JPH0436935B2 - - Google Patents
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- JPH0436935B2 JPH0436935B2 JP61201829A JP20182986A JPH0436935B2 JP H0436935 B2 JPH0436935 B2 JP H0436935B2 JP 61201829 A JP61201829 A JP 61201829A JP 20182986 A JP20182986 A JP 20182986A JP H0436935 B2 JPH0436935 B2 JP H0436935B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- paint
- coating
- mold
- heat
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Laminated Bodies (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、耐熱性容器の製造方法に関するもの
で、より詳細には電子レンジ、電子オーブン、オ
ーブントースターで、内容品を加熱、調理できる
耐熱性紙容器の製造方法に関する。 (従来の技術) 食品等の内容物を手軽に充填し得る容器とし
て、トレー状の紙容器が広く使用されているが、
近年オーブン、電子レンジ、オーブントースター
等の普及に伴ない、調理済或いは未調理の食品類
をトレー状容器に充填して販売し、食事に際して
は、前述した加熱器中に容器ごと入れ、加熱乃至
はクツキングを行い得る容器の開発が望まれてい
る。 このような要望に答えるものとして、特公昭57
−41890号公報には、中性近くで紙料調製を行つ
た後、無機填剤を含む水性分散液を浸透させて原
紙を抄造し、次いで原紙両面に耐熱性被膜を付着
又は貼合形成し、容器の内側となる面に耐熱性樹
脂を塗布することから成る食品容器用紙の製造方
法が記載されている。また、耐熱性被膜として
は、アルミ箔の他に、ニトロセルローズ系ラツカ
ー、エポキシ系、ウレタン系、フツ素等の樹脂が
使用され、容器内面側には、耐熱性被膜の上に離
型剤として、シリコーン系等の耐熱性樹脂が施さ
れることも記載されている。 (発明が解決しようとする問題点) 前述した容器は、ウイロ、カステラ等の原料を
充填し、200乃至250℃程度の温度で加熱処理を行
う用途には使用し得るとしても、オーブントース
ター等で加熱或いはクツキングを行う場合には、
容器の温度が300℃以上の高温にも達し、このよ
うな高温の用途には耐熱性の点で未だ十分満足し
得るものではなかつた。 紙のセルロース繊維は、約260℃の温度から炭
化及び着色が開始され、約300℃の温度で完全に
炭化する。かくして、紙容器を300℃以上の温度
に加熱される用途に使用する場合には、容器自体
の外観が使用に耐えない程度に黒色に着色すると
共に、容器自体の強度も著しく失われることにな
るのである。 紙容器の着色を隠蔽するために、紙基質の表面
に、隠蔽顔料と樹脂結着剤とから成るコート層を
設けることが当然考えられるが、このようなコー
ト紙は一般に成形に必要な伸びに欠けトレーへの
プレス成形性に難点があり、その成形性を向上さ
せるためにプレス金型を加熱するとコート層が金
型に密着して成形不能となる欠陥を生じ易く、ま
た金型に密着しないものでも金型表面に樹脂分が
次第に粘着蓄積して、成形作業性の低下及び成形
容器の外観不良等を生じ易い。金型表面に離型剤
を塗布することにより、このような傾向は若干減
少するとしても、上記問題の抜本的な解決とはな
つていない。 従つて、本発明は、オーブントースター、各種
オーブン、電子レンジ等で容器壁が300℃以上の
温度に加熱されしたときにも、良好な外観特性、
容器強度及び香味保持性を有する耐熱性紙容器
を、前述した金型への粘着傾向なしに、優れた成
形作業性をもつて製造し得る方法を提供するにあ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明によれば、紙基質と紙基質の両面に施さ
れた塗料被膜とから成る積層材料を加熱された金
型でトレー形状にプレス成形することからなる耐
熱性紙容器の製造方法において、走査型熱量計で
測定した硬化後のガラス転移点が90℃以上130℃
以下である熱硬化型塗料中に隠蔽顔料を配合し
て、隠蔽顔料当りの熱硬化型樹脂の重量比(RP)
が下記式 RP=k・OA・dR 式中、OAは隠蔽顔料の吸油量(ml/100g)で
あり、dRは樹脂の密度(g/ml)を表わし、kは
0.005乃至0.2の数である、 を満足する範囲にある塗布液を調製し; この塗布液を紙基質の両面に塗布し; 形成される被覆を硬化させて20℃、65%RHで
測定した縦方向に1.5%以上の伸び、横方向に4.5
%以上の伸びを有する積層材料を製造し;50℃乃
至180℃に加熱された金型にこの積層材料を供給
して、プレス成形を行うことを特徴とする耐熱性
紙容器の製造方法が提供される。 (作用) 本発明による耐熱性紙容器を斜視図で示す第1
図において、このトレイ状の紙容器は、矩形で平
面状の底壁部1と、この底壁部1に連なる側壁部
2a,2b,2c,2dとから成つており、隣接
する側壁部間にはひだ部3があり、且つ側壁部の
上端縁にはフランジ部乃至カール部4が設けられ
ている。 この紙容器の製造に用いる積層材料の断面構造
を拡大して示す第2図において、この積層材10
は、、紙基質11と紙基質の両表面に施された耐
熱性被覆層12a,12bとから成つている。 本発明においては、耐熱性被覆層12a,12
bとして、隠蔽顔料含有熱硬化型塗料を用いるこ
とが第1の特徴である。先ず、この被覆12a,
12bとして熱可塑性樹脂を用いるときには、容
器へのプレス成形に際して、この被覆が金型へ密
着する等の成形上の不都合を生じ易く、またオー
ブン等での加熱に際して悪臭、異味、異臭を発生
して食品類の香味(フレーバー)を損うと共に、
容器強度自体も低下する傾向が著しいが、この塗
料成分を熱硬化型樹脂とすることにより、上述し
た不都合を解消乃至軽減することができる。ま
た、この塗料中に含有される隠蔽顔料は、紙基質
11と加熱された高温雰囲気とを熱的に遮断し
て、紙基質の加熱下での強度低下傾向を少ないレ
ベルに維持する作用を行うと共に、被覆自体にも
耐熱性を付与し、且つ紙基質に生成する繊維炭化
