JPH0329400B2 - - Google Patents
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- JPH0329400B2 JPH0329400B2 JP57127633A JP12763382A JPH0329400B2 JP H0329400 B2 JPH0329400 B2 JP H0329400B2 JP 57127633 A JP57127633 A JP 57127633A JP 12763382 A JP12763382 A JP 12763382A JP H0329400 B2 JPH0329400 B2 JP H0329400B2
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- bilirubin oxidase
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Description
本発明は生体成分の測定法に関し、より詳しく
は、特に反応により生成した過酸化水素をパーオ
キシダーゼの存在下比色定量する際に共存するビ
リルビンの反応干渉を回避することを特徴とする
生体成分の測定法及びそれに用いる試薬組成物に
関する。 近年、臨床化学分析における酵素的分析法の進
歩はめざましく、グルコースオキシダーゼ、コレ
ステロールオキシダーゼ、ウリカーゼ、アシルコ
エンザイムAオキシダーゼ、コリンオキシダー
ゼ、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼなど
の酸化酵素が広範に用いられている。これら酸化
酵素の作用で生成した過酸化水素はパーオキシダ
ーゼ−水素供与体系を用いる方法で比色定量され
るのが常である。パーオキシダーゼを用いる反応
系においては、生体試料中に存在する種々の還元
物質、投与薬剤、生体色素などにより干渉を受け
易い。これら干渉物質のなかで、ビリルビンによ
る干渉については、例えば臨床化学第8巻、63〜
72ページ、1979年に記載されている。これによる
とビリルビンによる干渉の機序としては、 (1) ビリルビンの吸収による直接的影響 (2) ビリルビンがパーオキシダーゼの水素供与体
となる (3) 生成された呈色色素に直接的に作用して分解
する などが考えられている。 ビリルビンの血清中濃度は、正常人では1mg/
dl以下であるが、病的には20mg/dlに達すること
もあり、臨床検査上その影響は重大な問題であ
る。 これらの問題に関する公知技術としては、例え
ばグルコースオキシダーゼ−パーオキシダーゼ系
によりグルコースを定量する方法においてフエロ
シアン化物を用いる方法(特公昭55−25840号公
報及びクリニカルケミストリー第26巻、227〜231
ページ、1981年)、ウリカーゼ−パーオキシダー
ゼ系により尿酸を定量する方法においてフエロシ
アン化イオンを用いる方法(特開昭55−138656号
公報)、ピクリン酸との反応で尿酸を定量する方
法においてアスコルビン酸によりビリルビンの酸
化を阻止する方法(特開昭55−29718号公報)、多
波長光度計を用いてビリルビンによる干渉を補正
する方法(特開昭56−104239号公報)、過酸化水
素−パーオキシダーゼ系により血清成分を測定す
る方法においてEDTA−鉄錯体を添加する方法
(特開昭57−71398号公報)など、及び特開昭54−
151193号公報にはビリルビン特異性菌性酵素組成
物によりビリルビンを減成せしめる方法について
記載されている。最後に述べたビリルビン特異性
菌性酵素組成物はビリルビンに反応し、525nm
の螢光を発する物質及び過酸化水素を生成する。
従つて本酵素組成物は本発明の目的とする過酸化
水素−パーオキシダーゼ系に対するビリルビンの
干渉の回避法としては有利な方法ではない。 本発明者らは生体成分測定に際し、共存するビ
リルビンによる干渉を回避する方法について鋭意
検討した結果、ビリルビンオキシダーゼにそのよ
うな作用のあることを見い出した。ビリルビンオ
キシダーゼは本発明者らが新しく見い出した酵素
であり、反応により過酸化水素を生成しない。 本発明の方法について以下詳述する。 本発明の実施態様の一つであるビリルビンオキ
シダーゼは、二種類供給することができる。その
一つは、ミロセシウム属菌の生産するビリルビン
オキシダーゼNS−1として特願昭57−25613号に
開示されている。本ビリルビンオキシダーゼNS
−1はビリルビンを分子状酸素の存在下に酸化
し、緑色物質を生成するも過酸化水素は生成しな
い。本酵素は直接型(グルクロナイド型)ビリル
ビンには作用するが、アルブミンと結合した間接
型ビリルビンには作用しない。ビリルビンによる
干渉の回避のためにはこれら総ビリルビンを除去
することが必要とされる。この問題の解決のため
には界面活性剤、芳香族カルボン酸、サルフア剤
又はプロテアーゼよりなる群から選ばれる1種又
は2種以上の添加が効果のあることを見い出し
た。これらの1種又は2種以上よりなる反応促進
物質(以下単に反応促進物質という)はビリルビ
ンオキシダーゼNS−1と間接型ビリルビンとの
反応を促進する働きがあるものと思われる。界面
活性剤としては陽イオン、陰イオン、非イオン、
両性のいずれでも上記作用があればよく、例えば
シヨ糖脂肪酸エステル、胆汁酸塩、ドデシル硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸、セチルピリジニウ
ムクロライド、ノニルフエノールエトキシレート
系、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
縮合物系などの界面活性剤があげられる。芳香族
カルボン酸の例としてはサリチル酸、スルホサリ
チル酸など、サルフア剤としてはスルフアニルア
ミド、アセトスルフアミンナトリウムなど、プロ
テアーゼとしてはプロナーゼ(科研化学製)など
があげられる。 ビリルビンオキシダーゼNS−1を用いるビリ
ルビンの干渉の回避法は、具体的には生体成分の
測定に際し反応系にビリルビンオキシダーゼNS
−1及び前記反応促進物質を添加するだけでよ
い。これによりビリルビンは酸化されてビリルビ
ン特有の黄色が減少、消失するとともに、ビリベ
ルジンに変化し、パーオキシダーゼの水素供与体
となつたり、色素に作用することもない。なお酵
素ビリルビンオキシダーゼNS−1自身が発色系
に作用する場合は、必要に応じ発色反応阻害物質
を添加すればよい。これら阻害物質はビリルビン
オキシダーゼの発色系への作用は阻害するが、ビ
リルビンへの作用は阻害してはならない。これを
