JPH0425794B2 - - Google Patents
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- JPH0425794B2 JPH0425794B2 JP61183411A JP18341186A JPH0425794B2 JP H0425794 B2 JPH0425794 B2 JP H0425794B2 JP 61183411 A JP61183411 A JP 61183411A JP 18341186 A JP18341186 A JP 18341186A JP H0425794 B2 JPH0425794 B2 JP H0425794B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glucoamylase
- activity
- starch
- culture
- solution
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は新規なグルコアミラーゼの生産に用い
られる嫌気性細菌に係り、さらに詳しくは、ぶと
う糖等の製造等におけるでん粉の糖化反応に好適
な酸性条件下でもすぐれた耐熱性を有する耐熱
性/耐酸性グルコアミラーゼを生産するクロスツ
リジウム・エスピーに関する。 〔従来の技術〕 酵素は基質特異性が高く、常温、常圧下でも反
応を触媒できる特徴を有するが、一般に加熱やPH
変化に対し極めて不安定である。細菌、酵素を固
定化してバイオリアクターに組み込み、異性化糖
やL−アミノ酸が生産できるようになつた。これ
らのリアクタの運転に際しては、雑菌の繁殖防止
や反応速度をあげるため、常温より高い60℃以上
の温度で行うことが望まれている。このため、旧
来の常温性酵素にかわり、加熱やPH変化にも安定
な、いわゆる耐熱酵素の開発が進められてきた。 現在、工業的に用いられているグルコアミラー
ゼは50℃を越えると急速に酵素活性が失活する常
温性酵素であり(酵素利用ハンドブツク、p62、
地人書かん、昭和57年)主としてリゾプス
(Rhizopus)属およびアスペルギルス
(Aspergills)属から生産されている。これらの
グルコアミラーゼの作用好適PHは4〜5である。 耐熱性に優れたグルコアミラーゼについては、
V.Basaveswara等(Biochem.J.、193、379、
1981年)やカトコシン等(特開昭60−54680号)
の例があるが、いずれも熱安定性を発揮するため
にはPH6程度の中性条件が必要である。 ところで、でん粉を原料とするぶどう糖の製造
は10〜40%濃度のでん粉スラリーをα−アミラー
ゼにより液化する液化工程と、この液化でん粉溶
液をグルコアミラーゼにより糖化する糖化工程の
2工程により行われている。液化工程においては
原料でん粉中に含まれる不純物の有機酸のために
PHは5以下、しばしば4以下を呈する。このため
先に本発明者らは4付近においてもすぐれた耐熱
性を有する新規なα−アミラーゼを開発し(特開
昭59−236917号)、でん粉スラリーをアルカリで
中和することなく酸性状態のままで液化すること
を可能にした。しかしながら、液化工程にひき続
いて行われる糖化工程に使用するグルコアミラー
ゼに関しては、PH4〜5の酸性条件下で糖化を行
える耐熱性酵素はまだ未開発である。先に述べた
カトコシン等の耐熱性グルコアミラーゼの作用好
適PHは6付近であるため、糖化工程を行うには液
化でん粉溶液にアルカリを加えて中和しなければ
ならない。その結果、ぶどう糖や異性化糖等ので
ん粉加工の最終製品を得る場合には、反応後に中
和剤を除去することが必要となり、イオン交換樹
脂を用いる脱塩工程への負化を著しく増大させて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
し、でん粉を原料としてぶどう等を製造するにあ
たりPH4〜5の酸性条件下、60〜70%の高温下で
作用可能なグルコアミラーゼ、すなわち耐熱性/
耐酸性に優れた新規なグルコアミラーゼを生産す
る微生物を提供することにある。 〔問題点を解決するための技術手段〕 本発明者らは耐熱性にすぐれ、かつ耐酸性を有
する新規なグルコアミラーゼを生産する微生物の
探索を行つた。その結果、クロスツリジウムに属
する偏性嫌気性細菌であるクロスツリジウム・エ
スピーG−0005(clostridium sp G−0005)〔微
工研条寄第1455号(微工研菌寄第8737号)〕が酵
素の特性、特に酸性領域での耐熱性について従来
のグルコアミラーゼと異なる新規なグルコアミラ
ーゼを生産することを見い出し、本発明に至つ
た。本発明のクロスツリジウム属細菌は、濃厚有
機廃液の高温メタン醗酵スラリーを起源として分
離したものである。本菌の分離は次のようにして
行つた。まずメタン醗酵スラリーを低速遠心分離
(1000rpm、5分間)にかけ、粒大粒子を沈降除
去した後、殺菌生理食塩水で希釈した。これを菌
液とし、でん粉粒を炭素源とする寒天平板上に窒
素雰囲気下で塗布し、60℃で嫌気的にでん粉粒を
溶解することなく生育するコロニーを分離した。
さらに、上記コロニーの希釈液か1マイクロマニ
ユプレータにより栄養細胞を単離した。寒天平板
による分離とマイクロマニユプレータによる分離
とをさらに数回重ね、本発明の菌を得た。本発明
のクロスツリジウム属細菌は工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託してある。〔寄託番号:微工
研条寄第1455号(微工研菌寄第8737号)〕。まず、
本菌の菌学的性質の詳細を説明する。なお、以下
の記載において%は特に指示しない限り重量%で
ある。 A 形態的性質 (1) 栄養細胞の形態 下記のデキストリン・ペプトン培地の寒天
平板上、嫌気性雰囲気中、60℃で2日間培養
した場合、栄養細胞は0.3〜0.5×2〜4μmの
大きさの直状の桿菌である。上記の栄養細胞
は単独あるいは連鎖して存在する。液体培養
においても同様となる。また、細胞の多形性
はみられない。 なお、この菌の生物形態の顕微鏡写真を第
1図に示す。 デキストリン−ペプトン培地の組成 デキストリン 1.5% ペプトン 0.5% 酵母エキス 0.5% KH2PO4 0.7% Na2HPO4 0.2% MgSO4・7H2O 0.001% 寒 天 2.0% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 水道水 PH6.0 (2) 運動性の有無 運動性は認められない (3) 胞子の有無 でん粉−ペプトン培地の寒天平板培養にお
いて胞子の形成が認められる。胞子は栄養細
胞内端部に形成され、直径0.5μm程度の球状
をなしている。 (4) グラム染色性 陰性 B 各培地における生育状態 (1) コロニーの形態 でん粉−ペプトン培地の寒天平板培養での
コロニーは、中心部がやや隆起した扁平な円
形となり、周縁部は不規則である。色素は産
