JPH0259620B2 - - Google Patents
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- JPH0259620B2 JPH0259620B2 JP58229290A JP22929083A JPH0259620B2 JP H0259620 B2 JPH0259620 B2 JP H0259620B2 JP 58229290 A JP58229290 A JP 58229290A JP 22929083 A JP22929083 A JP 22929083A JP H0259620 B2 JPH0259620 B2 JP H0259620B2
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- polyimide
- polyimide precursor
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- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10P—GENERIC PROCESSES OR APPARATUS FOR THE MANUFACTURE OR TREATMENT OF DEVICES COVERED BY CLASS H10
- H10P14/00—Formation of materials, e.g. in the shape of layers or pillars
- H10P14/60—Formation of materials, e.g. in the shape of layers or pillars of insulating materials
- H10P14/68—Organic materials, e.g. photoresists
- H10P14/683—Organic materials, e.g. photoresists carbon-based polymeric organic materials, e.g. polyimides, poly cyclobutene or PVC
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- Silicon Polymers (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
この発明は半導体素子の保護膜形成方法に関す
る。 従来、半導体素子の有機パツシベーシヨン膜や
ダイオードのジヤンクシヨン保護膜の如き保護膜
として耐熱性、電気絶縁性、機械的強度など多く
のすぐれた利点を有するポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリヒダントインなどの耐熱性高分子の
使用が検討されてきた。しかるに、これらの耐熱
性高分子膜は、シリコンウエハなどの素子表面と
の密着性に劣り素子表面を安定化させえないばか
りかむしろ半導体素子の信頼性を低下させる問題
があつた。 このことから、上記耐熱性高分子膜の密着性を
改善するための提案が種々なされており、そのひ
とつに、ポリイミドに関し、芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミノ化合物との重合反応によ
りポリイミド前駆体を合成する際に、上記のジア
ミノ化合物としてジアミノシロキサンを使用する
方法がある。この方法は、分子骨格中にジアミノ
シロキサンから誘導されるSi−O−Si結合を導入
して、この結合部分によりシリコンウエハなどを
構成する珪素含有材の珪素原子との間に化学的結
合の手を持たせ、これを珪素含有材への接着現象
の活性点として密着性の向上を図らんとするもの
である。 ところが、上記の提案法では、ジアミノシロキ
サンをジアミノ化合物中かなりの割合であるいは
ジアミノ化合物のすべてとして使用しているた
め、密着性の向上を図ることができたとしてもポ
リイミドパツシベーシヨン膜やジヤンクシヨン保
護膜としての耐湿特性を大きく損なう欠点があつ
た。しかも、ジアミノシロキサンの過剰使用はポ
リイミド本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度
などの面でも必ずしも好ましいものとはいえなか
つた。また、同様に、前記提案法のなかには、ジ
アミノシロキサンを過剰量使用して合成されたポ
リイミド前駆体とジアミノシロキサンを全く用い
ないつまり分子内に珪素原子を含まないジアミン
を用いて合成されたポリイミド前駆体との混合物
とする方法もあるが、この場合でも混合物中に占
める珪素含有量が大であるため前述と同様の問題
が生じるばかりか、混合物であるが故に密着性な
いし耐湿特性さらにその他の一般特性がロツト間
でばらつきやすく、安定した性能が得られなかつ
た。 この発明は、上記の如き観点から、素子面に対
して密着性にすぐれしかも耐湿特性良好なポリイ
ミド保護膜を与え、またこのポリイミド保護膜が
本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度などを具
備しうるようなシロキサン変性ポリイミド前駆体
を得るために、鋭意検討を重ねた結果、見い出さ
れたものである。 すなわち、この発明は、半導体素子面に、次の
一般式; (R1は二価の有機基、R′は一価の有機基であり、
nは1〜1000の整数である) で表されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原
子を含まないジアミンとを同時に芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と重合反応させるに当たつて、
上記のジアミノシロキサンの使用割合を、ジアミ
ノ化合物全体量の1〜4モル%の範囲でかつ最終
反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.5重量%
以下となるようにして得たシロキサン変性ポリイ
ミド前駆体を塗布し、ついで高温加熱処理してポ
リイミド保護膜を形成することを特徴とする半導
体素子の保護膜形成方法に係るものである。 このように、この発明においては、ポリイミド
保護膜の密着性を改善するために用いられるジア
ミノシロキサンは、前記特定範囲が必要かつ充分
なものであり、かかる使用割合にすると、ポリイ
ミド前駆体中に占める湿熱分解や酸ないしアルカ
リにより切断されやすいシロキサン結合部分がご
く僅かなものとなるために、ポリイミド保護膜の
耐湿特性を低下させることがなく、またポリイミ
ド本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度を損な
