JPH0442180B2 - - Google Patents
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- JPH0442180B2 JPH0442180B2 JP28111489A JP28111489A JPH0442180B2 JP H0442180 B2 JPH0442180 B2 JP H0442180B2 JP 28111489 A JP28111489 A JP 28111489A JP 28111489 A JP28111489 A JP 28111489A JP H0442180 B2 JPH0442180 B2 JP H0442180B2
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- polymer
- methacrylic resin
- weight
- resin material
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は、艶消し表面を有するメタクリル樹脂
成形品の製造方法に関する。更に詳しくはメタク
リル酸メチル単独又は80重量%以上のメタクリル
酸メチルを含有する重合性不飽和単量体混合物か
ら得られる重合体からなる連続相と、連続相を形
成する重合体と特定の屈折率の関係にあり、かつ
特定の組成からなる(メタ)アクリル酸(アクリ
ル酸又はメタアクリル酸の意、以下同様)エステ
ル単独、あるいは上記(メタ)アクリル酸エステ
ルの少なくとも1種を50重量%以上含有する重合
性不飽和単量体混合物から得られる重合体からな
る分散相とから構成されるメタクリル樹脂組成物
を熱変形温度以上の温度で延伸成形することによ
り得られる艶消し表面を有するメタクリル樹脂成
形品の製造方法に関する。 従来技術により、艶消し表面を有する樹脂成形
品を得る方法としては、(1)あらかじめ表面艶消し
のなされた鋳型に重合性不飽和単量体あるいは重
合性不飽和単量体の部分重合物を流し込み、その
表面を写し取る方法、(2)熱可塑性樹脂材料を、該
樹脂材料の熱変形温度以上の温度で表面艶消しの
なされた表面に圧着し、その表面を写し取る方
法、(3)樹脂表面にカーボランダム等の微細粒子を
接触させ、表面に損傷を与えることにより艶消し
表面を得る方法、(4)さらには簡便な方法として熱
可塑性樹脂表面に活性エネルギー線(低圧水銀
灯、カーボンアーク灯などによる紫外線)を照射
し、その後熱変形温度以上の温度で延伸成形する
ことにより艶消し表面を得るなどの方法がある。 しかしながら上記の方法は艶消し表面を得るた
めに、特別な工程が必要となり、製造工程が複雑
となる。 本発明の目的は、従来技術のような特別な工程
を必要としない、メタクリル樹脂組成物(以下、
単にメタクリル樹脂素材と呼ぶ)から艶消し表面
を有するメタクリル樹脂成形品(以下、単にメタ
クリル樹脂成形品と呼ぶ)を得ることにある。 本発明者らは、上記目的に対して鋭意研究した
結果、メタクリル酸メチル主構成単位とする重合
体からなる連続相と、本発明の特定の(メタ)ア
クリル酸エステルの重合体からなる分散相とから
構成されるメタクリル樹脂素材は延伸成形される
ことにより、美麗な艶消し表面をもつメタクリル
樹脂成形品が得られることを見出し、本発明を完
成した。 すなわち、本発明は、80〜99.9重量%の連続相
を形成する重合体〔A〕と、0.1〜20重量%の分
散相を形成する重合体〔B〕を含み、 前記重合体〔A〕がメタクリル酸メチル単独、
又は80重量%以上のメタクリル酸メチルを含有す
る重合性不飽和単量体混合物から得られた重合体
であり、 前記重合体〔B〕が下記の一般式〔〕 〔上式中、R1は水素原子又はメチル基を表わし、
R2は2以上の炭素原子数を有する炭化水素基又
はその誘導体を表わす〕で表わされる少なくとも
1種の重合性不飽和単量体、或は50重量%以上の
前記一般式〔〕で示される少なくとも1種の重
合性不飽和単量体を含有する重合性不飽和単量体
混合物から得られた重合体であり、 さらに、前記重合体〔A〕の屈折率nAと、前記
重合体〔B〕の屈折率nBとか下記関係式 0.998≦nB/nA≦1.002 を満足するメタクリル樹脂組成物を、熱変形温度
以上の温度で延伸成形させることを特徴とする艶
消し表面を有するメタクリル樹脂成形品の製造方
法にある。 なお、本発明において屈折率はナトリウムD線
に対して20℃で測定した値を採用する。 以下本発明をさらに説明する。 本発明においてメタクリル樹脂素材は、連続相
と分散相の2相とから構成され、連続相を形成す
る重合体〔A〕と分散相を形成する重合体〔B〕
の屈折率には特定の関係、すなわち重合体〔A〕
の屈折率nAと重合体〔B〕の屈折率nBの間にnB/
nAの値で0.998≦nB/nA≦1.002という関係がある。
このため本発明で与えられるメタクリル樹脂素材
は、酸化チタン、水酸化アルミニウム、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体等の光拡散剤を併
用しない場合、得られるメタクリル樹脂素材は透
明な板となる。(ここでいう透明とは、透過光を
肉眼で観察した場合、実質的に背景のぼけが観察
されないことをいう。) メタクリル樹脂素材のnB/nA値は0.998≦nB/
nA≦1.002の範囲にあるが、nB/nA値がnB/nA<
0.998あるいは1.002<nB/nAの範囲にあるものは、
得られるメタクリル樹脂素材の透明性が悪く、本
発明の目的を達成することができない。又、メタ
クリル樹脂素材は延伸成形することにより、美麗
な艶消し表面を有するメタクリル樹脂成形品を得
るため、分散相の連続相への分散は均一なことが
要求される。一般には肉眼で透過光を観察した時
に全光線透過率、光散乱特性等に局部的不均一が
認められない程度に、光学的に均一なことが望ま
しい。又、微視的にみた時の分散相の分散粒子の
大きさは特に限定はしないが好ましい範囲が存在
する。本発明の樹脂においては、分散粒子の形態
には特に制約がなく、分散粒子の半径が非常に小
さい場合、メタクリル樹脂成形品の表面艶消しの
程度が不十分となりやすく、逆に大きくした場合
は、メタクリル樹脂成形品の表面艶消し状態が悪
くなる傾向にあり好ましくない。本発明の分散相
を形成する個々の分散粒子の大きさは、得られる
メタクリル樹脂素材が透明であるため直接観察は
できないが、本発明におけるメタクリル樹脂素材
と同様の重合体から形成される連続相、および分
散相とから構成され、両者の重合体の屈折率の比
が本発明のメタクリル樹脂素材と異なる、先に出
願した光拡散性メタクリル樹脂に関する特許(特
願昭56−186115号)より推定すると、同一断面積
をもつ等価な球の半径に換算して0.1〜500ミクロ
ンであることが好ましく0.5〜100ミクロンである
ことがさらに好ましい。 本発明のメタクリル樹脂素材は、連続相を形成
する重合体〔A〕80〜99.9重量%と、分散相を形
成する重合体〔B〕0.1〜20重量%とから構成さ
れている。分散相を形成する重合体〔B〕が0.1
重量%に満たない場合、メタクリル樹脂成形品の
表面艶消しの度合が不十分であり、他方重合体
〔B〕が20重量%を越えた場合、得られる樹脂成
形品の表面艶消しの度合は十分であるが、メタク
リル樹脂素材あるいはメタクリル樹脂成形品の耐
候性、耐溶剤性、強度、耐熱性の低下を生じやす
く、一般に好ましくない。上記範囲の中で連続相
を形成する重合体〔A〕が90〜99.5重量%であ
り、分散相を形成する重合体〔B〕が0.5〜10重
量%であることがさらに好ましい。 本発明においてメタクリル樹脂素材の連続相を
形成する重合体〔A〕は、ポリメタクリル酸メチ
ル、あるいはメタクリル酸メチルを80重量%以上
