JPH0337541B2 - - Google Patents
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- JPH0337541B2 JPH0337541B2 JP58188564A JP18856483A JPH0337541B2 JP H0337541 B2 JPH0337541 B2 JP H0337541B2 JP 58188564 A JP58188564 A JP 58188564A JP 18856483 A JP18856483 A JP 18856483A JP H0337541 B2 JPH0337541 B2 JP H0337541B2
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- JP
- Japan
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- isomers
- cis
- pair
- chloro
- dimethylcyclopropanecarboxylate
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- Expired - Lifetime
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01N—PRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
- A01N53/00—Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing cyclopropane carboxylic acids or derivatives thereof
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Agronomy & Crop Science (AREA)
- Pest Control & Pesticides (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Dentistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Environmental Sciences (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は殺虫剤として有用な結晶性物質すなわ
ちシハロスリンの47℃以上の融点を有する結晶性
物質の形の一対の鏡像体型異性体およびその製造
方法に関する。 一般名でシハロスリン(cyhalothrin)とも呼
ばれている化合物であるα−シアノ−3−フエノ
キシベンジル−シス−3−(Z−2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シレート、その製造方法およびそれを殺虫剤とし
て使用することは、特に米国特許第4183948号明
細書に記載されている。この化合物は4種の異性
体の混合物であり、これらの異性体は下記A〜D
の如く便宜上記載されている。 異性体A:(+)−シス−酸とα−(S)−アルコ
ールとから誘導されるエステル。 異性体B:(−)−シス−酸とα−(R)−アルコー
ルとから誘導されるエステル。 異性体C:(+)−シス−酸とα−(R)−アルコ
ールから誘導されるエステル。 異性体D:(−)−シス−酸とα−(S)−アルコ
ールから誘導されるエステル。 シハロスリンそれ自体は例えば40〜60重量%の
異性体AおよびBと60〜40重量%の異性体Cおよ
びDとを含有しており、周囲温度で粘稠な液体で
ある。これは冷却によつては結晶化することがで
きない。 異性体Aおよび異性体Bは同一の物理的性質、
例えば溶解度、融点等を有し、偏光面を回転させ
る方向のみにおいて異なり、従つて一対の鏡像体
を形成している。同様に、異性体Cおよび異性体
Dも第2の一対の鏡像体を形成している。 家バエ(Musca domestica)に対するテスト
では異性体Aが4種の異性体のなかで最も活性な
殺虫剤であり、また異性体BおよびDは殺虫剤と
して不活性であることが、P.D.ペントレイ等、
Pestic.Sci.,11,(2),156〜64(1980)から知られ
ている。事実異性体Aは、上記のテストでは公知
の殺虫剤であるパーメスリン(permethrin)よ
りも約25倍以上活性であり、従つて異性体Aは現
在まで報告された最も活性な合成殺虫剤の1種と
なつている。異性体Aのみを殺虫剤組成物の活性
成分として使用するのが望ましいが、異性体Aの
単独使用を経済的に実現するのは容易ではない;
その理由は異性体Aの酸成分とアルコール成分と
を不整合成技術(chiral synthetic techn−ique)
で調製し且つその不整性(chirality)を変えない
方法で両成分を反応させることが要求されること
にある。この種の技術の水準は、上記の合成を高
価な薬剤を使用して分離することを必要とする好
ましくない異性体化合物の副生を伴うことなしに
経済的な方法で行い得るという程度には達してい
ない。 本発明者は異性体Aおよび異性体Bからなる一
対の鏡像体を不整合成や化学的分割を必要としな
い物理手段によつて異性体Cおよび異性体Dから
容易に分離できる方法を知見し、また許容できる
薬効を有する殺虫剤製品を上記の一対の鏡像体を
用いて経済的に調製できることを見い出した。 従つて本発明は、(S)−α−3−フエノキシベ
ンジル(1R,シス)−3−(Z−2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シレートおよび(R)−α−シアノ−3−フエノ
キシベンジル(1S,シス)−3−(Z−2−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレートをフセミ体比率で含有し、且つα
−シアノ−3−フエノキシベンジル−3−(2−
クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペ
ン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレートの他の異性体を実質的に含有
しない47℃以上の融点を有する結晶性物質の形の
一対の鏡像体型異性体(以下“生成物”という)
を得る方法にあたり、下記の工程、すなわち (a) 6個までの炭素原子数を有する低級アルカノ
ールおよび8個までの炭素原子を有する液状ア
ルカンから選択した有機溶剤を用いてシハロス
