JPH0423007B2 - - Google Patents
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- JPH0423007B2 JPH0423007B2 JP59216386A JP21638684A JPH0423007B2 JP H0423007 B2 JPH0423007 B2 JP H0423007B2 JP 59216386 A JP59216386 A JP 59216386A JP 21638684 A JP21638684 A JP 21638684A JP H0423007 B2 JPH0423007 B2 JP H0423007B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dope
- fibers
- weight
- polyamide
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、改良された機械的性質を有する芳香
族ポリアミド繊維の製造法に関するものである。
更に詳しくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属のハロゲン化物及びアミド系溶媒を成分とする
光学異方性ドープから、紡糸したままで機械的性
質、特に高ヤング率の芳香族ポリアミド繊維を製
造する方法に関するものである。 従来の技術 芳香族ポリアミドは既に公知のポリマーであ
り、これから得られる繊維は、剛直な分子構造を
もつため耐熱性及び機械的性質に優れていること
も既に公知である。特開昭47−39458号公報によ
ると、限られたポリマー固有粘度の芳香族ポリア
ミド系ポリマーを、硫酸を溶媒とし、ある特定の
ポリマー濃度のドープとして、空中吐出湿式紡糸
することにより、紡糸したままで、即ち延伸、ま
たは熱処理を行なわないままで、異例に高い引張
強度及びヤング率を有する繊維が得られることが
記載されている。 しかし、これらの芳香族ポリアミド系繊維は紡
糸されままでヤング率が異例に高いとは言うもの
の、特に強靭さが要求される、例えば航空機、宇
宙材料等の高度な複合強化材料としての用途で
は、セラミツクス、グラフアイト、ボロン等に比
較して、ヤング率が未だ充分ではなく、そのまま
では用いられない。そのために、強化プラスチツ
ク複合材料として有用な、改良された、高ヤング
率繊維を得ることを目的として、紡糸されたまま
の繊維を緊張下に加熱処理して、さらにヤング率
を向上させる方法が特開昭47−43419号に開示さ
れている。 しかしながら、かかる熱処理方法は、高度な複
合材料に用いられる繊維とするために、一旦紡糸
して得られた繊維を再度熱処理に供することによ
つて生産性が極度に低下し、更に、加熱延伸によ
り固有粘度の低下、引張強度の低下を引きおこす
という大きな欠点を有していた。 また、パラ配向性の芳香族ポリアミドの高ヤン
グ率繊維を得る方法が特開昭52−12325号公報お
よび特開昭52−12326号公報に開示されており、
これらの公報によれば、空中吐出湿式紡糸したま
まの凝固糸を予備延伸後、さらに300℃以上の高
温度で熱処理することにより、高強度、高ヤング
率を有する繊維が得られるとされている。 上述の方法によれば、100g/d以上の高いヤ
ング率を有する繊維が得られるものの、ヤング率
を上げるために予備延伸と熱処理との2つの工程
が必要となり、装置が複雑となる。また、熱処理
を300℃以上の高温で行うため、エネルギー消費
量が大きいという重大な欠点があつた。 一般に繊維のヤング率は、X線回折等により測
定される結晶配向性に対応していることは知られ
ており、結晶配向性を向上せしめる方法として、
熱延伸等の処理が有力であることが提案されて来
た。芳香族ポリアミドからなる繊維についても同
様に、前述の如く一旦紡糸して得られた繊維を加
熱雰囲気中で延伸する方法がヤング率の向上に極
めて有力であることが開示されている。一方、紡
糸過程において、引取り時の引力を増大させるこ
とにより、延伸工程と同様の結晶配向性向上の効
果が認められるが、一般には引取り張力の増大に
よる繊維構造の破壊が併発された繊維の引張強度
が著しく低下するのが常であり、特にポリマー溶
液を凝固浴中に導く湿式紡糸法においては顕著に
引張強度が低下するとされて来た。 一方、パラ配向性の芳香族ポリアミドの溶解性
は極端に悪く、唯一の良溶媒系としては濃硫酸又
はその類似化合物が知られているにすぎない。例
えば特開昭47−39458号公報では、少なくとも98
%濃度の硫酸及びクロル硫酸、フルオロ硫酸及び
これらの酸の混合物、あるいは必要に応じ、これ
らの酸に弗化水素酸、ハロゲン化アルキルスルホ
ン酸、ハロゲン化芳香族スルホン酸、ハロゲン化
酢酸、ハロゲン化低級アルキルアルコール及びハ
ロゲン化されたケトン又はアルデヒド、トリフル
オルメタンスルホン酸、スルホン、塩素化フエノ
ール及びニトロベンゼンを添加剤として、溶媒及
び添加剤の全重量の約30%まで含有する混合物を
溶媒として、これとパラ配向性の芳香族ポリアミ
ドとから光学異方性ドープをつくり、そのドープ
から繊維又はフイルムを得ている。かかる硫酸系
ドープから機械的性質の優れた繊維又はフイルム
等の成形品を得る為には、実際上、高重合度のパ
ラ配向性芳香族ポリアミドを高濃度に溶解したド
ープが要求されるが、ドープ濃度の増大に伴つて
成形性が低下するものであつた。 これに対して溶解性及び成形性を高める方法と
して、パラ配向性芳香族ポリアミド、硫酸、及び
金属フツ化物からなるドープ組成物とすることが
提案(特開昭50−4148号公報)されたが、かかる
ドープにあつては、溶解性と共にパラ配向性芳香
族ポリアミドの分解も促進され、重合度が低下す
る結果、充分な効果を発揮するのには至らないも
のであつた。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、パラ配向性芳香族ポリアミドの
高濃度硫酸系ドープの成形性について研究を進め
る過程で、意外なことに、従来加えることによつ
てその溶解性が低下するものと予測されていた、
金属ハロゲン化物及びアミド系溶媒の両方を、特
定の量加えることによつて、溶解性を低下させる
こともなく、流動性、成形性に優れていることを
見い出し、更に該ドープから得られた繊維の配向
性が従来公知のドープから得られたものに対して
極めて優れたものであることを発見し、更に改良
研究を重ねた結果、「紡糸後の過度の延伸、熱処
理あるいは紡糸中での高度な緊張をかけることな
く、紡糸しただけで、極めて配向性に優れた高ヤ
ング率のポリアミド繊維を効率よく製造出来るこ
と」を見い出し本発明法を完成させたものであ
る。 発明の構成 即ち本発明は、次式の単位
族ポリアミド繊維の製造法に関するものである。
更に詳しくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属のハロゲン化物及びアミド系溶媒を成分とする
光学異方性ドープから、紡糸したままで機械的性
質、特に高ヤング率の芳香族ポリアミド繊維を製
造する方法に関するものである。 従来の技術 芳香族ポリアミドは既に公知のポリマーであ
り、これから得られる繊維は、剛直な分子構造を
もつため耐熱性及び機械的性質に優れていること
も既に公知である。特開昭47−39458号公報によ
ると、限られたポリマー固有粘度の芳香族ポリア
ミド系ポリマーを、硫酸を溶媒とし、ある特定の
ポリマー濃度のドープとして、空中吐出湿式紡糸
することにより、紡糸したままで、即ち延伸、ま
たは熱処理を行なわないままで、異例に高い引張
強度及びヤング率を有する繊維が得られることが
記載されている。 しかし、これらの芳香族ポリアミド系繊維は紡
糸されままでヤング率が異例に高いとは言うもの
の、特に強靭さが要求される、例えば航空機、宇
宙材料等の高度な複合強化材料としての用途で
は、セラミツクス、グラフアイト、ボロン等に比
較して、ヤング率が未だ充分ではなく、そのまま
では用いられない。そのために、強化プラスチツ
ク複合材料として有用な、改良された、高ヤング
率繊維を得ることを目的として、紡糸されたまま
の繊維を緊張下に加熱処理して、さらにヤング率
を向上させる方法が特開昭47−43419号に開示さ
れている。 しかしながら、かかる熱処理方法は、高度な複
合材料に用いられる繊維とするために、一旦紡糸
して得られた繊維を再度熱処理に供することによ
つて生産性が極度に低下し、更に、加熱延伸によ
り固有粘度の低下、引張強度の低下を引きおこす
という大きな欠点を有していた。 また、パラ配向性の芳香族ポリアミドの高ヤン
