JPH0348230B2 - - Google Patents
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- JPH0348230B2 JPH0348230B2 JP59058349A JP5834984A JPH0348230B2 JP H0348230 B2 JPH0348230 B2 JP H0348230B2 JP 59058349 A JP59058349 A JP 59058349A JP 5834984 A JP5834984 A JP 5834984A JP H0348230 B2 JPH0348230 B2 JP H0348230B2
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は、殺菌作用を有する銀イオンを担持し
ているゼオライト系固体粒子を含有せしめた防
腐、防カビ性に優れた塗料組成物の製法に関す
る。 [従来の技術] 従来より住宅、病院、および工場特に薬品・食
品工場において塗装表面でのカビ繁植による環境
汚染が問題となつている。また安全性が高く、取
扱いが簡単であることから近年盛んに使用される
水性塗料の場合には製造工程および保存中に細菌
あるいはカビによる腐敗の問題があつた。 そこでかかる細菌およびカビの繁植防止方法と
して、各種の防腐・防カビ剤を塗料に添加して来
た。すなわち有機水銀剤などの有機金属およびそ
れらの有毒性が指摘されてからは、有機塩素系、
有機硫黄系などが使用されて来た。しかしその低
毒性、防腐・防カビ性は必ずしも満足されている
とは言えない。 本発明者らはかかる現状に鑑み、種々検討した
結果、低濃度の銀塩溶液から銀イオンをイオン交
換により少量担持せしめられた銀イオン担持ゼオ
ライト固体粒子は変色が無く、塗料への分散性が
良く、これを含有せしめた塗料組成物が低毒性
で、強力な防腐・防カビ性を発揮することを見出
し、本発明を完成したものである。 すなわち、本発明は150m2/g以上の比表面積
及び14以下のSiO2/Al2O3モル比を有するゼオラ
イト固体粒子に0.1モル/以下の濃度の銀塩溶
液を含浸して0.001〜5重量%(無水ゼオライト
に対し)の銀イオンをイオン交換により担持させ
たゼオライト固体粒子を塗料に混合することを特
徴とする防腐防カビ性の塗料組成物の製法を与え
るものである。 ゼオライトは一般に三次元的に発達した骨格構
造を有するアルミノシリケートであつて、一般に
はAl2O3を基準にしてxM2/oO・Al2O3・ySiO2・
zH2Oで表わされる。Mはイオン交換可能な金属
イオンを表わし、通常は1価〜2価の金属であ
り、nはこの原子価に対応する。一方xおよびy
はそれぞれ金属酸化物、シリカの係数、zは結晶
水の数を表わしている。ゼオライトは、その組成
比及び細孔径、比表面積などの異る多くの種類の
ものが知られている。 しかし本発明で使用するゼオライト固体粒子の
比表面積は150m2/g(無水ゼオライト基準)以
上であつて、ゼオライト構成成分のSiO2/Al2O3
モル比は14以下が好ましくは11以下でなければな
らない。 本発明で使用する殺菌作用を有する銀の水溶性
塩類の溶液は、本発明で限定しているゼオライト
とは容易にイオン交換するので、かかる現象を利
用して必要とする量の銀イオンをゼオライトの固
定相に保持させることが可能であるが、銀イオン
を保持しているゼオライト粒子は、比表面積が
150m2/g以上、かつSiO2/Al2O3モリ比が14以
下であるという二つの条件を満たさなければなら
ない。もしそうでなければ効果的な殺菌作用を達
成する目的物が得られないことが判つた。これ
は、効果を発揮できる状態でゼオライトに固定さ
れた銀イオンの絶対量が不足するためであると考
えられる。つまり、ゼオライトの交換基の量、交
換速度、アクセシビリテイなどの物理化学的性質
に帰因するものと考えられる。 従つて、モレキユラーシーブとして知られてい
るSiO2/Al2O3モル比の大きなゼオライトは、本
発明において全く不適当である。 またSiO2/Al2O3モル比が14以下のゼオライト
においては、殺菌使用を有する銀イオンを均一に
保持させることが可能であり、このためにかかる
ゼオライトを用いることにより初めて十分な殺菌
効果が得られることが判つた。加えて、ゼオライ
トのSiO2/Al2O3モル比が14を越えるシリカ比率
の高いゼオライトの耐酸、耐アルカリ性はSiO2
の増大とともに増大するが、一方これの合成にも
長時間を要し、経済的にみてもかかる高シリカ比
率のゼオライトの使用は得策でない。本塗料組成
