JPH0355427B2 - - Google Patents
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- JPH0355427B2 JPH0355427B2 JP58091191A JP9119183A JPH0355427B2 JP H0355427 B2 JPH0355427 B2 JP H0355427B2 JP 58091191 A JP58091191 A JP 58091191A JP 9119183 A JP9119183 A JP 9119183A JP H0355427 B2 JPH0355427 B2 JP H0355427B2
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- refractory
- weight
- lime
- parts
- slag
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
本発明は、溶融金属用容器、金属精錬用反応容
器、セメントロータリーキルン等の高温で使用さ
れる窯炉の内張りとして用いられる石灰系不焼成
耐火物に関する。 一般に、上記窯炉内張り用耐火物としては、塩
基性耐火物就中MgOを主成分とするマグネシア
系耐火物が、その溶融点が高く且つ低融点スラグ
に対する溶解度が低いという利点から、広く使用
されている。 しかしながら、マグネシア系耐火物には以下の
様な欠点がある。即ち、それ自身の融点が高いこ
とにより、炉内の低融点スラグ等が、耐火物内部
の温度勾配に相当して、その融点に等しい内部ま
で浸透する。また、マグネシア系耐火物は高温で
焼成されており、耐火物組織は粒子と粒子の直接
結合している場合が多く、炉の昇熱、又は冷却時
に耐火物稼動面と内部の膨張差により発生する内
部応力吸収の場がなく耐火物は内部にキレツを発
生して炉内張りから剥落する。特に低融点スラグ
が深く浸透すればするほどこの傾向が強くなる。
また、昇熱−冷却サイクルがなくてもこれら融液
により過焼結現象で原耐火物組織との間にキレツ
を生じ剥落を起す。また、浸透により結合組織が
弛み外力により耐火物は崩壊し易くなる。以上の
様な種々の要因により、マグネシア系耐火物に
は、一定数の使用サイクル毎に厚さ30〜100mm程
度の剥落が間歇的に発生するという欠点がある。 上記欠点を改善するために、カーボンを多量に
使用し、低融点スラグの浸入を防止したマグネシ
ア−カーボン系耐火物が製鋼用炉に広く使用さ
れ、かなりの成績をおさめている。しかしこの耐
火物にも、以下の様な欠点がある。即ち、使用温
度が高くなるとMgO+C→Mg↑+CO↑の反応
が進行し、耐火物は自己酸化を起し損傷が進む。
特に、1800℃で上記反応式のCOの分圧が1気圧
となるため反応は急速になり、普通1750℃以上の
連続使用は不可能である。またカーボンは酸化さ
れ易いこと及びそれ自身は熱間で酸化物より剛性
が強いために外力が作用する場合簡単に脆性破壊
を起し、耐火物は大きく剥離する。 このような欠点を解決するべく本発明者は鋭意
研究を重ね、石灰系耐火骨材の併用を検討した。
即ち、CaO成分は低融点スラグの一成分ではある
が、スラグ中のCaO/SiO2比が高くなるとスラ
グは粘性が高くなり遂には固体化するため塩基性
耐火物は殆んど損傷されなくなること、CaO+
3C→CaC2+COの反応が通常アーク炉で3000℃で
行なわれること、この反応のCO分圧が1気圧を
超えるのは2100℃以上であること、更にCaOを前
もつて耐火物組成の一つとして添加しておくと浸
入してきた低融点スラグはCaOと反応しそれ自身
の融点が高くなり耐火物内部への浸透が小さくな
ることに着目し、若干耐火物組成のスラグへの溶
出量が多くなつても剥落による損傷よりは結果と
して高寿命となるような耐火物の研究を行つてき
たが、石灰系クリンカー自身が微量ではあるが
Al2O3、TiO2等の焼結助剤を含有しているため耐
火物焼成中に過焼結を起し耐スポーリング性が低
下すること、石灰系クリンカーの内電融石灰は焼
結助剤を殆んど含まないが耐火物焼成に際し非常
な高温が必要なこと、高温で焼成しても結局耐火
物組織は剛体に近くなり、熱スポーリングに対す
る抵抗性が低下し剥離が発生すること等のため、
スラグ浸透層を薄くすることは出来たが、結果と
して耐火物の寿命は従来耐火物と大同小異であつ
た。また石灰は水分と非常に早く反応する、即ち
CaO+H2O→Ca(OH)2の化学反応により、いわ
ゆる消化を起し耐火物は表面から崩壊して行く。
また耐火物内部でこの反応が起ると亀裂を生ずる
ので耐火物製造上重大な問題となる。この反応は
575℃以下で起る。 本発明者は、上記知見に基づき、又石灰の消化
を防止することも考慮して、更に研究を続けた結
果、石灰系耐火骨材とマグネシア系耐火骨材を併
用し且つ不焼成化した場合には焼成工程中(575
℃までの昇温中)の消化、耐火物焼成中の過焼結
及び使用中の熱スポーリングを防止できること、
この不焼成化耐火物は使用中にバインダーの炭化
に伴なうカーボンボンドの生成により充分な強度
が付与されること、この耐火物を酸化性の強い
(カーボンが酸化され易い)条件下で使用すると
きには適量のカーボンを加えることにより充分な
強度が維持できること、前述した様にCaOを耐火
物組成の一つとすることによりスラグの侵入が少
なくなること等を見出した。更にこの耐火物の混
練、成形、乾燥工程における消化を防止するため
には特定のバインダーを使用することが必要であ
ることをも見出した。即ち、フエノール樹脂−タ