グ率繊維を得る方法が特開昭52−12325号公報お
よび特開昭52−12326号公報に開示されており、
これらの公報によれば、空中吐出湿式紡糸したま
まの凝固糸を予備延伸後、さらに300℃以上の高
温度で熱処理することにより、高強度、高ヤング
率を有する繊維が得られるとされている。 上述の方法によれば、100g/d以上の高いヤ
ング率を有する繊維が得られるものの、ヤング率
を上げるために予備延伸と熱処理との2つの工程
が必要となり、装置が複雑となる。また、熱処理
を300℃以上の高温で行うため、エネルギー消費
量が大きいという重大な欠点があつた。 一般に繊維のヤング率は、X線回折等により測
定される結晶配向性に対応していることは知られ
ており、結晶配向性を向上せしめる方法として、
熱延伸等の処理が有力であることが提案されて来
た。芳香族ポリアミドからなる繊維についても同
様に、前述の如く一旦紡糸して得られた繊維を加
熱雰囲気中で延伸する方法がヤング率の向上に極
めて有力であることが開示されている。一方、紡
糸過程において、引取り時の引力を増大させるこ
とにより、延伸工程と同様の結晶配向性向上の効
果が認められるが、一般には引取り張力の増大に
よる繊維構造の破壊が併発された繊維の引張強度
が著しく低下するのが常であり、特にポリマー溶
液を凝固浴中に導く湿式紡糸法においては顕著に
引張強度が低下するとされて来た。 一方、パラ配向性の芳香族ポリアミドの溶解性
は極端に悪く、唯一の良溶媒系としては濃硫酸又
はその類似化合物が知られているにすぎない。例
えば特開昭47−39458号公報では、少なくとも98
%濃度の硫酸及びクロル硫酸、フルオロ硫酸及び
これらの酸の混合物、あるいは必要に応じ、これ
らの酸に弗化水素酸、ハロゲン化アルキルスルホ
ン酸、ハロゲン化芳香族スルホン酸、ハロゲン化
酢酸、ハロゲン化低級アルキルアルコール及びハ
ロゲン化されたケトン又はアルデヒド、トリフル
オルメタンスルホン酸、スルホン、塩素化フエノ
ール及びニトロベンゼンを添加剤として、溶媒及
び添加剤の全重量の約30%まで含有する混合物を
溶媒として、これとパラ配向性の芳香族ポリアミ
ドとから光学異方性ドープをつくり、そのドープ
から繊維又はフイルムを得ている。かかる硫酸系
ドープから機械的性質の優れた繊維又はフイルム
等の成形品を得る為には、実際上、高重合度のパ
ラ配向性芳香族ポリアミドを高濃度に溶解したド
ープが要求されるが、ドープ濃度の増大に伴つて
成形性が低下するものであつた。 これに対して溶解性及び成形性を高める方法と
して、パラ配向性芳香族ポリアミド、硫酸、及び
金属フツ化物からなるドープ組成物とすることが
提案(特開昭50−4148号公報)されたが、かかる
ドープにあつては、溶解性と共にパラ配向性芳香
族ポリアミドの分解も促進され、重合度が低下す
る結果、充分な効果を発揮するのには至らないも
のであつた。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、パラ配向性芳香族ポリアミドの
高濃度硫酸系ドープの成形性について研究を進め
る過程で、意外なことに、従来加えることによつ
てその溶解性が低下するものと予測されていた、
金属ハロゲン化物及びアミド系溶媒の両方を、特
定の量加えることによつて、溶解性を低下させる
こともなく、流動性、成形性に優れていることを
見い出し、更に該ドープから得られた繊維の配向
性が従来公知のドープから得られたものに対して
極めて優れたものであることを発見し、更に改良
研究を重ねた結果、「紡糸後の過度の延伸、熱処
理あるいは紡糸中での高度な緊張をかけることな
く、紡糸しただけで、極めて配向性に優れた高ヤ
ング率のポリアミド繊維を効率よく製造出来るこ
と」を見い出し本発明法を完成させたものであ
る。 発明の構成 即ち本発明は、次式の単位
【式】
及び
【式】
(上式中、単位及びは、これが重合体中に存
在する場合には実質的に当モル量で存在し、基
R、R′及びR″は同一でも異なつてもよく、且つ
2価の基を表わし、nは0又は整数1であり、重
合体中の全部の基R、R′及びR″の全体の少なく
とも約95モル%は、延鎖結合を有する1個の硬い
基又は延鎖結合によつて互いに直接又はアゾ又は
アゾキシ基を介して結合している一連のそのよう
な硬い基からなる。)からなる群より選択された
反復単位から実質的になる固有粘度が3.0以上の
ポリアミドから繊維を製造するにあたり、上記ポ
リアミド14〜20重量部、アルカリ金属又はアルカ
リ土類金属のハロゲン化物0.014〜1重量部、ア
ミド系溶媒0.014〜1重量部及び98重量%以上100
重量%以下の濃度の硫酸78〜86重量部とから光学
異方性ドープを調製し、該ドープをドラフト5.8
以上で湿式紡糸し、紡糸したままで22.6°以下の
配向角を有する繊維にすることを特徴とする高ヤ
ング率のポリアミド繊維の製造法である。 好ましい態様 本発明に用いられるポリアミドは、次式の基
在する場合には実質的に当モル量で存在し、基
R、R′及びR″は同一でも異なつてもよく、且つ
2価の基を表わし、nは0又は整数1であり、重
合体中の全部の基R、R′及びR″の全体の少なく
とも約95モル%は、延鎖結合を有する1個の硬い
基又は延鎖結合によつて互いに直接又はアゾ又は
アゾキシ基を介して結合している一連のそのよう
な硬い基からなる。)からなる群より選択された
反復単位から実質的になる固有粘度が3.0以上の
ポリアミドから繊維を製造するにあたり、上記ポ
リアミド14〜20重量部、アルカリ金属又はアルカ
リ土類金属のハロゲン化物0.014〜1重量部、ア
ミド系溶媒0.014〜1重量部及び98重量%以上100
重量%以下の濃度の硫酸78〜86重量部とから光学
異方性ドープを調製し、該ドープをドラフト5.8
以上で湿式紡糸し、紡糸したままで22.6°以下の
配向角を有する繊維にすることを特徴とする高ヤ
ング率のポリアミド繊維の製造法である。 好ましい態様 本発明に用いられるポリアミドは、次式の基
【式】
及び
【式】
(上式中、単位及びは、それが重合体中に存
在する場合には実質的に当モル量で存在し、基
R、R′及びR″は同一でも異なつてもよく、かつ
2価の基を表わし、nは0又は整数であり、重合
体中のすべての基R、R′及びR″の少なくとも約
95モル%は、延鎖結合を有する1個の硬い基又は
延鎖結合によつて互いに直接結合している一連の
そのような硬い基からなつている。)からなる群
より選択された反復単位から実質的になつてい
る。更に、アゾ基−N−N−及びアゾキシ基
在する場合には実質的に当モル量で存在し、基
R、R′及びR″は同一でも異なつてもよく、かつ
2価の基を表わし、nは0又は整数であり、重合
体中のすべての基R、R′及びR″の少なくとも約
95モル%は、延鎖結合を有する1個の硬い基又は
延鎖結合によつて互いに直接結合している一連の
そのような硬い基からなつている。)からなる群
より選択された反復単位から実質的になつてい
る。更に、アゾ基−N−N−及びアゾキシ基
【式】は、2個の硬い環式基を結合させる
のに役立つことができる。かくして重合体の実質
的部分は、堅固な鎖を与える(nが0の場合のポ
リオキサミド単位を含む)ポリアミド単位からな
つている。 ここに「硬い基」という用語は、(a)環式基:単
一環式又は融合多環式芳香族炭素環又はヘテロ環
基、トランス−1,4−シクロヘキシレン
的部分は、堅固な鎖を与える(nが0の場合のポ
リオキサミド単位を含む)ポリアミド単位からな
つている。 ここに「硬い基」という用語は、(a)環式基:単
一環式又は融合多環式芳香族炭素環又はヘテロ環
基、トランス−1,4−シクロヘキシレン
【式】及び1,4−(2、2、2)−ビシ
クロ−オクチレン、及び(b)線状不飽和基:ビニレ
ン−CH=CH−及びエチレン−C≡C−を意味
する。なお、線状不飽和基に直接結合したアミノ
基を含有する単量体は安定でなく、それ故にビニ
レン又はエチニレンは、R′又は
ン−CH=CH−及びエチレン−C≡C−を意味
する。なお、線状不飽和基に直接結合したアミノ
基を含有する単量体は安定でなく、それ故にビニ
レン又はエチニレンは、R′又は
【式】に結合し
た基R″の部分としては役に立ち得ないことが理
解されなければならない。 「延鎖結合」という用語は、実質的に共軸(例
えばp−フエニレン、
解されなければならない。 「延鎖結合」という用語は、実質的に共軸(例
えばp−フエニレン、
【式】における如
く)であるか、又は平行で(例えば1,5−ナフ
チレン
チレン
【式】及びトランス−1,4
−シクロヘキシレンにおける如く)、かつ逆方向
に向いている所の基の分子鎖を延ばす結合(分子
鎖を延ばしているかどうかは、実際に結合角をは
