JPH0429765B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0429765B2 JPH0429765B2 JP63011758A JP1175888A JPH0429765B2 JP H0429765 B2 JPH0429765 B2 JP H0429765B2 JP 63011758 A JP63011758 A JP 63011758A JP 1175888 A JP1175888 A JP 1175888A JP H0429765 B2 JPH0429765 B2 JP H0429765B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- fibers
- polymer
- polytetrafluoroethylene
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、耐熱性及び耐化学薬品性に優れかつ
高強力なポリテトラフルオロエチレンからなる繊
維とその製造方法に関する。
高強力なポリテトラフルオロエチレンからなる繊
維とその製造方法に関する。
[従来の技術]
ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと
略す)は、樹脂等の分野において成型加工用途に
供されているが、ポリマ自体融点が約327℃と高
くかつ融液は極めて高粘度なため溶融成型は困難
である。また、ポリマの耐薬品性に優れることが
逆に溶剤の選択を極めて制限せしめ、湿式での加
工もほとんど不可能である。
略す)は、樹脂等の分野において成型加工用途に
供されているが、ポリマ自体融点が約327℃と高
くかつ融液は極めて高粘度なため溶融成型は困難
である。また、ポリマの耐薬品性に優れることが
逆に溶剤の選択を極めて制限せしめ、湿式での加
工もほとんど不可能である。
まして、繊維化に際しては、直接通常の溶融紡
糸もしくは湿式紡糸の手法によることはできず、
特殊な製糸手法が採用されてきたものであり、例
えば、該ポリマのエマルジヨン溶液に例えばセル
ロース系などの適当なバインダを混合して紡糸し
た後、エマルジヨン溶媒を脱離せしめ、さらに該
糸条を焼結せしめることによつてバインダ成分の
みを除去しPTFEポリマのみからなる繊維を得る
方法などがある。しかしながら、この方法で得ら
れる繊維は、ボイドを有していることなどの欠陥
が多く、強度はせいぜい1〜2g/dと極めて低
く各種資材用途等に展開するにはおのおずと限界
がある。
糸もしくは湿式紡糸の手法によることはできず、
特殊な製糸手法が採用されてきたものであり、例
えば、該ポリマのエマルジヨン溶液に例えばセル
ロース系などの適当なバインダを混合して紡糸し
た後、エマルジヨン溶媒を脱離せしめ、さらに該
糸条を焼結せしめることによつてバインダ成分の
みを除去しPTFEポリマのみからなる繊維を得る
方法などがある。しかしながら、この方法で得ら
れる繊維は、ボイドを有していることなどの欠陥
が多く、強度はせいぜい1〜2g/dと極めて低
く各種資材用途等に展開するにはおのおずと限界
がある。
また、特開昭57−61709号公報には、特殊口金
を使用し、かつ口金加熱によつてPTFEポリマを
直接溶融紡糸する方法が提案されているが、この
方法でもポリマの特異な溶融特性のため連続的繊
維を安定に紡糸するのは不可能である。
を使用し、かつ口金加熱によつてPTFEポリマを
直接溶融紡糸する方法が提案されているが、この
方法でもポリマの特異な溶融特性のため連続的繊
維を安定に紡糸するのは不可能である。
その他、特公昭61−34346号公報には、PTFE
からなる外科手術用縫合糸に関し記載されてい
る。該縫合糸の引張強度は繊維500デニールの縫
合糸で約5g/dとされている。しかしながら、
該縫合糸は、いわゆるバーストフアイバ法にて形
成されるもので、多数のフイブリルからなる構造
を有し、補強効果を目的として、これらのフイブ
リルを微小結節で所々結び合わせることで初めて
このような強度値を達成したもので、本質的に、
耐熱・耐薬品性に優れ高強力であるというPTFE
繊維を実現化し得たわけではない。
からなる外科手術用縫合糸に関し記載されてい
る。該縫合糸の引張強度は繊維500デニールの縫
合糸で約5g/dとされている。しかしながら、
該縫合糸は、いわゆるバーストフアイバ法にて形
成されるもので、多数のフイブリルからなる構造
を有し、補強効果を目的として、これらのフイブ
リルを微小結節で所々結び合わせることで初めて
このような強度値を達成したもので、本質的に、
耐熱・耐薬品性に優れ高強力であるというPTFE
