JPH0144169B2 - - Google Patents
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- JPH0144169B2 JPH0144169B2 JP12572583A JP12572583A JPH0144169B2 JP H0144169 B2 JPH0144169 B2 JP H0144169B2 JP 12572583 A JP12572583 A JP 12572583A JP 12572583 A JP12572583 A JP 12572583A JP H0144169 B2 JPH0144169 B2 JP H0144169B2
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- lower alkyl
- opioid
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Description
本発明は有機ゲルマニウム化合物を主剤とする
強力なオピオイド分解酵素阻害剤に関するもので
ある。 炭素の同族体として知られるゲルマニウム
(Ge)は、シリコン(Si)と同様、半導体効果を
示すという特殊性から、長年に亙つてその側面か
らの研究対象になつている元素であるが、近年に
なつてその有機化合物に関する研究やその結果の
発表が活発に行なわれるようになるに従い、各方
面から注目されるようになつた。 例えば、ゲルマニウムのプロピオン酸誘導体で
あり、しかもゲルマニウム原子と酸素原子とが交
互に結合した12員環を単位構造とするシート状化
合物のカルボキシエチルゲルマニウムセスキオキ
サイド(GeCH2CH2COOH)2O3が極めて強力な
血圧降下作用、抗腫瘍作用等の優れた生理活性を
示す反面、全く毒性や副作用を示さない化合物で
あるということは、各種の研究会や文献発表等に
より周知の事実となりつつある。 又、例えば癌性疼痛等の痛みを訴えている患者
に前記有機ゲルマニウム化合物を投与すると、癌
の成長が抑制されると共に鎮痛に必要なモルヒネ
等麻薬様物質の投与量を減ずることができるとの
報告があるが、これに対しては次のような仮説が
ある。 即ち、モルヒネ等の薬理作用はその投与により
オピオイドと総称されるペプタイド類が生体内に
遊離し、該オピオイドが前記モルヒネ等とレセプ
ターを共用することにより体内の自動鎮痛を司ど
つていることによるものであり、前記有機ゲルマ
ニウムの投与によりモルヒネ等の投与量を減ずる
ことができるのは、当該有機ゲルマニウム化合物
が生体内にあつて前記オピオイドを分解して失活
させるオピオイド分解酵素の作用を阻害し、オピ
オイドの生体内での有効利用を図るからというの
である。 而して、前記有機ゲルマニウム化合物が示す生
理活性のメカニズムは明確に解明されておらず、
ただ抗腫瘍性については一部の研究者により、そ
の構成中のゲルマニウム−酸素結合に由来すると
の説が提唱されているので、その酸素原子を他の
近縁原子と置換した有機ゲルマニウム化合物につ
いては、前記有機ゲルマニウム化合物等の公知の
ものとは別の面での有用性が期待される。 本発明は上述した事情を背景とした研究の結果
完成されたもので、その構成は、一般式 (式中、R1乃至R3は、 R1が低級アルキル基であるとき、 R2及びR3は、一方が低級アルキル基、他方が
水素原子又は低級アルキル基、 R1がフエニル基であるとき、 R2及びR3は、水素原子又は低級アルキル基 を、又、Zは水酸基又はアミノ基をそれぞれ示
す) で表わされる有機ゲルマニウム化合物を主剤とす
ることを特徴とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明剤に使用する有機ゲルマニウム化
合物について説明すると、これはゲルマニウム原
子にプロピオン酸(Z=OHの場合)又はそのア
ミド(Z=NH2の場合)が結合し、該プロピオ
ン酸骨格上でゲルマニウム原子のα位には置換基
R1及びR2、同じくβ位には置換基R3が結合した
ゲルミルプロピオン酸を基本骨格とし、その基本
骨格のゲルマニウム原子と、硫黄原子とが2:3
の割合で結合した、エチルゲルマニウムセスキス
ルフイドである。 而して、前記置換基R1乃至R3については、R1