かることによつて決定される)を意味する。これ
らの重合体構造は、更にある種の強いプロトン酸
溶媒と混合した場合、異方性又は液体結晶性相を
形成するという特徴を有する。このことは、後で
詳細に説明する。 R、R′及びR″として適当である、好適な延鎖
結合を有する基は、トランス−1,4−シクロヘ
キシレン、1,4−フエニレン、1,5−ナフチ
レン、2,6−ナフチレン
に向いている所の基の分子鎖を延ばす結合(分子
鎖を延ばしているかどうかは、実際に結合角をは
かることによつて決定される)を意味する。これ
らの重合体構造は、更にある種の強いプロトン酸
溶媒と混合した場合、異方性又は液体結晶性相を
形成するという特徴を有する。このことは、後で
詳細に説明する。 R、R′及びR″として適当である、好適な延鎖
結合を有する基は、トランス−1,4−シクロヘ
キシレン、1,4−フエニレン、1,5−ナフチ
レン、2,6−ナフチレン
【式】2,5−ピリジレン
【式】4,4−ビフエニレン
【式】トランス、トランス
4,4′−ビシクロキシレン
【式】基、及びトランス−ビ
ニレン、エチニレン、アゾ又はアゾキシによつて
結合した1,4−フエニレン基である。更に、R
はトランス−ビニレン、エチニレン、トラス、ト
ランス1,4−ブタジエニレエン
結合した1,4−フエニレン基である。更に、R
はトランス−ビニレン、エチニレン、トラス、ト
ランス1,4−ブタジエニレエン
【式】又は2,4′−トランス−ビニ
レンフエニレン
【式】であつてよ
い。この後者の基はR″としても役立ちうる。
R、R′及びR″は、置換及び/又は未置換基で
あつてもよい。置換基は、もし存在する場合、好
適には後続の重合体の処理中(例えばその成形品
の熱処理の如き)非反応性(例えば熱的に安定で
あるという如く)であるべきである。置換基の反
応性は、それが重合体の分岐及び架橋を惹起し、
ドープ及び/又は繊維の性質に悪影響を与えると
いう点で好ましくない。好適な非反応性置換基と
しては、ハロゲン(例えばクロル、ブロム及びフ
ルオル)、低級アルキル(例えばメチル、エチル
及びイソプロピル)、メトキシ、シアノ及びニト
ロ基を挙げることができる。一般に、単一基当り
高々2個(更に好適には高々1個)の適当な置換
基が存在するのが好適である。更に好適には、重
合体中の基R、R′及びR″の20モル%以下が置換
されたR″であるべきである。 上述の群の好適な種類の重合体は、R及び
R′が基1,4−フエニレン、4,4′−ビフエニレ
ン、2,6−ナフチレン、1,5−ナフチレン、
及びトランス−1,4−シクロヘキシレンから選
択され:Rが更に基2,5−ピリジレン及びトラ
ンス−ビニレンから選択され:R″が1,4−フ
エニレンであり:かつR及びR′の全体の少なく
とも50モル%が完全に芳香族であるような重合体
(n=1)である。この種の好適な重合体のうち
で最も好適なものは、Rが基1,4−フエニレ
ン、4,4′−ビフエニレン、2,6−ナフチレ
ン、2,5−ピリジレン、トランス−1,4−シ
クロヘキシレン、及びトランス−ビニレンから選
択され:R′がトランス−1,4−シクロヘキシ
レン、1,4−フエニレン、及び1,−フエニレ
ンと50モル%以下の4,4′−ビフエニレンとの混
合物から選択され:R″が1,4−フエニレンで
あり、かつ、(a)R及びR′の全体の少なくとも75
モル%が完全に芳香族であり、かつ(b)R又は
R′の何れかの少なくとも75モル%が1,4−フ
エニレンであるという条件を満足する如き重合体
である。 本発明の線状縮合重合体鎖は、前述の記載に一
致しない基、例えば延鎖結合を有していない基又
は硬くない基を約5%(モル基準)まで含有して
もよい。 これらの条件に合致しない基は、紡糸したまま
の生成物の性質に与える影響が異なるものである
ことを理解すべきである。即ち、鎖を延ばしてい
る結合が共軸でもなくあるいは平行かつ逆方向で
もないm−フエニレンの如き硬い基、及びヘキサ
メチレン及びデカメチレンの如き非常に軟い基は
通常少量で使用され、一方4,4′−ビベジレンの
如き基は5%を越える多量に使用しても、本発明
の生成物の一連のすぐれた性質の兼備という異例
の性質を依然示す繊維を生成する。線状縮合重合
体鎖中のアミド単位の少部分は、好ましいことで
はないが、望むならば、他の安定な非アミド形成
単位、例えばエステル形成単位又は尿素もしくは
スルホンアミド形成単位で置き換えてもよい。 紡糸されるべき重合体は、ホモ重合体、ランダ
ム共重合体、オーダード共重合体又はホモ重合体
及び/又は共重合体の混合物であつてよい。本発
明の繊維には、普通の添加剤、例えば染料、増量
剤、防光沢剤、紫外線安定剤、抗酸化剤などを混
入してもよい。 好適なポリアミドとしては、ポリ(p−フエニ
レンテレフタルアミド);ポリ(p−フエニレン
p,p′−ビフエニルジカルボキサミド);ポリ
(p−フエニレン1,5−ナフタレンジカルボキ
サミド);ポリ(トランス、トランス−4,4′−
ドデカヒドロピフエニレンテレフタルアミド);
ポリ(トランス−1,4−シンナムアミド);ポ
リ(p−フエニレン4,3−キノリンジカルボキ
サミド);ポリ(1,4−(2、2、2)−ビシク
ロ−オクチレンテルフタルアミド);コポリ(p
−フエニレン4,4−アゾキシベンゼンジカルボ
キサミド/テレフタルアミド);ポリ(p−フエ
ニレン4,4′−トランス−スチルベンジカルボキ
サミド)及びポリ(p−フエニレンアセチレンカ
ルボキサミド)を挙げることができる。 本発明に用いられるアルカリ金属又はアルカリ
土類金属のハロゲン化物とは、具体的には、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシ
ウム、フランシウム及びベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラ
ジウムのフツ化物、塩化物、臭化物及び沃化物を
いい、このうち好ましくは、リチウム、マグネシ
ウム、カルシウムのハロゲン化物、特に塩化物が
好ましく用いられる。 本発明のドープにおいて、これらのアルカリ金
属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物は、後述
されるアミド系溶媒と共に用いられて初めて、本
発明の成形性に優れ、かつ高い配向性の繊維を与
える、ドープを形成するものであるが、その量は
0.014〜1重量部、即ち該ポリアミドに対して0.1
重量%以上5重量以下の範囲で選ばれる。この範
囲が選ばれる理由は、0.014重量部以下では十分
な成形性及び高い配向性の高いヤング率を有する
繊維が得られないこと、また1重量部以上におい
ては、該ポリアミドの溶解性の低下を引き起こ
し、安定な成形用ドープとはかなり難いことによ
るためである。 アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン
化物の好適な量は0.028重量部以上0.8重量部以下
であり、更に好ましくは0.07重量部以上0.6重量
部以下である。 この範囲において、本発明のドープは、優れた
成形性を有し、高い配向性の繊維を与える、極め
て有効な成形用ドープとなる。又この範囲におい
て、これらのアルカリ金属又はアルカリ土類金属
のハロゲン化物は、1種又は2種以上の混合物で
あつても差支えない。 尚これらのアルカリ金属又はアルカリ土類金属
のハロゲン化物は、本発明のドープにあつては、
該ドープ中で、一部又は全部がドープを形成する
一成分である硫酸と反応し、ハロゲン化水素とア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩を形成
しているものと考えられるが、現状の分析技術を
持つてしても定量的に把握し得ないものであるこ
とは理解されねばならない。 本発明に用いられるアミド系溶媒とは、脂肪族
カルボン酸の鎖状又は鎖状N−置換アミドをい
い、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルトリア
ミド、2,5−ジメチルイミダゾリジノン、テト
ラメチル尿素等々があげられるが、これらに限ら
れるものではない。このうち特にN−メチル−2
−ピロリドンは本発明において好ましい。 本発明のドープにおいて、これらのアミド系溶
媒は0.014〜1重量部、即ち該ポリアミドに対し
て0.1重量%以上5重量%以下の範囲で選ばれる
のがよい。即ち、0.014重量部以下では、成形性
の点からは特に問題はないものの、高い配向性の
繊維を与えるドープとはなり得ず、初期の目的を
十分に発揮することは出来ない。又、1重量部以
上では、該ポリアミドの溶解性が低下すると共に
ドープの粘度が急激に増大し、成形性を著しく低
