JPH0262499B2 - - Google Patents
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- JPH0262499B2 JPH0262499B2 JP61157674A JP15767486A JPH0262499B2 JP H0262499 B2 JPH0262499 B2 JP H0262499B2 JP 61157674 A JP61157674 A JP 61157674A JP 15767486 A JP15767486 A JP 15767486A JP H0262499 B2 JPH0262499 B2 JP H0262499B2
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- titanium oxide
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、アルカリ性イオンで安定化された結
晶質アナターゼ型酸化チタンゾル及びその製造方
法に関する。 酸化チタンは、顔料、ペースト改良剤、湿度セ
ンサー、赤外線反射多層膜、触媒、圧電体(チタ
ン酸塩)の原料、二酸化チタン被覆雲母等の多方
面の分野に於て使用されている工業材料である。 (従来の技術) これらの用途に用いられる酸化チタン原料粉末
は、通常イルメナイトに硫酸を加え、その硫酸塩
の加水分解により先ずメタチタン酸を得る。そし
てこれをろ過、乾燥、焼成する方法(硫酸法)、
硫酸の代わりに塩酸を用いる塩酸法、或いは無水
塩化チタンを気相で熱分解させる方法等により生
産されている。 しかし、これらの方法により得られた酸化チタ
ン粉末は、一般に粒子径が粗く、また不揃いであ
り、特に均一超微細性を要求される分野への適用
については問題があつた。 一方、無水塩化チタンを気相で熱分解させ製造
する方法が知られているが、この方法は微細な均
一粒子が得られる反面、粒子の分散性が悪く、水
等の溶媒に分散させると、経時と共に沈降分離す
ることで問題がある。 また、特開昭59−223231号記載の内容によれ
ば、硫酸法による酸化チタンの製造の際、焼成に
よりルチル型への転位を促進するため、核物質と
して添加されるものと基本的に同一であるものを
チタニアゾルと云つている。 しかし、このものはその製造方法から明らかな
ように、微粒子酸化チタンの製造中間体として得
られるチタニアゾルとして、多量の酸を含むこと
から、本発明の結晶質酸化チタンゾルとは異なる
ものである。 従つて、赤外線反射多層膜、触媒、圧電体用原
料、二酸化チタン被覆雲母等に適用する場合に
は、これらの二酸化チタン粉末では、純度、粒
度、分散性に於て充分でなく、問題が残されてい
るのが現状である。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らはこれらの実情に鑑み、純度、粒
度、分散性等の諸特性に於て優れる結晶質の酸化
チタンゾルを得べく、鋭意研究を重ねた結果、新
規なアルカリ性イオンで安定化された結晶質アナ
ターゼ型酸化チタンゾルを見出し、本発明を完成
したものである。 (問題点を解決するための手段) 即ち本発明は、アルカリ性イオンで安定化され
た結晶質アナターゼ型酸化チタンゾル及びその製
造方法に関し、本第一の発明は、粒子径500Å以
下のアルカリ性イオンで安定化された結晶質アナ
ターゼ型酸化チタンゾルであり、また、本第二の
発明は、水溶性チタン化合物とアルカリ金属の水
酸化物又は炭酸塩、及び/又はアンモニウム化合
物とを反応させゲルを生成させた後、これを100
℃以上で水熱処理することからなる粒子径500Å
以下のアルカリ性イオンで安定化された結晶質ア
ナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法に関する。 (作用) 先ず、本第一の発明である粒子径500Å以下の
アルカリ性イオンで安定化された結晶質アナター
ゼ型酸化チタンゾルについて詳細に説明する。 従来、酸化チタンのゾルを製造する方法とし
て、無機チタン塩水溶液を原料とし、これに含ま
れる酸根を何等かの方法により除去するか、或い
は乳酸チタンを水に加え、加水分解を行うことに
より得る方法が提案されている。また別に、チタ
ンアルコキシドを各種の手段で加水分解し、ゾル
を得る方法も提案されている。 しかし、これらの方法により得られるゾルは何
れもその結晶形が無定形か或いはチタンの水酸化
物であり、アナターゼ型の結晶質酸化チタンゾル
ではない。 これに対し、本発明のアルカリ性イオンで安定
