JPH0380473B2 - - Google Patents
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- JPH0380473B2 JPH0380473B2 JP59126765A JP12676584A JPH0380473B2 JP H0380473 B2 JPH0380473 B2 JP H0380473B2 JP 59126765 A JP59126765 A JP 59126765A JP 12676584 A JP12676584 A JP 12676584A JP H0380473 B2 JPH0380473 B2 JP H0380473B2
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- Japan
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- yellow
- medium
- antibiotic
- culture
- methanol
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
Description
本発明は、ストレプトミセス・グリセウス
(Streptomyces griseus)の新菌株446−S3に係
り、更に詳細には、抗生物質446−S3−1を生産
する能力のあるストレプトミセス・グリセウス・
446−S3(微工研菌寄第7416号)に係るものであ
る。 本発明者らは、自然界微生物の生産する抗生物
質探索の過程で、山形県の土壌から、通常の方法
で新しく放射菌446−S3菌株を分離し、この微生
物が新抗生物質446−S3−1を生産することを見
出し、本発明を完成するに至つたのである。 本発明者らは、昭和57年8月、山形県山形市大
字山寺の土壌を採取し、それらの土壌の水懸濁上
層液を通常の組成の寒天平板に塗抹して、27〜30
℃で3〜5日間培養し、発生した微生物のコロニ
ーを通常の組成の寒天斜面に分離して、27〜30℃
で14日間培養し、多数の菌株を得た。それらの菌
株を逐一、通常の組成の培地で27〜30℃で3〜5
日間振培養して、それらの培養液の抗菌活性を
種々の試験菌を用いて試験し、抗菌活性を有する
菌株を選出した。それらの菌株について更に精細
に試験した結果、446−S3と名付けられた菌株が
培養液中に446−S3−1と名付けられた新抗生物
質を生産することを発見した。また、本菌株につ
いて、単胞子分離操作をおこなうことにより、そ
の純粋性を確認した。 この新しく分離された微生物は、下記の菌学的
性質を有し、下記するような理由からストレプト
ミセス・グリセウスの新菌株としてストレプトミ
セス・グリセウス・446−S3と同定された。 なお、本菌株はストレプトミセス・エスピー・
446−S3(Streptomyces sp.446−S3)として、工
業技術院微生物工業技術研究所に寄託され、その
受託番号は微工研菌寄第7416号(FERM P−
7416)である。 尚、以下の実験に用いた培地の組成は、特記し
ない限り、特許庁編産業別審査基準の応用微生物
工業(改訂2版、昭和57年8月)、第28〜33頁に
放射菌の同定に使用する培地として例示されてい
る組成に従つた。 446−S3株の性状 (1) 形態 446−S3株のスターチ・無機塩寒天培地およ
びイースト・麦芽寒天培地を用いて27℃で2週
間培養したものは、淡い緑黄色の気菌糸を豊富
に着生し顕微鏡下で観察すると気菌糸は単純分
枝をなし、ゆるく屈曲し、又部分的には直線状
であり、又房常分枝を示す。車軸状分枝や、ら
せん状の胞子着生菌糸は認められない。電子顕
微鏡で観察すると、気菌糸の先端は10個以上の
円筒状の胞子の連鎖をなし、胞子の大きさは直
径0.5−1.0μm、長さ0.9−1.8μm位で胞子の表
面は平滑である。鞭毛や胞子嚢および菌核は認
められない。 (2) 各種培地における生育状態 実験および観察は、イー・ビー・シヤーリン
グ及びデイー・ゴツトリーブ(Int.J.Syst.
Bacteriol.第16巻、313頁、1966年)の方法に
準じて行つた。色の記載に当つては、日本研事
業株式会社発行の日本研色名帖第3版(1974
年)に準処し、( )内にJIS記号を示した。
尚、以下は特記しない限り、27℃培養、2週間
目の観察結果である。 (1) シユークロース・硝酸塩寒天培地 生育は良好で、拡散して発育する。気菌糸
の着生は不良で粉状を呈し、白色(N9.0)
ないし、ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)
を呈する。基生菌糸裏面の色はうすい黄色
(5.5Y 9/6)で、あかるい緑黄色(10Y
8.5/9)の溶解性色素を生成する。 (2) グルコース・アスパラギン寒天培地 生育はやや不良で平坦である。気菌糸の着
性も貧弱で、ごくうすい緑黄色(10Y 9/
1.5)の粉状を呈し、気菌糸上には小水滴が
観察されることもある。基生菌糸裏面の色は
ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)であり、
ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)の溶解性
色素を生成する。 (3) グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP
−5培地) 盛り上がつて良好な発育をする。気菌糸の
着生は中程度で、ごくうすい赤味がかつた黄
色(2.5Y 9/2)のベルベツト状の中に、
ごくうすい黄色(5.5Y 9/1.5)の粉状の部
分が点在する。基生菌糸裏面の色は灰黄色
(5.5Y 8/3)で、うすい緑黄色(10Y
9/5)の溶解性色素を生成する。 (4) スターチ・無機塩寒天培地(ISP−4培
地)生育は良好で、拡散して発育する。気菌
糸の着生はきわめて良好で、集落中央部は粉
状、周縁部は凹凸のある粉状で、ごくうすい
黄緑色(5GY 8.5/1.5)を呈する。基生菌
糸裏面はにぶい黄色(5.5Y 7/5)で、う
すい緑黄色(10Y 9/5)の溶解性色素を
生成する。 (5) チロシン寒天培地 きわめて良好な生育を示し、盛り上がる。
気菌糸もよく着生し、灰白色(5G 9/0.5)
のベルベツト状の部分と、ごくうすい黄緑色
(5GY 8.5/1.5)の、凹凸のある粉状の部分
とが混在する。基生菌糸裏面の色は黄褐色
(9YR 4/4)でところどころ暗い黄褐色
(9YR 3/3)を呈し、ごくうすい黄色
(5.5Y 9/3)の溶解性色素を生成する。 (6) 栄養寒天培地 生育は不良で、白色(N9.0)の気菌糸を
わずかに着生する。基生菌糸裏面の色はごく
うすい黄色(5.5Y 9/3)で、溶解性色素
の生成はみられない。 (7) イースト・麦芽寒天培地(ISP−2培地) きわめて良好な生育を示し、少し盛り上が
り凹凸がある。基菌糸は粉状にきわめて良く
着生し、その色はごくうすい緑黄色(10Y
9/1.5)である。基生菌糸裏面の色はにぶ
い黄色(5.5Y 7/5)で、あざやかな黄色
(5.5Y 8.5/9)の溶解性色素を生成する。 (8) オートミール寒天培地(ISP−3培地) 生育はやや不良で平坦である。気菌糸の着
生も不良で、ごくうすい緑黄色(10Y 9/
1.5)の粉状に点在する。基生菌糸裏面の色
