JPH0447044B2 - - Google Patents
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- JPH0447044B2 JPH0447044B2 JP61207840A JP20784086A JPH0447044B2 JP H0447044 B2 JPH0447044 B2 JP H0447044B2 JP 61207840 A JP61207840 A JP 61207840A JP 20784086 A JP20784086 A JP 20784086A JP H0447044 B2 JPH0447044 B2 JP H0447044B2
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- pan
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は脱臭性ポリアクリロニトリル(本明細
書においてはPANという)繊維及びその製造方
法に関し、更に詳しくは脱臭性に優れると共に任
意の色調に着色或は染色可能な脱臭性PAN繊維
とその製造方法に関する。 (従来の技術) 従来、PAN繊維は各種の衣料品やその他の工
程材料として広く使用されている。 (発明が解決しようとしている問題点) 従来のPAN繊維を靴下、手袋、その他の体臭
が付着し易い衣料に使用する場合、或は悪臭が発
生している場所で使用する衣料或はその他の材料
として使用する場合には、これらの衣料が脱臭性
を有することが望まれている。 この様な要望を満たす方法としては、これらの
PAN繊維中に活性炭や硫酸第一鉄等の脱臭剤を
包含させることが考えられている。 しかしながら、活性炭は黒色である為PAN繊
維を黒色にし、又、硫酸第一鉄は空気中の酸素に
よつて容易に褐色に変色するという問題がある
為、種々の美麗な着色が要求されるPAN繊維に
は使用することが出来なかつた。 従つて、PAN繊維を着色せずに、周囲雰囲気
の不快な臭気を長時間吸収して周囲から不快な臭
気を除去出来、且つ任意の色調に容易に着色或は
染色可能な脱臭性PAN繊維が要望されている。 (問題点を解決する為の手段) 即ち、本発明は、不揮発性の有機カルボン酸と
亜鉛化合物とからなる脱臭剤、又は亜鉛化合物と
アルミニウム化合物からなる脱臭剤を含有するこ
とを特徴とする脱臭性PAN繊維、及びその製造
方法である。 次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明の
主たる特徴は、PAN繊維に特定の脱臭剤を包含
させることによつて、PAN繊維が本来有してい
る美麗な着色性を何ら損なうことなく、PAN繊
維に長時間の脱臭作用を付与せしめた点である。 本発明において云うPAN繊維とは、PAN自体
及びPANを主成分とする、例えば、80%以上の
アクリロニトリルを含む高アクリロニトリル共重
合体であり、これらのPAN繊維は従来公知であ
り、且つ広く使用されているものである。 上記の如きPAN繊維に包含させる脱臭剤は活
性炭の如く黒色のものではなく、白色又は実質的
に無色であり、且つ変色性の無いことが必要であ
り、更にPAN繊維の品質、特に着色性を低下さ
せるものであつてはならず、一般家屋内等で生じ
るアンモニア臭、アミン臭、硫化水素臭等の不快
臭を良好に吸収するものであることが好ましい。 以上の如き特性を有する脱臭剤としては不揮発
性の有機カルボン酸と亜鉛化合物との混合物又は
亜鉛化合物とアルミニウム化合物との混合物が挙
げられる。 好ましい不揮発性の有機カルボン酸は脂肪族ポ
リカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸及びポリマ
ーカルボン酸である。 脂肪酸ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレ
イン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、アセチレ
ン酸、リンゴ酸、メチルリンンゴ酸、クエン酸、
イソクエン酸、酒石酸等のジ又はトリカルボン酸
又はそれらの塩であり、本発明において特に好ま
しいものはクエン酸、フマル酸又はその塩であ
る。 芳香族ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、トリメリツト酸、1,2,3−ベンゼントリ
カルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン
酸、ピロメツト酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、
ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボ
ン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフエニル
テトラカルボン酸、ジフエニルエーテルテトラカ
ルボン酸、アゾベンゼンテトラカルボン酸等の芳
香族カルボン酸或はそれらの無水物であに、本発
明において特に好ましい芳香族ポリカルボン酸
は、ベンゼントリカルボン酸、特にトリメリツト
酸である。 又、ポリマーカルボン酸としては、クエン酸、
酒石酸、フタル酸等の多価カルボン酸と、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチ
レングリコール等の多価アルコールとを酸過剰で
反応させて得られる末端カルボキシル基ポリエス
テル;各種多価カルボン酸で変性した酸性セルロ
ース誘導体;多価カルボン酸のビニルエーテルエ
ステルモノマー等の単独重合体又は他の一般的な
モノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重合
体、グラフト共重合体等;アクリル酸又はメタク
リル酸等のモノマーの単独重合体又は他の一般的
なモノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重
合体、グラフト共重合体等;無水マレイン酸、イ
タコン酸等のα,β−不飽和ビニルモノマー等の
単独重合体又は他の一般的なモノマーとのランダ
ム共重合体、ブロツク共重合体、グラフト共重合
体等が挙げられる。 上記の如き不揮発性の有機カルボン酸に亜鉛化
合物を添加することによつて、アミン臭やアンモ
ニア臭と共に他の悪臭源である硫化水素臭をも同
時に吸収することが出来る。 この様な亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜
鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硝酸亜
鉛、炭酸亜鉛等の無機亜鉛化合物、酢酸亜鉛、シ
ユウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、フマル酸亜鉛、ギ酸
亜鉛等の有機亜鉛塩が使用出来るが、特に好まし
いものは亜鉛華(酸化亜鉛)及び炭酸亜鉛であ
る。 この様な亜鉛化合物は有機カルボン酸100重量
部当たり1〜1000重量部、好ましくは30〜300重
量部の割合で配合する。 更に本発明の目的に好ましい白色又は実質的に
無色の脱臭剤としては、上記亜鉛化合物にアルミ
ニウム化合物を配合したものが挙げられる。この
様な脱臭剤も、PAN繊維の好ましい物性や染色
性等を低下させることなく、各種の悪臭源である
アミン臭、アンモニア臭及び硫化水素臭等の不快
臭を吸収することが出来る。アルミニウム化合物
として好ましいものは硫酸アルミニウムや硫酸ア
ルミニウムカリウム等であり、これらのアルミニ
ウム化合物は亜鉛化合物100重量部に対して1〜
1000重量部、好ましくは30〜300重量部の割合で
使用する。 以上の如き白色又は実質的に無色の脱臭剤を
PAN繊維に包含させる方法はいずれの方法でも
よいが、好ましい方法はPAN繊維を湿式紡糸す
る際の紡糸原液中に前記の脱臭剤を添加し、紡糸
と同時に脱臭剤を包含させる原液着色方式であ
る。この様な原液着色方式は、PAN繊維を顔料
により着色する技術として周知であり、本発明で
はこの方式をそのまま使用することが出来る。 特に好ましい方法は、前記脱臭剤とPANとか
ら脱臭剤濃度の高いマスターバツチを調製してお
いて、このマスターバツチをPAN繊維の紡糸原
液中に加える方法である。 脱臭剤のマスターバツチを製造する方法は、従
来の着色剤のマスターバツチの製造方法と同様で
よく、例えば、PANをジメチルホルムアミド等
の有機溶剤に溶解し、この中に前記の脱臭剤を高
濃度に、例えば、PAN100重量部当たり10〜200
重量部の割合で加え、これを十分に分散処理して
溶剤を蒸発させたり、貧溶剤により析出させるこ
とによりマスターバツチを得る方法、ジメチルホ
ルムアミド等の有機溶剤、PAN、前記の脱臭剤
及び摩砕助剤としての無機塩を混合して十分に摩
砕した後、水を加えて溶剤と無機塩を溶出してマ
スターバツチを得る方法等が好ましく利用され
る。 この様に調製した脱臭剤のマスターバツチを使
用することによつて、脱臭剤はPAN繊維の紡糸
原液中に分散し、紡糸ノズルの目詰まりを生じな
くなる。尚、本発明においては脱臭剤の1成分で
ある不揮発性の有機カルボン酸は、PAN繊維の
紡糸原液中に容易に溶解することが出来るので、
この有機カルボン酸はそのままPAN繊維の紡糸