う心配もないことを見い出したものである。 この発明において一般式(1)で示されるジアミノ
シロキサンは、式中の2個のR1および各R′がそ
れぞれ同一もしくは異なるものであつてもよく、
従来公知のものが広く包含される。その代表的な
ものを例示すると以下の如くである。 この発明において用いられる分子内に珪素原子
を含まないジアミン(以下、単に珪素不含ジアミ
ンと称する)は、次の一般式(2); H2N−R2−NH2 ………(2) (R2は珪素原子を含まない二価の有機基である) で表される芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンおよ
び脂環族ジアミンが含まれ、式中のR2は前記一
般式(1)中のR1と同一であつても異なるものであ
つてもよい。とくに好適なものは、芳香族ジアミ
ンであるが、その代表例を示すと、たとえばメタ
フエニレンジアミン、パラフエニレンジアミン、
4・4′−ジアミノジフエニルメタン、4・4′−ジ
アミノジフエニルエーテル、2・2′−ビス(4−
アミノフエニル)プロパン、3・3′−ジアミノジ
フエニルスルホン、4・4′−ジアミノジフエニル
スルホン、4・4′−ジアミノジフエニルスルフイ
ド、ベンジジン、ベンジジン−3・3′−ジカルボ
ン酸、ベンジジン−3・3′−ジスルホン酸、ベン
ジジン−3−モノカルボン酸、ベンジジン−3−
モノスルホン酸、3・3′−ジメトキシ−ベンジジ
ン、パラ−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼ
ン、メタ−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼ
ン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジ
アミンなどが挙げられる。 この発明において上記のジアミノシロキサンと
珪素不含ジアミンとからなるジアミノ化合物と重
合反応させる芳香族テトラカルボン酸二無水物
は、次の一般式(3); (Arは四価の有機基である) で表されるものであり、その代表的なものを例示
すると以下の如くである。すなわち、ピロメリツ
ト酸二無水物、3・3′・4・4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物、3・3′・4・4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・
3′・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
2・3・6・7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1・2・5・6−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1・4・5・8−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2・2′−ビス(3・4
−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、ビ
ス(3・4−ジカルボキシフエニル)スルホン二
無水物、3・4・9・10−ペリレンテトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフエ
ニル)エーテル二無水物、2・2′−ビス(2・3
−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、
1・1′−ビス(2・3−ジカルボキシフエニル)
エタン二無水物、ベンゼン−1・2・3・4−テ
トラカルボン酸二無水物、2・3・6・7−アン
トラセンテトラカルボン酸二無水物、1・2・
7・8−フエナントレンテトラカルボン酸二無水
物などがある。 この発明にとくに好適な芳香族テトラカルボン
酸二無水物は、3・3′・4・4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物である。この二無水物を使
用すると、高温高湿雰囲気下、たとえば121℃、
2気圧のプレツシヤークツカーテスト(以下、単
にPCTと略す)による電気特性がもつともすぐ
れた、つまり耐湿特性の極めて良好なポリイミド
が得られ、パツシベーシヨン膜やジヤンクシヨン
保護膜としての性能を大きく向上させることがで
きる。もちろん、他の二無水物を使用する場合で
も耐湿特性の向上を図りうるが、パツシベーシヨ
ン膜として応用する場合その膜厚を厚くするのが
望ましい。 この発明においては、上記のジアミノシロキサ
ンと珪素不含ジアミンとを同時に芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と重合反応させることが必要
で、たとえば両ジアミノ化合物を別々に重合反応
させてのち混合する方式では、密着性および耐湿
特性のばらつきを生じ、品質の安定化を図りえな
い。 また、このとき用いられるジアミノシロキサン
は、すでに述べたように、ジアミノ化合物全体量
の1〜4モル%、好適には3〜3.5モル%で、最
終反応物であるポリイミド前駆体中に含まれてく
る珪素含有量が0.5重量%以下となるようにしな
ければならない。これらの量的関係をいずれも満
足しなければ、密着性と耐湿特性との両立が難し
くなる。このジアミノシロキサンと珪素不含ジア
ミンとからなるジアミノ化合物の芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物に対する使用割合は、通常等モ
ルとされるが、必要に応じて一方を多少多くして
も差し支えない。 重合反応は、従来公知の方法に準じて行えばよ
く、一般に有機溶媒の存在下、窒素ガス気流中下
に重合発熱を勘案して通常60℃以下、とくに好適
には30℃以下に制限しながら高い重合度が得られ
るまで反応させればよい。この重合度は反応物の
固有粘度〔η〕を調べることによつて簡単に検知
できるものである。 有機溶媒としては、たとえばN−メチル−2−
ピロリドン、N・N′−ジメチルアセトアミド、
N・N′−ジメチルホルムアミド、N・N′−ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド
などの高極性塩基性溶媒が用いられる。この種の
溶媒はいずれも吸湿性が大きく、吸湿された水は
重合時の分子量の低下、貯蔵安定性の低下の原因
となるので使用に先だつて脱水剤で充分に脱水し
ておくのがよい。またこれらの溶媒とともにトル
エン、キシレン、ベンゾニトリル、ベンゼン、フ
エノールの如き汎用溶媒を併用することもでき
る。しかしその使用量は生成ポリイミド前駆体の
溶解度を低下させない範囲にすべきである。 このようにしてこの発明によつて得られるポリ