物のために前述したSiO2/Al2O3≦14の天然また
は合成ゼオライトは、耐酸性、耐アルカリ性の点
よりみても充分に使用可能であり、また経済的に
みても安価であり得策である。この意味からも
SiO2/Al2O3モル比は14以下でなればならない。 本発明で使用するSiO2/Al2O3のモル比が14以
下のゼオライト素材としては天然または合成品の
何れのゼオライトも使用可能である。例えば天然
のゼオライトとしてはアナルシン(Analcime:
SiO2/Al2O3=3.6〜5.6)、チヤバサイト
(Chabazite:SiO2/Al2O3=3.2〜6.0および6.4〜
7.6)、クリノプチロライト(Clinoptilolite:
SiO2/Al2O3=8.5〜10.5)、エリオナイト
(Erionite:SiO2/Al2O3=5.8〜7.4)、フオジヤ
サイト(Faujasite:SiO2/Al2O3=4.2〜4.6)、
モルデナイト(mordenite:SiO2/Al2O3=8.34
〜10.0)、フイリツプサイト(Phillipsite:
SiO2/Al2O3=2.6〜4.4)等が挙げられる。これ
らの典型的な天然ゼオライトは本発明に好適であ
る。一方合成ゼオライトの典型的なものとしては
A−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=1.4〜2.4)、X
−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=2〜3)、Y−
型ゼオライト(SiO2/Al2O3=3〜6)、モルデ
ナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)等が挙げられる
が、これらの合成ゼオライトは本発明のゼオライ
ト素材として好適である。特に好ましいものは、
合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y
−型ゼオライト及び合成又は天然のモルデナイト
である。 ゼオライトの形状は微粒子であることが好まし
く、とくに粒子径5ミクロン好ましくは2ミクロ
ン以下の粉末粒子状が好ましい。 本発明において銀イオンはゼオライト固体粒子
にイオン交換反応により保持されなければならな
い。イオン交換によらず単に吸着あるいは付着し
たものでは抗菌効果およびその持続性が不充分で
ある。 本発明で定義した各種のゼオライトを本発明の
Ag−ゼオライトに転換する場合、通常は硝酸銀
のような水溶性銀塩の溶液が使用されるが、この
濃度は過大にならないよう留意する必要がある。
例えばA−型またはX−型ゼオライト(ナトリウ
ム−型)をイオン交換反応を利用してAg−ゼオ
ライトに転換する際に、銀イオン濃度が大である
とイオン交換により銀イオンが固相のナトリウム
イオンと置換すると同時に、ゼオライト固相中に
銀の酸化物等が沈澱析出する。このために、ゼオ
ライトの多孔性は減少し、比表面積は著しく減少
する欠点がある。また比表面積は、さほど減少し
なくても、銀酸化物の存在自体によつて殺菌力は
低下する。このことは従来知られていなかつたこ
とである。かかる過剰銀のゼオライト相への析出
を防止するためには銀溶液の濃度を低く保つこと
が必要であり、もつとも安全なAgNO3の濃度は
0.1M以下である。かかる濃度のAgNO3溶液を使
用した場合には得られるAg−ゼオライトの比表
面積も転換素材のゼオライトとほぼ同等であり、
殺菌力の効果が最適条件で発揮できることが判つ
た。 また、塗料に添加する成分として重要な条件
は、耐候性たとえば経時的に、又は加熱下で変色
しないこと、及び塗料中への均一分散が容易であ
ることである。0.1M以下の濃度の銀溶液により
イオン交換して、5重量%以下の量で銀イオンを
含むゼオライト固体粒子は、経時的及び加熱下で
黄変、褐変せず、またこの微細粒子は凝集しない
ので塗料中への均一分散が容易である。しかし銀
溶液の濃度がより高いと、得られた銀イオンが担
持ゼオライト固体粒子は変色、凝集を起こしやす
い。 なお、銀イオンに加えて、銅イオン及び亜鉛イ
オンをもイオン交換により含有させることもでき
る。銅イオンでイオン交換する場合にも、銅塩の
濃度が高すぎると、前述のAg−ゼオライトの同
様な現象が起る。例えばA−型またはX−型ゼオ
ライト(ナトリウム−型)をイオン交換反応する
際に、1MCuSO4使用時は、Cu2+は固相のNa+と
置換するが、これと同時にゼオライト固相中に
Cu3(SO4)(OH)4のような塩基性沈澱が析出する
ためにゼオライトの多孔性は減少し、比表面積は
著しく減少する欠点がある。かかる過剰な銅のゼ