はごくうすい黄色(5.5Y 9/3)から灰黄
色(5.5Y 8/3)、さらに集落周縁部の裏
面はふかい黄色(2.5Y 7/10)を呈する。
ごくうすい黄色(5.5Y 9/3)の溶解性色
素を生成する。 (3) 生理的性質 (1) 生育温度範囲 スターチ・無機塩寒天培地及びイースト・
麦芽寒天培地を用い、15℃、20℃、27℃、37
℃、40℃及び45℃の各温度で試験した結果、
15℃〜37℃の各温度では生育するが、40℃及
び45℃では生育しない。生育の最適温度は27
℃付近である。 (2) ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・
ゼラチン培地を用い、20℃で穿刺培養した。) 陽性である。即ち培養7日目では液化はみ
られず、14日目頃から液化が始まり、ごく
徐々に進行する。 (3) スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒
天培地上で、27℃で培養し、常法に従つて判
定した。) スターチの加水分解力は比較的強い。 (4) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化(脱脂牛乳培
地で27℃及び37℃培養した。) 脱脂牛乳の凝固は27℃、37℃のいずれでも
認められない。ペプトン化は、27℃では4日
目から、37℃では10日目頃から始まり、徐々
に進んで約3週間目にはいずれの温度におい
てもほぼ完了する。 (5) メラニン様色素の生成(チロシン寒天培
地、ペプトン・イースト鉄寒天培地、及びト
リプトン・イースト・ブロス:いずれも27℃
で培養した。) 上記いずれの培地においてもメラニン様色素
の生成は認められない。 (4) 炭素源の利用性 プリドハム・ゴツトリーブ寒天培地(ISP−
9培地)を使用して、27℃で培養して試験した
結果、 D−キシロース、D−グルコース、D−フラ
クトース、D−マンニツト、D−ガラクトース
およびサリシンを利用し、シユータロースおよ
びイノシトールの利用性は疑わしく、 L−アラビノース、L−ラムノース、ラフイ
ノース及びセルロースは利用しない。 (5) 細胞壁のジアミノピメリン酸の分析 細胞壁の構成アミノ酸の一つであるジアミノ
ピメリン酸をテイ・ハセガワら:ジヤーナル・
オブ・ザ・ジエネラル・エンド・アプライド・
マイクロバイオロジー(T.Hasegawa、et al.、
J.Gen.Appl.Microbicl.)29、319−322(1983)
の方法に準じて分析した結果は、LL−型であ
つた。 以上の結果を要約すると、446−S3の気菌糸は
単純分枝をなし、大部分がゆるく屈曲し、分生胞
子の着生部分は房状分枝を示し、輪生枝及びラセ
ン形成は認められず、胞子の表面は平滑である。
鞭毛や胞子嚢および菌核は認められない。種々の
培地上で、ごくうすい黄色ないし、ごくうすい緑
黄色から黄褐色、暗い黄褐色ないし灰黄色の基生
菌糸を形成し、気菌糸はごくうすい緑黄色、ごく
うすい黄緑色、ごくうすい黄色ないし、ごくうす
い赤味がかつた黄色を呈する。なお、ごくうすい
緑黄色、ごくうすい黄色、うすい緑黄色ないし、
にぶい黄色の溶解性色素を生ずる。15℃から45℃
で試験した結果、15℃から37℃の間において生育
し、40℃以上では生育しない。ゼラチンを液化
し、スキムミルクを凝固せず、ペプトン化する。
スターチをよく水解し、メラニン様色素を生成し
ない。 D−キシロース、D−グルコース、D−フラク
トース、D−マンニツト、D−ガラクトース及び
サリシンを利用し、シユークロース及びイノシト
ールの利用は疑わしく、 L−アラビノース、L−ラムノース、ラフイノ
ース及びセルロースは利用しない。 細胞壁のジアミノピメリン酸はLL−型である。 これらの結果から本菌株はストレプトミセス属
に属し、プリドハムとトレスナーの分類における
イエローシリーズに属することは明らかである。
そこでバージーズ・マニユアル・オブ・デターミ
ネイテイブ・バクテリオロジー第8版及びインタ
ーナシヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイ
ツク・バクテリオロジー、18巻、332頁によつて
比較した所、第1表に示した如く、ストレプトミ
セス・グリセウスの記載とよく一致する。しかし
ながら、新抗生物質446−S3−1を生産する点に
おいて明らかな相違が認められるので、446−S3
株はストレプトミセス・グリセウスに属する新菌
株とすることが妥当と結論し、ストレプトミセ
ス・グリセウス(Streptomyces griseus)446−
S3と命名した。
(Streptomyces griseus)の新菌株446−S3に係
り、更に詳細には、抗生物質446−S3−1を生産
する能力のあるストレプトミセス・グリセウス・
446−S3(微工研菌寄第7416号)に係るものであ
る。 本発明者らは、自然界微生物の生産する抗生物
質探索の過程で、山形県の土壌から、通常の方法
で新しく放射菌446−S3菌株を分離し、この微生
物が新抗生物質446−S3−1を生産することを見
出し、本発明を完成するに至つたのである。 本発明者らは、昭和57年8月、山形県山形市大
字山寺の土壌を採取し、それらの土壌の水懸濁上
層液を通常の組成の寒天平板に塗抹して、27〜30
℃で3〜5日間培養し、発生した微生物のコロニ
ーを通常の組成の寒天斜面に分離して、27〜30℃
で14日間培養し、多数の菌株を得た。それらの菌
株を逐一、通常の組成の培地で27〜30℃で3〜5
日間振培養して、それらの培養液の抗菌活性を
種々の試験菌を用いて試験し、抗菌活性を有する
菌株を選出した。それらの菌株について更に精細
に試験した結果、446−S3と名付けられた菌株が
培養液中に446−S3−1と名付けられた新抗生物
質を生産することを発見した。また、本菌株につ
いて、単胞子分離操作をおこなうことにより、そ
の純粋性を確認した。 この新しく分離された微生物は、下記の菌学的
性質を有し、下記するような理由からストレプト
ミセス・グリセウスの新菌株としてストレプトミ
セス・グリセウス・446−S3と同定された。 なお、本菌株はストレプトミセス・エスピー・
446−S3(Streptomyces sp.446−S3)として、工
業技術院微生物工業技術研究所に寄託され、その
受託番号は微工研菌寄第7416号(FERM P−
7416)である。 尚、以下の実験に用いた培地の組成は、特記し
ない限り、特許庁編産業別審査基準の応用微生物
工業(改訂2版、昭和57年8月)、第28〜33頁に
放射菌の同定に使用する培地として例示されてい
る組成に従つた。 446−S3株の性状 (1) 形態 446−S3株のスターチ・無機塩寒天培地およ
びイースト・麦芽寒天培地を用いて27℃で2週
間培養したものは、淡い緑黄色の気菌糸を豊富
に着生し顕微鏡下で観察すると気菌糸は単純分
枝をなし、ゆるく屈曲し、又部分的には直線状
であり、又房常分枝を示す。車軸状分枝や、ら
せん状の胞子着生菌糸は認められない。電子顕
微鏡で観察すると、気菌糸の先端は10個以上の
円筒状の胞子の連鎖をなし、胞子の大きさは直
径0.5−1.0μm、長さ0.9−1.8μm位で胞子の表
面は平滑である。鞭毛や胞子嚢および菌核は認
められない。 (2) 各種培地における生育状態 実験および観察は、イー・ビー・シヤーリン
グ及びデイー・ゴツトリーブ(Int.J.Syst.
