JPH037623B2 - - Google Patents
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- JPH037623B2 JPH037623B2 JP62201315A JP20131587A JPH037623B2 JP H037623 B2 JPH037623 B2 JP H037623B2 JP 62201315 A JP62201315 A JP 62201315A JP 20131587 A JP20131587 A JP 20131587A JP H037623 B2 JPH037623 B2 JP H037623B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は高強度ジルコニアセラミツクスに関す
る。 (従来技術) イツトリアを主体とする安定化剤を1.5〜5mol
%含有するジルコニアセラミツクスは部分安定化
ジルコニア(PSZ)セラミツクスと称され、高強
度のジルコニアセラミツクスとして機械構造材料
としての用途開発がなされている。しかしなが
ら、上記した部分安定化ジルコニアセラミツクス
はかならずしも十分な曲げ強度を持つていないこ
とから、同セラミツクスよりさらに曲げ強度の高
い高強度ジルコニアセラミツクスの製造法が特開
昭60−226457号公報に示されている。 しかして、同公報に示された製造法は、特定の
平均1次粒子径の原料微粉末を特定割合で混合し
混合粉末を熱間静水圧プレスまたは一軸加圧焼結
する方法である。かかる製造法においては、
Y2O3を主体とする安定化剤を1.5〜5mol%含有す
るZrO2中にAl2O3およびMgOが混在するセラミ
ツクスが一例とし示されている。 一般に、ジルコニアセラミツクスは高温領域か
ら常温領域へいくにつれて、立方晶から正方晶を
経て単斜晶へと体積変化を伴いながら相転移す
る。この際、特に正方晶から単斜晶への相転移の
体積変化が大きく、これによりジルコニアセラミ
ツクスは破壊されさすいという問題ある。かかる
問題に対処する手段とし、ZrO2にCaO、MgO、
Y2O3等の安定化剤を固溶させて相転移を抑制す
る手段が知られいる現在、安定化剤としては主と
してY3O3が用いられ、常温領域において正方晶
を主体とする高強度、高靭性の部分安定化ジルコ
ニアセラミツクスが生成されている。しかしなが
ら、かかる部分安定化ジルコニアセラミツクスは
準安定相であつて経時変化を生じやすく、200〜
400℃という比較的低い加熱により単斜晶へ相転
移し強度が経時的に省化し、熱安定性に欠けるも
のである。 また、強度および熱安定性を向上すべく意図し
たジルコニアセラミツクスとしてZrO2中にY2O3
およびAl2O3を混在させてなるものが特開昭58−
32066号公報に、さらにY2O3、CeO2およびAl2O3
を混在させなるものが特開昭61−77665号公報に
示されている。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、特開昭60−226457号公報において
は、Al2O3およびMgOを混合させることについて
の開示にとどまり、これら両酸化物の混合比につ
いての詳細な検討についてはなされていない。ま
た、特開昭58−32066号公報および特開昭61−
77665公報に示されたジルコニアセラミツクスの
うち前者のジルコニアセラミツクスにおいては強
度は高いものの熱安定性が十分でなく、後者のジ
ルコニアセラミツクスにおいはこれとは逆に熱安
定性は高いものの強度が十分ではないという問題
がある。 本発明者等はこれら両酸化物の混合比に着目し
て検討したところ、これら両酸化物の混合比が特
にジルコニアセラミツクスの強度に大きな影響を
及ぼし、同混合比が所定の範囲から外れる場合に
は部分安定化ジルコニアセラミツクスの強度を増
加し得ないことを知得した。従つて、本発明は特
にこれら両酸化物の混合比を特定することによ
り、高強度かつ高耐酸性で熱安定性に優れたジル
コニアセラミツクスを提供することを目的とす
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明は高強度ジルコニアセラミツクスに関
し、安定化剤としてY2O3を5mol%以下の範囲で
含有するZrO2焼結体中に同焼結体を基準として
アルミニウム系成分およびマグネシウム系成分が
Al2O3およびMgO換算で合わせて1〜30wt%混
在しかつ前記アルミニウム系成分およびマグネシ
ウム系成分の混合モル比がAl2O3およびMgO換算
(Al2O3/MgO)で下記(a),(b),(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 のいずれかの範囲内にあることを特徴とするもの
である。前記焼結体がCeO2を含有していない場
合には同焼結体中のY2O3の含有量は1.5〜5mol%
であり、まCeO2を含有している場合にはY2O3お
よびCeO2の含有量は0.5〜5molおよび0.5〜12mol
%の範囲内でかつこれら両者の合計が1.0〜
15mol%である。 本発明におけるジルコニアセラミツクスの原料
の調合には、アルミナ−マグネシア系酸化物粉末
(スピネル系粉末)をジルコニア粉末に混合する
方法、アルミナおよびマグネシヤの各末をジルコ
ニア粉末に混合する方法、ジルコニウム、イツト
リウム、セリウム、アルミニウム、マグネシウム
等のイオンを含む水溶液を用いて湿式混合法によ
つて粉末を得る法等いずれの方法も採用すること
ができる。好ましくは下記の2つの方法により行
われる。第1の方法はZrO2−Y2O3混合末、ZrO2
−Y2O3−CeO2混合粉末にAl2O3−MgOの混合末
または混合塩水溶液を添加する方法、第2方法は
ZrO2−Y2O3−Al2O3混合粉末、ZrO2−Y2O3−
CeO2−Al2O3混合粉末にMgO粉末または塩水溶
液を添加する方法である。これらの調合法におい
て、ZrO2−Y2O3、ZrO2−Y2O3−CeO2、ZrO2−
Y2O3−Al2O3、ZrO2−Y2O3−CeO2−Al2O3、
Al2O3はそれぞれの粉末の混合物であつてもよ
く、混合塩水溶液から加水分解、仮焼して得られ
る混合粉末であつてもよく、混合粉末を仮焼して
えられる混合粉末であつてもよい。 なお、ジルコニア原料中にはハフニア(HfO2)
が不可避的に0.5〜3.0wt%混在するが、本発明に
係るジルコニアセラミツクスにおいてはZrO2の
一部をHfO2に置換しても同様の特性を示すもの