化された結晶質酸化チタンゾルはアナターゼ型の
結晶形をもち、且つこれが500Å以下という極め
て微細なコロイド粒子を水溶液状態で供与し、安
定なゾル溶液を形成するものである。 非晶質からなる従来のゾルは、化繊、合繊等の
艶消しや、製紙のコーテイングに用いた場合に
は、基材の耐熱性が低いため、非晶質ゾルを結晶
化させることができなかつた。しかし本発明のア
ルカリ性イオンで安定化された結晶質酸化チタン
ゾルは、このような基材に結晶質のものを乾燥程
度の低温処理でコーテイングできることより、耐
薬品性、耐水性が非晶質のものに比べ著しく向上
し、広範な条件下での使用が可能となるものであ
る。 このようなゾルは従来全く知られていなかつた
ものであり、酸化チタン系複合材料の適用分野に
於て、新たな用途を生み出すものである。 その特徴を挙げれば次の通りである。 第一に、本発明のアルカリ性イオンで安定化さ
れた結晶質アナターゼ型ゾルは、無定形ゾルに比
べて高濃度なゾルで得ることができ、酸化チタン
−シリカの多層赤外線反射膜を作成するような場
合、一回のコーテイングで所望の膜厚や反射性能
を得ることができる。 第二に、本発明のアルカリ性イオンで安定化さ
れた結晶質アナターゼ型酸化チタンゾルは、ゾル
の安定性に優れているので、従来の二酸化チタン
粉末ではコーテイング等の作業の際に、均一な膜
形成が困難であつたのに比べ、本発明品では長期
間の保存後もゾルが均一に分散し、均一なコーテ
イング膜が得られる。 しかも500Å以下という超微細粒子であるから、
酸化チタンにスズやバナジウムを含む湿度又はガ
スセンサーに適用した場合には、比表面積が大き
い故に、著しく高感度のセンサーが得られる。 更に、無定形ゾルに比べて高濃度での被覆が可
能であるため、硬牢なものが得られる。 これらのことは、酸化チタン系セラミツクのコ
ーテイング膜の製造に於て非常に有益である。 尚、コロイド粒子径の測定は、電子顕微鏡観察
により行つたが、本発明のゾルは、実質上全ての
コロイド粒子が500Å以下の粒子径であつた。 次に、本第二の発明であるアルカリ性イオンで
安定化された結晶質アナターゼ型酸化チタンゾル
の製造方法について詳述する。 本第二の発明は、水溶性チタン化合物とアルカ
リ金属の水酸化物又は炭酸塩、及び/又はアンモ
ニウム化合物とを反応させるゲルを生成させた
後、これを100℃以上で水熱処理することからな
る粒子径500Å以下のアルカリ性イオンで安定化
された結晶質アナターゼ型酸化チタンゾルの製造
方法に関する。本発明に用いる水溶性チタン化合
物としては、四塩化チタン、硝酸チタン、硫酸チ
タン等を例示でき、またアルカリ金属の水酸化物
として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、アルカリ金属の炭酸塩としては、
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸カリウム等を例示できる。 更に、アンモニウム化合物としては、重炭酸ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニア水等
を例示することができるが、これらに限定される
ものではない。 本発明では、先ず前記の水溶性チタン化合物と
アルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩、及び/又は
アンモニウム化合物とを反応させ、ゲルを生成さ
せる。 このゲルの製造条件に関して云えば、両者の反
応の際の温度は、大略10〜90℃で行う。 また添加割合については、アルカリ金属の水酸
化物又は炭酸塩、及び/又はアンモニウム化合物
(A)と、水溶性チタン化合物に由来する酸根(B)の当
量比A/Bが1.0〜1.3の範囲となるように行う。 しかしこの範囲を逸脱しても、後述する生成ゲ
ルを洗浄する工程で、上限を越えた場合、希薄な
酸溶液で洗浄し、また下限以下では希薄なアルカ
リ性溶液で洗浄することにより、所望のゾルを得
ることができ、特段に限定するものではないが、
経済的理由から上記範囲が望ましい。また、添加
順序に関しても特段限定はされず、水溶性チタン
化合物またはアンモニウム化合物のいずれか一方
を先に、あるいは両者を同時に添加する方法によ
り行うことができる。 このようにして製造したゲルは、次いでろ過、
洗浄を行い、不純物を除去する。 この残存不純物は、酸化チタンゾルの製造上、
また用途上、少ないほうが好ましく、例えば上述
のろ過洗浄作業を全く行なわない場合には、得ら
