JPH0446898B2 - - Google Patents
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- JPH0446898B2 JPH0446898B2 JP58198294A JP19829483A JPH0446898B2 JP H0446898 B2 JPH0446898 B2 JP H0446898B2 JP 58198294 A JP58198294 A JP 58198294A JP 19829483 A JP19829483 A JP 19829483A JP H0446898 B2 JPH0446898 B2 JP H0446898B2
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- Hard Magnetic Materials (AREA)
Description
本発明は、高分散性でしかも高表面積を有する
オキシ水酸化鉄の製造法に関する。更に詳しく
は、磁気記録用強磁性鉄酸化物(Fe3O4,γ−
Fe2O3金属鉄微粒子)の原料として好適な針状オ
キシ水酸化鉄の製造に関する。 近年、記録媒体に対する高性能化の必要性が強
く求められており、高密度記録、高出力特性及び
ノイズレベルの低下が要求されている。このよう
な要求を満足する磁性材料の特性は、粉体特性と
しては、微細で表面積が大きく且つ針状性が優れ
ていることであり、磁気特性においては飽和磁化
が大きく且つ所望する最適な保磁力を有すること
である。 強磁性鉄化合物の場合、針状性に優れているこ
とが必要である事から針状晶になり易いオキシ水
酸化鉄を出発原料とする方法が一般的である。従
つて、オキシ水酸化鉄を製造する方法が多数報告
されており、中でもアルカリ領域で第一鉄塩を湿
式酸化し、針状α−オキシ水酸化鉄を製造する方
法が実際に採用されている。 オキシ水酸化鉄に要求される粒子特性として、
枝分れがないこと、凝集体がないこと、粒度分布
の狭いこと、適切な大きさ及び針状比が大きいこ
となど多くの項目があり、これらはオキシ水酸化
鉄晶出工程が重要とされ、このため種々の元素を
添加して媒晶効果を期待したり、晶出条件を特定
したりするなど数多くの工夫がなされている。 例えば、媒晶剤として特開昭56−165302号で
は、アルカリ土類金属をPH11以上である水酸化第
一鉄のアルカリ性懸濁液中に存在させることが記
載されているが、硫酸第一鉄を用いる例のみが示
されている。 又、特開昭56−104718号では、オキシ水酸化鉄
の表層部へ周期律表第族に属する元素の化合物
を被着させることが記載されているが、被着時期
は特定しておらず、被着させることで後の工程、
具体的には還元または酸化工程での粒子の、破
損、破壊、焼結を防ぐことを目的としている。 反応条件としては特開昭56−22638号に40℃以
下でα−オキシ水酸化鉄を生成させ、40〜60℃に
昇温して結晶成長させる2段階反応が記載されて
いるが、この方法によれば完全に1本1本が分散
したオキシ水酸化鉄が得られない。 その他数多くの報告がなされているが、いずれ
もオキシ水酸化鉄の分散性が不十分であり、その
後の表面処理、焼成、酸化、還元工程へ悪影響を
及ぼし、強磁性鉄化合物の特性が十分満足できる
ものとはなつていない。現在求められている高性
能磁性材料では更に要求が厳しくなつており、粒
子の完全な分散化特に出発原料であるオキシ水酸
化鉄の分散化が必須条件となる。 本発明者らは、高表面積を有する強磁性鉄化合
物の製造法について鋭意研究を重ね、特に、反応
方法、条件について詳細な検討を行い、晶析技術
を深めていく中で、反応条件を厳しく制限し、又
媒晶剤として陽イオンと陰イオンの組合せを新た
に見い出したことで、非常に分散性の良いオキシ
水酸化鉄を製造することができるという知見を得