ール及び/又はピツチ−ポリイソシアネート化合
物系のバインダーを選択したときには、水を全く
含まないため混練、成形工程での消化が防止でき
るのは勿論、特に乾燥工程においてフエノール樹
脂の硬化反応時に発生するH2Oをポリイソシア
ネート化合物に吸収させることにより、フエノー
ル樹脂の硬化とポリイソシアネート化合物の尿素
化又はウレタン化による硬化が同時に起り、耐火
物成形体に強固な結合組織を持たせることが出来
るので不焼成であつても素地強度が極めて高いこ
と、この時遊離石灰が存在しても消化は完全に防
止でき、耐火物は全く割れないこと、フエノール
樹脂にタール及び/又はピツチを添加した場合に
はバインダー作用が得られることも確認した。更
にまた、Si、Al及びMgの少なくとも1種の金属
微粉末を添加することにより800℃以上における
強度が向上することをも確認した。 本発明は、以上の様な知見に基づいて完成され
たものである。 即ち本発明は、下記の石灰系不焼成耐火物を提
供するものである。 (1) 石灰系耐火材剤及びマグネシア耐火骨材か
らなる耐火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。 (1) 石灰系耐火骨材及びマグネシア耐火骨材50
〜95重量部、カーボン5〜50重量部からなる耐
火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。 本発明における耐火原料のうち石灰系耐火骨材
としては、特に限定されないが、例えば焼結カル
シアクリンカー、電融カルシアクリンカー、電融
カルシア・マグネシアクリンカー、合成ドロマイ
トクリンカー、天然ドロマイトクリンカー等が用
いられる。これらの原料のCaO含有量はそれぞれ
異なり、また結晶の寸法も異るし、含有不純物
(鉱化剤等)の種類や量も異なる。上記石灰系耐
火骨材は、遊離石灰を含有しているため非常に消
化し易いが本発明不焼成耐火物では、上記のどの
原料でも単独又は組合せで使用が可能である。 本発明におけるマグネシア系耐火骨材として
は、特に限定されないが、例えば海水マグネシア
クリンカー、天然マグネシアクリンカー、電融マ
グネシアクリンカー等を挙げることができ、これ
らの1種又は2種以上を用いる。 上記2種の骨材と使用割合としては、特に限定
されるものではないが、耐火物の用途に応じて、
特に石灰系耐火骨材の使用量の適正値がある。例
えば、金属精練炉で、スラグ中の酸化鉄含有量が
多い場合には、CaOは鉄酸化物への溶出が高いた
めに多量には使用できない。しかし、1700℃以上
の温度では、前述の如くマグネシアとカーボンの
反応が起ること、およびマグネシア単独使用の場
合は本発明に従つて製造された不焼成耐火物で
も、熱スポーリング性は焼成品に比較して大巾に
改善されるが、スラグ成分の浸透層が増大し耐火
物内面でMgOの焼結が進み、その部分に異常収
縮を起したり、更にMgOの結晶生長が進行する。
その結果、耐火物内部の焼結部と更に内部の原耐
火物部の間に応力が発生し耐火物は剥離しやすく
なる。また、MgO結晶の生長はその生長過程で
必ず劈開を起しわずかな応力でその部分から亀裂
を発生する。この時、CaO粒子をMgO粒子の間
に均質に分散させておくと、MgO粒子とCaO粒
子は殆んど反応することがなく、またMgO粒子
同志の直接の接触部分が少なくなるためMgOの
結晶生長が抑制され、上記の現象は著しく緩和さ
れる。このような目的で使用される石灰系耐火骨
材はできるだけ不純物の少ないものが望ましく、
CaO以外の不純物が1.5%以下である焼結カルシ
アクリンカー、電融カルシアクリンカー、電融マ
グネシア・カルシアクリンカー等を用いるのが好
ましい。上記の点、即ちMgO粒子同志の接触を
避けるために必要な石灰系耐火骨材の使用量は、
その粒度によつても異なるが、石灰系耐火骨材及
びマグネシア系耐火骨材の合計量中少なくとも1
重量%以上存在させることが望ましい。一方、耐
火物使用条件が1700℃をこえる温度例えば1750℃
で雰囲気が中性ないしは還元性又は真空である場
合、精練炉内のスラグ中の酸化鉄含有量は非常に
低下する。このような条件下ではCaOの溶出が殆
んど起らないので、その使用量は増加させること
が出来るが、耐火物の保存性を考慮に入れ、例え
ば少なくとも1ケ月以上の貯蔵期間を保証する場
合には上記骨材合計量中80重量%以下程度である
のが望ましい。石灰系耐火骨材の特に好ましい使
用量としては、上記骨材合計量中5〜60重量%で
ある。また、石灰系耐火骨材及びマグネシア系耐
火骨材は、いずれも常法通り粒度調整して使用さ
れる。一例を挙げれば、5〜1mm程度のものを両
骨材中75重量%以下程度、1mm以下程度のものを
25重量%以上程度用いる。 本発明耐火物は、不焼成耐火物で、使用時の熱
によりバインダーを炭化させて得られるカーボン
ボンドで熱間の強度を維持するように工夫したも
のである。しかし、使用中の酸化性が強い時に
は、耐火物内部までカーボンが酸化され強度が低
下するため、適量のカーボンを付加しておくと良
好な結果を得ることが出来る。また、カーボンは
それ自身スラグ、溶鋼に対する耐蝕性にすぐれ、
また熱衝撃に対し安定であるので、雰囲気酸化又
は液相酸化が著しくない使用条件下では使用量を
増加させることで好結果をもたらす。しかし、カ
ーボンを余りに多量に使用すると成形性の低下等
の問題があるため、その使用量は、耐火原料全体
の50重量%以下程度、好ましくは5〜30重量%で
ある。使用するカーボンとしては、特に限定され
