JPH0356761B2 - - Google Patents

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JPH0356761B2
JPH0356761B2 JP15869488A JP15869488A JPH0356761B2 JP H0356761 B2 JPH0356761 B2 JP H0356761B2 JP 15869488 A JP15869488 A JP 15869488A JP 15869488 A JP15869488 A JP 15869488A JP H0356761 B2 JPH0356761 B2 JP H0356761B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧力晶析方法に関し、詳細には、特
に結晶成長速度の小さい物質系の圧力晶析方法に
関する。
(従来の技術) 圧力晶析法は、従来の蒸留法や冷却晶析法では
分離困難な原料系への適用に大きな可能性を有し
ている事、高純度の製品が得易い事、高収率が得
易い事、及び、エネルギ消費量が少ない事等か
ら、近年の化学工業のフアイン化に伴つて大きな
注目を集めている分離精製技術である。
かかる圧力晶析方法の概要は、例えば、科学工
学50巻(1986年)331頁「圧力晶析方法と装置の
概要」に記載されている。これを第1図(プロセ
スフロー及び装置の概念を示す図)によつて説明
すると、圧力容器1には、下方に蓋体(下蓋)2
が設けられ、ピストン5が油圧ユニツト3の作動
により容器1内にて上下動するように設けられて
おり、このピストン5と下蓋2とによつて圧力容
器1内に晶析室4が形成される。この晶析室4と
排液タンク6とは、減圧機構10及び弁11を介
して配管9により連結されている。又、晶析室4
と予備晶析缶7とは、原料供給ポンプ8、弁22
を介しては配管13により連結されている。
この装置において、原料は原料タンク14より
予備晶析缶7に送給され、ここで冷却されて圧力
晶析のための種結晶を生成する。これは種結晶を
含まないままの原料を圧力晶析にかけると、圧力
晶析では過飽和圧が一般的に数百気圧以上と比較
的高い場合が多く、初期結晶生成の為に高圧力が
必要となる恐れがあるためであり、種結晶を含ん
だスラリ状態で給液すると、かかる過飽和圧の心
配がないばかりか加圧により核発生を伴わずに結
晶の成長が期待出来る利点がある。
次に、配管13から弁12を介して原料を晶析
室4に注入する。晶析室4内に原料が充満する
と、ピストン先端部に開口を有するオーバーフロ
ー管15を通つて液流出が始まるので、これを検
知して弁12,16を閉じてピストン5による加
圧を開始する。原料液を加圧すると原料中の特定
物質の結晶化が進行して、晶析室4内は高圧下の
固液平衡状態となる。このとき生成する固体は一
般に極めて高純度の物質である。尚、固化の進行
に伴つて発生する固化潜熱により、晶析室4内の
温度は上昇するが、圧力晶析法では一般にこの温
度上昇防止の為の冷却は行わず、断熱的に加圧す
る方法が採用される。
次に、所定の圧力まで昇圧すると、一般的には
直ちに昇析が完了し、所定の固液比率(飽和状
態)に達するので、この圧力を検知すると直ちに
弁11を開き、固液分離を開始する。そして、弁
11開の状態で、油圧ユニツト3からピストン5
に作用する圧力を保持したままピストンの下降を
続けると、晶析室4内の圧力は一定に保持された
状態で液相が昇析室4から排液タンク6に排出さ
れる。更にピストン5の下降を継続すると晶析室
4内の結晶粒群は加圧圧搾され、結晶粒間の残留
液体は所謂「絞り出し作用」を受けて排液タンク
6に排出される。
ピストン5の下降が更に続くと、結晶粒群は晶
析室4の形状に沿つて一個の大きな塊状固体製品
へと成形されていく。この様にして液体を固体か
ら略完全に分離する段階になると、大気圧下の排
液タンク6に連通している晶析室4内の液相圧力
は次第に低下していくため、結晶表面は部分的に
