JPH0433756B2 - - Google Patents
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- JPH0433756B2 JPH0433756B2 JP60225639A JP22563985A JPH0433756B2 JP H0433756 B2 JPH0433756 B2 JP H0433756B2 JP 60225639 A JP60225639 A JP 60225639A JP 22563985 A JP22563985 A JP 22563985A JP H0433756 B2 JPH0433756 B2 JP H0433756B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(技術分野)
本発明は高密度多結晶フエライトの製造法に係
り、特にVTR,FDD,RDD等におけるメタルテ
ープ,蒸着テープ等の高保持力磁気記録媒体への
記録・再生ヘツドに好適に使用され得る高磁束密
度のMn−Zn系フエライトの製造法に関するもの
である。 (従来技術とその問題点) 従来から、VTR等の磁気記録・再生ヘツド用
材料として、Mn−Zn系フエライトにて代表され
るフエライト材料が用いられているが、このよう
なフエライト材料(焼結体)は、一般に、酸化第
二鉄をモル比で50〜54%含む組成のフエライト原
料粉末混合物を仮焼して、フエライト化率を約80
%或いはそれ以上とした後、その仮焼物を粉砕
し、そしてそれを所定の形状に成形して得られる
成形体を、先ず、真空下において1200℃以下の温
度で焼成した後、略平衡酸素分圧(酸素濃度とし
て0.1〜100%)の下に、1250℃以上の温度で焼結
せしめて、フエライト粒子径や磁気特性を制御す
る、所謂真空焼成法によつて、製造されている。
なお、前記真空かにおける焼成工程では、900℃
前後で成形体のフエライト化率が100%となるよ
うにされ、また成形体内部の気体を抜いて、1200
℃までに成形体中の気孔が閉気孔となるようにさ
れる。 しかしながら、上記の如き酸化鉄組成を有する
フエライトは、その飽和磁束密度(B10)が
5600G(ガウス)以下であるために、メタルテー
プ等の高保磁力磁気記録媒体の記録・再生ヘツド
用フエライトとして用いることが出来るものでは
なかつたのである。 また、多結晶フエライトを高密度化する手法の
一つとして、上記した成形体を、熱間静水圧プレ
ス(HIP)法やホツトプレス(HP)法による加
圧下において焼成する方法も検討されており、こ
れによつて、気孔率が0.01%以下のフエライト焼
成体が得られることが認められているが、このよ
うに気孔率が低下せしめられた高密度多結晶フエ
ライト体にあつては、それが1000℃以上の温度に
再加熱されることによつて、該フエライト体内に
気孔が蘇生して、再び気孔率の高いフエライト体
となる現象が惹起され、それ故そのようなフエラ
イト体を、固相反応による単結晶化手法にて単結
晶化することは問題であつたのである。 一方、特開昭59−64599号公報には、モル比で、
酸化第二鉄を61.5〜65%、酸化亜鉛を10〜20%、
酸化マンガンを28.5〜15%含む組成を有し、融液
(液相)より育成する所謂ブリツヂマン製法によ
る単結晶フエライトが提案され、このようなフエ
ライト組成によつて、飽和磁束密度(B10)が
5500G以上であるフエライトを得ることができる
ことが明らかにされている。 要するに、メタルテープ等の高保磁力磁気記録
媒体の磁気ヘツド用フエライトとして用いるに
は、一般に、フエライトの飽和磁束密度は、テー
プの保磁力の概ね4〜6倍必要とされているとこ
ろから、メタルテープ等には飽和磁束密度の大き
いフエライトが望ましいのであるが、前記した酸
化第二鉄をモル比で50〜54%含む組成のフエライ
トは、その要求に充分応え得るものではなかつた
のであり、そのために、上記特開昭59−64599号
公報に示される如き、酸化第二鉄を高モル比で含
有するフエライトが提案されるに至つたのであ
る。即ち、フエライト中の酸化第二鉄の含有量
を、60モル%以上と、高くすることにより、飽和
磁束密度が有利に高められ得るのである。 しかしながら、このような酸化第二鉄の含有量
が60モル%を超えるようなフエライト体を得るべ
く、酸化第二鉄の配合割合の高いフエライト原料
粉末混合物を空気中において仮焼すると、そのフ
エライト化率は40〜60%程度となり、そしてこの
ようなフエライト化率の仮焼物を粉砕し、更に所
定の成形を施して得られた成形体を、上記した真
空下における焼成手法にて焼成すると、フエライ
ト化率が1000℃前後の温度で略100%となり、即
ち焼成体中のヘマタイトが全く消滅し、そのため
にその後1250℃以上の温度下での焼結操作によつ
ても充分に緻密化せず、得られる焼結体の気孔率
を0.01%以下とすることは、著しく困難であつた
のである。しかも、得られるフエライト体中に気
孔が多いために、それを固相反応による単結晶化
手法にて単結晶化しようとしても、その温度がか
なり高温になつてしまい、単結晶化の制御が難し
くなる他、結晶粒子が粗大化したり、或いは異種
方位結晶が発生する等の問題を内在し、また得ら
れた単結晶内に多量の気孔が残存する問題もあ
る。 ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、飽和磁束密度(B10)が5800G以上であつ
て、高保持力磁気記録媒体用ヘツドに好適に使用
することのできる高密度多結晶フエライトを有利
に製造し得る手法を提供することにあり、また他
の目的は、気孔率が0.01%以下と、磁気ヘツドの
摺動特性を損なわない高密度多結晶フエライトを
製造し得る方法を提供することにあり、更に他の
目的とするところは、固相反応による単結晶化手
法における単結晶化温度が低く、また異種結晶の
発生が少ない、加熱による気孔の蘇生の問題を解
消した高密度多結晶フエライトを有利に製造し得
る手法を提供することにある。 (解決手段) そして、かかる目的を達成するため、本発明の
特徴とするところは、モル比で、60〜68%の酸化
第二鉄と10〜20%の酸化亜鉛と30〜12%の酸化マ
ンガンとからなる組成を有し且つフエライト相と
共にヘマタイト相を有するフエライト素材を焼成
して、高密度多結晶フエライトを製造する方法で
あつて、(a)該フエライト素材を、0.01〜50%の酸
素濃度の雰囲気中において前記ヘマタイト相を漸
次減少せしめつつ常圧下に焼成し、そして1100〜
1250℃の温度領域において該ヘマタイト相を消滅
させる第一の焼成工程と、(b)かかるヘマタイト相
の消滅させられたフエライト素材を、0.1〜100%
の酸素濃度の雰囲気中において、1250℃よりも高
い温度下で常圧焼成して、その緻密化を行なう第
二の焼成工程とを、含むことにある。 また、このような高密度多結晶フエライトの製
造手法に従つて得られた、モル比で、60〜68%の
酸化第二鉄と10〜20%の酸化亜鉛と30〜12%の酸
化マンガンとからなる組成を有する高密度多結晶
フエライトは、その飽和磁束密度(B10)が
5800G(ガウス)以上、後で規定するところの気
孔率(P)は0.01%以下であり、かつ1000℃以上
の温度での加熱処理において、気孔率が実質的に
増大しない特徴を有するものであつて、高保持力
磁気記録媒体用ヘツドとして好適に使用され得る
と共に、また磁気ヘツドの摺動特性を損なわない
フエライト材料として、好適に使用され得るもの
である。 ここにおいて、気孔率が実質的に増大しないと
いうことは、再加熱前後の気孔率が測定誤差範囲
であり、殆んど変化しないことを意味するもので
ある。そして、この場合の測定誤差範囲内とは、
気孔率測定の精度より、測定値の±50%程度の範
囲内の変化と考えることも出来る。 なお、上記した本発明に従う高密度多結晶フエ
ライトの製造手法における第一の焼成工程は、一
般に、複数段の昇温工程を含み、そしてその最後
の昇降工程によつて、前記フエライト素材が1100
〜1250℃の温度に加熱されて、該フエライト素材
中のヘマタイト相が実質的に消滅せしめられ得る
ようにされることとなる。また、かかる第一の焼
成工程において、フエライト素材は通常少なくと
も800℃の温度に加熱せしめられ、該フエライト
素材中のヘマタイト相が減少させられるのであ
る。 また、本考案の好ましい実施態様によれば、フ
エライト素材は、モル比で、63〜65%の酸化第二
鉄と10〜15%の酸化亜鉛と27〜20%の酸化マンガ
ンとからなる組成を有するものであり、そして前
記第一の焼成工程における焼成雰囲気中の酸素濃
度が0.1〜10%とされ、且つ前記第二の焼成工程
における焼成雰囲気中の酸素濃度が1〜20%とさ
れることとなる。 (構成の具体的な説明・効果) ところで、かかる本発明において用いられるフ
エライト素材は、酸化第二鉄(Fe2O3)が60〜68
モル%の割合で含まれる組成を有するものであつ
て、そのような組成を与えるMn−Zn系フエライ
トの原料粉末混合物が、常法に従つて仮焼せしめ
られた後、粉砕され、そしてブロツクの如き適当
な形状に形成された成形体が、該フエライト素材
として、用いられることとなるのである。なお、
そのような成形体は、一般に、40〜60重量%がフ
エライト相にて構成され、残りの60〜40重量%が
ヘマタイト相を主体とした未反応物相にて構成さ
れている。 また、かかるフエライト素材の組成は、そのま
ま、それを焼成して得られる高密度多結晶フエラ
イトの組成となるものであるが、本発明に従つて
得られる高飽和磁束密度(B10)の高密度多結晶
フエライトは、モル比にて、60〜68%の酸化第二
鉄(Fe2O3)、10〜20%の酸化亜鉛(ZnO)及び
30〜12%の酸化マンガン(MnO)からなる組成
を有するフエライト素材を用いて得られ、中でも
特に酸化第二鉄が63〜65モル%、酸化亜鉛が10〜
15モル%、酸化マンガンが27〜20モル%の組成の
フエライト素材が好適に用いられ、これによつて
飽和磁束密度が5800G以上、好ましくは6000G以
上の高密度多結晶フエライトが有利に得られるこ
ととなるのである。 そして、かかるフエライト相とと共にヘマタイ
ト相を有するフエライト素材(仮焼物成形体)
は、先ず、0.01〜50%の酸素濃度の、He,Arや
N2等の雰囲気中において常圧焼成せしめられて、
該フエライト素材中のヘマタイト相が漸次減少せ
しめられ、そして1100〜1250℃の温度領域におい
