JPH0229652B2 - - Google Patents
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- JPH0229652B2 JPH0229652B2 JP55115086A JP11508680A JPH0229652B2 JP H0229652 B2 JPH0229652 B2 JP H0229652B2 JP 55115086 A JP55115086 A JP 55115086A JP 11508680 A JP11508680 A JP 11508680A JP H0229652 B2 JPH0229652 B2 JP H0229652B2
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Description
この発明は薬物を含む粘着性のポリマー層を薄
くし、少量の薬物で高い治療効果及び薬物の有効
利用を可能にした薬物含有ポリマー層を皮膚との
接触面側に配し、且つ部材が身体の動きについて
ゆくよう粘着特性を維持する為、担持体と薬物含
有ポリマー層との間に柔軟な緩衝層を配してなる
治療部材に関わるものである。 従来、薬物を含有する粘着テープ製剤として、
プラスター、パツプ剤、あるいは、近年現われた
ステロイド粘着テープ製剤、例えばコルチコステ
ロイドを粘着剤層中に均一に溶解あるいは分散さ
せたものは、その中に含まれる薬物の有効利用率
が悪く、特に粘着基材中での移動速度の低い薬物
は、治療効果も低く、薬物の速効性が出ない等の
問題があつた。一方、かかる問題を解決する提案
として、粘着剤を担持体上に塗工後、この面に薬
物を含む溶液を塗布する方法があるが、この方法
では、製作直後と経時後では薬物の分布が異なり
粘着剤表面付近の薬物の濃度が変り、この為、作
成時と時間を経た後ではその薬理効力に差が生
じ、安定した治療効果が得られないという問題が
ある。 また担持体上に中間層と表面層とを構成する同
一のポリマーからなる2つの粘着剤層を形成し、
その表面層に薬物を含有させた粘着テープ製剤も
提案されているが、同一のポリマーからなるため
に2つの層は同じ挙動を示し中間層は表面層が適
用面に確実に粘着するのに寄与しないばかりか、
表面層中の薬物が中間層に移行し、表面層に高濃
度で薬物を保持しようとした初期の目的が達成で
きないという問題がある。 この発明者達は、これらの従来技術の情況に鑑
み、適用面側のみに高濃度の薬物を含む粘着性の
ポリマー層を有すると共に適用面に大なる有効接
着面積を提供し、しかも薬物は適用面に吸収され
たときのみに減少する構成のものの開発を目的と
して鋭意研究を重ねたところ、かかる目的を、柔
軟な担持体と、薬物を含有する薄い粘着性のポリ
マー層との間に、自在に変形して前記ポリマー層
と適用面との有効接着面積を増大せしめると共に
ポリマー層の粘着力に抗して復元せず且つ下記
イ)〜ホ)の要件を満足する柔軟な緩衝層を設け
ることによつて達成することに成巧したものであ
る。 イ 溶解指数値が10以下 ロ 薬物との溶解指数値差が0.5以上 ハ 薬物非移行性 ニ 10秒剪断クリープコンプライアンスが0.1〜
30×10-6cm2/dyne ホ 柔軟な非多孔性高分子材料 なお、本発明で用いる「溶解指数値」とは、一
般に“Solubility Parameter(SP)”と呼ばれる
値であり、モル凝集エネルギー密度の平方根(δ
=(E/V)1/2E:モル凝集エネルギー,V:分子
の容積)で表わされ、分子間力の大きさを示すも
のであつて、値が近いと溶解しやすく、値が離れ
ると溶解しにくくなるという溶解性の程度を示す
値である。(参考:Polymer Handbook 2nd
Ed.,J.Brandrup,E.H.Immergut,Editors
John Wiley & Sons,New York,1975) この発明の治療部材によれば、薄いポリマー層
とすることによつて少量の薬物でも単位体積当り
の薬物濃度を高くしたので、濃度勾配に起因して
経皮吸収される薬物が無駄なく吸収され、従つて
極めて吸収効率の高いものを提供するという特徴
を有するものである。 この発明を構成する担持体と、薬物非移行性の
柔軟な特定の緩衝層と、薬物と、該薬物を含有保
持する粘着性のポリマー層との組み合わせは、
各々に用いられる化合物の性状によつて決められ
る。また各々を構成する化合物の性状は一定の幅
を有するものであり、従つて近接する相互の化合
物の選択は、この発明の目的によつてなされるも
のである。 この発明で用いられる柔軟な担持体は、この発
明に係る治療部材の一つの表面、即ち適用面とは
反対の面を形成するものであり、また部材を支持
するものである。従つて担持体として用いられる
材料はポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
―酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ナイロンなどのフイルム又はシートであ
ることができ、またこれらフイルム又シートから
なる多孔質体、発泡体、紙、布、不織布などの通
気性シート状物であることができる。 担持体とポリマー層との間に介在される緩衝層
には、幾つかの機能が付与されている。その一つ
は適用面とポリマー層との接着面積を増大せしめ
る機能であり、他の一つは接着界面に剥離を誘発
させない機能である。そしてもう一つの機能は、
ポリマー層に配合されている薬物が該層及び担持
体に移行してくるのを阻止する機能である。 これらの機能は、次の少なくとも一つの性状を
満足する高分子材料を用いることによつて確実に
得ることができる。 その一つの性状は、10秒剪断クリープコンプラ
イアンスが0.1〜30×10-6cm2/dyneの範囲にある
ことである。クリープコンプライアンスとは特定
の条件下で測定された高分子材料の「ズレ易さ」
をいうものであつて、具体的には、平行板剪断ク
リーププラスト計器中に、平滑なフイルム(例え
ばポリテトラフルオロエチレンフイルム)上に
500μ厚に形成した試料体を載せたものを入れ、
加重をかけて、変形ズレ(d)と試料体面積
(A)と試料の厚さ(h)と加重の重力加速度
(F)を求め、下式にて測定される。 式 J(t)=AAd/hF ここでd及びhがcm、Fがdyneで表わされる
