JPH0227940B2 - - Google Patents
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- JPH0227940B2 JPH0227940B2 JP60063875A JP6387585A JPH0227940B2 JP H0227940 B2 JPH0227940 B2 JP H0227940B2 JP 60063875 A JP60063875 A JP 60063875A JP 6387585 A JP6387585 A JP 6387585A JP H0227940 B2 JPH0227940 B2 JP H0227940B2
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、水蒸気透過率の小さい、すなわち水
蒸気バリア性にすぐれた金属蒸着層を有する防湿
用ポリプロピレンフイルムに関するものである。 [従来の技術と問題点] ポリプロピレンは防湿性に優れているといわれ
ているが、水蒸気透過率は、10(g/m2日/15μ
m)以上と比較的に大きく、高い防湿が要求され
る2(g/m2日/15μm)以下、好ましくは1
(g/m2日/15μm)以下にはほど遠い。 このため、二軸延伸ポリプロピレンフイルム
(以下OPFと略称する)にAlなどの金属蒸着層を
設ける試みがなれさたが、50〜100Å程度の薄い
金属蒸着層では高い防湿性が得られないので、
200〜1800Åの厚い金属蒸着層を設けることが検
討された。 しかし、このような金属蒸着層を設けたフイル
ムには次のような重大な欠点を有していた。 OPFに厚く金属を蒸着するために、OPFが
蒸着金属の熱によつて部分寸法変化し、フイル
ムの平面性が悪くなる。 蒸着金属とOPFとの接着力が弱く、セロハ
ンテープによる剥離テストでも容易に金属が剥
離する。このため蒸着金属の上に他のフイルム
や布、紙などの他の素材をラミネート出来な
い。 蒸着金属の厚さが500Å以上に厚くなると蒸
着面同志あるいは蒸着面とフイルム面とが接し
た時に、ブロツキングを起こし、事実上巻きと
れない。 本発明は、上記欠点を解消せしめ、防湿性が高
く、しかも蒸着金属の付着力が大きく、かつ金属
蒸着面同志あるいは金属蒸着面と該ポリプロピレ
ンフイルム面とが接した時でもブロツキングしな
い金属蒸着されたポリプロピレンフイルムを提供
せんとするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリプロピレン100重量部に、極性
基を実質的に含まない石油樹脂および極性基を実
質的に含まないテルペン樹脂から選ばれ樹脂の1
種以上が5〜100重量部、好ましくは10〜29重量
部混合されたポリプロピレンフイルムに金属蒸着
層が設けられてなり、かつ該ポリプロピレンフイ
ルムのガラス転移温度が10〜50℃であり、しかも
該ポリプロピレンフイルムの少なくとも金属蒸着
側は表面から100Åまでの表層部に、イミノ型ま
たは/およびアミノ型の窒素原子を炭素原子100
個当り2個以上有することを特徴とする水蒸気バ
リア性にすぐれたポリプロピレンフイルムに関す
るものである。 本発明のフイルムに適用されるポリプロピレン
は特に限定されるものではないが、アイソタクチ
ツクインデツクス()が93%以上、テトラリン
中で測定した極限粘度[η]は0.8〜4(dl/g)、
特に1.0〜2.2(dl/g)の範囲のものが望ましい。
プロピレン以外の第2成分、例えばエチレン、ブ
テン、ヘキセン、無水マレイン酸などをランダ
ム、ブロツクあるいはグラフト共重合させてもよ
いが、本発明の主旨からしてホモポリマーである
ことが好ましい。なお、ポリプロピレンには公知
の添加剤、例えば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定
剤、すべり剤、帯電防止剤、ブロツキング防止
剤、充填材、粘度調整剤、着色防止剤などを含有
させてもよい。 極性基を実質的に含まない石油樹脂とは、水酸
基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)、ハロゲ
ン基(−X)、スルフオン基(−SO3Y、ただし、
YはH、Na、1/2Mgなど)などおよびそれらの
変成体などからなる極性基を有さない石油樹脂、
すなわち石油系不飽和炭化水素を直接原料とする
シクロペンタジエン系、あるいは高級オレフイン
系炭化水素を主原料とする樹脂である。さらに該
石油樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと略称す
る)は50℃以上、好ましくは76℃以上のものが本
発明のポリプロピレンフイルムにとつて好まし
い。なお、Tgの上限は特に限定されないが、通
常約120℃以下のものが多い。 また、該石油樹脂に水素を添加させ、その水添
率を80%以上、好ましくは95%以上とした水添石
油樹脂が本発明のポリプロピレンフイルムの場合
は特に好ましい。代表的な該樹脂としては、例え
ばTgが76℃以上で水添率が95%以上のポリジシ
クロペンタジエン等の高Tg完全水添脂環族石油
樹脂が本発明に特にふさわしい。 また、極性基を実質的に含まないテルペン樹脂
とは、水酸基、アルデヒド基、ケトン基、カルボ
キシル基と、ハロゲン基、スルフオン基など、お
よびそれらの変成体などからなる極性基を有さな
いテルペン樹脂、すなわち(C5H8)oの組成の炭
化水素およびそれらから導かれる変成化合物であ
る。nは2〜20程度の自然数である。 テルペン樹脂のことを別称してテルペノイドと
呼ぶこともある。代表的な化合物名としては、ピ
ネン、ジペンテン、カレン、ミルセン、オシメ
ン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、サビ