繊維を実現化し得たわけではない。
[発明が解決しようとする課題]
本発明の目的は、上記したような点に鑑み、実
質的にPTFEからなる繊維を高強力化することで
力学特性を大きく向上せしめ、優れた繊維特性に
加えてPTFEポリマが元来備えている高度の耐熱
安定性および耐化学薬品性をも併せ持つ、従来の
有機繊維では実現が困難であつた高性能繊維とそ
の製造方法を提供せんとするものである。
質的にPTFEからなる繊維を高強力化することで
力学特性を大きく向上せしめ、優れた繊維特性に
加えてPTFEポリマが元来備えている高度の耐熱
安定性および耐化学薬品性をも併せ持つ、従来の
有機繊維では実現が困難であつた高性能繊維とそ
の製造方法を提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段]
上述した目的を達成する本発明の耐熱・耐薬品
性に優れ高強力な繊維は、繊維軸方向及びこれに
直交する方向に、実質的に連続かつ一様な構造を
有し、結晶配向度が0.7以上であり、引張強度が
3g/d以上のポリテトラフルオロエチレンから
なることを特徴とする繊維である。
性に優れ高強力な繊維は、繊維軸方向及びこれに
直交する方向に、実質的に連続かつ一様な構造を
有し、結晶配向度が0.7以上であり、引張強度が
3g/d以上のポリテトラフルオロエチレンから
なることを特徴とする繊維である。
また、本発明の耐熱・耐薬品性に優れ高強力な
繊維の製造方法は、ポリテトラフルオロエチレン
をフツ素系炭素化合物に一部又は全部溶解せしめ
た液体を紡糸原液として用いてポリテトラフルオ
ロエチレンからなる繊維を製造することを特徴と
する方法である。
繊維の製造方法は、ポリテトラフルオロエチレン
をフツ素系炭素化合物に一部又は全部溶解せしめ
た液体を紡糸原液として用いてポリテトラフルオ
ロエチレンからなる繊維を製造することを特徴と
する方法である。
かかる方法は、上述の本発明にかかるポリテト
ラフルオロエチレンからなる繊維を製造するに最
適な方法である。
ラフルオロエチレンからなる繊維を製造するに最
適な方法である。
[作用]
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の繊維は、実質的にポリテトラフルオロ
エチレンからなるが、10モル%未満の範囲で他の
成分を含有していてもよい。かかる成分として
は、例えばポリフツ化エチレン、ポリフツ化ビニ
リデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサ
フルオロプロピレン、ポリパーフルオロアルキル
ビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これら
の成分は共重合組成として含有されていてもよ
く、あるいはポリマブレンドの形で含有されてい
てもよい。
エチレンからなるが、10モル%未満の範囲で他の
成分を含有していてもよい。かかる成分として
は、例えばポリフツ化エチレン、ポリフツ化ビニ
リデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサ
フルオロプロピレン、ポリパーフルオロアルキル
ビニルエーテル、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これら
の成分は共重合組成として含有されていてもよ
く、あるいはポリマブレンドの形で含有されてい
てもよい。
また、本発明の繊維は、繊維軸方向及びこれに
直交する方向に、実質的に連続かつ一様な構造を
有しているものであり、無数のボインド構造を有
している従来のものとは実質的に相違してなるも
のである。
直交する方向に、実質的に連続かつ一様な構造を
有しているものであり、無数のボインド構造を有
している従来のものとは実質的に相違してなるも
のである。
本発明の繊維は、フイラメントであつてもよ
く、ステープルであつてもよい。また、クリンパ
などを用いて捲縮をかけられていてもよく、ある
いはトウやスライバの形に集めてもよい。また、
織物、編物、不織布、フエルト等の布帛にも加工
できる。
く、ステープルであつてもよい。また、クリンパ
などを用いて捲縮をかけられていてもよく、ある
いはトウやスライバの形に集めてもよい。また、
織物、編物、不織布、フエルト等の布帛にも加工
できる。
本発明の繊維は、原着等の手段で着色させるこ
とができる。あるいは、可染性成分のポリマへの
導入により染めることもできる。
とができる。あるいは、可染性成分のポリマへの
導入により染めることもできる。
本発明の繊維は高結晶性である。また、引張特