である。 (発明の作用・効果) (1) 安定化剤としY2O3を用い場合(曲げ強度、
耐酸性) 第1図には、アルミニウムおよびマグネシウ
ム系成分をAl2O3、MgOに換算し全体に対する
混合比を一定にした場合のこれら両酸化物間の
混合モル比とセラミツクスの曲げ強度、耐酸性
の結果が示されている。当該結果から明らかな
ように、両酸化物間の混合モル比を漸次変更し
ていくと曲げ強度には3つのピークが認められ
る。その1ピークはAl2O3(モル)/MgO(モ
ル)で略々40/60、2ピークは同モル比で略
70/30、第3ピークは同モル比で略90/10にて
それぞれ認められ、またこれら両系成分の混在
による曲げ強度の増加は上記モル比で35〜45/
65〜55,60〜75/40〜25,85〜99/15〜1の範
囲で認められる。また、耐酸性についてはこれ
ら両系成分が混在することにより大きくなる
が、特にアルミニウム系成分の増加に伴い大き
くなる。 一方、第2図にはアルミニウムおよびマグネ
シウム系成分をAl2O3、MgOに換算しこれら両
酸化物間の混合モル比を上記ピークにおける値
とした場合の、両酸化物の全体に対する混合重
量比とセラミツクスの曲げ強度、耐酸性の結果
が示されている。当結果から明らかなように、
両酸化物の全体に対する混合重量比が所定の値
を越えると同重量比の増加に伴い曲げ強度が漸
次低下する傾向が認められ、その最大の限界は
30wtであり、好ましくは1〜5wt%である。 (2) 安定化剤としてY2O3−CeO2を用いた場合
(曲げ強度、耐酸性、熱安定性) 第3図にはジルコニアセラミツクス中の
Y2O3混合在量(mol%)と曲げ強度との関係
が示されており、強度の良否の判定基準値70Kg
f/mm2の近傍より低いA群〜D群のものは
ZrO2が85mol%未満でY2O3とCeO2とが合わせ
て15mol%を越えるもの、H群のものはY2O3
が7mol%のものある。また、強度の基準値の
近傍のE群〜G群またはH群はZrO2が85mol%
でY2O3とCeO2とが合わせて15mol%、または
Y2O3が5mol%である。第4図にはジルコニア
セラミツクス中のCeO2mol%と曲げ強度の関
係が示されており、CeO2は曲げ強度の点から
12mol%以下であることが必要である。このこ
とは、Y2O3、アルミニウム系成分、マグネシ
ウム系成分の混合割合が異なる場合も同様であ
る。 一方、第5図および第6図ひはジルコニアセラ
ミツクスにおけるアルミニウム系成分とマグネシ
ウム系成分(Al2O3,MgOに換算)の混在量
(wt%)と曲げ強度の関係、および同ジルコニア
セラミツクスにおけるAl2O3とMgOの混合モル比
と曲げ強度の関係がそれぞれ示されている。これ
らの関係から、Al2O3とMgOを合わせた混在量は
30wt%以下であることが必要であり、まAl2O3と
MgOの混合モル比は (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 であることが必要である。このことは、ZrO2、
Y2O3、CeO2、Al2O3、MgOの混在量が他の割合
の場合も同様である。 また、第7図にはジルコニアセラミツクス中の
CeO2の混在量mol%と同セラミツクスの熱劣化
後における正方晶および立方晶から単斜晶への転
移率%との関係が示されている。かかる関係か
ら、ジルコニアセラミツクスの熱劣化の抑制、す
なわち熱安定性にはY2O3とCeO2の両者が大きく
機能していることが明らかで、これら両者共混在
量が多いほど熱安定性がよい。なお、安定化剤と
してY2O3−CeO2を用いた場合の耐酸性について
も確認済みである。 このように、ZrO2中にY2O3またはY2O3−
CeO3を安定化剤して含有する焼結体中に昆在す
るアルミニウム系成分およびマグネシウム系成分
の全体に対する重量比、これら両系成分の互の混
合モル比を特定することにより、高強度かつ耐酸
性で熱安定性に優れたジルコニアセラミツクスを
提供することができる。 (実施例) 原料調合 塩水溶液から加水分解法により得られたZrO2
−Y2O3共沈物を900℃にて仮焼し、粒径1μm以下
のジルコニア混合粉末を得た。この混合粉末に
Al2O3粉末、MgO粉末を添加してポツトミルで粉
砕混合し、噴霧乾燥して出発原料とした。 試料の作製 得られた各種の出発原料を用いてこれらを200
Kg/cm2の圧力で予備成形し、次いでラバープレス
法にて3ton/cm2の圧力で成形して60×60×8(mm)
の各種の角板を得た。これらの角板を常圧焼成法
にて1400℃で5時間焼成し、試料とした。 試 験 (1) 曲げ強度試験:JlS−R1601、4点曲強さの
試験法に基づく(Kgf/mm2)。但し、試料は3
×4×40(mm)、クロスヘツドスピード0.5mm/
min、上部スパン10mm、下部スパン30mm。 (2) 耐酸性:試験片および36wt%HCI溶液を密
封容器に入れ、150℃で200時間放置したときの
重量を測定し、単位面積当たりの重量減を算出
(mgcm2)。 試験結果 各試験片の試験結果を第1表および第2表に示
すとともに、これら各表に示した試験結果を第1
図および第2図に示す。 No.1〜No.27の試験結果は安定化剤のモル比
(Y2O3/ZrO2=3/97)を一定とし、焼結助剤
間の混合モル比(Al2O3/MgO)または同焼結助
剤の添加量(wt%)を変化させた試験片に基づ
くものである。また、第1図はかかる試験結果の
うち焼結助剤の添加量(=2wt%)を一定にして
同焼結助剤間の混合モル比を変化させた試験片の
ものであり、かつ第2図はかかる試験結果のうち
焼結助剤間のモル比(40/60、70/30、90/10)
を一定にして同焼結助剤の添加量を変化させた試
験片のものである。 なお、各図における1点鎖線の直線は焼結助剤
が混在しない試験片の曲げ強度および耐酸性の値
を示している。これらの結果から明らかなよう
に、耐酸性については本発明に係る焼結助剤が混
在している試験片は著しく向上し、特に焼結助剤
間の混合モル比30〜60を越えるとその傾向が顕著
である。一方、曲げ強度については、焼結助剤間
の混合モル比が略40/60、70/30、90/10におい
てピークが認められ、特に同混合モル比が35〜
45/65〜55、60〜75/40〜25、85〜99/15〜1の
範囲において増加していることが認められる。ま
た、焼結助剤の添加量が20wt%以下、好ましく
は10wt%以下において曲げ強度の増加が認めら
れる。 第2表のNo.28〜No.43の試験結果は、安定化剤の
モル比(1.5/98.5、2/98、5/95)および焼