含有する重合性不飽和単量体混合物から得られる
重合体〔A〕から形成される。メタクリル酸メチ
ルを80重量%以上含有する重合性不飽和単量体混
合物中に添加されるメタクリル酸メチルと共重合
しうる他の重合性不飽和単量体の具体例として
は、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸
と一価の飽和アルコールとのエステル、あるいは
(メタ)アクリル酸アリル等の(メタ)アクリル
酸と一価の不飽和アルコールとのエステル、ある
いはエチレングリコールとのエステル、あるいは
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル等の(メタ)アクリル酸と多価アルコ
ールとのエステル、あるいは(メタ)アクリル
酸、スチレン、スチレン誘導体が挙げられる。こ
れらの重合性不飽和単量体は20重量%以下の量で
添加される。メタクリル酸メチルの量が80重量%
未満であるものは得られるメタクリル樹脂素材お
よび成形品の強度、耐候性、耐熱性の低下が生じ
やすく、又原料コストの上昇を招きやすく好まし
くない。 上記メタクリル酸メチルと共重合する重合性不
飽和単量体の中で好ましいものとしては、(メタ)
アクリル酸と一価の飽和アルコールとのエステル
が挙げられる。さらにこの中でより好ましいもの
としては、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシルなどを具体例として
挙げることができる。 さらに、メタクリル酸メチルと共重合する他の
重合性不飽和単量体の添加量が10重量%以下であ
ることが本発明の好ましい実施の態様として挙げ
られる。 すなわち、メタクリル樹脂素材の連続相を形成
する重合体〔A〕の好ましい実施の態様として、
ポリメタクリル酸メチル及びメタクリル酸メチル
90重量%以上と、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれた
重合性不飽和単量体10重量%以下との混合物から
得られた重合体を挙げる事ができる。 メタクリル樹脂素材の分散相を形成する重合体
〔B〕は、連続相を形成する重合体〔A〕と、本
発明の範囲で規定された特定の屈折率を満足する
もので、前記一般式〔〕で示される重合性不飽
和単量体単独の重合体、あるいは一般式〔〕で
示される少なくとも1種の重合性不飽和単量体を
50重量%以上含有する重合性不飽和単量体混合物
から得られた重合体である。 一般式〔〕で示される重合性不飽和単量体の
代表的な具体例としては、下記の化合物を挙げる
ことができる。なお( )内は重合体の屈折率を
表わす。 メタクリル酸2,2,2−トリフルオロイソプロ
ピル (1.4185) メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル
(1.437) アクリル酸イソプロピル (1.456) アクリル酸2−エチルヘキシル (1.478) アクリル酸n−ブチル (1.466) メタクリル酸t−ブチル (1.467) アクリル酸エチル (1.4685) メタクリル酸イソプロピル (1.473) メタクリル酸モノフルオロエチル (1.478) メタクリル酸n−ヘキシル (1.481) メタクリル酸n−ブチル (1.483) メタクリル酸n−プロピル (1.484) メタクリル酸エチル (1.485) メタクリル酸2−メチルシクロヘキシル
(1.503) メタクリル酸シクロヘキシル (1.504) メタクリル酸2−クロロシクロヘキシル
(1.518) メタクリル酸2−シクロヘキシルシクロヘキシル
(1.518) メタクリル酸2−プロモエチル (1.543) メタクリル酸ベンジル (1.568) およびメタクリル酸イソブチル、アクリル酸n
−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル等を挙げることができ
る。 これらの一般式〔〕で示される重合性不飽和
単量体は、単独で用いても良いし、又2種以上を
適当に組み合わせて用いてもよい。 本発明の目的から見ると、分散相を形成する重
合体〔B〕に要求される性能は、連続相を形成す
る重合体〔A〕との屈折率の比が特定の範囲にあ
ること、および連続相中に好ましい状態で分散さ
せ得ることが第一義的なものであるが、本発明の
メタクリル樹脂素材を製造する観点からみると、
取り扱いの容易さの点で、重合体〔B〕が室温に
おいてガラス状態であることが好ましい。したが
つて本発明のメタクリル樹脂素材を得る好ましい
態様として、比較的Tgの高い重合体を与える単
量体として、メタクリル酸ターシヤリブチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジルの中から、屈折率を考
慮して適当に基軸になる化合物から選び、その1
種を用いたり、その2種以上を組み合わせて用い
たり、あるいはその1種以上に一般式〔〕で示
される他の化合物、或はその他の共重合可能な重
合体不飽和単量体を組合わせて重合又は共重合す
ることによつて、室温においてガラス状態であ
り、かつ所望の屈折率を有する重合体を製造し、
それを分散相を形成する重合体〔B〕として用い
ることが挙げられる。 メタクリ樹脂素材の分散相を形成する重合体
〔B〕として、一般式〔〕で示される重合性不
飽和単量体に他の重合性不飽和単量体を共重合さ
せた重合体を用いることができるがこの場合、前
記共重合可能な重合性不飽和単量体の具体例とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレ
ン誘導体、(メタ)アクリル酸メチル、あるいは
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価
アルコールとのエステルなどを挙げることができ
る。 これらの化合物の中で、スチレン、メタクリル
酸メチルを代表的な具体例として挙げることがで
きる。 これら一般式〔〕で示される化合物と共重合
可能な重合性不飽和単量体は、重合性不飽和単量
体混合物中に50重量%未満の量で添加される。一
般式〔〕で示される化合物の添加量が50重量%
未満になると、重合体〔A〕と重合体〔B〕との
屈折率の関係が本発明の範囲であつても、重合体
〔B〕の重合体〔A〕中への分散の状態を制御し
にくく、一般に好ましくない。上記範囲の中で一
般式〔〕で示される重合性不飽和単量体の添加
量が80重量%以上である実施の例は本発明の特に
好ましい実施の態様の例を与える。 連続相および分散相はそれぞれ上記で特徴づけ
られた重合体〔A〕および重合体〔B〕から形成
される。しかしながらメタクリル樹脂素材を製造
する条件によつては、連続相を形成する重合体
〔A〕中に重合体〔B〕が極く少量存在したり、
あるいは分散相を形成する重合体〔B〕中に重合
体〔A〕が極く少量存在したり、さらに又分散相
を形成する重合体〔B〕中にさらに分散した形で
重合体〔A〕が存在することもあり得るが、その
ようなメタクリル樹脂素材も本発明の範囲から除
外されない。 メタクリル樹脂素材は、基本的には上記のよう
な連続相と分散相との2相から構成されるが、通
常のメタクリル樹脂材料に添加される種々の添加
剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の具体例
としては、着色に用いられる染料酸化防止剤、紫
外線吸収剤等の安定剤、難燃剤、および鋳型から
の樹脂ははく離を容易にするはく離剤等が挙げら
れる。 あるいは又、連続相、分散相を形成する重合体
に不溶で第3の相を形成する酸化チタン、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等