て該ヘマタイト相が実質的に消滅せしめられるよ
うにされる(第一の焼成工程)。換言すれば、こ
の第一の焼成工程では、1100〜1250℃の温度範囲
でヘマタイト相が実質的に消滅するように、フエ
ライト素材の酸化第二鉄組成に応じて、温度と酸
素分圧(濃度)が調整されることとなるのであ
る。 なお、この焼成雰囲気中の酸素濃度が0.01%よ
りも低くなると、フエライト素材のフエライト化
の進行が早く、低い温度領域でヘマタイト相が実
質的に消滅してしまうため、フエライト素材の気
孔率を十分に減少せしめ得ない問題があり、また
酸素濃度が50%を超えるようになるとフエライト
化の進行が遅く、ヘマタイト相の消滅が第二の焼
成工程にずれ込むため、焼成体内部に粗大気孔が
残つてしまう問題がある。 また、ヘマタイト相が1100℃未満の温度で実質
的に消滅してしまうと、第二の焼成工程における
フエライト素材の緻密化が充分に為され得ず、最
終焼成体における気孔率を充分に低下せしめるこ
とが困難となる。更に、ヘマタイト相の消滅が
1250℃以上の温度で行なわれると、後の第二の焼
成工程において粗大気孔が生成する問題がある。 さらに、この第一の焼成工程におけるフエライ
ト素材の焼成温度としては、一般に800℃以上の
温度が用いられることとなる。けだし、800℃よ
りも温度が低くなると、フエライト化の進行が遅
く、またヘマタイト相の有効な減少反応を惹起し
得ないからである。そして、このような第一の焼
成工程では、段階的に若しくは連続的に昇温する
昇温操作を用いて、フエライト素材を焼成する手
法が採用されることとなるが、一般的には、複数
段の昇温工程に従つて、段階的に焼成温度が高め
られ、そしてその最後の昇温工程によつて、フエ
ライト素材が1100〜1250℃の温度に加熱されて、
フエライト素材中のヘマタイト相が消滅せしめら
れるようにされるのである。 より具体的には、本発明の第一の焼成工程にお
ける好ましい段階的昇温操作は、約800℃から漸
次昇温せしめて、1200℃よりも低い温度に到達せ
しめる第一の昇温工程と、それに続く到達温度で
の所定時間の保持からなる第一の保持工程と、そ
の後の1100〜1250℃の領域内の所定温度に上昇せ
しめる第二の昇温工程と、そしてその到達温度で
所定時間保持してヘマタイト相を実質的に消滅さ
せる第二の保持工程とを含んでいる。そして、そ
の際の昇温スピードは、通常、800℃までは150〜
200℃/hr程度とされ、また第一及び第二の昇温
工程では、何れも30〜40℃/hr程度とされること
となる。 次いで、このような第一の焼成工程においてヘ
マタイト相の消滅させられたフエライト素材は、
更に第二の焼成工程において常圧焼成され、その
一層の緻密化が行なわれることとなる。この第二
の焼成工程における焼成雰囲気としては、0.1〜
100%の酸素濃度を有する雰囲気が用いられるも
のであつて、このような酸素濃度は、最終的に気
孔率を0.01%以下に減少せしめ、フエライトの結
晶粒子径、磁気特性を制御するために必要なもの
である。なお、この焼成雰囲気中の酸素以外の成
分は、He,ArやN2等の不活性ガス成分である。
また、焼成温度としては1250℃を超える温度を用
いる必要がある。これによって有効な焼結を進行
せしめ、以て気孔率が効果的に低下せしめられ
た、緻密なフエライト焼結体を得ることが出来る
のである。 かかる本発明に従う第一の焼成工程並びに第二
の焼成工程を経て得られたフエライト焼結体は、
その気孔率が0.01%以下の高密度多結晶フエライ
トであり、記録・再生ヘツド用高密度フエライト
として加工性に優れ、また磁気テープとの摺動の
際にヘツドのチツピングや磁性粉の気孔への目詰
まりによるノイズの発生等の問題を惹起すること
がない特徴を備えている。 また、常圧焼結法であるために、コスト的の
HIP法やホツトプレス法に比べて安価であり、大
型装置を必要とせず、また工程としても簡単であ
る特徴があり、更には1000℃以上の加熱処理によ
つても気孔の蘇生が効果的に抑制され、これによ
つて固相反応による単結晶化手法にて、かかる高
密度フエライト(多結晶フエライト)を単結晶化
せしめても、気孔率の増加が惹起されず、得られ
る単結晶体の気孔率も0.01%以下とすることが出
来るのである。 さらに、本発明に従つて得られる高密度多結晶
フエライトの組成を、60〜68モル%の酸化第二鉄
と、10〜20モル%の酸化亜鉛と、30〜12モル%の
酸化マンガンとからなる組成のMn−Zn系フエラ
イトとすることにより、飽和磁束密度(B10)を
5800G以上、好ましくは6000G以上の高密度多結
晶フエライトを得ることができ、これは、高保持
力の磁気記録媒体であるメタルテープや蒸着テー
プ等の記録・再生用ヘツド材として、有利に用い
られ得るものである。 なお、本発明における気孔率とは、試料の任意
の切断面における気孔の占める面積を百分率にし
て示したものであり、具体的には次のようにして
求められることとなる。即ち、所定の試料の任意
の切断面に対しても研磨を施し、そしてその研磨
面を金属顕微鏡を用いて1000倍の倍率にて検査し
て、視野中の気孔径:dと、その個数:nを測定
し、全視野面積に対する気孔面積より気孔率を測
定し、下式に従つて、気孔率:P%を求めるもの
である。 P(%)= 〓i π(di/2)2ni/測定面積×100 但し、 di:気孔径(長径) ni:気孔径di気孔数 また、本発明におけるフエライト化率とは、フ
エライト相の重量%を示したものであるり、調合
時のヘマタイト相の重量と、仮焼後のヘマタイト
相の重量を測定し、消滅したヘマタイトが全てフ
エライト相になつたとして算出したものである。 さらに、飽和磁束密度B10とは、10Oeの磁場中
における飽和磁束密度を示す。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の幾つかの実施例を示すが、本発明が
そのような実施例の記載によつて何等制限的に解
釈されるものでないことは、言うままでもないと
ころである。 なお、本発明は、上記した本発明の、具体的な
説明並びに以下の実施例の他にも各種の態様にお
いて実施され得るものであり、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて
実施され得る種々なる態様のものが何れも本発明
の範囲に属するものと理解されるべきである。 実施例 1 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:61.0%,炭酸マンガン27.0%,酸
化亜鉛:12.0%からなる組成のフエライト原料粉
末混合物を、空気中において約1000℃の温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を行
なつた。 そして、この得られたフエライト素材としての
成形体を、次のように常圧焼成した。即ち、先
ず、室温から800℃までは150℃/hrの昇温速度
で、そして800℃から1000℃までは40℃/hrの昇
温速度で昇温し、更にその後1000℃の温度で4時
間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰囲気は
酸素濃度が0.1%の窒素雰囲気とした。次いで、
40℃/hrの昇温速度で昇温し、1200℃で2時間保
持することにより、第一の焼成操作を続け、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1200℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。また、この焼成
の間、焼成雰囲気は酸素濃度が1%の窒素雰囲気
とした。 更にその後、150℃/hrの昇温速度で1300℃ま
で昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、第二の焼成操作を常圧下に実施した。また、
この焼成の間、焼成温度は酸素濃度5%の窒素雰
囲気とした、そして、かかる焼成の後、1100℃以
下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的とす
るフエライト焼成体(多結晶体)を得た。この得
られた多結晶体は、平均粒径:9.8μm,気孔率:
0.01%,不連続粒成長温度:1340℃であつた。 また、この得られた多結晶体を、5mm×5mm×
10mmの大きさに切断し、加熱処理を以下のように
行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調べた。先
ず、室温から1100℃までを300℃/hrで昇温し、
この間の雰囲気を窒素とした。その後、更に、
300℃/hrで1300℃まで昇温し、そして2時間保
持した。この間の雰囲気を酸素濃度5%の窒素雰
囲気とした。次いで、300℃/hrで降温し、そし
て1100℃から窒素雰囲気中で冷却し、加熱処理し
たフエライト焼成体を得た。 実施例 2 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:62.5%,炭酸マンガン:26.5%,
酸化亜鉛:11.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行つた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が0.5%の窒素雰囲気とした。そ
して、その後40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に
1220℃の温度で2時間保持して、成形体中のヘマ
タイト相を消滅させた。なお、1100℃に昇温直後
の焼成体及び1220℃で2時間保持後の焼成体を途
中で取り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法
により調べたところ、前者ではヘマタイト相が残
つているのに対し、後者では100%フエライト相
となつており、この間にヘマタイト相が消滅して
いることを確認した。その間、雰囲気を酸素濃度
1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1300℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最後の常圧焼成操作を実施した。また、この
焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が3%の窒素
雰囲気とした。そして、焼成後、1100℃以下の冷
却工程を窒素雰囲気で行い、目的とするフエライ
ト焼成体(多結晶体)を得た。この得られた多結
晶体は、平均粒径:8.9μm,気孔率:0.008%,不
連続粒成長温度:1350℃であつた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を実施例1と
同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の変
化を調べた。 実施例 3 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,
酸化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行つた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温温度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温温度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気とした。更
にその後、40℃/hrの昇温速度で1200℃まで昇温
し、そして1200℃の温度で2時間保持することに
より、焼成操作を続行し、成形体中のヘマタイト
相を消滅させた。なお、1100℃に昇温直後の焼成
体及び1200℃で2時間保持後の焼成体を途中で取
り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法により
調べたところ、前者ではヘマタイト相が残つてい
るのに対し、後者では100%フエライト相となつ
ており、この間にヘマタイト相が消滅しているこ
とを確認した。この間、焼成雰囲気は、酸素濃度
1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、そしてその温度に8時間保持するこ
とにより、最終の常圧焼成操作を施した。また、
この焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が1%の
窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、
1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、
目的とするフエライト焼成体(多結晶体)を得
た。この多結晶体は、平均粒径:10.2μm,気孔
率:0.008%,不連続粒成長温度:1420℃であつ
た。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の
変化を調べた。 実施例 4 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:65.0%,酸化マンガン:25.0%,
酸化亜鉛:10.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1050℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1050℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が3.0%の窒素雰囲気とした。更
にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そして
1220℃の温度で2時間保持することにより、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1220℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。この間、焼成雰
囲気は、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、そしてその温度に8時間保持するこ
とにより、最終の常圧焼成操作を実施した。ま
た、この焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が
1.0%の窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成
の後、1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行
ない、目的とするフエライト焼成体(多結晶体)
を得た。この多結晶体は、平均粒径:9.2μm,気
孔率:0.009%,不連続粒成長温度:1380℃であ
つた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行い、加熱処理後の気孔率の変
化を調べた。 実施例 5 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:66.5%,炭酸マンガン:17.0%,
酸化亜鉛:16.5%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状を行なつ
た。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が10%の窒素雰囲気とした。更に
その後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そして
1200℃の温度で2時間保持することにより、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1200℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。この間、焼成雰
囲気は、酸素濃度が3%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃まで昇
温し、その温度に8時間保持することにより、最
終の常圧焼成操作を実施した。また、この焼成の
間、焼成雰囲気は酸素濃度が0.5%の窒素雰囲気
とした。そして、かかる焼成の後、1100℃以下の
冷却工程を窒素雰囲気で行ない、目的とするフエ
ライト焼成体(多結晶体)を得た。この多結晶体
は、平均粒径:10.5μm,気孔率:0.008%,不連
続粒成長温度:1410℃であつた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の
変化を調べた。 実施例 6 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:67.5%,炭酸マンガン:20.5%,
酸化亜鉛:12.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1100℃までは
35℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1100℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間の焼成雰
囲気は、酸素濃度が20%の窒素雰囲気とした。更
にその後、35℃/hrの昇温速度で昇温し、1250℃
の温度で2時間保持することにより、成形体中の
ヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃に昇温
直後の焼成体及び1250℃で2時間保持後の焼成体
を途中で取り出し、焼成体内部の切断面をX線回
折法により調べたところ、前者ではヘマタイト相
が残つているのに対し、後者では100%フエライ
ト相となつており、この間にヘマタイト相が消滅
していることを確認した。この間、焼成雰囲気
は、酸素濃度5%の窒素雰囲気とする。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1370℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最後の常圧焼成操作を実施した。また、この
焼成の間、焼成雰囲気は酸素濃度が0.3%の窒素
雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、1100℃
以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的と
するフエライト焼成体(多結晶体)を得た。この
多結晶体は、平均粒径:10.3μm,気孔率:0.01
%,不連続粒成長温度:1430℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を実施例1と同じ方法
により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調べ
た。 比較例 1 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:58.0%,炭酸マンガン:24.0%,
酸化亜鉛:18.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温
度で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成
雰囲気は、酸素濃度が0.05%の窒素雰囲気とし
た。更にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、
そして1200℃の温度で2時間保持した。なお、
1100℃に昇温直後の焼成体を途中で取り出し、焼
成体内部の切断面をX線回折法により調べたとこ
ろ、100%フエライト相となつており、すでにヘ
マタイト相が消滅していることを確認した。この
間、焼成雰囲気は、酸素濃度0.5%の窒素雰囲気
とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な常圧焼成操作を実施した。なお、こ
の焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が10%の窒
素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、1100
℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的
とするフエライト焼成体(多結晶体)を得た。こ
