JPH0433888B2 - - Google Patents
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- JPH0433888B2 JPH0433888B2 JP60108383A JP10838385A JPH0433888B2 JP H0433888 B2 JPH0433888 B2 JP H0433888B2 JP 60108383 A JP60108383 A JP 60108383A JP 10838385 A JP10838385 A JP 10838385A JP H0433888 B2 JPH0433888 B2 JP H0433888B2
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<技術分野>
本発明はポリエステル繊維の製造方法に関し、
更に詳しくはポリエステルを2000m/分以上の引
取速度で溶融紡糸するポリエステル繊維の製造方
法に関するものである。 <技術的背景> ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレー
トは多くの優れた特性を有しているため、種々の
用途に広く利用されており、特に繊維用途には大
量に用いられている。 かかる繊維用途のポリエステルは、通常テレフ
タル酸とエチレングリコールとをエステル化反応
せしめるか、テレフタル酸ジアルキルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応せしめるか、又
はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応せ
しめるかして、テレフタル酸のグリコールエステ
ル及び/又はその低重合体を生成せしめ、次いで
この生成物を減圧下加熱して所定の重合度になる
まで重縮合反応せしめ、且つ艷消剤として二酸化
チタンを配合せしめることによつて製造されてい
る。 このようにして得られたポリエステルは、溶融
状態で紡糸ノズルから繊維状に押出し、次いで延
伸して実用化される。また、ポリエステルを2000
m/分以上の高速度で溶融紡糸して得た中間配向
糸(POY)を延伸仮撚加工に供する方法も広く
用いられるようになつてきている。 更に最近はポリエステルを5000m/分以上の高
速度で溶融紡糸することによつて、紡糸工程のみ
で実用上充分な特性を有するポリエステル繊維を
得る方法が提案されている。 しかしながら、紡糸速度の高速化、特に5000
m/分以上の速度にすることは、一方で紡糸時の
単繊維切れ、断糸が増加するために、得られるポ
リエステル繊維は毛羽等の欠陥が多く高次加工工
程の工程通過性が著しく悪化する。このような傾
向は紡糸速度の高速化につれて、また単繊維デニ
ールが小さくなるほど、更にフイラメント数が多
くなるほど顕著になり事実上6000m/分以上の速
度での紡糸は極めて困難である。 この様な高速紡糸において紡糸安定性を紡糸条
件の変更のみによつて得ることはできず、原料で
あるポリエステルの改良も併せて行なうことが要
求されている。 そこで、本発明者の1人は紡糸速度の高速化に
伴なう単繊維切れ及び断糸等の糸質欠陥について
検討した結果、ポリエステルの紡糸速度の高速化
に伴なう分子配向下での結晶化がこのような断
糸、単繊維切れ等の発生の原因の1つであること
を知り、かかる分子配向下での結晶化を抑制する
方法を、先に特願昭55−116978号明細書及び特願
昭57−128970号明細書にて提案した。 前者の方法はポリエステルの重縮合反応が完結
する以前の段階で脂肪族モノカルボン酸金属塩を
添加する方法であり、後者の方法はポリエステル
の製造が完結するまでの任意の段階で、P−ヒド
ロキシ安息香酸又はそのエステル形成性誘導体を
添加し高速紡糸時の断糸、単繊維切れを防止する
方法である。 これらの方法によれば確かに高速紡糸時の断糸
等を防止することができるが5000m/分以上の高
紡速下では依然として期待する効果は得られなか
つた。 この点について、更に本発明者の2人は検討し
たところ、ポリエステルの分子配向下における結
晶化以上に、ポリエステル中に艷消剤として最も
大量に配合されている二酸化チタンの粒径及びそ
の粒度分布が紡糸、或いは延伸時の断糸及び繊維
切れに大きな影響を及ぼすことを知り、先に特願
昭58−219625号明細書にて、平均粒径が小さく且
つ粒度分布がシヤープである二酸化チタンが配合
されているポリエステルを高速紡糸に供すること
が効果的であることを提案した。 確かに、この様な微細な二酸化チタンが配合さ
れているポリエステルを用いた高速紡糸では、従
来の粗大粒子含有二酸化チタン、即ち平均粒径が
小さくても粒度分布がブロードである二酸化チタ
ンが配合されているポリエステルに比較して、紡
糸,或いは延伸時の断糸及び単繊維切れが発生
し、しかも得られるポリエステル繊維のヤング率
等の機械的特性も低いものであるため、更に改善
が望まれている。 <発明の目的> 本発明の目的は、上記欠点を解消し、引取速度
2000m/分以上の紡糸で得られる未延伸糸の延
伸、或いは引取速度5000m/分以上の高速紡糸に
おいて、断糸及び単繊維切れなどの発生が極めて
少なく、しかも機械的特性にも優れた繊維が得ら
れるポリエステル繊維の製造方法を提供すること
にある。 <構成> 本発明者等は、前記目的を達成すべく検討した
結果、微細な二酸化チタンが配合され、且つ2,
6−ナフタレンジカルボン酸が添加共重合されて
いるポリエステルを高速紡糸に供することによつ
て、紡糸中の断糸及び単繊維切れが減少し、得ら
れる繊維のヤング率等の機械的特性も向上するこ
とを見い出し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、主たる酸成分がテレフタル酸
成分であるポリエステルを2000m/分以上の引取
速度で溶融紡糸して繊維を製造するに際し、該ポ
リエステルとして、前記酸成分に対して、下記一
