を示す
からである。ペプチド分子の生化学活性は分子の
立体化学的特徴、即ち分子の特異な折りたたみ構
造に起因していると思われる。なお、ポリペプチ
ドの結合は剛直でなく柔軟でありかつシート状、
螺旋状等の形状をしている。その結果、分子全体
としては柔軟となり一定の状態で折り重なる。本
発明者はペンタペプチドは長鎖の天然ポリペプチ
ドと同様に折り重なり従つて同じ生化学的特性を
示すことを見出した。この様な訳で、実質上生化
学的活性に影響を与えない置換基であるが又はペ
ンタペプチド分子の天然重畳構造を阻害しない置
換基であればペンタペプチドは種々の官能基で置
換することができる。 ペンタペプチド分子の生化学的活性及び天然重
畳構造の保持力は次の事実から明らかである。即
ち、本発明のペンタペプチド構造体はGoldstein
による米国特許出願第606843号明細書及び
「Nature」247,11,1975に記載されているチモ
ポイエチンなる名称の天然の49−アミノ酸と同一
の生化学特性を示している。更に、本発明のペン
タペプチド構造体は、「Cell」,Vol.5,367−370,
1975年8月号及び米国特許第4002740号明細書に
開示されている合成トリデカペプチドと同じ生化
学特性を有するものである。これらの長鎖ポリペ
プチドの両者に於いて、本発明のペンタペプチド
はその分子内に上記文献に記載されている他のア
ミノ酸類と結合している形ではあるが同定でき
る。しかしながら、本発明のペンタペプチドとチ
モポイエチン及びトリデカペプチドとの生化学的
活性は同一でありかつ他のアミノ酸類及び末端ア
ミノ酸が置換されたペプチド鎖は基本形ペンタペ
プチド構造体の生化学特性に影響を及ぼさない故
に本発明のペンタペプチドが活性部位であるとい
うことを上記刊行物は直接立証しているのであ
る。 このことから、式のR及びR′としては基本
形活性構造体の生化学的活性に実質的に影響を与
えないかぎりいかなる置換定でも使用できること
が理解されるであろう。 R及びR′は例えば下記置換基のいずれでもよ
いと推定される。 ′ 水素 OH C1−C7アルキル NH2 C5−C12アリール NHR7 C6−C20アルカリール N(R72 C6−C20アルアルキル OR7 C1−C7アルカノイル C2−C7アルケニル C2−C7アルキニル ここで、R7はC1−C7のアルキル、C2−C7のア
ルケニル、C2−C7のアルキニル、C6−C20のアル
カリール又はC6−C20のアルアルキル基である。 R及びR2は又中性アミノ酸基又は炭素原子数
1−20のポリペプチド類の残基であつてもよい。
これらを下記に示す。 ′ GLN VAN GLU GLN GLY LEU GLU−GLN TYR GLY−GLU VAL−GLN GLY−GLU−GLN VAL−LEU VAL−TYR GLN−LEU GLN−TYR GLN−VAL LEU−TYR LEU−LEU TYR−LEU VAL−GLN−LEU VAL−GLN−LEU−TYR 本発明の他の参考例によれば、下記式を有する
新規なペンタペプチドを得ることができる。 上式で、Rは水素、メチル、エチル等のC1
C7のアルキル、フエニル等のC5−C12のアリー
ル、又はアセチル、プロピオニル等のC1−C7
アルカノイルでありかつR′はOH,NH2
NHR7、又はN(R72である。最も好ましいポリ
ペプチド類は上式でRが水素及びR′がHである
ペプチドである。 ペンタペプチドと塩類を形成し得る酸として
は、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硝酸、チオシ
アン酸、硫酸、燐酸等の無機酸と蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、
蓚酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマー
ル酸、アントラニル酸、桂皮酸、ナフタリンスル
ホン酸、スルフアニル酸等の有機酸を上げること
ができる。 上記ペンタペプチドの構造を示すために便宜上