ネン、トリシクレン、ビサボレン、ジンギベレ
ン、サンタレン、カンホレン、ミレン、トタレ
ン、などがあり、本発明のフイルムの場合、水素
を付加させ、その水添率を80%以上、好ましくは
90%以上とするのが望ましく、特に水添βピネ
ン、水添ジペンテンなどが好ましい。 このように水添した樹脂を使うことが本発明の
場合重要で、臭素価として10以下、好ましくは5
以下、さらに好ましくは1以下のものがよい。 本発明のポリプロピレンフイルムは、前記のポ
リプロピレン100重量部に、前記の極性基を含ま
ない石油樹脂あるいはテルペン樹脂の1種以上が
5〜100重量部、好ましくは10〜29重量部混合さ
れたフイルムであつて、そのフイルムはガラス転
移温度Tgが10〜50℃、好ましくは20〜40℃であ
り、かつ、該フイルムの少なくとも金属蒸着側は
表面から100Åまでの表層にイミノ型または/お
よびアミノ型の窒素原子を炭素原子100個当り2
個以上有するものである。 極性基を含まない上記樹脂の混合量が、100重
量部以上、好ましくは29重量部以上の場合、フイ
ルムの機械的、熱的、化学的特性が劣るのみなら
ず、たとえ本発明のポリプロピレンフイルムのよ
うに表層を特殊処理しても上記混合樹脂がフイル
ム表面にブリードアウトし、接着性、特に蒸着金
属との接着性、透明性、外観を悪化させ、さらに
植物油、鉱物油などの油透過性が増大し、フイル
ム表面に油がしみ出たり、フイルム表面の印刷イ
ンキを溶出したりして外観不良になるなどの重大
な欠点を生じる。 また、上記樹脂の混合量が、5重量部未満、好
ましくは10重量部未満の場合、ガラス転移温度
Tgの値によらず金属蒸着を有していても水蒸気
バリア性がほとんど向上しない。このように、特
に添加量が10〜29重量部と少ない場合に、本発明
の効果は著しくなる。 また、Tgの値が10℃末満、好ましくは20℃未
満の場合、フイルムが変形しない上限厚さまで金
属蒸着しても、本発明の目的である水蒸気透過率
が2(g/m2日/15μm)以下、好ましくは1
(g/m2日/15μm)以下に低下せず、さらに、
機械的性質の向上も認められない。 一方、Tgの値が50℃、好ましくは40℃を越え
る場合は、本発明のポリプロピレンフイルムの機
械的性質などが著しく劣つたものになり、蒸着、
ラミネート、印刷などの工程でトラブルが生じ
る。 また、該ポリプロピレンフイルムに特殊な表面
処理をして少なくとも片側の表面から100Åでの
表層部に、イミノ型または/およびアミノ型の窒
素原子を炭素原子100個当り2個以上、好ましく
は4個以上有していなければならない。これは、
本発明のフイルムには石油樹脂あるいはテルペン
樹脂が添加されているにもかかわらず優れた耐油
性、接着性・印刷性、ブリードアウト防止性、表
面硬化性を有するのみならず、公知の方法で得ら
れるよりも優れた水蒸気バリア性を付与するのに
必要なためである。もちろん、炭素原子100個当
りの窒素原子の数が2未満の公知の空気中でのコ
ロナ放電処理などでは、本発明の目的である優れ
た防湿性、接着性、印刷性、耐ブロツキング性な
どを付与することができない。炭素原子100個当
りの窒素原子の数(以下、Ncと略称する)の上
限は特に限定されないが、20個以下が好ましく、
15個以下がより好ましい。 なお、本発明のポリプロピレンフイルムの場
合、分子鎖が配向していても、配向してなくても
よいが、添加量を少なくしてTg値を上げたり、
さらには機械的性質、光学的性質、熱的性質など
の点から分子鎖が配向している方が好ましい。特
に2軸に配向し、しかもフイルム面内でバランス
していること、すなわち、複屈折が絶対値で
0.025以下、好ましくは0.015以下が望ましい。ま
た、膜面配向の目安である縦方向の屈折率と横方
向の屈折率の和の1/2値から厚さ方向の屈折率を
引いた値は0.006〜0.012の範囲のものがフイルム
表層の劈開や耐油性などの点で好ましいものであ
る。 さらに、本発明のポリプロピレンフイルムは、
結晶化度が50%以上、好ましくは60〜80%である
のが望ましく、また、厚さは0.5〜1000μm、好ま
しくは4〜250μm、さらに好ましくは8〜60μm
の範囲のものが望ましい。 本発明のポリプロピレンフイルムは、上記した
ようにポリプロピレンに極性基を含まない石油樹
脂および極性基を含まないテルペン樹脂から選ば
れた樹脂を1種以上混合したものであるが、これ
らの樹脂にさらに他の樹脂が添加される場合、そ
の量は30部未満、好ましくは20部未満が望まし
い。また、他の樹脂としては、ポリプロピレン以
外のポリオレフイン、極性基を含む石油樹脂、極
性基を含むテルペン樹脂などがある。 本発明の金属蒸着層とは、公知の金属蒸着方
法、例えば真空蒸着法やスパツタリング法などに
より形成された金属層である。その層の金属とし
ては、Al、Zn、Ni、Cr、Co、Fe、Au、Paなど
の単体あるいは合金などいずれであつてもよいが
Al、Zn、Niが好ましい。また、金属蒸着層の厚
さは、特に限定されないがフイルムの一方の面に
つき100〜2000Å、特に200〜1000Åとするのが好
ましい。 本発明の防湿用フイルムは、上記本発明のポリ
プロピレンフイルムのNcが特定の値を有する面
に金属蒸着層を形成したもので、その蒸着層の形
成はフイルムの一方の面でもよく、また、両面で
あつてもよい。 本発明の防湿用フイルムは、水蒸気の透過を避
けたい用途、特に水蒸気透過率が2(g/m2日/
15μm)以下を要する用途、例えば、医薬品、食
品、工業品等の包装用に好ましい。 なお、本発明の防湿ポリプロピレンフイルムに
ヒートシール性などを付与するためにポリプロピ
レン、ポリエチレンなどの他のポリマーをラミネ
ートしてもよく、特にポリプロピレン、エチレン