般式〔〕で表される化合物が0.1〜20モル%添
加共重合されており、且つ下記〜の特性を同
時に満足する二酸化チタンがポリエステルに対し
0.01〜3重量%配合されているものを用いること
を特徴とするポリエステル繊維の製造方法であ
る。 一般式 〔式中、Rは水素原子、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 二酸化チタン 平均粒径が0.50μm以下 遠心沈降法による沈降粒子の累積重量で表わ
された粒度分布において、下記式で示される粒
度分布比〔γ〕が2.3以下 〔γ〕=D25/D75 〔但し、D25:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の25%になつたときの粒
径 D75:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の75%になつたときの粒
径〕 粒径1.5μm以上の粗大粒子が全粒子重量の
0.5重量%以下 本発明でいうポリエステルとは、主たる酸成分
がテレフタル酸成分であるポリエチレンテレフタ
レートを主たる対象とするが、テレフタル酸成分
の一部(通常20モル%以下)を他の二官能性カル
ボン酸成分で置換えたポリエステルであつても、
またエチレングリコール成分の一部(通常20モル
%以下)を他のジオール成分で置換えたポリエス
テルであつてもよい。更に、各種添加剤、例えば
易染剤、難燃剤、制電剤、親水剤、着色剤等を必
要に応じて共重合又は混合したポリエステルであ
つてもよい。 かかるポリエステルは、通常テレフタル酸とエ
チレングリコールとをエステル化反応せしめる
か、テレフタル酸ジメチルの如きテレフタル酸の
低級アルキルエステルとエチレングリコールとを
エステル交換反応せしめるか又はテレフタル酸と
エチレンオキサイドとを反応せしめるかしてテレ
フタル酸のグリコールエステル及び/又はその低
重合体を生成せしめ、次いでこの生成物を減圧下
加熱して所定の重合度になるまで重縮合反応せし
めることによつて製造される。 本発明において、引取速度2000m/分以上の高
速紡糸に供するポリエステルとして、下記一般式
〔〕で表される化合物が添加共重合され、且つ
微細な二酸化チタンが配合されているものを用い
ることが肝要である。 一般式 〔式中、Rは水素原糸、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 ここで、一般式〔〕で表される化合物として
は、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジ
カルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフ
タレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカル
ボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレ
ンジカルボン酸、及び/又はこれら化合物のジメ
チルエステル、ジエチルエステルなどが挙げられ
る。 これら化合物の中でも下記一般式〔〕で表さ
れる化合物である2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジエチルが好ま
しい。 一般式 〔式中、Rは水素原糸、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 かかる二官能性ナフタレンジカルボン酸化合物
(以下、ナフタレン化合物と称することがある)
は、ポリエステルの製造工程において、ポリエス
テルの数平均重合度が30に到達する迄の任意の段
階(好ましくは、実質的にエステル交換反応或い
はエステル化反応が終了後であつて重縮合反応の
ために減圧を開始する以前)で添加し、引続き減
圧下加熱しつつ所定の重合度まで重縮合反応を続
行することによつて共重合せしめる。 この際のナフタレン化合物の添加共重合量は、
テレフタル酸成分に対して0.1〜20モル%である。 ここで、ナフタレン化合物の添加共重合量が
0.1モル%未満であると、紡糸、或いは延伸時
(以下、製糸時と称することがある)の断糸、単
繊維切れの減少、及び得られるポリエステル繊維
のヤング率等の機械的特性の向上を達成できず、
一方、20モル%を超えると、得られるポリエステ
ル繊維の機械的特性は向上するものの、製糸時の
断糸、単繊維切れを減少することができない。 尚、ナフタレン化合物の共重合量は、ナフタレ
ン化合物を添加することなく得られたポリエステ
ルとの融点差から求めることができる。 本発明において用いるポリエステルは、この様
にナフタレン化合物が添加共重合されていると共
に、微細な二酸化チタンが配合されていることが
大切である。 かかる微細な二酸化チタンとしては、粒径が小
さく且つ粒度分布がシヤープであつて粗大粒子が
極めて少ないものである。 即ち、かかる二酸化チタンは、その平均粒径が
0.50μm以下、好ましくは0.10〜0.50μmであつて、
粒度分布比〔γ〕が2.3以下、好ましくは1.4〜
2.2、特に好ましくは1.4〜2.1に制御されている粒
度分布を有していると共に、粒径1.5μm以上の粗
大粒子が全粒子重量に対し0.5重量%以下のもの
である。 ただし、前記平均粒径、粒度分布比〔γ〕、及
び粗大粒子量は下記の方法によつて測定されたも
のである。 (1) 二酸化チタンの平均粒径 遠心粒径測定器(島津製作所製CP−50型)を
用い得られた遠心沈降曲線を基にして算出した。 即ち、かかる遠心沈降曲線を基にして粒径と全
粒子重量に対する沈降粒子重量を表わした累積重
量粒度分布曲線から、沈降粒子重量が全粒子重量
に対して50重量%に相当する粒径を読み取りこの
値を平均粒径とした。 (2) 二酸化チタンの粒度分布比〔γ〕 二酸化チタンの平均粒径測定において得られた
沈降粒子の累積重量粒度分布曲線から沈降粒子の