て本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は第一鉄塩水溶液の酸化反応によ
り、α−オキシ水酸化鉄を製造する方法におい
て、 第一鉄塩水溶液として、塩化第一鉄、水酸化ア
ルカリ及びカルシウム塩からなる水溶液を調製
し、該調製にあたつては、25℃以下の液温で塩化
第一鉄水溶液を、3〜8当量の水酸化アルカリ水
溶液に、鉄濃度が0.03〜0.3モル/リツトルとな
るように添加すると共に、第一鉄塩水溶液中に、
カルシウム塩を鉄に対して0.5〜2モル%存在す
るように添加し、 続いて、酸化率が50%以下となるように酸化性
ガスを供給した後、 不活性ガス雰囲気下で温度を上昇させて、40〜
80℃の温度とし、 再び酸化性ガスを供給し、酸化反応を完了させ
る ことを特徴とする針状α−オキシ水酸化鉄の製造
法を提供するものである。 このような方法によれば、針状粒子の場合生じ
やすい長軸に平行な方向への凝集もなく、1本1
本に粒子が分散したオキシ水酸化鉄が得られ、後
の表面処理も均一に行うことができ、高表面積の
強磁性鉄化合物が得られる。 更に本発明について詳細に説明する。 本発明において使用する第一鉄塩は、塩化第一
鉄であり、通常よく多用される硫酸塩あるいは炭
酸塩、硝酸塩など他の鉱酸塩は使用できない。本
発明は晶析時のアニオンの媒晶効果を期待するも
のであり、塩素イオンとCaとの組合せが必須条
件であり、他のアニオンでは十分な媒晶効果が得
られない。従つて、添加する媒晶剤もCa塩に限
定される。Ca塩としては、塩酸塩、硝酸塩、炭
酸煙、硫酸塩など種々の塩を用いることができ
る。第一鉄塩に比しCa塩の量が少ないので種々
の塩を用いることができるが、好ましくは塩酸
塩、硝酸塩を用いる。Ca塩の添加は、鉄に対し
0.5〜2モル%の量、酸化性ガスの供給開始前ま
でに行う。具体的には、塩化第一鉄水溶液にCa
塩を添加する方法、水酸化アルカリ水溶液にCa
塩を添加する方法、塩化第一鉄水溶液及び水酸化
アルカリ水溶液のそれぞれにCa塩を添加する方
法、及び塩化第一鉄水溶液と水酸化アルカリ水溶
液との混合後にCa塩を添加する方法を例示する
ことができるが、好ましくは、塩化第一鉄水溶液
に添加する。Ca塩の添加を第一鉄塩水溶液のア
ルカリ剤による中和反応完了後の酸化性ガスによ
る酸化反応途中、もしくはこれ以降の工程で行つ
ても、本発明の意図する高表面積、強磁性鉄化合
物は得られない。 添加量は、0.5モル%未満ではCa塩の媒晶効果
が十分でなく、オキシ水酸化鉄が数本集合した凝
集体が存在するようになる。又、2モル%を越え
る量では、マグネタイトが析出し易くなり好まし
くない。 本発明において使用するアルカリとしては、
KOHやNaOH等の水酸化アルカリを用いる。
Na2CO3等の炭酸アルカリ、NH3の水溶液、尿素
などは、塩素イオンの媒晶効果を打ち消すので、
使用できない。 水酸化アルカリの量は、第一鉄塩に対し3〜8
当量用いる。使用量が3当量に満たない場合は、
マグネタイトが生成し易くなるし、オキシ水酸化
鉄の針状性が悪くなるので好ましくない。使用量
が8当量を越す場合は、オキシ水酸化鉄の凝集体
が存在するようになり好ましくない。 第一鉄塩水溶液の水酸化アルカリによる中和反
応は、Ca塩添加した塩化第一鉄水溶液を25℃以
下に保つた水酸化アルカリ水溶液に撹拌しながら
添加することで行う。 添加時の温度が25℃を越える場合、あるいは水
酸化アルカリ水溶液を塩化第一鉄水溶液に添加し
た場合、中和反応により生成する水酸化第一鉄の
結晶が大きくなつたり、凝集を生じたりするので
好ましくない。 更に中和反応後の反応液中のFe濃度が0.03〜
0.3モル/となるように塩化第一鉄水溶液及び
水酸化アルカリ水溶液の濃度を調整する。 Fe濃度が0.03モル/未満であると、マグネタ
イトが生成し易くなるので好ましくない。又、