結助剤の添加量(2wt%、5wt%)をそれぞれ一
定にして同焼結助剤間の混合モル比を変化させた
試験片のものであり、これらのすべての曲げ強度
および耐酸性は同焼結助剤が混在しない試験片に
比して向上している。 このように、本発明に係るジルコニアセラミツ
クスは高強度でかつ高耐酸性のジルコニアセラミ
ツクスであり、特に高い耐酸性が要求される機械
構造材料として有用である。 なお、本実施例においては焼結助剤として、ア
ルミニウム系成分を含む化合物としてAl2O3粉末
を用いかつマグネシウム系成分を含む化合物とし
てMgO粉末を用いたが、これらの成分の量は焼
成後のセラミツクスを44μm以下に粉砕して蛍光
X線分析法にて測定したアルミニウム系成分、マ
グネシウム系成分の値とほぼ一致している。従つ
て、セラミツクス中に混在するアルミニウム成
分、マグネシウム系成分のAl2O3、MgOに換算し
た値は焼結助剤として用いたAl2O3、MgOの添加
量にほぼ一致しているため、同添加量を混在量の
値とした。 なお、本実施例のジルコニアセラミツクスにお
いては、蛍光X線分析法により下記の不純物 SiO2:2.0wt%以下、TiO2:2.0wt%以下、 CaO:0.5wt%以下、K2O:0.5wt%以下、 Na2O:0.5wt%以下、HfO2:3.0wt%以下 を含有していることが確認された。 実施例 2 原料調合 塩水溶液から加水分解法により得られZrO2−
Y2O3−CeO2共沈物を900℃にて仮焼し、粒径
1μm以下のジルコニア混合粉末を得た。この混合
粉末にAl2O3粉末およびMgO粉末を添加してポツ
トミルで粉砕混合し、これを噴霧乾燥して出発原
料とした。 試料の作製 原料をプレス機にて金型内で200Kg/cm2の圧力
で予備成形して60×60×8(mm)の角板とし、こ
れをラバープレス法にて3ton/cm2の圧力で成形し
た。得られた角板を常圧焼成法にて1400℃で5hr
焼成し試料とした。 試 験 (1) 曲げ強度試験:JIS−R1601、4点曲げ強さ
の試験法に基づく(Kgf/mm2)。但し、試料は
3×4×40(mm)、クロスヘツドスピード0.5
mm/min、上部スパン10mm、下部スパン30mm。 (2) 熱劣化試験:特開昭60−350号公報に開示さ
れた「セラミツクスの試験方法」に基づき、試
料をオートクレーブ内の熱水中(熱水温度250
℃、オートクレーブ内蒸気圧約39Kg/cm2)で
50hr熱処理し、下記の方法により試料中におけ
る正方晶および立方晶の単斜晶への転移率
(%)を算出する。 試料を予めダイヤモンドペーストにて鏡面研
磨してX線回析し、単斜晶の(111)面の回析
ピークの積分強度IMに対し正方晶の(111)面
と立方晶の(111)面の回析ピークの積分強度
との和(IT+IC)から正方晶および立方晶量
(V0)をV0=(IT+IC)/(IM+IT+IC)に
より算出する。 また、熱処理後の試料をX線回析に付して上
記と同様に正方晶および立方晶(V1)を算出
し、これらV0、V1から転移率(%)=(V0−
V1)/V0×100を算出する。 試料結果 各試料の試験結果を第3表〜第11表に示すとと
もに、同結果の一部を第3図〜第7図に示す。こ
れらの試験結果中、曲げ強度の良否の判定基準値
を70Kgf/mm2とし、かつ熱安定性の良否の判定基
準値(転移率)25%とした。 第3図はジルコニアセラミツクス中のY2O3の
混合量(mol%)と曲げ強度との関係を示してお
り、同図においては強度の判定基準値70Kgf/mm2
の近傍またはこれより低い範囲において(A)〜(H)の
8つの群が認められる。A群〜D群はZrO2が82
〜85mol%、Y2O3とCeO2を合わせた量が15mol
%を越えるもの、E群およびF群はZrO285mol
%、Y2O3とCeO2を合わせた量が15mol%のもの、
G群はY2O3が5mol%のもの、H群はY2O3が
7mol%のものをそれぞれ含んでいる。また、第
4図はY2O3が3mol%、Al2O3とMgOを合わせた
量が2wt%であるジルコニアセラミツクス中の
CeO2混在量(mol%)と曲げ強度との関係を示
しおり、強度はCeO2の混在量が所定の値を越え
ると漸次低下し、12mol%を越えると急激に低下
する傾向にある。これらの両図の結果からすれ
ば、曲げ強度の高いジルコニアセラミツクスを得
るには、ZrO2中にY2O3が0.5〜5mol%、CeO2が
0.5〜12mol%の範囲内にてこれら両者が合わせ
て1.0〜15mol%混在するとともに、Al2O3とMgO
が混在していることが必要である。 第5図はY2O3が3mol%、CeO2が2mol%であ
るジルコニアセラミツクス中のAl2O3とMgOの混
在量(wt%…同混在量はアルミニウム系成分、
マグネシウム系成分をAl2O3、MgOに換算した値
であり、本実施例においてはこれらの各値に
Al2O3、MgOの添加量の値を充当した。)と曲げ
強度との関係を示しており、強度はAl2O3とMgO
両者の混在量が所定の値を越えると漸次低下し、
30wt%を越えると急激に低下する傾向にある。
ま、第6図はY2O3が3mol、CeO2が2mol%、
Al2O3とMgO両者が2wt%であるジルコニアセラ
ミツクス中のAl2O3とMgOの混合モル比
(Al2O3/MgO)と曲げ強度との関係を示してお
り、強度には混合モル比が略40/60、70/30、
90/10の値においてそれぞれピークが認められ、
その良好な範囲の第1は35〜45/65〜55、第2は
60〜75/40〜25、第3は85〜99/15〜1の範囲で
ある。これら両図の結果からすれば、曲げ強度の
高いジルコニアセラミツクスを得るには、Al2O3
とMgO両者の混在量が30wt%以下であることが
必要であり、かつこれらの両者の混合モル比が下
記(a),(b),(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 の範囲にあることが好ましい。 また、第3図〜第5図から明らかなように、
Y2O3が2mol%、3mol%、CeO2が5mol%以下、
Al2O3とMgO両者が1〜5wt%混在するジルコニ
アセラミツクスにおいては、曲げ強度が特に高
い。 第7図はAl2O3とMgO両者が2wt%でAl2O3/
MgOモル比が80/10であるジルコニアセラミツ
クス中の所定のY2O3mol%におけるCeO2mol%
と正方晶および立方晶の転移率(%)との関係を
示しており、Y2O3とCeO2両者の混在量が多い方
が転移率が少ないこと、すなわち熱安定性の良好