Bacteriol.第16巻、313頁、1966年)の方法に
準じて行つた。色の記載に当つては、日本研事
業株式会社発行の日本研色名帖第3版(1974
年)に準処し、( )内にJIS記号を示した。
尚、以下は特記しない限り、27℃培養、2週間
目の観察結果である。 (1) シユークロース・硝酸塩寒天培地 生育は良好で、拡散して発育する。気菌糸
の着生は不良で粉状を呈し、白色(N9.0)
ないし、ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)
を呈する。基生菌糸裏面の色はうすい黄色
(5.5Y 9/6)で、あかるい緑黄色(10Y
8.5/9)の溶解性色素を生成する。 (2) グルコース・アスパラギン寒天培地 生育はやや不良で平坦である。気菌糸の着
性も貧弱で、ごくうすい緑黄色(10Y 9/
1.5)の粉状を呈し、気菌糸上には小水滴が
観察されることもある。基生菌糸裏面の色は
ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)であり、
ごくうすい緑黄色(10Y 9/1.5)の溶解性
色素を生成する。 (3) グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP
−5培地) 盛り上がつて良好な発育をする。気菌糸の
着生は中程度で、ごくうすい赤味がかつた黄
色(2.5Y 9/2)のベルベツト状の中に、
ごくうすい黄色(5.5Y 9/1.5)の粉状の部
分が点在する。基生菌糸裏面の色は灰黄色
(5.5Y 8/3)で、うすい緑黄色(10Y
9/5)の溶解性色素を生成する。 (4) スターチ・無機塩寒天培地(ISP−4培
地)生育は良好で、拡散して発育する。気菌
糸の着生はきわめて良好で、集落中央部は粉
状、周縁部は凹凸のある粉状で、ごくうすい
黄緑色(5GY 8.5/1.5)を呈する。基生菌
糸裏面はにぶい黄色(5.5Y 7/5)で、う
すい緑黄色(10Y 9/5)の溶解性色素を
生成する。 (5) チロシン寒天培地 きわめて良好な生育を示し、盛り上がる。
気菌糸もよく着生し、灰白色(5G 9/0.5)
のベルベツト状の部分と、ごくうすい黄緑色
(5GY 8.5/1.5)の、凹凸のある粉状の部分
とが混在する。基生菌糸裏面の色は黄褐色
(9YR 4/4)でところどころ暗い黄褐色
(9YR 3/3)を呈し、ごくうすい黄色
(5.5Y 9/3)の溶解性色素を生成する。 (6) 栄養寒天培地 生育は不良で、白色(N9.0)の気菌糸を
わずかに着生する。基生菌糸裏面の色はごく
うすい黄色(5.5Y 9/3)で、溶解性色素
の生成はみられない。 (7) イースト・麦芽寒天培地(ISP−2培地) きわめて良好な生育を示し、少し盛り上が
り凹凸がある。基菌糸は粉状にきわめて良く
着生し、その色はごくうすい緑黄色(10Y
9/1.5)である。基生菌糸裏面の色はにぶ
い黄色(5.5Y 7/5)で、あざやかな黄色
(5.5Y 8.5/9)の溶解性色素を生成する。 (8) オートミール寒天培地(ISP−3培地) 生育はやや不良で平坦である。気菌糸の着
生も不良で、ごくうすい緑黄色(10Y 9/
1.5)の粉状に点在する。基生菌糸裏面の色
はごくうすい黄色(5.5Y 9/3)から灰黄
色(5.5Y 8/3)、さらに集落周縁部の裏
面はふかい黄色(2.5Y 7/10)を呈する。
ごくうすい黄色(5.5Y 9/3)の溶解性色
素を生成する。 (3) 生理的性質 (1) 生育温度範囲 スターチ・無機塩寒天培地及びイースト・
麦芽寒天培地を用い、15℃、20℃、27℃、37
℃、40℃及び45℃の各温度で試験した結果、
15℃〜37℃の各温度では生育するが、40℃及
び45℃では生育しない。生育の最適温度は27
℃付近である。 (2) ゼラチンの液化(グルコース・ペプトン・
ゼラチン培地を用い、20℃で穿刺培養した。) 陽性である。即ち培養7日目では液化はみ
られず、14日目頃から液化が始まり、ごく
徐々に進行する。 (3) スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒
天培地上で、27℃で培養し、常法に従つて判
定した。) スターチの加水分解力は比較的強い。 (4) 脱脂牛乳の凝固、ペプトン化(脱脂牛乳培
地で27℃及び37℃培養した。) 脱脂牛乳の凝固は27℃、37℃のいずれでも
認められない。ペプトン化は、27℃では4日
目から、37℃では10日目頃から始まり、徐々
に進んで約3週間目にはいずれの温度におい
てもほぼ完了する。 (5) メラニン様色素の生成(チロシン寒天培
地、ペプトン・イースト鉄寒天培地、及びト
リプトン・イースト・ブロス:いずれも27℃
で培養した。) 上記いずれの培地においてもメラニン様色素
の生成は認められない。 (4) 炭素源の利用性 プリドハム・ゴツトリーブ寒天培地(ISP−
9培地)を使用して、27℃で培養して試験した
結果、 D−キシロース、D−グルコース、D−フラ
クトース、D−マンニツト、D−ガラクトース
およびサリシンを利用し、シユータロースおよ
びイノシトールの利用性は疑わしく、 L−アラビノース、L−ラムノース、ラフイ
ノース及びセルロースは利用しない。 (5) 細胞壁のジアミノピメリン酸の分析 細胞壁の構成アミノ酸の一つであるジアミノ
ピメリン酸をテイ・ハセガワら:ジヤーナル・
オブ・ザ・ジエネラル・エンド・アプライド・
マイクロバイオロジー(T.Hasegawa、et al.、
J.Gen.Appl.Microbicl.)29、319−322(1983)
の方法に準じて分析した結果は、LL−型であ
つた。 以上の結果を要約すると、446−S3の気菌糸は
単純分枝をなし、大部分がゆるく屈曲し、分生胞
子の着生部分は房状分枝を示し、輪生枝及びラセ
ン形成は認められず、胞子の表面は平滑である。
鞭毛や胞子嚢および菌核は認められない。種々の
培地上で、ごくうすい黄色ないし、ごくうすい緑