満足する阻害剤としてはフツ化ナトリウム、ヒド
ロキシルアミン、フエナントロリンなどがあげら
れる。 他の種類のビリルビンオキシダーゼは、本発明
者らがスクリーニングの結果コプリナス属菌中に
見い出したものである。本酵素はビリルビンオキ
シダーゼNS−1とは異り、間接型ビリルビンに
も作用する。しかしより速く反応を進めるために
は界面活性剤などの反応促進物質を添加するのが
よい。本酵素を用いるビリルビンによる干渉の回
避法は、前記ビリルビンオキシダーゼNS−1と
同様に行うことができる。 本発明の方法に使用する試薬組成物について説
明する。試薬組成物に含まれる酵素量はビリルビ
ンオキシダーゼ活性として0.01mμ/ml〜20μ/
ml使用できる。最も好ましいのはビリルビンオキ
シダーゼ、は反応液中で0.01〜10μ/mlである。
反応促進物質は、例えばドデシル硫酸ナトリウム
の場合は反応液中で0.02〜0.2%、好ましくは0.05
〜0.1%、コール酸ナトリウムの場合は同じく0.1
〜1.0%、好ましくは0.5〜0.7%である。反応阻害
物質は、フツ化ナトリウムの場合は反応液中で
0.5〜10mM、好ましくは1〜7mM、ヒドロキ
シルアミン、フエナントロリンの場合もこれに同
じである。その他緩衝液、酵素の安定剤などは必
要に応じて加えればよい。 以下、酵素の活性測定法及び試験例、実施例を
もつて本発明を詳細に説明する。 ビリルビンオキシダーゼ活性測定法 エチレンジアミン四酢酸1mMを含む0.2M−
トリス塩酸緩衝液(PH8.4)250mlに試薬ビリルビ
ン(和光純薬製)5mgを溶解し、この2mlと酵素
液0.2mlを37℃で反応させ440nmの吸光度の減少
を測定する。1分間に1マイクロモルのビリルビ
ンを酸化する酵素量を1単位とする。 試験例 1 ビリルビンオキシダーゼNS−1の調製 ミロセシウム・ベルカリア(Myrothecium
verrucaria)MT−1FERM−BP No.653(FERM
−P No.5918)株をグルコース・ジヤガイモ培地
に培養しビリルビンオキシダーゼNS−1を含む
培養液を得た。該培養液を順次硫安塩析、透析、
活性炭処理、QAE−セフアデツクスA−50カラ
ムクロマトグラフイー、限外過及びセフアデツ
クスG−100カラムクロマトグラフイーを行い精
製ビリルビンオキシダーゼNS−1を得た。本標
品はポリアクリルアミドゲルデイスク電気泳動的
に単一であつた。 試験例 2 コプリナス属菌の産するビリルビンオキシダー
ゼの調製 コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)
IFO8371株をポテト・グルコース培地に培養し、
ビリルビンオキシダーゼ活性を含む培養液を得
た。該培養液を順次、硫安塩析、透析、DEAE−
セルロースカラムクロマトグラフイー、DEAE−
セフアロースカラムクロマトグラフイー、限外
過、セフアデツクスG−100カラムクロマトグラ
フイーを行い精製ビリルビンオキシダーゼを得
た。 試験例 3 ポリポラス属菌の産するラツカーゼの調製 ポリポラス・ベルシカラー(Polyporus
versicolor)IFO9791株をグルコース、L−アス
パラギン、DL−フエニルアラニン、アデニン、
チアミン及び無機塩を含有する培地に培養しラツ
カーゼ活性を含む培養液を得た。該培養液を順
次、硫安塩析、透析、限外過、DEAE−セフア
デツクスA−50カラムクロマトグラフイー、限外
過、及びセフアデツクスG−100カラムクロマ
トグラフイーを行い精製標品を得た。本標品はデ
イスク電気泳動的に単一であつた。 試験例 4 マツシユルーム起源のチロシナーゼの調製 シグマ社製チロシナーゼ(グレイド)を用
い、これをさらにDEAE−セフアデツクスA−50
カラムクロマトグラフイー、ハイドロキシアパタ
イトカラムクロマトグラフイー、DEAE−セフア
デツクスA−50カラムクロマトグラフイーを行い
精製標品を得た。本標品はデイスク電気泳動的に
約90%の純度であつた。 試験例 5 ウルシラツカーゼの調製 ウルシの汁液を塩析、透析、限外過後セフア
デツクスG−200カラムクロマトグラフイーを行
い部分精製標品を得た。 試験例 6 各種酵素の基質特異性 本発明の方法に用いられるビリルビンオキシダ
ーゼと他の類似酵素の差を明確にするため基質特
異性について検討した。酵素は試験例1〜4で調
製したビリルビンオキシダーゼNS−1(Aと略
称、以下同様)、コプリナス属菌の生産するビリ
ルビンオキシダーゼ(B)、ポリポラス属菌の生産す
るラツカーゼ(C)、マツシユルーム起源のチロシナ
ーゼ(E)ならびにウルシ起源のラツカーゼ(D)及びき
ゆうり起源のアスコルビン酸オキシダーゼ(東洋
紡績製、グレイド)(F)を用いた。第1表に示し
た7mM濃度の各種基質と上記酵素の一定量とを
37℃で反応させ酵素活性を測定した。結果を第1
表に示す。同表には各基質に対する最高の活性を
示す酵素を100とした相対活性で表示した。
は、特に反応により生成した過酸化水素をパーオ
キシダーゼの存在下比色定量する際に共存するビ
リルビンの反応干渉を回避することを特徴とする
生体成分の測定法及びそれに用いる試薬組成物に
関する。 近年、臨床化学分析における酵素的分析法の進
歩はめざましく、グルコースオキシダーゼ、コレ
ステロールオキシダーゼ、ウリカーゼ、アシルコ
エンザイムAオキシダーゼ、コリンオキシダー
ゼ、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼなど
の酸化酵素が広範に用いられている。これら酸化
酵素の作用で生成した過酸化水素はパーオキシダ
ーゼ−水素供与体系を用いる方法で比色定量され
るのが常である。パーオキシダーゼを用いる反応
系においては、生体試料中に存在する種々の還元
物質、投与薬剤、生体色素などにより干渉を受け
易い。これら干渉物質のなかで、ビリルビンによ
る干渉については、例えば臨床化学第8巻、63〜
72ページ、1979年に記載されている。これによる
とビリルビンによる干渉の機序としては、 (1) ビリルビンの吸収による直接的影響 (2) ビリルビンがパーオキシダーゼの水素供与体
となる (3) 生成された呈色色素に直接的に作用して分解
する などが考えられている。 ビリルビンの血清中濃度は、正常人では1mg/
dl以下であるが、病的には20mg/dlに達すること
もあり、臨床検査上その影響は重大な問題であ
る。 これらの問題に関する公知技術としては、例え
ばグルコースオキシダーゼ−パーオキシダーゼ系
によりグルコースを定量する方法においてフエロ
シアン化物を用いる方法(特公昭55−25840号公
報及びクリニカルケミストリー第26巻、227〜231