融解し、所謂「発汗洗浄」が行われ、塊状固体製
品の精製がなされる。
晶析室4から排出される排液の圧力が所定の圧
力にまで低下すると、ピストン5の下降を停止
し、同ピストンの上昇を開始すると共に高圧容器
1も上昇させると、固体製品は下蓋2上に載置さ
れた状態で容器1から取り出される。これを製品
取り出し装置(図示せず)によつて取り出し、高
圧容器1を下降させて下蓋2に装着し、以下原料
の注入工程に戻り、同様の工程を繰り返す事にな
る。尚、原料の注入に先立ち、前述のオーバーフ
ロー管15内の残液を、窒素ガス等の製品に対し
て不活性なガスでパージし、次工程の注入時の満
液検知の為の準備をしておく。
以上の工程を繰り返すことによつて製品を連続
的に生産する。
(発明が解決しようとする課題) ところが、従来の圧力晶析方法は、所期の製品
収率に比較し、実際得られる製品収率が低い場合
がある。この収率の改善を図るべく、種々検討し
たところ、この収率低下は結晶成長速度の小さい
物質系において特に顕著であることが判つた。そ
して、結晶成長速度か小さい程、収率低下が大き
い事が確認された。このように従来の圧力晶析方
法は、結晶成長速度の小さい物質系において製品
収率が低いという問題点がある。
本発明は、この様な事情に着目してなされたも
のであつて、その目的は結晶成長速度の小さい物
質系(原料)を圧力晶析するに当たり、その製品
収率の改善を図り得る圧力晶析方法を提供しよう
とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を達成するために、本発明は次のよう
な構成の圧力晶析方法としている。即ち、第1請
求項の方法は、高圧容器内に液状又はスラリ状原
料を供給し、該容器内にて該原料を所定圧まで加
圧して晶析した後、加圧下で液相分を該容器外に
排出して固液分離し、晶析物質を得る圧力晶析方
法において、前記所定圧に到達した後該圧力に保
持し、該圧力保持状態で結晶生成量が所定量に達
したことを検知してから、前記固液分離を開始す
ることを特徴とする圧力晶析方法である。第2請
求項の方法は、高圧容器内温度が予め設定された
値に到達した事を検知する事により、前記結晶生
成量の所定量到達の検知を行う第1請求項に記載
の圧力晶析方法である。第3請求項の方法は、高
圧容器内への供給原料の温度と加圧後の高圧容器
内温度との差を検出して昇温量を求め、該昇温量
が予め設定された値に到達した事を検知する事に
より、前記結晶生成量の所定量到達の検知を行う
第1請求項に記載の圧力晶析方法である。第4請
求項の方法は、加圧用ピストンを有する高圧容器
を用い、加圧後のピストンの変移を検出し、該変
移が予め設定された値に到達した事を検知する事
により、前記結晶生成量の所定量到達の検知を行
う第1請求項に記載の圧力晶析方法である。第5
請求項の方法は、前記所定圧に到達した後のピス
トンの変移が予め設定された値に到達した事を検
知する事により、前記結晶生成量の所定量到達の
検知を行う第4請求項に記載の圧力晶析方法であ
る。また、第6請求項の方法は、前記所定圧に到
達した後、予め設定された一定時間該圧力に保持
し、次いで前記固液分離を開始することを特徴と
する第1請求項又は第3請求項に記載の圧力晶析
方法である。
(作用および実施例) 結晶成長速度の小さい物質系において製品収率
が低い原因に関して検討した結果に基づき、以下
説明する。
第2図に、加圧後における時間(横軸:t)と
高圧容器内圧力及び温度(縦軸:P,T)との関
係を示す。この例は、所定圧力Peに達するまで
加圧した後、該圧力Peに保持し続けたときのも
のである。図中Pは圧力、Taは結晶成長速度の
大きい物質系Aの場合の温度、Tbは結晶成長速
度の小さい物質系Bの場合の温度を示している。
この図から判る様に、圧力Pがt1秒後に所定圧
力Peに達すると、物質系Aの場合はぼほ同時に
昇温が終了し、温度Taが最高温度Teに達してい
る。ところが、物質系Bの場合は、所定圧力Pe
