JPH0237440B2 - Fukusumetsukisonyorudenkimetsukyokunophkanrihoho - Google Patents

Fukusumetsukisonyorudenkimetsukyokunophkanrihoho

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JPH0237440B2
JPH0237440B2 JP19261381A JP19261381A JPH0237440B2 JP H0237440 B2 JPH0237440 B2 JP H0237440B2 JP 19261381 A JP19261381 A JP 19261381A JP 19261381 A JP19261381 A JP 19261381A JP H0237440 B2 JPH0237440 B2 JP H0237440B2
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anode chamber
tank
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sulfuric acid
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Nobukazu Suzuki
Atsuyoshi Shibuya
Tetsuaki Tsuda
Takashi Deo
Juji Terada
Yoshio Tani
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Tokuyama Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、硫酸浴を用いた鉄鋼のFe系電気メ
ツキ方法に関し、さらに詳細には、不溶性陽極を
陰イオン交換膜隔膜によりメツキ浴から分離した
陽極室中に設置した複数個のメツキ槽により行う
電気メツキ浴のPH管理方法に関する。
一般に、電気メツキにおける陽極としては、可
溶性陽極あるいは不溶性陽極が用いられている。
ところが、可溶性陽極をFe系電気メツキに用い
ると次のような不都合が生じる。
(1) Fe2+イオン濃度、PH等の浴組成が変化する。
(2) 高電流密度(40A/dm2以上)のメツキ条件
では、Fe陽極の不働態が生じ、陽極において
Fe2+イオンがFe3+イオンに酸化される。
(3) 陽極の消耗により新しい陽極との交換が必要
となる。
(4) 同一ラインで多品種の電気メツキを行う場合
には、品種別に可溶性陽極の取替が必要とな
る。
(5) 陽極の消耗のため、陽極と鋼板間の間隙を一
定にすることが困難である。
一方、不溶性陽極をFe系電気メツキに用いる
場合には、上記(3)〜(5)の問題は解消され、(1)の問
題も容易に解決することができる。ところが、不
溶性陽極を用いると、次に詳細に述べるように、
メツキ浴中のFe2+イオンが不溶性陽極により
Fe3+イオンに酸化されるという新たな問題を生
じることになる。すなわち、Fe系電気メツキに
おいて不溶性陽極を用いた場合、不溶性陽極では
次の2つのアノード反応が生じる。
(1) 水の電気分解によるO2の発生 2H2O→4H++O2+4e- (2) Fe2+の酸化 Fe2+→Fe3++e- 不溶性陽極では先ずアノード反応(2)が生じ、
Fe2+がFe3+に酸化される。さらに、アノード反
応(1)で生成されたO2ガスによりメツキ浴中の
Fe2+イオンが順次Fe3+イオンとなるので、メツ
キ浴中のFe3+イオンが急速に増加することにな
る。メツキ浴中に多量のFe3+イオンが存在する
状態で電気メツキを行うと、皮膜の相変化、皮膜
の色ムラ、合金組織の変化、電流交率の低下など