とき、J(t)はcm2/dyneで与えられる。 そしてJ(10)が0.1〜30×10-6cm2/dyneのと
き、適用面へのポリマー層の接着面積が増大され
ると共に界面剥離を誘発しないものである。 もう一つの性状は、溶解指数値(以下SP値と
いう)が10以下で、後述する薬物とのSP値差が
0.5以上有することにより、薬物を保持するポリ
マー層からの薬物の移行が確実に防止できる。な
お、溶解指数値の差は0.5以上あればよく、緩衝
層または薬物の溶解指数値のどちらが大きくても
本発明の効果に影響はないものである。そしてさ
らに好ましくはガラス転移点(Tg)が30℃以下
であることである。これらのSP値及びTgは、後
述するポリマー層との親和性、及び緩衝層の柔軟
性の点から決められる。 これら2つの性状を有する柔軟な緩衝層は、例
えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルのホモ
ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル―酢酸ビ
ニル共重合体の如きアクリル系共重合体、ポリビ
ニルアルキルエーテル、スチレン―イソプレン
(又はブタジエン)―スチレン共重合体、天然ゴ
ム、ポリ酢酸ビニル、エチレン―酢酸ビニル共重
合体の如きエチレン系共重合体、ポリシロキサン
の如き柔軟で且つ非多孔性の高分子材料から選択
され、さらに必要に応じてこれらに低分子量であ
るか或いはTgの低い樹脂、軟化剤などを配合す
ることができる。 ポリマー層は常温で粘着性を有すると共に薬物
を保持する機能を有するものである。そして好ま
しくは前記柔軟な緩衝層との分配係数が10以上で
ある物質で構成されていることである。 この発明において分配係数は ポリマー層中の薬物の濃度/緩衝層中の薬物の濃度の
関係を意味する。 ポリマー層は薄く形成されているにもかかわら
ず、通用面に対して充分な接着性を有しているこ
とが必要である。該層の厚みは約0.1〜30μmが好
ましく、これ以上の厚みで形成することは可能で
あるが、同一薬物量を用いての単位面積当りの薬
物含有濃度が低くなるので望ましくないものであ
る。 従つて、この発明は単位面積当り薬物含有濃度
の高いポリマー層を適用面に提供すると共に、ポ
リマー層中の薬物が適用面から吸収される以外に
減少することなく、しかも所望期間適用面に接着
固定させることができる治療部材を提供するもの
であることが理解されるであろう。 ポリマー層としては、常温で粘着性を有する多
くの粘着性物質を使用することが可能で、柔軟な
緩衝層の上に形成されたポリマー層は該緩衝層の
保有する前述の如き機能の助けを借りて、その接
着固定能を最大限発揮する。 用いられる粘着性物質としては、C数が4〜10
のアクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸、ア
クリルアミド、ビニルピロリドン、マレイン酸或
いはそれらのエステル、酢酸ビニルの如きビニル
単量体とのアクリル系共重合物、高分子量ポリビ
ニルアルキルエーテルと低分子量のポリビニルア
ルキルエーテルとを混合し、さらに必要に応じて
前記のアクリル酸エステルとビニル単量体との共
重合物又はテンペン系樹脂、クマロンインデン樹
脂、α或いはβ―ピネン樹脂、エステルガムの如
き粘着付与樹脂を添加したポリビニルアルキルエ
ーテル系混合物、天然ゴム、合成ゴム、共重合体
系ゴムの如きゴム類に粘着付与樹脂、軟化剤を添
加してなるゴム系混合物、或いはポリオルガノシ
ロキサンを主成分するシリコーン系重合物などが
挙げられる。 ポリマー層と柔軟な緩衝層との組み合せは、前
述した種々の条件を満足させるほかに、例えばポ
リマー層を構成する粘着性物質と緩衝層とを構成
する物質との極性が同一か或いは近似する物質を
一方又は各々に適量含有させて、両層の投錨性
(接着性)を向上させる組み合せとすることもで
きる。 ポリマー層には以下に例示する経皮吸収性を有
する薬物が配合されているが、必要に応じてポリ
マー層の薬物が適用面へ移動するのを補助する助
剤や、例えば適用面である皮膚面を膨化させて薬
物が経皮吸収し易い状態を作る吸収助剤などを適
量配合することができる。 用いられる薬物としては以下のものが例示さ
れ、これらは2種以上用いることもできる。 1 ステロイド系消炎鎮痛剤、例えば吉草酸ベタ
メタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、フル
オシノニド、プロピオン酸クロベタゾール、ト
リアムシノロン、トリアムシノロンアセトニ
ド、デキサメタゾン、フルランドレノロンな
ど、 2 非ステロイド系消炎鎮痛剤、例えばジフエヒ
ドラミン、アセトアミノフエン、メフエナム
酸、フルナム酸、インドメタシン、ジクロフエ
ナツク、オキシフエンブタゾン、イブフエナツ
ク、フルルビプロフエン、サリチル酸メチルな
ど、 3 催眠鎮痛剤、例えばフエノバルビタール、ア
モバルタールなど、 4 精神安定剤、例えばフルフエナジン、チオリ
ダジン、ジアゼパム、クロルプロマジンなど、 5 高血圧剤、例えばクロニジン、シクロペンチ
アジド、ベントロフルメチアジド、レセルピン
など、 6 抗性物質、例えばエリスロマイシン、クロラ
ムフエニコール、セフアロスポリン、フラジオ
マイシンなど、 7 局所麻酔剤、例えばリドカイン、コカイン、
プロカインなど、 8 抗菌性物質、例えばアセトスルフアシン、ク
ロトリマゾールなど、 9 抗真菌剤、例えばペンタマイシン、アムホテ
リシンB、ピロールニトリンなど、 10 抗てんかん剤、例えばニトラゼパム、メプロ
バメート、デパゲンなど、 11 冠血管抗張剤、例えばジピリダモール、ニト
ログリセリン、イソソルビドナイトレートな
ど、 12 抗腫瘍剤、例えばブレオマイシン、5―フル
オロウラシル、1―(2―テトラハイドロフリ
ル)―5―フルオロウシルなど、 これらの薬物のポリマー層中の含有量は、薬物
の吸収性と有効治療濃度に依存するが、概して約
0.01〜30重量%、実用的には0.05〜20重量%の範
囲とされる。 また前記の助剤類としては、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、1,4―ブタンジ