そのアミノ酸成分を略号で示したが、これらの略
号は下記アミノ酸を示す。 アミノ酸 略号 グリシン GLY L−グルタミン酸 GLU L−グルタミン GLN L−アルギニン ARG L−リシン LYS L−アスパラギン酸 ASP L−バリン VAL L−チロシン TYR L−ロイシン LEU 本発明のポリペプチド構造体の活性部位は5個
のアミノ酸ペプチドであり、このペプチドは米国
特許出願第606843号明細書に開示されている如く
牛の胸線から単離された49−アミノ酸ポリペプチ
ドに似た特性を示すことが見出されている。本発
明のペプチド類は1ng−10μg/mlの濃度で
(CR+B細胞ではなく)Thy−1+T細胞の選択的分
化を誘導することができる点にその特徴がある。
ここで、Thy−1とはB細胞上ではなくT細胞に
存在する分化異抗原(differentiation
alloantigen)であり、CRとはT細胞でなくB細
胞上に存在する補体受容体である。 試験管中でこれらの合成ペプチド類を誘導分析
法で研究した時、これらのペプチド類はチモポイ
エチン(Thymopoietin)と同様の誘導特異
性を有していることが分つた。即ち、これらのペ
プチド類はThy−1-1細胞を分化してThy−1+1
胞に誘導したが、CR-1細胞をCR+1には分化しな
かつた。試験管中ではチモポイエチンに似た挙動
をしかつ細胞内環状筋肉アデニル酸(AMP)を
生じさせてT細胞分化を誘導することが出来る多
くの物質が同定されているが、殆んどの物質は斯
る低濃度では活性がなくかつ本発明のペプチド類
はCR+B細胞の分化に対してでなくT細胞の分化
誘導に対する選択性があることは銘記されるべき
である。本発明の合成ペプチド類は又チモポイエ
チンと同様に神経筋伝達に影響を及ぼすことが実
験の結果分つた。例えば、マウス1匹当り10−
100μgを1回注入して24時間後には、筋電法に
より検出可能な神経筋伝達障害が起こつた。 本発明のポリペプチド類の上述特性の故に、こ
れらのポリペプチド類は人間及び動物の治療処理
に有効である。これは、ポリペプチド類は造血組
織から生じる造リンパ球幹細胞を分化して身体に
対する免疫反応を担う胸線由来細胞即ちT細胞に
誘導することができるという理由による。その結
果、本発明の物質は多岐に亘る治療用途を有する
ものと思われる。第1に、本発明のポリペプチド
化合物は胸線の機能の内ある種の機能を遂行する
ことができるので、これらの化合物は種々の胸線
機能及び免疫分野の用途を有する。用途の主分野
は先天性胸線欠如の状態であるダイジヨージ
(Digeorge)症侯群の治療である。本発明のポリ
ペプチド類の注入によりこの欠失に打勝つことが
できる。低濃度で用いても非常に活性があるポリ
ペプチド類の生化学特性の故に、ポリペプチド類
は細胞免疫に対する治療的刺激を増大又は促進
し、従つて細菌性又はマイコプラズマ伝染病、結
核、癩病、急性及び慢性ビールス性伝染病等の生
物体中にある慢性伝染性を伴う病気の治療に有効
であり、身体の総合的免疫を助成するという点に
於いてポリペプチド類は有効であると思われる。 更に、ポリペプチド化合物は又細胞免疫が問題
である分野、特に前述ダイジヨージ症侯群に於け
る如く免疫に欠損がある分野に有効であると思わ
れる。又、T細胞及びB細胞のアンバランスによ
り抗体の生成が過剰となる場合、ポリペプチド化
合物はT細胞の生成を刺激してこの過剰状態を是
正することができる。損傷性抗体が存在する或る
種の自家免疫性病気、例えば全身的狼瘡紅斑症の
治療にペプチド化合物は有効である。更に、ポリ
ペプチド類の前述特性の故に、ポリペプチド類は
試験管ではT細胞の表面抗原の発育に有効であり
かつ機能的能力を発現させて細胞分裂物質及び抗
原に応答せることに有効でありかつ細胞を協同さ
せてB細胞の能力を高めて種々の抗体を生成させ
ることができる。ポリペプチドは又チモポイエチ
ン応答性リンパ球の自由な増植を禁止するにも有
効である。 T細胞の特性を用いて細胞を回復させることが
できるという生物体中でのポリペプチドの物質も
ポリペプチド類の重要な特性の1つである。それ