0.3モル/を越える場合は、液中のスラリー濃
度高くなり粘度が上昇し、反応を均一に行うこと
が難しくなつたり、オキシ水酸化鉄の凝集体が存
在するようになり好ましくない。 更に、反応系内及び原料水溶液を不活性ガスで
置換することは、中和反応時の第一鉄イオンの酸
化を防ぐという点で望ましい方法である。 本発明において使用する酸化性ガスとは、酸素
を含むガスであり、空気あるいは酸素富化ガス、
あるいは酸素と不活性ガスとを混合して得たガス
などを用いる。 本発明では、酸化性ガスを用いて酸化反応によ
りオキシ水酸化鉄を製造する際、明確に二つの段
階に分けて酸化反応を行う。まず、一段目では25
℃以下の温度で酸化率10〜50%の範囲まで酸化す
る。 一段目の反応温度から25℃を越えると、オキシ
水酸化鉄の結晶成長速度が早くなり、析出オキシ
水酸化鉄が不揃いに成長する結果、粒度分布がひ
ろくなるし、オキシ水酸化鉄の凝集体が存在する
ようになり好ましくない。反応温度の下限は、酸
化性ガスの供給速度と関係するので、反応槽ガス
吹込み方法に適した温度を設定しなければならな
いが、一般的には5℃が下限となる。 酸化率が10%未満であると、二段目での酸化で
新たな核発生が生じ、粒度分布が広くなり好まし
くない。一方、50%を越える場合はオキシ水酸化
鉄が微細すぎるし、又、針状比も悪くなり好まし
くない。 一段目の酸化反応後、酸化性ガスを不活性ガス
に切替え、温度を40〜80℃へ上昇させる。設定温
度に達してから、再び酸化性ガスを供給し、酸化
反応を完結させる。 二段目の反応温度を40〜80℃としたのは、一段
目で発生させたオキシ水酸化鉄を成長させ、針状
性と粒子長さを所望する値にするためである。 このようにして得られるオキシ水酸化鉄は、凝
集のない分散した粒子であり、これを常法により
処理し、酸化、還元を行つて得られる鉄粉、γ−
Fe2O3等は、高表面積を有す磁気記録材料とな
る。 本発明に於て用いる媒晶剤カルシウム陽イオン
と塩素陰イオンの組合せは、先に詳述した特定条
件下のみで、その効果を如何なく発揮する。すな
わち、本発明の条件を満す反応条件下に於ては、
極めて分散性に優れたオキシ水酸化鉄が得られる
ものである。 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明
する。 実施例 1 20℃に保つた1.6mol/のNaOH水溶液0.8
に、撹拌しながら、0.002mol/のCaCl2を含む
0.2mol/のFeCl2水溶液0.8を添加してFe
(OH)2とCa(OH)2の共沈物を含む懸濁液を得た。 この懸濁液を20℃に保ち、撹拌しながら、液中
に0.3/分の割合で空気を10分間吹き込み、
Fe2+イオンの一部をFe3+へ酸化した。この時の
酸化率〔Fe3+/(Fe2++Fe3+)×100〕は9%で
あつた。その後、空気を窒素ガスに切替え系内を
不活性ガス雰囲気とし、懸濁液の温度を50℃とし
た。次に、窒素ガスを空気に切替え0.1/分の
割合で吹き込み、反応を完了させ、α−FeOOH
を得た。 得られたα−FeOOHは、透過型電子顕微鏡観
察で、結晶形状、凝集状態、長さ、軸比などを測
定した。 形状は第1図に示すように棒状であり、平均長
さ約0.3μ、軸比(長軸/短軸)約15のよく分散し
た粒子となつていた。乾燥α−FeOOHのBET表
面積は、95m2/gであつた。 比較例 1 実施例1の方法において、FeCl2の代わりに、
FeSO4・7H2Oを使用し、第1表に記載した条件
でα−FeOOHを製造した。 結果は、第2表に示すが、第2図に示すような
凝集粒子となつた。 比較例 2 実施例1の方法において、CaCl2の代わりに、
MgCl2を使用し、第1表に記載した条件でα−
FeOOHを製造した。 結果は第2表に示すが、第3図に示すような枝
分れの多い粒子となつた。 比較例 3 実施例1の方法において、NaOH濃度を