生せず、乳白色半透明である。 (2) 肉汁寒天平板培養 生育は認められない 肉汁寒天培地組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 寒 天 2.0% 蒸留水 PH6.0 (3) 肉汁寒天斜面培養 生育は認められない (4) 肉汁寒天穿刺培養 穿刺線にそつてわずかに増殖していること
が観察される。色素の産生は認められない。 (5) 肉汁液体培養 生育は認められない 肉汁培地の組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% チオグリコール酸ナトリウム 0.01% 寒 天 2.0% 蒸留水 PH6.0 (6) 肉汁・ゼラチン培養 生育は認められない。ゼラチンの液化も認
められない。 肉汁ゼラチン培地の組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% ゼラチン 15.0% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 蒸留水 PH6.0 (7) リトマスミルク培養 酸を生成して赤変し、固く凝固する。ガス
の発生が認められる。 C 生理的物質 (1) 生育の温度範囲 49〜64℃で生育する。46℃、69℃では生育
は認められない。57〜61℃付近で良好に生育
する。 (2) 生育のPH範囲 PH4.8〜7.5で生育する。PH6.0付近で良好に
生育する。 (3) 酸素に対する態度 偏性嫌気性 (4) O−Fテスト(Hugh Laifson法) 陰性。空気雰囲気中及び流動パラフイン重
層による嫌気性条件下共にガス生成を伴つて
生育し、酸の生成により黄色となる。空気雰
囲気中での培養においては、気相境界部より
約1cm下より、底部にかけて生育した。 培地組成 ペプトン 0.2% ぶどう糖 1.0% 食 塩 0.5% K2HPO4 0.03% ブロムクレゾールパープル 0.002% 寒 天 0.3% 蒸留水 PH6.0 (5) 硝酸塩の還元 陰性 (6) VPテスト 陰性 (7) MRテスト 陽性。赤変化する。 (8) インドール生成 ペプトン水に生育しないため測定できな
い。 (9) 硫化水素の生成 陰性(Kligrerの培地使用において) (10) でん粉の加水分解 陽性 (11) クエン酸の利用 陽性(Simons培地使用において) (12) アンモニウム塩の利用 ペプトン水に生育せず、測定できない。 (13) 色素の菌体外生成 陰性 (14) ウレアーゼ 陰性 (15) オキシダーゼ 陰性 (16) カタラーゼ 陰性 (17) 糖の資化性 糖の資化性及びダーラム管を用いたガス発
生有無の観察結果を第1表に示す。表中、資
化性及びガスの生成が認められた場合には
+、認められない場合には−の記号で示し
た。
られる嫌気性細菌に係り、さらに詳しくは、ぶと
う糖等の製造等におけるでん粉の糖化反応に好適
な酸性条件下でもすぐれた耐熱性を有する耐熱
性/耐酸性グルコアミラーゼを生産するクロスツ
リジウム・エスピーに関する。 〔従来の技術〕 酵素は基質特異性が高く、常温、常圧下でも反
応を触媒できる特徴を有するが、一般に加熱やPH
変化に対し極めて不安定である。細菌、酵素を固
定化してバイオリアクターに組み込み、異性化糖
やL−アミノ酸が生産できるようになつた。これ
らのリアクタの運転に際しては、雑菌の繁殖防止
や反応速度をあげるため、常温より高い60℃以上
の温度で行うことが望まれている。このため、旧
来の常温性酵素にかわり、加熱やPH変化にも安定
な、いわゆる耐熱酵素の開発が進められてきた。 現在、工業的に用いられているグルコアミラー
ゼは50℃を越えると急速に酵素活性が失活する常
温性酵素であり(酵素利用ハンドブツク、p62、
地人書かん、昭和57年)主としてリゾプス
(Rhizopus)属およびアスペルギルス
(Aspergills)属から生産されている。これらの
グルコアミラーゼの作用好適PHは4〜5である。 耐熱性に優れたグルコアミラーゼについては、
V.Basaveswara等(Biochem.J.、193、379、
1981年)やカトコシン等(特開昭60−54680号)
の例があるが、いずれも熱安定性を発揮するため
にはPH6程度の中性条件が必要である。 ところで、でん粉を原料とするぶどう糖の製造
は10〜40%濃度のでん粉スラリーをα−アミラー
ゼにより液化する液化工程と、この液化でん粉溶
液をグルコアミラーゼにより糖化する糖化工程の
2工程により行われている。液化工程においては
原料でん粉中に含まれる不純物の有機酸のために
PHは5以下、しばしば4以下を呈する。このため
先に本発明者らは4付近においてもすぐれた耐熱
性を有する新規なα−アミラーゼを開発し(特開
昭59−236917号)、でん粉スラリーをアルカリで
中和することなく酸性状態のままで液化すること
を可能にした。しかしながら、液化工程にひき続
いて行われる糖化工程に使用するグルコアミラー
ゼに関しては、PH4〜5の酸性条件下で糖化を行
える耐熱性酵素はまだ未開発である。先に述べた
カトコシン等の耐熱性グルコアミラーゼの作用好
適PHは6付近であるため、糖化工程を行うには液
化でん粉溶液にアルカリを加えて中和しなければ
ならない。その結果、ぶどう糖や異性化糖等ので
ん粉加工の最終製品を得る場合には、反応後に中
和剤を除去することが必要となり、イオン交換樹
脂を用いる脱塩工程への負化を著しく増大させて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決
し、でん粉を原料としてぶどう等を製造するにあ
たりPH4〜5の酸性条件下、60〜70%の高温下で
作用可能なグルコアミラーゼ、すなわち耐熱性/
耐酸性に優れた新規なグルコアミラーゼを生産す
る微生物を提供することにある。 〔問題点を解決するための技術手段〕 本発明者らは耐熱性にすぐれ、かつ耐酸性を有
する新規なグルコアミラーゼを生産する微生物の
探索を行つた。その結果、クロスツリジウムに属
する偏性嫌気性細菌であるクロスツリジウム・エ
スピーG−0005(clostridium sp G−0005)〔微
工研条寄第1455号(微工研菌寄第8737号)〕が酵
素の特性、特に酸性領域での耐熱性について従来
のグルコアミラーゼと異なる新規なグルコアミラ
ーゼを生産することを見い出し、本発明に至つ
た。本発明のクロスツリジウム属細菌は、濃厚有
機廃液の高温メタン醗酵スラリーを起源として分
離したものである。本菌の分離は次のようにして
行つた。まずメタン醗酵スラリーを低速遠心分離
(1000rpm、5分間)にかけ、粒大粒子を沈降除
去した後、殺菌生理食塩水で希釈した。これを菌
液とし、でん粉粒を炭素源とする寒天平板上に窒
素雰囲気下で塗布し、60℃で嫌気的にでん粉粒を
溶解することなく生育するコロニーを分離した。
さらに、上記コロニーの希釈液か1マイクロマニ
ユプレータにより栄養細胞を単離した。寒天平板
による分離とマイクロマニユプレータによる分離
とをさらに数回重ね、本発明の菌を得た。本発明
