JPH0444579B2 - - Google Patents
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- JPH0444579B2 JPH0444579B2 JP60153357A JP15335785A JPH0444579B2 JP H0444579 B2 JPH0444579 B2 JP H0444579B2 JP 60153357 A JP60153357 A JP 60153357A JP 15335785 A JP15335785 A JP 15335785A JP H0444579 B2 JPH0444579 B2 JP H0444579B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、液体噴射記録ヘツド、詳しくは、イ
ンク等の記録用液体の小滴を発生させ、それを紙
などの被記録材に付着させて記録を行なう液体噴
射記録方式に用いる記録用液体の小滴発生用の記
録ヘツドに関する。 〔従来の技術〕 インク等の記録用液体の小滴を発生させ、それ
を紙などの被記録材に付着させて記録を行なう液
体噴射記録方式は、記録時の騒音の発生が無視で
きる程度に極めて小さく、かつ高速記録が可能で
あり、しかも普通紙に定着などの特別な処理を必
要とせずに記録を行なうことのできる記録方式と
して注目され、最近種々のタイプのものが活発に
研究されている。 液体噴射記録方式に用いられる記録装置の記録
ヘツド部は、一般に、記録用液体を吐出するため
のオリフイス(液体吐出口)と、該オリフイスに
連通し、記録用液体を吐出するためのエネルギー
が記録用液体に作用する部分を有する液体通路
と、該液体通路に供給する記録用液体を貯留する
ための液室とを有して構成されている。 記録の際に、記録用液体を吐出するためのエネ
ルギーは、液体通路の一部を構成する記録用液体
に吐出エネルギーを作用させる部分(エネルギー
作用部)の所定の位置に配設された発熱素子、圧
電素子等の種々のタイプの吐出エネルギー発生素
子によつて発生されるものが多い。 このような構成の液体噴射記録ヘツドを製造す
る方法としては、例えば、ガラス、金属等の平板
に切削やエツチング等によつて、微細な溝を形成
し、更にこの溝を形成した平板に他の適当な板を
接合した液体通路を形成する工程を含む方法、あ
るいは例えば吐出エネルギー発生素子の配置され
た基板上に硬化した感光性樹脂の溝壁をフオトリ
ソグラフイー工程によつて形成して、基板上に液
体通路となる溝を設け、このようにして形成され
た溝付き板に、他の平板(覆い)を接合して液体
通路を形成する工程を含む方法が知られている
(例えば特開昭57−43876号)。 これらの液体噴射記録ヘツドの製造方法のなか
では、感光性樹脂を使用した後者の方法は、前者
の方法に対して、液体通路をより精度良く、かつ
歩留り良く微細加工でき、しかも量産化が容易で
あるので、品質が良く、より安価な液体噴射記録
ヘツドを提供することができるという利点を有し
ている。 このような記録ヘツドの製造に用いる感光性樹
脂としては、印刷版、プリント配線等におけるパ
ターン形成用として用いられてきたもの、あるい
はガラス、金属、セラミツクス等に用いる光硬化
型の塗料や接着剤として知られているものが用い
られており、また作業能率などの面からドライフ
イルムタイプの樹脂が主に利用されてきた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 感光性樹脂の硬化膜を用いた記録ヘツドにおい
ては、高度な特性、耐久性及び信頼性等の優れた
特性を得るために、記録ヘツドに用いる感光性樹
脂には、 (1) 特に、硬化膜としての基板との接着性に優れ
ている、 (2) 硬化した際の機械的強度及び耐久性等に優れ
ている、 (3) パターン露光を用いたパターンニングの際の
感度及び解像度に優れている などの特性を有していることが要求される。 ところが、これまでに知られている液体噴射記
録ヘツドの形成に用いられる感光性樹脂として
は、上記の要求特性を全て満足したものが見当た
らないのが現状である。 すなわち、記録ヘツド用の感光性樹脂として、
印刷版、プリント配線等におけるパターン形成用
として用いられているものは、感度及び解像度に
おいては優れているが、基板として用いられるガ
ラス、セラミツクス、プラスチツクフイルムなど
に対する接着性や密着性に劣り、しかも硬化した
際の機械的強度や耐久性が十分でない。そのた
め、記録ヘツドの製造段階において、または使用
にともなつて、例えば液体通路内の記録用液体の
流れを阻害したり、あるいは液滴吐出方向を不安
定にするなどして記憶特性を低下させる等、記録
ヘツドの信頼性を著しく損なう原因となる樹脂硬
化膜の変形や基板からの剥離、損傷などが起き易
いという欠点を有している。 一方、ガラス、金属、セラミツクス等に用いる
光硬化型の塗料や接着剤として知られているもの
は、これらの材質からなる基板に対する密着性や
接着性に優れ、かつ硬化した際に十分な機械的強
度や耐久性が得られるという利点を有しているも
のの、感度及び解像度に劣るために、より高強度
の露光装置や長時間の露光操作が必要とされ、ま
た、その特性上、解像度良く精密な高密度パター
ンを得ることができないために、特に微細な精密
加工が要求される記録ヘツド用としては向いてい
ないという問題点を有している。 本発明は、このような問題点に鑑みなされたも
のであり、前述したような諸要求特性を全て満足
した樹脂硬化膜からなる液体通路壁を有し、安価
で精密であり、信頼性が高く、耐久性に優れた液
体噴射記録ヘツドを提供することを目的とする。 本発明の他の目的は、液体通路が精度良くかつ
歩留り良く微細加工された構成を有した液体噴射
記録ヘツドを提供することにある。 本発明の他の目的は、マルチオリフイス化され
た場合にも信頼性が高く、耐久性に優れた液体噴
射記録ヘツドを提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的は以下の本発明によつて達成するこ
とができる。 本発明は、液体の吐出口に連通する液体通路
と、該液体通路内の液体を吐出させるためのエネ
ルギーを発生する吐出エネルギー発生素子とを有
し、前記液体通路の少なくとも一部が活性エネル
ギー線によつて硬化する樹脂組成物の硬化領域で
形成されて成る液体噴射記録ヘツドにおいて前記
樹脂組成物が () ガラス転移温度が50℃以上で、且つ重量平
均分子量が約3.0×104以上である線状高分子
と、 () 分子内にエポキシ基を1個以上有する化合
物の少なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂
と、 () 活性エネルギー線の照射によつてルイス酸
を発生する重合開始剤 とを有してなるものであることを特徴とする液体
噴射記録ヘツドである。 すなわち本発明の記録ヘツドは、基板と、少な
くとも液体通路となる溝を形成する樹脂硬化膜層
とを有してなり、記録ヘツドを構成する各部材の
耐久性及び各部材間での接着性に優れ、しかも樹
脂硬化膜層が精度良く微細加工されており、優れ
た記録特性を有し、信頼性も高く、使用に際して
の耐久性にも優れた記録ヘツドである。 以下、図面に従つて本発明の液体噴射記録ヘツ
ドを詳細に説明する。 第1図は本発明の液体噴射記録ヘツドの一例で
あり、第1図aはその主要部の斜視図、第1図b
は第1図aのC−C′線に添つた切断断面図であ
る。 この液体噴射記録ヘツドは、基本的に、基板1
と、該基板上に設けられ、所定の形状にパターン
ニングされた樹脂硬化膜3Hと、該樹脂硬化膜上
に積層された覆い7とを有してなり、これらの部
材によつて、記憶用液体を吐出するためのオリフ
イス9、該オリフイスに連通し、記録用液体を吐
出するためのエネルギーが記録液体に作用する部
分を有する液体通路6−2及び該液体通路に供給
する記録用液体を貯留するための液室6−1が形
成されている。更に、覆いに設けられた貫通孔8
には、記録ヘツド外部から液室6−1に記録用液
体を供給するための供給管10が接合されてい
る。尚、第1図aには、供給管10は省略してあ
る。 記録の際に、記録用液体を吐出するためのエネ
ルギーは、液体通路6−2の一部を構成する記録
用液体に吐出エネルギーを作用させる部分の所定
の位置に配設された発熱素子、圧電素子等の種々
のタイプの吐出エネルギー発生素子2に、これら
素子に接続してある配線(不図示)を介して吐出
信号を所望に応じて印加することにより発生され
る。 本発明の記録ヘツドを構成する基板1は、ガラ
ス、セラミツクス、プラスチツクあるいは金属等
からなり、発生素子2が所望の個数所定位置に配
設される。なお、第1図の例においては発生素子
が2個設けられているが、発熱素子の個数及び配
置は記録ヘツドの所定の構成に応じて適宜決定さ
れる。 また、覆い7は、ガラス、セラミツクス、プラ
スチツクあるいは金属等の平板からなり、融着あ
るいは接着剤を用いた接着方法により樹脂硬化膜
3H上に接合されており、また所定の位置に供給
管10を接続するための貫通孔8が設けられてい
る。 本発明の記録ヘツドにおいて、液体通路6−2
及び液室6−1の壁を構成する所定の形状にパタ
ーンニングされた樹脂硬化膜3Hは、基板1上
に、または覆い7上に設けた以下に説明する組成
の樹脂組成物からなる層をフオトリングラフイー
工程によつてパターンニングして得られたもので
ある。なお、該樹脂硬化膜3Hは、以下に説明す
る組成の樹脂組成物からなる覆いに一体化した、
パターンニングされたものであつても良い。 このような少なくとも液体通路となる部分を構
成するために基板上に設けられた樹脂硬化膜を形
成するために用いる樹脂組成物は、 () ガラス転移温度が50℃以上で、且つ重量平
均分子量が約3.0×104以上である線状高分子
と、 () 分子内にエポキシ基を1個以上有する化合
物の少なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂
と、 () 活性エネルギー線の照射によつてルイス酸
を発生する重合開始剤 とを必須成分として含有する活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物であり、特に硬化膜とした際にガ
ラス、プラスチツク、セラミツクス等からなる基
板に対して良好な接着性を有し、かつインク等の
記録用液体に対する耐性及び機械的強度にも優
れ、しかも活性エネルギー線によるパターニング
によつて精密で高解像度のパターンを形成するこ
とができるという液体噴射記録ヘツドの構成部材
として優れた特性を有するものである。更に、こ
の樹脂組成物は、ドライフイルムとして用いるこ
とができ、その際にも上記の優れた特性が発揮さ
れる。 以下、この発明の記録ヘツドの形成に用いる活