黄色から黄褐色、暗い黄褐色ないし灰黄色の基生
菌糸を形成し、気菌糸はごくうすい緑黄色、ごく
うすい黄緑色、ごくうすい黄色ないし、ごくうす
い赤味がかつた黄色を呈する。なお、ごくうすい
緑黄色、ごくうすい黄色、うすい緑黄色ないし、
にぶい黄色の溶解性色素を生ずる。15℃から45℃
で試験した結果、15℃から37℃の間において生育
し、40℃以上では生育しない。ゼラチンを液化
し、スキムミルクを凝固せず、ペプトン化する。
スターチをよく水解し、メラニン様色素を生成し
ない。 D−キシロース、D−グルコース、D−フラク
トース、D−マンニツト、D−ガラクトース及び
サリシンを利用し、シユークロース及びイノシト
ールの利用は疑わしく、 L−アラビノース、L−ラムノース、ラフイノ
ース及びセルロースは利用しない。 細胞壁のジアミノピメリン酸はLL−型である。 これらの結果から本菌株はストレプトミセス属
に属し、プリドハムとトレスナーの分類における
イエローシリーズに属することは明らかである。
そこでバージーズ・マニユアル・オブ・デターミ
ネイテイブ・バクテリオロジー第8版及びインタ
ーナシヨナル・ジヤーナル・オブ・システマテイ
ツク・バクテリオロジー、18巻、332頁によつて
比較した所、第1表に示した如く、ストレプトミ
セス・グリセウスの記載とよく一致する。しかし
ながら、新抗生物質446−S3−1を生産する点に
おいて明らかな相違が認められるので、446−S3
株はストレプトミセス・グリセウスに属する新菌
株とすることが妥当と結論し、ストレプトミセ
ス・グリセウス(Streptomyces griseus)446−
S3と命名した。
【表】
本発明に係る微生物、ストレプトミセス・グリ
セウス・446−S3は抗生物質を生産する能力を有
するものであり、以下その有用性について説明す
る。 ストレプトミセス・エスピー・446−S3(微工
研菌寄第7416号)を栄養源含有培地に接種して好
気的に発育させることによつて、抗生物質446−
S3−1を含有する培養物が得られる。栄養源と
しては放線菌の栄養源として公知のものを使用で
きる。例えば、市販されている殿粉、デキストリ
ン、マルトース、蔗糖、グルコース、グリセリ
ン、糖密などの炭水化物、あるいは有機酸、油脂
などの炭素源および脱脂大豆粉、大豆粉、綿実
粉、NZ−アミン、コーンスチープリカー、カゼ
イン水解物、デイステイラーズ・ソリユブル、魚
粉、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、硫酸アン
モニヤ、硝酸ソーダ、硫酸アンモニヤ、アンモニ
ヤなどの窒素源と、燐酸塩、マグネシウム塩、亜
鉛塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩
などの無機塩その他必要に応じて微量の金属塩を
加えることもできる。これらの物は生産菌が利用
し、抗生物質446−S3−1の生産に役立つ物であ
ればよく、放線菌の公知の培養材料はすべて用い
ることができる。抗生物質446−S3−1の能率的
な生産には液体培養が好ましく、培養温度は生産
菌が発育し抗生物質446−S3−1を生産する範囲
内であればよい。培養は普通の場合、抗生物質
446−S3−1が充分蓄積するまで続けられる。例
えばグリセリン1.8%、ポリペプトン0.6%、肉エ
キス0.5%、食塩0.3%からなる液体培地(PH7.0)
に寒天斜面培地で培養した446−S3株を接種し、
28゜±1℃で好気的に回転振盪培養を行うと、培
養2日目から目的とする抗生物質の蓄積がみら
れ、4日目ないし6日目に最高に達する。抗生物
質446−S3−1の定量には、試験菌としてミコバ
クテリウム・スメグマチス(Mycobacterium
smegmatis)ATCC607を使用する通常の円筒平
板法又はペーパーデイスク平板法を行なえばよ
い。 この様にして得られる培養物において、抗生物
質446−S3−1の大部分は培養液又は遠心上澄
液中に存在する。それらの溶液から抗生物質446
−S3−1を採取するには種々の方法が用いられ
る。即ち種々な吸着剤を用いて吸脱着をおこなう
方法、あるいは種々なイオン交換樹脂を用いて精
製する方法などを実施することができる。例え
ば、吸着剤として、多孔性非イオン性吸着樹脂で
あるダイヤイオンHP20(三菱化成工業社製、商
品名)を使用すると、抗生物質446−S3−1は
HP20に吸着され、アセトン水、メタノール水等
によつて溶出される。又弱酸性陽イオン交換樹脂
であるアンバーライトIRC−50(米国、ローム、
アンド・ハース社製、商品名)水素型に吸着さ
れ、希薄な酸、例えば0.05N塩酸で溶出される。
このような方法で得られた抗生物質446−S3−1
の粗粉末は例えばクロロホルム、メタノール、ベ
ンゼン、酢酸エチル、アセトン等の溶媒の、適当
な組み合わせよりなる混合溶媒系を用いたシリカ
ゲル・カラムクロマトグラフ法によつて精製する
ことができる。そのほかに、クロマトグラフ用の
弱酸性陽イオン交換樹脂、例えばアンバーライト
CG−50(米国、ローム・アンド・ハース社製、商
品名)水素型や、ゲル過クロマトグラフ用樹
脂、例えばトヨパールHW−40(東洋曹達工業社
製、商品名)を用いて精製することもできる。ま
た、含水アルコールやアルコールと酢酸エチル等
の混合溶媒を用いて再結晶を繰返して高純度の抗
生物質446−S3−1を得ることも出来る。 次に、本発明に係る微生物の使用例を例示す
る。 使用例 1 ストレプトミセス・エスピー・446−S3株
(Streptomyces sp.446−S3)(微工研菌寄第7416
号)の斜面培養を種菌とし、培地としてグリセロ
ール1.8%、ポリペプトン0.6%、牛肉エキス0.5
%、塩化ナトリウム0.3%の組成のものをPH6.9に
調整した後、121℃で15分間滅菌したものを用い
た。種菌、一白金耳を、500ml容エルレンマイヤ
ーフラスコに入れた上記の、培地100mlに接種し、
28℃で2日間振盪培養した。この種培養液を、