故、本発明のポリペプチド類は固体の免疫応答を
高める作用があるので多くの分野での活性を有す
る物質であると言える。本発明のポリペプチド類
は神経筋伝達に影響を与えるので、ポリペプチド
類を多量に投与すれば例えばけいれん性の過剰の
神経筋伝達に伴う病気の治療に有効である。 本発明のポリペプチド類の更に他の重要な性質
はポリペプチド類は1ng/ml程度以上の非常に
低濃度で非常に活性がありかつ約100ng/ml以
上の濃度ではその活性度は最大となるということ
である。このポリペプチドの担体としてはこの様
な目的に対して通常用いられる公知の担体はいず
れも使用可能であり、例えば通常の塩水溶液であ
りこの場合牛の血清アルブミン等のタンパク質希
釈剤を含ませて上記低濃度で用いられるポリペプ
チドがガラス器具に吸着損失することのないよう
にすることが望ましい。本発明のポリペプチド類
は体重1Kgに対して約1mg以上の範囲で活性であ
る。 ダイジヨージ症侯群の治療には、ポリペプチド
類は体重1Kg当り約1.0−10mgの割合で投与すれ
ばよい。一般に、上記投与量はこれまで挙げた他
の症状又は病気の処置に対しても使用することが
できる。 本発明のポリペプチド類は「Journal Of
American Chemical Society」85,p.2149−
2154,1963に報告されているようなメリーフイー
ルド(Merrifield)法と同様の概念を用いて合成
された。数種の保護形アミノ酸を段階的に固形樹
脂粒子に共有結合で結合されている生長ペプチド
鎖に付加することにより合成を行つた。この合成
法では、薬剤及び副生物は濾過及び中間体の最結
晶により除去された。この方法を一般的に言えば
ペプチド鎖の第1のアミノ酸を固体高分子に共有
結合で結合させ、引き続きアミノ酸を一度に1種
類づつ階段的に付加して所望の構造単位を構成す
る方法である。最後にペプチドを固形支持体から
分離しかつ保護基も同様に除く。この方法によれ
ば、生長するペプチド鎖は完全に不溶性の固体粒
子に付着しているので濾過洗浄して薬剤及び副生
物を除くには都合がよい。 アミノ酸類歯適当なポリマーに結合させること
ができるがこの場合前記ポリマーは使用溶媒に不
溶性でなければならず、しかも濾過を容易に行わ
せることができる物理的に安定な形状でなければ
ならない。 アミノ酸を担持するポリマーは第1の保護形ア
ミノ酸を共有結合で確実に結合できる官能基を含
むものでなければならない。このために種々のポ
リマーが使用可能であり例えばセルローズ、ポリ
ビニルアルコール、ポリメタアクリレート、スル
ホン化ポリスチレンを挙げることができるが、本
発明の合成に於いてはスチレン及びジビニルベン
ゼンのクロルメチル化供重合体が用いられた。 活性ではあるが反応には関与すべきでないアミ
ノ酸の各種官能基はポリペプチドの場合通常使用
される公知の保護基により合成反応の間中保護し
ておいた。アルギニン、リシン、アスパラギン酸
及びチロシンにある側鎖等の官能基は、最終ポリ
ペプチド生成物に悪影響を与えずに段階的付加の
完了時に除くことができる保護基により保護され
た。カツプリングが完了したかどうかを陽性蛍光
の指示により決めるためにフルオレスアミン
(fluorescamine)を使用するという点(Felix
etalによるAnalyt.Biochem.,52,377,1973参
照)に於いてポリペプチドの合成は固体合成法の
改良法により行われた。カツプリングの完了が指
示されなかつた場合には、同一の保護形アミノ酸
を用いてα−アミノ保護解除を行う前にカツプリ
ングを繰返した。 構成の一般的方法としては先ずアミノ酸と水酸
基保護されているL−チロシンをアミノアミンを
含む無水アルコール中で樹脂にエステル化した。
結合アミノ酸樹脂を濾過、アルコール次いで水で
洗浄し、乾燥した。次いで、保護形チロシンのア
ミノ基に付いている保護基(例えばt−ベンジル
オキシカルボニル、略してt−BOC)を他の保
護基に影響を与えることなく除いた。遊離アミノ
基を有する結合アミノ酸−樹脂を保護形L−バリ
ン、好ましくはアルフアt−BOC−L−バリン、
