JPH0218064B2 - - Google Patents
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- JPH0218064B2 JPH0218064B2 JP56186183A JP18618381A JPH0218064B2 JP H0218064 B2 JPH0218064 B2 JP H0218064B2 JP 56186183 A JP56186183 A JP 56186183A JP 18618381 A JP18618381 A JP 18618381A JP H0218064 B2 JPH0218064 B2 JP H0218064B2
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- nad
- cdh
- cholesterol
- alcaligenes
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Description
本発明は、NAD(P)依存性コレステロール脱
水素酵素(Cholesterol dehydrogenase:以下
「NAD(P)−CDH」と略す)に関する。さらに
詳しくは、微生物を好気的条件下で培養し、その
菌体もしくは培養液からNAD(P)−CDHを採取
する方法に関する。 本発明方法により得られたNAD(P)−CDH
は、コレステロールの定量法およびコレステロー
ルの定量用試薬として有用である。ここでいう
NAD(P)−CDHとは、補酵素としてNAD(ニコ
チンアミドアデニン、ジヌクレオチド)、NADP
(ニコチンアミドアデニン、ジヌクレオチドリン
ン酸)を要求し、電子供与体(コレステロール)
から水素をうばい、電子受容体(NAD又は
NADP)に付加する反応を触媒する酵素をいう。
従来好気性微生物が、コレステロールオキシダー
ゼ、コレステロールデヒドラターゼを生産するこ
とは既に知られている。また、ノカルジア・エリ
スロポリスがコレステロールの酸化を触媒する酵
素を生産するとの報告(Ann.Clin.Biochem.,10
巻、79頁、1973年)がある。この酵素の場合は、
NAD(P)への依存性は認められない。また、マ
イコバクテリウム・コレステリカム(J.Biol.
Chem.,206巻、511頁、1953年)、ブレビバクテ
リウム・ステロリカム(特公昭48−1190)につい
ても同様のことがいえる。さらには、絶対嫌気性
微生物である、オイバクテリウムsp.ATCC21408
がNAD(P)−CDHを生産するとの報告(特開昭
53−56090)もあるが、酵素学的性質等の記載は
ほとんどなされていないばかりか、NAD(P)依
存性の記載があるにもかかわらず、NAD(P)の
存在なしにも反応が進行する例が記載されてい
る。したがつてこの酵素は、本発明でいうところ
のNAD(P)依存性脱水素酵素とはいえない。 従来酵素によるコレステロールの定量は、コレ
ステロールオキシダーゼを使用する方法が広く用
いられているが、発色系に導くためにパーオキシ
ダーゼ等が必要であり、操作が繁雑である。しか
も血中のビリルビン、アスコルビン酸等により影
響をうけ、これにより誤差が生じやすいという欠
点を有している。 コレステロールの定量において、NAD(P)の
存在なしには反応が進行しないNAD(P)−CDH
を用い、下記反応式に示される反応により生ずる
NAD(P)Hを直接光度計で測定できれば、操作
が簡単であり、前記のコレステロールオキシダー
ゼを用いる方法の種々の問題も解決される。 コレステロール+NAD(P)コレステノン+
NAD(P)H 本発明者等は、上記反応に適した酵素すなわ
ち、コレステロールに特異性が高く、NAD(P)
依存性である脱水素酵素を広く自然界に求めたと
ころ、意外にも好気的条件下に生育する微生物
が、著量のNAD(P)−CDHを生産することを見
い出した。その中で、特に優れた菌株として、ノ
カルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.Ch2−
1)、アリカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)、およびプロテウス・ブルガリス
IAM1025Proteus vulgaris IAM1025が例示され
る。 次にノカルジアsp.No.Ch2−1およびアルカリゲ
ネスsp.No.4の菌学的性質を以下に述べる。 (1) ノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.
Ch2−1)の菌学的性質 (A) 形態的性質 1 細胞の形および大きさ:培養初期菌糸状に
生育し分岐を生じる。その後、不規則な分断
が生じ細胞は桿菌状となる。大きさは0.8〜
1.0μ×1.5〜4.0μ位である。気菌糸を形成せず
胞子のう胞子も形成しない。 2 グラム染色性:陽性 3 抗酸性:陽性 4 運動性:無し (B) 化学的組成分析 細胞壁中にmeso−ジアノピメリン酸、アラ
ビノース、ガラクトースが含まれL,L−ジア
ミノピメリン酸、グリシンは含まない。 (C) 各培地における生育状態 1 肉汁寒天平板培地:30℃で4日培養後、直
径0.5〜1.0mmの円形コロニーを形成する。周
辺は全縁もしくは波状である。表面は平滑で
半球状であり、中心部が凸状に隆起する場合
もある。色は薄いクリーム色で不透明であ
る。培地中に色素は出さない。 2 シユークロース削酸塩寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 3 グルコース、アスパラギン寒天培地 生育中程度で集落の色はクリーム色であ
る。水溶性色素は出さない。 4 グリセリン、アスパラギン寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 5 スターチ無機寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 6 チロシン寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 7 栄養寒天培地 生育良好で集落の色はクリーム色である。
水溶性色素は出さない。 8 イースト麦芽寒天培地 生育良好で集落の色はクリーム色である。
水溶性色素は出さない。 9 オートミール寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 (D) 生理的性質 1 生育温度:15℃〜43℃で生育する。10℃、
45℃で生育しない。最適温度は30〜35℃であ
る。 2 硝酸塩還元性:陽性 3 カタラーゼ:陽性 4 オキシダーゼ:陰性 5 ウレアーゼ:陽性 6 デンプン加水分解:陰性 7 ゼラチン液化:陰性 8 チロシン加水分解:陰性 9 カゼイン加水分解:陰性 10 キサンチン加水分解:陰性 11 DNAの分解:陰性 12 リトマスミルク:アルカリ性、ペプトン
化、凝固共にしない。 13 メラニン様色素の生成:無し 14 エスクリン加水分解:陽性 15 Tween20、40、60、80加水分解:すべて
陽性 16 ペニシリン耐性試験:耐性 17 酸素に対する態度:好気性 18 無機窒素源の利用:アンモニウム塩、硝酸
塩共に利用する。 19 NaCl生育範囲:0〜6%で生育する。7
%で生育しない。 20 各種炭素源の同化法(プリドハム、ゴドリ
ーブ寒天培地) D−グルコース、D−フラクトース、マン
ノース、グリセリン、トレハロースを同化す
る。L−アラビノース、D−キシロース、サ
ツカロース、イノシツト、L−ラムノース、
ラフイノース、D−ガラクトース、D−マン
ニツト、マルトース、ソルビツトを同化しな
い。 21 各種糖から酸の生成 D−グルコース、マンノース、D−フラク
トース、トレハロース、グリセリンから酸を
生成する。L−アラビノース、D―キシロー
ス、D−ガラクトース、マルトース、サツカ
ロース、ラクトース、D−ソルビツト、D−
マンニツト、イノシツト、デンプンから酸を
生成しない。 以上の菌学的性質をBergey′s Manual of
Determinative Bacteriology第8版を参考に検
討した結果、細胞壁中にmeso−ジアミノピメリ
ン酸、アラビノース、ガラクトースを含み、L,
L−ジアミノピメリン酸、グリシンが含まれない
こと、好気性で菌糸状によく生育し、後に分断し
て菌状となること、抗酸性であること、胞子のう
胞子および気菌糸を着生しないこと等から本菌は
Nocardiaに属する菌である。 よつて本菌は、本発明者らがノカルジアsp.No.