ないが、例えば鱗状黒鉛、土状黒鉛、カーボンブ
ラツク、電極クズ等を挙げることができる。カー
ボンの粒度としては、特に限定されないが、混練
性、成形性等の点から3mm以下程度とするのが良
い。 炉の使用条件として、溶融金属の装入又は排出
操作時に炉は大気雰囲気にさらされ、次回の使用
までの待機時に冷却し、大気の吸入が起る。その
結果、大気中の酸素によりカーボンの酸化が起
り、耐火物の強度が低下し、損傷が進行する現象
が起こるが、本発明耐火物では、CaOを含有する
ため耐火物稼動面がスラグでよくコーテイングさ
れ、また稼動面付近で浸入スラグとCaOが反応し
日詰め作用が起こるので耐火物内部は比較的よく
保護されるが、この場合に若干の金属微粉末を添
加しておくことにより耐火物深部で金属の酸化が
先行し目詰め効果及びセラミツクボンドの形成効
果が起り、耐火物の強度を増大することができ
る。本発明耐火物では金属Alを用いると、CaO
との共存で内部にCaO、Al2O3系低融点物質を形
成することによる目詰め効果と低温域強度向上効
果が著しい。一方、金属Siを用いると、CaOとの
共存で2CaO・SiO2、3CaO・SiO2系化合物を形
成する。この結合は非常に強固で耐火物は熱間で
酸化に対しても安定になる。またSiの酸化は、バ
インダーからのカーボン結合組織が、耐火物使用
中の雰囲気中からの酸素又はスラグ中の酸化物の
持つ酸素との反応による酸化消失する以前、Si+
O2→SiO2の反応を起しSiO2を残し、このSiO2と
CaOとの反応による2CaO・SiO2、3CaO・SiO2
がカーボン結合に代り耐火物結合組織を維持させ
ることが出来るので、ステンレス吹錬時のように
CaO/SiO2が低く且つ高温でスラグからの酸素
の供給が著しく多い操業下でカーボンの消失が著
しい条件下ではカーボンの結合力の補償用として
非常に有効である。また、金属Mgを用いると、
酸化により生成するMgOの目詰め効果により耐
火物の強度を向上できる。 従つて、本発明耐火物には、Si、Al及びMgの
少なくとも1種である金属の微粉末を使用する。
金属微粉末の粒度は、上記効果を発揮させるため
に通常0.2mm以下程度とするのが良い。また、そ
の使用量は、耐火原料100重量部に対して、1〜
8重量部程度、好ましくは2〜5重量部である。
1重量部未満では上記効果が得られず、又8重量
部を越えるとAlの場合CaO・Al2O3系低融点物質
が増加するため耐蝕性の低下が起る傾向があり、
Si又はMgの場合CaO・MgO・SiO2系低融点物質
に一部変化して溶損され易くなる傾向があるので
好ましくない。 本発明において用いるバインダーは、フエノー
ル樹脂と、タール及び/又はピツチとの混合物
に、ポリイソシアネート化合物を配合したもので
ある。上記バインダーは、フエノール樹脂の硬化
作用及びその硬化時に発生する水がポリイソシア
ネート化合物と反応して尿素結合が生成するか又
はフエノール樹脂のOH基がポリイソシアネート
化合物と反応してウレタン結合を生成することに
より、フエノール樹脂、ポリイソシアネート化合
物が共に硬化するものである。このバインダーに
おいては、フエノール樹脂にタール及び/又はピ
ツチを添加した場合には上記硬化作用は阻害され
ることなく、タール及び/又はピツチによるバイ
ンダー作用が付加される。フエノール樹脂とター
ル及び/又はピツチとの混合物中、タール及び/
又はピツチの使用割合は、重量比で1/3〜2/
3程度とする。1/3を下回るとバインダー効果
が得られず、2/3を上回るとフエノール樹脂と
ポリイソシアネート化合物による硬化作用が低下
するので好ましくない。また、フエノール樹脂と
タール及び/又はピツチとの混合物に対するポリ
イソシアネート化合物の使用割合は、フエノール
樹脂中のOH基に対してポリイソシアネート化合
物中のイソシアネート基が少なくとも等モル以上
であることが望ましく、具体的には前者:後者を
重量比で1:0.3〜1:3程度好ましくは1:0.5
〜1:2とする。後者が上記範囲外の場合には、
硬化が不充分になる場合がある。また、上記バイ
ンダーの使用量は、耐火物中の炭素結合の強度の
点から、残留炭素量が耐火物中1.3〜8重量%程
度になる量であるのが好ましい。具体的には、耐
火物の硬化を充分にすること及び残留炭素量を上
記範囲にすることを考慮して、バインダーの使用
量は耐火原料100重量部に対して、3〜20重量部
程度、好ましくは5〜10重量部程度とする。上記
範囲外の場合には、結果的に耐火物の強度が不充
分になる。 上記バインダーにおけるフエノール樹脂として
はノボラツク型、レゾール型等のものを1種又は
2種以上使用する。フエノール樹脂は粉末状であ
つても液体状であつても良い。更に必要に応じて
フエノール樹脂にヘキサメチレンテトラミン等の
硬化剤を併用しても良い。またポリイソシアネー
ト化合物としては、トリレンジイソシアネート、
メチレン−ビス(4−フエニルイソシアネート)、
ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレン−ビ
ス−シクロヘキシルイソシアネート及びこれ等の
2量体、3量体等の低重合体を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を用いる。また、
タール、ピツチとしては、通常耐火物用バインダ
ーとして用いられるものをいずれも使用できる。 本発明耐火物は、耐火原料、バインダー及び金
属微粉末を混練した後、常法例えばプレス成形、
スタンプ成形等により所望の形状に成形した後、
焼成することなく、通常100〜400℃程度の温度で