物を隠蔽して外観を良好に維持する作用を行う。
更に、、塗料中に含有される隠蔽顔料は、金型表
面における樹脂粘着物の生成及び蓄積を幾分減少
させる補助的作用をも行う。 本発明は更に、熱硬化性塗料被覆として、走査
型熱量計(DSC)で測定してガラス転移点(Tg)
が90乃至130℃の範囲にあるものを用いることに
より、金型表面への粘着物の形成及び蓄積を防止
しながら、その成形性を向上させたことに第二の
特徴とするものである。ガラス転移とは、周知の
ように高分子物質がガラス状のかたい状態からゴ
ム状に変わる現象であり、これが起る温度がTg
であるが、走査型熱量計による測定では凍結され
た分子鎖の運動が始まる点として、肩状の吸熱と
なつて表われる。このTgは一般に熱硬化型樹脂
にあつては架橋の程度が大きくなる程高くなる。 本発明で用いるTgが90乃至130℃の範囲にある
熱硬化型樹脂とは、架橋の程度がほぼ中間に位置
するものと言うことができる。Tgが90℃より低
い場合には、熱硬化型樹脂被覆であつても、加熱
された金型表面への粘着物形成やその蓄積を解消
することは困難であり、一方、Tgが130℃よりも
高い場合には、被覆の加工性が乏しくなる結果と
して積層財の成形性が悪くなる。 本発明において、Tgが90℃以上の熱硬化型樹
脂を用いることにより、金型表面への粘着物付着
傾向が抑制されるのは、次の理由によるものと推
定される。即ち熱硬化型樹脂中には比較的低分子
量の成分や未縮合成分が含有されると考えられる
が、Tgが90℃以上の樹脂としたことにより分子
鎖運動が比較的高温迄抑制されることにより、ま
た分子鎖間の架橋により前記成分の運動が抑制さ
れることにより、金型表面への移行が抑制される
ためではないかと考えられる。 該熱硬化型塗料被覆層における隠蔽顔料当りの
熱硬化型樹脂の重量比(RP)は下記式 RP=k・OA・dR ……(1) 式中、OAは隠蔽顔料の吸着量(ml/100g)で
あり、dRは樹脂の密度(g/ml)を表わし、kは
0.005乃至0.2の数である、 を満足する範囲にあることも重要である。 本明細書において、前記式(1)は次の意味を有す
る。式(1)の右辺におけるOAは隠蔽顔料の吸油量
(ml/100g)であり、これと樹脂の密度との積
は、樹脂が連続相及び顔料が分散層となつた均質
組成物を形成し得るという範囲内で、顔料100g
当りの結着剤の最低限グラム数を意味する(これ
はRPとの関係で言うと、kは1/100、即ち0.01に
相当する)。従つて、この組成物をガラス板のよ
うな平滑で不浸透性の基体表面へ塗布すると式(1)
の右辺におけるkの値が0.01以上では顔料粒子が
外表面が露出することなく内部にも空隙や表面付
近に凹凸のないコート相が形成され、kの値が
0.01未満の場合には顔料粒子が外表面に露出し、
或いは内部にも空隙や表面付近に凹凸のあるコー
ト相が形成されることになる。 ところで、本発明において式(1)のkの値の下限
を0.005と規定したのは、被覆層を設ける基体が
紙であり、凹凸を有し、隠蔽顔料に対してアンカ
ー効果を有することから前述した最低限の樹脂量
(k=0.01)よりも若干下目の樹脂量の使用が許
容されることによる。但し、kの値が0.005を下
廻ると隠蔽顔料の成形時における離脱等が生じま
た器壁の耐熱強度も低下するようになるのであ
る。 また、kの値の上限を0.2と規定しているのは、
樹脂が紙基体の内部に多少浸透する傾向にあり、
kの値が0.2以下となる対顔料樹脂重量比(RP)
では、顔料粒子が外表面に露出し或いは表面近く
に凹凸のあるコート層が形成され、このようなコ
ート層を有する積層体では、紙基質と同様の伸び
を有し、トレー形状への成形が容易に行われる
が、kの値が0.2を超える対顔料樹脂重量比では、
顔料粒子が樹脂中に埋没して粘着防止効果が失わ
れ、更に隠蔽効果や熱遮断効果も低下することに
よる。 本発明によれば、顔料の吸油量及び樹脂の密度
を基準にして隠蔽顔料当りの樹脂の重量比を一定
の範囲に定めることにより、成形作業性の向上、
金型粘着の防止及び優れた隠蔽、熱遮断作用が得
られるものである。 本発明に用いる積層材料10は、20℃、65%
RHで測定して、縦方向に1.5%以上の伸び及び横
方向に4.5%以上の伸びを有していて、これによ
りプレス成形で有底無継目状容器の形成が可能と
なる。 (発明の作用効果) 本発明によれば、紙基質の両面に樹脂被覆層を
設けた積層体を使用し、加熱された金型でプレス
成形を行なう場合にも、金型表面への粘着物の付
着及び蓄積を防止して、良好な成形作業性が得ら
れ、紙積層体に優れた成形性を保持せしめなが
ら、容器壁が300℃以上の温度に加熱された場合
にも容器の外観特性、容器強度及び香味保特性を
顕著に向上させることが可能となり、電子レンジ
及びオーブントースターの両方の用途に供し得る
デユアルオーブナブル容器が提供できた。 (発明の構成の説明) 熱硬化性樹脂 本発明においては、上記測定法によるTgが90
乃至130℃であるという条件を満足する範囲内で、
任意の熱硬化型樹脂、例えばフエノール−ホルム
アルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹
脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−
ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキ
ド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ビスマレミイド樹脂、トリアリルシアヌレー
ト樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、シリコーン樹脂
等の単独又は2種以上の組合わせが使用される。 これらの中でも、本発明では、エポキシ樹脂
と、エポキシ樹脂に対して反応性を有する基、例
えばカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能
基を有する反応性アクリル樹脂及び/又はビニル
樹脂との組合せである。これらのエポキシ/アク
リル又はエポキシ/ビニル塗料は、架橋された条
件下で加工性に優れていると共に、金型表面への
粘着物形成が少ないという点で本発明の目的に特
に適したものである。 エポキシ樹脂成分としては、ビスフエノールA
とエピハロヒドリンとを縮合させることにより得
た芳香族エポキシ樹脂が特に適しており、そのエ