下させるため好ましくない。又なお過剰のアミド
系溶媒を含有する場合には、該ポリアミドは溶解
性を失い、ついには沈澱することとなる。アミド
系溶媒の好適な量は、該ポリアミドに対して
0.028重量部以上1重量部以下であり、更に好ま
しくは0.07重量部以上0.8重量部以下である。こ
の範囲において本発明のドープは、優れた成形
性、特にドープの引き伸ばし性を有し、高い配向
性を有する高ヤング率の繊維を与えるドープとな
る。この範囲においてアミド系溶媒は単独で、又
は2種以上の混合物として用いられてもよい。 本発明に用いる硫酸は、98重量%以上100重量
%以下であることが必要である。硫酸の濃度が98
重量%未満では、用いられるポリアミドに対する
溶解力が低下し、成形上重要な高い濃度のドープ
を得ることが困難となるからである。一方遊離の
三酸化イオウを含有し100重量%を越えた硫酸は、
三酸化イオウそれ自身が該ポリアミドに対する非
溶媒である為、溶解性を低下せしめるからであ
る。 又、本発明で用いる硫酸の濃度は78〜86重量部
の範囲であり、この範囲以外では本発明のような
高ヤング率の繊維は得られない。 本発明におけるドープが、高い溶融性を保持し
たまま、優れた成形性即ち曳糸性を与え、かつ繊
維とした時、高い配向性を与える理由は以下のよ
うに推定される。即ち本発明のドープ中にあつて
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物は硬度に解離された状態で存在し、同時に
硫酸中でイオン化されたアミド系溶媒と共に、該
ポリアミドのアミド結合に配位してアミド結合ど
うしの結合力を弱めているものと思われる。この
結果、従来の硫酸系ドープに対して、特に成形時
即ち流動、引き伸ばし時に少さな応力で流動化が
可能となり、引き伸ばしと性と共に流動、引き伸
ばし方向へ配向性も高められるものと考えられ
る。従つて本発明法に用いられるドープにおいて
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物、及びアミド系溶媒のどちから一方では、
十分に効果を発揮するには至らず、両方を含んで
初めて高い成形性と優れた配向性を与えるもので
ある。 この際、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の
ハロゲン化物とアミド系溶媒との比率は、本発明
に用いられるドープの特性に影響を与えることが
予想されるが、両者の組合せによる本発明者らの
詳細な研究の結果によれば、前述の該ポリアミド
に対する両者の量の組合せ範囲においては特に影
響を与えるものではなく、本発明の効果を十分に
発揮することが出来る。 本発明において、ドープが光学異方性を有して
いることが重要である。ここで、ドープが光学異
方性をもつているか否かは、例えば特公昭50−
8474合公報に記載された方法で測ることができ
る。ドープが光学異方性をもつていることは、液
晶を形成していることに対応していると考えられ
る。 本発明のドープにおいて、光学異方性を有して
いるべき理由は、次のように理解されるべきであ
る。即ち、ドープが光学異方性をもつていること
自体が成形物(繊維)の機械的性質が優れている
ことと直接関連していることは考え難く、むしろ
ドープにおける高いポリアミド濃度が重要であつ
て、このような高いポリアミド濃度が、ドープ状
態における光学異方性及び成形物における優れた
機械的性質を生みだしていると考えるべきであ
る。従つて光学異方性は、有用な高いポリアミド
濃度のいわば代用特性を示す指標として重要であ
る。光学異方性を示すポリアミド濃度の範囲は、
ポリアミドの重合度(固有粘度)、ドープの温度、
硫酸濃度、アルカリ金属又はアルカリ土類の金属
ハロゲン化物、アミド系溶媒の量等によつて多少
の変動をきたすが、後で詳述するように約10重量
%以上である。 本発明に用いるポリアミドの固有粘度は、後述
の方法で測定して3.0以上である。3.0未満では高
ヤング率の繊維が得られない。また該ドープのポ
リアミド濃度は14〜20重量部の範囲である。この
範囲外では本発明の特徴とする高ヤング率の繊維
が得られない。 本発明法に用いられるドープを調製するにおい
て、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物及びアミド系溶媒の添加時期は、ポリアミ
ド溶解時のいつでもよく、硫酸ポリアミドを混
合、膨潤又は溶融させておいて後に、両者を又は
各々をそれぞれの段階で添加する方法、予め硫酸
にこれらを溶解しておいて後に、該ポリアミドを
添加する方法、又は予め、該ハロゲン化物及び/
又はアミド系溶媒を該ポリアミドに付着させた
後、硫酸に溶解する方法等が用いられる、ポリア
ミドの前記溶媒への溶解に当つては、溶解助剤と
して弗化水素、塩化水素、フルオル硫酸、クロル
硫酸、五弗化アンチモン、三弗化アンチモン、三
弗化硼素、五弗化りん等のうちの一種以上を使用
することもできる。 本発明のドープから製造される繊維には、それ
自体公知の処方に従い周知の配合剤、例えば酸化
防止材、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃
剤、艶消剤等を配合してもよい。 本発明法では、ドラフト5.8以上で湿式紡糸す
ることにより、ドープから繊維を製造している。 ドラフト5.8未満では高ヤング率の繊維が得ら
れない。 また、本発明においてドープから、繊維を製造
する際、ドラフト以外の条件には、従来の湿式防
糸法に準じた技術を用いることができ、前述した
ドープを必要に応じて脱泡や濾過した五、オリフ
イスを通して直接凝固媒質中に、あるいは一旦空
気のような非凝固媒質を通した後、凝固媒室中に
押し出し、凝固媒質中で繊維への固化を行なう。
凝固媒質としては水が好適に使用されるが、メチ
ルアルコール、エチレングリコール、グリセリ
ン、イソプロパノール等の1価乃至は多価アルコ
ールあるいは水と上記アルコールの混合物、ある
いは硫酸等の酸や水酸化アンモニウム等のアルカ
リや塩化カルシウム等の各種塩が使用される。こ
の湿式紡糸に際してドープあるいは凝固媒質の温
度は、特に制限はないが、一般には−10〜100℃
の範囲にあることが望ましい。 本発明のドープの理由の好適態様においては、
該ドープを非凝固雰囲気中に防糸し、次いでこの
紡出された繊維流を凝固媒質中で固化させて繊維
とする。この際、凝固媒質を繊維の防糸方向に流
下させ、凝固媒質と繊維流との間に生ずる摩擦に
よつて繊維流に張力を加える、所謂下緊張紡糸法
によつて繊維を形成させることが望ましい。又、
必要に応じて、紡糸の各段階で延伸等の処理を行
うことが出来る。 非凝固性媒質としては、空気あるいは窒素の如
き気体や炭化水素液体の如きドープと非混和性の
液体が使用され、また凝固性媒質としては前に例
示したものが使用される。適当な紡糸速度で捲取
つた繊維は、水、薬液等の洗浄後で処理した後、
90〜150℃の空気等にて適当な時間乾燥される。
場合によつて適当な温度による熱処理を行なうこ
ともできる。 本発明法においては、湿式紡糸をしたままで
22.6°以下の配向角を有する繊維が得られる。 本発明の効果 本発明法によれば、延伸、高温熱処理等をする
ことなく、高ヤング率を有する繊維が容易に得ら
れ、又ドープの優れた流動性、成形性によつて、
紡糸口金から押し出した繊維状のドープを高い比
率で引き伸ばすことが安定して行える結果、太さ
斑等の極めて小さい高品質の繊維を得ることが出
来る。 又、本発明法で製造した繊維は、高い強度と高
いヤング率を有するほか、良好な耐熱性を合わせ
もち、このような特性の故に、繊維は、多くの工
業的用途、例えばタイヤコードあるいはゴムベル
ト、ホース等のゴム製品の補強材、あるいは各種
繊維補強プラスチツクの繊維補強材、あるいはロ
ープ、濾布、各種カバー等の工業溶繊維及び縫糸
等の衣料用繊維としての用途に有用である。 以下、実施例及びそれに対する比較例を挙げて
本発明を詳細に説明する。 なお、実施例中で用いられる固有粘度(ηinh)
は、次式によつて表わした。 ηinh=ln(ηr)/C 上式中、Cは重合体溶液の濃度(溶媒100ml中
重合体又は繊維0.5g)でありηr(相対粘度)は、
毛細管式粘度管中35℃で測定した重合体溶液の流
下時間を、純粋な溶媒の流下時間で割ることによ
つて決定される。ここで溶媒は濃度硫酸(95〜98
重量%)を用いる。 なお、実施例では、本発明に用いられる代表的
なポリアミドであるポリ(p−フエニレンテレフ
タルアミド)(以下、PPTAと略記する)につい
て示すが、本発明の実施態様ならびにその効果は