性エネルギー硬化型樹脂組成物の組成について詳
細に説明する。 この活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、例
えば該組成物をドライフイルムとして本発明の記
録ヘツドの形成に供する際に、該組成物を固形の
フイルム状で維持するための適性を与え、且つ硬
化形成されたパターンに優れた機械的強度を付与
するための()ガラス転移温度が50℃以上で、
且つ重量平均分子量が約3.0×104以上である線状
高分子を必須成分として含有する。 上記線状高分子のガラス転移温度およい重量平
均分子量が上記値い満たない場合には、例えばド
ライフイルムを製造する際に、プラスチツクフイ
ルム等の支持体上にフイルム状の固体樹脂層とし
て形成される該組成物が、保存中に徐々に流動し
てシワを発生したり、あるいは層厚の不均一化等
の現象を生じ、良好なドライフイルムを得ること
ができない。 このような線状高分子を具体的に示せば、例え
ばそのホモポリマーが比較的剛直な性状を有し、
上記のようなガラス転移温度を与え得るモノマー
(A)を主成分とし、必要に応じて第2の成分とし
て、例えば親水性を有し、本発明の組成物に更に
優れた密着性を付与し得る(B)水酸基含有アクリル
モノマー、(C)アミノもしくはアルキルアミノ基含
有アクリルモノマー、(D)カルボキシル基含有アク
リルもしくはビニルモノマー、(E)N−ビニルピロ
リドンもしくはその誘導体、(F)ビニルピリジンも
しくはその誘導体などのモノマーや、(G)活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物に高い凝集強度を与
え、その機械的強度を向上させ得る下記一般式 (ただし、R1は水素または炭素原子数が1〜3
のアルキル基、R2はその内部にエテル結合を有
してもよく、且つハロゲン原子で置換されてもよ
い2価の炭化水素基、R3は炭素原子数が3〜12
のアルキルもしくはフエニルアルキル基またはフ
エニル基を表わす。) で示されるモノマー等を40モル%以下の範囲で共
重合の成分として用いて得られる熱可塑性の共重
合高分子などが挙げられる。 成分(A)として用いられるモノマーを具体的に示
せば、メチルメタアクリレート、エチルメタアク
リレート、イソブチルメタアクリレート、t−ブ
チルメタアクリレートなどのアルキル基の炭素数
が1〜4のアルキルメタアクリレート、アクリロ
ニトリルおよびスチレンが挙げられる。これらモ
ノマーは、線状共重合高分子に上記のガラス転移
温度を付与するため、60モル%以上含有されるこ
とが好ましい。 第2の成分として用いられる上記(B)〜(G)のモノ
マーを具体的に示せば、(B)の水酸基含有アクリル
モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート(以下、(メタ)アクリレート
と記す場合、アクリレートおよびメタアクリレー
トの双方を含むこと意味するものとする。)、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレー
ト、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレー
ト、あるいは1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルとアクリル酸またはメタアクリル酸とのモノエ
ステルなどが挙げられ、商品名アロニツクス
M5700(東亜合成化学(株)製)、TONE M100(カプ
ロラクトンアクリレート、ユニオンカーバイド(株)
製)、ライトエステルHO−mpp(共栄社油脂化学
工業(株)製)、ライトエステルM−600A(2−ヒド
ロキシ−3−フエノキシプロピルアクリレートの
商品名、共栄社油脂化学工業(株)製)として知られ
ているものや、二価アルコール類、例えば1,10
−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビ
スフエノールAとエチレンオキシドまたはプロピ
レンオキシドとの付加反応物等と(メタ)アクリ
ル酸とのモノエステル等を使用することができ
る。 (C)のアミノもしくはアルキルアミノ基含有アク
リルモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジt−ブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。 (D)のカルボキシル基含有アクリルもしくはビニ
ルモノマーとしては(メタ)アクリル酸、フマー
ル酸、イタコン酸あるいは東亜合成化学(株)製品の
商品名アロニツクスM−5400、アロニツクスM−
5500等で知られるものが挙げられる。 (F)のビニルピリジンもしくはその誘導体として
は、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、
2−ビニル−6−メチルピリジン、4−ビニル−
1−メチルピリジン、2−ビニル−5−エチルピ
リジン及び4−(4−ピペニリノエチル)ピリジ
ン等が挙げることができる。 上記(B)〜(F)のモノマーは、その何れもが親水性
を有するものであり、本発明に用いる該活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物がガラス、セラミツク
ス、プラスチツクなどの支持体に接着する際に、
強化な密着性を付与するものである。 (G)の一般式で表わされるモノマーを具体的に
示せば、1分子中に水酸基を1個含有す(α−ア
ルキル)アクリル酸エステルにモノイソシアナー
ト化合物を反応させて成る、1分子中にウレタン
結合を1個以上有する(α−アルキル)アクリル
酸エステルが挙げられる。尚、一般式で表わさ
れるモノマーにおけるR2は、その内部にエーテ
ル結合を有してもよく、且つハロゲン原子で置換
されてもよい2価の任意の炭化水素基とすること
ができるが、好ましいR2としては、炭素原子数
が2〜12のハロゲン原子で置換されてもよいアル
キレン基、1,4−ビスメチレンシクロヘキサン
のような脂環式炭化水素基、ビスフエニルジメチ
ルメタンのような芳香環を含む炭化水素基等を挙
げることができる。 上記一般式で表わされるモノマーを製造する
に際し用いらえる1分子中に水酸基を少なくとも
1個含有する(メタ)アクリル酸エステルとして
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メ
タ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メ
タ)アクリレートあるいはライトエステルHO−
mpp(共栄社油脂化学工業(株)製)などが挙げられ
る。1分子中に水酸基を1個含有する(α−アル
キル)アクリル酸エステルとしては、上記以外に
(a)脂肪族または芳香族の二価アルコールと(メ
タ)アクリル酸とのエステルや(b)モノエポキシ化
合物の(メタ)アクリル酸エステルを同様に使用
することができる。 上記(a)に用いられる二価アルコールとしては、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,10−
デカンジオール、ネオペンチルクリコール、ビス
(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビス
フエノールAへのエチレンオキシドまたはプロピ
レンオキシドの2〜10モル付加反応物などが挙げ
られる。また、上記(b)に用いられるモノエポキシ
化合物としては、エポライトM−1230(商品名、
共栄社油脂化学工業(株)製)、フエニルグリシジル
エーテル、クレシルグリシジルエーテル、ブチル
グリシジルエーテル、オクチレンオキサイド、n
−ブチルフエノールグリシジンルエーテルなどが
挙げられる。 また、一般式で表わされるモノマーを製造す
るに際し用いられるモノイソシアナート化合物と
しては、炭素原子数が3〜12のアルキル基に1個
のイソシアナート基を付与してなるアルキルモノ
イソシアナート、およびフエニルイソシアナー
ト、クレジルモノイソシアナートなどが挙げられ
る。 一般式で表わされるモノマーは、50モル%迄
の範囲で線状共重合高分子に含有させることが好
ましい。含有量が50モル%を越えると、得られる
組成物の軟化点の低下が顕著になり、該組成物を
硬化して得られるパターンの表面硬度の低下や、
膨潤による耐薬品性の劣化等の問題を生じる。 本発明で用いる樹脂硬化膜形成用の該樹脂組成
物は、溶液状あるいは固形のフイルム状等、使用
目的に応じた種々の形状で提供することができる
が、ドライフイルムの態様で実用に供するのが扱
い易く、また膜厚の管理も容易であり、特に有利
である。もちろん、溶液状で用いることは一向に
差しつかえない。 以上、主として熱可塑性の線状高分子を用いる
場合を説明してきたが、本発明で用いる該活性エ
ネルギー線硬化型樹脂組成物には、熱架橋性ある
いは光架橋性を有する線状高分子を用いることも
できる。 熱架橋性の線状高分子は、例えば上記熱可塑性
の線状高分子に、下記一般式 (ただし、R4は水素または炭素原子数が1〜3
のアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、R5
は水素または炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基
を有してもよいアルキルもしくはアシル基を表わ
す。) で示されるような熱架橋性のモノマーを共重合の
第2成分として導入することにより得ることがで
きる。上記一般式で表わされるモノマーは、熱
架橋性であるばかりか、親水性も有しており、該
熱架橋性によつて本発明の組成物に構造材料とし
ての優れた性状、例えば耐熱性、耐薬品性、ある
いは機械的強度等を、また親水性によつて支持体
への優れた密着性を発揮させるものである。 上記一般式で示されるモノマーを具体的に示
せば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド
(以下、(メタ)アクリルアミドと記す場合、アク
リルアミドおよびメタアクリアミドの双方を含む
ことを意味するものとする。)N−プロポキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、β−ヒドロキシ
エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エ
トキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−アセト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、α−ヒドロ
キシメチル−N−メチロールアクリルアミド、α