オライト相への析出を防止するためには使用する
水溶性銅液の濃度をより希釈状態、例えば0.05M
以下に保つことが好ましい。かかる濃度のCuSO4
溶液の使用時には得られるCu−ゼオライトの比
表面積も転換素材のゼオライトとほぼ同等であ
り、殺菌効果が最適な状態で発揮できる利点があ
ることが判つた。 亜鉛でのイオン交換においては使用する塩類が
2〜3Mの付近では、かかる現象がみられない。 上述のイオン交換反応をバツチ法で実施する際
には上述の濃度を有する塩類溶液を用いてゼオラ
イト素材の浸漬処理を実施すればよい。ゼオライ
ト素材中への金属含有量を高めるためにはバツチ
処理の回数を増大すればよい。一方、上述の濃度
を有する塩類溶液を用いてカラム法によりゼオラ
イト素材を処理する際には吸着塔にゼオライト素
材を充填し、これに塩類溶液を通過させれば容易
に目的とする金属−ゼオライトが得られる。 上記の金属−ゼオライト(無水ゼオライト基
準)中に占める金属の量は、銀については0.001
〜5重量%にある。銀、銅および亜鉛イオンを併
用して利用する場合は金属イオンの合計量は金属
−ゼオライト(無水ゼオライト基準)に対し35重
量%以下でよく、好ましい範囲は金属イオンの構
成比により左右されるが、およそ0.001〜15重量
%にある。 また、銀、銅、亜鉛以外の金属イオン、例えば
ナトリウム、カリウム、カルシウムあるいは他の
金属イオンが共存していても殺菌効果をさまたげ
ることはないので、これらのイオと残存又は共存
は何らさしつかえない。 本発明において塗膜形成要素、塗膜助要素など
には何ら制限はないが、代表的なものを例示する
と、アクリル樹脂系及び酢酸ビニル系のエマルジ
ヨン型塗料、アクリル樹脂系及びアルキド樹脂系
の溶剤型塗料が挙げられる。 本発明においては、殺菌作用を有する銀イオン
を保持しているゼオライト固体粒子を含有する塗
料組成物を作るには、塗膜形成要素中に塗膜助要
素を共に投入し撹拌して均一分散すれば良い。 本発明におけるゼオライト固体粒子の添加量
(塗料組成物に対する量としてB重量%)および
殺菌作用を有する銀の量(金属ゼオライトに対し
てA重量%)はいずれも殺菌効果に関係する。充
分な防腐・防カビ性を発揮せしめるためにはA×
B(%)の値が0.025以上となるように調整するこ
とが望ましい。 本発明で定義したゼオライトと銀イオンとの結
合力は極めて大きく、かかる金属ゼオライトを含
有する塗料組成物の強力な防腐・防カビ性とその
長時間持続性する。 さらに本発明の殺菌作用を有する銀イオンを保
持しているゼオライト系粒子は銀およびナトリウ
ム、カリウムなどを含有するアルミノシリケート
であつて、その毒性が低いことも本発明の特記す
べき特徴的利点である。 かくて得られた塗料組成物は、製造工程、保存
時および塗装後において防腐・防カビ性に優れて
いることが確認された。 次に本発明の実施例について述べるが、本発明
は本実施例により限定されるものではない。 また本実施例および比較例中の%は特にことわ
らない限り重量%である。 参考実施例 1 本発明の実施例で使用する未転換の天然及び合
成ゼオライト粒子を第1表に示した。各ゼオライ
トは粗原料を粉砕・分級して所望の粒子径を得
た。第1表のA−型ゼオライトをZ1、X−型ゼオ
ライトをZ2、Y−型ゼオライトをZ3、天然モルデ
ナイトをZ4と略記する。これらゼオライトの粒子
径、含水率、比表面積は第1表の通りであつた。 次いで第1表の各種ゼオライトの微粉末乾燥品
各250gを採取し、各々に1/10M硝酸銀水溶液
500mlを加えて得られた混合物を室温にて3時間
撹拌下に保持してイオン交換を行なつた。かかる
イオン交換法により得られた銀−ゼオライトを
過した後、水洗して過剰の銀イオンを除去した。
次に水洗済みの銀−ゼオライトを100〜105℃で乾
燥してから粉砕して銀−ゼオライトの微粉末を得
た。得られた銀−ゼオライト乾燥品の銀含有量及
び比表面積は第2表の如くであつた。
ているゼオライト系固体粒子を含有せしめた防
腐、防カビ性に優れた塗料組成物の製法に関す
る。 [従来の技術] 従来より住宅、病院、および工場特に薬品・食
品工場において塗装表面でのカビ繁植による環境
汚染が問題となつている。また安全性が高く、取
扱いが簡単であることから近年盛んに使用される
水性塗料の場合には製造工程および保存中に細菌
あるいはカビによる腐敗の問題があつた。 そこでかかる細菌およびカビの繁植防止方法と
して、各種の防腐・防カビ剤を塗料に添加して来
た。すなわち有機水銀剤などの有機金属およびそ
れらの有毒性が指摘されてからは、有機塩素系、