実施例に限定されるものではない。 <繊維の強度度特性の測定法> 繊維糸条の強度、伸度およびヤング率の測定は
JIS規格に準じ、測定に先立つて10cm当り8回の
撚りを加えた糸条について、定速伸長型強伸度試
験機により、把握長20cm、引張り速度50%/分に
て、荷重−伸長率曲線を描き、それより読み取
り、または算出したもので、測定数20個の平均値
で表わす。 <配向角(OA)の測定法> 繊維の配向角(OA)の測定は例えば理学電機
社製X線発生装置(RU−200PL)、繊維測定装置
(FS−3)、ゴニオメーター(SG−9R)及びシン
チレーシヨンカウンタを用いて実施する。測定に
はニツケルフイルターで単色化したCuKa(λ=
1.5418Å)を使用する。 本発明の繊維は一般に赤道線上に2つの主要な
反射を有することが特徴である。配向角の測定
は、高角度の2θを有する反射を使用する。使用さ
れる反射の2θは、赤道線方向の回折強度曲線から
決定される。 X線発生装置は40KV 90mAで運転する。繊
維測定装置に繊維試料を単糸どうしが互いに平行
となるように取り付ける。試料の厚さは0.5mm位
になるようにするのが適当である。予備実験によ
り決定された2θ値にゴニオメーターをセツトす
る。この平行に配列した繊維の繊維軸に垂直にX
線を入射させる(ビーム垂直透過法)。方位角方
向を−30°〜+30°走査し、シンチレーシヨンカウ
ンターで回折強度を記録紙に記録する。さらに−
180°と+180°の回折強度を記録する。この時スキ
ヤニングスピード4°/min、チヤートストピード
1.0cm/min、タイムコスタント2あるいは5sec、
コリメーター1mmφ、レシービングスリツト縦横
とも1°である。 得られた回折強度曲線から配向角を求めるに
は、±180°で得られる回折強度の平均値を取り、
水平線を引く。ピークの頂点から基線に垂直をお
ろし、その高さの中点を求める。中点を通る水平
線を引く。その水平線と回折強度曲線の交点間の
距離を測定し、この値を角度(°)に換算した値
を配向角(OA)とする。 実施例 1 99.8重量%硫酸2580gにN−メチル−2−ピロ
リドン12.9gを加えて撹拌溶解したのち、PPTA
(ηinh=7.9)624gを添加し、70〜75℃に温度を
保つて約1.5時間撹拌して溶解した。ついで該温
度を保つたまま、粉末状の無水塩化カルシウム
12.9gを添加して約30分間撹拌して光沢のある光
学異方性ドープを得た。このドープの溶液粘度は
8400ポイズ(78℃)であつた。このドープを、全
体が75〜78℃に保温された紡糸装置に移し、約2
時間の真空脱泡終了後、ギヤポンプによりフイル
ターを内蔵した導管を通して、0.06mmφ×50ホー
ルの紡糸口金に誘導し、10mmの空気層を介して3
℃の水へ垂直に吐出線速を種々かえて押し出し、
ドラフト(引取り速度/吐出線速)をかけて引き
取り、ボビンに捲きとつた。 得られた繊維をボビンごと一晩流水に浸漬洗浄
後、100℃で2時間乾燥し、乾燥繊維を得た。 結果を表1に示す。
あつてもよい。置換基は、もし存在する場合、好
適には後続の重合体の処理中(例えばその成形品
の熱処理の如き)非反応性(例えば熱的に安定で
あるという如く)であるべきである。置換基の反
応性は、それが重合体の分岐及び架橋を惹起し、
ドープ及び/又は繊維の性質に悪影響を与えると
いう点で好ましくない。好適な非反応性置換基と
しては、ハロゲン(例えばクロル、ブロム及びフ
ルオル)、低級アルキル(例えばメチル、エチル
及びイソプロピル)、メトキシ、シアノ及びニト
ロ基を挙げることができる。一般に、単一基当り
高々2個(更に好適には高々1個)の適当な置換
基が存在するのが好適である。更に好適には、重
合体中の基R、R′及びR″の20モル%以下が置換
されたR″であるべきである。 上述の群の好適な種類の重合体は、R及び
R′が基1,4−フエニレン、4,4′−ビフエニレ
ン、2,6−ナフチレン、1,5−ナフチレン、
及びトランス−1,4−シクロヘキシレンから選
択され:Rが更に基2,5−ピリジレン及びトラ
ンス−ビニレンから選択され:R″が1,4−フ
エニレンであり:かつR及びR′の全体の少なく
とも50モル%が完全に芳香族であるような重合体
(n=1)である。この種の好適な重合体のうち
で最も好適なものは、Rが基1,4−フエニレ
ン、4,4′−ビフエニレン、2,6−ナフチレ
ン、2,5−ピリジレン、トランス−1,4−シ
クロヘキシレン、及びトランス−ビニレンから選
択され:R′がトランス−1,4−シクロヘキシ
レン、1,4−フエニレン、及び1,−フエニレ
ンと50モル%以下の4,4′−ビフエニレンとの混
合物から選択され:R″が1,4−フエニレンで
あり、かつ、(a)R及びR′の全体の少なくとも75
モル%が完全に芳香族であり、かつ(b)R又は
R′の何れかの少なくとも75モル%が1,4−フ
エニレンであるという条件を満足する如き重合体
である。 本発明の線状縮合重合体鎖は、前述の記載に一
致しない基、例えば延鎖結合を有していない基又
は硬くない基を約5%(モル基準)まで含有して
もよい。 これらの条件に合致しない基は、紡糸したまま
の生成物の性質に与える影響が異なるものである
ことを理解すべきである。即ち、鎖を延ばしてい
る結合が共軸でもなくあるいは平行かつ逆方向で
もないm−フエニレンの如き硬い基、及びヘキサ
メチレン及びデカメチレンの如き非常に軟い基は
通常少量で使用され、一方4,4′−ビベジレンの
如き基は5%を越える多量に使用しても、本発明
の生成物の一連のすぐれた性質の兼備という異例
の性質を依然示す繊維を生成する。線状縮合重合
体鎖中のアミド単位の少部分は、好ましいことで
はないが、望むならば、他の安定な非アミド形成
単位、例えばエステル形成単位又は尿素もしくは
スルホンアミド形成単位で置き換えてもよい。 紡糸されるべき重合体は、ホモ重合体、ランダ
ム共重合体、オーダード共重合体又はホモ重合体
及び/又は共重合体の混合物であつてよい。本発
明の繊維には、普通の添加剤、例えば染料、増量
剤、防光沢剤、紫外線安定剤、抗酸化剤などを混
入してもよい。 好適なポリアミドとしては、ポリ(p−フエニ
レンテレフタルアミド);ポリ(p−フエニレン
p,p′−ビフエニルジカルボキサミド);ポリ
(p−フエニレン1,5−ナフタレンジカルボキ
サミド);ポリ(トランス、トランス−4,4′−
ドデカヒドロピフエニレンテレフタルアミド);
ポリ(トランス−1,4−シンナムアミド);ポ
リ(p−フエニレン4,3−キノリンジカルボキ
サミド);ポリ(1,4−(2、2、2)−ビシク
ロ−オクチレンテルフタルアミド);コポリ(p
−フエニレン4,4−アゾキシベンゼンジカルボ
キサミド/テレフタルアミド);ポリ(p−フエ
ニレン4,4′−トランス−スチルベンジカルボキ
サミド)及びポリ(p−フエニレンアセチレンカ
ルボキサミド)を挙げることができる。 本発明に用いられるアルカリ金属又はアルカリ
土類金属のハロゲン化物とは、具体的には、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシ
ウム、フランシウム及びベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラ
ジウムのフツ化物、塩化物、臭化物及び沃化物を
いい、このうち好ましくは、リチウム、マグネシ
ウム、カルシウムのハロゲン化物、特に塩化物が
好ましく用いられる。 本発明のドープにおいて、これらのアルカリ金
属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物は、後述
されるアミド系溶媒と共に用いられて初めて、本
発明の成形性に優れ、かつ高い配向性の繊維を与
える、ドープを形成するものであるが、その量は
0.014〜1重量部、即ち該ポリアミドに対して0.1
重量%以上5重量以下の範囲で選ばれる。この範
囲が選ばれる理由は、0.014重量部以下では十分
な成形性及び高い配向性の高いヤング率を有する
繊維が得られないこと、また1重量部以上におい
ては、該ポリアミドの溶解性の低下を引き起こ
し、安定な成形用ドープとはかなり難いことによ
るためである。 アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン
化物の好適な量は0.028重量部以上0.8重量部以下
であり、更に好ましくは0.07重量部以上0.6重量
部以下である。 この範囲において、本発明のドープは、優れた
成形性を有し、高い配向性の繊維を与える、極め
て有効な成形用ドープとなる。又この範囲におい
て、これらのアルカリ金属又はアルカリ土類金属
のハロゲン化物は、1種又は2種以上の混合物で