れるゾルは不安定なものとなり、以て本発明のゾ
ルを得ることができない。 ろ過、洗浄手段に関しては特に限定されず、通
常用いられているフイルタープレスや遠心ろ過の
ような注水ろ過、リパルプ−遠心分離法等の任意
の手段を用いることができる。 ろ過、洗浄後のゲルに次いで水溶性アルカリを
添加し、水熱処理に供する。 添加する水溶性アルカリの種類としては、水酸
化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、メチルアミン、トリメチ
ルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン
等を例示できる。 また水溶性アルカリの添加量は、概ねTiO21モ
ルに対して0.01〜0.60モルの範囲で、且つゾル液
のPHが8〜12の範囲、より好ましくはPH9〜11.5
の範囲となるように行う。 この場合、添加量がこの範囲を逸脱すると、本
発明の分散性に優れたゾルを得ることができな
い。 水熱処理条件に関しては、温度は100℃以上で
行うが、一般に処理温度が高く、また処理時間が
長くなるほど、結晶形の発達が良好であり、粒径
の大きなコロイド粒子が得られる。 また、100℃を下回る温度での処理は、長時間
行つてもゲルが結晶化せず、たとえ一部が結晶化
してもその結晶化度は著しく低く、無定形の性質
が残り、本発明の目的を達成することができな
い。 蓋し、本発明の結晶質酸化チタンゾルの各用途
に応じて処理条件を選択し、所望する粒子径のゾ
ルを得ることができ、その制御が水熱処理条件の
選択によつて可能である点が本発明の大きな特徴
である。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ、更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、%は特にことわらない限り、全て重量%を
示す。 実施例 1 四塩化チタン水溶液(TiO22%)2000gにアン
モニア水(NH32%)2212g(NH3/cl当量比
1.3)を撹はん下で添加し、ゲルを生成させた。 これをろ液中に塩素イオンが認められなくなる
迄ろ過水洗し、TiO210%、NH30.3%のゲルを得
た。このゲル400gに、NH3/TiO2モル比0.2と
なるように水酸化アンモニウム(NH34.5%)
11.2gを添加し、これをオートクレーブに入れ、
160℃で4時間の水熱処理を行ない、本発明のゾ
ルを得た。尚、このゾル液のPHは10.8であつた。 またこのゾルをTiO21.0%に希釈し、静置した
ところ、1カ月後の分散安定率は99%であつた。
更に、電子顕微鏡観察によるコロイド粒子径は
105Åであり、X線回折の結果はアナターゼ型結
晶質であつた。 尚、分散安定率は1カ月後にゾル液の上層部か
らサンプリングした液のTiO2濃度を測定し、次
式により算出した。 分散安定率(%)=1カ月後のTiO2濃度/初期のTiO2濃
度X100 実施例 2〜4 四塩化チタン水溶液(TiO23%)10000gと重
炭酸ナトリウム水溶液(Na2%)18135g(Na/
cl当量比1.05)を、水5000gを予め添加した反応
槽に撹はんを行いながら同時に添加した。 生成したゲルを水洗、ろ過し、TiO210.8%の
ゲル2758gを得た。このゲルを水で希釈し、
TiO23%としたゲルに400gに水酸化ナトリウム
をNa/TiO2モル比0.08となるように添加し、こ
れをオートクレーブに入れ、第1表に示したよう
な処理条件で処理を行い、本発明のゾルを得た。
尚、このゾル液のPHは11.3であつた。 これらのX線回折結果を第1表に示し、また実
施例2のX線回折図を第1図に示した。 更に、X線回折の結果からScherrerの式 t(Å)=0.9λ/βcosθ 但し、 t;粒子径(Å) λ;λ=1.542Å(CuKα) β;半価巾(ラジアン) cosθ;2θ=25.3゜とした により粒子径を算出した。 粒子径は、電子顕微鏡観察結果からの粒子径と
Scherrerの式からの粒子径がほぼ一致していた。 また比較例として、上記のゲルを同量三ツ口フ
ラスコに入れ、マントルヒーターで第1表記載の
条件で処理した。結果を第1表に示した。
晶質アナターゼ型酸化チタンゾル及びその製造方
法に関する。 酸化チタンは、顔料、ペースト改良剤、湿度セ
ンサー、赤外線反射多層膜、触媒、圧電体(チタ
ン酸塩)の原料、二酸化チタン被覆雲母等の多方
面の分野に於て使用されている工業材料である。 (従来の技術) これらの用途に用いられる酸化チタン原料粉末