Ch2−1(Nocardia sp.No.Ch2−1)と命名し、
工業技術院微生物工業技術研究所に菌寄第6217号
(FERM−PNo.6217)として寄託されている。 (2) アルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)の菌学的性質 (A) 形態 1 細胞の形および大きさ:0.4〜0.6μ×0.8〜
1.2μの菌である。 2 細胞の多形性の有無:多形性は認められな
い。 3 運動性の有無:周鞭毛を有し運動する。 4 胞子の有無:胞子は形成しない。 5 グラム染色性:陰性 6 抗酸性:陰性 (B) 各培地における生育状態 1 肉汁寒天平板培養 円形ローニーで表面は平滑、半レンズ状の
隆起、全縁状で薄クリーム色、半透明、光沢
あり 2 肉汁寒天斜面培養 生育中程度、糸状に生育、薄クリーム色で
半透明 3 肉汁液体培養 菌膜をつくらない、やや濁り沈渣も少しあ
る。 4 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンは液化し
ない。 5 リトマスミルク培養:アルカリ性になるが
ペプトン化しない、凝固しない。 (C) 生理的性質 1 硝酸塩の還元:陽性 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陰性 4 VPテスト:陰性 5 インドールの生成:陰性 6 硫化水素の生成:弱陽性 7 デンプン加水分解:陰性 8 クエン酸塩の利用:Koserの培地と
Christensenの培地で共に利用する。 9 無機窒素源の利用:硝酸塩およびアンモニ
ウム塩を利用する。 10 色素の生成:水溶性色素を生成しない。 11 ウレアーゼ:陽性 12 オキシダーゼ:陽性 13 カタラーゼ:陽性 14 生育範囲PH:PH5.0〜10.0で生育する。温
度:5℃〜37℃で生育する。42℃で生育しな
い。 15 酸素に対する態度:好気性 16 OFテスト(Hugh−Leifson法):フラクト
ースから好気的に酸を生成する。 17 糖類から酸およびガスの生成の有無 Ayers,Rupp and Johnson培地でフラク
トースとグリセリンから酸を生成するかガス
は生成しない。 アラビノース、キシロース、グルコース、
マンノース、ガラクトース、麦芽糖、シヨ
糖、乳糖、トレハロース、ソルビツト、マン
ニツト、イノシツト、デンプンからは酸もガ
スも生成しない。 18 独立栄養的生育:水素ガス、炭酸ガス、酸
素ガスを含有する気体中で生育しない。 19 Tween80の分解性:陽性 20 資化性:D−フラクトース、L−フエニル
アラニン、レブリン酸カルシウム、L−スレ
オニンを資化する。マンノース、マルトー
ス、マンニツト、ベタインを資化しない。 以上の菌学的諸性質からBergey′s manual of
Determinative Bacteriology(第8版)の記載に
照合して検討すると短桿菌で周ベン毛により運動
すること、グラム陰性、好気性であること、栄養
要求性はなく、アンモニウム塩、硝酸塩を利用す
ること、カゼインおよびゼラチンを分解しないこ
と、オキシダーゼ陽性であること等から
Alcaligenes属に分類される。 種については、Alcaligenes eutrophus、A.
paradoxus、A.ruhlandiiおよびA.latusとは主に
独立栄養的生育の点で異なる。またA.faecalisと
は主に42℃における生育、D−フラクトースの資
化性で、A.aquamarinusとは、主にデンプンの
分解性、マルトースの資化性で、A.pacificusと
は、主にスレオニン、ベタインの資化性で、A.