がメチル基、エチル基、プロピル基等の低級アル
キル基であるとき、R2及びR3は、一方がR1と同
様の低級アルキル基、他方が水素原子又は低級ア
ルキル基を示し、又、R1が置換又は無置換のフ
エニル基であるとき、R2及びR3は水素原子又は
低級アルキル基を示しており、従つて、本発明剤
に使用する有機ゲルマニウム化合物を例示すれば
次のようなものがある(以下それぞれ化合物(1)の
ように表わす)。 尚、上記構造の有機ゲルマニウム化合物は前述
のとおり、ゲルミルプロピオン酸と硫黄原子とが
2:3の割合で結合したものであるから、その割
合を用いて上記のように表わしたが、本発明剤に
使用する有機ゲルマニウム化合物は 又は のように表わすこともできる。 このような構造の有機ゲルマニウム化合物は
種々の方法で製造することができる。 即ち、一般式()に於てZ=OHのもの
(′)は、下記反応式(1)に示すとおり、対応する
トリクロルゲルマニウム化合物()にピリジン
等の塩基の存在下、有機溶媒中で乾燥硫化水素
H2Sガスを作用させれば良く、 又、一般式()に於てZ=NH2のもの
(″)は、下記反応式(2)に示すとおり、前記と同
じトリクロルゲルマニウム化合物()を一旦対
応する酸クロライド()に変換後アンモニア
(NH3)を作用させてアミド体()とし、これ
に、前記と同様塩基の存在下で有機溶媒中、乾燥
塩化水素ガスを作用させれば良いのである。 尚、上記反応式(1)、(2)に於ては、硫化水素を作
用させた段階でトリメルカプト体
強力なオピオイド分解酵素阻害剤に関するもので
ある。 炭素の同族体として知られるゲルマニウム
(Ge)は、シリコン(Si)と同様、半導体効果を
示すという特殊性から、長年に亙つてその側面か
らの研究対象になつている元素であるが、近年に
なつてその有機化合物に関する研究やその結果の
発表が活発に行なわれるようになるに従い、各方
面から注目されるようになつた。 例えば、ゲルマニウムのプロピオン酸誘導体で
あり、しかもゲルマニウム原子と酸素原子とが交
互に結合した12員環を単位構造とするシート状化
合物のカルボキシエチルゲルマニウムセスキオキ
サイド(GeCH2CH2COOH)2O3が極めて強力な
血圧降下作用、抗腫瘍作用等の優れた生理活性を
示す反面、全く毒性や副作用を示さない化合物で
あるということは、各種の研究会や文献発表等に
より周知の事実となりつつある。 又、例えば癌性疼痛等の痛みを訴えている患者
に前記有機ゲルマニウム化合物を投与すると、癌
の成長が抑制されると共に鎮痛に必要なモルヒネ
等麻薬様物質の投与量を減ずることができるとの
報告があるが、これに対しては次のような仮説が
ある。 即ち、モルヒネ等の薬理作用はその投与により
オピオイドと総称されるペプタイド類が生体内に
遊離し、該オピオイドが前記モルヒネ等とレセプ
ターを共用することにより体内の自動鎮痛を司ど
つていることによるものであり、前記有機ゲルマ
ニウムの投与によりモルヒネ等の投与量を減ずる
ことができるのは、当該有機ゲルマニウム化合物
が生体内にあつて前記オピオイドを分解して失活
させるオピオイド分解酵素の作用を阻害し、オピ
オイドの生体内での有効利用を図るからというの
である。 而して、前記有機ゲルマニウム化合物が示す生
理活性のメカニズムは明確に解明されておらず、
ただ抗腫瘍性については一部の研究者により、そ
の構成中のゲルマニウム−酸素結合に由来すると
の説が提唱されているので、その酸素原子を他の
近縁原子と置換した有機ゲルマニウム化合物につ
いては、前記有機ゲルマニウム化合物等の公知の
ものとは別の面での有用性が期待される。 本発明は上述した事情を背景とした研究の結果
完成されたもので、その構成は、一般式 (式中、R1乃至R3は、 R1が低級アルキル基であるとき、 R2及びR3は、一方が低級アルキル基、他方が
水素原子又は低級アルキル基、 R1がフエニル基であるとき、 R2及びR3は、水素原子又は低級アルキル基 を、又、Zは水酸基又はアミノ基をそれぞれ示
す) で表わされる有機ゲルマニウム化合物を主剤とす
ることを特徴とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 まず、本発明剤に使用する有機ゲルマニウム化