のクロスツリジウム属細菌は工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託してある。〔寄託番号:微工
研条寄第1455号(微工研菌寄第8737号)〕。まず、
本菌の菌学的性質の詳細を説明する。なお、以下
の記載において%は特に指示しない限り重量%で
ある。 A 形態的性質 (1) 栄養細胞の形態 下記のデキストリン・ペプトン培地の寒天
平板上、嫌気性雰囲気中、60℃で2日間培養
した場合、栄養細胞は0.3〜0.5×2〜4μmの
大きさの直状の桿菌である。上記の栄養細胞
は単独あるいは連鎖して存在する。液体培養
においても同様となる。また、細胞の多形性
はみられない。 なお、この菌の生物形態の顕微鏡写真を第
1図に示す。 デキストリン−ペプトン培地の組成 デキストリン 1.5% ペプトン 0.5% 酵母エキス 0.5% KH2PO4 0.7% Na2HPO4 0.2% MgSO4・7H2O 0.001% 寒 天 2.0% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 水道水 PH6.0 (2) 運動性の有無 運動性は認められない (3) 胞子の有無 でん粉−ペプトン培地の寒天平板培養にお
いて胞子の形成が認められる。胞子は栄養細
胞内端部に形成され、直径0.5μm程度の球状
をなしている。 (4) グラム染色性 陰性 B 各培地における生育状態 (1) コロニーの形態 でん粉−ペプトン培地の寒天平板培養での
コロニーは、中心部がやや隆起した扁平な円
形となり、周縁部は不規則である。色素は産
生せず、乳白色半透明である。 (2) 肉汁寒天平板培養 生育は認められない 肉汁寒天培地組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 寒 天 2.0% 蒸留水 PH6.0 (3) 肉汁寒天斜面培養 生育は認められない (4) 肉汁寒天穿刺培養 穿刺線にそつてわずかに増殖していること
が観察される。色素の産生は認められない。 (5) 肉汁液体培養 生育は認められない 肉汁培地の組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% チオグリコール酸ナトリウム 0.01% 寒 天 2.0% 蒸留水 PH6.0 (6) 肉汁・ゼラチン培養 生育は認められない。ゼラチンの液化も認
められない。 肉汁ゼラチン培地の組成 肉エキス 1.0% ペプトン 1.0% 食 塩 0.2% ゼラチン 15.0% チオグリコール酸ナトリウム 0.1% 蒸留水 PH6.0 (7) リトマスミルク培養 酸を生成して赤変し、固く凝固する。ガス
の発生が認められる。 C 生理的物質 (1) 生育の温度範囲 49〜64℃で生育する。46℃、69℃では生育
は認められない。57〜61℃付近で良好に生育
する。 (2) 生育のPH範囲 PH4.8〜7.5で生育する。PH6.0付近で良好に
生育する。 (3) 酸素に対する態度 偏性嫌気性 (4) O−Fテスト(Hugh Laifson法) 陰性。空気雰囲気中及び流動パラフイン重
層による嫌気性条件下共にガス生成を伴つて
生育し、酸の生成により黄色となる。空気雰
囲気中での培養においては、気相境界部より
約1cm下より、底部にかけて生育した。 培地組成 ペプトン 0.2% ぶどう糖 1.0% 食 塩 0.5% K2HPO4 0.03% ブロムクレゾールパープル 0.002% 寒 天 0.3% 蒸留水 PH6.0 (5) 硝酸塩の還元 陰性 (6) VPテスト 陰性 (7) MRテスト 陽性。赤変化する。 (8) インドール生成 ペプトン水に生育しないため測定できな
い。 (9) 硫化水素の生成 陰性(Kligrerの培地使用において) (10) でん粉の加水分解 陽性 (11) クエン酸の利用 陽性(Simons培地使用において) (12) アンモニウム塩の利用 ペプトン水に生育せず、測定できない。 (13) 色素の菌体外生成 陰性 (14) ウレアーゼ 陰性 (15) オキシダーゼ 陰性 (16) カタラーゼ 陰性 (17) 糖の資化性 糖の資化性及びダーラム管を用いたガス発
生有無の観察結果を第1表に示す。表中、資
化性及びガスの生成が認められた場合には
+、認められない場合には−の記号で示し
た。
【表】
糖資化性試験用液体培地組成
炭素源(糖) 1.0%
ペプトン 1.0%
NaCl 0.2%
チオグリコール酸ナトリウム 0.1%
蒸留水
PH6.0
(18) 無機塩培地への生育
生育は認められない。
これらの結果よりバージーの細菌分類マニユア
ル(Bergey′s Manual of Determinative
Bocteriology 8th Edition)に基づき、クロスツ
リジウムに属する細菌と同定した。 次に、本発明の細菌を用いて生産した耐熱性グ
リコアミラーゼの酵素的特性について記す。 なお、グルコアミラーゼ活性の測定は次のよう
に行つた。 グルコアミラーゼ活性測定の基質には可溶性で
ん粉(和光純薬製、生化学用)を用いた。まず、
5%可溶性でん粉溶液0.5ml、PH4.5の0.1M酢酸−
酢酸ナトリウム緩衝液0.5ml、純粋1ml、酵素溶
液0.5mlを混合し、60℃で30分間酵素反応を行わ
せた。次いで、反応液中のぶどう糖量をグルコー
ス分析器(米国、イエロー・スプリングス・イン
スツルメント・カンパニー(Yellow Springs
Instrument Company)社製、グルコースオキシ
ダーゼ法により測定する。)を用いて測定した。
グルコアミラーゼ活性の1単位は、上記測定条件
下で1分間に1μmolのぶとう糖を生成する能力と
定義した。 (1) 調製方法 デキストリン1.5%、ポリペプトン0.5%、酵
母エキス0.5%、リン酸第1カリウム0.7%、リ
ン酸第2ナトリウム0.2%、硫酸マグネシウ
ム・7水和物0.001%、チオグリコール酸ナト
リウム0.1%及び水道水を含む液体培地(PH
6.0)32Kgを内容積5の培養槽10基に3.15Kg
づつ分注し、120℃で15分間殺菌した。それぞ
れの培養槽に上記培地を用いて嫌気的に培養し
た本発明のクロスツリジウム属細菌G−0005菌
の菌体懸濁液0.35Kgを添加した。次いで、ガス
出口に水封トラツプを付し、培養槽内気相部を
アルゴンガス(酸素濃度1ppm以下)で十分置
換後、嫌気条件下で培養した。培養液のPHは
6.0に、培養液の温度は60℃にそれぞれ自動調
整した。21時間培養後、培養液を合せ、
6000rpmで遠心分離し、菌体を除去した。回収
した上澄液についてガラス瀘紙(東洋科学産業
製、GA−100及びGC−50)メンブレンフイル
タ(東洋科学産業製、ポアサイズ1μm及び
0.45μm)を用いて加圧濾過し、菌体及びその
他の固形物を除去して培養濾液を得た。この培
養濾液より10mlを採取し、純水にて24時間透析
したのち、グルコアミラーゼ活性を測定したと
ころ、培養濾液1gあたり0.05単位のグルコア
ミラーゼが存在していた。次に上記培養濾液29
Kgを中空繊維型モレキユラーシーブ膜(分画分
子量10000、米国アミコン製(Amicon Co.)