原液中に加え、一方、無機物である亜鉛化合物及
び/又はアルミニウム化合物のみを上記の方法で
マスターバツチとし、これを紡糸原液に加えて最
終的に不揮発性の有機カルボン酸と上記の無機成
分とをPAN繊維中に包含させても同効である。 又、上記の如くして形成する脱臭剤のマスター
バツチは白色又は実質的に無色のマスターバツチ
であるので、この中に任意の色相の顔料を添加し
て着色脱臭剤マスターバツチとしてもよい。又、
従来技術の顔料による原液着色時に、前記の脱臭
剤を併用することによつても本発明を実施するこ
とが出来る。 PAN繊維中に包含させる脱臭剤の量はあまり
に少なすぎると本発明の所期の目的である脱臭性
の付与が不十分となり、又、あまりに多量に包含
させるとPAN自体の物性を低下させる虞が生じ
るので、好ましい包含量はPAN繊維100重量部当
たり約0.5〜10重量部の範囲である。 (作用・効果) 以上の如き本発明の脱臭性PAN繊維は、周囲
の悪臭であるアミン臭、アンモニア臭、或は硫化
水素臭等を長期間吸収して周囲雰囲気から悪臭を
脱臭することが出来、人体及び家屋内等を長期間
常に良好な雰囲気に保持することが出来る。 又、本発明の方法は、従来の顔料による原液着
色時に、紡糸原液中に前述の如き好ましい脱臭剤
を包含させることによつて行うこととが出来るの
で、工業的に特別なコストがかかることをなく非
常に経済的に上記の作用効果を有する脱臭性
PAN繊維を提供することが出来る。 更に本発明の脱臭性PAN繊維は、使用した脱
臭剤が白色又は実質的に無色の脱臭剤であるの
で、PAN繊維の着色することがないので、紡糸
中或は紡糸後に任意の着色剤によつて任意の色相
に美麗に着色することも出来る。 (実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明
する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの
ない限り重量基準である。 実施例 1 加熱冷却用ジヤケツトを有する加圧蓋付ニーダ
ー中に酸化亜鉛50部、赤色顔料10部、PAN(重合
度1200)の粉末40部、食塩100部、ジメチルホル
ムアミド75部を入れ、加熱しながら混練する。内
容物が粘性流動状になつたら冷却を始め、1時間
練肉処理を行う。次いで水25部を加えて練肉物を
析出させ、加圧しながらニーダー中で粉砕する。
これを取り出し、食塩及びメチルホルムアミドが
完全に除去されるまで約5時間水洗いする。次い
で70℃の熱風乾燥機中で12時間乾燥して、脱臭剤
のマスターバツチを得た。このものを12.5部をジ
メチルホルムアミド87.5部に溶解した。 上記溶液とトリメリツト酸とを、濃度17%の
PANのジメチルホルムアミド溶液中に、
PAN100重量部当たり酸化亜鉛が3重量部、そし
てトリメリツト酸が1重量部になる割合になる様
に添加し、十分に撹拌した後、一夜放置して脱泡
した。この着色紡糸原液を室温で0.08mmφ、100
ホールの紡糸ノズルよりn−ブタノール中に紡糸
することによつて赤色に着色された本発明の
PAN繊維を得た。 実施例 2〜8 実施例1における脱臭剤及び顔料に代えて下記
のものを使用し、他は実施例1と同様にして本発
明の脱臭性PAN繊維を得た。 実施例 2 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) クエン酸(PANの1%) 顔 料 青色顔料(PANの0.5%) 実施例 3 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) 硫酸アルミニウム(PANの3%) フマール酸(PANの0.5%) 顔 料 なし 実施例 4 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) 硫酸アルミニウムカリウム(PAN
の2%) 顔 料 黄色顔料(PANの0.3) 実施例 5 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) ポリアクリル酸(PANの3%) 顔 料 青色顔料(PANの1%) 実施例 6 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) フマール酸(PANの3%) 顔 料 なし 実施例 7 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) スチレンマレイン酸コポリマー
(PANの2%) 顔 料 黄色顔料(PANの0.7%) 実施例 8 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) テレフタル酸(PANの3%) 顔 料 なし 上記実施例の1〜8の脱臭性PAN繊維のアン