の多結晶体は、平均粒径:10.5μm,気孔率:0.03
%,不連続粒成長温度:1470℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 2 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:70.0%,炭酸マンガン:15.0%,
酸化亜鉛:15.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温
度で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成
雰囲気は、酸素濃度が30%の窒素雰囲気とした。
更にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そし
て1200℃の温度で2時間保持した。なお、1200℃
に2時間保持した焼成体を途中で取り出し、焼成
体内部の切断面をX線回折法により調べたとこ
ろ、ヘマタイト相が残つており、この間にフエラ
イト化が完了しないことを確認した。この間、雰
囲気は、酸素濃度1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な常圧焼成操作を実施した。なお、こ
の焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が0.1%の
窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、
1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、
目的とするフエライト焼成体(多結晶体)を得
た。この多結晶体は、平均粒径:10.3μm,気孔
率:0.05%,不連続粒成長温度:1460℃であつ
た。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 3 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:52.5%,炭酸マンガン:31.0%,
酸化亜鉛:16.5%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように焼
成した。即ち、室温から800℃までは150℃/hrの
昇温速度で、そして800℃から1000℃までは40
℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度で
4時間保持した。この間、10-3torr以下の真空雰
囲気とした。なお、この1000℃で4時間保持した
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、100%フエライ
ト相となつており、すでにヘマタイト相が消滅し
ていることを確認した。更にその後、40℃/hrの
昇温速度で昇温し、そして1200℃の温度で2時間
保持した。この間、10-3torr以下の真空雰囲気と
した。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な焼成操作を施した。なお、この焼成
の間、雰囲気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気と
した。そして、かかる焼成の後、1100℃以下の冷
却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的とするフエ
ライト焼成体(多結晶体)を得た。この多結晶体
は、平均粒径:8.5μm,気孔率:0.008%,不連続
粒成長温度:1420℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 4 モル比で、水熱合成マグネタイト焙焼して得た
酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,酸
化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料粉
末混合物を、空気中において約1000℃の温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を行
なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように焼
成した。即ち、室温から800℃までは150℃/hrの
昇温速度で、そして800℃から1000℃までは40
℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温度
で4時間保持した。そして、その間、10-3torr以
下の真空雰囲気とした。更にその後、40℃/hrの
昇温速度で昇温し、そして1200℃の温度で2時間
保持した。この間、10-3torr以下の真空雰囲気と
した。なお、1100℃に昇温直後の焼成体を途中で
取り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法によ
り調べたところ、100%フエライト相となつてお
り、すでにヘマタイト相が消滅していることを確
認した。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な焼成操作を施した。なお、焼成雰囲
気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気とした。そし
て、かかる焼成の後、1100℃以下の冷却工程を窒
素雰囲気中で行ない、目的とするフエライト焼成
体(多結晶体)を得た。この多結晶体は、平均粒
径:9.8μm,気孔率0.06%,不連続粒成長温度:
1500℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 5 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,
酸化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、1200℃の温度
で2時間、酸素濃度が10%の窒素雰囲気中で予備
焼成を行なつた。この時の昇温,降温は、300
℃/hrで行ない、また1100℃以下は窒素雰囲気と
した。 次いで、以下のようなHIP処理を行なつた。な
お、還元防止のため、ほぼ同組織のMn−Znフエ
ライト粉末を上記予備焼成体のまわりに充填し、
Arガスを圧力媒体として、次のようにして焼成
した。圧力:1000Kg/cm2、温度:1300℃で、2時
間処理し、この時の昇温、降温は300℃/hr,ま
た昇圧,降圧は、約1000℃で行なつた。HIP後、
予備焼成と同一条件でアニール処理し、目的とす
るフエライト焼結体を得た。 性能比較 上記実施例1〜6及び比較例1〜5でそれぞれ
得られた各種のフエライト焼結体の特性、即ち気
孔率、10Oeにおける飽和磁束密度並びに加熱処
理後の気孔率について調べ、その結果を下記第一
表に示した。 この第一表の結果から明らかなように、本発明
に従う実施例1〜6のフエライト焼結体にあつて
は、飽和磁束密度が著しく高く、また気孔率が何
れも0.01以下となり、しかもそのような気孔率は
加熱処理後においても変化せず、気孔の蘇生がな
いものであることが認められる。 これに対して、酸化鉄のモル%の低い比較例
1,3のフエライト焼結体は飽和磁束密度が低
く、また酸化鉄のモル%を高くすると、比較例
2,4,5のフエライト焼結体の如く気孔率が高
いものとなつたり、加熱によつて気孔が蘇生し
て、気孔率が増大することが認められる。 【表】
り、特にVTR,FDD,RDD等におけるメタルテ
ープ,蒸着テープ等の高保持力磁気記録媒体への
記録・再生ヘツドに好適に使用され得る高磁束密
度のMn−Zn系フエライトの製造法に関するもの
である。 (従来技術とその問題点) 従来から、VTR等の磁気記録・再生ヘツド用
材料として、Mn−Zn系フエライトにて代表され
るフエライト材料が用いられているが、このよう
なフエライト材料(焼結体)は、一般に、酸化第
二鉄をモル比で50〜54%含む組成のフエライト原
料粉末混合物を仮焼して、フエライト化率を約80
%或いはそれ以上とした後、その仮焼物を粉砕
し、そしてそれを所定の形状に成形して得られる
成形体を、先ず、真空下において1200℃以下の温
度で焼成した後、略平衡酸素分圧(酸素濃度とし
て0.1〜100%)の下に、1250℃以上の温度で焼結
せしめて、フエライト粒子径や磁気特性を制御す
る、所謂真空焼成法によつて、製造されている。
なお、前記真空かにおける焼成工程では、900℃
前後で成形体のフエライト化率が100%となるよ
うにされ、また成形体内部の気体を抜いて、1200
℃までに成形体中の気孔が閉気孔となるようにさ
れる。 しかしながら、上記の如き酸化鉄組成を有する
フエライトは、その飽和磁束密度(B10)が
5600G(ガウス)以下であるために、メタルテー
プ等の高保磁力磁気記録媒体の記録・再生ヘツド
用フエライトとして用いることが出来るものでは
なかつたのである。 また、多結晶フエライトを高密度化する手法の
一つとして、上記した成形体を、熱間静水圧プレ
ス(HIP)法やホツトプレス(HP)法による加
圧下において焼成する方法も検討されており、こ
れによつて、気孔率が0.01%以下のフエライト焼
成体が得られることが認められているが、このよ
うに気孔率が低下せしめられた高密度多結晶フエ
ライト体にあつては、それが1000℃以上の温度に
再加熱されることによつて、該フエライト体内に
気孔が蘇生して、再び気孔率の高いフエライト体
となる現象が惹起され、それ故そのようなフエラ
イト体を、固相反応による単結晶化手法にて単結
晶化することは問題であつたのである。 一方、特開昭59−64599号公報には、モル比で、
酸化第二鉄を61.5〜65%、酸化亜鉛を10〜20%、
酸化マンガンを28.5〜15%含む組成を有し、融液
(液相)より育成する所謂ブリツヂマン製法によ
る単結晶フエライトが提案され、このようなフエ
ライト組成によつて、飽和磁束密度(B10)が
5500G以上であるフエライトを得ることができる
ことが明らかにされている。 要するに、メタルテープ等の高保磁力磁気記録
媒体の磁気ヘツド用フエライトとして用いるに
は、一般に、フエライトの飽和磁束密度は、テー
プの保磁力の概ね4〜6倍必要とされているとこ