は、通常イルメナイトに硫酸を加え、その硫酸塩
の加水分解により先ずメタチタン酸を得る。そし
てこれをろ過、乾燥、焼成する方法(硫酸法)、
硫酸の代わりに塩酸を用いる塩酸法、或いは無水
塩化チタンを気相で熱分解させる方法等により生
産されている。 しかし、これらの方法により得られた酸化チタ
ン粉末は、一般に粒子径が粗く、また不揃いであ
り、特に均一超微細性を要求される分野への適用
については問題があつた。 一方、無水塩化チタンを気相で熱分解させ製造
する方法が知られているが、この方法は微細な均
一粒子が得られる反面、粒子の分散性が悪く、水
等の溶媒に分散させると、経時と共に沈降分離す
ることで問題がある。 また、特開昭59−223231号記載の内容によれ
ば、硫酸法による酸化チタンの製造の際、焼成に
よりルチル型への転位を促進するため、核物質と
して添加されるものと基本的に同一であるものを
チタニアゾルと云つている。 しかし、このものはその製造方法から明らかな
ように、微粒子酸化チタンの製造中間体として得
られるチタニアゾルとして、多量の酸を含むこと
から、本発明の結晶質酸化チタンゾルとは異なる
ものである。 従つて、赤外線反射多層膜、触媒、圧電体用原
料、二酸化チタン被覆雲母等に適用する場合に
は、これらの二酸化チタン粉末では、純度、粒
度、分散性に於て充分でなく、問題が残されてい
るのが現状である。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らはこれらの実情に鑑み、純度、粒
度、分散性等の諸特性に於て優れる結晶質の酸化
チタンゾルを得べく、鋭意研究を重ねた結果、新
規なアルカリ性イオンで安定化された結晶質アナ
ターゼ型酸化チタンゾルを見出し、本発明を完成
したものである。 (問題点を解決するための手段) 即ち本発明は、アルカリ性イオンで安定化され
た結晶質アナターゼ型酸化チタンゾル及びその製
造方法に関し、本第一の発明は、粒子径500Å以
下のアルカリ性イオンで安定化された結晶質アナ
ターゼ型酸化チタンゾルであり、また、本第二の
発明は、水溶性チタン化合物とアルカリ金属の水
酸化物又は炭酸塩、及び/又はアンモニウム化合
物とを反応させゲルを生成させた後、これを100
℃以上で水熱処理することからなる粒子径500Å
以下のアルカリ性イオンで安定化された結晶質ア
ナターゼ型酸化チタンゾルの製造方法に関する。 (作用) 先ず、本第一の発明である粒子径500Å以下の
アルカリ性イオンで安定化された結晶質アナター
ゼ型酸化チタンゾルについて詳細に説明する。 従来、酸化チタンのゾルを製造する方法とし
て、無機チタン塩水溶液を原料とし、これに含ま
れる酸根を何等かの方法により除去するか、或い
は乳酸チタンを水に加え、加水分解を行うことに
より得る方法が提案されている。また別に、チタ
ンアルコキシドを各種の手段で加水分解し、ゾル
を得る方法も提案されている。 しかし、これらの方法により得られるゾルは何
れもその結晶形が無定形か或いはチタンの水酸化
物であり、アナターゼ型の結晶質酸化チタンゾル
ではない。 これに対し、本発明のアルカリ性イオンで安定
化された結晶質酸化チタンゾルはアナターゼ型の
結晶形をもち、且つこれが500Å以下という極め
て微細なコロイド粒子を水溶液状態で供与し、安
定なゾル溶液を形成するものである。 非晶質からなる従来のゾルは、化繊、合繊等の
艶消しや、製紙のコーテイングに用いた場合に
は、基材の耐熱性が低いため、非晶質ゾルを結晶
化させることができなかつた。しかし本発明のア
ルカリ性イオンで安定化された結晶質酸化チタン
ゾルは、このような基材に結晶質のものを乾燥程
度の低温処理でコーテイングできることより、耐
薬品性、耐水性が非晶質のものに比べ著しく向上
し、広範な条件下での使用が可能となるものであ
る。 このようなゾルは従来全く知られていなかつた
ものであり、酸化チタン系複合材料の適用分野に
於て、新たな用途を生み出すものである。 その特徴を挙げれば次の通りである。 第一に、本発明のアルカリ性イオンで安定化さ
れた結晶質アナターゼ型ゾルは、無定形ゾルに比
べて高濃度なゾルで得ることができ、酸化チタン
−シリカの多層赤外線反射膜を作成するような場
合、一回のコーテイングで所望の膜厚や反射性能
を得ることができる。 第二に、本発明のアルカリ性イオンで安定化さ
れた結晶質アナターゼ型酸化チタンゾルは、ゾル
の安定性に優れているので、従来の二酸化チタン
粉末ではコーテイング等の作業の際に、均一な膜
形成が困難であつたのに比べ、本発明品では長期
間の保存後もゾルが均一に分散し、均一なコーテ