イミド前駆体は、つぎの一般式(4)にて示されるよ
うに、珪素不含ジアミンとジアミノシロキサンと
がアミド結合を介して芳香族テトラカルボン酸二
無水物へ付加した結合単位が、ランダムであるポ
リマー構造であり、ポリイミド前駆体の分子鎖に
ごく僅かのシロキサン結合が組み込まれた構造を
有することを特徴としている。 (R1、R2、R′、nおよびArは前記のとおり、l
およびmはともに正の整数で、m/l+m=0.01
〜0.04である) (R1、R2、R′、Ar、n、lおよびmは前記のと
おりである) この発明においては、かかるポリイミド前駆体
を半導体素子面に塗布したのち、高温加熱処理し
て脱水、環化することにより、シリコンウエハな
どに対してすぐれた密着性を示す前記の一般式(5)
で示される如きポリイミドからなる保護膜を形成
することができる。このポリイミド保護膜は耐湿
特性にすぐれているとともに、その本来の良好な
耐熱性、耐薬品性、機械的特性および卓越した電
気絶縁性を具備しており、半導体素子の表面のパ
ツシベーシヨン膜やダイオードのジヤンクシヨン
保護膜としてすぐれた性能を発揮する。 なお、有機パツシベーシヨン膜としてのポリイ
ミドは、イオン性不純物に汚染されることをさけ
なければならない。Na+、K+、Ca2+、などのカ
チオン性不純物、Cl-などのアニオン性不純物な
どからの汚染を受けないように注意しなければな
らず、特にNa+イオンはポリイミドパツシベーシ
ヨン膜の電気特性に悪影響を及ぼす。そのため重
合に際しては原料モノマー、溶媒ともに周知の方
法により充分精製した後、使用すべきである。例
えば、Na+イオンで5PPM以下、好適には1PPM
以下であることが望ましい。 以下にこの発明の実施例を記載する。以下にお
いてポリイミド前駆体の重合度(分子量)を示す
パラメーターとして固有粘度〔η〕を用いるが、
この固有粘度は溶媒としてN−メチル−2−ピロ
リドンを使用し、測定温度30±0.01℃(恒温槽)
で次式にしたがつて求めたものである。 〔η〕=ln(t/to)/c t;ウベローデ粘度計で測定されるポリマー溶液
の落下時間 to;上記同様に測定される溶媒の落下時間 c;ポリイミド前駆体(ポリマー)濃度(0.5重
量%とした) 実施例 1 撹拌装置、冷却管、温度計および窒素置換装置
を付した500mlのフラスコを水浴上に固定した。
五酸化リンで一昼夜乾燥しさらに減圧蒸留した精
製N−メチル−2−ピロリドン280.90gを上記フ
ラスコ中に加え、窒素を流し込んだ。 次いで1mlのマイクロシリンジにより前記式イ
で示されるビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン0.87g(0.0035モル)、ついで
4・4′−ジアミノジフエニルエーテル19.3g
(0.0965モル)を仕込み、溶解するまで撹拌した。
つぎに3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物29.4g(0.1モル)を徐々に添加し
た。反応系を30℃以下となるように保持しながら
透明粘稠溶液となるまで撹拌した。 このようにして得られたポリイミド前駆体は、
その固有粘度が1.67で、珪素含有量が0.397重量
%であつた。この前駆体を含む溶液をシリコンウ
エハ上にスピンコートして熱風乾燥機中150℃で
1時間、200℃で1時間、250℃で6時間加熱して
ポリイミド保護膜を形成した。このようにして形
成されたポリイミド保護膜の赤外吸収スペクトル
は、1780cm-1および1720cm-1にイミド基形成にも
とづく>C=Oの吸収が認められた。形成された
ポリイミド保護膜は強靭であり、常態でのシリコ
ンウエハへの密着性は良好であつた。またPCT
処理後でも剥離せず密着性が高度に改善されてい
ることが判つた。 実施例 2 溶媒として精製N・N′−ジメチルアセトアミ
ドを281.46g、ジアミノシロキサンとして前記式
ロで示されるビス(4−アミノブチル)テトラメ
チルジシロキサンを0.97g(0.0035モル)使用し
た以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体
の15重量%溶液をつくつた。 このときのポリイミド前駆体の固有粘度は1.81
であり、また珪素含有量は0.396重量%であつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1
と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド保
護膜を形成したところ、保護膜の強靭性および密
着性は実施例1の場合と同様であつた。 実施例 3 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
237.83gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
としてピロメリツト酸二無水物を21.8g(0.1モ
ル)使用した以外は、実施例1と同様にしてポリ
イミド前駆体の15重量%溶液をつくつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体の固
有粘度は1.65で珪素含有量は0.469重量%であつ
た。この前駆体を含む溶液を実施例1と同様にス
ピンコートして、熱風乾燥機中で150℃で1時間、
200℃で1時間、300℃で1時間加熱してポリイミ
ド保護膜を形成した。形成されたポリイミド保護
膜は強靭であり、常態およびPCTによる密着性
はいずれも良好でシリコンウエハからの剥離は認
められなかつた。 実施例 4 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
295.67gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
として3・3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物32.2g(0.1モル)を、また珪
素不含ジアミンとして4・4′−ジアミノジフエニ
ルメタン19.107g(0.0965モル)を使用した以外
は、実施例1と同様にして固有粘度1.38で、珪素
含有量が0.377重量%のポリイミド前駆体の15重
量%溶液をつくつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1
と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド保
護膜を形成したところ、保護膜の密着性は実施例
1の場合と同様であつたが、6ケ月経時後の引張
抗張力が初期値の40%に低下していたことが認め