の通常の顔料、あるいはポリスチレン、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体のごとき光拡散剤
も添加剤の1種として挙げられる。一般に前記光
拡散剤を添加した光拡散板は、延伸成形を行なう
と、光線透過率が高くなり、光拡散性が悪くな
る。このような光拡散性樹脂材料中に、本発明に
おける重合体〔B〕からなる新しい分散相を形成
させた場合、メタクリル樹脂素材の光学特性には
何ら影響を与えないが、メタクリル樹脂成形品に
おいては表面艶消しとなり、光拡散性が悪くなる
のを防ぐことができる。このように本発明の表面
艶消し能を利用した、光学特性の延伸率依存性の
少ない新しいメタクリル樹脂素材も本発明の応用
の一例として挙げられる。 メタクリル樹脂素材の形態は延伸成形が可能な
限り、特に限定されるものではないが、板状品が
具体的な例として挙げられる。このとき樹脂板の
厚みは特に限定されるものではないが、一般には
0.2〜20mm、さらに1〜10mmのものが一般的であ
る。 続いてメタクリル樹脂素材を製造する方法につ
いて説明する。 メタクリル樹脂素材を製造する方法は、特に限
定されるものではないが、好ましい具体的方法と
して、あらかじめ分散相を形成する重合体〔B〕
を製造しておき、それを連続相となる重合体
〔A〕を形成するための重合性不飽和単量体又は
その部分重合物、あるいは重合性不飽和単量体混
合物、又はその部分重合物に溶解又は分散させ、
次にこの重合性組成物を、重合することにより、
重合体〔A〕よりなる連続相と重合体〔B〕より
なる分散相との2相からなるメタクリル樹脂素材
を製造する方法、さらに給体〔A〕と重合体
〔B〕を溶融混合する方法が挙げられる。 すなわち、前記一般式〔〕で示される重合性
不飽和単量体の重合体あるいは一般式〔〕で示
される重合性不飽和単量体を50重量%以上含有す
る重合性不飽和単量体混合物から得られた重合体
〔B〕0.1〜20重量%を連続相を形成する重合体
〔A〕となるメタクリル酸メチルあるいはメタク
リル酸メチルを80重量%以上含有する重合性不飽
和単量体混合物あるいはそれらの部分重合物80〜
99.9重量%中に溶解又は分散せしめ、ラジカル重
合開始剤の存在下に、通常は鋳型内において重合
することにより、重合体〔A〕から形成される連
続相と重合体〔B〕から形成される分散相の2相
から構成されるメタクリル樹脂素材を製造するこ
とができる。 上記方法の中で分散相を形成する重合体〔B〕
を製造する方法には、特に限定はなく、通常工業
的に行なわれる乳化重合、溶液重合、塊状重合も
採用出来るが、一般的には水性媒体中での懸濁重
合による方法が好ましい。この懸濁重合法を用い
ると、得られた重合物の取り扱いが容易であるこ
と、重合体〔B〕の連続相を形成する重合体
〔A〕となる重合性組成物への溶解或は分散が比
較的容易であることなどの利点がある。 メタクリル樹脂素材の連続相を形成する重合体
〔A〕に変成されるべき重合性組成物には、メタ
クリル酸メチル単独あるいはメタクリル酸メチル
を80重量%以上含有する重合性不飽和単量体混合
物及びこれらの部分重合物のいずれを用いてもよ
い。一般に生産性等を考慮した場合、部分重合物
を用いるほうが有利である。この重合性組成物の
部分重合物を得る方法としては、あらかじめ製造
した重合体を重合性不飽和単量体中に溶解する方
法も採用することもできるが、通常は重合性不飽
和単量体にラジカル重合開始剤を加え、得られた
組成物をその沸点に加熱することにより部分重合
物を得る方法が好ましい具体例として挙げられ
る。 分散相を形成する重合体〔B〕は連続相を形成
する重合体〔A〕となる重合性組成物に溶解又は
分散されるが、メタクリル樹脂成形品の艶消し表
面が光学的に均一であるようにするためには重合
体〔B〕は重合体〔A〕となる重合性組成物に均
一に溶解されることが好ましい。均一に溶解され
ているかどうかは、混合物の透明性により容易に
判断できる。混合物が透明か、かすかに濁つてい
る程度であればメタクリル樹脂成形品の艶消し表
面は一般に光学的に均一である。 重合体〔B〕を重合体〔A〕となる重合性組成
物に溶解もしくは分散させた混合物には、ラジカ
ル重合開始剤が添加され、所望の鋳型に流し込ま
れ、鋳型内で重合される。 重合開始剤の具体例としては、2,2′−アゾビ
ス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロ
ニトリル)等のアゾ系開始剤、あるいはベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
の有機過酸化物、あるいは又、酸化剤と還元剤と
を組み合わせたいわゆるレドツクス開始剤を挙げ
ることができる。 レドツクス開始剤を用いた場合、重合時に加熱
の必要のない場合もあるが、通常は鋳型に流し込
んだ後、40℃〜150℃に加熱して重合を行なわせ
る。特に第1段で50℃〜95℃に加熱し、引き続い
て第2段で100℃〜140℃に加熱して重合を完結さ
せることが好ましい。 又、重合時に用いられる鋳型の好ましい例とし
ては、周辺を軟質のガスケツトでシールされた2
枚の強化ガラス板および周辺を軟質のガスケツト
でシールされた2枚の対向して同一方向に同一速
度で進行する片面鏡面研磨されたエンドレスのス
テンレス鋼製のベルトを挙げることができる。 上記のごときメタクリル樹脂素材を製造する方
法の中で、分散相を形成する重合体〔B〕を重合
率15〜25重量%の連続相を形成する重合体〔A〕
となる重合性組成物に溶解ないし分散せしめ、ア
ゾ系ないし有機過酸化物系開始剤を添加し、これ
を周辺を軟質ガスケツトでシールされた2枚の対
向して同一方向に同一速度で進行する、片面鏡面
研磨されたエンドレスのステンレス鋼製のベルト
の間に、上流端から連続的に流し込み、加熱して
重合を完成させ、下流端から連続的に樹脂板を取
り出す方法が特に好ましい本発明の実施の態様と
して挙げられる。 次に上述のごとくして得られたメタクリル樹脂
素材から本発明の艶消し表面を有するメタクリル
樹脂成形品を得るためには、以上述べた製造方法
で得られたメタクリル樹脂素材を、該樹脂素材の
熱変形温度以上の温度で延伸成形させる。前記方
法で得られるメタクリル樹脂素材は連続相を形成
する重合体〔A〕の屈折率nAと、分散相を形成す
る重合体〔B〕の屈折率nBがnA/nB値で0.998≦
nB/nA≦1.002の範囲にあるため、得られるメタ
クリル樹脂素材は他の光拡散剤と併用しない場合
は透明な樹脂板となる。このメタクリル樹脂素材
を熱変形温度以上、通常は10℃以上高い温度で、
テンター法等による平面2軸延伸、平面1軸延
伸、あるいは曲面2軸延伸、曲面1軸延伸などで
延伸成形して表面艶消しされたメタクリル樹脂成
形品を得る。ここでいう熱変形温度とはASTM
D 648−45Tで測定されたたわみ温度を示す。
2軸延伸の具体例としてはフリーブロー成形、真
空成形、つき上げ成形など通常の成形方法が挙げ
られる。表面艶消して程度は延伸率({√0
−1}×100%で計算される値。d0は延伸成形前の
板厚を、dは延伸成形後の板厚を示す。)が、0
%から50%程度までは徐々に顕著になつていく
が、50%程度以上になると延伸率の変化に伴う表
面艶消しの程度は緩やかになる。 以下実施例をもとに本発明を説明する。 なお実施例中%は重量%を、部は重量部を意味
する。又、光沢度は東京電色製グロスメータを用
い、入射角60゜、反射角60゜で測定した。分散相と
なる重合体の極限粘度数は25℃のクロロホルム中
で測定した値であり、樹脂の全光線透過率はJIS
K 7105に基づいて測定した。 実施例 1 (1) メタクリル製シクロヘキシル−メタクリル酸
ターシヤリブチル共重合体〔分散相を形成する