イング膜が得られる。 しかも500Å以下という超微細粒子であるから、
酸化チタンにスズやバナジウムを含む湿度又はガ
スセンサーに適用した場合には、比表面積が大き
い故に、著しく高感度のセンサーが得られる。 更に、無定形ゾルに比べて高濃度での被覆が可
能であるため、硬牢なものが得られる。 これらのことは、酸化チタン系セラミツクのコ
ーテイング膜の製造に於て非常に有益である。 尚、コロイド粒子径の測定は、電子顕微鏡観察
により行つたが、本発明のゾルは、実質上全ての
コロイド粒子が500Å以下の粒子径であつた。 次に、本第二の発明であるアルカリ性イオンで
安定化された結晶質アナターゼ型酸化チタンゾル
の製造方法について詳述する。 本第二の発明は、水溶性チタン化合物とアルカ
リ金属の水酸化物又は炭酸塩、及び/又はアンモ
ニウム化合物とを反応させるゲルを生成させた
後、これを100℃以上で水熱処理することからな
る粒子径500Å以下のアルカリ性イオンで安定化
された結晶質アナターゼ型酸化チタンゾルの製造
方法に関する。本発明に用いる水溶性チタン化合
物としては、四塩化チタン、硝酸チタン、硫酸チ
タン等を例示でき、またアルカリ金属の水酸化物
として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、アルカリ金属の炭酸塩としては、
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸カリウム等を例示できる。 更に、アンモニウム化合物としては、重炭酸ア
ンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニア水等
を例示することができるが、これらに限定される
ものではない。 本発明では、先ず前記の水溶性チタン化合物と
アルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩、及び/又は
アンモニウム化合物とを反応させ、ゲルを生成さ
せる。 このゲルの製造条件に関して云えば、両者の反
応の際の温度は、大略10〜90℃で行う。 また添加割合については、アルカリ金属の水酸
化物又は炭酸塩、及び/又はアンモニウム化合物
(A)と、水溶性チタン化合物に由来する酸根(B)の当
量比A/Bが1.0〜1.3の範囲となるように行う。 しかしこの範囲を逸脱しても、後述する生成ゲ
ルを洗浄する工程で、上限を越えた場合、希薄な
酸溶液で洗浄し、また下限以下では希薄なアルカ
リ性溶液で洗浄することにより、所望のゾルを得
ることができ、特段に限定するものではないが、
経済的理由から上記範囲が望ましい。また、添加
順序に関しても特段限定はされず、水溶性チタン
化合物またはアンモニウム化合物のいずれか一方
を先に、あるいは両者を同時に添加する方法によ
り行うことができる。 このようにして製造したゲルは、次いでろ過、
洗浄を行い、不純物を除去する。 この残存不純物は、酸化チタンゾルの製造上、
また用途上、少ないほうが好ましく、例えば上述
のろ過洗浄作業を全く行なわない場合には、得ら
れるゾルは不安定なものとなり、以て本発明のゾ
ルを得ることができない。 ろ過、洗浄手段に関しては特に限定されず、通
常用いられているフイルタープレスや遠心ろ過の
ような注水ろ過、リパルプ−遠心分離法等の任意
の手段を用いることができる。 ろ過、洗浄後のゲルに次いで水溶性アルカリを
添加し、水熱処理に供する。 添加する水溶性アルカリの種類としては、水酸
化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウム、メチルアミン、トリメチ
ルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン
等を例示できる。 また水溶性アルカリの添加量は、概ねTiO21モ
ルに対して0.01〜0.60モルの範囲で、且つゾル液
のPHが8〜12の範囲、より好ましくはPH9〜11.5
の範囲となるように行う。 この場合、添加量がこの範囲を逸脱すると、本
発明の分散性に優れたゾルを得ることができな
い。 水熱処理条件に関しては、温度は100℃以上で
行うが、一般に処理温度が高く、また処理時間が
長くなるほど、結晶形の発達が良好であり、粒径
の大きなコロイド粒子が得られる。 また、100℃を下回る温度での処理は、長時間
行つてもゲルが結晶化せず、たとえ一部が結晶化
してもその結晶化度は著しく低く、無定形の性質
が残り、本発明の目的を達成することができな
い。 蓋し、本発明の結晶質酸化チタンゾルの各用途