−ヒドロキシエチル−N−ブトキシメチルアクリ
ルアミド、α−ヒドロキシプロピル−N−プロポ
キシメチルアクリルアミド、α−エチル−N−メ
チロールアクリルアミド、α−プロピル−N−メ
チロールアクリルアミド等のアクリルアミド誘導
体が挙げられる。 これら一般式で表わされるモノマーは、上記
の如く親水性はもとより加熱による縮合架橋性を
有しており、一般には100℃以上の温度で水分子
あるいはアルコールが脱離し架橋結合を形成して
硬化後に線状共重合体高分子自体にも網目構造を
形成させ、硬化して得られるパターンに優れた耐
薬品性および機械的強度を付与するものである。 線状高分子として熱硬化性を有するものを使用
する場合には、これら一般式で表わされるモノ
マーは、5〜30モル%が線状高分子に含有される
ことが好ましい。含有量が上記範囲内であると、
熱硬化に基づく十分な耐薬品性が付与される。こ
れに対して、含有量が3モル%を越えると、硬化
して得られるパターンが脆くなる等の問題を生じ
る。 上記一般式で表わされるモノマーの他、熱に
よつて開環し、架橋するモノマー、例えばグリシ
ジル(メタ)アクリレート等を適宜共重合の成分
として用いることによつて、上記一般式の場合
におけると同様の効果を得ることができる。 光架橋性の線状高分子は、例えば以下に例示す
るような方法によつて、光重合性の側鎖を線状高
分子に導入する等の方法によつて得ることができ
る。そのような方法を示せば、例えば (メタ)アクリル酸等に代表されるカルボキ
シル基含有モノマー、またはアミノ基もしくは
三級アミノ基含有モノマーを共重合させ、しか
る後にグリシジル(メタ)アクリレート等と反
応させる方法、 1分子内に1個のイソシアネート基と1個以
上のアクリルエステル基を持つポリイソシアネ
ートの部分ウレタン化合物と、枝鎖の水酸基、
アミノ基あるいはカルボキシル基とを反応させ
る方法、 枝鎖の水酸基にアクリル酸クロライドを反応
させる方法、 枝鎖の水酸基に酸無水物を反応させ、しかる
後にグリシジル(メタ)アクリレートを反応さ
せる方法、 枝鎖の水酸基と(F)に例示した縮合架橋性モノ
マーとを縮合させ、側鎖にアクリルアミド基を
残す方法、 枝鎖の水酸基にグリシジン(メタ)アクリレ
ートを反応させる方法、 等の方法が挙げられる。 本発明で用いられる該活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物に含有される線状高分子が熱架橋性で
ある場合には、活性エネルギー線の照射によりパ
ターンを形成した後に該樹脂組成物の加熱処理を
行なうことが好ましい。一方、該組成物に光重合
性の線状高分子を用いた場合にも、支持体の耐熱
性の面で許容され得る範囲内で加熱を行なうこと
は何ら問題はなく、むしろより好ましい結果を与
える。 本発明で用いる該活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物に含有することのできる線状高分子は、上
記の如く硬化性を有しないもの、光架橋性のも
の、および熱架橋性のものに大別されるが、何れ
にしても本発明で用いる該組成物の硬化工程(す
なわち、活性エネルギー線照射によるパターンの
形成および必要に応じて熱硬化)において、該組
成物に形態保持性を付与して精密なパターニング
を可能にするとともに、硬化して得られるパター
ンに対しては優れた密着性、耐薬品性ならびに高
い機械的強度を与えるものである。 本発明で用いる活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物に含有させる1分子内にエポキシ基を1個以
上含む化合物の1種以上からなるエポキシ樹脂
()とは、後述する重合開始材()の存在下
に本発明に用いる該組成物に活性エネルギー線に
よる高感度で十分な硬化性を発揮させ、これに加
えて、本発明の樹脂組成物を、ガラス、プラスチ
ツクス、セラミツクス等からなる各種支持体上に
液体状で塗布してからこれを硬化させて硬化膜と
して形成した際に、あるいはドライフイムルの形
で各種支持体上に接着して用いた該樹脂組成物か
らなる硬化膜に、より良好な支持体との密着性、
耐水性、耐薬品性、寸法安定性等を付与するため
の成分である。 このエポキシ樹脂()としては、1分子内に
エポキシ基を1個以上含む化合物の1種以上を用
いてなるエポキシ樹脂であれば、特に限定するこ
となく用いることができる。しかしながら、例え
ば記録ヘツドを形成した際に、この樹脂組成物を
硬化して得られる硬化膜の耐薬品性や機械的強
度、構造材料としての高い耐久性などを考慮した
り、あるいは該組成物の硬化膜からなる液体通路
となる溝を含むパターンを支持体上に形成する際
の作業性や、形成されるパターンの解像度などを
考慮すると、1分子内にエポキシ基を2個以上含
む化合物の1種以上からなるエポキシ樹脂を用い
ることが好ましい。 上記1分子内にエポキシ基を2個以上含むエポ
キシ樹脂としては、ビスフエノールA型、ノボラ
ツク型、脂環型に代表されるエポキシ樹脂、ある
いは、ビスフエノールS、ビスフエノールF、テ
トラヒドロキシフエニルメタンテトラグリシジル
エーテル、レゾルシノールジクリジジルエーテ
ル、グリセリントリグリシジンエーテル、ペンタ
エリスリトールトリグリシジルエーテル、イソシ
アヌール酸トリグリジルエーテルおよび下記一般
式 (ただし、Rはアルキル基またはオキシアルキル
基、R0は
ンク等の記録用液体の小滴を発生させ、それを紙
などの被記録材に付着させて記録を行なう液体噴
射記録方式に用いる記録用液体の小滴発生用の記
録ヘツドに関する。 〔従来の技術〕 インク等の記録用液体の小滴を発生させ、それ
を紙などの被記録材に付着させて記録を行なう液
体噴射記録方式は、記録時の騒音の発生が無視で
きる程度に極めて小さく、かつ高速記録が可能で
あり、しかも普通紙に定着などの特別な処理を必
要とせずに記録を行なうことのできる記録方式と
して注目され、最近種々のタイプのものが活発に
研究されている。 液体噴射記録方式に用いられる記録装置の記録
ヘツド部は、一般に、記録用液体を吐出するため
のオリフイス(液体吐出口)と、該オリフイスに
連通し、記録用液体を吐出するためのエネルギー
が記録用液体に作用する部分を有する液体通路
と、該液体通路に供給する記録用液体を貯留する
ための液室とを有して構成されている。 記録の際に、記録用液体を吐出するためのエネ
ルギーは、液体通路の一部を構成する記録用液体
に吐出エネルギーを作用させる部分(エネルギー
作用部)の所定の位置に配設された発熱素子、圧
電素子等の種々のタイプの吐出エネルギー発生素
子によつて発生されるものが多い。 このような構成の液体噴射記録ヘツドを製造す
る方法としては、例えば、ガラス、金属等の平板
に切削やエツチング等によつて、微細な溝を形成
し、更にこの溝を形成した平板に他の適当な板を
接合した液体通路を形成する工程を含む方法、あ
るいは例えば吐出エネルギー発生素子の配置され
た基板上に硬化した感光性樹脂の溝壁をフオトリ
ソグラフイー工程によつて形成して、基板上に液
体通路となる溝を設け、このようにして形成され
た溝付き板に、他の平板(覆い)を接合して液体
通路を形成する工程を含む方法が知られている
(例えば特開昭57−43876号)。 これらの液体噴射記録ヘツドの製造方法のなか
では、感光性樹脂を使用した後者の方法は、前者
の方法に対して、液体通路をより精度良く、かつ
歩留り良く微細加工でき、しかも量産化が容易で
あるので、品質が良く、より安価な液体噴射記録
ヘツドを提供することができるという利点を有し
ている。 このような記録ヘツドの製造に用いる感光性樹
脂としては、印刷版、プリント配線等におけるパ
ターン形成用として用いられてきたもの、あるい
はガラス、金属、セラミツクス等に用いる光硬化
型の塗料や接着剤として知られているものが用い
られており、また作業能率などの面からドライフ
イルムタイプの樹脂が主に利用されてきた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 感光性樹脂の硬化膜を用いた記録ヘツドにおい
ては、高度な特性、耐久性及び信頼性等の優れた
特性を得るために、記録ヘツドに用いる感光性樹
脂には、 (1) 特に、硬化膜としての基板との接着性に優れ
ている、 (2) 硬化した際の機械的強度及び耐久性等に優れ
ている、 (3) パターン露光を用いたパターンニングの際の
感度及び解像度に優れている などの特性を有していることが要求される。 ところが、これまでに知られている液体噴射記
録ヘツドの形成に用いられる感光性樹脂として
は、上記の要求特性を全て満足したものが見当た
らないのが現状である。 すなわち、記録ヘツド用の感光性樹脂として、
印刷版、プリント配線等におけるパターン形成用
として用いられているものは、感度及び解像度に
おいては優れているが、基板として用いられるガ
ラス、セラミツクス、プラスチツクフイルムなど
に対する接着性や密着性に劣り、しかも硬化した
際の機械的強度や耐久性が十分でない。そのた
め、記録ヘツドの製造段階において、または使用
にともなつて、例えば液体通路内の記録用液体の
流れを阻害したり、あるいは液滴吐出方向を不安
定にするなどして記憶特性を低下させる等、記録
ヘツドの信頼性を著しく損なう原因となる樹脂硬
化膜の変形や基板からの剥離、損傷などが起き易
いという欠点を有している。 一方、ガラス、金属、セラミツクス等に用いる
光硬化型の塗料や接着剤として知られているもの
は、これらの材質からなる基板に対する密着性や
接着性に優れ、かつ硬化した際に十分な機械的強
度や耐久性が得られるという利点を有しているも
のの、感度及び解像度に劣るために、より高強度
の露光装置や長時間の露光操作が必要とされ、ま
た、その特性上、解像度良く精密な高密度パター
ンを得ることができないために、特に微細な精密
加工が要求される記録ヘツド用としては向いてい
ないという問題点を有している。 本発明は、このような問題点に鑑みなされたも
のであり、前述したような諸要求特性を全て満足
した樹脂硬化膜からなる液体通路壁を有し、安価
で精密であり、信頼性が高く、耐久性に優れた液
体噴射記録ヘツドを提供することを目的とする。 本発明の他の目的は、液体通路が精度良くかつ
歩留り良く微細加工された構成を有した液体噴射
記録ヘツドを提供することにある。 本発明の他の目的は、マルチオリフイス化され
た場合にも信頼性が高く、耐久性に優れた液体噴
射記録ヘツドを提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的は以下の本発明によつて達成するこ
とができる。 本発明は、液体の吐出口に連通する液体通路
と、該液体通路内の液体を吐出させるためのエネ
ルギーを発生する吐出エネルギー発生素子とを有
し、前記液体通路の少なくとも一部が活性エネル