ページ、1981年)、ウリカーゼ−パーオキシダー
ゼ系により尿酸を定量する方法においてフエロシ
アン化イオンを用いる方法(特開昭55−138656号
公報)、ピクリン酸との反応で尿酸を定量する方
法においてアスコルビン酸によりビリルビンの酸
化を阻止する方法(特開昭55−29718号公報)、多
波長光度計を用いてビリルビンによる干渉を補正
する方法(特開昭56−104239号公報)、過酸化水
素−パーオキシダーゼ系により血清成分を測定す
る方法においてEDTA−鉄錯体を添加する方法
(特開昭57−71398号公報)など、及び特開昭54−
151193号公報にはビリルビン特異性菌性酵素組成
物によりビリルビンを減成せしめる方法について
記載されている。最後に述べたビリルビン特異性
菌性酵素組成物はビリルビンに反応し、525nm
の螢光を発する物質及び過酸化水素を生成する。
従つて本酵素組成物は本発明の目的とする過酸化
水素−パーオキシダーゼ系に対するビリルビンの
干渉の回避法としては有利な方法ではない。 本発明者らは生体成分測定に際し、共存するビ
リルビンによる干渉を回避する方法について鋭意
検討した結果、ビリルビンオキシダーゼにそのよ
うな作用のあることを見い出した。ビリルビンオ
キシダーゼは本発明者らが新しく見い出した酵素
であり、反応により過酸化水素を生成しない。 本発明の方法について以下詳述する。 本発明の実施態様の一つであるビリルビンオキ
シダーゼは、二種類供給することができる。その
一つは、ミロセシウム属菌の生産するビリルビン
オキシダーゼNS−1として特願昭57−25613号に
開示されている。本ビリルビンオキシダーゼNS
−1はビリルビンを分子状酸素の存在下に酸化
し、緑色物質を生成するも過酸化水素は生成しな
い。本酵素は直接型(グルクロナイド型)ビリル
ビンには作用するが、アルブミンと結合した間接
型ビリルビンには作用しない。ビリルビンによる
干渉の回避のためにはこれら総ビリルビンを除去
することが必要とされる。この問題の解決のため
には界面活性剤、芳香族カルボン酸、サルフア剤
又はプロテアーゼよりなる群から選ばれる1種又
は2種以上の添加が効果のあることを見い出し
た。これらの1種又は2種以上よりなる反応促進
物質(以下単に反応促進物質という)はビリルビ
ンオキシダーゼNS−1と間接型ビリルビンとの
反応を促進する働きがあるものと思われる。界面
活性剤としては陽イオン、陰イオン、非イオン、
両性のいずれでも上記作用があればよく、例えば
シヨ糖脂肪酸エステル、胆汁酸塩、ドデシル硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸、セチルピリジニウ
ムクロライド、ノニルフエノールエトキシレート
系、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
縮合物系などの界面活性剤があげられる。芳香族
カルボン酸の例としてはサリチル酸、スルホサリ
チル酸など、サルフア剤としてはスルフアニルア
ミド、アセトスルフアミンナトリウムなど、プロ
テアーゼとしてはプロナーゼ(科研化学製)など
があげられる。 ビリルビンオキシダーゼNS−1を用いるビリ
ルビンの干渉の回避法は、具体的には生体成分の
測定に際し反応系にビリルビンオキシダーゼNS
−1及び前記反応促進物質を添加するだけでよ
い。これによりビリルビンは酸化されてビリルビ
ン特有の黄色が減少、消失するとともに、ビリベ
ルジンに変化し、パーオキシダーゼの水素供与体
となつたり、色素に作用することもない。なお酵
素ビリルビンオキシダーゼNS−1自身が発色系
に作用する場合は、必要に応じ発色反応阻害物質
を添加すればよい。これら阻害物質はビリルビン
オキシダーゼの発色系への作用は阻害するが、ビ
リルビンへの作用は阻害してはならない。これを
満足する阻害剤としてはフツ化ナトリウム、ヒド
ロキシルアミン、フエナントロリンなどがあげら
れる。 他の種類のビリルビンオキシダーゼは、本発明
者らがスクリーニングの結果コプリナス属菌中に
見い出したものである。本酵素はビリルビンオキ
シダーゼNS−1とは異り、間接型ビリルビンに
も作用する。しかしより速く反応を進めるために
は界面活性剤などの反応促進物質を添加するのが
よい。本酵素を用いるビリルビンによる干渉の回
避法は、前記ビリルビンオキシダーゼNS−1と
同様に行うことができる。 本発明の方法に使用する試薬組成物について説
明する。試薬組成物に含まれる酵素量はビリルビ
ンオキシダーゼ活性として0.01mμ/ml〜20μ/
ml使用できる。最も好ましいのはビリルビンオキ
シダーゼ、は反応液中で0.01〜10μ/mlである。
反応促進物質は、例えばドデシル硫酸ナトリウム
の場合は反応液中で0.02〜0.2%、好ましくは0.05
〜0.1%、コール酸ナトリウムの場合は同じく0.1
〜1.0%、好ましくは0.5〜0.7%である。反応阻害
物質は、フツ化ナトリウムの場合は反応液中で
0.5〜10mM、好ましくは1〜7mM、ヒドロキ
シルアミン、フエナントロリンの場合もこれに同
じである。その他緩衝液、酵素の安定剤などは必
要に応じて加えればよい。 以下、酵素の活性測定法及び試験例、実施例を
もつて本発明を詳細に説明する。 ビリルビンオキシダーゼ活性測定法 エチレンジアミン四酢酸1mMを含む0.2M−
トリス塩酸緩衝液(PH8.4)250mlに試薬ビリルビ
ン(和光純薬製)5mgを溶解し、この2mlと酵素
液0.2mlを37℃で反応させ440nmの吸光度の減少
を測定する。1分間に1マイクロモルのビリルビ
ンを酸化する酵素量を1単位とする。 試験例 1 ビリルビンオキシダーゼNS−1の調製 ミロセシウム・ベルカリア(Myrothecium
verrucaria)MT−1FERM−BP No.653(FERM
−P No.5918)株をグルコース・ジヤガイモ培地
に培養しビリルビンオキシダーゼNS−1を含む
培養液を得た。該培養液を順次硫安塩析、透析、
活性炭処理、QAE−セフアデツクスA−50カラ
ムクロマトグラフイー、限外過及びセフアデツ
クスG−100カラムクロマトグラフイーを行い精
製ビリルビンオキシダーゼNS−1を得た。本標
品はポリアクリルアミドゲルデイスク電気泳動的
に単一であつた。 試験例 2 コプリナス属菌の産するビリルビンオキシダー
ゼの調製 コプリナス・シネレウス(Coprinus cinereus)
IFO8371株をポテト・グルコース培地に培養し、
ビリルビンオキシダーゼ活性を含む培養液を得
た。該培養液を順次、硫安塩析、透析、DEAE−
セルロースカラムクロマトグラフイー、DEAE−
セフアロースカラムクロマトグラフイー、限外