リン濃厚溶液を調製する工程、 (b) 上記溶液を−20℃〜+10℃の範囲の温度に冷
却し、且つ精製したラセミ混合物の形又はラセ
ミ化合物の形の上記一対の鏡像体型異性体の結
晶を所要量冷却した液体に添加し、しかもその
際加えた結晶をその後固体の未溶解状態で残留
させる工程、 (c) 上記溶液を該溶液から結晶性物質を沈殿させ
るのに十分な時間前記温度に保持する工程、 (d) 沈殿した結晶性物質を溶液から分離する工
程、および (e) 更に必要に応じて、結晶性物質がα−シアノ
−3−フエノキシベンジル−3−(2−クロロ
−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートの他の異性体を実質的に含有
しなくなるまで上記結晶性物質を再結晶する工
程、 を行うことを特徴とする、前記結晶性物質の形の
一対の鏡像体型異性体の製造方法が提供される。 本明細書において、「実質的に含有しない」と
は、シハロスリンの他の異性体の合計重量が「生
成物」の10重量%以下であることを意味してい
る。 好ましいアルカノール溶剤はエタノール、イソ
プロパノール、ブタン−1−オール、ブタン−2
−オール、ペンタン−1−オールおよびイソ−プ
ロパノール/t−ブタノール(1:1)混合物、
イソプロパノール/1,2−エタンジオール
(2:1)混合物であり、イソプロパノールが特
に好ましい。好ましい液体アルカン溶剤n−ヘキ
サンおよびn−ヘプタンである。 「濃溶液」とは、シハロスリンと溶剤とを重量
比で好ましくは2:1〜1:5、最も好ましくは
1:1で含有するものを意味している。 本発明の方法で使用するシハロスリンは、対応
するトランス異性体および(E)異性体を10重量
%まで含有し得る。少なくとも純度95%のシハロ
スリンを使用すれば一般的に生成物が高収率およ
び高純度で得られるので、そのような純度のシハ
ロスリンを使用するのが好ましい。 本発明の方法は精製したラセミ混合物の形、又
はラセミ化合物の形の一対の鏡像体型異性体の結
晶の所定量を加えて行う。(溶液に添加するのに
十分な純度の所定量の一対の鏡像体型異性体は、
シハロスリンを高性能液体クロマトグラフイー
(HPLC)にかけ、所望の一対の鏡像体型異性体
を、存在する他の異性体から分離し多数回の結晶
化により精製することにより得ることができる。
精製したラセミ混合物であるか、又はラセミ化合
物である。) 本発明の方法は必要に応じて微かに加温して溶
液を調製し、次いで該溶液を0〜10℃の範囲の温
度で第1の時間冷却し、その間に実質的な量の生
成物を結晶化し、そしてその後溶液を−15〜−5
℃の範囲の温度に第2の時間冷却し、結晶化を実
質的に完了させその後沈殿した結晶を回収するこ
とにより行うことが好ましい。 “生成物”と共沈している可能性のある他の異
性体を“生成物”から除去するために再結晶が必
要である場合は、この再結晶をいずれか適当な再
結晶溶剤、例えば本発明の方法で有用な前述の溶
剤を使用することにより行うことができる。 本発明はまた、新規な物質としての“生成物”
すなわち(S)−α−シアノ−3−フエノキシベ
ンジル−(1R,シス)−3−(Z−2−クロロ−
3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−
イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレートおよび(R)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジル−(1S,シス)−3−(Z−2−ク
ロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン
−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートをラセミ比率で含み且つα−シ
アノ−3−フエノキシベンジル−3−(2−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレートの他の異性体を実質的に含有しな
い47℃以上の融点を有する結晶性物質の形の一対
の鏡像体型異性体を提供する。 “生成物”は一対の鏡像体型異性体がとり得る
2種の異つた形状のもの(以下「生成物」およ
び「生成物」という)のうちの一方の生成物
の状態で沈殿する。生成物は極めて迅速に沈殿
し、良好な収率を1〜6日の期間で得ることがで
きる。 添加した一対の鏡像体型異性体の結晶がHPLC
分離により得られたものである場合は、沈殿は通
常は生成物の状態である。この沈殿した生成物
を数回再結晶し次の核として使用すると、生成
物が得られる機会が増大するが、生成物を実
際に沈殿させる前に多数回の結晶化を行う必要が
生じる。一旦得られた生成物は次の結晶化の核
剤として使用すると常に生成物を生成物の状態
で沈殿させる。 生成物は白色の結晶性物質であり、上記の方
法で沈殿させた場合は36〜42℃の融点を有してい
る。残留している異性体Cおよび異性体Dを再結
晶により除去すると生成物は41〜42℃で融解す
る。赤外吸収スペクトル分析の結果は、生成物
が混合結晶の複合物(conglomera−te)から成
つており、該混合結晶中では各々の単一の結晶が
単一の異性体、すなわち異性体Aまたは異性体B
の分子から成つており、各々の異性体の結晶の量
はほぼ同量であることを示している。従つて生成
物はラセミ混合物である。これらの結晶は微細
な針状である。 本発明の生成物すなわち生成物の特徴は47℃
以上、例えば48〜50℃の融点を有することであ
る。この形状の生成物はより速く晶出し且つそ
の結晶は斜方晶形状の形状を有するが実際は単斜
晶系である。従つてこの形状の結晶は上述の低融
点状態の針状結晶の場合の如くフイルターを目詰
りさせる傾向が無いので過により容易に捕集す
ることができる。 上記の高い方の融点のものすなわち本発明の生
成物の赤外吸収スペクトルおよびX線結晶学分析
の結果は、各々の単一の結晶格子中に規則正しく
配列した同量の異性体Aと異性体Bから成つてい
ることを示している。従つてこの状態のものはラ
セミ化合物である。 生成物の結晶状態に関するデータを下記の方
法により、すなわち、フイリツプスPW1100 4
サークルX線回折計を使用しかつグラフアイト
モノクロメーターからMo−Kα放射を行うことに
より、約0.13×0.13×0.12mmの寸法の結晶のX線
回折特性を調べることにより集めた。θ−2θスキ
ヤンモードを0.5S-1のスキヤンスピード、0.80の
スキヤン幅で使用し、且つ3θ<25゜の反射
(reflection)をK.R.アダムス等,In−org.