ポキシ当量は一般に1000乃至4000の範囲内にある
ものがよい。アクリル樹脂としては、前記官能基
を与える単量体成分とて、メタクリル酸、アクリ
ル酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸
又はその無水物;(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシ基含有単量体;(メタ)アクリル酸
−2−アミノエチルエステル、(メタ)アクリル
酸−2−N,N−ジエチルアミノエチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸−N−アミノエチル−ア
で、より詳細には電子レンジ、電子オーブン、オ
ーブントースターで、内容品を加熱、調理できる
耐熱性紙容器の製造方法に関する。 (従来の技術) 食品等の内容物を手軽に充填し得る容器とし
て、トレー状の紙容器が広く使用されているが、
近年オーブン、電子レンジ、オーブントースター
等の普及に伴ない、調理済或いは未調理の食品類
をトレー状容器に充填して販売し、食事に際して
は、前述した加熱器中に容器ごと入れ、加熱乃至
はクツキングを行い得る容器の開発が望まれてい
る。 このような要望に答えるものとして、特公昭57
−41890号公報には、中性近くで紙料調製を行つ
た後、無機填剤を含む水性分散液を浸透させて原
紙を抄造し、次いで原紙両面に耐熱性被膜を付着
又は貼合形成し、容器の内側となる面に耐熱性樹
脂を塗布することから成る食品容器用紙の製造方
法が記載されている。また、耐熱性被膜として
は、アルミ箔の他に、ニトロセルローズ系ラツカ
ー、エポキシ系、ウレタン系、フツ素等の樹脂が
使用され、容器内面側には、耐熱性被膜の上に離
型剤として、シリコーン系等の耐熱性樹脂が施さ
れることも記載されている。 (発明が解決しようとする問題点) 前述した容器は、ウイロ、カステラ等の原料を
充填し、200乃至250℃程度の温度で加熱処理を行
う用途には使用し得るとしても、オーブントース
ター等で加熱或いはクツキングを行う場合には、
容器の温度が300℃以上の高温にも達し、このよ
うな高温の用途には耐熱性の点で未だ十分満足し
得るものではなかつた。 紙のセルロース繊維は、約260℃の温度から炭
化及び着色が開始され、約300℃の温度で完全に
炭化する。かくして、紙容器を300℃以上の温度
に加熱される用途に使用する場合には、容器自体
の外観が使用に耐えない程度に黒色に着色すると
共に、容器自体の強度も著しく失われることにな
るのである。 紙容器の着色を隠蔽するために、紙基質の表面
に、隠蔽顔料と樹脂結着剤とから成るコート層を
設けることが当然考えられるが、このようなコー
ト紙は一般に成形に必要な伸びに欠けトレーへの
プレス成形性に難点があり、その成形性を向上さ
せるためにプレス金型を加熱するとコート層が金
型に密着して成形不能となる欠陥を生じ易く、ま
た金型に密着しないものでも金型表面に樹脂分が
次第に粘着蓄積して、成形作業性の低下及び成形
容器の外観不良等を生じ易い。金型表面に離型剤
を塗布することにより、このような傾向は若干減
少するとしても、上記問題の抜本的な解決とはな
つていない。 従つて、本発明は、オーブントースター、各種
オーブン、電子レンジ等で容器壁が300℃以上の
温度に加熱されしたときにも、良好な外観特性、
容器強度及び香味保持性を有する耐熱性紙容器
を、前述した金型への粘着傾向なしに、優れた成
形作業性をもつて製造し得る方法を提供するにあ
る。 (問題点を解決するための手段) 本発明によれば、紙基質と紙基質の両面に施さ
れた塗料被膜とから成る積層材料を加熱された金
型でトレー形状にプレス成形することからなる耐
熱性紙容器の製造方法において、走査型熱量計で
測定した硬化後のガラス転移点が90℃以上130℃
以下である熱硬化型塗料中に隠蔽顔料を配合し
て、隠蔽顔料当りの熱硬化型樹脂の重量比(RP)
が下記式 RP=k・OA・dR 式中、OAは隠蔽顔料の吸油量(ml/100g)で
あり、dRは樹脂の密度(g/ml)を表わし、kは
0.005乃至0.2の数である、 を満足する範囲にある塗布液を調製し; この塗布液を紙基質の両面に塗布し; 形成される被覆を硬化させて20℃、65%RHで
測定した縦方向に1.5%以上の伸び、横方向に4.5
%以上の伸びを有する積層材料を製造し;50℃乃
至180℃に加熱された金型にこの積層材料を供給
して、プレス成形を行うことを特徴とする耐熱性
紙容器の製造方法が提供される。 (作用) 本発明による耐熱性紙容器を斜視図で示す第1
図において、このトレイ状の紙容器は、矩形で平
面状の底壁部1と、この底壁部1に連なる側壁部
2a,2b,2c,2dとから成つており、隣接
する側壁部間にはひだ部3があり、且つ側壁部の
上端縁にはフランジ部乃至カール部4が設けられ
ている。 この紙容器の製造に用いる積層材料の断面構造
を拡大して示す第2図において、この積層材10
は、、紙基質11と紙基質の両表面に施された耐
熱性被覆層12a,12bとから成つている。 本発明においては、耐熱性被覆層12a,12
bとして、隠蔽顔料含有熱硬化型塗料を用いるこ
とが第1の特徴である。先ず、この被覆12a,
12bとして熱可塑性樹脂を用いるときには、容
器へのプレス成形に際して、この被覆が金型へ密
着する等の成形上の不都合を生じ易く、またオー
ブン等での加熱に際して悪臭、異味、異臭を発生
して食品類の香味(フレーバー)を損うと共に、
容器強度自体も低下する傾向が著しいが、この塗
料成分を熱硬化型樹脂とすることにより、上述し
た不都合を解消乃至軽減することができる。ま
た、この塗料中に含有される隠蔽顔料は、紙基質
11と加熱された高温雰囲気とを熱的に遮断し
て、紙基質の加熱下での強度低下傾向を少ないレ
ベルに維持する作用を行うと共に、被覆自体にも
耐熱性を付与し、且つ紙基質に生成する繊維炭化
物を隠蔽して外観を良好に維持する作用を行う。
更に、、塗料中に含有される隠蔽顔料は、金型表
面における樹脂粘着物の生成及び蓄積を幾分減少
させる補助的作用をも行う。 本発明は更に、熱硬化性塗料被覆として、走査
型熱量計(DSC)で測定してガラス転移点(Tg)
が90乃至130℃の範囲にあるものを用いることに
より、金型表面への粘着物の形成及び蓄積を防止
しながら、その成形性を向上させたことに第二の
特徴とするものである。ガラス転移とは、周知の
ように高分子物質がガラス状のかたい状態からゴ