プロピレン共重合体、アイオノマーなどは本発明
のフイルムに好ましい。 次に本発明の防湿用フイルムの製造方法につい
て説明する。 ポリプロピレンに、上記特定の石油樹脂あるい
はテルペン樹脂を添加し、樹脂温度で240℃を越
えない温度、好ましくは180〜220℃の最高温度で
融解、均一混合させたのち、口金から吐出させ、
冷却ドラム上にキヤストすることにより、無延伸
フイルムが得られる。 なお、このとき樹脂温度が240℃、好ましくは
220℃を越えると本発明の目的とする優れた特性
のフイルムが得られないばかりか、該樹脂が熱分
解したり、飛散したりするのである。また、冷却
ドラムの表面温度はあとの工程との関係によつて
も変わるが、60〜120℃、好ましくは95〜110℃の
範囲のものがよい。 つづいてキヤストした上記のフイルムを、一軸
配向、二軸配向、あるいは多軸配向させたり、あ
るいは熱処理をして、Tgを特定範囲内にするこ
とにより配向フイルムとすることができる。この
場合、配向を与える方法は任意の公知の方法、例
えば、ロール延伸、圧延、テンター延伸、デイス
ク延伸、ベルト延伸およびその組み合せなどを用
いることができる。この時、Tgの値が上記特定
範囲に入るように配向させる必要があり、例えば
逐次二軸延伸の場合、最初の縦延伸倍率は6〜10
倍、横延伸倍率は6〜12倍程度がよい。 さらに、上記フイルムを炭酸ガス、窒素ガスな
どの存在下で、かつ実質上酸素のない雰囲気中で
コロナ放電処理あるいはプラズマ処理をして表面
から100Åまでの極表層部にイミノ型または/お
よびアミノ型の窒素原子を導入するのである。代
表的な該表面処理法としては、例えば特公昭57−
30854号などに示されている様に本質的に窒素N2
と二酸化炭素CO2の混合ガス(N2/CO2=100/
0〜50/50体積比)雰囲気下で、しかも酸素濃度
0.1vol%以下の雰囲気下でコロナ放電処理する。
あるいは種々の気体をプラズマ状態におきフイル
ム表面を化学変性させる方法、例えば特開昭59−
98140号などがある。 かくして得られた本発明のポリプロピレンフイ
ルムのNcが2個以上の面に、公知蒸着法により
金属層を形成せしめ、本発明の防湿用フイルムと
することができる。 [作用] 本発明の作用は明確に解明されていないが、上
述のようにポリプロピレンに特定の樹脂を添加
し、特定のTgを有したポリプロピレンフイルム
とし、さらに、その表面に特殊な表面処理をして
フイルム表面に特定の原子が結合した状態の層を
形成し、その層の上に金属蒸着層を形成したこと
によつて、上記層がフイルム表面のごとく表層部
に均一なバリア膜的な存在となると共に蒸着金属
の接着力を高めているものと考えられる。 [発明の効果] 本発明は、ポリプロピレンに特定の樹脂を混合
し、しかもガラス転移温度Tgを10〜50℃と通常
のポリプロピレンのTg(0℃)に比べて非常に高
くし、しかも該樹脂の混合されたフイルムの極表
層部に特定の原子を入れ、その面上に金属蒸着層
を設けたため、次の優れた効果を奏するものであ
る。すなわち、 (1) 水蒸気透過率が2(g/m2日/15μm)以下
という優れたバリア性を示す。 (2) 本発明のポリプロピレンフイルムに添加剤と
して添加された有機系の化合物が、表面活性化
処理をしてもフイルム表面に実質上ブリードア
ウトしないため、蒸着金属と強い接着力が得ら
れる。 (3) 蒸着金属面同志あるいは蒸着金属面と他の素
材との間は易滑性にすぐれ、ブロツキングを起
こさない。 (4) 耐油性、耐劈開性にすぐれるため、印刷性、
ラミネート適性にすぐれ、油ものの多層ラミネ
ート包装用途にも優れたガスバリア素材とな
る。 (5) 本発明のポリプロピレンフイルムに配向を与
えたのち、室温に放置しておいても、フイルム
が経時と共にほとんど収縮しなくなる。このた
め製膜直後のエージング工程が不要になるばか
りか、ロール上での巻締りもなくなるため、生
産性が大幅に向上する。 次に本発明で使つた用語の定義および測定法に
ついて説明する。 (1) 水蒸気透過率はJIS Z−0208に従い、40℃、
90%RHで測定した値で[g/m2・日/フイル
ム厚さ]の単位で表わす。 ただし、本発明の防湿用フイルムのごとく蒸
着層を有する場合は、蒸着層を含めた厚さをフ
イルム厚さとする) (2) 極限粘度[η]は、ASTM D 1601に従つ
てテトラリン中で測定したもので、dl/g単位
で表わす。 (3) アイソタクチツクインデツクス()は、試
料のフイルムを約1cm平方の大きさに切り、こ
れをソツクスレー抽出器に入れ沸騰メチルアル
コールで6時間抽出する。抽出した試料を60℃
で6時間真空乾燥する。これから重量W(mg)
の試料をとり、これを再びソツクスレー抽出器
に入れて、沸騰N−ヘプタンで6時間抽出す
る。次いで、この試料を取り出し、アセトンで
十分洗浄した後、60℃で6時間真空乾燥した
後、重量を測定する。その重量W′(mg)とする
と、アイソタクチツクインデツクスは次式で求
められる。 アイソタクチツクインデツクス(%) =100×W′/W (4) ガラス転移温度(Tg)は、サンプル10mgを
走査型熱量計DSC−型(Perkin Elmer社製)
にセツトし、窒素気流下に昇温速度40℃/分の
速度で−20℃からスタートさせてサーモグラフ
を書かせ、ベースラインから吸熱ピークのずれ
る温度と、もどる温度との算術平均値をとつた
温度をTgとする。もちろん、サンプルが複合
フイルムであつてもこの方法で測定すればよ
い。 (5) 臭素価は、JIS K−2543−1979によつて測定
する。試料油100g中の不飽和成分に付加され
る臭素のg数をいう。 (6) 屈折率Nは、Abbeの屈折計を用いNa−D線
を光源とし、マウント液としてサリチル酸メチ
ルを用いて、接眼レンズの偏光板の方向を変え