ろから、メタルテープ等には飽和磁束密度の大き
いフエライトが望ましいのであるが、前記した酸
化第二鉄をモル比で50〜54%含む組成のフエライ
トは、その要求に充分応え得るものではなかつた
のであり、そのために、上記特開昭59−64599号
公報に示される如き、酸化第二鉄を高モル比で含
有するフエライトが提案されるに至つたのであ
る。即ち、フエライト中の酸化第二鉄の含有量
を、60モル%以上と、高くすることにより、飽和
磁束密度が有利に高められ得るのである。 しかしながら、このような酸化第二鉄の含有量
が60モル%を超えるようなフエライト体を得るべ
く、酸化第二鉄の配合割合の高いフエライト原料
粉末混合物を空気中において仮焼すると、そのフ
エライト化率は40〜60%程度となり、そしてこの
ようなフエライト化率の仮焼物を粉砕し、更に所
定の成形を施して得られた成形体を、上記した真
空下における焼成手法にて焼成すると、フエライ
ト化率が1000℃前後の温度で略100%となり、即
ち焼成体中のヘマタイトが全く消滅し、そのため
にその後1250℃以上の温度下での焼結操作によつ
ても充分に緻密化せず、得られる焼結体の気孔率
を0.01%以下とすることは、著しく困難であつた
のである。しかも、得られるフエライト体中に気
孔が多いために、それを固相反応による単結晶化
手法にて単結晶化しようとしても、その温度がか
なり高温になつてしまい、単結晶化の制御が難し
くなる他、結晶粒子が粗大化したり、或いは異種
方位結晶が発生する等の問題を内在し、また得ら
れた単結晶内に多量の気孔が残存する問題もあ
る。 ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、その目的とするとこ
ろは、飽和磁束密度(B10)が5800G以上であつ
て、高保持力磁気記録媒体用ヘツドに好適に使用
することのできる高密度多結晶フエライトを有利
に製造し得る手法を提供することにあり、また他
の目的は、気孔率が0.01%以下と、磁気ヘツドの
摺動特性を損なわない高密度多結晶フエライトを
製造し得る方法を提供することにあり、更に他の
目的とするところは、固相反応による単結晶化手
法における単結晶化温度が低く、また異種結晶の
発生が少ない、加熱による気孔の蘇生の問題を解
消した高密度多結晶フエライトを有利に製造し得
る手法を提供することにある。 (解決手段) そして、かかる目的を達成するため、本発明の
特徴とするところは、モル比で、60〜68%の酸化
第二鉄と10〜20%の酸化亜鉛と30〜12%の酸化マ
ンガンとからなる組成を有し且つフエライト相と
共にヘマタイト相を有するフエライト素材を焼成
して、高密度多結晶フエライトを製造する方法で
あつて、(a)該フエライト素材を、0.01〜50%の酸
素濃度の雰囲気中において前記ヘマタイト相を漸
次減少せしめつつ常圧下に焼成し、そして1100〜
1250℃の温度領域において該ヘマタイト相を消滅
させる第一の焼成工程と、(b)かかるヘマタイト相
の消滅させられたフエライト素材を、0.1〜100%
の酸素濃度の雰囲気中において、1250℃よりも高
い温度下で常圧焼成して、その緻密化を行なう第
二の焼成工程とを、含むことにある。 また、このような高密度多結晶フエライトの製
造手法に従つて得られた、モル比で、60〜68%の
酸化第二鉄と10〜20%の酸化亜鉛と30〜12%の酸
化マンガンとからなる組成を有する高密度多結晶
フエライトは、その飽和磁束密度(B10)が
5800G(ガウス)以上、後で規定するところの気
孔率(P)は0.01%以下であり、かつ1000℃以上
の温度での加熱処理において、気孔率が実質的に
増大しない特徴を有するものであつて、高保持力
磁気記録媒体用ヘツドとして好適に使用され得る
と共に、また磁気ヘツドの摺動特性を損なわない
フエライト材料として、好適に使用され得るもの
である。 ここにおいて、気孔率が実質的に増大しないと
いうことは、再加熱前後の気孔率が測定誤差範囲
であり、殆んど変化しないことを意味するもので
ある。そして、この場合の測定誤差範囲内とは、
気孔率測定の精度より、測定値の±50%程度の範
囲内の変化と考えることも出来る。 なお、上記した本発明に従う高密度多結晶フエ
ライトの製造手法における第一の焼成工程は、一
般に、複数段の昇温工程を含み、そしてその最後
の昇降工程によつて、前記フエライト素材が1100
〜1250℃の温度に加熱されて、該フエライト素材
中のヘマタイト相が実質的に消滅せしめられ得る
ようにされることとなる。また、かかる第一の焼
成工程において、フエライト素材は通常少なくと
も800℃の温度に加熱せしめられ、該フエライト
素材中のヘマタイト相が減少させられるのであ
る。 また、本考案の好ましい実施態様によれば、フ
エライト素材は、モル比で、63〜65%の酸化第二
鉄と10〜15%の酸化亜鉛と27〜20%の酸化マンガ
ンとからなる組成を有するものであり、そして前
記第一の焼成工程における焼成雰囲気中の酸素濃
度が0.1〜10%とされ、且つ前記第二の焼成工程
における焼成雰囲気中の酸素濃度が1〜20%とさ
れることとなる。 (構成の具体的な説明・効果) ところで、かかる本発明において用いられるフ
エライト素材は、酸化第二鉄(Fe2O3)が60〜68
モル%の割合で含まれる組成を有するものであつ
て、そのような組成を与えるMn−Zn系フエライ
トの原料粉末混合物が、常法に従つて仮焼せしめ
られた後、粉砕され、そしてブロツクの如き適当
な形状に形成された成形体が、該フエライト素材
として、用いられることとなるのである。なお、
そのような成形体は、一般に、40〜60重量%がフ
エライト相にて構成され、残りの60〜40重量%が
ヘマタイト相を主体とした未反応物相にて構成さ
れている。 また、かかるフエライト素材の組成は、そのま
ま、それを焼成して得られる高密度多結晶フエラ
イトの組成となるものであるが、本発明に従つて
得られる高飽和磁束密度(B10)の高密度多結晶
フエライトは、モル比にて、60〜68%の酸化第二
鉄(Fe2O3)、10〜20%の酸化亜鉛(ZnO)及び
30〜12%の酸化マンガン(MnO)からなる組成
を有するフエライト素材を用いて得られ、中でも
特に酸化第二鉄が63〜65モル%、酸化亜鉛が10〜
15モル%、酸化マンガンが27〜20モル%の組成の
フエライト素材が好適に用いられ、これによつて
飽和磁束密度が5800G以上、好ましくは6000G以
上の高密度多結晶フエライトが有利に得られるこ
ととなるのである。 そして、かかるフエライト相とと共にヘマタイ
ト相を有するフエライト素材(仮焼物成形体)
は、先ず、0.01〜50%の酸素濃度の、He,Arや
N2等の雰囲気中において常圧焼成せしめられて、
該フエライト素材中のヘマタイト相が漸次減少せ
しめられ、そして1100〜1250℃の温度領域におい
て該ヘマタイト相が実質的に消滅せしめられるよ
うにされる(第一の焼成工程)。換言すれば、こ
の第一の焼成工程では、1100〜1250℃の温度範囲
でヘマタイト相が実質的に消滅するように、フエ
ライト素材の酸化第二鉄組成に応じて、温度と酸
素分圧(濃度)が調整されることとなるのであ
る。 なお、この焼成雰囲気中の酸素濃度が0.01%よ
りも低くなると、フエライト素材のフエライト化
の進行が早く、低い温度領域でヘマタイト相が実
質的に消滅してしまうため、フエライト素材の気
孔率を十分に減少せしめ得ない問題があり、また
酸素濃度が50%を超えるようになるとフエライト
化の進行が遅く、ヘマタイト相の消滅が第二の焼
成工程にずれ込むため、焼成体内部に粗大気孔が
残つてしまう問題がある。 また、ヘマタイト相が1100℃未満の温度で実質
的に消滅してしまうと、第二の焼成工程における
フエライト素材の緻密化が充分に為され得ず、最
終焼成体における気孔率を充分に低下せしめるこ
とが困難となる。更に、ヘマタイト相の消滅が
1250℃以上の温度で行なわれると、後の第二の焼
成工程において粗大気孔が生成する問題がある。 さらに、この第一の焼成工程におけるフエライ
ト素材の焼成温度としては、一般に800℃以上の
温度が用いられることとなる。けだし、800℃よ
りも温度が低くなると、フエライト化の進行が遅
く、またヘマタイト相の有効な減少反応を惹起し
得ないからである。そして、このような第一の焼
成工程では、段階的に若しくは連続的に昇温する
昇温操作を用いて、フエライト素材を焼成する手
法が採用されることとなるが、一般的には、複数
段の昇温工程に従つて、段階的に焼成温度が高め
られ、そしてその最後の昇温工程によつて、フエ
ライト素材が1100〜1250℃の温度に加熱されて、
フエライト素材中のヘマタイト相が消滅せしめら
れるようにされるのである。 より具体的には、本発明の第一の焼成工程にお
ける好ましい段階的昇温操作は、約800℃から漸
次昇温せしめて、1200℃よりも低い温度に到達せ
しめる第一の昇温工程と、それに続く到達温度で
の所定時間の保持からなる第一の保持工程と、そ
の後の1100〜1250℃の領域内の所定温度に上昇せ
しめる第二の昇温工程と、そしてその到達温度で
所定時間保持してヘマタイト相を実質的に消滅さ
せる第二の保持工程とを含んでいる。そして、そ
の際の昇温スピードは、通常、800℃までは150〜
200℃/hr程度とされ、また第一及び第二の昇温
工程では、何れも30〜40℃/hr程度とされること
となる。 次いで、このような第一の焼成工程においてヘ
マタイト相の消滅させられたフエライト素材は、
更に第二の焼成工程において常圧焼成され、その
一層の緻密化が行なわれることとなる。この第二
の焼成工程における焼成雰囲気としては、0.1〜
100%の酸素濃度を有する雰囲気が用いられるも
のであつて、このような酸素濃度は、最終的に気
孔率を0.01%以下に減少せしめ、フエライトの結
晶粒子径、磁気特性を制御するために必要なもの
である。なお、この焼成雰囲気中の酸素以外の成
分は、He,ArやN2等の不活性ガス成分である。
また、焼成温度としては1250℃を超える温度を用
いる必要がある。これによって有効な焼結を進行
せしめ、以て気孔率が効果的に低下せしめられ
た、緻密なフエライト焼結体を得ることが出来る
のである。 かかる本発明に従う第一の焼成工程並びに第二
の焼成工程を経て得られたフエライト焼結体は、
その気孔率が0.01%以下の高密度多結晶フエライ
トであり、記録・再生ヘツド用高密度フエライト
として加工性に優れ、また磁気テープとの摺動の
際にヘツドのチツピングや磁性粉の気孔への目詰