積算重量が全粒子重量に対し25重量%に相当する
粒径(D25)と、沈降粒子の積算重量が全粒子重
量に対し75重量%に相当する粒径(D75)を読み
取り、下記式で算出する。 〔γ〕=D25/D75 かかる〔γ〕の値が小さい程、二酸化チタン粒
子の粒度分布はシヤープになる。 (3) 粗大粒子量 二酸化チタンの粒度分布比〔γ〕測定の際粒径
1.5μ以上の粒子の全粒子に対する割合を算出し
た。 ここで、平均粒径、粒度分布比〔γ〕、或いは
粗大粒子量の値が本発明で規定した範囲を1つで
も外れる二酸化チタンを艷消剤として含有するポ
リエステルでは、紡糸、或いは延伸において断糸
や単繊維切れが多発し本発明の目的を達成するこ
とができない。 かかる平均粒径及び粒度分布比〔γ〕の下限は
特に規定する必要はないが、平均粒径及び粒度分
布比〔γ〕の小さい二酸化チタンほど製造コスト
が高くなるので、平均粒径及び粒度分布比〔γ〕
を夫々0.10μm及び1.4程度にとどめておくことが
好ましい。 この様な平均粒径、粒度分布比〔γ〕、及び粗
大粒子量を満足する二酸化チタンの配合量はポリ
エステルに対し0.01〜3重量%である。 ここで、二酸化チタンの配合量が0.01重量%未
満であれば、艷消効果が不充分であり、一方3重
量%を越える場合には紡糸時に紡糸パツク内の圧
力が著しく高くなり、しかも製糸時の断糸、単繊
維切れが多発する。 本発明において用いられる二酸化チタンの結晶
形態はアナターゼ型が好ましい。一方、ルチル型
の結晶形態である二酸化チタンを用いれば紡糸、
或いは延伸時に断糸、単繊維切れの発生が多い傾
向がある。 また、一般に紡糸速度が3000m/分以上、特に
5000m/分以上の高速紡糸では1000m/分程度の
紡糸速度の場合よりも紡糸口金、ガイド等の損傷
が目立つ様になる。これは二酸化チタンの摩耗に
よるものであり、かかる摩耗を低下せしめるには
従来使用されている二酸化チタンに含まれている
よりも多量のリン元素及びカリウム元素を含有す
る二酸化チタンを用いることが好ましい。 かかる二酸化チタンとしては、P2O5換算で0.25
重量%以上、好ましくは、0.25重量%から1.0重
量%の範囲、更に好ましくは0.28重量%から1.0
重量%の範囲のリン元素を含み、かつK2O換算で
0.1重量%以上、好ましくは0.1重量%から0.30重
量%の範囲、更に好ましくは0.1重量%から0.28
重量%の範囲のカリウム元素を含んでいることが
好ましい。 ここで、P2O5換算によるリン元素の含有量が
0.25重量%未満である場合、又はK2O換算による
カリウム元素の含有量が0.1重量%未満である場
合には該二酸化チタンの色調が悪くなる傾向にあ
り、更に該二酸化チタンのエチレングリコール中
での安定性が悪くなる傾向がある。 この様な微細な二酸化チタンは、市販品をその
まま用いることはできず、先ず二酸化チタン粉末
をエチレングリコールの如き溶媒中で凝集粒子等
の粉砕処理を行ない、次いで沈降処理によつて粗
大粒子を分離し更に過処理を組合わせて処理し
たものが初めて用いることができる。 かかる処理を具体的に説明すると、二酸化チタ
ン粉末とエチレングリコールとのスラリーをホモ
ゲナイザー及びサンドグラインダー粉砕機に通
し、更に高速回転するデカンター分級機及びフイ
ルター(目開き1μ)を通過せしめることによつ
て、本発明で規定する二酸化チタンが得られる。 かかる二酸化チタンのポリエステルへの配合
は、ポリエステルの重縮合反応完結前の任意の段
階でグリコールスラリーにして添加することによ
つて行なうことができる。 本発明においては、この様にナフタレン化合物
が添加共重合され、且つ微細な二酸化チタンが配
合されているポリエステルを引取速度2000m/分
以上の溶融紡糸に供する。 この際の溶融紡糸条件としては何等特別な条件
を採用する必要はなく、通常の溶融紡糸条件を採
用できる。 また、引取速度2000m/分未満においても、本
発明で用いるポリエステルを用いてもよいが、そ
の効果は引取速度2000m/分以上の溶融紡糸に供
する場合に比較して著しいものではない。 尚、本発明で用いるポリエステルには、前述の
脂肪族モノカルボン酸金属塩及び/又はp−ヒド
ロキシ安息香酸又はそのエステル形成性誘導体と
を併用して用いてもよく、このことはポリエステ
ルの分子配向下での結晶化を抑制することができ
好ましいことでもある。 <作用> 一般に、ドラフトが繊維に作用する紡糸、或い
は延伸において、繊維中に粗大粒子があれば、そ
の場所に応力が集中して遂には繊維の破断に至
る。そして、紡糸速度が高速になる程、又は延伸
倍率が大になる程、或いは単繊維デニールが小さ
くなる程ドラフトが大になり、応力集中があれば
容易に繊維が破断される。 一方、繊維用ポリエステルにおいて、最も多量
に配合されている艷消剤である二酸化チタンは、
従来、平均粒径が小さくても粒度分布がブロード
で、しかも粗大粒子量も多いものを用いていたた
め、粗大粒子による応力集中が発生して紡糸、或
いは延伸中の断糸及び単繊維切れが多発したので
ある。 この点、本発明で用いる繊維用ポリエステルで
は、平均粒径が小さく且つ粒度分布がシヤープで
あつて、粗大粒子量も極めて少ない二酸化チタン
を用いているので粗大粒子による応力集中が極め
て少ない。 更に、本発明では、ナフタレン化合物を添加共
重合せしめることによつて、ポリエステル分子鎖
中に
更に詳しくはポリエステルを2000m/分以上の引
取速度で溶融紡糸するポリエステル繊維の製造方
法に関するものである。 <技術的背景> ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレー
トは多くの優れた特性を有しているため、種々の
用途に広く利用されており、特に繊維用途には大
量に用いられている。 かかる繊維用途のポリエステルは、通常テレフ
タル酸とエチレングリコールとをエステル化反応
せしめるか、テレフタル酸ジアルキルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応せしめるか、又
はテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応せ
しめるかして、テレフタル酸のグリコールエステ
ル及び/又はその低重合体を生成せしめ、次いで
この生成物を減圧下加熱して所定の重合度になる
まで重縮合反応せしめ、且つ艷消剤として二酸化
チタンを配合せしめることによつて製造されてい
る。 このようにして得られたポリエステルは、溶融
状態で紡糸ノズルから繊維状に押出し、次いで延
伸して実用化される。また、ポリエステルを2000
m/分以上の高速度で溶融紡糸して得た中間配向
糸(POY)を延伸仮撚加工に供する方法も広く
用いられるようになつてきている。 更に最近はポリエステルを5000m/分以上の高
速度で溶融紡糸することによつて、紡糸工程のみ
で実用上充分な特性を有するポリエステル繊維を
得る方法が提案されている。 しかしながら、紡糸速度の高速化、特に5000
m/分以上の速度にすることは、一方で紡糸時の
単繊維切れ、断糸が増加するために、得られるポ
リエステル繊維は毛羽等の欠陥が多く高次加工工
程の工程通過性が著しく悪化する。このような傾
向は紡糸速度の高速化につれて、また単繊維デニ
ールが小さくなるほど、更にフイラメント数が多
くなるほど顕著になり事実上6000m/分以上の速
度での紡糸は極めて困難である。 この様な高速紡糸において紡糸安定性を紡糸条
件の変更のみによつて得ることはできず、原料で
あるポリエステルの改良も併せて行なうことが要
求されている。 そこで、本発明者の1人は紡糸速度の高速化に
伴なう単繊維切れ及び断糸等の糸質欠陥について
検討した結果、ポリエステルの紡糸速度の高速化
に伴なう分子配向下での結晶化がこのような断
糸、単繊維切れ等の発生の原因の1つであること
を知り、かかる分子配向下での結晶化を抑制する
方法を、先に特願昭55−116978号明細書及び特願
昭57−128970号明細書にて提案した。 前者の方法はポリエステルの重縮合反応が完結
する以前の段階で脂肪族モノカルボン酸金属塩を
添加する方法であり、後者の方法はポリエステル
の製造が完結するまでの任意の段階で、P−ヒド
ロキシ安息香酸又はそのエステル形成性誘導体を
添加し高速紡糸時の断糸、単繊維切れを防止する
方法である。 これらの方法によれば確かに高速紡糸時の断糸
等を防止することができるが5000m/分以上の高
紡速下では依然として期待する効果は得られなか
つた。 この点について、更に本発明者の2人は検討し
たところ、ポリエステルの分子配向下における結
晶化以上に、ポリエステル中に艷消剤として最も
大量に配合されている二酸化チタンの粒径及びそ
の粒度分布が紡糸、或いは延伸時の断糸及び繊維
切れに大きな影響を及ぼすことを知り、先に特願
昭58−219625号明細書にて、平均粒径が小さく且
つ粒度分布がシヤープである二酸化チタンが配合
されているポリエステルを高速紡糸に供すること
が効果的であることを提案した。 確かに、この様な微細な二酸化チタンが配合さ
れているポリエステルを用いた高速紡糸では、従
来の粗大粒子含有二酸化チタン、即ち平均粒径が
小さくても粒度分布がブロードである二酸化チタ
ンが配合されているポリエステルに比較して、紡
糸,或いは延伸時の断糸及び単繊維切れが発生
し、しかも得られるポリエステル繊維のヤング率
等の機械的特性も低いものであるため、更に改善
が望まれている。 <発明の目的> 本発明の目的は、上記欠点を解消し、引取速度
2000m/分以上の紡糸で得られる未延伸糸の延
伸、或いは引取速度5000m/分以上の高速紡糸に
おいて、断糸及び単繊維切れなどの発生が極めて
少なく、しかも機械的特性にも優れた繊維が得ら
れるポリエステル繊維の製造方法を提供すること
にある。 <構成> 本発明者等は、前記目的を達成すべく検討した
結果、微細な二酸化チタンが配合され、且つ2,
6−ナフタレンジカルボン酸が添加共重合されて
いるポリエステルを高速紡糸に供することによつ
て、紡糸中の断糸及び単繊維切れが減少し、得ら
れる繊維のヤング率等の機械的特性も向上するこ
とを見い出し、本発明に到達した。 即ち、本発明は、主たる酸成分がテレフタル酸
成分であるポリエステルを2000m/分以上の引取
速度で溶融紡糸して繊維を製造するに際し、該ポ
リエステルとして、前記酸成分に対して、下記一
般式〔〕で表される化合物が0.1〜20モル%添
加共重合されており、且つ下記〜の特性を同
時に満足する二酸化チタンがポリエステルに対し
0.01〜3重量%配合されているものを用いること
を特徴とするポリエステル繊維の製造方法であ
る。 一般式 〔式中、Rは水素原子、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 二酸化チタン 平均粒径が0.50μm以下 遠心沈降法による沈降粒子の累積重量で表わ
された粒度分布において、下記式で示される粒
度分布比〔γ〕が2.3以下 〔γ〕=D25/D75 〔但し、D25:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の25%になつたときの粒
径 D75:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の75%になつたときの粒
径〕 粒径1.5μm以上の粗大粒子が全粒子重量の
0.5重量%以下 本発明でいうポリエステルとは、主たる酸成分
がテレフタル酸成分であるポリエチレンテレフタ
レートを主たる対象とするが、テレフタル酸成分
の一部(通常20モル%以下)を他の二官能性カル
ボン酸成分で置換えたポリエステルであつても、
またエチレングリコール成分の一部(通常20モル
%以下)を他のジオール成分で置換えたポリエス
テルであつてもよい。更に、各種添加剤、例えば
易染剤、難燃剤、制電剤、親水剤、着色剤等を必
要に応じて共重合又は混合したポリエステルであ
つてもよい。 かかるポリエステルは、通常テレフタル酸とエ