に達しても昇温の過渡期にあり、t2秒後に最高温
度Teに達する。
この晶温は、昇析の進行に伴つて発生する固化
潜熱によるものである。故に、物質系Bの場合
は、所定圧力Peに達しても、未だ晶析が進行中
である。従つて、所定圧力Pe到達後、すぐに固
液分離を開始すると晶析が未完了の状態で固液分
離されてしまうため製品収率が低くなる。これ
が、従来の圧力晶析方法において結晶成長速度の
小さい物質系の場合に製品収率が低くなる原因で
ある。
即ち、従来の方法は、所定圧に到達すると直ち
に弁11を開き、液相分を該容器外に排出して固
液分離を開始するものである。故に、結晶成長速
度の大きい物質系の場合は、所定圧に達すると直
ちに晶析が完了するので、所定圧到達すぐに固液
分離が開始されても所期の製品収率が得られる。
しかし、結晶成長速度の小さい物質系の場合は所
定圧に達しても未だ晶析が完了していないので、
晶析未完了の状態で固液分離されてしまう。その
ために製品収率が低いものとなるのである。
この製品収率を改善するには、所定圧力Peに
保持した状態で結晶生成量が所定量に達してから
固液分離を開始するようにすればよい。このとき
最高温度Teに達するt2秒後に、固液分離を開始
すると、最高の製品収率が得られる。
そこで、本発明に係る圧力晶析方法は、前に説
明したように、高圧容器内にて原料を所定圧に到
達した後該圧力に保持し、該圧力保持状態で結晶
生成量が所定量に達したことを検知してから、前
記固液分離を開始するようにしている。このよう
にすると、結晶成長速度の小さい物質系の場合で
も、製品収率を高いものにし得るのである。
上記結晶生成量が所定量に到達した事(以降、
所定量到達という)を検知する具体的方法に関し
て、以下に述べる。
前記の如く、昇温は晶析の進行に伴つて発生す
る固化潜熱によるものであるので、温度と結晶生
成量とは密接な関係がある。従つて、予めこの関
係を求め、それに基づき所定の結晶生成量に対応
する温度を設定しておき、該設定値に到達した事
を検知すれば、所定量到達を検知できる。
ところで、温度と結晶生成量との関係は、晶析
開始温度、即ち原料供給温度によつて異なる。こ
の温度は、種々の要因により、時として1℃程度
の変動はあり得ると考えるべきである。従つて、
高圧容器内への供給原料の温度と加圧後の高圧容
器内温度との差を検出して昇温量を求め、該昇温
量が予め設定された値に到達した事を検知する事
により、所定量到達の検知を行う方がより望まし
い。尚、この昇温量は、第2図ではΔTで示され
るものである。
また、前記の如く、最高の製品収率を得るため
には、最高温度Teに達してから固液分離を開始
すればよいが、最高温度Teに達する迄に長時間
を要する様な場合には、1サイクル(原料供給か
ら製品取り出しまで)に要する時間が長くなり、
単位時間当たりの生産量が低下する。従つて、こ
の様な場合は、製品収率と生産量とのバランスを
考慮し、ある程度の温度或いは昇温量に達した時
点、例えば時間t3秒後の時点で固液分離を開始す
るのが好ましい。
第3図に、加圧後における時間(横軸:t)と
高圧容器内圧力及びピストンの変移(縦軸:P,
L)との関係を示す。図中Pは圧力、Laは結晶
成長速度の大きい物質系Aの場合のピストン変
移、Lbは結晶成長速度の小さい物質系Bの場合
のピストン変移を示している。
この図から判る様に、圧力Pがt1秒後に所定圧
力Peに達すると、物質系Aの場合のピストン変
移Laはぼほ同時に一定値Le(最高値)に到達す
る。ところが、物質系Bの場合は、所定圧力Pe
に達してもピストン変移の過渡期にあり、t2秒後
に一定値Leに達する。
このピストン変移は、晶析に伴う体積減少によ
るものである。故に、物質系Bの場合は、所定圧
力Peに達しても、未だ晶析が進行中である。
上記のようにピストン変移と結晶生成量とは密
接な関係がある。従つて、予めこの関係を求め、
それに基づき所定の結晶生成量に対応するピスト
ン変移を設定しておき、該設定値に到達した事を
検知すれば、所定量到達を検知できる。