ム状に変わる現象であり、これが起る温度がTg
であるが、走査型熱量計による測定では凍結され
た分子鎖の運動が始まる点として、肩状の吸熱と
なつて表われる。このTgは一般に熱硬化型樹脂
にあつては架橋の程度が大きくなる程高くなる。 本発明で用いるTgが90乃至130℃の範囲にある
熱硬化型樹脂とは、架橋の程度がほぼ中間に位置
するものと言うことができる。Tgが90℃より低
い場合には、熱硬化型樹脂被覆であつても、加熱
された金型表面への粘着物形成やその蓄積を解消
することは困難であり、一方、Tgが130℃よりも
高い場合には、被覆の加工性が乏しくなる結果と
して積層財の成形性が悪くなる。 本発明において、Tgが90℃以上の熱硬化型樹
脂を用いることにより、金型表面への粘着物付着
傾向が抑制されるのは、次の理由によるものと推
定される。即ち熱硬化型樹脂中には比較的低分子
量の成分や未縮合成分が含有されると考えられる
が、Tgが90℃以上の樹脂としたことにより分子
鎖運動が比較的高温迄抑制されることにより、ま
た分子鎖間の架橋により前記成分の運動が抑制さ
れることにより、金型表面への移行が抑制される
ためではないかと考えられる。 該熱硬化型塗料被覆層における隠蔽顔料当りの
熱硬化型樹脂の重量比(RP)は下記式 RP=k・OA・dR ……(1) 式中、OAは隠蔽顔料の吸着量(ml/100g)で
あり、dRは樹脂の密度(g/ml)を表わし、kは
0.005乃至0.2の数である、 を満足する範囲にあることも重要である。 本明細書において、前記式(1)は次の意味を有す
る。式(1)の右辺におけるOAは隠蔽顔料の吸油量
(ml/100g)であり、これと樹脂の密度との積
は、樹脂が連続相及び顔料が分散層となつた均質
組成物を形成し得るという範囲内で、顔料100g
当りの結着剤の最低限グラム数を意味する(これ
はRPとの関係で言うと、kは1/100、即ち0.01に
相当する)。従つて、この組成物をガラス板のよ
うな平滑で不浸透性の基体表面へ塗布すると式(1)
の右辺におけるkの値が0.01以上では顔料粒子が
外表面が露出することなく内部にも空隙や表面付
近に凹凸のないコート相が形成され、kの値が
0.01未満の場合には顔料粒子が外表面に露出し、
或いは内部にも空隙や表面付近に凹凸のあるコー
ト相が形成されることになる。 ところで、本発明において式(1)のkの値の下限
を0.005と規定したのは、被覆層を設ける基体が
紙であり、凹凸を有し、隠蔽顔料に対してアンカ
ー効果を有することから前述した最低限の樹脂量
(k=0.01)よりも若干下目の樹脂量の使用が許
容されることによる。但し、kの値が0.005を下
廻ると隠蔽顔料の成形時における離脱等が生じま
た器壁の耐熱強度も低下するようになるのであ
る。 また、kの値の上限を0.2と規定しているのは、
樹脂が紙基体の内部に多少浸透する傾向にあり、
kの値が0.2以下となる対顔料樹脂重量比(RP)
では、顔料粒子が外表面に露出し或いは表面近く
に凹凸のあるコート層が形成され、このようなコ
ート層を有する積層体では、紙基質と同様の伸び
を有し、トレー形状への成形が容易に行われる
が、kの値が0.2を超える対顔料樹脂重量比では、
顔料粒子が樹脂中に埋没して粘着防止効果が失わ
れ、更に隠蔽効果や熱遮断効果も低下することに
よる。 本発明によれば、顔料の吸油量及び樹脂の密度
を基準にして隠蔽顔料当りの樹脂の重量比を一定
の範囲に定めることにより、成形作業性の向上、
金型粘着の防止及び優れた隠蔽、熱遮断作用が得
られるものである。 本発明に用いる積層材料10は、20℃、65%
RHで測定して、縦方向に1.5%以上の伸び及び横
方向に4.5%以上の伸びを有していて、これによ
りプレス成形で有底無継目状容器の形成が可能と
なる。 (発明の作用効果) 本発明によれば、紙基質の両面に樹脂被覆層を
設けた積層体を使用し、加熱された金型でプレス
成形を行なう場合にも、金型表面への粘着物の付
着及び蓄積を防止して、良好な成形作業性が得ら
れ、紙積層体に優れた成形性を保持せしめなが
ら、容器壁が300℃以上の温度に加熱された場合
にも容器の外観特性、容器強度及び香味保特性を
顕著に向上させることが可能となり、電子レンジ
及びオーブントースターの両方の用途に供し得る
デユアルオーブナブル容器が提供できた。 (発明の構成の説明) 熱硬化性樹脂 本発明においては、上記測定法によるTgが90
乃至130℃であるという条件を満足する範囲内で、
任意の熱硬化型樹脂、例えばフエノール−ホルム
アルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹
脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−
ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキ
ド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ビスマレミイド樹脂、トリアリルシアヌレー
ト樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、シリコーン樹脂
等の単独又は2種以上の組合わせが使用される。 これらの中でも、本発明では、エポキシ樹脂
と、エポキシ樹脂に対して反応性を有する基、例
えばカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能
基を有する反応性アクリル樹脂及び/又はビニル
樹脂との組合せである。これらのエポキシ/アク
リル又はエポキシ/ビニル塗料は、架橋された条
件下で加工性に優れていると共に、金型表面への
粘着物形成が少ないという点で本発明の目的に特
に適したものである。 エポキシ樹脂成分としては、ビスフエノールA
とエピハロヒドリンとを縮合させることにより得
た芳香族エポキシ樹脂が特に適しており、そのエ
ポキシ当量は一般に1000乃至4000の範囲内にある
ものがよい。アクリル樹脂としては、前記官能基
を与える単量体成分とて、メタクリル酸、アクリ
ル酸、無水マレイン酸のような不飽和カルボン酸
又はその無水物;(メタ)アクリル酸−2−ヒド
ロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸−2
−ヒドロキシ基含有単量体;(メタ)アクリル酸
−2−アミノエチルエステル、(メタ)アクリル