メツキ皮膜およびメツキ条件に悪影響を及ぼすの
みならず、被メツキ物の裏面のFeやメツキ装置
の腐食を促進することにもなる。
一方、不溶性陽極を用いる電気メツキ方法にお
いて、陰イオン交換膜を隔膜として用い、メツキ
液と分離された陽極室を形成し、この陽極室中に
不溶性陽極を設置する構成が、例えば、特公昭51
−2900号公報に開示されている。この構成は、メ
ツキ液を例えば金属の硫酸塩の形で供給する場
合、金属イオンはメツキによつて系外に出される
のに対し陰イオンであるSO4 2-はメツキ浴中に蓄
積しメツキ浴のPHを下げる事実に鑑みて提案され
たものであつて、メツキ浴中の余剰陰イオンを陰
イオン交換膜隔膜を介して陽極室側へ移動させる
ことにより、メツキ浴から余剰陰イオンを除去
し、メツキ浴のPHを一定に保とうとするものであ
る。
この方法をFe系の電気メツキに適用すると、
メツキ浴中のFe2+イオンは隔膜である陰イオン
交換膜により阻止されて陽極室に移動することが
できないと考えられるので、理論上は陽極室に設
置された不溶性陽極によるFe2+→Fe3++e-の酸
化現象は起り得ないことになる。しかし実際に
は、メツキ室と陽極室間の金属イオンの濃度勾配
によつてメツキ室中のFe2+イオンが若干陽極室
へ漏洩し、不溶性陽極によりFe3+イオンに酸化
されることが生じる。
一方、いま、陽極室に注目してみると、陽極室
では水の電気分解によりO2ガスと共にH+が生成
される。このH+は陽イオンではあるが、本発明
の発明者らの研究上よると、通常の陰イオン交換
膜の場合には、膜の性能上、H+のような小さな
イオンの透過は無視できないことが判明した。さ
らに、陰イオン交換膜隔膜を設けた電気メツキに
おける陽陰イオンの輸率について研究を進めたと
ころ、輸率は隔膜の性能によつても影響を受ける
が、陽極室における硫酸濃度あるいはPHによつて
H+の輸率が変化することを知見した。すなわち、
一般に、陽極室の硫酸濃度が高くなるにつれて、
H+の輸率は上昇する。いま隔膜として陰イオン
交換膜「NeoseptaACH−45T」(徳山曹達(株)製)
を用いて、電流密度27A/dm2、温度40〜51℃の
条件下で行つた実験の結果を陽極室における硫酸
濃度と陽極室での硫酸生成効率との関係として示
せば第1図のようになる。第1図によれば、陽極
室での硫酸濃度が例えば1Nの場合、硫酸の生成
効率は約58%であり、メツキ室から隔膜を介して
陽極室に流入したSO4 2-の移動率すなわちSO4 2-
が運ぶ電流の割合である輸率は約58%、逆に陽極
室から隔膜を通過してメツキ室に流入したH+の
移動率すなわちH+の運ぶ電流の割合である輸率
は約42%であることが判る。ところが、陽極室に
おける硫酸濃度が2Nの場合には、陽極室での硫
酸生成効率は約43%となり、SO4 2-の輸率が約43
%と減少し、H+の輸率が57%に増加するように
なる。このように、陽極室中の硫酸濃度により
H+の輸率が変化することになる。
このように、陽極室での硫酸生成効率は、
SO4 2-の輸率と等しくなり、 H+の輸率(%)=100%−SO4 2-の輸率(%) との関係を満たす。
他方、メツキ室では、メツキの電流効率に応
じ、OH-が生成する。すなわち、通電電気量の
うちメツキ金属の析出に有効利用されなかつた電
気量は、次式のように水の電解に消費されH2ガ
スと共にOH-を生成する。
2H2O+2e→2OH-+H2↑ 上記したように、メツキ室には、陽極室液の硫
酸濃度あるいはPHに応じて陽極室からH+が移行
し、一方では電流効率に応じOH-が生成される。
ここで、陽極室からH+移動量とメツキ室での
OH-生成量が等しければ、メツキ浴のPHは常に
一定に保たれるが、等しくない場合、すなわち
H+過剰の場合あるいはOH-過剰の場合には、メ