重合体(B)〕の製造 撹拌機、温度検知体を付けたジヤケツト付50
オートクレーブに 単量体相メタクリル酸シクロヘキシル メタクリル酸ターシヤリブチル n−オクチルメルカプタン n−オクチルメルカプタン 2,2−アゾビス(イソブチロニトリル) 13Kg(65部
) 7Kg(35部) 0.4Kg(2部) 0.02Kg(0.1部) 分散媒脱イオン水 硫酸ナトリウム 分散安定剤 (メタクリル酸メチルとポタシウム (メタクリル酸メチルとポタシウム スルホプロピルメタクリレートの共重合体) 30
Kg(150部) 0.1Kg(0.5部) 0.004Kg(0.02部) を仕込み、200r.p.mで撹拌しながら窒素置換を20
分間行ない、次いで80℃の温水を循環させて重合
を行なう。重合発熱のピークを90分後に確認し、
釜内温度が循環水の温度より下がつたら、蒸気加
熱により115℃の温度に30分間保持し、重合を完
結させる。ジヤケツトに水を入れて内容物を冷却
し、得られた共重合体を洗浄後、60℃で乾燥を行
なつた。なおこのメタクリル酸シクロヘキシル−
メタクリル酸ターシヤリブチル共重合体の極限粘
度数は0.0082/gであつた。 (2) メタクリル樹脂素材の製造 常法に従つて、周辺を軟質ガスケツトでシー
ルした強化ガラスセルに、 メタクリル酸メチル部分重合物(重合体含有量
21%) 96部 (1)で得たメタクリル酸シクロヘキシル−メタク
リル酸ターシヤリブチル共重合体 4部 2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル) 0.05部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(はく離
剤) 0.001部 よりなる透明な組成物を流し込み、82℃に保つ
た水槽中に1時間放置する。その後120℃の熱
風循環炉中に2時間保ち重合を完結させる。こ
のようにして厚さ3mmの肉眼では、光学ムラの
認められない透明なメタクリル樹脂素材を得
た。なお樹脂素材のnB/nAは0.999、熱変形温
度は91℃であつた。 (3) 上記(2)で得られた3mm厚の透明メタクリル樹
脂素材を170℃で突き上げ成形を行ない美麗な
艶消し表面を有するメタクリル樹脂成形品を得
た。延伸成形前後の樹脂板の性質を表1に示
す。
成形品の製造方法に関する。更に詳しくはメタク
リル酸メチル単独又は80重量%以上のメタクリル
酸メチルを含有する重合性不飽和単量体混合物か
ら得られる重合体からなる連続相と、連続相を形
成する重合体と特定の屈折率の関係にあり、かつ
特定の組成からなる(メタ)アクリル酸(アクリ
ル酸又はメタアクリル酸の意、以下同様)エステ
ル単独、あるいは上記(メタ)アクリル酸エステ
ルの少なくとも1種を50重量%以上含有する重合
性不飽和単量体混合物から得られる重合体からな
る分散相とから構成されるメタクリル樹脂組成物
を熱変形温度以上の温度で延伸成形することによ
り得られる艶消し表面を有するメタクリル樹脂成
形品の製造方法に関する。 従来技術により、艶消し表面を有する樹脂成形
品を得る方法としては、(1)あらかじめ表面艶消し
のなされた鋳型に重合性不飽和単量体あるいは重
合性不飽和単量体の部分重合物を流し込み、その
表面を写し取る方法、(2)熱可塑性樹脂材料を、該
樹脂材料の熱変形温度以上の温度で表面艶消しの
なされた表面に圧着し、その表面を写し取る方
法、(3)樹脂表面にカーボランダム等の微細粒子を
接触させ、表面に損傷を与えることにより艶消し
表面を得る方法、(4)さらには簡便な方法として熱
可塑性樹脂表面に活性エネルギー線(低圧水銀
灯、カーボンアーク灯などによる紫外線)を照射
し、その後熱変形温度以上の温度で延伸成形する
ことにより艶消し表面を得るなどの方法がある。 しかしながら上記の方法は艶消し表面を得るた
めに、特別な工程が必要となり、製造工程が複雑
となる。 本発明の目的は、従来技術のような特別な工程
を必要としない、メタクリル樹脂組成物(以下、
単にメタクリル樹脂素材と呼ぶ)から艶消し表面
を有するメタクリル樹脂成形品(以下、単にメタ
クリル樹脂成形品と呼ぶ)を得ることにある。 本発明者らは、上記目的に対して鋭意研究した
結果、メタクリル酸メチル主構成単位とする重合
体からなる連続相と、本発明の特定の(メタ)ア
クリル酸エステルの重合体からなる分散相とから
構成されるメタクリル樹脂素材は延伸成形される
ことにより、美麗な艶消し表面をもつメタクリル
樹脂成形品が得られることを見出し、本発明を完
成した。 すなわち、本発明は、80〜99.9重量%の連続相
を形成する重合体〔A〕と、0.1〜20重量%の分
散相を形成する重合体〔B〕を含み、 前記重合体〔A〕がメタクリル酸メチル単独、
又は80重量%以上のメタクリル酸メチルを含有す
る重合性不飽和単量体混合物から得られた重合体
であり、 前記重合体〔B〕が下記の一般式〔〕 〔上式中、R1は水素原子又はメチル基を表わし、
R2は2以上の炭素原子数を有する炭化水素基又
はその誘導体を表わす〕で表わされる少なくとも
1種の重合性不飽和単量体、或は50重量%以上の
前記一般式〔〕で示される少なくとも1種の重
合性不飽和単量体を含有する重合性不飽和単量体
混合物から得られた重合体であり、 さらに、前記重合体〔A〕の屈折率nAと、前記
重合体〔B〕の屈折率nBとか下記関係式 0.998≦nB/nA≦1.002 を満足するメタクリル樹脂組成物を、熱変形温度
以上の温度で延伸成形させることを特徴とする艶
消し表面を有するメタクリル樹脂成形品の製造方
法にある。 なお、本発明において屈折率はナトリウムD線
に対して20℃で測定した値を採用する。 以下本発明をさらに説明する。 本発明においてメタクリル樹脂素材は、連続相
と分散相の2相とから構成され、連続相を形成す
る重合体〔A〕と分散相を形成する重合体〔B〕
の屈折率には特定の関係、すなわち重合体〔A〕
の屈折率nAと重合体〔B〕の屈折率nBの間にnB/
nAの値で0.998≦nB/nA≦1.002という関係がある。
このため本発明で与えられるメタクリル樹脂素材
は、酸化チタン、水酸化アルミニウム、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体等の光拡散剤を併
用しない場合、得られるメタクリル樹脂素材は透
明な板となる。(ここでいう透明とは、透過光を
肉眼で観察した場合、実質的に背景のぼけが観察
されないことをいう。) メタクリル樹脂素材のnB/nA値は0.998≦nB/
nA≦1.002の範囲にあるが、nB/nA値がnB/nA<
0.998あるいは1.002<nB/nAの範囲にあるものは、
得られるメタクリル樹脂素材の透明性が悪く、本
発明の目的を達成することができない。又、メタ
クリル樹脂素材は延伸成形することにより、美麗
な艶消し表面を有するメタクリル樹脂成形品を得
るため、分散相の連続相への分散は均一なことが
要求される。一般には肉眼で透過光を観察した時
に全光線透過率、光散乱特性等に局部的不均一が
認められない程度に、光学的に均一なことが望ま
しい。又、微視的にみた時の分散相の分散粒子の
大きさは特に限定はしないが好ましい範囲が存在
する。本発明の樹脂においては、分散粒子の形態
には特に制約がなく、分散粒子の半径が非常に小
さい場合、メタクリル樹脂成形品の表面艶消しの
程度が不十分となりやすく、逆に大きくした場合
は、メタクリル樹脂成形品の表面艶消し状態が悪
くなる傾向にあり好ましくない。本発明の分散相
を形成する個々の分散粒子の大きさは、得られる
メタクリル樹脂素材が透明であるため直接観察は
できないが、本発明におけるメタクリル樹脂素材
と同様の重合体から形成される連続相、および分
散相とから構成され、両者の重合体の屈折率の比
が本発明のメタクリル樹脂素材と異なる、先に出