通常6〜36時間程度乾燥、即ち揮発分の除去とバ
インダーの硬化反応を行わせて製品とする。 上記で得られた製品は、そのままでも殆んど消
化を起こすことはないが、場合によつては耐火物
表面が多少の消化を起すことがあるので、必要に
応じて、常法に従い製品表面をワツクス、パラフ
イン、ピツチ、タール等を用いてコーテイングし
ても良い。これによつて表面の消化を充分に防止
できる。また、特に有効な方法として、本発明で
用いるバインダーを有機溶媒に溶解し、これに更
にフリツト微粉末を加えたものを上記乾燥前の耐
火物にコーテイングし、その後乾燥するか、或い
は乾燥後の耐火物にコーテイングし、再度乾燥す
ることにより、耐火物表面の消化を完全に防止で
き、更に使用時の酸化防止効果の向上も得られ
る。 上記表面コーテイングにより、製品の貯蔵期間
を大幅に延長できる。 以上の通り、本発明の石灰系不焼成耐火物は、
種々の技術思想の積み重ねにより開発された全く
新しい材質で、その耐熱スポーリング性、耐蝕性
等は従来の耐火物とは比較にならないほど改善さ
れている。また、耐火物製造時の石灰の消化の問
題も殆んどなく、資源の節約、省エネルギー等に
も貢献するものである。 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に具体的に説明する。 実施例1〜6及び比較例1〜8 下記第1表に示す各配合成分を、常温で10〜60
分混練し、成形して得た成形体を約100℃の乾燥
炉に入れ、約12時間で180℃に炉温を上昇させ、
同温度で24時間乾燥(硬化)を行なつて、本発明
又は比較の不焼成耐火物を得た。尚、上記におい
て成形方法は、すべてプレス成形(圧力、約850
Kg/cm2)により成形した。成形体(耐火物)の寸
法は、実施例1〜4、及び比較例1〜4が780×
150×114mm、実施例5〜6、及び比較例5〜8が
230×100×130mmである。
器、セメントロータリーキルン等の高温で使用さ
れる窯炉の内張りとして用いられる石灰系不焼成
耐火物に関する。 一般に、上記窯炉内張り用耐火物としては、塩
基性耐火物就中MgOを主成分とするマグネシア
系耐火物が、その溶融点が高く且つ低融点スラグ
に対する溶解度が低いという利点から、広く使用
されている。 しかしながら、マグネシア系耐火物には以下の
様な欠点がある。即ち、それ自身の融点が高いこ
とにより、炉内の低融点スラグ等が、耐火物内部
の温度勾配に相当して、その融点に等しい内部ま
で浸透する。また、マグネシア系耐火物は高温で
焼成されており、耐火物組織は粒子と粒子の直接
結合している場合が多く、炉の昇熱、又は冷却時
に耐火物稼動面と内部の膨張差により発生する内
部応力吸収の場がなく耐火物は内部にキレツを発
生して炉内張りから剥落する。特に低融点スラグ
が深く浸透すればするほどこの傾向が強くなる。
また、昇熱−冷却サイクルがなくてもこれら融液
により過焼結現象で原耐火物組織との間にキレツ
を生じ剥落を起す。また、浸透により結合組織が
弛み外力により耐火物は崩壊し易くなる。以上の
様な種々の要因により、マグネシア系耐火物に
は、一定数の使用サイクル毎に厚さ30〜100mm程
度の剥落が間歇的に発生するという欠点がある。 上記欠点を改善するために、カーボンを多量に
使用し、低融点スラグの浸入を防止したマグネシ
ア−カーボン系耐火物が製鋼用炉に広く使用さ
れ、かなりの成績をおさめている。しかしこの耐
火物にも、以下の様な欠点がある。即ち、使用温
度が高くなるとMgO+C→Mg↑+CO↑の反応
が進行し、耐火物は自己酸化を起し損傷が進む。
特に、1800℃で上記反応式のCOの分圧が1気圧
となるため反応は急速になり、普通1750℃以上の
連続使用は不可能である。またカーボンは酸化さ
れ易いこと及びそれ自身は熱間で酸化物より剛性
が強いために外力が作用する場合簡単に脆性破壊
を起し、耐火物は大きく剥離する。 このような欠点を解決するべく本発明者は鋭意
研究を重ね、石灰系耐火骨材の併用を検討した。
即ち、CaO成分は低融点スラグの一成分ではある
が、スラグ中のCaO/SiO2比が高くなるとスラ
グは粘性が高くなり遂には固体化するため塩基性
耐火物は殆んど損傷されなくなること、CaO+
3C→CaC2+COの反応が通常アーク炉で3000℃で
行なわれること、この反応のCO分圧が1気圧を
超えるのは2100℃以上であること、更にCaOを前
もつて耐火物組成の一つとして添加しておくと浸
入してきた低融点スラグはCaOと反応しそれ自身
の融点が高くなり耐火物内部への浸透が小さくな
ることに着目し、若干耐火物組成のスラグへの溶
出量が多くなつても剥落による損傷よりは結果と
して高寿命となるような耐火物の研究を行つてき
たが、石灰系クリンカー自身が微量ではあるが
Al2O3、TiO2等の焼結助剤を含有しているため耐
火物焼成中に過焼結を起し耐スポーリング性が低
下すること、石灰系クリンカーの内電融石灰は焼
結助剤を殆んど含まないが耐火物焼成に際し非常
な高温が必要なこと、高温で焼成しても結局耐火
物組織は剛体に近くなり、熱スポーリングに対す
る抵抗性が低下し剥離が発生すること等のため、
スラグ浸透層を薄くすることは出来たが、結果と
して耐火物の寿命は従来耐火物と大同小異であつ
た。また石灰は水分と非常に早く反応する、即ち
CaO+H2O→Ca(OH)2の化学反応により、いわ
ゆる消化を起し耐火物は表面から崩壊して行く。
また耐火物内部でこの反応が起ると亀裂を生ずる
ので耐火物製造上重大な問題となる。この反応は
575℃以下で起る。 本発明者は、上記知見に基づき、又石灰の消化