Chem.,1980,19,2956に記載の方法を使用して
測定した。生成物について得られたデータは下
記の如く要約することができる。 結晶形:単斜晶系 空間群:C2/c a=34.764(5)、b=7.023(2)、c=18.624(3)、Å
β=101.95(3)0、U=4448.46 Å3、Z=8密
度=1.343g・cm3、F(000)=1856 (Mo−Mα)=1.77cm-1、(Mo−Kα)=0.71069
Å 上記の結晶格子は二種の異性体AおよびBの規
則的に充填された交互分子から成つており、Aお
よびBの各々のトリフルオロメチル基は二重結合
を横切つてシクロプロパン基に対してトランス
(すなわち、Z−構造)との位置にある。単位セ
ルは4分子の各々の鏡像体異性体を含有してい
る。 本発明の前記生成物は殺虫剤の活性成分として
有用であり害虫を駆除および防除するのに使用し
得る。活性成分を除いて、これらの殺虫剤の調製
および使用方法は前記の米国特許第4183948号明
細書(該明細書の記載は本明細書中に参照されて
いる)に記載の調製方法および使用方法と同一で
ある。 次に本発明を次の参考例および実施例により説
明する。 各参考例および実施例において、異性体Aは
1R,シス−S異性体と称する。すなわち、この
異性体はカルボキシレート基に結合したシクロプ
ロパン環の炭素原子において(R)構造を有し、
シスはシクロプロパン環上の2個の水素原子間の
関係を表わし且つシアノ基を有する炭素原子にお
いて(S)構造を有している。異性体Bは1S,
シス−R異性体と称し、異性体Cは1R,シス−
Rそして異性体Dは1S,シス−S異性体と称す
る。 参考例 1 この参考例では、α−シアノ−3−フエノキシ
ベンジルシス−3−(Z−2−クロロ−3,3,
3−トリフルオロ1−プロペン−1−イル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートを
その成分である、二対の鏡像体型異性体へ分離す
ることを示す。 分離すべき材料として、種々の溶離液を用いて
0.25mmのシリカゲル板(分析用グレード)上でサ
ンプルを薄層クロマトグラフ分離にかけたものを
用いた。存在している二対の鏡像体に対応する2
成分が少量分離された。2成分に対する平均Rf
値は次の通りであつた。 【表】 物質の分離は、“プレプPAK−500”シリカカ
ラムを備えたウオターズ・アソシエーツ・システ
ム(Waters Associates System)500装置を使
用して高性能液相クロマトグラフイーにより行つ
た。この装置に1S,シス−S/1R,シス−R鏡
像体対と1R,シス−S/1S,シス−R鏡像体対
との55:45混合物から成る0.5gのシハロスリン
を装入した。溶離液はジエチルエーテル/石油エ
ーテル(沸点40〜60℃)混合物(1:9)であ
り、且つ流速は0.2/min.であつた。4サイク
ル後各画分を集めた。第1の画分はプロトン磁気
共鳴(p.m.r)分光分析により1R,シス−R/
1S,シス−S鏡像体対として同定され、且つ第
2の画分は1R,シス−S/1S,シス−R鏡像体
対として同定された。各々の画分は約98%の純度
を有し、共に注入した量の約60%に相当してい
る。p.m.r.データは下記の通りである(CDCl3中
のδ値)。 【表】 参考例 2 この参考例ではシハロスリンの溶液から1R,
シス×S/1S,シス−R鏡像体対を結晶化する
ことを例示する。結晶種として使用した結晶は前
記の参考例1の方法で得たものである。 43.2重量%の1R,シス−S異性体および1S,
シス−R異性体と56.8重量%の1S,シス−S異性
体および1R,シス−R異性体を含有するα−シ
アノ−3−フエノキシベンジル−3−(Z−2−
クロロ−3,3,3−トリフルオロ1−プロペン
−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートのシス−異性体の混合物455.6
gを水素化カルシウムを用いて蒸留により予め乾
燥させた460mlのイソプロパノール中に溶解した。
溶解は混合物を約50℃に加温することにより行つ
た。該溶液をポリテトラフルオロエチレン被覆し
た磁石で撹拌しながら3℃に冷却し、次いでα−
シアノ−3−フエノキシベンジル−3−(Z−2
−クロロ−3,3,3−トリフルオロ1−プロペ
ン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンの1R,シス−S異性体および1S,シス−R異
性体の混合物の少量の結晶を種として加えた。上
記の温度で撹拌を9日間続け、次いで懸濁液を−
10℃に冷却し且つポリテトラフルオロエチレン製
パドルで7日間激く撹拌した。 分離した固体を3℃で別し、吸引乾燥し3℃
100mlの40〜60゜石油エーテルで1回洗浄し、真空
デシケーター中の五酸化リン上で恒量になるまで
乾燥して97.6gの白色結晶を得た。この生成物は
毛管気液クロマトグラフイーで調べたところ出発
原料の1R,シス−S異性体および1S,シス−R
異性体の1:1混合物86.9重量%を含有してい
た。得られた固体を300mlの乾燥40〜50゜石油エー
テル中に溶解し、該溶液を撹拌しながら3℃に冷
却しそしてα−シアノ−3−フエノキシベンジル
−3−(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフル
オロ1−プロペン−1−イル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレートの1R,シス
−S異性体および1S,シス−R異性体の混合物
の少量の結晶を結晶種として加えた。2時間後得
られた白色の懸濁物を3℃で過し、過物を吸
引乾燥した。真空デジケーター中の五塩化リン上
で更に乾燥して73.6gの白色固体を得た。該固体
は、α−シアノ−3−フエノキシベンジル−3−