願した光拡散性メタクリル樹脂に関する特許(特
願昭56−186115号)より推定すると、同一断面積
をもつ等価な球の半径に換算して0.1〜500ミクロ
ンであることが好ましく0.5〜100ミクロンである
ことがさらに好ましい。 本発明のメタクリル樹脂素材は、連続相を形成
する重合体〔A〕80〜99.9重量%と、分散相を形
成する重合体〔B〕0.1〜20重量%とから構成さ
れている。分散相を形成する重合体〔B〕が0.1
重量%に満たない場合、メタクリル樹脂成形品の
表面艶消しの度合が不十分であり、他方重合体
〔B〕が20重量%を越えた場合、得られる樹脂成
形品の表面艶消しの度合は十分であるが、メタク
リル樹脂素材あるいはメタクリル樹脂成形品の耐
候性、耐溶剤性、強度、耐熱性の低下を生じやす
く、一般に好ましくない。上記範囲の中で連続相
を形成する重合体〔A〕が90〜99.5重量%であ
り、分散相を形成する重合体〔B〕が0.5〜10重
量%であることがさらに好ましい。 本発明においてメタクリル樹脂素材の連続相を
形成する重合体〔A〕は、ポリメタクリル酸メチ
ル、あるいはメタクリル酸メチルを80重量%以上
含有する重合性不飽和単量体混合物から得られる
重合体〔A〕から形成される。メタクリル酸メチ
ルを80重量%以上含有する重合性不飽和単量体混
合物中に添加されるメタクリル酸メチルと共重合
しうる他の重合性不飽和単量体の具体例として
は、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸
と一価の飽和アルコールとのエステル、あるいは
(メタ)アクリル酸アリル等の(メタ)アクリル
酸と一価の不飽和アルコールとのエステル、ある
いはエチレングリコールとのエステル、あるいは
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル等の(メタ)アクリル酸と多価アルコ
ールとのエステル、あるいは(メタ)アクリル
酸、スチレン、スチレン誘導体が挙げられる。こ
れらの重合性不飽和単量体は20重量%以下の量で
添加される。メタクリル酸メチルの量が80重量%
未満であるものは得られるメタクリル樹脂素材お
よび成形品の強度、耐候性、耐熱性の低下が生じ
やすく、又原料コストの上昇を招きやすく好まし
くない。 上記メタクリル酸メチルと共重合する重合性不
飽和単量体の中で好ましいものとしては、(メタ)
アクリル酸と一価の飽和アルコールとのエステル
が挙げられる。さらにこの中でより好ましいもの
としては、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシルなどを具体例として
挙げることができる。 さらに、メタクリル酸メチルと共重合する他の
重合性不飽和単量体の添加量が10重量%以下であ
ることが本発明の好ましい実施の態様として挙げ
られる。 すなわち、メタクリル樹脂素材の連続相を形成
する重合体〔A〕の好ましい実施の態様として、
ポリメタクリル酸メチル及びメタクリル酸メチル
90重量%以上と、アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選ばれた
重合性不飽和単量体10重量%以下との混合物から
得られた重合体を挙げる事ができる。 メタクリル樹脂素材の分散相を形成する重合体
〔B〕は、連続相を形成する重合体〔A〕と、本
発明の範囲で規定された特定の屈折率を満足する
もので、前記一般式〔〕で示される重合性不飽
和単量体単独の重合体、あるいは一般式〔〕で
示される少なくとも1種の重合性不飽和単量体を
50重量%以上含有する重合性不飽和単量体混合物
から得られた重合体である。 一般式〔〕で示される重合性不飽和単量体の
代表的な具体例としては、下記の化合物を挙げる
ことができる。なお( )内は重合体の屈折率を
表わす。 メタクリル酸2,2,2−トリフルオロイソプロ
ピル (1.4185) メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル
(1.437) アクリル酸イソプロピル (1.456) アクリル酸2−エチルヘキシル (1.478) アクリル酸n−ブチル (1.466) メタクリル酸t−ブチル (1.467) アクリル酸エチル (1.4685) メタクリル酸イソプロピル (1.473) メタクリル酸モノフルオロエチル (1.478) メタクリル酸n−ヘキシル (1.481) メタクリル酸n−ブチル (1.483) メタクリル酸n−プロピル (1.484) メタクリル酸エチル (1.485) メタクリル酸2−メチルシクロヘキシル
(1.503) メタクリル酸シクロヘキシル (1.504) メタクリル酸2−クロロシクロヘキシル
(1.518) メタクリル酸2−シクロヘキシルシクロヘキシル
(1.518) メタクリル酸2−プロモエチル (1.543) メタクリル酸ベンジル (1.568) およびメタクリル酸イソブチル、アクリル酸n
−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸2−エチルヘキシル等を挙げることができ
る。 これらの一般式〔〕で示される重合性不飽和
単量体は、単独で用いても良いし、又2種以上を
適当に組み合わせて用いてもよい。 本発明の目的から見ると、分散相を形成する重
合体〔B〕に要求される性能は、連続相を形成す
る重合体〔A〕との屈折率の比が特定の範囲にあ
ること、および連続相中に好ましい状態で分散さ
せ得ることが第一義的なものであるが、本発明の
メタクリル樹脂素材を製造する観点からみると、
取り扱いの容易さの点で、重合体〔B〕が室温に
おいてガラス状態であることが好ましい。したが
つて本発明のメタクリル樹脂素材を得る好ましい
態様として、比較的Tgの高い重合体を与える単
量体として、メタクリル酸ターシヤリブチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジルの中から、屈折率を考
慮して適当に基軸になる化合物から選び、その1
種を用いたり、その2種以上を組み合わせて用い
たり、あるいはその1種以上に一般式〔〕で示
される他の化合物、或はその他の共重合可能な重
合体不飽和単量体を組合わせて重合又は共重合す
ることによつて、室温においてガラス状態であ
り、かつ所望の屈折率を有する重合体を製造し、
それを分散相を形成する重合体〔B〕として用い
ることが挙げられる。 メタクリ樹脂素材の分散相を形成する重合体
〔B〕として、一般式〔〕で示される重合性不
飽和単量体に他の重合性不飽和単量体を共重合さ
せた重合体を用いることができるがこの場合、前
記共重合可能な重合性不飽和単量体の具体例とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレ
ン誘導体、(メタ)アクリル酸メチル、あるいは
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価
アルコールとのエステルなどを挙げることができ
る。 これらの化合物の中で、スチレン、メタクリル
酸メチルを代表的な具体例として挙げることがで
きる。 これら一般式〔〕で示される化合物と共重合
可能な重合性不飽和単量体は、重合性不飽和単量
体混合物中に50重量%未満の量で添加される。一
般式〔〕で示される化合物の添加量が50重量%
未満になると、重合体〔A〕と重合体〔B〕との
屈折率の関係が本発明の範囲であつても、重合体
〔B〕の重合体〔A〕中への分散の状態を制御し
にくく、一般に好ましくない。上記範囲の中で一
般式〔〕で示される重合性不飽和単量体の添加
量が80重量%以上である実施の例は本発明の特に
好ましい実施の態様の例を与える。 連続相および分散相はそれぞれ上記で特徴づけ