有機硫黄系などが使用されて来た。しかしその低
毒性、防腐・防カビ性は必ずしも満足されている
とは言えない。 本発明者らはかかる現状に鑑み、種々検討した
結果、低濃度の銀塩溶液から銀イオンをイオン交
換により少量担持せしめられた銀イオン担持ゼオ
ライト固体粒子は変色が無く、塗料への分散性が
良く、これを含有せしめた塗料組成物が低毒性
で、強力な防腐・防カビ性を発揮することを見出
し、本発明を完成したものである。 すなわち、本発明は150m2/g以上の比表面積
及び14以下のSiO2/Al2O3モル比を有するゼオラ
イト固体粒子に0.1モル/以下の濃度の銀塩溶
液を含浸して0.001〜5重量%(無水ゼオライト
に対し)の銀イオンをイオン交換により担持させ
たゼオライト固体粒子を塗料に混合することを特
徴とする防腐防カビ性の塗料組成物の製法を与え
るものである。 ゼオライトは一般に三次元的に発達した骨格構
造を有するアルミノシリケートであつて、一般に
はAl2O3を基準にしてxM2/oO・Al2O3・ySiO2・
zH2Oで表わされる。Mはイオン交換可能な金属
イオンを表わし、通常は1価〜2価の金属であ
り、nはこの原子価に対応する。一方xおよびy
はそれぞれ金属酸化物、シリカの係数、zは結晶
水の数を表わしている。ゼオライトは、その組成
比及び細孔径、比表面積などの異る多くの種類の
ものが知られている。 しかし本発明で使用するゼオライト固体粒子の
比表面積は150m2/g(無水ゼオライト基準)以
上であつて、ゼオライト構成成分のSiO2/Al2O3
モル比は14以下が好ましくは11以下でなければな
らない。 本発明で使用する殺菌作用を有する銀の水溶性
塩類の溶液は、本発明で限定しているゼオライト
とは容易にイオン交換するので、かかる現象を利
用して必要とする量の銀イオンをゼオライトの固
定相に保持させることが可能であるが、銀イオン
を保持しているゼオライト粒子は、比表面積が
150m2/g以上、かつSiO2/Al2O3モリ比が14以
下であるという二つの条件を満たさなければなら
ない。もしそうでなければ効果的な殺菌作用を達
成する目的物が得られないことが判つた。これ
は、効果を発揮できる状態でゼオライトに固定さ
れた銀イオンの絶対量が不足するためであると考
えられる。つまり、ゼオライトの交換基の量、交
換速度、アクセシビリテイなどの物理化学的性質
に帰因するものと考えられる。 従つて、モレキユラーシーブとして知られてい
るSiO2/Al2O3モル比の大きなゼオライトは、本
発明において全く不適当である。 またSiO2/Al2O3モル比が14以下のゼオライト
においては、殺菌使用を有する銀イオンを均一に
保持させることが可能であり、このためにかかる
ゼオライトを用いることにより初めて十分な殺菌
効果が得られることが判つた。加えて、ゼオライ
トのSiO2/Al2O3モル比が14を越えるシリカ比率
の高いゼオライトの耐酸、耐アルカリ性はSiO2
の増大とともに増大するが、一方これの合成にも
長時間を要し、経済的にみてもかかる高シリカ比
率のゼオライトの使用は得策でない。本塗料組成
物のために前述したSiO2/Al2O3≦14の天然また
は合成ゼオライトは、耐酸性、耐アルカリ性の点
よりみても充分に使用可能であり、また経済的に
みても安価であり得策である。この意味からも
SiO2/Al2O3モル比は14以下でなればならない。 本発明で使用するSiO2/Al2O3のモル比が14以
下のゼオライト素材としては天然または合成品の
何れのゼオライトも使用可能である。例えば天然
のゼオライトとしてはアナルシン(Analcime:
SiO2/Al2O3=3.6〜5.6)、チヤバサイト
(Chabazite:SiO2/Al2O3=3.2〜6.0および6.4〜
7.6)、クリノプチロライト(Clinoptilolite:
SiO2/Al2O3=8.5〜10.5)、エリオナイト
(Erionite:SiO2/Al2O3=5.8〜7.4)、フオジヤ
サイト(Faujasite:SiO2/Al2O3=4.2〜4.6)、
モルデナイト(mordenite:SiO2/Al2O3=8.34
〜10.0)、フイリツプサイト(Phillipsite:
SiO2/Al2O3=2.6〜4.4)等が挙げられる。これ
らの典型的な天然ゼオライトは本発明に好適であ
る。一方合成ゼオライトの典型的なものとしては
A−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=1.4〜2.4)、X
−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=2〜3)、Y−