ツキ浴のPHは変動することになる。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、本
発明の目的は、Fe系電気メツキにおいて致命的
問題であるFe3+のメツキ浴への混入を回避する
と共に、メツキ室におけるH+量とOH-量のバラ
ンスを効率よく調整することによりメツキ浴のPH
も一定に管理して、均一なメツキ皮膜の形成を可
能にする複数メツキ槽による電気メツキのPH管理
方法を提供することである。
すなわち、本発明は、陰イオン交換膜隔膜によ
りメツキ浴室から分離形成された陽極室中に不溶
性陽極を設置した複数個のメツキ槽により行う硫
酸浴Fe系電気メツキにおいて、各メツキ槽のメ
ツキ浴供給系を共通にし、かつ、各メツキ槽から
返送されるメツキ浴中の過剰H+あるいはOH-が
上記共通のメツキ浴供給系において全体としてバ
ランスするように、陽極室における硫酸濃度およ
びPHのうち少くとも一方を調整して、各メツキ槽
の陽極室におけるH+の輸率を定めることを特徴
とするものである。
本発明でいうFe系電気メツキには、Feメツキ
のほか、Feを含む合金メツキ、例えば、Fe−Zn
メツキ、Fe−Niメツキ等が含まれる。
次に、本発明の具体例を図面によつて説明す
る。
第2図は本発明方法によりFeメツキを行う場
合の構成の一例を示すものである。本例ではAタ
イプのメツキ槽を2個、Bタイプのメツキ槽を1
個備えたメツキ装置を使用するが、第2図では、
Aタイプメツキ槽として1個だけが示されてい
る。このメツキ装置において、各メツキ槽1は、
陰イオン交換膜隔膜によつてメツキ浴室3と陽極
室4とに分離されている。5はPtやPb合金等か
らなる不溶性陽極、6は被メツキ物たとえば鋼板
である。これらの間に電源7が接続され、メツキ
電圧が印加される構成となつている。またメツキ
浴室3には、たとえば、FeSO4・7H2Oからなる
メツキ液が満されている。
さらにメツキ液は順次各メツキ浴室3の上部か
ら抜き出され、各メツキ槽に共通のメツキ液循環
槽8に返送され、またこのメツキ液循環槽8から
送液ポンプ9により各メツキ浴室3へ循環して供
給される。メツキ浴室3内のFe2+イオンは放電
により被メツキ物6に析出するため、これを補充
すべくメツキ液建浴槽10にFeSO4・7H2Oが添
加され、ポンプ11によりメツキ液循環槽8に補
給される。
他方、Aタイプのメツキ槽1の陽極室4には陽
極室液として例えばPH1.5の硫酸塩例えばNa2SO4
が満されている。陽極室4には、メツキ浴室3中
でFe2+と共に解離しているSO4 2-が陰イオン交換
膜隔膜2を通つて移行してくるので、メツキの進
行に伴つて硫酸が生成されることになる。この生
成された硫酸を含む陽極室液は、順次抜き出され
て陽極室液循環槽12に戻される。陽極室液循環
槽12では、メツキにより陽極室4中に生成され
たH2SO4を中和するためにアルカリが添加され
る。添加するアルカリとしては、NaOH、KOH
等が用いられ、好ましくは、水溶液の形で投入さ
れる。アルカリの添加量は、生成された硫酸と反
応するために必要な量である。アルカリの添加に
より生成硫酸が中和され、所定のPHに調整された
陽極室液は循環ポンプ13により陽極室14へ返
送される。このように、陽極室液は常に当初の硫
酸濃度を維持することができる。したがつて、メ
ツキ室3へのH+の移動度すなわちH+の輸率は一
定に保たれる。また、陽極室液循環槽12内では
添加されたアルカリとH2SO4の反応により、
Na2SO4、K2SO4等の塩が生成される。したがつ
て、陽極室液循環槽12から、これらの塩の溶液
を添加アルカリ溶液量に相当する分だけ除去すれ
ば陽極室4の液量と塩濃度を一定に保つことがで
きる。隔膜を介してメツキ浴中のFe2+イオンが