ギー線によつて硬化する樹脂組成物の硬化領域で
形成されて成る液体噴射記録ヘツドにおいて前記
樹脂組成物が () ガラス転移温度が50℃以上で、且つ重量平
均分子量が約3.0×104以上である線状高分子
と、 () 分子内にエポキシ基を1個以上有する化合
物の少なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂
と、 () 活性エネルギー線の照射によつてルイス酸
を発生する重合開始剤 とを有してなるものであることを特徴とする液体
噴射記録ヘツドである。 すなわち本発明の記録ヘツドは、基板と、少な
くとも液体通路となる溝を形成する樹脂硬化膜層
とを有してなり、記録ヘツドを構成する各部材の
耐久性及び各部材間での接着性に優れ、しかも樹
脂硬化膜層が精度良く微細加工されており、優れ
た記録特性を有し、信頼性も高く、使用に際して
の耐久性にも優れた記録ヘツドである。 以下、図面に従つて本発明の液体噴射記録ヘツ
ドを詳細に説明する。 第1図は本発明の液体噴射記録ヘツドの一例で
あり、第1図aはその主要部の斜視図、第1図b
は第1図aのC−C′線に添つた切断断面図であ
る。 この液体噴射記録ヘツドは、基本的に、基板1
と、該基板上に設けられ、所定の形状にパターン
ニングされた樹脂硬化膜3Hと、該樹脂硬化膜上
に積層された覆い7とを有してなり、これらの部
材によつて、記憶用液体を吐出するためのオリフ
イス9、該オリフイスに連通し、記録用液体を吐
出するためのエネルギーが記録液体に作用する部
分を有する液体通路6−2及び該液体通路に供給
する記録用液体を貯留するための液室6−1が形
成されている。更に、覆いに設けられた貫通孔8
には、記録ヘツド外部から液室6−1に記録用液
体を供給するための供給管10が接合されてい
る。尚、第1図aには、供給管10は省略してあ
る。 記録の際に、記録用液体を吐出するためのエネ
ルギーは、液体通路6−2の一部を構成する記録
用液体に吐出エネルギーを作用させる部分の所定
の位置に配設された発熱素子、圧電素子等の種々
のタイプの吐出エネルギー発生素子2に、これら
素子に接続してある配線(不図示)を介して吐出
信号を所望に応じて印加することにより発生され
る。 本発明の記録ヘツドを構成する基板1は、ガラ
ス、セラミツクス、プラスチツクあるいは金属等
からなり、発生素子2が所望の個数所定位置に配
設される。なお、第1図の例においては発生素子
が2個設けられているが、発熱素子の個数及び配
置は記録ヘツドの所定の構成に応じて適宜決定さ
れる。 また、覆い7は、ガラス、セラミツクス、プラ
スチツクあるいは金属等の平板からなり、融着あ
るいは接着剤を用いた接着方法により樹脂硬化膜
3H上に接合されており、また所定の位置に供給
管10を接続するための貫通孔8が設けられてい
る。 本発明の記録ヘツドにおいて、液体通路6−2
及び液室6−1の壁を構成する所定の形状にパタ
ーンニングされた樹脂硬化膜3Hは、基板1上
に、または覆い7上に設けた以下に説明する組成
の樹脂組成物からなる層をフオトリングラフイー
工程によつてパターンニングして得られたもので
ある。なお、該樹脂硬化膜3Hは、以下に説明す
る組成の樹脂組成物からなる覆いに一体化した、
パターンニングされたものであつても良い。 このような少なくとも液体通路となる部分を構
成するために基板上に設けられた樹脂硬化膜を形
成するために用いる樹脂組成物は、 () ガラス転移温度が50℃以上で、且つ重量平
均分子量が約3.0×104以上である線状高分子
と、 () 分子内にエポキシ基を1個以上有する化合
物の少なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂
と、 () 活性エネルギー線の照射によつてルイス酸
を発生する重合開始剤 とを必須成分として含有する活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物であり、特に硬化膜とした際にガ
ラス、プラスチツク、セラミツクス等からなる基
板に対して良好な接着性を有し、かつインク等の
記録用液体に対する耐性及び機械的強度にも優
れ、しかも活性エネルギー線によるパターニング
によつて精密で高解像度のパターンを形成するこ
とができるという液体噴射記録ヘツドの構成部材
として優れた特性を有するものである。更に、こ
の樹脂組成物は、ドライフイルムとして用いるこ
とができ、その際にも上記の優れた特性が発揮さ
れる。 以下、この発明の記録ヘツドの形成に用いる活
性エネルギー硬化型樹脂組成物の組成について詳
細に説明する。 この活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、例
えば該組成物をドライフイルムとして本発明の記
録ヘツドの形成に供する際に、該組成物を固形の
フイルム状で維持するための適性を与え、且つ硬
化形成されたパターンに優れた機械的強度を付与
するための()ガラス転移温度が50℃以上で、
且つ重量平均分子量が約3.0×104以上である線状
高分子を必須成分として含有する。 上記線状高分子のガラス転移温度およい重量平
均分子量が上記値い満たない場合には、例えばド
ライフイルムを製造する際に、プラスチツクフイ
ルム等の支持体上にフイルム状の固体樹脂層とし
て形成される該組成物が、保存中に徐々に流動し
てシワを発生したり、あるいは層厚の不均一化等
の現象を生じ、良好なドライフイルムを得ること
ができない。 このような線状高分子を具体的に示せば、例え
ばそのホモポリマーが比較的剛直な性状を有し、
上記のようなガラス転移温度を与え得るモノマー
(A)を主成分とし、必要に応じて第2の成分とし
て、例えば親水性を有し、本発明の組成物に更に
優れた密着性を付与し得る(B)水酸基含有アクリル
モノマー、(C)アミノもしくはアルキルアミノ基含
有アクリルモノマー、(D)カルボキシル基含有アク
リルもしくはビニルモノマー、(E)N−ビニルピロ
リドンもしくはその誘導体、(F)ビニルピリジンも
しくはその誘導体などのモノマーや、(G)活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物に高い凝集強度を与
え、その機械的強度を向上させ得る下記一般式 (ただし、R1は水素または炭素原子数が1〜3
のアルキル基、R2はその内部にエテル結合を有
してもよく、且つハロゲン原子で置換されてもよ
い2価の炭化水素基、R3は炭素原子数が3〜12
のアルキルもしくはフエニルアルキル基またはフ
エニル基を表わす。) で示されるモノマー等を40モル%以下の範囲で共
重合の成分として用いて得られる熱可塑性の共重
合高分子などが挙げられる。 成分(A)として用いられるモノマーを具体的に示
せば、メチルメタアクリレート、エチルメタアク
リレート、イソブチルメタアクリレート、t−ブ
チルメタアクリレートなどのアルキル基の炭素数
が1〜4のアルキルメタアクリレート、アクリロ
ニトリルおよびスチレンが挙げられる。これらモ
ノマーは、線状共重合高分子に上記のガラス転移
温度を付与するため、60モル%以上含有されるこ
とが好ましい。 第2の成分として用いられる上記(B)〜(G)のモノ
マーを具体的に示せば、(B)の水酸基含有アクリル
モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート(以下、(メタ)アクリレート
と記す場合、アクリレートおよびメタアクリレー
トの双方を含むこと意味するものとする。)、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレー
ト、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレー
ト、あるいは1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルとアクリル酸またはメタアクリル酸とのモノエ
ステルなどが挙げられ、商品名アロニツクス
M5700(東亜合成化学(株)製)、TONE M100(カプ
ロラクトンアクリレート、ユニオンカーバイド(株)
製)、ライトエステルHO−mpp(共栄社油脂化学
工業(株)製)、ライトエステルM−600A(2−ヒド
ロキシ−3−フエノキシプロピルアクリレートの
商品名、共栄社油脂化学工業(株)製)として知られ
ているものや、二価アルコール類、例えば1,10
−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビ
スフエノールAとエチレンオキシドまたはプロピ
レンオキシドとの付加反応物等と(メタ)アクリ
ル酸とのモノエステル等を使用することができ
る。 (C)のアミノもしくはアルキルアミノ基含有アク
リルモノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)ア
クリルアミド、N,N−ジt−ブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。 (D)のカルボキシル基含有アクリルもしくはビニ
ルモノマーとしては(メタ)アクリル酸、フマー
ル酸、イタコン酸あるいは東亜合成化学(株)製品の
商品名アロニツクスM−5400、アロニツクスM−
5500等で知られるものが挙げられる。 (F)のビニルピリジンもしくはその誘導体として
は、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、
2−ビニル−6−メチルピリジン、4−ビニル−
1−メチルピリジン、2−ビニル−5−エチルピ
リジン及び4−(4−ピペニリノエチル)ピリジ
ン等が挙げることができる。 上記(B)〜(F)のモノマーは、その何れもが親水性
を有するものであり、本発明に用いる該活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物がガラス、セラミツク
ス、プラスチツクなどの支持体に接着する際に、
強化な密着性を付与するものである。 (G)の一般式で表わされるモノマーを具体的に
示せば、1分子中に水酸基を1個含有す(α−ア
ルキル)アクリル酸エステルにモノイソシアナー
ト化合物を反応させて成る、1分子中にウレタン
結合を1個以上有する(α−アルキル)アクリル
酸エステルが挙げられる。尚、一般式で表わさ
れるモノマーにおけるR2は、その内部にエーテ
ル結合を有してもよく、且つハロゲン原子で置換
されてもよい2価の任意の炭化水素基とすること
ができるが、好ましいR2としては、炭素原子数
が2〜12のハロゲン原子で置換されてもよいアル
キレン基、1,4−ビスメチレンシクロヘキサン
のような脂環式炭化水素基、ビスフエニルジメチ
ルメタンのような芳香環を含む炭化水素基等を挙
げることができる。 上記一般式で表わされるモノマーを製造する