オール、1,3―ブタンジオール、プロピレング
リコール、グリセリンなどのアルコール類、ステ
アリン酸プロピル、ラウリン酸エチル、ジイソプ
ロピルアジペート、エチルセバケート、ブチルセ
バケート、ジブチルジグリコールアジペートなど
のC級3〜22のアルキルカルボン酸とC数1〜8
のアルキルアルコールとからなるエステル類、エ
チルセロソルブ、ヘキシルセロソルブなどのセロ
ソルブ類、ポリオキシエチレン(15)ステアリル
エーテルの如きポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンラウリルエステルの
如きポリオキシエチレンアルキルエステル類、そ
の他ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレン
とのブロツク共重合体、アルキルアミド、アルキ
ルスルフオキサイド、アルキルホスフインなどが
挙げられる。 この発明の治療部材は以上説明したように、担
持体、緩衝層及びポリマー層から構成され、該ポ
リマー層には該層を保護する剥離部材が仮着され
る。 この発明の治療部材は、局所疾患部位の治療や
貼り付け部位から離れた疾患部位の治療に用いら
れ、部材は治療に有効な薬物量を血中に提供す
る。 以下この発明の実施例を示すが、この発明は以
下の各例に限定されるものではない。文中部とあ
るのは重量部を示す。 実施例 1 担持体としてのコロナ放電処理したポリエチレ
ンフイルム(厚さ50μm)の処理面に、K値(1
%テトラヒドロフラン溶液の20℃のときの値であ
り、西独規格(DIN 53726―A)に準じ粘度か
ら算出したポリマー特性を示す数値である。)が
20〜28のポリビニルイソブチルエーテル20部とK
値(0.5%イソオクタン溶液の20℃のときの値)
が123〜127のポリビニルイソブチルエーテル80部
との混合物からなる緩衝層(厚さ30μm)を形成
する。該層の10秒剪断クリープコンプライアンス
は5.4×10-6cm2/dyneで、SP値は7.7である。 一方アクリル酸2―エチルヘキシル60部と酢酸
ビニル40部とを重合開始剤としてのアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)を0.2部用いて酢酸エ
チル中で重合した共重合物(3.5%溶液)の固型
分100部に対して、ジブチルセバケート20部、
吉草酸ベタメタゾン0.6部(SP値8.7)を夫々配合
した混合物を用意する。 次に該混合物を上記の緩衝層面に、乾燥後の厚
みが5μmとなるように形成し、この発明の治療
部材を得る。なお緩衝層とポリマー層との分配係
数は15である。 実施例 2 実施例1における吉草酸ベタメダゾンの代りに
ジプロピオン酸ベタメタゾン(SP値8.8)を用
い、担持体としてスパンボンドナイロン不織布
(坪量35g/m2、厚み310μm)を用いた以外は実
施例1と同様である。なお分配係数は13である。 実施例 3 レーヨン不織布(坪量30g、厚さ300μm)の
表面に、ポリブタジエンゴム100部、ポリブテン
(平均分子量1200)30部及び水添ロジン30部との
混合物からなる緩衝層(厚さ30μ)を形成する。
該層の10秒剪断クリープコンプライアンスは2.5
×10-6cm2/dyneで、SP値は7.05である。 次に実施例1で用いたアクリル系の共重合物に
ジエチルセバケート20部及びプロピオン酸クロベ
タゾール(SP値7.6)0.6部を添加した混合物を用
意する。 次にこの混合物を上記の緩衝層面に、乾燥後の
厚みが5μmとなるように形成し、この発明の治
療部材を得る。 なお分配係数は12である。 実施例 4 ポリ塩化ビニルフイルム(厚さ50μm)に、ス
チレン―イソブレン―スチレンブロツク共重合体
ゴム(スチレン:イソプレン=14:86(重量比))
100部に平均分子量1260のポリブテン200部を配合
してなる混合物からなる緩衝層(厚さ30μm)を
形成する。該層の10秒剪断クリープコンプライア
ンスは2.3×10-6cm2/dyneで、SP値は7.4である。 一方メトキシエチルアクリレート70部とアクリ
ル酸30とをAIBNを0.2部用いて酢酸エチル中で
重合し、この重合物の固型分100部に対してポリ
エチレングリコール50部及びNaOHを1.4部含む
水とイソプロピルアルコール(1:1)との混合
液100部を配合し、さらにこれにポリエチレング
リコール(平均分子量400)20部、ジイソプロピ
ルアジペート10部及び架橋剤としてのトリエポキ
シプロピルイソシアヌレート0.2を配合して溶解
混合する。次にこれにインドメタシン(SP値
9.0)を1部配合して混合物を得る。 該混合物を前記のフイルムの緩衝層面に乾燥後
の厚みが10μmとなるように形成し、この発明の
治療部材を得る。なお分配係数は22である。 実施例 5 実施例4におけるインドメタシンの代りにジク
ロフエナツク(SP値8.5)を用いたほかは実施例
4と同様である。なお分配係数は21である。 実施例 6 実施例4においてポリエチレングリコールの部
数を20部から30部に、ジイソプロピルアジペート
をポリオキシエチレンソルビタンモノオレート
に、インドメタシンをイソソルビドナイトレート
(SP値6.63)に夫々代えるほかは、実施例4と同
様である。なお分配係数は13である。 実施例 7 実施例4におけるジイソプロピルアジペートを
ジメチルホルムアミドに、インドメタシンをクロ
ニジン(SP値8.4)に夫々代えたほかは実施例4
と同様である。なお分配係数は17である。 実施例 8 ポリ塩化ビニルフイルム(厚さ50μm)にスチ
レン―イソプレン―スチレンブロツク共重合体ゴ
ム(実施例4と同一)100部、平均分子量450のポ
リテルペン系樹脂300部を配合してなる混合物か
らなる緩衝層(厚さ30μm)を形成する。該層の
10秒剪断クリープコンプライアンスは8.3×10-6
cm2/dyenで、SP値は7.7である。 一方(CH3)3SiO0.5単位とSiO2単位(モル比で
0.7:1)とからなるシロキサンコポリマー樹脂
溶液(キシレン40重量%)と末端に水酸基を有す
るジメチルポリシロキサン重合体溶液(トルエン
40重量%)とを1:1(重量比)で混合し、これ
に有機過酸化物を1.2部配合したシリコーン系組