性に優れ、強度は3g/d以上である。また、耐
熱性に優れ、ことに高温下での耐酸化安定性が極
めて良い。また、限界酸素指数は95%程度で不燃
性を示す。さらに、耐化学薬品性が抜群で通常の
条件下では有機溶剤、酸、アルカリにも実質的に
侵されない。上記の引張強度の上限は、10g/d
程度まで、さらにそれ以上の強力範囲の実現も可
能である。
性に優れ、強度は3g/d以上である。また、耐
熱性に優れ、ことに高温下での耐酸化安定性が極
めて良い。また、限界酸素指数は95%程度で不燃
性を示す。さらに、耐化学薬品性が抜群で通常の
条件下では有機溶剤、酸、アルカリにも実質的に
侵されない。上記の引張強度の上限は、10g/d
程度まで、さらにそれ以上の強力範囲の実現も可
能である。
本発明の繊維は、耐光性にすぐれ、紫外線を長
時間照射しても強伸度等の物性低下は極く僅かで
ある。
時間照射しても強伸度等の物性低下は極く僅かで
ある。
本発明の繊維の断面形状は、特に限定されるも
のではない。従つて、例えば、円形、楕円形、繭
形、星形、三角、多角形、中空などのようなもの
であつても効果は同じである。
のではない。従つて、例えば、円形、楕円形、繭
形、星形、三角、多角形、中空などのようなもの
であつても効果は同じである。
本発明の繊維は、優れた力学的特性、耐熱性、
耐化学薬品性、耐光性、不燃性をすべて兼ね備
え、従来の有機繊維に対し際立つた優位性を持つ
ているものである。
耐化学薬品性、耐光性、不燃性をすべて兼ね備
え、従来の有機繊維に対し際立つた優位性を持つ
ているものである。
これに対して、例えば、“ケブラー”(米国デユ
ポン社 登録商標)に代表される芳香族ポリアミ
ド繊維は、力学特性、然熱性は優れるが、酸性も
しくはアルカリ性条件下では、加水分解による物
性低下が著しく、紫外線安定性も悪く、また耐燃
焼性も不十分なものである。また、ポリエチレン
の高強力・高弾性率繊維は力学特性、耐薬品性は
良いが、耐熱性が極めて悪く150℃未満で溶融し
てしまい、さらに耐光性も十分でない。その他、
ポリパラフエニレンスルフイド繊維は、耐薬品性
は優れるが、約280℃近傍で融解するため耐熱性
は悪く、しかも耐酸化安定性が極めて悪いのが重
大な欠点である。また、力学特性、耐光性、耐燃
性等の性質も不十分である。
ポン社 登録商標)に代表される芳香族ポリアミ
ド繊維は、力学特性、然熱性は優れるが、酸性も
しくはアルカリ性条件下では、加水分解による物
性低下が著しく、紫外線安定性も悪く、また耐燃
焼性も不十分なものである。また、ポリエチレン
の高強力・高弾性率繊維は力学特性、耐薬品性は
良いが、耐熱性が極めて悪く150℃未満で溶融し
てしまい、さらに耐光性も十分でない。その他、
ポリパラフエニレンスルフイド繊維は、耐薬品性
は優れるが、約280℃近傍で融解するため耐熱性
は悪く、しかも耐酸化安定性が極めて悪いのが重
大な欠点である。また、力学特性、耐光性、耐燃
性等の性質も不十分である。
ななおまた、特開昭50−22881号公報には、
PTFEの粉末をミネラルスピリツトの如きワツク
ス状潤滑剤と混煉したものから、成型加工法によ
りフイルムやガツト様棒状物を製造し、該潤滑剤
を除去した後、高い倍率で延伸せしめ“ゴアテツ
クス”の如き巨視的フイブリル構造を有する多孔
性フイルムや多孔性繊維を得る方法について述べ
られている。また、特公昭61−34346号公報の外
科手術用縫合糸も、上述の特許公報に示される方
法で得られている。従つて、本発明の繊維及び製
造法は、次の点でこれらの従来技術とは全く異な
る。すなわち、本発明で用いる紡糸原液は、
PTFEポリマをフツ素系炭素化合物に溶解した溶
液であり、上記特許公報に示されるポリマの微粒
子を単にペースト状に分散させたものとは本質的
に異なる。また、上述公報の製糸法によれば、
PTFEポリマの分子鎖の配向及び結晶化といつた
繊維微細構造の発現に寄与される割合は極めて小
さく繊維は実質的に無定形である。これに対し本
発明の繊維は、ポリマ溶液を紡糸原液とし、流動
配向によりポリマ分子鎖を引き揃えながら固化せ
しめて繊維形状を形成し、さらに延伸及び/又は
熱処理工程を経て配向結晶化を完結せしめるので
高い結晶性を有する。本発明の繊維は、結晶配向
度は概して0.7以上のものである。さらに、本発
明の繊維は、繊維軸方向及びこれに直交する方向
に、連続かつ一様、均一な構造を有するのに対
し、上記従来技術の繊維は、微小結節を所々に含
む不均一な構造を有する。
PTFEの粉末をミネラルスピリツトの如きワツク
ス状潤滑剤と混煉したものから、成型加工法によ
りフイルムやガツト様棒状物を製造し、該潤滑剤