を防止することも考慮して、更に研究を続けた結
果、石灰系耐火骨材とマグネシア系耐火骨材を併
用し且つ不焼成化した場合には焼成工程中(575
℃までの昇温中)の消化、耐火物焼成中の過焼結
及び使用中の熱スポーリングを防止できること、
この不焼成化耐火物は使用中にバインダーの炭化
に伴なうカーボンボンドの生成により充分な強度
が付与されること、この耐火物を酸化性の強い
(カーボンが酸化され易い)条件下で使用すると
きには適量のカーボンを加えることにより充分な
強度が維持できること、前述した様にCaOを耐火
物組成の一つとすることによりスラグの侵入が少
なくなること等を見出した。更にこの耐火物の混
練、成形、乾燥工程における消化を防止するため
には特定のバインダーを使用することが必要であ
ることをも見出した。即ち、フエノール樹脂−タ
ール及び/又はピツチ−ポリイソシアネート化合
物系のバインダーを選択したときには、水を全く
含まないため混練、成形工程での消化が防止でき
るのは勿論、特に乾燥工程においてフエノール樹
脂の硬化反応時に発生するH2Oをポリイソシア
ネート化合物に吸収させることにより、フエノー
ル樹脂の硬化とポリイソシアネート化合物の尿素
化又はウレタン化による硬化が同時に起り、耐火
物成形体に強固な結合組織を持たせることが出来
るので不焼成であつても素地強度が極めて高いこ
と、この時遊離石灰が存在しても消化は完全に防
止でき、耐火物は全く割れないこと、フエノール
樹脂にタール及び/又はピツチを添加した場合に
はバインダー作用が得られることも確認した。更
にまた、Si、Al及びMgの少なくとも1種の金属
微粉末を添加することにより800℃以上における
強度が向上することをも確認した。 本発明は、以上の様な知見に基づいて完成され
たものである。 即ち本発明は、下記の石灰系不焼成耐火物を提
供するものである。 (1) 石灰系耐火材剤及びマグネシア耐火骨材か
らなる耐火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。 (1) 石灰系耐火骨材及びマグネシア耐火骨材50
〜95重量部、カーボン5〜50重量部からなる耐
火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。 本発明における耐火原料のうち石灰系耐火骨材
としては、特に限定されないが、例えば焼結カル
シアクリンカー、電融カルシアクリンカー、電融
カルシア・マグネシアクリンカー、合成ドロマイ
トクリンカー、天然ドロマイトクリンカー等が用
いられる。これらの原料のCaO含有量はそれぞれ
異なり、また結晶の寸法も異るし、含有不純物
(鉱化剤等)の種類や量も異なる。上記石灰系耐
火骨材は、遊離石灰を含有しているため非常に消
化し易いが本発明不焼成耐火物では、上記のどの
原料でも単独又は組合せで使用が可能である。 本発明におけるマグネシア系耐火骨材として
は、特に限定されないが、例えば海水マグネシア
クリンカー、天然マグネシアクリンカー、電融マ
グネシアクリンカー等を挙げることができ、これ
らの1種又は2種以上を用いる。 上記2種の骨材と使用割合としては、特に限定
されるものではないが、耐火物の用途に応じて、
特に石灰系耐火骨材の使用量の適正値がある。例
えば、金属精練炉で、スラグ中の酸化鉄含有量が
多い場合には、CaOは鉄酸化物への溶出が高いた
めに多量には使用できない。しかし、1700℃以上
の温度では、前述の如くマグネシアとカーボンの
反応が起ること、およびマグネシア単独使用の場
合は本発明に従つて製造された不焼成耐火物で
も、熱スポーリング性は焼成品に比較して大巾に
改善されるが、スラグ成分の浸透層が増大し耐火
物内面でMgOの焼結が進み、その部分に異常収
縮を起したり、更にMgOの結晶生長が進行する。
その結果、耐火物内部の焼結部と更に内部の原耐
火物部の間に応力が発生し耐火物は剥離しやすく
なる。また、MgO結晶の生長はその生長過程で
必ず劈開を起しわずかな応力でその部分から亀裂
を発生する。この時、CaO粒子をMgO粒子の間
に均質に分散させておくと、MgO粒子とCaO粒
子は殆んど反応することがなく、またMgO粒子
同志の直接の接触部分が少なくなるためMgOの
結晶生長が抑制され、上記の現象は著しく緩和さ
れる。このような目的で使用される石灰系耐火骨
材はできるだけ不純物の少ないものが望ましく、
CaO以外の不純物が1.5%以下である焼結カルシ
アクリンカー、電融カルシアクリンカー、電融マ
グネシア・カルシアクリンカー等を用いるのが好
ましい。上記の点、即ちMgO粒子同志の接触を
避けるために必要な石灰系耐火骨材の使用量は、
その粒度によつても異なるが、石灰系耐火骨材及
びマグネシア系耐火骨材の合計量中少なくとも1
重量%以上存在させることが望ましい。一方、耐
火物使用条件が1700℃をこえる温度例えば1750℃
で雰囲気が中性ないしは還元性又は真空である場
合、精練炉内のスラグ中の酸化鉄含有量は非常に
低下する。このような条件下ではCaOの溶出が殆
んど起らないので、その使用量は増加させること
が出来るが、耐火物の保存性を考慮に入れ、例え
ば少なくとも1ケ月以上の貯蔵期間を保証する場
合には上記骨材合計量中80重量%以下程度である
のが望ましい。石灰系耐火骨材の特に好ましい使
用量としては、上記骨材合計量中5〜60重量%で
ある。また、石灰系耐火骨材及びマグネシア系耐
火骨材は、いずれも常法通り粒度調整して使用さ
れる。一例を挙げれば、5〜1mm程度のものを両
骨材中75重量%以下程度、1mm以下程度のものを