H1P10−20)で加圧濾過し、2Kgに濃縮した。
上記濃縮液について硫安を用いた塩析を行い、
飽和度(硫安飽和濃度に対する割合、%で表わ
す)20%にて析出せず、飽和度55%にて析出し
た固形物を14000rpmで遠心分離し回収した。
次いで飽和度55%の硫安溶液で固形物を洗浄し
回収した。次いで、固形物を0.05Mトリス−塩
酸緩衝液(PH7.5)に溶解し240gとした。次い
で上記緩衝液10を用いて、24時間透析を2回
繰返し実施した。そののち、透析した液中の固
形物を、ガラス濾紙(東洋濾紙製、GC−50)
を用いた濾過で除去した。清澄化した透析液は
310gであつた。 次に、上記透析液をジエチルアミノエチル化
架橋アガロースゲル(フアルマシア製、DEAE
セフアロース CL−6B)を用いたイオン交換
クロマト(カラムサイズφ44×500mm)により
精製した。0.05Mトリス−塩酸緩衝液で平衡化
したゲルカラムに上記透析液をチヤージし、洗
滌した。次いで緩衝液中の塩化ナトリウム濃度
を直線勾配で上昇しつつ展開した。グルコアミ
ラーゼの溶出パターンを図6に示す。塩化ナト
リウム濃度0.25Mの溶出位置にグルコアミラー
ゼ活性を有するピークが認められた。グルコア
ミラーゼフラクシヨンとして360gを回収した。
次いでモレキユラーシーブ膜(分画分子量
10000、米国アミコン製、PM−10)を用い、
純水10Kgを加えて加圧濾過し、脱塩、濃縮を行
い粗精製グルコアミラーゼ液160gを得た。本
溶液中のグルコアミラーゼ活性は3.3単位/g
であつた。 次に上記粗精製グルコアミラーゼにつきゲル
濾過により精製した。まず、上記グルコミラー
ゼ液100gを0.04Torrの減圧下で凍結乾燥し、
これを0.05Mクエン酸・第2クエン酸緩衝液
(PH4.5)4mlに溶解し、固形物を4000rpmの遠
心分離で除去した。次に、上記緩衝液で平衡化
した架橋デキストランゲル(フアルマシア製、
セフアデツクスG−100)を充填したクロマト
クラム(φ15×900mm)に上記グルコアミラー
ゼ液1mlをチヤージし同じ緩衝液で展開した。
その結果を第7図に示した。溶出液量65mlの位
置にグルコアミラーゼ活性のピークが認められ
た。上記ゲル濾過を残りの粗精製グルコアミラ
ーゼについても実施し、精製グルコアミラーゼ
フラクシヨン40gを得た。本フラクシヨンのグ
ルコアミラーゼ活性は12単位/gであつた。 以上の精製操作により、培養濾液基準の比活
性は171倍に向上した。また、培養濾液基準の
活性回収率は23%である。培養濾液を基準とし
た各工程の標品の比活性、収量、活性回収率を
第2表に示した。
ル(Bergey′s Manual of Determinative
Bocteriology 8th Edition)に基づき、クロスツ
リジウムに属する細菌と同定した。 次に、本発明の細菌を用いて生産した耐熱性グ
リコアミラーゼの酵素的特性について記す。 なお、グルコアミラーゼ活性の測定は次のよう
に行つた。 グルコアミラーゼ活性測定の基質には可溶性で
ん粉(和光純薬製、生化学用)を用いた。まず、
5%可溶性でん粉溶液0.5ml、PH4.5の0.1M酢酸−
酢酸ナトリウム緩衝液0.5ml、純粋1ml、酵素溶
液0.5mlを混合し、60℃で30分間酵素反応を行わ
せた。次いで、反応液中のぶどう糖量をグルコー
ス分析器(米国、イエロー・スプリングス・イン
スツルメント・カンパニー(Yellow Springs
Instrument Company)社製、グルコースオキシ
ダーゼ法により測定する。)を用いて測定した。
グルコアミラーゼ活性の1単位は、上記測定条件
下で1分間に1μmolのぶとう糖を生成する能力と
定義した。 (1) 調製方法 デキストリン1.5%、ポリペプトン0.5%、酵
母エキス0.5%、リン酸第1カリウム0.7%、リ
ン酸第2ナトリウム0.2%、硫酸マグネシウ
ム・7水和物0.001%、チオグリコール酸ナト
リウム0.1%及び水道水を含む液体培地(PH
6.0)32Kgを内容積5の培養槽10基に3.15Kg
づつ分注し、120℃で15分間殺菌した。それぞ
れの培養槽に上記培地を用いて嫌気的に培養し
た本発明のクロスツリジウム属細菌G−0005菌
の菌体懸濁液0.35Kgを添加した。次いで、ガス
出口に水封トラツプを付し、培養槽内気相部を
アルゴンガス(酸素濃度1ppm以下)で十分置
換後、嫌気条件下で培養した。培養液のPHは
6.0に、培養液の温度は60℃にそれぞれ自動調
整した。21時間培養後、培養液を合せ、
6000rpmで遠心分離し、菌体を除去した。回収
した上澄液についてガラス瀘紙(東洋科学産業
製、GA−100及びGC−50)メンブレンフイル
タ(東洋科学産業製、ポアサイズ1μm及び
0.45μm)を用いて加圧濾過し、菌体及びその
他の固形物を除去して培養濾液を得た。この培
養濾液より10mlを採取し、純水にて24時間透析
したのち、グルコアミラーゼ活性を測定したと
ころ、培養濾液1gあたり0.05単位のグルコア
ミラーゼが存在していた。次に上記培養濾液29
Kgを中空繊維型モレキユラーシーブ膜(分画分
子量10000、米国アミコン製(Amicon Co.)