を除去した後、高い倍率で延伸せしめ“ゴアテツ
クス”の如き巨視的フイブリル構造を有する多孔
性フイルムや多孔性繊維を得る方法について述べ
られている。また、特公昭61−34346号公報の外
科手術用縫合糸も、上述の特許公報に示される方
法で得られている。従つて、本発明の繊維及び製
造法は、次の点でこれらの従来技術とは全く異な
る。すなわち、本発明で用いる紡糸原液は、
PTFEポリマをフツ素系炭素化合物に溶解した溶
液であり、上記特許公報に示されるポリマの微粒
子を単にペースト状に分散させたものとは本質的
に異なる。また、上述公報の製糸法によれば、
PTFEポリマの分子鎖の配向及び結晶化といつた
繊維微細構造の発現に寄与される割合は極めて小
さく繊維は実質的に無定形である。これに対し本
発明の繊維は、ポリマ溶液を紡糸原液とし、流動
配向によりポリマ分子鎖を引き揃えながら固化せ
しめて繊維形状を形成し、さらに延伸及び/又は
熱処理工程を経て配向結晶化を完結せしめるので
高い結晶性を有する。本発明の繊維は、結晶配向
度は概して0.7以上のものである。さらに、本発
明の繊維は、繊維軸方向及びこれに直交する方向
に、連続かつ一様、均一な構造を有するのに対
し、上記従来技術の繊維は、微小結節を所々に含
む不均一な構造を有する。
本発明の紡糸原液は、例えば、次のようにして
得られるものである。
得られるものである。
すなわち、PTFEポリマを300℃〜400℃程度に
加熱したフツ素系炭素化合物に溶解せしめる。溶
解温度は、PTFEポリマの融点近傍の320℃以上
が好ましい。溶解の方法としては、融解したフツ
素系炭素化合物にポリマを添加し溶解していく方
法、固体状のフツ素系炭素化合物とPTFEポリマ
を予め十分混合してから、該混合物を融解せし
め、撹拌しながら溶解せしめる方法などがある。
PTFEポリマの形状としては、粉末、ペレツト状
などが用いられる。溶解性の観点から、好ましく
は、粉末状、さらに好ましくは粒子径が100μ以
下の微粉末が適当である。PTFEポリマの分子量
としては3万〜5000万程度がよい。3万未満で
は、得られる繊維の強度は低く、また、5000万を
越えるとポリマの溶解性が極めて悪くなる。高強
力化のためには、分子量が5万〜3000万が好まし
く、さらに好ましくは10万〜2000万が適当であ
る。溶媒として用いるフツ素系炭素化合物として
は、パーフルオロ化合物が適当である。例えば、
炭素−フツ素のみからなる化合物、あるいは炭素
−フツ素以外にエーテル結合を有する化合物ある
いはこれらの混合物などが好ましく用いられる。
上記以外の原子を含む化合物では、ポリマ溶解能
が小さい。上記の化合物は直鎖状でもよく分岐を
有する鎖状物でもよい。さらに、これらは飽和化
合物であつてもよく不飽和化合物であつてもよ
い。さらに好ましくは、MaCromolecules,18
(6),1222(1985)に記載されている飽和炭素−フ
ツ素化合物で炭素数が20〜300程度の、四フツ化
エチレンのオリゴマ等が適当である。該オリゴマ
とPTFEポリマとから形成されるポリマ溶液中の
ポリマ濃度の範囲は2〜20wt%程度が好ましい。
かくして得られるPTFEの溶液は、例えば、ポリ
マ濃度が10wt%のときPTFEポリマの分子量に
もよるが、分子量5万程度では透明な溶液となる
のに対し、分子量数100万〜1000万程度ではゲル
に近い溶液となる。さらに、このゲル状溶液に剪
断変形を賦与したときいわゆるシシユーカバブ様
のラメラの成長した高次構造をとる。
加熱したフツ素系炭素化合物に溶解せしめる。溶
解温度は、PTFEポリマの融点近傍の320℃以上
が好ましい。溶解の方法としては、融解したフツ
素系炭素化合物にポリマを添加し溶解していく方
法、固体状のフツ素系炭素化合物とPTFEポリマ
を予め十分混合してから、該混合物を融解せし
め、撹拌しながら溶解せしめる方法などがある。
PTFEポリマの形状としては、粉末、ペレツト状
などが用いられる。溶解性の観点から、好ましく
は、粉末状、さらに好ましくは粒子径が100μ以
下の微粉末が適当である。PTFEポリマの分子量
としては3万〜5000万程度がよい。3万未満で
は、得られる繊維の強度は低く、また、5000万を
越えるとポリマの溶解性が極めて悪くなる。高強
力化のためには、分子量が5万〜3000万が好まし
く、さらに好ましくは10万〜2000万が適当であ
る。溶媒として用いるフツ素系炭素化合物として
は、パーフルオロ化合物が適当である。例えば、
炭素−フツ素のみからなる化合物、あるいは炭素
−フツ素以外にエーテル結合を有する化合物ある
いはこれらの混合物などが好ましく用いられる。
上記以外の原子を含む化合物では、ポリマ溶解能