なことを示している。 実施例 3 原料調合を下記の方法で行つた点を除き、実施
例1,2と同様に試料を作製しかつ試験を行つて
第12表〜第15表に示す結果を得た。 原料調合 アルミニウム系成分、マグネシウム系成分を含
む化合物としてAl(OH)3、AlCl3、Al(NO3)3、
Al2(C2O4)3、Mg(OH)2、MgCl2、Mg(NO3)2、
MgC2O4、MgCO3を用い、これらの化合物を実
施例1,2の方法にて得ZrO2−Y2O3、ZrO2−
Y2O3−CeO2の各粉末に、セラミツクス中の上記
各系成分がAl2O3、MgO換算で特定の値となるよ
うに添加し混合する。得られた混合物を1000℃に
て熱処理し、ポツトミルで粉砕して混合し、噴霧
乾燥して出発原料とした。 試験結果 第12表〜第15表から明らかなように、焼結助剤
としてアルミニウム系成分およびマグネシウム系
成分を含む塩水溶液を用いても、Al2O3粉末及び
MgO粉末を用いた場合と同様の効果を奏する。 実施例 4 原料調合を下記の(1)、(2)の方法で行つた点を除
き、実施例1,2と同様に試料を作製しかつ試験
を行つて第16表に示す結果を得た。 原料調合 (1) オキシ塩化ジルコニウムに塩化ニツトリウム
を加え加水分解により得られたゾル溶液、また
はオキシ塩化ジルコニウムに塩化イツトリウ
ム、塩化セリウムを加え加水分解により得られ
たゾル溶液にAl(OH)3とMg(OH)2をAl2O3、
MgO換算でAl2O3/MgOが所定のモル比とな
るように添加し、1000℃にて熱処理して得られ
た粉末をポツトミルにて粉砕し、噴霧乾燥して
出発原料とした(第16表No.1〜No.6に対応)。 (2) 上記(1)項にて得られた各ゾル溶液にAl
(CH)3をAl2O3換算で後述するMgOとのモル比
が90/10となるよう添加して熱処理し、得られ
た粉末にMgO粉末を加えポツトミルにて粉砕
し(第16表No.7,8)、またはMgO粉末に換え
てMgCl2溶液を添加、熱処理したものを粉砕し
(同表No.9,10)、噴霧乾燥して出発原料とし
た。 試験結果 第16表から明らかなように、出発原料を調合す
るためにジルコニウム、イツトリウムイオン、セ
リウムイオンを含む混合塩水溶液を用いても、
ZrO2−Y2O3、ZrO3−Y2O3−CeO2共沈物を用い
た場合と同様の効果を奏する。
る。 (従来技術) イツトリアを主体とする安定化剤を1.5〜5mol
%含有するジルコニアセラミツクスは部分安定化
ジルコニア(PSZ)セラミツクスと称され、高強
度のジルコニアセラミツクスとして機械構造材料
としての用途開発がなされている。しかしなが
ら、上記した部分安定化ジルコニアセラミツクス
はかならずしも十分な曲げ強度を持つていないこ
とから、同セラミツクスよりさらに曲げ強度の高
い高強度ジルコニアセラミツクスの製造法が特開
昭60−226457号公報に示されている。 しかして、同公報に示された製造法は、特定の
平均1次粒子径の原料微粉末を特定割合で混合し
混合粉末を熱間静水圧プレスまたは一軸加圧焼結
する方法である。かかる製造法においては、
Y2O3を主体とする安定化剤を1.5〜5mol%含有す
るZrO2中にAl2O3およびMgOが混在するセラミ
ツクスが一例とし示されている。 一般に、ジルコニアセラミツクスは高温領域か
ら常温領域へいくにつれて、立方晶から正方晶を
経て単斜晶へと体積変化を伴いながら相転移す
る。この際、特に正方晶から単斜晶への相転移の
体積変化が大きく、これによりジルコニアセラミ
ツクスは破壊されさすいという問題ある。かかる
問題に対処する手段とし、ZrO2にCaO、MgO、
Y2O3等の安定化剤を固溶させて相転移を抑制す
る手段が知られいる現在、安定化剤としては主と
してY3O3が用いられ、常温領域において正方晶
を主体とする高強度、高靭性の部分安定化ジルコ
ニアセラミツクスが生成されている。しかしなが
ら、かかる部分安定化ジルコニアセラミツクスは
準安定相であつて経時変化を生じやすく、200〜
400℃という比較的低い加熱により単斜晶へ相転
移し強度が経時的に省化し、熱安定性に欠けるも
のである。 また、強度および熱安定性を向上すべく意図し
たジルコニアセラミツクスとしてZrO2中にY2O3
およびAl2O3を混在させてなるものが特開昭58−
32066号公報に、さらにY2O3、CeO2およびAl2O3
を混在させなるものが特開昭61−77665号公報に
示されている。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、特開昭60−226457号公報において
は、Al2O3およびMgOを混合させることについて
の開示にとどまり、これら両酸化物の混合比につ
いての詳細な検討についてはなされていない。ま
た、特開昭58−32066号公報および特開昭61−
77665公報に示されたジルコニアセラミツクスの
うち前者のジルコニアセラミツクスにおいては強
度は高いものの熱安定性が十分でなく、後者のジ
ルコニアセラミツクスにおいはこれとは逆に熱安
定性は高いものの強度が十分ではないという問題
がある。 本発明者等はこれら両酸化物の混合比に着目し
て検討したところ、これら両酸化物の混合比が特
にジルコニアセラミツクスの強度に大きな影響を
及ぼし、同混合比が所定の範囲から外れる場合に
は部分安定化ジルコニアセラミツクスの強度を増
加し得ないことを知得した。従つて、本発明は特
にこれら両酸化物の混合比を特定することによ
り、高強度かつ高耐酸性で熱安定性に優れたジル
コニアセラミツクスを提供することを目的とす
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明は高強度ジルコニアセラミツクスに関
し、安定化剤としてY2O3を5mol%以下の範囲で
含有するZrO2焼結体中に同焼結体を基準として
アルミニウム系成分およびマグネシウム系成分が
Al2O3およびMgO換算で合わせて1〜30wt%混
在しかつ前記アルミニウム系成分およびマグネシ
ウム系成分の混合モル比がAl2O3およびMgO換算
(Al2O3/MgO)で下記(a),(b),(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 のいずれかの範囲内にあることを特徴とするもの
である。前記焼結体がCeO2を含有していない場
合には同焼結体中のY2O3の含有量は1.5〜5mol%
であり、まCeO2を含有している場合にはY2O3お
よびCeO2の含有量は0.5〜5molおよび0.5〜12mol
%の範囲内でかつこれら両者の合計が1.0〜