H1P10−20)で加圧濾過し、2Kgに濃縮した。
上記濃縮液について硫安を用いた塩析を行い、
飽和度(硫安飽和濃度に対する割合、%で表わ
す)20%にて析出せず、飽和度55%にて析出し
た固形物を14000rpmで遠心分離し回収した。
次いで飽和度55%の硫安溶液で固形物を洗浄し
回収した。次いで、固形物を0.05Mトリス−塩
酸緩衝液(PH7.5)に溶解し240gとした。次い
で上記緩衝液10を用いて、24時間透析を2回
繰返し実施した。そののち、透析した液中の固
形物を、ガラス濾紙(東洋濾紙製、GC−50)
を用いた濾過で除去した。清澄化した透析液は
310gであつた。 次に、上記透析液をジエチルアミノエチル化
架橋アガロースゲル(フアルマシア製、DEAE
セフアロース CL−6B)を用いたイオン交換
クロマト(カラムサイズφ44×500mm)により
精製した。0.05Mトリス−塩酸緩衝液で平衡化
したゲルカラムに上記透析液をチヤージし、洗
滌した。次いで緩衝液中の塩化ナトリウム濃度
を直線勾配で上昇しつつ展開した。グルコアミ
ラーゼの溶出パターンを図6に示す。塩化ナト
リウム濃度0.25Mの溶出位置にグルコアミラー
ゼ活性を有するピークが認められた。グルコア
ミラーゼフラクシヨンとして360gを回収した。
次いでモレキユラーシーブ膜(分画分子量
10000、米国アミコン製、PM−10)を用い、
純水10Kgを加えて加圧濾過し、脱塩、濃縮を行
い粗精製グルコアミラーゼ液160gを得た。本
溶液中のグルコアミラーゼ活性は3.3単位/g
であつた。 次に上記粗精製グルコアミラーゼにつきゲル
濾過により精製した。まず、上記グルコミラー
ゼ液100gを0.04Torrの減圧下で凍結乾燥し、
これを0.05Mクエン酸・第2クエン酸緩衝液
(PH4.5)4mlに溶解し、固形物を4000rpmの遠
心分離で除去した。次に、上記緩衝液で平衡化
した架橋デキストランゲル(フアルマシア製、
セフアデツクスG−100)を充填したクロマト
クラム(φ15×900mm)に上記グルコアミラー
ゼ液1mlをチヤージし同じ緩衝液で展開した。
その結果を第7図に示した。溶出液量65mlの位
置にグルコアミラーゼ活性のピークが認められ
た。上記ゲル濾過を残りの粗精製グルコアミラ
ーゼについても実施し、精製グルコアミラーゼ
フラクシヨン40gを得た。本フラクシヨンのグ
ルコアミラーゼ活性は12単位/gであつた。 以上の精製操作により、培養濾液基準の比活
性は171倍に向上した。また、培養濾液基準の
活性回収率は23%である。培養濾液を基準とし
た各工程の標品の比活性、収量、活性回収率を
第2表に示した。
【表】
なお、液体培養における液体培地の炭素源と
しては、上記デキストリンに限るものではな
く、可溶性でん粉、馬鈴薯でん粉、コーンスタ
ーチ、甘薯でん粉、廃糖みつ等を用いてもよ
い。また、その他の栄養成分も上記に限定する
ものではなく、コーンステイープリカー、各種
アミノ酸、ビタミン、各種塩等を単独もしくは
混合して用いてもよい。 (2) 作用及び基質特異性 本酵素は、馬鈴薯、とうもろこし、甘薯等の
でん粉、およびこれらを加水分解して得た可溶
性でん粉、デキストリン、マルトース等をぶと
う等に加水分解するグルコアミラーゼである。
マルトース基質の場合、ぶどう糖生成速度は可
溶性でん粉基質の約1/2である。 (3) 至適PH 本酵素の60℃における作用PH曲線を第2図に
示す。本酵素の60℃における最適PH或は4〜5
にあり、かつ、好適PHは(最適PHでの活性の80
%を有するPH域とする)3.8〜5.7にある。な
お、反応の際のPH緩衝液としては、塩化カリウ
ム−塩酸(PH2.0)、グリシン−塩酸(PH2.5〜
3.5)、β:β′−ジメチルグルタル酸−トリスヒ
ドロキシメチルアミノメタン−2−アミノ−2
−メチル−1:3−プロパンジオール(以下
「GTA」と略称)(PH3.5〜9)の0.05M緩衝液
を用いた。 (4) PH安定性 本発明によるグルコアミラーゼをPH2、3、
4、4.5、5、6、7、9の各PH下(0.05M塩
化カリウム−塩酸、0.05Mグリシン−塩酸及び
0.05MGTA緩衝液を使用)で70℃、30分間イ
ンキユベートした。そののち、反応液を希釈
し、PH4.5に調整したのち、可溶性でん粉を基
質として残存活性を測定した。その結果を第3
図に示した。本発明によるグルコアミラーゼは
PH4.5〜5.0の範囲で完全に活性が保持されてい
た。したがつて、本グルコアミラーゼは酸性領
域ですぐれた安定性を有する酵素であることが
わかつた。 (5) 呈適温度 本発明によるグルコアミラーゼの活性をPH
4.5の条件下、40、50、60、65、70、75℃の温
度にて測定したところ、第4図に示す結果を得
た。本結果より、至適温度は70℃付近にある。
好適温度(最適温度での活性の80%を有する温
度域とする)は73〜73℃である。 (6) グルコアミラーゼ活性に及ぼす金属塩の影響 本発明によるグルコアミラーゼの活性に及ぼ
す金属塩の影響を第3表に示す。グルコアミラ
ーゼ活性の測定において各種の金属塩を5mM
になるように添加した。そして、金属塩無添加
に対する活性を%で表示した。なお、アンモニ
ウム塩及びEDTA添加の場合についても第3
表に付記した。マグネシウムイオン、カルシウ
ムイオン、カリウムイオンがグルコアミラーゼ
活性作用を有することが認められる。ニツケル
イオン、鉄イオンには阻害作用が認められる。
しては、上記デキストリンに限るものではな
く、可溶性でん粉、馬鈴薯でん粉、コーンスタ
ーチ、甘薯でん粉、廃糖みつ等を用いてもよ
い。また、その他の栄養成分も上記に限定する
ものではなく、コーンステイープリカー、各種
アミノ酸、ビタミン、各種塩等を単独もしくは
混合して用いてもよい。 (2) 作用及び基質特異性 本酵素は、馬鈴薯、とうもろこし、甘薯等の