モニア臭及び硫化水素臭に対する脱臭性をテスト
したところ下記の結果を得た。 尚、アンモニア脱臭性は、300ml容のフラスコ
中にサンプル(50×200mm)1枚を入れ、更に28
%アンモニア水10μを採取して完全にガス化さ
せた後、25℃に保存して所定の時間経過後北川式
ガス検知器を用いてフラスコ内のアンモニア残存
濃度(ppm)を測定して評価した。 又、硫化水素臭の脱臭性のテストは、300ml容
の三角フラスコ内にサンプル(50×200mm)1枚
を入れ、800ppmの硫化ナトリウム水溶液1mlと
1規定の硫硫酸0.1mlを入れ、一定時間経過後の
フラスコ内の硫化水素(ppm)を北川式検知器で
測定した。
書においてはPANという)繊維及びその製造方
法に関し、更に詳しくは脱臭性に優れると共に任
意の色調に着色或は染色可能な脱臭性PAN繊維
とその製造方法に関する。 (従来の技術) 従来、PAN繊維は各種の衣料品やその他の工
程材料として広く使用されている。 (発明が解決しようとしている問題点) 従来のPAN繊維を靴下、手袋、その他の体臭
が付着し易い衣料に使用する場合、或は悪臭が発
生している場所で使用する衣料或はその他の材料
として使用する場合には、これらの衣料が脱臭性
を有することが望まれている。 この様な要望を満たす方法としては、これらの
PAN繊維中に活性炭や硫酸第一鉄等の脱臭剤を
包含させることが考えられている。 しかしながら、活性炭は黒色である為PAN繊
維を黒色にし、又、硫酸第一鉄は空気中の酸素に
よつて容易に褐色に変色するという問題がある
為、種々の美麗な着色が要求されるPAN繊維に
は使用することが出来なかつた。 従つて、PAN繊維を着色せずに、周囲雰囲気
の不快な臭気を長時間吸収して周囲から不快な臭
気を除去出来、且つ任意の色調に容易に着色或は
染色可能な脱臭性PAN繊維が要望されている。 (問題点を解決する為の手段) 即ち、本発明は、不揮発性の有機カルボン酸と
亜鉛化合物とからなる脱臭剤、又は亜鉛化合物と
アルミニウム化合物からなる脱臭剤を含有するこ
とを特徴とする脱臭性PAN繊維、及びその製造
方法である。 次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明の
主たる特徴は、PAN繊維に特定の脱臭剤を包含
させることによつて、PAN繊維が本来有してい
る美麗な着色性を何ら損なうことなく、PAN繊
維に長時間の脱臭作用を付与せしめた点である。 本発明において云うPAN繊維とは、PAN自体
及びPANを主成分とする、例えば、80%以上の
アクリロニトリルを含む高アクリロニトリル共重
合体であり、これらのPAN繊維は従来公知であ
り、且つ広く使用されているものである。 上記の如きPAN繊維に包含させる脱臭剤は活
性炭の如く黒色のものではなく、白色又は実質的
に無色であり、且つ変色性の無いことが必要であ
り、更にPAN繊維の品質、特に着色性を低下さ
せるものであつてはならず、一般家屋内等で生じ
るアンモニア臭、アミン臭、硫化水素臭等の不快
臭を良好に吸収するものであることが好ましい。 以上の如き特性を有する脱臭剤としては不揮発
性の有機カルボン酸と亜鉛化合物との混合物又は
亜鉛化合物とアルミニウム化合物との混合物が挙
げられる。 好ましい不揮発性の有機カルボン酸は脂肪族ポ
リカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸及びポリマ
ーカルボン酸である。 脂肪酸ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレ
イン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、アセチレ
ン酸、リンゴ酸、メチルリンンゴ酸、クエン酸、
イソクエン酸、酒石酸等のジ又はトリカルボン酸
又はそれらの塩であり、本発明において特に好ま
しいものはクエン酸、フマル酸又はその塩であ
る。 芳香族ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、トリメリツト酸、1,2,3−ベンゼントリ
カルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン
酸、ピロメツト酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、
ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボ
ン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフエニル
テトラカルボン酸、ジフエニルエーテルテトラカ
ルボン酸、アゾベンゼンテトラカルボン酸等の芳
香族カルボン酸或はそれらの無水物であに、本発
明において特に好ましい芳香族ポリカルボン酸
は、ベンゼントリカルボン酸、特にトリメリツト
酸である。 又、ポリマーカルボン酸としては、クエン酸、
酒石酸、フタル酸等の多価カルボン酸と、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチ
レングリコール等の多価アルコールとを酸過剰で
反応させて得られる末端カルボキシル基ポリエス
テル;各種多価カルボン酸で変性した酸性セルロ
ース誘導体;多価カルボン酸のビニルエーテルエ
ステルモノマー等の単独重合体又は他の一般的な
モノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重合
体、グラフト共重合体等;アクリル酸又はメタク
リル酸等のモノマーの単独重合体又は他の一般的
なモノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重
合体、グラフト共重合体等;無水マレイン酸、イ
タコン酸等のα,β−不飽和ビニルモノマー等の
単独重合体又は他の一般的なモノマーとのランダ
ム共重合体、ブロツク共重合体、グラフト共重合
体等が挙げられる。 上記の如き不揮発性の有機カルボン酸に亜鉛化
合物を添加することによつて、アミン臭やアンモ
ニア臭と共に他の悪臭源である硫化水素臭をも同
時に吸収することが出来る。 この様な亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜
鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硝酸亜
鉛、炭酸亜鉛等の無機亜鉛化合物、酢酸亜鉛、シ
ユウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、フマル酸亜鉛、ギ酸
亜鉛等の有機亜鉛塩が使用出来るが、特に好まし
いものは亜鉛華(酸化亜鉛)及び炭酸亜鉛であ
る。 この様な亜鉛化合物は有機カルボン酸100重量
部当たり1〜1000重量部、好ましくは30〜300重
量部の割合で配合する。 更に本発明の目的に好ましい白色又は実質的に
無色の脱臭剤としては、上記亜鉛化合物にアルミ
ニウム化合物を配合したものが挙げられる。この
様な脱臭剤も、PAN繊維の好ましい物性や染色
性等を低下させることなく、各種の悪臭源である
アミン臭、アンモニア臭及び硫化水素臭等の不快
臭を吸収することが出来る。アルミニウム化合物
として好ましいものは硫酸アルミニウムや硫酸ア
ルミニウムカリウム等であり、これらのアルミニ
ウム化合物は亜鉛化合物100重量部に対して1〜
1000重量部、好ましくは30〜300重量部の割合で
使用する。 以上の如き白色又は実質的に無色の脱臭剤を
PAN繊維に包含させる方法はいずれの方法でも
よいが、好ましい方法はPAN繊維を湿式紡糸す
る際の紡糸原液中に前記の脱臭剤を添加し、紡糸
と同時に脱臭剤を包含させる原液着色方式であ
る。この様な原液着色方式は、PAN繊維を顔料
により着色する技術として周知であり、本発明で
はこの方式をそのまま使用することが出来る。 特に好ましい方法は、前記脱臭剤とPANとか
ら脱臭剤濃度の高いマスターバツチを調製してお
いて、このマスターバツチをPAN繊維の紡糸原
液中に加える方法である。 脱臭剤のマスターバツチを製造する方法は、従
来の着色剤のマスターバツチの製造方法と同様で
よく、例えば、PANをジメチルホルムアミド等
の有機溶剤に溶解し、この中に前記の脱臭剤を高
濃度に、例えば、PAN100重量部当たり10〜200
重量部の割合で加え、これを十分に分散処理して
溶剤を蒸発させたり、貧溶剤により析出させるこ
とによりマスターバツチを得る方法、ジメチルホ
ルムアミド等の有機溶剤、PAN、前記の脱臭剤
及び摩砕助剤としての無機塩を混合して十分に摩
砕した後、水を加えて溶剤と無機塩を溶出してマ
スターバツチを得る方法等が好ましく利用され
る。 この様に調製した脱臭剤のマスターバツチを使
用することによつて、脱臭剤はPAN繊維の紡糸
原液中に分散し、紡糸ノズルの目詰まりを生じな
くなる。尚、本発明においては脱臭剤の1成分で
ある不揮発性の有機カルボン酸は、PAN繊維の
紡糸原液中に容易に溶解することが出来るので、
この有機カルボン酸はそのままPAN繊維の紡糸
原液中に加え、一方、無機物である亜鉛化合物及
び/又はアルミニウム化合物のみを上記の方法で
マスターバツチとし、これを紡糸原液に加えて最
終的に不揮発性の有機カルボン酸と上記の無機成