まりによるノイズの発生等の問題を惹起すること
がない特徴を備えている。 また、常圧焼結法であるために、コスト的の
HIP法やホツトプレス法に比べて安価であり、大
型装置を必要とせず、また工程としても簡単であ
る特徴があり、更には1000℃以上の加熱処理によ
つても気孔の蘇生が効果的に抑制され、これによ
つて固相反応による単結晶化手法にて、かかる高
密度フエライト(多結晶フエライト)を単結晶化
せしめても、気孔率の増加が惹起されず、得られ
る単結晶体の気孔率も0.01%以下とすることが出
来るのである。 さらに、本発明に従つて得られる高密度多結晶
フエライトの組成を、60〜68モル%の酸化第二鉄
と、10〜20モル%の酸化亜鉛と、30〜12モル%の
酸化マンガンとからなる組成のMn−Zn系フエラ
イトとすることにより、飽和磁束密度(B10)を
5800G以上、好ましくは6000G以上の高密度多結
晶フエライトを得ることができ、これは、高保持
力の磁気記録媒体であるメタルテープや蒸着テー
プ等の記録・再生用ヘツド材として、有利に用い
られ得るものである。 なお、本発明における気孔率とは、試料の任意
の切断面における気孔の占める面積を百分率にし
て示したものであり、具体的には次のようにして
求められることとなる。即ち、所定の試料の任意
の切断面に対しても研磨を施し、そしてその研磨
面を金属顕微鏡を用いて1000倍の倍率にて検査し
て、視野中の気孔径:dと、その個数:nを測定
し、全視野面積に対する気孔面積より気孔率を測
定し、下式に従つて、気孔率:P%を求めるもの
である。 P(%)= 〓i π(di/2)2ni/測定面積×100 但し、 di:気孔径(長径) ni:気孔径di気孔数 また、本発明におけるフエライト化率とは、フ
エライト相の重量%を示したものであるり、調合
時のヘマタイト相の重量と、仮焼後のヘマタイト
相の重量を測定し、消滅したヘマタイトが全てフ
エライト相になつたとして算出したものである。 さらに、飽和磁束密度B10とは、10Oeの磁場中
における飽和磁束密度を示す。 (実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の幾つかの実施例を示すが、本発明が
そのような実施例の記載によつて何等制限的に解
釈されるものでないことは、言うままでもないと
ころである。 なお、本発明は、上記した本発明の、具体的な
説明並びに以下の実施例の他にも各種の態様にお
いて実施され得るものであり、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて
実施され得る種々なる態様のものが何れも本発明
の範囲に属するものと理解されるべきである。 実施例 1 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:61.0%,炭酸マンガン27.0%,酸
化亜鉛:12.0%からなる組成のフエライト原料粉
末混合物を、空気中において約1000℃の温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を行
なつた。 そして、この得られたフエライト素材としての
成形体を、次のように常圧焼成した。即ち、先
ず、室温から800℃までは150℃/hrの昇温速度
で、そして800℃から1000℃までは40℃/hrの昇
温速度で昇温し、更にその後1000℃の温度で4時
間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰囲気は
酸素濃度が0.1%の窒素雰囲気とした。次いで、
40℃/hrの昇温速度で昇温し、1200℃で2時間保
持することにより、第一の焼成操作を続け、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1200℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。また、この焼成
の間、焼成雰囲気は酸素濃度が1%の窒素雰囲気
とした。 更にその後、150℃/hrの昇温速度で1300℃ま
で昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、第二の焼成操作を常圧下に実施した。また、
この焼成の間、焼成温度は酸素濃度5%の窒素雰
囲気とした、そして、かかる焼成の後、1100℃以
下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的とす
るフエライト焼成体(多結晶体)を得た。この得
られた多結晶体は、平均粒径:9.8μm,気孔率:
0.01%,不連続粒成長温度:1340℃であつた。 また、この得られた多結晶体を、5mm×5mm×
10mmの大きさに切断し、加熱処理を以下のように
行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調べた。先
ず、室温から1100℃までを300℃/hrで昇温し、
この間の雰囲気を窒素とした。その後、更に、
300℃/hrで1300℃まで昇温し、そして2時間保
持した。この間の雰囲気を酸素濃度5%の窒素雰
囲気とした。次いで、300℃/hrで降温し、そし
て1100℃から窒素雰囲気中で冷却し、加熱処理し
たフエライト焼成体を得た。 実施例 2 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:62.5%,炭酸マンガン:26.5%,
酸化亜鉛:11.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行つた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が0.5%の窒素雰囲気とした。そ
して、その後40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に
1220℃の温度で2時間保持して、成形体中のヘマ
タイト相を消滅させた。なお、1100℃に昇温直後
の焼成体及び1220℃で2時間保持後の焼成体を途
中で取り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法
により調べたところ、前者ではヘマタイト相が残
つているのに対し、後者では100%フエライト相
となつており、この間にヘマタイト相が消滅して
いることを確認した。その間、雰囲気を酸素濃度
1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1300℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最後の常圧焼成操作を実施した。また、この
焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が3%の窒素
雰囲気とした。そして、焼成後、1100℃以下の冷
却工程を窒素雰囲気で行い、目的とするフエライ
ト焼成体(多結晶体)を得た。この得られた多結
晶体は、平均粒径:8.9μm,気孔率:0.008%,不
連続粒成長温度:1350℃であつた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を実施例1と
同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の変
化を調べた。 実施例 3 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,
酸化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行つた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温温度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温温度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気とした。更
にその後、40℃/hrの昇温速度で1200℃まで昇温
し、そして1200℃の温度で2時間保持することに
より、焼成操作を続行し、成形体中のヘマタイト
相を消滅させた。なお、1100℃に昇温直後の焼成
体及び1200℃で2時間保持後の焼成体を途中で取
り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法により
調べたところ、前者ではヘマタイト相が残つてい
るのに対し、後者では100%フエライト相となつ
ており、この間にヘマタイト相が消滅しているこ
とを確認した。この間、焼成雰囲気は、酸素濃度
1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、そしてその温度に8時間保持するこ
とにより、最終の常圧焼成操作を施した。また、
この焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が1%の
窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、
1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、
目的とするフエライト焼成体(多結晶体)を得
た。この多結晶体は、平均粒径:10.2μm,気孔
率:0.008%,不連続粒成長温度:1420℃であつ
た。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の
変化を調べた。 実施例 4 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:65.0%,酸化マンガン:25.0%,
酸化亜鉛:10.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1050℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1050℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が3.0%の窒素雰囲気とした。更
にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そして