cupidusとは、主にオキシダーゼおよびマンニツ
ト、マンノースの資化性で、A.venustusとは、
主にレブリン酸塩、スレオニン、ベタインの資化
性で、A.aestusとは、主にマンニツト、スレオニ
ン、フエニルアラニンの資化性で異なる。よつて
本菌をアルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)と命名し工業技術院微生物工業技術研究所に
菌寄第6216号(FERM−PNo.6216)として寄託
されている。 次にこれらの菌を用いてNAD(P)−CDHを製
造する方法について詳述する。これらの菌はいづ
れも構成的にNAD(P)−CDHを生産する能力を
有し、通常のペプトン、酵母エキス、又は硫酸ア
ンモニウム等のチツソ源及びグルコース、グリセ
ロール等の炭素源、その他無機塩等を含有する培
地でもNAD(P)−CDHを生産するが、コレステ
ロールを培地に添加することによりさらに多重に
NAD(P)−CDHを生産する。この際コレステロ
ールの添加は、培養開始時あるいは途中からのい
ずれでもよい。また、その他培養条件に関して
は、通常行なわれる範囲で実施できる。これらの
菌により生産されたNAD(P)−CDHは、菌体の
みならず、培養液中にも蓄積され、その何れから
でも酵素を回収することができる。これらの培養
濾液又は菌体抽出液を硫酸アンモニウム等による
塩析又は、アセトン、エタノール等の溶剤沈澱し
て得た粗酵素は、そのままコレステロールの定量
に使用するか、あるいは更に精製して使用するこ
ともできる。例えば精製については、イオン交換
クロマトグラフイー、分子篩クロマトグラフイー
等公知の方法により可能である。 ここで得られるNAD(P)−CDHは、コレステ
ロール含有物質中のコレステロール定量等に有利
に使用できる。 本発明に使用するNAD(P)−CDHの活性測定
法を以下に示す。 NAD(P)−CDHの酵素活性は、コレステロー
ルとNAD(P)を基質として反応した場合の
NAD(P)Hの生成量を、340nmにおける吸光度
の増加として、分光光度計で測定し算出する。す
なわち、0.1Mトリス・塩酸緩衝液(PH8.6)2.65
ml、28mMNAD溶液0.1ml、(8%トリトンX−
100溶液0.15ml)、1%コレステロール溶液0.05ml
及びNAD(P)−CDH水溶液0.05mlを混合し、30
℃で反応させ、反応開始後1分間の340nmにおけ
る吸光度の増加を測定する。 対照として上記組成でコレステロールの代りに
水を用い同様の操作を行ない、対照液の340nmに
おける吸光度の増加を試験液のそれから差し引
く。得られた値からNAD(P)Hの生成量を求
め、これより試料中のNAD(P)−CDH活性を算
出する。 酵素活性の表示は、PH8.6、30℃の条件下で1
分間に1μmoleのNAD(P)Hを生成する酵素を
1単位とした。 次に本発明に使用するNAD(P)−CDHの作用
を示す。 コレステロール+NAD(P)コレステノン+
NAD(P)H 本発明におけるNAD(P)−CDHは全てこの反
応を触媒する。 以下に本発明に使用するNAD(P)CDHの一
般的性質をノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia
sp.No.Ch2−1)FERM−P6217およびアルカゲネ
スsp.No.4(Alcaligenes sp.No.4)FERM−P6216
の生産するものについて示す。 (1) ノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.
Ch2−1)FERM−P6217の生産するNAD(P)
−CDH 1 至適PH:9.0付近(第1図に示される。) 2 PH安定性:37℃、15分の条件においてPH6
〜7で安定である。(第2図に示される。) 3 至適温度:25〜35℃(第3図に示される。) 4 熱安定性:PH7.0,15分の条件において35
℃以下で安定である。(第4図に示される。) 5 基質特異性 本素は、3β位に水酸基をもつステロイド
に反応し、コレステロールを100とするとス
テイグマステロール35、β−シトステロール
25、その他デヒドロエピアンドロステロン、
エルゴステロール等にわずかに作用する。 6 補素 NADを要求する。 (2) アルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)FER−P6216の生産するNAD(P)−CDH 1 至適PH:8.5付近(第5図に示される。) 2 PH安定性:37℃,15の条件においてPH67で
安定である。(第6図に示される。) 3 至適温度:25〜35℃(第7図に示される。) 4 熱安定性:PH7.0,15分の条件で30℃まで
安定である。(第8図に示される。) 5 基質特異性 本素は3β位に水酸基をもつステロイドに
反応し、コレステロールを100とするとβ−
シトステロール36、ステグマステロール20、
その他、デヒドロエピアンドロステロン、エ
ルゴステロール等にわずかに作用する。 6 補素 NADを要求する。 次に本発明のNAD(P)−CDHを使用したコレ
ステロールの定量について詳述する。 コレステロールを定量する場合、実際には緩衝
液、NAD(P)、基質(血清、コレステロール等)
及び、NAD(P)−CDHを混合し、一定時間反応
し、生成するNAD(P)Hの増加を吸光度340nm
で測定する。また必要に応じて、生成したNAD
(P)Hの水素をフエナジンメソサルフエート
(PMS)、ジアフオラーゼ等により、ホルマザン
色素等の発色系に導くことも可能である。さらに
は、反応系にコレステロールエステラーゼ、界面
活性剤及び、安定化剤等の添加も可能である。反
応時のPHは6〜10の範囲で実施できるが、優れて
いるPH範囲は7〜9である。 次にNAD(P)−CDHによるコレステロール定
量用試薬の量的組成についての1例を述べれば、
反応系3ml当り、NAD(P)−CDH0.1〜10単位、
NAD(P)10〜100mM、トリトンX−100 1.0%
以下、コレステロールエステラーゼ(ベーリンガ
ー社製)0.1〜10単位が有利である。しかし本発
明はこれらの量的組成に限定されるものではな
い。本発明の測定法における特別な利点は生成す
るNAD(P)Hを直接測定できることであり、ま
た完全に定量できることである。 次に試験例及び実施例につき述べる。 試験例 本発明における菌株3種につき、コレステロー
ル5g/、肉エキス5g/、酵母エキス0.2
g/、少量の消泡剤の組成よりなる培地(PH
7.2)100mlを入れた500ml容坂ロフラスコに植菌
し、30℃で40時間振盪培養した。培養液50mlを遠
心分離(8000rpm10分間)により集菌し、0.1M
リン酸緩衝液PH7.0、50mlで洗浄した。 次に同じ緩衝液50mlに菌体を懸濁し、超音波に
て菌体を破砕した。この破砕液を塩心分離
(10000rpm、10分間)し、清澄液を得た。得られ
た清澄液のNAD(P)−CDH活性を測定し次の結
果を得た。
水素酵素(Cholesterol dehydrogenase:以下
「NAD(P)−CDH」と略す)に関する。さらに
詳しくは、微生物を好気的条件下で培養し、その
菌体もしくは培養液からNAD(P)−CDHを採取
する方法に関する。 本発明方法により得られたNAD(P)−CDH
は、コレステロールの定量法およびコレステロー
ルの定量用試薬として有用である。ここでいう
NAD(P)−CDHとは、補酵素としてNAD(ニコ
チンアミドアデニン、ジヌクレオチド)、NADP
(ニコチンアミドアデニン、ジヌクレオチドリン
ン酸)を要求し、電子供与体(コレステロール)
から水素をうばい、電子受容体(NAD又は
NADP)に付加する反応を触媒する酵素をいう。
従来好気性微生物が、コレステロールオキシダー
ゼ、コレステロールデヒドラターゼを生産するこ
とは既に知られている。また、ノカルジア・エリ
スロポリスがコレステロールの酸化を触媒する酵
素を生産するとの報告(Ann.Clin.Biochem.,10
巻、79頁、1973年)がある。この酵素の場合は、
NAD(P)への依存性は認められない。また、マ
イコバクテリウム・コレステリカム(J.Biol.