4.8mol/とし、第1表に記載した条件でα−
FeOOHを製造した。 結果は第2表に示すが、第4図に示すような凝
集粒子が存在した。 実施例2〜9および比較例4,5 反応条件を第1表に記載するように種々変化さ
せて、α−FeOOHを製造した。得られたα−
FeOOHの粒子粉末特性を第2表に示す。
オキシ水酸化鉄の製造法に関する。更に詳しく
は、磁気記録用強磁性鉄酸化物(Fe3O4,γ−
Fe2O3金属鉄微粒子)の原料として好適な針状オ
キシ水酸化鉄の製造に関する。 近年、記録媒体に対する高性能化の必要性が強
く求められており、高密度記録、高出力特性及び
ノイズレベルの低下が要求されている。このよう
な要求を満足する磁性材料の特性は、粉体特性と
しては、微細で表面積が大きく且つ針状性が優れ
ていることであり、磁気特性においては飽和磁化
が大きく且つ所望する最適な保磁力を有すること
である。 強磁性鉄化合物の場合、針状性に優れているこ
とが必要である事から針状晶になり易いオキシ水
酸化鉄を出発原料とする方法が一般的である。従
つて、オキシ水酸化鉄を製造する方法が多数報告
されており、中でもアルカリ領域で第一鉄塩を湿
式酸化し、針状α−オキシ水酸化鉄を製造する方
法が実際に採用されている。 オキシ水酸化鉄に要求される粒子特性として、
枝分れがないこと、凝集体がないこと、粒度分布
の狭いこと、適切な大きさ及び針状比が大きいこ
となど多くの項目があり、これらはオキシ水酸化
鉄晶出工程が重要とされ、このため種々の元素を
添加して媒晶効果を期待したり、晶出条件を特定
したりするなど数多くの工夫がなされている。 例えば、媒晶剤として特開昭56−165302号で
は、アルカリ土類金属をPH11以上である水酸化第
一鉄のアルカリ性懸濁液中に存在させることが記
載されているが、硫酸第一鉄を用いる例のみが示
されている。 又、特開昭56−104718号では、オキシ水酸化鉄
の表層部へ周期律表第族に属する元素の化合物
を被着させることが記載されているが、被着時期
は特定しておらず、被着させることで後の工程、
具体的には還元または酸化工程での粒子の、破
損、破壊、焼結を防ぐことを目的としている。 反応条件としては特開昭56−22638号に40℃以
下でα−オキシ水酸化鉄を生成させ、40〜60℃に
昇温して結晶成長させる2段階反応が記載されて
いるが、この方法によれば完全に1本1本が分散
したオキシ水酸化鉄が得られない。 その他数多くの報告がなされているが、いずれ
もオキシ水酸化鉄の分散性が不十分であり、その
後の表面処理、焼成、酸化、還元工程へ悪影響を
及ぼし、強磁性鉄化合物の特性が十分満足できる
ものとはなつていない。現在求められている高性
能磁性材料では更に要求が厳しくなつており、粒
子の完全な分散化特に出発原料であるオキシ水酸
化鉄の分散化が必須条件となる。 本発明者らは、高表面積を有する強磁性鉄化合
物の製造法について鋭意研究を重ね、特に、反応
方法、条件について詳細な検討を行い、晶析技術
を深めていく中で、反応条件を厳しく制限し、又
媒晶剤として陽イオンと陰イオンの組合せを新た
に見い出したことで、非常に分散性の良いオキシ
水酸化鉄を製造することができるという知見を得
て本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は第一鉄塩水溶液の酸化反応によ
り、α−オキシ水酸化鉄を製造する方法におい
て、 第一鉄塩水溶液として、塩化第一鉄、水酸化ア
ルカリ及びカルシウム塩からなる水溶液を調製
し、該調製にあたつては、25℃以下の液温で塩化
第一鉄水溶液を、3〜8当量の水酸化アルカリ水
溶液に、鉄濃度が0.03〜0.3モル/リツトルとな
るように添加すると共に、第一鉄塩水溶液中に、
カルシウム塩を鉄に対して0.5〜2モル%存在す
るように添加し、 続いて、酸化率が50%以下となるように酸化性