と反応させてL−バリンをアミノ酸−樹脂に結合
させた。次いで保護形L−アスパラギン酸、L−
リシン及びL−アルギニンと上記と同様な方法で
それぞれ反応させて完全なペプチド分子を合成し
た。上記方法により基本形の5個のアミノ酸より
なる活性構造体を形成した。分子鎖の末端への他
の中性アミノ酸残基の付加は公知の反応を用いて
実施出来る。 5個のアミノ酸からなる活性構造体を合成する
ための一連の反応を下記の如く行うことができ
る。
〔実施例 1〕
本発明のポリペプチドを合成するために、下記
物質を購入した。 α−AOC−Ng−Tos−L−アルギニン α−BOC−2−クロル −ベンジルオキシカルボニル−L−リシン α−BOC−O−ベンジル−L −アスパラギン酸 α−BOC−L−バリン α−BOC−2,6−ジクロルベンジル −L−チロシン 上記薬剤に於いて、BOCはt−ブチルオキシ
カルボニル、AOCはt−アミルオキシカルボニ
ル、Tosはトシルをそれぞれ表わす。アミノ酸の
逐次反応に際しての構造決定に用いた試薬、ジシ
クロヘキシルカーボジイミド、フルオレスアミ
ン、及び、樹脂は市販品を購入した。使用した樹
脂は粒径200−400メツシユのポリスチレンジビニ
ルベンゼン樹脂であり1%のジビニルベンゼンと
樹脂1g当り0.75ミリモルのクロライドを含有し
ていた。 ポリペプチドを合成するに当り、2ミリモルの
α−BOC−O−2,6−ジクロルベンジル−L
−チロシンを1ミリモルのトリエチルアミンを含
む無水アルコール中80℃で24時間処理して2ミリ
モルのクロルメチル化樹脂にエステル化した。得
られた結合アミノ酸樹脂を濾過し、無水アルコー
ルで洗浄しかつ乾燥した。次いで、α−BOC又
はα−AOCアミノ酸類を同様にしてペプチド樹
脂の保護解除されたα−アミノ基に順次結合させ
当量のジシクロヘキシルカーボジイミドを用いて
本発明のペプチド−樹脂を生成させた。各結合反
応後に、少量の樹脂をフルオレスアミンで試験
し、もし陽性螢光である場合には、結合は不完全
であるとしてその時用いた同一の保護形アミノ酸
を用いて反応も繰返した。数回のカツプリング反
応の結果として、下記式で表わされるペンタペプ
チド−樹脂が得られた。 上式で、AOCはアミルオキシカルボニル、
Tosはトシル、Zはベンジルオキシカルボニル、
Bzlはベンジル、Bzl(Cl2)はO−2,6−ジク
ロルベンジルをそれぞれ表わす。 このペプチド−樹脂結合体の分割と保護基の除
去をケルフ(Kelf)分割装置(Peninsula Lab.
nc.製)で無水フツ化水素を用いて0℃で60分
間行つた。この場合スカベンジヤーとしてペプチ
ド−樹脂1gに対して1.2mlのアニソールを用い
た。 ペプチド混合物を凍結真空乾燥し、無水エーテ
ルで洗浄し、次いでペプチドを氷酢酸及び水で抽
出した。1N酢酸中P−6ビオーゲル(Bio−
Gel)上でペプチドをクロマトグラフ分析に付し
た。その結果、得られたペプチドは純度94%であ
り、下記構造を有することが分つた。 〔薬理試験例〕 実施例1のポリペプチドの活性及び特性を調べ
るために、健康な生後5〜6週間のnu/nuマウ
スの両性について試験を行つた。マウスは
BALB/C背地(Thy−1.2表面抗原を示す胸線
細胞)で飼育されかつ通常の条件下に維持され
た。抗血清に関しては、抗Thy−1.2血清をThy
−1同族マウスで作つた。 Thy−1+T細胞又はCR+B細胞の分化の試験管
中での誘導については、試験管中で前胸線細胞
(Prothymocyte)からの胸線細胞の分化誘導を
コムロ及びボイス(Komuro&Boyse)により記
載された方法(Lancet,1,740,1973)に準じ
て行つた。この方法はThy−1.2の獲得をT細胞
分化の目安として用いるものである。 一方、試験管中でのCR-B細胞先駆体からの
CR+B細胞への分化の誘導も胸線細胞の場合と同
様の条件下で行つたが、この場合分析の基準とし
ては多少凝集する程度の量のうさぎの抗体及び非
分解性の補体で塗被された羊の赤血球を結合させ
るCR+B細胞の能力を用いた。牛の血清アルブミ