成物の固型分100部に対して、ポリプロピレング
リコールとポリエチレングリコールとのブロツク
共重合体10部とジイソプロピルアジペート10部と
を加え、さらにフルルビプロフエン(SP値9.0)
1部配合して混合物を得る。 この混合物を前記のフイルムの緩衝層面に乾燥
後の厚みが15μmとなるように塗布乾燥し、この
発明の治療部材を得る。なお分配係数は35であ
る。 実施例 9 実施例4においてインドメタシンの代りにスコ
ポラミン(SP値9.3)を、ポリプロピレングリコ
ールとポリエチレングリコールとの共重合体を鉱
油に夫々代えたほかは実施例4と同様である。な
お分配係数は34である。 実施例 10 実施例4においてインドメタシンの代りにエリ
スロマイシン(SP値8.4)、ポリプロピレングリ
コールとポリエチレングリコールとの共重合体を
ジメチルホルムアミドに夫々代えたほかは実施例
4と同様である。なお分配係数は14である。 参考例 実施例2で用いたナイロン不織布に、実施例1
の緩衝層を形成する。 一方アクリル酸70部とアクリル酸ブチル30部と
を重合開始剤としての過硫酸アンモニウムを0.2
部配合して熱水中(60℃)で重合し、これに
NaOH30部を水100部に溶解した水溶液を混合す
る。次にこの混合物の固型分100部に対して、ト
リエポキシプロピルイソシアヌレート0.2部、ジ
アゼパム(SP値8.0)10部、N,N′―ジメチルラ
ウリルアミド5部及びグリセリン10部を夫々配合
する。 次にこの配合物を前記の不織物の緩衝層面に乾
燥後の厚みが10μmとなるように塗布乾燥し、こ
の発明の治療部材を得る。なお分配係数17であ
る。 比較例 1〜11 比較例1〜11は実施例1〜11に夫々対応し、各
実施例において緩衝層を形成することなく、但持
体に直接薬物含有ポリマー層(厚さ40μm)を設
けたものである。但し単位面積当りの薬物含有量
は各実施例と同一である。 第1表に実施例1〜3及び比較例1〜3の、第
2表に実施例4〜6及び比較例4〜6の夫々の試
験結果を示す。
くし、少量の薬物で高い治療効果及び薬物の有効
利用を可能にした薬物含有ポリマー層を皮膚との
接触面側に配し、且つ部材が身体の動きについて
ゆくよう粘着特性を維持する為、担持体と薬物含
有ポリマー層との間に柔軟な緩衝層を配してなる
治療部材に関わるものである。 従来、薬物を含有する粘着テープ製剤として、
プラスター、パツプ剤、あるいは、近年現われた
ステロイド粘着テープ製剤、例えばコルチコステ
ロイドを粘着剤層中に均一に溶解あるいは分散さ
せたものは、その中に含まれる薬物の有効利用率
が悪く、特に粘着基材中での移動速度の低い薬物
は、治療効果も低く、薬物の速効性が出ない等の
問題があつた。一方、かかる問題を解決する提案
として、粘着剤を担持体上に塗工後、この面に薬
物を含む溶液を塗布する方法があるが、この方法
では、製作直後と経時後では薬物の分布が異なり
粘着剤表面付近の薬物の濃度が変り、この為、作
成時と時間を経た後ではその薬理効力に差が生
じ、安定した治療効果が得られないという問題が
ある。 また担持体上に中間層と表面層とを構成する同
一のポリマーからなる2つの粘着剤層を形成し、
その表面層に薬物を含有させた粘着テープ製剤も
提案されているが、同一のポリマーからなるため
に2つの層は同じ挙動を示し中間層は表面層が適
用面に確実に粘着するのに寄与しないばかりか、
表面層中の薬物が中間層に移行し、表面層に高濃
度で薬物を保持しようとした初期の目的が達成で
きないという問題がある。 この発明者達は、これらの従来技術の情況に鑑
み、適用面側のみに高濃度の薬物を含む粘着性の
ポリマー層を有すると共に適用面に大なる有効接
着面積を提供し、しかも薬物は適用面に吸収され
たときのみに減少する構成のものの開発を目的と
して鋭意研究を重ねたところ、かかる目的を、柔
軟な担持体と、薬物を含有する薄い粘着性のポリ
マー層との間に、自在に変形して前記ポリマー層
と適用面との有効接着面積を増大せしめると共に
ポリマー層の粘着力に抗して復元せず且つ下記
イ)〜ホ)の要件を満足する柔軟な緩衝層を設け
ることによつて達成することに成巧したものであ
る。 イ 溶解指数値が10以下 ロ 薬物との溶解指数値差が0.5以上 ハ 薬物非移行性 ニ 10秒剪断クリープコンプライアンスが0.1〜
30×10-6cm2/dyne ホ 柔軟な非多孔性高分子材料 なお、本発明で用いる「溶解指数値」とは、一
般に“Solubility Parameter(SP)”と呼ばれる
値であり、モル凝集エネルギー密度の平方根(δ
=(E/V)1/2E:モル凝集エネルギー,V:分子
の容積)で表わされ、分子間力の大きさを示すも
のであつて、値が近いと溶解しやすく、値が離れ
ると溶解しにくくなるという溶解性の程度を示す
値である。(参考:Polymer Handbook 2nd
Ed.,J.Brandrup,E.H.Immergut,Editors
John Wiley & Sons,New York,1975) この発明の治療部材によれば、薄いポリマー層
とすることによつて少量の薬物でも単位体積当り
の薬物濃度を高くしたので、濃度勾配に起因して
経皮吸収される薬物が無駄なく吸収され、従つて
極めて吸収効率の高いものを提供するという特徴
を有するものである。 この発明を構成する担持体と、薬物非移行性の
柔軟な特定の緩衝層と、薬物と、該薬物を含有保
持する粘着性のポリマー層との組み合わせは、
各々に用いられる化合物の性状によつて決められ
る。また各々を構成する化合物の性状は一定の幅
を有するものであり、従つて近接する相互の化合
物の選択は、この発明の目的によつてなされるも
のである。 この発明で用いられる柔軟な担持体は、この発
明に係る治療部材の一つの表面、即ち適用面とは
反対の面を形成するものであり、また部材を支持
するものである。従つて担持体として用いられる
材料はポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
―酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ナイロンなどのフイルム又はシートであ
ることができ、またこれらフイルム又シートから
なる多孔質体、発泡体、紙、布、不織布などの通