チレングリコールとをエステル化反応せしめる
か、テレフタル酸ジメチルの如きテレフタル酸の
低級アルキルエステルとエチレングリコールとを
エステル交換反応せしめるか又はテレフタル酸と
エチレンオキサイドとを反応せしめるかしてテレ
フタル酸のグリコールエステル及び/又はその低
重合体を生成せしめ、次いでこの生成物を減圧下
加熱して所定の重合度になるまで重縮合反応せし
めることによつて製造される。 本発明において、引取速度2000m/分以上の高
速紡糸に供するポリエステルとして、下記一般式
〔〕で表される化合物が添加共重合され、且つ
微細な二酸化チタンが配合されているものを用い
ることが肝要である。 一般式 〔式中、Rは水素原糸、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 ここで、一般式〔〕で表される化合物として
は、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジ
カルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフ
タレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカル
ボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレ
ンジカルボン酸、及び/又はこれら化合物のジメ
チルエステル、ジエチルエステルなどが挙げられ
る。 これら化合物の中でも下記一般式〔〕で表さ
れる化合物である2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジエチルが好ま
しい。 一般式 〔式中、Rは水素原糸、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 かかる二官能性ナフタレンジカルボン酸化合物
(以下、ナフタレン化合物と称することがある)
は、ポリエステルの製造工程において、ポリエス
テルの数平均重合度が30に到達する迄の任意の段
階(好ましくは、実質的にエステル交換反応或い
はエステル化反応が終了後であつて重縮合反応の
ために減圧を開始する以前)で添加し、引続き減
圧下加熱しつつ所定の重合度まで重縮合反応を続
行することによつて共重合せしめる。 この際のナフタレン化合物の添加共重合量は、
テレフタル酸成分に対して0.1〜20モル%である。 ここで、ナフタレン化合物の添加共重合量が
0.1モル%未満であると、紡糸、或いは延伸時
(以下、製糸時と称することがある)の断糸、単
繊維切れの減少、及び得られるポリエステル繊維
のヤング率等の機械的特性の向上を達成できず、
一方、20モル%を超えると、得られるポリエステ
ル繊維の機械的特性は向上するものの、製糸時の
断糸、単繊維切れを減少することができない。 尚、ナフタレン化合物の共重合量は、ナフタレ
ン化合物を添加することなく得られたポリエステ
ルとの融点差から求めることができる。 本発明において用いるポリエステルは、この様
にナフタレン化合物が添加共重合されていると共
に、微細な二酸化チタンが配合されていることが
大切である。 かかる微細な二酸化チタンとしては、粒径が小
さく且つ粒度分布がシヤープであつて粗大粒子が
極めて少ないものである。 即ち、かかる二酸化チタンは、その平均粒径が
0.50μm以下、好ましくは0.10〜0.50μmであつて、
粒度分布比〔γ〕が2.3以下、好ましくは1.4〜
2.2、特に好ましくは1.4〜2.1に制御されている粒
度分布を有していると共に、粒径1.5μm以上の粗
大粒子が全粒子重量に対し0.5重量%以下のもの
である。 ただし、前記平均粒径、粒度分布比〔γ〕、及
び粗大粒子量は下記の方法によつて測定されたも
のである。 (1) 二酸化チタンの平均粒径 遠心粒径測定器(島津製作所製CP−50型)を
用い得られた遠心沈降曲線を基にして算出した。 即ち、かかる遠心沈降曲線を基にして粒径と全
粒子重量に対する沈降粒子重量を表わした累積重
量粒度分布曲線から、沈降粒子重量が全粒子重量
に対して50重量%に相当する粒径を読み取りこの
値を平均粒径とした。 (2) 二酸化チタンの粒度分布比〔γ〕 二酸化チタンの平均粒径測定において得られた
沈降粒子の累積重量粒度分布曲線から沈降粒子の
積算重量が全粒子重量に対し25重量%に相当する
粒径(D25)と、沈降粒子の積算重量が全粒子重
量に対し75重量%に相当する粒径(D75)を読み
取り、下記式で算出する。 〔γ〕=D25/D75 かかる〔γ〕の値が小さい程、二酸化チタン粒
子の粒度分布はシヤープになる。 (3) 粗大粒子量 二酸化チタンの粒度分布比〔γ〕測定の際粒径
1.5μ以上の粒子の全粒子に対する割合を算出し
た。 ここで、平均粒径、粒度分布比〔γ〕、或いは
粗大粒子量の値が本発明で規定した範囲を1つで
も外れる二酸化チタンを艷消剤として含有するポ
リエステルでは、紡糸、或いは延伸において断糸
や単繊維切れが多発し本発明の目的を達成するこ
とができない。 かかる平均粒径及び粒度分布比〔γ〕の下限は
特に規定する必要はないが、平均粒径及び粒度分
布比〔γ〕の小さい二酸化チタンほど製造コスト
が高くなるので、平均粒径及び粒度分布比〔γ〕
を夫々0.10μm及び1.4程度にとどめておくことが
好ましい。 この様な平均粒径、粒度分布比〔γ〕、及び粗
大粒子量を満足する二酸化チタンの配合量はポリ
エステルに対し0.01〜3重量%である。 ここで、二酸化チタンの配合量が0.01重量%未
満であれば、艷消効果が不充分であり、一方3重
量%を越える場合には紡糸時に紡糸パツク内の圧
力が著しく高くなり、しかも製糸時の断糸、単繊
維切れが多発する。 本発明において用いられる二酸化チタンの結晶
形態はアナターゼ型が好ましい。一方、ルチル型
の結晶形態である二酸化チタンを用いれば紡糸、
或いは延伸時に断糸、単繊維切れの発生が多い傾
向がある。 また、一般に紡糸速度が3000m/分以上、特に