1220℃の温度で2時間保持することにより、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1220℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。この間、焼成雰
囲気は、酸素濃度1.0%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、そしてその温度に8時間保持するこ
とにより、最終の常圧焼成操作を実施した。ま
た、この焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が
1.0%の窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成
の後、1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行
ない、目的とするフエライト焼成体(多結晶体)
を得た。この多結晶体は、平均粒径:9.2μm,気
孔率:0.009%,不連続粒成長温度:1380℃であ
つた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行い、加熱処理後の気孔率の変
化を調べた。 実施例 5 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:66.5%,炭酸マンガン:17.0%,
酸化亜鉛:16.5%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状を行なつ
た。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成雰
囲気は酸素濃度が10%の窒素雰囲気とした。更に
その後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そして
1200℃の温度で2時間保持することにより、成形
体中のヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃
に昇温直後の焼成体及び1200℃で2時間保持後の
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、前者ではヘマタ
イト相が残つているのに対し、後者では100%フ
エライト相となつており、この間にヘマタイト相
が消滅していることを確認した。この間、焼成雰
囲気は、酸素濃度が3%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃まで昇
温し、その温度に8時間保持することにより、最
終の常圧焼成操作を実施した。また、この焼成の
間、焼成雰囲気は酸素濃度が0.5%の窒素雰囲気
とした。そして、かかる焼成の後、1100℃以下の
冷却工程を窒素雰囲気で行ない、目的とするフエ
ライト焼成体(多結晶体)を得た。この多結晶体
は、平均粒径:10.5μm,気孔率:0.008%,不連
続粒成長温度:1410℃であつた。 また、この得られた多結晶体を5mm×5mm×10
mmの大きさに切断し、その加熱処理を、実施例1
と同じ方法により行ない、加熱処理後の気孔率の
変化を調べた。 実施例 6 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:67.5%,炭酸マンガン:20.5%,
酸化亜鉛:12.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1100℃までは
35℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1100℃の温度
で4時間保持した。なお、この焼成の間の焼成雰
囲気は、酸素濃度が20%の窒素雰囲気とした。更
にその後、35℃/hrの昇温速度で昇温し、1250℃
の温度で2時間保持することにより、成形体中の
ヘマタイト相を消滅させた。なお、1100℃に昇温
直後の焼成体及び1250℃で2時間保持後の焼成体
を途中で取り出し、焼成体内部の切断面をX線回
折法により調べたところ、前者ではヘマタイト相
が残つているのに対し、後者では100%フエライ
ト相となつており、この間にヘマタイト相が消滅
していることを確認した。この間、焼成雰囲気
は、酸素濃度5%の窒素雰囲気とする。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1370℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最後の常圧焼成操作を実施した。また、この
焼成の間、焼成雰囲気は酸素濃度が0.3%の窒素
雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、1100℃
以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的と
するフエライト焼成体(多結晶体)を得た。この
多結晶体は、平均粒径:10.3μm,気孔率:0.01
%,不連続粒成長温度:1430℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を実施例1と同じ方法
により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調べ
た。 比較例 1 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:58.0%,炭酸マンガン:24.0%,
酸化亜鉛:18.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温
度で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成
雰囲気は、酸素濃度が0.05%の窒素雰囲気とし
た。更にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、
そして1200℃の温度で2時間保持した。なお、
1100℃に昇温直後の焼成体を途中で取り出し、焼
成体内部の切断面をX線回折法により調べたとこ
ろ、100%フエライト相となつており、すでにヘ
マタイト相が消滅していることを確認した。この
間、焼成雰囲気は、酸素濃度0.5%の窒素雰囲気
とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な常圧焼成操作を実施した。なお、こ
の焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が10%の窒
素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、1100
℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的
とするフエライト焼成体(多結晶体)を得た。こ
の多結晶体は、平均粒径:10.5μm,気孔率:0.03
%,不連続粒成長温度:1470℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 2 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:70.0%,炭酸マンガン:15.0%,
酸化亜鉛:15.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように常
圧焼成した。即ち、室温から800℃までは150℃/
hrの昇温速度で、そして800℃から1000℃までは
40℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温
度で4時間保持した。なお、この焼成の間、焼成
雰囲気は、酸素濃度が30%の窒素雰囲気とした。
更にその後、40℃/hrの昇温速度で昇温し、そし
て1200℃の温度で2時間保持した。なお、1200℃
に2時間保持した焼成体を途中で取り出し、焼成
体内部の切断面をX線回折法により調べたとこ
ろ、ヘマタイト相が残つており、この間にフエラ
イト化が完了しないことを確認した。この間、雰
囲気は、酸素濃度1%の窒素雰囲気とした。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な常圧焼成操作を実施した。なお、こ
の焼成の間、焼成雰囲気は、酸素濃度が0.1%の
窒素雰囲気とした。そして、かかる焼成の後、
1100℃以下の冷却工程を窒素雰囲気中で行ない、
目的とするフエライト焼成体(多結晶体)を得
た。この多結晶体は、平均粒径:10.3μm,気孔
率:0.05%,不連続粒成長温度:1460℃であつ
た。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 3 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:52.5%,炭酸マンガン:31.0%,
酸化亜鉛:16.5%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように焼
成した。即ち、室温から800℃までは150℃/hrの
昇温速度で、そして800℃から1000℃までは40
℃/hrの昇温速度で昇温し、更に1000℃の温度で
4時間保持した。この間、10-3torr以下の真空雰
囲気とした。なお、この1000℃で4時間保持した
焼成体を途中で取り出し、焼成体内部の切断面を
X線回折法により調べたところ、100%フエライ
ト相となつており、すでにヘマタイト相が消滅し
ていることを確認した。更にその後、40℃/hrの
昇温速度で昇温し、そして1200℃の温度で2時間
保持した。この間、10-3torr以下の真空雰囲気と
した。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な焼成操作を施した。なお、この焼成
の間、雰囲気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気と
した。そして、かかる焼成の後、1100℃以下の冷
却工程を窒素雰囲気中で行ない、目的とするフエ
ライト焼成体(多結晶体)を得た。この多結晶体
は、平均粒径:8.5μm,気孔率:0.008%,不連続
粒成長温度:1420℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 4 モル比で、水熱合成マグネタイト焙焼して得た
酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,酸
化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料粉
末混合物を、空気中において約1000℃の温度で2
時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を行
なつた。 そして、この得られた成形体を、次のように焼
成した。即ち、室温から800℃までは150℃/hrの
昇温速度で、そして800℃から1000℃までは40
℃/hrの昇温速度で昇温し、その後1000℃の温度
で4時間保持した。そして、その間、10-3torr以
下の真空雰囲気とした。更にその後、40℃/hrの
昇温速度で昇温し、そして1200℃の温度で2時間
保持した。この間、10-3torr以下の真空雰囲気と
した。なお、1100℃に昇温直後の焼成体を途中で
取り出し、焼成体内部の切断面をX線回折法によ
り調べたところ、100%フエライト相となつてお
り、すでにヘマタイト相が消滅していることを確
認した。 次いで、150℃/hrの昇温速度で1350℃の温度
まで昇温し、その温度に8時間保持することによ
り、最終的な焼成操作を施した。なお、焼成雰囲
気は、酸素濃度が1%の窒素雰囲気とした。そし
て、かかる焼成の後、1100℃以下の冷却工程を窒
素雰囲気中で行ない、目的とするフエライト焼成
体(多結晶体)を得た。この多結晶体は、平均粒
径:9.8μm,気孔率0.06%,不連続粒成長温度:
1500℃であつた。 また、この多結晶体を5mm×5mm×10mmの大き
さに切断し、その加熱処理を、実施例1と同じ方
法により行ない、加熱処理後の気孔率の変化を調
べた。 比較例 5 モル比で、水熱合成マグネタイトを焙焼して得
た酸化第二鉄:63.5%,炭酸マンガン:22.5%,
酸化亜鉛:14.0%からなる組成のフエライト原料
粉末混合物を、空気中において約1000℃の温度で
2時間仮焼した後、粉砕し、所定の形状に成形を
行なつた。 そして、この得られた成形体を、1200℃の温度
で2時間、酸素濃度が10%の窒素雰囲気中で予備
焼成を行なつた。この時の昇温,降温は、300
℃/hrで行ない、また1100℃以下は窒素雰囲気と
した。 次いで、以下のようなHIP処理を行なつた。な
お、還元防止のため、ほぼ同組織のMn−Znフエ
ライト粉末を上記予備焼成体のまわりに充填し、
Arガスを圧力媒体として、次のようにして焼成
した。圧力:1000Kg/cm2、温度:1300℃で、2時
間処理し、この時の昇温、降温は300℃/hr,ま
た昇圧,降圧は、約1000℃で行なつた。HIP後、
予備焼成と同一条件でアニール処理し、目的とす
るフエライト焼結体を得た。 性能比較 上記実施例1〜6及び比較例1〜5でそれぞれ
得られた各種のフエライト焼結体の特性、即ち気
孔率、10Oeにおける飽和磁束密度並びに加熱処
理後の気孔率について調べ、その結果を下記第一
表に示した。 この第一表の結果から明らかなように、本発明
に従う実施例1〜6のフエライト焼結体にあつて
は、飽和磁束密度が著しく高く、また気孔率が何
れも0.01以下となり、しかもそのような気孔率は
加熱処理後においても変化せず、気孔の蘇生がな
いものであることが認められる。 これに対して、酸化鉄のモル%の低い比較例
1,3のフエライト焼結体は飽和磁束密度が低
く、また酸化鉄のモル%を高くすると、比較例
2,4,5のフエライト焼結体の如く気孔率が高
いものとなつたり、加熱によつて気孔が蘇生し
て、気孔率が増大することが認められる。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 モル比で、60〜68%の酸化第二鉄と10〜20%
の酸化亜鉛と30〜12%の酸化マンガンとからなる
組成を有し且つフエライト相と共にヘマタイト相
を有するフエライト素材を焼成して、高密度多結
晶フエライトを製造する方法にして、 該フエライト素材を、0.01〜50%の酸素濃度の
雰囲気中において前記ヘマタイト相を漸次減少せ
しめつつ常圧下に焼成し、そして1100〜1250℃の
温度領域において該ヘマタイト相を消滅させる第
一の焼成工程と、 かかるヘマタイト相を消滅させられたフエライ
ト素材を、0.1〜100%の酸素濃度の雰囲気中にお
いて、1250℃よりも高い温度下で常圧焼成して、
その緻密化を行なう第二の焼成工程とを、 含むことを特徴とする高密度多結晶フエライト
の製造法。 2 前記第一の焼成工程が複数段の昇温工程を含
み、その最後の昇温工程によつて前記フエライト
素材が1100〜1250℃の温度に加熱されて、該フエ
ライト素材中のヘマタイト相が消滅せしめられる
特許請求の範囲第1項記載の高密度多結晶フエラ
イトの製造法。 3 前記第一の焼成工程において、前記フエライ
ト素材が少なくとも800℃の温度に加熱せしめら
れて、該フエライト素材中のヘマタイト相が減少
させられる特許請求の範囲第1項又は第2項記録
の高密度多結晶フエライトの製造法。 4 前記フエライト素材が、モル比で、63〜65%
の酸化第二鉄と10〜15%の酸化亜鉛と27〜20%の
酸化マンガンとからなる組成を有するものであ
り、そして前記第一の焼成工程における焼成雰囲
気中の酸素濃度が0.1〜10%とされ、且つ前記第
二の焼成工程における焼成雰囲気中の酸素濃度が
1〜20%とされる特許請求の範囲第1項乃至第3
項の何れかに記載の高密度多結晶フエライトの製
造法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60225639A JPS6287459A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 高密度フエライト及びその製造法 |
| JP3115445A JPH0761893B2 (ja) | 1985-10-09 | 1991-04-18 | 高密度多結晶フェライト |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60225639A JPS6287459A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 高密度フエライト及びその製造法 |
| JP3115445A JPH0761893B2 (ja) | 1985-10-09 | 1991-04-18 | 高密度多結晶フェライト |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3115445A Division JPH0761893B2 (ja) | 1985-10-09 | 1991-04-18 | 高密度多結晶フェライト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6287459A JPS6287459A (ja) | 1987-04-21 |
| JPH0433756B2 true JPH0433756B2 (ja) | 1992-06-03 |
Family
ID=26453943
Family Applications (2)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60225639A Granted JPS6287459A (ja) | 1985-10-09 | 1985-10-09 | 高密度フエライト及びその製造法 |
| JP3115445A Expired - Lifetime JPH0761893B2 (ja) | 1985-10-09 | 1991-04-18 | 高密度多結晶フェライト |
Family Applications After (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3115445A Expired - Lifetime JPH0761893B2 (ja) | 1985-10-09 | 1991-04-18 | 高密度多結晶フェライト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (2) | JPS6287459A (ja) |
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| JP4129917B2 (ja) * | 2003-01-10 | 2008-08-06 | Tdk株式会社 | フェライト材料およびその製造方法 |
| JP4930816B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2012-05-16 | 日立金属株式会社 | フェライト焼結体及びこれを用いた電子部品 |
| JP4685128B2 (ja) | 2007-06-08 | 2011-05-18 | Necトーキン株式会社 | インダクター |
| WO2013002143A1 (ja) * | 2011-06-29 | 2013-01-03 | 株式会社 村田製作所 | フェライト材料、及びノイズ吸収部品 |
Family Cites Families (2)
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| JPS5964599A (ja) * | 1982-10-01 | 1984-04-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 単結晶フエライト |
-
1985
- 1985-10-09 JP JP60225639A patent/JPS6287459A/ja active Granted
-
1991
- 1991-04-18 JP JP3115445A patent/JPH0761893B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0761893B2 (ja) | 1995-07-05 |
| JPH0696931A (ja) | 1994-04-08 |
| JPS6287459A (ja) | 1987-04-21 |
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