JPH0455669B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0455669B2 JPH0455669B2 JP57010912A JP1091282A JPH0455669B2 JP H0455669 B2 JPH0455669 B2 JP H0455669B2 JP 57010912 A JP57010912 A JP 57010912A JP 1091282 A JP1091282 A JP 1091282A JP H0455669 B2 JPH0455669 B2 JP H0455669B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- serine
- tryptophan
- cells
- synthetase
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
本発明は、トリプトフアン・シンセターゼ(イ
ンドールとL−セリンからL−トリプトフアンを
合成する反応を触媒する酵素)を含有するエツシ
エリヒア・コリ(Escheri chia coli)に属する
微生物菌体を、40〜60℃で例えば10〜30分間処理
することによつて菌体内に含まれるトリプトフア
ン・シンセターゼの活性を低下させることなく副
反応であるセリン分解酵素活性だけを抑制する菌
体内セリン分解酵素活性の抑制方法に関するもの
である。 近年、L−トリプトフアンは医薬用のみならず
飼料用としての効果が世の注目を集めるに至り、
工業的規模による安価な生産の期待が高まつてき
ている。L−トリプトフアンを製造する方法の中
で非常に有望視されている方法の1つにインドー
ルとL−セリンとからL−トリプトフアンを製造
する酵素的生産方法がある。該反応を触媒する酵
素がトリプトフアン・シンセターゼであり、主と
して遺伝的に改良されたエツシエリヒア属に属す
る微生物の菌体内に大量に生産される。本酵素は
菌体内に生産されるので菌体そのものを酵素源と
して利用するのが工業的に有利であるが、該菌体
はトリプトフアナーゼ、セリン・デヒドラター
ゼ、スレオニン・デヒドラターゼなどのL−セリ
ンを分解する酵素をも含んでいるのでトリプトフ
アン合成反応中に基質であるL−セリンが同時に
分解され、対セリン収率が低下するという大きな
問題があつた。 従来、トリプトフアン合成反応液中のL−セリ
ンの分解を抑制する方法としては、酵素源として
トリプトフアナーゼ欠損変異株を用いる方法又は
反応液中にアンモニウムイオンを添加する方法が
知られている。トリプトフアナーゼ欠損変異株を
用いる方法はトリプトフアナーゼによるセリンの
分解は防止することができるが、その他のセリン
分解酵素即ちセリン・デヒドラターゼやスレオニ
ン・デヒドラターゼなどによるセリンの分解は防
止することができず充分なセリン分解抑制方法と
は言い難い。又、トリプトフアン合成反応液中に
アンモニウムイオンを添加する方法は反応終了後
の精製工程に負荷がかかるという欠点を有してお
り、実用的により有利な方法が望まれていた。 本発明者らは、反応液中に化学物質を添加する
ことなく、トリプトフアン・シンセターゼ含有菌
体を物理的に処理することにより、その酵素活性
の低下がなくてセリン分解酵素活性のみを低下さ
せる方法を種々検討した結果、該菌体培養液又は
集菌して得られる湿菌体を実質的にL−セリン不
存在下に40〜60℃で加熱処理した場合、トリプト
フアン・シンセターゼの活性を保持したままセリ
ン分解酵素活性を著しく低下させ得ることを見出
し、本発明を完成した。 本発明に使用するトリプトフアン・シンセター
ゼを菌体内に多量に生産する微生物としてはエツ
シエリヒア・コリに属する微生物、例えばエツシ
エリヒア・コリMT−10232(FERM BP−19)、
エツシエリヒア・コリMT−10242(FERM BP−
20)などが用いられる。加熱処理に供する菌体
は、菌体培養液でも良いし、集菌して得られる湿
菌体を緩衡液に懸濁させたものでも良いし、更に
湿菌体そのものでも良い。加熱処理時のPHは特に
制限はないが4〜10の範囲が好ましい。加熱時間
は40〜60℃で通常5〜30分間、好ましくは10〜30
分間、更に好ましくは50〜60℃で5〜15分間程度
である。加熱処理温度と時間の関係は、処理温度
が高ければ短時間で処理し、逆に処理温度が低く
ければ長時間処理することが好ましい。何故なら
ばセリン分解酵素活性は処理温度が高ければ高い
ほど、処理時間が長ければ長い程失活し易いがト
リプトフアン・シンセターゼも又同様の傾向を示
すからである。 本発明の方法によれば、菌体内に含まれるトリ
プトフアン・シンセターゼの活性を低下させるこ
となく、セリン分解酵素活性のみを低下させ得る
ので、本発明の方法による菌体をトリプトフアン
の合成に使用すれば、反応液中に化学物質を添加
することなくセリンに対する反応収率を向上させ
ることができるので、本発明はトリプトフアン・
シンセターゼによるL−トリプトフアンの工業的
生産に大いに貢献し得る。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例 1 トリプトフアン・シンセターゼ生産菌であるエ
ツシエヒア・コリMT−10232(FERM BP19)を
500mlの板口フラスコ中の第1表に示す組成の培
地100mlに接種し、30℃で24時間振盪しながら培
養した。培養終了後、遠心分離機で集菌し、乾燥
菌体濃度が40g/になるように培養液で希釈
した。この菌体懸濁液を第4表に示す処理温度、
処理時間で熱処理した後遠心集菌して該加熱処理
菌体のL−セリン分解能およびトリプトフアン・