に応じて処理条件を選択し、所望する粒子径のゾ
ルを得ることができ、その制御が水熱処理条件の
選択によつて可能である点が本発明の大きな特徴
である。 (実施例) 以下に本発明の実施例を掲げ、更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、%は特にことわらない限り、全て重量%を
示す。 実施例 1 四塩化チタン水溶液(TiO22%)2000gにアン
モニア水(NH32%)2212g(NH3/cl当量比
1.3)を撹はん下で添加し、ゲルを生成させた。 これをろ液中に塩素イオンが認められなくなる
迄ろ過水洗し、TiO210%、NH30.3%のゲルを得
た。このゲル400gに、NH3/TiO2モル比0.2と
なるように水酸化アンモニウム(NH34.5%)
11.2gを添加し、これをオートクレーブに入れ、
160℃で4時間の水熱処理を行ない、本発明のゾ
ルを得た。尚、このゾル液のPHは10.8であつた。 またこのゾルをTiO21.0%に希釈し、静置した
ところ、1カ月後の分散安定率は99%であつた。
更に、電子顕微鏡観察によるコロイド粒子径は
105Åであり、X線回折の結果はアナターゼ型結
晶質であつた。 尚、分散安定率は1カ月後にゾル液の上層部か
らサンプリングした液のTiO2濃度を測定し、次
式により算出した。 分散安定率(%)=1カ月後のTiO2濃度/初期のTiO2濃
度X100 実施例 2〜4 四塩化チタン水溶液(TiO23%)10000gと重
炭酸ナトリウム水溶液(Na2%)18135g(Na/
cl当量比1.05)を、水5000gを予め添加した反応
槽に撹はんを行いながら同時に添加した。 生成したゲルを水洗、ろ過し、TiO210.8%の
ゲル2758gを得た。このゲルを水で希釈し、
TiO23%としたゲルに400gに水酸化ナトリウム
をNa/TiO2モル比0.08となるように添加し、こ
れをオートクレーブに入れ、第1表に示したよう
な処理条件で処理を行い、本発明のゾルを得た。
尚、このゾル液のPHは11.3であつた。 これらのX線回折結果を第1表に示し、また実
施例2のX線回折図を第1図に示した。 更に、X線回折の結果からScherrerの式 t(Å)=0.9λ/βcosθ 但し、 t;粒子径(Å) λ;λ=1.542Å(CuKα) β;半価巾(ラジアン) cosθ;2θ=25.3゜とした により粒子径を算出した。 粒子径は、電子顕微鏡観察結果からの粒子径と
Scherrerの式からの粒子径がほぼ一致していた。 また比較例として、上記のゲルを同量三ツ口フ
ラスコに入れ、マントルヒーターで第1表記載の
条件で処理した。結果を第1表に示した。
【表】
【表】
実施例 5
炭酸ナトリウム水溶液(Na1%)10000gに硝
酸チタン水溶液(TiO21%)8515g(Na/NO3
当量比1.02)を、撹はんを行いながら添加した。
得られたゲルを充分に水洗し、硝酸がウエツトケ
ーキ中に残留していないことを確認後、これを水
で希釈し、TiO28%のスラリーを得た。 次いで、このスラリー400gにNH3/TiO2モル
比0.2となるように25%のアンモニア水5.4gを添
加し、200℃で4時間の水熱処理を行ない、本発
明のゾルを得た。尚、このゾル液のPHは10.1であ
つた。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は92%であつた。 実施例 6 実施例5と同様に、炭酸ナトリウム水溶液と硝
酸チタン水溶液によりゲルを得た。このゲルスラ
リー(TiO28%)の400gに、NH2/TiO2モル比
0.02となるようにモノエタノールアミン0.49gを
添加し、200℃で4時間の水熱処理を行なうこと
により、ゾル液PHが11.5である本発明のゾルを得
た。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は89%であつた。 実施例 7 硝酸チタン水溶液(TiO23%)2000gとアンモ
ニア水(NH33%)2212g(NH3/NO3当量比
1.3)を撹はん下で添加し、ゲルを生成させた。 これをろ液中に硝酸イオンが認められなくなる
迄ろ過水洗し、TiO210.6%、NH30.29%のゲルを
得た。 このゲル400gに、(NH3+Na)/TiO2モル比
0.3となるように炭酸水素ナトリウム7.6gを添加
し、これをオートクレーブに入れ、250℃で2時
間の水熱処理を行ない、ゾル液PHが10.3の本発明