酸−2−N,N−ジエチルアミノエチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸−N−アミノエチル−ア
【表】
【表】
これらの顔料は単独でも或いは2種以上の組合
せでも使用されるが、好適な顔料は、ルチル型或
いはアナターゼ型のチタンホワイト(二酸化チタ
ン)を主体とするものである。勿論、チタンホワ
イトを単独で使用する代りに、例えば黄色酸化鉄
やベンガラ或いは群青の少量を配合してクリーム
色や、淡いピンク色、淡い青色等の着色コート層
としてもよい。更に、この顔料に対して、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ク
レイ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム等
の充填剤乃至は増量剤を併用することができる。 紙基質 紙としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の
天然パルプ、ガラス繊維、ロツクウール、スラグ
ウール、アスベスト、セラミツク繊維等の無機繊
維;ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド等の合成樹脂のパルプの1種又は
2種以上を抄造して得られる天然又は合成紙を挙
げることができる。これらの紙には難燃料兼填料
を配合することができ、例えば水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウ
ム、ドーソナイト等を挙げることができる。ま
た、紙の風合い、腰等を向上させる目的でシリ
カ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム等を配合す
ることができ、更に抄造性を改善し、繊維相互の
結合乃至固定を行うために、有機樹脂バインダー
を用いることができる。本発明においては、木材
パルプから得られる通常の紙を用いた場合にも、
顕著に優れた耐熱性を賦与し得ることが利点であ
る。紙基質の坪量は100乃至600g/m2、特に150
乃至400g/m2の範囲内にあることが望ましい。 積層材料の製造 本発明に用いる積層材料は、前述した熱硬化型
樹脂と隠蔽顔料とを含有する塗布液を調製し、こ
の塗布液を紙基質の両面に塗布し、形成される被
覆を硬化させることにより得られる。 前記式(1)の対顔料樹脂重量比(RP)の算出の
方法について説明すると、隠蔽顔料の吸油量が20
ml/100gで熱硬化型樹脂の密度が1.2g/mlの場
合、OA・dRの値は24と算出される。kが0.005で
はRPは0.12、kが0.2の場合はRPが4.8となり、こ
れは被膜全体当りの顔料濃度に換算すると、17.2
〜89重量%に相当する。 塗布液の固形分濃度は、均一塗布性が得られる
範囲内で溶媒量の可及的に低いものであり、一般
に20乃至80重量%の範囲が適当である。 塗布にはスプレー塗装、静電塗装、ローラーコ
ーテイング、浸漬塗装、電着塗装等の塗布手段が
使用される。 紙基体への塗布量は、固形分として2乃至30
g/m2、特に5乃至20g/m2とすることにより、
満足すべき耐熱性と加工性との組合せが得られ
る。形成される被覆の硬化は、触媒、加熱或いは
紫外線又は放射線照射等のそれ自体公知の手段で
行われる。 容器への成形 トレイ、ボウル、カツプ等の有底無継目容器へ
の成形は、雄型及び雌型を加熱し、これらの間に
積層材料を供給し、プレス成形することにより行
われる。金型を加熱することより、積層材料の成
形は未加熱の金型を使用する場合に比して飛躍的
に向上する。金型の加熱温度は、一般に50乃至
180℃、特に90乃至150℃の範囲とするのが望まし
い。 本発明を次の例で説明する。 (実施例) 実施例 1 まず次の手順によりチタンホワイトを隠蔽顔料
として含む水性エポキシ−アクリル系塗料を調製
した。 (A) カルボキシル基含有アクリル系樹脂の製造 スチレン 300.0部 アクリル酸エチル 210.0 メタクリル酸 90.0 エチレングリコール モノブチルエーテル 388.0 過酸化ベンゾイル 12.0 上記組成の混合物の1/4を窒素ガス置換した
4ツ口フラスコに仕込み80〜90℃に加熱し、そ
の温度に保ちつつ残りの3/4を2時間かけて
徐々に滴下し、滴下終了後、更にその温度で2
時間かきまぜた後冷却し、酸価93(固形分換算、
以下同じ)、固形分59.7%、粘度4100cps(25℃、
以下粘度はすべて25℃における測定結果を示
す)カルボキシル基含有樹脂溶液を得た。 (B) エポキシ樹脂溶液の製造 エピコート1007 50部 エチレングリコールモノブチルエーテル
333.3 窒素ガス置換した4ツ口フラスコに全量仕込
み、徐々に加熱して内温を100℃まで上げ、1
時間撹拌完全に溶解した後80℃まで冷却し、固
形分60%のエポキシ樹脂溶液を得た。 (C) 水性被覆用樹脂組成物の調製 上記(A)のカルボキシル基含有 アクリル系樹脂溶液 100.0部 上記(B)エポキシ樹脂溶液 50.0 2−ジメチルアミノメタノール 9.3 イオン交換水 290.7 4ツ口フラスコにを全量仕込み、撹拌しな
がらを添加して、含有カルボキシル基に対し
てほぼ当モル中和を行つた後、内温を80℃まで
上昇させ、この温度で30分間かきまぜを続けた
後室温まで冷却した。オキシラン%の減少率は
63.5%であり、粘度もクツキング前に比較して
クツキング後は1.5倍に増粘していた。 上記のようなクツキング後、更に撹拌しながら
を少量づつ徐々に添加したところ固形分19.8
%、粘度360cpsの若干乳白色の分散体を得た。 かくして得られた分散体に固形分と等量の吸油
量20、比重4.2であるルチル形酸化チタンおよび
イオン交換水を添加して樹脂と酸化チタンの合計
の固形分が35%となるように調製し、この混合物
をボールミル形式のアトライターによつて混練す
ることにより酸化チタンを均一に分散させた。 この酸化チタン分散エポキシアクリル系塗料の
樹脂の密度dR(g/ml)は1.20、隠蔽顔料の吸油
量OA(ml/100g)は20、kは0.042、エポキシア
クリル系樹脂の存在する重量比RPは1.0である。 かくして得られたチタンホワイト含有水性エポ
キシ−アクリル系塗料をガラス板上に塗布し、
190℃で1分間オーブン中で乾燥キユアーした後、
塗料被膜を剥離した。この塗料被膜のガラス転移
温度(Tg)を走査型熱量計(DSC)により測定