られた。このように保護膜の強靭性は経時劣化す
ることがわかつたが、パツシベーシヨン膜として
は使用できる程度の強靭性であつた。 実施例 5 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
259.36gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
として3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物14.7g(0.05モル)とピロメリツト
酸二無水物10.9g(0.05モル)とを使用した以外
は実施例1と同様の操作でポリイミド前駆体の15
重量%溶液をつくつた。 得られたポリイミド前駆体の固有粘度は1.52
で、また珪素含有量は0.430重量%であつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例3
と同様にしてシリコンウエハ上にポリイミド保護
膜を形成したところ、保護膜の強靭性および密着
性は実施例1の場合と同様であつた。 比較例 1 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
280.07g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
の使用量を19.9g(0.0995モル)、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの使用
量を0.1243g(0.0005モル)とした以外は、実施
例1と同様にして固有粘度が2.37で、珪素含有量
が0.057重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶
液をつくつた。 この溶液を用いて実施例1と同じ条件でシリコ
ンウエハ上にポリイミド保護膜を形成したとこ
ろ、常態ではシリコンウエハより剥離していなか
つたが、PCTでは容易に剥離した。 比較例 2 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
281.86g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
の使用量を18.6g(0.093モル)、ビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量
を1.7395g(0.007モル)とした以外は、実施例
1と同様にしてポリイミド前駆体の15重量%溶液
をつくつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体の固
有粘度は0.80で、実施例1で得られたポリイミド
前駆体よりも低分子量であつた。また、この前駆
体の珪素含有量は0.791重量%であつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体を用
いて実施例1と同様の条件でシリコンウエハ上に
ポリイミド保護膜を形成したところ、保護膜の強
靭性および密着性は実施例1の場合と同等であつ
た。 比較例 3 ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサンと4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
とを実施例3と同じ割合で別々にピロメリツト酸
二無水物と重合反応させたのち、両者を混合して
ポリイミド前駆体混合物の15重量%溶液を得た。
ジアミノシロキサンから得たポリイミド前駆体の
固有粘度は0.63、珪素不含ジアミンから得たポリ
イミド前駆体の固有粘度は2.00であつた。またポ
リイミド前駆体混合物中の珪素含有量は0.469重
量%であつた。 この溶液を用いて実施例3と同様の条件でシリ
コンウエハ上にポリイミド保護膜を形成したとこ
ろ、シリコンウエハとの密着性は実施例3に較べ
て劣つており、特性がばらつきやすくPCTで容
易に剥離する場合があつた。 比較例 4 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
187.52gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
としてピロメリツト酸二無水物を21.8g(0.1モ
ル)、珪素不含ジアミンとしてパラ−フエニレン
ジアミンを10.42g(0.0965モル)、ジアミノシロ
キサンとしてビス(3−アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサンを0.87g(0.0035モル)使用
した以外は、実施例1と同様にしてポリイミド前
駆体の15重量%溶液をつくつた。 このポリイミド前駆体の固有粘度は1.58で、そ
の珪素含有量は0.594重量%であつた。このよう
にして得られたポリイミド前駆体溶液を用いて実
施例1と同様の操作でシリコンウエハ上にポリイ
ミド保護膜を形成したところ、保護膜の密着性は
実施例1と同様であつた。 つぎに、上記実施例1〜5および比較例1〜4
で得られた各ポリイミド保護膜につき、同一環境
条件下で密着性および電気絶縁性に関する試験を
行つた。結果は、次の表に示されるとおりであつ
た。なお、各ポリイミド保護膜の厚みは、すべて
50±5μに調整したものである。
る。 従来、半導体素子の有機パツシベーシヨン膜や
ダイオードのジヤンクシヨン保護膜の如き保護膜
として耐熱性、電気絶縁性、機械的強度など多く
のすぐれた利点を有するポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリヒダントインなどの耐熱性高分子の
使用が検討されてきた。しかるに、これらの耐熱
性高分子膜は、シリコンウエハなどの素子表面と
の密着性に劣り素子表面を安定化させえないばか
りかむしろ半導体素子の信頼性を低下させる問題
があつた。 このことから、上記耐熱性高分子膜の密着性を
改善するための提案が種々なされており、そのひ
とつに、ポリイミドに関し、芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物とジアミノ化合物との重合反応によ
りポリイミド前駆体を合成する際に、上記のジア
ミノ化合物としてジアミノシロキサンを使用する
方法がある。この方法は、分子骨格中にジアミノ
シロキサンから誘導されるSi−O−Si結合を導入
して、この結合部分によりシリコンウエハなどを
構成する珪素含有材の珪素原子との間に化学的結
合の手を持たせ、これを珪素含有材への接着現象
の活性点として密着性の向上を図らんとするもの
である。 ところが、上記の提案法では、ジアミノシロキ