に際し用いらえる1分子中に水酸基を少なくとも
1個含有する(メタ)アクリル酸エステルとして
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メ
タ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メ
タ)アクリレートあるいはライトエステルHO−
mpp(共栄社油脂化学工業(株)製)などが挙げられ
る。1分子中に水酸基を1個含有する(α−アル
キル)アクリル酸エステルとしては、上記以外に
(a)脂肪族または芳香族の二価アルコールと(メ
タ)アクリル酸とのエステルや(b)モノエポキシ化
合物の(メタ)アクリル酸エステルを同様に使用
することができる。 上記(a)に用いられる二価アルコールとしては、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,10−
デカンジオール、ネオペンチルクリコール、ビス
(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビス
フエノールAへのエチレンオキシドまたはプロピ
レンオキシドの2〜10モル付加反応物などが挙げ
られる。また、上記(b)に用いられるモノエポキシ
化合物としては、エポライトM−1230(商品名、
共栄社油脂化学工業(株)製)、フエニルグリシジル
エーテル、クレシルグリシジルエーテル、ブチル
グリシジルエーテル、オクチレンオキサイド、n
−ブチルフエノールグリシジンルエーテルなどが
挙げられる。 また、一般式で表わされるモノマーを製造す
るに際し用いられるモノイソシアナート化合物と
しては、炭素原子数が3〜12のアルキル基に1個
のイソシアナート基を付与してなるアルキルモノ
イソシアナート、およびフエニルイソシアナー
ト、クレジルモノイソシアナートなどが挙げられ
る。 一般式で表わされるモノマーは、50モル%迄
の範囲で線状共重合高分子に含有させることが好
ましい。含有量が50モル%を越えると、得られる
組成物の軟化点の低下が顕著になり、該組成物を
硬化して得られるパターンの表面硬度の低下や、
膨潤による耐薬品性の劣化等の問題を生じる。 本発明で用いる樹脂硬化膜形成用の該樹脂組成
物は、溶液状あるいは固形のフイルム状等、使用
目的に応じた種々の形状で提供することができる
が、ドライフイルムの態様で実用に供するのが扱
い易く、また膜厚の管理も容易であり、特に有利
である。もちろん、溶液状で用いることは一向に
差しつかえない。 以上、主として熱可塑性の線状高分子を用いる
場合を説明してきたが、本発明で用いる該活性エ
ネルギー線硬化型樹脂組成物には、熱架橋性ある
いは光架橋性を有する線状高分子を用いることも
できる。 熱架橋性の線状高分子は、例えば上記熱可塑性
の線状高分子に、下記一般式 (ただし、R4は水素または炭素原子数が1〜3
のアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、R5
は水素または炭素原子数が1〜4のヒドロキシ基
を有してもよいアルキルもしくはアシル基を表わ
す。) で示されるような熱架橋性のモノマーを共重合の
第2成分として導入することにより得ることがで
きる。上記一般式で表わされるモノマーは、熱
架橋性であるばかりか、親水性も有しており、該
熱架橋性によつて本発明の組成物に構造材料とし
ての優れた性状、例えば耐熱性、耐薬品性、ある
いは機械的強度等を、また親水性によつて支持体
への優れた密着性を発揮させるものである。 上記一般式で示されるモノマーを具体的に示
せば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド
(以下、(メタ)アクリルアミドと記す場合、アク
リルアミドおよびメタアクリアミドの双方を含む
ことを意味するものとする。)N−プロポキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、β−ヒドロキシ
エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エ
トキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−アセト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、α−ヒドロ
キシメチル−N−メチロールアクリルアミド、α
−ヒドロキシエチル−N−ブトキシメチルアクリ
ルアミド、α−ヒドロキシプロピル−N−プロポ
キシメチルアクリルアミド、α−エチル−N−メ
チロールアクリルアミド、α−プロピル−N−メ
チロールアクリルアミド等のアクリルアミド誘導
体が挙げられる。 これら一般式で表わされるモノマーは、上記
の如く親水性はもとより加熱による縮合架橋性を
有しており、一般には100℃以上の温度で水分子
あるいはアルコールが脱離し架橋結合を形成して
硬化後に線状共重合体高分子自体にも網目構造を
形成させ、硬化して得られるパターンに優れた耐
薬品性および機械的強度を付与するものである。 線状高分子として熱硬化性を有するものを使用
する場合には、これら一般式で表わされるモノ
マーは、5〜30モル%が線状高分子に含有される
ことが好ましい。含有量が上記範囲内であると、
熱硬化に基づく十分な耐薬品性が付与される。こ
れに対して、含有量が3モル%を越えると、硬化
して得られるパターンが脆くなる等の問題を生じ
る。 上記一般式で表わされるモノマーの他、熱に
よつて開環し、架橋するモノマー、例えばグリシ
ジル(メタ)アクリレート等を適宜共重合の成分
として用いることによつて、上記一般式の場合
におけると同様の効果を得ることができる。 光架橋性の線状高分子は、例えば以下に例示す
るような方法によつて、光重合性の側鎖を線状高
分子に導入する等の方法によつて得ることができ
る。そのような方法を示せば、例えば (メタ)アクリル酸等に代表されるカルボキ
シル基含有モノマー、またはアミノ基もしくは
三級アミノ基含有モノマーを共重合させ、しか
る後にグリシジル(メタ)アクリレート等と反
応させる方法、 1分子内に1個のイソシアネート基と1個以
上のアクリルエステル基を持つポリイソシアネ
ートの部分ウレタン化合物と、枝鎖の水酸基、
アミノ基あるいはカルボキシル基とを反応させ
る方法、 枝鎖の水酸基にアクリル酸クロライドを反応
させる方法、 枝鎖の水酸基に酸無水物を反応させ、しかる
後にグリシジル(メタ)アクリレートを反応さ
せる方法、 枝鎖の水酸基と(F)に例示した縮合架橋性モノ
マーとを縮合させ、側鎖にアクリルアミド基を
残す方法、 枝鎖の水酸基にグリシジン(メタ)アクリレ
ートを反応させる方法、 等の方法が挙げられる。 本発明で用いられる該活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物に含有される線状高分子が熱架橋性で
ある場合には、活性エネルギー線の照射によりパ
ターンを形成した後に該樹脂組成物の加熱処理を
行なうことが好ましい。一方、該組成物に光重合
性の線状高分子を用いた場合にも、支持体の耐熱
性の面で許容され得る範囲内で加熱を行なうこと
は何ら問題はなく、むしろより好ましい結果を与
える。 本発明で用いる該活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物に含有することのできる線状高分子は、上
記の如く硬化性を有しないもの、光架橋性のも
の、および熱架橋性のものに大別されるが、何れ
にしても本発明で用いる該組成物の硬化工程(す
なわち、活性エネルギー線照射によるパターンの
形成および必要に応じて熱硬化)において、該組
成物に形態保持性を付与して精密なパターニング
を可能にするとともに、硬化して得られるパター
ンに対しては優れた密着性、耐薬品性ならびに高
い機械的強度を与えるものである。 本発明で用いる活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物に含有させる1分子内にエポキシ基を1個以
上含む化合物の1種以上からなるエポキシ樹脂
()とは、後述する重合開始材()の存在下
に本発明に用いる該組成物に活性エネルギー線に
よる高感度で十分な硬化性を発揮させ、これに加
えて、本発明の樹脂組成物を、ガラス、プラスチ
ツクス、セラミツクス等からなる各種支持体上に
液体状で塗布してからこれを硬化させて硬化膜と
して形成した際に、あるいはドライフイムルの形
で各種支持体上に接着して用いた該樹脂組成物か
らなる硬化膜に、より良好な支持体との密着性、
耐水性、耐薬品性、寸法安定性等を付与するため
の成分である。 このエポキシ樹脂()としては、1分子内に
エポキシ基を1個以上含む化合物の1種以上を用
いてなるエポキシ樹脂であれば、特に限定するこ
となく用いることができる。しかしながら、例え
ば記録ヘツドを形成した際に、この樹脂組成物を
硬化して得られる硬化膜の耐薬品性や機械的強
度、構造材料としての高い耐久性などを考慮した
り、あるいは該組成物の硬化膜からなる液体通路
となる溝を含むパターンを支持体上に形成する際
の作業性や、形成されるパターンの解像度などを
考慮すると、1分子内にエポキシ基を2個以上含
む化合物の1種以上からなるエポキシ樹脂を用い
ることが好ましい。 上記1分子内にエポキシ基を2個以上含むエポ
キシ樹脂としては、ビスフエノールA型、ノボラ
ツク型、脂環型に代表されるエポキシ樹脂、ある
いは、ビスフエノールS、ビスフエノールF、テ
トラヒドロキシフエニルメタンテトラグリシジル
エーテル、レゾルシノールジクリジジルエーテ
ル、グリセリントリグリシジンエーテル、ペンタ
エリスリトールトリグリシジルエーテル、イソシ
アヌール酸トリグリジルエーテルおよび下記一般
式 (ただし、Rはアルキル基またはオキシアルキル
基、R0は
【式】
本発明の液体噴射記録ヘツドは、該ヘツドの構
成部材である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
として、該組成物に必須成分として含有されたエ
ポキシ樹脂()とルイス酸を発生する重合開始
剤()とによつて主に付与されたパターン形成
材料としての活性エネルギー線に対する非常に優
れた感度と解像度を有するものを用いたものであ
り、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用い
ることによつて、寸法精度に優れた液体噴射記録
ヘツドを歩留り良く得ることが可能になつた。 また、本発明に用いる樹脂硬化膜形成用の活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物は、必須成分とし
ての線状高分子()及びエポキシ樹脂()の
特性が有効に活されており、すなわち本発明の樹