(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ1
−プロペン−1−イル)−2,2−ジメチルシク
ロプロパンカルボキシレートの1R,シス−S異
性体および1S,シス−R異性体の混合物(融点
36〜42℃)92重量%を含有していた。 実施例 1 6.4gの1R,シス−S異性体、6.4gの1S,シス
−R異性体、3.2gの1S,シス−S異性体および
3.2gの1R,シス−S異性体から成るシハロスリ
ンの異性体混合物をn−ヘキサン(20ml)中に溶
解し且つ−5℃の温度に保ちながら窒素雰囲気下
で撹拌した。溶解および冷却後、数ミリグラムの
ラセミ混合物(参考例2の方法で得られた且つ融
点が41.0〜42.0℃になるま再結晶により更に精製
したもの)を加えついで−5℃で16時間撹拌を続
けた。沈殿した固体を0℃に冷却した焼結ガラス
ロート上に過して集め、且つ−5℃に冷却した
ヘキサン2回洗浄した。このようにしてシハロス
リン異性体について少なくとも99%の純度を有し
m.p.が48〜49.5℃であり且つ少なくとも96.3%の
1R,シス−Sおよび1S,シス−R異性体を同じ
比率で含有している9.30gの物質を得た。 赤外分析の結果、上記の生成物は参考例2の生
成物とは異なつていることが判つた。結晶形も異
なつており針状晶というよりも斜方晶系であり且
つこのことは、より高い融点を有することととも
に、生成物がラセミ化合物であつて、その個々の
結晶は等量の1R,シス−S異性体および1S,シ
ス−R異性体を含有し、両異性体の分子は結晶格
子全体に規則正しく配列していることを示してい
る。 赤外線吸収(液体パラフイン マル
(mull)):1050,1030,1010,990,970(肩)、
963,950,935,920,908,904,895,888,873,
838,830(肩)、820,805,795,785,760,748,
725,702,695,650cm-1。 第1図および第2図はこの実施例の生成物の赤
外吸収スペクトルと参考例2の生成物の赤外線吸
収スペクトルの夫々を示している。第3図は1R,
シス−S異性体単独の赤外線吸収スペクトルを示
している。参考例2の生成物のスペクトルと1R,
シス×S異性体単独のスペクトルが同一であり、
このことは参考例2の生成物が複合物すなわちラ
セミ混合物あることを示し、一方、実施例1の生
成物の異なるスペクトルは、それがラセミ化合物
であることを示していることが判るであろう。 実施例 2 20.61gの異性体A、20.61gの異性体B、4.04
gの異性体Cおよび4.04gの異性体Dから成るシ
ハロスリンの混合物を温ヘキサン(100ml)中に
溶解し、5℃に冷却し且つ実施例1の生成物を少
量加えた。次に該混合物を激しく撹拌しながらゆ
つくりと−5℃に冷却した。 沈殿を過して集め、フイルター上で冷ヘキサ
ン洗浄し且つ空気乾燥し、1R,シス−S異性体
と1S,シス−R異性体とから成る28.6gのラセミ
化合物(m.p.49〜50℃)を得た。 実施例 3 この実施例では、ラセミ化合物型の生成物(生
成物)の結晶化を例示する。工業用シハロスリ
ン(200g、純度95.8重量%)とイソプロパノー
ル(200ml)との混合物を、多数のガラスビ−ズ
が入れてある丸底ガラスフラスコに装入し、−5
℃に冷却し且つラセミ化合物の結晶(4.0g)を
加えた。冷却した液体を−5℃23時間フラスコを
回転させて撹拌した。沈殿を、−5℃に保持した
冷却ジヤケツト付き焼結ロート中に前記混合物を
スラリーすることにより集めついでフイルターケ
ーキを予め冷却しておいたn−ヘキサン(1床容
積)でスラリー化して洗浄し、乾燥してシハロス
リンの1R,シス−S異性体と1S,シス−R異性
体とから成る39.5gのラセミ化合物(融点49.5〜
50℃)を得た。
ちシハロスリンの47℃以上の融点を有する結晶性
物質の形の一対の鏡像体型異性体およびその製造
方法に関する。 一般名でシハロスリン(cyhalothrin)とも呼
ばれている化合物であるα−シアノ−3−フエノ
キシベンジル−シス−3−(Z−2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シレート、その製造方法およびそれを殺虫剤とし
て使用することは、特に米国特許第4183948号明
細書に記載されている。この化合物は4種の異性
体の混合物であり、これらの異性体は下記A〜D
の如く便宜上記載されている。 異性体A:(+)−シス−酸とα−(S)−アルコ
ールとから誘導されるエステル。 異性体B:(−)−シス−酸とα−(R)−アルコー
ルとから誘導されるエステル。 異性体C:(+)−シス−酸とα−(R)−アルコ
ールから誘導されるエステル。 異性体D:(−)−シス−酸とα−(S)−アルコ
ールから誘導されるエステル。 シハロスリンそれ自体は例えば40〜60重量%の
異性体AおよびBと60〜40重量%の異性体Cおよ
びDとを含有しており、周囲温度で粘稠な液体で
ある。これは冷却によつては結晶化することがで
きない。 異性体Aおよび異性体Bは同一の物理的性質、
例えば溶解度、融点等を有し、偏光面を回転させ
る方向のみにおいて異なり、従つて一対の鏡像体
を形成している。同様に、異性体Cおよび異性体
Dも第2の一対の鏡像体を形成している。 家バエ(Musca domestica)に対するテスト
では異性体Aが4種の異性体のなかで最も活性な
殺虫剤であり、また異性体BおよびDは殺虫剤と
して不活性であることが、P.D.ペントレイ等、
Pestic.Sci.,11,(2),156〜64(1980)から知られ
ている。事実異性体Aは、上記のテストでは公知
の殺虫剤であるパーメスリン(permethrin)よ
りも約25倍以上活性であり、従つて異性体Aは現
在まで報告された最も活性な合成殺虫剤の1種と
なつている。異性体Aのみを殺虫剤組成物の活性
成分として使用するのが望ましいが、異性体Aの