ンの不連続な傾斜上で分別された健康なnu/nu
マウスの脾臓細胞群を両先駆体(Thy−1-及び
CR-)源として用いた。これは前記細胞群はほと
んど又は全くThy−1+細胞を含まずしかもCR+
胞の数は少しであるという理由による。 この結果、このポリペプチドは補体受容体
(CR+)であるBリンパ球ではなくTリンパ球の
分化を誘導するという点に於いてチモポイエチン
の選択性と同様の作用選択性を示した。このペ
ンタペプチドは1ng−10μg/mlの濃度範囲で
Thy−1+T細胞の分化を誘導した。0.01ng/10μ
g/mlの濃度範囲ではCRFB細胞の分化を誘導し
なかつた。 〔参考例 3〕 神経筋伝達に関する実施例1のペプチドの効果
を検討するため、通常の塩溶液中に10−100μg
のペプチド含ませてこれを腹膜内に注入した。24
時間後、「Lancet」,Vol,12,p.256−259,1975
に記載されている方法により神経筋伝達を筋電図
を使つて調べた。ペプチドを注入されたマウスに
は神経筋障害がみられた。 〔参考例 4〕 「Journ.Med.Chem.Vol.16,No.5,p.545−8
(1973)」に記載されているJ.Rivierによる方法を
使用してベンズヒドリルアミン樹脂基板上で実施
例1のペンタペプチドを製造した。この製造にあ
たつて、ジシクロヘキシルカーボジイミドをカツ
プリング剤として使用し、カツプリング反応は
CH2Cl2中で行つた。得られたペプチドを弗化水
素を用いて基板から分離させてペプチドを遊離さ
せ、保護基を除去して下記誘導体を得る。 薄層クロマトグラフ法及び電気泳動法で同定し
て下記結果を得た。 薄層クロマトグラフイー 試料:30μg シリカゲル(ブリンクマンガラス板、5×
20cm、厚さ0.25mm) R1 f:n−ブタノール:ピリジン:酢酸
(HOAc):水 30:15:3:12 R2 f:酢酸エチル(EtOAc):ピリジン:酢
酸:水 5:5:1:3 R3 f:酢酸エチル:n−ブタノール:酢
酸:水 1:1:1:1 スプレー試薬:パウリ試薬、ニンヒドリン、坂
口試薬及び2 化合物 Arg−Lys−Asp−Val−Tyr−NH2 薄層クロマトグラフイ R1 f R2 f R3 f 0.53 0.68 0.26 電気泳動法 陰極へ移動したペプチド 7.5cm 電気泳動法 ワツトマン3mm濾紙(11.5×56cm) 試料:100μg PH5.6、ピリジンアセテト緩衝溶液、1000V、
1時間 スプレー試薬:ニンヒドリン及び坂口試薬この
アミド化ペンタペプチドは、89%トウミー
(Twomey)溶液中に1μg/mlの濃度で用いる
時、実施例1の基本形ペンタペプチドと比べて最
大活性度105%及び最小活性度70%を示した。 〔参考例 5〕 実施例1で得られた基本形ペンタペプチドをエ
ステル化してエチルアルコール誘導体を得た。エ
ステル誘導体を製造するには、アスパラギン酸の
酸基を温和な酸感応性、のブロツキング基でブロ
ツク即ち保護することが必要であり、この場合、
t−ブチル基が保護基として好ましい。α−アミ
ノ基に対する保護基は温和塩基に対して感応性の
あるものであり、好ましくはフルオレニルメトキ
シカルボニル基である。斯るα−アミノ基の保護
基を使用すれば、各アミノ酸残基を添加によりア
スパラギン酸の酸感応性保護基に影響を除くこと
ができる。保護されたペンタペプチド樹脂の生成
後、温和な塩基で処理し次いで温和な酸で処理す
れば2個の保護基は除去される。触媒として塩化
スルフリルを使用して蟻酸エチルでエステル交換
させることによりペンタペプチドを樹脂から開裂
分離さればC末端エステルが選択的に得られる。
エステル化はアスパラギン酸残基の遊離酸基では
起こらない。残る保護基をすべて除去し、下記式
のペプチドが回収される。 〔参考例 7〕 本参考例では、「Biochemical and
Biophysical Research Communications
Vol.48,1100−1105(1972)に記載されている
Monahan等の方法に従い固体支持体としてN−
メチル−ベンズヒドリルアミン樹脂を用いて実施