あつても差支えない。 尚これらのアルカリ金属又はアルカリ土類金属
のハロゲン化物は、本発明のドープにあつては、
該ドープ中で、一部又は全部がドープを形成する
一成分である硫酸と反応し、ハロゲン化水素とア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩を形成
しているものと考えられるが、現状の分析技術を
持つてしても定量的に把握し得ないものであるこ
とは理解されねばならない。 本発明に用いられるアミド系溶媒とは、脂肪族
カルボン酸の鎖状又は鎖状N−置換アミドをい
い、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルトリア
ミド、2,5−ジメチルイミダゾリジノン、テト
ラメチル尿素等々があげられるが、これらに限ら
れるものではない。このうち特にN−メチル−2
−ピロリドンは本発明において好ましい。 本発明のドープにおいて、これらのアミド系溶
媒は0.014〜1重量部、即ち該ポリアミドに対し
て0.1重量%以上5重量%以下の範囲で選ばれる
のがよい。即ち、0.014重量部以下では、成形性
の点からは特に問題はないものの、高い配向性の
繊維を与えるドープとはなり得ず、初期の目的を
十分に発揮することは出来ない。又、1重量部以
上では、該ポリアミドの溶解性が低下すると共に
ドープの粘度が急激に増大し、成形性を著しく低
下させるため好ましくない。又なお過剰のアミド
系溶媒を含有する場合には、該ポリアミドは溶解
性を失い、ついには沈澱することとなる。アミド
系溶媒の好適な量は、該ポリアミドに対して
0.028重量部以上1重量部以下であり、更に好ま
しくは0.07重量部以上0.8重量部以下である。こ
の範囲において本発明のドープは、優れた成形
性、特にドープの引き伸ばし性を有し、高い配向
性を有する高ヤング率の繊維を与えるドープとな
る。この範囲においてアミド系溶媒は単独で、又
は2種以上の混合物として用いられてもよい。 本発明に用いる硫酸は、98重量%以上100重量
%以下であることが必要である。硫酸の濃度が98
重量%未満では、用いられるポリアミドに対する
溶解力が低下し、成形上重要な高い濃度のドープ
を得ることが困難となるからである。一方遊離の
三酸化イオウを含有し100重量%を越えた硫酸は、
三酸化イオウそれ自身が該ポリアミドに対する非
溶媒である為、溶解性を低下せしめるからであ
る。 又、本発明で用いる硫酸の濃度は78〜86重量部
の範囲であり、この範囲以外では本発明のような
高ヤング率の繊維は得られない。 本発明におけるドープが、高い溶融性を保持し
たまま、優れた成形性即ち曳糸性を与え、かつ繊
維とした時、高い配向性を与える理由は以下のよ
うに推定される。即ち本発明のドープ中にあつて
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物は硬度に解離された状態で存在し、同時に
硫酸中でイオン化されたアミド系溶媒と共に、該
ポリアミドのアミド結合に配位してアミド結合ど
うしの結合力を弱めているものと思われる。この
結果、従来の硫酸系ドープに対して、特に成形時
即ち流動、引き伸ばし時に少さな応力で流動化が
可能となり、引き伸ばしと性と共に流動、引き伸
ばし方向へ配向性も高められるものと考えられ
る。従つて本発明法に用いられるドープにおいて
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物、及びアミド系溶媒のどちから一方では、
十分に効果を発揮するには至らず、両方を含んで
初めて高い成形性と優れた配向性を与えるもので
ある。 この際、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の
ハロゲン化物とアミド系溶媒との比率は、本発明
に用いられるドープの特性に影響を与えることが
予想されるが、両者の組合せによる本発明者らの
詳細な研究の結果によれば、前述の該ポリアミド
に対する両者の量の組合せ範囲においては特に影
響を与えるものではなく、本発明の効果を十分に
発揮することが出来る。 本発明において、ドープが光学異方性を有して
いることが重要である。ここで、ドープが光学異
方性をもつているか否かは、例えば特公昭50−
8474合公報に記載された方法で測ることができ
る。ドープが光学異方性をもつていることは、液
晶を形成していることに対応していると考えられ
る。 本発明のドープにおいて、光学異方性を有して
いるべき理由は、次のように理解されるべきであ
る。即ち、ドープが光学異方性をもつていること
自体が成形物(繊維)の機械的性質が優れている
ことと直接関連していることは考え難く、むしろ
ドープにおける高いポリアミド濃度が重要であつ
て、このような高いポリアミド濃度が、ドープ状
態における光学異方性及び成形物における優れた
機械的性質を生みだしていると考えるべきであ
る。従つて光学異方性は、有用な高いポリアミド
濃度のいわば代用特性を示す指標として重要であ
る。光学異方性を示すポリアミド濃度の範囲は、
ポリアミドの重合度(固有粘度)、ドープの温度、
硫酸濃度、アルカリ金属又はアルカリ土類の金属
ハロゲン化物、アミド系溶媒の量等によつて多少
の変動をきたすが、後で詳述するように約10重量
%以上である。 本発明に用いるポリアミドの固有粘度は、後述
の方法で測定して3.0以上である。3.0未満では高
ヤング率の繊維が得られない。また該ドープのポ
リアミド濃度は14〜20重量部の範囲である。この
範囲外では本発明の特徴とする高ヤング率の繊維
が得られない。 本発明法に用いられるドープを調製するにおい
て、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物及びアミド系溶媒の添加時期は、ポリアミ
ド溶解時のいつでもよく、硫酸ポリアミドを混
合、膨潤又は溶融させておいて後に、両者を又は
各々をそれぞれの段階で添加する方法、予め硫酸
にこれらを溶解しておいて後に、該ポリアミドを
添加する方法、又は予め、該ハロゲン化物及び/
又はアミド系溶媒を該ポリアミドに付着させた
後、硫酸に溶解する方法等が用いられる、ポリア
ミドの前記溶媒への溶解に当つては、溶解助剤と
して弗化水素、塩化水素、フルオル硫酸、クロル
硫酸、五弗化アンチモン、三弗化アンチモン、三
弗化硼素、五弗化りん等のうちの一種以上を使用
することもできる。 本発明のドープから製造される繊維には、それ
自体公知の処方に従い周知の配合剤、例えば酸化
防止材、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃
剤、艶消剤等を配合してもよい。 本発明法では、ドラフト5.8以上で湿式紡糸す
ることにより、ドープから繊維を製造している。 ドラフト5.8未満では高ヤング率の繊維が得ら
れない。 また、本発明においてドープから、繊維を製造
する際、ドラフト以外の条件には、従来の湿式防
糸法に準じた技術を用いることができ、前述した
ドープを必要に応じて脱泡や濾過した五、オリフ
イスを通して直接凝固媒質中に、あるいは一旦空
気のような非凝固媒質を通した後、凝固媒室中に
押し出し、凝固媒質中で繊維への固化を行なう。
凝固媒質としては水が好適に使用されるが、メチ
ルアルコール、エチレングリコール、グリセリ
ン、イソプロパノール等の1価乃至は多価アルコ
ールあるいは水と上記アルコールの混合物、ある
いは硫酸等の酸や水酸化アンモニウム等のアルカ
リや塩化カルシウム等の各種塩が使用される。こ
の湿式紡糸に際してドープあるいは凝固媒質の温
度は、特に制限はないが、一般には−10〜100℃
の範囲にあることが望ましい。 本発明のドープの理由の好適態様においては、
該ドープを非凝固雰囲気中に防糸し、次いでこの
紡出された繊維流を凝固媒質中で固化させて繊維
とする。この際、凝固媒質を繊維の防糸方向に流
下させ、凝固媒質と繊維流との間に生ずる摩擦に
よつて繊維流に張力を加える、所謂下緊張紡糸法
によつて繊維を形成させることが望ましい。又、
必要に応じて、紡糸の各段階で延伸等の処理を行
うことが出来る。 非凝固性媒質としては、空気あるいは窒素の如
き気体や炭化水素液体の如きドープと非混和性の
液体が使用され、また凝固性媒質としては前に例
示したものが使用される。適当な紡糸速度で捲取
つた繊維は、水、薬液等の洗浄後で処理した後、
90〜150℃の空気等にて適当な時間乾燥される。
場合によつて適当な温度による熱処理を行なうこ
ともできる。 本発明法においては、湿式紡糸をしたままで
22.6°以下の配向角を有する繊維が得られる。 本発明の効果 本発明法によれば、延伸、高温熱処理等をする