過、セフアデツクスG−100カラムクロマトグラ
フイーを行い精製ビリルビンオキシダーゼを得
た。 試験例 3 ポリポラス属菌の産するラツカーゼの調製 ポリポラス・ベルシカラー(Polyporus
versicolor)IFO9791株をグルコース、L−アス
パラギン、DL−フエニルアラニン、アデニン、
チアミン及び無機塩を含有する培地に培養しラツ
カーゼ活性を含む培養液を得た。該培養液を順
次、硫安塩析、透析、限外過、DEAE−セフア
デツクスA−50カラムクロマトグラフイー、限外
過、及びセフアデツクスG−100カラムクロマ
トグラフイーを行い精製標品を得た。本標品はデ
イスク電気泳動的に単一であつた。 試験例 4 マツシユルーム起源のチロシナーゼの調製 シグマ社製チロシナーゼ(グレイド)を用
い、これをさらにDEAE−セフアデツクスA−50
カラムクロマトグラフイー、ハイドロキシアパタ
イトカラムクロマトグラフイー、DEAE−セフア
デツクスA−50カラムクロマトグラフイーを行い
精製標品を得た。本標品はデイスク電気泳動的に
約90%の純度であつた。 試験例 5 ウルシラツカーゼの調製 ウルシの汁液を塩析、透析、限外過後セフア
デツクスG−200カラムクロマトグラフイーを行
い部分精製標品を得た。 試験例 6 各種酵素の基質特異性 本発明の方法に用いられるビリルビンオキシダ
ーゼと他の類似酵素の差を明確にするため基質特
異性について検討した。酵素は試験例1〜4で調
製したビリルビンオキシダーゼNS−1(Aと略
称、以下同様)、コプリナス属菌の生産するビリ
ルビンオキシダーゼ(B)、ポリポラス属菌の生産す
るラツカーゼ(C)、マツシユルーム起源のチロシナ
ーゼ(E)ならびにウルシ起源のラツカーゼ(D)及びき
ゆうり起源のアスコルビン酸オキシダーゼ(東洋
紡績製、グレイド)(F)を用いた。第1表に示し
た7mM濃度の各種基質と上記酵素の一定量とを
37℃で反応させ酵素活性を測定した。結果を第1
表に示す。同表には各基質に対する最高の活性を
示す酵素を100とした相対活性で表示した。
【表】
第1表に示すように、ビリルビンに対する作用
はビリルビンオキシダーゼが最も強力であつた
が、他の酵素にも弱いながら反応性が認められ
た。 試験例 7 反応促進物質の効果 下記組成の反応液を37℃で反応させ、440nm
の吸収の減少を測定した。基質としてアルブミン
結合ビリルビンであるビリルビンコントロール
(デイド社製)を使用した。 0.1Mトリス塩酸緩衝液(PH8.4) 3ml ビリルビンコントロール(デイド社製、20mg/
dl) 20μ 反応促進物質(10%水溶液)(ただしプロナーゼ
Pは0.1%水溶液) 50μ ビリルビンオキシダーゼNS−1(15u/ml)(試
験例1で調製したもの) 20μ 結果を第2表に示す。
はビリルビンオキシダーゼが最も強力であつた
が、他の酵素にも弱いながら反応性が認められ
た。 試験例 7 反応促進物質の効果 下記組成の反応液を37℃で反応させ、440nm
の吸収の減少を測定した。基質としてアルブミン
結合ビリルビンであるビリルビンコントロール
(デイド社製)を使用した。 0.1Mトリス塩酸緩衝液(PH8.4) 3ml ビリルビンコントロール(デイド社製、20mg/
dl) 20μ 反応促進物質(10%水溶液)(ただしプロナーゼ
Pは0.1%水溶液) 50μ ビリルビンオキシダーゼNS−1(15u/ml)(試
験例1で調製したもの) 20μ 結果を第2表に示す。
【表】
第2表からわかるように、本発明に使用する酵
素とビリルビンとの反応を促進する物質として特
に好ましいのはコール酸ナトリウム、ドデシル硫
酸ナトリウム、サリチル酸であつた。 試験例 8 発色反応阻害物質の効果 0.4mM4−アミノアンチピリン及び15mMフエ
ノールを含む0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)の3ml
とビリルビンオキシダーゼNS−1(15u/ml)
30μ及び各種濃度のフツ化ナトリウム又はフエ
ナントロリン200μとを、37℃、40分間反応さ
せ505nmの吸光度の増加を測定した。結果を第
3表に示す。
素とビリルビンとの反応を促進する物質として特
に好ましいのはコール酸ナトリウム、ドデシル硫
酸ナトリウム、サリチル酸であつた。 試験例 8 発色反応阻害物質の効果 0.4mM4−アミノアンチピリン及び15mMフエ
ノールを含む0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)の3ml
とビリルビンオキシダーゼNS−1(15u/ml)
30μ及び各種濃度のフツ化ナトリウム又はフエ
ナントロリン200μとを、37℃、40分間反応さ
せ505nmの吸光度の増加を測定した。結果を第
3表に示す。
【表】
第3表から、ビリルビンオキシダーゼNS−1
の影響による色素の発色がフツ化ナトリウム又は
フエナントロリンの添加により阻害されたことが
分る。 実施例 1 グルコースの測定 試薬組成物A 下記を含む0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5) 4−アミノアンチピリン 0.4mM フエノール 15mM フツ化ナトリウム 1mM グルコースオキシダーゼ(天野製薬製)17μ/ml パーオキシダーゼ(ベーリンガー製) 0.3μ/ml コール酸ナトリウム 0.6% ビリルビンオキシダーゼ NS−1(試験例1で調
製したもの) 0.1μ/ml 検液B グルコース溶液(各種濃度のビリルビンコントロ
ールを含む) 200mg/dl 試薬組成物A3mlと検液B20μを混合し、37
℃、20分反応させた後、505nmにおける吸光度
を測定した。対照として、ビリルビンオキシダー
ゼNS−1及び/又はビリルビンコントロールを
除いた系について同様に操作した。結果を第1図
に示す。同図において−〇−はビリルビンオキシ
ダーゼNS−1を添加した場合、−●−は無添加の
場合をそれぞれ表わす。本発明の方法により、検
液に共存するビリルビンの影響がほとんど無視で
きることがわかつた。 実施例 2 グルコースの測定 前記実施例1に記載の検液Bのグルコース溶液
の濃度を各種変えて実施例1と同様に操作した。
なお検液Bに含まれるビリルビンコントロールの
濃度は20mg/dlである。結果を第2図に示す。同
図中−〇−は本発明の方法による検量線であり、
他は対照として行つたビリルビン及びビリルビン
オキシダーゼNS−1を含まない場合−△−、ビ
リルビンオキシダーゼNS−1を含まない場合−
●−をそれぞれ表わす。本発明の方法による測定
値はビリルビンによる干渉がほとんど認められな