が小さい。上記の化合物は直鎖状でもよく分岐を
有する鎖状物でもよい。さらに、これらは飽和化
合物であつてもよく不飽和化合物であつてもよ
い。さらに好ましくは、MaCromolecules,18
(6),1222(1985)に記載されている飽和炭素−フ
ツ素化合物で炭素数が20〜300程度の、四フツ化
エチレンのオリゴマ等が適当である。該オリゴマ
とPTFEポリマとから形成されるポリマ溶液中の
ポリマ濃度の範囲は2〜20wt%程度が好ましい。
かくして得られるPTFEの溶液は、例えば、ポリ
マ濃度が10wt%のときPTFEポリマの分子量に
もよるが、分子量5万程度では透明な溶液となる
のに対し、分子量数100万〜1000万程度ではゲル
に近い溶液となる。さらに、このゲル状溶液に剪
断変形を賦与したときいわゆるシシユーカバブ様
のラメラの成長した高次構造をとる。
かくして得られる溶液は、曳糸性を有し、紡糸
原液として次の製糸工程に供する。製糸法として
は、例えば、該ポリマ溶液を融点以上に加熱し、
口金から押出し冷却媒体中にクエンチせしめ、糸
条を形成させる。上記の加熱温度は、300〜400℃
程度が好ましい。また、クエン法としては、ポリ
マ溶液を口金から、空気中あるいは窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどの不活性気体中に押出す方法、
あるいは、ポリマ溶液を口金から、空気中あるい
は窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性気体中
に押出した後、さらに液体中を通じる方法、ある
いは、ポリマ溶液を口金から直接液体中に導く方
法などが挙げられる。かかる液体としては、ポリ
マに対し不活性な物質が好ましく用いられるが、
特にこれに限定されるものではない。糸条の形成
方法としては、上記のように、口金を用いる方法
以外に、融点以上に加熱した該ポリマ溶液が曳糸
性を有することを利用して、次のような方法も好
ましい。すなわち、例えば、該溶液中に金属棒や
ガラス棒などを挿入した後、引張ると棒にポリマ
溶液が付着してくるので、この糸条をき取ること
もできる。これらの方法で得られる糸条は、溶媒
として用いたフツ素系炭素化合物を含むが、この
まま、該フツ素系炭素化合物を除去せずに延伸及
び熱処理工程に供することも可能である。あるい
は、例えば、ヘキサフルオロベンゼン、パーフル
オロジブチルエチル、パーフルオロジブチルアミ
ン、パーフルオロケロセン、“フレオン”系溶剤
などの含フツ素系低分子化合物などで抽出除去し
たり、あるいは超音波などの物理的手段で除去し
た後、延伸工程に供することも可能である。延伸
は、冷延伸でもよいが、繊維の配向及び/又は結
晶化を促進するため100〜320℃の熱延伸が好まし
い。かかる延伸操作は一段でもよく、多段で行な
つてもよい。該延伸糸をさらに、熱処理工程に供
することで、繊維微細構造を緻密化せしめ、高強
力化できる。該熱処理温度は、延伸温度よりも高
いことが好ましい。また、該熱処理は無張力下で
行なつてもよく、張力存在下で行なつてもよい。
延伸及び/又は熱処理の操作は、空気中で行なつ
てもよく、不活性気体中で行なつてもよい。かく
して、PTFEの高強力糸を得ることができる。
原液として次の製糸工程に供する。製糸法として
は、例えば、該ポリマ溶液を融点以上に加熱し、
口金から押出し冷却媒体中にクエンチせしめ、糸
条を形成させる。上記の加熱温度は、300〜400℃
程度が好ましい。また、クエン法としては、ポリ
マ溶液を口金から、空気中あるいは窒素、ヘリウ
ム、アルゴンなどの不活性気体中に押出す方法、
あるいは、ポリマ溶液を口金から、空気中あるい
は窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性気体中
に押出した後、さらに液体中を通じる方法、ある
いは、ポリマ溶液を口金から直接液体中に導く方
法などが挙げられる。かかる液体としては、ポリ
マに対し不活性な物質が好ましく用いられるが、
特にこれに限定されるものではない。糸条の形成
方法としては、上記のように、口金を用いる方法
以外に、融点以上に加熱した該ポリマ溶液が曳糸
性を有することを利用して、次のような方法も好
ましい。すなわち、例えば、該溶液中に金属棒や
ガラス棒などを挿入した後、引張ると棒にポリマ
溶液が付着してくるので、この糸条をき取ること
もできる。これらの方法で得られる糸条は、溶媒
として用いたフツ素系炭素化合物を含むが、この
まま、該フツ素系炭素化合物を除去せずに延伸及
び熱処理工程に供することも可能である。あるい