シンセターゼ活性を測定した。L−セリン歳解能
は第2表に示した反応組成液40mlを30℃、24時間
振盪させた後の残L−セリン量を測定することに
よつて求め、トリプトフアン・シンセターゼ活性
測定は第3表に示した活性測定反応液を35℃で1
時間反応させ、生成されたL−トリプトフアンの
量を液体クロマトグラフイーで測定し、酵素活性
は単位時間、単位菌体量当りのL−トリプトフア
ン生成量で表示した。得られた結果を対照である
未処理区と共に第4表に示した。 第1表 エールリツヒ肉エキス 10g ポリペプトン 10g NaCl 5g 蒸溜水で1に希釈して使用(PH6.8) 第2表 L−セリン 60g ピリドキサールリン酸 0.01g 菌体量(乾燥菌体換算) 8.5 蒸溜水で1に希釈して使用(PH8.5) 第3表 (重量%) インドール 2% L−セリン 1.8% トリトンX−100 5% (重量%) ピリドキサールリン酸 0.001% 菌体量(乾燥菌体換算) 0.02% PH8.5
ンドールとL−セリンからL−トリプトフアンを
合成する反応を触媒する酵素)を含有するエツシ
エリヒア・コリ(Escheri chia coli)に属する
微生物菌体を、40〜60℃で例えば10〜30分間処理
することによつて菌体内に含まれるトリプトフア
ン・シンセターゼの活性を低下させることなく副
反応であるセリン分解酵素活性だけを抑制する菌
体内セリン分解酵素活性の抑制方法に関するもの
である。 近年、L−トリプトフアンは医薬用のみならず
飼料用としての効果が世の注目を集めるに至り、
工業的規模による安価な生産の期待が高まつてき
ている。L−トリプトフアンを製造する方法の中
で非常に有望視されている方法の1つにインドー
ルとL−セリンとからL−トリプトフアンを製造
する酵素的生産方法がある。該反応を触媒する酵
素がトリプトフアン・シンセターゼであり、主と
して遺伝的に改良されたエツシエリヒア属に属す
る微生物の菌体内に大量に生産される。本酵素は
菌体内に生産されるので菌体そのものを酵素源と
して利用するのが工業的に有利であるが、該菌体
はトリプトフアナーゼ、セリン・デヒドラター
ゼ、スレオニン・デヒドラターゼなどのL−セリ
ンを分解する酵素をも含んでいるのでトリプトフ
アン合成反応中に基質であるL−セリンが同時に
分解され、対セリン収率が低下するという大きな
問題があつた。 従来、トリプトフアン合成反応液中のL−セリ
ンの分解を抑制する方法としては、酵素源として
トリプトフアナーゼ欠損変異株を用いる方法又は
反応液中にアンモニウムイオンを添加する方法が
知られている。トリプトフアナーゼ欠損変異株を
用いる方法はトリプトフアナーゼによるセリンの
分解は防止することができるが、その他のセリン
分解酵素即ちセリン・デヒドラターゼやスレオニ
ン・デヒドラターゼなどによるセリンの分解は防
止することができず充分なセリン分解抑制方法と
は言い難い。又、トリプトフアン合成反応液中に
アンモニウムイオンを添加する方法は反応終了後
の精製工程に負荷がかかるという欠点を有してお
り、実用的により有利な方法が望まれていた。 本発明者らは、反応液中に化学物質を添加する
ことなく、トリプトフアン・シンセターゼ含有菌
体を物理的に処理することにより、その酵素活性
の低下がなくてセリン分解酵素活性のみを低下さ
せる方法を種々検討した結果、該菌体培養液又は
集菌して得られる湿菌体を実質的にL−セリン不
存在下に40〜60℃で加熱処理した場合、トリプト
フアン・シンセターゼの活性を保持したままセリ
ン分解酵素活性を著しく低下させ得ることを見出
し、本発明を完成した。 本発明に使用するトリプトフアン・シンセター
ゼを菌体内に多量に生産する微生物としてはエツ
シエリヒア・コリに属する微生物、例えばエツシ
エリヒア・コリMT−10232(FERM BP−19)、
エツシエリヒア・コリMT−10242(FERM BP−
20)などが用いられる。加熱処理に供する菌体
は、菌体培養液でも良いし、集菌して得られる湿
菌体を緩衡液に懸濁させたものでも良いし、更に
湿菌体そのものでも良い。加熱処理時のPHは特に
制限はないが4〜10の範囲が好ましい。加熱時間
は40〜60℃で通常5〜30分間、好ましくは10〜30
分間、更に好ましくは50〜60℃で5〜15分間程度
である。加熱処理温度と時間の関係は、処理温度
が高ければ短時間で処理し、逆に処理温度が低く
ければ長時間処理することが好ましい。何故なら
ばセリン分解酵素活性は処理温度が高ければ高い
ほど、処理時間が長ければ長い程失活し易いがト
リプトフアン・シンセターゼも又同様の傾向を示
すからである。 本発明の方法によれば、菌体内に含まれるトリ
プトフアン・シンセターゼの活性を低下させるこ
となく、セリン分解酵素活性のみを低下させ得る
ので、本発明の方法による菌体をトリプトフアン
の合成に使用すれば、反応液中に化学物質を添加
することなくセリンに対する反応収率を向上させ
ることができるので、本発明はトリプトフアン・
シンセターゼによるL−トリプトフアンの工業的
生産に大いに貢献し得る。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 実施例 1 トリプトフアン・シンセターゼ生産菌であるエ
ツシエヒア・コリMT−10232(FERM BP19)を
500mlの板口フラスコ中の第1表に示す組成の培
地100mlに接種し、30℃で24時間振盪しながら培
養した。培養終了後、遠心分離機で集菌し、乾燥
菌体濃度が40g/になるように培養液で希釈
した。この菌体懸濁液を第4表に示す処理温度、
処理時間で熱処理した後遠心集菌して該加熱処理
菌体のL−セリン分解能およびトリプトフアン・