型ゼオライト(SiO2/Al2O3=3〜6)、モルデ
ナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)等が挙げられる
が、これらの合成ゼオライトは本発明のゼオライ
ト素材として好適である。特に好ましいものは、
合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y
−型ゼオライト及び合成又は天然のモルデナイト
である。 ゼオライトの形状は微粒子であることが好まし
く、とくに粒子径5ミクロン好ましくは2ミクロ
ン以下の粉末粒子状が好ましい。 本発明において銀イオンはゼオライト固体粒子
にイオン交換反応により保持されなければならな
い。イオン交換によらず単に吸着あるいは付着し
たものでは抗菌効果およびその持続性が不充分で
ある。 本発明で定義した各種のゼオライトを本発明の
Ag−ゼオライトに転換する場合、通常は硝酸銀
のような水溶性銀塩の溶液が使用されるが、この
濃度は過大にならないよう留意する必要がある。
例えばA−型またはX−型ゼオライト(ナトリウ
ム−型)をイオン交換反応を利用してAg−ゼオ
ライトに転換する際に、銀イオン濃度が大である
とイオン交換により銀イオンが固相のナトリウム
イオンと置換すると同時に、ゼオライト固相中に
銀の酸化物等が沈澱析出する。このために、ゼオ
ライトの多孔性は減少し、比表面積は著しく減少
する欠点がある。また比表面積は、さほど減少し
なくても、銀酸化物の存在自体によつて殺菌力は
低下する。このことは従来知られていなかつたこ
とである。かかる過剰銀のゼオライト相への析出
を防止するためには銀溶液の濃度を低く保つこと
が必要であり、もつとも安全なAgNO3の濃度は
0.1M以下である。かかる濃度のAgNO3溶液を使
用した場合には得られるAg−ゼオライトの比表
面積も転換素材のゼオライトとほぼ同等であり、
殺菌力の効果が最適条件で発揮できることが判つ
た。 また、塗料に添加する成分として重要な条件
は、耐候性たとえば経時的に、又は加熱下で変色
しないこと、及び塗料中への均一分散が容易であ
ることである。0.1M以下の濃度の銀溶液により
イオン交換して、5重量%以下の量で銀イオンを
含むゼオライト固体粒子は、経時的及び加熱下で
黄変、褐変せず、またこの微細粒子は凝集しない
ので塗料中への均一分散が容易である。しかし銀
溶液の濃度がより高いと、得られた銀イオンが担
持ゼオライト固体粒子は変色、凝集を起こしやす
い。 なお、銀イオンに加えて、銅イオン及び亜鉛イ
オンをもイオン交換により含有させることもでき
る。銅イオンでイオン交換する場合にも、銅塩の
濃度が高すぎると、前述のAg−ゼオライトの同
様な現象が起る。例えばA−型またはX−型ゼオ
ライト(ナトリウム−型)をイオン交換反応する
際に、1MCuSO4使用時は、Cu2+は固相のNa+と
置換するが、これと同時にゼオライト固相中に
Cu3(SO4)(OH)4のような塩基性沈澱が析出する
ためにゼオライトの多孔性は減少し、比表面積は
著しく減少する欠点がある。かかる過剰な銅のゼ
オライト相への析出を防止するためには使用する
水溶性銅液の濃度をより希釈状態、例えば0.05M
以下に保つことが好ましい。かかる濃度のCuSO4
溶液の使用時には得られるCu−ゼオライトの比
表面積も転換素材のゼオライトとほぼ同等であ
り、殺菌効果が最適な状態で発揮できる利点があ
ることが判つた。 亜鉛でのイオン交換においては使用する塩類が
2〜3Mの付近では、かかる現象がみられない。 上述のイオン交換反応をバツチ法で実施する際
には上述の濃度を有する塩類溶液を用いてゼオラ
イト素材の浸漬処理を実施すればよい。ゼオライ
ト素材中への金属含有量を高めるためにはバツチ
処理の回数を増大すればよい。一方、上述の濃度
を有する塩類溶液を用いてカラム法によりゼオラ
イト素材を処理する際には吸着塔にゼオライト素
材を充填し、これに塩類溶液を通過させれば容易
に目的とする金属−ゼオライトが得られる。 上記の金属−ゼオライト(無水ゼオライト基
準)中に占める金属の量は、銀については0.001
〜5重量%にある。銀、銅および亜鉛イオンを併
用して利用する場合は金属イオンの合計量は金属
−ゼオライト(無水ゼオライト基準)に対し35重
量%以下でよく、好ましい範囲は金属イオンの構
成比により左右されるが、およそ0.001〜15重量
%にある。 また、銀、銅、亜鉛以外の金属イオン、例えば
ナトリウム、カリウム、カルシウムあるいは他の
金属イオンが共存していても殺菌効果をさまたげ
ることはないので、これらのイオと残存又は共存