気性シート状物であることができる。 担持体とポリマー層との間に介在される緩衝層
には、幾つかの機能が付与されている。その一つ
は適用面とポリマー層との接着面積を増大せしめ
る機能であり、他の一つは接着界面に剥離を誘発
させない機能である。そしてもう一つの機能は、
ポリマー層に配合されている薬物が該層及び担持
体に移行してくるのを阻止する機能である。 これらの機能は、次の少なくとも一つの性状を
満足する高分子材料を用いることによつて確実に
得ることができる。 その一つの性状は、10秒剪断クリープコンプラ
イアンスが0.1〜30×10-6cm2/dyneの範囲にある
ことである。クリープコンプライアンスとは特定
の条件下で測定された高分子材料の「ズレ易さ」
をいうものであつて、具体的には、平行板剪断ク
リーププラスト計器中に、平滑なフイルム(例え
ばポリテトラフルオロエチレンフイルム)上に
500μ厚に形成した試料体を載せたものを入れ、
加重をかけて、変形ズレ(d)と試料体面積
(A)と試料の厚さ(h)と加重の重力加速度
(F)を求め、下式にて測定される。 式 J(t)=AAd/hF ここでd及びhがcm、Fがdyneで表わされる
とき、J(t)はcm2/dyneで与えられる。 そしてJ(10)が0.1〜30×10-6cm2/dyneのと
き、適用面へのポリマー層の接着面積が増大され
ると共に界面剥離を誘発しないものである。 もう一つの性状は、溶解指数値(以下SP値と
いう)が10以下で、後述する薬物とのSP値差が
0.5以上有することにより、薬物を保持するポリ
マー層からの薬物の移行が確実に防止できる。な
お、溶解指数値の差は0.5以上あればよく、緩衝
層または薬物の溶解指数値のどちらが大きくても
本発明の効果に影響はないものである。そしてさ
らに好ましくはガラス転移点(Tg)が30℃以下
であることである。これらのSP値及びTgは、後
述するポリマー層との親和性、及び緩衝層の柔軟
性の点から決められる。 これら2つの性状を有する柔軟な緩衝層は、例
えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルのホモ
ポリマー、(メタ)アクリル酸エステル―酢酸ビ
ニル共重合体の如きアクリル系共重合体、ポリビ
ニルアルキルエーテル、スチレン―イソプレン
(又はブタジエン)―スチレン共重合体、天然ゴ
ム、ポリ酢酸ビニル、エチレン―酢酸ビニル共重
合体の如きエチレン系共重合体、ポリシロキサン
の如き柔軟で且つ非多孔性の高分子材料から選択
され、さらに必要に応じてこれらに低分子量であ
るか或いはTgの低い樹脂、軟化剤などを配合す
ることができる。 ポリマー層は常温で粘着性を有すると共に薬物
を保持する機能を有するものである。そして好ま
しくは前記柔軟な緩衝層との分配係数が10以上で
ある物質で構成されていることである。 この発明において分配係数は ポリマー層中の薬物の濃度/緩衝層中の薬物の濃度の
関係を意味する。 ポリマー層は薄く形成されているにもかかわら
ず、通用面に対して充分な接着性を有しているこ
とが必要である。該層の厚みは約0.1〜30μmが好
ましく、これ以上の厚みで形成することは可能で
あるが、同一薬物量を用いての単位面積当りの薬
物含有濃度が低くなるので望ましくないものであ
る。 従つて、この発明は単位面積当り薬物含有濃度
の高いポリマー層を適用面に提供すると共に、ポ
リマー層中の薬物が適用面から吸収される以外に
減少することなく、しかも所望期間適用面に接着
固定させることができる治療部材を提供するもの
であることが理解されるであろう。 ポリマー層としては、常温で粘着性を有する多
くの粘着性物質を使用することが可能で、柔軟な
緩衝層の上に形成されたポリマー層は該緩衝層の
保有する前述の如き機能の助けを借りて、その接
着固定能を最大限発揮する。 用いられる粘着性物質としては、C数が4〜10
のアクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸、ア
クリルアミド、ビニルピロリドン、マレイン酸或
いはそれらのエステル、酢酸ビニルの如きビニル
単量体とのアクリル系共重合物、高分子量ポリビ
ニルアルキルエーテルと低分子量のポリビニルア
ルキルエーテルとを混合し、さらに必要に応じて
前記のアクリル酸エステルとビニル単量体との共
重合物又はテンペン系樹脂、クマロンインデン樹
脂、α或いはβ―ピネン樹脂、エステルガムの如
き粘着付与樹脂を添加したポリビニルアルキルエ
ーテル系混合物、天然ゴム、合成ゴム、共重合体
系ゴムの如きゴム類に粘着付与樹脂、軟化剤を添
加してなるゴム系混合物、或いはポリオルガノシ
ロキサンを主成分するシリコーン系重合物などが
挙げられる。 ポリマー層と柔軟な緩衝層との組み合せは、前
述した種々の条件を満足させるほかに、例えばポ
リマー層を構成する粘着性物質と緩衝層とを構成
する物質との極性が同一か或いは近似する物質を
一方又は各々に適量含有させて、両層の投錨性
(接着性)を向上させる組み合せとすることもで
きる。 ポリマー層には以下に例示する経皮吸収性を有
する薬物が配合されているが、必要に応じてポリ
マー層の薬物が適用面へ移動するのを補助する助
剤や、例えば適用面である皮膚面を膨化させて薬
物が経皮吸収し易い状態を作る吸収助剤などを適
量配合することができる。 用いられる薬物としては以下のものが例示さ
れ、これらは2種以上用いることもできる。 1 ステロイド系消炎鎮痛剤、例えば吉草酸ベタ
メタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、フル
オシノニド、プロピオン酸クロベタゾール、ト
リアムシノロン、トリアムシノロンアセトニ
ド、デキサメタゾン、フルランドレノロンな
ど、 2 非ステロイド系消炎鎮痛剤、例えばジフエヒ
ドラミン、アセトアミノフエン、メフエナム
酸、フルナム酸、インドメタシン、ジクロフエ
ナツク、オキシフエンブタゾン、イブフエナツ
ク、フルルビプロフエン、サリチル酸メチルな
ど、 3 催眠鎮痛剤、例えばフエノバルビタール、ア
モバルタールなど、 4 精神安定剤、例えばフルフエナジン、チオリ
ダジン、ジアゼパム、クロルプロマジンなど、 5 高血圧剤、例えばクロニジン、シクロペンチ
アジド、ベントロフルメチアジド、レセルピン
など、 6 抗性物質、例えばエリスロマイシン、クロラ