単独使用を経済的に実現するのは容易ではない;
その理由は異性体Aの酸成分とアルコール成分と
を不整合成技術(chiral synthetic techn−ique)
で調製し且つその不整性(chirality)を変えない
方法で両成分を反応させることが要求されること
にある。この種の技術の水準は、上記の合成を高
価な薬剤を使用して分離することを必要とする好
ましくない異性体化合物の副生を伴うことなしに
経済的な方法で行い得るという程度には達してい
ない。 本発明者は異性体Aおよび異性体Bからなる一
対の鏡像体を不整合成や化学的分割を必要としな
い物理手段によつて異性体Cおよび異性体Dから
容易に分離できる方法を知見し、また許容できる
薬効を有する殺虫剤製品を上記の一対の鏡像体を
用いて経済的に調製できることを見い出した。 従つて本発明は、(S)−α−3−フエノキシベ
ンジル(1R,シス)−3−(Z−2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シレートおよび(R)−α−シアノ−3−フエノ
キシベンジル(1S,シス)−3−(Z−2−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレートをフセミ体比率で含有し、且つα
−シアノ−3−フエノキシベンジル−3−(2−
クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペ
ン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレートの他の異性体を実質的に含有
しない47℃以上の融点を有する結晶性物質の形の
一対の鏡像体型異性体(以下“生成物”という)
を得る方法にあたり、下記の工程、すなわち (a) 6個までの炭素原子数を有する低級アルカノ
ールおよび8個までの炭素原子を有する液状ア
ルカンから選択した有機溶剤を用いてシハロス
リン濃厚溶液を調製する工程、 (b) 上記溶液を−20℃〜+10℃の範囲の温度に冷
却し、且つ精製したラセミ混合物の形又はラセ
ミ化合物の形の上記一対の鏡像体型異性体の結
晶を所要量冷却した液体に添加し、しかもその
際加えた結晶をその後固体の未溶解状態で残留
させる工程、 (c) 上記溶液を該溶液から結晶性物質を沈殿させ
るのに十分な時間前記温度に保持する工程、 (d) 沈殿した結晶性物質を溶液から分離する工
程、および (e) 更に必要に応じて、結晶性物質がα−シアノ
−3−フエノキシベンジル−3−(2−クロロ
−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートの他の異性体を実質的に含有
しなくなるまで上記結晶性物質を再結晶する工
程、 を行うことを特徴とする、前記結晶性物質の形の
一対の鏡像体型異性体の製造方法が提供される。 本明細書において、「実質的に含有しない」と
は、シハロスリンの他の異性体の合計重量が「生
成物」の10重量%以下であることを意味してい
る。 好ましいアルカノール溶剤はエタノール、イソ
プロパノール、ブタン−1−オール、ブタン−2
−オール、ペンタン−1−オールおよびイソ−プ
ロパノール/t−ブタノール(1:1)混合物、
イソプロパノール/1,2−エタンジオール
(2:1)混合物であり、イソプロパノールが特
に好ましい。好ましい液体アルカン溶剤n−ヘキ
サンおよびn−ヘプタンである。 「濃溶液」とは、シハロスリンと溶剤とを重量
比で好ましくは2:1〜1:5、最も好ましくは
1:1で含有するものを意味している。 本発明の方法で使用するシハロスリンは、対応
するトランス異性体および(E)異性体を10重量
%まで含有し得る。少なくとも純度95%のシハロ
スリンを使用すれば一般的に生成物が高収率およ
び高純度で得られるので、そのような純度のシハ
ロスリンを使用するのが好ましい。 本発明の方法は精製したラセミ混合物の形、又
はラセミ化合物の形の一対の鏡像体型異性体の結
晶の所定量を加えて行う。(溶液に添加するのに
十分な純度の所定量の一対の鏡像体型異性体は、
シハロスリンを高性能液体クロマトグラフイー
(HPLC)にかけ、所望の一対の鏡像体型異性体
を、存在する他の異性体から分離し多数回の結晶
化により精製することにより得ることができる。
精製したラセミ混合物であるか、又はラセミ化合
物である。) 本発明の方法は必要に応じて微かに加温して溶
液を調製し、次いで該溶液を0〜10℃の範囲の温
度で第1の時間冷却し、その間に実質的な量の生
成物を結晶化し、そしてその後溶液を−15〜−5
℃の範囲の温度に第2の時間冷却し、結晶化を実
質的に完了させその後沈殿した結晶を回収するこ
とにより行うことが好ましい。 “生成物”と共沈している可能性のある他の異
性体を“生成物”から除去するために再結晶が必
要である場合は、この再結晶をいずれか適当な再
結晶溶剤、例えば本発明の方法で有用な前述の溶
剤を使用することにより行うことができる。 本発明はまた、新規な物質としての“生成物”
すなわち(S)−α−シアノ−3−フエノキシベ
ンジル−(1R,シス)−3−(Z−2−クロロ−
3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−
イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレートおよび(R)−α−シアノ−3−フエ
ノキシベンジル−(1S,シス)−3−(Z−2−ク
ロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン
−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートをラセミ比率で含み且つα−シ
アノ−3−フエノキシベンジル−3−(2−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−