Chem.,206巻、511頁、1953年)、ブレビバクテ
リウム・ステロリカム(特公昭48−1190)につい
ても同様のことがいえる。さらには、絶対嫌気性
微生物である、オイバクテリウムsp.ATCC21408
がNAD(P)−CDHを生産するとの報告(特開昭
53−56090)もあるが、酵素学的性質等の記載は
ほとんどなされていないばかりか、NAD(P)依
存性の記載があるにもかかわらず、NAD(P)の
存在なしにも反応が進行する例が記載されてい
る。したがつてこの酵素は、本発明でいうところ
のNAD(P)依存性脱水素酵素とはいえない。 従来酵素によるコレステロールの定量は、コレ
ステロールオキシダーゼを使用する方法が広く用
いられているが、発色系に導くためにパーオキシ
ダーゼ等が必要であり、操作が繁雑である。しか
も血中のビリルビン、アスコルビン酸等により影
響をうけ、これにより誤差が生じやすいという欠
点を有している。 コレステロールの定量において、NAD(P)の
存在なしには反応が進行しないNAD(P)−CDH
を用い、下記反応式に示される反応により生ずる
NAD(P)Hを直接光度計で測定できれば、操作
が簡単であり、前記のコレステロールオキシダー
ゼを用いる方法の種々の問題も解決される。 コレステロール+NAD(P)コレステノン+
NAD(P)H 本発明者等は、上記反応に適した酵素すなわ
ち、コレステロールに特異性が高く、NAD(P)
依存性である脱水素酵素を広く自然界に求めたと
ころ、意外にも好気的条件下に生育する微生物
が、著量のNAD(P)−CDHを生産することを見
い出した。その中で、特に優れた菌株として、ノ
カルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.Ch2−
1)、アリカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)、およびプロテウス・ブルガリス
IAM1025Proteus vulgaris IAM1025が例示され
る。 次にノカルジアsp.No.Ch2−1およびアルカリゲ
ネスsp.No.4の菌学的性質を以下に述べる。 (1) ノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.
Ch2−1)の菌学的性質 (A) 形態的性質 1 細胞の形および大きさ:培養初期菌糸状に
生育し分岐を生じる。その後、不規則な分断
が生じ細胞は桿菌状となる。大きさは0.8〜
1.0μ×1.5〜4.0μ位である。気菌糸を形成せず
胞子のう胞子も形成しない。 2 グラム染色性:陽性 3 抗酸性:陽性 4 運動性:無し (B) 化学的組成分析 細胞壁中にmeso−ジアノピメリン酸、アラ
ビノース、ガラクトースが含まれL,L−ジア
ミノピメリン酸、グリシンは含まない。 (C) 各培地における生育状態 1 肉汁寒天平板培地:30℃で4日培養後、直
径0.5〜1.0mmの円形コロニーを形成する。周
辺は全縁もしくは波状である。表面は平滑で
半球状であり、中心部が凸状に隆起する場合
もある。色は薄いクリーム色で不透明であ
る。培地中に色素は出さない。 2 シユークロース削酸塩寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 3 グルコース、アスパラギン寒天培地 生育中程度で集落の色はクリーム色であ
る。水溶性色素は出さない。 4 グリセリン、アスパラギン寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 5 スターチ無機寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 6 チロシン寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 7 栄養寒天培地 生育良好で集落の色はクリーム色である。
水溶性色素は出さない。 8 イースト麦芽寒天培地 生育良好で集落の色はクリーム色である。
水溶性色素は出さない。 9 オートミール寒天培地 生育中程度で集落の色は白色ないし薄クリ
ーム色である。水溶性色素は出さない。 (D) 生理的性質 1 生育温度:15℃〜43℃で生育する。10℃、
45℃で生育しない。最適温度は30〜35℃であ
る。 2 硝酸塩還元性:陽性 3 カタラーゼ:陽性 4 オキシダーゼ:陰性 5 ウレアーゼ:陽性 6 デンプン加水分解:陰性 7 ゼラチン液化:陰性 8 チロシン加水分解:陰性 9 カゼイン加水分解:陰性 10 キサンチン加水分解:陰性 11 DNAの分解:陰性 12 リトマスミルク:アルカリ性、ペプトン
化、凝固共にしない。 13 メラニン様色素の生成:無し 14 エスクリン加水分解:陽性 15 Tween20、40、60、80加水分解:すべて
陽性 16 ペニシリン耐性試験:耐性 17 酸素に対する態度:好気性 18 無機窒素源の利用:アンモニウム塩、硝酸
塩共に利用する。 19 NaCl生育範囲:0〜6%で生育する。7
%で生育しない。 20 各種炭素源の同化法(プリドハム、ゴドリ
ーブ寒天培地) D−グルコース、D−フラクトース、マン
ノース、グリセリン、トレハロースを同化す
る。L−アラビノース、D−キシロース、サ
ツカロース、イノシツト、L−ラムノース、
ラフイノース、D−ガラクトース、D−マン
ニツト、マルトース、ソルビツトを同化しな
い。 21 各種糖から酸の生成 D−グルコース、マンノース、D−フラク
トース、トレハロース、グリセリンから酸を
生成する。L−アラビノース、D―キシロー
ス、D−ガラクトース、マルトース、サツカ
ロース、ラクトース、D−ソルビツト、D−
マンニツト、イノシツト、デンプンから酸を
生成しない。 以上の菌学的性質をBergey′s Manual of
Determinative Bacteriology第8版を参考に検
討した結果、細胞壁中にmeso−ジアミノピメリ
ン酸、アラビノース、ガラクトースを含み、L,
L−ジアミノピメリン酸、グリシンが含まれない
こと、好気性で菌糸状によく生育し、後に分断し
て菌状となること、抗酸性であること、胞子のう
胞子および気菌糸を着生しないこと等から本菌は
Nocardiaに属する菌である。 よつて本菌は、本発明者らがノカルジアsp.No.