は、例えば、ヘキサフルオロベンゼン、パーフル
オロジブチルエチル、パーフルオロジブチルアミ
ン、パーフルオロケロセン、“フレオン”系溶剤
などの含フツ素系低分子化合物などで抽出除去し
たり、あるいは超音波などの物理的手段で除去し
た後、延伸工程に供することも可能である。延伸
は、冷延伸でもよいが、繊維の配向及び/又は結
晶化を促進するため100〜320℃の熱延伸が好まし
い。かかる延伸操作は一段でもよく、多段で行な
つてもよい。該延伸糸をさらに、熱処理工程に供
することで、繊維微細構造を緻密化せしめ、高強
力化できる。該熱処理温度は、延伸温度よりも高
いことが好ましい。また、該熱処理は無張力下で
行なつてもよく、張力存在下で行なつてもよい。
延伸及び/又は熱処理の操作は、空気中で行なつ
てもよく、不活性気体中で行なつてもよい。かく
して、PTFEの高強力糸を得ることができる。
該高強力糸は、PTFE単独のみからなつてもよ
く、溶媒のフツ素系炭素化合物を含んでいてもよ
い。上記製糸法以外に、例えば、超高強力ポリエ
チレン繊維の製造工程で用いられるゲル紡糸・超
延伸法、あるいはその他にゾーン延伸・熱処理
法、高周波加熱延伸法、マイクロ波加熱延伸法な
どの手段も好ましく用いられる。
く、溶媒のフツ素系炭素化合物を含んでいてもよ
い。上記製糸法以外に、例えば、超高強力ポリエ
チレン繊維の製造工程で用いられるゲル紡糸・超
延伸法、あるいはその他にゾーン延伸・熱処理
法、高周波加熱延伸法、マイクロ波加熱延伸法な
どの手段も好ましく用いられる。
以下、実施例によつて、さらに詳しく本発明を
説明する。
説明する。
[実施例]
以下、実施例により、さらに本発明を具体的に
説明する。
説明する。
実施例 1
分子量約300万のポリテトラフルオロエチレン
(米国デユポン社“Teflon”)を分子量約3000の
四フツ化エチレンのオリゴマに340℃に加熱しな
がら徐々に溶解せしめポリマ濃度が9.2%の溶液
を得た。該溶液の粘度は非常に高くゲル状であつ
た。この溶液を、試料台に恒温漕を取り付けた偏
光顕微鏡にて降温過程の挙動を観察したところ、
302℃以下の温度で球晶様の模様が見られた。ま
た、340℃に加熱した該溶液をガラス板にはさみ、
剪断変形を賦与したのち、冷却するとラメラが成
長したシシユ−カバブのような模様が顕微鏡にて
観察された。
(米国デユポン社“Teflon”)を分子量約3000の
四フツ化エチレンのオリゴマに340℃に加熱しな
がら徐々に溶解せしめポリマ濃度が9.2%の溶液
を得た。該溶液の粘度は非常に高くゲル状であつ
た。この溶液を、試料台に恒温漕を取り付けた偏
光顕微鏡にて降温過程の挙動を観察したところ、
302℃以下の温度で球晶様の模様が見られた。ま
た、340℃に加熱した該溶液をガラス板にはさみ、
剪断変形を賦与したのち、冷却するとラメラが成
長したシシユ−カバブのような模様が顕微鏡にて
観察された。
かくして得られたゲル状ポリマ溶液を、製糸工
程に供した。直径1mmの孔をうがつた口金を備
え、ホツパ、ポリマ流路、ギヤポンプ部等を330
℃に加熱した紡糸機を用い、さらにホツパ内容物
に窒素で背圧をかけながらポリマの吐出を行つ
た。該吐出糸条を空気中にてクエンチしたのち、
溶媒のオリゴマ成分をヘキサフルオロベンゼンを
用いて除去し、実質的にPTFEからなるモノフイ
ラメントを得た。かくして得られたモノフイラメ
ントを210℃の温度下で14倍に延伸した結果、強
度4.8g/dの繊維を得ることができた。かかる
繊維は、結晶配向度が0.7以上であつた。
程に供した。直径1mmの孔をうがつた口金を備
え、ホツパ、ポリマ流路、ギヤポンプ部等を330
℃に加熱した紡糸機を用い、さらにホツパ内容物
に窒素で背圧をかけながらポリマの吐出を行つ
た。該吐出糸条を空気中にてクエンチしたのち、
溶媒のオリゴマ成分をヘキサフルオロベンゼンを
用いて除去し、実質的にPTFEからなるモノフイ
ラメントを得た。かくして得られたモノフイラメ
ントを210℃の温度下で14倍に延伸した結果、強
度4.8g/dの繊維を得ることができた。かかる
繊維は、結晶配向度が0.7以上であつた。
実施例 2
実施例1の繊維を、緊張状態下で280℃の温度
下で熱処理した。得られた繊維の強度は、8.6
g/dであつた。
下で熱処理した。得られた繊維の強度は、8.6
g/dであつた。
実施例 3
分子量約5万のPTFEポリマを分子量約2000の
四フツ化エチレンに溶解せしめ均一な溶液を得
た。溶解温度は330℃で、ポリマ濃度は10%であ
る。
四フツ化エチレンに溶解せしめ均一な溶液を得
た。溶解温度は330℃で、ポリマ濃度は10%であ
る。
この溶液を前述の紡糸機を用いて製糸した。紡