5000m/分以上の高速紡糸では1000m/分程度の
紡糸速度の場合よりも紡糸口金、ガイド等の損傷
が目立つ様になる。これは二酸化チタンの摩耗に
よるものであり、かかる摩耗を低下せしめるには
従来使用されている二酸化チタンに含まれている
よりも多量のリン元素及びカリウム元素を含有す
る二酸化チタンを用いることが好ましい。 かかる二酸化チタンとしては、P2O5換算で0.25
重量%以上、好ましくは、0.25重量%から1.0重
量%の範囲、更に好ましくは0.28重量%から1.0
重量%の範囲のリン元素を含み、かつK2O換算で
0.1重量%以上、好ましくは0.1重量%から0.30重
量%の範囲、更に好ましくは0.1重量%から0.28
重量%の範囲のカリウム元素を含んでいることが
好ましい。 ここで、P2O5換算によるリン元素の含有量が
0.25重量%未満である場合、又はK2O換算による
カリウム元素の含有量が0.1重量%未満である場
合には該二酸化チタンの色調が悪くなる傾向にあ
り、更に該二酸化チタンのエチレングリコール中
での安定性が悪くなる傾向がある。 この様な微細な二酸化チタンは、市販品をその
まま用いることはできず、先ず二酸化チタン粉末
をエチレングリコールの如き溶媒中で凝集粒子等
の粉砕処理を行ない、次いで沈降処理によつて粗
大粒子を分離し更に過処理を組合わせて処理し
たものが初めて用いることができる。 かかる処理を具体的に説明すると、二酸化チタ
ン粉末とエチレングリコールとのスラリーをホモ
ゲナイザー及びサンドグラインダー粉砕機に通
し、更に高速回転するデカンター分級機及びフイ
ルター(目開き1μ)を通過せしめることによつ
て、本発明で規定する二酸化チタンが得られる。 かかる二酸化チタンのポリエステルへの配合
は、ポリエステルの重縮合反応完結前の任意の段
階でグリコールスラリーにして添加することによ
つて行なうことができる。 本発明においては、この様にナフタレン化合物
が添加共重合され、且つ微細な二酸化チタンが配
合されているポリエステルを引取速度2000m/分
以上の溶融紡糸に供する。 この際の溶融紡糸条件としては何等特別な条件
を採用する必要はなく、通常の溶融紡糸条件を採
用できる。 また、引取速度2000m/分未満においても、本
発明で用いるポリエステルを用いてもよいが、そ
の効果は引取速度2000m/分以上の溶融紡糸に供
する場合に比較して著しいものではない。 尚、本発明で用いるポリエステルには、前述の
脂肪族モノカルボン酸金属塩及び/又はp−ヒド
ロキシ安息香酸又はそのエステル形成性誘導体と
を併用して用いてもよく、このことはポリエステ
ルの分子配向下での結晶化を抑制することができ
好ましいことでもある。 <作用> 一般に、ドラフトが繊維に作用する紡糸、或い
は延伸において、繊維中に粗大粒子があれば、そ
の場所に応力が集中して遂には繊維の破断に至
る。そして、紡糸速度が高速になる程、又は延伸
倍率が大になる程、或いは単繊維デニールが小さ
くなる程ドラフトが大になり、応力集中があれば
容易に繊維が破断される。 一方、繊維用ポリエステルにおいて、最も多量
に配合されている艷消剤である二酸化チタンは、
従来、平均粒径が小さくても粒度分布がブロード
で、しかも粗大粒子量も多いものを用いていたた
め、粗大粒子による応力集中が発生して紡糸、或
いは延伸中の断糸及び単繊維切れが多発したので
ある。 この点、本発明で用いる繊維用ポリエステルで
は、平均粒径が小さく且つ粒度分布がシヤープで
あつて、粗大粒子量も極めて少ない二酸化チタン
を用いているので粗大粒子による応力集中が極め
て少ない。 更に、本発明では、ナフタレン化合物を添加共
重合せしめることによつて、ポリエステル分子鎖
中に
【式】なる
剛直な構成単位が導入されるため、かかるポリエ
ステルから成る繊維はヤング率等の機械的特性が
向上すると共に、高ドラフト下でも容易に繊維が
破断しないものと考えられる。 その結果、本発明では、2000m/分程度で紡糸
し、次いで通常の延伸工程を通した場合、或いは
3000m/分程度で紡糸した場合、更には5000m/
分以上の紡糸速度で紡糸した場合のいずれの場合
も断糸、単繊維切れが極めて少なく、且つヤング
率等の機械的特性の向上した高品質のポリエステ
ル繊維を得ることができる。 <発明の効果> 本発明によれば均一で高品質のポリエステル繊
維を容易に得ることができる。しかも、高速紡糸
においても均一で高品質のポリエステル繊維が得
られるので、極めて効率的な生産を可能にするこ
とができる。 <実施例> 次に実施例をあげて本発明を更に詳述する。実
施例中の部は重量部であり、〔η〕はオルソクロ
ルフエノール溶媒中30℃で測定した値より求めた
極限粘度である。重合体の色調を表わすL値及び
b値はハンター型色差計を用いて測定した値であ
り、L値が大きい程白度が向上していることを示
し、b値が大きい程黄色味の強いことを示す。 また、ポリエステルの融点(m.p.)は、示差走
査熱量測定計(Du Pont社製、タイプ990型)を
用いて窒素雰囲気下、昇温速度20℃/分、試料量
10mgの条件で測定したものである。 実施例1〜5,比較例1〜3 テレフタル酸ジメチル970部、エチレングリコ
ール640部及びエステル交換触媒として酢酸マン
ガン0.31部(25mmol%対テレフタル酸ジメチル)
を撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサ
ーを設けた反応器に仕込み、140℃から230℃に加
熱し、反応の結果生成するメタノールを系外に留
出させながら、エステル交換反応させた。反応開
始後3時間で内温は230℃に達し、3.20部のメタ
ノールが留出した。ここで安定剤としてトリメチ
ルフオスフエート0.22部(30mmol%対テレフタ
ル酸ジメチル)を加え、10分間反応させた後重合
触媒として三酸化アンチモン0.44部(30mmol%
対テレフタル酸ジメチル)及び第1表に示す量の
2,6−ナフタレンジカルボン酸を添加し、更に