サンをジアミノ化合物中かなりの割合であるいは
ジアミノ化合物のすべてとして使用しているた
め、密着性の向上を図ることができたとしてもポ
リイミドパツシベーシヨン膜やジヤンクシヨン保
護膜としての耐湿特性を大きく損なう欠点があつ
た。しかも、ジアミノシロキサンの過剰使用はポ
リイミド本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度
などの面でも必ずしも好ましいものとはいえなか
つた。また、同様に、前記提案法のなかには、ジ
アミノシロキサンを過剰量使用して合成されたポ
リイミド前駆体とジアミノシロキサンを全く用い
ないつまり分子内に珪素原子を含まないジアミン
を用いて合成されたポリイミド前駆体との混合物
とする方法もあるが、この場合でも混合物中に占
める珪素含有量が大であるため前述と同様の問題
が生じるばかりか、混合物であるが故に密着性な
いし耐湿特性さらにその他の一般特性がロツト間
でばらつきやすく、安定した性能が得られなかつ
た。 この発明は、上記の如き観点から、素子面に対
して密着性にすぐれしかも耐湿特性良好なポリイ
ミド保護膜を与え、またこのポリイミド保護膜が
本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度などを具
備しうるようなシロキサン変性ポリイミド前駆体
を得るために、鋭意検討を重ねた結果、見い出さ
れたものである。 すなわち、この発明は、半導体素子面に、次の
一般式; (R1は二価の有機基、R′は一価の有機基であり、
nは1〜1000の整数である) で表されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原
子を含まないジアミンとを同時に芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と重合反応させるに当たつて、
上記のジアミノシロキサンの使用割合を、ジアミ
ノ化合物全体量の1〜4モル%の範囲でかつ最終
反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.5重量%
以下となるようにして得たシロキサン変性ポリイ
ミド前駆体を塗布し、ついで高温加熱処理してポ
リイミド保護膜を形成することを特徴とする半導
体素子の保護膜形成方法に係るものである。 このように、この発明においては、ポリイミド
保護膜の密着性を改善するために用いられるジア
ミノシロキサンは、前記特定範囲が必要かつ充分
なものであり、かかる使用割合にすると、ポリイ
ミド前駆体中に占める湿熱分解や酸ないしアルカ
リにより切断されやすいシロキサン結合部分がご
く僅かなものとなるために、ポリイミド保護膜の
耐湿特性を低下させることがなく、またポリイミ
ド本来の耐熱性、電気絶縁性、機械的強度を損な
う心配もないことを見い出したものである。 この発明において一般式(1)で示されるジアミノ
シロキサンは、式中の2個のR1および各R′がそ
れぞれ同一もしくは異なるものであつてもよく、
従来公知のものが広く包含される。その代表的な
ものを例示すると以下の如くである。 この発明において用いられる分子内に珪素原子
を含まないジアミン(以下、単に珪素不含ジアミ
ンと称する)は、次の一般式(2); H2N−R2−NH2 ………(2) (R2は珪素原子を含まない二価の有機基である) で表される芳香族ジアミン、脂肪族ジアミンおよ
び脂環族ジアミンが含まれ、式中のR2は前記一
般式(1)中のR1と同一であつても異なるものであ
つてもよい。とくに好適なものは、芳香族ジアミ
ンであるが、その代表例を示すと、たとえばメタ
フエニレンジアミン、パラフエニレンジアミン、
4・4′−ジアミノジフエニルメタン、4・4′−ジ
アミノジフエニルエーテル、2・2′−ビス(4−
アミノフエニル)プロパン、3・3′−ジアミノジ
フエニルスルホン、4・4′−ジアミノジフエニル
スルホン、4・4′−ジアミノジフエニルスルフイ
ド、ベンジジン、ベンジジン−3・3′−ジカルボ
ン酸、ベンジジン−3・3′−ジスルホン酸、ベン
ジジン−3−モノカルボン酸、ベンジジン−3−
モノスルホン酸、3・3′−ジメトキシ−ベンジジ
ン、パラ−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼ
ン、メタ−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼ
ン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジ
アミンなどが挙げられる。 この発明において上記のジアミノシロキサンと
珪素不含ジアミンとからなるジアミノ化合物と重
合反応させる芳香族テトラカルボン酸二無水物
は、次の一般式(3); (Arは四価の有機基である) で表されるものであり、その代表的なものを例示
すると以下の如くである。すなわち、ピロメリツ
ト酸二無水物、3・3′・4・4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物、3・3′・4・4′−ビ
フエニルテトラカルボン酸二無水物、2・3・
3′・4′−ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
2・3・6・7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1・2・5・6−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1・4・5・8−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2・2′−ビス(3・4
−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、ビ
ス(3・4−ジカルボキシフエニル)スルホン二
無水物、3・4・9・10−ペリレンテトラカルボ
ン酸二無水物、ビス(3・4−ジカルボキシフエ
ニル)エーテル二無水物、2・2′−ビス(2・3
−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、
1・1′−ビス(2・3−ジカルボキシフエニル)
エタン二無水物、ベンゼン−1・2・3・4−テ
トラカルボン酸二無水物、2・3・6・7−アン
トラセンテトラカルボン酸二無水物、1・2・
7・8−フエナントレンテトラカルボン酸二無水
物などがある。 この発明にとくに好適な芳香族テトラカルボン
酸二無水物は、3・3′・4・4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物である。この二無水物を使
用すると、高温高湿雰囲気下、たとえば121℃、