は何らさしつかえない。 本発明において塗膜形成要素、塗膜助要素など
には何ら制限はないが、代表的なものを例示する
と、アクリル樹脂系及び酢酸ビニル系のエマルジ
ヨン型塗料、アクリル樹脂系及びアルキド樹脂系
の溶剤型塗料が挙げられる。 本発明においては、殺菌作用を有する銀イオン
を保持しているゼオライト固体粒子を含有する塗
料組成物を作るには、塗膜形成要素中に塗膜助要
素を共に投入し撹拌して均一分散すれば良い。 本発明におけるゼオライト固体粒子の添加量
(塗料組成物に対する量としてB重量%)および
殺菌作用を有する銀の量(金属ゼオライトに対し
てA重量%)はいずれも殺菌効果に関係する。充
分な防腐・防カビ性を発揮せしめるためにはA×
B(%)の値が0.025以上となるように調整するこ
とが望ましい。 本発明で定義したゼオライトと銀イオンとの結
合力は極めて大きく、かかる金属ゼオライトを含
有する塗料組成物の強力な防腐・防カビ性とその
長時間持続性する。 さらに本発明の殺菌作用を有する銀イオンを保
持しているゼオライト系粒子は銀およびナトリウ
ム、カリウムなどを含有するアルミノシリケート
であつて、その毒性が低いことも本発明の特記す
べき特徴的利点である。 かくて得られた塗料組成物は、製造工程、保存
時および塗装後において防腐・防カビ性に優れて
いることが確認された。 次に本発明の実施例について述べるが、本発明
は本実施例により限定されるものではない。 また本実施例および比較例中の%は特にことわ
らない限り重量%である。 参考実施例 1 本発明の実施例で使用する未転換の天然及び合
成ゼオライト粒子を第1表に示した。各ゼオライ
トは粗原料を粉砕・分級して所望の粒子径を得
た。第1表のA−型ゼオライトをZ1、X−型ゼオ
ライトをZ2、Y−型ゼオライトをZ3、天然モルデ
ナイトをZ4と略記する。これらゼオライトの粒子
径、含水率、比表面積は第1表の通りであつた。 次いで第1表の各種ゼオライトの微粉末乾燥品
各250gを採取し、各々に1/10M硝酸銀水溶液
500mlを加えて得られた混合物を室温にて3時間
撹拌下に保持してイオン交換を行なつた。かかる
イオン交換法により得られた銀−ゼオライトを
過した後、水洗して過剰の銀イオンを除去した。
次に水洗済みの銀−ゼオライトを100〜105℃で乾
燥してから粉砕して銀−ゼオライトの微粉末を得
た。得られた銀−ゼオライト乾燥品の銀含有量及
び比表面積は第2表の如くであつた。
【表】
【表】
銀−ゼオライト転換品のうち、銀−A型ゼオラ
イトをZ5、銀−X型ゼオライトをZ6、銀−Y型ゼ
オライトをZ7、銀−天然モルデナイトをZ8と略記
する。 実施例1および比較例1 アクリル系樹脂43%含有エマルジヨン70%、二
酸化チタン10%、4%ヒドロキシルエチルセルロ
ース10%、25%デモールEP8%(花王石鹸(株)製)
水2%から成るアクリル樹脂系エマルジヨン塗料
100gをスズメツキ缶に秤種し、これに所定濃度
の第2表に示した各種のゼオライトを添加し撹拌
混合した。第1表に示したA型ゼオライト(Z1)
を添加したものおよびゼオライト無添加のものを
比較例1−1および1−2とする。 次いで塗料の腐敗起因菌として約1×106/ml
に希釈したBacillus subtilis,Pseudomonas
aeruginosaおよびEscherichia coliの混合懸濁液
を1mlずつ塗料に接種した。缶を密封し28℃×7
日間培養した後、塗料中の生菌数から殺菌効果を
評価した。その結果を第3表に示した。
イトをZ5、銀−X型ゼオライトをZ6、銀−Y型ゼ
オライトをZ7、銀−天然モルデナイトをZ8と略記
する。 実施例1および比較例1 アクリル系樹脂43%含有エマルジヨン70%、二
酸化チタン10%、4%ヒドロキシルエチルセルロ
ース10%、25%デモールEP8%(花王石鹸(株)製)
水2%から成るアクリル樹脂系エマルジヨン塗料
100gをスズメツキ缶に秤種し、これに所定濃度
の第2表に示した各種のゼオライトを添加し撹拌
混合した。第1表に示したA型ゼオライト(Z1)
を添加したものおよびゼオライト無添加のものを
比較例1−1および1−2とする。 次いで塗料の腐敗起因菌として約1×106/ml
に希釈したBacillus subtilis,Pseudomonas
aeruginosaおよびEscherichia coliの混合懸濁液
を1mlずつ塗料に接種した。缶を密封し28℃×7
日間培養した後、塗料中の生菌数から殺菌効果を
評価した。その結果を第3表に示した。
【表】
本発明の塗料組成物は強力な殺菌効果を有して
おり製造工程および保存時に優れた防腐性を示し