Ch2−1(Nocardia sp.No.Ch2−1)と命名し、
工業技術院微生物工業技術研究所に菌寄第6217号
(FERM−PNo.6217)として寄託されている。 (2) アルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)の菌学的性質 (A) 形態 1 細胞の形および大きさ:0.4〜0.6μ×0.8〜
1.2μの菌である。 2 細胞の多形性の有無:多形性は認められな
い。 3 運動性の有無:周鞭毛を有し運動する。 4 胞子の有無:胞子は形成しない。 5 グラム染色性:陰性 6 抗酸性:陰性 (B) 各培地における生育状態 1 肉汁寒天平板培養 円形ローニーで表面は平滑、半レンズ状の
隆起、全縁状で薄クリーム色、半透明、光沢
あり 2 肉汁寒天斜面培養 生育中程度、糸状に生育、薄クリーム色で
半透明 3 肉汁液体培養 菌膜をつくらない、やや濁り沈渣も少しあ
る。 4 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンは液化し
ない。 5 リトマスミルク培養:アルカリ性になるが
ペプトン化しない、凝固しない。 (C) 生理的性質 1 硝酸塩の還元:陽性 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陰性 4 VPテスト:陰性 5 インドールの生成:陰性 6 硫化水素の生成:弱陽性 7 デンプン加水分解:陰性 8 クエン酸塩の利用:Koserの培地と
Christensenの培地で共に利用する。 9 無機窒素源の利用:硝酸塩およびアンモニ
ウム塩を利用する。 10 色素の生成:水溶性色素を生成しない。 11 ウレアーゼ:陽性 12 オキシダーゼ:陽性 13 カタラーゼ:陽性 14 生育範囲PH:PH5.0〜10.0で生育する。温
度:5℃〜37℃で生育する。42℃で生育しな
い。 15 酸素に対する態度:好気性 16 OFテスト(Hugh−Leifson法):フラクト
ースから好気的に酸を生成する。 17 糖類から酸およびガスの生成の有無 Ayers,Rupp and Johnson培地でフラク
トースとグリセリンから酸を生成するかガス
は生成しない。 アラビノース、キシロース、グルコース、
マンノース、ガラクトース、麦芽糖、シヨ
糖、乳糖、トレハロース、ソルビツト、マン
ニツト、イノシツト、デンプンからは酸もガ
スも生成しない。 18 独立栄養的生育:水素ガス、炭酸ガス、酸
素ガスを含有する気体中で生育しない。 19 Tween80の分解性:陽性 20 資化性:D−フラクトース、L−フエニル
アラニン、レブリン酸カルシウム、L−スレ
オニンを資化する。マンノース、マルトー
ス、マンニツト、ベタインを資化しない。 以上の菌学的諸性質からBergey′s manual of
Determinative Bacteriology(第8版)の記載に
照合して検討すると短桿菌で周ベン毛により運動
すること、グラム陰性、好気性であること、栄養
要求性はなく、アンモニウム塩、硝酸塩を利用す
ること、カゼインおよびゼラチンを分解しないこ
と、オキシダーゼ陽性であること等から
Alcaligenes属に分類される。 種については、Alcaligenes eutrophus、A.
paradoxus、A.ruhlandiiおよびA.latusとは主に
独立栄養的生育の点で異なる。またA.faecalisと
は主に42℃における生育、D−フラクトースの資
化性で、A.aquamarinusとは、主にデンプンの
分解性、マルトースの資化性で、A.pacificusと
は、主にスレオニン、ベタインの資化性で、A.