脂組成物は、主に、線状高分子()によつて付
与される優れた支持体との密着性及び機械的強度
に加えて、主に、エポキシ樹脂()によつて付
与される優れた耐薬品性及び寸法安定性とを有し
ており、該組成物を用いることによつて長期の耐
久性を有する記録ヘツドを得ることも可能になつ
た。 更に、硬化性を有する線状高分子を用いた活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用した場合に
は、上記密着性、機械的強度あるいは耐薬品性に
更に優れた液体噴射記録ヘツドを得ることが可能
である。 〔実施例〕 以下、合成例および実施例により本発明を更に
詳細に説明する。 合成例 1 メチルメタクリレートとブチルカルバミルエチ
ルメタアククリレートとブトキシメチルアクリル
アミド(=80/10/10モル比)とをトルエン中で
溶液重合し、重量平均分子量1.4×105、ガラス転
移温度75℃の熱架橋性を有する線状高分子化合物
(これをLP−2とする)を得た。 このLP−2を用い、下記組成の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を調製した。 LP−2 100重量部 エピコート1001 *4 60〃 エピクロンN−730 *5 40 〃 セロキサイド2021 50 〃 トリフエニルスルホニウム 〃 テトラフルオロボレート 12 〃 クリスタルバイオレツト 0.5 〃 メチルイソブチルケトン 200 〃 トルエン 100 〃 *4:油化シエルエポキシ(株)製のビスフエノール
Aタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、450〜500 *5:大日本インキ化学工業(株)製のフエノールノ
ボラツクタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、170〜190 この組成物を厚さ16μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルム(ルミラーTタイプ)に乾燥後
の厚さが75μmとなるようにバーコーターで塗布
して、100℃、10分間乾燥させて、ドライフイル
ムタイプの上記の組成の活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物層を有するフイルムを形成し、以後の
本発明の記録ヘツドの形成に用いた。 合成例 2 メチルメタクリレートとアクリル酸と2−ヒド
ロキシエチルメタアクリレート(=70/10/10/
20モル比)とをトルエン中で溶液重合し共重合体
を得た。次にこの共重合体中のカルボキシル基に
対して当量のグリシジルメタアクリレートを添加
し触媒としてのトリエチルベンジルアンモニウム
クロライドを用い80℃で反応させ重量平均分子量
1.1×105、ガラス転移温度96℃の光架橋性を有す
る線状高分子化合物(これをLP−3とする)を
得た。 このLP−3を用い、下記組成の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を調製した。 LP−3 100重量部 エピクロン830 *6 60 〃 エピコート152 *7 60 〃 セロキサイド2021 50 〃 ジフエニルヨードニウム テトラフルオロボレート 12 〃 クリスタルバイオレツト 0.5 〃 メチルイソブチルケトン 200 〃 トルエン 100 〃 *6:大日本インキ化学工業(株)製のビスフエノー
ルFタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、170〜190 *7:油化シエルエポキシ(株)製のクレゾールノボ
ラツクタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、172〜179 この組成物16μmのポリエチレンテレフタレー
トフイルム(ルミラーTタイプ)に乾燥後の厚さ
が75μmとなるようにバーコーターで塗布した。
その上に25μmのポリエチレンフイルムを加圧ラ
ミネートすることにより塗膜を保護し、ドライフ
イルムタイプの上記の組成の活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物層を有するフイルムを形成し、以
後の本発明の記録ヘツドの形成に用いた。 実施例 1 合成例1で製造したドライフイルムを用い、先
に明細書中で説明した第1図〜第6図の工程に従
つて、吐出エネルギー発生素子として発熱素子
[ハフニウムボライド(HfB2)]10個のオフリフ
イス(オリフイス寸法;75μm×50μm、ピツチ
0.125mm)を有するオンデマンド型液体噴射記録
ヘツドの作成を以下のようにして実施した。尚、
記録ヘツドは、同形状のものを各30個宛試作し
た。 まず、シリコンからなる基板上に発熱素子の複
数を所定の位置に配設し、これらに記録信号印加
用電極を接続した。 次に、発熱素子が配設された基板面上に保護膜
としてのSiO2層(厚さ1.0μm)を設け、保護層の
表面を清浄化すると共に乾燥させた後、保護層に
重ねて、80°に加温された合成例1で得たフイル
ムを、ホツトロール式ラミネータ(商品名HRL
−24、デユポン(株)社製)を用い、ロール温度80
℃、1m/minの速度、1Kg/cm2の加圧条件下で
ラミネートした。なお、この状態で、基板上にラ
ミネートされた活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物からなる層上には、ポリエチレンテレフタレー
トフイルムが積層されている。 続いて、基板面上に設けたドライフイルム上
に、液体通路及び液室の形状に対応したパターン
を有するフオトマスクを重ね合わせ、最終的に形
成される液体通路中に上記素子が設けられるよう
に位置合せを行なつた後、このフオトマスクの上
部から照射表面において254nm近傍の照度が34
mW/cm2になるような高圧水銀灯を用いて50秒間
露光した。 露光後、パターン露光された活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物からなる層(ドライフイルム)
上からポリエチレンテレフタレートフイルムを剥
がし、露光済みのドライフイルムを、1,1,1
−トリクロルエタン/ブチルスロソルブ(=70/
30重量比)混合液を用いて35℃にて、60秒間のス
プレー方式によつて現像処理し、ドライフイルム
の未重合(未硬化)部分を基板上から溶解除去し
て、基板上に残存した硬化ドライフイルム膜によ
つて最終的に液体通路及び液室となる溝を形成し
た。 現像処理を終了した後、基板上の硬化ドライフ
イルム膜を、80℃で10分間、加熱乾燥し、続いて
10J/cm2の後露光を実施してから、さらに約150℃
で60分間これを加熱し樹脂成分を充分硬化させ
た。 このようにして、硬化ドライフイルム膜によつ
て液体通路及び液室となる溝を基板上に形成した
後、形成した溝の覆いとなるソーダガラスからな
る貫通孔の設けられた平板にエポキシ系樹脂接着
剤を厚さ3μmにスピンコートした後、予備加熱
してBステージ化させ、これを硬化したドライフ
イルム上に貼り合わせ、更に、接着剤を本硬化さ
せて接着固定し、接合体を形成した。 続いて、接合体の液体通路の下流側、すなわち
貼出エネルギー発生素子の設置位置から下流側へ
0.150mmのところを液体通路に対して垂直に、市
販のダイシング・ソー(商品名;DAD2H/6
型、DISCO社製)を用いて切削し、記録用液体
を吐出するためのオリフイスを形成した。 最後に、切削面を洗浄したのち乾燥させ、更
に、切削面を研磨して平滑化し、貫通孔に記録用
液体の供給管を取付けて液体噴射記録ヘツドを完
成した。得られた記録ヘツドは、何れもマスクパ
ターンを忠実に再現した液体通路及び液室を有す
る寸法精度に優れたものであつた。ちなみに、オ
リフイス寸法は、50±5μm、オリフイスピツチ
は、125±5μmの範囲にあつた。 このようにして試作した記録ヘツドの品質及び
長期使用に際しての耐久性を以下のようにして試
験した。 まず、得られた記録ヘツドについて、次の各組
成からなる記録用液体中に、60℃で1000時間浸漬
処理(記録ヘツドの長期使用時に匹敵する環境条
件)する耐久試験を実施した。 記録用液体成分 (1) H2O/ジエチレングリコール/ポリエチレ
ングリコール#200/1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン/C.I.ダイレクトブルー
86*1/エマルゲン931*3/PVP K−30*4 (=62/15/15/5/3/0.1/0.1重量部)
PH=8.0 (2) H2O/エチレングリコール/ジエチレング
リコール/ポリエチレングリコール#300/N
−メチル−2−ピロリドン/C.I.フードブラツ
ク2*2/エマルゲン931*3 (=55/10/20/5/5/5/0.2重量部)
PH=9.0 (3) H2O/ジエチレングリコール/グリセリ
ン/トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル/C.I.ダイレクトブルー86*1/PVP K−
30*4 (=72/5/5/15/3/0.1重量部)PH=
7.0 (4) H2O/エチレングリコール/ジエチレング
リコール/ポリエチレングリコール#300/ポ
リエチレングリコール#400/N−メチル−2
−ピロリドン/C.I.フードブラツク2*2 (=65/10/10/5/5/2/3重量部)PH
=10.0 尚、(注)*1〜*2は、水溶性染料であり、PHの調整
には、カセイソーダを用いた。*3は商品名であり、
花王石鹸(株)社製のポリオキシエチレンノニルフエ
ニルエーテル、*4は商品名であり米国GAF社製の
ポリビニルピロリドンである。 耐久試験後、該試験を実施した各ヘツドにつき
基板及び覆いと硬化ドライフイルム膜の接合状態
を観察した結果、すべての記録ヘツドにおいて剥
離や損傷は全く認められず、良好な密着性を示し
ていた。 次いでこれと別に、得られた記録ヘツドの10個
について、各ヘツドを記録装置に取付け、前記の
記録用液体を用いて108パルスの記録信号を14時
間連続的に記録ヘツドに印加して印字を行なう印
字試験を実施した。何れの記録ヘツドに関して
も、印字開始直後と14時間経過後において、記録
用液体の吐出性能及び印字状態共に性能の低下が
殆ど認められず、耐久性に優れた記録ヘツドであ
つた。 実施例 2 合成例2で製造したドライフイルムを用い、ド
ライフイルムの基板上へのラミネートを、該ドラ
イフイルムに積層してあるポリエチレンフイルム
を剥がしながら行ない、パターン露光を照射表面
での照度が8mW/cm2のデイープUVランプを用
いた半導体用露光光源(PLA−501、キヤノン(株)