一部陽極室へ漏洩してFe3+に酸化されるような
場合にも、塩溶液と共に系外に除去され、メツキ
液の供給系の中に再び混入することがないので、
メツキにおけるFe3+の悪影響を避けることがで
きる。
これに対し、Bタイプのメツキ槽1の陽極室4
には陽極室液として例えば1mol/の硫酸が満
されている。上記したように、陽極室4には、メ
ツキの進行に伴つて硫酸が生成されることになる
ので、このBタイプのメツキ槽1では、陽極室4
から硫酸を陽極室液循環槽14に回収して陽極室
中の硫酸濃度を一定に保持すると共に、回収され
た硫酸を有効利用するためこれを用いて金属溶解
槽15においてFeを溶解し、メツキ浴の金属イ
オンを供給する構成としている。ここで問題とな
るのは、メツキ浴中のFe2+が一部隔膜2を透過
して陽極室4へ漏洩し、陽極室4はおいてメツキ
に有害なFe3+に酸化され、その結果陽極室液中
に少量ながらFe3+が存在することである。した
がつて、この陽極室液をメツキ浴へ還流させる構
成を採れば、メツキ浴中にFe3+イオンが存在す
ることになり、メツキ皮膜の組成に変化をもたら
し、色調ムラや電流効率の低下をきたすこととな
る。ところが、上記したように回収された陽極室
液を用いて金属を溶解させることにより、Fe3+
をFe2+に還元させることができるので、これを
金属イオン供給源としてメツキ浴に加えても、メ
ツキ浴にFe3+が混入することは防止される。
なお本装置では陽極室液回収系のほかは同一の
構成とするのが好ましい。
次に、上記のような構成のメツキ装置を用いて
電気メツキを行う場合のメツキ浴PHの管理方法に
ついて述べる。
いま、陰イオン交換膜隔膜2として徳山曹達(株)
製「NeoseptaACH−45T」を用い、メツキ浴と
して、FeSO4・7H2O250g/、Na2SO4100
g/、PH:2.0、50℃のFeメツキ浴を用い、A
タイプのメツキ槽1の陽極室4にPH1.5の硫酸酸
性のNa2SO4100g/の溶液を満し、Bタイプ
のメツキ槽1の陽極室4に1mol/の硫酸を満
し、各陽極室4にPtの不溶性陽極5を設け、
30A/dm2の電流密度で電気メツキを行う場合を
例にとつて説明する。
この例に使用した陰イオン交換膜隔膜2の特性
によれば、Aタイプのメツキ槽1における陽極室
液のPHではH+の輸率は10%であり、Bタイプの
メツキ槽1における陽極室液の硫酸濃度ではH+
の輸率は50%である。一方、本例の電流効率は75
%であるため、各メツキ槽1のメツキ浴室3では
通電電気量の25%に相当するOH-が発生する。
いま、Aタイプのメツキ槽1のメツキ浴室3につ
いて考えてみると、メツキ浴室に硫入したH+量
が10%であるのに対しOH-の生成量が25%であ
るため、Aタイプの各メツキ槽1におけるメツキ
浴室出口でのメツキ浴は15%分のOH-過剰とな
る。一方、Bタイプのメツキ槽1では、H+の輸
率が50%であり、OH-の生成率が25%であるの
で、メツキ浴室3出口でのメツキ浴は25%のH+
過剰となる。いまAタイプのメツキ槽1は2基設
けられているから、Aタイプメツキ槽系からメツ
キ浴循環槽8に戻されるメツキ浴は1個のメツキ
槽あたりの通電電気量の15%×2=30%のOH-
過剰、Bタイプメツキ槽1から循環槽8に戻され
るメツキ浴は25%のH+過剰となる。ここで、B
タイプメツキ槽1に設けられる金属溶解槽15の
溶解能力が90%すなわち通電電気量の50%に相当
する硫酸が陽極室4にて生成されさらに回収され
て金属溶解槽15に供給されるが、通電電気量の
45%相当分の硫酸が金属の溶解に消費され通電電
気量の5%のH2SO4が未反応として残る性能の
ものであるとすると、メツキ浴循環槽8には金属
溶解槽15から5%のH+が持ち込まれることに
なり、メツキ浴循環槽8では、全体としてH+お