た。なお、上記ゼオライトを添加した塗料組成物
及び添加しない組成物の塗料としての性質を比較
したが、ほとんど差は認められなかつた。 実施例2および比較例2 実施例1に示したアクリル系樹脂エマルジヨン
塗料に所定濃度の第2表に示した各種のゼオライ
トを添加し撹拌混合した。第1表に示したA型ゼ
オライト(Z1)を添加したものを比較例2−1お
よびゼオライト無添加のものを比較例2−2とす
る。 30mm直径×2mmの木板に上記塗料組成物を塗膜
が均一になるように二回塗りし、室温で48時間乾
燥して試験片を作成した。該試験片を18時間水に
浸したのち取り出し、室温2時間放置したのち80
〜85℃で2時間乾燥した。(以上の乾燥はすべて
該試験片をつるして行なつた。) 次に該試験片を水1、ぶどう糖40g、ペプト
ン10g、寒天10gの組成からなる平板培地の培養
面の中央にはりつけた。さらにAspergillus
niger,Penicillium funiculosum,
Cladosporium cladosprioides,Aureobasidium
PullulansおよびGliocladium virensの混合胞子
懸濁液1mlを培地の表面と該試験片の上に均等に
まきかけ、ペトリー皿にふたをして28℃で14日間
培養した。その結果を表4に示す。なお菌が発育
しなかつた場合を++、試験片の約1/3以下に菌
が発育した場合を+、約1/3以上に発育した場合
を−として示す。 本発明の塗料組成物は強力な殺菌効果を有して
おり優れた防カビ性があることを示した。
おり製造工程および保存時に優れた防腐性を示し
た。なお、上記ゼオライトを添加した塗料組成物
及び添加しない組成物の塗料としての性質を比較
したが、ほとんど差は認められなかつた。 実施例2および比較例2 実施例1に示したアクリル系樹脂エマルジヨン
塗料に所定濃度の第2表に示した各種のゼオライ
トを添加し撹拌混合した。第1表に示したA型ゼ
オライト(Z1)を添加したものを比較例2−1お
よびゼオライト無添加のものを比較例2−2とす
る。 30mm直径×2mmの木板に上記塗料組成物を塗膜
が均一になるように二回塗りし、室温で48時間乾
燥して試験片を作成した。該試験片を18時間水に
浸したのち取り出し、室温2時間放置したのち80
〜85℃で2時間乾燥した。(以上の乾燥はすべて
該試験片をつるして行なつた。) 次に該試験片を水1、ぶどう糖40g、ペプト
ン10g、寒天10gの組成からなる平板培地の培養
面の中央にはりつけた。さらにAspergillus
niger,Penicillium funiculosum,
Cladosporium cladosprioides,Aureobasidium
PullulansおよびGliocladium virensの混合胞子
懸濁液1mlを培地の表面と該試験片の上に均等に
まきかけ、ペトリー皿にふたをして28℃で14日間
培養した。その結果を表4に示す。なお菌が発育
しなかつた場合を++、試験片の約1/3以下に菌
が発育した場合を+、約1/3以上に発育した場合
を−として示す。 本発明の塗料組成物は強力な殺菌効果を有して
おり優れた防カビ性があることを示した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 150m2/g以上の比表面積及び14以下の
SiO2/Al2O3モル比を有するゼオライト固体粒子
に0.1モル/以下の濃度の銀塩溶液を含浸して
0.001〜5重量%(無水ゼオライトに対し)の銀
イオンをイオン交換により担持させたゼオライト
固体粒子を塗料に混合することを特徴とする防腐
防カビ性の塗料組成物の製法。 2 ゼオライト固体粒子がA−型ゼオライト、X
−型ゼオライト、Y−型ゼオライト又はモルデナ
イトから構成されている特許請求の範囲第1項記
載の塗料組成物の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5834984A JPS60202162A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | 防腐、防カビ性の塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5834984A JPS60202162A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | 防腐、防カビ性の塗料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60202162A JPS60202162A (ja) | 1985-10-12 |