15mol%である。 本発明におけるジルコニアセラミツクスの原料
の調合には、アルミナ−マグネシア系酸化物粉末
(スピネル系粉末)をジルコニア粉末に混合する
方法、アルミナおよびマグネシヤの各末をジルコ
ニア粉末に混合する方法、ジルコニウム、イツト
リウム、セリウム、アルミニウム、マグネシウム
等のイオンを含む水溶液を用いて湿式混合法によ
つて粉末を得る法等いずれの方法も採用すること
ができる。好ましくは下記の2つの方法により行
われる。第1の方法はZrO2−Y2O3混合末、ZrO2
−Y2O3−CeO2混合粉末にAl2O3−MgOの混合末
または混合塩水溶液を添加する方法、第2方法は
ZrO2−Y2O3−Al2O3混合粉末、ZrO2−Y2O3−
CeO2−Al2O3混合粉末にMgO粉末または塩水溶
液を添加する方法である。これらの調合法におい
て、ZrO2−Y2O3、ZrO2−Y2O3−CeO2、ZrO2−
Y2O3−Al2O3、ZrO2−Y2O3−CeO2−Al2O3、
Al2O3はそれぞれの粉末の混合物であつてもよ
く、混合塩水溶液から加水分解、仮焼して得られ
る混合粉末であつてもよく、混合粉末を仮焼して
えられる混合粉末であつてもよい。 なお、ジルコニア原料中にはハフニア(HfO2)
が不可避的に0.5〜3.0wt%混在するが、本発明に
係るジルコニアセラミツクスにおいてはZrO2の
一部をHfO2に置換しても同様の特性を示すもの
である。 (発明の作用・効果) (1) 安定化剤としY2O3を用い場合(曲げ強度、
耐酸性) 第1図には、アルミニウムおよびマグネシウ
ム系成分をAl2O3、MgOに換算し全体に対する
混合比を一定にした場合のこれら両酸化物間の
混合モル比とセラミツクスの曲げ強度、耐酸性
の結果が示されている。当該結果から明らかな
ように、両酸化物間の混合モル比を漸次変更し
ていくと曲げ強度には3つのピークが認められ
る。その1ピークはAl2O3(モル)/MgO(モ
ル)で略々40/60、2ピークは同モル比で略
70/30、第3ピークは同モル比で略90/10にて
それぞれ認められ、またこれら両系成分の混在
による曲げ強度の増加は上記モル比で35〜45/
65〜55,60〜75/40〜25,85〜99/15〜1の範
囲で認められる。また、耐酸性についてはこれ
ら両系成分が混在することにより大きくなる
が、特にアルミニウム系成分の増加に伴い大き
くなる。 一方、第2図にはアルミニウムおよびマグネ
シウム系成分をAl2O3、MgOに換算しこれら両
酸化物間の混合モル比を上記ピークにおける値
とした場合の、両酸化物の全体に対する混合重
量比とセラミツクスの曲げ強度、耐酸性の結果
が示されている。当結果から明らかなように、
両酸化物の全体に対する混合重量比が所定の値
を越えると同重量比の増加に伴い曲げ強度が漸
次低下する傾向が認められ、その最大の限界は
30wtであり、好ましくは1〜5wt%である。 (2) 安定化剤としてY2O3−CeO2を用いた場合
(曲げ強度、耐酸性、熱安定性) 第3図にはジルコニアセラミツクス中の
Y2O3混合在量(mol%)と曲げ強度との関係
が示されており、強度の良否の判定基準値70Kg
f/mm2の近傍より低いA群〜D群のものは
ZrO2が85mol%未満でY2O3とCeO2とが合わせ
て15mol%を越えるもの、H群のものはY2O3
が7mol%のものある。また、強度の基準値の
近傍のE群〜G群またはH群はZrO2が85mol%
でY2O3とCeO2とが合わせて15mol%、または
Y2O3が5mol%である。第4図にはジルコニア
セラミツクス中のCeO2mol%と曲げ強度の関
係が示されており、CeO2は曲げ強度の点から
12mol%以下であることが必要である。このこ
とは、Y2O3、アルミニウム系成分、マグネシ
ウム系成分の混合割合が異なる場合も同様であ
る。 一方、第5図および第6図ひはジルコニアセラ
ミツクスにおけるアルミニウム系成分とマグネシ
ウム系成分(Al2O3,MgOに換算)の混在量
(wt%)と曲げ強度の関係、および同ジルコニア
セラミツクスにおけるAl2O3とMgOの混合モル比
と曲げ強度の関係がそれぞれ示されている。これ
らの関係から、Al2O3とMgOを合わせた混在量は
30wt%以下であることが必要であり、まAl2O3と
MgOの混合モル比は (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 であることが必要である。このことは、ZrO2、
Y2O3、CeO2、Al2O3、MgOの混在量が他の割合
の場合も同様である。 また、第7図にはジルコニアセラミツクス中の
CeO2の混在量mol%と同セラミツクスの熱劣化
後における正方晶および立方晶から単斜晶への転
移率%との関係が示されている。かかる関係か
ら、ジルコニアセラミツクスの熱劣化の抑制、す
なわち熱安定性にはY2O3とCeO2の両者が大きく
機能していることが明らかで、これら両者共混在
量が多いほど熱安定性がよい。なお、安定化剤と
してY2O3−CeO2を用いた場合の耐酸性について
も確認済みである。 このように、ZrO2中にY2O3またはY2O3−
CeO3を安定化剤して含有する焼結体中に昆在す
るアルミニウム系成分およびマグネシウム系成分
の全体に対する重量比、これら両系成分の互の混
合モル比を特定することにより、高強度かつ耐酸
性で熱安定性に優れたジルコニアセラミツクスを
提供することができる。 (実施例) 原料調合 塩水溶液から加水分解法により得られたZrO2
−Y2O3共沈物を900℃にて仮焼し、粒径1μm以下
のジルコニア混合粉末を得た。この混合粉末に
Al2O3粉末、MgO粉末を添加してポツトミルで粉
砕混合し、噴霧乾燥して出発原料とした。 試料の作製 得られた各種の出発原料を用いてこれらを200
Kg/cm2の圧力で予備成形し、次いでラバープレス
法にて3ton/cm2の圧力で成形して60×60×8(mm)
の各種の角板を得た。これらの角板を常圧焼成法
にて1400℃で5時間焼成し、試料とした。 試 験 (1) 曲げ強度試験:JlS−R1601、4点曲強さの
試験法に基づく(Kgf/mm2)。但し、試料は3
×4×40(mm)、クロスヘツドスピード0.5mm/
min、上部スパン10mm、下部スパン30mm。 (2) 耐酸性:試験片および36wt%HCI溶液を密
封容器に入れ、150℃で200時間放置したときの
重量を測定し、単位面積当たりの重量減を算出
(mgcm2)。 試験結果 各試験片の試験結果を第1表および第2表に示
すとともに、これら各表に示した試験結果を第1