合物について説明すると、これはゲルマニウム原
子にプロピオン酸(Z=OHの場合)又はそのア
ミド(Z=NH2の場合)が結合し、該プロピオ
ン酸骨格上でゲルマニウム原子のα位には置換基
R1及びR2、同じくβ位には置換基R3が結合した
ゲルミルプロピオン酸を基本骨格とし、その基本
骨格のゲルマニウム原子と、硫黄原子とが2:3
の割合で結合した、エチルゲルマニウムセスキス
ルフイドである。 而して、前記置換基R1乃至R3については、R1
がメチル基、エチル基、プロピル基等の低級アル
キル基であるとき、R2及びR3は、一方がR1と同
様の低級アルキル基、他方が水素原子又は低級ア
ルキル基を示し、又、R1が置換又は無置換のフ
エニル基であるとき、R2及びR3は水素原子又は
低級アルキル基を示しており、従つて、本発明剤
に使用する有機ゲルマニウム化合物を例示すれば
次のようなものがある(以下それぞれ化合物(1)の
ように表わす)。 尚、上記構造の有機ゲルマニウム化合物は前述
のとおり、ゲルミルプロピオン酸と硫黄原子とが
2:3の割合で結合したものであるから、その割
合を用いて上記のように表わしたが、本発明剤に
使用する有機ゲルマニウム化合物は 又は のように表わすこともできる。 このような構造の有機ゲルマニウム化合物は
種々の方法で製造することができる。 即ち、一般式()に於てZ=OHのもの
(′)は、下記反応式(1)に示すとおり、対応する
トリクロルゲルマニウム化合物()にピリジン
等の塩基の存在下、有機溶媒中で乾燥硫化水素
H2Sガスを作用させれば良く、 又、一般式()に於てZ=NH2のもの
(″)は、下記反応式(2)に示すとおり、前記と同
じトリクロルゲルマニウム化合物()を一旦対
応する酸クロライド()に変換後アンモニア
(NH3)を作用させてアミド体()とし、これ
に、前記と同様塩基の存在下で有機溶媒中、乾燥
塩化水素ガスを作用させれば良いのである。 尚、上記反応式(1)、(2)に於ては、硫化水素を作
用させた段階でトリメルカプト体
【式】若しくは
【式】
が生成するが、このトリメルカプト体は単離して
も単離しなくても良く、単離した場合には分子間
で脱硫化水素反応が起つて一般式()の構造に
なり易い。 又、上記反応に用いるトリクロルゲルマニウム
化合物()は、例えば特公昭46−2964号に開示
されている方法に準じ、 のようにして製造しても良いが、直接にアクリル
酸誘導体と反応させて のようにして得ることもできる。 このようにして製造した有機ゲルマニウム化合
物は、例示した(1)〜(6)を含め、全般的に200℃以
上の融点(又は分解点)を有する無色透明の結晶
であり、元素分析の実験値はそれぞれの分子式よ
り算出される計算値と誤差範囲内で合致し、又、
赤外線吸収(IR)スペクトルや核磁気共鳴吸収
(NMR)スペクトルは、いずれもそれら化合物
が前記一般式()で表わされるものであること
をよく支持している。 又、前記カルボキシエチルゲルマニウムセスキ
オキサイドが水にわずかに溶け有機溶媒には全く
溶けないのに対し、本発明剤に使用する有機ゲル
マニウム化合物は水にもわずかに溶け、例えばア
セトン、アルコール等水と混和する有機溶媒に溶
解する、即ち脂溶性がある点に特徴がある。 而して、上記有機ゲルマニウム化合物は公知化
合物であるカルボキシエチルゲルマニウムセスキ
オキサイドのゲルマニウム−酸素結合に類似する
ゲルマニウム−硫黄結合を有しているので、これ
を生体に投与すれば、それ同様に抗腫瘍性等を発
揮する可能性は大であるが、これら有機ゲルマニ
ウム化合物の有用性は、前述したオピオイド分解
酵素のオピオイド分解作用を強力に阻害する点に
見出されたのである。 即ち、すでに述べたように、生体内のペプタイ
ド類であるオピオイドと総称される物質は、生体
の自動鎮痛を司どる極めて重要な化合物であつ
て、これには1975年に英国のHughesらが豚や牛
の脳から単離し構造を決定したエンケフアリン H2N−Tyr−Gly−Gly−Phe−Met−OH をはじめとして数種のものがあり、一方このエン
ケフアリン等のオピオイドを分解する酵素として
は種々の生体組織から単離精製されるジペプチジ
ルアミノペプチデースやアミノペプチデース等多
数種のものが発見されているが、上記有機ゲルマ
ニウム化合物の存在下に前記オピオイド又はその