例1のペンタペプチドを製造した。保護されてい
るペンタペプチドを弗化水素を用いて樹脂から分
離し下記のアミノ置換誘導体を得た。 〔参考例 8〕 本参考例では、保護されたL−アルギニンの代
りに等量のN−メチル−L−アルギニンを用いた
以外実施例1の方法を用いて実施例1の基本形ペ
ンタペプチドのN−メチル−置換誘導体を合成し
た。下記式のペプチドが得られた。 〔参考例 9〕 参考例8に於いて得られた同様のメタルアミン
ポリペプチドを参考例4に記載したと同様に固体
樹脂としてベンジルヒドリルアミン樹脂を用いて
合成した。得られた保護基を有しかつ樹脂に指示
されているペンタペプチドを弗化水素で樹脂から
分離し、保護基をすべて除去して下記式のアミド
ポリペプチドを得た。 〔参考例 11〕 保護されているL−アルギニンの代りに等量の
N−メチル−L−アルギニンを用いた以外実施例
5の方法に従つて下記エステル化ポリペプチドを
合成した。 参考例5−23で得られたポリペプチド誘導体は
基本形アミノ酸構造単位について本明細書本文で
記載したと同様の生化学活性を保持している。本
発明は前述の如く新規なポリペプチド類はを提供
するものであり、このポリペプチドは補体受容体
(CR+)Bリンパ球ではなくTリンパ球の分化を
誘導することができるので多くの治療分野に有効
である。更に、上記ペンタペプチドの誘導体、新
規な中間体ポリペプチド類、ペプチド類の製造方
法、治療組成物及び組成物の用途も本発明により
提供されている。本発明はいくつかの好ましい実
施態様に関して記載したが、勿論本発明はこれら
の態様にのみ限定されるものではない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アミノ基及び水酸基を保護されているL−チ
    ロシンをエステル化して共有結合により不水溶性
    高分子樹脂に結合し、α−アミノ保護基をL−チ
    ロシン部から除いてα−アミノ保護形L−バリン
    と反応させてL−バリンをL−チロシン−樹脂と
    結合させ、α−アミノ保護基をL−バリン部から
    除いて、α−アミノ保護形L−アスパラギン酸と
    反応させてL−アスパラギン酸をL−バリン−L
    −チロシン−樹脂と結合させ、α−アミノ保護基
    をL−アスパラギン酸部から除いてα−アミノ保
    護形L−リシンと反応させてL−リシンをL−ア
    スパラギン酸−L−バリン−チロシン−樹脂に結
    合させ、α−アミノ保護基をL−リシン部から除
    いてα−アミノ保護形L−アルギニンをL−リシ
    ン−L−L−アスパラギン酸−L−バリン−L−
    チロシン−樹脂に結合させ、 下記式を有するペプチド中間体であつて、 上式でR1,R2,R3,R4及びR5はアミノ酸に担
    持されている保護基であるペプチド中間体を形成
    し、 すべての保護基を前記ペプチド中間体から除去
    しかつ高分子樹脂から除去して下記式、 で表わされるペンタペプチドを製造することを特
    徴とする製造方法。 2 反応アミノ酸類の反応性側鎖は反応期間中保
    護されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。 3 R1はトシル、R2はベンジンオキシカルボニ
    ル、R3はベンジル、R4は0−2,6−ジクロル
    ベンジル、R5はt−アミルオキシカルボニルで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第2項に記
    載の方法。 4 高分子樹脂はセルロース、ポリビニルアルコ
    ール、ポリメタアクリレート、スルホン化ポリス
    チレン及びスチレンとジビニルベンゼンとのクロ
    ルメチル共重合体からなる群より選ばれる樹脂で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
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