図および第2図に示す。 No.1〜No.27の試験結果は安定化剤のモル比
(Y2O3/ZrO2=3/97)を一定とし、焼結助剤
間の混合モル比(Al2O3/MgO)または同焼結助
剤の添加量(wt%)を変化させた試験片に基づ
くものである。また、第1図はかかる試験結果の
うち焼結助剤の添加量(=2wt%)を一定にして
同焼結助剤間の混合モル比を変化させた試験片の
ものであり、かつ第2図はかかる試験結果のうち
焼結助剤間のモル比(40/60、70/30、90/10)
を一定にして同焼結助剤の添加量を変化させた試
験片のものである。 なお、各図における1点鎖線の直線は焼結助剤
が混在しない試験片の曲げ強度および耐酸性の値
を示している。これらの結果から明らかなよう
に、耐酸性については本発明に係る焼結助剤が混
在している試験片は著しく向上し、特に焼結助剤
間の混合モル比30〜60を越えるとその傾向が顕著
である。一方、曲げ強度については、焼結助剤間
の混合モル比が略40/60、70/30、90/10におい
てピークが認められ、特に同混合モル比が35〜
45/65〜55、60〜75/40〜25、85〜99/15〜1の
範囲において増加していることが認められる。ま
た、焼結助剤の添加量が20wt%以下、好ましく
は10wt%以下において曲げ強度の増加が認めら
れる。 第2表のNo.28〜No.43の試験結果は、安定化剤の
モル比(1.5/98.5、2/98、5/95)および焼
結助剤の添加量(2wt%、5wt%)をそれぞれ一
定にして同焼結助剤間の混合モル比を変化させた
試験片のものであり、これらのすべての曲げ強度
および耐酸性は同焼結助剤が混在しない試験片に
比して向上している。 このように、本発明に係るジルコニアセラミツ
クスは高強度でかつ高耐酸性のジルコニアセラミ
ツクスであり、特に高い耐酸性が要求される機械
構造材料として有用である。 なお、本実施例においては焼結助剤として、ア
ルミニウム系成分を含む化合物としてAl2O3粉末
を用いかつマグネシウム系成分を含む化合物とし
てMgO粉末を用いたが、これらの成分の量は焼
成後のセラミツクスを44μm以下に粉砕して蛍光
X線分析法にて測定したアルミニウム系成分、マ
グネシウム系成分の値とほぼ一致している。従つ
て、セラミツクス中に混在するアルミニウム成
分、マグネシウム系成分のAl2O3、MgOに換算し
た値は焼結助剤として用いたAl2O3、MgOの添加
量にほぼ一致しているため、同添加量を混在量の
値とした。 なお、本実施例のジルコニアセラミツクスにお
いては、蛍光X線分析法により下記の不純物 SiO2:2.0wt%以下、TiO2:2.0wt%以下、 CaO:0.5wt%以下、K2O:0.5wt%以下、 Na2O:0.5wt%以下、HfO2:3.0wt%以下 を含有していることが確認された。 実施例 2 原料調合 塩水溶液から加水分解法により得られZrO2−
Y2O3−CeO2共沈物を900℃にて仮焼し、粒径
1μm以下のジルコニア混合粉末を得た。この混合
粉末にAl2O3粉末およびMgO粉末を添加してポツ
トミルで粉砕混合し、これを噴霧乾燥して出発原
料とした。 試料の作製 原料をプレス機にて金型内で200Kg/cm2の圧力
で予備成形して60×60×8(mm)の角板とし、こ
れをラバープレス法にて3ton/cm2の圧力で成形し
た。得られた角板を常圧焼成法にて1400℃で5hr
焼成し試料とした。 試 験 (1) 曲げ強度試験:JIS−R1601、4点曲げ強さ
の試験法に基づく(Kgf/mm2)。但し、試料は
3×4×40(mm)、クロスヘツドスピード0.5
mm/min、上部スパン10mm、下部スパン30mm。 (2) 熱劣化試験:特開昭60−350号公報に開示さ
れた「セラミツクスの試験方法」に基づき、試
料をオートクレーブ内の熱水中(熱水温度250
℃、オートクレーブ内蒸気圧約39Kg/cm2)で
50hr熱処理し、下記の方法により試料中におけ
る正方晶および立方晶の単斜晶への転移率
(%)を算出する。 試料を予めダイヤモンドペーストにて鏡面研
磨してX線回析し、単斜晶の(111)面の回析
ピークの積分強度IMに対し正方晶の(111)面
と立方晶の(111)面の回析ピークの積分強度
との和(IT+IC)から正方晶および立方晶量
(V0)をV0=(IT+IC)/(IM+IT+IC)に
より算出する。 また、熱処理後の試料をX線回析に付して上
記と同様に正方晶および立方晶(V1)を算出
し、これらV0、V1から転移率(%)=(V0−
V1)/V0×100を算出する。 試料結果 各試料の試験結果を第3表〜第11表に示すとと
もに、同結果の一部を第3図〜第7図に示す。こ
れらの試験結果中、曲げ強度の良否の判定基準値
を70Kgf/mm2とし、かつ熱安定性の良否の判定基
準値(転移率)25%とした。 第3図はジルコニアセラミツクス中のY2O3の
混合量(mol%)と曲げ強度との関係を示してお
り、同図においては強度の判定基準値70Kgf/mm2
の近傍またはこれより低い範囲において(A)〜(H)の
8つの群が認められる。A群〜D群はZrO2が82
〜85mol%、Y2O3とCeO2を合わせた量が15mol
%を越えるもの、E群およびF群はZrO285mol
%、Y2O3とCeO2を合わせた量が15mol%のもの、
G群はY2O3が5mol%のもの、H群はY2O3が
7mol%のものをそれぞれ含んでいる。また、第
4図はY2O3が3mol%、Al2O3とMgOを合わせた
量が2wt%であるジルコニアセラミツクス中の
CeO2混在量(mol%)と曲げ強度との関係を示
しおり、強度はCeO2の混在量が所定の値を越え
ると漸次低下し、12mol%を越えると急激に低下
する傾向にある。これらの両図の結果からすれ
ば、曲げ強度の高いジルコニアセラミツクスを得
るには、ZrO2中にY2O3が0.5〜5mol%、CeO2が
0.5〜12mol%の範囲内にてこれら両者が合わせ
て1.0〜15mol%混在するとともに、Al2O3とMgO
が混在していることが必要である。 第5図はY2O3が3mol%、CeO2が2mol%であ
るジルコニアセラミツクス中のAl2O3とMgOの混
在量(wt%…同混在量はアルミニウム系成分、
マグネシウム系成分をAl2O3、MgOに換算した値
であり、本実施例においてはこれらの各値に
Al2O3、MgOの添加量の値を充当した。)と曲げ
強度との関係を示しており、強度はAl2O3とMgO
両者の混在量が所定の値を越えると漸次低下し、
30wt%を越えると急激に低下する傾向にある。