かつた。 実施例 3 グルコースの測定 実施例2のビリルビンオキシダーゼNS−1に
代えて試験例2で調製したコプリナス属菌のビリ
ルビンオキシダーゼ(3mμ/ml)を用い実施例
2と同様に操作した。その結果、検量線は実施例
2の結果と同一であつた。 実施例 4 コレステロールの測定 試薬組成物A 総コレステロール測定用キツトであるコレステ
ロールC−テスト「和光」(和光純薬製、コレス
テロールエステラーゼ、コレステロールオキシダ
ーゼ、パーオキシダーゼを含む)を75mlの緩衝液
に溶解し、これにフツ化ナトリウムを1mM、コ
ール酸ナトリウムを0.6%、試験例1で調製した
ビリルビンオキシダーゼNS−1を0.1u/mlにな
るようにそれぞれ溶解した。 検液B コレステロールC−テスト「和光」に付属の標
準血清を使用し、これにビリルビンコントロール
を各濃度添加した。 試薬組成物A3mlと検液B20μを37℃、20分間
反応させた後、505nmの吸光度を測定した。対
照としてビリルビンオキシダーゼNS−1及び/
又はビリルビンコントロールを除いた系について
同様に操作した。結果を第3図に示す。同図にお
いて−〇−はビリルビンオキシダーゼNS−1を
添加した場合、−●−は無添加の場合をそれぞれ
表わす。本発明の方法により、検液に共存するビ
リルビンの影響がほとんど無視できることがわか
つた。 実施例 5 中性脂肪の測定 試薬組成物 中性脂肪測定用の市販キツトであるTGキツト
−GN(日本商事製リポプロテインリパーゼ、グ
リセロールキナーゼ、グリセロール−3−リン酸
オキシダーゼ、パーオキシダーゼを含む)を用い
た。 A溶液−キツト中の酵素試薬1バイアルを呈色試
薬15mlで溶解した。 B溶液−呈色試薬にフツ化ナトリウムを1mM、
コール酸ナトリウムを0.6%及び試験例1で調
製したビリルビンオキシダーゼNS−1を
0.2u/mlの濃度になるようにそれぞれ溶解し
た。 検液C 各種濃度のトリオレイン溶液を用意し、これに
ビリルビンコントロールを10mg/dlの濃度になる
ように溶解した。 A溶液1.5mlと検液C20μを混合し、37℃、5
分間予熱し、次いでB溶液1.5mlを加えて、37℃、
15分反応後505nmの吸光度を測定した。結果を
第4図に示す。同図中−〇−は本発明の方法によ
る検量線であり、他は、対照として行つたビリル
ビン及びビリルビンオキシダーゼNS−1を含ま
ない場合−△−、ビリルビンオキシダーゼNS−
1を含まない場合−●−をそれぞれ表わす。本発
明の方法による測定値はビリルビンによる干渉が
ほとんど認められなかつた。 実施例 6 中性脂肪の測定 実施例5のB溶液からフツ化ナトリウム及びコ
ール酸ナトリウムを除き、さらに、ビリルビンオ
キシダーゼNS−1に代えて試験例2で調製した
コプリナス属菌産生のビリルビンオキシダーゼ
(0.2u/ml)、を用い実施例5と同様に操作した。
その結果検量線はすべて実施例5の結果と同一に
なつた。 実施例 7 グルコースの測定 実施例1の検液Bの代りに、ヒト血清にビリル
ビンコントロールを各種濃度添加した検液につき
実施例1と同様に操作した。なお用いた血清中の
グルコース濃度は96mg/dlであり、ビリルビンの
濃度は0.6mg/dlであつた。結果を第5図に示す。
同図において−〇−はビリルビンオキシダーゼ
NS−1を添加した場合、−●−は無添加の場合を
それぞれ表わす。第5図より本発明の効果が明ら
かである。 実施例 8 血清中のグルコースの測定 実施例1の試薬組成物からフツ化ナトリウムを
除き、血清サンプルを検液として用い実施例1と
同様に操作した。あらかじめグルコース標準液を
使用して作成した検量線からグルコース濃度を求
めたところ96.1mg/dlであつた。対照としてコー
ル酸ナトリウム及びビリルビンオキシダーゼを除
いて操作したところ90.2mg/dlであつた。又、上
記の試薬にさらにフツ化ナトリウム1mMを追加
して操作したところ、サンプル中のグルコース濃
度は変わらなかつたが、ブランク反応液の吸光度
が低くて操作が便宜であつた。なお、用いたサン
プル中の総ビリルビン濃度は12.5mg/dlであつ
た。 実施例 9 血清中の総コレステロールの測定 実施例4の試薬組成物中のコール酸ナトリウム
に代えてドデシル硫酸ナトリウム(0.07%)を用
い、血清サンプルを検液として実施例4と同様に
操作した。あらかじめコレステロール標準液を使
用して作成した検量線から総コレステロール濃度
を求めたところ163mg/dlであつた。対照として
フツ化ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム及び
ビリルビンオキシダーゼを除いて操作したとこ
ろ、145mg/dlであつた。なお、用いたサンプル
中の総ビリルビン濃度は15.2mg/dlであつた。 実施例 10 血清中の中性脂肪の測定 実施例5の試薬組成物中フツ化ナトリウムに代
えてフエナントロリン(2.5mM)及びビリルビ
ンオキシダーゼNS−1に代えてコプリナス属菌
産生のビリルビンオキシダーゼ(0.05u/ml)を
用い、血清サンプルを検液として実施例5と同様
に操作した。あらかじめトリオレイン標準液を使
用して作成した検量線からサンプル中の中性脂肪
濃度を求めたところ、トリオレインとして78.0
mg/dlであつた。対照としてフエナントロリン、
コール酸ナトリウム及びビリルビンオキシダーゼ
を除いて操作したところ、68.6mg/dlであつた。
なお、用いたサンプル中の総ビリルビン濃度は
14.2mg/dlであつた。 実施例 11 血清中の遊離脂肪酸の測定 試薬組成物 下記を含む0.1Mリン酸緩衝液(PH6.75) アシルコエンザイムAシンセターゼ(天野製薬
製) 0.4u/ml アシルコエンザイムAオキシダーゼ(天野製薬
製) 5u/ml パーオキシダーゼ(ベーリンガー製) 5u/ml アデノシン三リン酸 4μM 発色剤MMX(協和メデイツクス製) 50μM トリトンX−100 0.1% ビリルビンオキシダーゼNS−1 0.1u/ml コール酸ナトリウム 0.6% フツ化ナトリウム 2.5mM 上記試薬組成物3mlと血清サンプル20μを混
合し、37℃、20分反応させた後、660nmにおけ
る吸光度を測定し、あらかじめオレイン酸標準液
を使用して作成した検量線からサンプル中の遊離
脂肪酸濃度を求めたところ、210μEq/であつ
た。対称として、ビリルビンオキシダーゼ、コー
ル酸ナトリウム及びフツ化ナトリウムを除いて操
作したところ、182μEq/であつた。なお、用
いたサンプル中の総ビリルビン濃度は10.8mg/dl
であつた。 実施例 12 血清中リン脂質の測定 リン脂質測定用の市販キツトであるデタミナー