2気圧のプレツシヤークツカーテスト(以下、単
にPCTと略す)による電気特性がもつともすぐ
れた、つまり耐湿特性の極めて良好なポリイミド
が得られ、パツシベーシヨン膜やジヤンクシヨン
保護膜としての性能を大きく向上させることがで
きる。もちろん、他の二無水物を使用する場合で
も耐湿特性の向上を図りうるが、パツシベーシヨ
ン膜として応用する場合その膜厚を厚くするのが
望ましい。 この発明においては、上記のジアミノシロキサ
ンと珪素不含ジアミンとを同時に芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と重合反応させることが必要
で、たとえば両ジアミノ化合物を別々に重合反応
させてのち混合する方式では、密着性および耐湿
特性のばらつきを生じ、品質の安定化を図りえな
い。 また、このとき用いられるジアミノシロキサン
は、すでに述べたように、ジアミノ化合物全体量
の1〜4モル%、好適には3〜3.5モル%で、最
終反応物であるポリイミド前駆体中に含まれてく
る珪素含有量が0.5重量%以下となるようにしな
ければならない。これらの量的関係をいずれも満
足しなければ、密着性と耐湿特性との両立が難し
くなる。このジアミノシロキサンと珪素不含ジア
ミンとからなるジアミノ化合物の芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物に対する使用割合は、通常等モ
ルとされるが、必要に応じて一方を多少多くして
も差し支えない。 重合反応は、従来公知の方法に準じて行えばよ
く、一般に有機溶媒の存在下、窒素ガス気流中下
に重合発熱を勘案して通常60℃以下、とくに好適
には30℃以下に制限しながら高い重合度が得られ
るまで反応させればよい。この重合度は反応物の
固有粘度〔η〕を調べることによつて簡単に検知
できるものである。 有機溶媒としては、たとえばN−メチル−2−
ピロリドン、N・N′−ジメチルアセトアミド、
N・N′−ジメチルホルムアミド、N・N′−ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド
などの高極性塩基性溶媒が用いられる。この種の
溶媒はいずれも吸湿性が大きく、吸湿された水は
重合時の分子量の低下、貯蔵安定性の低下の原因
となるので使用に先だつて脱水剤で充分に脱水し
ておくのがよい。またこれらの溶媒とともにトル
エン、キシレン、ベンゾニトリル、ベンゼン、フ
エノールの如き汎用溶媒を併用することもでき
る。しかしその使用量は生成ポリイミド前駆体の
溶解度を低下させない範囲にすべきである。 このようにしてこの発明によつて得られるポリ
イミド前駆体は、つぎの一般式(4)にて示されるよ
うに、珪素不含ジアミンとジアミノシロキサンと
がアミド結合を介して芳香族テトラカルボン酸二
無水物へ付加した結合単位が、ランダムであるポ
リマー構造であり、ポリイミド前駆体の分子鎖に
ごく僅かのシロキサン結合が組み込まれた構造を
有することを特徴としている。 (R1、R2、R′、nおよびArは前記のとおり、l
およびmはともに正の整数で、m/l+m=0.01
〜0.04である) (R1、R2、R′、Ar、n、lおよびmは前記のと
おりである) この発明においては、かかるポリイミド前駆体
を半導体素子面に塗布したのち、高温加熱処理し
て脱水、環化することにより、シリコンウエハな
どに対してすぐれた密着性を示す前記の一般式(5)
で示される如きポリイミドからなる保護膜を形成
することができる。このポリイミド保護膜は耐湿
特性にすぐれているとともに、その本来の良好な
耐熱性、耐薬品性、機械的特性および卓越した電
気絶縁性を具備しており、半導体素子の表面のパ
ツシベーシヨン膜やダイオードのジヤンクシヨン
保護膜としてすぐれた性能を発揮する。 なお、有機パツシベーシヨン膜としてのポリイ
ミドは、イオン性不純物に汚染されることをさけ
なければならない。Na+、K+、Ca2+、などのカ
チオン性不純物、Cl-などのアニオン性不純物な
どからの汚染を受けないように注意しなければな
らず、特にNa+イオンはポリイミドパツシベーシ
ヨン膜の電気特性に悪影響を及ぼす。そのため重
合に際しては原料モノマー、溶媒ともに周知の方
法により充分精製した後、使用すべきである。例
えば、Na+イオンで5PPM以下、好適には1PPM
以下であることが望ましい。 以下にこの発明の実施例を記載する。以下にお
いてポリイミド前駆体の重合度(分子量)を示す
パラメーターとして固有粘度〔η〕を用いるが、
この固有粘度は溶媒としてN−メチル−2−ピロ
リドンを使用し、測定温度30±0.01℃(恒温槽)
で次式にしたがつて求めたものである。 〔η〕=ln(t/to)/c t;ウベローデ粘度計で測定されるポリマー溶液
の落下時間 to;上記同様に測定される溶媒の落下時間 c;ポリイミド前駆体(ポリマー)濃度(0.5重
量%とした) 実施例 1 撹拌装置、冷却管、温度計および窒素置換装置
を付した500mlのフラスコを水浴上に固定した。
五酸化リンで一昼夜乾燥しさらに減圧蒸留した精
製N−メチル−2−ピロリドン280.90gを上記フ
ラスコ中に加え、窒素を流し込んだ。 次いで1mlのマイクロシリンジにより前記式イ
で示されるビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルジシロキサン0.87g(0.0035モル)、ついで
4・4′−ジアミノジフエニルエーテル19.3g
(0.0965モル)を仕込み、溶解するまで撹拌した。
つぎに3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物29.4g(0.1モル)を徐々に添加し
た。反応系を30℃以下となるように保持しながら
透明粘稠溶液となるまで撹拌した。 このようにして得られたポリイミド前駆体は、
その固有粘度が1.67で、珪素含有量が0.397重量
%であつた。この前駆体を含む溶液をシリコンウ
エハ上にスピンコートして熱風乾燥機中150℃で
1時間、200℃で1時間、250℃で6時間加熱して
ポリイミド保護膜を形成した。このようにして形
成されたポリイミド保護膜の赤外吸収スペクトル
は、1780cm-1および1720cm-1にイミド基形成にも
とづく>C=Oの吸収が認められた。形成された
ポリイミド保護膜は強靭であり、常態でのシリコ
ンウエハへの密着性は良好であつた。またPCT
処理後でも剥離せず密着性が高度に改善されてい
ることが判つた。 実施例 2 溶媒として精製N・N′−ジメチルアセトアミ
ドを281.46g、ジアミノシロキサンとして前記式
ロで示されるビス(4−アミノブチル)テトラメ
チルジシロキサンを0.97g(0.0035モル)使用し
た以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体