25重量%以上程度用いる。 本発明耐火物は、不焼成耐火物で、使用時の熱
によりバインダーを炭化させて得られるカーボン
ボンドで熱間の強度を維持するように工夫したも
のである。しかし、使用中の酸化性が強い時に
は、耐火物内部までカーボンが酸化され強度が低
下するため、適量のカーボンを付加しておくと良
好な結果を得ることが出来る。また、カーボンは
それ自身スラグ、溶鋼に対する耐蝕性にすぐれ、
また熱衝撃に対し安定であるので、雰囲気酸化又
は液相酸化が著しくない使用条件下では使用量を
増加させることで好結果をもたらす。しかし、カ
ーボンを余りに多量に使用すると成形性の低下等
の問題があるため、その使用量は、耐火原料全体
の50重量%以下程度、好ましくは5〜30重量%で
ある。使用するカーボンとしては、特に限定され
ないが、例えば鱗状黒鉛、土状黒鉛、カーボンブ
ラツク、電極クズ等を挙げることができる。カー
ボンの粒度としては、特に限定されないが、混練
性、成形性等の点から3mm以下程度とするのが良
い。 炉の使用条件として、溶融金属の装入又は排出
操作時に炉は大気雰囲気にさらされ、次回の使用
までの待機時に冷却し、大気の吸入が起る。その
結果、大気中の酸素によりカーボンの酸化が起
り、耐火物の強度が低下し、損傷が進行する現象
が起こるが、本発明耐火物では、CaOを含有する
ため耐火物稼動面がスラグでよくコーテイングさ
れ、また稼動面付近で浸入スラグとCaOが反応し
日詰め作用が起こるので耐火物内部は比較的よく
保護されるが、この場合に若干の金属微粉末を添
加しておくことにより耐火物深部で金属の酸化が
先行し目詰め効果及びセラミツクボンドの形成効
果が起り、耐火物の強度を増大することができ
る。本発明耐火物では金属Alを用いると、CaO
との共存で内部にCaO、Al2O3系低融点物質を形
成することによる目詰め効果と低温域強度向上効
果が著しい。一方、金属Siを用いると、CaOとの
共存で2CaO・SiO2、3CaO・SiO2系化合物を形
成する。この結合は非常に強固で耐火物は熱間で
酸化に対しても安定になる。またSiの酸化は、バ
インダーからのカーボン結合組織が、耐火物使用
中の雰囲気中からの酸素又はスラグ中の酸化物の
持つ酸素との反応による酸化消失する以前、Si+
O2→SiO2の反応を起しSiO2を残し、このSiO2と
CaOとの反応による2CaO・SiO2、3CaO・SiO2
がカーボン結合に代り耐火物結合組織を維持させ
ることが出来るので、ステンレス吹錬時のように
CaO/SiO2が低く且つ高温でスラグからの酸素
の供給が著しく多い操業下でカーボンの消失が著
しい条件下ではカーボンの結合力の補償用として
非常に有効である。また、金属Mgを用いると、
酸化により生成するMgOの目詰め効果により耐
火物の強度を向上できる。 従つて、本発明耐火物には、Si、Al及びMgの
少なくとも1種である金属の微粉末を使用する。
金属微粉末の粒度は、上記効果を発揮させるため
に通常0.2mm以下程度とするのが良い。また、そ
の使用量は、耐火原料100重量部に対して、1〜
8重量部程度、好ましくは2〜5重量部である。
1重量部未満では上記効果が得られず、又8重量
部を越えるとAlの場合CaO・Al2O3系低融点物質
が増加するため耐蝕性の低下が起る傾向があり、
Si又はMgの場合CaO・MgO・SiO2系低融点物質
に一部変化して溶損され易くなる傾向があるので
好ましくない。 本発明において用いるバインダーは、フエノー
ル樹脂と、タール及び/又はピツチとの混合物
に、ポリイソシアネート化合物を配合したもので
ある。上記バインダーは、フエノール樹脂の硬化
作用及びその硬化時に発生する水がポリイソシア
ネート化合物と反応して尿素結合が生成するか又
はフエノール樹脂のOH基がポリイソシアネート
化合物と反応してウレタン結合を生成することに
より、フエノール樹脂、ポリイソシアネート化合
物が共に硬化するものである。このバインダーに
おいては、フエノール樹脂にタール及び/又はピ
ツチを添加した場合には上記硬化作用は阻害され
ることなく、タール及び/又はピツチによるバイ
ンダー作用が付加される。フエノール樹脂とター
ル及び/又はピツチとの混合物中、タール及び/
又はピツチの使用割合は、重量比で1/3〜2/
3程度とする。1/3を下回るとバインダー効果
が得られず、2/3を上回るとフエノール樹脂と
ポリイソシアネート化合物による硬化作用が低下
するので好ましくない。また、フエノール樹脂と
タール及び/又はピツチとの混合物に対するポリ
イソシアネート化合物の使用割合は、フエノール
樹脂中のOH基に対してポリイソシアネート化合
物中のイソシアネート基が少なくとも等モル以上
であることが望ましく、具体的には前者:後者を
重量比で1:0.3〜1:3程度好ましくは1:0.5
〜1:2とする。後者が上記範囲外の場合には、
硬化が不充分になる場合がある。また、上記バイ
ンダーの使用量は、耐火物中の炭素結合の強度の
点から、残留炭素量が耐火物中1.3〜8重量%程
度になる量であるのが好ましい。具体的には、耐
火物の硬化を充分にすること及び残留炭素量を上
記範囲にすることを考慮して、バインダーの使用
量は耐火原料100重量部に対して、3〜20重量部
程度、好ましくは5〜10重量部程度とする。上記
範囲外の場合には、結果的に耐火物の強度が不充
分になる。 上記バインダーにおけるフエノール樹脂として
はノボラツク型、レゾール型等のものを1種又は
2種以上使用する。フエノール樹脂は粉末状であ
つても液体状であつても良い。更に必要に応じて
フエノール樹脂にヘキサメチレンテトラミン等の