PL(協和メデイツクス社製、4−アミノアンチピ
リン、フエノール、ホスホリパーゼD、コリンオ
キシダーゼ、パーオキシダーゼを含む)を用い、
該キツトの溶液にドデシル硫酸ナトリウムを0.07
%、フエナントロリンを2.5mM及び試験例2で
調製したコプリナス属菌産生のビリルビンオキシ
ダーゼを0.05u/mlになるようにそれぞれ溶解し
た。該試薬溶液3mlと血清サンプル20μを混合
し、37℃、20分間反応させた後、500nmの吸光
度を測定し、あらかじめ塩化コリン標準液を使用
して作成した検量線からサンプル中のリン脂質濃
度を求めたところ、塩化コリンとして277mg/dl
であつた。対照としてドデシル硫酸ナトリウム、
フエナントロリン及びビリルビンオキシダーゼを
除いて操作したところ、262mg/dlであつた。な
お、用いたサンプル中の総ビリルビン濃度は14.1
mg/dlであつた。
の影響による色素の発色がフツ化ナトリウム又は
フエナントロリンの添加により阻害されたことが
分る。 実施例 1 グルコースの測定 試薬組成物A 下記を含む0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5) 4−アミノアンチピリン 0.4mM フエノール 15mM フツ化ナトリウム 1mM グルコースオキシダーゼ(天野製薬製)17μ/ml パーオキシダーゼ(ベーリンガー製) 0.3μ/ml コール酸ナトリウム 0.6% ビリルビンオキシダーゼ NS−1(試験例1で調
製したもの) 0.1μ/ml 検液B グルコース溶液(各種濃度のビリルビンコントロ
ールを含む) 200mg/dl 試薬組成物A3mlと検液B20μを混合し、37
℃、20分反応させた後、505nmにおける吸光度
を測定した。対照として、ビリルビンオキシダー
ゼNS−1及び/又はビリルビンコントロールを
除いた系について同様に操作した。結果を第1図
に示す。同図において−〇−はビリルビンオキシ
ダーゼNS−1を添加した場合、−●−は無添加の
場合をそれぞれ表わす。本発明の方法により、検
液に共存するビリルビンの影響がほとんど無視で
きることがわかつた。 実施例 2 グルコースの測定 前記実施例1に記載の検液Bのグルコース溶液
の濃度を各種変えて実施例1と同様に操作した。
なお検液Bに含まれるビリルビンコントロールの
濃度は20mg/dlである。結果を第2図に示す。同
図中−〇−は本発明の方法による検量線であり、
他は対照として行つたビリルビン及びビリルビン
オキシダーゼNS−1を含まない場合−△−、ビ
リルビンオキシダーゼNS−1を含まない場合−
●−をそれぞれ表わす。本発明の方法による測定
値はビリルビンによる干渉がほとんど認められな
かつた。 実施例 3 グルコースの測定 実施例2のビリルビンオキシダーゼNS−1に
代えて試験例2で調製したコプリナス属菌のビリ
ルビンオキシダーゼ(3mμ/ml)を用い実施例
2と同様に操作した。その結果、検量線は実施例
2の結果と同一であつた。 実施例 4 コレステロールの測定 試薬組成物A 総コレステロール測定用キツトであるコレステ
ロールC−テスト「和光」(和光純薬製、コレス
テロールエステラーゼ、コレステロールオキシダ
ーゼ、パーオキシダーゼを含む)を75mlの緩衝液
に溶解し、これにフツ化ナトリウムを1mM、コ
ール酸ナトリウムを0.6%、試験例1で調製した
ビリルビンオキシダーゼNS−1を0.1u/mlにな
るようにそれぞれ溶解した。 検液B コレステロールC−テスト「和光」に付属の標
準血清を使用し、これにビリルビンコントロール
を各濃度添加した。 試薬組成物A3mlと検液B20μを37℃、20分間
反応させた後、505nmの吸光度を測定した。対
照としてビリルビンオキシダーゼNS−1及び/
又はビリルビンコントロールを除いた系について
同様に操作した。結果を第3図に示す。同図にお
いて−〇−はビリルビンオキシダーゼNS−1を
添加した場合、−●−は無添加の場合をそれぞれ
表わす。本発明の方法により、検液に共存するビ
リルビンの影響がほとんど無視できることがわか
つた。 実施例 5 中性脂肪の測定 試薬組成物 中性脂肪測定用の市販キツトであるTGキツト
−GN(日本商事製リポプロテインリパーゼ、グ
リセロールキナーゼ、グリセロール−3−リン酸
オキシダーゼ、パーオキシダーゼを含む)を用い
た。 A溶液−キツト中の酵素試薬1バイアルを呈色試
薬15mlで溶解した。 B溶液−呈色試薬にフツ化ナトリウムを1mM、
コール酸ナトリウムを0.6%及び試験例1で調
製したビリルビンオキシダーゼNS−1を
0.2u/mlの濃度になるようにそれぞれ溶解し
た。 検液C 各種濃度のトリオレイン溶液を用意し、これに
ビリルビンコントロールを10mg/dlの濃度になる
ように溶解した。 A溶液1.5mlと検液C20μを混合し、37℃、5
分間予熱し、次いでB溶液1.5mlを加えて、37℃、
15分反応後505nmの吸光度を測定した。結果を
第4図に示す。同図中−〇−は本発明の方法によ
る検量線であり、他は、対照として行つたビリル
ビン及びビリルビンオキシダーゼNS−1を含ま
ない場合−△−、ビリルビンオキシダーゼNS−
1を含まない場合−●−をそれぞれ表わす。本発
明の方法による測定値はビリルビンによる干渉が
ほとんど認められなかつた。 実施例 6 中性脂肪の測定 実施例5のB溶液からフツ化ナトリウム及びコ
ール酸ナトリウムを除き、さらに、ビリルビンオ
キシダーゼNS−1に代えて試験例2で調製した
コプリナス属菌産生のビリルビンオキシダーゼ
(0.2u/ml)、を用い実施例5と同様に操作した。
その結果検量線はすべて実施例5の結果と同一に
なつた。 実施例 7 グルコースの測定 実施例1の検液Bの代りに、ヒト血清にビリル
ビンコントロールを各種濃度添加した検液につき
実施例1と同様に操作した。なお用いた血清中の
グルコース濃度は96mg/dlであり、ビリルビンの
濃度は0.6mg/dlであつた。結果を第5図に示す。
同図において−〇−はビリルビンオキシダーゼ
NS−1を添加した場合、−●−は無添加の場合を
それぞれ表わす。第5図より本発明の効果が明ら
かである。 実施例 8 血清中のグルコースの測定 実施例1の試薬組成物からフツ化ナトリウムを
除き、血清サンプルを検液として用い実施例1と
同様に操作した。あらかじめグルコース標準液を
使用して作成した検量線からグルコース濃度を求
めたところ96.1mg/dlであつた。対照としてコー
ル酸ナトリウム及びビリルビンオキシダーゼを除
いて操作したところ90.2mg/dlであつた。又、上
記の試薬にさらにフツ化ナトリウム1mMを追加