の15重量%溶液をつくつた。 このときのポリイミド前駆体の固有粘度は1.81
であり、また珪素含有量は0.396重量%であつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1
と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド保
護膜を形成したところ、保護膜の強靭性および密
着性は実施例1の場合と同様であつた。 実施例 3 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
237.83gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
としてピロメリツト酸二無水物を21.8g(0.1モ
ル)使用した以外は、実施例1と同様にしてポリ
イミド前駆体の15重量%溶液をつくつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体の固
有粘度は1.65で珪素含有量は0.469重量%であつ
た。この前駆体を含む溶液を実施例1と同様にス
ピンコートして、熱風乾燥機中で150℃で1時間、
200℃で1時間、300℃で1時間加熱してポリイミ
ド保護膜を形成した。形成されたポリイミド保護
膜は強靭であり、常態およびPCTによる密着性
はいずれも良好でシリコンウエハからの剥離は認
められなかつた。 実施例 4 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
295.67gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
として3・3′・4・4′−ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物32.2g(0.1モル)を、また珪
素不含ジアミンとして4・4′−ジアミノジフエニ
ルメタン19.107g(0.0965モル)を使用した以外
は、実施例1と同様にして固有粘度1.38で、珪素
含有量が0.377重量%のポリイミド前駆体の15重
量%溶液をつくつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例1
と同様の条件でシリコンウエハ上にポリイミド保
護膜を形成したところ、保護膜の密着性は実施例
1の場合と同様であつたが、6ケ月経時後の引張
抗張力が初期値の40%に低下していたことが認め
られた。このように保護膜の強靭性は経時劣化す
ることがわかつたが、パツシベーシヨン膜として
は使用できる程度の強靭性であつた。 実施例 5 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
259.36gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
として3・3′・4・4′−ビフエニルテトラカルボ
ン酸二無水物14.7g(0.05モル)とピロメリツト
酸二無水物10.9g(0.05モル)とを使用した以外
は実施例1と同様の操作でポリイミド前駆体の15
重量%溶液をつくつた。 得られたポリイミド前駆体の固有粘度は1.52
で、また珪素含有量は0.430重量%であつた。 上記のポリイミド前駆体溶液を用いて実施例3
と同様にしてシリコンウエハ上にポリイミド保護
膜を形成したところ、保護膜の強靭性および密着
性は実施例1の場合と同様であつた。 比較例 1 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
280.07g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
の使用量を19.9g(0.0995モル)、ビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの使用
量を0.1243g(0.0005モル)とした以外は、実施
例1と同様にして固有粘度が2.37で、珪素含有量
が0.057重量%のポリイミド前駆体の15重量%溶
液をつくつた。 この溶液を用いて実施例1と同じ条件でシリコ
ンウエハ上にポリイミド保護膜を形成したとこ
ろ、常態ではシリコンウエハより剥離していなか
つたが、PCTでは容易に剥離した。 比較例 2 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
281.86g、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
の使用量を18.6g(0.093モル)、ビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサンの使用量
を1.7395g(0.007モル)とした以外は、実施例
1と同様にしてポリイミド前駆体の15重量%溶液
をつくつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体の固
有粘度は0.80で、実施例1で得られたポリイミド
前駆体よりも低分子量であつた。また、この前駆
体の珪素含有量は0.791重量%であつた。 このようにして得られたポリイミド前駆体を用
いて実施例1と同様の条件でシリコンウエハ上に
ポリイミド保護膜を形成したところ、保護膜の強
靭性および密着性は実施例1の場合と同等であつ
た。 比較例 3 ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサンと4・4′−ジアミノジフエニルエーテル
とを実施例3と同じ割合で別々にピロメリツト酸
二無水物と重合反応させたのち、両者を混合して
ポリイミド前駆体混合物の15重量%溶液を得た。
ジアミノシロキサンから得たポリイミド前駆体の
固有粘度は0.63、珪素不含ジアミンから得たポリ
イミド前駆体の固有粘度は2.00であつた。またポ
リイミド前駆体混合物中の珪素含有量は0.469重
量%であつた。 この溶液を用いて実施例3と同様の条件でシリ
コンウエハ上にポリイミド保護膜を形成したとこ
ろ、シリコンウエハとの密着性は実施例3に較べ
て劣つており、特性がばらつきやすくPCTで容
易に剥離する場合があつた。 比較例 4 精製N−メチル−2−ピロリドンの使用量を
187.52gとし、芳香族テトラカルボン酸二無水物
としてピロメリツト酸二無水物を21.8g(0.1モ
ル)、珪素不含ジアミンとしてパラ−フエニレン
ジアミンを10.42g(0.0965モル)、ジアミノシロ
キサンとしてビス(3−アミノプロピル)テトラ
メチルジシロキサンを0.87g(0.0035モル)使用
した以外は、実施例1と同様にしてポリイミド前