ガスを供給した後、 不活性ガス雰囲気下で温度を上昇させて、40〜
80℃の温度とし、 再び酸化性ガスを供給し、酸化反応を完了させ
る ことを特徴とする針状α−オキシ水酸化鉄の製造
法を提供するものである。 このような方法によれば、針状粒子の場合生じ
やすい長軸に平行な方向への凝集もなく、1本1
本に粒子が分散したオキシ水酸化鉄が得られ、後
の表面処理も均一に行うことができ、高表面積の
強磁性鉄化合物が得られる。 更に本発明について詳細に説明する。 本発明において使用する第一鉄塩は、塩化第一
鉄であり、通常よく多用される硫酸塩あるいは炭
酸塩、硝酸塩など他の鉱酸塩は使用できない。本
発明は晶析時のアニオンの媒晶効果を期待するも
のであり、塩素イオンとCaとの組合せが必須条
件であり、他のアニオンでは十分な媒晶効果が得
られない。従つて、添加する媒晶剤もCa塩に限
定される。Ca塩としては、塩酸塩、硝酸塩、炭
酸煙、硫酸塩など種々の塩を用いることができ
る。第一鉄塩に比しCa塩の量が少ないので種々
の塩を用いることができるが、好ましくは塩酸
塩、硝酸塩を用いる。Ca塩の添加は、鉄に対し
0.5〜2モル%の量、酸化性ガスの供給開始前ま
でに行う。具体的には、塩化第一鉄水溶液にCa
塩を添加する方法、水酸化アルカリ水溶液にCa
塩を添加する方法、塩化第一鉄水溶液及び水酸化
アルカリ水溶液のそれぞれにCa塩を添加する方
法、及び塩化第一鉄水溶液と水酸化アルカリ水溶
液との混合後にCa塩を添加する方法を例示する
ことができるが、好ましくは、塩化第一鉄水溶液
に添加する。Ca塩の添加を第一鉄塩水溶液のア
ルカリ剤による中和反応完了後の酸化性ガスによ
る酸化反応途中、もしくはこれ以降の工程で行つ
ても、本発明の意図する高表面積、強磁性鉄化合
物は得られない。 添加量は、0.5モル%未満ではCa塩の媒晶効果
が十分でなく、オキシ水酸化鉄が数本集合した凝
集体が存在するようになる。又、2モル%を越え
る量では、マグネタイトが析出し易くなり好まし
くない。 本発明において使用するアルカリとしては、
KOHやNaOH等の水酸化アルカリを用いる。
Na2CO3等の炭酸アルカリ、NH3の水溶液、尿素
などは、塩素イオンの媒晶効果を打ち消すので、
使用できない。 水酸化アルカリの量は、第一鉄塩に対し3〜8
当量用いる。使用量が3当量に満たない場合は、
マグネタイトが生成し易くなるし、オキシ水酸化
鉄の針状性が悪くなるので好ましくない。使用量
が8当量を越す場合は、オキシ水酸化鉄の凝集体
が存在するようになり好ましくない。 第一鉄塩水溶液の水酸化アルカリによる中和反
応は、Ca塩添加した塩化第一鉄水溶液を25℃以
下に保つた水酸化アルカリ水溶液に撹拌しながら
添加することで行う。 添加時の温度が25℃を越える場合、あるいは水
酸化アルカリ水溶液を塩化第一鉄水溶液に添加し
た場合、中和反応により生成する水酸化第一鉄の
結晶が大きくなつたり、凝集を生じたりするので
好ましくない。 更に中和反応後の反応液中のFe濃度が0.03〜
0.3モル/となるように塩化第一鉄水溶液及び
水酸化アルカリ水溶液の濃度を調整する。 Fe濃度が0.03モル/未満であると、マグネタ
イトが生成し易くなるので好ましくない。又、
0.3モル/を越える場合は、液中のスラリー濃
度高くなり粘度が上昇し、反応を均一に行うこと
が難しくなつたり、オキシ水酸化鉄の凝集体が存
在するようになり好ましくない。 更に、反応系内及び原料水溶液を不活性ガスで
置換することは、中和反応時の第一鉄イオンの酸
化を防ぐという点で望ましい方法である。 本発明において使用する酸化性ガスとは、酸素
を含むガスであり、空気あるいは酸素富化ガス、
あるいは酸素と不活性ガスとを混合して得たガス
などを用いる。 本発明では、酸化性ガスを用いて酸化反応によ
りオキシ水酸化鉄を製造する際、明確に二つの段
階に分けて酸化反応を行う。まず、一段目では25