して操作したところ、サンプル中のグルコース濃
度は変わらなかつたが、ブランク反応液の吸光度
が低くて操作が便宜であつた。なお、用いたサン
プル中の総ビリルビン濃度は12.5mg/dlであつ
た。 実施例 9 血清中の総コレステロールの測定 実施例4の試薬組成物中のコール酸ナトリウム
に代えてドデシル硫酸ナトリウム(0.07%)を用
い、血清サンプルを検液として実施例4と同様に
操作した。あらかじめコレステロール標準液を使
用して作成した検量線から総コレステロール濃度
を求めたところ163mg/dlであつた。対照として
フツ化ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム及び
ビリルビンオキシダーゼを除いて操作したとこ
ろ、145mg/dlであつた。なお、用いたサンプル
中の総ビリルビン濃度は15.2mg/dlであつた。 実施例 10 血清中の中性脂肪の測定 実施例5の試薬組成物中フツ化ナトリウムに代
えてフエナントロリン(2.5mM)及びビリルビ
ンオキシダーゼNS−1に代えてコプリナス属菌
産生のビリルビンオキシダーゼ(0.05u/ml)を
用い、血清サンプルを検液として実施例5と同様
に操作した。あらかじめトリオレイン標準液を使
用して作成した検量線からサンプル中の中性脂肪
濃度を求めたところ、トリオレインとして78.0
mg/dlであつた。対照としてフエナントロリン、
コール酸ナトリウム及びビリルビンオキシダーゼ
を除いて操作したところ、68.6mg/dlであつた。
なお、用いたサンプル中の総ビリルビン濃度は
14.2mg/dlであつた。 実施例 11 血清中の遊離脂肪酸の測定 試薬組成物 下記を含む0.1Mリン酸緩衝液(PH6.75) アシルコエンザイムAシンセターゼ(天野製薬
製) 0.4u/ml アシルコエンザイムAオキシダーゼ(天野製薬
製) 5u/ml パーオキシダーゼ(ベーリンガー製) 5u/ml アデノシン三リン酸 4μM 発色剤MMX(協和メデイツクス製) 50μM トリトンX−100 0.1% ビリルビンオキシダーゼNS−1 0.1u/ml コール酸ナトリウム 0.6% フツ化ナトリウム 2.5mM 上記試薬組成物3mlと血清サンプル20μを混
合し、37℃、20分反応させた後、660nmにおけ
る吸光度を測定し、あらかじめオレイン酸標準液
を使用して作成した検量線からサンプル中の遊離
脂肪酸濃度を求めたところ、210μEq/であつ
た。対称として、ビリルビンオキシダーゼ、コー
ル酸ナトリウム及びフツ化ナトリウムを除いて操
作したところ、182μEq/であつた。なお、用
いたサンプル中の総ビリルビン濃度は10.8mg/dl
であつた。 実施例 12 血清中リン脂質の測定 リン脂質測定用の市販キツトであるデタミナー
PL(協和メデイツクス社製、4−アミノアンチピ
リン、フエノール、ホスホリパーゼD、コリンオ
キシダーゼ、パーオキシダーゼを含む)を用い、
該キツトの溶液にドデシル硫酸ナトリウムを0.07
%、フエナントロリンを2.5mM及び試験例2で
調製したコプリナス属菌産生のビリルビンオキシ
ダーゼを0.05u/mlになるようにそれぞれ溶解し
た。該試薬溶液3mlと血清サンプル20μを混合
し、37℃、20分間反応させた後、500nmの吸光
度を測定し、あらかじめ塩化コリン標準液を使用
して作成した検量線からサンプル中のリン脂質濃
度を求めたところ、塩化コリンとして277mg/dl
であつた。対照としてドデシル硫酸ナトリウム、
フエナントロリン及びビリルビンオキシダーゼを
除いて操作したところ、262mg/dlであつた。な
お、用いたサンプル中の総ビリルビン濃度は14.1
mg/dlであつた。
第1図は本発明の方法によりグルコースを定量
した場合の共存するビリルビンの干渉を表わす図
である。同図において−〇−は本発明の方法によ
る結果であり、−●−はそれからビリルビンオキ
シダーゼNS−1を除いた結果を表わす。第2図
は本発明の方法によるグルコースの検量線を表わ
す図である。同図において−〇−は本発明の方法
による結果であり、−●−はそれからビリルビン
オキシダーゼNS−1を除いた場合、−△−はビリ
ルビンオキシダーゼNS−1及びビリルビンを除
いた結果を表わす。第3図は本発明の方法により
コレステロールを定量した場合の共存するビリル
ビンの干渉を表わす図である。同図において−〇
−は本発明の方法による結果であり、−●−はそ
れからビリルビンオキシダーゼNS−1を除いた
結果を表わす。第4図は本発明の方法による中性
脂肪の検量線を表わす図である。同図において−
〇−は本発明の方法による結果であり、−●−は
それからビリルビンオキシダーゼNS−1を除い
た場合、−△−はビリルビンオキシダーゼNS−1
及びビリルビンを除いた結果を表わす。第5図は
本発明の方法により血清中のグルコースを定量し
た場合の共存するビリルビンの干渉を表わす図で
ある。同図において−〇−は本発明の方法による
結果であり、−●−はそれからビリルビンオキシ
ダーゼを除いた結果を表わす。
した場合の共存するビリルビンの干渉を表わす図
である。同図において−〇−は本発明の方法によ
る結果であり、−●−はそれからビリルビンオキ
シダーゼNS−1を除いた結果を表わす。第2図
は本発明の方法によるグルコースの検量線を表わ
す図である。同図において−〇−は本発明の方法
による結果であり、−●−はそれからビリルビン
オキシダーゼNS−1を除いた場合、−△−はビリ
ルビンオキシダーゼNS−1及びビリルビンを除
いた結果を表わす。第3図は本発明の方法により
コレステロールを定量した場合の共存するビリル
ビンの干渉を表わす図である。同図において−〇
−は本発明の方法による結果であり、−●−はそ
れからビリルビンオキシダーゼNS−1を除いた
結果を表わす。第4図は本発明の方法による中性
脂肪の検量線を表わす図である。同図において−
〇−は本発明の方法による結果であり、−●−は
それからビリルビンオキシダーゼNS−1を除い
た場合、−△−はビリルビンオキシダーゼNS−1
及びビリルビンを除いた結果を表わす。第5図は
本発明の方法により血清中のグルコースを定量し
た場合の共存するビリルビンの干渉を表わす図で
ある。同図において−〇−は本発明の方法による
結果であり、−●−はそれからビリルビンオキシ
ダーゼを除いた結果を表わす。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ヒト血清中の生体成分を測定する方法におい
て、ビリルビンオキシダーゼと界面活性剤、芳香
族カルボン酸、サルフア剤及びプロテアーゼより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の反応促進