cupidusとは、主にオキシダーゼおよびマンニツ
ト、マンノースの資化性で、A.venustusとは、
主にレブリン酸塩、スレオニン、ベタインの資化
性で、A.aestusとは、主にマンニツト、スレオニ
ン、フエニルアラニンの資化性で異なる。よつて
本菌をアルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)と命名し工業技術院微生物工業技術研究所に
菌寄第6216号(FERM−PNo.6216)として寄託
されている。 次にこれらの菌を用いてNAD(P)−CDHを製
造する方法について詳述する。これらの菌はいづ
れも構成的にNAD(P)−CDHを生産する能力を
有し、通常のペプトン、酵母エキス、又は硫酸ア
ンモニウム等のチツソ源及びグルコース、グリセ
ロール等の炭素源、その他無機塩等を含有する培
地でもNAD(P)−CDHを生産するが、コレステ
ロールを培地に添加することによりさらに多重に
NAD(P)−CDHを生産する。この際コレステロ
ールの添加は、培養開始時あるいは途中からのい
ずれでもよい。また、その他培養条件に関して
は、通常行なわれる範囲で実施できる。これらの
菌により生産されたNAD(P)−CDHは、菌体の
みならず、培養液中にも蓄積され、その何れから
でも酵素を回収することができる。これらの培養
濾液又は菌体抽出液を硫酸アンモニウム等による
塩析又は、アセトン、エタノール等の溶剤沈澱し
て得た粗酵素は、そのままコレステロールの定量
に使用するか、あるいは更に精製して使用するこ
ともできる。例えば精製については、イオン交換
クロマトグラフイー、分子篩クロマトグラフイー
等公知の方法により可能である。 ここで得られるNAD(P)−CDHは、コレステ
ロール含有物質中のコレステロール定量等に有利
に使用できる。 本発明に使用するNAD(P)−CDHの活性測定
法を以下に示す。 NAD(P)−CDHの酵素活性は、コレステロー
ルとNAD(P)を基質として反応した場合の
NAD(P)Hの生成量を、340nmにおける吸光度
の増加として、分光光度計で測定し算出する。す
なわち、0.1Mトリス・塩酸緩衝液(PH8.6)2.65
ml、28mMNAD溶液0.1ml、(8%トリトンX−
100溶液0.15ml)、1%コレステロール溶液0.05ml
及びNAD(P)−CDH水溶液0.05mlを混合し、30
℃で反応させ、反応開始後1分間の340nmにおけ
る吸光度の増加を測定する。 対照として上記組成でコレステロールの代りに
水を用い同様の操作を行ない、対照液の340nmに
おける吸光度の増加を試験液のそれから差し引
く。得られた値からNAD(P)Hの生成量を求
め、これより試料中のNAD(P)−CDH活性を算
出する。 酵素活性の表示は、PH8.6、30℃の条件下で1
分間に1μmoleのNAD(P)Hを生成する酵素を
1単位とした。 次に本発明に使用するNAD(P)−CDHの作用
を示す。 コレステロール+NAD(P)コレステノン+
NAD(P)H 本発明におけるNAD(P)−CDHは全てこの反
応を触媒する。 以下に本発明に使用するNAD(P)CDHの一
般的性質をノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia
sp.No.Ch2−1)FERM−P6217およびアルカゲネ
スsp.No.4(Alcaligenes sp.No.4)FERM−P6216
の生産するものについて示す。 (1) ノカルジアsp.No.Ch2−1(Nocardia sp.No.
Ch2−1)FERM−P6217の生産するNAD(P)
−CDH 1 至適PH:9.0付近(第1図に示される。) 2 PH安定性:37℃、15分の条件においてPH6
〜7で安定である。(第2図に示される。) 3 至適温度:25〜35℃(第3図に示される。) 4 熱安定性:PH7.0,15分の条件において35
℃以下で安定である。(第4図に示される。) 5 基質特異性 本素は、3β位に水酸基をもつステロイド
に反応し、コレステロールを100とするとス
テイグマステロール35、β−シトステロール
25、その他デヒドロエピアンドロステロン、
エルゴステロール等にわずかに作用する。 6 補素 NADを要求する。 (2) アルカリゲネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.
4)FER−P6216の生産するNAD(P)−CDH 1 至適PH:8.5付近(第5図に示される。) 2 PH安定性:37℃,15の条件においてPH67で
安定である。(第6図に示される。) 3 至適温度:25〜35℃(第7図に示される。) 4 熱安定性:PH7.0,15分の条件で30℃まで
安定である。(第8図に示される。) 5 基質特異性 本素は3β位に水酸基をもつステロイドに
反応し、コレステロールを100とするとβ−
シトステロール36、ステグマステロール20、
その他、デヒドロエピアンドロステロン、エ
ルゴステロール等にわずかに作用する。 6 補素 NADを要求する。 次に本発明のNAD(P)−CDHを使用したコレ
ステロールの定量について詳述する。 コレステロールを定量する場合、実際には緩衝
液、NAD(P)、基質(血清、コレステロール等)
及び、NAD(P)−CDHを混合し、一定時間反応
し、生成するNAD(P)Hの増加を吸光度340nm
で測定する。また必要に応じて、生成したNAD
(P)Hの水素をフエナジンメソサルフエート
(PMS)、ジアフオラーゼ等により、ホルマザン
色素等の発色系に導くことも可能である。さらに
は、反応系にコレステロールエステラーゼ、界面
活性剤及び、安定化剤等の添加も可能である。反
応時のPHは6〜10の範囲で実施できるが、優れて
いるPH範囲は7〜9である。 次にNAD(P)−CDHによるコレステロール定
量用試薬の量的組成についての1例を述べれば、
反応系3ml当り、NAD(P)−CDH0.1〜10単位、
NAD(P)10〜100mM、トリトンX−100 1.0%
以下、コレステロールエステラーゼ(ベーリンガ
ー社製)0.1〜10単位が有利である。しかし本発
明はこれらの量的組成に限定されるものではな
い。本発明の測定法における特別な利点は生成す
るNAD(P)Hを直接測定できることであり、ま
た完全に定量できることである。 次に試験例及び実施例につき述べる。 試験例 本発明における菌株3種につき、コレステロー
ル5g/、肉エキス5g/、酵母エキス0.2
g/、少量の消泡剤の組成よりなる培地(PH
7.2)100mlを入れた500ml容坂ロフラスコに植菌
し、30℃で40時間振盪培養した。培養液50mlを遠
心分離(8000rpm10分間)により集菌し、0.1M