第1表に示す二酸化チタンを添加した。 次いで得られた反応生成物を撹拌機及びグリコ
ールコンデンサーを設けた重縮合反応器に移し、
230℃から285℃に徐々に昇温すると共に、1mm
Hgの高真空に圧力を下げながら〔η〕0.64のポ
リマーを得るべく重縮合反応せしめた。得られた
ポリマーの品質(〔η〕,m.p.,Col−L,Col−
b)を第1表に併せて示す。 このポリマーを285℃で直径0.3mmの紡糸ノズル
30個を有する紡糸口金から吐出量80g/分にて紡
出し紡糸速度2000m/分で溶融紡糸した。 得られた未延伸糸を延伸温度85℃、延伸倍率
3.5倍、延伸速度1100m/分で延伸して150デニー
ル/30フイラメントの糸条を2.5Kg巻とした。こ
の際、単繊維切れが生じて延伸ローラー上に単繊
維の巻付きが生じた錘数をラツプ率として延伸錘
数100錘当りの百分率で第1表に併せて示す。こ
の延伸糸の強度、ヤング率も第1表に併せて示
す。 次に、同じポリマーを290℃で直径0.3mmの紡糸
ノズルを24個有する紡糸口金から吐出量31g/分
にて吐出し、紡糸速度5500m/分でポリエステル
約2トンを溶融紡糸し紡糸中の断糸回数および得
られたポリエステル繊維の単繊維切れ(毛羽)数
を調べた。 紡糸中の断糸回数はポリエステル吐出量1トン
当りの断糸回数として表わす。また、毛羽数は光
電管方式でポリエステル繊維の毛羽数をカウント
し、100万m当りの毛羽数として表わす。 得られた結果を第1表に併せて示す。
ステルから成る繊維はヤング率等の機械的特性が
向上すると共に、高ドラフト下でも容易に繊維が
破断しないものと考えられる。 その結果、本発明では、2000m/分程度で紡糸
し、次いで通常の延伸工程を通した場合、或いは
3000m/分程度で紡糸した場合、更には5000m/
分以上の紡糸速度で紡糸した場合のいずれの場合
も断糸、単繊維切れが極めて少なく、且つヤング
率等の機械的特性の向上した高品質のポリエステ
ル繊維を得ることができる。 <発明の効果> 本発明によれば均一で高品質のポリエステル繊
維を容易に得ることができる。しかも、高速紡糸
においても均一で高品質のポリエステル繊維が得
られるので、極めて効率的な生産を可能にするこ
とができる。 <実施例> 次に実施例をあげて本発明を更に詳述する。実
施例中の部は重量部であり、〔η〕はオルソクロ
ルフエノール溶媒中30℃で測定した値より求めた
極限粘度である。重合体の色調を表わすL値及び
b値はハンター型色差計を用いて測定した値であ
り、L値が大きい程白度が向上していることを示
し、b値が大きい程黄色味の強いことを示す。 また、ポリエステルの融点(m.p.)は、示差走
査熱量測定計(Du Pont社製、タイプ990型)を
用いて窒素雰囲気下、昇温速度20℃/分、試料量
10mgの条件で測定したものである。 実施例1〜5,比較例1〜3 テレフタル酸ジメチル970部、エチレングリコ
ール640部及びエステル交換触媒として酢酸マン
ガン0.31部(25mmol%対テレフタル酸ジメチル)
を撹拌機、精留塔及びメタノール留出コンデンサ
ーを設けた反応器に仕込み、140℃から230℃に加
熱し、反応の結果生成するメタノールを系外に留
出させながら、エステル交換反応させた。反応開
始後3時間で内温は230℃に達し、3.20部のメタ
ノールが留出した。ここで安定剤としてトリメチ
ルフオスフエート0.22部(30mmol%対テレフタ
ル酸ジメチル)を加え、10分間反応させた後重合
触媒として三酸化アンチモン0.44部(30mmol%
対テレフタル酸ジメチル)及び第1表に示す量の
2,6−ナフタレンジカルボン酸を添加し、更に
第1表に示す二酸化チタンを添加した。 次いで得られた反応生成物を撹拌機及びグリコ
ールコンデンサーを設けた重縮合反応器に移し、
230℃から285℃に徐々に昇温すると共に、1mm
Hgの高真空に圧力を下げながら〔η〕0.64のポ
リマーを得るべく重縮合反応せしめた。得られた
ポリマーの品質(〔η〕,m.p.,Col−L,Col−
b)を第1表に併せて示す。 このポリマーを285℃で直径0.3mmの紡糸ノズル
30個を有する紡糸口金から吐出量80g/分にて紡
出し紡糸速度2000m/分で溶融紡糸した。 得られた未延伸糸を延伸温度85℃、延伸倍率
3.5倍、延伸速度1100m/分で延伸して150デニー
ル/30フイラメントの糸条を2.5Kg巻とした。こ
の際、単繊維切れが生じて延伸ローラー上に単繊
維の巻付きが生じた錘数をラツプ率として延伸錘
数100錘当りの百分率で第1表に併せて示す。こ
の延伸糸の強度、ヤング率も第1表に併せて示
す。 次に、同じポリマーを290℃で直径0.3mmの紡糸
ノズルを24個有する紡糸口金から吐出量31g/分
にて吐出し、紡糸速度5500m/分でポリエステル
約2トンを溶融紡糸し紡糸中の断糸回数および得
られたポリエステル繊維の単繊維切れ(毛羽)数
を調べた。 紡糸中の断糸回数はポリエステル吐出量1トン
当りの断糸回数として表わす。また、毛羽数は光
電管方式でポリエステル繊維の毛羽数をカウント
し、100万m当りの毛羽数として表わす。 得られた結果を第1表に併せて示す。
【表】
実施例6−12,比較例4−8
添加する二酸化チタン、及び、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸の添加量を第2表に示すように
変化させた以外は実施例1と同様にしてポリマー
を合成したのち、このポリマーを290℃で直径0.3
mmの紡糸ノズルを24個有する紡糸口金から吐出量
31g/分にて吐出し、第2表に示す紡糸速度でポ
リエステル約2トンを溶融紡糸し紡糸中の断糸回
数および得られたポリエステル繊維の毛羽数を調
べた。 結果を第2表に併せて示す。
レンジカルボン酸の添加量を第2表に示すように
変化させた以外は実施例1と同様にしてポリマー
を合成したのち、このポリマーを290℃で直径0.3
mmの紡糸ノズルを24個有する紡糸口金から吐出量
31g/分にて吐出し、第2表に示す紡糸速度でポ