℃以下の温度で酸化率10〜50%の範囲まで酸化す
る。 一段目の反応温度から25℃を越えると、オキシ
水酸化鉄の結晶成長速度が早くなり、析出オキシ
水酸化鉄が不揃いに成長する結果、粒度分布がひ
ろくなるし、オキシ水酸化鉄の凝集体が存在する
ようになり好ましくない。反応温度の下限は、酸
化性ガスの供給速度と関係するので、反応槽ガス
吹込み方法に適した温度を設定しなければならな
いが、一般的には5℃が下限となる。 酸化率が10%未満であると、二段目での酸化で
新たな核発生が生じ、粒度分布が広くなり好まし
くない。一方、50%を越える場合はオキシ水酸化
鉄が微細すぎるし、又、針状比も悪くなり好まし
くない。 一段目の酸化反応後、酸化性ガスを不活性ガス
に切替え、温度を40〜80℃へ上昇させる。設定温
度に達してから、再び酸化性ガスを供給し、酸化
反応を完結させる。 二段目の反応温度を40〜80℃としたのは、一段
目で発生させたオキシ水酸化鉄を成長させ、針状
性と粒子長さを所望する値にするためである。 このようにして得られるオキシ水酸化鉄は、凝
集のない分散した粒子であり、これを常法により
処理し、酸化、還元を行つて得られる鉄粉、γ−
Fe2O3等は、高表面積を有す磁気記録材料とな
る。 本発明に於て用いる媒晶剤カルシウム陽イオン
と塩素陰イオンの組合せは、先に詳述した特定条
件下のみで、その効果を如何なく発揮する。すな
わち、本発明の条件を満す反応条件下に於ては、
極めて分散性に優れたオキシ水酸化鉄が得られる
ものである。 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明
する。 実施例 1 20℃に保つた1.6mol/のNaOH水溶液0.8
に、撹拌しながら、0.002mol/のCaCl2を含む
0.2mol/のFeCl2水溶液0.8を添加してFe
(OH)2とCa(OH)2の共沈物を含む懸濁液を得た。 この懸濁液を20℃に保ち、撹拌しながら、液中
に0.3/分の割合で空気を10分間吹き込み、
Fe2+イオンの一部をFe3+へ酸化した。この時の
酸化率〔Fe3+/(Fe2++Fe3+)×100〕は9%で
あつた。その後、空気を窒素ガスに切替え系内を
不活性ガス雰囲気とし、懸濁液の温度を50℃とし
た。次に、窒素ガスを空気に切替え0.1/分の
割合で吹き込み、反応を完了させ、α−FeOOH
を得た。 得られたα−FeOOHは、透過型電子顕微鏡観
察で、結晶形状、凝集状態、長さ、軸比などを測
定した。 形状は第1図に示すように棒状であり、平均長
さ約0.3μ、軸比(長軸/短軸)約15のよく分散し
た粒子となつていた。乾燥α−FeOOHのBET表
面積は、95m2/gであつた。 比較例 1 実施例1の方法において、FeCl2の代わりに、
FeSO4・7H2Oを使用し、第1表に記載した条件
でα−FeOOHを製造した。 結果は、第2表に示すが、第2図に示すような
凝集粒子となつた。 比較例 2 実施例1の方法において、CaCl2の代わりに、
MgCl2を使用し、第1表に記載した条件でα−
FeOOHを製造した。 結果は第2表に示すが、第3図に示すような枝
分れの多い粒子となつた。 比較例 3 実施例1の方法において、NaOH濃度を
4.8mol/とし、第1表に記載した条件でα−
FeOOHを製造した。 結果は第2表に示すが、第4図に示すような凝
集粒子が存在した。 実施例2〜9および比較例4,5 反応条件を第1表に記載するように種々変化さ
せて、α−FeOOHを製造した。得られたα−
FeOOHの粒子粉末特性を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明の一実施例で得られたα−
FeOOHの結晶を表わす電子顕微鏡写真であり、
第2図、第3図、第4図は比較例にて得られたα
−FeOOHの結晶を表わす電子顕微鏡写真であ