て特定方向の屈折率を全反射法により測定す
る。 (7) イミノ型または/およびアミノ型の窒素原子
は、ポリプロピレンポリマー鎖の炭素に直接結
合しており、その量はESCA法の測定値を用い
る。 ESCA法とは軟X線励起光電子分光法の略称
であつて、軟X線の照射によつて試料化合物中
の原子から叩き出された光電子の分光スペクト
ルから試料の表面近傍の元素の種類および化学
結合状態を分析する方法である。ESCA法では
炭化水素系高分子物質に対して光電子の透過能
が小さく、該高分子物質のESCAによる測定は
その表面が100Å以内特に極表層部の情報が相
対的に強く得られる特徴を有する。 本発明で言うアミノ型または/およびイミノ
型窒素とはESCA法によつて同定される結合窒
素であつて、アミノ基、イミノ基に代表される
ESCAで測定される結合窒素の1S軌道(N1s)
スペクトルの結合エネルギーが397.0〜402.5eV
の範囲(但しポリプロピレンにおけるC1sのメ
インピークを285.0evとする)にピークを有す
るものである(以下単にアミノ型又は/及びイ
ミノ型窒素という)。 具体的には、国際電気株式会社製のESCAス
ペクトロメーターEG−200型を用い、処理フイ
ルムの処理面のN1sスペクトルとC1sスペクトル
を測定し、N1sスペクトルのうちアミノ型又
は/及びイミノ型窒素の結合エネルギーに対応
するピークの積分強度と、C1sスペクトルの積
分強度の比を算出した。 (8) 表面の改質された層の深さは、株式会社日立
製作所の透過型電子顕微鏡HU−12型を用い、
表面処理フイルムの表層断面を、オスミツク酸
染色法によつて観察した。オスミツク酸は、改
質された層を染色し、還元結合されたオスミウ
ムが電子顕微鏡における像コントラストを形成
するので、改質された層の深さを知ることがで
きる。 (9) 接着力は、フイルムにAlを厚さが600Å程度
になるようにベルジヤ型高真空蒸着装置を用い
約1×10-5mmHgの真空度で蒸着する。そして、
その蒸着面にセロフアン粘着テープ(ニチバン
製“セロテープ”を使用)をはりつけ、急速に
セロフアンテープを剥離し、Al蒸着膜の剥離
状態で評価する。 〇:Al蒸着膜の剥離面積が90%以上 △: 〃 が50%以上90%未満 ×: 〃 が50%未満 (10) 油のしみ出しは、フイルムをインパルスシー
ル法によつて、10cm角の袋状にし、その中に日
清サラダ油(日清製油(株)製)を10c.c.封入し、該
袋を40℃の恒温槽中に放置して油のしみだしを
観察する。油がフイルムの表面にしみ出した時
はフイルムの光沢度が急変するので肉眼で測定
できる。 〇:しみ出しが30日を越えるもの △: 〃 1〜30日のもの ×: 〃 1日未満のもの [実施例] 実施例に基づいて本発明の実施態様を説明す
る。 実施例1、2、比較例1〜3 ポリプロピレンとして、三井東圧(株)製、三井
“ノーブレン”JS1429(テトラリン中での測定極
限粘度[η]=2.25dl/g、アイソタクチツクイ
ンデツクス=98%)を用い、特定の水添石油樹
脂として、エツソ化学(株)の無極性のポリジシクロ
ペンタジエンを主成分とする“エスコレツ”5320
を用いた。該ポリプロピレン樹脂100重量部に対
し、“エスコレツ”5320を25重量部を均一にブレ
ンドした原料を押出機に供給し、溶融温度を220
℃にして押出したのち、85℃に保たれたキヤステ
イングドラム上にキヤストして無延伸フイルムを
得た。該フイルムを直ちに135℃に保たれている
熱風オーブン加熱式縦延伸ロールに導入し、長手
方向に7倍延伸し、続いて158℃に加熱されたテ
ンター内で横方向に10倍延伸し、161℃で10秒間、
横方向に5%のリラツクスを許しながら熱処理を
し、つづいて各種雰囲気下にてフイルムの片面に
コロナ放電処理をして、厚さ15μmの二軸配向ポ
リプロピレンフイルムを得た。かくして得られた
フイルムのコロナ放電処理面にAlを10-4mmHgの
真空下で厚さ500Åに蒸着して巻取つた。かくし
て得られた防湿用ポリプロピレンフイルムTg、
Nc、防湿性、接着性などの諸特性を測定して表
1に示した。 表1から、同一のA原反であつても表面処理の
仕方、すなわちNcの値によつて防湿性すなわち、
水蒸気透過率、Al蒸着膜の接着力、ブロツキン
グ性が大きく異なり、Ncの値は2以上のもので
なくてはならないことが判る。 また、例えNcの値が2以上であつても、特定
の石油樹脂が添加された原反でないと防湿性が大
幅に劣つたものになることが判る。 【表】
蒸気バリア性にすぐれた金属蒸着層を有する防湿
用ポリプロピレンフイルムに関するものである。 [従来の技術と問題点] ポリプロピレンは防湿性に優れているといわれ
ているが、水蒸気透過率は、10(g/m2日/15μ
m)以上と比較的に大きく、高い防湿が要求され
る2(g/m2日/15μm)以下、好ましくは1
(g/m2日/15μm)以下にはほど遠い。 このため、二軸延伸ポリプロピレンフイルム
(以下OPFと略称する)にAlなどの金属蒸着層を
設ける試みがなれさたが、50〜100Å程度の薄い
金属蒸着層では高い防湿性が得られないので、
200〜1800Åの厚い金属蒸着層を設けることが検
討された。 しかし、このような金属蒸着層を設けたフイル
ムには次のような重大な欠点を有していた。 OPFに厚く金属を蒸着するために、OPFが
蒸着金属の熱によつて部分寸法変化し、フイル
ムの平面性が悪くなる。 蒸着金属とOPFとの接着力が弱く、セロハ
ンテープによる剥離テストでも容易に金属が剥
離する。このため蒸着金属の上に他のフイルム
や布、紙などの他の素材をラミネート出来な
い。 蒸着金属の厚さが500Å以上に厚くなると蒸
着面同志あるいは蒸着面とフイルム面とが接し
た時に、ブロツキングを起こし、事実上巻きと