100mlの前記培地を含む500ml容エルレンマイヤー
フラスコ25本に各3%の割合で接種し、28℃で6
日間回転振盪培養機(180回転毎分)で培養した。 500ml容エルレンマイヤーフラスコ25本分の培
養物を合して得た培養物2.5を、2N−塩酸でPH
7に調整後、遠心分離した。得られた上澄液をダ
イヤイオンHP20樹脂のカラム(200ml)に通し、
目的物質を吸着させ、水洗後1000mlの50%含水ア
セトンで溶出した。溶出して得られた活性区分
200mlを減圧下で濃縮し、さらに凍結乾燥して褐
色粉末1.80gを得た。この褐色粉末をメタノール
を用いて充填したトヨパールHW−40Fゲルのカ
ラム(東洋曹達工業社製、450ml)にのせ、メタ
ノールで展開溶出し、活性分画(分画番号12番〜
14番、20ml/分画)を得た。この活性分画60mlを
減圧下で蒸発乾固し、褐色固形物0.50gを得た。
得られた褐色固形物、0.50gを少量のメタノール
に溶かし、クロロホルムで充填したシリカゲルの
カラム(和光純薬工業社製ワコーゲルC−200、
400ml)にのせ、クロロホルムで展開し、次にク
ロロホルム:メタノール(3:1)の混合溶媒で
展開溶出して、活性分画(分画番号25番〜36番、
10ml/分画)を得た。この活性分画120mlを減圧
下で蒸発乾固し、淡黄色粉末200mlを得た。これ
をさらにクロロホルムで充填したシリカゲルのカ
ラム(150ml)にのせ、クロロホルムで展開し、
次にクロロホルム:メタノール(5:1)、クロ
ロホルム:メタノール(3:1)の混合溶媒を用
いて順次展開溶出した。この活性区分30mlを減圧
下で濃縮し、酢酸エチルを加えることによつて得
られた沈殿を別し、乾燥して抗生物質446−S3
−1の白色粉末180mgを得た。このものの理化学
的性質は次の通りであつた。 (1) 元素分析値 C 48.50%、H 5.49%、 O 33.71%、N 12.30%。 (2) 分子量 二次イオンマススペクトル(Sl−MS)分析
において、質量数570に(M+H)+、592に(M
+Na)+、608に(M+K)+が観測されることに
より分子量は569と結論される。 (3) 融点: 173−176℃ (4) 紫外線吸収スペクトル: メタノール中での吸収極大(λMeOH naxnm
(ε))は214(16200)、257(肩9800)を示す。第
1図のとおりである。 (5) 赤外部吸収スペクトル: KBrで測定した赤外部吸収スペクトラムは
第2図に示す通りである。吸収極大を示す波長
はつぎの通りである。単位はcm-1。3400、
2930、1680、1515、1270、1100。 (6) 溶剤に対する溶解性: 水、およびメタノールにきわめてよく溶け、
エタノール、アセトンに溶け、クロロホルムに
やや溶け、酢酸エチル、ベンゼン、n−ヘキサ
ンに不溶である。 (7) 呈色反応: (陽性)過マンガン酸カリウム反応、モーリ
ツシユ反応 (陰性)アンスロン反応、アニリン水素フタ
ル酸塩反応、塩化第二鉄反応、ニンヒドリン反
応 (8) 塩基性、中性、酸性の区分: 弱酸性 (9) 物質の色: 白色 (10) Rf値: シリカゲル薄層クロマトグラフイー(メルク
社製TLCプレート、シリカゲル60F254、厚さ
0.25mm)を通常の方法で行なつた時のRf値は、
次のとおりである。 Rf値 (イ) クロロホルム:メタノール(2:1) 0.43 (ロ) ベンゼン:メタノール(2:1) 0.21 (ハ) n−ブタノール:酢酸:水(3:1:1) 0.43 (11) 酸加水分解物中にウラシルおよびリジンが
存在する。 (12) 1HNMR(400MHz、D2O)δ(ppm);1.37
(1H)、1.64(1H)、1.78(1H)、1.84(1H)、1.93
(1H)、2.00(1H)、3.3(1H)、3.32(3H、s)、
3.77(1H、t)、4.23(1H)、4.4(1H、t)、4.50
(1H、t)、4.53(1H)、4.65(1H)、4.80(1H)、
5.4(1H、d)、5.78(1H、d)、5.88(1H、d)、
6.04(1H)、7.78(1H、d)、 (13) 13C NMR(100MHz、D2O)δ(ppm);
28.38(t)、28.61(t)、31.33(t)、42.33(t)
、
53.10(d)、58.70(q)、62.72(d)、65.72(d)、72.80
(d)、76.42(d)、78.97(d)、82.39(d)、90.71(d)、
100.00(d)、102.48(d)、109.92(d)、141.45(d)、
142.06(s)、151.62(s)、161.74(s)、166.30
(s)、173.20(s)、176.47(s)。 使用例 2 種菌として、使用例1の培地で培養した種培養
液2mlの予め滅菌した40%シユークロース水溶液
2mlの入つたスクリユープラグ付試験管に加えて
混合し、−80℃に凍結保存したものを用いた。こ
の種培養液を室温に戻し、使用例1の培地100ml
が入つた500ml容エルレンマイヤーフラスコに接
種し、28℃で1日間振盪培養した。この種培養液
を100mlの培地が入つた500ml容エルレンマイヤー
フラスコ50本に各3%の割合で接種し、28℃で6
日間振盪培養を行なつた。この場合、培地として
は、グリセロール2.0%、グルコース0.5%、ポリ
ペプトン0.6%、牛肉エキス0.5%、塩化ナトリウ
ム0.3%の組成のものをPH6.9に調整した後、121
℃で15分間滅菌して用いた。 得られた培養地5.0を遠心分離し、培養上清
を得た。これをダイヤイオンHP20樹脂のカラム
(500ml)に通して目的物質を吸着させ、水洗後、
1.5の50%含水アセトンで溶出して、得られた
活性区分550mlの減圧下で蒸留してアセトンを留
去し、その後、凍結乾燥して褐色粉末3.5gを得
た。これをメタノールに溶かしてクロロホルムで
充填したシリカゲルのカラム(700ml)にのせ、