したところ115℃であつた。 次にこのチタンホワイト含有性エポキシ−アク
リル系塗料を、伸びが縦2.0%、横6.0%、坪量が
300g/m2で、化学パルプとして針葉樹パルプ
(NBKP)30重量%、広葉樹パルプ(LBKP)70
重量%を使用し、無機填料としてタルクを5重量
%含む紙基質の両面に、バーコーターで塗布し、
190℃で1分間オーブン中で乾燥キユアーした。
塗料の塗布量は片面14g/m2であつた。また隠蔽
顔料の塗布量は7g/m2であつた。 かくして得られたチタンホワイト含有エポキシ
−アクリル系塗料が両面に塗布された積層体の破
断伸びを引張試験機を用い、引張速度4mm/min
で測定したところ、縦方向は2.6%、また横方向
は5.8%であつた。 次に、このチタンホワイト含有エポキシ−アク
リル系塗料が両面に塗布された積層体を用い、ブ
ランキング及び罫線入れを行つた後140℃に保持
されたプレス金型によつてプレス成型することに
より、第1図に示すような縦16cm、横9.5cm、深
さ2cmの角型トレーを得た。 この場合成形時に塗料が金型に付着したり、脱
落したりすることはなく、またクラツクや割れも
生じることなく成形が満足に行えた。 この角型トレーにタル付きの焼鳥を3串入れ、
2日間冷蔵庫内で保存後、オーブントースターで
4分間加熱した。加熱終了後オーブンから焼鳥を
取り出し、焼鳥を賞味したところ適温であり、美
味であつた。この際角型トレー表面は焦げず、変
色は見られなかつた。 実施例2〜5、比較例1〜6 実施例1で用いた紙基質の両面に第1表に示す
塗料を塗布量が片面当り固形分14g/m2になるよ
うにバーコーターで塗布し、190℃で4分間オー
ブン中で乾燥キユアーした。 キユアー後のDSCによるTg及び積層体の破断
伸びは第1表のとおりであつた。 また各実施例及び比較例に用いた塗料のdR、
OA及びRPの値は第2表のとおりである。 次に各々の積層体を用い、ブランキング及び罫
線入れを行つた後、140℃に保持されたプレス金
型により第1図に示すような縦16cm、横9.5cm、
深さ2.0cmの角型トレーに成形した。この場合の
プレス成形性すなわち、金型への塗料付着、塗料
の脱落、塗料のクラツク、積層体の破断の程度を
第1表に示す。表から明らかなように積層体の破
断伸びが少ないものでは積層体が成形時に破断し
たりクラツクが生じる傾向が認められた。また
Tgの低い塗料を用いた場合成形時に金型へ塗料
が付着した。 比較例 7 実施例1で用いた紙基質の両面に密度が1.20、
Tgが98℃のエポキシ−アクリル系樹脂に吸油量
20のチタンホワイト90重量%含有する塗料を塗布
量が片面当り固形分14g/m2になるようにバーコ
ーターで塗布し、190℃で4分間オーブン中で乾
燥キユアーした。 次にこの積層体を用い、ブランキング及び罫線
入れを行つた後、140℃に保持されたプレス金型
により第1図に示すような縦16cm、横3.5cm、深
さ2.0cmの角型トレーを成形した。この場合用い
た塗料のkの値は0.005より低い値であつたため、
成形時に塗料の脱落が生じ、、塗料のクラツクお
よび積層体の破断も見られた。
せでも使用されるが、好適な顔料は、ルチル型或
いはアナターゼ型のチタンホワイト(二酸化チタ
ン)を主体とするものである。勿論、チタンホワ
イトを単独で使用する代りに、例えば黄色酸化鉄
やベンガラ或いは群青の少量を配合してクリーム
色や、淡いピンク色、淡い青色等の着色コート層
としてもよい。更に、この顔料に対して、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ク
レイ、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム等
の充填剤乃至は増量剤を併用することができる。 紙基質 紙としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の
天然パルプ、ガラス繊維、ロツクウール、スラグ
ウール、アスベスト、セラミツク繊維等の無機繊
維;ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド等の合成樹脂のパルプの1種又は
2種以上を抄造して得られる天然又は合成紙を挙
げることができる。これらの紙には難燃料兼填料
を配合することができ、例えば水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウ
ム、ドーソナイト等を挙げることができる。ま
た、紙の風合い、腰等を向上させる目的でシリ
カ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム等を配合す
ることができ、更に抄造性を改善し、繊維相互の
結合乃至固定を行うために、有機樹脂バインダー
を用いることができる。本発明においては、木材
パルプから得られる通常の紙を用いた場合にも、
顕著に優れた耐熱性を賦与し得ることが利点であ
る。紙基質の坪量は100乃至600g/m2、特に150
乃至400g/m2の範囲内にあることが望ましい。 積層材料の製造 本発明に用いる積層材料は、前述した熱硬化型
樹脂と隠蔽顔料とを含有する塗布液を調製し、こ
の塗布液を紙基質の両面に塗布し、形成される被
覆を硬化させることにより得られる。 前記式(1)の対顔料樹脂重量比(RP)の算出の
方法について説明すると、隠蔽顔料の吸油量が20
ml/100gで熱硬化型樹脂の密度が1.2g/mlの場
合、OA・dRの値は24と算出される。kが0.005で
はRPは0.12、kが0.2の場合はRPが4.8となり、こ
れは被膜全体当りの顔料濃度に換算すると、17.2
〜89重量%に相当する。 塗布液の固形分濃度は、均一塗布性が得られる
範囲内で溶媒量の可及的に低いものであり、一般
に20乃至80重量%の範囲が適当である。 塗布にはスプレー塗装、静電塗装、ローラーコ
ーテイング、浸漬塗装、電着塗装等の塗布手段が
使用される。 紙基体への塗布量は、固形分として2乃至30
g/m2、特に5乃至20g/m2とすることにより、
満足すべき耐熱性と加工性との組合せが得られ
る。形成される被覆の硬化は、触媒、加熱或いは
紫外線又は放射線照射等のそれ自体公知の手段で
行われる。 容器への成形 トレイ、ボウル、カツプ等の有底無継目容器へ
の成形は、雄型及び雌型を加熱し、これらの間に
積層材料を供給し、プレス成形することにより行
われる。金型を加熱することより、積層材料の成
形は未加熱の金型を使用する場合に比して飛躍的