| JPH0348230B2 true JPH0348230B2 (ja) | 1991-07-23 |
Family
ID=13081837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5834984A Granted JPS60202162A (ja) | 1984-03-28 | 1984-03-28 | 防腐、防カビ性の塗料組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60202162A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JPS63194730A (ja) * | 1987-02-09 | 1988-08-11 | Toshiyuki Ota | 特殊ゼオライト |
| JPS63265958A (ja) * | 1987-04-22 | 1988-11-02 | Shinagawa Nenryo Kk | 抗菌性樹脂組成物 |
| JPH0618899B2 (ja) * | 1987-06-30 | 1994-03-16 | 品川燃料株式会社 | 抗菌性ゼオライト含有フィルム |
| JPH0688885B2 (ja) * | 1987-12-26 | 1994-11-09 | 品川燃料株式会社 | 抗菌性粉体を含有する分散体の製造方法 |
| JP2732094B2 (ja) * | 1988-11-12 | 1998-03-25 | 日本製箔株式会社 | 抗菌性塗料 |
| JP3300406B2 (ja) * | 1992-05-08 | 2002-07-08 | 松下電器産業株式会社 | 抗菌性金属板素材、金属板 |
| KR20000050252A (ko) * | 2000-05-30 | 2000-08-05 | 안정오 | 항균 도료제법 |
| EP1313800B1 (en) * | 2000-09-01 | 2006-06-21 | Milliken & Company | Antimicrobial adhesive latexes, methods of making thereof, and carpet articles containing same |
| US6929705B2 (en) | 2001-04-30 | 2005-08-16 | Ak Steel Corporation | Antimicrobial coated metal sheet |
| JP4599476B2 (ja) * | 2009-06-08 | 2010-12-15 | 香川県 | 抗菌機能を有する紙 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54138030A (en) * | 1978-04-19 | 1979-10-26 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | Coating composition |
| JPS54139640A (en) * | 1978-04-21 | 1979-10-30 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | Coating composition |
| JPS55164236A (en) * | 1979-06-07 | 1980-12-20 | Nippon Chem Ind Co Ltd:The | Halogen-containing resin composition |
| JPS5777022A (en) * | 1980-10-27 | 1982-05-14 | Nippon Chem Ind Co Ltd:The | Metal-substituted a-type zeolite and its manufacture |
| JPS57209969A (en) * | 1981-06-19 | 1982-12-23 | Fujii Minoru | Coating composition |
-
1984
- 1984-03-28 JP JP5834984A patent/JPS60202162A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60202162A (ja) | 1985-10-12 |
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