クロロホルムで展開し、次にクロロホルム:メタ
ノール(5:1)、クロロホルム:メタノール
(3:1)の混合溶媒を用いて順に展開溶出し、
活性分画(分画番号210番〜240番、20ml/分画)
を得た。この活性分画を減圧下で濃縮し、酢酸エ
チルを加えることによつて得られた白色沈殿を
別し、減圧下で乾燥することにより淡黄色粉末
0.90gを得た。これを水に溶かしてPHを7.5に調
整した後、弱酸性陽イオン交換樹脂アンバーライ
トCG−50(水素型、250ml)に通して目的物質を
吸着させた。次に、水で洗浄し、さらに0.05N−
塩酸で溶出し、活性区分330mlを得た。得られた
活性区分を減圧下で20mlまで濃縮し、これを水で
充填したトヨパールHW−40Fのカラム(340ml)
にのせ、水で展開溶出し、活性区分50mlを得た。
これを凍結乾燥し、抗生物質446−S3−1の白色
粉末390mgを得た。このものの理化学的物質は前
記の理化学的性質と一致した。 上記抗生物質446−S3−1の生物学的性質は次
の如くである。 (1) 抗菌性 日本化学療法学会制定の方法〔最小発育阻止
濃度(MIC)測定法再改訂について(ケモセ
ラピー、29、76−79、1981)〕に準じて、寒天
希釈法によつて測定したバクテリアに対する最
小発育阻止濃度(MIC)は第2表のとおりで
ある。
セウス・446−S3は抗生物質を生産する能力を有
するものであり、以下その有用性について説明す
る。 ストレプトミセス・エスピー・446−S3(微工
研菌寄第7416号)を栄養源含有培地に接種して好
気的に発育させることによつて、抗生物質446−
S3−1を含有する培養物が得られる。栄養源と
しては放線菌の栄養源として公知のものを使用で
きる。例えば、市販されている殿粉、デキストリ
ン、マルトース、蔗糖、グルコース、グリセリ
ン、糖密などの炭水化物、あるいは有機酸、油脂
などの炭素源および脱脂大豆粉、大豆粉、綿実
粉、NZ−アミン、コーンスチープリカー、カゼ
イン水解物、デイステイラーズ・ソリユブル、魚
粉、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、硫酸アン
モニヤ、硝酸ソーダ、硫酸アンモニヤ、アンモニ
ヤなどの窒素源と、燐酸塩、マグネシウム塩、亜
鉛塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩
などの無機塩その他必要に応じて微量の金属塩を
加えることもできる。これらの物は生産菌が利用
し、抗生物質446−S3−1の生産に役立つ物であ
ればよく、放線菌の公知の培養材料はすべて用い
ることができる。抗生物質446−S3−1の能率的
な生産には液体培養が好ましく、培養温度は生産
菌が発育し抗生物質446−S3−1を生産する範囲
内であればよい。培養は普通の場合、抗生物質
446−S3−1が充分蓄積するまで続けられる。例
えばグリセリン1.8%、ポリペプトン0.6%、肉エ
キス0.5%、食塩0.3%からなる液体培地(PH7.0)
に寒天斜面培地で培養した446−S3株を接種し、
28゜±1℃で好気的に回転振盪培養を行うと、培
養2日目から目的とする抗生物質の蓄積がみら
れ、4日目ないし6日目に最高に達する。抗生物
質446−S3−1の定量には、試験菌としてミコバ
クテリウム・スメグマチス(Mycobacterium
smegmatis)ATCC607を使用する通常の円筒平
板法又はペーパーデイスク平板法を行なえばよ
い。 この様にして得られる培養物において、抗生物
質446−S3−1の大部分は培養液又は遠心上澄
液中に存在する。それらの溶液から抗生物質446
−S3−1を採取するには種々の方法が用いられ
る。即ち種々な吸着剤を用いて吸脱着をおこなう
方法、あるいは種々なイオン交換樹脂を用いて精
製する方法などを実施することができる。例え
ば、吸着剤として、多孔性非イオン性吸着樹脂で
あるダイヤイオンHP20(三菱化成工業社製、商
品名)を使用すると、抗生物質446−S3−1は
HP20に吸着され、アセトン水、メタノール水等
によつて溶出される。又弱酸性陽イオン交換樹脂
であるアンバーライトIRC−50(米国、ローム、
アンド・ハース社製、商品名)水素型に吸着さ
れ、希薄な酸、例えば0.05N塩酸で溶出される。
このような方法で得られた抗生物質446−S3−1
の粗粉末は例えばクロロホルム、メタノール、ベ
ンゼン、酢酸エチル、アセトン等の溶媒の、適当
な組み合わせよりなる混合溶媒系を用いたシリカ
ゲル・カラムクロマトグラフ法によつて精製する
ことができる。そのほかに、クロマトグラフ用の
弱酸性陽イオン交換樹脂、例えばアンバーライト
CG−50(米国、ローム・アンド・ハース社製、商
品名)水素型や、ゲル過クロマトグラフ用樹
脂、例えばトヨパールHW−40(東洋曹達工業社
製、商品名)を用いて精製することもできる。ま
た、含水アルコールやアルコールと酢酸エチル等
の混合溶媒を用いて再結晶を繰返して高純度の抗
生物質446−S3−1を得ることも出来る。 次に、本発明に係る微生物の使用例を例示す
る。 使用例 1 ストレプトミセス・エスピー・446−S3株
(Streptomyces sp.446−S3)(微工研菌寄第7416
号)の斜面培養を種菌とし、培地としてグリセロ
ール1.8%、ポリペプトン0.6%、牛肉エキス0.5
%、塩化ナトリウム0.3%の組成のものをPH6.9に
調整した後、121℃で15分間滅菌したものを用い
た。種菌、一白金耳を、500ml容エルレンマイヤ
ーフラスコに入れた上記の、培地100mlに接種し、
28℃で2日間振盪培養した。この種培養液を、
100mlの前記培地を含む500ml容エルレンマイヤー
フラスコ25本に各3%の割合で接種し、28℃で6
日間回転振盪培養機(180回転毎分)で培養した。 500ml容エルレンマイヤーフラスコ25本分の培
養物を合して得た培養物2.5を、2N−塩酸でPH
7に調整後、遠心分離した。得られた上澄液をダ