モデル化合物に対して前記酵素を作用させたとこ
ろ、上記有機ゲルマニウム化合物が当該酵素の作
用を強く阻害することが判明したのである。 上記作用は極めて強力で、例えば化合物(1)はオ
ピオイドの一種である前記エンケフアリンに対す
る牛縦走筋由来のアミノペプチデースの分解作用
を97.0%も抑制するものであり、従つて、これら
有機ゲルマニウム化合物を主剤とし、錠剤、散
剤、顆粒剤、カプセル剤等適宜の固型剤や注射剤
等の水剤等に調製した本発明オピオイド分解酵素
阻害剤は、これを生体に投与すれば、前記オピオ
イド分解酵素の作用が強く阻害され、オピオイド
の有効利用率が向上するから、モルヒネ等の麻薬
様物質の投与による薬効が顕著化すると共に同一
の薬効を得るために使用する麻薬様物質の量を減
ずることができ、連用による習慣性や耽溺性とい
つた副作用を軽減することができるのである。 尚、オピオイド分解酵素の一種であるジペプチ
ジルカルボキシペプチデースは、極めて強い昇圧
作用を示す酵素アンジオテンシンの前駆体であ
るアンジオテンシンに作用するアンジオテンシ
ン変換酵素でもあるので、この作用を阻害すると
いうことは、同時にレニン−アンジオテンシン−
アルドステロン系に働いて、この方面からも生
体、特に血圧維持機構に好ましい影響を与えるこ
とも期待できる。 次に有機ゲルマニウム化合物の合成例及び本発
明の実施例について述べる。 合成例 1 化合物(′)の製造 まず(E)−2−メチル−2−ブテン酸20.02g
(0.2モル)を乾燥エチルエーテル100mlに溶解し、
氷冷下トリクロルゲルマン36.0g(0.2モル)を
加えて2時間かくはん後、析出する結晶をn−ヘ
キサンより再結晶して2−メチル−3−(トリク
ロルゲルミル)ブタン酸(無色板状結晶、収量
42.86g、得収率76.5%)を製造する。 次いで、上記のようにして製造した2−メチル
−3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸5.6g
(0.02モル)を無水ベンゼン100mlに溶解し、無水
ピリジン5.2g(0.066モル)を加えてかくはん
後、乾燥硫化水素ガスを60分間通じた。析出する
化合物を分離し、これを含水アセトンから再結晶
するか或いはSephadex LH−20(商品名)等の
分子ふるいでメタノールを展開溶媒として用いて
単離精製することにより、化合物(1)を3.2g得た。
収率は72.1%であつた。 化合物(1)
も単離しなくても良く、単離した場合には分子間
で脱硫化水素反応が起つて一般式()の構造に
なり易い。 又、上記反応に用いるトリクロルゲルマニウム
化合物()は、例えば特公昭46−2964号に開示
されている方法に準じ、 のようにして製造しても良いが、直接にアクリル
酸誘導体と反応させて のようにして得ることもできる。 このようにして製造した有機ゲルマニウム化合
物は、例示した(1)〜(6)を含め、全般的に200℃以
上の融点(又は分解点)を有する無色透明の結晶
であり、元素分析の実験値はそれぞれの分子式よ
り算出される計算値と誤差範囲内で合致し、又、
赤外線吸収(IR)スペクトルや核磁気共鳴吸収
(NMR)スペクトルは、いずれもそれら化合物
が前記一般式()で表わされるものであること
をよく支持している。 又、前記カルボキシエチルゲルマニウムセスキ
オキサイドが水にわずかに溶け有機溶媒には全く
溶けないのに対し、本発明剤に使用する有機ゲル
マニウム化合物は水にもわずかに溶け、例えばア
セトン、アルコール等水と混和する有機溶媒に溶
解する、即ち脂溶性がある点に特徴がある。 而して、上記有機ゲルマニウム化合物は公知化
合物であるカルボキシエチルゲルマニウムセスキ
オキサイドのゲルマニウム−酸素結合に類似する
ゲルマニウム−硫黄結合を有しているので、これ
を生体に投与すれば、それ同様に抗腫瘍性等を発
揮する可能性は大であるが、これら有機ゲルマニ
ウム化合物の有用性は、前述したオピオイド分解
酵素のオピオイド分解作用を強力に阻害する点に
見出されたのである。 即ち、すでに述べたように、生体内のペプタイ
ド類であるオピオイドと総称される物質は、生体
の自動鎮痛を司どる極めて重要な化合物であつ
て、これには1975年に英国のHughesらが豚や牛