1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレートの他の異性体を実質的に含有しな
い47℃以上の融点を有する結晶性物質の形の一対
の鏡像体型異性体を提供する。 “生成物”は一対の鏡像体型異性体がとり得る
2種の異つた形状のもの(以下「生成物」およ
び「生成物」という)のうちの一方の生成物
の状態で沈殿する。生成物は極めて迅速に沈殿
し、良好な収率を1〜6日の期間で得ることがで
きる。 添加した一対の鏡像体型異性体の結晶がHPLC
分離により得られたものである場合は、沈殿は通
常は生成物の状態である。この沈殿した生成物
を数回再結晶し次の核として使用すると、生成
物が得られる機会が増大するが、生成物を実
際に沈殿させる前に多数回の結晶化を行う必要が
生じる。一旦得られた生成物は次の結晶化の核
剤として使用すると常に生成物を生成物の状態
で沈殿させる。 生成物は白色の結晶性物質であり、上記の方
法で沈殿させた場合は36〜42℃の融点を有してい
る。残留している異性体Cおよび異性体Dを再結
晶により除去すると生成物は41〜42℃で融解す
る。赤外吸収スペクトル分析の結果は、生成物
が混合結晶の複合物(conglomera−te)から成
つており、該混合結晶中では各々の単一の結晶が
単一の異性体、すなわち異性体Aまたは異性体B
の分子から成つており、各々の異性体の結晶の量
はほぼ同量であることを示している。従つて生成
物はラセミ混合物である。これらの結晶は微細
な針状である。 本発明の生成物すなわち生成物の特徴は47℃
以上、例えば48〜50℃の融点を有することであ
る。この形状の生成物はより速く晶出し且つそ
の結晶は斜方晶形状の形状を有するが実際は単斜
晶系である。従つてこの形状の結晶は上述の低融
点状態の針状結晶の場合の如くフイルターを目詰
りさせる傾向が無いので過により容易に捕集す
ることができる。 上記の高い方の融点のものすなわち本発明の生
成物の赤外吸収スペクトルおよびX線結晶学分析
の結果は、各々の単一の結晶格子中に規則正しく
配列した同量の異性体Aと異性体Bから成つてい
ることを示している。従つてこの状態のものはラ
セミ化合物である。 生成物の結晶状態に関するデータを下記の方
法により、すなわち、フイリツプスPW1100 4
サークルX線回折計を使用しかつグラフアイト
モノクロメーターからMo−Kα放射を行うことに
より、約0.13×0.13×0.12mmの寸法の結晶のX線
回折特性を調べることにより集めた。θ−2θスキ
ヤンモードを0.5S-1のスキヤンスピード、0.80の
スキヤン幅で使用し、且つ3θ<25゜の反射
(reflection)をK.R.アダムス等,In−org.
Chem.,1980,19,2956に記載の方法を使用して
測定した。生成物について得られたデータは下
記の如く要約することができる。 結晶形:単斜晶系 空間群:C2/c a=34.764(5)、b=7.023(2)、c=18.624(3)、Å
β=101.95(3)0、U=4448.46 Å3、Z=8密
度=1.343g・cm3、F(000)=1856 (Mo−Mα)=1.77cm-1、(Mo−Kα)=0.71069
Å 上記の結晶格子は二種の異性体AおよびBの規
則的に充填された交互分子から成つており、Aお
よびBの各々のトリフルオロメチル基は二重結合
を横切つてシクロプロパン基に対してトランス
(すなわち、Z−構造)との位置にある。単位セ
ルは4分子の各々の鏡像体異性体を含有してい
る。 本発明の前記生成物は殺虫剤の活性成分として
有用であり害虫を駆除および防除するのに使用し
得る。活性成分を除いて、これらの殺虫剤の調製
および使用方法は前記の米国特許第4183948号明
細書(該明細書の記載は本明細書中に参照されて
いる)に記載の調製方法および使用方法と同一で
ある。 次に本発明を次の参考例および実施例により説
明する。 各参考例および実施例において、異性体Aは
1R,シス−S異性体と称する。すなわち、この
異性体はカルボキシレート基に結合したシクロプ
ロパン環の炭素原子において(R)構造を有し、
シスはシクロプロパン環上の2個の水素原子間の
関係を表わし且つシアノ基を有する炭素原子にお
いて(S)構造を有している。異性体Bは1S,
シス−R異性体と称し、異性体Cは1R,シス−
Rそして異性体Dは1S,シス−S異性体と称す
る。 参考例 1 この参考例では、α−シアノ−3−フエノキシ
ベンジルシス−3−(Z−2−クロロ−3,3,
3−トリフルオロ1−プロペン−1−イル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートを
その成分である、二対の鏡像体型異性体へ分離す
ることを示す。 分離すべき材料として、種々の溶離液を用いて
0.25mmのシリカゲル板(分析用グレード)上でサ
ンプルを薄層クロマトグラフ分離にかけたものを
用いた。存在している二対の鏡像体に対応する2
成分が少量分離された。2成分に対する平均Rf
値は次の通りであつた。 【表】 物質の分離は、“プレプPAK−500”シリカカ
ラムを備えたウオターズ・アソシエーツ・システ
ム(Waters Associates System)500装置を使
用して高性能液相クロマトグラフイーにより行つ
た。この装置に1S,シス−S/1R,シス−R鏡
像体対と1R,シス−S/1S,シス−R鏡像体対
との55:45混合物から成る0.5gのシハロスリン
を装入した。溶離液はジエチルエーテル/石油エ
ーテル(沸点40〜60℃)混合物(1:9)であ
り、且つ流速は0.2/min.であつた。4サイク
ル後各画分を集めた。第1の画分はプロトン磁気
共鳴(p.m.r)分光分析により1R,シス−R/
1S,シス−S鏡像体対として同定され、且つ第
2の画分は1R,シス−S/1S,シス−R鏡像体
対として同定された。各々の画分は約98%の純度