イヤイオンHP20樹脂のカラム(200ml)に通し、
目的物質を吸着させ、水洗後1000mlの50%含水ア
セトンで溶出した。溶出して得られた活性区分
200mlを減圧下で濃縮し、さらに凍結乾燥して褐
色粉末1.80gを得た。この褐色粉末をメタノール
を用いて充填したトヨパールHW−40Fゲルのカ
ラム(東洋曹達工業社製、450ml)にのせ、メタ
ノールで展開溶出し、活性分画(分画番号12番〜
14番、20ml/分画)を得た。この活性分画60mlを
減圧下で蒸発乾固し、褐色固形物0.50gを得た。
得られた褐色固形物、0.50gを少量のメタノール
に溶かし、クロロホルムで充填したシリカゲルの
カラム(和光純薬工業社製ワコーゲルC−200、
400ml)にのせ、クロロホルムで展開し、次にク
ロロホルム:メタノール(3:1)の混合溶媒で
展開溶出して、活性分画(分画番号25番〜36番、
10ml/分画)を得た。この活性分画120mlを減圧
下で蒸発乾固し、淡黄色粉末200mlを得た。これ
をさらにクロロホルムで充填したシリカゲルのカ
ラム(150ml)にのせ、クロロホルムで展開し、
次にクロロホルム:メタノール(5:1)、クロ
ロホルム:メタノール(3:1)の混合溶媒を用
いて順次展開溶出した。この活性区分30mlを減圧
下で濃縮し、酢酸エチルを加えることによつて得
られた沈殿を別し、乾燥して抗生物質446−S3
−1の白色粉末180mgを得た。このものの理化学
的性質は次の通りであつた。 (1) 元素分析値 C 48.50%、H 5.49%、 O 33.71%、N 12.30%。 (2) 分子量 二次イオンマススペクトル(Sl−MS)分析
において、質量数570に(M+H)+、592に(M
+Na)+、608に(M+K)+が観測されることに
より分子量は569と結論される。 (3) 融点: 173−176℃ (4) 紫外線吸収スペクトル: メタノール中での吸収極大(λMeOH naxnm
(ε))は214(16200)、257(肩9800)を示す。第
1図のとおりである。 (5) 赤外部吸収スペクトル: KBrで測定した赤外部吸収スペクトラムは
第2図に示す通りである。吸収極大を示す波長
はつぎの通りである。単位はcm-1。3400、
2930、1680、1515、1270、1100。 (6) 溶剤に対する溶解性: 水、およびメタノールにきわめてよく溶け、
エタノール、アセトンに溶け、クロロホルムに
やや溶け、酢酸エチル、ベンゼン、n−ヘキサ
ンに不溶である。 (7) 呈色反応: (陽性)過マンガン酸カリウム反応、モーリ
ツシユ反応 (陰性)アンスロン反応、アニリン水素フタ
ル酸塩反応、塩化第二鉄反応、ニンヒドリン反
応 (8) 塩基性、中性、酸性の区分: 弱酸性 (9) 物質の色: 白色 (10) Rf値: シリカゲル薄層クロマトグラフイー(メルク
社製TLCプレート、シリカゲル60F254、厚さ
0.25mm)を通常の方法で行なつた時のRf値は、
次のとおりである。 Rf値 (イ) クロロホルム:メタノール(2:1) 0.43 (ロ) ベンゼン:メタノール(2:1) 0.21 (ハ) n−ブタノール:酢酸:水(3:1:1) 0.43 (11) 酸加水分解物中にウラシルおよびリジンが
存在する。 (12) 1HNMR(400MHz、D2O)δ(ppm);1.37
(1H)、1.64(1H)、1.78(1H)、1.84(1H)、1.93
(1H)、2.00(1H)、3.3(1H)、3.32(3H、s)、
3.77(1H、t)、4.23(1H)、4.4(1H、t)、4.50
(1H、t)、4.53(1H)、4.65(1H)、4.80(1H)、
5.4(1H、d)、5.78(1H、d)、5.88(1H、d)、
6.04(1H)、7.78(1H、d)、 (13) 13C NMR(100MHz、D2O)δ(ppm);
28.38(t)、28.61(t)、31.33(t)、42.33(t)
、
53.10(d)、58.70(q)、62.72(d)、65.72(d)、72.80
(d)、76.42(d)、78.97(d)、82.39(d)、90.71(d)、
100.00(d)、102.48(d)、109.92(d)、141.45(d)、
142.06(s)、151.62(s)、161.74(s)、166.30
(s)、173.20(s)、176.47(s)。 使用例 2 種菌として、使用例1の培地で培養した種培養
液2mlの予め滅菌した40%シユークロース水溶液
2mlの入つたスクリユープラグ付試験管に加えて
混合し、−80℃に凍結保存したものを用いた。こ
の種培養液を室温に戻し、使用例1の培地100ml
が入つた500ml容エルレンマイヤーフラスコに接
種し、28℃で1日間振盪培養した。この種培養液
を100mlの培地が入つた500ml容エルレンマイヤー
フラスコ50本に各3%の割合で接種し、28℃で6
日間振盪培養を行なつた。この場合、培地として
は、グリセロール2.0%、グルコース0.5%、ポリ
ペプトン0.6%、牛肉エキス0.5%、塩化ナトリウ
ム0.3%の組成のものをPH6.9に調整した後、121
℃で15分間滅菌して用いた。 得られた培養地5.0を遠心分離し、培養上清
を得た。これをダイヤイオンHP20樹脂のカラム
(500ml)に通して目的物質を吸着させ、水洗後、
1.5の50%含水アセトンで溶出して、得られた
活性区分550mlの減圧下で蒸留してアセトンを留
去し、その後、凍結乾燥して褐色粉末3.5gを得
た。これをメタノールに溶かしてクロロホルムで
充填したシリカゲルのカラム(700ml)にのせ、
クロロホルムで展開し、次にクロロホルム:メタ
ノール(5:1)、クロロホルム:メタノール
(3:1)の混合溶媒を用いて順に展開溶出し、
活性分画(分画番号210番〜240番、20ml/分画)
を得た。この活性分画を減圧下で濃縮し、酢酸エ
チルを加えることによつて得られた白色沈殿を
別し、減圧下で乾燥することにより淡黄色粉末
0.90gを得た。これを水に溶かしてPHを7.5に調