の脳から単離し構造を決定したエンケフアリン H2N−Tyr−Gly−Gly−Phe−Met−OH をはじめとして数種のものがあり、一方このエン
ケフアリン等のオピオイドを分解する酵素として
は種々の生体組織から単離精製されるジペプチジ
ルアミノペプチデースやアミノペプチデース等多
数種のものが発見されているが、上記有機ゲルマ
ニウム化合物の存在下に前記オピオイド又はその
モデル化合物に対して前記酵素を作用させたとこ
ろ、上記有機ゲルマニウム化合物が当該酵素の作
用を強く阻害することが判明したのである。 上記作用は極めて強力で、例えば化合物(1)はオ
ピオイドの一種である前記エンケフアリンに対す
る牛縦走筋由来のアミノペプチデースの分解作用
を97.0%も抑制するものであり、従つて、これら
有機ゲルマニウム化合物を主剤とし、錠剤、散
剤、顆粒剤、カプセル剤等適宜の固型剤や注射剤
等の水剤等に調製した本発明オピオイド分解酵素
阻害剤は、これを生体に投与すれば、前記オピオ
イド分解酵素の作用が強く阻害され、オピオイド
の有効利用率が向上するから、モルヒネ等の麻薬
様物質の投与による薬効が顕著化すると共に同一
の薬効を得るために使用する麻薬様物質の量を減
ずることができ、連用による習慣性や耽溺性とい
つた副作用を軽減することができるのである。 尚、オピオイド分解酵素の一種であるジペプチ
ジルカルボキシペプチデースは、極めて強い昇圧
作用を示す酵素アンジオテンシンの前駆体であ
るアンジオテンシンに作用するアンジオテンシ
ン変換酵素でもあるので、この作用を阻害すると
いうことは、同時にレニン−アンジオテンシン−
アルドステロン系に働いて、この方面からも生
体、特に血圧維持機構に好ましい影響を与えるこ
とも期待できる。 次に有機ゲルマニウム化合物の合成例及び本発
明の実施例について述べる。 合成例 1 化合物(′)の製造 まず(E)−2−メチル−2−ブテン酸20.02g
(0.2モル)を乾燥エチルエーテル100mlに溶解し、
氷冷下トリクロルゲルマン36.0g(0.2モル)を
加えて2時間かくはん後、析出する結晶をn−ヘ
キサンより再結晶して2−メチル−3−(トリク
ロルゲルミル)ブタン酸(無色板状結晶、収量
42.86g、得収率76.5%)を製造する。 次いで、上記のようにして製造した2−メチル
−3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸5.6g
(0.02モル)を無水ベンゼン100mlに溶解し、無水
ピリジン5.2g(0.066モル)を加えてかくはん
後、乾燥硫化水素ガスを60分間通じた。析出する
化合物を分離し、これを含水アセトンから再結晶
するか或いはSephadex LH−20(商品名)等の
分子ふるいでメタノールを展開溶媒として用いて
単離精製することにより、化合物(1)を3.2g得た。
収率は72.1%であつた。 化合物(1)
【表】
他の化合物も上記方法に準じて製造することが
でき、得られた化合物(′)の物性が表(1)に示
したとおりであつた。 合成例 2 本発明化合物(″)の製造 まず、2−メチル−3−(トリクロルゲルミル)
ブタン酸28.0g(0.1モル)を100mlのチオニルク
ロライドと扱つた後、減圧蒸留に付し、2−メチ
ル−3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸クロラ
イドを沸点99−100℃/6mmHgの淡黄色留分とし
て得る(収量27.0g、収率90.4%)。 次いで、この酸クロライド5.8g(0.02モル)
を無水ベンゼン50mlに溶解し、氷冷下乾燥アンモ
ニアを1時間導入し、更に乾燥塩化水素ガスを1
時間導入した後、酢酸メチルエステル100mlを加
え、かくはんして濾過し、濾液を留去後残渣をア
セトン−ベンゼン混合液(1:2)より再結晶し
て、2−メチル−3−(トリクロルゲルミル)ブ
タン酸アミドとする(収量4.1g、収率76.0%)。 更に、上記のようにして製造した2−メチル−
3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸アミド10.8
g(0.04モル)を無水ベンゼン200mlに溶解し、
無水ピリジン9.5g(0.12モル)を加えてかくは
ん後、乾燥硫化水素ガスを60分間通じた。析出す