よびOH-がバランスされることになる。このよ
うに、メツキ浴循環槽8を各メツキ槽1に共通に
設けたので、メツキ浴のPH管理は、共通メツキ浴
循環槽8に各系から持ち込まれるH+、OH-量の
総計がバランスするように管理することによりメ
ツキ浴のPHを常に一定にすることができると同様
に、各メツキ槽に均一のメツキ浴を供給すること
ができる。
次に、共通メツキ浴循環槽8に持ち込まれる
H+、OH-量を全体としてバランスするように管
理する方法について説明する。先ずOH-につい
て考えると、各メツキ槽1におけるメツキ浴室3
のCH-生成量は電流効率で決まるが、この電流
効率は各メツキ槽で均一なメツキ皮膜を得るため
には各メツキ槽において同一の電流効率であるこ
とが好ましい。電流効率が同一に定められる場合
には各メツキ槽におけるOH-の生成量は同率で
ある。したがつて、各メツキ槽における陽極室液
のPHあるいは硫酸濃度をそれぞれ適当に選ぶこと
によつてH+の輸率を調整し、あるいは、設置す
るメツキ槽の基数を変えることにより、共通メツ
キ浴循環槽8に戻る各系からのメツキ浴のOH-、
H+量を全体としてバランスさせる。
このように、共通メツキ浴循環槽8における全
体としてのOH-量およびH+量がバランスするよ
うに、各メツキ槽1における陽極室液のPHあるい
は硫酸濃度を適宜選んでH+の輸率を定めればよ
いから、本発明に用いる複数個のメツキ槽は、上
記したようなタイプのメツキ槽の組合せに限ら
ず、Aタイプ同士の組合せ、あるいはBタイプ同
士の組合せであつてもよい。さらに、陽極室液と
してNa2SO4を用いたメツキ槽同志の組合せ、陽
極室液として硫酸を用いたメツキ槽同志の組合せ
であつてもよい。また、陽極室液を金属溶解に用
いるメツキ槽同志の組合せ、あるいは陽極室液を
中和して塩として系外に除去するメツキ槽同志の
組合せであつてもよい。たとえば、第3図に示す
ように、一部のメツキ槽の陽極室液に硫酸塩を用
い、他のメツキ槽の陽極室に硫酸を用い、いずれ
の陽極室液をも中和により塩として系外に出すよ
うにしてもよい。また、設けるメツキ槽の数は必
要に応じ選ぶことができる。なお、メツキ浴循環
槽8に戻るメツキ浴のOH-、H+のバランス方法
としては、各メツキ槽において、それぞれ、H+
の輸率と生成OH-量をバランスさせてもよい。
さらに、本発明では、複数個のメツキ槽を設け
て、各槽から共通メツキ槽に戻されるメツキ浴の
PHを全体として調整するものであるから、各メツ
キ槽の陽極室液のPHあるいは硫酸濃度を大きく変
えることも可能で、それによつて各メツキ槽に異
なる機能を持たせてシステム全体として多機能か
つ系統的なメツキ操業を行うことができるように
することもできる。例えば、一部のメツキ槽にお
ける陽極室の硫酸濃度を高く選ぶことにより、陽
極室液による金属溶解を容易にし、金属溶解によ
る金属イオン供給に好適なメツキ槽を形成するこ
ともできる。
次に、本発明の実施例により、本発明の効果に
ついて説明する。
実施例 FeSO4・7H2O250g/、Na2SO4100g/
から成るPH=2.0、50℃のFeメツキ液を用い、陰
イオン交換膜隔膜(徳山曹達(株)製
「NeoseptaACH−45T」)をへだててた3個のメ
ツキ槽を用い、このうち2個のメツキ槽(Aタイ
プ)の陽極室にはPH1.5の硫酸酸性のNa2SO4100
g/の溶液を満し、残り1個のメツキ槽(Bタ
イプ)の陽極室には1mol/のNa2SO4を満し、
それぞれの陽極室にはPtの陽極を設け、30A/d
m2で連続メツキを行つた。3個のメツキ槽の設備
条件、メツキ条件は同一であつた。
なお、本例の陰イオン交換膜の特性は、PH1.5
の硫酸酸性のNa2SO4100g/の溶液を満した
陽極室のH+の輸率は10%であり、SO4 2-の輸率