糸温度は325℃とし、実施例1と同様の方法で得
られたモノフイラメントを200℃で11倍に延伸し
た。こうして得られた延伸糸の強度は、3.7g/
dであつた。
糸温度は325℃とし、実施例1と同様の方法で得
られたモノフイラメントを200℃で11倍に延伸し
た。こうして得られた延伸糸の強度は、3.7g/
dであつた。
[発明の効果]
本発明の繊維は、いずれも引張特性に代表され
る力学的物性にすぐれ、かつ耐熱性、耐酸化安定
性、耐化学薬品性、不燃性、耐光性にも優れる。
このため、従来のアラミド繊維、高強力ポリエチ
レン繊維、ポリパラフエニレンスルフイド繊維等
の有機系繊維に比べ、広範囲な分野で非常に優れ
た性能を発揮し得るものである。
る力学的物性にすぐれ、かつ耐熱性、耐酸化安定
性、耐化学薬品性、不燃性、耐光性にも優れる。
このため、従来のアラミド繊維、高強力ポリエチ
レン繊維、ポリパラフエニレンスルフイド繊維等
の有機系繊維に比べ、広範囲な分野で非常に優れ
た性能を発揮し得るものである。
従つて、本発明の繊維は、自動車、航空機、ボ
イラ設備、化学工場等の廃ガスフイルタやバグフ
イルタ類、バツテリセパレタ、薬液処理装置にお
けるケミカルフイルタ、セメント補強用材料、
FRP用途、耐熱絶縁材料、防炎服、農業用資材
など各種産業資材用途等に幅広く展開できるもの
である。
イラ設備、化学工場等の廃ガスフイルタやバグフ
イルタ類、バツテリセパレタ、薬液処理装置にお
けるケミカルフイルタ、セメント補強用材料、
FRP用途、耐熱絶縁材料、防炎服、農業用資材
など各種産業資材用途等に幅広く展開できるもの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 繊維軸方向及びこれに直交する方向に、実質
的に連続かつ一様な構造を有し、結晶配向度が
0.7以上であり、引張強度が3g/d以上のポリ
テトラフルオロエチレンからなることを特徴とす
る耐熱・耐薬品性に優れ高強力な繊維。 2 ポリテトラフルオロエチレンをフツ素系炭素
化合物に一部又は全部溶解せしめた液体を紡糸原
液として用いてポリテトラフルオロエチレンかに
なる繊維を製造することを特徴とする耐熱・耐薬
品性に優れ高強力な繊維の製造方法。 3 ポリテトラフルオロエチレンをフツ素系炭素
化合物に一部又は全部溶解せしめた液体を紡糸原
液として用いて請求項1記載の繊維を製造するこ
とを特徴とする耐熱・耐薬品性に優れ高強力な繊
維を製造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1175888A JPH01192812A (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | 耐熱・耐薬品性に優れ高強力な繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1175888A JPH01192812A (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | 耐熱・耐薬品性に優れ高強力な繊維及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01192812A JPH01192812A (ja) | 1989-08-02 |
| JPH0429765B2 true JPH0429765B2 (ja) | 1992-05-19 |
Family
ID=11786882
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1175888A Granted JPH01192812A (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | 耐熱・耐薬品性に優れ高強力な繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01192812A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5328946A (en) * | 1991-08-29 | 1994-07-12 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Solvents for tetrafluoroethylene polymers |
| JPH10323890A (ja) | 1997-05-23 | 1998-12-08 | Nippon Oil Co Ltd | フッ素樹脂延伸成形体の製造方法 |