る化合物を分離し、これを含水アセトンから再結
晶するか或いはSephadex LH−20(商品名)等
の分子ふるいでメタノールを展開溶媒として用い
て単離精製することにより、化合物(5)を7.8g得
た。収率は88.3%であつた。 化合物(5)
でき、得られた化合物(′)の物性が表(1)に示
したとおりであつた。 合成例 2 本発明化合物(″)の製造 まず、2−メチル−3−(トリクロルゲルミル)
ブタン酸28.0g(0.1モル)を100mlのチオニルク
ロライドと扱つた後、減圧蒸留に付し、2−メチ
ル−3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸クロラ
イドを沸点99−100℃/6mmHgの淡黄色留分とし
て得る(収量27.0g、収率90.4%)。 次いで、この酸クロライド5.8g(0.02モル)
を無水ベンゼン50mlに溶解し、氷冷下乾燥アンモ
ニアを1時間導入し、更に乾燥塩化水素ガスを1
時間導入した後、酢酸メチルエステル100mlを加
え、かくはんして濾過し、濾液を留去後残渣をア
セトン−ベンゼン混合液(1:2)より再結晶し
て、2−メチル−3−(トリクロルゲルミル)ブ
タン酸アミドとする(収量4.1g、収率76.0%)。 更に、上記のようにして製造した2−メチル−
3−(トリクロルゲルミル)ブタン酸アミド10.8
g(0.04モル)を無水ベンゼン200mlに溶解し、
無水ピリジン9.5g(0.12モル)を加えてかくは
ん後、乾燥硫化水素ガスを60分間通じた。析出す
る化合物を分離し、これを含水アセトンから再結
晶するか或いはSephadex LH−20(商品名)等
の分子ふるいでメタノールを展開溶媒として用い
て単離精製することにより、化合物(5)を7.8g得
た。収率は88.3%であつた。 化合物(5)
【表】
他の化合物も上記方法に準じて製造することが
でき、得られた化合物(″)の物性は表(2)に示
したとおりであつた。 このようにして合成された有機ゲルマニウム化
合物の毒性は低く、それらのLD50値を調べてみ
ると、例えば化合物(3)については、p.o.で400
mg/Kg以上、s.cでは700mg/Kg以上であり、又、
化合物(7)については、p.o.でもs.cでも2500mg/Kg
以上であつた。
でき、得られた化合物(″)の物性は表(2)に示
したとおりであつた。 このようにして合成された有機ゲルマニウム化
合物の毒性は低く、それらのLD50値を調べてみ
ると、例えば化合物(3)については、p.o.で400
mg/Kg以上、s.cでは700mg/Kg以上であり、又、
化合物(7)については、p.o.でもs.cでも2500mg/Kg
以上であつた。
【表】
【表】
【表】
実施例
本発明剤の薬理作用
前述のとおり、本発明剤はオピオイド分解酵素
の作用を強く阻害するのであるが、疾病の治療に
麻薬用物質を使用している例は比較的少なく、し
かもその症状は重篤である場合が多いため、通常
の薬剤と同程度に本発明剤の効果を確認するには
様々な問題があり、一方、そのような麻薬様物質
の投与により生体内に遊離するオピオイド及び該
オピオイドを分解する酵素が判明しているので、
本発明剤の効果は、これをオピオイドに分解酵素
をin Vitroで作用させた場合の阻害率をもつて判
定するものとした。 即ち、本発明剤を例えばエンケフアリン等のオ
ピオイド若しくはそのモデル化合物に加え、一定
時間インキユベートした後にオピオイド分解酵素
に対する本発明剤の阻害率を、種々のオピオイド
について行つたところ、表(3)に示すとおり全般的
に高い阻害作用を示したのである。
の作用を強く阻害するのであるが、疾病の治療に
麻薬用物質を使用している例は比較的少なく、し
かもその症状は重篤である場合が多いため、通常
の薬剤と同程度に本発明剤の効果を確認するには
様々な問題があり、一方、そのような麻薬様物質
の投与により生体内に遊離するオピオイド及び該
オピオイドを分解する酵素が判明しているので、
本発明剤の効果は、これをオピオイドに分解酵素
をin Vitroで作用させた場合の阻害率をもつて判
定するものとした。 即ち、本発明剤を例えばエンケフアリン等のオ
ピオイド若しくはそのモデル化合物に加え、一定
時間インキユベートした後にオピオイド分解酵素