シンセターゼ活性を測定した。L−セリン歳解能
は第2表に示した反応組成液40mlを30℃、24時間
振盪させた後の残L−セリン量を測定することに
よつて求め、トリプトフアン・シンセターゼ活性
測定は第3表に示した活性測定反応液を35℃で1
時間反応させ、生成されたL−トリプトフアンの
量を液体クロマトグラフイーで測定し、酵素活性
は単位時間、単位菌体量当りのL−トリプトフア
ン生成量で表示した。得られた結果を対照である
未処理区と共に第4表に示した。 第1表 エールリツヒ肉エキス 10g ポリペプトン 10g NaCl 5g 蒸溜水で1に希釈して使用(PH6.8) 第2表 L−セリン 60g ピリドキサールリン酸 0.01g 菌体量(乾燥菌体換算) 8.5 蒸溜水で1に希釈して使用(PH8.5) 第3表 (重量%) インドール 2% L−セリン 1.8% トリトンX−100 5% (重量%) ピリドキサールリン酸 0.001% 菌体量(乾燥菌体換算) 0.02% PH8.5
【表】
〓註〓 上表中の*印は比較例を示す
。
実施例 2 トリプトフアン・シンセターゼ生産菌であるエ
ツシエリヒア・コリMT−10242(FERMBP−20)
を用いて、実施例1と同様の操作を行なつた。得
られた結果を第5表に示した。
。
実施例 2 トリプトフアン・シンセターゼ生産菌であるエ
ツシエリヒア・コリMT−10242(FERMBP−20)
を用いて、実施例1と同様の操作を行なつた。得
られた結果を第5表に示した。
Claims (1)
- 1 トリプトフアン・シンターゼを含有するエツ
シエリヒア・コリに属する微生物菌体を、実質的
にL−セリン不存在下に40〜60℃で加熱処理する
ことを特徴とする菌体内セリン分解酵素活性の抑
制法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57010912A JPS58129972A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 菌体内セリン分解酵素活性の抑制法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57010912A JPS58129972A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 菌体内セリン分解酵素活性の抑制法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58129972A JPS58129972A (ja) | 1983-08-03 |
| JPH0455669B2 true JPH0455669B2 (ja) | 1992-09-04 |
Family
ID=11763482
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57010912A Granted JPS58129972A (ja) | 1982-01-28 | 1982-01-28 | 菌体内セリン分解酵素活性の抑制法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58129972A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0754759A1 (en) | 1995-07-18 | 1997-01-22 | Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated | S-phenyl-l-cysteine production process |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01132380A (ja) * | 1987-11-17 | 1989-05-24 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 菌体の熱処理方法 |
| JP2801689B2 (ja) * | 1989-10-30 | 1998-09-21 | 三井化学株式会社 | 菌体内セリン分解酵素活性の抑制方法 |
| JP5700575B2 (ja) * | 2010-03-01 | 2015-04-15 | 三井化学株式会社 | 1,5−ペンタメチレンジイソシアネートの製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS565098A (en) * | 1979-06-26 | 1981-01-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Production of l-triptophane by use of enzyme |
-
1982
- 1982-01-28 JP JP57010912A patent/JPS58129972A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0754759A1 (en) | 1995-07-18 | 1997-01-22 | Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated | S-phenyl-l-cysteine production process |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58129972A (ja) | 1983-08-03 |
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