でん粉、およびこれらを加水分解して得た可溶
性でん粉、デキストリン、マルトース等をぶと
う等に加水分解するグルコアミラーゼである。
マルトース基質の場合、ぶどう糖生成速度は可
溶性でん粉基質の約1/2である。 (3) 至適PH 本酵素の60℃における作用PH曲線を第2図に
示す。本酵素の60℃における最適PH或は4〜5
にあり、かつ、好適PHは(最適PHでの活性の80
%を有するPH域とする)3.8〜5.7にある。な
お、反応の際のPH緩衝液としては、塩化カリウ
ム−塩酸(PH2.0)、グリシン−塩酸(PH2.5〜
3.5)、β:β′−ジメチルグルタル酸−トリスヒ
ドロキシメチルアミノメタン−2−アミノ−2
−メチル−1:3−プロパンジオール(以下
「GTA」と略称)(PH3.5〜9)の0.05M緩衝液
を用いた。 (4) PH安定性 本発明によるグルコアミラーゼをPH2、3、
4、4.5、5、6、7、9の各PH下(0.05M塩
化カリウム−塩酸、0.05Mグリシン−塩酸及び
0.05MGTA緩衝液を使用)で70℃、30分間イ
ンキユベートした。そののち、反応液を希釈
し、PH4.5に調整したのち、可溶性でん粉を基
質として残存活性を測定した。その結果を第3
図に示した。本発明によるグルコアミラーゼは
PH4.5〜5.0の範囲で完全に活性が保持されてい
た。したがつて、本グルコアミラーゼは酸性領
域ですぐれた安定性を有する酵素であることが
わかつた。 (5) 呈適温度 本発明によるグルコアミラーゼの活性をPH
4.5の条件下、40、50、60、65、70、75℃の温
度にて測定したところ、第4図に示す結果を得
た。本結果より、至適温度は70℃付近にある。
好適温度(最適温度での活性の80%を有する温
度域とする)は73〜73℃である。 (6) グルコアミラーゼ活性に及ぼす金属塩の影響 本発明によるグルコアミラーゼの活性に及ぼ
す金属塩の影響を第3表に示す。グルコアミラ
ーゼ活性の測定において各種の金属塩を5mM
になるように添加した。そして、金属塩無添加
に対する活性を%で表示した。なお、アンモニ
ウム塩及びEDTA添加の場合についても第3
表に付記した。マグネシウムイオン、カルシウ
ムイオン、カリウムイオンがグルコアミラーゼ
活性作用を有することが認められる。ニツケル
イオン、鉄イオンには阻害作用が認められる。
【表】
活性測定条件
PH5.0(0.1Mクエン酸−第2クエン酸ナトリ
ウム緩衝液)活性測定温度:60℃ (7) 熱安定性 本発明によるグルコアミラーゼを基質無添加
下、PH4.5にて、60〜80℃の加熱処理を行い、
一定時間毎(20、40秒、1、2、4、10、20、
40分、1、2、4、6、8、16時間、1、2、
4、7、10、15、20日)に処理液の一部を採取
し、液中のグルコアミラーゼ活性を60℃、PH
4.5にて測定した。これをもとに各温度におけ
る活性半減期を求め、その結果を第5図に示し
た。70℃及び75℃における基質無添加下での活
性半減期はそれぞれ、6時間、1分間である。
本グルコアミラーゼはこれまで公知のグルコア
ミラーゼに較べ高度の耐熱性を有している。一
方、PH4.0、4.3、4.5、5.0、6.0の各PHにおける
基質無添加下、70℃での活性半減期を求め、第
4表に示した。この結果から、本グルコアミラ
ーゼは、クロスツリジウム・サーモアミロリデ
イクム(Clostridium thermoamylo−
lyticum)、サーモマイサセ・ラヌギノスス
(Thermomyces lanuginosus)、及びタラロミ
セス・デユポンテイ(Talaromyces duponti)
により産生されるグルコアミラーゼよりも特
に、PH4〜5の酸性領域においてすぐれた耐熱
性をもつことを示す。
ウム緩衝液)活性測定温度:60℃ (7) 熱安定性 本発明によるグルコアミラーゼを基質無添加
下、PH4.5にて、60〜80℃の加熱処理を行い、
一定時間毎(20、40秒、1、2、4、10、20、
40分、1、2、4、6、8、16時間、1、2、
4、7、10、15、20日)に処理液の一部を採取
し、液中のグルコアミラーゼ活性を60℃、PH
4.5にて測定した。これをもとに各温度におけ
る活性半減期を求め、その結果を第5図に示し
た。70℃及び75℃における基質無添加下での活
性半減期はそれぞれ、6時間、1分間である。
本グルコアミラーゼはこれまで公知のグルコア
ミラーゼに較べ高度の耐熱性を有している。一
方、PH4.0、4.3、4.5、5.0、6.0の各PHにおける
基質無添加下、70℃での活性半減期を求め、第
4表に示した。この結果から、本グルコアミラ
ーゼは、クロスツリジウム・サーモアミロリデ
イクム(Clostridium thermoamylo−
lyticum)、サーモマイサセ・ラヌギノスス
(Thermomyces lanuginosus)、及びタラロミ
セス・デユポンテイ(Talaromyces duponti)
により産生されるグルコアミラーゼよりも特
に、PH4〜5の酸性領域においてすぐれた耐熱
性をもつことを示す。
【表】
(8) 耐熱性に及ぼす金属塩の影響
本発明によるグルコアミラーゼの耐熱性に及
ぼす金属塩の影響を第5表に示す。グルコアミ
ラーゼの水溶液(0.05M酢酸−酢酸ナトリウム
緩衝液に溶解、PH4.5)に各種の金属塩を5m
M濃度になるように添加し、70℃、1時間の加
熱処理を行つたのち、PH4.5、60℃でグルコア
ミラーゼ活性を測定した。そして、加熱処理前
に対する加熱処理後の活性、すなわち残存活性
を%で表示した。 第5表から、ニツケルイオン、マンガンイオ
ン、マグネシウムイオンに保護効果のあること
が認められる。コバルトイオン、カルシウムイ
オンについては保護効果は認められない。亜鉛
イオンは耐熱性を著しく低下させる。
ぼす金属塩の影響を第5表に示す。グルコアミ