硬化剤を併用しても良い。またポリイソシアネー
ト化合物としては、トリレンジイソシアネート、
メチレン−ビス(4−フエニルイソシアネート)、
ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレン−ビ
ス−シクロヘキシルイソシアネート及びこれ等の
2量体、3量体等の低重合体を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を用いる。また、
タール、ピツチとしては、通常耐火物用バインダ
ーとして用いられるものをいずれも使用できる。 本発明耐火物は、耐火原料、バインダー及び金
属微粉末を混練した後、常法例えばプレス成形、
スタンプ成形等により所望の形状に成形した後、
焼成することなく、通常100〜400℃程度の温度で
通常6〜36時間程度乾燥、即ち揮発分の除去とバ
インダーの硬化反応を行わせて製品とする。 上記で得られた製品は、そのままでも殆んど消
化を起こすことはないが、場合によつては耐火物
表面が多少の消化を起すことがあるので、必要に
応じて、常法に従い製品表面をワツクス、パラフ
イン、ピツチ、タール等を用いてコーテイングし
ても良い。これによつて表面の消化を充分に防止
できる。また、特に有効な方法として、本発明で
用いるバインダーを有機溶媒に溶解し、これに更
にフリツト微粉末を加えたものを上記乾燥前の耐
火物にコーテイングし、その後乾燥するか、或い
は乾燥後の耐火物にコーテイングし、再度乾燥す
ることにより、耐火物表面の消化を完全に防止で
き、更に使用時の酸化防止効果の向上も得られ
る。 上記表面コーテイングにより、製品の貯蔵期間
を大幅に延長できる。 以上の通り、本発明の石灰系不焼成耐火物は、
種々の技術思想の積み重ねにより開発された全く
新しい材質で、その耐熱スポーリング性、耐蝕性
等は従来の耐火物とは比較にならないほど改善さ
れている。また、耐火物製造時の石灰の消化の問
題も殆んどなく、資源の節約、省エネルギー等に
も貢献するものである。 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更
に具体的に説明する。 実施例1〜6及び比較例1〜8 下記第1表に示す各配合成分を、常温で10〜60
分混練し、成形して得た成形体を約100℃の乾燥
炉に入れ、約12時間で180℃に炉温を上昇させ、
同温度で24時間乾燥(硬化)を行なつて、本発明
又は比較の不焼成耐火物を得た。尚、上記におい
て成形方法は、すべてプレス成形(圧力、約850
Kg/cm2)により成形した。成形体(耐火物)の寸
法は、実施例1〜4、及び比較例1〜4が780×
150×114mm、実施例5〜6、及び比較例5〜8が
230×100×130mmである。
【表】
次に、上記で得られた各不焼成耐火物について
気孔率、嵩比重、冷間圧縮強度、冷間曲げ強さ、
1400℃における熱間曲げ強さ、1750℃におけるロ
ータリー式スラグ溶損試験による侵食比を調べ
た。溶損試験は、114×50×40mmのサンプル8ケ
を114mmの稜を接触させてリング状に組み合せ、
これを回転筒内にセツトして8rpmで回転させな
がら、酸素−プロパンバーナで1750℃に急上昇さ
せ、同温度を5時間保持しつつ30分毎にスラグを
入れかえることにより行なつた。スラグは、Aス
ラグとしてCaO/SiO=3、Total Fe=20のも
のを、BスラグとしてCaO/SiO2=1、Total
Fe=2のものをそれぞれ用いた。試験前サンプ
ルの切断面積と試験後サンプルの切断面積の差を
侵食量とし、比較例1(従来のMgO−C系耐火
物)の侵食量を100としたときの相対値を侵食比
とした。 試験結果を下記第2表に示す。
気孔率、嵩比重、冷間圧縮強度、冷間曲げ強さ、
1400℃における熱間曲げ強さ、1750℃におけるロ
ータリー式スラグ溶損試験による侵食比を調べ
た。溶損試験は、114×50×40mmのサンプル8ケ
を114mmの稜を接触させてリング状に組み合せ、
これを回転筒内にセツトして8rpmで回転させな
がら、酸素−プロパンバーナで1750℃に急上昇さ
せ、同温度を5時間保持しつつ30分毎にスラグを
入れかえることにより行なつた。スラグは、Aス
ラグとしてCaO/SiO=3、Total Fe=20のも
のを、BスラグとしてCaO/SiO2=1、Total
Fe=2のものをそれぞれ用いた。試験前サンプ
ルの切断面積と試験後サンプルの切断面積の差を
侵食量とし、比較例1(従来のMgO−C系耐火
物)の侵食量を100としたときの相対値を侵食比
とした。 試験結果を下記第2表に示す。
【表】
【表】
第2表の結果から、以下のことが明らかであ
る。即ち、スラグAは製鋼用転炉で普通鋼の吹錬
末期のスラグを想定した組成でCaO/SiO2が高
く且つTotal Feが多いのが特徴である。このよ
うなスラグに対しては実施例1、3、5及び6の
耐火物はCaOがFeO、Fe2O3と反応しやすいため
に、比較例1のMgO−C系耐火物より侵食比が
高くなつているが、これはマグネシア系耐火骨材
を電融マグネシアに置換することにより、実施例
2及び4に示される様に、大幅に改善される。一
方、スラグBは、ステンレスの含錬末期のスラグ
を想定した組成で、CaO/SiO2が低く且つTotal
Feが少ないのが特徴である。このようなスラグ
に対して、本発明耐火物は比較例1のMgO−C
系耐火物に比較して格段に優れた耐食性を有する
ことがわかる。 次に実施例1〜4および比較例1の耐火物をス
テンレス精錬用転炉の内張りに使用し耐用性を調