ムフエニコール、セフアロスポリン、フラジオ
マイシンなど、 7 局所麻酔剤、例えばリドカイン、コカイン、
プロカインなど、 8 抗菌性物質、例えばアセトスルフアシン、ク
ロトリマゾールなど、 9 抗真菌剤、例えばペンタマイシン、アムホテ
リシンB、ピロールニトリンなど、 10 抗てんかん剤、例えばニトラゼパム、メプロ
バメート、デパゲンなど、 11 冠血管抗張剤、例えばジピリダモール、ニト
ログリセリン、イソソルビドナイトレートな
ど、 12 抗腫瘍剤、例えばブレオマイシン、5―フル
オロウラシル、1―(2―テトラハイドロフリ
ル)―5―フルオロウシルなど、 これらの薬物のポリマー層中の含有量は、薬物
の吸収性と有効治療濃度に依存するが、概して約
0.01〜30重量%、実用的には0.05〜20重量%の範
囲とされる。 また前記の助剤類としては、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、1,4―ブタンジ
オール、1,3―ブタンジオール、プロピレング
リコール、グリセリンなどのアルコール類、ステ
アリン酸プロピル、ラウリン酸エチル、ジイソプ
ロピルアジペート、エチルセバケート、ブチルセ
バケート、ジブチルジグリコールアジペートなど
のC級3〜22のアルキルカルボン酸とC数1〜8
のアルキルアルコールとからなるエステル類、エ
チルセロソルブ、ヘキシルセロソルブなどのセロ
ソルブ類、ポリオキシエチレン(15)ステアリル
エーテルの如きポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンラウリルエステルの
如きポリオキシエチレンアルキルエステル類、そ
の他ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレン
とのブロツク共重合体、アルキルアミド、アルキ
ルスルフオキサイド、アルキルホスフインなどが
挙げられる。 この発明の治療部材は以上説明したように、担
持体、緩衝層及びポリマー層から構成され、該ポ
リマー層には該層を保護する剥離部材が仮着され
る。 この発明の治療部材は、局所疾患部位の治療や
貼り付け部位から離れた疾患部位の治療に用いら
れ、部材は治療に有効な薬物量を血中に提供す
る。 以下この発明の実施例を示すが、この発明は以
下の各例に限定されるものではない。文中部とあ
るのは重量部を示す。 実施例 1 担持体としてのコロナ放電処理したポリエチレ
ンフイルム(厚さ50μm)の処理面に、K値(1
%テトラヒドロフラン溶液の20℃のときの値であ
り、西独規格(DIN 53726―A)に準じ粘度か
ら算出したポリマー特性を示す数値である。)が
20〜28のポリビニルイソブチルエーテル20部とK
値(0.5%イソオクタン溶液の20℃のときの値)
が123〜127のポリビニルイソブチルエーテル80部
との混合物からなる緩衝層(厚さ30μm)を形成
する。該層の10秒剪断クリープコンプライアンス
は5.4×10-6cm2/dyneで、SP値は7.7である。 一方アクリル酸2―エチルヘキシル60部と酢酸
ビニル40部とを重合開始剤としてのアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)を0.2部用いて酢酸エ
チル中で重合した共重合物(3.5%溶液)の固型
分100部に対して、ジブチルセバケート20部、
吉草酸ベタメタゾン0.6部(SP値8.7)を夫々配合
した混合物を用意する。 次に該混合物を上記の緩衝層面に、乾燥後の厚
みが5μmとなるように形成し、この発明の治療
部材を得る。なお緩衝層とポリマー層との分配係
数は15である。 実施例 2 実施例1における吉草酸ベタメダゾンの代りに
ジプロピオン酸ベタメタゾン(SP値8.8)を用
い、担持体としてスパンボンドナイロン不織布
(坪量35g/m2、厚み310μm)を用いた以外は実
施例1と同様である。なお分配係数は13である。 実施例 3 レーヨン不織布(坪量30g、厚さ300μm)の
表面に、ポリブタジエンゴム100部、ポリブテン
(平均分子量1200)30部及び水添ロジン30部との
混合物からなる緩衝層(厚さ30μ)を形成する。
該層の10秒剪断クリープコンプライアンスは2.5
×10-6cm2/dyneで、SP値は7.05である。 次に実施例1で用いたアクリル系の共重合物に
ジエチルセバケート20部及びプロピオン酸クロベ
タゾール(SP値7.6)0.6部を添加した混合物を用
意する。 次にこの混合物を上記の緩衝層面に、乾燥後の
厚みが5μmとなるように形成し、この発明の治
療部材を得る。 なお分配係数は12である。 実施例 4 ポリ塩化ビニルフイルム(厚さ50μm)に、ス
チレン―イソブレン―スチレンブロツク共重合体
ゴム(スチレン:イソプレン=14:86(重量比))
100部に平均分子量1260のポリブテン200部を配合
してなる混合物からなる緩衝層(厚さ30μm)を
形成する。該層の10秒剪断クリープコンプライア
ンスは2.3×10-6cm2/dyneで、SP値は7.4である。 一方メトキシエチルアクリレート70部とアクリ
ル酸30とをAIBNを0.2部用いて酢酸エチル中で
重合し、この重合物の固型分100部に対してポリ
エチレングリコール50部及びNaOHを1.4部含む
水とイソプロピルアルコール(1:1)との混合
液100部を配合し、さらにこれにポリエチレング
リコール(平均分子量400)20部、ジイソプロピ
ルアジペート10部及び架橋剤としてのトリエポキ
シプロピルイソシアヌレート0.2を配合して溶解
混合する。次にこれにインドメタシン(SP値
9.0)を1部配合して混合物を得る。 該混合物を前記のフイルムの緩衝層面に乾燥後
の厚みが10μmとなるように形成し、この発明の
治療部材を得る。なお分配係数は22である。 実施例 5 実施例4におけるインドメタシンの代りにジク
ロフエナツク(SP値8.5)を用いたほかは実施例
4と同様である。なお分配係数は21である。 実施例 6 実施例4においてポリエチレングリコールの部
数を20部から30部に、ジイソプロピルアジペート
をポリオキシエチレンソルビタンモノオレート
に、インドメタシンをイソソルビドナイトレート
(SP値6.63)に夫々代えるほかは、実施例4と同