整した後、弱酸性陽イオン交換樹脂アンバーライ
トCG−50(水素型、250ml)に通して目的物質を
吸着させた。次に、水で洗浄し、さらに0.05N−
塩酸で溶出し、活性区分330mlを得た。得られた
活性区分を減圧下で20mlまで濃縮し、これを水で
充填したトヨパールHW−40Fのカラム(340ml)
にのせ、水で展開溶出し、活性区分50mlを得た。
これを凍結乾燥し、抗生物質446−S3−1の白色
粉末390mgを得た。このものの理化学的物質は前
記の理化学的性質と一致した。 上記抗生物質446−S3−1の生物学的性質は次
の如くである。 (1) 抗菌性 日本化学療法学会制定の方法〔最小発育阻止
濃度(MIC)測定法再改訂について(ケモセ
ラピー、29、76−79、1981)〕に準じて、寒天
希釈法によつて測定したバクテリアに対する最
小発育阻止濃度(MIC)は第2表のとおりで
ある。
【表】
【表】
なお、アスペルジラス・オリゼ
(Aspergillus oryzae)IFO5239、ペリシリウ
ム・クリソゲナム(Penicillium
chrysogenum)ATCC1002、カンジダ・アル
ビカンス(Candida albicans)3147及びサツ
カロミセス・セレビシエ(Sacchamyces
cerevisiae)IFO0205などの真菌に対する最小
発育阻止濃度はいずれも100mcg/ml以上であ
る。 (2) 毒性 マウスの静脈内に生理食塩水溶液を投与した
場合、1000mg/Kgで全く毒性を示さなかつた。 以上の如く抗生物質446−S3−1は主として連
鎖状球菌および抗菌性菌に有効であり、毒性は極
めて少ないので、ヒト、動物などの感染症の治療
薬その他の用途が期待される。 上記の理化学的性質および生物学的性質を既知
抗生物質のそれらと比較した結果、該当する物質
が見当たらないので、抗生物質446−S3−1を新
抗生物質と判定した。 更に、 1H−NMR、 13C−NMRおよび酸加水
分解物のアミノ酸分析により、抗生物質446−S3
−1はウラシル基を含み、又リジン単位の残基を
含有する、いわゆるヌクレオシド抗生物質である
ことが確認された。一方、既知のヌクレオシド抗
生物質の長に中には、リジンを含む物質は存在し
ないことから446−S3−1は新規な抗生物質と判
定し得る。
(Aspergillus oryzae)IFO5239、ペリシリウ
ム・クリソゲナム(Penicillium
chrysogenum)ATCC1002、カンジダ・アル
ビカンス(Candida albicans)3147及びサツ
カロミセス・セレビシエ(Sacchamyces
cerevisiae)IFO0205などの真菌に対する最小
発育阻止濃度はいずれも100mcg/ml以上であ
る。 (2) 毒性 マウスの静脈内に生理食塩水溶液を投与した
場合、1000mg/Kgで全く毒性を示さなかつた。 以上の如く抗生物質446−S3−1は主として連
鎖状球菌および抗菌性菌に有効であり、毒性は極
めて少ないので、ヒト、動物などの感染症の治療
薬その他の用途が期待される。 上記の理化学的性質および生物学的性質を既知
抗生物質のそれらと比較した結果、該当する物質
が見当たらないので、抗生物質446−S3−1を新
抗生物質と判定した。 更に、 1H−NMR、 13C−NMRおよび酸加水
分解物のアミノ酸分析により、抗生物質446−S3
−1はウラシル基を含み、又リジン単位の残基を
含有する、いわゆるヌクレオシド抗生物質である
ことが確認された。一方、既知のヌクレオシド抗
生物質の長に中には、リジンを含む物質は存在し
ないことから446−S3−1は新規な抗生物質と判
定し得る。
第1図は抗生物質、446−S3−1の紫外線吸収
スペクトル(メタノール中で測定)を、第2図は
赤外線吸収スペクトル(KBr法)を示す。
スペクトル(メタノール中で測定)を、第2図は
赤外線吸収スペクトル(KBr法)を示す。
Claims (1)
- 1 抗生物質446−S3−1を生産する能力のある
ストレプトミセス・グリセウス・446−S3微工研
菌寄第7416号。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59126765A JPS615778A (ja) | 1984-06-20 | 1984-06-20 | ストレプトミセス・グリセウス・446−s3 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59126765A JPS615778A (ja) | 1984-06-20 | 1984-06-20 | ストレプトミセス・グリセウス・446−s3 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS615778A JPS615778A (ja) | 1986-01-11 |
| JPH0380473B2 true JPH0380473B2 (ja) | 1991-12-25 |
Family
ID=14943368
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59126765A Granted JPS615778A (ja) | 1984-06-20 | 1984-06-20 | ストレプトミセス・グリセウス・446−s3 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS615778A (ja) |
-
1984
- 1984-06-20 JP JP59126765A patent/JPS615778A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS615778A (ja) | 1986-01-11 |
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