駆体の15重量%溶液をつくつた。 このポリイミド前駆体の固有粘度は1.58で、そ
の珪素含有量は0.594重量%であつた。このよう
にして得られたポリイミド前駆体溶液を用いて実
施例1と同様の操作でシリコンウエハ上にポリイ
ミド保護膜を形成したところ、保護膜の密着性は
実施例1と同様であつた。 つぎに、上記実施例1〜5および比較例1〜4
で得られた各ポリイミド保護膜につき、同一環境
条件下で密着性および電気絶縁性に関する試験を
行つた。結果は、次の表に示されるとおりであつ
た。なお、各ポリイミド保護膜の厚みは、すべて
50±5μに調整したものである。
【表】
上記の表から明らかなように、この発明の実施
例1〜5に係るポリイミド保護膜は高温高湿時の
電気特性にすぐれかつ密着性にもすぐれているこ
とが判る。また、とくに芳香族テトラカルボン酸
二無水物として3・3′・4・4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物を用いた実施例1および2
は、他の二無水物を用いた実施例3〜5に較べて
上記両特性とくに高温高湿時の電気特性に格段に
すぐれていることも判る。 一方、比較例1から形成されたポリイミド保護
膜は電気特性に劣ることは無いがシリコンウエハ
に対する密着性に劣つていた。また、比較例2、
4から形成されたポリイミド保護膜は密着性にそ
れほど問題は無いものの高温高湿度下での電気特
性に劣り、たとえば比較例2のものは実施例1か
ら形成されたポリイミド保護膜と比較して体積抵
抗率で約1/100の測定結果であつた。また、比較
例3は珪素不含ポリイミド前駆体と珪素含有ポリ
イミド前駆体の混合溶液から形成されたポリイミ
ド保護膜であるが、この場合、全体の珪素含有量
がこの発明の範囲に入つていても、密着性、高温
高湿下の電気特性にそれほど好結果が得られてい
ないことが判る。
例1〜5に係るポリイミド保護膜は高温高湿時の
電気特性にすぐれかつ密着性にもすぐれているこ
とが判る。また、とくに芳香族テトラカルボン酸
二無水物として3・3′・4・4′−ビフエニルテト
ラカルボン酸二無水物を用いた実施例1および2
は、他の二無水物を用いた実施例3〜5に較べて
上記両特性とくに高温高湿時の電気特性に格段に
すぐれていることも判る。 一方、比較例1から形成されたポリイミド保護
膜は電気特性に劣ることは無いがシリコンウエハ
に対する密着性に劣つていた。また、比較例2、
4から形成されたポリイミド保護膜は密着性にそ
れほど問題は無いものの高温高湿度下での電気特
性に劣り、たとえば比較例2のものは実施例1か
ら形成されたポリイミド保護膜と比較して体積抵
抗率で約1/100の測定結果であつた。また、比較
例3は珪素不含ポリイミド前駆体と珪素含有ポリ
イミド前駆体の混合溶液から形成されたポリイミ
ド保護膜であるが、この場合、全体の珪素含有量
がこの発明の範囲に入つていても、密着性、高温
高湿下の電気特性にそれほど好結果が得られてい
ないことが判る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 半導体素子面に、次の一般式; (R1は二価の有機基、R′は一価の有機基であり、
nは1〜1000の整数である) で表されるジアミノシロキサンと分子内に珪素原
子を含まないジアミンとを同時に芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と重合反応させるに当たつて、
上記のジアミノシロキサンの使用割合を、ジアミ
ノ化合物全体量の1〜4モル%の範囲でかつ最終
反応物中に含まれてくる珪素含有量が0.5重量%
以下となるようにして得たシロキサン変性ポリイ
ミド前駆体を塗布し、ついで高温加熱処理してポ
リイミド保護膜を形成することを特徴とする半導
体素子の保護膜形成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58229290A JPS59107521A (ja) | 1983-12-05 | 1983-12-05 | 半導体素子の保護膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58229290A JPS59107521A (ja) | 1983-12-05 | 1983-12-05 | 半導体素子の保護膜形成方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56029240A Division JPS5813087B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | シロキサン変性ポリイミド前駆体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59107521A JPS59107521A (ja) | 1984-06-21 |
| JPH0259620B2 true JPH0259620B2 (ja) | 1990-12-13 |
Family
ID=16889803
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58229290A Granted JPS59107521A (ja) | 1983-12-05 | 1983-12-05 | 半導体素子の保護膜形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59107521A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0740587B2 (ja) * | 1985-12-26 | 1995-05-01 | 松下電子工業株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
| JPH0211631A (ja) * | 1988-06-30 | 1990-01-16 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 半導体保護用樹脂及び半導体 |
| JPH0291125A (ja) * | 1988-09-29 | 1990-03-30 | Nippon Steel Chem Co Ltd | シリコーンポリイミド及びその製造方法 |
-
1983
- 1983-12-05 JP JP58229290A patent/JPS59107521A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59107521A (ja) | 1984-06-21 |
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