分とをPAN繊維中に包含させても同効である。 又、上記の如くして形成する脱臭剤のマスター
バツチは白色又は実質的に無色のマスターバツチ
であるので、この中に任意の色相の顔料を添加し
て着色脱臭剤マスターバツチとしてもよい。又、
従来技術の顔料による原液着色時に、前記の脱臭
剤を併用することによつても本発明を実施するこ
とが出来る。 PAN繊維中に包含させる脱臭剤の量はあまり
に少なすぎると本発明の所期の目的である脱臭性
の付与が不十分となり、又、あまりに多量に包含
させるとPAN自体の物性を低下させる虞が生じ
るので、好ましい包含量はPAN繊維100重量部当
たり約0.5〜10重量部の範囲である。 (作用・効果) 以上の如き本発明の脱臭性PAN繊維は、周囲
の悪臭であるアミン臭、アンモニア臭、或は硫化
水素臭等を長期間吸収して周囲雰囲気から悪臭を
脱臭することが出来、人体及び家屋内等を長期間
常に良好な雰囲気に保持することが出来る。 又、本発明の方法は、従来の顔料による原液着
色時に、紡糸原液中に前述の如き好ましい脱臭剤
を包含させることによつて行うこととが出来るの
で、工業的に特別なコストがかかることをなく非
常に経済的に上記の作用効果を有する脱臭性
PAN繊維を提供することが出来る。 更に本発明の脱臭性PAN繊維は、使用した脱
臭剤が白色又は実質的に無色の脱臭剤であるの
で、PAN繊維の着色することがないので、紡糸
中或は紡糸後に任意の着色剤によつて任意の色相
に美麗に着色することも出来る。 (実施例) 次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明
する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りの
ない限り重量基準である。 実施例 1 加熱冷却用ジヤケツトを有する加圧蓋付ニーダ
ー中に酸化亜鉛50部、赤色顔料10部、PAN(重合
度1200)の粉末40部、食塩100部、ジメチルホル
ムアミド75部を入れ、加熱しながら混練する。内
容物が粘性流動状になつたら冷却を始め、1時間
練肉処理を行う。次いで水25部を加えて練肉物を
析出させ、加圧しながらニーダー中で粉砕する。
これを取り出し、食塩及びメチルホルムアミドが
完全に除去されるまで約5時間水洗いする。次い
で70℃の熱風乾燥機中で12時間乾燥して、脱臭剤
のマスターバツチを得た。このものを12.5部をジ
メチルホルムアミド87.5部に溶解した。 上記溶液とトリメリツト酸とを、濃度17%の
PANのジメチルホルムアミド溶液中に、
PAN100重量部当たり酸化亜鉛が3重量部、そし
てトリメリツト酸が1重量部になる割合になる様
に添加し、十分に撹拌した後、一夜放置して脱泡
した。この着色紡糸原液を室温で0.08mmφ、100
ホールの紡糸ノズルよりn−ブタノール中に紡糸
することによつて赤色に着色された本発明の
PAN繊維を得た。 実施例 2〜8 実施例1における脱臭剤及び顔料に代えて下記
のものを使用し、他は実施例1と同様にして本発
明の脱臭性PAN繊維を得た。 実施例 2 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) クエン酸(PANの1%) 顔 料 青色顔料(PANの0.5%) 実施例 3 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) 硫酸アルミニウム(PANの3%) フマール酸(PANの0.5%) 顔 料 なし 実施例 4 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) 硫酸アルミニウムカリウム(PAN
の2%) 顔 料 黄色顔料(PANの0.3) 実施例 5 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) ポリアクリル酸(PANの3%) 顔 料 青色顔料(PANの1%) 実施例 6 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) フマール酸(PANの3%) 顔 料 なし 実施例 7 脱臭剤 酸化亜鉛(PANの2%) スチレンマレイン酸コポリマー
(PANの2%) 顔 料 黄色顔料(PANの0.7%) 実施例 8 脱臭剤 炭酸亜鉛(PANの1%) テレフタル酸(PANの3%) 顔 料 なし 上記実施例の1〜8の脱臭性PAN繊維のアン
モニア臭及び硫化水素臭に対する脱臭性をテスト
したところ下記の結果を得た。 尚、アンモニア脱臭性は、300ml容のフラスコ
中にサンプル(50×200mm)1枚を入れ、更に28
%アンモニア水10μを採取して完全にガス化さ