ことなく、高ヤング率を有する繊維が容易に得ら
れ、又ドープの優れた流動性、成形性によつて、
紡糸口金から押し出した繊維状のドープを高い比
率で引き伸ばすことが安定して行える結果、太さ
斑等の極めて小さい高品質の繊維を得ることが出
来る。 又、本発明法で製造した繊維は、高い強度と高
いヤング率を有するほか、良好な耐熱性を合わせ
もち、このような特性の故に、繊維は、多くの工
業的用途、例えばタイヤコードあるいはゴムベル
ト、ホース等のゴム製品の補強材、あるいは各種
繊維補強プラスチツクの繊維補強材、あるいはロ
ープ、濾布、各種カバー等の工業溶繊維及び縫糸
等の衣料用繊維としての用途に有用である。 以下、実施例及びそれに対する比較例を挙げて
本発明を詳細に説明する。 なお、実施例中で用いられる固有粘度(ηinh)
は、次式によつて表わした。 ηinh=ln(ηr)/C 上式中、Cは重合体溶液の濃度(溶媒100ml中
重合体又は繊維0.5g)でありηr(相対粘度)は、
毛細管式粘度管中35℃で測定した重合体溶液の流
下時間を、純粋な溶媒の流下時間で割ることによ
つて決定される。ここで溶媒は濃度硫酸(95〜98
重量%)を用いる。 なお、実施例では、本発明に用いられる代表的
なポリアミドであるポリ(p−フエニレンテレフ
タルアミド)(以下、PPTAと略記する)につい
て示すが、本発明の実施態様ならびにその効果は
実施例に限定されるものではない。 <繊維の強度度特性の測定法> 繊維糸条の強度、伸度およびヤング率の測定は
JIS規格に準じ、測定に先立つて10cm当り8回の
撚りを加えた糸条について、定速伸長型強伸度試
験機により、把握長20cm、引張り速度50%/分に
て、荷重−伸長率曲線を描き、それより読み取
り、または算出したもので、測定数20個の平均値
で表わす。 <配向角(OA)の測定法> 繊維の配向角(OA)の測定は例えば理学電機
社製X線発生装置(RU−200PL)、繊維測定装置
(FS−3)、ゴニオメーター(SG−9R)及びシン
チレーシヨンカウンタを用いて実施する。測定に
はニツケルフイルターで単色化したCuKa(λ=
1.5418Å)を使用する。 本発明の繊維は一般に赤道線上に2つの主要な
反射を有することが特徴である。配向角の測定
は、高角度の2θを有する反射を使用する。使用さ
れる反射の2θは、赤道線方向の回折強度曲線から
決定される。 X線発生装置は40KV 90mAで運転する。繊
維測定装置に繊維試料を単糸どうしが互いに平行
となるように取り付ける。試料の厚さは0.5mm位
になるようにするのが適当である。予備実験によ
り決定された2θ値にゴニオメーターをセツトす
る。この平行に配列した繊維の繊維軸に垂直にX
線を入射させる(ビーム垂直透過法)。方位角方
向を−30°〜+30°走査し、シンチレーシヨンカウ
ンターで回折強度を記録紙に記録する。さらに−
180°と+180°の回折強度を記録する。この時スキ
ヤニングスピード4°/min、チヤートストピード
1.0cm/min、タイムコスタント2あるいは5sec、
コリメーター1mmφ、レシービングスリツト縦横
とも1°である。 得られた回折強度曲線から配向角を求めるに
は、±180°で得られる回折強度の平均値を取り、
水平線を引く。ピークの頂点から基線に垂直をお
ろし、その高さの中点を求める。中点を通る水平
線を引く。その水平線と回折強度曲線の交点間の
距離を測定し、この値を角度(°)に換算した値
を配向角(OA)とする。 実施例 1 99.8重量%硫酸2580gにN−メチル−2−ピロ
リドン12.9gを加えて撹拌溶解したのち、PPTA
(ηinh=7.9)624gを添加し、70〜75℃に温度を
保つて約1.5時間撹拌して溶解した。ついで該温
度を保つたまま、粉末状の無水塩化カルシウム
12.9gを添加して約30分間撹拌して光沢のある光
学異方性ドープを得た。このドープの溶液粘度は
8400ポイズ(78℃)であつた。このドープを、全
体が75〜78℃に保温された紡糸装置に移し、約2
時間の真空脱泡終了後、ギヤポンプによりフイル
ターを内蔵した導管を通して、0.06mmφ×50ホー
ルの紡糸口金に誘導し、10mmの空気層を介して3
℃の水へ垂直に吐出線速を種々かえて押し出し、
ドラフト(引取り速度/吐出線速)をかけて引き
取り、ボビンに捲きとつた。 得られた繊維をボビンごと一晩流水に浸漬洗浄
後、100℃で2時間乾燥し、乾燥繊維を得た。 結果を表1に示す。
【表】
比較例 1
99.8重量%硫酸2580gに、PPTA(ηinh=7.9)
624gを添加し、70〜75℃に温度を保つて、約2
時間、撹拌溶解し、光沢のある光学異方性ドープ
を得た。このドープの溶液粘度は7900ポイズ(76
℃)であつた。このドープを用いて実施例1の紡
糸装置及び条件で、長大ドラフト測定を含めて繊
維及びフイルムを製造した。この時得られた結果
を表2に示す。 表1、2の比較から、本発明のドープ(表1)
は紡糸性中最も重要な因子である最大ドラフト、
即ち最大引き延ばし率が、従来の硫酸ドープ(表
2)のそれに比較していずれの吐出線速時におい
ても高く、成形性に優れたものであることが立証
された。又、得られた繊維の配向性も従来の硫酸
系ドープから得られる繊維のそれよりも高く、優
れたものであり、この結果、物性面においても、
高強度を保ちつつ、高いヤング率を有する極めて
優れた繊維であることが認められた。
624gを添加し、70〜75℃に温度を保つて、約2
時間、撹拌溶解し、光沢のある光学異方性ドープ
を得た。このドープの溶液粘度は7900ポイズ(76
℃)であつた。このドープを用いて実施例1の紡
糸装置及び条件で、長大ドラフト測定を含めて繊
維及びフイルムを製造した。この時得られた結果
を表2に示す。 表1、2の比較から、本発明のドープ(表1)
は紡糸性中最も重要な因子である最大ドラフト、
即ち最大引き延ばし率が、従来の硫酸ドープ(表
2)のそれに比較していずれの吐出線速時におい
ても高く、成形性に優れたものであることが立証
された。又、得られた繊維の配向性も従来の硫酸
系ドープから得られる繊維のそれよりも高く、優
れたものであり、この結果、物性面においても、
高強度を保ちつつ、高いヤング率を有する極めて
優れた繊維であることが認められた。
【表】
実施例 2
98.5重量%硫酸2280gに、PPTA(ηinh=6.8)
518gを加え、75℃に温度を保つて約1.5時間撹拌
してドープ(表3中のNo.7のドープ;比較例2を
得た。このドープは光沢のある光学異方性を示す
ドープであつた。 同様にして、同じ濃度の硫酸PPTAから上述の
方法でドープを調整し、各ドープにN−メチル−
2−ピロリドン及び塩カルシウムが表3に示され
る量となる様に各々加えて撹拌溶解した。これら
のドープはいずれも光学異方性を示したが、塩化
カルシウムのみをPPTAに対し5重量%加えたド
ープ(No.1)及びN−メチル−2−ピロリドンの
みを6重量%加えたドープ(No.6)は、いずれも
他のドープに比較して光沢が乏しく、失透ぎみの
ドープとなつた。 これらのドープを、実施例1と同じ紡糸装置及
び条件で紡糸し、水洗、乾燥処理をして繊維を得
た。これらの結果を表3に示した。 本発明法によつて得られた繊維は、いずれも極
めて高い配向性を有する、高ヤング率繊維である
こと、及びこの様に高ヤング率の繊維を得る為に
はアルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン
化物及びアミド系溶媒の両者が必要であることが
認められた。
518gを加え、75℃に温度を保つて約1.5時間撹拌
してドープ(表3中のNo.7のドープ;比較例2を
得た。このドープは光沢のある光学異方性を示す
ドープであつた。 同様にして、同じ濃度の硫酸PPTAから上述の
方法でドープを調整し、各ドープにN−メチル−
2−ピロリドン及び塩カルシウムが表3に示され
る量となる様に各々加えて撹拌溶解した。これら
のドープはいずれも光学異方性を示したが、塩化
カルシウムのみをPPTAに対し5重量%加えたド
ープ(No.1)及びN−メチル−2−ピロリドンの
みを6重量%加えたドープ(No.6)は、いずれも
他のドープに比較して光沢が乏しく、失透ぎみの
ドープとなつた。 これらのドープを、実施例1と同じ紡糸装置及
び条件で紡糸し、水洗、乾燥処理をして繊維を得
た。これらの結果を表3に示した。 本発明法によつて得られた繊維は、いずれも極
めて高い配向性を有する、高ヤング率繊維である
こと、及びこの様に高ヤング率の繊維を得る為に
はアルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン
化物及びアミド系溶媒の両者が必要であることが