に対する本発明剤の阻害率を、種々のオピオイド
について行つたところ、表(3)に示すとおり全般的
に高い阻害作用を示したのである。
【表】
更に、本発明剤の阻害効果を確認するため、50
%阻止率(IC50)を測定したところ、表(4)に示
すとおりの結果が得られ、本発明剤の効果がより
明瞭となつた。
%阻止率(IC50)を測定したところ、表(4)に示
すとおりの結果が得られ、本発明剤の効果がより
明瞭となつた。
【表】
特に化合物(3)を主剤とする本発明剤の、牛縦走
筋由来のアミノペプチデースのエンケフアリンに
対する作用の阻害はIC50=19μg/mlと極めて高
く、これは同剤が当該酵素に関する試薬として使
用することも可能とするものである。 而して、本発明剤を実際に人体に投与する場合
は、例えば、前記有機ゲルマニウム化合物の100
乃至300mgと、公知の製剤用担体からなるカプセ
ル剤を調製し、これを経口的に投与すれば良い。 又、有効投与量は、上述したように本発明剤の
作用機序が体内のオピオイドの有効利用を図ると
いう点にあり、従つて生体の状態や併用する薬剤
の内容等によつて変化するためあまり意味をもた
ない。 尚、上記実施例に於ける牛縦走筋からの各種オ
ピオイド分解酵素の調整はGoreustein and
Snyder S.H.らの方法(Life Sci.25、2065
[1979])の方法に準じて部分精製し、又、本発明
剤のオピオイド分解酵素に対する阻害効果の測定
は、例えばジペプチジルアミノペプチデースは
T.Hazato、M.Shimamura、T.Katayama and
T.Yamamotoらの方法(B.B.R.C.vol105 470〜
475[1982])、又、アミノペプチデースについては
M.Shimamura、T.Hazato and T.Katayamaら
の方法(B.B.A.vol756 223〜229[1983])又はこ
れらに準ずる方法により行なつた。
筋由来のアミノペプチデースのエンケフアリンに
対する作用の阻害はIC50=19μg/mlと極めて高
く、これは同剤が当該酵素に関する試薬として使
用することも可能とするものである。 而して、本発明剤を実際に人体に投与する場合
は、例えば、前記有機ゲルマニウム化合物の100
乃至300mgと、公知の製剤用担体からなるカプセ
ル剤を調製し、これを経口的に投与すれば良い。 又、有効投与量は、上述したように本発明剤の
作用機序が体内のオピオイドの有効利用を図ると
いう点にあり、従つて生体の状態や併用する薬剤
の内容等によつて変化するためあまり意味をもた
ない。 尚、上記実施例に於ける牛縦走筋からの各種オ
ピオイド分解酵素の調整はGoreustein and
Snyder S.H.らの方法(Life Sci.25、2065
[1979])の方法に準じて部分精製し、又、本発明
剤のオピオイド分解酵素に対する阻害効果の測定
は、例えばジペプチジルアミノペプチデースは
T.Hazato、M.Shimamura、T.Katayama and
T.Yamamotoらの方法(B.B.R.C.vol105 470〜
475[1982])、又、アミノペプチデースについては
M.Shimamura、T.Hazato and T.Katayamaら
の方法(B.B.A.vol756 223〜229[1983])又はこ
れらに準ずる方法により行なつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1乃至R3は、 R1が低級アルキル基であるとき、 R2及びR3は、一方が低級アルキル基、他方が
水素原子又は低級アルキル基、 R1がフエニル基であるとき、 R2及びR3は、水素原子又は低級アルキル基 を、又、Zは水酸基又はアミノ基をそれぞれ示
す) で表わされる有機ゲルマニウム化合物を主剤とす
ることを特徴とするオピオイド分解酵素阻害剤。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12572583A JPS6016997A (ja) | 1983-07-11 | 1983-07-11 | オピオイド分解酵素阻害剤 |
| CH315384A CH660192B (ja) | 1983-07-01 | 1984-06-29 | |