製)によつて、150秒間露光することによつて実
施し、かつ露光済みのドライフイルムの現像をポ
リエチレンテレフタレートフイルムを剥がしてか
ら1,1,1−トリクロルエタン/エタノール
(=70/30重量比)の混合液を用い35℃にて60秒
間のスプレー方式によつて実施する以外は実施例
1と同様にして液体噴射記録ヘツドの作成を実施
した。 更に作成した記録ヘツドのそれぞれについて実
施例1と同様の耐久試験及び印字試験を行なつ
た。 耐久試験後、該試験を実施した各ヘツドにつき
基板及び覆いと硬化ドライフイルム膜の接合状態
を観察した結果、すべての記録ヘツドにおいて剥
離や損傷は全く認められず、良好な密着性を示し
ていた。 また、印字試験においても、何れも記録ヘツド
に関しても、印字開始直後と14時間経過後に、記
録用液体の吐出性能及び印字状態共に性能の低下
は殆ど認めらず、何れの記録ヘツドも耐久性に優
れたものであつた。 比較例 膜厚75μmの市販のドライフイルムVacrel(ド
ライフイルムソルダーマスクの商品名、デユポン
ド・ネモアース(株)製)、および膜厚50μmの市販
のドライフイルムPhotec SR−3000(商品名、日
立化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同
様にして、記録ヘツドを作成した。 これらの記録ヘツドについて、実施例1と同様
の耐久性試験を実施した。 耐久性試験の経過中、ドライフイルムとして
Vacrelを用いた場合は、100時間で(2)および(4)の
記録用液体で剥離が認められた。また、300時間
で、(1)および(3)の記録用液体で剥離が認められ
た。 一方、ドライフイルムとしてPhotec SP−3000
を用いた場合は、(1)〜(4)の各記録用液体で300時
間で剥離が認められた。 印字試験例 実施例1、2および比較例で作成したヘツド
(各々10個ずつ)に先に(4)として挙げた組成の記
録液を充填し印字試験を行なつた。次に、記録液
が充填された状態の各ヘツドを温度80℃、湿度90
%の条件下で200時間保存後、先に行なつたのと
同様の印字試験を行なつた。その結果、実施例で
得られたヘツドのいずれも保存の前後で良好な印
字が得られたのに対し、比較例のヘツドのいずれ
においても印字不良が観察された。これらの印字
不良部を顕微鏡で観察すると、文字を構成する記
録液滴の位置のズレが観察された。また、印字不
良を起した各ヘツドの吐出口付近を観察したとこ
ろ、その部分におけるドライフイルム硬化膜に剥
離が見られた。
成部材である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
として、該組成物に必須成分として含有されたエ
ポキシ樹脂()とルイス酸を発生する重合開始
剤()とによつて主に付与されたパターン形成
材料としての活性エネルギー線に対する非常に優
れた感度と解像度を有するものを用いたものであ
り、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用い
ることによつて、寸法精度に優れた液体噴射記録
ヘツドを歩留り良く得ることが可能になつた。 また、本発明に用いる樹脂硬化膜形成用の活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物は、必須成分とし
ての線状高分子()及びエポキシ樹脂()の
特性が有効に活されており、すなわち本発明の樹
脂組成物は、主に、線状高分子()によつて付
与される優れた支持体との密着性及び機械的強度
に加えて、主に、エポキシ樹脂()によつて付
与される優れた耐薬品性及び寸法安定性とを有し
ており、該組成物を用いることによつて長期の耐
久性を有する記録ヘツドを得ることも可能になつ
た。 更に、硬化性を有する線状高分子を用いた活性
エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用した場合に
は、上記密着性、機械的強度あるいは耐薬品性に
更に優れた液体噴射記録ヘツドを得ることが可能
である。 〔実施例〕 以下、合成例および実施例により本発明を更に
詳細に説明する。 合成例 1 メチルメタクリレートとブチルカルバミルエチ
ルメタアククリレートとブトキシメチルアクリル
アミド(=80/10/10モル比)とをトルエン中で
溶液重合し、重量平均分子量1.4×105、ガラス転
移温度75℃の熱架橋性を有する線状高分子化合物
(これをLP−2とする)を得た。 このLP−2を用い、下記組成の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を調製した。 LP−2 100重量部 エピコート1001 *4 60〃 エピクロンN−730 *5 40 〃 セロキサイド2021 50 〃 トリフエニルスルホニウム 〃 テトラフルオロボレート 12 〃 クリスタルバイオレツト 0.5 〃 メチルイソブチルケトン 200 〃 トルエン 100 〃 *4:油化シエルエポキシ(株)製のビスフエノール
Aタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、450〜500 *5:大日本インキ化学工業(株)製のフエノールノ
ボラツクタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、170〜190 この組成物を厚さ16μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルム(ルミラーTタイプ)に乾燥後
の厚さが75μmとなるようにバーコーターで塗布
して、100℃、10分間乾燥させて、ドライフイル
ムタイプの上記の組成の活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物層を有するフイルムを形成し、以後の
本発明の記録ヘツドの形成に用いた。 合成例 2 メチルメタクリレートとアクリル酸と2−ヒド
ロキシエチルメタアクリレート(=70/10/10/
20モル比)とをトルエン中で溶液重合し共重合体
を得た。次にこの共重合体中のカルボキシル基に
対して当量のグリシジルメタアクリレートを添加
し触媒としてのトリエチルベンジルアンモニウム
クロライドを用い80℃で反応させ重量平均分子量
1.1×105、ガラス転移温度96℃の光架橋性を有す
る線状高分子化合物(これをLP−3とする)を
得た。 このLP−3を用い、下記組成の活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物を調製した。 LP−3 100重量部 エピクロン830 *6 60 〃 エピコート152 *7 60 〃 セロキサイド2021 50 〃 ジフエニルヨードニウム テトラフルオロボレート 12 〃 クリスタルバイオレツト 0.5 〃 メチルイソブチルケトン 200 〃 トルエン 100 〃 *6:大日本インキ化学工業(株)製のビスフエノー
ルFタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、170〜190 *7:油化シエルエポキシ(株)製のクレゾールノボ
ラツクタイプのエポキシ樹脂 エポキシ当量、172〜179 この組成物16μmのポリエチレンテレフタレー
トフイルム(ルミラーTタイプ)に乾燥後の厚さ
が75μmとなるようにバーコーターで塗布した。
その上に25μmのポリエチレンフイルムを加圧ラ
ミネートすることにより塗膜を保護し、ドライフ
イルムタイプの上記の組成の活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物層を有するフイルムを形成し、以
後の本発明の記録ヘツドの形成に用いた。 実施例 1 合成例1で製造したドライフイルムを用い、先
に明細書中で説明した第1図〜第6図の工程に従
つて、吐出エネルギー発生素子として発熱素子
[ハフニウムボライド(HfB2)]10個のオフリフ
イス(オリフイス寸法;75μm×50μm、ピツチ
0.125mm)を有するオンデマンド型液体噴射記録
ヘツドの作成を以下のようにして実施した。尚、
記録ヘツドは、同形状のものを各30個宛試作し
た。 まず、シリコンからなる基板上に発熱素子の複
数を所定の位置に配設し、これらに記録信号印加
用電極を接続した。 次に、発熱素子が配設された基板面上に保護膜
としてのSiO2層(厚さ1.0μm)を設け、保護層の
表面を清浄化すると共に乾燥させた後、保護層に
重ねて、80°に加温された合成例1で得たフイル
ムを、ホツトロール式ラミネータ(商品名HRL
−24、デユポン(株)社製)を用い、ロール温度80
℃、1m/minの速度、1Kg/cm2の加圧条件下で
ラミネートした。なお、この状態で、基板上にラ
ミネートされた活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物からなる層上には、ポリエチレンテレフタレー
トフイルムが積層されている。 続いて、基板面上に設けたドライフイルム上
に、液体通路及び液室の形状に対応したパターン
を有するフオトマスクを重ね合わせ、最終的に形
成される液体通路中に上記素子が設けられるよう
に位置合せを行なつた後、このフオトマスクの上
部から照射表面において254nm近傍の照度が34
mW/cm2になるような高圧水銀灯を用いて50秒間
露光した。 露光後、パターン露光された活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物からなる層(ドライフイルム)
上からポリエチレンテレフタレートフイルムを剥
がし、露光済みのドライフイルムを、1,1,1
−トリクロルエタン/ブチルスロソルブ(=70/
30重量比)混合液を用いて35℃にて、60秒間のス
プレー方式によつて現像処理し、ドライフイルム
の未重合(未硬化)部分を基板上から溶解除去し
て、基板上に残存した硬化ドライフイルム膜によ
つて最終的に液体通路及び液室となる溝を形成し
た。 現像処理を終了した後、基板上の硬化ドライフ
イルム膜を、80℃で10分間、加熱乾燥し、続いて
10J/cm2の後露光を実施してから、さらに約150℃
で60分間これを加熱し樹脂成分を充分硬化させ
た。 このようにして、硬化ドライフイルム膜によつ
て液体通路及び液室となる溝を基板上に形成した
後、形成した溝の覆いとなるソーダガラスからな
る貫通孔の設けられた平板にエポキシ系樹脂接着
剤を厚さ3μmにスピンコートした後、予備加熱
してBステージ化させ、これを硬化したドライフ
イルム上に貼り合わせ、更に、接着剤を本硬化さ
せて接着固定し、接合体を形成した。 続いて、接合体の液体通路の下流側、すなわち
貼出エネルギー発生素子の設置位置から下流側へ
0.150mmのところを液体通路に対して垂直に、市