を有し、共に注入した量の約60%に相当してい
る。p.m.r.データは下記の通りである(CDCl3中
のδ値)。 【表】 参考例 2 この参考例ではシハロスリンの溶液から1R,
シス×S/1S,シス−R鏡像体対を結晶化する
ことを例示する。結晶種として使用した結晶は前
記の参考例1の方法で得たものである。 43.2重量%の1R,シス−S異性体および1S,
シス−R異性体と56.8重量%の1S,シス−S異性
体および1R,シス−R異性体を含有するα−シ
アノ−3−フエノキシベンジル−3−(Z−2−
クロロ−3,3,3−トリフルオロ1−プロペン
−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレートのシス−異性体の混合物455.6
gを水素化カルシウムを用いて蒸留により予め乾
燥させた460mlのイソプロパノール中に溶解した。
溶解は混合物を約50℃に加温することにより行つ
た。該溶液をポリテトラフルオロエチレン被覆し
た磁石で撹拌しながら3℃に冷却し、次いでα−
シアノ−3−フエノキシベンジル−3−(Z−2
−クロロ−3,3,3−トリフルオロ1−プロペ
ン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンの1R,シス−S異性体および1S,シス−R異
性体の混合物の少量の結晶を種として加えた。上
記の温度で撹拌を9日間続け、次いで懸濁液を−
10℃に冷却し且つポリテトラフルオロエチレン製
パドルで7日間激く撹拌した。 分離した固体を3℃で別し、吸引乾燥し3℃
100mlの40〜60゜石油エーテルで1回洗浄し、真空
デシケーター中の五酸化リン上で恒量になるまで
乾燥して97.6gの白色結晶を得た。この生成物は
毛管気液クロマトグラフイーで調べたところ出発
原料の1R,シス−S異性体および1S,シス−R
異性体の1:1混合物86.9重量%を含有してい
た。得られた固体を300mlの乾燥40〜50゜石油エー
テル中に溶解し、該溶液を撹拌しながら3℃に冷
却しそしてα−シアノ−3−フエノキシベンジル
−3−(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフル
オロ1−プロペン−1−イル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレートの1R,シス
−S異性体および1S,シス−R異性体の混合物
の少量の結晶を結晶種として加えた。2時間後得
られた白色の懸濁物を3℃で過し、過物を吸
引乾燥した。真空デジケーター中の五塩化リン上
で更に乾燥して73.6gの白色固体を得た。該固体
は、α−シアノ−3−フエノキシベンジル−3−
(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ1
−プロペン−1−イル)−2,2−ジメチルシク
ロプロパンカルボキシレートの1R,シス−S異
性体および1S,シス−R異性体の混合物(融点
36〜42℃)92重量%を含有していた。 実施例 1 6.4gの1R,シス−S異性体、6.4gの1S,シス
−R異性体、3.2gの1S,シス−S異性体および
3.2gの1R,シス−S異性体から成るシハロスリ
ンの異性体混合物をn−ヘキサン(20ml)中に溶
解し且つ−5℃の温度に保ちながら窒素雰囲気下
で撹拌した。溶解および冷却後、数ミリグラムの
ラセミ混合物(参考例2の方法で得られた且つ融
点が41.0〜42.0℃になるま再結晶により更に精製
したもの)を加えついで−5℃で16時間撹拌を続
けた。沈殿した固体を0℃に冷却した焼結ガラス
ロート上に過して集め、且つ−5℃に冷却した
ヘキサン2回洗浄した。このようにしてシハロス
リン異性体について少なくとも99%の純度を有し
m.p.が48〜49.5℃であり且つ少なくとも96.3%の
1R,シス−Sおよび1S,シス−R異性体を同じ
比率で含有している9.30gの物質を得た。 赤外分析の結果、上記の生成物は参考例2の生
成物とは異なつていることが判つた。結晶形も異
なつており針状晶というよりも斜方晶系であり且
つこのことは、より高い融点を有することととも
に、生成物がラセミ化合物であつて、その個々の
結晶は等量の1R,シス−S異性体および1S,シ
ス−R異性体を含有し、両異性体の分子は結晶格
子全体に規則正しく配列していることを示してい
る。 赤外線吸収(液体パラフイン マル
(mull)):1050,1030,1010,990,970(肩)、
963,950,935,920,908,904,895,888,873,
838,830(肩)、820,805,795,785,760,748,
725,702,695,650cm-1。 第1図および第2図はこの実施例の生成物の赤
外吸収スペクトルと参考例2の生成物の赤外線吸
収スペクトルの夫々を示している。第3図は1R,
シス−S異性体単独の赤外線吸収スペクトルを示
している。参考例2の生成物のスペクトルと1R,
シス×S異性体単独のスペクトルが同一であり、
このことは参考例2の生成物が複合物すなわちラ
セミ混合物あることを示し、一方、実施例1の生
成物の異なるスペクトルは、それがラセミ化合物
であることを示していることが判るであろう。 実施例 2 20.61gの異性体A、20.61gの異性体B、4.04
gの異性体Cおよび4.04gの異性体Dから成るシ
ハロスリンの混合物を温ヘキサン(100ml)中に
溶解し、5℃に冷却し且つ実施例1の生成物を少
量加えた。次に該混合物を激しく撹拌しながらゆ
つくりと−5℃に冷却した。 沈殿を過して集め、フイルター上で冷ヘキサ
ン洗浄し且つ空気乾燥し、1R,シス−S異性体
と1S,シス−R異性体とから成る28.6gのラセミ
化合物(m.p.49〜50℃)を得た。 実施例 3 この実施例では、ラセミ化合物型の生成物(生
成物)の結晶化を例示する。工業用シハロスリ
ン(200g、純度95.8重量%)とイソプロパノー