様である。なお分配係数は13である。 実施例 7 実施例4におけるジイソプロピルアジペートを
ジメチルホルムアミドに、インドメタシンをクロ
ニジン(SP値8.4)に夫々代えたほかは実施例4
と同様である。なお分配係数は17である。 実施例 8 ポリ塩化ビニルフイルム(厚さ50μm)にスチ
レン―イソプレン―スチレンブロツク共重合体ゴ
ム(実施例4と同一)100部、平均分子量450のポ
リテルペン系樹脂300部を配合してなる混合物か
らなる緩衝層(厚さ30μm)を形成する。該層の
10秒剪断クリープコンプライアンスは8.3×10-6
cm2/dyenで、SP値は7.7である。 一方(CH3)3SiO0.5単位とSiO2単位(モル比で
0.7:1)とからなるシロキサンコポリマー樹脂
溶液(キシレン40重量%)と末端に水酸基を有す
るジメチルポリシロキサン重合体溶液(トルエン
40重量%)とを1:1(重量比)で混合し、これ
に有機過酸化物を1.2部配合したシリコーン系組
成物の固型分100部に対して、ポリプロピレング
リコールとポリエチレングリコールとのブロツク
共重合体10部とジイソプロピルアジペート10部と
を加え、さらにフルルビプロフエン(SP値9.0)
1部配合して混合物を得る。 この混合物を前記のフイルムの緩衝層面に乾燥
後の厚みが15μmとなるように塗布乾燥し、この
発明の治療部材を得る。なお分配係数は35であ
る。 実施例 9 実施例4においてインドメタシンの代りにスコ
ポラミン(SP値9.3)を、ポリプロピレングリコ
ールとポリエチレングリコールとの共重合体を鉱
油に夫々代えたほかは実施例4と同様である。な
お分配係数は34である。 実施例 10 実施例4においてインドメタシンの代りにエリ
スロマイシン(SP値8.4)、ポリプロピレングリ
コールとポリエチレングリコールとの共重合体を
ジメチルホルムアミドに夫々代えたほかは実施例
4と同様である。なお分配係数は14である。 参考例 実施例2で用いたナイロン不織布に、実施例1
の緩衝層を形成する。 一方アクリル酸70部とアクリル酸ブチル30部と
を重合開始剤としての過硫酸アンモニウムを0.2
部配合して熱水中(60℃)で重合し、これに
NaOH30部を水100部に溶解した水溶液を混合す
る。次にこの混合物の固型分100部に対して、ト
リエポキシプロピルイソシアヌレート0.2部、ジ
アゼパム(SP値8.0)10部、N,N′―ジメチルラ
ウリルアミド5部及びグリセリン10部を夫々配合
する。 次にこの配合物を前記の不織物の緩衝層面に乾
燥後の厚みが10μmとなるように塗布乾燥し、こ
の発明の治療部材を得る。なお分配係数17であ
る。 比較例 1〜11 比較例1〜11は実施例1〜11に夫々対応し、各
実施例において緩衝層を形成することなく、但持
体に直接薬物含有ポリマー層(厚さ40μm)を設
けたものである。但し単位面積当りの薬物含有量
は各実施例と同一である。 第1表に実施例1〜3及び比較例1〜3の、第
2表に実施例4〜6及び比較例4〜6の夫々の試
験結果を示す。
【表】
第1表中のヒスタミン浮腫抑制率は、次の方法
により測定する。 2cm角のサンプルAと対照としての薬物を含有
しないサンプルBを用意する。これらのサンプル
をウイスター系ラツト(200gの雄)の背面除毛
部に脊椎中線をはさんでそれぞれサンプルA及び
Bを対で貼り付け、2時間後に剥離する。次に尾
静脈より1%ポンタミンスカイブルー生理食塩液
を0.2ml/100g(体重)注入し、その直後ヒスタ
ミン2μg/μm生理食塩液を50μ剥離跡に皮内
注射し、30分後に皮内色素漏出円面積を測定し、
次式により抑制率を算出する。 抑制率(%)=So−S/So×100 但しSoは対照サンプルの色素漏出面積Sはサ
ンプル貼布部位の色素漏出面積
により測定する。 2cm角のサンプルAと対照としての薬物を含有
しないサンプルBを用意する。これらのサンプル
をウイスター系ラツト(200gの雄)の背面除毛
部に脊椎中線をはさんでそれぞれサンプルA及び
Bを対で貼り付け、2時間後に剥離する。次に尾
静脈より1%ポンタミンスカイブルー生理食塩液
を0.2ml/100g(体重)注入し、その直後ヒスタ
ミン2μg/μm生理食塩液を50μ剥離跡に皮内
注射し、30分後に皮内色素漏出円面積を測定し、
次式により抑制率を算出する。 抑制率(%)=So−S/So×100 但しSoは対照サンプルの色素漏出面積Sはサ
ンプル貼布部位の色素漏出面積
【表】
第2表中のカラゲニン浮腫抑制率は、次の方法
により測定する。 体重約150gのウイスター系ラツト(雄)を用
い、ラツト右後足容積を測定したのち、右後足肢
蹠に2cm2のサンプルをはりつけ、2時間経過後に
剥して同部位に0.5%カラゲニン生理食塩水を
0.05ml皮下注射し、3時間後に右後足容積を測定
し、サンプルはりつけ前と後の差を足浮腫容積と
し、下式にて抑制率を求める。 抑制率(%)=Vc−Vt/Vc×100 但しVc及びVtは夫々のコントロール群及びサ
ンプルはりつけ群の平均足浮腫容積を示す。 次に実施例6,9〜10参考例及び比較例6及び
9〜11の試験結果を示す。 第1図及び第2図は、実施例6(及び比較例6)
及び実施例7(及び比較例7)の試験結果を夫々
示すものである。なお図中の鎖線は正常値であ
る。 第1図及び第2図に示すグラフは、サンプル
(4cm×4cm角)をウイスター系ラツト(体重200
〜250g)の腹部を除毛して貼り付け、尾動脈を
測定したものである。 実施例9(及び比較例9)の試験結果を示す。
スコポラミンは末梢の副交換神経支配器管に対し
遮断作用があるとともに、中枢抑制作用もみられ
るため、効力判定は、瞬目反射を用いた。dd系
マウス(体重18〜20g(雄性))10匹を1群とし、
腹部を除毛し、そこにサンプル(2×2cm角)を
貼り付け(A群)、もう1つ群には薬不含のサン
プルを同様に貼り付けた(B群)。貼り付け20分
後に、薬剤投与群(A群)は瞬目反射が8割に於
いてみられなくなり、1〜4時間目に於いて、瞬
目反射が全ての個体に於いてみられなかつた。一
方対照B群では、瞬目反射は顕著であり、薬剤投
与群と比べ明確な差がみられた。一方、比較例9
に於いては前記と同様に試験した所、1時間目に
3割(3匹)に於いて、瞬目反射がみられなくな
り、3時間目には全て瞬目反射がみられ、対照B