のゾルを得た。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は96%であつた。 また比較のために、上記と同様にゲルを得た
後、ろ過水洗を全く行なわずにオートクレーブ処
理を行なつた。その結果、液PHは9.4であつたが、
このものはゾル状態を示さなかつた。
酸チタン水溶液(TiO21%)8515g(Na/NO3
当量比1.02)を、撹はんを行いながら添加した。
得られたゲルを充分に水洗し、硝酸がウエツトケ
ーキ中に残留していないことを確認後、これを水
で希釈し、TiO28%のスラリーを得た。 次いで、このスラリー400gにNH3/TiO2モル
比0.2となるように25%のアンモニア水5.4gを添
加し、200℃で4時間の水熱処理を行ない、本発
明のゾルを得た。尚、このゾル液のPHは10.1であ
つた。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は92%であつた。 実施例 6 実施例5と同様に、炭酸ナトリウム水溶液と硝
酸チタン水溶液によりゲルを得た。このゲルスラ
リー(TiO28%)の400gに、NH2/TiO2モル比
0.02となるようにモノエタノールアミン0.49gを
添加し、200℃で4時間の水熱処理を行なうこと
により、ゾル液PHが11.5である本発明のゾルを得
た。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は89%であつた。 実施例 7 硝酸チタン水溶液(TiO23%)2000gとアンモ
ニア水(NH33%)2212g(NH3/NO3当量比
1.3)を撹はん下で添加し、ゲルを生成させた。 これをろ液中に硝酸イオンが認められなくなる
迄ろ過水洗し、TiO210.6%、NH30.29%のゲルを
得た。 このゲル400gに、(NH3+Na)/TiO2モル比
0.3となるように炭酸水素ナトリウム7.6gを添加
し、これをオートクレーブに入れ、250℃で2時
間の水熱処理を行ない、ゾル液PHが10.3の本発明
のゾルを得た。 この本発明のゾルは、X線回折の結果アナター
ゼ型結晶形を有し、粒子径は180Åであり、また
分散安定率は96%であつた。 また比較のために、上記と同様にゲルを得た
後、ろ過水洗を全く行なわずにオートクレーブ処
理を行なつた。その結果、液PHは9.4であつたが、
このものはゾル状態を示さなかつた。
第1図は、実施例2で得た本発明アルカリ性イ
オンで安定化された結晶質アナターゼ型酸化チタ
ンゾルの60℃乾燥物のX線回折図である。
オンで安定化された結晶質アナターゼ型酸化チタ
ンゾルの60℃乾燥物のX線回折図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 粒子径500Å以下のアルカリ性イオンで安定
化された結晶質アナターゼ型酸化チタンゾル。 2 水溶性チタン化合物とアルカリ金属の水酸化
物又は炭酸塩、及び/又はアンモニウム化合物と
を反応させゲルを生成させた後、これを100℃以
上で水熱処理することからなる粒子径500Å以下
のアルカリ性イオンで安定化された結晶質アナタ
ーゼ型酸化チタンゾルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15767486A JPS6317221A (ja) | 1986-07-03 | 1986-07-03 | 結晶質酸化チタンゾル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15767486A JPS6317221A (ja) | 1986-07-03 | 1986-07-03 | 結晶質酸化チタンゾル及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6317221A JPS6317221A (ja) | 1988-01-25 |
| JPH0262499B2 true JPH0262499B2 (ja) | 1990-12-25 |
Family
ID=15654903
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15767486A Granted JPS6317221A (ja) | 1986-07-03 | 1986-07-03 | 結晶質酸化チタンゾル及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6317221A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013252994A (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Tayca Corp | アルカリ性のアナタース形チタニアゾル及びその製造方法 |