られた重合体〔A〕および重合体〔B〕から形成
される。しかしながらメタクリル樹脂素材を製造
する条件によつては、連続相を形成する重合体
〔A〕中に重合体〔B〕が極く少量存在したり、
あるいは分散相を形成する重合体〔B〕中に重合
体〔A〕が極く少量存在したり、さらに又分散相
を形成する重合体〔B〕中にさらに分散した形で
重合体〔A〕が存在することもあり得るが、その
ようなメタクリル樹脂素材も本発明の範囲から除
外されない。 メタクリル樹脂素材は、基本的には上記のよう
な連続相と分散相との2相から構成されるが、通
常のメタクリル樹脂材料に添加される種々の添加
剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の具体例
としては、着色に用いられる染料酸化防止剤、紫
外線吸収剤等の安定剤、難燃剤、および鋳型から
の樹脂ははく離を容易にするはく離剤等が挙げら
れる。 あるいは又、連続相、分散相を形成する重合体
に不溶で第3の相を形成する酸化チタン、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等
の通常の顔料、あるいはポリスチレン、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体のごとき光拡散剤
も添加剤の1種として挙げられる。一般に前記光
拡散剤を添加した光拡散板は、延伸成形を行なう
と、光線透過率が高くなり、光拡散性が悪くな
る。このような光拡散性樹脂材料中に、本発明に
おける重合体〔B〕からなる新しい分散相を形成
させた場合、メタクリル樹脂素材の光学特性には
何ら影響を与えないが、メタクリル樹脂成形品に
おいては表面艶消しとなり、光拡散性が悪くなる
のを防ぐことができる。このように本発明の表面
艶消し能を利用した、光学特性の延伸率依存性の
少ない新しいメタクリル樹脂素材も本発明の応用
の一例として挙げられる。 メタクリル樹脂素材の形態は延伸成形が可能な
限り、特に限定されるものではないが、板状品が
具体的な例として挙げられる。このとき樹脂板の
厚みは特に限定されるものではないが、一般には
0.2〜20mm、さらに1〜10mmのものが一般的であ
る。 続いてメタクリル樹脂素材を製造する方法につ
いて説明する。 メタクリル樹脂素材を製造する方法は、特に限
定されるものではないが、好ましい具体的方法と
して、あらかじめ分散相を形成する重合体〔B〕
を製造しておき、それを連続相となる重合体
〔A〕を形成するための重合性不飽和単量体又は
その部分重合物、あるいは重合性不飽和単量体混
合物、又はその部分重合物に溶解又は分散させ、
次にこの重合性組成物を、重合することにより、
重合体〔A〕よりなる連続相と重合体〔B〕より
なる分散相との2相からなるメタクリル樹脂素材
を製造する方法、さらに給体〔A〕と重合体
〔B〕を溶融混合する方法が挙げられる。 すなわち、前記一般式〔〕で示される重合性
不飽和単量体の重合体あるいは一般式〔〕で示
される重合性不飽和単量体を50重量%以上含有す
る重合性不飽和単量体混合物から得られた重合体
〔B〕0.1〜20重量%を連続相を形成する重合体
〔A〕となるメタクリル酸メチルあるいはメタク
リル酸メチルを80重量%以上含有する重合性不飽
和単量体混合物あるいはそれらの部分重合物80〜
99.9重量%中に溶解又は分散せしめ、ラジカル重
合開始剤の存在下に、通常は鋳型内において重合
することにより、重合体〔A〕から形成される連
続相と重合体〔B〕から形成される分散相の2相
から構成されるメタクリル樹脂素材を製造するこ
とができる。 上記方法の中で分散相を形成する重合体〔B〕
を製造する方法には、特に限定はなく、通常工業
的に行なわれる乳化重合、溶液重合、塊状重合も
採用出来るが、一般的には水性媒体中での懸濁重
合による方法が好ましい。この懸濁重合法を用い
ると、得られた重合物の取り扱いが容易であるこ
と、重合体〔B〕の連続相を形成する重合体
〔A〕となる重合性組成物への溶解或は分散が比
較的容易であることなどの利点がある。 メタクリル樹脂素材の連続相を形成する重合体
〔A〕に変成されるべき重合性組成物には、メタ
クリル酸メチル単独あるいはメタクリル酸メチル
を80重量%以上含有する重合性不飽和単量体混合
物及びこれらの部分重合物のいずれを用いてもよ
い。一般に生産性等を考慮した場合、部分重合物
を用いるほうが有利である。この重合性組成物の
部分重合物を得る方法としては、あらかじめ製造
した重合体を重合性不飽和単量体中に溶解する方
法も採用することもできるが、通常は重合性不飽
和単量体にラジカル重合開始剤を加え、得られた
組成物をその沸点に加熱することにより部分重合
物を得る方法が好ましい具体例として挙げられ
る。 分散相を形成する重合体〔B〕は連続相を形成
する重合体〔A〕となる重合性組成物に溶解又は
分散されるが、メタクリル樹脂成形品の艶消し表
面が光学的に均一であるようにするためには重合
体〔B〕は重合体〔A〕となる重合性組成物に均
一に溶解されることが好ましい。均一に溶解され
ているかどうかは、混合物の透明性により容易に
判断できる。混合物が透明か、かすかに濁つてい
る程度であればメタクリル樹脂成形品の艶消し表
面は一般に光学的に均一である。 重合体〔B〕を重合体〔A〕となる重合性組成
物に溶解もしくは分散させた混合物には、ラジカ
ル重合開始剤が添加され、所望の鋳型に流し込ま
れ、鋳型内で重合される。 重合開始剤の具体例としては、2,2′−アゾビ
ス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロ
ニトリル)等のアゾ系開始剤、あるいはベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等
の有機過酸化物、あるいは又、酸化剤と還元剤と
を組み合わせたいわゆるレドツクス開始剤を挙げ
ることができる。 レドツクス開始剤を用いた場合、重合時に加熱
の必要のない場合もあるが、通常は鋳型に流し込
んだ後、40℃〜150℃に加熱して重合を行なわせ
る。特に第1段で50℃〜95℃に加熱し、引き続い
て第2段で100℃〜140℃に加熱して重合を完結さ
せることが好ましい。 又、重合時に用いられる鋳型の好ましい例とし
ては、周辺を軟質のガスケツトでシールされた2
枚の強化ガラス板および周辺を軟質のガスケツト
でシールされた2枚の対向して同一方向に同一速
度で進行する片面鏡面研磨されたエンドレスのス
テンレス鋼製のベルトを挙げることができる。 上記のごときメタクリル樹脂素材を製造する方
法の中で、分散相を形成する重合体〔B〕を重合
率15〜25重量%の連続相を形成する重合体〔A〕
となる重合性組成物に溶解ないし分散せしめ、ア
ゾ系ないし有機過酸化物系開始剤を添加し、これ
を周辺を軟質ガスケツトでシールされた2枚の対
向して同一方向に同一速度で進行する、片面鏡面
研磨されたエンドレスのステンレス鋼製のベルト
の間に、上流端から連続的に流し込み、加熱して
重合を完成させ、下流端から連続的に樹脂板を取
り出す方法が特に好ましい本発明の実施の態様と
して挙げられる。 次に上述のごとくして得られたメタクリル樹脂
素材から本発明の艶消し表面を有するメタクリル
樹脂成形品を得るためには、以上述べた製造方法
で得られたメタクリル樹脂素材を、該樹脂素材の
熱変形温度以上の温度で延伸成形させる。前記方
法で得られるメタクリル樹脂素材は連続相を形成
する重合体〔A〕の屈折率nAと、分散相を形成す
る重合体〔B〕の屈折率nBがnA/nB値で0.998≦
nB/nA≦1.002の範囲にあるため、得られるメタ
クリル樹脂素材は他の光拡散剤と併用しない場合
は透明な樹脂板となる。このメタクリル樹脂素材