ま、第6図はY2O3が3mol、CeO2が2mol%、
Al2O3とMgO両者が2wt%であるジルコニアセラ
ミツクス中のAl2O3とMgOの混合モル比
(Al2O3/MgO)と曲げ強度との関係を示してお
り、強度には混合モル比が略40/60、70/30、
90/10の値においてそれぞれピークが認められ、
その良好な範囲の第1は35〜45/65〜55、第2は
60〜75/40〜25、第3は85〜99/15〜1の範囲で
ある。これら両図の結果からすれば、曲げ強度の
高いジルコニアセラミツクスを得るには、Al2O3
とMgO両者の混在量が30wt%以下であることが
必要であり、かつこれらの両者の混合モル比が下
記(a),(b),(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 の範囲にあることが好ましい。 また、第3図〜第5図から明らかなように、
Y2O3が2mol%、3mol%、CeO2が5mol%以下、
Al2O3とMgO両者が1〜5wt%混在するジルコニ
アセラミツクスにおいては、曲げ強度が特に高
い。 第7図はAl2O3とMgO両者が2wt%でAl2O3/
MgOモル比が80/10であるジルコニアセラミツ
クス中の所定のY2O3mol%におけるCeO2mol%
と正方晶および立方晶の転移率(%)との関係を
示しており、Y2O3とCeO2両者の混在量が多い方
が転移率が少ないこと、すなわち熱安定性の良好
なことを示している。 実施例 3 原料調合を下記の方法で行つた点を除き、実施
例1,2と同様に試料を作製しかつ試験を行つて
第12表〜第15表に示す結果を得た。 原料調合 アルミニウム系成分、マグネシウム系成分を含
む化合物としてAl(OH)3、AlCl3、Al(NO3)3、
Al2(C2O4)3、Mg(OH)2、MgCl2、Mg(NO3)2、
MgC2O4、MgCO3を用い、これらの化合物を実
施例1,2の方法にて得ZrO2−Y2O3、ZrO2−
Y2O3−CeO2の各粉末に、セラミツクス中の上記
各系成分がAl2O3、MgO換算で特定の値となるよ
うに添加し混合する。得られた混合物を1000℃に
て熱処理し、ポツトミルで粉砕して混合し、噴霧
乾燥して出発原料とした。 試験結果 第12表〜第15表から明らかなように、焼結助剤
としてアルミニウム系成分およびマグネシウム系
成分を含む塩水溶液を用いても、Al2O3粉末及び
MgO粉末を用いた場合と同様の効果を奏する。 実施例 4 原料調合を下記の(1)、(2)の方法で行つた点を除
き、実施例1,2と同様に試料を作製しかつ試験
を行つて第16表に示す結果を得た。 原料調合 (1) オキシ塩化ジルコニウムに塩化ニツトリウム
を加え加水分解により得られたゾル溶液、また
はオキシ塩化ジルコニウムに塩化イツトリウ
ム、塩化セリウムを加え加水分解により得られ
たゾル溶液にAl(OH)3とMg(OH)2をAl2O3、
MgO換算でAl2O3/MgOが所定のモル比とな
るように添加し、1000℃にて熱処理して得られ
た粉末をポツトミルにて粉砕し、噴霧乾燥して
出発原料とした(第16表No.1〜No.6に対応)。 (2) 上記(1)項にて得られた各ゾル溶液にAl
(CH)3をAl2O3換算で後述するMgOとのモル比
が90/10となるよう添加して熱処理し、得られ
た粉末にMgO粉末を加えポツトミルにて粉砕
し(第16表No.7,8)、またはMgO粉末に換え
てMgCl2溶液を添加、熱処理したものを粉砕し
(同表No.9,10)、噴霧乾燥して出発原料とし
た。 試験結果 第16表から明らかなように、出発原料を調合す
るためにジルコニウム、イツトリウムイオン、セ
リウムイオンを含む混合塩水溶液を用いても、
ZrO2−Y2O3、ZrO3−Y2O3−CeO2共沈物を用い
た場合と同様の効果を奏する。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明の実施例1に係るジルコニアセ
ラミツクスにおける安定化剤のモル比および焼結
助剤の混在量を一定にした場合における同焼結助
剤間のモル比(Al2O3/MgOモル比)と曲げ強
度、耐酸性との関係を示すグラフ、第2図は同セ
ラミツクスにおける安定化剤のモル比および
Al2O3/MgOモル比を一定にした場合における同
焼結助剤の混在量と曲げ強度、耐酸性との関係を
示すグラフ、第3図は本発明の実施例2に係るセ
ラミツクス中のY2O3混在量と曲げ強度との関係
を示すグラフ、第4図は同セラミツクス中の
CeO2混在量と曲げ強度との関係を示すグラフ、
第5図はAl2O3とMgO両者の混在量と曲げ強度と
の関係を示すグラフ、第6図は同セラミツクスに
おけるAl2O3/MgOモル比と曲げ強度との関係を
示すグラフ、第7図は同セラミツクスにおける
Y2O3、CeO2の混在量と正方晶および立方晶の転
移率との関係を示すグラフである。
ラミツクスにおける安定化剤のモル比および焼結
助剤の混在量を一定にした場合における同焼結助
剤間のモル比(Al2O3/MgOモル比)と曲げ強
度、耐酸性との関係を示すグラフ、第2図は同セ
ラミツクスにおける安定化剤のモル比および
Al2O3/MgOモル比を一定にした場合における同
焼結助剤の混在量と曲げ強度、耐酸性との関係を
示すグラフ、第3図は本発明の実施例2に係るセ
ラミツクス中のY2O3混在量と曲げ強度との関係
を示すグラフ、第4図は同セラミツクス中の
CeO2混在量と曲げ強度との関係を示すグラフ、
第5図はAl2O3とMgO両者の混在量と曲げ強度と
の関係を示すグラフ、第6図は同セラミツクスに
おけるAl2O3/MgOモル比と曲げ強度との関係を
示すグラフ、第7図は同セラミツクスにおける
Y2O3、CeO2の混在量と正方晶および立方晶の転
移率との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 安定化剤としてY2O3を5mol%以下の範囲で
含有するZrO2焼結体中に同焼結体を基準として
アルミニウム系成分およびマグネシウム系成分が Al2O3およびMgO換算で合わせて1〜30wt%
混在し、かつ前記アルミニウム系成分およびマグ
ネシウム系成分の混合モル比がAl2O3およびMgO
換算(Al2O3/MgO)で下記(a),(b),(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 のいずれかの範囲内にあることを特徴とする高強
度ジルコニアセラミツクス。 2 前記焼結体がY2O3を1.5〜5mol%含有してい
る特許請求の範囲第1項に記載の高強度ジルコニ