| GB08416614A GB2142635B (en) | 1983-07-01 | 1984-06-29 | Organogermanium compound and an opioid peptide-degrading enzyme inhibitor containing the same |
| FR8410392A FR2548187B1 (fr) | 1983-07-01 | 1984-06-29 | Composes d'organo-germanium et leurs utilisations therapeutiques en tant qu'inhibiteurs des enzymes qui degradent les peptides opioides |
| DE3424107A DE3424107A1 (de) | 1983-07-01 | 1984-06-29 | Organogermaniumverbindung und diese als wirkstoff enthaltender opioidpeptidaseinhibitor |
| US06/626,787 US4681960A (en) | 1983-07-01 | 1984-07-02 | Organogermanium compound |
| US06/930,561 US4748187A (en) | 1983-07-01 | 1986-11-14 | Opioid peptide-degrading enzyme inhibitor with a germanium compound |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12572583A JPS6016997A (ja) | 1983-07-11 | 1983-07-11 | オピオイド分解酵素阻害剤 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61296117A Division JPS62142189A (ja) | 1986-12-12 | 1986-12-12 | 有機ゲルマニウム化合物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6016997A JPS6016997A (ja) | 1985-01-28 |
| JPH0144169B2 true JPH0144169B2 (ja) | 1989-09-26 |
Family
ID=14917224
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12572583A Granted JPS6016997A (ja) | 1983-07-01 | 1983-07-11 | オピオイド分解酵素阻害剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6016997A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61254631A (ja) * | 1985-05-04 | 1986-11-12 | Nippon Zeon Co Ltd | 感光性フレキソ版とゴムバツキング材との接着方法 |
| JPS6293293A (ja) * | 1985-10-18 | 1987-04-28 | Asai Gerumaniumu Kenkyusho:Kk | 有機ゲルマニウム化合物及びそれを主剤とした鎮痛剤 |
| JP2009114028A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Olympus Corp | ガラスセルの製造方法、ガラスセル成形装置 |
-
1983
- 1983-07-11 JP JP12572583A patent/JPS6016997A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6016997A (ja) | 1985-01-28 |
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