ラーゼの水溶液(0.05M酢酸−酢酸ナトリウム
緩衝液に溶解、PH4.5)に各種の金属塩を5m
M濃度になるように添加し、70℃、1時間の加
熱処理を行つたのち、PH4.5、60℃でグルコア
ミラーゼ活性を測定した。そして、加熱処理前
に対する加熱処理後の活性、すなわち残存活性
を%で表示した。 第5表から、ニツケルイオン、マンガンイオ
ン、マグネシウムイオンに保護効果のあること
が認められる。コバルトイオン、カルシウムイ
オンについては保護効果は認められない。亜鉛
イオンは耐熱性を著しく低下させる。
以上述べたことから明らかなように、本発明細
菌より産生される新しい耐熱性グルコアミラーゼ
は、特にPH4〜5の酸性領域での耐熱性におい
て、従来の嫌気性細菌の産生する耐熱生酵素と著
しく異なる。 ところで、ぶどう糖や異性化糖を製造するに
は、まず、原料のでん粉をα−アミラーゼで液化
し、そのあとグルコアミラーゼで糖化している。
液化の際、原料のでん粉を20〜40%の高濃度に仕
込むため、液のPHは酸性を呈する。このため、従
来の耐熱生α−アミラーゼ及び耐熱性グルコアミ
ラーゼを用いる場合には、作用PH域が中性域にあ
るため、アルカリで中和しなければならない。 これに対し、先に本発明者らが見い出した耐熱
性・耐酸性の新規なα−アミラーゼ(特開昭59−
236917号)及び、本発明による新規なグルコアミ
ラーゼを用いることにより、液化での中和を行う
ことなく酸性の状態のままで液化及び糖化を行う
ことが可能となり、ひいては反応後の脱塩工程へ
の負荷を大幅に軽減できる。 〔実施例〕 実施例 1 ポリペプトン0.56%、酵素エキス0.56%、リン
酸第1カリウム0.78%、リン酸第2ナトリウム
0.39%、硫酸マグネシウム・7水和物0.001%、
チオグリコール酸ナトリウム0.1%、水道水を含
む合成培地(PH6.5)2000g調製し、その270gを
500ml容坂口振盪フラスコ7個に分注し、それぞ
れを121℃、15分間殺菌した。一方、デキストリ
ン、馬鈴薯でん粉、マルトース、ぶどう糖、ラク
トース、シユークロース及びフラクトースの各炭
素源についてそれぞれの10%溶液30gを調製し、
110℃、15分間の殺菌を行つた。ついで、上記坂
口フラスコに炭素源溶液をそれぞれ無菌的に添加
した。そののち、あらかじめ、デキストリンを炭
素源とした上記液体培地を用いて調製した本発明
の嫌気性細菌クロスツリジウムG−0005の菌体懸
濁液30mlづつを各振盪フラスコに添加した。次い
で、ガス出口に水封トラツプを付したのち、フラ
スコ内に窒素ガスを注入して嫌気条件とし、60℃
で振盪培養した。40時間後、各振盪フラスコから
培養液40gを採取した。次いで、採取した各培養
液試料の半量を分取し、15000rpmの遠心分離に
より菌体を除去し、培養上澄液を調製した。残り
の培養液試料については、水冷却下にて超音波破
砕処理を行い、次いで15000rpmの遠心分離によ
り固形物を除去し菌体破砕培養液上澄液を調製し
た。 次いで、各炭素源毎の培養上澄液及び菌体破砕
培養液上澄液中のグルコアミラーゼ活性を測定し
た。なお、活性測定にあたつては、各試料を純水
を用いて24時間透析処理し、次いで70℃、5分間
の熱処理を加え、さらに遠心分離で固形物を除去
した試料を用いた。測定の結果を第6表に示し
た。
菌より産生される新しい耐熱性グルコアミラーゼ
は、特にPH4〜5の酸性領域での耐熱性におい
て、従来の嫌気性細菌の産生する耐熱生酵素と著
しく異なる。 ところで、ぶどう糖や異性化糖を製造するに
は、まず、原料のでん粉をα−アミラーゼで液化
し、そのあとグルコアミラーゼで糖化している。
液化の際、原料のでん粉を20〜40%の高濃度に仕
込むため、液のPHは酸性を呈する。このため、従
来の耐熱生α−アミラーゼ及び耐熱性グルコアミ
ラーゼを用いる場合には、作用PH域が中性域にあ
るため、アルカリで中和しなければならない。 これに対し、先に本発明者らが見い出した耐熱
性・耐酸性の新規なα−アミラーゼ(特開昭59−
236917号)及び、本発明による新規なグルコアミ
ラーゼを用いることにより、液化での中和を行う
ことなく酸性の状態のままで液化及び糖化を行う
ことが可能となり、ひいては反応後の脱塩工程へ
の負荷を大幅に軽減できる。 〔実施例〕 実施例 1 ポリペプトン0.56%、酵素エキス0.56%、リン
酸第1カリウム0.78%、リン酸第2ナトリウム
0.39%、硫酸マグネシウム・7水和物0.001%、
チオグリコール酸ナトリウム0.1%、水道水を含
む合成培地(PH6.5)2000g調製し、その270gを
500ml容坂口振盪フラスコ7個に分注し、それぞ
れを121℃、15分間殺菌した。一方、デキストリ
ン、馬鈴薯でん粉、マルトース、ぶどう糖、ラク
トース、シユークロース及びフラクトースの各炭
素源についてそれぞれの10%溶液30gを調製し、
110℃、15分間の殺菌を行つた。ついで、上記坂
口フラスコに炭素源溶液をそれぞれ無菌的に添加
した。そののち、あらかじめ、デキストリンを炭
素源とした上記液体培地を用いて調製した本発明
の嫌気性細菌クロスツリジウムG−0005の菌体懸
濁液30mlづつを各振盪フラスコに添加した。次い
で、ガス出口に水封トラツプを付したのち、フラ
スコ内に窒素ガスを注入して嫌気条件とし、60℃
で振盪培養した。40時間後、各振盪フラスコから
培養液40gを採取した。次いで、採取した各培養
液試料の半量を分取し、15000rpmの遠心分離に
より菌体を除去し、培養上澄液を調製した。残り
の培養液試料については、水冷却下にて超音波破
砕処理を行い、次いで15000rpmの遠心分離によ
り固形物を除去し菌体破砕培養液上澄液を調製し
た。 次いで、各炭素源毎の培養上澄液及び菌体破砕
培養液上澄液中のグルコアミラーゼ活性を測定し
た。なお、活性測定にあたつては、各試料を純水