は90%であつた。また、H2SO41mol/を満し
た陽極室のH+の輸率は50%であり、SO4 2-の輸
率は50%であつた。
さらに、本例のFeメツキの電流効率は75%で
あつた。その結果、Na2SO4を満した陽極室を有
するAタイプメツキ槽では、陽極室4に通電電気
量の90%に相当する電気量分のH2SO4が生成さ
れ、陽極室4の出口のPHは1.0と低下した。その
ため、そのH2SO4に見合う10N、NaOHを添加
し、PHを1.5とした。さらに、陽極室中のNa2SO4
の濃度が上昇するため生成したNa2SO4に見合う
量のNa2SO4を除去した。また、Aタイプメツキ
槽のメツキ浴室3には通電電気量の15%に相当す
るOH-イオンが残存したため、メツキ浴室3の
出口でのメツキ浴のPHは2.2と上昇した。
また、H2SO4を満した陽極室を有するBタイ
プメツキ槽では、陽極室4に通電電気量の50%に
相当する電気量分のH2SO4が生成され、硫酸濃
度が上昇するため、生成したH2SO4量に見合う
H2SO4を除去し、そのH2SO4を金属溶解槽15
に導き、Feを溶解させFe2+イオンを得た。その
際、通電電気量の50%相当のH2SO4のうち、通
電電気量の5%のH2SO4が未反応として残つた
状態でメツキ浴循環槽8へ供給された。
また、Bタイプメツキ槽のメツキ浴には通電電
気量の25%のH+が残存したため、メツキ浴室3
の出口のメツキ浴のPHは1.8と低下した。
2個のAタイプのメツキ槽のメツキ浴室3から
回収されたメツキ浴にはOH-イオンが残存し、
1個のメツキ槽の通電電気量の30%に相当する分
のOH-イオンが存在した。又、1個のBタイプ
のメツキ槽のメツキ浴室3から回収されたメツキ
浴には、1個のメツキ槽の通電電気量の25%に相
当する分のH+が存在し更に、Bタイプメツキ槽
の金属溶解槽15からは未反応のH+として、1
個のメツキ槽の通電電気量の5%に相当する
H2SO4が供給されるため、メツキ浴のPHは常に
2.0に保たれた。
又、メツキによつて系外にもちさられたFe2+
イオンのうち、Feの溶解によらない分は、メツ
キ浴建浴槽12にてFeSO4・7H2Oを供給するこ
とによつてFe濃度は一定に管理された。
一方、メツキ浴中のFe3+イオンは常に数
10ppm以下であり常に安定したFeメツキ皮膜が
得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図はある条件下である隔膜を用いた場合に
おける硫酸濃度と硫酸生成効率の関係を示す図、
第2図は本発明によるFeメツキの一例を示す構
成図、第3図は本発明によるFeメツキの他の例
を示す構成図である。 1……メツキ槽、2……陰イオン交換膜隔膜、
3……メツキ浴室、4……陽極室、5……不溶性
陽極、6……被メツキ物、8……メツキ浴循環
槽、10……建浴槽、12,12′,14……陽
極室液循環槽、15……金属溶解槽。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 陰イオン交換膜隔膜によりメツキ浴室から分
    離形成された陽極室中に不溶性陽極を設置した複
    数個のメツキ槽により行う硫酸浴Fe系電気メツ
    キにおいて、各メツキ槽のメツキ浴供給系を共通
    にし、かつ、各メツキ槽から返送されるメツキ浴
    中の過剰H+あるいはOH-が上記共通のメツキ浴
    供給系において全体としてバランスするように、
    陽極室における硫酸濃度およびPHのうち少くとも
    一方を調整して、各メツキ槽の陽極室における
    H+の輸率を定めることを特徴とする複数メツキ
    槽による電気メツキ浴のPH管理方法。
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