べた結果、実施例1〜4はいずれも比較例1より
5割以上も優れる耐用性が得られた。 また、実施例5および比較例1の耐火物を溶鋼
取鍋のスラグライン部に使用したところ、比較例
1の耐用回数は約100回であるのに対して、実施
例5ではスラグのコーテイングにより耐火物の抜
け出し、耐火物背面の酸化もなく耐用回数を120
回以上に延長することができた。
る。即ち、スラグAは製鋼用転炉で普通鋼の吹錬
末期のスラグを想定した組成でCaO/SiO2が高
く且つTotal Feが多いのが特徴である。このよ
うなスラグに対しては実施例1、3、5及び6の
耐火物はCaOがFeO、Fe2O3と反応しやすいため
に、比較例1のMgO−C系耐火物より侵食比が
高くなつているが、これはマグネシア系耐火骨材
を電融マグネシアに置換することにより、実施例
2及び4に示される様に、大幅に改善される。一
方、スラグBは、ステンレスの含錬末期のスラグ
を想定した組成で、CaO/SiO2が低く且つTotal
Feが少ないのが特徴である。このようなスラグ
に対して、本発明耐火物は比較例1のMgO−C
系耐火物に比較して格段に優れた耐食性を有する
ことがわかる。 次に実施例1〜4および比較例1の耐火物をス
テンレス精錬用転炉の内張りに使用し耐用性を調
べた結果、実施例1〜4はいずれも比較例1より
5割以上も優れる耐用性が得られた。 また、実施例5および比較例1の耐火物を溶鋼
取鍋のスラグライン部に使用したところ、比較例
1の耐用回数は約100回であるのに対して、実施
例5ではスラグのコーテイングにより耐火物の抜
け出し、耐火物背面の酸化もなく耐用回数を120
回以上に延長することができた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (1) 石灰系耐火骨材及びマグネシア耐火骨材
からなる耐火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。 2 (1) 石灰系耐火骨材及びマグネシア耐火骨材
50〜95重量部、カーボン5〜50重量部からなる
耐火原料100重量部に対し、 (2)() フエノール樹脂とタール及び/又はピツ
チとからなり、該タール及び/又はピツチの
含有量が重量比で1/3乃至2/3である混
合物 () ポリイソシアネート化合物 ():()=1:0.3〜3(重量比)であるバ
インダー3〜20重量部及び (3) Si、Al及びMgの中から選ばれた金属微粉末
の少なくとも1種1〜8重量部 を混練、成形、乾燥して得られる石灰系不焼成耐
火物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58091191A JPS59217667A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 石灰系不焼成耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58091191A JPS59217667A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 石灰系不焼成耐火物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59217667A JPS59217667A (ja) | 1984-12-07 |
| JPH0355427B2 true JPH0355427B2 (ja) | 1991-08-23 |
Family
ID=14019546
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58091191A Granted JPS59217667A (ja) | 1983-05-23 | 1983-05-23 | 石灰系不焼成耐火物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59217667A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62119153A (ja) * | 1985-11-15 | 1987-05-30 | 黒崎窯業株式会社 | MgO−CaO−C系軽焼れんがとその製造法 |
| JP2011153038A (ja) * | 2010-01-26 | 2011-08-11 | Kurosaki Harima Corp | ナノカーボン被覆耐火原料を使用した耐火物 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5119442B2 (ja) * | 1971-08-26 | 1976-06-17 | ||
| JPS5684371A (en) * | 1979-12-08 | 1981-07-09 | Kyushu Refractories | Carbonnbonded magnesiaacarbon brick |
| JPS59190255A (ja) * | 1983-04-11 | 1984-10-29 | 黒崎窯業株式会社 | 塩基性耐火組成物 |
-
1983
- 1983-05-23 JP JP58091191A patent/JPS59217667A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59217667A (ja) | 1984-12-07 |
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