る。なお、電子顕微鏡写真の倍率はいずれも
30000倍である。
FeOOHの結晶を表わす電子顕微鏡写真であり、
第2図、第3図、第4図は比較例にて得られたα
−FeOOHの結晶を表わす電子顕微鏡写真であ
る。なお、電子顕微鏡写真の倍率はいずれも
30000倍である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第一鉄塩水溶液の酸化反応により、α−オキ
シ水酸化鉄を製造する方法において、 第一鉄塩水溶液として、塩化第一鉄、水酸化ア
ルカリ及びカルシウム塩からなる水溶液を調製
し、該調製にあたつては、25℃以下の液温で塩化
第一鉄水溶液を、3〜8当量の水酸化アルカリ水
溶液に、鉄濃度が0.03〜0.3モル/リツトルとな
るように添加すると共に、第一鉄塩水溶液中に、
カルシウム塩を鉄に対して0.5〜2モル%存在す
るように添加し、 続いて、酸化率が50%以下となるように酸化性
ガスを供給した後、 不活性ガス雰囲気下で温度を上昇させて、40〜
80℃の温度とし、 再び酸化性ガスを供給し、酸化反応を完了させ
る ことを特徴とする針状α−オキシ水酸化鉄の製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58198294A JPS6090830A (ja) | 1983-10-25 | 1983-10-25 | 針状α―オキシ水酸化鉄の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58198294A JPS6090830A (ja) | 1983-10-25 | 1983-10-25 | 針状α―オキシ水酸化鉄の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6090830A JPS6090830A (ja) | 1985-05-22 |
| JPH0446898B2 true JPH0446898B2 (ja) | 1992-07-31 |
Family
ID=16388733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58198294A Granted JPS6090830A (ja) | 1983-10-25 | 1983-10-25 | 針状α―オキシ水酸化鉄の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6090830A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63134523A (ja) * | 1986-11-22 | 1988-06-07 | Chisso Corp | 針状α−オキシ水酸化鉄粒子粉末の製造方法 |
| EP1857414A1 (en) * | 2005-02-16 | 2007-11-21 | Japan Science and Technology Agency | Method for producing iron oxyhydroxide and adsorbing material comprising iron oxyhydroxide |
| CN118993430B (zh) * | 2024-09-19 | 2025-12-09 | 焦作佰利联合颜料有限公司 | 一种利用氯化亚铁废液制备脱硫剂的方法 |
-
1983
- 1983-10-25 JP JP58198294A patent/JPS6090830A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6090830A (ja) | 1985-05-22 |
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