を用いて24時間透析処理し、次いで70℃、5分間
の熱処理を加え、さらに遠心分離で固形物を除去
した試料を用いた。測定の結果を第6表に示し
た。
本発明の細菌の産生する新規な耐熱性/耐酸性
グルコアミラーゼは、特にPH4〜5の酸性領域下
にてすぐれた耐熱性を有するため、でん粉を原料
としてぶどう糖を製造する際、でん粉溶液を中和
することなく酸性状態での糖化が可能となる。こ
れに比べ、従来公知の耐熱性グルコアミラーゼを
用いる場合には、でん粉溶液を中性化するために
アルカリを添加しなければならない。したがつ
て、本発明の細菌の産生するグルコアミラーゼを
用いることにより、でん粉溶液の中和工程が不要
となり、かつ反応後の脱塩工程への負荷を大幅に
軽減できる。
グルコアミラーゼは、特にPH4〜5の酸性領域下
にてすぐれた耐熱性を有するため、でん粉を原料
としてぶどう糖を製造する際、でん粉溶液を中和
することなく酸性状態での糖化が可能となる。こ
れに比べ、従来公知の耐熱性グルコアミラーゼを
用いる場合には、でん粉溶液を中性化するために
アルカリを添加しなければならない。したがつ
て、本発明の細菌の産生するグルコアミラーゼを
用いることにより、でん粉溶液の中和工程が不要
となり、かつ反応後の脱塩工程への負荷を大幅に
軽減できる。
第1図は本発明細菌(クロスツリジウム属細菌
G−0005)の生物形態を示す顕微鏡写真、第2図
は本発明細菌により生産されたグルコアミラーゼ
の活性に及ぼすPHの影響を示す特性図、第3図は
前記グルコアミラーゼの熱安定生に及ぼすPHの影
響を示す特性図、第4図は前記グルコアミラーゼ
の活性に及ぼす温度の影響を示す特性図、第5図
は前記グルコアミラーゼの耐熱性を示す特性図、
第6図は前記グルコアミラーゼのジエチルアミノ
エチル架橋アガロースゲルを用いたイオン交換液
体クロマトグラフにおけるグルコアミラーゼ活性
溶出パターン図、第7図は前記グルコアミラーゼ
の架橋デキストランゲルを用いたゲル濾過におけ
るグルコアミラーゼ活性溶出パターン図である。
G−0005)の生物形態を示す顕微鏡写真、第2図
は本発明細菌により生産されたグルコアミラーゼ
の活性に及ぼすPHの影響を示す特性図、第3図は
前記グルコアミラーゼの熱安定生に及ぼすPHの影
響を示す特性図、第4図は前記グルコアミラーゼ
の活性に及ぼす温度の影響を示す特性図、第5図
は前記グルコアミラーゼの耐熱性を示す特性図、
第6図は前記グルコアミラーゼのジエチルアミノ
エチル架橋アガロースゲルを用いたイオン交換液
体クロマトグラフにおけるグルコアミラーゼ活性
溶出パターン図、第7図は前記グルコアミラーゼ
の架橋デキストランゲルを用いたゲル濾過におけ
るグルコアミラーゼ活性溶出パターン図である。
Claims (1)
- 1 温度49℃〜65℃で生育し、且つ、反応至適温
度70℃、PH4.5における70℃加熱下での酵素活性
半減期が6時間、PH4.0における70℃加熱下での
酵素活性半減期が5.7時間である耐熱性/耐酸性
グルコアミラーゼを生産する能力を有するクロス
トリジウム・エスピー微工研条寄第1455号の好熱
性嫌気性細菌。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18341186A JPS6339577A (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 | 耐熱性/耐酸性グルコアミラ−ゼを生産する嫌気性細菌 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18341186A JPS6339577A (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 | 耐熱性/耐酸性グルコアミラ−ゼを生産する嫌気性細菌 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6339577A JPS6339577A (ja) | 1988-02-20 |
| JPH0425794B2 true JPH0425794B2 (ja) | 1992-05-01 |
Family
ID=16135309
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18341186A Granted JPS6339577A (ja) | 1986-08-06 | 1986-08-06 | 耐熱性/耐酸性グルコアミラ−ゼを生産する嫌気性細菌 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6339577A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0317369A (ja) * | 1989-06-13 | 1991-01-25 | Fujisash Co | 同面引違いサッシ |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4604352A (en) * | 1984-09-18 | 1986-08-05 | Michigan Biotechnology Institute | Co-culture production of thermostable enzymers and ethanol |
-
1986
- 1986-08-06 JP JP18341186A patent/JPS6339577A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6339577A (ja) | 1988-02-20 |
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