認められた。
【表】
実施例 3
99.3重量%硫酸3444gに、15.2gのN,N−ジ
メチルアセトアミドを加えて溶解したのち、75℃
に温度を保つてPPTA(ηinh=7.2)756gを添加
して約2時間、撹拌溶解した。ついでこの温度を
保つたまま無水塩化カルシウム7.6gを加えて撹
拌溶解し、光学異方性ドープ(溶液粘度3960ポイ
ズ/76℃)を得た。 このドープを全体が75〜78℃に保温された紡糸
装置に移し、約3時間の真空脱泡後、ギアポンプ
により、フイルターを内蔵した導管を通して、
0.07mmφ×50ホールの紡糸口金から69.2m/分の
吐出線速で押し出した。このドープ流を15mmの空
気層を介して5℃に保たれた水中に垂直に導き、
紡水表面から20mmの深さに下向きに設置された内
径4mm、長さ20mmのガラス管を通して紡水と共に
引取り、ネルソンロールを経て600m/分の速度
でボビン上に捲きとつた。ついで捲きとつた繊維
をボビンに捲いたまま、一晩流水中に浸漬洗浄
後、120℃の熱風乾燥機中で乾燥した。 得られた繊維の物性は表4の通りであり、強
度、ヤング率共に優れた繊維であつた。
メチルアセトアミドを加えて溶解したのち、75℃
に温度を保つてPPTA(ηinh=7.2)756gを添加
して約2時間、撹拌溶解した。ついでこの温度を
保つたまま無水塩化カルシウム7.6gを加えて撹
拌溶解し、光学異方性ドープ(溶液粘度3960ポイ
ズ/76℃)を得た。 このドープを全体が75〜78℃に保温された紡糸
装置に移し、約3時間の真空脱泡後、ギアポンプ
により、フイルターを内蔵した導管を通して、
0.07mmφ×50ホールの紡糸口金から69.2m/分の
吐出線速で押し出した。このドープ流を15mmの空
気層を介して5℃に保たれた水中に垂直に導き、
紡水表面から20mmの深さに下向きに設置された内
径4mm、長さ20mmのガラス管を通して紡水と共に
引取り、ネルソンロールを経て600m/分の速度
でボビン上に捲きとつた。ついで捲きとつた繊維
をボビンに捲いたまま、一晩流水中に浸漬洗浄
後、120℃の熱風乾燥機中で乾燥した。 得られた繊維の物性は表4の通りであり、強
度、ヤング率共に優れた繊維であつた。
【表】
実施例 4
99.6重量%硫酸2590g、PPTA(ηinh=6.9)
608g、N−メチル−2−ピロリドン12.2g及び
無水塩化リチウム6.1gとから実施例1と同じ方
法にて光学異方性ドープ(粘度6370ポイズ/74
℃)を得た。このドープを実施例3と同じ紡糸装
置及び条件で紡糸を行い、繊維を得た。繊維の物
性を表5に実施例5の結果と合わせて示した。 実施例 5 実施例4に用いられたものと同じ硫酸2590g、
PPTA608g、N−メチル−2−ピロリドン12.2
g及び無水塩化マグネシウム12.2gとから、同様
の方法にて光学異方性ドープ(粘度6800ポイズ/
74℃)を得た。このドープを実施例3と同じ紡糸
装置及び条件で紡糸し繊維を得た。
608g、N−メチル−2−ピロリドン12.2g及び
無水塩化リチウム6.1gとから実施例1と同じ方
法にて光学異方性ドープ(粘度6370ポイズ/74
℃)を得た。このドープを実施例3と同じ紡糸装
置及び条件で紡糸を行い、繊維を得た。繊維の物
性を表5に実施例5の結果と合わせて示した。 実施例 5 実施例4に用いられたものと同じ硫酸2590g、
PPTA608g、N−メチル−2−ピロリドン12.2
g及び無水塩化マグネシウム12.2gとから、同様
の方法にて光学異方性ドープ(粘度6800ポイズ/
74℃)を得た。このドープを実施例3と同じ紡糸
装置及び条件で紡糸し繊維を得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次式の単位 【式】【式】 及び 【式】 (上式中、単位及びはこれが重合体中に存在
する場合には実質的に当モル量で存在し、基R、
R′及びR″は同一でも異なつてもよく、且つ2価
の基を表わし、nは0又は整数1であり、重合体
中の基R、R′及びR″の全体の少なくとも約95モ
ル%は延鎖結合を有する1個の硬い基又は延鎖結
合によつて互いに直接又はアゾ又はアゾキシ基を
介して結合している2個以上の硬い基からなる。)
からなる群より選択された反復単位から実質的に
なる固有粘度が3.0以上のポリアミドから繊維を
製造するにあたり、上記ポリアミド14〜30重量
部、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物0.014〜1重量部、アミド系溶媒0.014〜1
重量部及び98重量%以上100重量%以下の濃度の
硫酸78〜86重量部とから光学異方性ドープを調製
し、該ドープをドラフト5.8以上で湿式紡糸し、
紡糸したままで22.6°以下の配向角を有する繊維
にすることを特徴とする高ヤング率のポリアミド
繊維の製造法。 2 アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物が塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化
カルシウムの中から選ばれる1種又は2種以上、
アミド系溶媒がN−メチル−2−ピロリドンであ
る特許請求の範囲第1項記載の高ヤング率のポリ
アミド繊維の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21638684A JPS6197355A (ja) | 1984-10-17 | 1984-10-17 | 高ヤング率のポリアミド繊維又はフイルムの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21638684A JPS6197355A (ja) | 1984-10-17 | 1984-10-17 | 高ヤング率のポリアミド繊維又はフイルムの製造法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22657090A Division JPH03227329A (ja) | 1990-08-30 | 1990-08-30 | 高ヤング率のポリアミドフィルムの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6197355A JPS6197355A (ja) | 1986-05-15 |
| JPH0423007B2 true JPH0423007B2 (ja) | 1992-04-21 |
Family
ID=16687751
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21638684A Granted JPS6197355A (ja) | 1984-10-17 | 1984-10-17 | 高ヤング率のポリアミド繊維又はフイルムの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6197355A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5126012A (en) * | 1990-03-12 | 1992-06-30 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | High strength papers from floc and fibrids |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS564629A (en) * | 1979-06-26 | 1981-01-19 | Teijin Ltd | Production of aromatic polyamide composition |
| JPS5615410A (en) * | 1979-07-18 | 1981-02-14 | Teijin Ltd | Production of aromatic polyamide fiber |
| JPS5835540A (ja) * | 1981-08-28 | 1983-03-02 | Ricoh Co Ltd | 湿式現像に用いる静電記録紙 |
-
1984
- 1984-10-17 JP JP21638684A patent/JPS6197355A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6197355A (ja) | 1986-05-15 |
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