リン酸緩衝液PH7.0、50mlで洗浄した。 次に同じ緩衝液50mlに菌体を懸濁し、超音波に
て菌体を破砕した。この破砕液を塩心分離
(10000rpm、10分間)し、清澄液を得た。得られ
た清澄液のNAD(P)−CDH活性を測定し次の結
果を得た。
【表】
実施例 1
Nocardia sp.Ch2−1FERM−PNo.6217をグル
コース5g/、肉エキス5g/、酵母エキス
0.2g/、少量の消泡剤の組成よりなる培地
(PH7.2)、200mlを入れた500ml容坂ロフラスコに
植菌し、30℃で24時間振盪培養する。この種培養
液をコレステロール5g/、MgSO47H2O0.2
g/、消泡剤0.5g/の組成よりなる培地
(PH7.2)20を入れた30容ジヤーフアーメンタ
ーに植菌し、30℃で通気、撹拌(0.5v/v/
min、200rpm)しながら40時間培養した。 培養液を遠心分離し、得られた菌体を0.1Mリ
ン酸緩衝PH70に懸濁し、ガラスビーズにより菌体
を破砕した。この菌体破砕液を遠心分離
(1000rpm、10分間)し、清澄な菌体抽出液を得
た。得られた清澄液に硫酸アンモニウムを35%飽
和になるように加え酵素を沈澱せしめた。 沈澱を遠心分離(8000rpm、10分間)で集め
20mMリン酸緩衝液PH7.0、100mlに溶かし、セロ
フアンチユーブで、20mMリン酸緩衝液PH7.0に
対して24時間透析した。 次に得られた透析液を20mMリン酸緩衝液PH
7.0で平衡化した。DEAE・セルロース200mlを充
填したカラムに通し、酵素を吸着せしめた。同様
の緩衝液でカラムを洗浄後、緩衝液濃度を0.1M
に上げてNAD(P)−CDHを溶出した。NAD
(P)−CDHを含む画分を集め、これを濃縮後
20mMリン酸緩衝液PH7.0に対して透析した。こ
れを同様の緩衝液で平衡化したヘキシルセフアロ
ース20mlを充填したカラムに通し、吸着せしめ
た。このカラムを20mMリン酸緩衝液PH7.0で洗
浄した。次に0.5MNaClを含む同様の緩衝液で
NAD(P)−CDHを溶出し、活性画分を集め、濃
縮し、50単位/mlのNAD(P)−CDH溶液5.0ml
を得た。全体の活性収率は30%であつた。 実施例 2 Alcaligenes sp.No.4FERM−PNo.6216をコレス
テロール10g/、グリセロール2g/、コー
ンスチープリカー5g/、KH2PO45g/、
MgSO47H2O0.2g/、消泡剤0.5g/の組成
よりなる培地に培養し、実施例1と同様の操作を
行ない、40単位/mlのNAD(P)−CDH溶液を
5.0ml得た。全体の活性収率は40%であつた。 実施例 3 Proteus vulgaris IAM1025を用い、実施例1
に準ずる操作を行ない、37単位/mlのNAD(P)
−CDH溶液4mlを得た。全体の活性収率は52%
であつた。 実施例 4 Nocardia sp.No.Ch2−1FERM−PNo.6217をグ
ルコース5g/、肉エキス、酵母エキス0.2ml、
少量の消泡剤の組成よりなる培地(PH7.2)200ml
を入れた500ml容坂ロフラスコに植菌し、30℃で
24時間振盪培養する。この種培養液をコレステロ
ール5g/、グルコース2g/、肉エキス5
g/、KH2PO45g/、MgSO4・7H2O0.2
g/、消泡剤0.5g/の組成よりなる培地
(PH7.2)20を入れた30容ジヤーフアーメンタ
ーに植菌し、30℃で通気、撹拌(0.5v/v/
min、200rpm)しながら、72時間培養した。こ
の培養液を遠心分離(8000rpm、10分間)除菌し
た。得られた培養液に、硫酸アンモニウムを40
%飽和になるように加え酵素を沈澱せしめた。 沈澱を遠心分離(8000rpm、10分間)で集め、
20mMリン酸緩衝液(PH7.0)100mlに溶かし、セ
ロフアンチユーブで、20mMリン酸緩衝液PH7.0
に対して24時間透析した。 次に実施例1〜実施例3に準ずる方法で精製を
行ない、30単位/mlのNAD(P)−CDH溶液を32
ml得た。全体の活性収率は32%であつた。 実施例 5 Alcaligenes sp.No.4FERM−PNo.6216を用い、
実施4に準ずる操作を行ない、25単位/mlの
NAD(P)−CDH溶液を4.2mlを得た。全体の活
性収率は38%であつた。 実施例 6 Proteus vulgaris IAM1025を用い、実施例4
に準ずる操作を行ない、18単位/mlのNAD(P)
−CDH溶液を3.5ml得た。全体の活性収率は49%
であつた。
コース5g/、肉エキス5g/、酵母エキス
0.2g/、少量の消泡剤の組成よりなる培地
(PH7.2)、200mlを入れた500ml容坂ロフラスコに
植菌し、30℃で24時間振盪培養する。この種培養
液をコレステロール5g/、MgSO47H2O0.2
g/、消泡剤0.5g/の組成よりなる培地
(PH7.2)20を入れた30容ジヤーフアーメンタ
ーに植菌し、30℃で通気、撹拌(0.5v/v/
min、200rpm)しながら40時間培養した。 培養液を遠心分離し、得られた菌体を0.1Mリ
ン酸緩衝PH70に懸濁し、ガラスビーズにより菌体
を破砕した。この菌体破砕液を遠心分離
(1000rpm、10分間)し、清澄な菌体抽出液を得
た。得られた清澄液に硫酸アンモニウムを35%飽
和になるように加え酵素を沈澱せしめた。 沈澱を遠心分離(8000rpm、10分間)で集め
20mMリン酸緩衝液PH7.0、100mlに溶かし、セロ
フアンチユーブで、20mMリン酸緩衝液PH7.0に
対して24時間透析した。 次に得られた透析液を20mMリン酸緩衝液PH
7.0で平衡化した。DEAE・セルロース200mlを充
填したカラムに通し、酵素を吸着せしめた。同様
の緩衝液でカラムを洗浄後、緩衝液濃度を0.1M
に上げてNAD(P)−CDHを溶出した。NAD
(P)−CDHを含む画分を集め、これを濃縮後
20mMリン酸緩衝液PH7.0に対して透析した。こ
れを同様の緩衝液で平衡化したヘキシルセフアロ
ース20mlを充填したカラムに通し、吸着せしめ
た。このカラムを20mMリン酸緩衝液PH7.0で洗
浄した。次に0.5MNaClを含む同様の緩衝液で
NAD(P)−CDHを溶出し、活性画分を集め、濃
縮し、50単位/mlのNAD(P)−CDH溶液5.0ml
を得た。全体の活性収率は30%であつた。 実施例 2 Alcaligenes sp.No.4FERM−PNo.6216をコレス
テロール10g/、グリセロール2g/、コー
ンスチープリカー5g/、KH2PO45g/、
MgSO47H2O0.2g/、消泡剤0.5g/の組成
よりなる培地に培養し、実施例1と同様の操作を
行ない、40単位/mlのNAD(P)−CDH溶液を
5.0ml得た。全体の活性収率は40%であつた。 実施例 3 Proteus vulgaris IAM1025を用い、実施例1