に向上する。金型の加熱温度は、一般に50乃至
180℃、特に90乃至150℃の範囲とするのが望まし
い。 本発明を次の例で説明する。 (実施例) 実施例 1 まず次の手順によりチタンホワイトを隠蔽顔料
として含む水性エポキシ−アクリル系塗料を調製
した。 (A) カルボキシル基含有アクリル系樹脂の製造 スチレン 300.0部 アクリル酸エチル 210.0 メタクリル酸 90.0 エチレングリコール モノブチルエーテル 388.0 過酸化ベンゾイル 12.0 上記組成の混合物の1/4を窒素ガス置換した
4ツ口フラスコに仕込み80〜90℃に加熱し、そ
の温度に保ちつつ残りの3/4を2時間かけて
徐々に滴下し、滴下終了後、更にその温度で2
時間かきまぜた後冷却し、酸価93(固形分換算、
以下同じ)、固形分59.7%、粘度4100cps(25℃、
以下粘度はすべて25℃における測定結果を示
す)カルボキシル基含有樹脂溶液を得た。 (B) エポキシ樹脂溶液の製造 エピコート1007 50部 エチレングリコールモノブチルエーテル
333.3 窒素ガス置換した4ツ口フラスコに全量仕込
み、徐々に加熱して内温を100℃まで上げ、1
時間撹拌完全に溶解した後80℃まで冷却し、固
形分60%のエポキシ樹脂溶液を得た。 (C) 水性被覆用樹脂組成物の調製 上記(A)のカルボキシル基含有 アクリル系樹脂溶液 100.0部 上記(B)エポキシ樹脂溶液 50.0 2−ジメチルアミノメタノール 9.3 イオン交換水 290.7 4ツ口フラスコにを全量仕込み、撹拌しな
がらを添加して、含有カルボキシル基に対し
てほぼ当モル中和を行つた後、内温を80℃まで
上昇させ、この温度で30分間かきまぜを続けた
後室温まで冷却した。オキシラン%の減少率は
63.5%であり、粘度もクツキング前に比較して
クツキング後は1.5倍に増粘していた。 上記のようなクツキング後、更に撹拌しながら
を少量づつ徐々に添加したところ固形分19.8
%、粘度360cpsの若干乳白色の分散体を得た。 かくして得られた分散体に固形分と等量の吸油
量20、比重4.2であるルチル形酸化チタンおよび
イオン交換水を添加して樹脂と酸化チタンの合計
の固形分が35%となるように調製し、この混合物
をボールミル形式のアトライターによつて混練す
ることにより酸化チタンを均一に分散させた。 この酸化チタン分散エポキシアクリル系塗料の
樹脂の密度dR(g/ml)は1.20、隠蔽顔料の吸油
量OA(ml/100g)は20、kは0.042、エポキシア
クリル系樹脂の存在する重量比RPは1.0である。 かくして得られたチタンホワイト含有水性エポ
キシ−アクリル系塗料をガラス板上に塗布し、
190℃で1分間オーブン中で乾燥キユアーした後、
塗料被膜を剥離した。この塗料被膜のガラス転移
温度(Tg)を走査型熱量計(DSC)により測定
したところ115℃であつた。 次にこのチタンホワイト含有性エポキシ−アク
リル系塗料を、伸びが縦2.0%、横6.0%、坪量が
300g/m2で、化学パルプとして針葉樹パルプ
(NBKP)30重量%、広葉樹パルプ(LBKP)70
重量%を使用し、無機填料としてタルクを5重量
%含む紙基質の両面に、バーコーターで塗布し、
190℃で1分間オーブン中で乾燥キユアーした。
塗料の塗布量は片面14g/m2であつた。また隠蔽
顔料の塗布量は7g/m2であつた。 かくして得られたチタンホワイト含有エポキシ
−アクリル系塗料が両面に塗布された積層体の破
断伸びを引張試験機を用い、引張速度4mm/min
で測定したところ、縦方向は2.6%、また横方向
は5.8%であつた。 次に、このチタンホワイト含有エポキシ−アク
リル系塗料が両面に塗布された積層体を用い、ブ
ランキング及び罫線入れを行つた後140℃に保持
されたプレス金型によつてプレス成型することに
より、第1図に示すような縦16cm、横9.5cm、深
さ2cmの角型トレーを得た。 この場合成形時に塗料が金型に付着したり、脱
落したりすることはなく、またクラツクや割れも
生じることなく成形が満足に行えた。 この角型トレーにタル付きの焼鳥を3串入れ、
2日間冷蔵庫内で保存後、オーブントースターで
4分間加熱した。加熱終了後オーブンから焼鳥を
取り出し、焼鳥を賞味したところ適温であり、美
味であつた。この際角型トレー表面は焦げず、変
色は見られなかつた。 実施例2〜5、比較例1〜6 実施例1で用いた紙基質の両面に第1表に示す
塗料を塗布量が片面当り固形分14g/m2になるよ
うにバーコーターで塗布し、190℃で4分間オー
ブン中で乾燥キユアーした。 キユアー後のDSCによるTg及び積層体の破断
伸びは第1表のとおりであつた。 また各実施例及び比較例に用いた塗料のdR、
OA及びRPの値は第2表のとおりである。 次に各々の積層体を用い、ブランキング及び罫
線入れを行つた後、140℃に保持されたプレス金
型により第1図に示すような縦16cm、横9.5cm、
深さ2.0cmの角型トレーに成形した。この場合の
プレス成形性すなわち、金型への塗料付着、塗料
の脱落、塗料のクラツク、積層体の破断の程度を
第1表に示す。表から明らかなように積層体の破
断伸びが少ないものでは積層体が成形時に破断し
たりクラツクが生じる傾向が認められた。また
Tgの低い塗料を用いた場合成形時に金型へ塗料
が付着した。 比較例 7 実施例1で用いた紙基質の両面に密度が1.20、
Tgが98℃のエポキシ−アクリル系樹脂に吸油量
20のチタンホワイト90重量%含有する塗料を塗布
量が片面当り固形分14g/m2になるようにバーコ
ーターで塗布し、190℃で4分間オーブン中で乾
燥キユアーした。 次にこの積層体を用い、ブランキング及び罫線
入れを行つた後、140℃に保持されたプレス金型
により第1図に示すような縦16cm、横3.5cm、深
さ2.0cmの角型トレーを成形した。この場合用い
た塗料のkの値は0.005より低い値であつたため、
成形時に塗料の脱落が生じ、、塗料のクラツクお
よび積層体の破断も見られた。
【表】
【表】
【表】
第1図は、本発明の耐熱性紙容器を示す斜視図
であり、第2図は、本発明の紙容器の器壁部の断
面構造図であり、 引照数字1は底壁部、2a,2b,2c及び2
dは側壁部、3はひだ部、4はフランジ部乃至カ
ール部、10は壁部、11は紙基質、12a,1
2bは耐熱性被覆層を示す。
であり、第2図は、本発明の紙容器の器壁部の断
面構造図であり、 引照数字1は底壁部、2a,2b,2c及び2
dは側壁部、3はひだ部、4はフランジ部乃至カ