ところで、ピストン変移と結晶生成量との関係
は、晶析開始時点のピストン位置によつて異な
る。このピストン位置は、種々の要因により異な
り、多少の変動はあり得ると考えるべきである。
従つて、所定圧に到達した後のピストンの変移が
予め設定された値に到達した事を検知する事によ
り、所定量到達の検知を行う方が望ましい。尚、
この変移は、第3図ではΔLで示すものである。
また、最高の製品収率を得るためには、ピスト
ン変移が一定値Le、或いはLeに相当するΔLに到
達してから固液分離を開始すればよいが、これら
の値に達する迄に長時間を要する様な場合には、
単位時間当りの生産量が低下する。従つて、この
様な場合は、製品収率と生産量とのバランスを考
慮し、ある程度のピストン変移に達した時点、例
えば変位Lfに到達した時点で固液分離を開始す
るのが好ましい。
また、第2図、第3図から明らかなように、第
2図及び第3図の共通座標軸である時間tを管理
し、時間がt2又はt3に達した事を検出して固液分
離を開始することも可能である。
(発明の効果) 本発明に係る圧力晶析方法によれば、結晶成長
速度の小さい物質系(原料)を圧力晶析する際、
製品収率が改善され、所期の高い製品収率が得ら
れるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、圧力晶析方法に係るプロセスフロー
及び装置の概念を示す図、第2図は、加圧後にお
ける時間(横軸:t)と高圧容器内圧力及び温度
(縦軸:P,T)との関係を示す図、第3図は、
加圧後における時間(横軸:t)と高圧容器内圧
力及びピストンの変移(縦軸:P,L)との関係
を示す図である。 1……圧力容器、2……下蓋、3……油圧ユニ
ツト、4……晶析室、5……ピストン、6……排
液タンク、7……予備晶析缶、8……原料供給ポ
ンプ、9,13……配管、10……減圧機構、1
1,12,16……弁、14……原料タンク、1
5……オーバーフロー管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高圧容器内に液状又はスラリ状原料を供給
    し、該容器内にて該原料を所定圧まで加圧して晶
    析した後、加圧下で液相分を該容器外に排出して
    固液分離し、晶析物質を得る圧力晶析方法におい
    て、前記所定圧に到達した後該圧力に保持し、該
    圧力保持状態で結晶生成量が所定量に達したこと
    を検知してから、前記固液分離を開始することを
    特徴とする圧力晶析方法。 2 高圧容器内温度が予め設定された値に到達し
    た事を検知する事により、前記結晶生成量の所定
    量到達の検知を行う第1請求項に記載の圧力晶析
    方法。 3 高圧容器内への供給原料の温度と加圧後の高
    圧容器内温度との差を検出して昇温量を求め、該
    昇温量が予め設定された値に到達した事を検知す
    る事により、前記結晶生成量の所定量到達の検知
    を行う第1請求項に記載の圧力晶析方法。 4 加圧用ピストンを有する高圧容器を用い、加
    圧後のピストンの変移を検出し、該変移が予め設
    定された値に到達した事を検知する事により、前
    記結晶生成量の所定量到達の検知を行う第1請求
    項に記載の圧力晶析方法。 5 前記所定圧に到達した後のピストンの変移が
    予め設定された値に到達した事を検知する事によ
    り、前記結晶生成量の所定量到達の検知を行う第
    4請求項に記載の圧力晶析方法。 6 前記所定圧に到達した後、予め設定された一
    定時間該圧力に保持し、次いで前記固液分離を開
    始することを特徴とする第1請求項又は第3請求
    項に記載の圧力晶析方法。
JP15869488A 1988-06-27 1988-06-27 圧力晶析方法 Granted JPH026801A (ja)

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