物質を添加することにより検体に共存するビリル
ビンの干渉を回避することを特徴とする生体成分
の測定法。 2 ビリルビンオキシダーゼがミロセシウム属に
属する菌株又はコプリナス属に属する菌株の生産
する酵素である特許請求の範囲第1項記載の生体
成分の測定法。 3 生体成分を測定する方法が過酸化水素−パー
オキシダーゼ−発色性水素供与体系を含む特許請
求の範囲第1項記載の生体成分の測定法。 4 ビリルビンオキシダーゼと界面活性剤、芳香
族カルボン酸、サルフア剤及びプロテアーゼより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の反応促進
物質に加えて、必要に応じ、発色反応阻害物質を
も添加することにより該酵素による発色系への作
用を阻害する特許請求の範囲第1項又は第3項記
載の生体成分の測定法。 5 発色反応阻害物質が酵素のビリルビンへの作
用は阻害しないが酵素の発色系への作用を阻害す
る性質を有する特許請求の範囲第4項記載の生体
成分の測定法。 6 発色反応阻害物質がフツ化ナトリウム、ヒド
ロキシルアミン又はフエナントロリンである特許
請求の範囲第4項又は第5項記載の生体成分の測
定法。 7 ビリルビンオキシダーゼと界面活性剤、芳香
族カルボン酸、サルフア剤及びプロテアーゼより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の反応促進
物質を含み、ヒト血清中の生体成分の測定におけ
るビリルビンの干渉を回避する性質を有する試薬
組成物。 8 ビリルビンオキシダーゼがミロセシウム属に
属する菌株又はコプリナス属に属する菌株の生産
する酵素である特許請求の範囲第7項記載の試薬
組成物。 9 生体成分の測定が過酸化水素−パーオキシダ
ーゼ−発色性水素供与体系を含む特許請求の範囲
第7項記載の試薬組成物。 10 ビリルビンオキシダーゼと界面活性剤、芳
香族カルボン酸、サルフア剤及びプロテアーゼよ
りなる群から選ばれる1種又は2種以上の反応促
進物質に加えて、必要に応じ、発色反応阻害物質
をも含み、該酵素による発色系への作用を阻害す
る性質を有することを特徴とする特許請求の範囲
第7項記載の試薬組成物。 11 反応阻害物質が酵素とビリルビンとの反応
は阻害しないが酵素の発色系への作用を阻害する
性質を有する特許請求の範囲第10項記載の試薬
組成物。 12 反応阻害物質がフツ化ナトリウム、ヒドロ
キシルアミン又はフエナントロリンである特許請
求の範囲第10項又は第11項記載の試薬組成
物。
Priority Applications (14)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12763382A JPS5918000A (ja) | 1982-07-23 | 1982-07-23 | 生体成分の測定法及びそれに用いる試薬組成物 |
| DE3249743A DE3249743C2 (ja) | 1982-02-18 | 1982-10-20 | |
| DE19823239236 DE3239236A1 (de) | 1982-02-18 | 1982-10-20 | Verfahren zur quantitativen bestimmung von physiologischen komponenten in biologischen fluessigkeiten oder gasen |
| FR8217632A FR2521589B1 (fr) | 1982-02-18 | 1982-10-21 | Procede pour la determination quantitative de composants physiologiques dans des fluides biologiques |
| CA000414104A CA1185883A (en) | 1982-02-18 | 1982-10-25 | Method for the quantitative determination of bilirubin in biological fluids |
| US06/436,385 US4554249A (en) | 1982-02-18 | 1982-10-25 | Method for the quantitative determination of physiological components in biological fluids |
| GB08230397A GB2115926B (en) | 1982-02-18 | 1982-10-25 | Method for the quantitative determination of physiological components in biological fluids |
| IT48544/83A IT1203658B (it) | 1982-07-23 | 1983-06-21 | Metodo per la determinazione quantitativa di componenti fisiologici in fluidi biologici |
| ES524270A ES8501444A1 (es) | 1982-07-23 | 1983-07-19 | Un metodo para la determinacion cuantitativa de bilirrubina conjugada en fluidos biologicos. |
| ES534138A ES8601482A1 (es) | 1982-07-23 | 1984-07-09 | Un metodo para la determinacion cuantitativa de componentes fisiologicos en fluidos biologicos. |
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| JPS5918000A JPS5918000A (ja) | 1984-01-30 |
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-
1982
- 1982-07-23 JP JP12763382A patent/JPS5918000A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JPS5918000A (ja) | 1984-01-30 |
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