ル(200ml)との混合物を、多数のガラスビ−ズ
が入れてある丸底ガラスフラスコに装入し、−5
℃に冷却し且つラセミ化合物の結晶(4.0g)を
加えた。冷却した液体を−5℃23時間フラスコを
回転させて撹拌した。沈殿を、−5℃に保持した
冷却ジヤケツト付き焼結ロート中に前記混合物を
スラリーすることにより集めついでフイルターケ
ーキを予め冷却しておいたn−ヘキサン(1床容
積)でスラリー化して洗浄し、乾燥してシハロス
リンの1R,シス−S異性体と1S,シス−R異性
体とから成る39.5gのラセミ化合物(融点49.5〜
50℃)を得た。
第1図および第2図は夫々、実施例1の生成物
の赤外線吸収スペクトルと参考例2の生成物の赤
外線吸収スペクトルを示す。第3図は1R,シス
−S異性体単独の赤外線吸収スペクトルを示す。
の赤外線吸収スペクトルと参考例2の生成物の赤
外線吸収スペクトルを示す。第3図は1R,シス
−S異性体単独の赤外線吸収スペクトルを示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジ
ル1R,シス−3−(Z−2−クロロ−3,3,3
−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレートお
よび(R)−α−シアノ−3−フエノキシベンジ
ル1S,シス−3−(Z−2−クロロ−3,3,
3,−トリフルオロ−1−プロペン−1−イル)−
2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
トをラセミ体の比率で含有し且つα−シアノ−3
−フエノキシベンジル−3−(2−クロロ−3,
3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキ
シレートの他の異性体を実質的に含有しない47℃
以上の融点を有する結晶性物質の形の一対の鏡像
体型異性体。 2 48〜50℃の範囲内に融点を有する特許請求の
範囲第1項に記載の一対の鏡像体型異性体。 3 異性体のラセミ化合物の状態である一対の鏡
像体型異性体から本質的になり、その赤外吸収ス
ペクトルが単離した結晶状態のいずれの異性体の
赤外吸収スペクトルとも区別し得る結晶性物質の
形の特許請求の範囲第1項に記載の一対の鏡像体
型異性体。 4 結晶格子が次の特性値、すなわち 空間群C2/C,a=34.764 (5)A,b=7.023
(2)Å,C=18.624(3)Å,β=101.95(3)0,u=
4448.46Å,Z=8 を有する特許請求の範囲第3項に記載の結晶状態
の一対の鏡像体型異性体。 5 1.343g・cm-1の密度を有する単斜晶系結晶
の状態である特許請求の範囲第3項に記載の一対
の鏡像体型異性体。 6 下記の工程すなわち、 (a) 6個までの炭素原子を有する低級アルカノー
ルおよび8個までの炭素原子を有する液体アル
カンから選択した有機溶剤によりシハロスリン
(cyhalothrin)の濃厚溶液を調製する工程; (b) 上記溶液を−20℃〜+10℃の範囲の温度に冷
却し、且つ冷却したときに、溶液中に精製した
ラセミ混合物の形、又はラセミ化合物の形の下
記の一対の鏡像体型異性体の結晶を所定量添加
し、そして添加した結晶を添加後固体の未溶解
状態で残留させる工程; (c) 上記溶液を該溶液から結晶性物質を沈殿させ
るのに十分な時間、前記温度に保持する工程; (d) 沈殿した結晶性物質を溶液から分離する工
程、および (e) 必要に応じて、上記の結晶性物質がα−シア
ノ−3−フエノキシベンジル−3−(2−クロ
ロ)−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペ
ン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシレートの他の異性体を実質的に
含有しなくなるまで上記の結晶性物質を再結晶
処理する工程; からなることを特徴とする、(S)−α−シアノ−
3−フエノキシベンジル(1R,シス)−3−(Z
−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−
プロペン−1−イル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレートおよび(R)−α−シ
アノ−3−フエノキシベンジル(1S,シス)−3
−(Z−2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ
−1−プロパン−1−イル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレートをラセミ体の比
率で含み且つα−シアノ−3−フエノキシベンジ
ル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオ
ロ−1−プロペン−1−イル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレートの他の異性体
を実質的に含有しない47℃以上の融点を有する結
晶性物質の形の一対の鏡像体型異性体の製造方
法。 7 溶液を2:1〜1:5の重量比のシハロスリ
ンと溶剤とから形成する特許請求の範囲第6項に
記載の方法。 8 溶剤がイソプロパノールである特許請求の範
囲第6項に記載の方法。
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|---|---|---|---|
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| GB8228983 | 1982-10-11 | ||
| GB8308507 | 1983-03-28 |
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