れない。 本発明は、上記欠点を解消せしめ、防湿性が高
く、しかも蒸着金属の付着力が大きく、かつ金属
蒸着面同志あるいは金属蒸着面と該ポリプロピレ
ンフイルム面とが接した時でもブロツキングしな
い金属蒸着されたポリプロピレンフイルムを提供
せんとするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリプロピレン100重量部に、極性
基を実質的に含まない石油樹脂および極性基を実
質的に含まないテルペン樹脂から選ばれ樹脂の1
種以上が5〜100重量部、好ましくは10〜29重量
部混合されたポリプロピレンフイルムに金属蒸着
層が設けられてなり、かつ該ポリプロピレンフイ
ルムのガラス転移温度が10〜50℃であり、しかも
該ポリプロピレンフイルムの少なくとも金属蒸着
側は表面から100Åまでの表層部に、イミノ型ま
たは/およびアミノ型の窒素原子を炭素原子100
個当り2個以上有することを特徴とする水蒸気バ
リア性にすぐれたポリプロピレンフイルムに関す
るものである。 本発明のフイルムに適用されるポリプロピレン
は特に限定されるものではないが、アイソタクチ
ツクインデツクス()が93%以上、テトラリン
中で測定した極限粘度[η]は0.8〜4(dl/g)、
特に1.0〜2.2(dl/g)の範囲のものが望ましい。
プロピレン以外の第2成分、例えばエチレン、ブ
テン、ヘキセン、無水マレイン酸などをランダ
ム、ブロツクあるいはグラフト共重合させてもよ
いが、本発明の主旨からしてホモポリマーである
ことが好ましい。なお、ポリプロピレンには公知
の添加剤、例えば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定
剤、すべり剤、帯電防止剤、ブロツキング防止
剤、充填材、粘度調整剤、着色防止剤などを含有
させてもよい。 極性基を実質的に含まない石油樹脂とは、水酸
基(−OH)、カルボキシ基(−COOH)、ハロゲ
ン基(−X)、スルフオン基(−SO3Y、ただし、
YはH、Na、1/2Mgなど)などおよびそれらの
変成体などからなる極性基を有さない石油樹脂、
すなわち石油系不飽和炭化水素を直接原料とする
シクロペンタジエン系、あるいは高級オレフイン
系炭化水素を主原料とする樹脂である。さらに該
石油樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと略称す
る)は50℃以上、好ましくは76℃以上のものが本
発明のポリプロピレンフイルムにとつて好まし
い。なお、Tgの上限は特に限定されないが、通
常約120℃以下のものが多い。 また、該石油樹脂に水素を添加させ、その水添
率を80%以上、好ましくは95%以上とした水添石
油樹脂が本発明のポリプロピレンフイルムの場合
は特に好ましい。代表的な該樹脂としては、例え
ばTgが76℃以上で水添率が95%以上のポリジシ
クロペンタジエン等の高Tg完全水添脂環族石油
樹脂が本発明に特にふさわしい。 また、極性基を実質的に含まないテルペン樹脂
とは、水酸基、アルデヒド基、ケトン基、カルボ
キシル基と、ハロゲン基、スルフオン基など、お
よびそれらの変成体などからなる極性基を有さな
いテルペン樹脂、すなわち(C5H8)oの組成の炭
化水素およびそれらから導かれる変成化合物であ
る。nは2〜20程度の自然数である。 テルペン樹脂のことを別称してテルペノイドと
呼ぶこともある。代表的な化合物名としては、ピ
ネン、ジペンテン、カレン、ミルセン、オシメ
ン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、サビ
ネン、トリシクレン、ビサボレン、ジンギベレ
ン、サンタレン、カンホレン、ミレン、トタレ
ン、などがあり、本発明のフイルムの場合、水素
を付加させ、その水添率を80%以上、好ましくは
90%以上とするのが望ましく、特に水添βピネ
ン、水添ジペンテンなどが好ましい。 このように水添した樹脂を使うことが本発明の
場合重要で、臭素価として10以下、好ましくは5
以下、さらに好ましくは1以下のものがよい。 本発明のポリプロピレンフイルムは、前記のポ
リプロピレン100重量部に、前記の極性基を含ま
ない石油樹脂あるいはテルペン樹脂の1種以上が
5〜100重量部、好ましくは10〜29重量部混合さ
れたフイルムであつて、そのフイルムはガラス転
移温度Tgが10〜50℃、好ましくは20〜40℃であ
り、かつ、該フイルムの少なくとも金属蒸着側は
表面から100Åまでの表層にイミノ型または/お
よびアミノ型の窒素原子を炭素原子100個当り2
個以上有するものである。 極性基を含まない上記樹脂の混合量が、100重
量部以上、好ましくは29重量部以上の場合、フイ
ルムの機械的、熱的、化学的特性が劣るのみなら
ず、たとえ本発明のポリプロピレンフイルムのよ
うに表層を特殊処理しても上記混合樹脂がフイル
ム表面にブリードアウトし、接着性、特に蒸着金
属との接着性、透明性、外観を悪化させ、さらに
植物油、鉱物油などの油透過性が増大し、フイル
ム表面に油がしみ出たり、フイルム表面の印刷イ
ンキを溶出したりして外観不良になるなどの重大
な欠点を生じる。 また、上記樹脂の混合量が、5重量部未満、好
ましくは10重量部未満の場合、ガラス転移温度
Tgの値によらず金属蒸着を有していても水蒸気
バリア性がほとんど向上しない。このように、特
に添加量が10〜29重量部と少ない場合に、本発明
の効果は著しくなる。 また、Tgの値が10℃末満、好ましくは20℃未
満の場合、フイルムが変形しない上限厚さまで金
属蒸着しても、本発明の目的である水蒸気透過率
が2(g/m2日/15μm)以下、好ましくは1
(g/m2日/15μm)以下に低下せず、さらに、
機械的性質の向上も認められない。 一方、Tgの値が50℃、好ましくは40℃を越え