を熱変形温度以上、通常は10℃以上高い温度で、
テンター法等による平面2軸延伸、平面1軸延
伸、あるいは曲面2軸延伸、曲面1軸延伸などで
延伸成形して表面艶消しされたメタクリル樹脂成
形品を得る。ここでいう熱変形温度とはASTM
D 648−45Tで測定されたたわみ温度を示す。
2軸延伸の具体例としてはフリーブロー成形、真
空成形、つき上げ成形など通常の成形方法が挙げ
られる。表面艶消して程度は延伸率({√0
−1}×100%で計算される値。d0は延伸成形前の
板厚を、dは延伸成形後の板厚を示す。)が、0
%から50%程度までは徐々に顕著になつていく
が、50%程度以上になると延伸率の変化に伴う表
面艶消しの程度は緩やかになる。 以下実施例をもとに本発明を説明する。 なお実施例中%は重量%を、部は重量部を意味
する。又、光沢度は東京電色製グロスメータを用
い、入射角60゜、反射角60゜で測定した。分散相と
なる重合体の極限粘度数は25℃のクロロホルム中
で測定した値であり、樹脂の全光線透過率はJIS
K 7105に基づいて測定した。 実施例 1 (1) メタクリル製シクロヘキシル−メタクリル酸
ターシヤリブチル共重合体〔分散相を形成する
重合体(B)〕の製造 撹拌機、温度検知体を付けたジヤケツト付50
オートクレーブに 単量体相メタクリル酸シクロヘキシル メタクリル酸ターシヤリブチル n−オクチルメルカプタン n−オクチルメルカプタン 2,2−アゾビス(イソブチロニトリル) 13Kg(65部
) 7Kg(35部) 0.4Kg(2部) 0.02Kg(0.1部) 分散媒脱イオン水 硫酸ナトリウム 分散安定剤 (メタクリル酸メチルとポタシウム (メタクリル酸メチルとポタシウム スルホプロピルメタクリレートの共重合体) 30
Kg(150部) 0.1Kg(0.5部) 0.004Kg(0.02部) を仕込み、200r.p.mで撹拌しながら窒素置換を20
分間行ない、次いで80℃の温水を循環させて重合
を行なう。重合発熱のピークを90分後に確認し、
釜内温度が循環水の温度より下がつたら、蒸気加
熱により115℃の温度に30分間保持し、重合を完
結させる。ジヤケツトに水を入れて内容物を冷却
し、得られた共重合体を洗浄後、60℃で乾燥を行
なつた。なおこのメタクリル酸シクロヘキシル−
メタクリル酸ターシヤリブチル共重合体の極限粘
度数は0.0082/gであつた。 (2) メタクリル樹脂素材の製造 常法に従つて、周辺を軟質ガスケツトでシー
ルした強化ガラスセルに、 メタクリル酸メチル部分重合物(重合体含有量
21%) 96部 (1)で得たメタクリル酸シクロヘキシル−メタク
リル酸ターシヤリブチル共重合体 4部 2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル) 0.05部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(はく離
剤) 0.001部 よりなる透明な組成物を流し込み、82℃に保つ
た水槽中に1時間放置する。その後120℃の熱
風循環炉中に2時間保ち重合を完結させる。こ
のようにして厚さ3mmの肉眼では、光学ムラの
認められない透明なメタクリル樹脂素材を得
た。なお樹脂素材のnB/nAは0.999、熱変形温
度は91℃であつた。 (3) 上記(2)で得られた3mm厚の透明メタクリル樹
脂素材を170℃で突き上げ成形を行ない美麗な
艶消し表面を有するメタクリル樹脂成形品を得
た。延伸成形前後の樹脂板の性質を表1に示
す。
【表】
実施例2〜6、比較例1
常法に従つて周辺を軟質ガスケツトでシールさ
れた2枚の対向して同一方向に同一速度で進行す
る片面鏡面研磨されたエンドレスのステンレス鋼
製ベルトの間に上流から連続的に メタクリル酸メチル部分重合物(重合体含有
量19%) 実施例1−(1)で得られた共重合体表2に示す量 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル) 0.05部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(はく離
剤) 0.001部 よりなる透明な組成物を注入し、82℃の温水シヤ
ワーゾーンを28分間で通過後、最高温度125℃迄
加熱される遠赤外線ヒーター加熱ゾーンおよび徐
冷ゾーンを14分間で通過させることにより下流よ
り連続的に厚さ3mmの肉眼で光学ムラの認められ
ない透明なメタクリル樹脂素材を得た。 得られた3mm厚のメタクリル樹脂素材を170℃
で延伸成形を行ない艶消し表面を有するメタクリ
ル樹脂成形品を得た。突き上げ成形前後の光学特
性を表2に示す。
れた2枚の対向して同一方向に同一速度で進行す
る片面鏡面研磨されたエンドレスのステンレス鋼
製ベルトの間に上流から連続的に メタクリル酸メチル部分重合物(重合体含有
量19%) 実施例1−(1)で得られた共重合体表2に示す量 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル) 0.05部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(はく離
剤) 0.001部 よりなる透明な組成物を注入し、82℃の温水シヤ
ワーゾーンを28分間で通過後、最高温度125℃迄
加熱される遠赤外線ヒーター加熱ゾーンおよび徐
冷ゾーンを14分間で通過させることにより下流よ
り連続的に厚さ3mmの肉眼で光学ムラの認められ
ない透明なメタクリル樹脂素材を得た。 得られた3mm厚のメタクリル樹脂素材を170℃
で延伸成形を行ない艶消し表面を有するメタクリ
ル樹脂成形品を得た。突き上げ成形前後の光学特
性を表2に示す。
【表】
実施例 7〜9
実施例1の(1)において、重合性不飽和単量体混
合物を表3の組成のものにした以外は、同様の操
作を繰り返し、分散相を形成する重合体〔B〕と
なる重合体を得た。さらに得られた共重合体を用
い、実施例1の(2)と同様の操作を繰り返して3mm
厚の透明なメタクリル樹脂素材を得、さらにこの
メタクリル樹脂素材を170℃に加熱、延伸成形す
ることにより、美麗な艶消し表面を有するメタク
リル樹脂成形品を得た。結果を表3に示す。
合物を表3の組成のものにした以外は、同様の操
作を繰り返し、分散相を形成する重合体〔B〕と
なる重合体を得た。さらに得られた共重合体を用
い、実施例1の(2)と同様の操作を繰り返して3mm
厚の透明なメタクリル樹脂素材を得、さらにこの
メタクリル樹脂素材を170℃に加熱、延伸成形す
ることにより、美麗な艶消し表面を有するメタク
リル樹脂成形品を得た。結果を表3に示す。
【表】
実施例 10
常法に従つて2枚の強化ガラスの間に
メタクリル酸メチル部分重合物(重合体含有量
6.5%) 95部 メタクリル酸シクロヘキシル−メタクリル酸 ターシヤリブチル共重合体 5部 (メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ターシヤ
リブチル仕込み重量比 65/35極限粘度数0.0082/g) 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル 0.025部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 酸化チタン(堺化学工業(株)製“TITAC R−
550”粒子径0.3〜0.5ミクロン) 0.9部 より成る組成物を注入し、65℃の水浴槽に5時間
浸漬し、ついで120℃の空気浴槽で2時間加熱し
て重合を完了させ厚さ3mmの鏡面光沢を有する白
色不透明メタクリル樹脂素材を得た。 得られたメタクリル樹脂素材の熱変形温度は
105℃であつた。このメタクリル樹脂素材を熱風
循環炉中で180℃に加熱した後、半球状にフリー