群と何ら変りはなかつた。 実施例10(及び比較例10)の試験結果を示す。
10mm直径に打抜いたサンプルを、寒天栄養培地中
にB.Subtilis(バチルス.サチリス)をまいた上
にのせ、24時間後の細菌生育阻止円をみた所第3
表の如き値が得られた。
により測定する。 体重約150gのウイスター系ラツト(雄)を用
い、ラツト右後足容積を測定したのち、右後足肢
蹠に2cm2のサンプルをはりつけ、2時間経過後に
剥して同部位に0.5%カラゲニン生理食塩水を
0.05ml皮下注射し、3時間後に右後足容積を測定
し、サンプルはりつけ前と後の差を足浮腫容積と
し、下式にて抑制率を求める。 抑制率(%)=Vc−Vt/Vc×100 但しVc及びVtは夫々のコントロール群及びサ
ンプルはりつけ群の平均足浮腫容積を示す。 次に実施例6,9〜10参考例及び比較例6及び
9〜11の試験結果を示す。 第1図及び第2図は、実施例6(及び比較例6)
及び実施例7(及び比較例7)の試験結果を夫々
示すものである。なお図中の鎖線は正常値であ
る。 第1図及び第2図に示すグラフは、サンプル
(4cm×4cm角)をウイスター系ラツト(体重200
〜250g)の腹部を除毛して貼り付け、尾動脈を
測定したものである。 実施例9(及び比較例9)の試験結果を示す。
スコポラミンは末梢の副交換神経支配器管に対し
遮断作用があるとともに、中枢抑制作用もみられ
るため、効力判定は、瞬目反射を用いた。dd系
マウス(体重18〜20g(雄性))10匹を1群とし、
腹部を除毛し、そこにサンプル(2×2cm角)を
貼り付け(A群)、もう1つ群には薬不含のサン
プルを同様に貼り付けた(B群)。貼り付け20分
後に、薬剤投与群(A群)は瞬目反射が8割に於
いてみられなくなり、1〜4時間目に於いて、瞬
目反射が全ての個体に於いてみられなかつた。一
方対照B群では、瞬目反射は顕著であり、薬剤投
与群と比べ明確な差がみられた。一方、比較例9
に於いては前記と同様に試験した所、1時間目に
3割(3匹)に於いて、瞬目反射がみられなくな
り、3時間目には全て瞬目反射がみられ、対照B
群と何ら変りはなかつた。 実施例10(及び比較例10)の試験結果を示す。
10mm直径に打抜いたサンプルを、寒天栄養培地中
にB.Subtilis(バチルス.サチリス)をまいた上
にのせ、24時間後の細菌生育阻止円をみた所第3
表の如き値が得られた。
【表】
参考例(及び比較例11)の試験結果を示す。
dd系マウス(雄性、体重18〜20g)各群10匹用
い、その腹部を除毛し、そこに2×2cm角のサン
プルを貼り付け、経時的に瞬目反射のある動物数
を観察した。 その結果は第4表に示す。
dd系マウス(雄性、体重18〜20g)各群10匹用
い、その腹部を除毛し、そこに2×2cm角のサン
プルを貼り付け、経時的に瞬目反射のある動物数
を観察した。 その結果は第4表に示す。
第1図及び第2図は、この発明に係る実施例6
及び7の試験結果を示すグラフである。
及び7の試験結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 柔軟な担持体と、薬物を含有する薄い粘着性
のポリマー層との間に、自在に変形して前記ポリ
マー層と適用面との有効接着面積を増大せしめる
と共にポリマー層の粘着力に抗して復元せず且つ
下記イ)〜ホ)の要件を満足する柔軟な緩衝層が
設けられていることを特徴とする治療部材。 イ 溶解指数値が10以下 ロ 薬物との溶解指数値差が0.5以上 ハ 薬物非移行性 ニ 10秒剪断クリープコンプライアンスが0.1〜
30×10-6cm2/dyne ホ 柔軟な非多孔性高分子材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11508680A JPS5738713A (en) | 1980-08-20 | 1980-08-20 | Therapeutic material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11508680A JPS5738713A (en) | 1980-08-20 | 1980-08-20 | Therapeutic material |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5738713A JPS5738713A (en) | 1982-03-03 |
| JPH0229652B2 true JPH0229652B2 (ja) | 1990-07-02 |
Family
ID=14653841
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11508680A Granted JPS5738713A (en) | 1980-08-20 | 1980-08-20 | Therapeutic material |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5738713A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6059207B2 (ja) * | 1981-03-13 | 1985-12-24 | 日東電工株式会社 | 複合製剤の製法 |
| JPS61167615A (ja) * | 1985-01-18 | 1986-07-29 | Teisan Seiyaku Kk | 薬剤投与方法 |
| JPH0322081U (ja) * | 1989-07-12 | 1991-03-06 | ||
| WO2004071499A1 (ja) * | 2003-02-12 | 2004-08-26 | Teika Pharmaceutical Co., Ltd. | ジクロフェナク含有貼付剤 |
-
1980
- 1980-08-20 JP JP11508680A patent/JPS5738713A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5738713A (en) | 1982-03-03 |
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