せた後、25℃に保存して所定の時間経過後北川式
ガス検知器を用いてフラスコ内のアンモニア残存
濃度(ppm)を測定して評価した。 又、硫化水素臭の脱臭性のテストは、300ml容
の三角フラスコ内にサンプル(50×200mm)1枚
を入れ、800ppmの硫化ナトリウム水溶液1mlと
1規定の硫硫酸0.1mlを入れ、一定時間経過後の
フラスコ内の硫化水素(ppm)を北川式検知器で
測定した。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 不揮発性の有機カルボン酸と亜鉛化合物とか
らなる脱臭剤、又は亜鉛化合物とアルミニウム化
合物とからなる脱臭剤を含有することを特徴とす
る脱臭性PAN繊維。 2 有機カルボン酸が脂肪族ポリカルボン酸から
なる特許請求の範囲第1項に記載の脱臭性PAN
繊維。 3 有機カルボン酸が芳香族ポリカルボン酸から
なる特許請求の範囲第1項に記載の脱臭性PAN
繊維。 4 有機カルボン酸がポリマーカルボン酸からな
る特許請求の範囲第1項に記載の脱臭性PAN繊
維。 5 PANの紡糸原液中に不揮発性の有機カルボ
ン酸と亜鉛化合物とからなる脱臭剤、又は亜鉛化
合物とアルミニウム化合物とからなる脱臭剤を添
加し、紡糸することを特徴とする脱臭性PAN繊
維の製造方法。 6 脱臭剤がPANを担体樹脂としてマスターバ
ツチ化されている特許請求第5項に記載の脱臭性
PAN繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61207840A JPS6366320A (ja) | 1986-09-05 | 1986-09-05 | 脱臭性pan繊維およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61207840A JPS6366320A (ja) | 1986-09-05 | 1986-09-05 | 脱臭性pan繊維およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6366320A JPS6366320A (ja) | 1988-03-25 |
| JPH0447044B2 true JPH0447044B2 (ja) | 1992-07-31 |
Family
ID=16546392
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61207840A Granted JPS6366320A (ja) | 1986-09-05 | 1986-09-05 | 脱臭性pan繊維およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6366320A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2544788B2 (ja) * | 1988-09-28 | 1996-10-16 | 株式会社クラレ | 消臭性能を有する合成繊維 |
| JPH0768647B2 (ja) * | 1991-10-24 | 1995-07-26 | 東洋興業株式会社 | 輻射線遮断性繊維またはその製品 |
| JP4953529B2 (ja) * | 2001-08-10 | 2012-06-13 | シキボウ株式会社 | 消臭剤 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54160821A (en) * | 1978-06-12 | 1979-12-19 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | Acrylonitrile fiber containing zinc oxide |
| JPS5567006A (en) * | 1978-11-14 | 1980-05-20 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | Acrylonitrile fiber containing zinc borate |
-
1986
- 1986-09-05 JP JP61207840A patent/JPS6366320A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6366320A (ja) | 1988-03-25 |
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|---|---|---|---|
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