販のダイシング・ソー(商品名;DAD2H/6
型、DISCO社製)を用いて切削し、記録用液体
を吐出するためのオリフイスを形成した。 最後に、切削面を洗浄したのち乾燥させ、更
に、切削面を研磨して平滑化し、貫通孔に記録用
液体の供給管を取付けて液体噴射記録ヘツドを完
成した。得られた記録ヘツドは、何れもマスクパ
ターンを忠実に再現した液体通路及び液室を有す
る寸法精度に優れたものであつた。ちなみに、オ
リフイス寸法は、50±5μm、オリフイスピツチ
は、125±5μmの範囲にあつた。 このようにして試作した記録ヘツドの品質及び
長期使用に際しての耐久性を以下のようにして試
験した。 まず、得られた記録ヘツドについて、次の各組
成からなる記録用液体中に、60℃で1000時間浸漬
処理(記録ヘツドの長期使用時に匹敵する環境条
件)する耐久試験を実施した。 記録用液体成分 (1) H2O/ジエチレングリコール/ポリエチレ
ングリコール#200/1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン/C.I.ダイレクトブルー
86*1/エマルゲン931*3/PVP K−30*4 (=62/15/15/5/3/0.1/0.1重量部)
PH=8.0 (2) H2O/エチレングリコール/ジエチレング
リコール/ポリエチレングリコール#300/N
−メチル−2−ピロリドン/C.I.フードブラツ
ク2*2/エマルゲン931*3 (=55/10/20/5/5/5/0.2重量部)
PH=9.0 (3) H2O/ジエチレングリコール/グリセリ
ン/トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル/C.I.ダイレクトブルー86*1/PVP K−
30*4 (=72/5/5/15/3/0.1重量部)PH=
7.0 (4) H2O/エチレングリコール/ジエチレング
リコール/ポリエチレングリコール#300/ポ
リエチレングリコール#400/N−メチル−2
−ピロリドン/C.I.フードブラツク2*2 (=65/10/10/5/5/2/3重量部)PH
=10.0 尚、(注)*1〜*2は、水溶性染料であり、PHの調整
には、カセイソーダを用いた。*3は商品名であり、
花王石鹸(株)社製のポリオキシエチレンノニルフエ
ニルエーテル、*4は商品名であり米国GAF社製の
ポリビニルピロリドンである。 耐久試験後、該試験を実施した各ヘツドにつき
基板及び覆いと硬化ドライフイルム膜の接合状態
を観察した結果、すべての記録ヘツドにおいて剥
離や損傷は全く認められず、良好な密着性を示し
ていた。 次いでこれと別に、得られた記録ヘツドの10個
について、各ヘツドを記録装置に取付け、前記の
記録用液体を用いて108パルスの記録信号を14時
間連続的に記録ヘツドに印加して印字を行なう印
字試験を実施した。何れの記録ヘツドに関して
も、印字開始直後と14時間経過後において、記録
用液体の吐出性能及び印字状態共に性能の低下が
殆ど認められず、耐久性に優れた記録ヘツドであ
つた。 実施例 2 合成例2で製造したドライフイルムを用い、ド
ライフイルムの基板上へのラミネートを、該ドラ
イフイルムに積層してあるポリエチレンフイルム
を剥がしながら行ない、パターン露光を照射表面
での照度が8mW/cm2のデイープUVランプを用
いた半導体用露光光源(PLA−501、キヤノン(株)
製)によつて、150秒間露光することによつて実
施し、かつ露光済みのドライフイルムの現像をポ
リエチレンテレフタレートフイルムを剥がしてか
ら1,1,1−トリクロルエタン/エタノール
(=70/30重量比)の混合液を用い35℃にて60秒
間のスプレー方式によつて実施する以外は実施例
1と同様にして液体噴射記録ヘツドの作成を実施
した。 更に作成した記録ヘツドのそれぞれについて実
施例1と同様の耐久試験及び印字試験を行なつ
た。 耐久試験後、該試験を実施した各ヘツドにつき
基板及び覆いと硬化ドライフイルム膜の接合状態
を観察した結果、すべての記録ヘツドにおいて剥
離や損傷は全く認められず、良好な密着性を示し
ていた。 また、印字試験においても、何れも記録ヘツド
に関しても、印字開始直後と14時間経過後に、記
録用液体の吐出性能及び印字状態共に性能の低下
は殆ど認めらず、何れの記録ヘツドも耐久性に優
れたものであつた。 比較例 膜厚75μmの市販のドライフイルムVacrel(ド
ライフイルムソルダーマスクの商品名、デユポン
ド・ネモアース(株)製)、および膜厚50μmの市販
のドライフイルムPhotec SR−3000(商品名、日
立化成工業(株)製)を用いる以外は、実施例1と同
様にして、記録ヘツドを作成した。 これらの記録ヘツドについて、実施例1と同様
の耐久性試験を実施した。 耐久性試験の経過中、ドライフイルムとして
Vacrelを用いた場合は、100時間で(2)および(4)の
記録用液体で剥離が認められた。また、300時間
で、(1)および(3)の記録用液体で剥離が認められ
た。 一方、ドライフイルムとしてPhotec SP−3000
を用いた場合は、(1)〜(4)の各記録用液体で300時
間で剥離が認められた。 印字試験例 実施例1、2および比較例で作成したヘツド
(各々10個ずつ)に先に(4)として挙げた組成の記
録液を充填し印字試験を行なつた。次に、記録液
が充填された状態の各ヘツドを温度80℃、湿度90
%の条件下で200時間保存後、先に行なつたのと
同様の印字試験を行なつた。その結果、実施例で
得られたヘツドのいずれも保存の前後で良好な印
字が得られたのに対し、比較例のヘツドのいずれ
においても印字不良が観察された。これらの印字
不良部を顕微鏡で観察すると、文字を構成する記
録液滴の位置のズレが観察された。また、印字不
良を起した各ヘツドの吐出口付近を観察したとこ
ろ、その部分におけるドライフイルム硬化膜に剥
離が見られた。
第1図〜第6図は本発明の液体噴射記録ヘツド
ならびにその製造方法を説明するための模式図で
ある。 1:基板、2:吐出エネルギー発生素子、3:
樹脂層、3H:樹脂硬化膜、4:フオトマスク、
4P:マスクパターン、6−1:液室、6−2:
液体通路、7:覆い、8:貫通孔、9:オリフイ
ス、10:供給管。
ならびにその製造方法を説明するための模式図で
ある。 1:基板、2:吐出エネルギー発生素子、3:
樹脂層、3H:樹脂硬化膜、4:フオトマスク、
4P:マスクパターン、6−1:液室、6−2:
液体通路、7:覆い、8:貫通孔、9:オリフイ
ス、10:供給管。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 液体の吐出口に連通する液体通路と、該液体
通路内の液体を吐出させるためのエネルギーを発
生する吐出エネルギー発生素子とを有し、前記液
体通路の少なくとも一部が活性エネルギー線によ
つて硬化する樹脂組成物の硬化領域で形成されて
成る液体噴射記録ヘツドにおいて、前記樹脂組成
物が () ガラス転移温度が50℃以上で、且つ重量平
均分子量が約3.0×104以上である線状高分子
と、 () 分子内にエポキシ基を1個以上有する化合
物の少なくとも1種を含んでなるエポキシ樹脂
と、 () 活性エネルギー線の照射によつてルイス酸
を発生する重合開始剤 とを有してなるものであることを特徴とする液体
噴射記録ヘツド。 2 前記樹脂組成物が、前記()の線状高分子
の含有量をL重量部、前記()の樹脂の含有量
をE重量部としたときに、L/(L+E)が0.2
〜0.8の範囲にあるように前記()の線状高分
子及び前記()の樹脂を含有し、且つ前記
()の重合開始剤を(L+E)の100重量部に対
して0.2〜15重量部の範囲で含有したものである
特許請求の範囲第1項に記載の液体噴射記録ヘツ
ド。 3 前記()の重合開始剤が芳香族ハロニウム
塩化合物、または周期率表第a族若しくは第
a族に属する元素を含む光感知性を有する芳香族
オニウム塩化合物から成るものである特許請求の
範囲第1項または第2項に記載の液体噴射記録ヘ
ツド。 4 前記吐出エネルギー発生素子が、発熱素子で
ある特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに
記載の液体噴射記録ヘツド。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15335785A JPS6216153A (ja) | 1985-07-13 | 1985-07-13 | 液体噴射記録ヘツド |
| US06/883,155 US4688053A (en) | 1985-07-13 | 1986-07-08 | Liquid jet recording head having a layer of a resin composition curable with an active energy ray |
| DE3623776A DE3623776A1 (de) | 1985-07-13 | 1986-07-14 | Fluessigkeitsstrahl-aufzeichnungskopf |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15335785A JPS6216153A (ja) | 1985-07-13 | 1985-07-13 | 液体噴射記録ヘツド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6216153A JPS6216153A (ja) | 1987-01-24 |
| JPH0444579B2 true JPH0444579B2 (ja) | 1992-07-22 |
Family
ID=15560691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15335785A Granted JPS6216153A (ja) | 1985-07-13 | 1985-07-13 | 液体噴射記録ヘツド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6216153A (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60153356A (ja) * | 1984-01-19 | 1985-08-12 | Ricoh Co Ltd | シ−トの重送検知装置 |
-
1985
- 1985-07-13 JP JP15335785A patent/JPS6216153A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6216153A (ja) | 1987-01-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |