JPH0445561B2 - - Google Patents
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- JPH0445561B2 JPH0445561B2 JP63123306A JP12330688A JPH0445561B2 JP H0445561 B2 JPH0445561 B2 JP H0445561B2 JP 63123306 A JP63123306 A JP 63123306A JP 12330688 A JP12330688 A JP 12330688A JP H0445561 B2 JPH0445561 B2 JP H0445561B2
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Description
本発明は針状酸化鉄またはNi,Co,Zn,Mn
等の元素を含む変性針状酸化鉄を水素ガス等の還
元性ガスで加熱還元することからなる、Feを主
成分とする金属磁性粉末の製造方法に関する。さ
らに詳しくは、SiまたはAlの水酸化物のコロイ
ド溶液を厳密に制御した条件の下で生成させ、こ
のコロイド溶液を用いて原料である針状酸化鉄を
処理することにより針状酸化鉄表面にSiまたは
Alの均一な被着層を形成させ、ついでこれを還
元することにより針状酸化鉄の針状形骸に由来す
る形状異方性を保持しており、かつHcが1400〜
1600Oeである金属磁性粉末を製造する方法、あ
るいは、所望によりさらにその金属磁性粉末を
H2とCO2の混合ガスで処理することによつて粉
末の表面を酸化物として安定化させた、針状性と
分散性に優れ、空気中で安定な金属磁性粉末を製
造する方法を提供するものである。尚、上記の
H2とCO2の混合ガスで前処理して安定化させる
方法は、他の任意の方法で針状酸化鉄を還元して
つくられた金属磁性粉末の安定化にも有効であ
る。 [従来の技術] オキシ水酸化鉄または酸化鉄を還元性ガス、例
えばH2で還元して得られる金属磁性粉末は、本
質的に、酸化物系磁性粉末例えばγ−Fe2O3等に
比べて高い保磁力(Hc)、大きな飽和磁気モーメ
ント(σs)を保有しているので高密度磁気記録用
材料として優れた特性を有しており、近年8mmビ
デオテープおよびDATテープに使用され始め、
実用化されつつある。 これらメタル粉と称されるFeを主成分とした
金属磁性粉末粒子の製造には一般に気相還元法が
用いられている。しかし、この気相還元法では粉
末粒子がα−FeOOH→α−Fe2O3→Fe3O4→α−
Feという反応過程を通るので、結晶構造の変化
とそれに伴なう体積収縮が起こる。この体積収縮
は最終的に約47%にも達するので、上記の変態の
過程において粒子相互の融着や粒子自体の焼結が
発生し、形状が崩れる。その結果、従来の気相還
元法で得られる金属磁性粉末は、一般に、形状磁
気異方性が低く、したがつてHcが低く又分散性
の悪いものとなりがちであつた。 そこで、この粒子相互の融着や粒子自体の焼結
を防止して所定の特性を有する金属磁性粉末を得
る方法がいろいろと研究され、その成果として、
原料酸化鉄をP,Si,Al,Zn,Zr,Ti,Bi等の
金属の塩またはそれらの金属の水酸化物で表面処
理した後に還元することによつて、得られるFe
を主成分とする磁性粉末の形骸を良好に保持する
方法が種々開示されている(例えば、特開昭48−
79153、特公昭51−5608等多数)。これらの開示さ
れた方法はP,Si,Al,Zn,Zr,Ti,Bi等種々
の金属の塩またはそれらの金属の水酸化物を酸化
鉄の表面に生成させることにより、粒子相互の融
着と粒子自体の焼結を防止して針状形骸を保持さ
せようとする方法であり、一応の成果をあげてい
るが、これらの方法によつて得られる金属磁性粉
の針状性は十分に良好とは言い難く、近年一層求
められている高密度磁気記録媒体用金属磁性粉末
としては十分満足できるものではなかつた。 又、これらの金属磁性粉末は極めて酸化され易
く、その取扱いは非常に注意を要した。その対策
としては、還元終了したメタル粉をトルエン等の
有機溶剤中に取出した後風乾する方法や、あるい
はトルエン中に浸漬したままトルエン中に空気を
吹きこむことにより金属磁性粒子の表面を酸化し
て安定化させた後、有機溶剤を乾燥除去して空気
中に取出す方法や、還元して得た金属磁性粉末を
室温に冷却後、N2と空気との混合気体に接触さ
せ、徐々に混合ガスの酸素分圧(Po2)を増加す
ることにより金属磁性粒子表面を徐々に酸化して
ゆき、燃焼させることなく空気中に取出す方法
(特公昭47−30477、同51−5608)等に頼ることが
一般に行なわれている。 しかしながら、トルエン等の有機溶剤を使用し
て金属磁性粒子表面を安定化する方法は金属磁性
粒子の触媒作用により有機溶剤の変性物が生成す
る現象を伴うことが認められており、塗布型磁気
記録媒体を作製するための塗料化に際して、分散
剤やバインダーの組成によつては凝集が著しく、
塗布によつて得られる製品が角形比、表面性の劣
るものとなるので好ましくないと指摘されてい
る。 一方、N2と空気の混合ガスを用い、そのPo2
(酸素分圧)を制御しながら固−気反応により粒
子表面に徐々に酸化物被膜を生成させていく方法
は、トルエン等の有機溶剤を使用する場合と異な
り、有機溶剤の変性物の生成という問題は起こら
ず、さらにまた、大量の有機溶剤の使用という必
要性もないためコスト的にも有利である。しか
し、反面著しく酸素に対して活性な金属磁性粉末
粒子に気相にて酸素を導入する方法であるため、
それに使用する装置仕様や被酸化物の性状(粉
末、グラニユー状、クラム等)、酸素分圧合増加
のスケジユール、N2−空気混合ガスの流量等
種々多数の因子により熱収支が大きく左右され、
酸化途中あるいは取出時に燃焼することもあり、
微妙な制御を必要とする。又この方法では、所定
の経時安定性を確保するためには金属磁性粉末の
表面活性点を、できるだけ少なくしなければなら
ないため、やや焼結気味の金属磁性粉が得られる
温度において還元することや、あるいは還元温度
より高い温度に保つたN2等の不活性ガス雰囲気
中で熱処理すること(特開昭61−56201)等が必
要となり、そのために得られる製品の分散性、針
状性を犠牲にする場合もあるのが現状である。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記従来技術の欠点を改良して、還元
時に、形状の崩れおよび粒子同士の融着を生ずる
ことが少なく、塗料にして使用したときの角形比
と分散性に優れ、又、経時安定性にも優れた金属
磁性粉末を製造する方法を提供するものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らはこれらの問題点を解決するため、
主としてAl系処理剤を用いての表面処理につい
て鋭意研究を重ねた結果、針状酸化鉄を加熱還元
する際の焼結や形骸の崩れを防止し、出発原料た
る針状酸化鉄の粒子形状をよく継承した金属磁性
粉末を得る方法として、アルミニウム水酸化物コ
ロイドを処理剤として使用する方法を開発した。
本発明の方法に従い、アルミニウム水酸化物コロ
イドを、その生成条件を厳密に制御して調製する
ことにより、微細かつ均一な分布のアルミニウム
水酸化物コロイドを生成させ、これを針状酸化鉄
スラリーと混合して電気化学的方法により針状酸
化鉄表面に吸着または被着させるならば、従来行
なわれてきた針状酸化鉄のスラリー中で溶解した
アルミニウムイオンを中和して針状酸化鉄表面に
水酸化アルミニウムを吸着または被着させる方法
に比べ、一段とアルミニウム水酸化物の吸着層が
緻密かつ均一となり、従来得られていたものより
優れた角形比、分散性を有するメタル粉を製造で
きることが見出された。 本発明において、原料として用いる針状酸化鉄
としては、一般に針状のα−FeOOHが用いられ
るがα−Fe2O3およびγ−FeOOHも使用できる。 これら針状酸化鉄にはCo,Ni,Zn,Mn等が
含まれていてもさしつかえなく従来公知のいずれ
の方法(例えば、特公昭53−27719、同55−
23773)で製造されたものであつてもよい。一般
的には硫酸鉄水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を
反応させ、ついで空気に代表される酸化性ガスを
吹きこむ方法で製造される長軸長0.1〜0.5μ、軸
比10〜20のα−FeOOHが好適であり、特に保磁
力(Hc)が1400〜1600Oeである8mmビデオテー
プおよびDATテープ用磁性粉末の原料となる針
状酸化鉄としては、硫酸鉄水溶液に硫酸塩、塩化
物等の水溶液としてNiまたはCoを添加した水溶
液を水酸化ナトリウム水溶液と反応させ、ついで
酸化反応を行なうことにより製造したα−
FeOOHが好適である。 又、本発明においては酸化反応後の針状水酸化
鉄は反応母液から分離した後、Na2SO4等に代表
される雑塩を十分に洗浄、除去することが特に重
要である。本発明者らはアルミニウム水酸化物を
針状酸化鉄に被着させるための処理を種々の方法
で行なつて不純物元素が金属磁性粉末の特性に与
える影響について詳細に検討を重ねた結果、酸化
鉄粒子の表面または内部に存在するNaおよび
SO3は加熱還元時における粒子同士の融着や粒子
形態の崩れや軸比の低下をひき起こす原因とな
り、金属磁性粉のHcに対し著しい影響を与える
ことを見出した。特に、アルミニウム化合物を針
状酸化鉄に被着処理する場合にはSiを被着処理す
る場合よりも、上記影響が大きく現われることを
知つた。Na及びSO3の含有量を、Naは0.07%以
下、好ましくは0.05%以下に、SO3は0.5%以下、
好ましくは0.3%以下に制御すれば1400〜1600Oe
という所望のHcを保持した分散性および角形比
が極めて良好な金属磁性粉末が得られる。したが
つて、上記の指針にしたがい、NaおよびSO3を
十分に洗浄、除去した針状酸化鉄にアルミニウム
化合物を被着処理した後整粒、乾燥、焼成及び還
元、酸化して金属磁性粉末をつくるべきである。
本発明はアルミニウム化合物を被着処理するに際
し、水酸化アルミニウムのコロイドを用いて、被
還元物である酸化鉄粒子表面を処理するのが重要
な特徴の一つである。水酸化アルミニウムのコロ
イド溶液は次のようにしてつくることができる。
すなわち、水溶性アルミニウム化合物の水溶液を
20℃以下の温度で完全中和することにより、水溶
性アルミニウム化合物を水酸化アルミニウムとし
て沈澱させ、この沈澱を洗浄した後HClで解膠し
てコロイド溶液とする。又、別の方法として、
Al2(SO4)3,NaAlO2,PAC等のアルミニウム化
合物の水溶液をつくり、これらを20℃以下の温度
に調整して、それぞれの中和当量の60%相当分の
アルカリまたは酸を加えて溶液を部分中和し、残
存の酸またはアルカリで解膠してコロイド溶液と
することもできる。上記いずれの場合において
も、溶液の温度が20℃以上では生成する水酸化ア
ルミニウムが完全にはコロイドとなりにくいので
好ましくない。 このようにして得たコロイド溶液による酸化鉄
の処理は、コロイド溶液の所定量を針状酸化鉄の
スラリーに添加混合して60℃に加温することによ
り行なう。これによりアルミニウム化合物を針状
酸化鉄表面に均一に被着させることができる。水
溶性アルミニウム化合物としてはアルミン酸ナト
リウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム等が使用できる。 本発明の方法によれば、従来公知の方法すなわ
ち、例えば、針状酸化鉄のスラリーに水溶性アル
ミニウム化合物を加えた後中和を行なうことによ
り酸化鉄粒子表面にアルミニウム化合物を被着さ
せる方法に比べ、形骸粒子の針状性が優れ、かつ
融着合体粒子の存在が少ない金属磁性粉末が得ら
れる。 上記本発明の方法にしたがい、Niの共存下に、
アルミニウム化合物を主処理剤として金属磁性粉
を製造する場合には、用いるアルミニウム化合物
の量は、原料酸化鉄中のFeの量に対しAlとして
1〜10重量%、好ましくは3〜6重量%の範囲と
なるような条件の下でアルミニウム化合物の被着
処理を行なつた後、洗浄、乾燥し、ついで非還元
性雰囲気中で焼成して結晶性を高めた後、水素気
流中で320〜400℃、好ましくは350℃近傍で加熱
還元すれば、保磁力(Hc)が1400〜1600Oeを示
す金属磁性粉が得られる。 この場合、非還元性雰囲気での焼成温度が余り
にも高い場合はこの時点でα−Fe2O3の焼結が起
こるので、焼成温度は650〜800℃の範囲とするの
が好ましい。また、場合によつては上記の熱処理
を行なわずに、次工程の還元工程で温度を調節す
ることにより上記焼成と同等な効果をあげること
ができる場合もある。 還元温度が、例えば450℃というような高い温
度となつた場合には、本発明のコロイド溶液処理
方法によつても加熱還元時におけるFe結晶同士
の焼結が起こるのを回避することが困難となり、
その結果、得られる粉末には、軸比が減少し保磁
力(Hc)の低下したものとなる。 次に安定化の方法について説明する。 還元の完了により得られた金属磁性粉末は、そ
れを通常室温にまで冷却した後、N2と空気の混
合ガス中で酸素分圧を調節しながら金属磁性粒子
表面に徐々に酸化物層を形成していく方法や、金
属粉末をトルエン等の有機溶剤中に取出し、該溶
剤に空気等の酸化性ガスを導入して磁性粉の表面
を酸化していく等の方法によつて安定化すること
が一般に行なわれている。 これらの方法のうち、トルエン等の有機溶剤中
で酸化する方法は、酸化途中において鉄磁性粉の
触媒作用により有機物の重合、変性が発生し、塗
料化工程で悪影響を及ぼすことが認められ、又
N2と空気の混合ガスを用いて、その酸素分圧を
制御する方法は、好ましい方法ではあるが時とし
て酸化反応が急激に進み金属磁性粉の特性を劣化
することがある。 本発明者らは上記の問題点を解決するため、次
のような方法を開発した。すなわち、200〜450℃
という還元温度程度の温度でH2とCO2の混合ガ
スに金属粉末を接触させ、この場合のH2とCO2
の混合比を熱力学的計算に基づいて、H2に対す
るCO2の割合が0.001〜0.05の範囲内の適切な値と
なるように制御することによりFeを主成分とす
る金属磁性粒子の表面近傍を酸化物の状態とし、
しかる後に、この金属粉末をN2と空気の混合ガ
スに接触させ、その際のN2と空気の混合比を以
下に述べるように変えることによつて、すなわ
ち、比較的低い温度において酸素分圧(Po2)を
10-3atmから徐々に増加していくことにより、表
面酸化を徐々に進行させ、緻密なα−Fe2O3層を
形成させる方法である。 H2とCO2の混合ガスによる金属磁性粒子の表
面酸化反応は次式で示される。 H2+CO2=H2O+CO (1) 3Fe+4H2O=Fe3O4+4H2 (2) (1),(2)式の平衡関係を、熱力学的計算によつて
Fe3O4の存在が安定である領域に相当するH2と
CO2の組成比を決定する。しかし、酸化の反応速
度は物質移動現象に支配されるので、制御可能な
酸化速度とするために入念な実験を行なつて、実
際のH2:CO2の組成比およびガス流量の絶対値
を決定した。例えば、前述の処理例の場合、350
℃では全圧1atmに対しPco2=0.1atmでは酸化が
急速すぎて、適正な表面酸化度に制御することが
困難であるが、Pco2=0.002atmでは制御可能な
酸化速度となる。350℃ではPco2は0.001〜
0.05atmが好ましく、酸化時間は5分〜300分が
適当である。350℃−H2流量4.5N/min−CO2
流量0.5N/minという条件(Pco2=0.1atmに
相当する)では酸化反応は急速に進行し、15分で
σs(Fe)は200emu/g−Feから120emu/g−Fe
にまで低下し、Hcも1480Oeから860Oeまで低下
した。 この様にしてあらかじめ表面に適正量の酸化物
層を生成させた金属磁性粉末は、N2ガス等の不
活性ガス雰囲気中で室温近傍にまで冷却した後、
N2と空気を混合してPo2=10-3atmから酸化を始
め、徐々にPo2を増加していく公知の技術(特公
昭47−30477、同51−5608)と同様の操作により
Fe3O4をα−Fe2O3へと酸化させて安定化し、空
気中へ取出すことができる。この方法によれば金
属磁性粉末の安定化に必要な処理時間も短く、σs
の経時変化は通常のPo2制御法に比べて少ないこ
とが認められた。 [実施例] 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例 1 硫酸第1鉄および硫酸ニツケルの混合水溶液
(Ni/Fe=3%)と水酸化ナトリウム水溶液とを
反応させ、中和生成物をさらに空気で酸化して生
成させたα−FeOOH(長軸長平均0.3μ、平均軸比
18)のスラリーをろ過、洗浄後リパルプしてNa
およびSO3を十分に除去した。 α−FeOOHのスラリー(20g/で100g,
25℃)にあらかじめ別個に調製した水酸化アルミ
ニウムコロイドを所定量(Al/Fe=6%となる
量)加え、30分間攪拌を続けた。その後1N−
NaOH水溶液によりPHを8〜9に調節し、60℃
に昇温して1時間熟成し、水酸化アルミニウムコ
ロイドで処理された針状ゲーサイトをつくつた。 〈水酸化アルミニウムコロイドの調整〉 アルミン酸ナトリウムの水溶液(Al2O3として
299g/)を100ml取り、純水を200ml加えた後、
15℃に保持しつつ1N−HCl水溶液920mlを加えて
PHを7.5に調整した。次いで、純水を500ml加えた
後、攪拌を止めて静置し、上澄を捨てデカンテー
シヨン洗浄を行ない、ヌツチエで吸引ろ過し洗浄
した。次いでケーキを純水300mlにてパルプし1N
−HCl水溶液176mlを加え、このコロイドを解膠
した。 水酸化アルミニウムコロイドの添加によつて、
水酸化アルミニウムを被着させたNi含有α−
FeOOHを純水で十分洗浄し、NaおよびSO3を除
去した。洗浄後のα−FeOOHのNa含有量は
0.045%,SO3含有量は0.02%であつた。 このα−FeOOHを長さ約7mm、直径3mmの円
柱状クラムに造粒整型後乾燥した。さらに、700
℃で30分間焼成した後、たて型固定層還元装置に
25g挿入し、H2ガス流量5N/minで350℃−
10hr還元を行なつた。一部をトルエン中へ取出
し、VSM(印加磁場10KOe)にて粉体磁気特性
を測定したところ、PHc=1480Oe,σs(Fe)=
195emu/g−Fe,σr/σs=0.512であり、良好に
還元されていた。この金属磁性粉末を350℃の温
度でH25N/min,CO20.01N/minの混合ガ
ス流により15分間酸化した。得られた酸化物の一
部をトルエン中へ取出し、VSMにて粉体磁気特
性を測定したところ、PHc=1450Oe,σs−Fe=
170emu/g−Fe,σr/σs=0.514であり、適正に
酸化されていた。N2気流中で20℃まで冷却後、
N22N/min、空気0.01N/minの混合ガス流
によりPo2=10-3atmとして、酸化を始め、徐々
にPo2を増加してゆき、最終的には空気のみ4N
/minの気流とした。生成物を炉外の空気中へ
取出し、磁気特性を測定したところ、PHc=
1450Oe,σs=128emu/g,σr/σs=0.515であつ
た。 本実施例で得られた金属磁性粉末粒子の30000
倍の電子顕微鏡写真を第1図に示す。針状性が良
好に保たれ融着粒子も少ないことがわかる。この
粉末の60℃−空気中における3日目のσsは
123emu/gであり、良好であつた。又、60℃−
90%RH−7日目のσsは105emu/gであり、良
好であつた。 シート特性を測定した結果、Sq=0.78,60°−
60°グロス=70%であつた。これら特性値の測定
結果は比較例についての測定結果とともに第1表
に示した。 塗料化条件は次のとおりであつた。
等の元素を含む変性針状酸化鉄を水素ガス等の還
元性ガスで加熱還元することからなる、Feを主
成分とする金属磁性粉末の製造方法に関する。さ
らに詳しくは、SiまたはAlの水酸化物のコロイ
ド溶液を厳密に制御した条件の下で生成させ、こ
のコロイド溶液を用いて原料である針状酸化鉄を
処理することにより針状酸化鉄表面にSiまたは
Alの均一な被着層を形成させ、ついでこれを還
元することにより針状酸化鉄の針状形骸に由来す
る形状異方性を保持しており、かつHcが1400〜
1600Oeである金属磁性粉末を製造する方法、あ
るいは、所望によりさらにその金属磁性粉末を
H2とCO2の混合ガスで処理することによつて粉
末の表面を酸化物として安定化させた、針状性と
分散性に優れ、空気中で安定な金属磁性粉末を製
造する方法を提供するものである。尚、上記の
H2とCO2の混合ガスで前処理して安定化させる
方法は、他の任意の方法で針状酸化鉄を還元して
つくられた金属磁性粉末の安定化にも有効であ
る。 [従来の技術] オキシ水酸化鉄または酸化鉄を還元性ガス、例
えばH2で還元して得られる金属磁性粉末は、本
質的に、酸化物系磁性粉末例えばγ−Fe2O3等に
比べて高い保磁力(Hc)、大きな飽和磁気モーメ
ント(σs)を保有しているので高密度磁気記録用
材料として優れた特性を有しており、近年8mmビ
デオテープおよびDATテープに使用され始め、
実用化されつつある。 これらメタル粉と称されるFeを主成分とした
金属磁性粉末粒子の製造には一般に気相還元法が
用いられている。しかし、この気相還元法では粉
末粒子がα−FeOOH→α−Fe2O3→Fe3O4→α−
Feという反応過程を通るので、結晶構造の変化
とそれに伴なう体積収縮が起こる。この体積収縮
は最終的に約47%にも達するので、上記の変態の
過程において粒子相互の融着や粒子自体の焼結が
発生し、形状が崩れる。その結果、従来の気相還
元法で得られる金属磁性粉末は、一般に、形状磁
気異方性が低く、したがつてHcが低く又分散性
の悪いものとなりがちであつた。 そこで、この粒子相互の融着や粒子自体の焼結
を防止して所定の特性を有する金属磁性粉末を得
る方法がいろいろと研究され、その成果として、
原料酸化鉄をP,Si,Al,Zn,Zr,Ti,Bi等の
金属の塩またはそれらの金属の水酸化物で表面処
理した後に還元することによつて、得られるFe
を主成分とする磁性粉末の形骸を良好に保持する
方法が種々開示されている(例えば、特開昭48−
79153、特公昭51−5608等多数)。これらの開示さ
れた方法はP,Si,Al,Zn,Zr,Ti,Bi等種々
の金属の塩またはそれらの金属の水酸化物を酸化
鉄の表面に生成させることにより、粒子相互の融
着と粒子自体の焼結を防止して針状形骸を保持さ
せようとする方法であり、一応の成果をあげてい
るが、これらの方法によつて得られる金属磁性粉
の針状性は十分に良好とは言い難く、近年一層求
められている高密度磁気記録媒体用金属磁性粉末
としては十分満足できるものではなかつた。 又、これらの金属磁性粉末は極めて酸化され易
く、その取扱いは非常に注意を要した。その対策
としては、還元終了したメタル粉をトルエン等の
有機溶剤中に取出した後風乾する方法や、あるい
はトルエン中に浸漬したままトルエン中に空気を
吹きこむことにより金属磁性粒子の表面を酸化し
て安定化させた後、有機溶剤を乾燥除去して空気
中に取出す方法や、還元して得た金属磁性粉末を
室温に冷却後、N2と空気との混合気体に接触さ
せ、徐々に混合ガスの酸素分圧(Po2)を増加す
ることにより金属磁性粒子表面を徐々に酸化して
ゆき、燃焼させることなく空気中に取出す方法
(特公昭47−30477、同51−5608)等に頼ることが
一般に行なわれている。 しかしながら、トルエン等の有機溶剤を使用し
て金属磁性粒子表面を安定化する方法は金属磁性
粒子の触媒作用により有機溶剤の変性物が生成す
る現象を伴うことが認められており、塗布型磁気
記録媒体を作製するための塗料化に際して、分散
剤やバインダーの組成によつては凝集が著しく、
塗布によつて得られる製品が角形比、表面性の劣
るものとなるので好ましくないと指摘されてい
る。 一方、N2と空気の混合ガスを用い、そのPo2
(酸素分圧)を制御しながら固−気反応により粒
子表面に徐々に酸化物被膜を生成させていく方法
は、トルエン等の有機溶剤を使用する場合と異な
り、有機溶剤の変性物の生成という問題は起こら
ず、さらにまた、大量の有機溶剤の使用という必
要性もないためコスト的にも有利である。しか
し、反面著しく酸素に対して活性な金属磁性粉末
粒子に気相にて酸素を導入する方法であるため、
それに使用する装置仕様や被酸化物の性状(粉
末、グラニユー状、クラム等)、酸素分圧合増加
のスケジユール、N2−空気混合ガスの流量等
種々多数の因子により熱収支が大きく左右され、
酸化途中あるいは取出時に燃焼することもあり、
微妙な制御を必要とする。又この方法では、所定
の経時安定性を確保するためには金属磁性粉末の
表面活性点を、できるだけ少なくしなければなら
ないため、やや焼結気味の金属磁性粉が得られる
温度において還元することや、あるいは還元温度
より高い温度に保つたN2等の不活性ガス雰囲気
中で熱処理すること(特開昭61−56201)等が必
要となり、そのために得られる製品の分散性、針
状性を犠牲にする場合もあるのが現状である。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記従来技術の欠点を改良して、還元
時に、形状の崩れおよび粒子同士の融着を生ずる
ことが少なく、塗料にして使用したときの角形比
と分散性に優れ、又、経時安定性にも優れた金属
磁性粉末を製造する方法を提供するものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らはこれらの問題点を解決するため、
主としてAl系処理剤を用いての表面処理につい
て鋭意研究を重ねた結果、針状酸化鉄を加熱還元
する際の焼結や形骸の崩れを防止し、出発原料た
る針状酸化鉄の粒子形状をよく継承した金属磁性
粉末を得る方法として、アルミニウム水酸化物コ
ロイドを処理剤として使用する方法を開発した。
本発明の方法に従い、アルミニウム水酸化物コロ
イドを、その生成条件を厳密に制御して調製する
ことにより、微細かつ均一な分布のアルミニウム
水酸化物コロイドを生成させ、これを針状酸化鉄
スラリーと混合して電気化学的方法により針状酸
化鉄表面に吸着または被着させるならば、従来行
なわれてきた針状酸化鉄のスラリー中で溶解した
アルミニウムイオンを中和して針状酸化鉄表面に
水酸化アルミニウムを吸着または被着させる方法
に比べ、一段とアルミニウム水酸化物の吸着層が
緻密かつ均一となり、従来得られていたものより
優れた角形比、分散性を有するメタル粉を製造で
きることが見出された。 本発明において、原料として用いる針状酸化鉄
としては、一般に針状のα−FeOOHが用いられ
るがα−Fe2O3およびγ−FeOOHも使用できる。 これら針状酸化鉄にはCo,Ni,Zn,Mn等が
含まれていてもさしつかえなく従来公知のいずれ
の方法(例えば、特公昭53−27719、同55−
23773)で製造されたものであつてもよい。一般
的には硫酸鉄水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を
反応させ、ついで空気に代表される酸化性ガスを
吹きこむ方法で製造される長軸長0.1〜0.5μ、軸
比10〜20のα−FeOOHが好適であり、特に保磁
力(Hc)が1400〜1600Oeである8mmビデオテー
プおよびDATテープ用磁性粉末の原料となる針
状酸化鉄としては、硫酸鉄水溶液に硫酸塩、塩化
物等の水溶液としてNiまたはCoを添加した水溶
液を水酸化ナトリウム水溶液と反応させ、ついで
酸化反応を行なうことにより製造したα−
FeOOHが好適である。 又、本発明においては酸化反応後の針状水酸化
鉄は反応母液から分離した後、Na2SO4等に代表
される雑塩を十分に洗浄、除去することが特に重
要である。本発明者らはアルミニウム水酸化物を
針状酸化鉄に被着させるための処理を種々の方法
で行なつて不純物元素が金属磁性粉末の特性に与
える影響について詳細に検討を重ねた結果、酸化
鉄粒子の表面または内部に存在するNaおよび
SO3は加熱還元時における粒子同士の融着や粒子
形態の崩れや軸比の低下をひき起こす原因とな
り、金属磁性粉のHcに対し著しい影響を与える
ことを見出した。特に、アルミニウム化合物を針
状酸化鉄に被着処理する場合にはSiを被着処理す
る場合よりも、上記影響が大きく現われることを
知つた。Na及びSO3の含有量を、Naは0.07%以
下、好ましくは0.05%以下に、SO3は0.5%以下、
好ましくは0.3%以下に制御すれば1400〜1600Oe
という所望のHcを保持した分散性および角形比
が極めて良好な金属磁性粉末が得られる。したが
つて、上記の指針にしたがい、NaおよびSO3を
十分に洗浄、除去した針状酸化鉄にアルミニウム
化合物を被着処理した後整粒、乾燥、焼成及び還
元、酸化して金属磁性粉末をつくるべきである。
本発明はアルミニウム化合物を被着処理するに際
し、水酸化アルミニウムのコロイドを用いて、被
還元物である酸化鉄粒子表面を処理するのが重要
な特徴の一つである。水酸化アルミニウムのコロ
イド溶液は次のようにしてつくることができる。
すなわち、水溶性アルミニウム化合物の水溶液を
20℃以下の温度で完全中和することにより、水溶
性アルミニウム化合物を水酸化アルミニウムとし
て沈澱させ、この沈澱を洗浄した後HClで解膠し
てコロイド溶液とする。又、別の方法として、
Al2(SO4)3,NaAlO2,PAC等のアルミニウム化
合物の水溶液をつくり、これらを20℃以下の温度
に調整して、それぞれの中和当量の60%相当分の
アルカリまたは酸を加えて溶液を部分中和し、残
存の酸またはアルカリで解膠してコロイド溶液と
することもできる。上記いずれの場合において
も、溶液の温度が20℃以上では生成する水酸化ア
ルミニウムが完全にはコロイドとなりにくいので
好ましくない。 このようにして得たコロイド溶液による酸化鉄
の処理は、コロイド溶液の所定量を針状酸化鉄の
スラリーに添加混合して60℃に加温することによ
り行なう。これによりアルミニウム化合物を針状
酸化鉄表面に均一に被着させることができる。水
溶性アルミニウム化合物としてはアルミン酸ナト
リウム、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム等が使用できる。 本発明の方法によれば、従来公知の方法すなわ
ち、例えば、針状酸化鉄のスラリーに水溶性アル
ミニウム化合物を加えた後中和を行なうことによ
り酸化鉄粒子表面にアルミニウム化合物を被着さ
せる方法に比べ、形骸粒子の針状性が優れ、かつ
融着合体粒子の存在が少ない金属磁性粉末が得ら
れる。 上記本発明の方法にしたがい、Niの共存下に、
アルミニウム化合物を主処理剤として金属磁性粉
を製造する場合には、用いるアルミニウム化合物
の量は、原料酸化鉄中のFeの量に対しAlとして
1〜10重量%、好ましくは3〜6重量%の範囲と
なるような条件の下でアルミニウム化合物の被着
処理を行なつた後、洗浄、乾燥し、ついで非還元
性雰囲気中で焼成して結晶性を高めた後、水素気
流中で320〜400℃、好ましくは350℃近傍で加熱
還元すれば、保磁力(Hc)が1400〜1600Oeを示
す金属磁性粉が得られる。 この場合、非還元性雰囲気での焼成温度が余り
にも高い場合はこの時点でα−Fe2O3の焼結が起
こるので、焼成温度は650〜800℃の範囲とするの
が好ましい。また、場合によつては上記の熱処理
を行なわずに、次工程の還元工程で温度を調節す
ることにより上記焼成と同等な効果をあげること
ができる場合もある。 還元温度が、例えば450℃というような高い温
度となつた場合には、本発明のコロイド溶液処理
方法によつても加熱還元時におけるFe結晶同士
の焼結が起こるのを回避することが困難となり、
その結果、得られる粉末には、軸比が減少し保磁
力(Hc)の低下したものとなる。 次に安定化の方法について説明する。 還元の完了により得られた金属磁性粉末は、そ
れを通常室温にまで冷却した後、N2と空気の混
合ガス中で酸素分圧を調節しながら金属磁性粒子
表面に徐々に酸化物層を形成していく方法や、金
属粉末をトルエン等の有機溶剤中に取出し、該溶
剤に空気等の酸化性ガスを導入して磁性粉の表面
を酸化していく等の方法によつて安定化すること
が一般に行なわれている。 これらの方法のうち、トルエン等の有機溶剤中
で酸化する方法は、酸化途中において鉄磁性粉の
触媒作用により有機物の重合、変性が発生し、塗
料化工程で悪影響を及ぼすことが認められ、又
N2と空気の混合ガスを用いて、その酸素分圧を
制御する方法は、好ましい方法ではあるが時とし
て酸化反応が急激に進み金属磁性粉の特性を劣化
することがある。 本発明者らは上記の問題点を解決するため、次
のような方法を開発した。すなわち、200〜450℃
という還元温度程度の温度でH2とCO2の混合ガ
スに金属粉末を接触させ、この場合のH2とCO2
の混合比を熱力学的計算に基づいて、H2に対す
るCO2の割合が0.001〜0.05の範囲内の適切な値と
なるように制御することによりFeを主成分とす
る金属磁性粒子の表面近傍を酸化物の状態とし、
しかる後に、この金属粉末をN2と空気の混合ガ
スに接触させ、その際のN2と空気の混合比を以
下に述べるように変えることによつて、すなわ
ち、比較的低い温度において酸素分圧(Po2)を
10-3atmから徐々に増加していくことにより、表
面酸化を徐々に進行させ、緻密なα−Fe2O3層を
形成させる方法である。 H2とCO2の混合ガスによる金属磁性粒子の表
面酸化反応は次式で示される。 H2+CO2=H2O+CO (1) 3Fe+4H2O=Fe3O4+4H2 (2) (1),(2)式の平衡関係を、熱力学的計算によつて
Fe3O4の存在が安定である領域に相当するH2と
CO2の組成比を決定する。しかし、酸化の反応速
度は物質移動現象に支配されるので、制御可能な
酸化速度とするために入念な実験を行なつて、実
際のH2:CO2の組成比およびガス流量の絶対値
を決定した。例えば、前述の処理例の場合、350
℃では全圧1atmに対しPco2=0.1atmでは酸化が
急速すぎて、適正な表面酸化度に制御することが
困難であるが、Pco2=0.002atmでは制御可能な
酸化速度となる。350℃ではPco2は0.001〜
0.05atmが好ましく、酸化時間は5分〜300分が
適当である。350℃−H2流量4.5N/min−CO2
流量0.5N/minという条件(Pco2=0.1atmに
相当する)では酸化反応は急速に進行し、15分で
σs(Fe)は200emu/g−Feから120emu/g−Fe
にまで低下し、Hcも1480Oeから860Oeまで低下
した。 この様にしてあらかじめ表面に適正量の酸化物
層を生成させた金属磁性粉末は、N2ガス等の不
活性ガス雰囲気中で室温近傍にまで冷却した後、
N2と空気を混合してPo2=10-3atmから酸化を始
め、徐々にPo2を増加していく公知の技術(特公
昭47−30477、同51−5608)と同様の操作により
Fe3O4をα−Fe2O3へと酸化させて安定化し、空
気中へ取出すことができる。この方法によれば金
属磁性粉末の安定化に必要な処理時間も短く、σs
の経時変化は通常のPo2制御法に比べて少ないこ
とが認められた。 [実施例] 以下実施例により本発明を具体的に説明する。 実施例 1 硫酸第1鉄および硫酸ニツケルの混合水溶液
(Ni/Fe=3%)と水酸化ナトリウム水溶液とを
反応させ、中和生成物をさらに空気で酸化して生
成させたα−FeOOH(長軸長平均0.3μ、平均軸比
18)のスラリーをろ過、洗浄後リパルプしてNa
およびSO3を十分に除去した。 α−FeOOHのスラリー(20g/で100g,
25℃)にあらかじめ別個に調製した水酸化アルミ
ニウムコロイドを所定量(Al/Fe=6%となる
量)加え、30分間攪拌を続けた。その後1N−
NaOH水溶液によりPHを8〜9に調節し、60℃
に昇温して1時間熟成し、水酸化アルミニウムコ
ロイドで処理された針状ゲーサイトをつくつた。 〈水酸化アルミニウムコロイドの調整〉 アルミン酸ナトリウムの水溶液(Al2O3として
299g/)を100ml取り、純水を200ml加えた後、
15℃に保持しつつ1N−HCl水溶液920mlを加えて
PHを7.5に調整した。次いで、純水を500ml加えた
後、攪拌を止めて静置し、上澄を捨てデカンテー
シヨン洗浄を行ない、ヌツチエで吸引ろ過し洗浄
した。次いでケーキを純水300mlにてパルプし1N
−HCl水溶液176mlを加え、このコロイドを解膠
した。 水酸化アルミニウムコロイドの添加によつて、
水酸化アルミニウムを被着させたNi含有α−
FeOOHを純水で十分洗浄し、NaおよびSO3を除
去した。洗浄後のα−FeOOHのNa含有量は
0.045%,SO3含有量は0.02%であつた。 このα−FeOOHを長さ約7mm、直径3mmの円
柱状クラムに造粒整型後乾燥した。さらに、700
℃で30分間焼成した後、たて型固定層還元装置に
25g挿入し、H2ガス流量5N/minで350℃−
10hr還元を行なつた。一部をトルエン中へ取出
し、VSM(印加磁場10KOe)にて粉体磁気特性
を測定したところ、PHc=1480Oe,σs(Fe)=
195emu/g−Fe,σr/σs=0.512であり、良好に
還元されていた。この金属磁性粉末を350℃の温
度でH25N/min,CO20.01N/minの混合ガ
ス流により15分間酸化した。得られた酸化物の一
部をトルエン中へ取出し、VSMにて粉体磁気特
性を測定したところ、PHc=1450Oe,σs−Fe=
170emu/g−Fe,σr/σs=0.514であり、適正に
酸化されていた。N2気流中で20℃まで冷却後、
N22N/min、空気0.01N/minの混合ガス流
によりPo2=10-3atmとして、酸化を始め、徐々
にPo2を増加してゆき、最終的には空気のみ4N
/minの気流とした。生成物を炉外の空気中へ
取出し、磁気特性を測定したところ、PHc=
1450Oe,σs=128emu/g,σr/σs=0.515であつ
た。 本実施例で得られた金属磁性粉末粒子の30000
倍の電子顕微鏡写真を第1図に示す。針状性が良
好に保たれ融着粒子も少ないことがわかる。この
粉末の60℃−空気中における3日目のσsは
123emu/gであり、良好であつた。又、60℃−
90%RH−7日目のσsは105emu/gであり、良
好であつた。 シート特性を測定した結果、Sq=0.78,60°−
60°グロス=70%であつた。これら特性値の測定
結果は比較例についての測定結果とともに第1表
に示した。 塗料化条件は次のとおりであつた。
【表】
【表】
ガラスビーズ
63.3g使用)
比較例 1 コロイド添加後の洗浄を調節することにより
Na分を0.27%としたこと以外は実施例1と同様
の条件で実験を行なつた。還元後トルエン中へサ
ンプリングし、VSMにて粉体磁気特性を測定し
た。PHc=905Oe,σs(Fe)=200emu/g−Fe,
σr/σs=0.382であつた。得られた金属磁性粉末
粒子は粒子同士の融着が進み、形骸の軸比も低下
し丸味を帯びていた。第2図にその磁性粉末粒子
の30000倍の電子顕微鏡写真を示す。粉末の特性
は第1表に示す通りであつた。 比較例 2 コロイド添加後の洗浄したα−FeOOHに硫安
を添加することにより、SO3のみ不純物として
1.1%残留させたこと以外は実施例1と同様の条
件により還元し、還元後の金属磁性粉末をトルエ
ン中へサンプリングし、磁気特性を測定した。PH
c=1230Oe,σs(Fe)=196emu/g−Fe,σr/
σs=0.491であつた。これらの結果は第1表に示
した。 比較例 3 アルミニウム化合物の添加をコロイドによら
ず、α−FeOOHの水性スラリーにアルミン酸ナ
トリウムを加えるという形でAlを添加し、次い
で1N−HClを用いて室温において中和したこと
以外は実施例1と同様の条件で実験を行なつた。
還元後トルエン中へサンプリングし粉体磁気特性
を測定した。PHc=1350Oe,σs(Fe)=182emu/
g−Fe,σr/σs=0.490であつた。次に、実施例
1と同様の条件で酸化安定化して、空気中へ取出
して粉体磁気特性、シート特性、経時安定性を調
べた。PHc=1340Oe,σs=128emu/g,σr/σs
=0.492であつた。又、Sq=0.74、グロス=60%
であつた。60℃−空気中の3日目のσsは
113emu/gであり劣化率は12%,30℃−90%
RH−7日目のσsは98emu/gであつた。これら
の測定結果を実施例1の結果と対比して第1表お
よび第2表に示した。 比較例 4 還元後、トルエン中へ取出してトルエン中に空
気を吹きこみ酸化したこと以外は実施例1と同様
のことをくり返した。その結果は第2表に示す通
りであつた。 比較例 5 H2とCO2の混合ガスによる粒子表面のFe3O4化
を行なわずに、還元後室温まで冷却してその後
N2と空気により徐々にPo2を増加して酸化安定化
を行なつた以外は実施例1と同様のことをくり返
した。その結果は第2表に示す通りであつた。
63.3g使用)
比較例 1 コロイド添加後の洗浄を調節することにより
Na分を0.27%としたこと以外は実施例1と同様
の条件で実験を行なつた。還元後トルエン中へサ
ンプリングし、VSMにて粉体磁気特性を測定し
た。PHc=905Oe,σs(Fe)=200emu/g−Fe,
σr/σs=0.382であつた。得られた金属磁性粉末
粒子は粒子同士の融着が進み、形骸の軸比も低下
し丸味を帯びていた。第2図にその磁性粉末粒子
の30000倍の電子顕微鏡写真を示す。粉末の特性
は第1表に示す通りであつた。 比較例 2 コロイド添加後の洗浄したα−FeOOHに硫安
を添加することにより、SO3のみ不純物として
1.1%残留させたこと以外は実施例1と同様の条
件により還元し、還元後の金属磁性粉末をトルエ
ン中へサンプリングし、磁気特性を測定した。PH
c=1230Oe,σs(Fe)=196emu/g−Fe,σr/
σs=0.491であつた。これらの結果は第1表に示
した。 比較例 3 アルミニウム化合物の添加をコロイドによら
ず、α−FeOOHの水性スラリーにアルミン酸ナ
トリウムを加えるという形でAlを添加し、次い
で1N−HClを用いて室温において中和したこと
以外は実施例1と同様の条件で実験を行なつた。
還元後トルエン中へサンプリングし粉体磁気特性
を測定した。PHc=1350Oe,σs(Fe)=182emu/
g−Fe,σr/σs=0.490であつた。次に、実施例
1と同様の条件で酸化安定化して、空気中へ取出
して粉体磁気特性、シート特性、経時安定性を調
べた。PHc=1340Oe,σs=128emu/g,σr/σs
=0.492であつた。又、Sq=0.74、グロス=60%
であつた。60℃−空気中の3日目のσsは
113emu/gであり劣化率は12%,30℃−90%
RH−7日目のσsは98emu/gであつた。これら
の測定結果を実施例1の結果と対比して第1表お
よび第2表に示した。 比較例 4 還元後、トルエン中へ取出してトルエン中に空
気を吹きこみ酸化したこと以外は実施例1と同様
のことをくり返した。その結果は第2表に示す通
りであつた。 比較例 5 H2とCO2の混合ガスによる粒子表面のFe3O4化
を行なわずに、還元後室温まで冷却してその後
N2と空気により徐々にPo2を増加して酸化安定化
を行なつた以外は実施例1と同様のことをくり返
した。その結果は第2表に示す通りであつた。
【表】
第1図は本発明の方法で製造した金属磁性粉末
の粒子構造を示す30000倍の電子顕微鏡写真であ
る。第2図は従来の方法で製造した金属磁性粉末
の粒子構造を示す30000倍の電子顕微鏡写真であ
る。
の粒子構造を示す30000倍の電子顕微鏡写真であ
る。第2図は従来の方法で製造した金属磁性粉末
の粒子構造を示す30000倍の電子顕微鏡写真であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 酸化鉄の還元により製造したFeを主成分と
する金属磁性粉末を200〜450℃の温度で、H2に
対するCO2の割合が0.001〜0.05であるH2とCO2と
の混合ガスに接触させて粉末粒子の表面を予備的
に酸化処理した後、処理後の粉末粒子を室温近傍
で、不活性ガスと空気との混合ガスに接触させ、
該混合ガスの酸素分圧(Po2)を徐々に増加させ
ることによつて粉末粒子を表面酸化により安定化
させることからなる、磁気記録用金属磁性粉末の
製造方法。 2 針状酸化鉄またはNi,Co,ZnおよびMnの
うちから選ばれた1種類もしくは2種類以上の元
素を含む変性針状酸化鉄を原料とし、該原料を、
あらかじめ調製したSiまたはAlの水酸化物のコ
ロイド溶液と接触させることによりSiまたはAl
の水酸化物を表面に被着させた針状酸化鉄をつく
り、該被着針状酸化鉄を還元してFeを主成分と
する金属磁性粉末とし、該金属磁性粉末を200〜
450℃の温度で、H2に対するCO2の割合が0.001〜
0.05であるH2とCO2との混合ガスに接触させて粉
末粒子の表面を予備的に酸化処理した後、処理後
の粉末粒子を室温近傍で、不活性ガスと空気との
混合ガスに接触させ、該混合ガスの酸素分圧
(Po2)を徐々に増加させることによつて粉末粒
子を表面酸化により安定化させることからなる、
磁気記録用金属磁性粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63123306A JPH01294810A (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63123306A JPH01294810A (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01294810A JPH01294810A (ja) | 1989-11-28 |
| JPH0445561B2 true JPH0445561B2 (ja) | 1992-07-27 |
Family
ID=14857277
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63123306A Granted JPH01294810A (ja) | 1988-05-20 | 1988-05-20 | 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01294810A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7416697B2 (en) | 2002-06-14 | 2008-08-26 | General Electric Company | Method for preparing a metallic article having an other additive constituent, without any melting |
| US6968990B2 (en) | 2003-01-23 | 2005-11-29 | General Electric Company | Fabrication and utilization of metallic powder prepared without melting |
| US7531021B2 (en) | 2004-11-12 | 2009-05-12 | General Electric Company | Article having a dispersion of ultrafine titanium boride particles in a titanium-base matrix |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58161705A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-26 | Hitachi Maxell Ltd | 磁性金属粉の製造法 |
| JPS59107503A (ja) * | 1982-12-13 | 1984-06-21 | Kanto Denka Kogyo Kk | 主成分を鉄とする磁気記録用磁性粉末の製造法 |
-
1988
- 1988-05-20 JP JP63123306A patent/JPH01294810A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01294810A (ja) | 1989-11-28 |
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