リエステル約2トンを溶融紡糸し紡糸中の断糸回
数および得られたポリエステル繊維の毛羽数を調
べた。 結果を第2表に併せて示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 主たる酸成分がテレフタル酸成分であるポリ
エステルを2000m/分以上の引取速度で溶融紡糸
して繊維を製造するに際し、該ポリエステルとし
て、(前記酸成分に対して、)下記一般式〔〕で
表わされる化合物が0.1〜20モル%添加共重合さ
れており、且つ下記〜の特性を同時に満足す
る二酸化チタンがポリエステルに対し0.01〜3重
量%配合されているものを用いることを特徴とす
るポリエステル繊維の製造方法。 一般式 〔式中、Rは水素原子、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 二酸化チタン 平均粒径が0.50μm以下 遠心沈降法による沈降粒子の累積重量で表わ
された粒度分布において、下記式で示される粒
度分布比〔γ〕が2.3以下 〔γ〕=D25/D75 〔但し、D25:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の25%になつたときの粒
径 D75:沈降粒子の累積重量が全粒子
重量の75%になつたときの粒
径〕 粒径1.5μm以上の粗大粒子が全粒子重量の
0.5重量%以下 2 一般式〔〕式で表される化合物が、下記一
般式〔〕で表される特許請求の範囲第1項に記
載のポリエステル繊維の製造方法。 〔式中、Rは水素原子、或いは炭素数1又は2
のアルキル基を示す。〕 3 二酸化チタンがP2O5換算で0.25重量%以上の
リン元素を含有し、且つK2O換算で0.1重量%以
上のカリウム元素を含有する特許請求の範囲第1
項記載のポリエステル繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10838385A JPS61266613A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | ポリエステル繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10838385A JPS61266613A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | ポリエステル繊維の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61266613A JPS61266613A (ja) | 1986-11-26 |
| JPH0433888B2 true JPH0433888B2 (ja) | 1992-06-04 |
Family
ID=14483376
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10838385A Granted JPS61266613A (ja) | 1985-05-22 | 1985-05-22 | ポリエステル繊維の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61266613A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW462977B (en) * | 1996-06-28 | 2001-11-11 | Toray Industries | Resin compositions, processes for producing thereby, and process for producing titanium oxide |
| US5955196A (en) | 1996-06-28 | 1999-09-21 | Bp Amoco Corporation | Polyester fibers containing naphthalate units |
| KR100656686B1 (ko) * | 1996-06-28 | 2007-06-04 | 비피 코포레이션 노쓰 아메리카 인코포레이티드 | 나프탈레이트단위를함유하는폴리에스테르섬유 |
| US20050033012A1 (en) * | 2003-08-05 | 2005-02-10 | Aneja Arun P. | High temperature resistant fiberfill comprising PETN fibers |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5551819A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-15 | Teijin Ltd | Polyester fiber with pearl-like luster |
| JPS5649014A (en) * | 1979-09-20 | 1981-05-02 | Teijin Ltd | Polyester fiber with improved heat stability |
| JPS57167407A (en) * | 1981-04-01 | 1982-10-15 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | Synthetic fiber of low wearability and its production |
-
1985
- 1985-05-22 JP JP10838385A patent/JPS61266613A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61266613A (ja) | 1986-11-26 |
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