アセラミツクス。 3 前記焼結体がアルミニウム系成分およびマグ
ネシウム系成分をAl2O3およびMgO換算で1〜
5wt%混在している特許請求の範囲第1項または
第2項に記載の高強度ジルコニアセラミツクス。 4 安定化剤としてY2O3を0.5〜5mol%、CeO2
を0.5〜12mol%の範囲内にてこれら両者を1.0〜
15mol%含有するZrO2焼結体中に同焼結体を基準
としてアルミニウム系成分およびマグネシウム系
成分がAl2O3およびMgO換算で合わせて1〜
30wt%混在し、かつ前記アルミニウム系成分お
よびマグネシウム系成分の混合モル比がAl2O3お
よびMgO換算(Al2O3/MgO)で下記(a),(b),
(c) (a):35〜45/65〜55 (b):60〜75/40〜25 (c):85〜99/15〜1 のいずれかの範囲内にあることを特徴とする高強
度ジルコニアセラミツクス。 5 前記焼結体がアルミニウム系成分およびマグ
ネシウム系成分をAl2O3およびMgO換算で1〜
5wt%混在している特許請求の範囲第4項に記載
の高強度ジルコニアセラミツクス。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62201315A JPS643071A (en) | 1986-08-18 | 1987-08-12 | High-strength zirconia ceramic |
| US07/086,388 US4820667A (en) | 1986-08-18 | 1987-08-17 | High strength zirconia ceramic |
| DE3789583T DE3789583T2 (de) | 1986-08-18 | 1987-08-18 | Hochfeste Zirkonoxid-Keramik. |
| EP87307289A EP0257963B1 (en) | 1986-08-18 | 1987-08-18 | High strength zirconia ceramic |
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61-193180 | 1986-08-18 | ||
| JP19318086 | 1986-08-18 | ||
| JP62-70072 | 1987-03-24 | ||
| JP62201315A JPS643071A (en) | 1986-08-18 | 1987-08-12 | High-strength zirconia ceramic |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH013071A JPH013071A (ja) | 1989-01-06 |
| JPS643071A JPS643071A (en) | 1989-01-06 |
| JPH037623B2 true JPH037623B2 (ja) | 1991-02-04 |
Family
ID=26507738
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62201315A Granted JPS643071A (en) | 1986-08-18 | 1987-08-12 | High-strength zirconia ceramic |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS643071A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11007292B1 (en) | 2020-05-01 | 2021-05-18 | Uv Innovators, Llc | Automatic power compensation in ultraviolet (UV) light emission device, and related methods of use, particularly suited for decontamination |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Family Cites Families (2)
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|---|---|---|---|---|
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-
1987
- 1987-08-12 JP JP62201315A patent/JPS643071A/ja active Granted
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11007292B1 (en) | 2020-05-01 | 2021-05-18 | Uv Innovators, Llc | Automatic power compensation in ultraviolet (UV) light emission device, and related methods of use, particularly suited for decontamination |
| US11020502B1 (en) | 2020-05-01 | 2021-06-01 | Uv Innovators, Llc | Ultraviolet (UV) light emission device, and related methods of use, particularly suited for decontamination |
| US11116858B1 (en) | 2020-05-01 | 2021-09-14 | Uv Innovators, Llc | Ultraviolet (UV) light emission device employing visible light for target distance guidance, and related methods of use, particularly suited for decontamination |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS643071A (en) | 1989-01-06 |
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