る場合は、本発明のポリプロピレンフイルムの機
械的性質などが著しく劣つたものになり、蒸着、
ラミネート、印刷などの工程でトラブルが生じ
る。 また、該ポリプロピレンフイルムに特殊な表面
処理をして少なくとも片側の表面から100Åでの
表層部に、イミノ型または/およびアミノ型の窒
素原子を炭素原子100個当り2個以上、好ましく
は4個以上有していなければならない。これは、
本発明のフイルムには石油樹脂あるいはテルペン
樹脂が添加されているにもかかわらず優れた耐油
性、接着性・印刷性、ブリードアウト防止性、表
面硬化性を有するのみならず、公知の方法で得ら
れるよりも優れた水蒸気バリア性を付与するのに
必要なためである。もちろん、炭素原子100個当
りの窒素原子の数が2未満の公知の空気中でのコ
ロナ放電処理などでは、本発明の目的である優れ
た防湿性、接着性、印刷性、耐ブロツキング性な
どを付与することができない。炭素原子100個当
りの窒素原子の数(以下、Ncと略称する)の上
限は特に限定されないが、20個以下が好ましく、
15個以下がより好ましい。 なお、本発明のポリプロピレンフイルムの場
合、分子鎖が配向していても、配向してなくても
よいが、添加量を少なくしてTg値を上げたり、
さらには機械的性質、光学的性質、熱的性質など
の点から分子鎖が配向している方が好ましい。特
に2軸に配向し、しかもフイルム面内でバランス
していること、すなわち、複屈折が絶対値で
0.025以下、好ましくは0.015以下が望ましい。ま
た、膜面配向の目安である縦方向の屈折率と横方
向の屈折率の和の1/2値から厚さ方向の屈折率を
引いた値は0.006〜0.012の範囲のものがフイルム
表層の劈開や耐油性などの点で好ましいものであ
る。 さらに、本発明のポリプロピレンフイルムは、
結晶化度が50%以上、好ましくは60〜80%である
のが望ましく、また、厚さは0.5〜1000μm、好ま
しくは4〜250μm、さらに好ましくは8〜60μm
の範囲のものが望ましい。 本発明のポリプロピレンフイルムは、上記した
ようにポリプロピレンに極性基を含まない石油樹
脂および極性基を含まないテルペン樹脂から選ば
れた樹脂を1種以上混合したものであるが、これ
らの樹脂にさらに他の樹脂が添加される場合、そ
の量は30部未満、好ましくは20部未満が望まし
い。また、他の樹脂としては、ポリプロピレン以
外のポリオレフイン、極性基を含む石油樹脂、極
性基を含むテルペン樹脂などがある。 本発明の金属蒸着層とは、公知の金属蒸着方
法、例えば真空蒸着法やスパツタリング法などに
より形成された金属層である。その層の金属とし
ては、Al、Zn、Ni、Cr、Co、Fe、Au、Paなど
の単体あるいは合金などいずれであつてもよいが
Al、Zn、Niが好ましい。また、金属蒸着層の厚
さは、特に限定されないがフイルムの一方の面に
つき100〜2000Å、特に200〜1000Åとするのが好
ましい。 本発明の防湿用フイルムは、上記本発明のポリ
プロピレンフイルムのNcが特定の値を有する面
に金属蒸着層を形成したもので、その蒸着層の形
成はフイルムの一方の面でもよく、また、両面で
あつてもよい。 本発明の防湿用フイルムは、水蒸気の透過を避
けたい用途、特に水蒸気透過率が2(g/m2日/
15μm)以下を要する用途、例えば、医薬品、食
品、工業品等の包装用に好ましい。 なお、本発明の防湿ポリプロピレンフイルムに
ヒートシール性などを付与するためにポリプロピ
レン、ポリエチレンなどの他のポリマーをラミネ
ートしてもよく、特にポリプロピレン、エチレン
プロピレン共重合体、アイオノマーなどは本発明
のフイルムに好ましい。 次に本発明の防湿用フイルムの製造方法につい
て説明する。 ポリプロピレンに、上記特定の石油樹脂あるい
はテルペン樹脂を添加し、樹脂温度で240℃を越
えない温度、好ましくは180〜220℃の最高温度で
融解、均一混合させたのち、口金から吐出させ、
冷却ドラム上にキヤストすることにより、無延伸
フイルムが得られる。 なお、このとき樹脂温度が240℃、好ましくは
220℃を越えると本発明の目的とする優れた特性
のフイルムが得られないばかりか、該樹脂が熱分
解したり、飛散したりするのである。また、冷却
ドラムの表面温度はあとの工程との関係によつて
も変わるが、60〜120℃、好ましくは95〜110℃の
範囲のものがよい。 つづいてキヤストした上記のフイルムを、一軸
配向、二軸配向、あるいは多軸配向させたり、あ
るいは熱処理をして、Tgを特定範囲内にするこ
とにより配向フイルムとすることができる。この
場合、配向を与える方法は任意の公知の方法、例
えば、ロール延伸、圧延、テンター延伸、デイス
ク延伸、ベルト延伸およびその組み合せなどを用
いることができる。この時、Tgの値が上記特定
範囲に入るように配向させる必要があり、例えば
逐次二軸延伸の場合、最初の縦延伸倍率は6〜10
倍、横延伸倍率は6〜12倍程度がよい。 さらに、上記フイルムを炭酸ガス、窒素ガスな
どの存在下で、かつ実質上酸素のない雰囲気中で
コロナ放電処理あるいはプラズマ処理をして表面
から100Åまでの極表層部にイミノ型または/お
よびアミノ型の窒素原子を導入するのである。代
表的な該表面処理法としては、例えば特公昭57−
30854号などに示されている様に本質的に窒素N2
と二酸化炭素CO2の混合ガス(N2/CO2=100/
0〜50/50体積比)雰囲気下で、しかも酸素濃度
0.1vol%以下の雰囲気下でコロナ放電処理する。
あるいは種々の気体をプラズマ状態におきフイル
ム表面を化学変性させる方法、例えば特開昭59−
98140号などがある。 かくして得られた本発明のポリプロピレンフイ
ルムのNcが2個以上の面に、公知蒸着法により
金属層を形成せしめ、本発明の防湿用フイルムと
することができる。 [作用] 本発明の作用は明確に解明されていないが、上
述のようにポリプロピレンに特定の樹脂を添加
し、特定のTgを有したポリプロピレンフイルム
とし、さらに、その表面に特殊な表面処理をして
フイルム表面に特定の原子が結合した状態の層を
形成し、その層の上に金属蒸着層を形成したこと
によつて、上記層がフイルム表面のごとく表層部
に均一なバリア膜的な存在となると共に蒸着金属
の接着力を高めているものと考えられる。 [発明の効果] 本発明は、ポリプロピレンに特定の樹脂を混合
し、しかもガラス転移温度Tgを10〜50℃と通常
のポリプロピレンのTg(0℃)に比べて非常に高
くし、しかも該樹脂の混合されたフイルムの極表
層部に特定の原子を入れ、その面上に金属蒸着層
を設けたため、次の優れた効果を奏するものであ
る。すなわち、 (1) 水蒸気透過率が2(g/m2日/15μm)以下
という優れたバリア性を示す。 (2) 本発明のポリプロピレンフイルムに添加剤と
して添加された有機系の化合物が、表面活性化
処理をしてもフイルム表面に実質上ブリードア
ウトしないため、蒸着金属と強い接着力が得ら
れる。 (3) 蒸着金属面同志あるいは蒸着金属面と他の素
材との間は易滑性にすぐれ、ブロツキングを起
こさない。 (4) 耐油性、耐劈開性にすぐれるため、印刷性、
ラミネート適性にすぐれ、油ものの多層ラミネ
ート包装用途にも優れたガスバリア素材とな
る。 (5) 本発明のポリプロピレンフイルムに配向を与
えたのち、室温に放置しておいても、フイルム
が経時と共にほとんど収縮しなくなる。このた
め製膜直後のエージング工程が不要になるばか
りか、ロール上での巻締りもなくなるため、生
産性が大幅に向上する。 次に本発明で使つた用語の定義および測定法に
ついて説明する。 (1) 水蒸気透過率はJIS Z−0208に従い、40℃、
90%RHで測定した値で[g/m2・日/フイル
ム厚さ]の単位で表わす。 ただし、本発明の防湿用フイルムのごとく蒸
着層を有する場合は、蒸着層を含めた厚さをフ
イルム厚さとする) (2) 極限粘度[η]は、ASTM D 1601に従つ
てテトラリン中で測定したもので、dl/g単位
で表わす。 (3) アイソタクチツクインデツクス()は、試
料のフイルムを約1cm平方の大きさに切り、こ
れをソツクスレー抽出器に入れ沸騰メチルアル
コールで6時間抽出する。抽出した試料を60℃
で6時間真空乾燥する。これから重量W(mg)
の試料をとり、これを再びソツクスレー抽出器
に入れて、沸騰N−ヘプタンで6時間抽出す
る。次いで、この試料を取り出し、アセトンで
十分洗浄した後、60℃で6時間真空乾燥した
後、重量を測定する。その重量W′(mg)とする
と、アイソタクチツクインデツクスは次式で求
められる。 アイソタクチツクインデツクス(%) =100×W′/W (4) ガラス転移温度(Tg)は、サンプル10mgを
走査型熱量計DSC−型(Perkin Elmer社製)
にセツトし、窒素気流下に昇温速度40℃/分の
速度で−20℃からスタートさせてサーモグラフ
を書かせ、ベースラインから吸熱ピークのずれ
る温度と、もどる温度との算術平均値をとつた
温度をTgとする。もちろん、サンプルが複合
フイルムであつてもこの方法で測定すればよ
い。 (5) 臭素価は、JIS K−2543−1979によつて測定
する。試料油100g中の不飽和成分に付加され
る臭素のg数をいう。 (6) 屈折率Nは、Abbeの屈折計を用いNa−D線
を光源とし、マウント液としてサリチル酸メチ
ルを用いて、接眼レンズの偏光板の方向を変え
て特定方向の屈折率を全反射法により測定す
る。 (7) イミノ型または/およびアミノ型の窒素原子
は、ポリプロピレンポリマー鎖の炭素に直接結
合しており、その量はESCA法の測定値を用い
る。 ESCA法とは軟X線励起光電子分光法の略称
であつて、軟X線の照射によつて試料化合物中
の原子から叩き出された光電子の分光スペクト
ルから試料の表面近傍の元素の種類および化学
結合状態を分析する方法である。ESCA法では
炭化水素系高分子物質に対して光電子の透過能
が小さく、該高分子物質のESCAによる測定は
その表面が100Å以内特に極表層部の情報が相
対的に強く得られる特徴を有する。 本発明で言うアミノ型または/およびイミノ
型窒素とはESCA法によつて同定される結合窒
素であつて、アミノ基、イミノ基に代表される
ESCAで測定される結合窒素の1S軌道(N1s)
スペクトルの結合エネルギーが397.0〜402.5eV
の範囲(但しポリプロピレンにおけるC1sのメ
インピークを285.0evとする)にピークを有す
るものである(以下単にアミノ型又は/及びイ
ミノ型窒素という)。 具体的には、国際電気株式会社製のESCAス
ペクトロメーターEG−200型を用い、処理フイ
ルムの処理面のN1sスペクトルとC1sスペクトル
を測定し、N1sスペクトルのうちアミノ型又
は/及びイミノ型窒素の結合エネルギーに対応
するピークの積分強度と、C1sスペクトルの積
分強度の比を算出した。 (8) 表面の改質された層の深さは、株式会社日立
製作所の透過型電子顕微鏡HU−12型を用い、
表面処理フイルムの表層断面を、オスミツク酸
染色法によつて観察した。オスミツク酸は、改
質された層を染色し、還元結合されたオスミウ
ムが電子顕微鏡における像コントラストを形成
するので、改質された層の深さを知ることがで
きる。 (9) 接着力は、フイルムにAlを厚さが600Å程度
になるようにベルジヤ型高真空蒸着装置を用い
約1×10-5mmHgの真空度で蒸着する。そして、
その蒸着面にセロフアン粘着テープ(ニチバン
製“セロテープ”を使用)をはりつけ、急速に
セロフアンテープを剥離し、Al蒸着膜の剥離
状態で評価する。 〇:Al蒸着膜の剥離面積が90%以上 △: 〃 が50%以上90%未満 ×: 〃 が50%未満 (10) 油のしみ出しは、フイルムをインパルスシー
ル法によつて、10cm角の袋状にし、その中に日
清サラダ油(日清製油(株)製)を10c.c.封入し、該
袋を40℃の恒温槽中に放置して油のしみだしを
観察する。油がフイルムの表面にしみ出した時
はフイルムの光沢度が急変するので肉眼で測定
できる。 〇:しみ出しが30日を越えるもの △: 〃 1〜30日のもの ×: 〃 1日未満のもの [実施例] 実施例に基づいて本発明の実施態様を説明す
る。 実施例1、2、比較例1〜3 ポリプロピレンとして、三井東圧(株)製、三井
“ノーブレン”JS1429(テトラリン中での測定極
限粘度[η]=2.25dl/g、アイソタクチツクイ
ンデツクス=98%)を用い、特定の水添石油樹
脂として、エツソ化学(株)の無極性のポリジシクロ
ペンタジエンを主成分とする“エスコレツ”5320
を用いた。該ポリプロピレン樹脂100重量部に対
し、“エスコレツ”5320を25重量部を均一にブレ
ンドした原料を押出機に供給し、溶融温度を220
℃にして押出したのち、85℃に保たれたキヤステ
イングドラム上にキヤストして無延伸フイルムを
得た。該フイルムを直ちに135℃に保たれている
熱風オーブン加熱式縦延伸ロールに導入し、長手
方向に7倍延伸し、続いて158℃に加熱されたテ
ンター内で横方向に10倍延伸し、161℃で10秒間、
横方向に5%のリラツクスを許しながら熱処理を
し、つづいて各種雰囲気下にてフイルムの片面に
コロナ放電処理をして、厚さ15μmの二軸配向ポ
リプロピレンフイルムを得た。かくして得られた
フイルムのコロナ放電処理面にAlを10-4mmHgの
真空下で厚さ500Åに蒸着して巻取つた。かくし
て得られた防湿用ポリプロピレンフイルムTg、
Nc、防湿性、接着性などの諸特性を測定して表
1に示した。 表1から、同一のA原反であつても表面処理の
仕方、すなわちNcの値によつて防湿性すなわち、
水蒸気透過率、Al蒸着膜の接着力、ブロツキン
グ性が大きく異なり、Ncの値は2以上のもので
なくてはならないことが判る。 また、例えNcの値が2以上であつても、特定
の石油樹脂が添加された原反でないと防湿性が大
幅に劣つたものになることが判る。 【表】
Claims (1)
- 1 ポリプロピレン100重量部に、極性基を実質
的に含まない石油樹脂および極性基を実質的に含
まないテルペン樹脂から選ばれた樹脂の1種以上
が5〜100重量部混合されたポリプロピレンフイ
ルムに金属蒸着層が設けられてなり、かつ該ポリ
プロピレンフイルムのガラス転移温度が10〜50℃
であり、しかも該ポリプロピレンフイルムの少な
くとも金属蒸着側は表面から100Åまでの表層部
に、イミノ型または/およびアミノ型の窒素原子
を炭素原子100個当り2個以上有することを特徴
とする防湿用ポリプロピレンフイルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6387585A JPS61225049A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 防湿用ポリプロピレンフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6387585A JPS61225049A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 防湿用ポリプロピレンフイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61225049A JPS61225049A (ja) | 1986-10-06 |
| JPH0227940B2 true JPH0227940B2 (ja) | 1990-06-20 |
Family
ID=13241906
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6387585A Granted JPS61225049A (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 | 防湿用ポリプロピレンフイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
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Families Citing this family (3)
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| US6790524B2 (en) * | 2001-08-02 | 2004-09-14 | Toray Plastics (America), Inc. | Biaxially oriented polypropylene metallized film for packaging |
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-
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- 1985-03-29 JP JP6387585A patent/JPS61225049A/ja active Granted
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| JPS61225049A (ja) | 1986-10-06 |
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