| JP5141870B2 (ja) * | 2007-03-29 | 2013-02-13 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | 弗素系樹脂モノフィラメント、その製造方法および工業織物 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS522428A (en) * | 1975-06-23 | 1977-01-10 | Onkyo Corp | Method of manufacturin fibrine oscillating plate |
| JPS5761709A (en) * | 1980-10-02 | 1982-04-14 | Teijin Ltd | Preparation of bundled filamentary fibrous material and molding apparatus |
| JPS5959909A (ja) * | 1982-09-29 | 1984-04-05 | Daikin Ind Ltd | ゴム弾性フイラメント |
-
1988
- 1988-01-20 JP JP1175888A patent/JPH01192812A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01192812A (ja) | 1989-08-02 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0636716B1 (en) | Water soluble polyvinyl alcohol-based fiber | |
| US5043216A (en) | Porous polyethylene fibers | |
| JPH02127509A (ja) | ポリテトラフルオロエチレン糸状物及びその製造法 | |
| US3376370A (en) | Vinylidene fluoride yarns and process for producing them | |
| JPH0152489B2 (ja) | ||
| Ibrahim et al. | Spinning techniques of poly (vinyl alcohol) fibers for various textile applications | |
| JPH0429765B2 (ja) | ||
| JPS62299513A (ja) | ポリフエニレンサルフアイドモノフイラメントの製造方法 | |
| JPS61108711A (ja) | 高強度、高弾性率ポリビニルアルコ−ル系繊維の製造法 | |
| EP0958414A1 (en) | Bicomponent fibers in a sheath-core structure comprising fluoropolymers and methods of making and using same | |
| JPH04222217A (ja) | ポリフェニレンスルフィド繊維およびその製造方法 | |
| JPS61215708A (ja) | マルチフイラメントヤ−ンの製造方法 | |
| JPS58208343A (ja) | ポリ塩化ビニルに基づく均一溶液およびその溶液の製造方法 | |
| JP3997613B2 (ja) | 高強度ポリプロピレン繊維及びその製造方法 | |
| JPH0670283B2 (ja) | 高強度・高弾性率ポリビニルアルコール系繊維の製造方法 | |
| JPS60239509A (ja) | 高強度高モジユラスポリオレフイン系繊維の製造方法 | |
| KR100490790B1 (ko) | 모세관냉각장치를이용한단성분중공자발권축섬유의제조방법 | |
| JPS59216914A (ja) | 超高強力ポリエチレン繊維の製造方法 | |
| JPH08209436A (ja) | ポリテトラフルオロエチレン系繊維の製造法 | |
| JPH0284504A (ja) | 補強材に適したポリビニルアルコール繊維 | |
| JPH04327214A (ja) | 複合繊維 | |
| JPH01266212A (ja) | 高強力ポリビニルアルコール系繊維の製造方法 | |
| JPH03807A (ja) | ポリビニルアルコールモノフイラメント及びその製造法 | |
| JPH02216214A (ja) | 極細ポリフェニレンスルフィド繊維の製造方法 | |
| KR0169530B1 (ko) | 고수축 나이론 66 고강력사 및 그의 제조방법 |