に準ずる操作を行ない、37単位/mlのNAD(P)
−CDH溶液4mlを得た。全体の活性収率は52%
であつた。 実施例 4 Nocardia sp.No.Ch2−1FERM−PNo.6217をグ
ルコース5g/、肉エキス、酵母エキス0.2ml、
少量の消泡剤の組成よりなる培地(PH7.2)200ml
を入れた500ml容坂ロフラスコに植菌し、30℃で
24時間振盪培養する。この種培養液をコレステロ
ール5g/、グルコース2g/、肉エキス5
g/、KH2PO45g/、MgSO4・7H2O0.2
g/、消泡剤0.5g/の組成よりなる培地
(PH7.2)20を入れた30容ジヤーフアーメンタ
ーに植菌し、30℃で通気、撹拌(0.5v/v/
min、200rpm)しながら、72時間培養した。こ
の培養液を遠心分離(8000rpm、10分間)除菌し
た。得られた培養液に、硫酸アンモニウムを40
%飽和になるように加え酵素を沈澱せしめた。 沈澱を遠心分離(8000rpm、10分間)で集め、
20mMリン酸緩衝液(PH7.0)100mlに溶かし、セ
ロフアンチユーブで、20mMリン酸緩衝液PH7.0
に対して24時間透析した。 次に実施例1〜実施例3に準ずる方法で精製を
行ない、30単位/mlのNAD(P)−CDH溶液を32
ml得た。全体の活性収率は32%であつた。 実施例 5 Alcaligenes sp.No.4FERM−PNo.6216を用い、
実施4に準ずる操作を行ない、25単位/mlの
NAD(P)−CDH溶液を4.2mlを得た。全体の活
性収率は38%であつた。 実施例 6 Proteus vulgaris IAM1025を用い、実施例4
に準ずる操作を行ない、18単位/mlのNAD(P)
−CDH溶液を3.5ml得た。全体の活性収率は49%
であつた。
第1図はノカルジアsp.No.Ch2−1FERM−PNo.
6217の生産するNAD(P)−CDHの30℃における
至適PHを示す図であり、第2図は本NAD(P)−
CDHの37℃におけるPH安定性を示す図であり、
第3図は本NAD(P)−CDHの至適温度を示す図
であり、第4図は本NAD(P)−CDHの熱安定性
を示す図である。 第5図はアルカリゲネスsp.No.4FERM−PNo.
6216の生産するNAD(P)−CDHの30℃における
至適PHを示す図であり、第6図は本NAD(P)−
CDHの37℃におけるPH安定性を示す図であり、
第7図は本NAD(P)−CDHの至適温度を示す図
であり、第8図は本NAD(P)−CDHの熱安定性
を示す図である。
6217の生産するNAD(P)−CDHの30℃における
至適PHを示す図であり、第2図は本NAD(P)−
CDHの37℃におけるPH安定性を示す図であり、
第3図は本NAD(P)−CDHの至適温度を示す図
であり、第4図は本NAD(P)−CDHの熱安定性
を示す図である。 第5図はアルカリゲネスsp.No.4FERM−PNo.
6216の生産するNAD(P)−CDHの30℃における
至適PHを示す図であり、第6図は本NAD(P)−
CDHの37℃におけるPH安定性を示す図であり、
第7図は本NAD(P)−CDHの至適温度を示す図
であり、第8図は本NAD(P)−CDHの熱安定性
を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ノカルジア属、アルカリゲネス属、プロテウ
ス属に属するNAD(P)依存性コレステロール脱
水素酵素生産菌を培養し、培養物からNAD(P)
依存性コレステロール脱水素酵素を採取すること
を特徴とするNAD(P)依存性コレステロール脱
水素酵素の製造法。 2 ノカルジア属に属する菌株がノカルジアsp.
No.Ch2−1(Nocardia sp.No.Ch2−1)FERM−
PNo.6217である特許請求の範囲第1項記載の
NAD(P)依存性コレステロール脱水素酵素の製
造法。 3 アルカリゲネス属に属する菌株がアルカリゲ
ネスsp.No.4(Alcaligenes sp.No.4)FERM−P
No.6216である特許請求の範囲第1項記載のNAD
(P)依存性コレステロール脱水素酵素の製造法。 4 プロテウス属に属する菌株がプロテウス・ブ
ルガリスIAM1025(Proteus vulugaris
IAM1025)である特許請求の範囲第1項記載の
NAD(P)依存性コレステロール脱水素酵素の製
造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56186183A JPS5889183A (ja) | 1981-11-19 | 1981-11-19 | Nad(p)依存性コレステロ−ル脱水素酵素の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56186183A JPS5889183A (ja) | 1981-11-19 | 1981-11-19 | Nad(p)依存性コレステロ−ル脱水素酵素の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5889183A JPS5889183A (ja) | 1983-05-27 |
| JPH0218064B2 true JPH0218064B2 (ja) | 1990-04-24 |
Family
ID=16183835
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56186183A Granted JPS5889183A (ja) | 1981-11-19 | 1981-11-19 | Nad(p)依存性コレステロ−ル脱水素酵素の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5889183A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3059735B2 (ja) * | 1989-10-13 | 2000-07-04 | 旭化成工業株式会社 | L―カルニチンデヒドロゲナーゼおよびその製造法 |
| JP2000516454A (ja) * | 1996-07-24 | 2000-12-12 | ヘレナ ラボラトリーズ コーポレイション | コレステロール分離と蛍光分析 |
-
1981
- 1981-11-19 JP JP56186183A patent/JPS5889183A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5889183A (ja) | 1983-05-27 |
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