| JP2015044738A (ja) * | 2014-10-14 | 2015-03-12 | テイカ株式会社 | 無定形チタニアゾルおよびその製造方法 |
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| KR20030043536A (ko) * | 2001-11-28 | 2003-06-02 | 티오켐 주식회사 | 수열합성법을 이용한 고활성 광촉매 산화티탄 졸 제조 방법 |
| KR20020031359A (ko) * | 2002-01-28 | 2002-05-01 | 김영도 | 티타니아 습윤겔 및 그의 제조방법 |
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| WO2012014654A1 (ja) | 2010-07-24 | 2012-02-02 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 近赤外反射フィルム、近赤外反射フィルムの製造方法及び近赤外反射体 |
| WO2012014644A1 (ja) | 2010-07-24 | 2012-02-02 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 近赤外反射フィルムの製造方法及びそれを設けた近赤外反射体 |
| US20130114131A1 (en) | 2010-07-24 | 2013-05-09 | Konica Minolta Holdings, Inc. | Near-infrared reflective film and near-infrared reflector provided with same |
| US9804308B2 (en) | 2010-12-09 | 2017-10-31 | Konica Minolta, Inc. | Near-infrared reflective film and near-infrared reflector provided with the same |
| WO2012128109A1 (ja) | 2011-03-18 | 2012-09-27 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 熱線反射フィルム、その製造方法、及び熱線反射体 |
| US20140092468A1 (en) | 2011-05-17 | 2014-04-03 | Konica Minolta, Inc. | Infrared shielding film, method for producing infrared shielding film, and infrared shielding body |
| CN103649790B (zh) | 2011-06-23 | 2016-10-19 | 柯尼卡美能达株式会社 | 光学反射膜及其制造方法 |
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| WO2013089066A1 (ja) | 2011-12-12 | 2013-06-20 | コニカミノルタ株式会社 | 光学積層フィルム、赤外遮蔽フィルムおよび赤外遮蔽体 |
| EP2808710A4 (en) | 2012-01-25 | 2016-04-06 | Konica Minolta Advanced Layers | OPTICAL FILM |
| WO2013129335A1 (ja) | 2012-02-29 | 2013-09-06 | コニカミノルタ株式会社 | 近赤外反射フィルムおよびこれを用いた近赤外反射ガラス |
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1986
- 1986-07-03 JP JP15767486A patent/JPS6317221A/ja active Granted
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|---|---|
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