ール部、10は壁部、11は紙基質、12a,1
2bは耐熱性被覆層を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 紙基質と紙基質の両面に施された塗料被膜と
から成る積層材料を加熱された金型でトレー形状
にプレス成形することからなる耐熱性紙容器の製
造方法において、走査型熱量計で測定した硬化後
のガラス転移点が90℃以上130℃以下である熱硬
化型塗料中に隠蔽顔料を配合して、隠蔽顔料当り
の熱硬化型樹脂の重量比(RP)が下記式 RP=k・OA・dR 式中、OAは隠蔽顔料の吸油量(ml/100g)で
あり、dRは樹脂の密度(g/ml)を表わし、kは
0.005乃至0.2の数である、 を満足する範囲にある塗布液を調製し; この塗布液を紙基質の両面に塗布し; 形成される被覆を硬化させて、20℃、65%RH
で測定した縦方向に1.5%以上の伸び、横方向に
4.5%以上の伸びを有する積層材料を製造し;50
℃乃至180℃に加熱された金型にこの積層材料を
供給して、プレス成形を行うことを特徴とする耐
熱性紙容器の製造方法。 2 熱硬化型塗料がエポキシ−アクリル系、又は
エポキシ−ビニル系塗料である特許請求の範囲第
1項記載の耐熱性紙容器の製造方法。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20182986A JPS6367243A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 耐熱性紙容器の製造方法 |
| CA 535592 CA1276895C (en) | 1986-04-28 | 1987-04-27 | Heat-resistant paper container and process for preparation thereof |
| EP19870303680 EP0244179B1 (en) | 1986-04-28 | 1987-04-27 | Heat-resistant paper container and process for preparation thereof |
| DE8787303680T DE3775265D1 (de) | 1986-04-28 | 1987-04-27 | Behaelter aus waermebestaendigem papier und verfahren zu dessen herstellung. |
| US07/043,655 US4775560A (en) | 1986-04-28 | 1987-04-28 | Heat-resistant paper container and process for preparation thereof |
| KR870004097A KR870009645A (ko) | 1986-04-28 | 1987-04-28 | 내열성 종이용기 및 그 제법 |
| US07/159,988 US5078939A (en) | 1986-04-28 | 1988-05-09 | Process for preparation of a heat resistance container |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20182986A JPS6367243A (ja) | 1986-08-29 | 1986-08-29 | 耐熱性紙容器の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6367243A JPS6367243A (ja) | 1988-03-26 |
| JPH0436935B2 true JPH0436935B2 (ja) | 1992-06-17 |
Family
ID=16447586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20182986A Granted JPS6367243A (ja) | 1986-04-28 | 1986-08-29 | 耐熱性紙容器の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6367243A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5230939A (en) * | 1990-09-04 | 1993-07-27 | James River Corporation Of Virginia | Forming of pressed trays |
| JP2877216B2 (ja) * | 1992-10-02 | 1999-03-31 | 東京エレクトロン株式会社 | 洗浄装置 |
| CN100592468C (zh) * | 2006-02-02 | 2010-02-24 | 株式会社迅动 | 基板处理装置 |
| JP5132108B2 (ja) | 2006-02-02 | 2013-01-30 | 株式会社Sokudo | 基板処理装置 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5343209A (en) * | 1976-10-01 | 1978-04-19 | Nikkiso Co Ltd | Reciprocating pumps |
| JPS573492A (en) * | 1980-06-06 | 1982-01-08 | Nec Corp | Selecting system of outgoing line |
| JPS5741890A (en) * | 1980-08-25 | 1982-03-09 | Dengensha Mfg Co Ltd | Driving device for welding gun |
| JPS587900U (ja) * | 1981-07-07 | 1983-01-19 | 株式会社興人 | ラミネ−ト加工紙 |
-
1986
- 1986-08-29 JP JP20182986A patent/JPS6367243A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6367243A (ja) | 1988-03-26 |
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