ブロー成形を行ない、美麗な艶消し表面を有する
メタクリル樹脂成形品を得た。 比較例 2 実施例10において、注入する組成物からメタク
リル酸シクロヘキシル−メタクリル酸ターシヤリ
ブチル共重合体を除いた以外は全く同様の操作を
繰り返し、熱変形温度105℃の白色不透明メタク
リル樹脂素材を得た。このメタクリル樹脂素材を
実施例10と同様に180℃に加熱した後、半球状に
フリーブロー成形したところ、表面は鏡面光沢を
保つたままのメタクリル樹脂成形品を得た。 比較例 3 2枚の強化ガラスとガスケツトで構成されたセ
ル中に、 メタクリル酸メチル−アクリル酸エチル部分重合
物(仕込み重量比98/2) 98部 ポリメタクリル酸ターシヤリブチル(極限粘度数
0.015/g) 2部 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル) 0.045部 ジ−オクチルスルホコハク酸ナトリウム(剥離
剤) 0.001部 よりなる組成物を注入し、実施例1と同様の手法
で重合を行ない、鏡面光沢を有する厚さ4mmの不
透明な樹脂板を得た。この樹脂板のnB/nAは
0.983であつた。この樹脂板を熱風循環炉中で150
℃に加熱した後、半球状にフリーブロー成形した
ところ、得られた成形品は不透明な光拡散性艶消
し板となつた。 比較例 4 ポリメタクリル酸メチル99部を連続相とし、メ
タクリル酸シクロヘキシル−メタクリル酸ベンジ
ル共重合体(仕込み重量比70/30)1部を分散相
とする樹脂板を実施例1と同様に作製した。この
樹脂板は不透明であり、nB/nAは1.021であつた。
この樹脂板を140℃にて延伸率81%の突き上げ成
形を行なつたところ、光沢度は100%から20%に
下がつた。
6.5%) 95部 メタクリル酸シクロヘキシル−メタクリル酸 ターシヤリブチル共重合体 5部 (メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸ターシヤ
リブチル仕込み重量比 65/35極限粘度数0.0082/g) 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル 0.025部 チヌビンP(チバ・ガイギー製紫外線吸収剤)
0.01部 酸化チタン(堺化学工業(株)製“TITAC R−
550”粒子径0.3〜0.5ミクロン) 0.9部 より成る組成物を注入し、65℃の水浴槽に5時間
浸漬し、ついで120℃の空気浴槽で2時間加熱し
て重合を完了させ厚さ3mmの鏡面光沢を有する白
色不透明メタクリル樹脂素材を得た。 得られたメタクリル樹脂素材の熱変形温度は
105℃であつた。このメタクリル樹脂素材を熱風
循環炉中で180℃に加熱した後、半球状にフリー
ブロー成形を行ない、美麗な艶消し表面を有する
メタクリル樹脂成形品を得た。 比較例 2 実施例10において、注入する組成物からメタク
リル酸シクロヘキシル−メタクリル酸ターシヤリ
ブチル共重合体を除いた以外は全く同様の操作を
繰り返し、熱変形温度105℃の白色不透明メタク
リル樹脂素材を得た。このメタクリル樹脂素材を
実施例10と同様に180℃に加熱した後、半球状に
フリーブロー成形したところ、表面は鏡面光沢を
保つたままのメタクリル樹脂成形品を得た。 比較例 3 2枚の強化ガラスとガスケツトで構成されたセ
ル中に、 メタクリル酸メチル−アクリル酸エチル部分重合
物(仕込み重量比98/2) 98部 ポリメタクリル酸ターシヤリブチル(極限粘度数
0.015/g) 2部 2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル) 0.045部 ジ−オクチルスルホコハク酸ナトリウム(剥離
剤) 0.001部 よりなる組成物を注入し、実施例1と同様の手法
で重合を行ない、鏡面光沢を有する厚さ4mmの不
透明な樹脂板を得た。この樹脂板のnB/nAは
0.983であつた。この樹脂板を熱風循環炉中で150
℃に加熱した後、半球状にフリーブロー成形した
ところ、得られた成形品は不透明な光拡散性艶消
し板となつた。 比較例 4 ポリメタクリル酸メチル99部を連続相とし、メ
タクリル酸シクロヘキシル−メタクリル酸ベンジ
ル共重合体(仕込み重量比70/30)1部を分散相
とする樹脂板を実施例1と同様に作製した。この
樹脂板は不透明であり、nB/nAは1.021であつた。
この樹脂板を140℃にて延伸率81%の突き上げ成
形を行なつたところ、光沢度は100%から20%に
下がつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 80〜99.9重量%の連続相を形成する重合体
〔A〕と、0.1〜20重量%の分散相を形成する重合
体〔B〕とを含み、 前記重合体〔A〕が、メタクリル酸メチル単
独、又は80重量%以上のメタクリル酸メチルを含
有する重合性不飽和単量体混合物から得られた重
合体であり、 前記重合体〔B〕が下記一般式〔〕 〔上式中、R1は水素原子又はメチル基を表わし、
R2は2以上の炭素原子数を有する炭化水素基又
はその誘導体を表わす〕で表わされる少なくとも
1種の重合性不飽和単量体、或は50重量%以上の
前記一般式〔〕で示される少なくとも1種の重
合性不飽和単量体を含有する重合性不飽和単量体
混合物から得られた重合体であり、 そして、前記重合体〔A〕の屈折率nAと、前
記重合体〔B〕の屈折率nBとが、下記関係式: 0.998≦nB/nA≦1.002 を満足するメタクリル樹脂組成物を、熱変形温度
以上の温度で延伸成形させることを特徴とする艶
消し表面を有するメタクリル樹脂成形品の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28111489A JPH02175126A (ja) | 1989-10-27 | 1989-10-27 | 艶消し表面を有する成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28111489A JPH02175126A (ja) | 1989-10-27 | 1989-10-27 | 艶消し表面を有する成形品の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57095524A Division JPS58213041A (ja) | 1982-06-03 | 1982-06-03 | 潜在的に表面艶消し能を有するメタクリル樹脂組成物およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02175126A JPH02175126A (ja) | 1990-07-06 |
| JPH0442180B2 true JPH0442180B2 (ja) | 1992-07-10 |
Family
ID=17634550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28111489A Granted JPH02175126A (ja) | 1989-10-27 | 1989-10-27 | 艶消し表面を有する成形品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02175126A (ja) |
-
1989
- 1989-10-27 JP JP28111489A patent/JPH02175126A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02175126A (ja) | 1990-07-06 |
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